測量士補「測量の基礎と法規」出題ポイント解説
測量士補試験「測量の基礎と法規」の出題ポイントを整理。測量法と作業規程の準則、測地系・ジオイド・標高、平面直角座標系・UTM図法、誤差論、距離測量・角測量の頻出論点を体系化して解説します。すべての測量分野の土台となる重要分野なので、用語と原理を確実に押さえましょう。
※受験料・試験日程・合格基準・出題範囲は改定される場合があります。最新情報は必ず国土地理院の公式情報でご確認ください。
出題傾向
- 分野: 測量法・作業規程の準則、測地系・座標系、誤差論、距離測量・角測量の基礎
- 出題形式: 五肢択一式。文章正誤問題が中心で、誤差論では計算問題も出題される
- 合格目標: 試験全体で28問中18問以上(約65%)の正答が必要
- 法規・基礎は毎年安定して出題される得点源。確実に正答したい分野
頻出論点1: 測量法と測量の分類
- 基本測量: 国土地理院が行う、すべての測量の基礎となる測量。三角点・水準点などの基準点はこの測量による
- 公共測量: 国や地方公共団体が費用の全部または一部を負担・補助して実施する測量で、基本測量以外のもの。基本測量・他の公共測量の成果に基づいて行う
- 測量士・測量士補: 公共測量では測量士が計画を作製し、測量士補が計画に従って測量に従事する。いずれも国土地理院に登録が必要
頻出論点2: 作業規程の準則
- 作業規程の準則: 公共測量の作業方法・精度等を定めた国土交通省告示。各実施主体はこれを参考に作業規程を定める
- 基準点測量: 既知点に基づいて新点の位置を定める測量。1〜4級基準点測量、1〜2級水準測量などに区分される
- 成果の管理: 観測・計算の記録、点検測量、検定など、精度を確保するための手順が定められている
頻出論点3: 測地系・ジオイド・標高
- 測地系: 位置を表す基準。日本では世界測地系(経緯度・標高の基準)が用いられる。準拠楕円体としてGRS80楕円体を採用する
- ジオイド: 平均海面を陸地まで延長した重力の等ポテンシャル面。標高の基準となる
- 標高と楕円体高: 標高はジオイドからの高さ、楕円体高は準拠楕円体からの高さ。標高=楕円体高−ジオイド高の関係がある。GNSS測量で得られる高さは楕円体高なので、標高への変換にジオイド高が必要
頻出論点4: 平面直角座標系とUTM図法
- 平面直角座標系: 日本を19の座標系に分割し、各系で地表面を平面とみなして座標を表す。狭い範囲の測量や大縮尺地図に用いられ、ひずみが小さい
- UTM図法(ユニバーサル横メルカトル図法): 地球を経度6度ごとの帯に分けて投影する図法。中縮尺の地形図などに用いられる
- いずれも球面を平面に投影するためひずみが生じるが、対象範囲を限定することでひずみを実用上問題ない範囲に抑えている
頻出論点5: 誤差論 - 誤差の種類
- 定誤差(系統誤差): 一定の原因により同じ向き・同じ傾向で生じる誤差。原因が分かれば補正で除去・軽減できる
- 偶然誤差: 原因が特定できず、正負が偶然的に現れる誤差。多数回観測の平均で小さくできるが完全には除去できない
- 過失(錯誤): 観測者の不注意による誤りで、誤差ではない。点検により発見・除去する
頻出論点6: 誤差論 - 最確値と標準偏差
- 最確値: 同じ精度で複数回観測した場合、その算術平均が最も確からしい値となる
- 標準偏差: 観測値のばらつきの大きさを表す指標。値が小さいほど精度が高い
- 軽重率(重み): 観測の精度が異なる場合、精度に応じた重みを付けて加重平均で最確値を求める。重みは標準偏差の2乗に反比例し、観測回数や路線長に応じて設定される
頻出論点7: 距離測量と各種補正
- 距離測量: 光波測距儀(測距儀)やトータルステーションにより距離を測定する。光が往復する時間や位相差を利用する
- 気象補正: 気温・気圧により光の速度(屈折率)が変わるため、観測時の気象要素で補正する
- 標高補正・縮尺補正: 観測距離を基準面(平均海面)上の距離に直す標高補正、平面直角座標系上の距離に直す縮尺補正(投影補正)を行う。傾斜地では水平距離への補正も必要
頻出論点8: 角測量
- 水平角・鉛直角: トータルステーションのセオドライト部で水平角と鉛直角を測定する。鉛直角からは高低差や斜距離の水平化に用いる
- 正反観測: 望遠鏡の正位(正)と反位(反)の両方で観測し平均することで、視準軸誤差・水平軸誤差などの器械誤差を消去する
- 器械誤差と消去法: 視準軸誤差・水平軸誤差は正反観測で消去できるが、鉛直軸誤差は正反観測でも消去できないため整準を慎重に行う
効果的な学習法
測量の基礎と法規は範囲が広いものの、各論点の基本原理と用語を押さえれば確実に得点できる分野です。誤差論の計算問題は解法パターンが決まっているため、過去問で反復しましょう。当サイトの一問一答で論点を定着させたら、多角測量・GNSS測量・水準測量の出題ポイントへ進むと、基礎知識が各測量手法の理解に直結します。
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