資格道場
学習状況 お問い合わせ ログイン 無料登録
📄 本試験 過去問題

電験3種 2026年度上期(令和8年度上期) 理論

18問 ・ 目安 正答率60% ・ 2026年8月30日実施

電験三種(第三種電気主任技術者)の2026年度上期(令和8年度上期) 理論試験で実際に出題された全18問を、1問ずつその場で答え合わせしながら演習できます。2026年8月30日実施・合否の目安は正答率60%(演習の目安)。各問に正解と、なぜその選択肢になるのかの解説を付けています。

本試験の合格基準:理論・電力・機械・法規の科目ごとに合否判定。各科目100点満点中原則60点以上で科目合格、4科目すべて合格で試験合格。

この回:令和8年度上期・理論:合格基準は100点満点中60点以上(筆記方式の公表値)。

出典:【WEB結果発表】令和8年度第一種・第二種電気主任技術者一次試験及び第三種電気主任技術者上期試験の結果について。このページの「目安 正答率60%」は演習の目安で、本試験の採点方法とは異なります。

この回は 一般財団法人 電気技術者試験センター が公開する本試験問題を、当サイトがその場で答え合わせできる一問一答形式に再編し、公式には付いていない「正解の根拠・各選択肢の解き方」の解説を追記したものです。原題の出典は各問に明記しています。

過去問の解答結果は学習記録・段位には反映されません。過去問は出題当時の法令・制度にもとづく問題を含むため、段位は継続して最新化している一問一答・模擬試験だけで判定しています。過去問を解かなくても段位で不利になることはありませんので、実力試しとして気軽にお使いください。

問 1
直流電圧1 000 Vの電源で充電された静電容量8 μFの平行板コンデンサがある。コンデンサを電源から外した後に電荷を保持したままコンデンサの電極間距離を元の距離の2倍にしたとき,静電容量[μF]と静電エネルギー[J]の値の組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「静電容量[μF] / 静電エネルギー[J]」の順に示す。
正解:2
平行板コンデンサの静電容量は C=εS/d なので、電極間距離 d を2倍にすると静電容量は半分になり 8 μF→4 μF。電源から外してあるので電荷が保たれる点がこの問題の要。Q=CV=8×10⁻⁶×1 000=8×10⁻³ C。静電エネルギーは W=Q²/(2C) と書けるので、距離を変えたあとは W=(8×10⁻³)²/(2×4×10⁻⁶)=64×10⁻⁶/(8×10⁻⁶)=8 J。もとの W=½CV²=½×8×10⁻⁶×1 000²=4 J なので、エネルギーは2倍になっている(電極を引き離す仕事が加わったため)。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問1
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 2
図のように,真空中に点P,点A,点Bが直線上に配置されている。点PはQ[C]の点電荷を置いた点とし,A-B間に生じる電位差の絶対値を|V_AB|[V]とする。次の(a)〜(d)の四つの実験を個別に行ったとき,|V_AB|[V]の値が最小となるものと最大となるものの組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 [実験内容] (a) P-A間の距離を2 m,A-B間の距離を1 mとした。 (b) P-A間の距離を1 m,A-B間の距離を2 mとした。 (c) P-A間の距離を0.5 m,A-B間の距離を1 mとした。 (d) P-A間の距離を1 m,A-B間の距離を0.5 mとした。
問2の図
正解:4
点電荷から距離 r の点の電位は V=Q/(4πε₀r)。したがって |V_AB|=Q/(4πε₀)×|1/r_PA−1/r_PB| で、k=Q/(4πε₀) とおくと差 |1/r_PA−1/r_PB| の大小だけを比べればよい。(a) r_PA=2, r_PB=2+1=3 → 1/2−1/3=0.167。(b) r_PA=1, r_PB=1+2=3 → 1−1/3=0.667。(c) r_PA=0.5, r_PB=0.5+1=1.5 → 2−0.667=1.333。(d) r_PA=1, r_PB=1+0.5=1.5 → 1−0.667=0.333。最小は(a)、最大は(c)。r_PB は「P-A間+A-B間」であって A-B間そのものではない点に注意。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問2
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 3
次の文章は,コイルの磁束鎖交数とコイルに蓄えられる磁気エネルギーについて述べたものである。インダクタンス1 mHのコイルに直流電流10 Aが流れているとき,このコイルの磁束鎖交数Ψ₁[Wb]は (ア) Wbである。また,コイルに蓄えられている磁気エネルギーW₁[J]は (イ) Jである。 次に,このコイルに流れる直流電流を30 Aとすると,磁束鎖交数Ψ₂[Wb]と蓄えられる磁気エネルギーW₂[J]はそれぞれ (ウ) となる。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ)」の順に示す。
正解:1
磁束鎖交数は Ψ=LI なので Ψ₁=1×10⁻³×10=1×10⁻² Wb(ア)。磁気エネルギーは W=½LI² なので W₁=½×1×10⁻³×10²=5×10⁻² J(イ)。電流を10 A→30 Aと3倍にすると、Ψ は I に比例するので3倍、W は I² に比例するので3²=9倍になる(ウ)。答(1)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問3
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 4
太さを無視できる非常に長い二つの棒磁石が真空中に図のように固定されている。棒磁石の両端の磁極は点磁荷とみなすことができ,図に現れている磁極の強さは,N極が1×10⁻⁴ Wb,S極が−1×10⁻⁴ Wbである。このとき,点Aの磁界の大きさの値[A/m]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,点A,B,Cは,一直線上に位置しているものとする。真空の透磁率はμ₀=4π×10⁻⁷ H/mとする。また,図のN極,S極の各点磁荷以外の部分から点Aへの影響はないものとし,各棒磁石の,図に現れていない他端の磁極の影響も無視できるものとする。
問4の図
正解:3
点磁荷 m から距離 r の点の磁界は H=m/(4πμ₀r²)。4πμ₀=4π×4π×10⁻⁷=1.579×10⁻⁵ を先に計算しておくと楽。B(N極)は点Aから3 m離れているので H_B=1×10⁻⁴/(1.579×10⁻⁵×3²)=0.704 A/m。C(S極)は点Aから1 mなので H_C=1×10⁻⁴/(1.579×10⁻⁵×1²)=6.33 A/m。向きが要点で、N極がつくる磁界はN極から遠ざかる向き(A→C)、S極がつくる磁界はS極に向かう向き(A→C)なので、二つは同じ向き。したがって和をとって H=0.704+6.33=7.04 A/m。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問4
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 5
図のように,内部抵抗r=0.1 Ω,起電力E=9 Vの電池4個を並列に接続した電源に抵抗R=0.5 Ωの負荷を接続した回路がある。この回路において,抵抗R=0.5 Ωで消費される電力の値[W]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
問5の図
正解:5
同じ電池を並列にしても起電力は9 Vのままで、内部抵抗だけが 1/4 になる。合成内部抵抗 r′=0.1/4=0.025 Ω。回路を流れる電流は I=E/(r′+R)=9/(0.025+0.5)=9/0.525=17.14 A。抵抗Rで消費される電力は P=I²R=17.14²×0.5=147 W。直列と取り違えて起電力を4倍(36 V)にすると (2)4 050 W になる。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問5
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 6
図1に示すように,静電容量C₁=4 μFとC₂=2 μFの二つのコンデンサが直列に接続され,直流電圧6 Vで充電されている。次に電荷が蓄積されたこの二つのコンデンサを直流電源から切り離し,電荷を保持したまま同じ極性の端子同士を図2に示すように並列に接続する。並列に接続後のコンデンサの端子間電圧の大きさV[V]の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
問6の図
正解:4
直列接続では両方のコンデンサに同じ電荷が蓄えられる。合成容量は C=C₁C₂/(C₁+C₂)=4×2/6=4/3 μF なので、蓄えられる電荷は Q=CV=(4/3)×6=8 μC。これが C₁ にも C₂ にも 8 μC ずつ乗っている。電源から切り離して同じ極性どうしを並列にすると、電荷の合計は 8+8=16 μC、容量の合計は 4+2=6 μF。したがって V=Q/C=16/6=8/3 V。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問6
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 7
図のように,抵抗R[Ω]と抵抗Rx[Ω]を並列に接続した回路がある。この回路に直流電圧V[V]を加えたところ,電流I[A]が流れた。Rxの値[Ω]を表す式として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
問7の図
正解:4
並列なので両方の抵抗に同じ電圧Vがかかり、全電流は各枝の電流の和になる。I=V/R+V/Rx。Rx について解くと V/Rx=I−V/R=(IR−V)/R。両辺の逆数をとって Rx/V=R/(IR−V)、したがって Rx=VR/(IR−V)。直列とまちがえると (2)V/I−R になる。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問7
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 8
図のようなRC交流回路がある。この回路に正弦波交流電圧E[V]を加えたとき,容量性リアクタンス6 Ωのコンデンサの端子間電圧の大きさは12 Vであった。このとき,E[V]と図の破線で囲んだ回路で消費される電力P[W]の値として,正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。 選択肢は「E[V] / P[W]」の順に示す。
問8の図
正解:1
破線の中は「8 Ωと6 Ω(容量性)の直列」と「4 Ωと3 Ω(容量性)の直列」の2枝が並列になっている。6 Ωのコンデンサの端子電圧が12 Vなので、その枝を流れる電流は I₁=12/6=2 A。枝1のインピーダンスの大きさは √(8²+6²)=10 Ω なので、両端の電圧すなわち電源電圧は E=2×10=20 V。枝2のインピーダンスは √(4²+3²)=5 Ω なので I₂=20/5=4 A。電力を消費するのは抵抗だけで、コンデンサは消費しない。P=I₁²×8+I₂²×4=4×8+16×4=32+64=96 W。答(1)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問8
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 9
図のように抵抗,コイル,コンデンサからなる負荷がある。この負荷に線間電圧V̇ab=100∠0°[V],V̇bc=100∠0°[V],V̇ac=200∠0°[V]の単相3線式交流電源を接続したところ,端子a,端子b,端子cを流れる線電流はそれぞれİa[A],İb[A]及びİc[A]であった。İa[A],İb[A],İc[A]の大きさをそれぞれIa[A],Ib[A],Ic[A]としたとき,これらの大小関係を表す式として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
問9の図
正解:5
まず各負荷の電流を複素数で出す。a-b間は 3+j4 Ω(大きさ5 Ω)なので İab=100/5=20 A、位相は −53.1° で İab=12−j16。b-c間は 4−j3 Ω(大きさ5 Ω)なので İbc=20 A、位相は +36.9° で İbc=16+j12。a-c間は 8+j6 Ω(大きさ10 Ω)なので İac=200/10=20 A、位相は −36.9° で İac=16−j12。次にキルヒホッフの電流則で線電流を出す。İa=İab+İac=28−j28 なので Ia=28√2≒39.6 A。İb=İbc−İab=4+j28 なので Ib=√(4²+28²)=√800≒28.3 A。İc=−(İbc+İac)=−32 なので Ic=32 A。3本の負荷電流はどれも20 Aで同じだが、位相が違うため合成した線電流には差が出る。Ia>Ic>Ib。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問9
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 10
図のように,電圧E[V]の直流電源,開いた状態のスイッチS,抵抗値R[Ω]の抵抗及びインダクタンスL[H]のコイルからなる回路がある。この回路において,スイッチSを時刻t=0 sで閉じた場合に流れる電流i[A],各素子の端子間電圧vR[V],vL[V]に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,自然対数の底を2.718とする。
問10の図
正解:4
RL直列回路の過渡現象で、時定数は τ=L/R、電流は i=(E/R)(1−e^(−t/τ))、抵抗の電圧は vR=Ri=E(1−e^(−t/τ))、コイルの電圧は vL=E−vR=E·e^(−t/τ)。(1) τ=L/R なのでRに反比例=正しい。(2) Lが大きいほどτが大きく変化は緩やか=正しい。(3) t=2τ では e⁻²=0.135 なので vR=E(1−0.135)=0.865E=正しい。(4) t=τ では vL=E·e⁻¹=0.368E であって0.632倍ではない=誤り。(5) t=τ では i=(E/R)(1−e⁻¹)=0.632(E/R)=正しい。0.632倍になるのは「0から立ち上がる量」(電流や抵抗の電圧)で、コイルの電圧は逆に E から減っていく量なので 0.368倍。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問10
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 11
次の文章は,不純物半導体に関する記述である。 価電子が (ア) 個のシリコン(Si)をきわめて高い純度に精製した真性半導体に,価電子が (イ) 個のホウ素(B)などを不純物としてわずかに加えることによって (ウ) 形半導体がつくられる。このとき加えた不純物を (エ) という。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ)」の順に示す。
正解:2
シリコンは周期表の14族で価電子は4個(ア)。ホウ素は13族で価電子は3個(イ)。価電子が1個少ない不純物を混ぜると結合に空きができ、そこが正孔(ホール)として働くので p形半導体になる(ウ)。この不純物は電子を受け取る側なのでアクセプタという(エ)。逆に価電子5個のリン(P)やヒ素(As)を混ぜると余った電子が生じてn形になり、この不純物をドナーという。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問11
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 12
次の文章は,二つの重陽子による核反応について述べている。 重陽子 ²₁H は重水素の原子核で,陽子と中性子が1個ずつ結合したものである。 ²₁H + ²₁H → ³₂He + ¹₀n ……① ①式に示す核反応式では質量数の大きい原子核が生ずるので,これは (ア) 反応である。反応後の総質量はΔm[kg]だけ (イ) し, (ウ) [J]で表される核エネルギー:5.4×10⁻¹³ Jが放出される。また①式の核反応を起こすには,二つの重陽子を4.0×10⁻¹⁵ m程度の距離に近づける必要がある。その距離における重陽子間の静電気力による位置エネルギーは (エ) Jである。 ただし,真空中の光の速さはc=3.0×10⁸ m/s,静電気に関するクーロンの法則の比例定数はk=9.0×10⁹ N·m²/C²,電気素量はe=1.6×10⁻¹⁹ Cとする。また二つの点電荷q₁[C],q₂[C]が距離r[m]離れて存在するときに各点電荷が持つ位置エネルギーはU=k·q₁q₂/r [J](無限遠点を基準とする)で与えられる。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ)」の順に示す。
正解:2
軽い原子核どうしが結合してより重い原子核ができる反応なので核融合(ア)。放出されたエネルギーの分だけ質量が失われる(質量欠損)ので、反応後の総質量は減少する(イ)。放出エネルギーはアインシュタインの関係式で Δm·c²(ウ)。位置エネルギーは重陽子の電荷がどちらも e なので U=k·e²/r=9.0×10⁹×(1.6×10⁻¹⁹)²/(4.0×10⁻¹⁵)=9.0×10⁹×2.56×10⁻³⁸/(4.0×10⁻¹⁵)=5.76×10⁻¹⁴≒5.8×10⁻¹⁴ J(エ)。½を付ける選択肢があるが、U=k·q₁q₂/r は2つの電荷が持つ位置エネルギーそのもので½は要らない。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問12
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 13
図は,電界効果トランジスタ(FET)を用いたソース接地増幅回路の簡易小信号交流等価回路である。この回路の電圧増幅度Av=|vo/vi|を近似する式として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,図中のS,G,Dはそれぞれソース,ゲート,ドレインであり,vi[V],vo[V],vgs[V]は各部の電圧,gm[S]はFETの相互コンダクタンスである。また,抵抗rd[Ω]は抵抗RL[Ω]に比べて十分大きいものとする。
問13の図
正解:2
入力側はゲートに直接 vi が加わるので vgs=vi。出力側は電流源 gm·vgs が rd と RL の並列合成抵抗に流れ込むので vo=gm·vgs×rd·RL/(rd+RL)。したがって Av=|vo/vi|=gm×rd·RL/(rd+RL)。ここで rd≫RL という条件から rd·RL/(rd+RL)≒rd·RL/rd=RL と近似できる。よって Av≒gm·RL。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問13
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 14
図のように,線間電圧200 Vの対称三相交流電源から三相平衡負荷に供給する電力を二電力計法で測定する。2台の電力計W₁及びW₂を正しく接続したところ,電力計W₂の指針が逆振れを起こした。電力計W₂の電圧端子の極性を反転して接続した後,2台の電力計の指示値は,電力計W₁が490 W,電力計W₂が25 Wであった。このときの対称三相交流電源が三相平衡負荷に供給する電力の値[W]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,三相交流電源の相回転はa,b,cの順とし,電力計の電力損失は無視できるものとする。
問14の図
正解:4
二電力計法では三相電力は2台の指示値の代数和 P=W₁+W₂ で求める。力率が0.5より低いと片方の電力計は負の値を示し、指針が逆に振れる。極性を反転すると読めるようになるが、その読み値は本来の指示の符号を変えたものなので、W₂の真の値は −25 W である。したがって P=490+(−25)=465 W。反転したのだから単純に足す、と考えると (3)515 W になる。逆振れは「負の指示」の合図。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問14
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 15(a)
図のような平衡三相回路の負荷において,誘導性リアクタンスXL[Ω]に流れる電流の大きさをIL[A],容量性リアクタンスXC[Ω]に流れる電流の大きさをIC[A]とするとき,次の(a)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 XLによるΔ結線の負荷をこれと等価なY結線の負荷に変換したとき,変換後の1相の誘導性リアクタンスXL′[Ω]に流れる電流IL′[A]の大きさとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
問15(a)の図
正解:5
Δ結線をこれと等価なY結線に直しても、電源から流れ込む線電流は変わらない。Δ結線では線電流は相電流の√3倍なので、線電流は √3·IL。Y結線では相電流がそのまま線電流になるので、変換後の1相に流れる電流 IL′ はこの線電流と等しく IL′=√3·IL。等価変換で1相のリアクタンスは XL′=XL/3 になるが、聞かれているのは電流なので混同しないこと。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問15(a)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 15(b)
図のような平衡三相回路の負荷において,誘導性リアクタンスXL[Ω]に流れる電流の大きさをIL[A],容量性リアクタンスXC[Ω]に流れる電流の大きさをIC[A]とする。図のXCは3相ともXC=10 Ωである。 〔小問(b)〕 図の回路において,電流ILと電流ICがIL=(2/√3)ICの関係にあるとき,XL[Ω]の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
問15(b)の図
正解:3
線間電圧を V とおく。XL はΔ結線なので1相にかかるのは線間電圧そのもので IL=V/XL。XC はY結線なので1相にかかるのは相電圧 V/√3 で IC=(V/√3)/10=V/(10√3)。与えられた関係 IL=(2/√3)IC に代入すると V/XL=(2/√3)×V/(10√3)=2V/(10×3)=V/15。両辺の V を消して XL=15 Ω。Δは線間電圧、Yは相電圧(線間電圧の1/√3)という違いがこの問題の要。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問15(b)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 16(a)
最大目盛150 V,内部抵抗18 kΩの直流電圧計V₁と最大目盛300 V,内部抵抗30 kΩの直流電圧計V₂の二つの直流電圧計がある。 ただし,二つの直流電圧計は直動式指示電気計器を使用し,固有誤差はないものとする。 〔小問(a)〕 二つの直流電圧計を直列に接続して使用したとき,測定できる電圧の最大の値[V]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:2
直動式の電圧計は内部を流れる電流で指針が振れるので、まず最大目盛に対応する電流を出す。V₁は 150/18 kΩ=8.33 mA、V₂は 300/30 kΩ=10 mA。直列にすると両方に同じ電流が流れるので、電流の小さいV₁のほうが先に振り切れる。そのとき電流は8.33 mAで、V₁は150 V、V₂は 8.33 mA×30 kΩ=250 V を示す。測定できる最大は 150+250=400 V。単純に最大目盛どうしを足して 150+300=450 V とすると誤り。V₂は最大目盛まで振れない。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問16(a)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 16(b)
最大目盛150 V,内部抵抗18 kΩの直流電圧計V₁と最大目盛300 V,内部抵抗30 kΩの直流電圧計V₂の二つの直流電圧計がある。 ただし,二つの直流電圧計は直動式指示電気計器を使用し,固有誤差はないものとする。 〔小問(b)〕 次に,直流電圧450 Vの電圧を測定するために,二つの直流電圧計の指示を最大目盛にして測定したい。そのためには,直流電圧計 (ア) に,抵抗 (イ) kΩを (ウ) に接続し,これに直流電圧計 (エ) を直列に接続する。このように接続して測定することで,各直流電圧計の指示を最大目盛にして測定をすることができる。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ)」の順に示す。
正解:1
両方を最大目盛にすれば電圧は 150+300=450 V でちょうど測りたい値になる。問題は電流で、V₂には10 mA、V₁には8.33 mAしか流せない。差の 10−8.33=1.67 mA をV₁の脇に逃がす必要があるので、抵抗はV₁と並列に入れる(ア・ウ)。その抵抗にはV₁と同じ150 Vがかかり1.67 mAが流れるので R=150 V/1.67 mA=90 kΩ(イ)。この並列の組にV₂を直列につなぐ(エ)。分流器はいつも「電流を流しすぎたくない計器と並列」に入れる。答(1)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問16(b)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 17(a)
【問17と問18は選択問題です。どちらか一方を選んで解答します(本試験では両方解答すると採点されません)。】 図のような環状コイルがある。正弦波交流電源の電圧実効値をE[V],周波数をf[Hz]としたとき,鉄心中の最大磁束はΦm[Wb]であった。 ただし,鉄心の漏れ磁束はなく,鉄心の飽和やヒステリシスもないものとする。したがって,初期状態での残留磁気は0とする。 〔小問(a)〕 電源の周波数f[Hz]が一定で,電圧を3E[V]にしたとき,最大磁束[Wb]は,Φm[Wb]の何倍になるか。その倍率として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
問17(a)の図
正解:4
コイルに生じる誘導起電力の実効値は E=4.44·f·N·Φm(Nは巻数)。これを最大磁束について解くと Φm=E/(4.44·f·N) となり、Φm は E に比例し f に反比例する。周波数 f を変えずに電圧を3倍にすると、最大磁束も3倍になる。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問17(a)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 17(b)
【問17と問18は選択問題です。どちらか一方を選んで解答します(本試験では両方解答すると採点されません)。】 図のような環状コイルがある。正弦波交流電源の電圧実効値をE[V],周波数をf[Hz]としたとき,鉄心中の最大磁束はΦm[Wb]であった。 ただし,鉄心の漏れ磁束はなく,鉄心の飽和やヒステリシスもないものとする。したがって,初期状態での残留磁気は0とする。 〔小問(b)〕 電源の電圧を3E[V]のまま,周波数を2f[Hz]にしたとき,最大磁束[Wb]は,Φm[Wb]の何倍になるか。その倍率として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
問17(b)の図
正解:4
Φm=E/(4.44·f·N) なので Φm∝E/f。電圧が3倍、周波数が2倍になったので、最大磁束は 3/2=1.5倍。変圧器で電圧を上げたまま周波数を下げると磁束が増えて鉄心が飽和する、という実務上の注意もこの関係から出てくる。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問17(b)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 18(a)
【問17と問18は選択問題です。どちらか一方を選んで解答します(本試験では両方解答すると採点されません)。】 図1のトランジスタによる小信号増幅回路について答えよ。 ただし,各抵抗は,RA=100 kΩ,RB=600 kΩ,RC=5 kΩ,RD=1 kΩ,Ro=200 kΩである。C₁,C₂は結合コンデンサで,C₃はバイパスコンデンサである。また,VCC=12 Vは直流電源電圧,Vbe=0.6 Vはベース-エミッタ間の直流電圧とし,vi[V]は入力小信号電圧,vo[V]は出力小信号電圧とする。 〔小問(a)〕 小信号増幅回路の直流ベース電流Ib[A]が抵抗RA,RCの直流電流IA[A]やIC[A]に比べて十分に小さいものとしたとき,コレクタ-エミッタ間の直流電圧Vce[V]の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
問18(a)の図
正解:2
ベース電流が無視できるので、RB と RA は単純な分圧回路とみなせる。ベース電位は Vb=VCC×RA/(RA+RB)=12×100/(100+600)=1.714 V。エミッタ電位は Ve=Vb−Vbe=1.714−0.6=1.114 V。エミッタ抵抗 RD=1 kΩ に流れる電流は IE=1.114/1 000=1.114 mA で、コレクタ電流もほぼ同じ IC≒1.114 mA。したがって Vce=VCC−IC·RC−IE·RD=12−1.114×5−1.114×1=12−5.57−1.11=5.31≒5.3 V。RD の電圧降下を忘れると 12−5.57=6.4 V となり (1) を選んでしまう。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問18(a)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 18(b)
【問17と問18は選択問題です。どちらか一方を選んで解答します(本試験では両方解答すると採点されません)。】 図1のトランジスタによる小信号増幅回路について答えよ。 ただし,各抵抗は,RA=100 kΩ,RB=600 kΩ,RC=5 kΩ,RD=1 kΩ,Ro=200 kΩである。C₁,C₂は結合コンデンサで,C₃はバイパスコンデンサである。また,VCC=12 Vは直流電源電圧,Vbe=0.6 Vはベース-エミッタ間の直流電圧とし,vi[V]は入力小信号電圧,vo[V]は出力小信号電圧とする。 〔小問(b)〕 小信号増幅回路の交流等価回路は,結合コンデンサ及びバイパスコンデンサのインピーダンスを無視することができる周波数において,一般に,図2の簡易等価回路で表される。ここで,ib[A]はベースの信号電流,ic[A]はコレクタの信号電流で,この回路の電圧増幅度Av0は Av0=|vo/vi|=(hfe/hie)×RC·Ro/(RC+Ro) ……① となる。 また,コンデンサC₁のインピーダンスの影響を考慮するための等価回路は,RA,RB ≫ hie と考えられるとき,図3である。 このとき,入力小信号電圧のある周波数において,図3を用いて得られた電圧増幅度が①式で示す電圧増幅度の1/√2となった。この周波数[Hz]の大きさとして,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,エミッタ接地の小信号電流増幅率hfe=120,入力インピーダンスhie=3×10³ Ω,コンデンサC₁の静電容量C₁=10 μFとする。
問18(b)の図
正解:2
図3では入力側が C₁ と hie の直列になり、高域通過フィルタを作る。増幅度が最大値の1/√2(−3 dB)になるのは、コンデンサのリアクタンスの大きさが hie と等しくなる遮断周波数のときで、1/(2πf·C₁)=hie が成り立つ。これを f について解くと f=1/(2π·hie·C₁)=1/(2π×3×10³×10×10⁻⁶)=1/(2π×0.03)=1/0.1885=5.31≒5.3 Hz。hfe=120 は①式の増幅度に使う値で、この遮断周波数の計算には使わない。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問18(b)
報告ありがとうございました。内容を確認します。

この回の最終更新:

掲載の過去問題は 一般財団法人 電気技術者試験センター の著作物です。同機関が公表する試験問題を、教育目的での利用に許諾・使用料を要しないとする同機関の方針に従い、出典を明記して掲載しています。無断転載を許可するものではありません。解説は当サイトが独自に作成したものです。