数検2級の重要用語集|数学II・数学Bの頻出用語を解説
数検2級(実用数学技能検定2級)の学習でよく出てくる用語を、出題分野ごとに6つのカテゴリ(式と証明・複素数/図形と方程式・三角関数/指数対数・微分積分/数列・ベクトル/確率・データの分析/検定の用語)に分けてまとめました。2級は高校2年程度(数学II・数学Bが中心)が目安で、1次の計算技能検定と2次の数理技能検定(記述)の2部構成です。用語の意味を押さえておくと、参考書や問題集の解説がぐっと読みやすくなります。
※出題範囲・検定方式は変わる場合があります。最新情報は必ず日本数学検定協会 公式情報でご確認ください。
式と証明・複素数
- 二項定理(にこうていり)
- (a+b)n を展開したときの各項の係数を、二項係数 nCr を用いて表す定理。一般項は nCr an-r br となり、特定の項の係数を求める問題で使われる。
- 二項係数(にこうけいすう)
- 二項定理に現れる係数 nCr のこと。n 個から r 個を選ぶ組合せの数に等しく、パスカルの三角形にも現れる。
- 多項式の除法(たこうしきのじょほう)
- 多項式を別の多項式で割り、商と余りを求める計算。整数の割り算と同じように「割られる式=割る式×商+余り」の関係が成り立つ。
- 剰余の定理(じょうよのていり)
- 多項式 P(x) を (x−a) で割ったときの余りが P(a) に等しいという定理。実際に割り算をしなくても余りを求められる。
- 因数定理(いんすうていり)
- 剰余の定理の特別な場合で、P(a)=0 ならば (x−a) が P(x) の因数になるという定理。高次方程式の因数分解に用いる。
- 恒等式(こうとうしき)
- 含まれる文字にどんな値を代入しても常に成り立つ等式。両辺の同じ次数の項の係数を比べる「係数比較」で未知の数を求める。
- 分数式(ぶんすうしき)
- 多項式を分母・分子に持つ式。約分・通分や四則計算を、整数の分数と同じ規則で行う。
- 複素数(ふくそすう)
- 実数 a, b と虚数単位 i を用いて a+bi の形で表される数。a を実部、b を虚部という。i は i2=−1 を満たす。
- 虚数単位(きょすうたんい)
- 2乗すると −1 になる数として定義される記号 i。i2=−1 が基本で、負の数の平方根を表すのに用いる。
- 共役複素数(きょうやくふくそすう)
- 複素数 a+bi に対し、虚部の符号を変えた a−bi のこと。元の数とその共役の積は実数 a2+b2 になる。
- 解と係数の関係(かいとけいすうのかんけい)
- 2次方程式 ax2+bx+c=0 の2解を α, β とすると、α+β=−b/a、αβ=c/a が成り立つという関係。解を直接求めずに対称式の値を計算できる。
- 判別式(はんべつしき)
- 2次方程式 ax2+bx+c=0 の解の種類を判別する式 D=b2−4ac。D>0で異なる2つの実数解、D=0で重解、D<0で異なる2つの虚数解をもつ。
- 高次方程式(こうじほうていしき)
- 3次以上の方程式。因数定理を使って因数分解し、より低い次数の方程式に帰着させて解くことが多い。
- 対称式(たいしょうしき)
- 含まれる文字を入れ替えても式の値が変わらない式。α+β、αβ などの基本対称式で表すことができ、解と係数の関係と組み合わせて使う。
図形と方程式・三角関数
- 内分点(ないぶんてん)
- 線分を内部で m:n の比に分ける点。2点 A(x1,y1)、B(x2,y2) を m:n に内分する点の座標は ((nx1+mx2)/(m+n), (ny1+my2)/(m+n))。
- 外分点(がいぶんてん)
- 線分の延長上で m:n の比に分ける点。内分の公式で n を −n に置き換えた形で座標を求める。m≠n のときに定まる。
- 点と直線の距離(てんとちょくせんのきょり)
- 点 (x0,y0) と直線 ax+by+c=0 の距離は |ax0+by0+c|/√(a2+b2) で求められる。点から直線に下ろした垂線の長さに等しい。
- 円の方程式(えんのほうていしき)
- 中心 (a,b)、半径 r の円は (x−a)2+(y−b)2=r2 と表される。展開した x2+y2+lx+my+n=0 の形でも与えられる。
- 軌跡(きせき)
- ある条件を満たす点が動いてできる図形。条件を座標の式で表し、x と y の関係式を導くことで、その図形(直線や円など)を求める。
- 領域(りょういき)
- 不等式を満たす点の集まりが平面上に占める範囲。たとえば y>x+1 は直線 y=x+1 の上側の部分を表す。
- 弧度法(こどほう)
- 角の大きさを、半径と弧の長さの比(ラジアン)で表す方法。半径 r の円で長さ r の弧に対する中心角が1ラジアンで、180°=πラジアン。
- ラジアン
- 弧度法における角の単位。π ラジアン=180°の関係があり、三角関数や微分積分では角をラジアンで扱うのが基本。
- 三角関数(さんかくかんすう)
- 角に対して正弦 sin、余弦 cos、正接 tan などの値を対応させる関数。単位円上の点の座標を用いて、一般角に対しても定義される。
- 単位円(たんいえん)
- 原点を中心とする半径1の円。円周上の点の座標 (cosθ, sinθ) によって、三角関数を一般角まで拡張して定義する。
- 加法定理(かほうていり)
- 2つの角の和や差の三角関数を、それぞれの角の三角関数で表す公式。sin(α±β)=sinα cosβ±cosα sinβ、cos(α±β)=cosα cosβ∓sinα sinβ。
- 2倍角の公式(にばいかくのこうしき)
- 加法定理で α=β とした公式。sin2θ=2sinθcosθ、cos2θ=cos2θ−sin2θ=1−2sin2θ=2cos2θ−1 など。
- 半角の公式(はんかくのこうしき)
- 2倍角の公式を変形して得られる、半分の角の三角関数を表す公式。sin2(θ/2)=(1−cosθ)/2、cos2(θ/2)=(1+cosθ)/2 など。
- 三角関数の合成(さんかくかんすうのごうせい)
- a sinθ+b cosθ を、1つの三角関数 r sin(θ+α) の形にまとめること。r=√(a2+b2) で、最大値・最小値を求める際に用いる。
- 三角方程式(さんかくほうていしき)
- 三角関数を含む方程式。単位円や三角関数のグラフを用いて、与えられた範囲で角を求める。
- 弧度(こど)
- 弧の長さを半径で割った値で角を表したもの。ラジアンと同義で、扇形の弧の長さ rθ や面積 (1/2)r2θ の公式で用いられる。
指数対数・微分積分
- 指数法則(しすうほうそく)
- 累乗の計算規則。am×an=am+n、(am)n=amn、a0=1 などが成り立ち、指数が0・負の数・分数の場合にも拡張される。
- 累乗根(るいじょうこん)
- n 乗すると a になる数を a の n 乗根という。√(平方根)や立方根などをまとめた呼び方で、a1/n と分数の指数でも表せる。
- 対数(たいすう)
- ax=M のとき、x を「a を底とする M の対数」といい logaM と書く。指数の関係を逆にとらえたもので、a>0, a≠1, M>0 が条件。
- 底(てい)
- 累乗 ax や対数 logaM における a のこと。対数では底は正でかつ1でない数に限られる。
- 真数(しんすう)
- 対数 logaM における M のこと。真数は必ず正でなければならず、この「真数条件」が対数の方程式・不等式を解くときに必要になる。
- 底の変換公式(ていのへんかんこうしき)
- 底を別の数にそろえる公式。logab=logcb/logca が成り立ち、底の異なる対数を計算するときに用いる。
- 常用対数(じょうようたいすう)
- 底を10とする対数 log10N のこと。けた数を求める問題などで使われ、log102≒0.3010 などの近似値が与えられることが多い。
- 対数関数(たいすうかんすう)
- y=logax で表される関数。指数関数 y=ax の逆関数にあたり、底が1より大きいか小さいかでグラフの増減が変わる。
- 微分係数(びぶんけいすう)
- 関数 f(x) の x=a における瞬間の変化の割合。平均変化率の極限 limh→0{f(a+h)−f(a)}/h で定義され、点 (a, f(a)) での接線の傾きに等しい。
- 導関数(どうかんすう)
- 各点での微分係数を対応させてできる関数。f'(x) と書き、f(x) を微分して求める。xn の導関数は nxn-1。
- 接線(せっせん)
- 曲線上の1点で曲線に接する直線。点 (a, f(a)) における接線の傾きは微分係数 f'(a) に等しく、y−f(a)=f'(a)(x−a) で表される。
- 増減(ぞうげん)
- 関数の値が増えるか減るかの変化。導関数 f'(x) の符号で判定し、f'(x)>0なら増加、f'(x)<0なら減少となる。
- 極大・極小(きょくだい・きょくしょう)
- 関数が増加から減少に変わる点の値が極大値、減少から増加に変わる点の値が極小値。多くの場合 f'(x)=0 となる点で起こる。
- 不定積分(ふていせきぶん)
- 微分すると元の関数になる関数(原始関数)を求めること。積分定数 C を含み、xn の不定積分は xn+1/(n+1)+C(n≠−1)。
- 定積分(ていせきぶん)
- 関数 f(x) を区間 [a,b] で積分した値。原始関数を F(x) とすると ∫abf(x)dx=F(b)−F(a) で計算でき、定数になる。
- 面積(めんせき)
- 曲線と x 軸などで囲まれた図形の面積。定積分を用いて求め、区間で被積分関数が負になる場合は符号に注意して計算する。
- 原始関数(げんしかんすう)
- 微分すると f(x) になる関数 F(x) のこと。不定積分で求められ、定数の違いを除いて定まる。
数列・ベクトル
- 等差数列(とうさすうれつ)
- 隣り合う項の差が一定の数列。その一定の差を公差という。初項 a、公差 d の第n項は a+(n−1)d。
- 公差(こうさ)
- 等差数列で、後の項から前の項を引いた一定の差のこと。記号 d で表されることが多い。
- 等比数列(とうひすうれつ)
- 隣り合う項の比が一定の数列。その一定の比を公比という。初項 a、公比 r の第n項は arn-1。
- 公比(こうひ)
- 等比数列で、後の項を前の項で割った一定の比のこと。記号 r で表されることが多い。
- 数列の和(すうれつのわ)
- 数列の初項から第n項までを足し合わせた値。等差数列の和は (1/2)n(初項+末項)、等比数列の和は a(rn−1)/(r−1)(r≠1)で求める。
- シグマ(Σ)
- 数列の和を表す記号。Σk=1nak は a1 から an までの和を意味する。Σk=n(n+1)/2 などの公式がある。
- 階差数列(かいさすうれつ)
- もとの数列の隣り合う項の差を並べてできる数列。階差数列の和を使って、もとの数列の一般項を求めることができる。
- 漸化式(ぜんかしき)
- 数列の各項を、前の項(や前のいくつかの項)を用いて表した関係式。たとえば an+1=an+d のように、項どうしの関係から一般項を求める。
- 一般項(いっぱんこう)
- 数列の第n項を n の式で表したもの。一般項が分かれば、任意の番号の項の値を直接計算できる。
- 数学的帰納法(すうがくてききのうほう)
- すべての自然数 n について命題が成り立つことを示す証明法。(1) n=1 で成立、(2) n=k で成立を仮定すると n=k+1 でも成立、の2段階で示す。
- ベクトル
- 大きさと向きをもつ量。矢印で表され、平行移動しても同じベクトルとみなす。和・差や実数倍が定義される。
- 成分表示(せいぶんひょうじ)
- ベクトルを座標を使って (a, b) のように表す方法。和・差・実数倍は成分ごとに計算でき、大きさは √(a2+b2)。
- 内積(ないせき)
- 2つのベクトルから定まる実数で、a・b=|a||b|cosθ(θ は2ベクトルのなす角)で定義される。成分では a1b1+a2b2。垂直のとき内積は0。
- 位置ベクトル(いちベクトル)
- 定めた基準点(原点など)から各点へ向かうベクトルで、点の位置を表す。内分点・外分点や重心の位置を、位置ベクトルの式で表せる。
- 平行(へいこう)
- 2つのベクトルが同じ向きまたは反対向きであること。零ベクトルでない b に対し、a=kb となる実数 k があるとき a と b は平行。
- なす角(なすかく)
- 2つのベクトルの間にできる角。内積の定義 a・b=|a||b|cosθ から、cosθ を計算してなす角を求める。
確率・データの分析
- 順列(じゅんれつ)
- 異なる n 個から r 個を取り出して1列に並べる並べ方の総数。順序を区別し、nPr=n!/(n−r)! で計算する。
- 組合せ(くみあわせ)
- 異なる n 個から r 個を取り出す選び方の総数。順序を区別せず、nCr=nPr/r! で計算する。
- 階乗(かいじょう)
- 1 から n までの自然数をすべてかけ合わせた積を n! と書き、n の階乗という。0!=1 と定める。順列・組合せの計算に用いる。
- 余事象(よじしょう)
- ある事象 A に対して、A が起こらないという事象。その確率は1から A の確率を引いた 1−P(A) で求められ、「少なくとも」を含む問題で有効。
- 独立試行(どくりつしこう)
- 前の結果が後の結果に影響しない試行。各回が独立なら、それぞれの確率の積で全体の確率を計算できる。
- 反復試行(はんぷくしこう)
- 同じ条件の独立試行をくり返すこと。1回で確率 p の事象が n 回中 r 回起こる確率は nCr pr(1−p)n-r。
- 条件付き確率(じょうけんつきかくりつ)
- 事象 A が起こったという条件のもとで事象 B が起こる確率。PA(B)=P(A∩B)/P(A) で定義される。
- 期待値(きたいち)
- 確率変数のとる値に、それぞれの確率をかけて足し合わせた値。平均的に期待される値を表し、E(X)=Σ(値×確率) で計算する。
- 分散(ぶんさん)
- データや確率変数が平均からどれだけ散らばっているかを表す量。各値と平均の差の2乗の平均で計算する。
- 標準偏差(ひょうじゅんへんさ)
- データの散らばりの度合いを表す量で、分散の正の平方根。もとのデータと同じ単位になるため、散らばりの大きさを比べやすい。
- 相関係数(そうかんけいすう)
- 2つの変量の間の直線的な関係の強さを表す値。−1から1までの値をとり、1に近いほど正の相関、−1に近いほど負の相関が強い。
- 共分散(きょうぶんさん)
- 2つの変量がともに平均から離れる傾向を表す量。各変量の偏差の積の平均で求め、相関係数の計算に用いられる。
- 偏差(へんさ)
- 各データの値から平均値を引いた差。偏差の2乗の平均が分散になり、データの散らばりを調べる基礎となる。
- 確率変数(かくりつへんすう)
- 試行の結果に応じて値が定まる変数。各値に確率が対応し、その対応を確率分布という。期待値や分散を考える対象になる。
検定の用語
- 実用数学技能検定(じつようすうがくぎのうけんてい)
- 日本数学検定協会が実施する数学・算数の技能検定。通称「数検」。階級が分かれており、2級は高校2年程度(数学II・数学B中心)が目安。
- 1次(計算技能検定)(いちじ・けいさんぎのうけんてい)
- 数検2級の前半の検定で、計算を中心とした問題で構成される。本サイトの一問一答が対応するのはこの1次の部分。
- 2次(数理技能検定)(にじ・すうりぎのうけんてい)
- 数検2級の後半の検定で、記述式の問題で構成される。考え方の筋道を式や文章で示す力が問われ、本サイトの一問一答では対象外。
- 計算技能(けいさんぎのう)
- 数式を正確に計算したり、方程式を解いたりする技能。1次(計算技能検定)で主に問われる力のこと。
- 数理技能(すうりぎのう)
- 数学的に考え、筋道を立てて表現したり証明したりする技能。2次(数理技能検定)で問われる、記述式中心の力のこと。
- 記述式(きじゅつしき)
- 答えだけでなく、解答に至る考え方や計算の過程を書いて示す解答形式。数検2級の2次で採用され、論理の筋道も採点の対象になる。
- 階級(かいきゅう)
- 数検における習熟度の段階区分。1級から各級・各階級まで分かれており、2級は準2級の上、準1級の下に位置づけられる。
- 合格基準(ごうかくきじゅん)
- 合格に必要な得点の目安。数検2級は1次が全問題の70%程度、2次が60%程度が合格ラインの目安とされ、両方を満たすと合格となる。
- 検定料(けんていりょう)
- 検定を受けるために支払う受検料。数検2級は2026年度で6,500円とされるが、年度や受検方式で変動するため公式での確認が必要。
- 提携会場(ていけいかいじょう)
- 協会が実施する個人受検で利用される検定会場。指定された日程・会場で受検する形式で、団体受検と区別される。
- 団体受検(だんたいじゅけん)
- 学校・塾などがまとめて申し込み、その施設で実施する受検方式。在籍者などがまとまって受検する形態で、個人受検と区別される。
- 準2級(じゅんにきゅう)
- 2級の一つ下の階級で、高校1年程度(数学I・数学A)が目安とされる。2級は準2級より範囲が広がり、数II・数Bが中心となる。
- 準1級(じゅんいっきゅう)
- 2級の一つ上の階級で、高校3年程度(数学III中心)が目安とされる。2級合格後の次のステップとして挑戦されることが多い。
📚 関連資格の用語集【語学・教育】
同じ語学・教育の資格では用語が重複・関連することが多くあります。あわせて確認すると理解が深まります。
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