消防設備士甲種5類「鑑別・製図」(実技)出題ポイント解説
消防設備士甲種5類の実技(鑑別5問+製図2問)の頻出論点を整理します。鑑別は写真や図から器具の名称と用途を答える問題が中心で、緩降機・救助袋・金属製避難はしご・取付け具などが対象です。製図は避難器具の設置図の読み取り・作図で、開口部・操作面積・降下空間・避難空地の4要素と取付け位置が核になります。筆記で学んだ構造・法令を、具体的な器具と図面に結びつけることが攻略の鍵です。
※受験料・試験日程・合格基準・法令の数値は改定される場合があります。最新情報は必ず一般財団法人 消防試験研究センターの公式サイトでご確認ください。
実技の構成
甲種5類の実技は鑑別5問・製図2問で構成されます。鑑別は器具の写真・図示に対して名称・用途・使い方を記述し、製図は避難器具の設置図の作成や誤りの指摘などが問われます。避難器具は電気を用いないため、実技も避難器具の機械的な構造・設置に集中します。
鑑別で問われる主な器具
避難器具を構成する部品・器具を、名称と用途のセットで整理します。名称だけでは記述問題で不足しがちなので、「何のための部品か」まで答えられるようにします。
| 器具・部品 | 用途・ポイント |
|---|---|
| 緩降機(調速器) | 降下速度を一定の範囲(毎秒16〜150cm)に調節する装置。緩降機の心臓部。 |
| 着用具 | 使用者が身につけて体を支える帯・環。緩降機のロープ両端に付く。 |
| リール | 緩降機のロープを巻き取って収納・繰り出す部品。 |
| 取付具 | 緩降機・救助袋などを建物の固定部に取り付ける金具。 |
| 救助袋(斜降式/垂直式) | 斜降式=斜めに展張し下端を地上で固定/垂直式=垂直に展張し内部でらせん状に減速。 |
| 入口金具 | 救助袋を開口部に取り付ける枠。 |
| 金属製避難はしご | 固定・立てかけ・つり下げの3分類。突子で壁との間隔を保つ。 |
| 突子(とっし) | 横桟と壁面の間隔を確保し、足をかけやすくする突起。 |
| すべり台 | 要介護者・乳幼児施設向け。傾斜面を滑って避難する。 |
| 埋込式アンカー等の取付け具 | 避難器具を躯体(コンクリート等)に固定するためのアンカー。強度が求められる。 |
とくに緩降機の調速器と救助袋の斜降式/垂直式の判別は近年の頻出です。写真から方式や部品名を答え、あわせて用途・降下速度(16〜150cm/s)まで書けるようにします。
製図:避難器具の設置図
製図で中心となるのは避難器具の設置図です。器具を設置するとき、本体だけでなく安全に使うための空間を図に落とし込みます。この4要素が製図・鑑別の核です。
設置図の4要素:
開口部 → 操作面積 → 降下空間 → 避難空地
| 要素 | 図で示す内容 |
|---|---|
| 開口部 | 器具を使用するために通り抜ける窓・出入口の位置と大きさ。 |
| 操作面積 | 器具を設置・操作するために必要な床面積。開口部の内側に確保する。 |
| 降下空間 | 降下の途中で人・器具が通る、上下方向の空間。障害物があってはならない。 |
| 避難空地 | 着地地点に必要な、障害物のない空地。斜降式救助袋では下端固定の空地も要る。 |
- 取付け位置:器具の取付具・アンカーを躯体のどこに設けるかを図示します。開口部・操作面積との位置関係が問われます。
- 器具ごとの違い:緩降機・救助袋・はしごで必要な空間の形が異なります。どの器具にどの空間が要るかを対応づけて作図します。
※各要素の具体的な寸法(何メートル以上か等)は器具・用途ごとに規則・告示で定められており、本記事の確定資料の範囲外のため断定しません。実際の数値は最新の告示・規格および公式テキストで確認してください。
設置図の読み取り・誤り指摘
製図では、与えられた設置図の誤りを指摘させる出題も定番です。次の観点でチェックします。
- 降下空間に障害物がないか:庇(ひさし)・電線・樹木・突起物などが降下経路に干渉していないか。
- 避難空地が確保されているか:着地地点に十分な空地があり、避難経路が確保されているか。
- 設置階が適切か:避難階・11階以上を除く階に設置されているか(施行令第25条)。
- 器具の適応:その階・用途で使える器具か(適応表)。
鑑別・製図の対策のコツ
- 器具は「名称+用途+付く位置」の3点で覚える。緩降機なら「調速器=速度を16〜150cm/sに調節、取付具に連結」のように書けるようにします。
- 設置図は4要素の順で暗記。開口部→操作面積→降下空間→避難空地を、器具ごとに手で描けるようにします。
- 救助袋は方式判別:斜降式(斜め・下端固定)と垂直式(垂直・らせん減速)を写真から即答できるようにします。
- 数値は降下速度16〜150cm/sを中心に、鑑別の記述でも正確に引用できるようにします。
関連情報
器具の構造の詳細は避難はしご・すべり台・避難橋と救助袋・緩降機・規格で、設置基準の条文は消防関係法令で確認できます。
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