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電験3種 2022年度下期(令和4年度下期) 理論

18問 ・ 目安 正答率60% ・ 2023年3月26日実施

電験三種(第三種電気主任技術者)の2022年度下期(令和4年度下期) 理論試験で実際に出題された全18問を、1問ずつその場で答え合わせしながら演習できます。2023年3月26日実施・合否の目安は正答率60%(演習の目安)。各問に正解と、なぜその選択肢になるのかの解説を付けています。

本試験の合格基準:理論・電力・機械・法規の科目ごとに合否判定。各科目100点満点中原則60点以上で科目合格、4科目すべて合格で試験合格。

この回:令和4年度下期・理論:合格基準は100点満点中60点以上(試験センターの公表値)。

出典:令和4年度第三種電気主任技術者下期試験の結果について(令和5年4月18日)。このページの「目安 正答率60%」は演習の目安で、本試験の採点方法とは異なります。

この回は 一般財団法人 電気技術者試験センター が公開する本試験問題を、当サイトがその場で答え合わせできる一問一答形式に再編し、公式には付いていない「正解の根拠・各選択肢の解き方」の解説を追記したものです。原題の出典は各問に明記しています。

過去問の解答結果は学習記録・段位には反映されません。過去問は出題当時の法令・制度にもとづく問題を含むため、段位は継続して最新化している一問一答・模擬試験だけで判定しています。過去問を解かなくても段位で不利になることはありませんので、実力試しとして気軽にお使いください。

問 1
図に示すように,誘電率ε₀[F/m]の真空中に置かれた二つの静止導体球A及びBがある。電気量はそれぞれQ_A[C]及びQ_B[C]とし,図中にその周囲の電気力線が描かれている。 電気量Q_A=16ε₀[C]であるとき,電気量Q_B[C]の値として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
問1の図
正解:4
電気力線は電気量に比例した本数で描かれ,真空中では電気量Q[C]の電荷から Q/ε₀ 本が出る。Q_A=16ε₀[C]なので,Aから出る電気力線は 16ε₀/ε₀=16本。図を見ると,そのうち8本は外側へ広がり,残りの8本がBに入っている。 Bには8本が入るだけで,Bから出ている線は1本も無い。入る向きということはBの電荷は負で,本数が8本だから大きさは 8ε₀[C]。したがって Q_B=−8ε₀[C]。答(4)。 数えるのは「Aから出る全部の本数」と「Bに入る本数」の2つ。符号は線の向き(入る=負)で決まる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問1
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 2
図のように,平行板コンデンサの上下極板に挟まれた空間の中心に,電荷Q[C]を帯びた導体球を保持し,上側極板の電位がE[V],下側極板の電位が−E[V]となるように電圧源をつないだ。ただし,E>0とする。同図に,二つの極板と導体球の間の電気力線の様子を示している。 このとき,電荷Q[C]の符号と導体球の電位U[V]について,正しい記述のものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
問2の図
正解:1
まず符号を読む。導体球には上側極板から入る電気力線が少しあるだけで,球からは下側極板へ向かって多くの電気力線が出ている。出る本数のほうが多いので,球は正味で正に帯電している=Q>0。 次に電位を読む。電位は電気力線をたどる向きに下がっていく。上側極板→球の線があるので E>U,球→下側極板の線があるので U>−E。つまり −E<U<E。 さらに範囲を絞れる。球が無ければ上下対称なので中心の電位は0だが,球が正電荷を持つぶん中心の電位は0より高くなる。よって 0<U<E。答(1)。 U=E だと上側極板と球の間に電位差が無く,そこに電気力線は描けない。図に上から球へ入る線がある時点で(2)は消える。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問2
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 3
無限に長い直線状導体に直流電流を流すと,導体の周りに磁界が生じる。この磁界中に小磁針を置くと,小磁針の(ア)は磁界の向きを指して静止する。そこで,小磁針を磁界の向きに沿って少しずつ動かしていくと,導体を中心とした(イ)の線が得られる。この線に沿って磁界の向きに矢印をつけたものを(ウ)という。 また,磁界の強さを調べてみると,電流の大きさに比例し,導体からの(エ)に反比例している。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア)/(イ)/(ウ)/(エ)」の順に示す。
正解:4
(ア)磁界の向きは,その点に置いた小磁針のN極が指す向きと決められている。 (イ)無限に長い直線電流が作る磁界は,導体を中心とする同心円状になる。向きは右ねじの法則(電流の向きに右ねじを進めたときのねじの回る向き)で決まる。放射状になるのは点電荷が作る電界のほうである。 (ウ)磁界の向きに矢印をつけた線が磁力線。電気力線は電荷が作る電界の線で,ここでは無関係。 (エ)直線電流から距離r[m]の点の磁界の強さは H=I/(2πr)[A/m] で,電流に比例し距離に反比例する。距離の2乗に反比例するのは点電荷の電界や点磁極の磁界であって,直線電流ではない。 答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問3
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 4
図のように,無限に長い3本の直線状導体が真空中に10 cmの間隔で正三角形の頂点の位置に置かれている。3本の導体にそれぞれ7 Aの直流電流を同一方向に流したとき,各導体1 m当たりに働く力の大きさF₀の値[N/m]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,無限に長い2本の直線状導体をr[m]離して平行に置き,2本の導体にそれぞれI[A]の直流電流を同一方向に流した場合,各導体1 m当たりに働く力の大きさFの値[N/m]は,次式で与えられるものとする。 F = (2I²/r)×10⁻⁷
問4の図
正解:3
まず2本の間に働く力を与式で求める。r=10 cm=0.1 m,I=7 Aだから F=(2×7²/0.1)×10⁻⁷=(98/0.1)×10⁻⁷=980×10⁻⁷=9.80×10⁻⁵[N/m]。 1本の導体は,残り2本のそれぞれからこの大きさの力を受ける。電流の向きが同じなのでどちらも引力で,正三角形の頂点にあるから2つの力のなす角は60°である。 合力の大きさは F₀=2F cos30°=√3 F=1.732×9.80×10⁻⁵≒1.70×10⁻⁴[N/m]。答(3)。 誤答の値を確かめておくと,(2)の9.80×10⁻⁵は1組分の力そのもの,(4)の1.96×10⁻⁴は2つの力を向きを考えずに単純に足した2F,(5)の2.94×10⁻⁴は3本分を足した3Fである。ベクトルとして合成することがこの問題の要点になる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問4
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 5
図のような直流回路において,抵抗3 Ωの端子間の電圧が1.8 Vであった。このとき,電源電圧E[V]の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
問5の図
正解:3
中央の12 Ωを含む部分はブリッジ回路になっている。向かい合う腕の比を見ると 4 Ω:8 Ω=1:2,5 Ω:10 Ω=1:2 で等しいので,このブリッジは平衡している。平衡したブリッジの中央の抵抗には電流が流れないので,12 Ωは無いものとして扱ってよい。 残るのは 4+5=9 Ω と 8+10=18 Ω の並列だから,9×18/(9+18)=162/27=6 Ω。これに3 Ωが直列につながるので,回路全体の抵抗は 6+3=9 Ω。 3 Ωの端子電圧が1.8 Vなので,そこを流れる電流=回路全体を流れる電流は I=1.8/3=0.6 A。よって E=0.6×9=5.4 V。答(3)。 12 Ωを普通の抵抗として直並列を組もうとすると計算が合わなくなる。まず R₁/R₃=R₂/R₄ の平衡条件を確かめるのが早い。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問5
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問 6
電圧E[V]の直流電源と静電容量C[F]の二つのコンデンサを接続した図1,図2のような二つの回路に関して,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 図1は二つのコンデンサを並列に接続した回路,図2は二つのコンデンサを直列に接続した回路である。
問6の図
正解:3
合成静電容量は,図1(並列)が2C[F],図2(直列)がC/2[F]。蓄えられるエネルギーは W=½CV² で計算する。 (1) 2C÷(C/2)=4 で4倍。正しい。 (2) 図1は ½(2C)E²=CE²[J],図2は ½(C/2)E²=CE²/4[J]。図1のほうが大きい。正しい。 (3) C4個を直列にすると合成はC/4[F]で,エネルギーは ½(C/4)E²=CE²/8[J]。図1のCE²[J]の8分の1にしかならず,等しくならない。これが誤りで答となる。直列を増やすほど容量は減り,エネルギーも減る。 (4) 図2の電源を2Eにすると ½(C/2)(2E)²=½(C/2)(4E²)=CE²[J]で,図1と等しい。正しい。 (5) 図1は各コンデンサに電源電圧Eがそのままかかるので Q=CE[C]。図2は直列なので各コンデンサには E/2 しかかからず Q=CE/2[C]。2倍である。正しい。 答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問6
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問 7
20 ℃における抵抗値がR₁[Ω],抵抗温度係数がα₁[℃⁻¹]の抵抗器Aと,20 ℃における抵抗値がR₂[Ω],抵抗温度係数がα₂=0 ℃⁻¹の抵抗器Bが並列に接続されている。その20 ℃と21 ℃における並列抵抗値をそれぞれr₂₀[Ω],r₂₁[Ω]とし,(r₂₁−r₂₀)/r₂₀ を変化率とする。この変化率として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:2
20 ℃での並列抵抗は r₂₀=R₁R₂/(R₁+R₂)。 21 ℃では温度が1 ℃上がるので,抵抗器Aは R₁(1+α₁)[Ω]になる。抵抗器Bは α₂=0 なので R₂[Ω]のまま変わらない。よって r₂₁=R₁(1+α₁)R₂/{R₁(1+α₁)+R₂}。 変化率は (r₂₁−r₂₀)/r₂₀=r₂₁/r₂₀−1 と書けるので,まず比をとる。 r₂₁/r₂₀={R₁(1+α₁)R₂/(R₁+α₁R₁+R₂)}×{(R₁+R₂)/(R₁R₂)}=(1+α₁)(R₁+R₂)/(R₁+R₂+α₁R₁)。 したがって変化率は {(1+α₁)(R₁+R₂)−(R₁+R₂+α₁R₁)}/(R₁+R₂+α₁R₁) ={α₁R₁+α₁R₂−α₁R₁}/(R₁+R₂+α₁R₁) =α₁R₂/(R₁+R₂+α₁R₁)。答(2)。 変わったのはAの側なので分子にもR₁が残りそうに見えるが,展開するとα₁R₁どうしが打ち消し合って,残るのはα₁R₂のほうになる。分母のα₁R₁は残る点と合わせて,(3)との違いがここに出る。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問7
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問 8
次の文章は,交流における波形率,波高率に関する記述である。 波形率とは,実効値の(ア)に対する比(波形率=実効値/(ア))をいう。波形率の値は波形によって異なり,正弦波と比較して,三角波のようにとがっていれば,波形率の値は(イ)なり,方形波のように平らであれば,波形率の値は(ウ)なる。 波高率とは,(エ)の実効値に対する比(波高率=(エ)/実効値)をいう。波高率の値は波形によって異なり,正弦波と比較して,三角波のようにとがっていれば,波高率の値は(オ)なり,方形波のように平らであれば,波高率の値は(カ)なる。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(カ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア)/(イ)/(ウ)/(エ)/(オ)/(カ)」の順に示す。
正解:1
定義は,波形率=実効値/平均値,波高率=最大値/実効値。したがって(ア)が平均値,(エ)が最大値。 最大値をVₘとして,代表的な3つの波形を並べると次のようになる。 ・正弦波: 実効値 Vₘ/√2,平均値 2Vₘ/π。波形率=π/(2√2)≒1.11,波高率=√2≒1.41。 ・三角波: 実効値 Vₘ/√3,平均値 Vₘ/2。波形率=2/√3≒1.15,波高率=√3≒1.73。 ・方形波: 実効値も平均値も最大値もVₘ。波形率=1,波高率=1。 正弦波と比べると,三角波はどちらも大きく(イ・オが「大きく」),方形波はどちらも小さい(ウ・カが「小さく」)。答(1)。 とがった波形ほど平均値が実効値より小さくなり,最大値が実効値より大きくなるので,波形率も波高率も大きくなる。平らな波形ほど3つの値が近づき,どちらも1に近づく。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問8
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問 9
図のようなRC交流回路がある。この回路に正弦波交流電圧E[V]を加えたとき,容量性リアクタンス6 Ωのコンデンサの端子間電圧の大きさは12 Vであった。このとき,E[V]と図の破線で囲んだ回路で消費される電力P[W]の値の組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「E[V] / P[W]」の順に示す。
問9の図
正解:2
破線の中は,「8 Ωと容量性リアクタンス6 Ωの直列」と「4 Ωと容量性リアクタンス3 Ωの直列」という二つの枝が並列になった回路である。 まず左の枝から電源電圧を出す。6 Ωのコンデンサの端子電圧が12 Vなので,この枝を流れる電流は I₁=12/6=2 A。枝のインピーダンスの大きさは |Z₁|=√(8²+6²)=√100=10 Ωだから,枝の端子電圧=電源電圧は E=I₁|Z₁|=2×10=20 V。 次に右の枝。|Z₂|=√(4²+3²)=√25=5 Ωなので I₂=E/|Z₂|=20/5=4 A。 電力を消費するのは抵抗だけで,コンデンサは消費しない。したがって P=I₁²×8+I₂²×4=2²×8+4²×4=32+64=96 W。答(2)。 左の枝の32 Wで止めると(1)になる。並列のもう一方の枝の64 Wを足し忘れないこと。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問9
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 10
図の回路のスイッチSをt=0 sで閉じる。電流i_S[A]の波形として最も適切に表すものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,スイッチSを閉じる直前に,回路は定常状態にあったとする。 選択肢は原本から切り出した波形のグラフで示す(下の説明は補助)。
問10の図
正解:5
スイッチを閉じる前は直流の定常状態である。コンデンサは直流を通さないので回路に電流は流れていない。したがってコイルの電流は i_L(0)=0 A,また電流が0で抵抗にもコイルにも電圧降下が無いので,コンデンサには電源の1 Vがそのままかかっている。 t=0でSを閉じると,Sの上下の節点が短絡される。 ・左側(1 V・1 Ω・1 H)はコイルの過渡現象で i_L=1−e^(−t)[A]。時定数は L/R=1/1=1 s。 ・右側(1 F・1 Ω)はコンデンサが1 Vから0 Vへ放電し,電流の大きさは e^(−t)[A]。時定数は CR=1×1=1 s。向きは節点へ流れ込む向きになる。 スイッチの上の節点でキルヒホッフの電流則を立てると i_S=i_L−i_C=(1−e^(−t))−(−e^(−t))=1[A]。 指数の項がちょうど打ち消し合い,i_Sは最初から最後まで1 Aで一定になる。答(5)。 コイルの電流は0から1へ増え,コンデンサの電流は1から0へ減る。時定数がどちらも1 sでそろっているので和が一定になる,という作りの問題である。片方だけを見ると(2)や(1)を選んでしまう。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問10
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 11
次の文章は,それぞれのダイオードについて述べたものである。 a.可変容量ダイオードは,通信機器の同調回路などに用いられる。このダイオードは,pn接合に(ア)電圧を加えて使用するものである。 b.pn接合に(イ)電圧を加え,その値を大きくしていくと,降伏現象が起きる。この降伏電圧付近では,流れる電流が変化しても接合両端の電圧はほぼ一定に保たれる。定電圧ダイオードは,この性質を利用して所定の定電圧を得るようにつくられたダイオードである。 c.レーザダイオードは光通信や光情報機器の光源として利用され,pn接合に(ウ)電圧を加えて使用するものである。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア)/(イ)/(ウ)」の順に示す。
正解:5
(ア)可変容量ダイオード(バラクタダイオード)は,逆方向電圧を加えたときにできる空乏層を誘電体とみなしてコンデンサとして使う素子である。逆方向電圧を大きくすると空乏層が広がって静電容量が小さくなるので,電圧で同調周波数を動かせる。よって逆方向。 (イ)降伏現象(ツェナー降伏・なだれ降伏)は逆方向電圧を大きくしていったときに起きる。定電圧ダイオード(ツェナーダイオード)はこの領域で使う。よって逆方向。 (ウ)レーザダイオードや発光ダイオードは順方向電圧を加え,電子と正孔を再結合させてそのエネルギーを光として取り出す。よって順方向。 答(5)。 「光るものは順方向,容量と降伏は逆方向」と押さえておくと迷わない。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問11
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 12
図のように,z軸の正の向きに磁束密度B=1.0×10⁻³ Tの平等磁界が存在する真空の空間において,電気量e=−4.0×10⁻⁶ Cの荷電粒子がyz平面上をy軸から60°の角度で①又は②の向きに速さv[m/s]で発射された。この瞬間,荷電粒子に働くローレンツ力Fの大きさは1.0×10⁻⁸ N,その向きはx軸の正の向きであった。荷電粒子の速さvに最も近い値[m/s]とその向きの組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,重力の影響は無視できるものとする。図中の ⊙ は,紙面に対して垂直かつ手前の向きを表す。 選択肢は「速さv / 向き」の順に示す。
問12の図
正解:5
ローレンツ力の大きさは F=|e|vB sinθ(θは速度と磁束密度のなす角)で表される。 速度はyz平面内でy軸から60°の向きなので,磁界の向き(z軸)とのなす角は 90°−60°=30° となり sin30°=0.5。 1.0×10⁻⁸=4.0×10⁻⁶×v×1.0×10⁻³×0.5=2.0×10⁻⁹×v よって v=1.0×10⁻⁸/(2.0×10⁻⁹)=5.0 m/s。 次に向きを決める。仮に電荷が正なら F=qv×B なので,速度のy成分が正(①の向き)のとき力はx軸の正の向きになる。ところがこの粒子の電気量は負なので,力はその逆のx軸の負の向きになってしまう。x軸の正の向きに力が働くのは速度のy成分が負のとき,すなわち②の向きである。答(5)。 sin60°=0.866を使うと 2.9 m/s((2)(4))になる。角度をy軸から測っているのに対し,ローレンツ力の式で要るのは磁界(z軸)との角なので,90°から引いてから使う。また負電荷なので,フレミング左手の法則で出した向きを最後に反転させる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問12
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 13
図1は,正弦波を出力しているある発振回路の構造を示している。この発振回路の帰還回路の出力端子と増幅回路の入力端子との接続を切り離し,図2のように適当な周波数の正弦波V_iを増幅回路に入力すると,次の二つの条件が同時に満たされている。 1.増幅回路の入力電圧V_iと帰還回路の出力電圧V_fが(ア)である。 2.増幅回路の増幅度|V_o/V_i|をA,帰還回路の帰還率|V_f/V_o|をβと表すとき,(イ)である。 図1で示される発振回路は,条件1より(ウ)回路である。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア)/(イ)/(ウ)」の順に示す。
問13の図
正解:1
発振が持続するための条件(バルクハウゼンの条件)は二つある。位相の条件と振幅の条件である。 位相の条件は,帰還されて戻ってきた電圧が増幅回路の入力と同相であること。同相の信号を足し合わせる帰還なので,これは正帰還である。よって(ア)は同相,(ウ)は正帰還。 振幅の条件は,一周したときの利得が1以上であること,すなわち Aβ≧1。一周して戻ってきた信号が元より小さいと振動はしだいに小さくなって止まってしまう。よって(イ)は Aβ≧1。 答(1)。 負帰還は逆相で戻して利得を犠牲に安定度やひずみを改善する使い方で,発振はしない。Aβ<1 も同じ理由で発振が続かないので,(3)(5)は消える。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問13
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 14
データ変換に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:5
(1) 標本化定理より,元のアナログ量を復元するには最高周波数の2倍を超える周波数で標本化する必要がある。裏を返せば,標本化周期の上限は再現したい最高周波数で決まる。正しい。 (2) 量子化は連続した値を有限の段階に丸める処理なので,一般に量子化誤差(量子化雑音)が生じる。正しい。 (3) 符号化は,量子化して得た数値を2進符号などのディジタル信号に置き換える処理である。正しい。 (4) ディジタル量は0か1かを判別できればよいので,雑音が乗ってもしきい値を超えなければ元の値に戻せる。アナログ量より雑音に強い。正しい。 (5) 誤り。ディジタルオシロスコープが電圧の時間波形を画面に表示するのに,FFT演算は必要ない。A−D変換して得た値を時間の順に並べて描けばそれが波形になる。FFTは波形に含まれる周波数成分(スペクトル)を見たいときに使う付加的な機能で,波形表示そのものとは別である。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問14
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 15(a)
図のように,抵抗6 Ωと誘導性リアクタンス8 ΩをY結線し,抵抗r[Ω]をΔ結線した平衡三相負荷に,200 Vの対称三相交流電源を接続した回路がある。抵抗6 Ωと誘導性リアクタンス8 Ωに流れる電流の大きさをI₁[A],抵抗r[Ω]に流れる電流の大きさをI₂[A]とする。電流I₁[A]とI₂[A]の大きさが等しいとき,次の問に答えよ。 〔小問(a)〕 抵抗rの値[Ω]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
問15(a)の図
正解:4
Y結線側から見る。相電圧は線間電圧の1/√3なので 200/√3 V。1相分のインピーダンスの大きさは |6+j8|=√(6²+8²)=10 Ωだから I₁=(200/√3)/10=20/√3≒11.55 A。 Δ結線側は,各抵抗rに線間電圧200 Vがそのままかかるので I₂=200/r。 I₁=I₂ とおくと 200/r=20/√3 より r=200√3/20=10√3≒17.3 Ω。答(4)。 Y結線には相電圧(線間電圧÷√3),Δ結線には線間電圧がかかる。この違いを取り違えると,Δ側にも200/√3を使って(2)の10.0 Ωを選んでしまう。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問15(a)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 15(b)
図のように,抵抗6 Ωと誘導性リアクタンス8 ΩをY結線し,抵抗r[Ω]をΔ結線した平衡三相負荷に,200 Vの対称三相交流電源を接続した回路がある。抵抗6 Ωと誘導性リアクタンス8 Ωに流れる電流の大きさをI₁[A],抵抗r[Ω]に流れる電流の大きさをI₂[A]とする。電流I₁[A]とI₂[A]の大きさが等しいとき,次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 図中の回路が消費する電力の値[kW]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 (小問(a)より,抵抗rの値は10√3≒17.3 Ωである。)
問15(b)の図
正解:4
電力を消費するのは抵抗だけで,誘導性リアクタンスは消費しない。Y結線側とΔ結線側を別々に出して足す。 I₁=I₂=20/√3 A((a)より)なので I₁²=I₂²=(20/√3)²=400/3。 ・Y結線側(6 Ωが3相分): 3×(400/3)×6=400×6=2 400 W ・Δ結線側(r=10√3 Ωが3相分): 3×(400/3)×10√3=400×17.32≒6 928 W 合計 2 400+6 928=9 328 W≒9.3 kW。答(4)。 誘導性リアクタンス8 Ωを電力の計算に入れないこと。また三相であることを忘れて3倍しないと 9 328/3≒3 109 W=3.1 kWとなり,(2)を選んでしまう。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問15(b)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 16(a)
最大目盛50 A,内部抵抗0.8×10⁻³ Ωの直流電流計A₁と,最大目盛100 A,内部抵抗0.32×10⁻³ Ωの直流電流計A₂の二つの直流電流計がある。 ただし,二つの直流電流計は直読式指示電気計器であるとし,固有誤差はないものとする。 〔小問(a)〕 二つの直流電流計を並列に接続して使用したとき,測定できる電流の最大の値[A]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:5
並列につなぐと二つの電流計には同じ電圧がかかるので,流れる電流は内部抵抗に反比例して分かれる。 I₁:I₂=(1/0.8×10⁻³):(1/0.32×10⁻³)=0.32:0.8=2:5 つまり I₂=2.5×I₁ の関係になる。 ここで,どちらの電流計も最大目盛を超えてはいけない。 ・A₁を最大の50 Aまで使うと I₂=2.5×50=125 Aとなり,A₂の最大目盛100 Aを超えてしまう。これは不可。 ・A₂を最大の100 Aまで使うと I₁=100/2.5=40 Aで,A₁の最大目盛50 A以内に収まる。これなら成立する。 したがって測定できる最大は I₁+I₂=40+100=140 A。答(5)。 単純に 50+100=150 Aとしてはいけない。先に上限に達するのは内部抵抗の小さいA₂のほうで,そちらが律速になる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問16(a)
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問 16(b)
最大目盛50 A,内部抵抗0.8×10⁻³ Ωの直流電流計A₁と,最大目盛100 A,内部抵抗0.32×10⁻³ Ωの直流電流計A₂の二つの直流電流計がある。 ただし,二つの直流電流計は直読式指示電気計器であるとし,固有誤差はないものとする。 〔小問(b)〕 小問(a)での接続(二つの直流電流計を並列に接続する)を基にして,直流電流150 Aの電流を測定するために,二つの直流電流計の指示を最大目盛にして測定したい。そのためには,直流電流計A₂に抵抗R[Ω]を直列に接続することで,各直流電流計の指示を最大目盛にして測定することができる。抵抗Rの値[Ω]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:3
二つの電流計をどちらも最大目盛にするということは,A₁に50 A,A₂に100 Aを流すということ。合計はちょうど 50+100=150 Aで題意に合う。 並列なので,両方の枝の端子電圧が等しくなければならない。A₂の枝には抵抗Rが直列に入るので 50×0.8×10⁻³=100×(0.32×10⁻³+R) 0.04=0.032+100R 100R=0.008 R=8×10⁻⁵ Ω。答(3)。 (a)で見たとおり,抵抗を足さないままだと分流比が 2:5 でA₂に流れすぎる。A₂側の抵抗を増やしてA₂に流れる分を減らし,分流比を 1:2 に直すのがこの抵抗の役目である。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問16(b)
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問 17(a)
【問17と問18は選択問題です。どちらか一方を選んで解答します(本試験では両方解答すると採点されません)。】 大きさが等しい二つの導体球A,Bがある。両導体球に電荷が蓄えられている場合,両導体球の間に働く力は,導体球に蓄えられている電荷の積に比例し,導体球間の距離の2乗に反比例する。 ただし,両導体球の大きさは0.3 mに比べて極めて小さいものとする。 〔小問(a)〕 この場合の比例定数を求める目的で,導体球Aに+2×10⁻⁸ C,導体球Bに+3×10⁻⁸ Cの電荷を与えて,導体球の中心間距離で0.3 m隔てて両導体球を置いたところ,両導体球間に6×10⁻⁵ Nの反発力が働いた。この結果から求められる比例定数[N・m²/C²]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,導体球A,Bの初期電荷は零とする。
正解:4
クーロンの法則 F=k Q_A Q_B/r² に数値を入れて,比例定数kについて解く。 6×10⁻⁵=k×(2×10⁻⁸)×(3×10⁻⁸)/0.3² 6×10⁻⁵=k×6×10⁻¹⁶/0.09 k=6×10⁻⁵×0.09/(6×10⁻¹⁶)=5.4×10⁻⁶/(6×10⁻¹⁶)=9×10⁹[N・m²/C²]。答(4)。 r²の0.09を掛け忘れると桁違いの値になる。得られた9×10⁹は真空中のクーロンの比例定数 1/(4πε₀) の値と一致しており,そのまま検算になる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問17(a)
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問 17(b)
【問17と問18は選択問題です。どちらか一方を選んで解答します(本試験では両方解答すると採点されません)。】 大きさが等しい二つの導体球A,Bがある。両導体球に電荷が蓄えられている場合,両導体球の間に働く力は,導体球に蓄えられている電荷の積に比例し,導体球間の距離の2乗に反比例する。 ただし,両導体球の大きさは0.3 mに比べて極めて小さいものとする。 〔小問(b)〕 小問(a)の導体球A(+2×10⁻⁸ C),B(+3×10⁻⁸ C)を,電荷を保持したままで0.3 mの距離を隔てて固定した。ここで,導体球A,Bと大きさが等しく電荷を持たない導体球Cを用意し,導体球Cをまず導体球Aに接触させ,次に導体球Bに接触させた。この導体球Cを図のように導体球Aと導体球Bの間の直線上に置くとき,導体球Cが受ける力が釣り合う位置を導体球Aとの中心間距離[m]で表したとき,その距離に最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
問17(b)の図
正解:4
まず接触で電荷がどう変わるかを追う。大きさの等しい導体球どうしを接触させると,電荷は合計を等分して分かれる。 ・CをAに接触: A(2×10⁻⁸)とC(0)の合計2×10⁻⁸を等分 → A=1×10⁻⁸ C,C=1×10⁻⁸ C ・次にCをBに接触: B(3×10⁻⁸)とC(1×10⁻⁸)の合計4×10⁻⁸を等分 → B=2×10⁻⁸ C,C=2×10⁻⁸ C 最終的にA=1×10⁻⁸ C,B=2×10⁻⁸ C(Cの電荷は釣り合いの式で両辺から消えるので値は要らない)。 Aからの距離をx[m]とすると,Bからの距離は0.3−x[m]。CはA・Bの両方から反発されるので,力が釣り合う条件は k×(1×10⁻⁸)×Q_C/x²=k×(2×10⁻⁸)×Q_C/(0.3−x)² (0.3−x)²/x²=2 → (0.3−x)/x=√2 0.3=x(1+√2) → x=0.3/2.414≒0.124 m。答(4)。 Aの電荷が接触で 2×10⁻⁸ から 1×10⁻⁸ に減っている点を見落とすと,比が 2:3 のままになる。そのときは (0.3−x)/x=√(3/2)=1.225 から x=0.3/2.225≒0.135 となり,(5)を選んでしまう。接触は必ず両方の球の電荷を書き換える。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問17(b)
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問 18(a)
【問17と問18は選択問題です。どちらか一方を選んで解答します(本試験では両方解答すると採点されません)。】 図1の回路は,電流帰還バイアス回路に結合容量を介して,微小な振幅の交流電圧を加えている。この入力電圧の振幅がA_i=100 mV,角周波数がω=10 000 rad/sで,時刻t[s]に対してv_i(t)[mV]がv_i(t)=A_i sin ωt と表される。 〔小問(a)〕 次の文章は,電圧v_B(t)に関する記述である。 トランジスタのベース端子に流れ込む電流i_B(t)が十分に小さいとき,ベース端子を切り離しても2 kΩの抵抗の電圧は変化しない。そこで,図2の回路で考え,さらに重ね合わせの理を用いることで,電圧v_B(t)を求める。まず,v_i(t)=0 Vとすることで,直流電圧V_B=(ア)Vが求められる。次に,直流電圧源の値を0 Vとし,コンデンサのインピーダンスが2 kΩより十分に小さいと考えると,交流電圧v_B(t)の振幅A_B=(イ)mVと初期位相θ_B=(ウ)radが求められる。以上より,v_B(t)=V_B+A_B sin(ωt+θ_B) と表すことができる。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア)/(イ)/(ウ)」の順に示す。
問18(a)の図
正解:4
重ね合わせの理で,直流分と交流分を別々に出す。 【直流分】v_i(t)=0とすると,コンデンサは直流を通さないので入力側は切り離される。残るのは12 Vを14 kΩと2 kΩで分圧する回路だから V_B=12×2/(14+2)=12×2/16=1.5 V。(ア)は1.5。 【交流分】直流電圧源を0 V(=短絡)とすると,14 kΩの上端も2 kΩの下端も接地されたことになる。コンデンサのインピーダンスは 1/(ωC)=1/(10 000×10×10⁻⁶)=10 Ωで,2 kΩに比べて十分小さく短絡とみなせる。すると入力の交流電圧源がそのままベース側の節点につながるので,v_B(t)の交流分は v_i(t) と同じになる。したがって振幅は A_B=100 mV,位相のずれは無く θ_B=0 rad。(イ)は100,(ウ)は0。 答(4)。 (イ)の71は 100/√2≒70.7 で,振幅と実効値を取り違えた値。問題文は「振幅」と書いているので変換しない。(ウ)のπ/4は,コンデンサのインピーダンスが抵抗と同程度なら生じる位相差だが,ここでは10 Ω対2 kΩで無視できるので0になる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問18(a)
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問 18(b)
【問17と問18は選択問題です。どちらか一方を選んで解答します(本試験では両方解答すると採点されません)。】 図1の回路は,電流帰還バイアス回路に結合容量を介して,微小な振幅の交流電圧を加えている。この入力電圧の振幅がA_i=100 mV,角周波数がω=10 000 rad/sで,時刻t[s]に対してv_i(t)[mV]がv_i(t)=A_i sin ωt と表される。 〔小問(b)〕 図1の回路の電圧v_C(t)を求め,適当な定数V_C,A_C,θ_Cを用いて v_C(t)=V_C+A_C sin(ωt+θ_C) と表す。V_C,A_C,θ_Cに最も近い値の組合せを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,ベース・エミッタ間電圧は常に0.7 Vであると近似して考えてよい。 (小問(a)より,ベースの電圧は v_B(t)=1.5+0.1 sin ωt [V]=直流分1.5 V,振幅100 mV,初期位相0 である。) 選択肢は「V_C[V] / A_C[V] / θ_C[rad]」の順に示す。
問18(b)の図
正解:4
エミッタの電圧は v_E=v_B−0.7 で,エミッタ電流は v_E/0.8 kΩ。ベース電流が十分小さいのでコレクタ電流はエミッタ電流と等しいとみなせる。したがって v_C=12−5 kΩ×(v_B−0.7)/0.8 kΩ=12−6.25(v_B−0.7)。 【直流分】v_B=1.5 Vを入れると V_C=12−6.25×(1.5−0.7)=12−6.25×0.8=12−5=7 V。 【交流分】上の式は v_B の変化を −6.25倍して v_C に伝える。よって振幅は A_C=6.25×0.1=0.625≒0.6 V。係数が負なので入力と逆位相になり θ_C=π rad。 答(4)。 増幅度 −R_C/R_E=−5/0.8=−6.25 の負の符号が位相πの正体である。(5)の6 Vは,入力の振幅が100 mVであることを見落として1 Vとしたときの値(6.25×1=6.25≒6)。単位がmVである点に注意する。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問18(b)
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