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消防設備士甲種2類「基礎的知識(機械・電気)」出題ポイント解説

消防設備士甲種第2類の「基礎的知識(機械・電気)」分野の出題ポイントを整理します。ここは物理・数学の基礎法則が問われる分野で、他類保有などによる科目免除を受けない受験者が対象です。泡消火設備のポンプ・配管を理解する土台となる流体力学(パスカルの原理・ベルヌーイ・全揚程)と、加圧送水装置の制御を支える電気(オームの法則・電力・三相交流)を押さえます。

※受験料・試験日程・合格基準・法令の数値は改定される場合があります。最新情報は必ず一般財団法人 消防試験研究センターの公式サイトでご確認ください。

この分野の位置づけ

基礎的知識(機械・電気)は筆記のうち機械・電気で計10問程度が出題されます。ここで扱うのは普遍的な物理法則であり、条番号のような法令数値ではありません。泡消火設備固有の話ではなく、加圧送水装置(ポンプ)・配管・電気制御を理解するための土台と考えてください。計算問題が中心なので、公式を覚えるだけでなく「代入して解ける」状態に仕上げるのが得点の鍵です。

機械(流体・材料)

1. パスカルの原理と静水圧

密閉容器内の流体に加えた圧力は、流体のすべての部分に同じ大きさで伝わる、というのがパスカルの原理です。水深による圧力(静水圧)はp=ρgh(ρ:密度、g:重力加速度、h:水深)で表され、深さに比例して大きくなります。圧力を水柱の高さで表したものが水頭(ヘッド)で、ポンプの揚程を考える際の基本になります。

2. ベルヌーイの定理と連続の式

ベルヌーイの定理は、流れる流体の「圧力エネルギー+位置エネルギー+運動エネルギー」の総和が一定に保たれるという関係です。速度が上がれば圧力が下がる、という直感に反する現象を説明します。連続の式は、非圧縮性流体で「断面積×流速=一定」となる関係で、管が細くなると流速が上がることを表します。これは混合装置のベンチュリ管(プロポーショナー)で薬剤が吸引される原理そのものです。

3. ポンプと全揚程・キャビテーション

加圧送水装置には主に渦巻ポンプ(遠心ポンプ)が用いられます。ポンプが液体を押し上げられる高さの合計を全揚程といい、実揚程+摩擦損失水頭+放射に必要な圧力水頭で構成されます。吸込側の圧力が下がりすぎて水が局所的に沸騰・気泡化し、性能低下や壊食を招く現象がキャビテーションです。吸込揚程を大きくとりすぎない・呼水を確保するといった対策と結びつけて覚えます。

4. 管摩擦損失

配管内を水が流れると、管壁との摩擦でエネルギーが失われます(摩擦損失水頭)。損失は流速が速いほど、管が細く長いほど大きくなります。全揚程の算定で摩擦損失を足し忘れると必要ポンプ能力を過小評価してしまう点に注意します。

5. 応力・ひずみ・安全率

材料に外力が働くと内部に応力が生じ、変形の割合をひずみで表します。弾性範囲では応力とひずみが比例します(フックの法則)。実際に使う許容応力に対し、材料の基準強さがどれだけ余裕をもつかを示すのが安全率で、「安全率=基準強さ÷許容応力」で表されます。

電気

1. オームの法則と合成抵抗

オームの法則 V=IR(電圧=電流×抵抗)が電気計算の基本です。抵抗の合成は次の2パターンを確実に。

接続合成抵抗特徴
直列R=R₁+R₂+…電流は共通、電圧が分かれる(分圧)
並列1/R=1/R₁+1/R₂+…電圧は共通、電流が分かれる(分流)

直列回路では各抵抗に加わる電圧が抵抗比で分かれ(分圧)、並列回路では各抵抗に流れる電流が抵抗の逆比で分かれます(分流)。

2. 電力

電力はP=VI=I²R=V²/Rで求めます。同じ式でも与えられた値に応じて形を選べるようにしておくと計算が速くなります。抵抗で消費される電力は熱(ジュール熱)として現れます。

3. 電磁誘導

コイルを貫く磁束が変化すると起電力が生じるのが電磁誘導で、生じる起電力は磁束の変化の割合に比例します(ファラデーの法則)。誘導起電力は磁束の変化を妨げる向きに生じます(レンツの法則)。発電機・変圧器の原理として押さえます。

4. 交流:実効値・力率・三相

交流は瞬時に大きさが変化するため、直流と同じ発熱をする値として実効値を使います(正弦波では最大値÷√2)。電圧と電流の位相差により有効に使われる電力の割合を力率といい、cosθで表します。加圧送水装置のポンプ用モーターには三相交流が広く使われ、単相より効率よく大きな動力を得られます。

学習のコツ

関連情報

ここで学んだポンプ・配管の知識は泡放出口・設備方式の加圧送水装置の理解に直結し、系統図の作図は鑑別・製図につながります。

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📑 同じ資格の他章を学ぶ

他章の重要論点も併せて押さえると、関連分野の理解が深まり合格率が向上します。各章の頻出パターンを順に確認していきましょう。

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