ドローン国家資格 一等「システム・飛行性能計算」出題ポイント解説
一等無人航空機操縦士「システム」分野は機体形式・センサー・バッテリー・電波法等の技術知識に加え、飛行性能計算(揚抗比・推力重量比・航続時間)が一等独自項目として5問程度出題されます。教則第4版に基づく頻出論点を整理します。
※受験料・試験日程・合格基準・法令の数値は改定される場合があります。最新情報は必ず無人航空機操縦士試験案内サイトの公式情報でご確認ください。
1. 機体形式と特性
- マルチローター: 4枚以上のローター。安定性高、ホバリング得意、業務用主流
- ヘリコプター: 大型機が多い。ペイロード大、農薬散布等で活躍
- 飛行機: 固定翼。長時間・長距離飛行が得意、測量・物流実証で活用
- ハイブリッド機(VTOL等): マルチローター離着陸+固定翼巡航。一等の物流配送等で実用化注目
2. 主要センサー
- IMU(慣性計測装置): 加速度+ジャイロ。姿勢制御の中核
- GPS / GNSS: 位置情報取得・ホーム帰還・自動飛行の基礎
- 気圧計: 高度計測。GPSと併用で精度向上
- コンパス(地磁気センサー): 方位検出。鉄筋・磁性体近くで異常検知が必要
- 超音波/レーザー距離計: 障害物検知・対地高度
- ADS-B受信機: 有人機の位置情報受信(カテゴリーIII目視外飛行で活用)
3. バッテリー管理(LiPo)
リチウムポリマー(LiPo)が主流。過充電・過放電・物理破損で発火リスクあり。保管は専用バッグ・耐火容器、推奨保管電圧(セル当たり3.8V前後)を守る。廃棄時は塩水処理で完全放電後にリサイクル。
4. 電波法と周波数帯
- 2.4GHz帯: 操縦・テレメトリ用。Wi-Fi等と共用、免許不要
- 5.7GHz帯(業務用FPV): 画像伝送用。第三級陸上特殊無線技士の免許が必要なケース
- 5.8GHz帯(一部): アマチュア無線扱い。営利目的では使用不可
- 携帯回線(LTE/5G): 目視外飛行での長距離通信に活用
5. フェイルセーフ機能
- RTH(Return To Home): ホームポイント自動帰還
- ホバリング待機: 電波喪失時のその場待機
- 自動着陸: 低バッテリー検知で安全着陸
- ジオフェンス: 空港周辺等への進入禁止エリア自動回避
- パラシュート: カテゴリーIII機体認証第一種で必須の第三者保護装置
6. 飛行性能計算(一等独自・重点項目)
揚抗比(L/D)
揚抗比 = 揚力(L) ÷ 抗力(D)
- 飛行効率の指標。値が大きいほど効率的
- マルチローター: 5〜10程度
- 固定翼機: 15〜25程度
- 例題: 揚力L=10kgf、抗力D=1.5kgfのとき揚抗比は? → 10÷1.5≒6.67
推力重量比
推力重量比 = 推力(T) ÷ 機体重量(W)
- 1.0を超えると垂直上昇可能
- 業務機: 通常1.5〜2.0程度を確保
- 例題: 推力2kgf、機体重量1.2kgのとき推力重量比は? → 2÷1.2≒1.67
航続時間
航続時間 ≒ (バッテリー容量[Ah] × 電圧[V]) ÷ 消費電力[W] × 60[分]
- 例題: 6000mAh・22.2V・消費電力500Wのとき航続時間は?
- 計算: (6×22.2)÷500×60 ≒ 16分
- 実用ではバッテリー保護のため80%以下の利用を推奨
その他の計算問題
- 上昇率(m/s): 余剰推力÷機体重量×重力定数
- 最大速度: ローター回転数と機体抵抗の均衡点
- ペイロード余力: 最大推力÷1.5 − 機体自重
7. プロペラ・モーター・ESC
プロペラは消耗品で破損・劣化のチェック必須。モーターはブラシレスが主流、回転数はESC(電子スピードコントローラー)で制御。フライトコントローラーが姿勢計算→ESC→モーターの順に制御信号伝達。カテゴリーIII機体は冗長化(複数モーター故障時の継続飛行能力)が要求。
学習のコツ
- 機体構成図を描いて各パーツの役割を理解
- センサーごとの役割と障害発生時の症状を整理
- 飛行性能計算の3公式(揚抗比・推力重量比・航続時間)を暗記+演習
- 当サイトの一等無人航空機操縦士 一問一答で反復演習
- 具体的勉強法は勉強法・参考書を参照
- 過去問演習は過去問の傾向と対策で詳説
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