電気通信主任技術者(伝送交換)「電気通信システム」の一問一答
📖 電気通信主任技術者(伝送交換)「電気通信システム」の全75問と解説(一覧)
電気通信主任技術者(伝送交換)の電気通信システムに関する一問一答(全75問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。
-
問1.電力が100倍になったときの利得をデシベルで表した値はどれか。
- ア.10dB
- イ.20dB
- ウ.40dB
- エ.100dB
正解:イ.20dB
解説:電力比のデシベル値は 10log10(P2/P1) で求める。10log10(100)=10×2=20dB。★電圧比・電流比のときは 20log10(V2/V1) を使うので係数が異なる。同じ100倍でも電圧比なら40dBになる。
-
問2.電力が2分の1になったときの利得をデシベルで表した値に最も近いものはどれか。
- ア.-3dB
- イ.-6dB
- ウ.-2dB
- エ.-10dB
正解:ア.-3dB
解説:10log10(0.5)=-3.01dB。★電力が半分で約-3dB、10分の1で-10dB、100分の1で-20dBは頻出の目安。電圧が半分なら 20log10(0.5)=-6.02dB で約-6dBとなり、値が変わる。
-
問3.入力電力が1mW、出力電力が1Wの増幅器の利得はどれか。
- ア.30dB
- イ.10dB
- ウ.20dB
- エ.60dB
正解:ア.30dB
解説:1W/1mW=1000倍。10log10(1000)=10×3=30dB。★1mWを基準にした絶対レベルはdBmで表し、この出力は+30dBmである。
-
問4.電圧比をデシベルで表すときは、20log10(電圧比)で計算する。
正解:○(正しい)
解説:正しい。電力は電圧の2乗に比例するため、10log10(V2²/V1²)=20log10(V2/V1) となる。★電力比のときの係数10と取り違えないこと。
-
問5.損失20dBの伝送路に10mWを入力したときの出力電力はどれか。
- ア.0.1mW
- イ.1mW
- ウ.0.5mW
- エ.2mW
正解:ア.0.1mW
解説:20dBの損失は電力が100分の1になることを意味する(10log10(1/100)=-20dB)。10mW÷100=0.1mW。★誤答の1mWは10dB損失(10分の1)としたときの値である。
-
問6.抵抗3Ωと6Ωを並列に接続したときの合成抵抗はどれか。
- ア.2Ω
- イ.9Ω
- ウ.4.5Ω
- エ.18Ω
正解:ア.2Ω
解説:並列合成抵抗は 1/R=1/3+1/6=1/2 より R=2Ω。積和の式でも (3×6)/(3+6)=18/9=2Ω。★誤答の9Ωは直列接続としたときの値である。
-
問7.並列に接続した抵抗の合成抵抗は、最も小さい抵抗値より必ず小さくなる。
正解:○(正しい)
解説:正しい。並列では電流の通り道が増えるため、合成抵抗は必ず個々の抵抗の最小値より小さくなる。★直列では逆に、合成抵抗は必ず個々の最大値より大きくなる。
-
問8.R=4Ω、誘導性リアクタンスXL=3Ωを直列接続した回路のインピーダンスの大きさはどれか。
- ア.5Ω
- イ.7Ω
- ウ.1Ω
- エ.12Ω
正解:ア.5Ω
解説:直列RL回路のインピーダンスは Z=√(R²+XL²)=√(16+9)=√25=5Ω。★誤答の7Ωは単純にRとXLを足した値で、リアクタンスは位相が90度ずれるため算術和にはならない。
-
問9.前問の回路(R=4Ω、XL=3Ω)の力率はどれか。
- ア.0.8
- イ.0.6
- ウ.0.75
- エ.1.0
正解:ア.0.8
解説:力率 cosθ=R/Z=4/5=0.8。★誤答の0.6は XL/Z=3/5 で、これは無効率(sinθ)にあたる。
-
問10.直列共振回路では、共振周波数において回路のインピーダンスが最小になる。
正解:○(正しい)
解説:正しい。直列共振では誘導性リアクタンスと容量性リアクタンスが打ち消し合い、インピーダンスは抵抗分だけとなって最小になる(電流は最大)。★並列共振では逆にインピーダンスが最大になる。
-
問11.標本化定理によれば、最高周波数4kHzのアナログ信号を標本化するために必要な最低の標本化周波数はどれか。
- ア.8kHz
- イ.4kHz
- ウ.2kHz
- エ.16kHz
正解:ア.8kHz
解説:標本化定理により、原信号を復元するには最高周波数の2倍以上で標本化する必要がある。4kHz×2=8kHz。★アナログ電話の音声帯域を4kHzとみなし8kHzで標本化するのは、この定理に基づく。
-
問12.音声を標本化周波数8kHz、量子化ビット数8ビットでPCM符号化したときのビットレートはどれか。
- ア.64kbit/s
- イ.32kbit/s
- ウ.128kbit/s
- エ.8kbit/s
正解:ア.64kbit/s
解説:8,000回/秒 × 8ビット = 64,000ビット/秒 = 64kbit/s。★これがデジタル電話1チャネルの基本速度であり、多重化の単位になる。
-
問13.標本化周波数が信号の最高周波数の2倍未満のとき、折り返し雑音(エイリアシング)が生じる。
正解:○(正しい)
解説:正しい。標本化定理を満たさないと、原信号にない低い周波数成分が現れて元の波形を復元できなくなる。これを防ぐため、標本化の前に帯域制限フィルタ(アンチエイリアシングフィルタ)を通す。
-
問14.量子化ビット数を1ビット増やすと、量子化雑音に対する信号対雑音比はおよそ6dB改善する。
正解:○(正しい)
解説:正しい。1ビット増やすと量子化ステップが半分になり、20log10(2)≒6.02dB の改善となる。
-
問15.デジタル変調方式のうち、搬送波の位相を変化させて情報を伝えるものはどれか。
- ア.PSK
- イ.ASK
- ウ.FSK
- エ.PWM
正解:ア.PSK
解説:PSK(位相偏移変調)は搬送波の位相を変化させる。ASK(振幅偏移変調)は振幅、FSK(周波数偏移変調)は周波数を変化させる。★PWMはパルス幅変調で、搬送波の位相を使う方式ではない。
-
問16.1シンボルで4ビットを伝送できる多値変調方式はどれか。
- ア.16QAM
- イ.QPSK
- ウ.BPSK
- エ.8PSK
正解:ア.16QAM
解説:1シンボルあたりのビット数は log2(多値数) で求める。16QAMは log2(16)=4ビット。★QPSK(4値)は2ビット、BPSK(2値)は1ビット、8PSK(8値)は3ビットである。
-
問17.QPSKは1シンボルで2ビットの情報を伝送できる。
正解:○(正しい)
解説:正しい。QPSKは位相を4通りに割り当てるため log2(4)=2ビット/シンボル。★同じシンボルレートならBPSKの2倍の伝送速度が得られる。
-
問18.多値数を増やすほど周波数利用効率は高まるが、同じ誤り率を保つために必要な受信信号対雑音比は大きくなる。
正解:○(正しい)
解説:正しい。多値化すると信号点の間隔が狭くなるため雑音に弱くなり、より高い信号対雑音比が必要になる。周波数利用効率と雑音耐性はトレードオフの関係にある。
-
問19.受信側で誤りを検出したときに送信側へ再送を要求する誤り制御方式はどれか。
- ア.ARQ
- イ.FEC
- ウ.PCM
- エ.TDM
正解:ア.ARQ
解説:ARQ(自動再送要求)は誤りを検出して再送を求める方式。FEC(前方誤り訂正)は冗長ビットを付けて受信側だけで訂正する方式で、再送を必要としない。★衛星通信のように伝搬遅延が大きい経路ではFECが有利になる。
-
問20.偶数パリティによる誤り検出では、1ビットの誤りは検出できるが、2ビットが同時に誤ると検出できない。
正解:○(正しい)
解説:正しい。パリティは1の個数の偶奇を見るため、偶数個の誤りが起きると偶奇が変わらず検出できない。★誤りの位置は分からないので訂正もできない。
-
問21.CRC(巡回冗長検査)は、誤りの検出はできるが訂正はできない。
正解:○(正しい)
解説:正しい。CRCは生成多項式による剰余を検査符号とする誤り検出方式で、バースト誤りの検出に強い。訂正機能はないため、誤りを検出したらARQで再送するのが一般的である。
-
問22.ハミング符号の説明として正しいものはどれか。
- ア.複数の検査ビットにより、1ビットの誤りを訂正できる
- イ.誤りの検出のみを行い、訂正はできない
- ウ.誤りの位置に関係なく何ビットでも訂正できる
- エ.再送を前提とした誤り制御方式である
正解:ア.複数の検査ビットにより、1ビットの誤りを訂正できる
解説:ハミング符号は複数の検査ビットの組合せで誤りビットの位置を特定し、1ビットの誤りを訂正できる(2ビットの誤りは検出のみ)。★訂正できるのは1ビットまでで、何ビットでも訂正できるわけではない。
-
問23.シングルモード光ファイバの特徴として正しいものはどれか。
- ア.コア径が小さく、モード分散が生じないため長距離・大容量伝送に適する
- イ.コア径が大きく、モード分散が大きいため長距離伝送に適する
- ウ.電磁誘導の影響を受けやすい
- エ.光の代わりに電気信号を伝送する
正解:ア.コア径が小さく、モード分散が生じないため長距離・大容量伝送に適する
解説:シングルモード光ファイバはコア径が約10マイクロメートルと小さく、伝搬モードが1つだけなのでモード分散が生じない。マルチモードはコア径が大きく複数のモードが伝搬するためモード分散が生じ、伝送距離・帯域が制限される。★光ファイバは金属導体を使わないので電磁誘導の影響を受けにくい。
-
問24.光ファイバは金属導体を用いないため、電磁誘導や雷サージの影響を受けにくい。
正解:○(正しい)
解説:正しい。これはメタルケーブルに対する光ファイバの大きな利点である。あわせて、漏話が生じにくく、伝送損失が小さいという特徴もある。
-
問25.光ファイバ通信で用いられる波長多重方式はどれか。
- ア.WDM
- イ.TDM
- ウ.FDM
- エ.CDM
正解:ア.WDM
解説:WDM(波長分割多重)は波長の異なる複数の光信号を1本のファイバに多重する方式。TDMは時分割多重、FDMは周波数分割多重、CDMは符号分割多重である。★波長間隔を狭くして多数の波長を多重するものをDWDMという。
-
問26.同軸ケーブルは、周波数が高くなるほど伝送損失が大きくなる。
正解:○(正しい)
解説:正しい。表皮効果により高周波ほど実効的な導体断面積が小さくなり、抵抗損が増えるためである。★このため広帯域の伝送では中継間隔を短くする必要がある。
-
問27.光ファイバの伝送損失が最も小さくなる波長帯として一般に用いられるものはどれか。
- ア.1.55マイクロメートル帯
- イ.0.85マイクロメートル帯
- ウ.0.65マイクロメートル帯
- エ.2.5マイクロメートル帯
正解:ア.1.55マイクロメートル帯
解説:石英系光ファイバの損失は1.55マイクロメートル帯で最小(およそ0.2dB/km)となるため、長距離伝送に用いられる。★1.31マイクロメートル帯は波長分散がほぼ零になる帯域で、目的が異なる。
-
問28.回線交換方式とパケット交換方式の比較として正しいものはどれか。
- ア.回線交換は通信中は帯域を占有し、パケット交換は複数の通信で回線を共用する
- イ.回線交換は蓄積交換方式の一種である
- ウ.パケット交換では通信中に帯域が占有される
- エ.パケット交換では必ず同じ経路を通る
正解:ア.回線交換は通信中は帯域を占有し、パケット交換は複数の通信で回線を共用する
解説:回線交換は接続中その回線を占有するため遅延が一定で品質が安定する反面、無通信時も帯域を使う。パケット交換は蓄積交換の一種で回線を共用でき効率が高いが、輻輳時に遅延がゆらぐ。★パケットは経路が固定されるとは限らない。
-
問29.時分割多重(TDM)は、1本の伝送路の時間を分割して複数のチャネルを収容する方式である。
正解:○(正しい)
解説:正しい。各チャネルに時間スロットを割り当てて順に送る。★周波数分割多重(FDM)は周波数帯を分割して同時に送る方式で、分割する軸が異なる。
-
問30.1時間に120回の呼があり、1呼の平均保留時間が90秒であるときの呼量(トラヒック量)はどれか。
- ア.3アーラン
- イ.1.5アーラン
- ウ.6アーラン
- エ.180アーラン
正解:ア.3アーラン
解説:呼量=呼数×平均保留時間÷観測時間=120×90秒÷3,600秒=10,800÷3,600=3アーラン。★アーランは無名数で、同時に使用されている回線数の平均を表す。
-
問31.30回線の設備で呼量が24アーランのときの回線利用率はどれか。
- ア.0.8
- イ.0.6
- ウ.1.25
- エ.0.24
正解:ア.0.8
解説:回線利用率=呼量÷回線数=24÷30=0.8(80%)。★誤答の1.25は回線数÷呼量と逆に計算した値である。
-
問32.呼量(アーラン)は、1回線が観測時間中ずっと使用されているとき1アーランとなる。
正解:○(正しい)
解説:正しい。アーランは「同時に使用されている回線数の平均」を表す無名数で、1回線が常時使用されていれば1アーランである。★したがってn回線の設備で扱える呼量はnアーランを超えない。
-
問33.MTBFが900時間、MTTRが100時間の装置の稼働率(アベイラビリティ)はどれか。
- ア.0.9
- イ.0.99
- ウ.0.09
- エ.0.1
正解:ア.0.9
解説:稼働率=MTBF÷(MTBF+MTTR)=900÷(900+100)=900÷1,000=0.9。★MTBFは平均故障間隔、MTTRは平均修復時間である。
-
問34.稼働率0.9の装置を2台直列(両方が動作していないと機能しない)に構成したときのシステム全体の稼働率はどれか。
- ア.0.81
- イ.0.9
- ウ.0.99
- エ.1.8
正解:ア.0.81
解説:直列構成の稼働率は各装置の稼働率の積で、0.9×0.9=0.81。★誤答の0.99は並列(どちらか1台が動作すればよい)構成の値で、1-(1-0.9)×(1-0.9)=0.99 となる。
-
問35.稼働率0.9の装置を2台並列に構成すると、システム全体の稼働率は0.99になる。
正解:○(正しい)
解説:正しい。並列構成では両方が同時に故障したときだけ機能を失うため、稼働率は 1-(1-0.9)²=1-0.01=0.99 となる。★直列構成なら 0.9×0.9=0.81 に下がる。
-
問36.MTBFが大きいほど故障しにくく、MTTRが小さいほど早く復旧できるため、いずれも稼働率を高める方向に働く。
正解:○(正しい)
解説:正しい。稼働率=MTBF÷(MTBF+MTTR)なので、MTBFが大きくMTTRが小さいほど値は1に近づく。
-
問37.OSI参照モデルにおいて、経路選択(ルーティング)を担う層はどれか。
- ア.ネットワーク層
- イ.データリンク層
- ウ.トランスポート層
- エ.物理層
正解:ア.ネットワーク層
解説:OSI参照モデルの第3層であるネットワーク層が、エンドツーエンドの経路選択とアドレッシングを担う。データリンク層(第2層)は隣接ノード間の伝送、トランスポート層(第4層)は端末間の信頼性確保を受け持つ。
-
問38.TCPとUDPの違いとして正しいものはどれか。
- ア.TCPはコネクション型で再送制御を行い、UDPはコネクションレス型で再送制御を行わない
- イ.TCPはコネクションレス型で、UDPはコネクション型である
- ウ.いずれもコネクション型で、違いは使用するポート番号だけである
- エ.UDPは再送制御を行うためTCPより信頼性が高い
正解:ア.TCPはコネクション型で再送制御を行い、UDPはコネクションレス型で再送制御を行わない
解説:TCPはコネクションを確立し、確認応答と再送によって信頼性を確保する。UDPはコネクションを確立せず再送も行わないため遅延が小さく、音声・映像のリアルタイム通信に用いられる。
-
問39.IPv4アドレスは32ビット、IPv6アドレスは128ビットである。
正解:○(正しい)
解説:正しい。IPv6はIPv4のアドレス枯渇に対応するために拡張され、アドレス空間は2の128乗となる。
-
問40.サブネットマスクが255.255.255.0であるとき、そのネットワークに割り当てられるホストアドレスの数はどれか。
- ア.254
- イ.256
- ウ.255
- エ.253
正解:ア.254
解説:ホスト部が8ビットなので 2の8乗=256通り。このうちすべて0のネットワークアドレスとすべて1のブロードキャストアドレスは端末に割り当てられないため、256-2=254である。★256としないよう注意する。
-
問41.MACアドレスはデータリンク層で用いられ、原則として機器に固有の値が割り当てられている。
正解:○(正しい)
解説:正しい。MACアドレスは48ビットで、前半がベンダ識別子(OUI)、後半が製造者が割り当てる番号である。★IPアドレスがネットワーク層の論理アドレスであるのに対し、MACアドレスは物理アドレスと呼ばれる。
-
問42.通信機器の直流電源として、蓄電池は停電時に無瞬断で給電を継続する役割を持つ。
正解:○(正しい)
解説:正しい。整流装置と蓄電池を並列に接続する浮動充電方式では、商用電源が停止しても蓄電池から連続して給電されるため、通信を途切れさせずに済む。
-
問43.浮動充電方式(フローティング方式)の説明として正しいものはどれか。
- ア.整流装置と蓄電池を負荷に並列に接続し、常に一定電圧で蓄電池を充電しながら負荷に給電する
- イ.蓄電池を負荷から切り離して充電し、停電時のみ接続する
- ウ.蓄電池を用いず、商用電源のみで給電する
- エ.交流のまま通信機器へ給電する
正解:ア.整流装置と蓄電池を負荷に並列に接続し、常に一定電圧で蓄電池を充電しながら負荷に給電する
解説:浮動充電方式は整流装置・蓄電池・負荷を並列に接続し、平常時は整流装置が負荷へ給電しつつ蓄電池を自己放電分だけ補充電する。停電時は蓄電池から無瞬断で給電が継続される。
-
問44.伝送路の雑音のうち、熱雑音は導体中の電子の熱運動によって生じ、帯域幅に比例して増加する。
正解:○(正しい)
解説:正しい。熱雑音電力は N=kTB(kはボルツマン定数、Tは絶対温度、Bは帯域幅)で表され、帯域幅と絶対温度に比例する。★広帯域にするほど雑音電力が増えるため、信号対雑音比の確保が課題となる。
-
問45.漏話(クロストーク)のうち、送信端側に現れるものを何というか。
- ア.近端漏話
- イ.遠端漏話
- ウ.反射損失
- エ.挿入損失
正解:ア.近端漏話
解説:近端漏話(NEXT)は誘導する側の送信端と同じ側に現れる漏話、遠端漏話(FEXT)は反対側の端に現れる漏話である。★メタルケーブルのより対線では、対ごとのより長を変えることで漏話を低減している。
-
問46.平衡対ケーブルにおいて、対をより合わせるのは主に漏話と外部からの誘導を低減するためである。
正解:○(正しい)
解説:正しい。より合わせることで往復の電流が作る磁界が打ち消し合い、外部誘導と対間の漏話が小さくなる。★対ごとにより長(ピッチ)を変えるのも漏話低減のためである。
-
問47.アナログ信号をデジタル信号に変換する順序として正しいものはどれか。
- ア.標本化 → 量子化 → 符号化
- イ.量子化 → 標本化 → 符号化
- ウ.符号化 → 標本化 → 量子化
- エ.標本化 → 符号化 → 量子化
正解:ア.標本化 → 量子化 → 符号化
解説:まず時間軸を離散化する標本化を行い、次に振幅を離散値に丸める量子化を行い、最後にその値を2進符号に置き換える符号化を行う。★量子化の段階で生じる誤差が量子化雑音である。
-
問48.デジタル伝送では中継のたびに波形を再生(等化・識別再生・タイミング再生)できるため、雑音が累積しにくい。
正解:○(正しい)
解説:正しい。再生中継により雑音や波形ひずみを取り除いて元のパルス列を作り直せるため、アナログ伝送のように中継ごとに雑音が積み上がることがない。これがデジタル伝送の大きな利点である。
-
問49.静電容量3μFと6μFのコンデンサを直列に接続したときの合成静電容量はどれか。
- ア.2μF
- イ.4.5μF
- ウ.9μF
- エ.18μF
正解:ア.2μF
解説:直列接続の合成静電容量は 1/C = 1/3 + 1/6 = 1/2 より C = 2μF となる。★抵抗の並列接続と同じ形の式になる点で覚えるとよい。抵抗は直列で和、コンデンサは並列で和である。
-
問50.コンデンサを並列に接続したときの合成静電容量は、各コンデンサの静電容量の和になる。
正解:○(正しい)
解説:正しい。並列接続では極板の実効面積が増えるのと同じ効果になるため、静電容量は加算される。★直列接続では逆数の和の逆数となり、最も小さい静電容量より小さくなる。
-
問51.実効値100Vの正弦波交流電圧の最大値に最も近い値はどれか。
- ア.71V
- イ.100V
- ウ.141V
- エ.200V
正解:ウ.141V
解説:正弦波では 最大値 = 実効値 × ルート2 であるから、100 × 1.414 = 141.4V となる。★平均値(全波整流平均)は最大値の2/円周率倍で約90Vであり、実効値とは異なる。
-
問52.三相交流のY結線(星形結線)において、相電圧が200Vであるときの線間電圧に最も近い値はどれか。
- ア.115V
- イ.200V
- ウ.283V
- エ.346V
正解:エ.346V
解説:Y結線では 線間電圧 = ルート3 × 相電圧 であるから、200 × 1.732 = 346V となる。線電流と相電流は等しい。★デルタ結線では逆に、線間電圧と相電圧が等しく、線電流が相電流のルート3倍になる。
-
問53.抵抗8Ωと容量性リアクタンス6Ωを直列に接続した回路のインピーダンスの大きさはどれか。
- ア.2Ω
- イ.10Ω
- ウ.14Ω
- エ.48Ω
正解:イ.10Ω
解説:直列回路のインピーダンスの大きさは ルート(8の2乗 + 6の2乗) = ルート100 = 10Ω である。★容量性か誘導性かで位相の向きは変わるが、大きさの計算式は同じである。
-
問54.皮相電力が100kV・A、力率が0.8であるときの有効電力はどれか。
- ア.60kW
- イ.80kW
- ウ.100kW
- エ.125kW
正解:イ.80kW
解説:有効電力 = 皮相電力 × 力率 = 100 × 0.8 = 80kW である。無効電力は 100 × ルート(1 - 0.8の2乗) = 60kvar となる。★皮相電力・有効電力・無効電力は直角三角形の関係にある。
-
問55.抵抗Rと静電容量Cを直列に接続した回路の時定数はRCで表され、その単位は秒である。
正解:○(正しい)
解説:正しい。オーム×ファラドは秒の次元を持つ。時定数は、コンデンサの電圧が最終値の約63.2パーセントに達するまでの時間である。★抵抗RとインダクタンスLの直列回路では時定数はL/Rとなる。
-
問56.一次巻線1000回、二次巻線200回の変圧器の一次側に6600Vを加えたときの二次電圧はどれか。ただし理想変圧器とする。
- ア.330V
- イ.1320V
- ウ.3300V
- エ.33000V
正解:イ.1320V
解説:理想変圧器では電圧比が巻数比に等しいので、6600 × 200/1000 = 1320V となる。電流比は巻数比の逆になり、二次電流は一次電流の5倍になる。
-
問57.理想演算増幅器を用いた反転増幅回路において、入力抵抗が10kΩ、帰還抵抗が100kΩであるときの電圧利得の大きさはどれか。
- ア.0.1倍
- イ.10倍
- ウ.11倍
- エ.110倍
正解:イ.10倍
解説:反転増幅回路の電圧利得の大きさは 帰還抵抗÷入力抵抗 = 100k÷10k = 10倍である(出力は入力と逆位相になる)。★非反転増幅回路では 1 + 帰還抵抗÷入力抵抗 となり、同じ抵抗値なら11倍になる。
-
問58.ド・モルガンの法則により、NANDゲートだけを用いてAND、OR、NOTのいずれの論理も構成できる。
正解:○(正しい)
解説:正しい。NANDは完全系(機能的完全性を持つ論理素子)であり、NORも同様である。入力を短絡したNANDはNOTとして働き、NANDの出力をNOTすればANDに、入力をそれぞれNOTしてからNANDに入れればORになる。
-
問59.論理式「AかつB」と「AかつBの否定」の論理和を簡単化した結果として正しいものはどれか。
- ア.A
- イ.B
- ウ.AかつB
- エ.常に1
正解:ア.A
解説:分配法則により A・B + A・(Bの否定) = A・(B + Bの否定) = A・1 = A となる。Bの値にかかわらず出力はAで決まる。
-
問60.接合型トランジスタとFET(電界効果トランジスタ)の違いとして正しいものはどれか。
- ア.接合型トランジスタは電圧制御形、FETは電流制御形である
- イ.接合型トランジスタは電流制御形、FETは電圧制御形である
- ウ.いずれも電流制御形であるが、FETは入力インピーダンスが低い
- エ.いずれも電圧制御形であるが、接合型トランジスタは増幅作用を持たない
正解:イ.接合型トランジスタは電流制御形、FETは電圧制御形である
解説:接合型トランジスタはベース電流でコレクタ電流を制御する電流制御形であるのに対し、FETはゲート電圧でドレイン電流を制御する電圧制御形である。FETは入力インピーダンスが高いという特徴がある。
-
問61.特性インピーダンス50Ωの伝送線路の終端に75Ωの負荷を接続したとき、接続点で反射が生じる。
正解:○(正しい)
解説:正しい。終端の負荷インピーダンスが線路の特性インピーダンスと等しくないとき、整合がとれず反射波が生じる。反射係数は(負荷-特性)÷(負荷+特性)=(75-50)÷(75+50)=0.2である。★終端を特性インピーダンスと同じ値にすることを整合終端という。
-
問62.光ファイバにおいて、光が全反射しながら伝搬するための条件として正しいものはどれか。
- ア.コアの屈折率がクラッドの屈折率より高いこと
- イ.コアの屈折率がクラッドの屈折率より低いこと
- ウ.コアとクラッドの屈折率が等しいこと
- エ.クラッドが金属で覆われていること
正解:ア.コアの屈折率がクラッドの屈折率より高いこと
解説:コアの屈折率をクラッドの屈折率より高くすることで、境界面での全反射が起こり光が閉じ込められる。★屈折率の差が大きいほど開口数が大きくなり、光を取り込みやすいが、モード分散は増える傾向にある。
-
問63.帯域幅がW[Hz]の理想的な低域通過伝送路で、符号間干渉を生じさせずに伝送できる最大のシンボル速度(変調速度)はW[ボー]である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。ナイキストの第1基準により、帯域幅W[Hz]の理想低域通過伝送路では、最大2W[ボー]のシンボル速度まで符号間干渉なく伝送できる。標本化定理(最高周波数の2倍以上で標本化)と混同しないこと。
-
問64.デジタル伝送のアイパターンから読み取れるものとして、適切でないものはどれか。
- ア.雑音に対する余裕
- イ.符号間干渉の程度
- ウ.タイミングの揺らぎ(ジッタ)の影響
- エ.送信側で用いた誤り訂正符号の種類
正解:エ.送信側で用いた誤り訂正符号の種類
解説:アイパターンは受信波形をシンボル周期で重ね書きしたもので、アイの縦の開きから雑音余裕、横の開きからタイミング余裕(ジッタの影響)、開き具合の劣化から符号間干渉を読み取れる。いずれも受信波形の質を見るものであり、送信側でどの誤り訂正符号を使ったかは波形からは分からない。
-
問65.AMI符号は、情報の1を正極性と負極性のパルスで交互に表し、0を零電位で表す。
正解:○(正しい)
解説:正しい。AMI(Alternate Mark Inversion)符号は1のたびに極性を反転させるため、直流成分を含まないという利点がある。★ただし0が連続するとタイミング情報が取り出しにくくなるため、B8ZSやHDB3などの零抑圧符号が併用される。
-
問66.自由空間伝搬損失について正しいものはどれか。
- ア.距離の2乗に比例し、周波数の2乗に比例する
- イ.距離に比例し、周波数に反比例する
- ウ.距離の2乗に反比例し、周波数の2乗に反比例する
- エ.距離にも周波数にも依存しない
正解:ア.距離の2乗に比例し、周波数の2乗に比例する
解説:自由空間伝搬損失は、送受信点間の距離の2乗に比例し、かつ周波数の2乗に比例して大きくなる(波長の2乗に反比例する)。★周波数が高いほど損失が大きくなるため、高い周波数帯ほどセルを小さくする必要がある。
-
問67.シャノンの通信路容量の式によれば、通信路容量は帯域幅と信号対雑音比によって定まる。
正解:○(正しい)
解説:正しい。通信路容量Cは C = B・log2(1 + S/N) で表され、帯域幅Bと信号対雑音比S/Nで決まる。★帯域幅を増やしても雑音電力が増えるため、容量は無限には増えない。
-
問68.多元接続方式のうち、利用者ごとに異なる拡散符号を割り当てて同一の周波数帯・同一の時間で通信するものはどれか。
- ア.FDMA
- イ.TDMA
- ウ.CDMA
- エ.SDMA
正解:ウ.CDMA
解説:CDMA(符号分割多元接続)は、利用者ごとに直交性の高い拡散符号を割り当て、同じ周波数・同じ時間で多重する方式である。FDMAは周波数で、TDMAは時間で分ける。SDMAは空間(指向性)で分ける。
-
問69.OFDMは、多数のサブキャリアを互いに直交させて配置することで、サブキャリア間の間隔を狭くしながら干渉を避けている。
正解:○(正しい)
解説:正しい。OFDM(直交周波数分割多重)は、あるサブキャリアの中心周波数で他のサブキャリアのスペクトルが零になるように配置するため、スペクトルを重ねても干渉しない。★ガードインターバルを設けることでマルチパスによる符号間干渉にも強い。
-
問70.スペクトル拡散通信の特徴として、適切でないものはどれか。
- ア.妨害波の影響を受けにくい
- イ.電力密度が低く秘匿性が高い
- ウ.占有周波数帯幅が狭くなる
- エ.マルチパスの影響を受けにくい
正解:ウ.占有周波数帯幅が狭くなる
解説:スペクトル拡散は情報帯域よりはるかに広い帯域に信号を拡散するため、単位周波数あたりの電力密度が下がり、秘匿性・妨害波への耐性・マルチパス耐性が高まる。占有周波数帯幅は狭くなるのではなく広くなる。
-
問71.前方誤り訂正(FEC)は、受信側が再送を要求することなく誤りを訂正する方式である。
正解:○(正しい)
解説:正しい。FECは送信側であらかじめ冗長ビットを付加し、受信側がそれを用いて誤りを訂正する。再送が難しい衛星通信や放送、片方向の伝送に適する。★再送により誤りを回復するARQとは対照的である。
-
問72.即時式完全線群における呼損率の説明として正しいものはどれか。
- ア.接続できずに失われる呼の、発生した呼全体に対する割合
- イ.接続を待たされた呼の平均待ち時間
- ウ.1回線あたりの平均使用率
- エ.1時間あたりに発生する呼の数
正解:ア.接続できずに失われる呼の、発生した呼全体に対する割合
解説:呼損率は、発生した呼のうち回線がすべてふさがっていて接続できずに失われる呼の割合をいう。即時式では待たされずにただちに損失となる。★アーランB式は、呼量と回線数から呼損率を求める式である。
-
問73.無停電電源装置(UPS)の常時インバータ給電方式の説明として正しいものはどれか。
- ア.平常時も整流器とインバータを通して負荷へ給電する
- イ.平常時は商用電源をそのまま負荷へ供給する
- ウ.停電時のみ蓄電池から直流のまま負荷へ供給する
- エ.商用電源が正常なときは負荷へ給電しない
正解:ア.平常時も整流器とインバータを通して負荷へ給電する
解説:常時インバータ給電方式では、平常時も交流入力を整流して直流に変換し、インバータで再び交流に戻して負荷に供給する。入力側の電圧変動や瞬時電圧低下の影響を受けにくく、停電時も無瞬断で切り替わる。★常時商用給電方式は平常時は商用電源をそのまま供給し、停電時にインバータへ切り替える。
-
問74.通信設備の接地は、感電の防止のほか、雷サージや静電気を大地へ逃がす役割を持つ。
正解:○(正しい)
解説:正しい。接地には保安用接地(感電防止)、雷保護用接地(サージの放流)、機能用接地(基準電位の確保・ノイズ低減)などの目的がある。★接地抵抗が高いと電位が上がり、これらの効果が下がる。
-
問75.蓄電池の容量を表す単位として用いられるものはどれか。
- ア.A・h(アンペア時)
- イ.V・A(ボルトアンペア)
- ウ.W(ワット)
- エ.F(ファラド)
正解:ア.A・h(アンペア時)
解説:蓄電池の容量は、放電できる電流と時間の積であるアンペア時(A・h)で表す。★10時間率など、どれだけの時間で放電したときの容量かという条件とあわせて示される。