1級建築施工管理技士(第一次検定)「施工管理法」出題ポイント解説
1級建築施工管理技士(第一次検定)「施工管理法」の出題ポイントを整理。施工計画・工程管理・品質管理・安全管理の頻出論点を体系化して解説します。施工管理法は1級の中核分野で、応用能力問題(五肢択一)も出題されるため、原理を理解した実践的な学習が重要です。
※受験料・試験日程・合格基準・出題範囲は改定される場合があります。最新情報は必ず建設業振興基金の公式情報でご確認ください。
出題傾向
- 分野: 施工計画・各種届出申請・仮設計画・工程管理・品質管理・安全管理
- 出題形式: 四肢択一式の知識問題に加え、施工管理法の応用能力問題は五肢択一で出題される
- 1級の中核分野。配点が大きく、ここを得点源にできるかが合否を分ける
頻出論点1: 施工計画・各種届出申請
- 施工計画: 設計図書を確認し、品質・工程・原価・安全・環境のバランスを考慮して立案。総合施工計画書と工種別施工計画書を作成
- 事前調査: 敷地・近隣・地盤・電波障害・交通事情等を調査
- 主な届出: 建築確認申請(建築主事・指定確認検査機関)、道路使用許可(警察署長)、道路占用許可(道路管理者)、特定建設作業実施届出(市町村長)、建設工事計画届(労働基準監督署長)
頻出論点2: 仮設計画
- 仮設計画: 共通仮設(仮囲い・現場事務所・足場等)と直接仮設に区分。安全・効率・経済性を考慮
- 仮囲い: 木造2階建以上・木造以外2階建以上の工事は高さ1.8m以上の仮囲いを設ける
- 揚重・運搬計画: タワークレーン・ロングスパンエレベーター等の配置を計画。仮設電力・給排水・照明の容量を検討
頻出論点3: 工程管理 - ネットワーク工程表とクリティカルパス
- ネットワーク工程表: 作業の順序関係を矢線(アロー)と結合点で表現。各作業の所要日数から日程を計算
- 最早開始・最遅完了: 結合点時刻計算により、最早開始時刻(前進計算)と最遅完了時刻(後退計算)を求める
- クリティカルパス: 最も時間がかかる経路で、総余裕日数がゼロの作業の連なり。全体工期を支配する。重点管理対象
頻出論点4: 工程管理 - 各種フロート
- トータルフロート(TF): 作業を最早開始時刻で始め、後続作業の最遅完了時刻に間に合わせる場合の余裕。TF=最遅完了−最早開始−所要日数
- フリーフロート(FF): その作業内で自由に使え、後続作業に影響しない余裕
- ディペンデントフロート(DF): 後続作業のフロートに影響する余裕。DF=TF−FF
- クリティカルパス上の作業はTF=FF=0
頻出論点5: 工程管理 - 各種工程表の特徴
- バーチャート: 縦に作業、横に日数。作成が容易で全体を把握しやすいが、作業間の関連や重点が分かりにくい
- Sカーブ(出来高累計曲線): 工事の進捗を出来高累計で表す。予定と実績を比較して進捗を管理。バナナ曲線で許容範囲を判定
- タクト工程表: 同一作業を繰り返す基準階の工事など、繰返し作業の管理に適する
- ガントチャート: 各作業の達成度(%)を表示。進捗は分かるが日程は不明確
頻出論点6: 品質管理 - PDCAとQC七つ道具
- PDCAサイクル: Plan(計画)→Do(実施)→Check(確認)→Action(処置)を繰り返し品質を改善
- QC七つ道具: パレート図(重点項目の把握)、特性要因図(原因分析・魚の骨)、ヒストグラム(ばらつきの分布)、管理図(工程の安定性)、散布図(相関関係)、チェックシート(データ収集)、層別(グループ分け)
- 新QC七つ道具(連関図・系統図・親和図など)は言語データの整理に用いる
頻出論点7: 品質管理 - 各種試験・検査
- コンクリート: スランプ試験・空気量試験・圧縮強度試験・塩化物含有量試験。供試体は所定の養生で強度を確認
- 鉄筋・鉄骨: ガス圧接部の外観検査・超音波探傷試験・引張試験。溶接部の外観検査・超音波探傷試験
- 仕上げ: タイルの打診検査・引張接着強度試験。シーリングの接着性試験
- 検査は抜取検査と全数検査を対象に応じて使い分ける
頻出論点8: 安全管理 - 災害統計指標
- 度数率: 100万延労働時間あたりの労働災害による死傷者数。=(死傷者数÷延労働時間数)×1,000,000
- 強度率: 1,000延労働時間あたりの労働損失日数。=(労働損失日数÷延労働時間数)×1,000
- 年千人率: 労働者1,000人あたりの1年間の死傷者数。=(年間死傷者数÷年間平均労働者数)×1,000
頻出論点9: 安全管理 - 足場・支保工・墜落防止
- 足場: 作業床は幅40cm以上、床材間のすき間3cm以下。墜落防止に手すり85cm以上+中さん+幅木。わく組足場の最上層・5層以内ごとに水平材
- 型枠支保工・揚重: 組立図に基づき施工。クレーン作業は合図者・誘導者を定め、定格荷重を超えない
- 墜落防止・KY活動: 高さ2m以上の作業床端等は墜落制止用器具(フルハーネス型)を使用。作業前のKY(危険予知)活動で危険要因を共有
- リスクアセスメント: 危険性・有害性を特定し、リスクを見積もり、優先度に応じて低減措置を講じる
効果的な学習法
施工管理法は1級で配点が大きく、応用能力問題も出題される最重要分野です。ネットワーク工程表のフロート計算や災害統計指標は公式を覚えるだけでなく、実際に計算練習を重ねましょう。当サイトの一問一答で繰り返し演習し、知識を定着させてください。あわせて法規の出題ポイントへ進むと、安全管理の法的根拠が理解できます。
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