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電験3種 2026年度上期(令和8年度上期) 法規

13問 ・ 目安 正答率60% ・ 2026年8月30日実施

電験三種(第三種電気主任技術者)の2026年度上期(令和8年度上期) 法規試験で実際に出題された全13問を、1問ずつその場で答え合わせしながら演習できます。2026年8月30日実施・合否の目安は正答率60%(演習の目安)。各問に正解と、なぜその選択肢になるのかの解説を付けています。

本試験の合格基準:理論・電力・機械・法規の科目ごとに合否判定。各科目100点満点中原則60点以上で科目合格、4科目すべて合格で試験合格。

この回:令和8年度上期・法規:合格基準は100点満点中60点以上(筆記方式の公表値)。

出典:【WEB結果発表】令和8年度第一種・第二種電気主任技術者一次試験及び第三種電気主任技術者上期試験の結果について。このページの「目安 正答率60%」は演習の目安で、本試験の採点方法とは異なります。

この回は 一般財団法人 電気技術者試験センター が公開する本試験問題を、当サイトがその場で答え合わせできる一問一答形式に再編し、公式には付いていない「正解の根拠・各選択肢の解き方」の解説を追記したものです。原題の出典は各問に明記しています。

過去問の解答結果は学習記録・段位には反映されません。過去問は出題当時の法令・制度にもとづく問題を含むため、段位は継続して最新化している一問一答・模擬試験だけで判定しています。過去問を解かなくても段位で不利になることはありませんので、実力試しとして気軽にお使いください。

この回の問題は,令和8年4月1日(2026年4月1日)現在で効力のある法令にもとづいて作成されています(原本の注記)。それ以降の法改正により、現行の条文・数値と異なる場合があります。

問 1
「電気事業法」及び「電気事業法施行規則」に基づき,小規模事業用電気工作物を設置する者は,当該小規模事業用電気工作物の使用の開始前に,その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。次の小規模発電設備の設置のうち,小規模事業用電気工作物の使用の開始前に届け出るべきものとして正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 なお,いずれの設備も低圧受電電線路に接続されており,それ以外の電線路によりその構内以外の場所にある電気工作物と電気的に接続されていないものとする。
正解:3
小規模事業用電気工作物とは、小規模発電設備のうち出力が電気事業法38条1項2号イの経済産業省令で定める出力以上のものをいう。その出力は電気事業法施行規則48条4項に表で示されていて、太陽電池発電設備は10 kW、風力発電設備は零kW、水力発電設備は20 kW、内燃力を原動力とする火力発電設備は10 kW、燃料電池発電設備は10 kWである。風力だけが零kWなので、小規模発電設備にあたる20 kW未満の風力発電設備は出力の大小にかかわらずすべて小規模事業用電気工作物となり、電気事業法46条により使用の開始前の届出が要る。(1)の太陽電池5 kWは10 kW未満、(2)の水力15 kWは20 kW未満、(4)の内燃力5 kWと(5)の燃料電池8 kWは10 kW未満で、いずれも一般用電気工作物なので届出は不要。出力の数字だけを見比べるのではなく、設備の種類ごとにしきい値が違うことを押さえておきたい。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問1
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 2
次の文章は,「電気関係報告規則」に基づく,自家用電気工作物(注)を設置する者が当該自家用電気工作物の事故が発生したときに行う報告に関する記述である。 a) 電圧 (ア) V以上の需要設備に属する主要電気工作物の破損事故が発生したときは,報告をしなければならない。 b) 一般送配電事業,配電事業又は特定送配電事業の用に供する電気工作物と電気的に接続されている電圧 (イ) V以上の自家用電気工作物の破損又は自家用電気工作物の誤操作若しくは自家用電気工作物を操作しないことにより一般送配電事業者,配電事業者又は特定送配電事業者に供給支障を発生させた事故のときは,報告をしなければならない。 c) 上記a)又はb)に係る報告は,電気工作物の設置の場所を管轄する産業保安監督部長に,事故の発生を知った時から24時間以内可能な限り速やかに電話等の方法により行うとともに,事故の発生を知った日から起算して30日以内に報告書を提出して行わなければならない。ただし,b)の事故の原因が (ウ) であるものについては,報告書の提出を要しない。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 (注) 本問においては,当該自家用電気工作物は,鉄道営業法,軌道法又は鉄道事業法が適用され又は準用される自家用電気工作物であって,発電所,蓄電所,変電所又は送電線路(電気鉄道の専用敷地内に設置されるものを除く。)に属するもの(変電所の直流き電側設備又は交流き電側設備を除く。)以外のもの,原子力発電工作物及び小規模事業用電気工作物を含まないものとする。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ)」の順に示す。
正解:3
電気関係報告規則3条1項の表を引く。需要設備の主要電気工作物の破損事故は第四号ヌ「電圧一万ボルト以上の需要設備(自家用電気工作物を設置する者に限る。)」なので(ア)は10 000 V。系統につながった自家用電気工作物が供給支障を起こした事故は第十二号「…電圧三千ボルト以上の自家用電気工作物の破損又は…供給支障を発生させた事故」なので(イ)は3 000 V。同条2項ただし書は「前項の表第四号ハに掲げるもの又は同表第八号から第十三号までに掲げるもののうち当該事故の原因が自然現象であるものについては、同様式の報告書の提出を要しない」と定めるので(ウ)は自然現象。報告が24時間以内の速報と30日以内の報告書の二段構えである点は変わらず、自然現象が免除するのは後段の報告書だけで、速報は原因を問わず要る。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問2
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 3
次の文章は,「電気設備技術基準」におけるサイバーセキュリティの確保に関する記述である。 事業用電気工作物( (ア) を除く。)の運転を管理する (イ) は,当該電気工作物が人体に危害を及ぼし,又は物件に損傷を与えるおそれ及び (ウ) 又は配電事業に係る電気の供給に著しい支障を及ぼすおそれがないよう,サイバーセキュリティ(サイバーセキュリティ基本法(平成26年法律第104号)第2条に規定するサイバーセキュリティをいう。)を確保しなければならない。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ)」の順に示す。
正解:2
電気設備に関する技術基準を定める省令15条の2(サイバーセキュリティの確保)そのものである。条文は「事業用電気工作物(小規模事業用電気工作物を除く。)の運転を管理する電子計算機は、当該電気工作物が人体に危害を及ぼし、又は物件に損傷を与えるおそれ及び一般送配電事業又は配電事業に係る電気の供給に著しい支障を及ぼすおそれがないよう、サイバーセキュリティ(…)を確保しなければならない」。除かれるのは自家用電気工作物ではなく小規模事業用電気工作物である点、守る対象が漠然とした制御装置ではなく電子計算機と書かれている点、末尾が「一般送配電事業又は配電事業」と対になっている点の3か所が分かれ目になる。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問3
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 4
「電気設備技術基準の解釈」に基づいて,最大使用電圧23 kVの電線路に接続する受電用変圧器の絶縁耐力試験を,最大使用電圧に所定の係数を乗じた試験電圧を印加する方法により行う場合,試験電圧と試験時間に関する記述として,適切なのは次のうちどれか。
正解:3
変圧器の電路の絶縁耐力試験は解釈16条による。表16-1で、最大使用電圧が7 000 Vを超え60 000 V以下の変圧器の試験電圧は最大使用電圧の1.25倍(10 500 V未満となる場合は10 500 V)で、試験時間は条文本文の「連続して10分間」である。23 000×1.25=28 750 Vとなる。倍率は電圧の区分で変わり、7 000 V以下なら1.5倍(最低500 V)、60 000 Vを超えると中性点の接地方式によって1.1倍や0.72倍にもなるので、まず区分を確かめてから倍率を選ぶ。1分間は電気機器の一般的な耐圧試験でよく使われる時間だが、電技解釈が求めるのは10分間である。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問4
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 5
次の文章は,「発電用風力設備に関する技術基準を定める省令」の風車に関する記述の一部である。 a) 負荷を遮断したときの最大速度に対し, (ア) であること。 b) 風圧に対して (ア) であること。 c) 運転中に風車に損傷を与えるような (イ) がないように施設すること。 d) 通常想定される最大風速においても取扱者の意図に反して風車が起動することのないように施設すること。 e) 運転中に他の工作物,植物等に (ウ) しないように施設すること。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる語句として,正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ)」の順に示す。
正解:4
発電用風力設備に関する技術基準を定める省令4条(風車)の一号から五号がそのまま並んでいる。一号「負荷を遮断したときの最大速度に対し、構造上安全であること」、二号「風圧に対して構造上安全であること」、三号「運転中に風車に損傷を与えるような振動がないように施設すること」、五号「運転中に他の工作物、植物等に接触しないように施設すること」。(ア)は「安定」ではなく「構造上安全」、(イ)は「変形」ではなく「振動」、(ウ)は「影響」ではなく「接触」で、いずれも意味の近い語との差し替えで作られている。(ア)はa)とb)の2か所に同じ語が入るので、どちらの文にも収まる語かどうかで絞れる。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問5
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 6
次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく,地中電線路の施設に関する記述である。 a) 地中電線路を暗きょ式により施設する場合は,暗きょにはこれに加わる車両その他の重量物の圧力に耐えるものを使用し,かつ,地中電線に (ア) を施し,又は暗きょ内に (イ) を施設すること。 b) 地中電線路を直接埋設式により施設する場合は,一般用電気工作物又は小規模事業用電気工作物が設置された需要場所及び私道以外に施設する地中電線路を日本電気技術規格委員会規格 JESC E6007(2021)「直接埋設式(砂巻き)による低圧地中電線の施設」の「3. 技術的規定」により施設する場合を除き,地中電線は,車両その他の重量物の圧力を受けるおそれがある場所においては (ウ) m以上,その他の場所においては (エ) m以上の埋設深さで施設すること。ただし,使用するケーブルの種類,施設条件等を考慮し,これに加わる圧力に耐えるように施設する場合はこの限りでない。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる語句又は数値として,正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ)」の順に示す。
正解:2
解釈120条の暗きょ式の規定は、暗きょ本体に重量物の圧力に耐えるものを使わせたうえで、防火措置として「地中電線に耐燃措置を施す」か「暗きょ内に自動消火設備を施設する」かのいずれかを求めている。耐熱措置ではなく耐燃措置である。換気装置は解釈が暗きょ式の防火措置として挙げているものではない。直接埋設式の埋設深さは、車両その他の重量物の圧力を受けるおそれがある場所で1.2 m以上、その他の場所で0.6 m以上。深さは1.2と0.6という2倍の関係で覚えると、0.6と0.3の組合せと取り違えにくい。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問6
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 7
次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく分散型電源の系統連系設備に関する記述である。 a) 逆変換装置を用いて分散型電源を電力系統に連系する場合は,逆変換装置から直流が電力系統へ流出することを防止するために,受電点と逆変換装置との間に変圧器(単巻変圧器を除く)を施設すること。ただし,次の①及び②に適合する場合は,この限りでない。 ① 逆変換装置の交流出力側で直流を検出し,かつ,直流検出時に交流出力を (ア) する機能を有すること。 ② 次のいずれかに適合すること。 ・逆変換装置の直流側電路が (イ) であること。 ・逆変換装置に (ウ) を用いていること。 b) 分散型電源の連系により,一般送配電事業者又は配電事業者が運用する電力系統の短絡容量が,当該分散型電源設置者以外の者が設置する遮断器の遮断容量又は電線の瞬時許容電流等を上回るおそれがあるときは,分散型電源設置者において,限流リアクトルその他の短絡電流を制限する装置を施設すること。ただし, (エ) の電力系統に逆変換装置を用いて分散型電源を連系する場合は,この限りでない。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ)」の順に示す。
正解:4
a)は解釈222条(直流流出防止変圧器の施設)。直流を検出したときは交流出力を「抑制」ではなく「停止」する機能が要る。変圧器を省ける代わりの条件は「逆変換装置の直流側電路が非接地であること」または「逆変換装置に高周波変圧器を用いていること」で、どちらも直流が系統へ抜ける経路を断つための絶縁の手当てである。高周波チョッパは直流を直流のまま変換する回路で絶縁を与えない。b)は解釈223条(限流リアクトル等の施設)で、除外されるのは低圧の電力系統に逆変換装置を用いて連系する場合。高圧・特別高圧の系統では短絡電流を制限する装置が要る。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問7
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 8
「電気設備技術基準」では,電気使用場所の配線による他の配線等又は工作物への危険の防止について,次のように規定している。 1. 配線は,他の配線,弱電流電線等と接近し,又は交さする場合は, (ア) による感電又は火災のおそれがないように施設しなければならない。 2. 配線は,水道管,ガス管又はこれらに類するものと接近し,又は交さする場合は, (イ) によりこれらの工作物を損傷するおそれがなく,かつ, (ウ) 又は (イ) によりこれらの工作物を介して感電又は火災のおそれがないように施設しなければならない。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に記入する語句として,正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ)」の順に示す。
正解:2
電気設備に関する技術基準を定める省令62条(配線による他の配線等又は工作物への危険の防止)そのものである。1項は相手が電線なので触れ合う「混触」、2項は相手が水道管・ガス管なのでまず「放電」でこれらの管を傷め、そこを介して「漏電」や放電により感電・火災に至る、という筋道になっている。相手が何かで危険の形が変わるのが読みどころで、電線どうしなら混触、金属管なら放電と漏電と対応づけられる。(イ)は2か所に同じ語が入るので、「管を損傷する」と「管を介して感電する」の両方に通る語を選ぶと絞り込める。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問8
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 9
次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく低圧屋内配線の施設場所による工事の種類に関する記述である。 低圧屋内配線は,次の表に規定する工事のいずれかにより施設すること。ただし,ショウウィンドー又はショウケース内,粉じんの多い場所,可燃性ガス等の存在する場所,危険物等の存在する場所及び火薬庫内に低圧屋内配線を施設する場合を除く。 上記の表の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ)」の順に示す。
問9の図
正解:2
解釈156条の表156-1である。工事の種類は左から「がいし引き・合成樹脂管・金属管・金属可とう電線管・金属線ぴ・金属ダクト・バスダクト・ケーブル・フロアダクト・セルラダクト・ライティングダクト・平形保護層」の順に並ぶので、空白の位置だけでも(ア)金属線ぴ、(イ)金属ダクト、(ウ)バスダクトと決まる。表の○の付き方でも確かめられる。(ア)は「展開した場所の乾燥した場所300 V以下」と「点検できる隠ぺい場所の乾燥した場所300 V以下」の2か所だけに○があり、これは使える範囲が最も狭い金属線ぴ工事。(イ)はそれに300 V超過の2か所が加わった4か所で金属ダクト工事。(ウ)は(イ)の4か所に加えて「展開した場所の湿気の多い場所又は水気のある場所300 V以下」にも○があり、屋外用が用意されているバスダクト工事だけがここに該当する。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問9
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 10
高圧受電設備の保守,点検に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。(高圧受電設備規程による。)
正解:2
定期点検は、高圧受電設備規程では一定期間ごと(おおむね1年に1回)に、原則として停電させたうえで点検・測定・試験を行うものである。(2)の「短期間(1週間から1ヶ月)の周期で、主として運転中の電気設備を目視により点検する」は日常点検の説明であって、定期点検の説明としては不適切。(1)の日常巡視、(3)の精密点検、(4)の臨時点検、(5)の保守はいずれも規程どおりである。点検の種類は「周期がどれくらいか」と「停電させるかどうか」の2つの軸で整理すると取り違えにくい。日常巡視と日常点検は運転中に目視で行い、定期点検は年1回程度の停電点検、精密点検は数年に一度の分解を伴う点検、臨時点検は異常が起きたとき、という並びになる。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問10
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 11(a)
定格容量500 kV·A,無負荷損500 W,負荷損(定格電流通電時)6 700 Wの変圧器を更新する。更新後の変圧器はトップランナー制度に適合した変圧器で,変圧器の容量,電圧及び周波数仕様は従来器と同じであるが,無負荷損は150 W,省エネ基準達成率は140 %である。 ただし,省エネ基準達成率は次式で与えられるものとする。 省エネ基準達成率[%]=基準エネルギー消費効率÷(W_i+W_C40)×100 ここで,基準エネルギー消費効率(注)は1 080 Wとし,W_iは無負荷損[W],W_C40は負荷率40 %時の負荷損[W]とする。 (注) 基準エネルギー消費効率とは判断の基準となる全損失をいう。 〔小問(a)〕 更新後の変圧器の負荷損(定格電流通電時)の値[W]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
正解:4
まず式に数値を入れて負荷率40 %時の負荷損を出す。140=1 080÷(150+W_C40)×100 より 150+W_C40=1 080÷1.40=771.4 W、W_C40=621.4 W。負荷損は負荷電流の2乗、すなわち負荷率の2乗に比例するので、負荷率40 %のときの負荷損は定格電流通電時の0.4²=0.16倍にあたる。したがって定格電流通電時の負荷損は 621.4÷0.16=3 884≒3 880 Wとなる。0.16で割るところを0.4で割ると約1 554 W、0.16を掛けてしまうと約99 Wで、どちらも選択肢に無いので比例の次数を取り違えていないか確かめられる。なお無負荷損は負荷に関係なく一定なので、この計算では150 Wのまま動かない。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問11(a)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 11(b)
定格容量500 kV·A,無負荷損500 W,負荷損(定格電流通電時)6 700 Wの変圧器を更新する。更新後の変圧器はトップランナー制度に適合した変圧器で,変圧器の容量,電圧及び周波数仕様は従来器と同じであるが,無負荷損は150 W,省エネ基準達成率は140 %である。 ただし,省エネ基準達成率は次式で与えられるものとする。 省エネ基準達成率[%]=基準エネルギー消費効率÷(W_i+W_C40)×100 ここで,基準エネルギー消費効率(注)は1 080 Wとし,W_iは無負荷損[W],W_C40は負荷率40 %時の負荷損[W]とする。 (注) 基準エネルギー消費効率とは判断の基準となる全損失をいう。 小問(a)より,更新後の変圧器の負荷損(定格電流通電時)は3 880 Wである。 〔小問(b)〕 変圧器の出力電圧が定格状態で,300 kW遅れ力率0.8の負荷が接続されているときの更新前後の変圧器の損失を考えてみる。この状態での更新前の変圧器の全損失をW₁,更新後の変圧器の全損失をW₂とすると,W₂のW₁に対する比率[%]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,電圧変動による無負荷損への影響は無視できるものとする。
正解:2
負荷は300 kWで遅れ力率0.8なので、皮相電力は S=300÷0.8=375 kV·A。定格容量500 kV·Aに対する負荷率は 375÷500=0.75 である。全損失は「無負荷損+負荷損」で、負荷損は負荷率の2乗に比例するから、更新前は W₁=500+6 700×0.75²=500+3 769=4 269 W、更新後は W₂=150+3 880×0.75²=150+2 183=2 333 W。比率は 2 333÷4 269=0.546 で約55 %となる。有効電力300 kWをそのまま容量500 kV·Aで割って負荷率を0.6とせず、力率で割って皮相電力に直してから比べるのが要点。また小問(a)を4 700 Wと誤ると W₂=150+4 700×0.5625=2 794 Wとなり約65 %で(3)に行き着くので、(a)の答が効いてくる問題でもある。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問11(b)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 12(a)
図に示すような,相電圧E[V],周波数f[Hz]の対称三相3線式低圧電路があり,変圧器の中性点にB種接地工事が施されている。B種接地工事の接地抵抗値をR_B[Ω],電路の一相当たりの対地静電容量をC[F]とする。 この電路の絶縁抵抗が劣化により,電路の一相のみが絶縁抵抗値R_G[Ω]に低下した。 ただし,上記以外のインピーダンスは無視するものとする。 〔小問(a)〕 劣化により一相のみが絶縁抵抗値R_G[Ω]に低下したとき,B種接地工事の接地線に流れる電流の大きさをI_B[A]とする。このI_Bを表す式として,正しいのは次のうちどれか。 ただし,他の相の対地コンダクタンスは無視するものとする。
問12(a)の図
正解:5
大地を基準にして中性点の電位をV_nとおく。各相の対地電圧は「その相の相電圧+V_n」で、対称三相なので3つの相電圧の和は零になる。したがって3相の対地静電容量に流れる電流の合計には j3ωC·V_n だけが残る。劣化した相の絶縁抵抗を流れる電流は (E+V_n)/R_G、接地線を流れる電流は V_n/R_B である。大地の節点で電流則を立てると j3ωC·V_n+(E+V_n)/R_G+V_n/R_B=0 となり、V_n=−(E/R_G)÷(1/R_G+1/R_B+j3ωC)。I_B=V_n/R_B の大きさは、分母と分子に R_G·R_B を掛けて整理すると I_B=E÷√((R_G+R_B)²+(3ωCR_BR_G)²) となる。ω=2πf を入れると (3ωCR_BR_G)²=9×4π²f²C²R_B²R_G²=36π²f²C²R_B²R_G² なので、(5)が正しい。3相ぶんの対地静電容量が並列に効くので係数が3倍になり、それが2乗されて9倍(36π²)になるところが分かれ目で、1相ぶんのままにすると4π²の形になり(3)を選んでしまう。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問12(a)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 12(b)
図に示すような,相電圧E[V],周波数f[Hz]の対称三相3線式低圧電路があり,変圧器の中性点にB種接地工事が施されている。B種接地工事の接地抵抗値をR_B[Ω],電路の一相当たりの対地静電容量をC[F]とする。 この電路の絶縁抵抗が劣化により,電路の一相のみが絶縁抵抗値R_G[Ω]に低下した。 ただし,上記以外のインピーダンスは無視するものとする。 また,他の相の対地コンダクタンスは無視するものとする。このとき,小問(a)より,B種接地工事の接地線に流れる電流の大きさI_B[A]は I_B=E÷√((R_G+R_B)²+36π²f²C²R_B²R_G²) で表される。 〔小問(b)〕 相電圧Eを100 V,周波数fを50 Hz,対地静電容量Cを0.1 μF,絶縁抵抗値R_Gを100 Ω,接地抵抗値R_Bを15 Ωとするとき,上記のI_Bの値[A]として,最も近いのは次のうちどれか。
問12(b)の図
正解:1
式に数値を入れる。(R_G+R_B)²=(100+15)²=13 225。もう一方の項は 36π²f²C²R_B²R_G²=36×9.87×50²×(1×10⁻⁷)²×15²×100²=約0.02 で、13 225に比べて無視できるほど小さい。よって √(13 225+0.02)≒115.0 となり、I_B=100÷115.0=0.870 Aである。対地静電容量が0.1 μFと小さいと、そのリアクタンスは 1/(2πfC)=約32 kΩにもなり、100 Ωの絶縁抵抗と15 Ωの接地抵抗に比べてけた違いに大きいので、ほとんど電流を通さない。つまりこの条件では実質的に E/(R_G+R_B) という直列回路の計算になっている。R_Gを忘れて E/R_B=100÷15=6.67 とすると(5)、R_Bを忘れて E/R_G=1.00 とすると(2)に行き着くので、2つの抵抗が直列に足し合わされることを押さえておきたい。答(1)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問12(b)
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 13(a)
高圧進相コンデンサの劣化診断について,次の問に答えよ。 三相3線式50 Hz,使用電圧6.6 kVの高圧電路に接続された定格電圧6.6 kV,定格容量50 kvar(Y結線,一相2素子)の高圧進相コンデンサがある。その内部素子の劣化度合い点検のため,運転電流を高圧クランプメータで定期的に測定していた。 〔小問(a)〕 ある日の測定において,測定電流[A]の定格電流[A]に対する比は,図1のとおりであった。測定電流[A]に最も近い数値の組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,直列リアクトルはないものとして計算せよ。 選択肢は「R相 / S相 / T相」の順に示す。
問13(a)の図
正解:1
三相のコンデンサの定格電流は I=Q÷(√3×V) で求める。Q=50 kvar、V=6.6 kVだから I=50×10³÷(1.732×6.6×10³)=4.374 A。図1の比を掛けると、R相は 4.374×1.50=6.56≒6.6 A、S相とT相は 4.374×1.15=5.03≒5.0 Aとなる。ここで√3で割り忘れて I=Q÷V=50×10³÷(6.6×10³)=7.58 Aとすると、R相が7.58×1.50=11.4 Aとなって(4)に行き着く。三相の無効電力と線間電圧の関係に√3が入ることを押さえておきたい。なおR相だけ比が1.50と大きいのは、R相のアームで素子が短絡して静電容量が増え、電流が増えているためで、小問(b)につながる。答(1)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問13(a)
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問 13(b)
高圧進相コンデンサの劣化診断について,次の問に答えよ。 三相3線式50 Hz,使用電圧6.6 kVの高圧電路に接続された定格電圧6.6 kV,定格容量50 kvar(Y結線,一相2素子)の高圧進相コンデンサがある。 小問(a)の測定により,劣化による内部素子の破壊(短絡)が発生していると判断し,機器停止のうえ各相間の静電容量を2端子測定法(1端子開放で測定)で測定した。 〔小問(b)〕 図2のとおりの内部結線における素子破壊(素子極間短絡)が発生しているとすれば,静電容量測定結果の記述として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,図中×印は,破壊素子を表す。
問13(b)の図
正解:2
素子1個の静電容量をC₀とする。健全な相のアームは素子2個の直列なので C₀/2。R相は2個のうち1個が極間短絡しているため、残る1個だけが効いて C₀ となり、健全相の2倍になる。2端子測定法は第3の端子を開放して測るので、測定値は2つの相のアームが中性点を介して直列につながった値になる。R-S相間は C₀ と C₀/2 の直列で C₀/3、T-R相間も同じく C₀/3、S-T相間は C₀/2 どうしの直列で C₀/4 である。したがって最も小さいのはS-T相間で(2)が正しい。(1)は逆、(3)はT-R相間も普通に測れるので誤り、(4)は S-T相間がR-S相間の (1/4)÷(1/3)=75 %であって向きが逆、(5)は等しくない。素子が短絡すると、その相の静電容量は減るのではなく増える、という向きを取り違えないことが要点。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問13(b)
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