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電験3種 2024年度下期(令和6年度下期) 理論

18問 ・ 目安 正答率60% ・ 2025年3月23日実施

電験三種(第三種電気主任技術者)の2024年度下期(令和6年度下期) 理論試験で実際に出題された全18問を、1問ずつその場で答え合わせしながら演習できます。2025年3月23日実施・合否の目安は正答率60%(演習の目安)。各問に正解と、なぜその選択肢になるのかの解説を付けています。

本試験の合格基準:理論・電力・機械・法規の科目ごとに合否判定。各科目100点満点中原則60点以上で科目合格、4科目すべて合格で試験合格。

この回:令和6年度下期・理論:合格基準は100点満点中60点以上(筆記方式の公表値)。

出典:令和6年度第三種電気主任技術者下期試験の結果について(令和7年4月18日)。このページの「目安 正答率60%」は演習の目安で、本試験の採点方法とは異なります。

この回は 一般財団法人 電気技術者試験センター が公開する本試験問題を、当サイトがその場で答え合わせできる一問一答形式に再編し、公式には付いていない「正解の根拠・各選択肢の解き方」の解説を追記したものです。原題の出典は各問に明記しています。

過去問の解答結果は学習記録・段位には反映されません。過去問は出題当時の法令・制度にもとづく問題を含むため、段位は継続して最新化している一問一答・模擬試験だけで判定しています。過去問を解かなくても段位で不利になることはありませんので、実力試しとして気軽にお使いください。

問 1
図のように,電極面積 0.1 m²,電極間隔 6 mm の平行平板コンデンサに,比誘電率 ε₁=2,厚さ 2 mm 及び比誘電率 ε₂=4,厚さ 4 mm の 2 種類の誘電体が電極と平行に挿入されている。このコンデンサに 12 V の直流電圧を印加したとき,蓄えられる電荷の値[C]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,真空の誘電率 ε₀=8.85×10⁻¹² F/m とし,コンデンサの端効果は無視するものとする。
問1の図
正解:1
誘電体が2層に重なっているので,2つのコンデンサの直列接続とみなす。各層の静電容量は C=ε₀ε_r S/d で求める。C₁=8.85×10⁻¹²×2×0.1/0.002=8.85×10⁻¹⁰ F,C₂=8.85×10⁻¹²×4×0.1/0.004=8.85×10⁻¹⁰ F。比誘電率が2倍でも厚さが2倍なので,偶然どちらも同じ値になる。直列合成は C=C₁C₂/(C₁+C₂)=8.85×10⁻¹⁰/2=4.425×10⁻¹⁰ F。よって Q=CV=4.425×10⁻¹⁰×12≒5.3×10⁻⁹ C。直列を並列と取り違えて C₁+C₂=1.77×10⁻⁹ F としてしまうと Q=2.1×10⁻⁸ C となり(4)を選ぶことになる。誘電体が「電極と平行に」挿入=電界の向きに対して直列,と読み取るのがこの問題の要点。答(1)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問1
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 2
地球を,真空中にある半径 6.37×10⁶ m の導体球と見なしたとき,地球の静電容量の値[F]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,真空の誘電率を ε₀=8.85×10⁻¹² F/m とする。
正解:1
孤立した導体球の静電容量は C=4πε₀a(a は半径)。これは球の電位 V=Q/(4πε₀a) を C=Q/V に代入すれば導ける。値を入れると C=4π×8.85×10⁻¹²×6.37×10⁶=1.112×10⁻¹⁰×6.37×10⁶≒7.08×10⁻⁴ F。地球ほど巨大な導体でも静電容量は 1 mF に満たない,という感覚をつかむ問題。4π を掛け忘れて ε₀a とすると 5.64×10⁻⁵ F,逆に 4πε₀ で割ってしまうと桁が正側に振れて(3)~(5)のような大きな値になる。単位系から C の桁は必ず負のべきになると分かるので,(3)(4)(5)はその時点で除外できる。答(1)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問2
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 3
巻数 30 のコイルを貫通している磁束が 0.1 秒間に 1 Wb の割合で直線的に変化するとき,コイルに発生する起電力の大きさ[V]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
正解:2
ファラデーの電磁誘導の法則より e=N·(dΦ/dt)。磁束の変化率は 1 Wb / 0.1 s=10 Wb/s なので,e=30×10=300 V。「直線的に変化する」とあるので変化率は一定で,微分ではなく単純な割り算でよい。巻数を掛け忘れると 10 V,磁束の変化率を 1 Wb/s と読み違えると 30 V にしかならず選択肢に現れないため,どこかで取り違えるとそもそも選べなくなる作りになっている。なお法則の符号(レンツの法則)は誘導起電力が磁束の変化を妨げる向きに生じることを表すが,本問は「大きさ」を問うているので絶対値でよい。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問3
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 4
図に示すように,直線導体 A 及び B が y 方向に平行に配置され,両導体に同じ大きさの電流 I が共に +y 方向に流れているとする。このとき,各導体に加わる力の方向について,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 なお,xyz 座標の定義は,破線の枠内の図で示したとおりとする。
問4の図
正解:2
平行な2本の導体に同じ向きの電流が流れると互いに引き合い,逆向きなら反発する。本問は両方とも +y 方向(図では紙面の奥へ向かう ⊗)なので引力である。あとは「どちらへ引かれるか」を座標に当てはめるだけで,導体Aは右にある導体Bの側=+x 方向,導体Bは左にある導体Aの側=−x 方向となる。したがって答は(2)。フレミングの左手の法則で確かめると,導体Bが導体Aの位置につくる磁界は +z 方向で,F=I L×B より (+y)×(+z)=+x となりAは +x 方向,Bについては磁界が −z 方向なので −x 方向で,同じ結論になる。(1)と(4)は両方が同じ向きに動くことになり,2本が並んだまま平行移動してしまうので物理的におかしいと気づきたい。(3)は引力と斥力を取り違えた場合。(5)は電流が同方向だと力が打ち消されると誤解した場合で,実際には打ち消されない。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問4
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 5
R₁=20 Ω,R₂=30 Ω の抵抗,インダクタンス L₁=20 mH,L₂=40 mH のコイル及び静電容量 C₁=400 μF,C₂=600 μF のコンデンサからなる図のような直並列回路がある。直流電圧 E=100 V を加えたとき,定常状態において L₁,L₂,C₁ 及び C₂ に蓄えられるエネルギーの総和の値[J]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
問5の図
正解:5
直流の定常状態では,コンデンサは電流を流さない(開放)/コイルは電圧降下を生じない(短絡)とみなせる。するとC₁とC₂は電流経路から外れ,残る閉路は E→L₁→R₁→L₂→R₂ の一つだけになるので,回路電流は I=E/(R₁+R₂)=100/50=2 A。 コイルは電流でエネルギーを蓄える:W_L1=½L₁I²=½×0.020×2²=0.04 J,W_L2=½L₂I²=½×0.040×2²=0.08 J。 コンデンサは端子電圧で蓄える。C₁はL₁とR₁の直列部分に並列なので,その端子電圧はコイルの電圧降下0+R₁の降下=20×2=40 V。W_C1=½C₁V²=½×400×10⁻⁶×40²=0.32 J。同様にC₂はR₂の降下=30×2=60 V を受け,W_C2=½×600×10⁻⁶×60²=1.08 J。 総和は 0.04+0.08+0.32+1.08=1.52 J。答(5)。コンデンサ分を忘れてコイルだけ足すと0.12 Jで(1)を選んでしまう。この問題は「直流定常ではCは開放・Lは短絡」を電流計算に使いつつ,エネルギーの計算ではC・Lの両方を数えるという二段構えになっている点が要点。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問5
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 6
図のように,二つの直流電源と三つの抵抗からなる回路がある。各抵抗に流れる電流を図に示す向きに定義するとき,電流 I₁, I₂, I₃ の値[A]の組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
問6の図
正解:4
キルヒホッフの法則で解く。中央上の節点に I₁ が流れ込み,I₂ と I₃ が流れ出すので,電流則は I₁=I₂+I₃。 電圧則は,中央の5Ωの両端電圧を基準に2通りで表す。左側の閉路では 4 V の電源から4Ωで降下するので 5I₃=4−4I₁。右側の閉路では2Ωでの降下と2 Vの電源を通るので 5I₃=2I₂−2(2 V電源は電流を押し出す向きに入っている)。 この3式を解くと I₁=1,I₂=1,I₃=0。 検算すると,I₃=0 なら5Ωの両端電圧は0なので,左枝は 4−4×1=0,右枝は 2×1−2=0 でどちらも0になり,確かに整合する。 この問題の要点は「5Ωに電流が流れない場合がある」と気づけるかどうか。二つの電源が中央の抵抗から見て釣り合っているため,5Ωは電流経路として働かない。I₃を必ず正の値だと思い込むと(3)や(5)を選んでしまう。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問6
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 7
図の抵抗回路において,端子 a, b 間の合成抵抗 R_ab の値[Ω]は 1.8R[Ω]であった。このとき,抵抗 R_x の値[Ω]として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
問7の図
正解:4
回路は「Rの直列」+「RとR_xの並列」という構成なので,R_ab=R+R·R_x/(R+R_x)。これが1.8Rに等しいとおくと,並列部分は 1.8R−R=0.8R でなければならない。 R·R_x/(R+R_x)=0.8R の両辺をRで割ると R_x/(R+R_x)=0.8。分母を払って R_x=0.8R+0.8R_x,整理して 0.2R_x=0.8R,よって R_x=4R。 並列合成は必ず「小さい方の抵抗より小さく」なるので,並列部分が0.8Rということは片方がRなら他方はRより大きいはずで,(1)のRや(2)の2Rでは0.8Rまで下がらない(Rと2Rの並列は0.67R)。この見積もりだけでも選択肢を絞れる。直列のRを忘れて並列部分だけで1.8Rとしてしまうと,そもそも解が存在しない(並列合成はRを超えられない)ことに気づけば計算ミスを検出できる。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問7
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 8
図のように,二つの正弦波交流電圧源 e₁[V],e₂[V]が直列に接続されている回路において,合成電圧 v[V]の最大値は e₁ の最大値の (ア) 倍となり,その位相は e₁ を基準として (イ) [rad]の (ウ) となる。 e₁=E sin(ωt+θ)[V],e₂=√3 E sin(ωt+θ+π/2)[V] 上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
問8の図
正解:3
二つの正弦波は周波数が同じなのでフェーザ(複素数)で足せる。e₁ を基準にとると e₁=E∠0,e₂ は π/2 進んでいるので e₂=√3E∠(π/2)=j√3E。 合成すると v=E+j√3E=E(1+j√3)。大きさは E√(1²+(√3)²)=2E なので,e₁ の最大値の2倍=(ア)は2。偏角は arctan(√3/1)=π/3 で正の値なので e₁ より進んでおり,(イ)はπ/3,(ウ)は進み。したがって(3)。 よくある誤りは,位相が90°ずれた二つを単純に足して 1+√3 倍としてしまうもので,これが(2)。振幅は直角三角形の斜辺として合成する必要がある。また 1 と √3 の比を取り違えると偏角が π/6 になり(4)を選ぶことになる。tan の分子が e₂側(√3),分母が e₁側(1)である点に注意する。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問8
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 9
4 Ω の抵抗と静電容量が C[F]のコンデンサを直列に接続した RC 回路がある。この RC 回路に,周波数 50 Hz の交流電圧 100 V の電源を接続したところ,20 A の電流が流れた。では,この RC 回路に,周波数 60 Hz の交流電圧 100 V の電源を接続したとき,RC 回路に流れる電流の値[A]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
正解:3
まず50 Hz のときのインピーダンスを求める。Z=V/I=100/20=5 Ω。RC直列では Z=√(R²+X_C²) なので 5²=4²+X_C²,よって X_C=3 Ω(50 Hz のとき)。 容量性リアクタンスは X_C=1/(2πfC) で周波数に反比例するから,60 Hz では X_C′=3×(50/60)=2.5 Ω。 このとき Z′=√(4²+2.5²)=√22.25≒4.717 Ω となり,I′=100/4.717≒21.2 A。 周波数が上がると容量性リアクタンスは下がり,インピーダンスが小さくなるので電流は増える。したがって20 Aより小さい(1)(2)は選択の時点で除外できる。逆に「周波数比をそのまま電流比にする」と 20×(60/50)=24 Aで(4)を選んでしまうが,抵抗分4 Ωがあるため電流は周波数に比例はしない。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問9
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 10
図に示す回路において,スイッチ S を閉じた瞬間(時刻 t=0)に点 A を流れる電流を I₀[A]とし,十分に時間が経ち,定常状態に達したのちに点 A を流れる電流を I[A]とする。電流比 I₀/I の値として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,コンデンサの初期電荷は零とする。
問10の図
正解:4
コンデンサは「電荷が零の瞬間は電圧も零=短絡」「充電が終われば電流が流れない=開放」と極端な2状態で考えるのがこの種の問題の定石。 t=0:初期電荷が零なのでCは短絡とみなせる。上の枝は 4 Ω,下の枝は 12 Ω で,並列合成は 4×12/(4+12)=3 Ω。6 Ω と直列で全体は 9 Ω となり,I₀=E/9。 定常状態:Cは開放なので上の枝に電流は流れず,下の 12 Ω だけが残る。全体は 6+12=18 Ω で,I=E/18。 よって I₀/I=(E/9)/(E/18)=2.0。電源電圧Eが与えられていなくても比を問うているので約分で消える。 初期状態でCを開放と取り違えると I₀=I となり(2)を,逆に定常状態でCを短絡のままにすると比が1になり同じく(2)を選んでしまう。二つの状態で「どちらが短絡でどちらが開放か」を取り違えないことが要点。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問10
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 11
電界効果トランジスタ(FET)に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
正解:5
誤りは(5)。エンハンスメント形は,ゲート電圧を加えて初めてチャネルが形成される(ゲート電圧が零では電流が流れない=ノーマリオフ)。「ゲート電圧に関係なくチャネルができる」のは,あらかじめチャネルが作り込まれているデプレション形(ノーマリオン)の性質であり,両者を入れ替えた記述になっている。 他の記述は正しい。(1) FETは接合形(JFET)とMOS形に大別される。(2) キャリアの通り道であるチャネルにはnチャネルとpチャネルがあり,前者は自由電子,後者は正孔が電流を担う。(3) MOS形はさらにデプレション形とエンハンスメント形に分かれる。(4) FETはゲートに加えた電圧がつくる電界でチャネルの幅(キャリアの通りやすさ)を変える素子であり,電流で制御するバイポーラトランジスタとはこの点が異なる。「電界効果」という名称そのものが(4)を表している。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問11
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 12
次の文章は,電子レンジに内蔵されてマイクロ波を発生する,マグネトロン内の電子の軌跡を簡略化して説明した記述である。 図に示すように,真空中の平行平板電極間に直流電圧を加えて平等電界 E[V/m]を作り,平等電界と直交する方向に磁束密度 B[T]の平等磁界を加えた。図中の ⊙ は z 軸の正の向きで,紙面に垂直かつ手前の向きを表す。 陰極上の点 P に初速零で電荷 −e[C]の電子を置いて静かに離すと,y 軸の (ア) の向きの電界により電子は陽極に向かって動き始める。同時に電子は磁束密度に (イ) した大きさの (ウ) 力を受ける。磁界は z 軸の (エ) の向きのため,電子は電界と磁界の作用で x 軸の正の向きに移動する。このとき磁束密度が一定値以上では電子は陽極に到達せずに,図のように (オ) といわれる軌跡を描く。ただし,電子は紙面と平行な平面上を移動し,重力の影響は無視できるものとする。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
問12の図
正解:4
(ア) 陽極が上(+y側),陰極が下なので電界は上から下=y軸の負の向き。電子は電荷が −e と負なので電界と逆向きの力を受け,上(陽極)へ動き出す。よって「負」。 (イ)(ウ) 磁界中を運動する電荷が受ける力はローレンツ力 F=qv×B で,大きさは |q|vB=磁束密度に比例する。よって「比例」「ローレンツ」。アンペール力は電流が磁界から受ける力の呼び方で,単独の電子の運動を説明する語としては不適切。 (エ) 電子の速度が +y のとき,力が +x になる向きを求める。B=B ẑ(正の向き)とすると v×B=v ŷ×B ẑ=vB x̂ となり,q=−e を掛けると力は −x 方向になってしまう。x軸の正の向きに動くためには B が −z でなければならず,「負」。図の ⊙ は磁界の向きではなく z 軸の正の向きを示す座標の定義である点に注意(ここを磁界の向きと読むと(エ)を正と誤る)。 (オ) 電界による等加速度運動と磁界による円運動が重なった結果,図のようなアーチを繰り返す曲線=サイクロイドになる。リサジューは直交する二つの振動の合成図形,ヒステリシスは磁性体のB-H特性の用語で,いずれも軌跡の名称としては誤り。 以上より(4)。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問12
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 13
図1は,固定バイアス回路を用いた,R_B の値が未知のエミッタ接地トランジスタ増幅回路である。図2は,この増幅回路で用いているトランジスタのコレクターエミッタ間電圧 V_CE とコレクタ電流 I_C との関係を予め調べ示した静特性である。ただし,五つのベース電流の値 I_B[μA]のみに対する曲線であり,増幅回路の負荷抵抗 R_L の負荷線も重ねて示している。今,増幅回路の動作点を測定したところ V_CE=3.0 V であった。抵抗 R_B の値[MΩ]として最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,ベース-エミッタ間電圧 V_BE を 0.7 V としてよい。なお,C₁,C₂ は結合コンデンサであり,V_CC は直流電圧源である。
問13の図
正解:2
図2の直流負荷線から回路の条件を読み取るのが出発点。負荷線は V_CE 軸を 5 V で切っているので V_CC=5 V,I_C 軸を 3 mA で切っているので R_L=5/3 mA≒1.67 kΩ とわかる。 次に動作点。V_CE=3.0 V を負荷線に当てはめると I_C=3×(5−3)/5=1.2 mA。 さらに静特性からベース電流を求める。曲線は I_B=2 μA で I_C≒0.5 mA,4 μA で 1.0 mA,…と等間隔に並んでおり,電流増幅率は h_FE=1.0 mA/4 μA=250。したがって I_C=1.2 mA に対応するのは I_B=1.2 mA/250=4.8 μA。 最後に固定バイアス回路の入力側で,R_B には V_CC から V_BE を引いた電圧が掛かる。R_B=(V_CC−V_BE)/I_B=(5−0.7)/(4.8×10⁻⁶)≒8.96×10⁵ Ω≒0.9 MΩ。答(2)。 V_BE を引き忘れて 5/4.8 μA とすると約1.0 MΩ となりやはり(2)に近いが,たとえば V_CE=3.0 V をそのまま R_B の計算に使ってしまうと桁がずれる。また I_C を負荷線ではなく静特性の平坦部から読もうとすると 1.0 mA や 1.5 mA になってしまい,(3)や(1)を選ぶことになる。動作点は「負荷線と静特性の交点」であり,与えられた V_CE から負荷線をたどって I_C を決めるのが正しい順序である。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問13
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 14
固有の名称をもつ SI 組立単位の記号と,これと同じ内容を表す他の表し方の組合せとして,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
正解:2
誤りは(2)。磁束の単位 Wb(ウェーバ)は V·s(ボルト秒)であって V/s ではない。ファラデーの電磁誘導の法則 e=−dΦ/dt を変形すると Φ=∫e dt であり,電圧に時間を掛けた次元になることから確かめられる。割り算と掛け算を入れ替えた,単位問題で頻出のひっかけ。 他は正しい。(1) 静電容量は C=Q/V なので F=C/V。(3) コンダクタンスは抵抗の逆数で S=1/Ω=A/V。(4) 磁束密度は単位面積あたりの磁束なので T=Wb/m²。(5) 電力は単位時間あたりのエネルギーなので W=J/s。 覚え方としては,(4)の T=Wb/m² が正しいことを認めるなら,Wb=T·m² であり磁束は「時間で割った量」ではないと分かる。単位の関係式を一つ確定させると,他の選択肢の妥当性も芋づる式に判定できる。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問14
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 15(a)
図1のように,相電圧 200 V,周波数 50 Hz の対称三相交流電源に,抵抗とインダクタンスからなる三相平衡負荷を接続した交流回路がある。負荷は R=3 Ω と L=12.75 mH の直列がY結線されている。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 図1の回路において,負荷電流 I の値[A]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
問15(a)の図
正解:2
電源はΔ結線で相電圧が200 Vなので,線間電圧も200 V(Δ結線では相電圧=線間電圧)。負荷はY結線なので,負荷1相に掛かる電圧は線間電圧の1/√3 で 200/√3≒115.5 V。 負荷1相のインピーダンスは,まず誘導性リアクタンスが X_L=2πfL=2π×50×12.75×10⁻³≒4.005 Ω。抵抗3 Ωと直列なので Z=√(3²+4.005²)≒5.00 Ω。3:4:5 の直角三角形になるよう数値が作られている。 よって I=115.5/5.00≒23.1 A。答(2)。 電源のΔとY,負荷のΔとYを取り違えると答が√3倍または1/√3倍ずれる。線間電圧200 Vをそのまま負荷相電圧として 200/5=40 A とすると(3)を選んでしまうので,「Y結線負荷の相電圧は線間電圧÷√3」を必ず経由すること。またリアクタンスを無視して 115.5/3≒38.5 A としても(3)に近い値になるため,Zを正しく合成することも必要。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問15(a)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 15(b)
図1のように,相電圧 200 V,周波数 50 Hz の対称三相交流電源に,抵抗(R=3 Ω)とインダクタンス(L=12.75 mH)からなる三相平衡負荷をY結線で接続した交流回路がある。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 図2のように,静電容量 C[F]のコンデンサをΔ結線して,その端子 a′,b′ 及び c′ をそれぞれ図1の端子 a, b 及び c に接続した。その結果,三相交流電源から見た負荷の力率は1になったという。静電容量 C の値[F]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
問15(b)の図
正解:2
力率が1になるのは,誘導性負荷が消費する遅れ無効電力を,コンデンサの進み無効電力がちょうど打ち消したとき。両者の無効電力を等しいとおけばよい。 負荷側(Y結線)の三相無効電力は Q_L=3I²X_L。(a)より I≒23.1 A,X_L≒4.005 Ω なので Q_L≒3×23.1²×4.005≒6.40×10³ var。 コンデンサ側はΔ結線なので,各相のコンデンサには線間電圧200 Vがそのまま掛かる。三相の進み無効電力は Q_C=3×V²/X_C=3V²ωC=3×200²×(2π×50)×C≒3.77×10⁷×C。 Q_C=Q_L とおいて C=6.40×10³/3.77×10⁷≒1.7×10⁻⁴ F。答(2)。 ここで最も多い誤りは,コンデンサがΔ結線であることを見落として相電圧を 200/√3 として計算すること。その場合 C は3倍の約5.1×10⁻⁴ Fとなり(4)寄りの値になる。Δ結線のコンデンサはY結線に比べて同じ容量で3倍の無効電力を出せる,という関係を押さえておくと検算になる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問15(b)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 16(a)
図のブリッジ回路を用いて,未知抵抗 R_x を測定したい。抵抗 R₁=3 kΩ,R₂=2 kΩ,R₄=3 kΩ とし,R₃=6 kΩ の滑り抵抗器の接触子の接点 C をちょうど中央に調整したとき(R_ac=R_bc=3 kΩ)ブリッジが平衡したという。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,直流電圧源は 6 V とし,電流計の内部抵抗は無視できるものとする。 〔小問(a)〕 未知抵抗 R_x の値[kΩ]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
問16(a)の図
正解:3
ブリッジの平衡条件は「向かい合う辺の積が等しい」。ここで注意したいのは,滑り抵抗器 R₃ が接点Cで二つに分かれ,R_ac は R₄ 側の辺に,R_bc は R_x 側の辺に含まれることである。つまり4辺は R₁,R₄+R_ac,R₂,R_x+R_bc となる。 平衡条件 R₁(R_x+R_bc)=R₂(R₄+R_ac) に数値を入れると 3×(R_x+3)=2×(3+3)=12。よって R_x+3=4,R_x=1.0 kΩ。答(3)。 滑り抵抗器を単に6 kΩの一つの抵抗として扱ったり,R_ac と R_bc をどちらの辺に足すか取り違えたりすると値が合わなくなる。滑り抵抗器の詳細図で,接点Cから見て a 側が R_ac,b 側が R_bc であり,a は R₄ に,b は R_x につながっていることを図で確認するのがこの問題の要点。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問16(a)
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問 16(b)
図のブリッジ回路を用いて,未知抵抗 R_x を測定したい。抵抗 R₁=3 kΩ,R₂=2 kΩ,R₄=3 kΩ とし,R₃=6 kΩ の滑り抵抗器の接触子の接点 C をちょうど中央に調整したとき(R_ac=R_bc=3 kΩ)ブリッジが平衡したという。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,直流電圧源は 6 V とし,電流計の内部抵抗は無視できるものとする。 〔小問(b)〕 平衡時の電流計の指示値[mA]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
問16(b)の図
正解:4
平衡しているので検流計には電流が流れない。したがって検流計の枝は無いものとして扱え,回路は二つの直列経路が電源に対して並列になっただけの形に単純化できる。 経路1:R₁+R₄+R_ac=3+3+3=9 kΩ。経路2:R₂+R_x+R_bc=2+1+3=6 kΩ(R_x は(a)より1 kΩ)。 並列合成は 9×6/(9+6)=54/15=3.6 kΩ。電流計は電源から流れる全電流を測るので I=6/3.6 k=1.67 mA≒1.7 mA。答(4)。 ここで(1)の0 mA を選ぶ誤りが多い。電流が零になるのは「検流計」であって「電流計」ではない。電流計は電源電流を測る位置にあり,平衡していても回路には電流が流れ続けている。二つの計器の役割を図で読み分けることが問われている。また経路を一つだけ数えて 6/9=0.67 mA や 6/6=1.0 mA としないよう,両経路の並列であることに注意する。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問16(b)
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問 17(a)
【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 図のように,十分大きい平らな金属板で覆われた床と平板電極とで作られる空気コンデンサが二つ並列接続されている。二つの電極は床と平行であり,それらの面積は左側が A₁=10⁻³ m²,右側が A₂=10⁻² m² である。床と各電極の間隔は左側が d=10⁻³ m で固定,右側が x[m]で可変,直流電源電圧は V₀=1000 V である。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,空気の誘電率を ε=8.85×10⁻¹² F/m とし,静電容量を考える際にコンデンサの端効果は無視できるものとする。 〔小問(a)〕 まず,右側の x[m]を d[m]と設定し,スイッチ S を一旦閉じてから開いた。このとき,二枚の電極に蓄えられる合計電荷 Q の値[C]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
問17(a)の図
正解:3
床は共通の金属板なので,左右の電極と床がそれぞれ独立したコンデンサをつくり,それらが電源に対して並列に接続されている。 x=d=10⁻³ m と設定したときの各静電容量は,C=εA/d より C₁=8.85×10⁻¹²×10⁻³/10⁻³=8.85×10⁻¹² F C₂=8.85×10⁻¹²×10⁻²/10⁻³=8.85×10⁻¹¹ F 並列なので単純に足して C=C₁+C₂=9.735×10⁻¹¹ F。 スイッチを閉じているあいだは両端に V₀=1000 V が掛かるので,Q=CV₀=9.735×10⁻¹¹×1000≒9.7×10⁻⁸ C。答(3)。 面積が10倍違うので C₂ が支配的になり,C₁ だけで計算すると 8.85×10⁻⁹ C で(1)を,C₂ だけだと 8.85×10⁻⁸ C で(3)に近い値になる。両方を足すことと,並列(足し算)であって直列(逆数の和)ではないことを取り違えないこと。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問17(a)
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問 17(b)
【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 図のように,十分大きい平らな金属板で覆われた床と平板電極とで作られる空気コンデンサが二つ並列接続されている。二つの電極は床と平行であり,それらの面積は左側が A₁=10⁻³ m²,右側が A₂=10⁻² m² である。床と各電極の間隔は左側が d=10⁻³ m で固定,右側が x[m]で可変,直流電源電圧は V₀=1000 V である。次の問に答えよ。 ただし,空気の誘電率を ε=8.85×10⁻¹² F/m とし,静電容量を考える際にコンデンサの端効果は無視できるものとする。 〔小問(b)〕 上記(a)の操作の後,徐々に x を増していったところ,x=3.0×10⁻³ m のときに左側の電極と床との間に火花放電が生じた。左側のコンデンサの空隙の絶縁破壊電圧 V の値[V]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
問17(b)の図
正解:2
この問題の要点は「スイッチSを開いてある」こと。電源から切り離されているので電荷 Q は変化せず一定に保たれ,代わりに端子電圧が変わる。 (a)より Q=9.735×10⁻⁸ C。x を 3.0×10⁻³ m まで広げると右側の静電容量は C₂′=εA₂/x=8.85×10⁻¹²×10⁻²/(3.0×10⁻³)=2.95×10⁻¹¹ F に減る。左側は固定なので C₁=8.85×10⁻¹² F のまま。合計は C′=8.85×10⁻¹²+2.95×10⁻¹¹=3.835×10⁻¹¹ F。 電荷一定なので端子電圧は V=Q/C′=9.735×10⁻⁸/3.835×10⁻¹¹≒2.54×10³ V。左側のコンデンサにもこの電圧が掛かっており,ちょうどこの値で放電したのだから絶縁破壊電圧は約2.5×10³ V。答(2)。 スイッチが閉じたままだと思い込むと電圧は1000 Vのままとなり,放電が起こる説明がつかなくなる。「Sを開く→電荷一定→容量を減らすと電圧が上がる」という一連の流れが本問の主題である。V₀ の1000 Vをそのまま答えたり,x/d=3倍を単純に掛けて3.0×10³ Vとして(3)を選ぶ誤りに注意(実際は左側の容量が残るため3倍にはならない)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問17(b)
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問 18(a)
【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 演算増幅器(オペアンプ)について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 演算増幅器の特徴に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
正解:2
誤りは(2)。理想的な演算増幅器は「入力インピーダンスが無限大,出力インピーダンスが零」とされ,記述はこれを正反対に述べている。入力インピーダンスが大きいほど前段から電流を引かず信号源に影響を与えず,出力インピーダンスが小さいほど負荷をつないでも出力電圧が下がらない。増幅器として望ましい性質を考えれば,どちらが大きくどちらが小さいかは論理的に判断できる。 他は正しい。(1) 演算増幅器はアナログICの代表例。(3) 反転入力(−)と非反転入力(+)の2入力,出力1端子という構成。(4) 二つの入力端子間の電位差だけを増幅する差動増幅器であり,両入力に共通して乗る雑音(同相成分)は増幅しない。(5) 開ループ利得は10万倍以上と非常に大きく,これに負帰還をかけて実用的な増幅度に落として使う。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問18(a)
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問 18(b)
【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 演算増幅器(オペアンプ)について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 図1及び図2のような直流増幅回路がある。それぞれの出力電圧 V_o1,V_o2 の値[V]の組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,演算増幅器は理想的なものとし,V_i1=0.6 V 及び V_i2=0.45 V は直流の入力電圧である。
問18(b)の図
正解:1
入力が直流なので,帰還部の 1 μF のコンデンサは開放とみなせる(直流では電流を流さない)。したがって帰還抵抗だけで利得が決まる。 図1:入力 V_i1 が非反転入力(+)に加わり,反転入力(−)は 10 kΩ を介して接地,100 kΩ で出力から帰還している。これは非反転増幅回路で,利得は 1+R_f/R₁=1+100/10=11。よって V_o1=0.6×11=6.6 V(入力と同符号)。 図2:入力 V_i2 が 30 kΩ を介して反転入力(−)に加わり,非反転入力(+)は接地,200 kΩ で帰還している。これは反転増幅回路で,利得は −R_f/R₁=−200/30≒−6.67。よって V_o2=0.45×(−6.67)=−3.0 V(入力と逆符号)。 組合せは V_o1=6.6,V_o2=−3.0 で(1)。 二つの回路の違いは「入力をどちらの端子に入れたか」だけで,反転か非反転かが決まり符号が変わる。非反転増幅の利得を R_f/R₁=10 と誤ると V_o1=6.0 V,反転増幅で「1+」を付けてしまうと V_o2=−3.45 V となり,いずれも選択肢に無い。非反転は「1+比」,反転は「−比」と区別して覚えることが要点。答(1)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問18(b)
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