測量士補「地形測量・写真測量・地図編集」の一問一答
📖 測量士補「地形測量・写真測量・地図編集」の全75問と解説(一覧)
測量士補の地形測量・写真測量・地図編集に関する一問一答(全75問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。
-
問1.トータルステーション(TS)は、角度測定と距離測定を同時に行うことができる測量機器である。
正解:○(正しい)
解説:TSはセオドライト(角度測定)と光波測距儀(距離測定)を一体化した機器で、両者を同時に観測できる。
-
問2.現地測量とは、現地においてTS等を用いて細部測量を行い、数値地形図データを作成する作業をいう。
正解:○(正しい)
解説:現地測量は基準点等に基づきTS等で地形・地物を測定し、数値地形図データを作成する作業である。
-
問3.地形図の等高線のうち、主曲線は計曲線よりも太い線で表される。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは計曲線が太線で、主曲線は細線である。計曲線は主曲線5本ごとに描かれる。
-
問4.縮尺1/25000地形図において、主曲線の間隔は10mである。
正解:○(正しい)
解説:縮尺1/25000の地形図では主曲線は10mごと、計曲線は50mごとに描かれる。
-
問5.等高線は急傾斜地では間隔が広く、緩傾斜地では間隔が狭くなる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。等高線は一定の高低差ごとに引かれるので、急傾斜地では短い水平距離で高さが変わり間隔は狭く、緩傾斜地では長い距離を進まないと高さが変わらないため間隔は広くなる。地形図で崖が密な線、平地がまばらな線に見えるのはこのため。
-
問6.車載型移動計測システム(MMS)は、走行しながらGNSS・IMU・レーザスキャナ等で道路周辺の3次元データを取得する。
正解:○(正しい)
解説:MMSは車両にGNSS・IMU・レーザ等を搭載し、走行しながら周辺地物の3次元位置を計測する。
-
問7.空中写真測量は、地表の広い範囲を短時間で測量できるため、現地測量に比べ広域の地形図作成に適している。
正解:○(正しい)
解説:上空から一度に広い範囲を撮影でき、後は室内での図化作業になるため、現地を1点ずつ測る現地測量に比べ広域を短期間で処理できる。ただし雲があると撮影できず、樹木に覆われた地表や地下は写らないという制約がある。
-
問8.空中写真の縮尺は、撮影高度を焦点距離で割った値で求められる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。写真縮尺=焦点距離f÷撮影高度H。分子と分母が逆になっている。焦点距離が長いほど、また撮影高度が低いほど縮尺は大きく(詳細に)なる、という関係で覚えると取り違えにくい。
-
問9.撮影高度が高くなるほど、得られる空中写真の縮尺は大きくなる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは写真縮尺=f/Hなので、撮影高度Hが大きくなると縮尺は小さくなる。
-
問10.鉛直空中写真の主点とは、レンズの中心から写真面に下ろした垂線の足である。
正解:○(正しい)
解説:主点はレンズ主点から写真面に下ろした垂線の足で、写真面の幾何学的な中心にあたる。完全な鉛直写真では主点・鉛直点・等角点が一致するが、カメラが傾くとこの3点はずれ、比高による変位の中心となるのは鉛直点になる。
-
問11.鉛直点は、レンズ中心を通る鉛直線が写真面と交わる点である。
正解:○(正しい)
解説:鉛直点(天底点)はレンズ中心を通る鉛直線と写真面の交点で、比高による像のずれの中心となる。
-
問12.鉛直写真において、比高のある地物の像は等角点を中心として放射状にずれる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。比高による像のずれ(変位)は鉛直点(天底点)を中心として放射状に生じる。等角点は傾きによる変位の中心となる点で、役割が異なる。完全な鉛直写真では主点・鉛直点・等角点が一致する。
-
問13.空中写真上では、高い建物の頂部は鉛直点に向かって内側へ倒れこむように写る。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは比高による変位により、高い地物は鉛直点から外側へ倒れたように写る。
-
問14.比高による像のずれの量は、鉛直点から近いほど大きくなる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。比高による変位量は鉛直点から遠いほど大きくなる(変位量は鉛直点からの距離と比高に比例し、撮影高度に反比例する)。写真の中心付近では建物がほぼ真上から写り、周辺では外側へ倒れて見えるのはこのため。
-
問15.内部標定とは、隣接する2枚の写真の相互の傾きや位置関係を再現する作業である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。それは相互標定の説明。内部標定は撮影時のカメラ内部の幾何学的状態を再現する作業である。
-
問16.相互標定は、左右2枚の写真の縦視差を消去して立体モデルを構成する作業である。
正解:○(正しい)
解説:相互標定は隣接2写真の縦視差を消去し、撮影時の相互の傾き・位置を再現して立体モデルを作る。
-
問17.対地標定(絶対標定)は、相互標定で作成した立体モデルを実際の地上座標系に合わせる作業である。
正解:○(正しい)
解説:対地標定は標定点を用いて立体モデルの位置・縮尺・傾きを地上座標系に一致させる作業である。
-
問18.実体視(ステレオ視)を行うには、同一地点から撮影した1枚の写真があれば足りる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは実体視には異なる2地点から撮影し視差をもつ重複した2枚の写真が必要である。
-
問19.同一コース内の隣接する空中写真の重複度(オーバーラップ)は、通常約60%とする。
正解:○(正しい)
解説:同一コース内の進行方向の重複度は約60%を標準とし、実体視に必要な重複を確保する。
-
問20.隣接するコース間の重複度(サイドラップ)は、通常約80%とする。
正解:×(誤り)
解説:誤り。隣接コース間の重複度(サイドラップ)は約30%が標準。同一コース内の進行方向の重複度(オーバーラップ)が約60%で、こちらと数値を取り違えやすい。重複させるのは実体視とコース間の接合を確保するため。
-
問21.対空標識は、空中写真上で標定点や基準点の位置を明確にするため、撮影前に地上に設置する。
正解:○(正しい)
解説:対空標識は基準点等を写真上で確認できるよう、撮影前に対象点上空が開けた地上に設置する。
-
問22.対空標識は、空中写真の撮影が終わった後に設置する。
正解:×(誤り)
解説:誤り。対空標識は基準点の位置を写真上で判読できるようにするためのものなので、撮影の前に設置して写し込んでおく必要がある。撮影後に設置しても写真には写らず、標定に使えない。
-
問23.航空レーザ測量は、航空機からレーザパルスを照射し、地表との往復時間から地表の標高を求める。
正解:○(正しい)
解説:航空レーザ測量はレーザパルスの往復時間と航空機位置・姿勢から地表点群の3次元座標を取得する。
-
問24.航空レーザ測量で得られた点群データのうち、樹木や建物を除いた地表面のデータをグラウンドデータという。
正解:○(正しい)
解説:グラウンドデータは点群からフィルタリングで植生・建物等を除去した地表面のみのデータである。
-
問25.航空レーザ測量は、レーザが樹木を透過できないため、植生下の地表面の標高は一切取得できない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。レーザは樹冠の隙間を透過して地表に達するため、森林下の地形把握にも有効である。
-
問26.航空レーザ測量は、雲がある場合でも雲を透過して地表の標高を正確に測定できる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。レーザは雲を透過できないため、雲があると地表を計測できない。一方、樹木の樹冠の隙間は通り抜けられるので森林下の地形を把握できる点が特徴で、雲と樹冠を混同しないよう区別する。
-
問27.地図編集における取捨選択とは、地図の目的や縮尺に応じて表示する事項を選び、不要なものを省略することである。
正解:○(正しい)
解説:取捨選択は縮尺・目的に応じ重要な事項を選び、表現しきれないものを省略する編集操作である。
-
問28.地図編集における転位とは、地物が重なって表現できない場合に重要度の低い地物の位置をずらすことである。
正解:○(正しい)
解説:転位は地物が近接・重複して表現困難な場合、重要度の低い地物を移動して表す操作である。
-
問29.地図編集における総描とは、地名や施設名を文字で地図上に表示することである。
正解:×(誤り)
解説:誤り。それは注記の説明。総描は複雑な形状を縮尺に応じ簡略化して表現する操作である。
-
問30.地図の編集において、転位の必要が生じた場合は、河川や道路などの重要な地物を優先的に移動させる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは重要度の高い地物を正しい位置に残し、重要度の低い地物を転位させる。
-
問31.注記とは、地図上で地名や施設名などを文字で表示することである。
正解:○(正しい)
解説:注記は地名・山名・河川名・施設名などを文字や記号で地図上に表示するもので、記号だけでは伝えられない固有の情報を補い読図を助ける。文字の書体・大きさ・配置にも規則があり、地図編集の重要な要素になっている。
-
問32.UTM図法は、地球全体を経度6度ごとの帯に分けて投影する横メルカトル図法の一種である。
正解:○(正しい)
解説:UTM図法は経度6度ごとの帯(ゾーン)に分割した横メルカトル図法で、世界の地形図に用いる。
-
問33.地理情報システム(GIS)は、位置情報を持つ各種データを統合的に管理・分析・表示する仕組みである。
正解:○(正しい)
解説:GISは地理的位置に関連づけたデータをコンピュータ上で管理・解析・可視化するシステムである。
-
問34.電子国土基本図は、気象庁が整備する我が国の基本的な地図情報である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。電子国土基本図を整備・提供しているのは国土地理院。国土の基本的な地図情報として道路・建物・境界などを電子データで整備しており、気象庁は気象、海上保安庁海洋情報部は海図を担当している。
-
問35.写真地図(オルソフォト)は、空中写真の比高や傾きによるひずみを補正し、正射投影に変換した画像である。
正解:○(正しい)
解説:オルソフォトは中心投影の写真を正射投影に変換し、地図と同様に距離・面積を計測できる。
-
問36.オルソフォトでは、像のずれが補正されていないため、地図のように距離や面積を測ることはできない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくはオルソフォトは正射変換され位置精度が確保されるため地図同様に計測できる。
-
問37.数値地形図データとは、紙に印刷された地形図そのものを指す用語である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは数値地形図データは地形・地物を座標値と属性で表現したデジタル地図データである。
-
問38.空中写真測量における標定点は、地上座標が未知の点で、内部標定に用いられる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。標定点は地上座標が既知の点で、立体モデルを実際の地上座標系に合わせる対地標定(絶対標定)に用いる。内部標定はカメラの焦点距離や主点位置といったカメラ内部の幾何学的状態を再現する作業で、標定点は使わない。
-
問39.トータルステーション(TS)の説明として最も適切なものはどれか。
- ア.空中写真を撮影する機器
- イ.水準測量専用の機器
- ウ.角度測定と距離測定を一体で行える測量機器
- エ.衛星からの電波を受信する機器
正解:ウ.角度測定と距離測定を一体で行える測量機器
解説:トータルステーションは、角度を測るセオドライトと距離を測る光波測距儀を一体化した機器で、1回の視準で水平角・鉛直角・斜距離を同時に得られる。内部で座標計算まで行えるため現地測量の中心的な機器になっている。
-
問40.縮尺1/25000の地形図において、計曲線が描かれる標高間隔として正しいものはどれか。
- ア.10m
- イ.20m
- ウ.100m
- エ.50m
正解:エ.50m
解説:1/25000地形図では主曲線が10mごと、その5本ごと(=50mごと)に太い計曲線を描く。計曲線に標高値を注記することで、細かい主曲線を1本ずつ数えなくても標高を読み取れるようにしている。
-
問41.等高線の間隔と地形の傾斜の関係として正しいものはどれか。
- ア.傾斜が急なほど等高線間隔は狭い
- イ.傾斜が急なほど等高線間隔は広い
- ウ.傾斜と等高線間隔は無関係
- エ.等高線間隔は常に一定
正解:ア.傾斜が急なほど等高線間隔は狭い
解説:等高線は一定の高低差ごとに引かれるため、急傾斜地では短い水平距離で高さが変わり間隔が狭くなる。逆に緩傾斜地では間隔が広い。地形図上で線が密な場所ほど急斜面と読み取れる根拠がこれである。
-
問42.空中写真の縮尺を表す式として正しいものはどれか。ここでfは焦点距離、Hは撮影高度とする。
- ア.H÷f
- イ.f÷H
- ウ.f×H
- エ.f+H
正解:イ.f÷H
解説:鉛直空中写真の縮尺は焦点距離fを対地高度Hで割った f÷H。焦点距離が長いほど、また撮影高度が低いほど縮尺は大きく(詳細に)なる。H÷fは分子分母が逆で、値が1より大きくなり縮尺にならない。
-
問43.鉛直空中写真において、比高のある地物の像がずれる中心となる点はどれか。
- ア.主点
- イ.等角点
- ウ.鉛直点
- エ.標定点
正解:ウ.鉛直点
解説:比高による像の変位は鉛直点(天底点)を中心として放射状に生じる。主点は写真面の幾何学的中心、等角点は傾きによる変位の中心で、役割が異なる。完全な鉛直写真ではこの3点が一致する。
-
問44.隣接する2枚の写真の縦視差を消去し、立体モデルを構成する標定作業はどれか。
- ア.水準標定
- イ.内部標定
- ウ.対地標定
- エ.相互標定
正解:エ.相互標定
解説:相互標定は隣接写真の縦視差を消去して撮影時の相互の傾き・位置を再現する作業である。
-
問45.同一コース内で隣接する空中写真の重複度(オーバーラップ)の標準値はどれか。
- ア.約60%
- イ.約30%
- ウ.約45%
- エ.約20%
正解:ア.約60%
解説:同一コース内の進行方向の重複度(オーバーラップ)は約60%が標準。隣り合う2枚が広く重なることで、その範囲を実体視して立体的に図化できる。隣接コース間のサイドラップ(約30%)と数値を区別して覚える。
-
問46.隣接するコース間の重複度(サイドラップ)の標準値はどれか。
- ア.約10%
- イ.約30%
- ウ.約80%
- エ.約60%
正解:イ.約30%
解説:隣接コース間の重複度(サイドラップ)は約30%が標準。コースの継ぎ目に測り残しが生じないようにするための重なりで、進行方向のオーバーラップ(約60%)ほど大きくする必要はない。
-
問47.対空標識を設置する時期として正しいものはどれか。
- ア.撮影の後
- イ.撮影の最中のみ
- ウ.撮影の前
- エ.図化作業の後
正解:ウ.撮影の前
解説:対空標識は基準点の位置を写真上で判読できるようにするためのものなので、空中写真撮影の前に設置して写し込んでおく必要がある。撮影後や図化後に設置しても写真には写らず、標定に使えない。
-
問48.航空レーザ測量で得られた点群から樹木や建物を除去した、地表面のみのデータの名称はどれか。
- ア.注記データ
- イ.オリジナルデータ
- ウ.ステレオデータ
- エ.グラウンドデータ
正解:エ.グラウンドデータ
解説:グラウンドデータは点群をフィルタリングして植生・建物を除いた地表面データである。
-
問49.地図編集における「総描」の説明として正しいものはどれか。
- ア.複雑な形状を縮尺に応じ簡略化して表現する
- イ.表示する事項を選び不要なものを省く
- ウ.重複する地物の位置をずらす
- エ.地名を文字で表示する
正解:ア.複雑な形状を縮尺に応じ簡略化して表現する
解説:総描は、縮尺を小さくすると実形どおりでは描けなくなる複雑な形状を、特徴を残しつつ簡略化して表現する編集操作。表示事項を選ぶのが取捨選択、位置をずらすのが転位、文字で示すのが注記で、それぞれ別の操作である。
-
問50.地図編集における「転位」の説明として正しいものはどれか。
- ア.地名を文字で表示すること
- イ.重複する地物のうち重要度の低いものの位置をずらすこと
- ウ.形状を簡略化すること
- エ.等高線を描くこと
正解:イ.重複する地物のうち重要度の低いものの位置をずらすこと
解説:転位は、地物が近接・重複して縮尺どおりでは描き分けられないとき、重要度の低いほうの位置をずらして表現する操作。道路と並行する河川などで用いられ、重要度の高い地物の位置精度を優先する考え方に基づく。
-
問51.UTM図法に関する説明として正しいものはどれか。
- ア.極地方専用の正距方位図法
- イ.赤道周辺のみで使う円錐図法
- ウ.経度6度ごとの帯に分けた横メルカトル図法
- エ.経度3度ごとの帯に分けた正積図法
正解:ウ.経度6度ごとの帯に分けた横メルカトル図法
解説:UTM図法は経度6度ごとの帯に分割した横メルカトル図法で、地形図に広く用いられる。
-
問52.地理情報システム(GIS)の説明として最も適切なものはどれか。
- ア.写真を立体視するための装置
- イ.角度を測定する測量機器
- ウ.紙地図を印刷する技術
- エ.位置情報を持つデータを管理・分析・表示する仕組み
正解:エ.位置情報を持つデータを管理・分析・表示する仕組み
解説:GISは位置情報を持つデータをレイヤとして重ね合わせ、管理・検索・分析・表示する仕組み。地図を描くだけでなく、距離や面積の計算、条件による抽出、重ね合わせ分析ができる点が紙地図との決定的な違いになる。
-
問53.写真地図(オルソフォト)に関する説明として正しいものはどれか。
- ア.空中写真の傾きやひずみを補正した正射投影画像
- イ.等高線のみを描いた図
- ウ.対空標識を拡大した画像
- エ.白黒の旧式の航空写真
正解:ア.空中写真の傾きやひずみを補正した正射投影画像
解説:オルソフォトは中心投影の空中写真を正射投影に変換し、地図同様に計測できる画像である。
-
問54.鉛直空中写真において、比高のある高い地物の像はどのように写るか。
- ア.鉛直点に向かって倒れこむ
- イ.鉛直点から外側へ倒れこむ
- ウ.まったくずれない
- エ.主点を中心に回転する
正解:イ.鉛直点から外側へ倒れこむ
解説:比高による変位は鉛直点から外側へ放射状に生じるため、高い建物は鉛直点から遠ざかる向きに倒れこむように写る。この倒れこみの量から比高を求めることもでき、写真上での高さの計測に利用される。
-
問55.撮影高度を高くした場合、空中写真の縮尺はどうなるか。
- ア.大きくなる
- イ.変わらない
- ウ.小さくなる
- エ.2倍になる
正解:ウ.小さくなる
解説:縮尺=f÷H なので、撮影高度Hを大きくすると縮尺は小さくなる(1枚に写る範囲は広がるが細部は粗くなる)。逆に低く飛べば縮尺は大きくなるが、同じ範囲を撮るのに必要な写真枚数は増える。
-
問56.内部標定の説明として正しいものはどれか。
- ア.2枚の写真の縦視差を消去する作業
- イ.立体モデルを地上座標に合わせる作業
- ウ.水準測量の誤差を補正する作業
- エ.カメラ内部の幾何学的状態を再現する作業
正解:エ.カメラ内部の幾何学的状態を再現する作業
解説:内部標定は、焦点距離・主点位置・レンズひずみといったカメラ内部の幾何学的条件を再現し、撮影時の光束を復元する作業。2枚の写真の縦視差を消すのは相互標定、立体モデルを地上座標系に合わせるのは対地標定で、標定は3段階に分かれる。
-
問57.航空レーザ測量で地表の標高を求める原理として正しいものはどれか。
- ア.レーザパルスの往復時間から距離を求める
- イ.音波の反射時間を測る
- ウ.写真の重複から視差を求める
- エ.地磁気の強さを測る
正解:ア.レーザパルスの往復時間から距離を求める
解説:航空レーザ測量はレーザパルスの往復時間から距離を求め、地表点の3次元座標を得る。
-
問58.地図編集における「取捨選択」の説明として正しいものはどれか。
- ア.地物の位置をずらすこと
- イ.目的や縮尺に応じて表示事項を選び不要なものを省くこと
- ウ.写真のひずみを補正すること
- エ.形状を簡略化すること
正解:イ.目的や縮尺に応じて表示事項を選び不要なものを省くこと
解説:取捨選択は、地図の目的と縮尺に応じて表示すべき事項を選び、表現しきれないものや不要なものを省く操作。縮尺が小さくなるほど省く量が増える。形状を簡略化するのが総描、位置をずらすのが転位で、操作の内容が異なる。
-
問59.実体視(ステレオ視)を行うために必要な条件はどれか。
- ア.1枚の写真があればよい
- イ.白黒写真でなければならない
- ウ.異なる2地点から撮影した重複写真が必要
- エ.夜間に撮影した写真が必要
正解:ウ.異なる2地点から撮影した重複写真が必要
解説:実体視は左右の目に視差のある2枚の像を見せることで奥行きを知覚する仕組みなので、異なる2地点から撮影した重複部分のある写真が必要になる。空中写真測量で同一コース内に約60%の重複を持たせるのは、この実体視を成立させるためである。
-
問60.鉛直空中写真の主点とは何か。
- ア.写真面の四隅の点
- イ.地上の基準点
- ウ.等高線の交点
- エ.レンズ中心から写真面に下ろした垂線の足
正解:エ.レンズ中心から写真面に下ろした垂線の足
解説:主点はレンズ主点から写真面に下ろした垂線の足で、写真面の幾何学的中心にあたる。比高による変位の中心となる鉛直点、傾きによる変位の中心となる等角点とは別の点だが、完全な鉛直写真では3点が一致する。
-
問61.対地標定(絶対標定)の目的として正しいものはどれか。
- ア.立体モデルを地上座標系に合わせる
- イ.縦視差を消去する
- ウ.カメラの焦点距離を求める
- エ.写真を白黒に変換する
正解:ア.立体モデルを地上座標系に合わせる
解説:対地標定(絶対標定)は、地上座標が既知の標定点を用いて立体モデルの位置・向き・縮尺を実際の地上座標系に一致させる作業。縦視差を消すのは相互標定、カメラ内部の状態を再現するのは内部標定で、標定作業は3段階に分かれている。
-
問62.車載型移動計測システム(MMS)で取得できるデータとして適切なものはどれか。
- ア.海底地形のデータ
- イ.道路周辺の3次元データ
- ウ.気象観測データ
- エ.地下水位のデータ
正解:イ.道路周辺の3次元データ
解説:MMSは走行しながらGNSS・IMU・レーザ等で道路周辺の3次元データを取得する。
-
問63.縮尺1/25000地形図における主曲線の標高間隔として正しいものはどれか。
- ア.5m
- イ.25m
- ウ.10m
- エ.50m
正解:ウ.10m
解説:1/25000地形図では主曲線が10mごとに描かれ、その5本ごと(50mごと)に太い計曲線が入る。1/50000では主曲線20m・計曲線100mというように、縮尺によって間隔が変わる点もあわせて押さえる。
-
問64.地形図上の計曲線と主曲線の線の太さに関する記述として正しいものはどれか。
- ア.主曲線が計曲線より太い
- イ.計曲線は破線で描く
- ウ.両者は同じ太さ
- エ.計曲線が主曲線より太い
正解:エ.計曲線が主曲線より太い
解説:計曲線は主曲線より太い実線で描き、標高値を注記する。細かい主曲線を1本ずつ数えなくても標高の目安がつかめるようにするためで、1/25000では主曲線10mごと・計曲線50mごとになる。
-
問65.電子国土基本図を整備・提供している機関はどれか。
- ア.国土地理院
- イ.総務省統計局
- ウ.海上保安庁海洋情報部
- エ.気象庁
正解:ア.国土地理院
解説:電子国土基本図は国土地理院が整備・提供する我が国の基本的な地図情報で、道路・建物・境界などを電子データとして管理している。総務省統計局は統計、海上保安庁海洋情報部は海図、気象庁は気象を所管しており役割が異なる。
-
問66.オルソフォトが地図と同じように距離や面積を計測できる理由として正しいものはどれか。
- ア.白黒画像だから
- イ.正射投影に変換され位置のひずみが補正されている
- ウ.縮尺が大きいから
- エ.撮影高度が低いから
正解:イ.正射投影に変換され位置のひずみが補正されている
解説:オルソフォトは中心投影を正射投影に変換し位置のひずみを補正しているため計測できる。
-
問67.航空レーザ測量において、レーザ計測の支障となる気象条件はどれか。
- ア.気温が低いこと
- イ.風が弱いこと
- ウ.雲があること
- エ.夜間であること
正解:ウ.雲があること
解説:レーザは雲を透過できないため、雲があると地表まで届かず計測できない。一方、樹冠の隙間は通り抜けられるので森林下の地形は把握でき、また自ら光を発するため夜間でも計測できる。雲と樹冠・昼夜の条件を区別して覚える。
-
問68.地図上で地名や施設名を文字で表示することを何というか。
- ア.総描
- イ.転位
- ウ.標定
- エ.注記
正解:エ.注記
解説:注記は地名・山名・河川名・施設名などを文字や記号で表示し、記号だけでは伝えられない固有の情報を補って読図を助ける。総描は形状の簡略化、転位は位置のずらし、標定は写真測量の作業で、いずれも別の概念である。
-
問69.空中写真測量で用いる標定点の説明として正しいものはどれか。
- ア.地上座標が既知の点で対地標定に用いる
- イ.写真の四隅にある点
- ウ.等高線の交点
- エ.対空標識のない点
正解:ア.地上座標が既知の点で対地標定に用いる
解説:標定点は地上座標が既知の点で、立体モデルを実際の地上座標系に合わせる対地標定に用いる。写真上で確実に判読できるよう、撮影前に対空標識を設置しておくのが一般的。写真の四隅にある指標は内部標定に使う別のもの。
-
問70.比高による空中写真上の像のずれ(変位量)が大きくなる条件として正しいものはどれか。
- ア.鉛直点に近いほど大きい
- イ.鉛直点から遠く比高が大きいほど大きい
- ウ.比高が小さいほど大きい
- エ.常に一定で変化しない
正解:イ.鉛直点から遠く比高が大きいほど大きい
解説:変位量は鉛直点からの距離と地物の比高に比例し、撮影高度に反比例する。したがって鉛直点から遠く比高が大きいほど大きくなる。写真中心付近の建物はほぼ真上から、周辺の建物は外側へ倒れて写るのはこの関係による。
-
問71.現地測量によって最終的に作成される成果として適切なものはどれか。
- ア.点群データ
- イ.空中写真
- ウ.数値地形図データ
- エ.気象データ
正解:ウ.数値地形図データ
解説:現地測量はトータルステーションやGNSSで地形・地物の位置を測定し、最終的に数値地形図データを作成する作業。空中写真は写真測量の入力データ、点群データは航空レーザ測量等の中間成果で、現地測量の成果物ではない。
-
問72.空中写真測量の利点として最も適切なものはどれか。
- ア.地下構造を直接測定できる
- イ.曇天でも問題なく撮影できる
- ウ.測量機器が不要である
- エ.広い範囲を短時間で測量できる
正解:エ.広い範囲を短時間で測量できる
解説:上空から一度に広い範囲を撮影でき、その後は室内での図化作業になるため、広域を短期間で処理できるのが最大の利点。ただし雲があると撮影できず、地下構造は写らず、カメラや図化機といった機器も当然必要になる。
-
問73.GISでデータを統合的に扱う際に各データに共通して必要な要素はどれか。
- ア.地理的な位置情報
- イ.作成者名
- ウ.紙の縮尺
- エ.撮影日時
正解:ア.地理的な位置情報
解説:GISは異なる出所のデータを地図上で重ね合わせて分析する仕組みなので、各データが共通して持つべき要素は地理的な位置情報。位置情報があるからこそ、統計・地形・施設といった性質の違うデータを同じ座標系で結び付けられる。
-
問74.航空レーザ測量で森林下の地表の地形を把握できる理由として正しいものはどれか。
- ア.樹木が透明だから
- イ.レーザが樹冠の隙間を透過して地表に届く
- ウ.レーザが土を貫通するから
- エ.夜間に撮影するから
正解:イ.レーザが樹冠の隙間を透過して地表に届く
解説:レーザパルスは樹冠の隙間を通り抜けて地表に到達し反射して戻るため、樹木の高さと地表面の両方の反射が得られる。そこから地表面の反射だけを抽出することで、森林に覆われた地形の標高を把握できる。土を貫通するわけではない。
-
問75.地図編集の原則に関する記述のうち、転位の対象となる地物として適切なものはどれか。
- ア.重要度の高い地物のみ
- イ.すべての地物を均等に
- ウ.重要度の低い地物
- エ.注記のみ
正解:ウ.重要度の低い地物
解説:転位は、地物が近接・重複して縮尺どおりでは描き分けられないときに、重要度の低いほうの位置をずらす操作。重要度の高い地物の位置精度を優先するという考え方に基づくので、すべてを均等にずらしたり重要な地物を動かしたりはしない。