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ドローン国家資格 一等「カテゴリーIII高度実務・SORA詳細」の一問一答

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📖 ドローン国家資格 一等「カテゴリーIII高度実務・SORA詳細」の全75問と解説(一覧)

ドローン国家資格 一等のカテゴリーIII高度実務・SORA詳細に関する一問一答(全75問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。

  1. 問1.飛行機の機体重量が2倍になると、同じ迎角で飛行するために必要な飛行速度は約1.4倍となり、最低速度(失速速度)も約1.4倍になる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。教則4.3.5(1)によれば、水平定常飛行では機体重量W=揚力L∝ρV²であり、機体重量が2倍になると2倍の揚力が必要となって、同じ迎角では√2≒1.4倍の飛行速度が必要になる。最低速度(失速速度)もこれに比例して約1.4倍となる。

  2. 問2.飛行速度15m/s、バンク角30°で定常旋回する飛行機の旋回半径は約40mである(g≒9.8m/s²、tan30°≒0.58)。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。教則4.3.5(2)の関係 r=V²/(g・tanφ) より、r=15²÷(9.8×0.58)=225÷5.68≒40mとなる。

  3. 問3.揚抗比12の飛行機が無推力の定常滑空に入った場合、高度50mからの滑空距離は約600mである。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。教則4.3.5(3)によれば、無推力の定常滑空の滑空距離は d=h・L/D(L/Dは揚抗比)で求められるので、50×12=600mとなる。このときの滑空角は tan⁻¹(1/12)≒4.8°である。

  4. 問4.地上リスククラス(GRC)の初期値は、機体の最大寸法(特性寸法)と運用シナリオ(飛行範囲の人口密度等)の組み合わせから決定され、軽減策の適用により最終GRCを下げることができる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。SORAでは特性寸法と運用シナリオから初期GRCを定め、緩衝地帯の設定や被害軽減策(パラシュート等)の適用によって最終GRCを低減できる仕組みになっている。

  5. 問5.飛行機がバンク角60°で定常旋回を行うには、水平定常飛行と比べて2倍の揚力が必要である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。教則4.3.5(2)によれば、バンク角φの定常旋回では水平定常飛行と比べて1/cosφ倍の揚力が必要となる。cos60°=0.5なので2倍である(バンク角20°なら約1.06倍)。

  6. 問6.送受信アンテナ間の距離が100m、使用周波数が5.7GHzのとき、第1フレネルゾーンの半径は約1.1mである(光速は3×10⁸m/sとする)。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。波長λ=3×10⁸÷(5.7×10⁹)≒0.053m。教則4.5.1(6)1)の式 R=√(λ×(D/2)²×1/D)=√(λ×D/4) より、R=√(0.053×100÷4)≒1.1mとなる(2.4GHzでは約1.77m)。

  7. 問7.フレネルゾーン半径の60%以上のアンテナ高さを確保できていれば、フレネルゾーンに障害物がない場合と同等の通信品質を確保できるといわれている。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。教則4.5.1(6)1)は、実際にはフレネルゾーン半径の60%以上のアンテナ高さが確保できていれば、障害物がない場合と同等の通信品質を確保できるといわれているとし、2.4GHz・100mの例(半径1.77m)では1.77×0.6≒1.1m以上としている。地面も障害物となる。

  8. 問8.揚抗比(L/D)が大きい固定翼機ほど、同じ揚力を得るための抗力が小さく、巡航効率が高くエネルギー消費を抑えられる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。揚抗比は揚力と抗力の比で、値が大きいほど少ない推力で飛行でき航続距離・時間が伸びる。固定翼機が回転翼機より長距離運用に向く一因であり、機体設計上も重要な性能指標となる。

  9. 問9.カテゴリーⅢ飛行で自動操縦を行う場合は、地上の第三者の状況が想定と異なるときなどに備え、手動操縦への切り替えを含めて、状況の変化に速やかに対応できる体制を整えておく。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。カテゴリーⅢ飛行は立入管理措置を講じずに行うため、第三者の立入りがあるものとしてリスクを評価する。自動操縦では、第三者の立入りが少なく、送電線や構造物が障害にならない飛行経路を事前に確かめて設定し、経路付近の第三者の立入りが少ない場所などを考えて、緊急着陸地点や不時着エリアを予め決めておく。そのうえで、地上の第三者の状況が想定と異なる場合などに備え、手動操縦への切り替えも含めて、状況の変化に速やかに対応できる体制を整えておく。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 5.2「手動操縦及び自動操縦」(5) カテゴリーⅢ飛行において追加となる自動操縦の注意点〔一等〕(飛行経路の事前確認・緊急着陸地点や不時着エリアの設定・手動操縦への切り替えも含め状況変化に速やかに対応できる体制)(PDF 66ページ)

  10. 問10.様々な無線局が散在する市街地などでの飛行に備え、スペクトラムアナライザを用いて、使用する周波数と同じ電波の現地での使用状況や、他の設備・機器からのノイズの有無を調査する方法がある。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。教則4.5.1(5)によれば、外来電波や他の設備・機器からのノイズにより通信環境が不安定になることがあり、電波環境の調査としてスペクトラムアナライザを用いる方法がある。市街地での飛行では電波環境の調査は非常に重要である。

  11. 問11.物流配送の運航リスク管理では、配送経路上の人口密度・建造物・代替着陸地点を事前に評価し、経路の大半を低リスク区域に設定することが望ましい。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。物流ではルート設計が安全の要で、第三者の少ない経路選定、緊急時の代替着陸地点(コンティンジェンシー)確保、人口密集地の回避によって地上リスクを低減する。

  12. 問12.インフラ点検における目視外飛行では、構造物への接近に伴うGNSS精度低下やマルチパスの影響を考慮し、補完的な位置推定手段や離隔距離の確保が求められる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。鉄塔・橋梁等への接近ではGNSS信号の遮蔽・マルチパスで測位が劣化するため、ビジョン・LiDAR等の補完測位や十分な離隔距離を確保し、衝突リスクを適切に管理する必要がある。

  13. 問13.カテゴリーⅢ飛行の審査要領は、リスクの分析・評価で考慮すべき事項として、飛行経路における地上リスク及び空中リスク、使用条件等指定書で指定された使用の条件、操縦者の技能証明及び訓練の内容、補助者等を含めた運航体制などを挙げている。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。教則6.1.6(1)1)によれば、「無人航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領(カテゴリーⅢ飛行)」は、運航計画、地上リスク及び空中リスク、電波環境(無線通信ネットワークを利用する場合)、使用条件等指定書で指定された使用の条件等、技能証明及び訓練の内容、補助者等を含めた運航体制を考慮すべき事項としている。

  14. 問14.リスク評価ガイドラインのセマンティックモデルでは、想定飛行空間と、異常時に想定飛行空間へ復旧するために確保する想定外飛行空間を合わせたものをオペレーション空間という。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。教則6.1.6(2)1)aによれば、想定飛行空間と想定外飛行空間を合わせたものが「オペレーション空間」であり、その空間から外れた緊急事態では直ちに緊急時対応手順と緊急時対応計画を実行する。地上リスクはオペレーション空間に「地上リスク緩衝地域」を合わせた範囲で検討する。

  15. 問15.リスク評価ガイドラインでは、安全確保措置のロバスト性を安全性の水準と保証の水準の低い方に準じて評価するため、中レベルの安全性の措置が低レベルの水準で保証された場合は低レベルと評価される。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。教則6.1.6(2)1)bによれば、ロバスト性は安全確保措置により得られる「安全性の水準」と、それが確実に実施されることを示す「保証の水準」の双方を勘案し、低・中・高の3つの水準のうち両者の低い方に準じて評価する。

  16. 問16.欧州(EASA)のドローン規制では、運航をオープン・スペシフィック・サーティファイドの3カテゴリーに分類しており、スペシフィックカテゴリーの許可申請にSORAが用いられる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。EASAはリスクに応じてOpen・Specific・Certifiedの3区分を採用し、Specificカテゴリーの運航許可(SAILの決定)にSORAを適用する。日本のSORA導入もこれと整合する。

  17. 問17.リスク評価ガイドラインの手法では、オペレーション空間に隣接するエリアについても評価し、そのリスクが高い場合には逸脱を防止するための対策を講じる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。教則6.1.6(2)2)eのStep 5(隣接エリアの考慮)によれば、オペレーション空間に隣接するエリアについても評価し、リスクが高い場合には逸脱を防止するための対策を講じる。

  18. 問18.リスク評価ガイドラインの手法では、リスク評価の結果必要とされる対策や安全目標を達成できない場合、運航計画(CONOPS)を修正する。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。教則6.1.6(2)2)fのStep 6(評価結果に対する対応)によれば、リスク評価の結果に基づき飛行マニュアルを作成し、必要とされる対策や安全目標を達成することができない場合は運航計画(CONOPS)を修正する。

  19. 問19.カテゴリーIII飛行は、二等無人航空機操縦士の技能証明と第二種機体認証があれば、飛行ごとの許可・承認なしに自由に実施できる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。カテゴリーIIIには一等技能証明と第一種機体認証が必要であり、さらに飛行ごとの個別の許可・承認とリスク評価が不可欠である。二等技能証明・第二種機体認証では実施できない。

  20. 問20.SORAにおけるSAIL(安全目標レベル)は、地上リスクのみから決定され、空中リスク(ARC)は考慮されない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはSAILは最終地上リスククラス(GRC)と残留空中リスククラス(ARC)の両方の組み合わせから決定される。空中リスクを無視することはなく、両者を踏まえて要求OSOの厳格さが決まる。

  21. 問21.地上リスククラス(GRC)は、被害軽減策をどれだけ適用しても初期値から下げることはできず、機体寸法だけで一意に固定される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはGRCは緩衝地帯の設定やパラシュート等の被害軽減策(M1〜M3)を適用することで初期値から低減でき、機体寸法だけで一意に固定されるわけではない。最終GRCはこれら緩和策の効果を反映して決まる。

  22. 問22.空中リスククラス(ARC)は飛行高度や空域種別に関係なく常に最高ランクのARC-dとして扱われ、軽減策で下げることはできない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはARCは空域の交通密度・高度・場所に応じてARC-a〜ARC-dに分類され、戦略的・戦術的軽減策により残留ARCを低減できる。常時ARC-d固定ではない。

  23. 問23.カテゴリーⅢ飛行の許可・承認の申請書は、飛行開始予定日の10開庁日前までに国土交通省航空局へ提出すればよい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。教則5.1.3(2)によれば、カテゴリーⅢ飛行は審査要領(カテゴリーⅢ飛行)に従って、飛行開始予定日の20開庁日前までに申請書を国土交通省航空局に提出しなければならない。10開庁日前はカテゴリーⅡ飛行の申請期限である(同(1))。

  24. 問24.リモートID機能は二等カテゴリーの飛行のみに義務付けられており、一等のカテゴリーIII飛行では搭載しなくてよい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはリモートIDは登録した無人航空機への原則的な義務であり、一部例外を除きカテゴリーの別なく搭載が必要である。最も高リスクな一等のカテゴリーIII飛行で免除されることはない。

  25. 問25.揚抗比(L/D)は値が小さいほど巡航効率が高く、抗力が小さい機体ほど揚抗比は小さくなる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは揚抗比は値が大きいほど巡航効率が高い。同じ揚力に対して抗力が小さい機体ほど揚抗比は大きくなり、少ない推力で飛行できる。記述は大小関係が逆になっている。

  26. 問26.ペイロードを増やしても必要推力は変化しないため、最大ペイロードを搭載しても航続時間は短くならない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはペイロード増加は機体総重量を増やし必要推力(消費電力)を増大させるため、航続時間は短くなる。重量と消費電力は無関係ではなく、性能計算では両者の連関を考慮する必要がある。

  27. 問27.カテゴリーⅢ飛行の機体選定では、故障箇所を減らすため、プロペラ及びモーターの数を飛行に必要な最低限の数にとどめた機体を使用することが推奨されている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。教則6.1.2(3)は、地上の第三者への被害の可能性を低減させる対策として、必要最低限の数より多くのプロペラ及びモーターを有するなど適切な冗長性を備えた機体を使用することを挙げている。あわせて、パラシュートなど落下時の衝撃エネルギーを軽減できる機能も挙げている。

  28. 問28.航空法に基づく機体認証・型式認証の安全基準は、機体の強度・構造・性能に関するものであり、サイバーセキュリティの観点からの適合性は求めていない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。教則5.1.4(2)によれば、機体認証・型式認証に係る安全基準は、無人航空機に係るサイバーセキュリティの観点からの適合性が証明されることも求めており、認証を受けた機体は一定のサイバーセキュリティ対策がされているため、その利用がリスクの軽減策となる。

  29. 問29.型式認証を受けた機体であっても、同型式の各機体は型式認証と全く同一の全項目の検査を毎回個別に受け直さなければならず、簡略化は認められない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは型式認証で設計・製造の均一性が確認されているため、同型式の機体認証では検査の一部が省略でき、手続きを簡略化できる。全項目の再検査が毎回必須となるわけではなく、量産機の効率的な認証取得が可能である。

  30. 問30.夜間の目視外飛行は、昼間と同等の運航管理で足り、灯火やセンサ等の追加装備や限定変更の取得は必要ない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは夜間飛行は障害物・第三者の認知が困難でリスクが高いため、適切な灯火・センサ装備や夜間・目視外の限定変更取得など昼間より厳格な対応が必要である。事前のルート踏査も欠かせない。

  31. 問31.カテゴリーⅢ飛行の離着陸エリアの選定では、家屋の壁面など構造物に近接し、ダウンウォッシュの跳ね返りで機体が不安定になり得る環境であっても、特に候補から除外する必要はない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。教則5.2.1(4)は、カテゴリーⅢ飛行の離着陸の注意点として、家屋の壁面などの構造物の近接による機体のダウンウォッシュの跳ね返り等で離着陸時に機体が不安定になることが考えられる環境は、あらかじめ離着陸エリアから除外するとしている。

  32. 問32.推力重量比が1を大きく下回るマルチロータでも、垂直方向の急上昇や強い外乱への姿勢回復を余裕をもって行うことができる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは推力重量比が1を下回ると自重を支える推力余裕が乏しく、急上昇や外乱への姿勢回復のマージンが小さくなる。十分な機動性は得られず、強風下での運用には注意を要する。

  33. 問33.欧州(EASA)のドローン規制では、すべての運航が単一のカテゴリーに分類され、リスクの大小によるカテゴリー区分やSORAの適用は存在しない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはEASAは運航をOpen・Specific・Certifiedの3カテゴリーに区分し、SpecificカテゴリーではSORAを用いてリスク評価を行う。単一区分ではない。

  34. 問34.PRA的な人口リスク評価では飛行経路直下の人口密度は無関係であり、機体の色や塗装のみで地上の第三者リスクが決定される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは地上の人的リスクは飛行経路直下・緩衝域の人口密度や滞在状況に大きく依存し、経路設計や被害軽減策で低減する。機体の塗装色で決まるものではなく、人口密集の回避が核心となる。

  35. 問35.特定空域の飛行制限において、空港等の周辺や緊急用務空域では、一等技能証明を有していれば一律に許可なく自由に飛行できる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。空港等の周辺と地表または水面から150m以上の空域は、技能証明を受けた者が機体認証を受けた無人航空機を飛ばす場合でも、国土交通大臣の許可を受けなければ飛行できない(航空法132条の85第2項)。緊急用務空域は原則として飛行が禁止され、空港等の周辺などの飛行許可があっても飛行できない。なお人口集中地区(DID)は扱いが異なり、技能証明を受けた者が機体認証を受けた25kg未満の機体を、立入管理措置を講じて飛ばすカテゴリーⅡB飛行なら、飛行マニュアルの作成・遵守などの安全確保措置を講じることで許可を受けずに飛行できる。

  36. 問36.カテゴリーIII飛行の定義として最も適切なものはどれか。

    • ア.補助者を配置して第三者の立入りを管理しつつ行う目視外飛行
    • イ.人口集中地区の上空で、目視外で行う飛行
    • ウ.第三者の立入りを管理する措置を講じないで行う特定飛行

    正解:ウ.第三者の立入りを管理する措置を講じないで行う特定飛行

    解説:カテゴリーⅢ飛行は、特定飛行のうち立入管理措置(飛行経路下への第三者の立入りを管理する措置)を講じないで行うもの、すなわち第三者上空での特定飛行をいう(レベル4に当たるが、カテゴリーとレベルの分類は厳密には一致しない)。補助者による監視は立入管理措置の一つなので、補助者を配置して立入りを管理する目視外飛行はカテゴリーⅡ飛行(レベル3)に当たる。人口集中地区の上空かどうかや目視外かどうかではなく、立入管理措置を講じるかどうかでカテゴリーⅡとⅢが分かれる。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 3.1.1(2)3) 無人航空機の飛行形態の分類 b. カテゴリーⅡ飛行(立入管理措置を講じたうえで行う特定飛行)・c. カテゴリーⅢ飛行(立入管理措置を講じないで行う特定飛行=第三者上空における特定飛行。カテゴリーとレベルの分類は厳密には一致しない)(PDF 15ページ)、3.1.2(2)4)b 立入管理措置(補助者による監視及び口頭警告などが該当・講ずるか否かでカテゴリーⅡとⅢに区分)(PDF 25ページ) / 航空法 第132条の85 (出典: e-Gov法令検索)

  37. 問37.SORAにおいてSAIL(安全性と保証のレベル)を決定する際に組み合わせる二つの指標はどれか。

    • ア.最終GRCと残留ARC
    • イ.初期GRCと初期ARC
    • ウ.残留ARCとOSOのロバスト性

    正解:ア.最終GRCと残留ARC

    解説:SAIL(安全性と保証のレベル)は、地上リスクの軽減策を反映した後の最終的な地上リスククラス(最終GRC)と、戦略的対策を講じた後に残る空中リスククラス(残留ARC)を組み合わせ、SORAの表から決める。軽減策を講じる前の初期GRC・初期ARCをそのまま組み合わせるのではない。また、運航に関わる安全目標(OSO)とそのロバスト性は、決まったSAILに基づいて定まるもので、SAILを決める指標ではない。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 6.1.6(2)2) リスク評価手法 b. Step 2(地上リスククラスを判定し軽減策とロバスト性により調整)・c. Step 3(戦略的対策で低減し残留する空中リスククラスを決定)・d. Step 4(地上リスククラスと空中リスククラスを用いてSAILを決定し、SAILに基づきOSOとロバスト性が決まる)〔一等〕(PDF 74〜75ページ) / JARUS guidelines on Specific Operations Risk Assessment (SORA) Edition 2.0 2.5.1 Step #7 SAIL determination (b)(d)・Table 5 SAIL determination(Final GRC × Residual ARC)(p.26〜27)、2.5.2 Step #8 (a)(SAIL を使って OSO とロバスト性を決める)(p.27)

  38. 問38.地上リスククラス(GRC)の初期値を決定する主要因の組み合わせはどれか。

    • ア.操縦者の技能証明の区分と賠償責任保険の金額
    • イ.機体の特性寸法と運用シナリオ(人口密度等)
    • ウ.飛行させる月と曜日の組み合わせ

    正解:イ.機体の特性寸法と運用シナリオ(人口密度等)

    解説:地上リスククラス(GRC)の初期値は、機体の最大寸法(特性寸法)と運動エネルギー、および想定する運航形態(飛行範囲の人口密度など)から判定表を用いて判定し、その後に地上リスクの軽減策とそのロバスト性で調整して最終GRCとする。操縦者の技能証明や賠償責任保険は、カテゴリーⅢ飛行の許可・承認の審査で別に確かめられる事項で、GRCの初期値を決める要因ではない。飛行させる月や曜日も、判定表で用いる要因ではない。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 6.1.6(2)2) b. Step 2:地上リスクの把握(最大寸法及び運動エネルギーと想定する運航形態に基づき判定表で地上リスククラスを判定し、軽減策とロバスト性で調整)〔一等〕(PDF 74ページ)、5.1.3(2) カテゴリーⅢの飛行申請(技能証明・賠償能力の確認)(PDF 60〜61ページ) / JARUS guidelines on Specific Operations Risk Assessment (SORA) Edition 2.0 2.3.1 Step #2 (b)(intrinsic GRC には max UA characteristic dimension と intended operational scenario が必要)(p.19)

  39. 問39.第一種機体認証の特徴として正しいものはどれか。

    • ア.有効期間の定めがなく、一度受ければ更新の検査を受けなくてよい
    • イ.第三者上空飛行を前提とし第二種より厳格な安全基準が課される
    • ウ.二等無人航空機操縦士の技能証明を受けた者に限って申請できる

    正解:イ.第三者上空飛行を前提とし第二種より厳格な安全基準が課される

    解説:第一種機体認証は、立入管理措置を講じずに行う特定飛行(第三者上空のカテゴリーⅢ飛行)を目的とする機体について行う認証である。安全基準は、飛行が人や物件の安全に及ぼす影響の程度に応じて考慮されたものとされ、最もリスクの高いカテゴリーⅢに対応する第一種は、第二種より厳しい水準が求められる。機体認証には有効期間があり、第一種は1年、第二種は3年である。機体認証は申請により国が行うもので、二等技能証明を受けた者に申請者を限る定めはない。なお、カテゴリーⅢ飛行を行うには一等技能証明が必要である。

    根拠: 航空法 第132条の13 / 航空法施行規則 第236条の18 / 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 3.1.1(2)3)c・4) 機体認証及び無人航空機操縦者技能証明(カテゴリーⅢは最も厳格な手続き等が必要・第一種は1年、第二種は3年)(PDF 15ページ) (出典: e-Gov法令検索)

  40. 問40.リモートIDに関する説明として最も適切なものはどれか。

    • ア.夜間飛行のときに作動させる衝突防止灯である
    • イ.GNSSを使わずに慣性航法で位置を保つ装置である
    • ウ.機体の識別情報を電波で発信する機能で原則搭載義務がある

    正解:ウ.機体の識別情報を電波で発信する機能で原則搭載義務がある

    解説:リモートID機能は、登録記号などの識別情報を電波で遠隔発信する機能で、機体への登録記号の表示に加えて、一部の例外(事前登録期間中に登録した機体、届け出たリモートID特定区域での飛行、長さ30m以内の紐による係留飛行など)を除き搭載が義務づけられている。発信する情報は、製造番号・登録記号と、位置・速度・高度・時刻などである。夜間飛行で機体の姿勢や方向を見せるための灯火とは別のものであり、位置を保つための航法装置でもない。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 3.1.2(1)5) リモートID機能の搭載の義務(例外)・6) リモートID機器の概要及び発信情報(PDF 20ページ)、夜間飛行のために必要な装備=灯火(PDF 43ページ)

  41. 問41.航続時間を最も的確に表す近似式はどれか。

    • ア.利用可能エネルギー(Wh)÷ 巡航時の消費電力(W)
    • イ.バッテリー容量(Ah)÷ バッテリーの電圧(V)
    • ウ.巡航時の消費電力(W)÷ 巡航時の放電電流(A)

    正解:ア.利用可能エネルギー(Wh)÷ 巡航時の消費電力(W)

    解説:航続時間は、バッテリーから利用できるエネルギー(Wh)を巡航中の消費電力(W)で割ると近似できる。教則の表では、エネルギー容量(Wh)は放電時電圧×電流×時間、出力(W)は放電時電圧×電流なので、割ると時間(h)が残る。ペイロードを積むなどして消費電力が増えれば、航続時間は短くなる。容量(Ah)は電流×時間なので、電圧(V)で割っても時間にはならない。出力(W)を電流(A)で割ると電圧(V)になり、これも時間ではない。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 4.4 機体の構成 (1) バッテリーの表(電圧 V、出力 W=放電時電圧×電流、容量 Ah=電流×時間、エネルギー容量 Wh=放電時電圧×電流×時間)(PDF 49ページ)

  42. 問42.揚抗比(L/D)に関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.値が大きいほど抗力が大きく効率が悪い
    • イ.値が大きいほど巡航効率が高く航続性能に優れる
    • ウ.揚抗比は推力重量比と同じ意味である

    正解:イ.値が大きいほど巡航効率が高く航続性能に優れる

    解説:揚抗比(L/D)は揚力を抗力で割った値で、値が大きいほど同じ揚力を小さな抗力で得られ、効率よく飛べる。教則の計算でも、無推力の定常滑空では滑空距離=高度×揚抗比となり、揚抗比15なら高度100mから1500m滑空できる。値が大きいほど抗力が大きいというのは逆である。推力重量比は推力を機体重量で割った値で、揚力と抗力の比である揚抗比とは別の指標である。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 4.3.5(3) 飛行機の滑空距離(tanγ=1/(L/D)、d=h・L/D、L/Dは揚抗比、揚抗比15・高度100mで1500m)〔一等〕(PDF 47ページ)

  43. 問43.フライアウェイ(意図しない制御不能飛行)への対策として最も適切なものはどれか。

    • ア.その場でホバリングさせ、通信や機体の回復を待ってから判断する
    • イ.戻すことを前提とせず、近くの無人地帯に速やかに不時着させる
    • ウ.フェールセーフの自動帰還に任せ、離陸地点に戻るのを待つ

    正解:イ.戻すことを前提とせず、近くの無人地帯に速やかに不時着させる

    解説:緊急時は、離陸地点などに戻すことを前提とせず、速やかに近くの安全な無人地帯へ不時着させる。フェールセーフの自動帰還に任せて離陸地点に戻るのを待つのは、戻すことを前提にしており、その間も飛行が続いて第三者や物件の上空を通るおそれが残る。その場でホバリングさせて回復を待つのも、速やかに降ろすという考え方に反する。なお、フェールセーフ機能でも、バッテリー残量が極端に少ないときなどはその場で自動着陸を試みる。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 緊急時の対応(「離陸地点などに戻すことを前提とせず、速やかに近くの安全な無人地帯へ不時着させる」)・(1) 機体のフェールセーフ機能(自動帰還モード/バッテリー残量が極端に少ない場合はその場で自動着陸を試みる/ホバリング・着陸・自動帰還の設定)(PDF 66ページ)

  44. 問44.夜間飛行のリスク軽減を図るための対策として、教則に照らして適切なものはどれか。

    • ア.夜間の飛行範囲を、送信機の画面で機体位置が分かる範囲とする
    • イ.操縦者を、夜間の飛行訓練を修了した者に限って飛行させる
    • ウ.夜間の操縦者と補助者の連絡は、声の届く距離で口頭により行う

    正解:イ.操縦者を、夜間の飛行訓練を修了した者に限って飛行させる

    解説:教則は夜間飛行のリスク軽減の検討要素の例として、操縦者を夜間飛行の訓練を修了したものに限定することを挙げている。運航計画の立案の例では、夜間は目視外飛行を実施せず、機体の灯火が容易に認識できる範囲の飛行に限定するとしているので、送信機の画面で機体位置が分かる範囲まで飛行範囲を広げるのは誤り。また、操縦者と補助者は常時連絡が取れる機器を使用するとしているので、機器を使わず口頭で連絡を取り合うのも誤り。補助者は飛行経路全体を見渡せる位置や第三者が出現しやすい地点に置くもので、声の届く距離に限られない。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 6.4.1(1) 夜間飛行の運航(原則として目視外飛行は実施しない)・(2) 夜間飛行のリスク軽減を図るための対策と提案〔一等〕(操縦者は夜間飛行の訓練を修了したものに限定・操縦者と補助者の連絡方法の有効性を確認)・(3) 運航の計画の立案の例〔一等〕(目視外飛行は実施せず、機体の灯火が容易に認識できる範囲の飛行に限定・操縦者と補助者は常時連絡が取れる機器を使用・補助者は飛行経路全体を見渡せる位置と第三者が出現する可能性が高い地点に配置)(PDF 84〜85ページ)

  45. 問45.教則が示すリスク評価ガイドラインの手法で、評価したリスクへの要求事項を満たすことを確かめた後、各対策や安全目標を達成するため、リスク評価の結果に基づいて作成するものはどれか。

    • ア.飛行マニュアル
    • イ.使用条件等指定書
    • ウ.飛行日誌

    正解:ア.飛行マニュアル

    解説:リスク評価ガイドラインの手法は6つのステップからなり、最後のStep 6では、評価したリスクへの要求事項を十分満たすことを確かめ、各対策や安全目標を達成するため、リスク評価の結果に基づいて飛行マニュアルを作成する。対策や安全目標を達成できないときは運航計画(CONOPS)を直す。使用条件等指定書は機体認証のときに国が使用の条件を指定して交付するもの、飛行日誌は特定飛行の記録をつけて携行するもので、どちらもリスク評価の結果として作るものではない。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 6.1.6(2)2) リスク評価手法 f. Step 6:評価結果に対する対応(リスク評価結果に基づき飛行マニュアルを作成する。達成できない場合は運航計画(CONOPS)を修正)〔一等〕(本文p.69・PDF 75ページ) / 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 使用の条件の遵守(機体認証で使用の条件を指定し使用条件等指定書として交付)(本文p.24・PDF 30ページ)、飛行日誌の携行及び記載(PDF 29ページ)

  46. 問46.リスク評価ガイドラインにおける空中リスクの「戦略的対策」の説明として正しいものはどれか。

    • ア.飛行中に航空機を探知して衝突を回避する対策
    • イ.飛行前に時間帯や範囲を限定して遭遇確率を下げる対策
    • ウ.飛行前に操縦者の技能を訓練で維持しておく対策

    正解:イ.飛行前に時間帯や範囲を限定して遭遇確率を下げる対策

    解説:空中リスクの戦略的対策は、飛行前に航空機との遭遇確率やリスクにさらされている時間を下げるための対策で、特定の時間帯や特定の境界内に限って飛ぶことなどが例である。飛行中に航空機を探知して衝突を回避する対策は戦術的対策で、戦略的対策で下げた後に残る空中リスククラスに応じて求められる。操縦者の技能を訓練で維持することは操縦者側の備えであり、航空機と遭遇する確率を下げる戦略的対策ではない。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 6.1.6(2)2) c. Step 3:空中リスクの把握(戦略的対策=飛行前に航空機との遭遇確率やリスクにさらされている時間を低減するための対策。戦術的対策=飛行中に航空機との衝突を回避するための対策)〔一等〕(PDF 74〜75ページ) / JARUS guidelines on Specific Operations Risk Assessment (SORA) Edition 2.0 2.4.1 Air Risk Process Overview (a)(b)(strategic mitigations: operating during certain times or within certain boundaries / tactical mitigations: detect and avoid)(p.22)

  47. 問47.最大離陸重量25kg以上の大型機の特徴と運航計画について、教則に照らして正しいものはどれか。

    • ア.大型機のうち飛行機は、25kg未満の飛行機より風の影響を受けやすくなる
    • イ.大型機のうちヘリコプター型は挙動が遅れ気味なので、ホバリングの操舵は遅めに行う
    • ウ.大型機の緊急着陸地点は、河川敷や農用地など第三者の進入が少ない場所を選ぶ

    正解:ウ.大型機の緊急着陸地点は、河川敷や農用地など第三者の進入が少ない場所を選ぶ

    解説:大型機(最大離陸重量25kg以上)の運航計画では、緊急着陸地点として第三者の進入が少ない場所(河川敷、農用地など)を選定する。大型機は事故時の影響が大きく慣性力も大きいため、緊急着陸地点の選定も小型機より広い範囲が必要になる。大型の飛行機は、25kg未満の飛行機に比べて風の影響を受けにくくなる。大型のヘリコプター型は、慣性力が大きく操舵時の挙動が遅れ気味になるため、ホバリングでは早めに操舵する。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 4.1.2(2) 大型機(飛行機)の特徴(風の影響も受けにくくなる)(PDF 40ページ)、4.1.3(2) 大型機(ヘリコプター)の特徴(挙動が遅れ気味・ホバリングでは早めに操舵)(PDF 41ページ)、6.3.4(1)(3) 大型機の運航の特徴・運航計画の立案の例(緊急着陸地点は第三者の進入が少ない場所(河川敷、農用地など))〔一等〕(PDF 83〜84ページ)

  48. 問48.推力重量比(推力÷機体重量)に関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.ペイロードを増やして機体重量が増すほど、値は大きくなる
    • イ.揚抗比(揚力÷抗力)と同じ意味を表す指標である
    • ウ.1を超えると、重さを上回る分の力で上向きに加速できる

    正解:ウ.1を超えると、重さを上回る分の力で上向きに加速できる

    解説:推力重量比は、出せる推力を機体重量で割った値である。ホバリングでは推力と機体重量がつり合っており(W=T)、揚力(推力)が重力を上回ることで機体は離陸・上昇する。このため比が1を超えれば、推力が重さを上回った分を上向きの加速に使える。ペイロードを積んで機体重量が増えれば、同じ推力でも比は小さくなるので、値が大きくなるという記述は誤り。揚抗比は揚力と抗力の比で、滑空距離などに関わる別の指標であり、同じ意味ではない。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 4.3.5(1) ホバリング時は機体重量と推力がつり合う(W=T)(PDF 45ページ)、5.2.1(1)1) 離陸(揚力が重力を上回ることにより離陸する)・2) ホバリング(揚力と重力のバランス)(PDF 62ページ)、4.3.5(3) 揚抗比 L/D(PDF 47ページ)

  49. 問49.電波法上、業務用5.7GHz帯映像伝送システムの運用に関して正しいものはどれか。

    • ア.無線局の免許または登録を要し、無線従事者資格が必要な場合がある
    • イ.技適を受けた機器なら、免許や登録を受けずに運用できる
    • ウ.無線従事者の資格を持たない者でも、自由に運用できる

    正解:ア.無線局の免許または登録を要し、無線従事者資格が必要な場合がある

    解説:無人航空機の画像伝送などに使う5.7GHz帯の無線設備(無人移動体画像伝送システム)は携帯局にあたり、無線局の免許を受ける必要があり、運用には第三級陸上特殊無線技士以上の無線従事者資格が要る。運用に際しては運用調整も行う。技術基準適合証明等(技適)を受けた設備であれば免許や登録が要らないのは、920MHz帯や2.4GHz帯の小電力の無線局など一部に限られる。資格を持たない者が自由に運用できるわけでもない。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 3.2.2 電波法 (1) 制度概要及び無人航空機に用いられる無線設備(表:5.7GHz帯 1W=携帯局(無人移動体画像伝送システムの無線局)・免許要・運用調整・第三級陸上特殊無線技士以上/免許又は登録を要しない無線局=920MHz帯・2.4GHz帯10mW/MHz(適合表示無線設備))(PDF 37〜38ページ)

  50. 問50.最終GRCを下げるための被害軽減策(緩和策)として適切なものはどれか。

    • ア.探知回避の装置を積み、他の航空機との衝突を避ける
    • イ.第三者の少ない経路を選び、パラシュートを装備する
    • ウ.大型の機体に替え、一度に多く運んで飛行回数を減らす

    正解:イ.第三者の少ない経路を選び、パラシュートを装備する

    解説:最終GRCは、初期の地上リスククラスに地上リスクの軽減策を当てはめて下げたものである。軽減策には、リスクにさらされる人の数を減らす対策(第三者の少ない経路の選定など)と、パラシュートのように落下時の衝撃エネルギーを減らす対策がある。探知回避の装置は、飛行中に他の航空機との衝突を避ける空中リスクの対策で、地上リスククラスは下がらない。初期の地上リスククラスは機体の最大寸法や運動エネルギーなどで判定されるので、大型の機体に替えるとクラスは同じか高くなり、飛行回数を減らしても下がらない。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 6.1.6(2)2) b. Step 2(最大寸法及び運動エネルギーと運航形態で地上リスククラスを判定し、地上リスクの軽減策で調整)・c. Step 3(戦術的対策=飛行中に航空機との衝突を回避する対策)(PDF 74〜75ページ)、6.1.2(3) パラシュート等落下時の衝撃エネルギーを軽減できる機能(PDF 70ページ)、6.1.3(2) 可能な限り第三者の立入りが少ない飛行経路(PDF 71ページ)〔一等〕 / JARUS guidelines on Specific Operations Risk Assessment (SORA) Edition 2.0 2.3.1(b)(d) Table 2(初期GRC=最大寸法・想定運動エネルギーと運用シナリオ)(p.19〜20)、2.3.2 Step #3・Table 3(M1=reduce the number of people at risk/M2=reduce the energy absorbed by the people on the ground upon impact, e.g. parachute)(p.21〜22)、2.4.1(b) Tactical mitigations take the form of detect and avoid systems(p.22)

  51. 問51.カテゴリーⅢ飛行で物流配送を行うときの経路設定について、教則に照らして適切なものはどれか。

    • ア.異常時に備え、離陸地点へ戻すことを前提とした経路と手順を組む
    • イ.第三者の立入りが少ない経路を選び、経路付近に緊急着陸地点を設ける
    • ウ.ジオフェンスは前日までの計画で固定し、当日の空域調整の結果は反映しない

    正解:イ.第三者の立入りが少ない経路を選び、経路付近に緊急着陸地点を設ける

    解説:教則は、カテゴリーⅢ飛行の経路設定でのリスク軽減策の例として、可能な限り第三者の立入りが少ない飛行経路を設定すること、飛行経路付近に緊急着陸地点や不時着エリアを予め設定すること、ジオフェンス機能を設定し、その設定に当日の他の航空機との空域調整結果が反映されていることを確認することを挙げている。緊急時は離陸地点などに戻すことを前提とせず近くの安全な無人地帯へ不時着させるので、帰還を前提に組むのは誤り。ジオフェンスを前日までの計画のまま使い、当日の調整結果を反映しないのも誤り。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 6.1.3(2) カテゴリーⅢ飛行において追加となる経路設定の注意点(第三者の立入りが少ない飛行経路・飛行経路付近に緊急着陸地点や不時着エリアを予め設定・ジオフェンス機能の設定・当日の他の航空機との空域調整結果の反映を確認)〔一等〕(PDF 71ページ)、5.2.3 緊急時の対応(離陸地点などに戻すことを前提とせず、速やかに近くの安全な無人地帯へ不時着させる)(PDF 66ページ)

  52. 問52.インフラ点検で構造物に接近する目視外飛行の注意点として正しいものはどれか。

    • ア.マルチパスは開けた場所で起きやすく、構造物の近くではGNSS精度が上がる
    • イ.自動操縦のウェイポイントはGNSS精度の影響を受けず、経路の誤差は増えない
    • ウ.マルチパス等によるGNSS精度の低下に備え、補完測位と離隔距離を確保する

    正解:ウ.マルチパス等によるGNSS精度の低下に備え、補完測位と離隔距離を確保する

    解説:GNSSの測位精度は、捕捉している衛星の数や、障害物などで反射した電波によるマルチパスなどの影響を受けるので、構造物に近づく飛行では精度の低下に備え、GNSS以外で位置情報を得る手段(補完測位)を用意し、障害物とは機体の性能に応じた安全な距離を保つ。マルチパスは障害物によって起きるもので、構造物の近くで精度が上がることはない。自動操縦で設定したウェイポイントもGNSSの測位精度の影響を受け、精度が悪化すると実際の飛行経路の誤差は大きくなる。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 4.5.3(3) GNSSを使用した飛行における注意事項(Way PointはGNSSの測位精度の影響を受け、精度が悪化した場合は実際の飛行経路の誤差が大きくなる・測位精度に影響を及ぼすもの=衛星の時計の精度、捕捉している衛星の数、障害物などによるマルチパス、受信環境のノイズ)(PDF 56ページ)、6.1.3(1) 飛行経路の安全な設定(障害物付近では機体の性能に応じて安全な距離を保つ)(PDF 70ページ)、6.4.2(1)1) フェールセーフ機能の例②(GNSS等以外により位置情報を取得できる機能)(PDF 85ページ)

  53. 問53.無人航空機の飛行中に、その制御が不能となる事態が発生した。人の死傷、物件の損壊、航空機との衝突又は接触は生じていない。この場合に、航空法で無人航空機を飛行させる者に義務づけられていることとして、正しいものはどれか。

    • ア.重大インシデントとして、国土交通大臣に報告する
    • イ.事故として、国土交通大臣に報告する
    • ウ.人の死傷等が無いので、国への報告は要しない

    正解:ア.重大インシデントとして、国土交通大臣に報告する

    解説:無人航空機の制御が不能となった事態は、航空法施行規則で、事故が発生するおそれがあると認められる事態(重大インシデント)の一つに定められており、飛行させる者は国土交通大臣にその旨を報告しなければならない。人の死傷・物件の損壊・航空機との衝突又は接触を伴っていないので事故には当たらず、事故として報告するのは誤り。人の死傷等が無くても重大インシデントとして報告が要るので、報告は要しないというのも誤り。なお、直ちに飛行を中止し負傷者の救護など危険防止の措置を講じる義務は、事故が起きた場合のものである。

    根拠: 航空法 第132条の91 / 航空法施行規則 第236条の86 / 国土交通省 無人航空機レベル4飛行ポータルサイト「運航ルール」 事故・重大インシデントの報告(重大インシデント=無人航空機の制御が不能となった事態など)・負傷者発生時の救護義務 / 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 3.1.2(3)1)f 事故等の場合の措置(ア 事故=人の死傷又は物件の損壊・航空機との衝突又は接触で、飛行の中止・危険防止の措置と報告/イ 重大インシデント=無人航空機の制御が不能となった事態などで、国土交通大臣への報告)(PDF 28ページ) (出典: e-Gov法令検索)

  54. 問54.カテゴリーⅢ飛行のリスク評価で用いる「地上リスク緩衝地域」の扱いとして、教則に照らして正しいものはどれか。

    • ア.空中リスク緩衝空域と同じく、設けるかどうかは任意とされる
    • イ.オペレーション空間の外側に設け、合わせた範囲でリスクを検討する
    • ウ.オペレーション空間の内側に設け、想定外飛行空間の役割を兼ねる

    正解:イ.オペレーション空間の外側に設け、合わせた範囲でリスクを検討する

    解説:教則が示すリスク評価ガイドラインの考え方では、想定飛行空間と想定外飛行空間を合わせたものがオペレーション空間で、地上リスクを検討するときは、その外側に安全マージンとしての地上リスク緩衝地域を合わせた範囲を検討し、そのリスクを一定の範囲まで低減するよう計画する。任意で設けるとされているのは空中リスク緩衝空域のほうである。また、異常時に想定飛行空間へ復旧するための空間は想定外飛行空間で、地上リスク緩衝地域はオペレーション空間の内側に設けるものではない。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 6.1.6(2)1)a セマンティックモデル(想定飛行空間と想定外飛行空間を合わせたものがオペレーション空間・地上リスクはオペレーション空間からさらに安全マージンとしての地上リスク緩衝地域を合わせた範囲を検討・空中リスクは任意で空中リスク緩衝空域を合わせた範囲を検討)〔一等〕(PDF 73〜74ページ) / JARUS guidelines on Specific Operations Risk Assessment (SORA) Edition 2.0 2.3.1 Step #2 (c)(area at risk=operational volume(flight geography と contingency volume)と ground risk buffer)(p.19〜20)

  55. 問55.特定空域(空港周辺・緊急用務空域・人口集中地区等)の飛行に関して正しいものはどれか。

    • ア.一等技能証明を受けていれば、許可を受けずにどの空域でも飛べる
    • イ.原則として個別の許可・承認や空域に応じた手続きが必要である
    • ウ.リモートID機能を搭載すれば、空域の制限を受けずに飛行できる

    正解:イ.原則として個別の許可・承認や空域に応じた手続きが必要である

    解説:空港等の周辺と地表又は水面から150m以上の空域は、技能証明を受けた者が機体認証を受けた機体を飛ばす場合でも国土交通大臣の許可が必要である。緊急用務空域は、ほかの空域の飛行許可があっても原則として飛行できない。人口集中地区の上空は、立入管理措置を講じて25kg未満の機体を飛ばすカテゴリーⅡB飛行なら、技能証明と機体認証があり飛行マニュアルの作成などの措置をとれば許可は要らない。このように空域ごとに必要な手続きが違い、一等技能証明やリモートID機能の搭載だけで制限が外れることはない。

    根拠: 航空法 第132条の85 / 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 3.1.1(2)2) 規制対象となる飛行の空域(PDF 14ページ)、3.1.2(2)1)b 緊急用務空域(ほかの空域の飛行許可があっても飛行させることはできない)(PDF 21ページ)、3.1.1(2)5)a カテゴリーⅡB飛行は技能証明・機体認証があれば特段の手続き等なく飛行可能(飛行マニュアルの作成・遵守)(PDF 16ページ) (出典: e-Gov法令検索)

  56. 問56.SORAの評価プロセスの大枠として正しい順序に近いものはどれか。

    • ア.運用想定の記述→ARC評価と低減→SAIL導出→GRC評価と低減→OSO適用
    • イ.運用想定の記述→SAIL導出→GRC評価と低減→ARC評価と低減→OSO適用
    • ウ.運用想定の記述→GRC評価と低減→ARC評価と低減→SAIL導出→OSO適用

    正解:ウ.運用想定の記述→GRC評価と低減→ARC評価と低減→SAIL導出→OSO適用

    解説:SORAを参考にしたリスク評価手法は、運航計画(CONOPS)の説明から始め、地上リスククラス(GRC)の判定と軽減、空中リスククラス(ARC)の判定と戦略的対策による低減を行い、その2つからSAILを決め、SAILに応じて運航に関わる安全目標(OSO)とロバスト性を確認する順に進む。SAILはGRCとARCの両方の結果から決まるので、どちらかを評価する前にSAILを導くことはできない。最初にSAILを導く順序も、ARCの後・GRCの前にSAILを置く順序も、この点で誤りである。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 6.1.6(2) リスク評価ガイドラインはJARUSのSORAを参考に作成・2) リスク評価手法 a. Step 1〜f. Step 6(Step 4で地上リスククラスと空中リスククラスを用いてSAILを決定し、SAILに基づきOSOとロバスト性が決定)〔一等〕(PDF 73〜75ページ) / JARUS guidelines on Specific Operations Risk Assessment (SORA) Edition 2.0 2.2 Figure 3 – The SORA process(ConOps→intrinsic GRC→final GRC→initial ARC→residual ARC→TMPR→SAIL→OSO)・2.5.1 (b)(After determining the Final GRC and Residual ARC, it is now possible to derive the SAIL)(p.18・p.26)

  57. 問57.カテゴリーⅢ飛行で緊急対応に備えて対応手順を定め、訓練するときに考慮する項目について、教則に照らして誤っているものはどれか。

    • ア.GNSSによる位置の安定機能を用いない飛行訓練を行う
    • イ.墜落時の安全優先順位を、あらかじめ明確にしておく
    • ウ.緊急着陸地点は、機体の寸法にかかわらず同じ広さで確保する

    正解:ウ.緊急着陸地点は、機体の寸法にかかわらず同じ広さで確保する

    解説:教則は、カテゴリーⅢ飛行では緊急対応に備えて予め対応手順を定め、速やかに実施できるよう訓練しておくことを挙げ、考慮する項目の例として、GNSSによる位置の安定機能を用いない飛行訓練、機体寸法に応じた緊急着陸地点の確保、フェールセーフ機能が動作しない飛行距離等の把握、墜落時の安全優先順位の明確化、発火時の消火方法、緊急連絡網の作成を示している。緊急着陸地点は機体の寸法に応じて確保するので、寸法にかかわらず同じ広さとするのは誤り。GNSSによる位置の安定機能を用いない飛行訓練と、墜落時の安全優先順位の明確化は、教則が挙げる項目どおりで正しい。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 5.2.3(3) カテゴリーⅢ飛行において追加となる緊急時対応手順〔一等〕(GNSSによる位置の安定機能を用いない飛行訓練・機体寸法に応じた緊急着陸地点の確保・フェールセーフ機能が動作しない飛行距離等の把握・墜落時の安全優先順位の明確化 ほか)(PDF 67ページ)

  58. 問58.カテゴリーIII飛行に必要な要件の組み合わせとして正しいものはどれか。

    • ア.一等技能証明と第二種機体認証で足り、飛行の許可・承認は要しない
    • イ.一等技能証明と第一種機体認証に加え、飛行の許可・承認を要する
    • ウ.二等技能証明と第二種機体認証に加え、飛行の許可・承認を要する

    正解:イ.一等技能証明と第一種機体認証に加え、飛行の許可・承認を要する

    解説:航空法132条の85により、立入管理措置を講じずに飛行させるカテゴリーⅢ飛行は、一等無人航空機操縦士の技能証明を受けた者が第一種機体認証を受けた無人航空機を飛ばす場合に限られ、そのうえで運航の管理について国土交通大臣の審査を受け、飛行の許可・承認を得る必要がある。第二種機体認証の機体では一等の技能証明があってもカテゴリーⅢ飛行はできず、許可・承認も省けない。二等技能証明と第二種機体認証はカテゴリーⅡ飛行に対応するもので、許可・承認を受けてもカテゴリーⅢ飛行には足りない。

    根拠: 航空法 第132条の85 / 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 3.1.1(2)4) 機体認証及び技能証明(カテゴリーⅢ飛行=第一種機体認証・一等、カテゴリーⅡ飛行=第二種機体認証・二等)(PDF 15ページ)、5)b カテゴリーⅢ飛行(一等の技能証明を受けた者が第一種機体認証を受けた機体を飛行させることに加え、運航管理の方法について審査を受け許可・承認)(PDF 16ページ) (出典: e-Gov法令検索)

  59. 問59.空中リスククラス(ARC)を低減する対策に関する記述として正しいものはどれか。

    • ア.空中リスククラスは空域の区分で決まり、運航者の対策では下げられない
    • イ.残留ARCが高いほど、飛行中の戦術的対策に求められる水準は低くなる
    • ウ.時間帯や空域の限定と、飛行中の探知回避(DAA)で衝突のリスクを下げる

    正解:ウ.時間帯や空域の限定と、飛行中の探知回避(DAA)で衝突のリスクを下げる

    解説:空中リスクは、飛行前に航空機との遭遇確率を下げる戦略的対策(特定の時間帯や特定の境界内に限った飛行など)で低減でき、そのうえで残る空中リスククラスに応じて、飛行中に航空機を探知して衝突を回避する戦術的対策(DAAなど)をとる。空中リスククラスは戦略的対策で下げられるので、運航者の対策では下げられないというのは誤り。SORAでは残留ARCが高いほど戦術的対策に求められる性能(TMPR)とロバスト性は高くなり(ARC-dで高、ARC-bで低)、低くなるのではない。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 6.1.6(2)2) c. Step 3:空中リスクの把握(空中リスククラスを判定し、戦略的対策により低減して残留する空中リスククラスを決定・戦略的対策=特定の時間帯や特定の境界内での飛行など・戦術的対策は残留する空中リスククラスに応じて要求レベルとロバスト性が割り当てられる)〔一等〕(PDF 74〜75ページ) / JARUS guidelines on Specific Operations Risk Assessment (SORA) Edition 2.0 2.4.1 Air Risk Process Overview (a)(b)(strategic mitigations may lower the ARC・tactical mitigations take the form of detect and avoid systems)(p.22)、2.4.4 Step #6・Table 4(ARC-d=High TMPR、ARC-c=Medium、ARC-b=Low、ARC-a=要求なし)(p.25)

  60. 問60.ペイロードと飛行性能の関係として正しいものはどれか。

    • ア.最大積載量は機体ごとに一定で、飛行高度や大気状態によっては変わらない
    • イ.機体重量が2倍になると、消費パワーも2倍になり、航続時間は半分になる
    • ウ.機体重量が増えると必要な推力と消費パワーが増え、航続時間が短くなる

    正解:ウ.機体重量が増えると必要な推力と消費パワーが増え、航続時間が短くなる

    解説:ペイロードを積むと機体重量が増え、回転翼航空機ではその分大きな推力が必要になる。教則の計算では、機体重量が2倍になると推力は2倍、回転角速度は約1.4倍で、消費パワーは2倍ではなく約2.8倍になるので、同じバッテリーなら航続時間は半分よりさらに短くなる。また、機体ごとに最大積載量は定められているが、最大積載量やペイロード搭載時の飛行性能は飛行高度や大気状態によっても異なるとされ、変わらないというのは誤り。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 4.3.4 無人航空機へのペイロード搭載(機体ごとに最大積載量が定められている・ただし最大積載量とペイロード搭載時の飛行性能は飛行高度、大気状態によっても異なる)・4.3.5(1)(回転翼航空機は機体重量が2倍になると2倍の推力が必要・回転角速度約1.4倍・消費パワー約2.8倍)(PDF 45〜46ページ)、4.4 (1) バッテリー(エネルギー容量 Wh)(PDF 49ページ)

  61. 問61.夜間飛行のリスク軽減策を踏まえた運航計画の立案例として、教則が「第三者が存在しない状況でのみ飛行を実施する」とする範囲はどれか。

    • ア.飛行高度と同じ長さを半径とする範囲内
    • イ.飛行高度の1.5倍を半径とする範囲内
    • ウ.飛行高度の2倍を半径とする範囲内

    正解:ア.飛行高度と同じ長さを半径とする範囲内

    解説:教則は、夜間飛行のリスク軽減策を踏まえた運航計画の立案の例として、飛行高度と同じ半径内に第三者が存在しない状況でのみ飛行を実施するとしている。1.5倍や2倍の半径は、この例に書かれた範囲ではない。あわせて、夜間は目視外飛行は実施せず、機体の向きを視認できる灯火を備えた機体を使い、離着陸地点や回避すべき障害物、緊急着陸予定地点は照明の設置等で明確にし、飛行経路全体を見渡せる位置に補助者を配置する。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 6.4.1(3) 夜間飛行におけるリスク軽減策を踏まえた運航の計画の立案の例(飛行高度と同じ半径内に第三者が存在しない状況でのみ飛行を実施する)〔一等〕(PDF 84〜85ページ)

  62. 問62.型式認証と機体認証の関係として正しいものはどれか。

    • ア.型式認証取得機は同型式の機体認証で検査の一部を簡略化できる
    • イ.両者は別々の制度で、型式認証の有無は機体認証の検査に影響しない
    • ウ.機体認証は型式認証取得後にしか申請できない

    正解:ア.型式認証取得機は同型式の機体認証で検査の一部を簡略化できる

    解説:型式認証は、無人航空機の型式の設計と製造過程について、安全基準と均一性基準に適合するかを国が確かめる認証である。型式認証を受けた型式の機体が初めて機体認証を受けるときは、第一種では検査の一部を、第二種では検査の全部又は一部を行わないことができる。このように型式認証は機体認証の検査に影響する。一方、機体認証は個々の機体について申請により行われ、設計・製造過程・現状を検査するもので、型式認証を受けた型式でなければ申請できないという定めはない。

    根拠: 航空法 第132条の13 / 航空法 第132条の16 (出典: e-Gov法令検索)

  63. 問63.カテゴリーⅢ飛行に関わる保険と機体の備えについて、教則に照らして適切なものはどれか。

    • ア.第三者の身体や物件に与えた損害に備えて、機体保険に加入しておく
    • イ.機体の選定では、リスク評価に基づく必要なセキュリティ対策の有無も考慮する
    • ウ.機体認証の安全基準はサイバー面の適合性を求めないため、別途検証する

    正解:イ.機体の選定では、リスク評価に基づく必要なセキュリティ対策の有無も考慮する

    解説:教則は、カテゴリーⅢ飛行では飛行の形態に応じたリスク評価を行い、その結果に基づいて必要な保険に加入することが望ましいとし、機体の選定でも、リスク評価の結果に基づく必要なセキュリティ対策が講じられていることを考慮しなければならないとしている。第三者に与えた対人・対物の損害に備えるのは損害賠償責任保険で、機体保険は機体やカメラ自体の損傷に対する保険である。また、機体認証・型式認証の安全基準はサイバーセキュリティの観点からの適合性の証明も求めており、「求めない」という前提が誤り。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 5.1.4(1) 損害賠償能力の確保(保険の種類の表:機体保険=機体やカメラ自体の損傷、損害賠償責任保険=運航による損害(対物・対人))・5.1.4(2) セキュリティ確保(機体認証・型式認証の安全基準はサイバーセキュリティの観点からの適合性の証明も求める)(PDF 61ページ)、5.1.4(3)〔一等〕カテゴリーⅢ飛行のリスク評価結果による保険、セキュリティ(PDF 62ページ)

  64. 問64.リスク評価ガイドラインで、ある安全確保措置の安全性の水準が「高」、保証の水準が「中」と評価された。この措置のロバスト性の水準はどれか。

    • ア.中レベル
    • イ.高レベル
    • ウ.低レベル

    正解:ア.中レベル

    解説:リスク評価ガイドラインでは、安全確保措置のロバスト性を、措置で得られる安全性の水準(安全性の増加)と、それが確実に実施されることを示す保証の水準(証明の方法)の双方から評価し、低・中・高の3つの水準のうち両者の低い方に準じて決める。安全性が高、保証が中なら、低い方の中レベルとなる。高い方の水準をとって高レベルとするのは誤りで、保証は中まで示されているので低レベルまで下げる理由もない。元になったSORA本文の表でも、高い安全性と中の保証の組み合わせは中のロバスト性とされている。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 6.1.6(2)1) b. ロバスト性(安全性の水準と保証の水準の双方を勘案・低、中、高の3つの水準・低い方に準じて評価)(PDF 74ページ)〔一等〕 / JARUS guidelines on Specific Operations Risk Assessment (SORA) Edition 2.0 1.4.2 Introduction to robustness・Table 1 Determination of Robustness level(High Integrity × Medium Assurance=Medium robustness/robustness will always be equal to the lowest level of either integrity or assurance)(p.14〜15)

  65. 問65.空気密度が海面高度の約0.74倍となる高度3000mで、同じ重量の回転翼航空機をホバリングさせるために必要な消費パワーは、海面高度の約何倍か(T∝ρω²、P∝ρω³とする)。

    • ア.約1.16倍
    • イ.約1.35倍
    • ウ.約1.57倍

    正解:ア.約1.16倍

    解説:同じ重量の機体をホバリングさせるには、空気密度が0.74倍でも同じ推力が要る。T∝ρω²より、回転角速度を√(1/0.74)≒1.16倍にすればよい。消費パワーはP∝ρω³なので、0.74×(√(1/0.74))³=1/√0.74≒1.16倍となり、教則の計算例と同じ結果になる。約1.35倍は1/0.74、約1.57倍は0.74の−1.5乗にあたり、どちらも関係式の当てはめを誤った値である。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 4.3.5(1) 飛行機の揚力・回転翼航空機の推力(T∝ρω²・P∝ρω³・高度3000mで空気密度0.74倍のとき消費パワー約1.16倍の計算例)〔一等〕(PDF 45〜46ページ)

  66. 問66.最終GRCの低減に寄与しないものはどれか。

    • ア.機体を大型化し、積載量を増やして運航の効率を上げる
    • イ.第三者の立入りが少ない飛行経路を選んで設定する
    • ウ.パラシュートを装備し、落下時の衝撃エネルギーを減らす

    正解:ア.機体を大型化し、積載量を増やして運航の効率を上げる

    解説:最終GRCは、機体の最大寸法と運動エネルギー、想定する運航形態から判定した地上リスククラスを、地上リスクの軽減策で下げて決める。第三者の立入りが少ない経路の選定はリスクにさらされる人の数を減らす軽減策、パラシュートの装備は落下時の衝撃エネルギーを減らす軽減策で、どちらもGRCの低減に寄与する。一方、機体を大型化すると最大寸法や運動エネルギーが大きくなり、判定されるクラスはかえって高くなりうるので、運航の効率が上がっても最終GRCの低減には寄与しない。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 6.1.6(2)2) b. Step 2(最大寸法及び運動エネルギーと想定する運航形態に基づき地上リスククラスを判定し、軽減策とロバスト性により調整)(PDF 74ページ)、6.1.2(3) パラシュートを展開するなど落下時の衝撃エネルギーを軽減できる機能(PDF 70ページ)、6.1.3(2) 可能な限り第三者の立入りが少ない飛行経路を設定(PDF 71ページ)〔一等〕 / JARUS guidelines on Specific Operations Risk Assessment (SORA) Edition 2.0 2.3.1 Step #2 (b)(d)・Table 2(max UA characteristic dimension と typical kinetic energy の列が大きいほど intrinsic GRC が高い)(p.19〜20)、2.3.2 Step #3・Table 3(M1=reduce the number of people at risk/M2=reduce the energy absorbed by the people on the ground upon impact, e.g. parachute)(p.21〜22)

  67. 問67.SAILと運航安全目標(OSO)の関係として誤っているものはどれか。

    • ア.SAILは要求される保証・健全性のレベルを示す
    • イ.SAILが高くなるとOSOの要求は緩和される
    • ウ.OSOは設計・運航・人的要因等の安全目標の集合である

    正解:イ.SAILが高くなるとOSOの要求は緩和される

    解説:SAIL(安全性と保証のレベル)は、地上リスクと空中リスクの評価をまとめた指標で、運航が制御された状態に保たれることへの信頼の度合いを表す。SAILが決まると、運航に関わる安全目標(OSO)と、それぞれに求められるロバスト性が決まる。SORAの表では、SAILが高いほど多くのOSOで求められるロバスト性が低・中・高と厳しくなるので、緩和されるという記述が誤りである。OSOは、機体の技術的な問題、外部システムの劣化、人的エラー、厳しい運航条件といった脅威ごとにまとめられた安全目標の一覧である。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 6.1.6(2)2) d. Step 4:運航に関わる安全目標の確認(SAILに基づきOSOとロバスト性が決定)〔一等〕(PDF 75ページ) / JARUS guidelines on Specific Operations Risk Assessment (SORA) Edition 2.0 2.5.1 Step #7 (a)(c)(SAIL represents the level of confidence that the UAS operation will stay under control)・2.5.2 Step #8・Table 6(SAIL I〜VI ごとの O/L/M/H、threat ごとの OSO の分類)(p.26〜28)

  68. 問68.カテゴリーⅢ飛行の許可・承認の審査とリスク評価に関する記述として、教則に照らして誤っているものはどれか。

    • ア.リスク評価の結果にもとづく飛行マニュアルを含め、運航の管理が審査される
    • イ.適切な保険に加入するなど、賠償能力を有することが審査の中で確認される
    • ウ.リスク評価ガイドラインは、審査要領と同じく国土交通省航空局が発行した

    正解:ウ.リスク評価ガイドラインは、審査要領と同じく国土交通省航空局が発行した

    解説:誤りは発行元の記述。カテゴリーⅢ飛行のリスク評価で活用が推奨される「安全確保措置検討のための無人航空機の運航リスク評価ガイドライン」は、公益財団法人福島イノベーション・コースト構想推進機構 福島ロボットテストフィールドが発行したもので、国土交通省航空局の発行ではない。カテゴリーⅢ飛行の申請では、リスク評価の結果に基づく軽減策を記載した飛行マニュアルの提出を含めて運航の管理が審査され、保険への加入など賠償能力を有することも確認される。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 改訂履歴 第3版(リスク評価ガイドラインは公益財団法人福島イノベーション・コースト構想推進機構 福島ロボットテストフィールド発行)(PDF 2ページ)、5.1.3(2) カテゴリーⅢの飛行申請(飛行マニュアルの提出・賠償能力の確認)(PDF 60〜61ページ)、6.1.6(2) 審査要領においてリスク評価ガイドラインの活用が推奨(PDF 73ページ)〔一等〕

  69. 問69.補助者を配置せずに目視外飛行を行う場合に追加で求められる要件に関する記述として、教則に照らして誤っているものはどれか。

    • ア.航空機から視認しやすいよう、灯火を装備するか認識しやすい塗色とする
    • イ.カメラ等により、飛行経路全体の航空機の状況を地上で常に確認できる
    • ウ.第三者に危害を加えない機能は、立入管理区画を設定した場合も省略できない

    正解:ウ.第三者に危害を加えない機能は、立入管理区画を設定した場合も省略できない

    解説:誤りは「立入管理区画を設定した場合も省略できない」。補助者を配置しない目視外飛行では、第三者に危害を加えないことを製造事業者等が証明した機能が追加で求められるが、立入管理区画を設定して第三者が立ち入らないための対策を行う場合や、カメラ等で進行方向直下とその周辺への第三者の立入りを常に監視できる場合は除かれる。航空機から見やすいよう灯火を装備するか認識しやすい塗色にすること、飛行経路全体の航空機の状況を地上で常に確認できることは、追加要件の例である。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 6.4.2(1)2) 補助者を配置しない場合(灯火又は塗色・飛行経路全体の航空機の状況の確認・第三者に危害を加えない機能(立入管理区画を設定した場合等は除く))〔一等〕(PDF 85〜86ページ)

  70. 問70.飛行性能の基本的な計算に関する記述として誤っているものはどれか。

    • ア.水平定常飛行の揚力は、空気密度と飛行速度の2乗に比例する
    • イ.無推力の定常滑空の滑空距離は、高度に揚抗比を掛けて求める
    • ウ.旋回半径は飛行速度に比例し、バンク角が大きいほど大きい

    正解:ウ.旋回半径は飛行速度に比例し、バンク角が大きいほど大きい

    解説:誤りは旋回半径の記述。教則の式 r=V²/(g・tanφ) より、旋回半径は飛行速度の2乗に比例し、バンク角が大きいほど小さくなる。たとえば飛行速度10m/s、バンク角20°では約28mである。水平定常飛行では機体重量と揚力がつり合い、揚力は空気密度と飛行速度の2乗に比例する(L∝ρV²)。無推力の定常滑空では滑空距離=高度×揚抗比で、揚抗比15なら高度100mから1500m進む。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 4.3.5(1) 揚力 L∝ρV²(PDF 45ページ)、(2) 旋回半径 r=V²/(g tanφ)・10m/s・20°で約28m(PDF 46〜47ページ)、(3) 滑空距離 d=h・L/D(PDF 47ページ)〔一等〕

  71. 問71.電波の性質に関する記述として、教則に照らして誤っているものはどれか。

    • ア.極超短波は超短波より直進性が弱く、障害物の陰に回り込みやすい
    • イ.進行距離が2倍になると、電波の電力密度は4分の1に減少する
    • ウ.マイクロ波は直進性が強く、画像伝送や無線LANに利用される

    正解:ア.極超短波は超短波より直進性が弱く、障害物の陰に回り込みやすい

    解説:誤りは極超短波の記述。無人航空機の制御用通信に多く使われる極超短波(波長10cm〜1m)は、超短波(波長1〜10m)に比べて直進性が更に強くなるが、多少の山や建物の陰には回り込んで伝わることができる。電波は進行距離の2乗に反比例して電力密度が減り、進行距離が2倍になると4分の1になる。マイクロ波(波長1〜10cm)は直進性が強く、無人航空機の画像伝送や無線LANに利用される。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 4.5.1(1)1) 電波の性質(減衰:進行距離の2乗に反比例・2倍で1/4)(PDF 53ページ)、(3) 日本の電波の利用状況(極超短波・超短波・マイクロ波)〔一等〕(PDF 54ページ)

  72. 問72.フェールセーフ機能など緊急時の対応に関する記述として、教則に照らして誤っているものはどれか。

    • ア.バッテリー残量が極端に少ないときは、その場で自動着陸を試みる
    • イ.電池の異常時に発煙・発火を防ぐことも、フェールセーフ機能の例に入る
    • ウ.カテゴリーⅢの目視外飛行では、自動帰還を避けるためフェールセーフを切る

    正解:ウ.カテゴリーⅢの目視外飛行では、自動帰還を避けるためフェールセーフを切る

    解説:誤りは、カテゴリーⅢの目視外飛行で自動帰還を避けるためフェールセーフを切るとする記述。教則は目視外飛行に使う機体の要件として、不具合発生時にフェールセーフ機能が正常に作動することを挙げており、リスクの高い飛行ほど切らずに適切に設定しておくべきものである。バッテリー残量が極端に少ないときにその場で自動着陸を試みることは、教則が示すフェールセーフの動作である。電池の電圧・容量・温度などの異常時に発煙・発火を防ぐ機能も、教則がフェールセーフ機能の例に挙げている。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 5.2.3(1) 機体のフェールセーフ機能(バッテリー残量が極端に少ない場合などはその場で自動着陸を試みる)(PDF 66ページ)、6.4.2(1)1) 目視外飛行の機体の要件(不具合発生時にフェールセーフ機能が正常に作動する・例③電池の電圧、容量又は温度等の異常時に発煙及び発火を防止する機能並びに自動帰還又は安全な自動着陸)(PDF 85ページ)

  73. 問73.夜間飛行・目視外飛行に関する記述として、誤っているものはどれか。

    • ア.目視外飛行で補助者を配置する場合は、機体の外の様子を監視できる機能を省略できる
    • イ.夜間飛行では、原則として機体の姿勢及び方向が正確に視認できる灯火を備える
    • ウ.目視外飛行では、電波断絶時の自動帰還や空中停止などのフェールセーフ機能を備える

    正解:ア.目視外飛行で補助者を配置する場合は、機体の外の様子を監視できる機能を省略できる

    解説:目視外飛行では、機体や障害物、周囲の状況を肉眼で確認できない。そのため補助者を配置する場合でも、自動操縦システムと機体の外の様子を監視できる機体、搭載カメラや機体の位置・異常などを地上で監視できる操縦装置、電波断絶時の自動帰還や空中停止などのフェールセーフ機能が必要な装備とされる。補助者がいれば外の監視機能を省けるという記述が誤り。夜間飛行では、照明で十分照らされている場合を除き、機体の姿勢と方向が正確に見える灯火が必須の装備である。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 4.2.1(2) 夜間飛行のために必要な装備(灯火)・4.2.2(2)① 目視外飛行で補助者を配置した場合に必要な装備(自動操縦システム及び機体の外の様子が監視できる機体・地上で監視できる操縦装置・フェールセーフ機能)(PDF 43ページ)

  74. 問74.SORAにおけるGRCとARCの役割分担に関する記述として誤っているものはどれか。

    • ア.GRCは空域の交通密度、ARCは地上人口密度から決まる
    • イ.両者を組み合わせてSAILを導出する
    • ウ.ARCは空域での他機との衝突リスクを表す

    正解:ア.GRCは空域の交通密度、ARCは地上人口密度から決まる

    解説:誤りは役割が逆になっている記述。地上リスククラス(GRC)は、機体の最大寸法・運動エネルギーと、飛行範囲の人口密度などの運航形態から判定する、地上の第三者に危害が及ぶリスクの指標である。空中リスククラス(ARC)は、飛行する空域で航空機と遭遇する確率から判定する、空中衝突のリスクの指標である。地上リスククラスと空中リスククラスを用いてSAILを決めるという点は正しい。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 6.1.6(2)2) b. Step 2:地上リスクの把握・c. Step 3:空中リスクの把握(空域において航空機と遭遇する確率)・d. Step 4(地上リスククラスと空中リスククラスを用いてSAILを決定)〔一等〕(PDF 74〜75ページ) / JARUS guidelines on Specific Operations Risk Assessment (SORA) Edition 2.0 2.3.1 (a) intrinsic UAS ground risk=risk of a person being struck by the UAS(p.19)・2.4.1 (a) air risk category=risk of mid-air collision(p.22)

  75. 問75.カテゴリーⅢ飛行の許可・承認の申請書は、飛行開始予定日の何開庁日前までに国土交通省航空局へ提出しなければならないか。

    • ア.20開庁日前まで
    • イ.30開庁日前まで
    • ウ.40開庁日前まで

    正解:ア.20開庁日前まで

    解説:教則によれば、カテゴリーⅢ飛行は、一等の技能証明と第一種機体認証に加えて、運航の管理が適切に行われることについて国土交通大臣の許可・承認が必要で、通達「無人航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領(カテゴリーⅢ飛行)」に従い、飛行開始予定日の20開庁日前までに申請書を国土交通省航空局に提出しなければならない。30開庁日前・40開庁日前までという期限の定めは無い(審査要領の40開庁日前は、許可等の更新申請を受け付け始める時期)。なお、カテゴリーⅡ飛行の申請は10開庁日前までである。

    根拠: 国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則」第5版(令和8年7月7日) 5.1.3(1) 国土交通省への飛行申請(カテゴリーⅡ飛行は飛行開始予定日の10開庁日前まで)・(2) カテゴリーⅢの飛行申請〔一等〕(審査要領(カテゴリーⅢ飛行)に従い飛行開始予定日の20開庁日前までに国土交通省航空局に提出)(PDF 60〜61ページ) / 国土交通省航空局「無人航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領(カテゴリーⅢ飛行)」(令和5年2月7日制定 国空無機第263175号) 2-1(1)b) 申請書は飛行開始予定日の20開庁日前までに申請・提出先は無人航空機安全課、2-1(5) 更新申請は期間の満了の日の40開庁日前から10開庁日前までに行う(1〜2ページ)