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電験3種 2025年度上期(令和7年度上期) 理論

18問 ・ 目安 正答率60% ・ 2025年8月31日実施

電験三種(第三種電気主任技術者)の2025年度上期(令和7年度上期) 理論試験で実際に出題された全18問を、1問ずつその場で答え合わせしながら演習できます。2025年8月31日実施・合否の目安は正答率60%(演習の目安)。各問に正解と、なぜその選択肢になるのかの解説を付けています。

本試験の合格基準:理論・電力・機械・法規の科目ごとに合否判定。各科目100点満点中原則60点以上で科目合格、4科目すべて合格で試験合格。

この回:令和7年度上期・理論:合格基準は100点満点中60点以上(筆記方式の公表値)。

出典:令和7年度第三種電気主任技術者上期試験の結果について(令和7年10月14日)。このページの「目安 正答率60%」は演習の目安で、本試験の採点方法とは異なります。

この回は 一般財団法人 電気技術者試験センター が公開する本試験問題を、当サイトがその場で答え合わせできる一問一答形式に再編し、公式には付いていない「正解の根拠・各選択肢の解き方」の解説を追記したものです。原題の出典は各問に明記しています。

過去問の解答結果は学習記録・段位には反映されません。過去問は出題当時の法令・制度にもとづく問題を含むため、段位は継続して最新化している一問一答・模擬試験だけで判定しています。過去問を解かなくても段位で不利になることはありませんので、実力試しとして気軽にお使いください。

問 1
電圧 V[V]に充電された静電容量 C[F]のコンデンサと全く充電されていない静電容量2C[F]のコンデンサとがある。これら二つのコンデンサを並列に接続したとき,これらのコンデンサに蓄えられる全静電エネルギー[J]の値として,正しいものは次のうちどれか。
正解:2
並列接続では電荷が保存される。初期電荷は Q=CV、接続後の合成容量は C+2C=3C なので、共通の端子電圧は V′=Q/(3C)=V/3。全静電エネルギーは W=(1/2)(3C)V′²=(1/2)(3C)(V/3)²=(1/6)CV²。初期値 (1/2)CV² の 1/3 に減り、差の (1/3)CV² は接続時に配線抵抗などでジュール熱として失われる。この「失われた分」をそのまま答としてしまうのが (4) の引っかけ。合成容量を 2C と誤ったまま電圧を V/3 とすると (1/2)(2C)(V/3)²=(1/9)CV² で (1)、共通電圧を V/2 と誤ると (1/2)(3C)(V/2)²=(3/8)CV² で (5) になる。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問1
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 2
真空中にQ[C]の電荷をもつ半径r[m]の球状導体がある。ここで,真空の空間を比誘電率2の絶縁体の液体で満たしたとすると,静電気に関する記述として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,無限遠点の電位を零電位とする。
正解:5
導体上の電荷 Q は液体を満たしても変わらない。ガウスの法則より電束密度 D=Q/(4πr²) は誘電率に依存せず不変。電界は E=D/(ε₀εᵣ)=Q/(4πε₀εᵣr²)、表面電位は V=Q/(4πε₀εᵣr) で、εᵣ=2 だからどちらも 1/2 倍。孤立球の静電容量は C=Q/V=4πε₀εᵣr となり 2 倍になる。よって (1)(2) は 1/2 倍、(3) は不変で誤り。(4) の電気力線の本数は N=Q/ε で 1/2 倍であり、不変なのは電束線の本数 Q の方。電束と電気力線の混同が最大の引っかけ。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問2
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 3
図のように,環状鉄心に二つのコイルが巻かれている。コイル1の巻数はNであり,その自己インダクタンスはL[H]である。コイル2の巻数はnであり,その自己インダクタンスは9L[H]である。巻数nの値を表す式として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,鉄心は均一で一定断面積をもち,コイル及び鉄心の漏れ磁束はなく,鉄心の磁気飽和もないものとする。
問3の図
正解:3
二つのコイルは同一の環状鉄心に巻かれ、漏れ磁束も磁気飽和もないので磁気抵抗 R_m は両者で共通。自己インダクタンスは L=N²/R_m、9L=n²/R_m と表せる。両式の比をとると 9L/L=n²/N² より n²=9N²、したがって n=3N。インダクタンスは巻数の2乗に比例するので、9倍にするのに必要な巻数は √9=3 倍にすぎない。巻数の1乗に比例と誤ると (4) 9N、さらに 9 を2乗すると (5) 81N になる。(1)(2) は比例関係を反比例に取り違えた誤り。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問3
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 4
図1のように,無限に長い直線状導体Aに直流電流I₁[A]が流れているとき,この導体からa[m]離れた点Pでの磁界の大きさはH₁[A/m]であった。一方,図2のように半径a[m]の一巻きの円形コイルBに直流電流I₂[A]が流れているとき,この円の中心点Oでの磁界の大きさはH₂[A/m]であった。H₁ = H₂であるときのI₁とI₂の関係を表す式として正しいものを,次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
問4の図
正解:5
無限長直線電流の磁界はアンペールの周回積分 H·2πa=I₁ より H₁=I₁/(2πa)。半径 a の円形コイル1巻の中心の磁界はビオ・サバールの法則から H₂=I₂/(2a)。分母が 2πa と 2a で π の有無が違う点が要点。H₁=H₂ とおくと I₁/(2πa)=I₂/(2a)、両辺に 2a を掛けて I₁/π=I₂、すなわち I₁=πI₂。同じ磁界を作るには直線導体側に π 倍の電流が必要である。これを I₂ について解いた I₂=I₁/π をそのまま答としてしまうのが (4) の引っかけ。π² を含む (1)(3) は、二つの式の分母の違いが π の1乗であることを見落とした撹乱肢。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問4
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 5
図に示すRLC 回路において,静電容量C[F]のコンデンサが電圧V[V]に充電されている。この状態でスイッチS を閉じて,それから時間が十分に経過してコンデンサの端子電圧が最終的に零となった。この間に抵抗R[Ω]で消費された電気エネルギーW[J]を表す式として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
問5の図
正解:5
エネルギー保存則で解く。S を閉じる直前、コンデンサは (1/2)CV²[J] を蓄え、電流は零なのでコイルの蓄積 (1/2)Li² は 0。十分時間が経過すると端子電圧が 0 で電源もないため電流も 0 となり、C と L の蓄積はともに 0。L と C は無損失で、消費する素子は R だけだから W=(1/2)CV²。過渡が振動性でも L・C 間をエネルギーが往復するだけで最終的に全量が R で熱になり、答は R や L の値によらない。(2) は (1/2)LI² の電流を電圧に取り違えたもの、(4) は単位が[W]で電力である。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問5
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 6
図1 の直流回路において,端子a-c 間に直流電圧100 V を加えたところ,端子b-c 間の電圧は10 V であった。また,図2 のように端子b-c 間に15 Ωの抵抗を並列に追加したとき,端子b-c 間の電圧は4 V であった。今,図3 のように端子b-c 間を短絡したとき,電流I の値[A]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
問6の図
正解:2
a-b間をR₁、b-c間をR₂とし分圧則で解く。図1(b-c開放)は 100·R₂/(R₁+R₂)=10 より R₁=9R₂。図2は b-c 間が R₂と15 Ωの並列 P=15R₂/(15+R₂) で、100·P/(R₁+P)=4 より R₁=24P。両式から R₂=25 Ω、R₁=225 Ω。図3で b-c 間を短絡すると R₂ は0 Ωの短絡線で無効化され、回路の抵抗は R₁ だけ。I=100/225≒0.44 A。(4)0.40 は短絡を無視して全抵抗を250 Ωとした誤り、(1)0.0 は「b-c間の電圧が0だから電流も0」という誤解で、電圧0でも短絡電流は流れる。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問6
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 7
図のような直流回路において,スイッチS を閉じているとき,2 Ωの抵抗を流れる電流は,スイッチS を開いたときの電流の3 倍であった。R の値[Ω]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
問7の図
正解:1
2 Ωには全電流が流れるので、電流比は全抵抗の逆比になる。S開では R の枝が切れて全抵抗 2+10=12 Ω、I_open=E/12。S閉では 10 Ω と R の並列 10R/(10+R) が2 Ωと直列。電流が3倍とは全抵抗が1/3の4 Ωになることだから 2+10R/(10+R)=4 → 10R/(10+R)=2 → 8R=20 → R=2.5 Ω。10 Ωと2.5 Ωの並列は2 Ωで全抵抗4 Ω、E によらず比は3倍。並列合成を過小に見積もると (4)1.5 を選びやすいが、このとき全抵抗3.30 Ωで比は約3.6倍となり条件を満たさない。答(1)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問7
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 8
ある回路に,i = 4√2 sin120πt [A]の電流が流れている。この電流の瞬時値が,時刻t = 0 s 以降に初めて4 A となるのは,時刻t = t₁[s]である。t₁[s]の値として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
正解:5
i=4√2 sin(120πt) は振幅 I_m=4√2 A(実効値4 A)、ω=120π rad/s すなわち f=60 Hz・周期 T=1/60 s。i=4 A の条件は sin(120πt)=1/√2。位相 θ=120πt が0から増える過程で最初にこれを満たすのは θ=π/4 なので、120πt₁=π/4 → t₁=1/480 s(周期の1/8=位相45°)。引っかけは実効値4 A と振幅4√2 A の混同で、(3)1/240 は θ=π/2 で波高値4√2≒5.66 A に達する時刻。(2)1/160 は θ=3π/4 で下降側の2回目であり「初めて」ではない。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問8
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 9
図の交流回路において,電源電圧をE = 140 V とする。この電源に抵抗R₀[Ω]と誘導性リアクタンスX_L[Ω]とからなる力率0.8 の誘導性負荷を接続したところ,電源から流れ出る電流の大きさは30 A であった。次に,スイッチS を閉じ,誘導性負荷と並列に抵抗R [Ω]を接続すると,電源から流れ出る電流の大きさが82 A となった。このとき,抵抗R [Ω]の大きさとして,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
問9の図
正解:3
並列なので電圧 E=140 V が共通、電流はベクトル合成する。負荷の30 A は力率0.8遅れで有効分 30×0.8=24 A、無効分 30×0.6=18 A。S を閉じて加わる R の電流 140/R は E と同相で無効分をもたない。合成電流82 A より (24+140/R)²+18²=82²=6724 → (24+140/R)²=6400 → 24+140/R=80 → R=140/56=2.5 Ω。電流をスカラーのまま 82−30=52 A と引く誤りが典型。無効分18 A は同相の R では打ち消せない。(4)2.9 Ω では合成電流が約74.5 A、(5)3.0 Ω では約72.9 A となり、いずれも設問の82 A には届かない。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問9
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 10
図の回路のスイッチS をt = 0 s で閉じる。電流i_S[A]の波形として最も適切に表すものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,スイッチS を閉じる直前に,回路は定常状態にあったとする。
問10の図
正解:3
S開の定常状態ではコンデンサが直流を阻止して電流0、よって i_L(0)=0、抵抗降下も0で v_C(0)=1 V。S を閉じるとノードAが電位0に固定され、L枝とC枝は独立な一次回路になる(振動しない)。コイル枝は i_L=1−e^(−t) A(τ=L/R=1 s)、コンデンサ枝は初期電圧1 Vによる放電電流 i_C=e^(−t/2) A(τ=RC=2 s)がAへ流入。KCLより i_S=1−e^(−t)+e^(−t/2)、初期値も最終値も1 A、t=2ln2≒1.4 s で最大約1.25 A。すなわち1 Aから始まり上に膨らんで1 Aへ収束する波形。0から立ち上がる(2)(4)はコンデンサの初期電荷を無視した誤り。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問10
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 11
次の文章は,図1 及び図2 に示す原理図を用いてホール素子の動作原理について述べたものである。 図1 に示すように,p 形半導体に直流電流I [A]を流し,半導体の表面に対して垂直に下から上向きに磁束密度B [T]の平等磁界を半導体に加えると,半導体内の正孔は進路を曲げられ,電極①には (ア) 電荷,電極②には (イ) 電荷が分布し,半導体の内部に電界が生じる。また,図2 のn 形半導体の場合は,電界の向きはp 形半導体の場合と (ウ) である。この電界により,電極①-②間にホール電圧V_H[V]が発生し,それは直流電流I [A]にほぼ (エ) する。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
問11の図
正解:4
ホール効果の問題で、キャリアに働くローレンツ力 F=qv×B で偏る向きを決める。図1のp形では電流が奥から手前へ流れ、磁束密度Bは板を下から上へ貫くので、正孔(電荷+e)は電極①側へ押しやられる。よって(ア)は正、(イ)は負で、内部電界は①→②の向き。図2のn形は多数キャリアが電子で、同じ電流に対し速度が逆向きになるため力の向きはやはり①側だが、たまる電荷が負なので電界の向きは(ウ)反対になる。ホール電圧は V_H=IB/(nqd) だから(エ)はIに比例。(1)(2)の「反比例」はこの式に反し、(3)の「同じ」はキャリアの偏る側だけを見て電荷の符号を忘れた典型的な誤り。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問11
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 12
真空中において,図のように電極板の間隔が6 mm,電極板の面積が十分広い平行平板電極があり,電極K,P 間には2 000 V の直流電圧が加えられている。このとき,電極K,P 間の電界の強さは約 (ア) V/m である。電極K をヒータで加熱すると表面から (イ) が放出される。ある1 個の電子に着目してその初速度を零とすれば,電子が電極P に達したときの運動エネルギーW は (ウ) J となる。 ただし,電極K,P 間の電界は一様とし,電気素量e = 1.6×10⁻¹⁹ C とする。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる語句又は数値の組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
問12の図
正解:5
平行平板の一様電界は E=V/d。d=6 mm=6×10⁻³ m、V=2000 V より E=2000/(6×10⁻³)≒3.3×10⁵ V/m で(ア)が決まる。3.3×10² とする(1)(3)(4)は mm を m のまま代入した3桁の換算ミス。(イ)は電極Kをヒータで加熱するので熱電子放出であり、光を当てて取り出す光電子ではない。(ウ)は初速度零の電子が電位差2000 Vで加速されるから、エネルギー保存より W=eV=1.6×10⁻¹⁹×2000=3.2×10⁻¹⁶ J。1.6×10⁻¹⁶ J の(2)(4)は電圧を1000 Vと取り違えた形の誤り。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問12
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 13
図はあるエミッタ接地トランジスタの静特性を示す。この特性より,ベース電流 I_B = 40 μA,コレクタ・エミッタ間の電圧 V_CE = 6 V における電流増幅率 h_fe(又はβ)の値及び出力インピーダンス 1/h_oe(又は r₀)の値[Ω]の組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
問13の図
正解:2
h_fe は V_CE 一定での ΔI_C/ΔI_B。V_CE=6 V に縦線を引き交点を読むと、I_B=20 μA→2.0 mA、40 μA→4.0 mA、60 μA→6.0 mA。よって h_fe=(6.0−2.0)mA/(60−20)μA=4 mA/40 μA=100。1/h_oe は I_B 一定の曲線の傾きの逆数。I_B=40 μA の線で V_CE=2 V→3.6 mA、8 V→4.2 mA を読めば h_oe=0.6 mA/6 V=1.0×10⁻⁴ S、1/h_oe=10 000 Ω。h_fe=200 は ΔI_C の倍読み、20 000 Ω は傾きを半分に見た誤答。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問13
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 14
電気及び磁気に関する量とその単位記号(これと同じ内容を表す単位記号を含む。)の組み合わせとして,誤っているのは次のうちどれか。
正解:4
誤っている組合せを選ぶ問題。誤りは(4)で、磁束Φの単位は Wb(=V・s) であり、T(テスラ)は Wb/m² すなわち磁束密度Bの単位。磁束と磁束密度を取り違えさせるのがこの設問の引っかけで、(4)を正しい組合せと思い込むと誤答する。他の四つはいずれも正しく、(1)は I=dQ/dt より A=C/s、(2)は磁気抵抗 R_m=起磁力/磁束=A/Wb で、H=Wb/A だから H⁻¹=A/Wb と一致する。(3)は電力量 W=Pt より W・s=J、(5)は E=V/d より V/m。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問14
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 15(a)
図のように,相電圧 200 V の対称三相交流電源に,複素インピーダンス Ż = 5√3 + j5 [Ω]の負荷が Y 結線された平衡三相負荷を接続した回路がある。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 電流 İ₁ の値[A]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
問15(a)の図
正解:2
電源はΔ結線だから相電圧=線間電圧で V_ab = 200∠0 V。負荷は |Ż| = √(75+25) = 10 Ω、偏角 arctan(1/√3) = π/6 より Ż = 10∠(π/6) Ω。Y負荷の相電圧は線間電圧の 1/√3 倍かつ 30° 遅れで V_a'n = (200/√3)∠(−π/6) = 115.5∠(−π/6) V。İ₁ = 115.5∠(−π/6)/10∠(π/6) = 11.55∠(−π/3) A。20.00 は相電圧200 VをY負荷の相電圧と誤読し 200/10 とした値、11.55∠(−π/6) はΔ→Yの位相遅れ 30° を落とした値。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問15(a)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 15(b)
図のように,相電圧 200 V の対称三相交流電源に,複素インピーダンス Ż = 5√3 + j5 [Ω]の負荷が Y 結線された平衡三相負荷を接続した回路がある。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 電流 İ_ab の値[A]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
問15(b)の図
正解:2
(a)より Ż = 10∠(π/6) Ω、線電流 İ₁ = 11.55∠(−π/3) A。İ_ab は電源Δの辺 a-b の相電流。Y負荷を等価Δに変換するのが早い。Y→Δは3倍だから Ż_Δ = 3×10∠(π/6) = 30∠(π/6) Ω。この辺に V_ab = 200∠0 V が直接かかるので İ_ab = 200∠0/30∠(π/6) = 6.67∠(−π/6) A。大きさは線電流の 1/√3(11.55/√3 = 6.67)。11.55∠… は 1/√3 倍を忘れた線電流そのまま、6.67∠(−π/3) は İ₁ の位相(−60°)を相電流に流用した誤り。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問15(b)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 16(a)
次に示す条件Ⅰ~Ⅲを満たす永久磁石可動コイル形電流電圧計を製作したい。永久磁石可動コイル形電流電圧計内部の接続の一部が図に示すようであるとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。ただし,コイルは内部抵抗 r = 5 Ω であり,最大 4 mA まで直流電流を流すことができるものとする。 条件Ⅰ:切り替えスイッチを A にしたときは,最大 1 A の直流電流を測定できるものとする。 条件Ⅱ:切り替えスイッチを B にしたときは,最大 100 mA の直流電流を測定できるものとする。 条件Ⅲ:切り替えスイッチを C にしたときは,最大 1.2 V の直流電圧を測定できるものとする。 〔小問(a)〕 抵抗 R₁ の値[Ω]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
問16(a)の図
正解:1
スイッチBでは接点A・Cが開き、分流器 R₁+R₂ と計器枝 r+R₀ = 5+19 = 24 Ω の並列となる。両端電圧が等しいので 4 mA×24 = (100−4) mA×(R₁+R₂)、R₁+R₂ = 1 Ω。スイッチAでは共通極が R₁ と R₂ の間につながり、分流器は R₁ だけ、R₂ はコイル側に入るので計器枝は 24+R₂ Ω。4(24+R₂) = (1000−4)R₁ に R₂ = 1−R₁ を代入して 1000R₁ = 100、R₁ = 0.1 Ω(R₂ = 0.9 Ω)。0.9 は R₂ の値で、スイッチ位置で分流器に入る抵抗が変わる点を見落とすと取り違える。答(1)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問16(a)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 16(b)
次に示す条件Ⅰ~Ⅲを満たす永久磁石可動コイル形電流電圧計を製作したい。永久磁石可動コイル形電流電圧計内部の接続の一部が図に示すようであるとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。ただし,コイルは内部抵抗 r = 5 Ω であり,最大 4 mA まで直流電流を流すことができるものとする。 条件Ⅰ:切り替えスイッチを A にしたときは,最大 1 A の直流電流を測定できるものとする。 条件Ⅱ:切り替えスイッチを B にしたときは,最大 100 mA の直流電流を測定できるものとする。 条件Ⅲ:切り替えスイッチを C にしたときは,最大 1.2 V の直流電圧を測定できるものとする。 〔小問(b)〕 抵抗 R₃ の値[Ω]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
問16(b)の図
正解:4
スイッチCでは接点A・Bが開き、+端子からコイル r = 5 Ω と R₁+R₂+R₀ の直列枝が並列、その後 R₃ を通って−端子へ至る回路になる。(a)の R₁+R₂ = 1 Ω より下側枝は 1+19 = 20 Ω。フルスケールはコイル 4 mA だから並列部の電圧は 4 mA×5 Ω = 20 mV、20 Ω 枝には 1 mA が流れ、R₃ には 5 mA。R₃ = (1.2−0.02)/0.005 = 236 Ω(並列合成 5∥20 = 4 Ω を使えば 1.2/0.005−4 = 236 Ω)。25 は r+R₀+(R₁+R₂) = 5+19+1 を単純に足しただけの値で、R₃ を求めていない。2.36 や 2360 は桁違い。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問16(b)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 17(a)
大きさが等しい二つの導体球A,B がある。両導体球に電荷が蓄えられている場合,両導体球の間に働く力は,導体球に蓄えられている電荷の積に比例し,導体球の中心間距離の2 乗に反比例する。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 この場合の比例定数を求める目的で,導体球A に+4×10⁻⁸ C,導体球B に+6×10⁻⁸ Cの電荷を与えて,導体球の中心間距離で0.3 m 隔てて両導体球を置いたところ,両導体球間に2.4×10⁻⁴ N の反発力が働いた。この結果から求められる比例定数[N・m²/C²]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,導体球A,B の初期電荷は零とする。また,両導体球の大きさは0.3 m に比べて極めて小さいものとする。
正解:3
クーロンの法則 F = k·Q_A·Q_B/r² を比例定数 k について解くと k = F·r²/(Q_A·Q_B)。数値を代入して k = (2.4×10⁻⁴ × 0.3²)/(4×10⁻⁸ × 6×10⁻⁸) = 2.16×10⁻⁵/(2.4×10⁻¹⁵) = 9×10⁹ N·m²/C²。真空中の 1/(4πε₀) ≒ 8.99×10⁹ とほぼ一致する値である。引っかけは距離の二乗と電荷の積の扱いで、r を二乗し忘れれば 3×10¹⁰、分母を電荷の和 1×10⁻⁷ とすれば 2.2×10² となり、いずれも選択肢と桁が合わない。指数計算を丁寧に行うこと。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問17(a)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 17(b)
大きさが等しい二つの導体球A,B がある。両導体球に電荷が蓄えられている場合,両導体球の間に働く力は,導体球に蓄えられている電荷の積に比例し,導体球の中心間距離の2 乗に反比例する。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 上記(a)の導体球A,B を,電荷を保持したままで0.3 m の中心間距離を隔てて固定した。ここで,導体球A,B と大きさが等しく電荷を持たない導体球C を用意し,導体球C をまず導体球A に接触させ,次に導体球B に接触させた。この導体球C を導体球A と導体球B の間の直線上に置くとき,導体球C が受ける力が釣り合う位置を導体球A との中心間距離で表したとき,その距離の値[m]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
正解:5
大きさの等しい導体球を接触させると電荷は等分される。C を A に接触させると (4×10⁻⁸+0)/2 より Q_A = Q_C = 2×10⁻⁸ C、次に B へ接触させると (6×10⁻⁸+2×10⁻⁸)/2 より Q_B = Q_C = 4×10⁻⁸ C。3球とも正電荷で C は両側から反発され、A から x の釣合条件は k·Q_A·Q_C/x² = k·Q_B·Q_C/(0.3-x)²。k と Q_C が消え ((0.3-x)/x)² = Q_B/Q_A = 2、(0.3-x)/x = √2 より x = 0.3/(1+√2) ≒ 0.124 m。等分を忘れ 4×10⁻⁸ と 6×10⁻⁸ のまま解くと 0.135 m で選択肢に無い。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問17(b)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 18(a)
エミッタホロワ回路について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 図1 の回路でV_CC = 9 V,R₁ = 3 kΩ,R₂ = 6 kΩとする。動作点におけるエミッタ電流を2 mA としたい。抵抗R_E の値[kΩ]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,動作点において,ベース電流はR₂ を流れる直流電流より十分小さく無視できるものとし,ベース-エミッタ間電圧は0.7 V とする。
問18(a)の図
正解:3
ベース電流は R₂ を流れる電流より十分小さく無視できるので、R₁ と R₂ は単純な分圧器として働く。ベース電位は V_B = V_CC·R₂/(R₁+R₂) = 9×6/(3+6) = 6.0 V、エミッタ電位はこれより V_BE だけ低く V_E = 6.0-0.7 = 5.3 V。R_E には動作点のエミッタ電流 2 mA が流れるので R_E = V_E/I_E = 5.3/(2×10⁻³) = 2.65 kΩ となり、最も近いのは 2.7 kΩ。分圧比を R₁/(R₁+R₂) = 1/3 と取り違えて V_B = 3 V とし、さらに V_BE を引き忘れると R_E = 1.5 kΩ となって(2)に落ちる。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問18(a)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 18(b)
エミッタホロワ回路について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 図2 は,エミッタホロワ回路の交流等価回路である。ただし,使用する周波数において図1 の二つのコンデンサのインピーダンスが十分に小さい場合を考えている。ここで,h_ie = 2.5 kΩ,h_fe = 300 であり,R_E は小問(a)で求めた値とする。入力インピーダンス v_i/i_i の値[kΩ]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,v_i とi_i はそれぞれ図2 に示す入力電圧と入力電流である。
問18(b)の図
正解:1
R_E は(a)で求めた 2.65 kΩ(選択肢の 2.7 kΩ を使っても結果は変わらない)。図2 では入力端子から、バイアス抵抗の並列合成 R₁R₂/(R₁+R₂) = 3×6/9 = 2.0 kΩ と、ベースへ入る枝とが並列に見える。ベース枝は i_b が h_ie を流れ、R_E には (1+h_fe)i_b が流れるので Z_b = h_ie+(1+h_fe)R_E = 2.5+301×2.65 ≒ 800 kΩ。両者の並列合成で v_i/i_i = (2.0×800)/(2.0+800) ≒ 2.0 kΩ。バイアス抵抗との並列を数え落とすと Z_b ≒ 800 kΩ となり選択肢に無い。(5)750 は h_fe·h_ie = 300×2.5 = 750 kΩ を答としてしまう誤り。答(1)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問18(b)
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