消防設備士甲種5類の難易度と合格率【約35%・機械のみで電気なし】
消防設備士甲種5類の合格率は35.0%(令和6年度・受験3,681人)です。避難器具に特化した資格で、電気に関する科目がなく機械のみで学べるため、他類に比べて基礎科目の負荷が軽い点が特徴です。一方で、緩降機の降下速度など数値の暗記や、製図(実技)が独学の壁になります。本記事では合格率の背景・他資格との比較・難所と対策を解説します。
※受験料・試験日程・合格基準・法令の数値は改定される場合があります。最新情報は必ず一般財団法人 消防試験研究センターの公式サイトでご確認ください。
合格率と受験者数
令和6年度の合格率は35.0%、受験者数は3,681人でした。消防設備士の甲種のなかでは合格率が高めで、電気科目がなく機械のみで学べることや、扱う設備が避難器具に絞られていることが、他類より取り組みやすさにつながっています。それでも3人に1人程度しか受からないのは、緩降機の降下速度など数値系の暗記と、製図を含む実技があるためです。
甲5が比較的取り組みやすい理由
1. 電気に関する科目がない
避難器具は電気を用いないため、甲種5類には電気に関する科目がありません。基礎的知識は機械(力学・材料・機構)のみで、荷重・応力・てこ・滑車・摩擦・材料強度といった範囲に集中できます。電気が苦手で消防設備士を避けていた方でも入りやすいのが甲5の魅力です。
2. 扱う設備が避難器具に絞られる
甲種5類が扱うのは、金属製避難はしご・救助袋・緩降機・すべり台・避難橋といった避難器具です。複数の消火設備を横断的に覚える類に比べ、対象が避難器具に絞られているため、構造機能の学習範囲を把握しやすい面があります。
甲5の難所
1. 緩降機の降下速度など数値の暗記
緩降機は、使用者が着用具を身につけ、調速器が降下速度を一定範囲に調節して1人ずつ交互に連続して降下する器具です。この降下速度は毎秒16センチメートル以上150センチメートル以下と規格省令で定められており、最頻出の数値です。数字の範囲を正確に覚えることが得点源になります。
2. 避難はしご・救助袋の分類
金属製避難はしごは固定はしご・立てかけはしご・つり下げはしごの3分類、救助袋は斜降式・垂直式の2方式に分かれます。それぞれ構造と使い方が異なり、突子(とっし)のように壁面との間隔を保つ部品の役割まで問われます。名称と機能をセットで整理しないと取り違えやすい論点です。
3. 製図(実技)が独学の壁
甲種は製図があり、避難器具の設置に必要な開口部・操作面積・降下空間・避難空地といった要素を図で扱う力が問われます。テキストを読むだけでは伸びにくく、実際に手を動かす反復が欠かせません。
他の消防設備士資格との比較
| 資格 | 合格率 | 勉強時間目安 | 難易度 |
|---|---|---|---|
| 消防設備士乙種6類 | 約38% | 50〜80時間 | ★★☆☆☆ |
| 消防設備士甲種5類 | 35.0% | 70〜110時間 | ★★★☆☆ |
| 消防設備士甲種4類 | 約34% | 100〜150時間 | ★★★☆☆ |
| 消防設備士甲種3類 | 約26% | 80〜120時間 | ★★★★☆ |
| 消防設備士甲種1類 | 約24% | 60〜100時間 | ★★★★☆ |
甲種5類は避難器具の工事まで担える上位資格ですが、電気科目がなく機械のみで学べるため、甲種のなかでは合格率が高めに位置します。数値の暗記と製図を押さえれば、着実に合格を狙える難易度です。
難所と対策
数値は「範囲」で正確に覚える
緩降機の降下速度(16〜150cm/s)のように、上限・下限がある数値は取り違えを誘う出題が定番です。調速器が速度を調節する仕組みとセットで、範囲を丸ごと覚えるのが効果的です。
器具の分類は「比較」で整理する
避難はしご3分類(固定・立てかけ・つり下げ)や救助袋2方式(斜降式・垂直式)は、構造・使い方・各部の名称を並べた表を自分で作ると混同しません。突子の役割など、部品単位の論点も表にまとめると定着します。
製図は手を動かす反復で
製図は読むだけでは伸びません。器具の設置に必要な開口部・操作面積・降下空間・避難空地の考え方を例題で実際に書き、鑑別も緩降機の調速器・着用具、避難はしごの突子などの写真を見て即答できるようにしておきます。
一問一答で取り違えを潰す
緩降機の降下速度、避難はしごの3分類、救助袋の斜降式・垂直式などは演習量で差がつきます。当サイトの消防設備士甲種5類 一問一答で頻出の引っかけを繰り返し確認しましょう。
まとめ
- 合格率35.0%(令和6年度・受験3,681人)で甲種のなかでは高め
- 電気科目がなく機械のみで学べるため、他類より基礎の負荷が軽い
- 難所は緩降機の降下速度(16〜150cm/s)など数値の暗記・器具の分類・製図
- 数値は範囲で、器具の分類は比較表で、製図は手を動かして対策する
- 具体的な勉強法は勉強法・参考書ガイドを参照
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