📄 本試験 過去問題
電験3種 2025年度下期(令和7年度下期) 電力
17問 ・ 目安 正答率60% ・ 2026年3月22日実施
電験三種(第三種電気主任技術者)の2025年度下期(令和7年度下期) 電力試験で実際に出題された全17問を、1問ずつその場で答え合わせしながら演習できます。2026年3月22日実施・合否の目安は正答率60%(演習の目安)。各問に正解と、なぜその選択肢になるのかの解説を付けています。
本試験の合格基準:理論・電力・機械・法規の科目ごとに合否判定。各科目100点満点中原則60点以上で科目合格、4科目すべて合格で試験合格。
この回:令和7年度下期・電力:合格基準は100点満点中60点以上(筆記方式の公表値)。
出典:令和7年度第三種電気主任技術者下期試験の結果について(令和8年4月17日)。このページの「目安 正答率60%」は演習の目安で、本試験の採点方法とは異なります。
この回は 一般財団法人 電気技術者試験センター が公開する本試験問題を、当サイトがその場で答え合わせできる一問一答形式に再編し、公式には付いていない「正解の根拠・各選択肢の解き方」の解説を追記したものです。原題の出典は各問に明記しています。
過去問の解答結果は学習記録・段位には反映されません。過去問は出題当時の法令・制度にもとづく問題を含むため、段位は継続して最新化している一問一答・模擬試験だけで判定しています。過去問を解かなくても段位で不利になることはありませんので、実力試しとして気軽にお使いください。
問 1
次の文章は,水力発電所の種類に関する記述である。
水力発電所は (ア) を得る方法により分類すると,水路式,ダム式,ダム水路式があり,(イ) の利用方法により分類すると,(ウ) ,調整池式,貯水池式,揚水式がある。
一般的に,水路式はダム式,ダム水路式に比べ (エ) 。また,貯水ができないので発生電力の調整には適さない。ダム式,ダム水路式発電では,ダムに水を蓄えることで (イ) の調整ができるので,電力需要が大きいときにあわせて運転することができる。
河川の自然の流れをそのまま利用して発電する方式を (ウ) 発電という。貯水池などを持たない水路式発電所がこれに相当する。
1 日又は数日程度の河川流量を調整できる大きさの池を持ち,電力需要が小さいときにその池に蓄え,電力需要が大きいときに放流して発電する方式を (オ) 発電という。
上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,最も適切なものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:3
落差を得る方法で分類するので(ア)は落差、流量の利用方法で分類するので(イ)は流量となり、この段階で「流速」や「落差」を(イ)に入れる(1)(2)(4)は消去できる。河川の自然の流れをそのまま使うのが流込み式(ウ)、1日〜数日分の河川流量を調整できる池を持つのが調整池式(オ)なので、残る(3)(5)のうち(オ)が調整池式の(3)が正解。(5)の貯水池式は季節単位の大容量調整用で「1日又は数日」という記述に合わない。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 電力 問1
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問 2
水力発電所の水圧管内における単位体積当たりの水が保有している運動エネルギー[J/m³]を表す式として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
ただし,水の速度は水圧管の同一断面において管路方向に均一とする。また,ρは水の密度[kg/m³],v は水の速度[m/s]を表す。
正解:1
運動エネルギーは(1/2)mv²で表され、単位体積当たりにするには質量m[kg]を密度ρ[kg/m³]に置き換えればよく、(1/2)ρv²となる。単位も kg/m³ ×(m/s)² = J/m³ と一致し、次元的にもこの式だけが J/m³ になる((1/2)ρ²v²などはρやvの次数が過剰で J/m³ にならない)。よって正解は(1)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 電力 問2
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問 3
次のa)〜e)の文章は,汽力発電所の保護装置に関する記述である。
これらの文章の内容について,適切なものと不適切なものの組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
a) 蒸気タービンの回転速度が定格を超える一定値以上に上昇すると,自動的に蒸気止弁を閉じて,タービンを停止する非常調速機が設置されている。
b) ボイラ水の循環が円滑に行われないとき,水管の焼損事故を防止するため,燃料を遮断してバーナを消火させる燃料遮断弁が設置されている。
c) 負荷の緊急遮断等によって,ボイラ内の蒸気圧力が一定限度を超えたとき,蒸気を放出させて機器の破損を防ぐため,蒸気加減弁が設置されている。
d) 蒸気タービンの軸受油圧が異常低下したとき,タービンを停止させるトリップ装置が設置されている。
e) 発電機固定子巻線の内部短絡を検出・保護するために,比率差動継電器が設置されている。
正解:4
a)は過速度時に蒸気止弁を閉じる非常調速機、b)は循環不良時の燃料遮断弁、d)は軸受油圧低下時のトリップ装置、e)は固定子巻線内部短絡を検出する比率差動継電器で、いずれも適切な記述。c)はボイラ蒸気圧力が上昇したとき蒸気を放出して機器を守るのは「安全弁」であり、「蒸気加減弁」はタービンへの蒸気量を調整して出力を制御する弁なので不適切。したがって a適切・b適切・c不適切・d適切・e適切 の(4)が正解。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 電力 問3
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問 4
日本において将来に向けた検討がなされている新型炉に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:1
(1)は誤りで、高速増殖炉は速度の速い高速中性子を利用し、ウラン238は中性子を「吸収(捕獲)」してプルトニウム239に転換される(核分裂を起こすのではない)ため、「遅い熱中性子を吸収して核分裂を起こし」という点が二重に誤っている。(2)の増殖比が1を超える点、(3)のヘリウム冷却・黒鉛減速の高温ガス炉、(4)(5)の重水素などによる核融合はいずれも正しい記述。よって誤っているものは(1)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 電力 問4
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問 5
中小水力や風力発電に使用されている誘導発電機の特徴について,同期発電機と比較した記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:5
誘導発電機は同期発電機と違い励磁装置が不要で構造が簡単、同期化操作もいらず運転操作が容易で、すべりにより回転磁界と回転子に速度差があり、励磁電流を系統から得るため単独発電はできない((1)〜(4)は正しい特徴)。誤りは(5)で、誘導発電機は誘導電動機と同様に系統への投入(並列)時に大きな突入電流が流れる(同期発電機は同期投入するため突入はほぼない)ので「突入電流が小さい」は逆。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 電力 問5
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問 6
次の文章は,避雷器に関する記述である。
避雷器は,雷又は回路の開閉などに起因する過電圧の (ア) がある値を超えた場合,放電により過電圧を抑制して,電気施設の絶縁を保護する装置である。特性要素としては (イ) が広く用いられ,その (ウ) の抵抗特性により,過電圧に伴う電流のみを大地に放電させ,放電後は (エ) を遮断することができる。発変電所用避雷器では, (イ) の優れた電圧-電流特性を利用し,放電耐量が大きく,放電遅れのない (オ) 避雷器が主に使用されている。
上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:1
避雷器は過電圧の波高値(ア)が放電開始電圧を超えると放電して過電圧を抑制し、特性要素には酸化亜鉛ZnO(イ)が広く使われ、その非線形(ウ)の抵抗特性で異常電圧時のみ電流を大地へ流し放電後の続流(エ)を遮断する。ZnOの優れた電圧-電流特性を利用し放電耐量が大きく放電遅れのないギャップレス(オ)避雷器が発変電所で主流なので、正しい組合せは(1)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 電力 問6
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問 7
6.6 kV 非接地方式配電線及び高圧受電設備の保護に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:3
非接地系のもらい事故(構外地絡)では対地静電容量に流れる充電電流が零相電流となり、その大きさはケーブルこう長が長い(対地静電容量が大きい)ほど大きくなる。したがって無方向性の地絡過電流継電器が外部事故で不要動作しやすいのはこう長が長い場合で、(3)の「こう長が短い場合は大きな零相電流が流れて不要動作」は逆で誤り。ZCT/接地用変圧器による地絡検出、時限順送式区間分離、DGRとOVGRの組合せ、OCRによる短絡保護を述べた他肢はいずれも正しい。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 電力 問7
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 8
架空送電線路に関連する設備に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:4
一様な微風で電線の背後にカルマン渦が生じて電線が上下に振動する現象は「微風振動」で、ダンパで振動エネルギーを吸収して断線を防ぐ。(4)はこれを「サブスパン振動」と誤って呼んでおり誤り(サブスパン振動は多導体のスペーサ間で生じる別現象)。アークホーンによるがいし保護、遮へい角が小さいほど雷遮へい効果が大、多導体スペーサによるコロナ抑制・ギャロッピング防止、埋設地線で接地抵抗を下げ逆フラッシオーバ抑制、を述べた他肢は正しい。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 電力 問8
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 9
架空送電線路の雷害対策に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:3
誤りは(3)。鉄塔塔脚の接地抵抗を低減して抑えられるのは「鉄塔(頂部)や架空地線への雷撃」で鉄塔電位が上昇して起こる逆フラッシオーバであり、記述のように「電力線への雷撃」に伴うものではない。電力線への直撃雷は遮へい失敗による通常のフラッシオーバであって逆フラッシオーバではないため、対象を取り違えた(3)が誤り。(1)不平衡絶縁、(2)架空地線の多条化による結合率増加、(4)送電用避雷装置、(5)遮へい角を小さくする、はいずれも正しい雷害対策である。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 電力 問9
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 10
地中ケーブルの布設方法には,大別して直接埋設式,管路式,暗きょ式などがある。これらに関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:5
誤りは(5)。管路式は管内に空気層があって熱がこもりやすく、直接埋設式や暗きょ式に比べてむしろ熱放散が悪いため、多条布設では送電容量(許容電流)の制約を受けやすい。よって「熱放散が良く制約を受けにくい」とする(5)は事実と逆で誤り。(1)工事費・工期は直接埋設<管路<暗きょ、(2)直接埋設は事故復旧に時間を要する、(3)外傷リスクが高い、(4)暗きょ・管路は増設が容易、はいずれも正しい。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 電力 問10
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 11
直流送電に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:4
誤りは(4)。同じ実効値なら交流電圧の最大値(波高値)は√2倍(約1.41倍)となり、一定値である直流電圧の最大値のほうがむしろ低い。したがって直流は同じ絶縁レベルでより高い実効値を送れる(絶縁を低減できる)のが利点であり、「直流の最大値が高く絶縁レベルを増加させる必要がある」とする(4)は逆で誤り。(1)非同期・異周波数連系、(2)安定度制約がなく許容電流まで送電可、(3)零点がなく直流遮断器に課題、(5)交直変換装置と他励式の高調波対策、はいずれも正しい。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 電力 問11
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 12
定格容量 20 MV·A,一次側定格電圧 77 kV,二次側定格電圧 6.6 kV,百分率インピーダンス 10.6 %(基準容量 20 MV·A)の三相変圧器がある。三相変圧器の一次側は 77 kV の電源に接続され,二次側は負荷のみが接続されている。三相変圧器の一次側から見た電源の百分率インピーダンスは,1.1 %(基準容量 20 MV·A)である。抵抗分及びその他の定数は無視する。三相変圧器の二次側に設置する遮断器の定格遮断電流の値[kA]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:3
電源と変圧器を直列に合成した二次側から見た百分率インピーダンスは 1.1%+10.6%=11.7%(基準容量20 MV·A)。二次側の定格電流は Iₙ=20×10⁶ ÷(√3×6.6×10³)≒1750 A なので、二次側三相短絡電流は Iₛ=Iₙ ÷(11.7÷100)=1750 ÷ 0.117 ≒ 1.50×10⁴ A =約15 kA となる。遮断器の定格遮断電流はこの短絡電流以上をカバーする標準値から選ぶため、15 kA を上回る20 kA が適切となり、正解は(3)である。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 電力 問12
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 13
定格容量 200 kV·A の変圧器に,出力 P が 120 kW,遅れ力率 cosθ が 0.6 の負荷が接続されている。変圧器の定格容量の範囲内で,この負荷と並列に遅れ力率 cosθ が 0.6 の負荷を増設すると共に,進相コンデンサを接続して遅れ力率 cosθ を 0.8 に改善したい。増設できる負荷(力率 cosθ が 0.6)の皮相電力 S′[kV·A]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:3
進相コンデンサは有効電力を消費しないので、改善後の力率0.8で変圧器を定格200 kV·Aいっぱいまで使えば有効電力はP=200×0.8=160 kW。増設できる負荷の有効電力は160−120=40 kWで、この負荷は力率0.6だから皮相電力S′=40÷0.6≒66.7 kV·A、よって(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 電力 問13
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 14
磁性材料に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:3
ヒステリシス損はB-H曲線(磁化の軌跡)が囲む面積と交番磁界の周波数に比例する損失であり、(3)がいう「磁束の周りに起電力が生じて電流が流れることによる損失」は渦電流損の発生機構である。したがって発生原因を取り違えた(3)が誤り((1)(2)(4)(5)は正しい)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 電力 問14
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 15(a)
最大出力 600 MW の重油専焼火力発電所がある。重油の発熱量は 44 000 kJ/kg で,潜熱は無視するものとして,次の(a)及び(b)の問に答えよ。
〔小問(a)〕 45 000 MW·h の電力量を発生するために使用された重油消費量が 9.1×10³ t であるときの発電端効率の値[%]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:4
発生電力量45 000 MW·hをkJに換算すると45 000×3.6×10⁶=1.62×10¹¹ kJ(1 MW·h=3.6×10⁶ kJ)、投入熱量は重油9.1×10³ t=9.1×10⁶ kgより9.1×10⁶×44 000=4.004×10¹¹ kJ。発電端効率η=発生電力量÷投入熱量×100=1.62×10¹¹÷4.004×10¹¹×100≒40.5 %、よって(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 電力 問15(a)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 15(b)
最大出力 600 MW の重油専焼火力発電所がある。重油の発熱量は 44 000 kJ/kg で,潜熱は無視するものとして,次の(a)及び(b)の問に答えよ。
〔小問(b)〕 最大出力で 24 時間運転した場合の発電端効率が 45.0 % であるとき,発生する二酸化炭素量の値[t]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
なお,重油の化学成分は重量比で炭素 85.0 %,水素 15.0 %,原子量は炭素 12,酸素 16 とする。炭素の酸化反応は次のとおりである。
C+O₂→CO₂
正解:3
24時間の発生電力量=600 MW×24 h=14 400 MW·h=5.184×10¹⁰ kJ、効率45.0 %より投入熱量=5.184×10¹⁰÷0.45=1.152×10¹¹ kJ、重油量=1.152×10¹¹÷44 000≒2.618×10⁶ kg。炭素は重量比85.0 %で炭素量=0.85×2.618×10⁶≒2.225×10⁶ kg、C+O₂→CO₂より生成CO₂=炭素量×(44÷12)=2.225×10⁶×3.667≒8.16×10⁶ kg=8.16×10³ t、よって(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 電力 問15(b)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 16(a)
三相3線式1回線の専用配電線がある。変電所の送り出し電圧が6 600 V,末端にある負荷の端子電圧が6 450 V,力率が遅れの70 %であるとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。
ただし,電線1線当たりの抵抗は0.5 Ω/km,リアクタンスは0.4 Ω/km,線路のこう長は5 kmとする。また,送電端電圧と受電端電圧との相差角は小さいものとする。
〔小問(a)〕 この負荷に供給される電力 W₁ の値[kW]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:4
線路の全抵抗R=0.5×5=2.5 Ω、全リアクタンスX=0.4×5=2.0 Ω。三相の電圧降下は近似式 v≒√3·I(Rcosθ+Xsinθ) で表せ、これが Vs−Vr=6600−6450=150 V に等しい。cosθ=0.7、sinθ=√(1−0.7²)=0.714 なので Rcosθ+Xsinθ=2.5×0.7+2.0×0.714=3.178 となり、負荷電流 I=150/(√3×3.178)≒27.25 A。供給電力は W₁=√3·Vr·I·cosθ=√3×6450×27.25×0.7≒213 kW で、答えは(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 電力 問16(a)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 16(b)
三相3線式1回線の専用配電線がある。変電所の送り出し電圧が6 600 V,末端にある負荷の端子電圧が6 450 V,力率が遅れの70 %であるとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。
ただし,電線1線当たりの抵抗は0.5 Ω/km,リアクタンスは0.4 Ω/km,線路のこう長は5 kmとする。また,送電端電圧と受電端電圧との相差角は小さいものとする。
〔小問(b)〕 負荷が遅れ力率80 %,W₂[kW]に変化したが線路損失は変わらなかった。W₂ の値[kW]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:2
線路損失 3I²R が変わらない条件から、負荷電流 I は27.25 Aのまま不変であることがポイント。力率が遅れ0.8になると Rcosθ+Xsinθ=2.5×0.8+2.0×0.6=3.2 となり、電圧降下 v'=√3×27.25×3.2≒151 V で(a)とほぼ同じ、受電端電圧も Vr'≒6600−151≒6450 V に保たれる。したがって W₂=√3·Vr'·I·cosθ'=√3×6450×27.25×0.8≒243 kW(=W₁の0.8/0.7倍)となり、答えは(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 電力 問16(b)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 17(a)
図のような,A点及びB点に負荷を有する三相3線式高圧配電線がある。電源側S点の線間電圧を6 600 Vとするとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。
ただし,配電線1線当たりの抵抗及びリアクタンスはそれぞれ0.3 Ω/kmとする。
〔小問(a)〕 S−A間に流れる電流の有効成分の値[A]として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:3
各負荷電流を有効分(I·cosθ)と無効分(I·sinθ)に分解して合成する。A点は有効=200×0.8=160 A・無効=200×0.6=120 A、B点は有効=100×0.6=60 A・無効=100×0.8=80 A。S−A間にはA・B両負荷の電流の和が流れるので、有効成分=160+60=220 A(無効成分は120+80=200 A)となり、答えは(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 電力 問17(a)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 17(b)
図のような,A点及びB点に負荷を有する三相3線式高圧配電線がある。電源側S点の線間電圧を6 600 Vとするとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。
ただし,配電線1線当たりの抵抗及びリアクタンスはそれぞれ0.3 Ω/kmとする。
〔小問(b)〕 B点における線間電圧の値[V]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:1
電圧降下を区間ごとに v=√3(R·I有効+X·I無効) で求めて合算する。各区間の抵抗・リアクタンスは R=X=0.3×2=0.6 Ω。S−A間は合成電流(有効220 A・無効200 A)で v₁=√3×(0.6×220+0.6×200)=√3×252≒436 V、A−B間はB負荷のみ(有効60 A・無効80 A)で v₂=√3×(0.6×60+0.6×80)=√3×84≒145 V。合計降下 436+145=581 V をS点電圧から差し引き、Vb=6600−581≒6020 V となって、答えは(1)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 電力 問17(b)
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