消防設備士甲種5類の用語集|避難器具の頻出用語を読み方付きで解説
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消防設備士甲種第5類(避難器具)の頻出用語を読み方付きで整理しました。緩降機・調速器・救助袋・金属製避難はしごから、開口部・操作面積・降下空間・避難空地といった設置空間の用語まで、試験直前のチェックに活用してください。
※受験料・試験日程・合格基準・法令の数値は改定される場合があります。最新情報は必ず一般財団法人 消防試験研究センターの公式サイトでご確認ください。
避難器具の種類
- 避難器具(ひなんきぐ)
- 火災時に建物から地上へ安全に避難するための器具の総称。すべり台・避難はしご・救助袋・緩降機・避難橋・避難用タラップ・すべり棒・避難ロープなどがある。
- 緩降機(かんこうき)
- 使用者が着用具を身につけ、1人ずつ交互に連続して降下する器具。調速器で降下速度を調節する。可搬式と固定式がある。
- 救助袋(きゅうじょぶくろ)
- 布製の袋の中を滑って降りる避難器具。斜降式と垂直式の2方式がある。多人数を比較的短時間で避難させられる。
- 斜降式救助袋(しゃこうしききゅうじょぶくろ)
- 袋を斜めに展張し、その中を滑り降りる方式の救助袋。地上で袋の下端を固定して使用する。
- 垂直式救助袋(すいちょくしききゅうじょぶくろ)
- 袋を垂直に展張し、袋の中をらせん状に滑って減速しながら降下する方式の救助袋。
- 金属製避難はしご(きんぞくせいひなんはしご)
- 金属製のはしご状の避難器具。固定はしご・立てかけはしご・つり下げはしごの3つに分類される。
- すべり台(すべりだい)
- 傾斜面を滑り降りる避難器具。要介護者・乳幼児など、避難が容易でない者が多い幼稚園・病院・福祉施設等で用いられる。
- 避難橋(ひなんきょう)
- 隣接する建物や避難場所へ渡るために架け渡す橋状の避難器具。
- 避難用タラップ(ひなんようたらっぷ)
- 階段状に昇降して避難する器具。要介護者・乳幼児など避難が容易でない者にも用いられる。
構造・部品に関する用語
- 調速器(ちょうそくき)
- 緩降機の降下速度を一定の範囲に調節する装置。降下速度は毎秒16センチメートル以上150センチメートル以下に保たれる。連結部・取付具・ロープ・着用具・リール等とともに緩降機を構成する。
- 降下速度(こうかそくど)
- 緩降機で降りる速さ。技術上の規格により毎秒16〜150センチメートルの範囲でなければならない(頻出数値)。
- 着用具(ちゃくようぐ)
- 緩降機の使用者が身につけるベルト状の器具。ロープの両端に取り付けられ、体を支えて降下する。
- 固定はしご(こていはしご)
- 常時使用できる状態で建物に固定される金属製避難はしご。収納式のものも含まれる。
- 立てかけはしご(たてかけはしご)
- 使用時に壁などへ立てかけて用いる金属製避難はしご。
- つり下げはしご(つりさげはしご)
- 上部を建物に固定し、下方へつり下げて使用する金属製避難はしご。
- 突子(とっし)
- 金属製避難はしごの横桟と壁面との間隔を保つための突起。足がかけやすいよう壁との間に一定の間隔を確保する。
設置に必要な空間の用語
- 開口部(かいこうぶ)
- 避難器具を使用するために建物に設けられた出入口や窓などの開口。器具ごとに必要な大きさが定められる。
- 操作面積(そうさめんせき)
- 避難器具を操作するために必要な床面積。器具を安全に設置・使用できるよう確保する。
- 降下空間(こうかくうかん)
- 避難器具で降下する際に必要な、上下方向の空間。障害物がなく安全に降りられる範囲を指す。
- 避難空地(ひなんくうち)
- 避難器具で降りた着地地点に必要な空地。降下した人が安全に離れられるスペースを確保する。
法令・設置基準に関する用語
- 避難設備(ひなんせつび)
- 消防用設備等のうち、火災時に人が安全に避難するために用いる設備の区分。避難器具のほか誘導灯・誘導標識が含まれる(消防法施行令7条)。避難器具を「消火設備」とする出題は誤りで、正しくは避難設備である。
- 消防用設備等(しょうぼうようせつびとう)
- 消防法17条に基づき防火対象物に設置・維持が義務づけられる設備の総称。関係者は政令で定める技術上の基準に従って設置し、維持しなければならない。避難器具もその一つである。
- 防火対象物(ぼうかたいしょうぶつ)
- 消防法上、火災予防の規制対象となる建築物等。用途は消防法施行令別表第一の号別で区分され、避難器具の設置基準も用途・階・収容人員に応じて定まる。
- 関係者(かんけいしゃ)
- 防火対象物又は消防対象物の所有者・管理者・占有者をいう(消防法2条)。消防用設備等の設置維持義務や点検結果の報告義務を負う主体である。
- 避難階(ひなんかい)
- 直接地上へ避難できる階。避難器具は避難階及び11階以上の階を除く階に設置するため、避難階は原則として設置対象から除かれる(消防法施行令25条)。
- 収容人員(しゅうようじんいん)
- 避難器具の設置要否・設置個数を決める人数の基準。病院・福祉施設等((六)項)は2階以上の階又は地階で20人以上(下階に特定用途がある場合は10人以上)、旅館・共同住宅等((五)項)は30人以上が閾値となる。設置個数は収容人員に応じ一定人数ごとに1個を加算する。
- 適応表(てきおうひょう)
- 階及び防火対象物の号別に応じて、設置できる避難器具の種類を限定した表(消防法施行令25条)。地階と2階以上とで適応する器具が異なるなど、どの階でもどの器具でも使えるわけではない。
- 設置減免(せっちげんめん)
- 位置・構造・設備の状況により避難上支障がない場合に、避難器具の設置個数を減らし、又は設置しないことができる制度。施行令25条が根拠を定め、具体的基準は施行規則26条・27条に委任される。耐火構造・避難階段や特別避難階段・所定のバルコニー等が減免の要素となる。
- 点検報告(てんけんほうこく)
- 関係者が消防用設備等を定期に点検し、結果を消防長又は消防署長に報告する義務(消防法17条の3の3)。一定規模以上の防火対象物では、点検を消防設備士又は消防設備点検資格者に行わせなければならない。
- 消防同意(しょうぼうどうい)
- 建築確認等の際、建築物の防火に関する法令適合について消防長又は消防署長が同意を与える制度(消防法7条)。同意を与えるのは市町村長ではない点が問われる。
- 防火管理者(ぼうかかんりしゃ)
- 一定規模以上の防火対象物で、管理について権原を有する者が選任する防火管理の責任者(消防法8条)。消防計画の作成や消防訓練の実施等を行う。
資格・手続に関する用語
- 甲種消防設備士(こうしゅしょうぼうせつびし)
- 免状に指定された類の消防用設備等の工事・整備・点検を行える資格(消防法17条の5)。避難器具の工事は甲種第5類の独占業務である。
- 乙種消防設備士(おつしゅしょうぼうせつびし)
- 免状に指定された類の整備・点検のみを行える資格で、工事はできない。乙種第5類は避難器具の整備・点検を行う(消防法17条の5・17条の6)。
- 消防設備士免状(しょうぼうせつびしめんじょう)
- 都道府県知事が交付する免状。書換え・再交付も都道府県知事が行い、業務従事中は携帯義務がある(消防法17条の7・17条の13)。
- 着工届(ちゃっこうとどけ)
- 甲種消防設備士が工事に着手しようとする日の10日前までに消防長又は消防署長へ提出する届出(消防法17条の14)。工事完了後ではなく着手前の届出である点が頻出。
- 設置届(せっちとどけ)
- 消防用設備等を設置したとき、防火対象物の関係者が消防長又は消防署長に届け出て検査を受ける手続(消防法17条の3の2)。着工届(甲種の工事前届出)とは別の手続である。
- 型式承認(かたしきしょうにん)
- 検定対象機械器具等の型式に係る形状等が規格に適合していることの承認で、総務大臣が行う(消防法21条の4)。
- 型式適合検定(かたしきてきごうけんてい)
- 個々の製品が型式承認を受けた型式に適合するかを判定する検定で、日本消防検定協会(登録検定機関)が行う。緩降機・金属製避難はしご・救助袋は検定対象であり、合格の表示がないものは販売や工事への使用ができない。
- 規格省令(きかくしょうれい)
- 避難器具の技術上の規格を定める総務省令。金属製避難はしごの材質・強度・横桟等や、緩降機の降下速度(毎秒16〜150cm)などがここで定められる。
構造・部品の追加用語
- 横桟(よこさん)
- 避難はしごで使用者が足をかける水平方向の部材。荷重に耐える強度と、足をかけやすい適切な間隔が規格で求められる。
- 縦棒(たてぼう)
- 横桟を支える避難はしごの縦方向の部材。突子・横桟とともに金属製避難はしごを構成する。
- 側板(そくばん)
- すべり台の滑り面の両側に設けられ、使用者の転落を防ぐ部材。
- 直線型・らせん型(ちょくせんがた・らせんがた)
- すべり台の滑り面の形状による分類。直線型は一直線に降下し、らせん型は滑り面をらせん状に構成して限られた設置面積で高低差を降下できる。
- 入口金具(いりぐちかなぐ)
- 救助袋を建物の開口部に取り付け、袋の入口を保持する上部の枠状の部品。使用者はここから袋の中へ入って降下する。
- 展張部材(てんちょうぶざい)
- 救助袋の袋本体を展張状態に保つための部材。入口金具・取手・保護マットなどとともに救助袋を構成する。
- 保護マット(ほごまっと)
- 救助袋へ進入する際、開口部の縁などで身体を傷つけないよう保護するために設けられるマット。
- 下部支持装置(かぶしじそうち)
- 斜降式救助袋の下端を地上側で固定するための装置。真下に展張する垂直式は、このような地上固定を前提としない。
- 固定環(こていかん)
- 斜降式救助袋の下端を地上で固定するために用いる環状の金具。固定しなければ袋が安定せず使用できない。
- 取付具(とりつけぐ)
- 緩降機を開口部や壁面へ固定する金具。アーム部を介して調速器を吊り下げ、使用者の全体重を安全に支えられる強度・固定方法が求められる。
- リール
- 緩降機のロープを巻き取って収納・保管するための部品。降下速度を調節する調速器と混同させる出題が定番である。
- 可搬式・固定式(かはんしき・こていしき)
- 緩降機の分類。可搬式は持ち運びができ、使用時に取付具へ取り付けるもの。固定式は常時取付具に取り付けられているものをいう。
- 埋込式アンカー(うめこみしきあんかー)
- コンクリート躯体にあらかじめ埋め込み、避難器具の取付け具を確実に固定するための部材。使用時の荷重を建物本体へ伝える重要な役割を持つ。
- トルクレンチ
- 締付トルクを計測しながらボルト・ナットを締め付けられる工具。取付け具のボルトが規定の締付力で締結されているかの管理に用いる。
機械の基礎知識に関する用語
- 応力(おうりょく)
- 荷重を断面積で割った値(N/mm²)。引張応力・せん断応力などがあり、材料の強さを検討する基本となる。
- 許容応力(きょようおうりょく)
- 材料を安全に使用できる応力の上限。基準強さ(引張強さ等)を安全率で割って求める。
- 安全率(あんぜんりつ)
- 基準となる強さを生じる応力(又は許容応力)で割った値。基準強さが同じなら、安全率を大きくとるほど許容応力は小さくなる。
- フックの法則(ふっくのほうそく)
- 弾性限度内で応力とひずみ(ばねでは力と伸び)が比例するという法則。「反比例する」とする出題は誤りである。
- 疲労(ひろう)
- 繰り返し荷重により、静的な強さより小さい応力でも材料が破壊に至る現象。避難器具の可動部などでも考慮すべき事項である。
- 座屈(ざくつ)
- 細長い柱が圧縮荷重により途中で横に折れ曲がって不安定になる現象。細長い柱ほど起こりやすい。
- 定滑車・動滑車(ていかっしゃ・どうかっしゃ)
- 定滑車は力の向きを変えるだけで、加える力の大きさは軽減しない。動滑車1個では力が半分になる代わりに、仕事の原理によりロープを引く距離は2倍必要になる。
用語の意味を確認したら、よくある質問や一問一答で実際の問われ方に慣れておきましょう。
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