📄 本試験 過去問題
電験3種 2026年度上期(令和8年度上期) 電力
17問 ・ 目安 正答率60% ・ 2026年8月30日実施
電験三種(第三種電気主任技術者)の2026年度上期(令和8年度上期) 電力試験で実際に出題された全17問を、1問ずつその場で答え合わせしながら演習できます。2026年8月30日実施・合否の目安は正答率60%(演習の目安)。各問に正解と、なぜその選択肢になるのかの解説を付けています。
本試験の合格基準:理論・電力・機械・法規の科目ごとに合否判定。各科目100点満点中原則60点以上で科目合格、4科目すべて合格で試験合格。
この回:令和8年度上期・電力:合格基準は100点満点中60点以上(筆記方式の公表値)。
出典:【WEB結果発表】令和8年度第一種・第二種電気主任技術者一次試験及び第三種電気主任技術者上期試験の結果について。このページの「目安 正答率60%」は演習の目安で、本試験の採点方法とは異なります。
この回は 一般財団法人 電気技術者試験センター が公開する本試験問題を、当サイトがその場で答え合わせできる一問一答形式に再編し、公式には付いていない「正解の根拠・各選択肢の解き方」の解説を追記したものです。原題の出典は各問に明記しています。
過去問の解答結果は学習記録・段位には反映されません。過去問は出題当時の法令・制度にもとづく問題を含むため、段位は継続して最新化している一問一答・模擬試験だけで判定しています。過去問を解かなくても段位で不利になることはありませんので、実力試しとして気軽にお使いください。
問 1
水力発電所に用いられるダムの種別と特徴に関する記述として,最も不適切なものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:2
アーチダムは、水圧をアーチの形で両岸の岩盤へ伝えて支える構造である。したがって適するのは河谷の幅が狭く、両岸の岩盤が堅固な場所で、「両岸の幅が広く」は逆である。幅が広いとアーチが成立せず、外力を岩盤に逃がせない。ほかの4つは正しい記述で、とくに(3)のロックフィルダムは現地で得られる岩石や砂利を主材料にできるため、資材の運搬が難しい山間部に向く。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 電力 問1
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 2
ある地域の面積が6 500 km²,平均海抜750 mで,この地域の年間降水量を1 100 mmとしたとき,この地域全体での理論的包蔵水力(電力量換算値[TW·h])として最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,包蔵水力の計算において,その地域の水の流出係数を1とする。
正解:5
まず年間の水量を出す。面積 6 500 km²=6.5×10⁹ m² に降水量 1 100 mm=1.1 m を掛けて、流出係数が1なので V=7.15×10⁹ m³。この水が平均海抜750 mの高さにあるとみなして位置エネルギーを求めると、W=ρgVH=1 000×9.8×7.15×10⁹×750=5.26×10¹⁶ J。電力量に直すには 1 W·h=3 600 J で割って 5.26×10¹⁶/3 600=1.46×10¹³ W·h=14.6 TW·h。よって最も近いのは15。単位の換算(km²→m²、mm→m、J→W·h)を1つでも取り違えると桁がずれるので、順に確かめながら計算するとよい。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 電力 問2
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 3
次の文章は,火力発電所の復水器に関する記述である。
火力発電所の復水器は,蒸気タービンの排気を冷却水で冷やし,排気を (ア) させて水に戻し,復水を回収する装置である。内部の (イ) を保持することで,タービンの入口蒸気と出口蒸気の (ウ) を大きくし,蒸気タービンの (エ) を高めている。
上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ)」の順に示す。
正解:1
復水器はタービンの排気を冷却水で冷やして凝縮させ、水に戻して回収する装置である。蒸気が水になると体積が急激に小さくなるため、内部は高い真空になる。この真空度を保つとタービン出口の圧力が下がり、入口蒸気との圧力差(=熱落差)が大きくなるので、取り出せる仕事が増えて蒸気タービンの効率が高まる。回転速度は系統の周波数と極数で決まるものなので(エ)には当てはまらない。答(1)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 電力 問3
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 4
次の文章は,原子核に関する記述である。
原子核は,正の電荷をもつ (ア) と電荷をもたない中性子とが結合したものである。原子核の質量は, (ア) と中性子の個々の質量の合計より (イ) 。この差を (ウ) といい,結合時にはこれに相当する結合エネルギーが放出される。この質量の差をm[kg],真空中の光の速度をc[m/s]とすると,放出されるエネルギーE[J]は (エ) に等しい。
原子力発電は,ウラン等原子燃料の (オ) の前後における原子核の結合エネルギーの差を利用したものである。
上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ) / (オ)」の順に示す。
正解:2
原子核をつくるのは正の電荷をもつ陽子と、電荷をもたない中性子である(電子は原子核の外を回っている)。原子核の質量は、ばらばらの陽子と中性子の質量の合計より小さく、その差を質量欠損という。結合するときにこの差の分がエネルギーとして放出され、その大きさはアインシュタインの関係式 E=mc² で表される。原子力発電はウランなどの核分裂の前後で結合エネルギーが変わることを利用している。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 電力 問4
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 5
次の文章は,電池及びその関連技術に関する記述である。
電池には,充電することによって繰り返し利用できる (ア) がある。その代表的なものに (イ) が挙げられ,携帯電子機器,電気自動車,電力貯蔵設備などのさまざまな用途で活用されている。蓄電能力の高い (ア) やその他の蓄電機器を,電力貯蔵設備として風力発電や太陽光発電と併せて用いることで,出力の (ウ) ができる。 (エ) は大電力貯蔵用の機器として用いられている。 (エ) の (オ) は,鉛蓄電池に比べて3倍程度高い。
上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ) / (オ)」の順に示す。
正解:4
充電して繰り返し使えるのが二次電池(蓄電池)で、その代表がリチウムイオン電池である。風力や太陽光は天候で出力が変動するので、蓄電池と組み合わせると出力の平滑化ができる。大電力の貯蔵にはナトリウム・硫黄電池(NAS電池)が使われ、その単位質量あたりのエネルギー密度は鉛蓄電池のおよそ3倍である。一次電池は使い切りで充電できないので(ア)には当てはまらない。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 電力 問5
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 6
変圧器のV結線方式に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:1
V結線の利用率は、出力 √3VI を変圧器2台の合計容量 2VI で割って √3/2≒0.866 である。したがって(1)の √3/3≒0.577 は誤り。ここで紛らわしいのが(4)で、Δ結線3台の出力 3VI に対するV結線の出力 √3VI の比は √3/3≒0.577 となり、こちらは正しい。同じ √3/3 という値が「Δとの出力比」としては正しく「利用率」としては誤り、という点がこの問題の分かれ目である。答(1)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 電力 問6
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 7
配電用変電所における6.6 kV配電線の一般的な保護に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:2
地絡過電圧継電器(OVGR)は零相電圧を検出するもので、母線に接地形計器用変圧器(EVT)と組で置かれる。零相電圧は系統全体に現れるため、これだけでは事故がどの配電線で起きたか分からない。そこで各配電線の引出口には零相変流器と組になった地絡方向継電器(DGR)を置き、事故回線を選択して遮断する。これは(4)に正しく書かれている。したがって(2)の「配電線引出口には地絡過電圧継電器」が誤り。なお(3)は上位の保護ほど動作を遅らせる保護協調の考え方で正しい。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 電力 問7
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 8
架空送電線路で用いられる電線の太さを決定する際に考慮すべき項目として,特に関係のない事項はどれか。次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:5
電線を太くすると、断面積が増えて機械的強度が上がり、表面の電位の傾きが下がってコロナ放電が起きにくくなり、抵抗が下がって電圧降下と線路損失が小さくなる。いずれも電線の太さで決まる事柄である。一方、雷サージや開閉サージの波高値は、雷の大きさや遮断器の動作で決まるもので、電線を太くしても小さくならない。これは絶縁設計(がいし個数・避雷器の設置など)で扱う。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 電力 問8
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 9
非接地方式の電線路に1線地絡が発生した場合の現象として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:1
非接地方式では中性点が大地とつながっていないので、1線地絡が起きても電流の通り道は電線路の対地静電容量しかない。流れるのは小さな充電電流だけである。これに対し直接接地方式は大地を通る低インピーダンスの回路ができて大きな短絡電流が流れる。したがって(1)の「大きい」は逆で誤り。地絡電流が小さいことが、(5)の誘導障害が小さいことの理由にもなっている。(3)はこう長が長いほど対地静電容量が増えるため正しい。答(1)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 電力 問9
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 10
地中送電線路の電力ケーブルで発生する損失に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:5
渦電流損を減らすには、シースを薄くして渦電流の流れる断面を狭めるという(5)前半の考え方は正しい。しかし材料は導電率の低い(抵抗率の高い)ものを選ぶ。導電率が高いほど同じ誘導起電力に対して渦電流が大きく流れ、損失は増えてしまう。したがって「導電率の高い金属シースの採用によって渦電流による発熱を小さくする」は誤り。ほかの4つはケーブルの損失(抵抗損の表皮効果と近接効果、誘電損、シース回路損)の説明として正しい。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 電力 問10
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 11
スポットネットワーク方式及び低圧ネットワーク方式(レギュラーネットワーク方式ともいう)の特徴に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:4
ネットワークプロテクタ(プロテクタヒューズとプロテクタ遮断器の組)は、ネットワーク変圧器の二次側に置かれる。配電線側で事故が起きたときに、健全な回線からネットワーク母線を通って事故回線へ電力が逆流するのを検出して切り離すためで、二次側でないとその役目を果たせない。一次側に置かれるのは断路器である。したがって(4)は一次側と二次側が入れ替わっていて誤り。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 電力 問11
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 12
1バンクの定格容量20 MV·Aの三相変圧器を3バンク有する配電用変電所がある。変圧器1バンクが故障した時に長時間の停電なしに故障発生前と同じ電力を供給したい。
この検討に当たっては,変圧器故障時には,他の変電所に故障発生前の負荷の7 %を直ちに切り換えることができるとともに,残りの健全な変圧器は,定格容量の120 %まで過負荷で運用できるものとする。
力率は常に95 %(遅れ)で変化しないものとしたとき,故障発生前の変電所の最大総負荷の値[MW]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:3
1バンクが故障すると残りは2バンクで、120 %まで過負荷運用できるので、担える容量は 20×2×1.20=48 MV·A である。一方、故障前の総負荷のうち7 %は他の変電所へ移せるので、この変電所が持つのは残りの93 %。故障前の総負荷を S[MV·A] とすると 0.93S≤48 より S≤51.6 MV·A。力率95 %なので電力に直すと P=51.6×0.95=49.0 MW。単位が MV·A と MW で異なる点、7 %を引くのであって足すのではない点に注意する。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 電力 問12
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 13
一次電圧6 600 V,二次電圧210 V/105 Vの柱上変圧器がある。図のような単相3線式配電線路において三つの抵抗負荷が接続されている。負荷1の電流は55 A,負荷2の電流は60 A,負荷3の電流は45 Aである。L₁とN間の電圧Va[V],L₂とN間の電圧Vb[V],及び変圧器の一次電流I₁[A]の値の組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
ただし,変圧器から低圧負荷までの電線1線当たりの抵抗を0.06 Ωとし,変圧器の励磁電流とインピーダンス,低圧配電線のリアクタンス,及びC点から負荷側線路のインピーダンスは考えないものとする。
選択肢は「Va[V] / Vb[V] / I₁[A]」の順に示す。
正解:2
図から、負荷1はL₁-N間(55 A)、負荷2はL₂-N間(60 A)、負荷3はL₁-L₂間(45 A)に接続されている。各電線を流れる電流は、L₁が 55+45=100 A、L₂が 60+45=105 A、中性線が 55-60 の差で 5 A である。変圧器の中性点を電位0とすると、C点では L₁側が 105-100×0.06=99.0 V、L₂側が -105+105×0.06=-98.7 V、中性線が -5×0.06=-0.3 V。したがって Va=99.0-(-0.3)=99.3 V、Vb=-0.3-(-98.7)=98.4 V。一次電流は電力の釣り合いから求める。負荷の消費電力は 55×99.3+60×98.4+45×(99.3+98.4)=20 262 W、線路損失は 100²×0.06+105²×0.06+5²×0.06=1 263 W なので、二次側の入力は 21 525 W。一次電流は 21 525/6 600=3.26 A。中性線の電流が2つの負荷電流の差になること、負荷3が線間200 V側であることがこの問題の要点。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 電力 問13
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 14
電気設備に使用される電気絶縁材料に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:2
絶縁油には絶縁と冷却の2つの役割がある。冷却は油の対流によって熱を運ぶ働きなので、粘度は低い方がよく循環して熱をよく運ぶ。粘度が高いと対流が鈍って冷却の役に立たない。したがって(2)の「粘度が高い方がよい」は誤り。ほかの4つはSF₆ガス、架橋ポリエチレン、油浸紙、がいしの説明として正しい。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 電力 問14
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 15(a)
下記の条件で運転する揚水発電所について答えよ。
ただし,水の密度を1 000 kg/m³,重力加速度を9.8 m/s²とする。また,簡単のため,運転中の総落差,損失水頭,流量,効率は変わらないものとする。
総落差:H₀=450 m/発電時使用水量:Qg=50 m³/s/揚水量:Qp=40 m³/s/発電損失水頭:H₀の3 %/揚水損失水頭:H₀の3 %/発電運転時の発電機及び水車の効率合計(掛け算):ηgηt=90 %/揚水運転時の電動機及びポンプの効率合計(掛け算):ηmηp=85 %/発電運転時間:Tg=8時間
〔小問(a)〕 この揚水発電所について,発電出力[kW]と揚水入力[kW]の組合せとして,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
選択肢は「発電出力[kW] / 揚水入力[kW]」の順に示す。
正解:5
発電のときは損失水頭のぶん有効落差が減るので H=450×(1-0.03)=436.5 m。出力は Pg=ρgQgH×ηgηt=1 000×9.8×50×436.5×0.90=1.925×10⁸ W=192 500 kW。揚水のときは逆に損失水頭のぶん余計に汲み上げる必要があるので H=450×(1+0.03)=463.5 m。入力は Pp=ρgQpH÷(ηmηp)=1 000×9.8×40×463.5÷0.85=2.1375×10⁸ W=213 750 kW。損失水頭を発電では引き、揚水では足すこと、効率を発電では掛け、揚水では割ることが要点である。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 電力 問15(a)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 15(b)
下記の条件で運転する揚水発電所について答えよ。
ただし,水の密度を1 000 kg/m³,重力加速度を9.8 m/s²とする。また,簡単のため,運転中の総落差,損失水頭,流量,効率は変わらないものとする。
総落差:H₀=450 m/発電時使用水量:Qg=50 m³/s/揚水量:Qp=40 m³/s/発電損失水頭:H₀の3 %/揚水損失水頭:H₀の3 %/発電運転時の発電機及び水車の効率合計(掛け算):ηgηt=90 %/揚水運転時の電動機及びポンプの効率合計(掛け算):ηmηp=85 %/発電運転時間:Tg=8時間
なお,この揚水発電所の発電出力は192 500 kW,揚水入力は213 750 kWである。
〔小問(b)〕 この揚水発電所について,発電運転8時間を行う場合の揚水所要時間[時間]と,揚水に使用した電力量を発電電力量に変換する変換効率[%]の組合せとして,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
選択肢は「揚水所要時間[時間] / 変換効率[%]」の順に示す。
正解:3
まず水の量で考える。発電運転8時間で使う水は 50×8=400 m³/s·h に相当し、これを揚水量40 m³/s で汲み上げ戻すので、所要時間は 50×8÷40=10時間。次に電力量を比べる。発電電力量は 192 500×8=1 540 000 kW·h、揚水電力量は 213 750×10=2 137 500 kW·h。変換効率は 1 540 000÷2 137 500=0.720=72.0 %。揚水は発電より時間がかかるので、単純に出力の比を取ると誤る。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 電力 問15(b)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 16(a)
架空電線路の径間,電線の長さ及びたるみに関して答えよ。
〔小問(a)〕 径間をS[m],電線のたるみをD[m]とするとき,電線の長さL[m]を示す式として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:1
たるんだ電線の実長は、径間 S より少しだけ長くなり、その増分はたるみ D の2乗に比例する。式は L=S+8D²/(3S) である。D が長さの単位をもつので、増分の項も長さの単位でなければならず、D²/S の形になっていないと単位が合わない。この点で(2)と(4)は式の形からして誤りと分かる。答(1)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 電力 問16(a)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 16(b)
架空電線路の径間,電線の長さ及びたるみに関して答えよ。なお,径間をS[m],たるみをD[m]とするとき電線の長さは L=S+8D²/(3S) [m] で表される。
〔小問(b)〕 電線の単位長当たりの重量を10 N/m,実長を50.01 mとする。この電線を径間50.00 mで設置したときの電線の水平引張強さ[kN]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:4
まず実長と径間の差からたるみを出す。L-S=8D²/(3S) より 50.01-50.00=0.01=8D²/(3×50)。これを解くと D²=0.01×150/8=0.187 5、D=0.433 m。次にたるみの式 D=WS²/(8T) を水平引張強さ T について解くと T=WS²/(8D)=10×50²/(8×0.433)=25 000/3.464=7 218 N≒7.22 kN。(a)の式でDを求めてから、たるみと張力の式に入れる二段構えになっている。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 電力 問16(b)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 17(a)
図のように,電圧線及び中性線の抵抗がそれぞれ0.15 Ω及び0.20 Ωの100/200 V単相3線式配電線路に,力率が100 %で電流がそれぞれ75 A及び50 Aの二つの負荷が接続されている。この配電線路にバランサを接続した場合について答えよ。
ただし,負荷電流は一定とし,線路抵抗以外のインピーダンスは無視するものとする。
〔小問(a)〕 バランサに流れる電流の値[A]として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:3
バランサは巻数比1対1の単巻変圧器で、これを負荷端に入れると2つの電圧線の電流が等しくならされる。ならされたあとの電圧線電流は2つの負荷電流の平均で (75+50)/2=62.5 A。バランサ自身に流れるのは、もとの電流と平均との差なので (75-50)/2=12.5 A である。この結果、中性線の電流は0になる。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 電力 問17(a)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 17(b)
図のように,電圧線及び中性線の抵抗がそれぞれ0.15 Ω及び0.20 Ωの100/200 V単相3線式配電線路に,力率が100 %で電流がそれぞれ75 A及び50 Aの二つの負荷が接続されている。この配電線路にバランサを接続した場合について答えよ。
ただし,負荷電流は一定とし,線路抵抗以外のインピーダンスは無視するものとする。なお,バランサに流れる電流は12.5 Aである。
〔小問(b)〕 バランサを接続したことによる線路損失の減少量の値[W]として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:5
接続前の線路損失は、上側の電圧線が 75²×0.15=843.75 W、下側の電圧線が 50²×0.15=375 W、中性線が差の 25 A で 25²×0.20=125 W、合計 1 343.75 W。接続後は両方の電圧線が 62.5 A に等しくなるので 62.5²×0.15×2=1 171.875 W、中性線は電流が0なので0 W、合計 1 171.875 W。減少量は 1 343.75-1 171.875=171.9≒172 W。中性線の損失が丸ごと無くなることが効果の大きい理由である。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 電力 問17(b)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
この回の最終更新:
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