📄 本試験 過去問題
電験3種 2026年度上期(令和8年度上期) 機械
18問 ・ 目安 正答率60% ・ 2026年8月30日実施
電験三種(第三種電気主任技術者)の2026年度上期(令和8年度上期) 機械試験で実際に出題された全18問を、1問ずつその場で答え合わせしながら演習できます。2026年8月30日実施・合否の目安は正答率60%(演習の目安)。各問に正解と、なぜその選択肢になるのかの解説を付けています。
本試験の合格基準:理論・電力・機械・法規の科目ごとに合否判定。各科目100点満点中原則60点以上で科目合格、4科目すべて合格で試験合格。
この回:令和8年度上期・機械:合格基準は100点満点中60点以上(筆記方式の公表値)。
出典:【WEB結果発表】令和8年度第一種・第二種電気主任技術者一次試験及び第三種電気主任技術者上期試験の結果について。このページの「目安 正答率60%」は演習の目安で、本試験の採点方法とは異なります。
この回は 一般財団法人 電気技術者試験センター が公開する本試験問題を、当サイトがその場で答え合わせできる一問一答形式に再編し、公式には付いていない「正解の根拠・各選択肢の解き方」の解説を追記したものです。原題の出典は各問に明記しています。
過去問の解答結果は学習記録・段位には反映されません。過去問は出題当時の法令・制度にもとづく問題を含むため、段位は継続して最新化している一問一答・模擬試験だけで判定しています。過去問を解かなくても段位で不利になることはありませんので、実力試しとして気軽にお使いください。
問 1
いろいろな直流機に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:2
直巻発電機では負荷電流がそのまま界磁電流になる。磁気飽和していない領域では、電流が増えると磁束も増えて起電力がさらに上がり、電流がまた増えるという関係になるので電圧は不安定である。逆に磁極が磁気飽和している領域では、電流が増えても磁束はほとんど増えないので出力電圧が安定する。したがって(2)は飽和する場合と飽和しない場合が入れ替わっていて誤り。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問1
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 2
図は,磁極数が2の直流発電機を模式的に表したものである。電機子巻線については,1巻き分のコイルを示している。電機子の直径Dは0.5 m,電機子導体の有効長lは0.5 m,ギャップの磁束密度Bは,図の状態のように電機子導体が磁極の中心付近にあるとき一定で0.4 T,回転速度nは1 500 min⁻¹である。図の状態におけるこの1巻きのコイルに誘導される起電力eの値[V]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:4
まず導体の周速を求める。v=πDn/60=π×0.5×1 500/60=39.27 m/s。導体1本に誘導される起電力は e₁=Blv=0.4×0.5×39.27=7.854 V。ここで1巻きのコイルには往きと帰りの2本の導体があり、それぞれが逆向きの磁界の中を動くので起電力は打ち消し合わず足し合わされる。したがって e=2×7.854=15.71≒15.7 V。導体1本ぶんで止めると(3)の7.85を選んでしまう。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問2
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 3
次の文章は,誘導電動機の速度制御に関する記述である。
電源周波数fを変えて速度を制御する方式の一つに (ア) 一定制御がある。これは,fを変化させたときに (イ) の強さを一定に保つように入力電圧Vも変化させる方式であり,二次抵抗制御方式と比べて効率が高いので小容量機から大容量機まで広く用いられてきた。周波数の可変装置には (ウ) 電源装置やサイクロコンバータなどがある。
(ア) 一定制御には低速回転時に回転速度や負荷トルクが急変した直後の速度を正確に制御できないという課題があり,この点を改善した速度制御法として (エ) 制御がある。 (エ) 制御は,速度とトルクを精密に制御でき,始動トルクが (オ) ,負荷変動の大きなクレーンや工作機械などに用いられる。
上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,最も適切なものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ) / (オ)」の順に示す。
正解:1
誘導電動機の磁束は電圧を周波数で割った量に比例するので、周波数を変えても磁束を一定に保つには電圧も比例して変える。これが V/f 一定制御で、保たれるのは回転磁界の強さである。周波数を自由に変えられる装置は可変電圧可変周波数、すなわち VVVF インバータである(CVCFは定電圧定周波数で無停電電源装置などに使う)。V/f 一定制御の弱点を改めたのがベクトル制御で、電流を磁束分とトルク分に分けて制御するため始動トルクが大きく取れ、クレーンや工作機械に向く。答(1)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問3
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 4
定格周波数50 Hz,6極のかご形三相誘導電動機があり,トルク200 N·m,機械出力20 kWで定格運転している。このときの二次入力(同期ワット)の値[kW]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,機械損は無視するものとする。
正解:3
二次入力(同期ワット)は、トルクに同期角速度を掛けた量である。同期速度は Ns=120f/p=120×50/6=1 000 min⁻¹、同期角速度は ωs=2πNs/60=2π×1 000/60=104.7 rad/s。したがって P₂=T·ωs=200×104.7=20 944 W≒21 kW。実際の回転速度ではなく同期速度を使うのがこの量の定義である。なお機械出力20 kWとの差 約0.94 kW が二次銅損で、滑りは s=0.94/20.94≒0.045 と求まる。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問4
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 5
次の文章は,三相同期発電機に関する記述である。
三相同期発電機は,水車を原動機とする水車発電機や,蒸気タービンを原動機とするタービン発電機などに用いられている。水車発電機では,水車の回転速度が比較的 (ア) ため,発電機の極数を (イ) しなければならない。また,水車発電機の回転子は,軸方向に比べて直径が (ウ) なっている。
タービン発電機の回転子は,水車発電機に比べて回転速度が (エ) ので,回転子の機械的強度の関係から,回転子の直径は軸方向の長さに比べて (オ) した設計になっている。
上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ) / (オ)」の順に示す。
正解:2
同期速度は Ns=120f/p なので、同じ周波数なら回転速度と極数は反比例する。水車は回転速度が小さいため、極数を大きくしないと所定の周波数が得られない。極数が多いと磁極を円周上に並べる必要があるので、回転子は直径が大きく軸方向に短い円盤状(突極形)になる。逆にタービン発電機は回転速度が大きいので、遠心力に耐える機械的強度の関係から直径を小さくし軸方向に長い細長い円筒形(非突極形)にする。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問5
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 6
二つの同期発電機AとBを図に示すように平衡した三相交流の母線に接続し並行運転するとき,両発電機の起電力Ė₁とĖ₂が等しくなるように発電機の速度および界磁電流が調整される。起電力Ė₁とĖ₂に差がある場合,両発電機間には横流と呼ばれる循環電流が流れ,損失増加の一要因となる。発電機AとBは同一仕様で同一特性を持ち,同一速度で回転している。定格電圧Vnは6 000 V,定格容量Pは4 500 kV·A,短絡比Sは1.25である。Ė₁とĖ₂の差が|Ė₁−Ė₂|=400 Vであるとき,横流の実効値[A]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:2
まず定格電流を求める。In=P/(√3·Vn)=4 500×10³/(√3×6 000)=433 A。短絡比と百分率同期インピーダンスは逆数の関係にあるので、%Zs=100/S=100/1.25=80 %。これをオームに直すと Zs=0.80×(Vn/√3)/In=0.80×3 464/433=6.4 Ω。横流は起電力の差を2台ぶんの同期インピーダンスで割った値なので Ic=|Ė₁−Ė₂|/(2Zs)=400/(2×6.4)=31.25≒31.3 A。分母が2Zsになる(発電機2台が直列の閉回路をつくる)ことがこの問題の要点で、1台ぶんで割ると(4)の62.5になる。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問6
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 7
次の文章は,交流整流子モータに関する記述である。
交流整流子モータは,直流直巻電動機に類似した構造となっている。直流直巻電動機では,加える直流電圧の極性を逆にしても,磁束と電機子電流の向きが共に (ア) ので,トルクの向きは変わらない。交流整流子モータは,この原理に基づき回転力を得ている。
構造上の特徴として,交流整流子モータでは,磁気回路の磁束が交番するので,界磁鉄心および継鉄を (イ) としていることが挙げられる。
交流整流子モータは,一般に始動トルクが大きく,回転速度が (ウ) なので,電気ドリル,電気掃除機,小型ミキサなどのモータとして用いられている。なお,小容量のものでは,交流と直流の両方に使用できるものもあり, (エ) と呼ばれる。
上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ)」の順に示す。
正解:2
直巻電動機は界磁巻線と電機子が直列なので、電圧の極性を反転すると磁束と電機子電流の向きが同時に逆になる。トルクは両者の積で決まるため、符号が2回反転して結局向きは変わらない。だから交流をそのまま加えても一方向に回る。交流では磁束が交番するため鉄心に渦電流損が生じるので、界磁鉄心と継鉄は薄い鋼板を重ねた積層鉄心にする(塊状では損失が大きい)。回転速度が高くとれるので電気ドリルや掃除機に使われ、交流でも直流でも動くものをユニバーサルモータという。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問7
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 8
電力用大形変圧器の温度上昇試験の一つに返還負荷法がある。この試験法では,外部電源から鉄損と銅損に相当する電力のみを供給すればよいので試験電源が比較的小規模なものですむ。単相変圧器におけるこの試験の結線方法及び図中に示す鉄損,銅損の供給方法として,次の(1)〜(5)のうちから正しいものを一つ選べ。ただし,T₁,T₂は試験対象となる同じ仕様の変圧器,T₃は補助変圧器であり,鉄損を供給する電源Eの電圧は定格電圧とする。
正解:4
返還負荷法(ゾンプナ試験)は、同じ仕様の変圧器2台を向かい合わせにつなぎ、外部からは損失分の電力だけを入れて定格の電圧と電流を流す方法である。組み立て方は次の2つが要になる。第一に、T₁とT₂の一次巻線を並列にして定格電圧の電源Eにつなぐ。これで両器の鉄心に定格の磁束が立ち、鉄損が供給される。第二に、T₁とT₂の二次巻線を直列に、しかも起電力が互いに打ち消し合う向きにつないで閉ループにする。打ち消し合うので、そのままでは電流が流れない。このループに補助変圧器T₃で小さな電圧を注入すると定格の電流が循環し、銅損が供給される。T₃が負担するのは巻線のインピーダンス降下だけなので、小さな容量ですむ。この条件をすべて満たしているのが(4)である。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問8
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 9
定格容量100 kV·Aの単相変圧器3台をΔ−Δ結線した1組の三相変圧器として使用可能な容量をPΔ[kV·A]とする。これに対して,同一仕様の単相変圧器1台を追加し,V−V結線の三相変圧器を2組並列運転で使用する場合の合計容量をP[kV·A]とする。このとき,PΔに対するPの比である P/PΔ の値について,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:3
Δ−Δ結線は3台の容量をそのまま使えるので PΔ=3×100=300 kV·A。一方 V−V結線は単相変圧器2台で三相をつくり、出力は √3×100=173.2 kV·A になる(2台の合計200 kV·Aより小さく、利用率が √3/2 であることに対応する)。単相変圧器を1台足して合計4台にすると、V−V結線が2組できるので P=2×173.2=346.4 kV·A。したがって P/PΔ=346.4/300=1.155≒1.15。台数を1台増やしただけで容量が約15 %増えるが、1台あたりで見ると Δ−Δ結線より効率が悪い。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問9
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 10
入力交流電圧波形vsに対し,図のような入力電流波形isとなる電力変換回路として,正しいのは次のうちどれか。
ただし,交流電源のインピーダンスは無視できるものとし,電力変換回路における平滑リアクトルは十分に大きなインダクタンスを持っているものとする。
正解:5
入力電流の波形から2つのことが読み取れる。第一に、電流が正負に切り替わる方形波になっている。これは平滑リアクトルによって直流側の電流がほぼ一定に保たれ、それが交流側で向きだけ切り替わって現れる形で、全波整流であることを示す(半波整流なら片側にしか電流が流れない)。第二に、電流が切り替わる時点が電圧の零点よりも遅れている。これは点弧角を遅らせる位相制御を行っている証拠で、素子はダイオードではなくサイリスタでなければならない。全波かつ位相制御ができるのはサイリスタブリッジで、これは(5)である。(4)はダイオードブリッジなので全波だが遅れがなく、(3)は半波の位相制御である。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問10
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 11
巻上機によって質量1 000 kgの物体を毎秒0.5 mの一定速度で巻き上げているときの電動機出力の値[kW]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,機械効率は90 %,ロープの質量及び加速に要する動力については考慮しないものとする。
正解:4
物体を持ち上げるのに必要な仕事率は、重力に逆らって動かす力に速度を掛けた値で P=mgv=1 000×9.8×0.5=4 900 W。機械効率が90 %なので、電動機はこれを0.9で割った分だけ出さなければならない。P=4 900/0.9=5 444 W≒5.5 kW。効率を掛けてしまうと 4 900×0.9=4.4 kW となり(2)を選ぶことになるが、損失があるぶん電動機の出力は必要仕事率より大きくなければならない。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問11
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 12
リチウムイオン二次電池と比較した電気二重層キャパシタの特徴に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:3
電気二重層キャパシタは、電極と電解液の界面にイオンが物理的に吸着することで電荷をためる。化学反応を伴わないので電極の劣化がほとんど起きず、充放電を数十万回繰り返せる。寿命が長いことがこの素子の大きな利点なので、(3)の「寿命が短い」は誤り。ほかは正しく、ためられるエネルギーは電池より小さいが、短時間に大きな電流を出し入れできるため出力密度が高く急速充電もできる。一方で自己放電は速い。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問12
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 13
図のようなブロック線図で示す制御系がある。出力信号C(jω)の入力信号R(jω)に対する比,すなわち C(jω)/R(jω) を示す式として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:4
加え合わせ点の出口の信号をX、積分要素 1/(jωT₂) の出口の信号をYとおく。フィードバックはYが加え合わせ点へ負で戻るので X=R−Y。また Y=X/(jωT₂)。この2式から X を消すと X=R·jωT₂/(1+jωT₂)、Y=R/(1+jωT₂)。出力はT₁/T₂の経路とYを足したものなので C=(T₁/T₂)·X+Y=R·{jωT₁+1}/(1+jωT₂)。したがって C/R=(1+jωT₁)/(1+jωT₂)。分子と分母の形が対称になるのが特徴で、これは位相を進めたり遅らせたりする補償要素の伝達関数である。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問13
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 14
2進数,10進数,16進数に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:5
(3D)₁₆ は 3×16+13=61。61を2進数にすると 111101 である。選択肢の (111011)₂ は 32+16+8+2+1=59 で一致しないので(5)が誤り。16進の1桁は2進の4桁に対応するので、3→0011、D→1101 と分けて並べ 111101 と求めるのが速い。ほかは正しく、(1)は16倍すれば16進で1桁ずれるだけ、(2)は (1010101)₂=85、(57)₁₆=87 で後者が大きい、(3)は 8+2+1=11、(4)は 12=C である。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問14
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 15(a)
周波数が60 Hzの電源で駆動されている4極の三相同期電動機(星形結線)があり,端子の相電圧Vは400/√3 V,電機子電流IMは200 A,力率1で運転している。1相の同期リアクタンスxs[Ω]は1.00 Ωであり,電機子の巻線抵抗,及び機械損などの損失は無視できるものとする。
〔小問(a)〕 上記の同期電動機のトルクの値[N·m]として最も近いものを,次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:3
損失を無視するので、電動機の出力は入力電力に等しい。三相の入力は P=3·V·IM·cosθ=3×(400/√3)×200×1=138 564 W(線間400 Vとみて √3×400×200 としても同じ)。次に同期角速度を求める。Ns=120f/p=120×60/4=1 800 min⁻¹、ωs=2πNs/60=188.5 rad/s。同期電動機は同期速度で回るので、トルクは T=P/ωs=138 564/188.5=735 N·m。相電圧が 400/√3 と与えられている点に注意し、3倍するのか √3 倍するのかを取り違えないこと。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問15(a)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 15(b)
周波数が60 Hzの電源で駆動されている4極の三相同期電動機(星形結線)があり,端子の相電圧Vは400/√3 V,電機子電流IMは200 A,力率1で運転している。1相の同期リアクタンスxs[Ω]は1.00 Ωであり,電機子の巻線抵抗,及び機械損などの損失は無視できるものとする。
〔小問(b)〕 上記の同期電動機の端子電圧及び出力を一定にしたまま界磁電流を増やしたところ,電機子電流がIM1[A]に変化し,力率cosθが √3/2 (θ=30°)の進みとなった。出力が一定なので入力電力は変わらない。図はこのときの状態を説明するための1相の概略のベクトル図である。このときの1相の誘導起電力Eの値[V]として最も近いものを,次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:3
入力電力が変わらないので 3·V·IM1·cos30°=3·V·IM·1 が成り立ち、IM1=200/(√3/2)=400/√3=230.9 A。V=400/√3=230.9 V を基準(角度0)にとると、電流は30°進みなので İM1=230.9∠30°=200+j115.5。同期電動機の1相の関係は Ė=V̇−jxs·İM1 なので、jxs·İM1=j(200+j115.5)=−115.5+j200。よって Ė=230.9−(−115.5+j200)=346.4−j200。大きさは √(346.4²+200²)=√160 000=400 V。界磁電流を増やすと誘導起電力が大きくなり力率が進みになる(V曲線の右側)という同期電動機の性質が背景にある。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問15(b)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 16(a)
図1は三相ダイオード全波整流器を示している。入力電圧va,vb,vcは①式のとおりであるとき,出力電圧vdは図2の太線に示すように線間電圧の絶対値のうち最も高いものが出力される。
①式: va=√2·Vs·sinθ / vb=√2·Vs·sin(θ−2π/3) / vc=√2·Vs·sin(θ−4π/3)
〔小問(a)〕 入力電圧va,vb,vcの実効値をVs=100 Vとするとき,線間電圧vabの実効値Vab[V]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:2
①式のva,vb,vcは互いに120°ずつずれた相電圧である。線間電圧は2つの相電圧の差なので、大きさは相電圧の √3 倍になる。したがって Vab=√3×100=173.2≒173 V。位相のずれが120°あるため単純な2倍にはならず、ベクトルの差をとって √3 倍になることがこの関係の意味である。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問16(a)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 16(b)
図1は三相ダイオード全波整流器を示している。入力電圧va,vb,vcは互いに120°ずつずれた実効値Vsの相電圧であり,出力電圧vdは図2の太線に示すように線間電圧の絶対値のうち最も高いものが出力される。
〔小問(b)〕 出力電圧vdは出力に平滑回路を用いない場合,図2の太線のように脈動した波形となる。いま,脈動率δdを次式で定義する。
δd={(vdの最大値)−(vdの最小値)}÷(vdの平均値)
脈動率δdとして,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,必要に応じて次の関係を用いてよい。∫[α→β] sinθ dθ = −cosβ + cosα
正解:2
線間電圧の最大値を Vm とおく。図2のとおり出力は π/3 ごとに山の頂上付近だけを切り取った波形になる。最大値は山の頂点そのもので Vm、最小値は隣り合う山が交わる点で、頂点から30°ずれた位置なので Vm·cos(π/6)=0.866Vm。平均値は1周期(π/3)ぶんを積分して割ると Vd=(3/π)·Vm=0.955Vm。したがって δd=(Vm−0.866Vm)/(0.955Vm)=0.134/0.955=0.140≒0.14。Vm が約分で消えるので、実効値の具体的な数値は要らない。三相全波整流の脈動が単相に比べて小さいことがこの値から分かる。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問16(b)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 17(a)
【問17と問18は選択問題です。どちらか一方を選んで解答します(本試験では両方解答すると採点されません)。】
20 ℃において含水量70 kgを含んだ木材100 kgがある。これを100 ℃に設定した乾燥器によって,100 ℃まで温めて乾燥させ,含水量を5 kgとしたい。
ただし,木材の完全乾燥状態での比熱を1.25 kJ/(kg·K),水の比熱と蒸発潜熱をそれぞれ4.19 kJ/(kg·K),2.26×10³ kJ/kgとする。
〔小問(a)〕 この乾燥に要する全熱量の値[kJ]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:5
熱量は「温める分」と「蒸発させる分」の合計になる。木材100 kgのうち水が70 kgなので、完全乾燥状態の木材は30 kgである。まず20 ℃から100 ℃まで、80 K だけ温める熱量は、木材が 30×1.25×80=3 000 kJ、水が 70×4.19×80=23 464 kJ で、合わせて26 464 kJ。次に含水量を70 kgから5 kgにするので、蒸発させる水は65 kg。その潜熱は 65×2.26×10³=146 900 kJ。合計 26 464+146 900=173 364 kJ≒173×10³ kJ。潜熱だけを計算すると(3)の147×10³になるので、温める分を忘れないこと。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問17(a)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 17(b)
【問17と問18は選択問題です。どちらか一方を選んで解答します(本試験では両方解答すると採点されません)。】
20 ℃において含水量70 kgを含んだ木材100 kgがある。これを100 ℃に設定した乾燥器によって,100 ℃まで温めて乾燥させ,含水量を5 kgとしたい。木材の完全乾燥状態での比熱は1.25 kJ/(kg·K),水の比熱と蒸発潜熱はそれぞれ4.19 kJ/(kg·K),2.26×10³ kJ/kgであり,この乾燥に要する全熱量は173×10³ kJである。
〔小問(b)〕 乾燥器の容量(消費電力)を22 kW,総合効率を55 %とするとき,乾燥に要する時間の値[h]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:2
乾燥器が消費する22 kWのうち、実際に乾燥に使われるのは総合効率をかけた分だけなので、有効な熱の出力は 22×0.55=12.1 kW=12.1 kJ/s である。必要な熱量は173 364 kJ なので、時間は 173 364/12.1=14 328 s。これを時間に直すと 14 328/3 600=3.98≒4.0 h。効率を掛けずに 173 364/22 000=7 880 s=2.2 h としたり、逆に割ってしまうと合わないので、消費電力に効率を掛けて有効出力を出す順序を守る。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問17(b)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 18(a)
【問17と問18は選択問題です。どちらか一方を選んで解答します(本試験では両方解答すると採点されません)。】
論理関数に関して答えよ。
〔小問(a)〕 論理式 X·Y·Z̄ + X·Y·Z + X̄·Y·Z + X̄·Ȳ·Z を積和形式で簡単化したものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:5
隣り合う項をまとめていく。前の2項は X·Y·Z̄+X·Y·Z=X·Y·(Z̄+Z)=X·Y。後ろの2項は X̄·Y·Z+X̄·Ȳ·Z=X̄·Z·(Y+Ȳ)=X̄·Z。したがって X·Y+X̄·Z となる。真理値表で確かめると、もとの式が1になるのは (X,Y,Z)=(1,1,0),(1,1,1),(0,1,1),(0,0,1) の4通りで、X·Y は前の2つを、X̄·Z は後ろの2つをちょうど覆っている。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問18(a)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 18(b)
【問17と問18は選択問題です。どちらか一方を選んで解答します(本試験では両方解答すると採点されません)。】
論理関数に関して答えよ。
〔小問(b)〕 論理式 (X+Y+Z)·(X+Ȳ+Z)·(X̄+Y+Z) を和積形式で簡単化したものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:4
積和形式のときと同じ考え方を、和と積を入れ替えて使う。第1項と第2項は Y だけが違うので (X+Y+Z)·(X+Ȳ+Z)=X+Z にまとまる。第1項と第3項は X だけが違うので (X+Y+Z)·(X̄+Y+Z)=Y+Z にまとまる。第1項は2度使ってよい(同じものを何度掛けても値は変わらない)。したがって全体は (X+Z)·(Y+Z) となる。式が0になるのは (0,0,0),(0,1,0),(1,0,0) の3通りで、まとめた式でも同じ3通りだけが0になることを確かめられる。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問18(b)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
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