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ドローン国家資格 一等「運航上のリスク管理」の一問一答

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📖 ドローン国家資格 一等「運航上のリスク管理」の全75問と解説(一覧)

ドローン国家資格 一等の運航上のリスク管理に関する一問一答(全75問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。

  1. 問1.カテゴリーⅢ飛行の許可・承認の審査では、JARUSのSORA(Specific Operations Risk Assessment)を参考に作成された運航リスク評価ガイドラインによるリスク評価手法の活用が推奨されている。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。教則によれば、審査要領(カテゴリーⅢ飛行)はリスク評価ガイドラインの活用を推奨しており、同ガイドラインはJARUS(Joint Authorities for Rulemaking of Unmanned Systems)のSORAを参考に作成されたものである。

  2. 問2.飛行を行う際は、飛行領域に危険半径(高度と同じ数値又は30mのいずれか長い方)を加えた範囲を、立入管理措置を講じて無人地帯とした後に飛行する。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。教則6.1.1(1)1)は安全マージンとして、飛行領域に危険半径(高度と同じ数値又は30mのいずれか長い方)を加えた範囲を、立入管理措置を講じて無人地帯とした後に飛行するとしている。たとえば高度50mで飛行するなら危険半径は50mとなる。

  3. 問3.北半球の高気圧では、中心から外へ向かって時計回りに風が吹き出し、中心部では下降気流が生じるため一般的に天気がよい。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。教則6.2.1(3)6)によれば、高気圧は北半球では時計回りに等圧線と約30度の角度で中心から外へ風を吹き出し、中心部では下降気流が発生して一般的に天気はよい。低気圧は反時計回りに中心へ風が吹き込み、上昇気流で天気が悪い。

  4. 問4.寒冷前線付近では発達した積乱雲により突風や雷を伴う強い雨が短時間に断続的に降り、前線の通過後は風向が西から北西寄りに変わって気温が下がる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。教則6.2.1(3)10)aによれば、寒冷前線では発達した積乱雲により突風や雷を伴い短時間で断続的に強い雨が降り、接近時の南〜南東寄りの風が通過後は西〜北西寄りに急変し、気温が下がる。

  5. 問5.ダウンバーストのうち直径が4km程度以下のものはマイクロバーストと呼ばれ、範囲は小さいが下降流はより強烈な場合があり、数分から10分程度の局地的な現象のため通常の観測網では探知されにくい。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。教則6.2.2(1)2)iによれば、ダウンバーストは積乱雲や積雲内の強烈な下降流が地表にぶつかり四方に広がる現象で、大きさは数百mから10kmにおよぶ。直径4km程度以下のものをマイクロバーストといい、発生時間は数分から10分程度が多く、通常の観測網では探知されない局地的なものである。

  6. 問6.高度20m、速度10m/sで水平飛行中の無人航空機が揚力を失って落下した場合、質点とみなし空気抵抗を無視すると、落下開始地点から墜落地点までの水平距離は約20mである(g≒9.8m/s²)。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。教則4.3.5(4)の水平到達距離 x=v√(2h/g) より、x=10×√(2×20÷9.8)≒10×2.02≒20mとなる。立入管理区画などを考えるときは、飛行範囲の外周から落下距離の範囲を見込む必要がある。

  7. 問7.ドローン落下時の最大落下速度(終端速度)は機体の抗力係数・前面投影面積・質量・空気密度から決定され、軽量で広い投影面積を持つ機体ほど終端速度が低い傾向にある。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。終端速度=√(2mg/(ρCdA))。質量小・面積大で終端速度低下→落下時運動エネルギー低減でリスク低下。

  8. 問8.リスクアセスメントは『リスク特定→リスク分析→リスク評価→リスク対応』の4ステップで実施し、ISO31000等の国際標準に準拠する手順が一般的である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。ISO31000リスクマネジメント国際規格。ドローン運航にも適用。

  9. 問9.リスク対応の優先順位は『リスク回避→リスク低減→リスク移転(保険等)→リスク受容』の4階層で、最も優先されるのはリスク回避である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。可能ならば運航中止・地域変更等でリスクを回避。次に技術的対策で低減、保険で移転、最終的に受容。

  10. 問10.無人航空機の保険には自動車の自賠責保険のような強制保険はないが、飛行の許可・承認の審査では、適切な保険に加入するなど賠償能力を有することが確認される。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。教則によれば、無人航空機の保険はすべて任意保険だが、国土交通省は許可・承認の審査の際に加入している保険の確認など賠償能力を有することの確認を行っている。補償額は法令・教則で定められていない。

  11. 問11.フライアウェイ(制御不能逸脱)の主要な原因として、磁気センサーキャリブレーション不足・GNSS信号異常・送信機通信途絶・ファームウェアバグ等が挙げられる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。離陸前のキャリブレーション・GNSS衛星捕捉数確認・通信状態確認が予防策。

  12. 問12.リスクを低減するには、事象の発生確率を低減する対策と事象発生時の被害を軽減する対策の両方を検討する。機材不具合による墜落に対し、信頼性の高い機材の使用は前者、パラシュートによる地上被害の低減は後者に当たる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。教則6.1.5は、リスクを低減するために①事象の発生確率を低減するか、②事象発生による被害を軽減するか、の両方を検討したうえで必要な対策をとるとし、機材不具合による墜落のリスクに対する例として、信頼性の高い機材の使用(①)とパラシュートによる地上の被害の低減(②)を挙げている。

  13. 問13.事故・重大インシデント発生時の初動対応として、操縦者は人命救助・通報→負傷者応急処置→現場保全→国交省への報告→保険会社への連絡の順で対応する。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。人命優先。現場保全(証拠保存)も重要。報告義務は航空法第132条の90。

    根拠: 航空法 第132条の90 (出典: e-Gov法令検索)

  14. 問14.航空法上の『事故』とは無人航空機の墜落・接触により『人の死傷』『物件の損壊(第三者の所有物)』『機体喪失』のいずれかが発生した場合をいう。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。無人航空機の『事故』の3類型は、人の死傷(重傷以上)・第三者の物件の損壊・航空機との衝突又は接触(航空法第132条の90)。機体喪失(制御が不能となった事態)は重大インシデントに区分され、事故ではない。

    根拠: 航空法 第132条の90 (出典: e-Gov法令検索)

  15. 問15.重大インシデントとは事故が発生するおそれがあると認められる事態で、飛行中に航空機との衝突又は接触のおそれがあった事態、重傷に至らない人の負傷、無人航空機の制御が不能となった事態、飛行中の発火が該当する。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。航空法132条の91と同法施行規則236条の86が定める重大インシデントで、事故と同様に国土交通大臣への報告が義務付けられている。

  16. 問16.スイスチーズモデルは複数の防護層を重ねることで、一つの層の脆弱性(穴)が他の層によりカバーされ、事故発生確率を低減する安全管理モデルである。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。James Reasonが提唱。チーズの穴が整列したときに事故発生。多重防護が重要。

  17. 問17.ハインリッヒの法則(1:29:300)は重大事故1件の背景に軽微事故29件、ヒヤリハット300件が存在するという経験則で、ヒヤリハット段階での対策が重大事故予防につながる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。1929年米国の労災統計研究。ピラミッド構造で下層対策が上層予防に直結。

  18. 問18.リスクマトリクスは『発生頻度』×『重大度』の2軸で評価し、許容できないリスク領域は運航回避または追加対策を要するゾーンとされる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。頻度(極稀〜頻繁)×重大度(軽微〜壊滅的)の組合せでリスク高低を可視化。ALARP(合理的に実行可能な限り低く)原則。

  19. 問19.JARUSのSORA第2.0版では、OSO(Operational Safety Objectives)としてSAILに応じて満たすべき運航上の安全目標が24項目定義されている。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。SORA第2.0版は技術的・運航的・人的観点から24のOSOを定め、SAILが高いほど高いロバスト性を求める。2024年の第2.5版ではOSOが整理・統合され項目数が減っている。

  20. 問20.ドローンの墜落事故時に最も警戒すべき二次災害として、LiPoバッテリーの破損・短絡による発火と、墜落後の火災が挙げられる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。LiPo発火は消火困難。乾燥した地面・植生・建物への墜落は山火事・延焼リスク。

  21. 問21.事故発生時の国土交通大臣への報告は書面の郵送のみで受け付けられており、DIPSを使った電子的な報告は認められていない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは航空法第132条の90に基づく事故報告はDIPSの事故報告機能を用いて電子的に行うことができる。書面郵送限定ではない。

    根拠: 航空法 第132条の90 (出典: e-Gov法令検索)

  22. 問22.SORAリスク評価では機体が低高度で運航する場合、地上リスク(GRC)よりも空中リスク(ARC)の方が常に高くなる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは低高度では地上の第三者との衝突リスクが高くGRCが主導要因。高高度では他航空機との衝突リスクが高まりARCが主導要因。状況による。

  23. 問23.フライアウェイ発生時の対応として、操縦者は即座にバッテリー強制切断(電源切)を行い、墜落させて被害を最小化することが推奨される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはまず姿勢制御モード切替(GNSSなしモード等)を試み、それでも制御不能ならパラシュート展開等のフェイルセーフを発動。墜落は最終手段で人口密集地等では避ける。

  24. 問24.山岳地帯では、昼間は冷えた空気が山から谷へ吹き降りる山風が吹き、夜間は暖められた空気が谷を這い上がる谷風が吹く。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。教則6.2.2(1)2)fによれば、昼間は日射で暖められた空気が谷を這い上がる谷風が吹き、夜間は冷えた空気が山から降りる山風が吹く。記述は昼と夜が逆になっている。

  25. 問25.ドローン用LiPoバッテリーの発火は通常の水消火で完全に鎮火できるため、専用の消火器を準備する必要はない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはLiPo発火は化学的連鎖反応で水消火困難。専用のリチウム電池火災用消火剤・耐火袋による隔離・冷却が必要。

  26. 問26.リスクアセスメントは運航許可承認申請時に1回実施すれば足り、運航形態・環境変更時の再評価は不要である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは運航形態・場所・機体・運航者変更時に都度リスクアセスメントの再評価が必要。継続的改善が原則。

  27. 問27.ヒヤリハット報告は事故発生時のみ提出すればよく、事故に至らなかった事案は記録・共有の対象外である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはヒヤリハット(事故未遂)はハインリッヒの法則上、重大事故の300倍程度発生しており、積極的な記録・共有・対策が安全文化形成の鍵。

  28. 問28.カテゴリーⅢ運航では補助者を配置しないため、緊急時の地上要員(消防・救急との連絡担当)も一切配置する必要はない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは事故時の通報・救助連絡・現場対応のための地上要員配置はリスク管理上推奨され、運航計画の一部として確保する。

  29. 問29.運航前のリスクアセスメントは機体の選定だけ済ませれば足り、人口密度・建物密度・電線・有人航空機の運航状況等の事前情報収集は不要である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは運航範囲内の人口密度・建物密度・電線・電波塔・有人航空機の運航状況等の事前情報収集が運航前リスクアセスメントに含まれる。

  30. 問30.教則では、機体保険は、無人航空機の運航によって第三者に与えた対人・対物の損害を補償する保険とされている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。教則(第5版)は無人航空機の保険を大きく2種類に分け、機体保険を「機体やカメラ自体の損傷に対する保険」、損害賠償責任保険を「無人航空機を運航したことによっておこる損害に対する保険(対物・対人)」としている。第三者に与えた損害に備えるのは損害賠償責任保険で、国土交通省は許可・承認の審査で賠償能力の確認を行っている。なお機体保険は、機体が見つからないと適用されない場合があることや、荷物輸送では輸送物が対象に含まれるかの確認にも注意する。

    根拠: 国土交通省 無人航空機の飛行の安全に関する教則(第5版) 5.1.4(1) 無人航空機の保険(表:機体保険=機体やカメラ自体の損傷に対する保険/損害賠償責任保険=運航したことによっておこる損害に対する保険(対物・対人)、注意書き)

  31. 問31.カテゴリーⅢ運航における運航計画書は1度策定すればすべての運航に流用してよく、運航ごとの個別策定や代替着陸地点の記載は不要である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは運航ごとに策定し、想定される異常事態と対応手順・連絡先・代替着陸地点を全て記載する必要がある。

  32. 問32.ドローンによる物件投下(農薬散布等)では、投下後の機体重心変動や風による液体ドリフトは運航リスク要因とはならない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは投下後の機体重心変動・揚力アンバランス・風による液体ドリフトが運航リスク要因となる。事前風向確認と機体制御の見直しが必要。

  33. 問33.事故発生時の対応は国交省への報告が最優先で、人命救助や負傷者の応急処置は報告後に行えばよい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは人命救助・119/110通報→負傷者応急処置→現場保全→国交省への報告→保険会社への連絡の順。人命が最優先。

  34. 問34.重大インシデントは事故ではないため、国交大臣への報告義務は一切なく、社内の任意記録にとどまる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。事故が発生するおそれがあると認められる事態(重大インシデント)も、航空法132条の91により国土交通大臣への報告が義務付けられている。事故の報告義務は132条の90第2項による。

    根拠: 航空法 第132条の90 (出典: e-Gov法令検索)

  35. 問35.ALARP原則とは『リスクを完全にゼロにすること』を意味し、合理的に実行可能な範囲という条件はない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはALARP(As Low As Reasonably Practicable)は『費用対効果を踏まえつつ合理的に実行可能な限りリスクを低く保つ』原則で、ゼロリスクではない。

  36. 問36.リスク低減策の多重防護は『機体側』の1面のみで構築すれば足り、運航・環境・教育の側面は考慮しなくてよい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは『機体側』『運航側』『環境側』『教育側』の4面で多重防護を構築することが理想的。スイスチーズモデルの考え方。

  37. 問37.リスクアセスメントの『リスク特定』段階では、対策の費用見積を最初に行い、危険源の列挙は後回しでよい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはリスク特定段階ではハザード(危険源)の列挙が出発点で、HAZOPやFMEA等の手法で漏れなく特定する。対策費用見積は対応段階の話。

  38. 問38.ドローン用LiPoバッテリーの保管は段ボール箱に山積みで足り、耐火袋や耐火金庫は不要である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは耐火袋・耐火金庫・LiPoセーフバッグ等での隔離保管が推奨される。直射日光・高温多湿を避ける。

  39. 問39.飛行機(固定翼)の無人航空機は、失速を防ぐため、離陸・着陸とも追い風を受ける方向から行うのが原則である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。教則は、飛行機の運航は離陸・着陸とも向かい風を受ける方向から行い、追い風の離着陸は失速のおそれがあるので行わないとしている(6.3.1(1))。横風の場合もできるだけ向かい風方向を選ぶ。

  40. 問40.気象で「南西の風」とは、南西の方角に向かって吹いていく風をいう。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。教則6.2.2(1)2)bによれば、風向は風が吹いてくる方向で表し、北の風とは北から南に向かって吹く風をいう。「南西の風」は南西から北東に向かって吹く風である。風向は360度を16等分して表す。

  41. 問41.SORA運航リスク評価における主要な3要素として最も適切な組合せはどれか。

    • ア.GRC(地上)・ARC(空中)・SAIL(保証完全性レベル)
    • イ.費用・効果・期間
    • ウ.速度・高度・距離

    正解:ア.GRC(地上)・ARC(空中)・SAIL(保証完全性レベル)

    解説:GRC(地上リスククラス)・ARC(空中リスククラス)・SAIL(保証完全性レベル)の3要素で評価。OSO等のサブ要素も含む。

  42. 問42.SORAのGRC(Ground Risk Class)に最も影響する要素として正しいものはどれか。

    • ア.天気予報の精度
    • イ.機体運動エネルギーと運航地域の人口密度
    • ウ.操縦者の年齢

    正解:イ.機体運動エネルギーと運航地域の人口密度

    解説:機体運動エネルギー(質量・速度)と運航地域の人口密度がGRCの主要決定要素。

  43. 問43.SORAのARC(Air Risk Class)の分類段階として正しいものはどれか。

    • ア.1〜10の10段階
    • イ.I〜VIの6段階
    • ウ.a〜dの4段階

    正解:ウ.a〜dの4段階

    解説:ARCa(低)・ARCb・ARCc・ARCd(高)の4段階。空域分類と運航高度から決定。

  44. 問44.SAIL(Specific Assurance and Integrity Level)の分類段階として正しいものはどれか。

    • ア.I〜VIの6段階
    • イ.1〜3の3段階
    • ウ.a〜dの4段階

    正解:ア.I〜VIの6段階

    解説:SAILⅠ〜Ⅵの6段階。GRC・ARCを組合せて算出し、運航制限・乗員資格・必要安全装備が決定する。

  45. 問45.質量2.0kg・地表到達速度20m/sのドローンの運動エネルギーとして最も近い値はどれか(E=0.5×m×v²)。

    • ア.200J
    • イ.400J
    • ウ.800J

    正解:イ.400J

    解説:E=0.5×2.0×20²=0.5×2.0×400=400J。頭蓋骨骨折閾値69Jを大きく超える危険レベル。

  46. 問46.質量1.0kg・地表到達速度10m/sのドローンの運動エネルギー(E=0.5×m×v²)として最も近い値はどれか。

    • ア.10J
    • イ.100J
    • ウ.50J

    正解:ウ.50J

    解説:E=0.5×1.0×10²=0.5×1.0×100=50J。軽傷閾値34Jを上回るが頭蓋骨骨折閾値69J未満。

  47. 問47.人体頭部の頭蓋骨骨折リスクの閾値とされる運動エネルギー値として最も近いものはどれか。

    • ア.10J
    • イ.69J
    • ウ.500J

    正解:イ.69J

    解説:69Jが頭蓋骨骨折閾値とされる。軽傷34J、致死200J程度。

  48. 問48.落下時の終端速度を低下させる工夫として最も有効なものはどれか。

    • ア.機体重量増加
    • イ.緊急パラシュートの展開
    • ウ.プロペラ大型化

    正解:イ.緊急パラシュートの展開

    解説:パラシュートを展開すると前面投影面積が大きくなって空気抵抗が増え、終端速度が下がる。運動エネルギーは速度の2乗に比例するため、落下時の衝撃エネルギーを大きく減らせる。機体重量の増加は逆に終端速度を上げる。

  49. 問49.リスク対応の優先順位として正しい順序はどれか。

    • ア.回避→低減→移転→受容
    • イ.移転→受容→低減→回避
    • ウ.受容→低減→回避→移転

    正解:ア.回避→低減→移転→受容

    解説:回避(最優先)→低減→移転(保険)→受容。可能ならば運航回避でリスクを根本除去。

  50. 問50.リスクアセスメントの基本4ステップとして正しい順序はどれか。

    • ア.対応→評価→分析→特定
    • イ.リスク特定→分析→評価→対応
    • ウ.評価→対応→分析→特定

    正解:イ.リスク特定→分析→評価→対応

    解説:ISO31000等の国際標準準拠の手順。各ステップを順に実施する。

  51. 問51.気象庁風力階級(ビューフォート風力階級)による風力の表し方として正しいものはどれか。

    • ア.風力0から風力9までの10階級
    • イ.風力1から風力10までの10階級
    • ウ.風力0から風力12までの13階級

    正解:ウ.風力0から風力12までの13階級

    解説:教則6.2.2(1)2)gによれば、風力は気象庁風力階級表(ビューフォート風力階級)により風力0から風力12までの13階級で表す。天気図では天気記号に付いた矢羽根の数が風力を表す(6.2.1(3)2))。

  52. 問52.スイスチーズモデルが説明する概念として最も適切なものはどれか。

    • ア.多重防護の穴整列による事故発生モデル
    • イ.コスト最適化モデル
    • ウ.気象予測モデル

    正解:ア.多重防護の穴整列による事故発生モデル

    解説:複数の防護層(チーズ)の穴が整列したときに事故が貫通発生。多重防護で穴の整列確率を低減。

  53. 問53.ALARP原則(As Low As Reasonably Practicable)の意味として最も適切なものはどれか。

    • ア.リスクをゼロにすること
    • イ.合理的に実行可能な限りリスクを低く保つ
    • ウ.リスクを完全無視すること

    正解:イ.合理的に実行可能な限りリスクを低く保つ

    解説:費用対効果を踏まえつつ合理的に実行可能な限りリスクを低く保つ原則。安全工学の中核概念。

  54. 問54.フライアウェイ(制御不能逸脱)の主要原因として最も適切でないものはどれか。

    • ア.磁気センサーキャリブレーション不足
    • イ.GNSS信号異常
    • ウ.プロペラの色

    正解:ウ.プロペラの色

    解説:プロペラの色は飛行制御に影響しない。磁気センサーキャリブレーション不足・GNSS異常・通信途絶が主要原因。

  55. 問55.LiPoバッテリー発火時の正しい対応として最も適切なものはどれか。

    • ア.水で消火
    • イ.通常のABC消火器
    • ウ.リチウム電池火災用消火剤または砂による窒息消火

    正解:ウ.リチウム電池火災用消火剤または砂による窒息消火

    解説:水消火困難。リチウム電池火災用消火剤または乾燥砂による窒息・冷却消火。耐火袋による隔離。

  56. 問56.事故発生時の初動対応の優先順位として最も適切なものはどれか。

    • ア.人命救助・通報→応急処置→現場保全→国交省報告
    • イ.国交省報告→保険連絡→人命救助
    • ウ.現場保全→国交省報告→人命救助

    正解:ア.人命救助・通報→応急処置→現場保全→国交省報告

    解説:人命救助・119/110通報→負傷者応急処置→現場保全→国交省報告→保険連絡の順。

  57. 問57.航空法上の『事故』に該当しないものはどれか。

    • ア.人の死傷
    • イ.操縦者の主観的な不安
    • ウ.第三者の物件の損壊

    正解:イ.操縦者の主観的な不安

    解説:操縦者の主観的な不安は事故ではない。航空法132条の90第1項の事故は、無人航空機による人の死傷(重傷以上)又は物件の損壊(第三者の所有物)と、航空機との衝突又は接触である。制御が不能となった事態(機体喪失)は重大インシデントに当たる。

  58. 問58.PRA(Population Risk Assessment)が直接影響を与えるSORAの要素はどれか。

    • ア.ARC(空中リスククラス)
    • イ.OSO(運航安全目標)
    • ウ.GRC(地上リスククラス)

    正解:ウ.GRC(地上リスククラス)

    解説:PRAは運航範囲の人口密度等を分析し、GRC(地上リスククラス)の決定に直接影響。

  59. 問59.JARUSのSORA第2.0版で定義されているOSO(Operational Safety Objectives)の数として最も近いものはどれか。

    • ア.10項目
    • イ.24項目
    • ウ.60項目

    正解:イ.24項目

    解説:SORA第2.0版は24項目のOSOを定め、技術的・運航的・人的観点から構成され、SAILに応じて求められるロバスト性が変わる。2024年の第2.5版では整理・統合され項目数が減っている。

  60. 問60.リスクマトリクスの2軸として正しい組合せはどれか。

    • ア.発生頻度×重大度
    • イ.時間×距離
    • ウ.コスト×収益

    正解:ア.発生頻度×重大度

    解説:発生頻度(極稀〜頻繁)×重大度(軽微〜壊滅的)。許容できないリスク領域は回避・追加対策が必要。

  61. 問61.無人航空機の保険に関する記述として、教則の内容に最も適合するものはどれか。

    • ア.機体の損傷も、運航によって第三者に与えた損害も、機体保険が対象となる
    • イ.機体の損傷は機体保険、運航によって第三者に与えた損害は損害賠償責任保険が対象となる
    • ウ.機体の損傷は損害賠償責任保険、運航によって第三者に与えた損害は機体保険が対象となる

    正解:イ.機体の損傷は機体保険、運航によって第三者に与えた損害は損害賠償責任保険が対象となる

    解説:無人航空機の保険は大きく、機体やカメラ自体の損傷に対する機体保険と、無人航空機を運航したことによって起こる損害(対人・対物)に対する損害賠償責任保険に分けられる。機体の損傷は機体保険、第三者に与えた損害は損害賠償責任保険の対象である。第三者への損害まで機体保険の対象とする記述や、2つの保険の対象を入れ替えた記述は誤り。機体が見つからないと機体保険が適用されない場合があること、荷物輸送では輸送物が保険の対象に含まれるか確認することにも注意する。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月14日適用) 「保険及びセキュリティ」(1)損害賠償能力の確保:保険の種類の表(PDF 61枚目・ページ番号55)

  62. 問62.カテゴリーⅢ運航で人口集中地区飛行時に推奨される機体側安全装備として最も適切なものはどれか。

    • ア.大型カメラ
    • イ.音声合成スピーカー
    • ウ.緊急パラシュート+自動帰還+障害物検知

    正解:ウ.緊急パラシュート+自動帰還+障害物検知

    解説:緊急パラシュート+自動帰還+オブスタクルセンスの組合せで多重防護。落下時の地上リスク大幅低減。

  63. 問63.SORA運航リスク評価の起源として正しいものはどれか。

    • ア.JARUS(欧州主導の合同当局)
    • イ.米国FAA
    • ウ.日本国土交通省

    正解:ア.JARUS(欧州主導の合同当局)

    解説:JARUS(Joint Authorities for Rulemaking of Unmanned Systems、欧州主導の合同当局)が策定。EASAも採用。日本のカテゴリーⅢ評価にも影響。

  64. 問64.リスク評価の再実施が必要となるタイミングとして最も適切でないものはどれか。

    • ア.運航場所の変更
    • イ.操縦者の身長変化
    • ウ.機体の変更

    正解:イ.操縦者の身長変化

    解説:操縦者の身長変化はリスク要因ではない。運航場所・機体・運航形態の変更時は再評価が必要。

  65. 問65.緊急パラシュートの展開などで落下時の速度(終端速度)が半分になったとき、落下時の運動エネルギーはおよそ何分の1になるか。

    • ア.2分の1
    • イ.4分の1
    • ウ.8分の1

    正解:イ.4分の1

    解説:運動エネルギーはE=½mv²で速度の2乗に比例するため、速度が半分になるとエネルギーは(1/2)²=4分の1になる。教則6.1.2(3)〔一等〕も、パラシュートを展開するなど落下時の衝撃エネルギーを軽減できる機能を有する機体の使用を挙げている。

  66. 問66.ドローンによる物件投下時の運航リスク要因として最も適切でないものはどれか。

    • ア.投下後の機体重心変動
    • イ.風による液体ドリフト
    • ウ.電波塔の塗装色

    正解:ウ.電波塔の塗装色

    解説:電波塔の塗装色は投下作業のリスク要因ではない。機体重心変動・揚力アンバランス・液体ドリフトが主要要因。

  67. 問67.二次災害として最も警戒すべき事象はどれか。

    • ア.プロペラの紛失
    • イ.LiPoバッテリーの発火と延焼火災
    • ウ.送信機の落下

    正解:イ.LiPoバッテリーの発火と延焼火災

    解説:LiPoバッテリー破損→短絡発火→火災延焼。乾燥地・植生・建物への墜落は山火事リスク。

  68. 問68.重大インシデントとして報告すべき事案はどれか。

    • ア.飛行中に無人航空機が発火した事態
    • イ.バッテリー残量の予想より早い低下
    • ウ.プロペラの異音

    正解:ア.飛行中に無人航空機が発火した事態

    解説:飛行中の発火は重大インシデントに当たる。重大インシデント(事故が発生するおそれがあると認められる事態)として国土交通大臣に報告するのは、飛行中の航空機との衝突・接触のおそれのほか、省令に列挙された事態=無人航空機による人の負傷(事故に当たる重傷以上を除いた軽傷のもの)、無人航空機の制御が不能となった事態、飛行中の発火に限られる。バッテリー残量が予想より早く減ることや、プロペラの異音は、それ自体では制御不能・発火・人の負傷のいずれにも当たらないため、報告の対象にはならない(航空法施行規則236条の86)。

    根拠: 航空法施行規則 第236条の86 / 航空法 第132条の91 / 国土交通省 無人航空機レベル4飛行ポータルサイト「運航ルール」 事故・重大インシデントの報告:事故=人の死傷(重傷以上の場合)・物件の破損・航空機との衝突又は接触/重大インシデント=航空機との衝突又は接触のおそれ・無人航空機による人の負傷(軽傷の場合)・制御が不能となった事態・発火した事態(飛行中に発生したものに限定) (出典: e-Gov法令検索)

  69. 問69.リスク低減策の多重防護4面(4側面)として最も適切でないものはどれか。

    • ア.機体側(フェイルセーフ等)
    • イ.広告費の側面
    • ウ.運航側(手順・チェックリスト)

    正解:イ.広告費の側面

    解説:広告費は安全防護の側面ではない。機体側・運航側・環境側・教育側の4面で多重防護を構築。

  70. 問70.無人航空機の事故を国土交通大臣に報告する際の報告事項として、航空法施行規則に明記されているものはどれか。

    • ア.操縦者の累計飛行時間
    • イ.無人航空機の登録記号、型式、製造者及び製造番号
    • ウ.機体の購入年月日と購入価格

    正解:イ.無人航空機の登録記号、型式、製造者及び製造番号

    解説:航空法132条の90第2項は、事故の日時・場所のほか国土交通省令で定める事項の報告を求め、航空法施行規則236条の85は、飛行させた者の氏名・住所・技能証明書番号、無人航空機の登録記号・型式・製造者・製造番号、出発地及び到着予定地、飛行の目的、事故の概要などを列挙している。累計飛行時間や購入年月日・購入価格は列挙されていない。

    根拠: 航空法 第132条の90 (出典: e-Gov法令検索)

  71. 問71.リスクアセスメントの『リスク特定』段階で実施することとして最も適切なものはどれか。

    • ア.ハザード(危険源)の列挙
    • イ.対策の費用見積
    • ウ.リスクの数値化

    正解:ア.ハザード(危険源)の列挙

    解説:ハザード(危険源)の列挙が出発点。HAZOPやFMEA等の手法で漏れなく特定。

  72. 問72.ドローン用LiPoバッテリーの保管方法として最も適切なものはどれか。

    • ア.金属箱に直入れ
    • イ.耐火袋・耐火金庫で隔離保管
    • ウ.段ボール箱に山積み

    正解:イ.耐火袋・耐火金庫で隔離保管

    解説:耐火袋・耐火金庫・LiPoセーフバッグ等での隔離保管。直射日光・高温多湿を避ける。

  73. 問73.SORAのGRC値の範囲として正しいものはどれか。

    • ア.1〜3
    • イ.1〜10
    • ウ.a〜d

    正解:イ.1〜10

    解説:GRCは1〜10の10段階で分類。機体運動エネルギーと運航環境(人口密度)の組合せから決定。

  74. 問74.リスクアセスメントの『リスク受容』が許容される場合として最も適切なものはどれか。

    • ア.重大リスクをそのまま受容
    • イ.費用節約のためのみで受容
    • ウ.残留リスクが極めて低くALARP適合時のみ受容

    正解:ウ.残留リスクが極めて低くALARP適合時のみ受容

    解説:回避・低減・移転を尽くしてもなお残る残留リスクが極めて低く、ALARP原則に適合する場合に限り受容可能。

  75. 問75.ヒヤリハット報告(事故未遂事案の記録共有)が安全文化形成において重要とされる主な理由はどれか。

    • ア.重大事故の前段階で対策を講じられる
    • イ.保険料を下げられる
    • ウ.他社との競争で優位に立てる

    正解:ア.重大事故の前段階で対策を講じられる

    解説:ハインリッヒの法則上、重大事故1件の背景にヒヤリハット300件が存在するため、未遂段階での対策が重大事故予防に直結する。