資格道場
学習状況 お問い合わせ ログイン 無料登録

電験三種(第三種電気主任技術者)「理論」の一問一答

1 / -- 正解: 0
📖 電験三種(第三種電気主任技術者)「理論」の全365問と解説(一覧)

電験三種(第三種電気主任技術者)の理論に関する一問一答(全365問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。

  1. 問1.オームの法則によれば、I=R/Vで電流が表される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。オームの法則は「I=V/R」(V÷Rで電流、R÷Vではない)。

  2. 問2.抵抗率が大きいほど、同じ形状の導体の電気抵抗は小さくなる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。抵抗R=ρl/A(ρ:抵抗率、l:長さ、A:断面積)。抵抗率が大きいほど抵抗は大きくなります。

  3. 問3.直列接続のR1、R2の合成抵抗は1/(1/R1+1/R2)で表される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。直列の合成抵抗は「R1+R2」(並列の合成は1/(1/R1+1/R2))。

  4. 問4.並列に接続された抵抗R1、R2の合成抵抗はR1+R2で表される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。並列接続では1/R=1/R1+1/R2であり、合成抵抗はR=R1R2/(R1+R2)となります。

  5. 問5.キルヒホッフの第一法則(電流則)は、「回路の任意の節点に流入する電流の総和は、流出する電流の総和に等しい」ことを述べている。

    正解:○(正しい)

    解説:キルヒホッフの電流則(KCL)の正しい記述です。

  6. 問6.キルヒホッフの第二法則(電圧則)は、「任意の閉回路において起電力の総和と電圧降下の総和は等しい」ことを述べている。

    正解:○(正しい)

    解説:キルヒホッフの電圧則(KVL)の正しい記述です。

  7. 問7.電力P[W]は、電圧V[V]と電流I[A]の積で表される(直流の場合)。

    正解:○(正しい)

    解説:直流回路における電力はP=VIで表されます。

  8. 問8.抵抗Rに電流Iが流れるときの消費電力はP=I/Rで表される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。抵抗の消費電力は「P=I²R」(I/Rではない)。

  9. 問9.静電容量Cのコンデンサに電圧Vを加えたときに蓄えられる電荷QはQ=CVで表される。

    正解:○(正しい)

    解説:コンデンサの基本式 Q=CV(電荷=容量×電圧)。Cの単位F(ファラド)、Qは[C]クーロン、Vはボルト。電荷量はキャパシタンスと電圧の積で決まる電気回路の基本式。

  10. 問10.平行平板コンデンサの静電容量は、極板面積に反比例し、極板間距離に比例する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。C=εA/d。面積Aに比例し、距離dに反比例します。

  11. 問11.コンデンサを直列接続した場合、合成静電容量は各静電容量の和になる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。コンデンサの直列接続は1/C=1/C1+1/C2で、並列接続がC=C1+C2です。

  12. 問12.磁界中で電流が受ける力の向きは、フレミングの左手の法則で求められる。

    正解:○(正しい)

    解説:フレミングの左手の法則:親指=力F、人差し指=磁束B、中指=電流Iです。

  13. 問13.磁界中で導体が動くときの起電力の向きは、フレミングの左手の法則で求める。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。動く導体の起電力は「右手の法則」(左手は電流が受ける力)。

  14. 問14.ファラデーの電磁誘導の法則により、誘導起電力はコイルを貫く磁束の時間変化率に比例する。

    正解:○(正しい)

    解説:e=-N(dΦ/dt)でファラデーの法則の正しい記述です。

  15. 問15.レンツの法則では、誘導電流は磁束の変化を妨げる向きに流れる。

    正解:○(正しい)

    解説:レンツの法則: 誘導電流は磁束の変化を妨げる方向に流れる。エネルギー保存則の電磁誘導版。誘導起電力eはe=-dΦ/dtで表され、負号がレンツの法則を表す。

  16. 問16.正弦波交流の実効値は、最大値のルート2倍である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正弦波の実効値=最大値/√2です。最大値=実効値×√2なので逆になっています。

  17. 問17.RLC直列回路で共振したとき、回路のインピーダンスは無限大となる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。直列共振でインピーダンスは「抵抗Rのみ(最小)」(無限大は並列共振)。

  18. 問18.インダクタンスLのコイルの誘導リアクタンスはL/ωである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。誘導リアクタンスは「ωL」(L/ωではない)。

  19. 問19.静電容量Cのコンデンサに角周波数ωの交流を加えたとき、容量リアクタンスはωCである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。容量リアクタンスX_C=1/(ωC)=1/(2πfC)です。ωCではなくその逆数です。

  20. 問20.交流回路において、電圧と電流の位相差の余弦値を力率という。

    正解:○(正しい)

    解説:力率cosφで、φは電圧と電流の位相差です。

  21. 問21.有効電力Pは、皮相電力Sに力率cosφを掛けたものである。

    正解:○(正しい)

    解説:P=Scosφ、Q=Ssinφ、S=√(P²+Q²)です。

  22. 問22.Y結線(星形結線)の線間電圧は相電圧の2倍である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。Y結線の線間電圧は「相電圧の√3倍」(2倍ではない)。

  23. 問23.Δ結線(三角結線)の線電流は相電流と等しい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。Δ結線の線電流は「相電流の√3倍」(等しくはない、Yの場合は等しい)。

  24. 問24.平衡三相交流の有効電力は、P=線間電圧×線電流×cosφで表される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。三相有効電力は「P=√3×線間電圧×線電流×cosφ」(√3係数必要)。

  25. 問25.トランジスタは、ベース・エミッタ・コレクタの3つの電極を持つ半導体素子である。

    正解:○(正しい)

    解説:バイポーラトランジスタはB・E・Cの3電極を持ちます。

  26. 問26.ダイオードは電流を一方向にしか流さない整流作用を持つ半導体素子である。

    正解:○(正しい)

    解説:ダイオードはpn接合の整流素子で電流を一方向(順方向)にしか流さない。順方向電圧降下は約0.6〜0.7V(Si)。整流回路・スイッチング回路の基本素子。

  27. 問27.クーロンの法則によれば、点電荷間の力は距離に反比例する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。クーロン力は「距離の2乗に反比例」(単純反比例ではない)。

  28. 問28.電界の強さEと電位Vの関係は、E=dV/dxで表される(一次元)。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。E=「-dV/dx」(マイナス、電位高→低の向きに電界)。

  29. 問29.アンペアの周回積分の法則によれば、閉曲線に沿った磁界の積分値は、その閉曲線を貫く電流の総和に等しい。

    正解:○(正しい)

    解説:アンペールの法則の正しい記述です(∮H・dl=I)。

  30. 問30.インダクタンスLのコイルに蓄えられるエネルギーはW=LI²で表される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。W=(1/2)LI²です。1/2が必要です。

  31. 問31.コンデンサに蓄えられるエネルギーはW=(1/2)LI²で表される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。コンデンサのエネルギーは「W=(1/2)CV²」(LI²はインダクタ)。

  32. 問32.電気力線は負電荷から出て正電荷に入る向きを持つ。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。電気力線は「正電荷から出て負電荷に入る」(記述が逆)。

  33. 問33.磁力線は、磁石内部でN極からS極に向かう。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。磁石内部では「S極からN極」へ向かう(外部はN→S、閉曲線)。

  34. 問34.テブナンの定理は、任意の2端子を持つ線形回路を等価な電流源と並列抵抗の回路に置き換える定理である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。テブナンの定理は電圧源と直列抵抗への等価変換です。電流源と並列抵抗への変換はノートンの定理です。

  35. 問35.重ね合わせの理は、非線形回路でも成立する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。重ね合わせの理は「線形回路でのみ」成立(非線形では不成立)。

  36. 問36.抵抗10Ωに電圧20Vを加えたとき、流れる電流[A]はいくらか。

    • ア.0.5
    • イ.2
    • ウ.1
    • エ.5

    正解:イ.2

    解説:オームの法則I=V/R=20/10=2[A]。

  37. 問37.抵抗20Ωに電流3Aが流れたときの消費電力[W]はいくらか。

    • ア.30
    • イ.60
    • ウ.180
    • エ.120

    正解:ウ.180

    解説:P=I²R=3²×20=9×20=180[W]。

  38. 問38.抵抗10Ωと15Ωを並列接続したときの合成抵抗[Ω]はいくらか。

    • ア.25
    • イ.8
    • ウ.12.5
    • エ.6

    正解:エ.6

    解説:R=(10×15)/(10+15)=150/25=6[Ω]。

  39. 問39.静電容量6μFと3μFのコンデンサを直列接続したときの合成静電容量[μF]はいくらか。

    • ア.2
    • イ.1
    • ウ.4.5
    • エ.9

    正解:ア.2

    解説:1/C=1/6+1/3=1/6+2/6=3/6=1/2。C=2[μF]。

  40. 問40.周波数50Hzの交流で、インダクタンス0.1Hのコイルの誘導リアクタンス[Ω]として最も近い値はどれか。

    • ア.15.7
    • イ.31.4
    • ウ.62.8
    • エ.100

    正解:イ.31.4

    解説:X_L=2πfL=2π×50×0.1=10π≒31.4[Ω]。

  41. 問41.正弦波交流の最大値が141Vのとき、実効値[V]として最も近い値はどれか。

    • ア.50
    • イ.141
    • ウ.100
    • エ.200

    正解:ウ.100

    解説:実効値=最大値/√2=141/1.414≒100[V]。

  42. 問42.R=4Ω、X_L=3Ωの直列回路のインピーダンス[Ω]はいくらか。

    • ア.1
    • イ.25
    • ウ.7
    • エ.5

    正解:エ.5

    解説:Z=√(R²+X_L²)=√(16+9)=√25=5[Ω]。

  43. 問43.皮相電力100kVA、力率0.8の負荷の有効電力[kW]はいくらか。

    • ア.80
    • イ.60
    • ウ.100
    • エ.125

    正解:ア.80

    解説:P=Scosφ=100×0.8=80[kW]。

  44. 問44.平衡三相Y結線において、相電圧が200Vのときの線間電圧[V]として最も近い値はどれか。

    • ア.115
    • イ.346
    • ウ.200
    • エ.400

    正解:イ.346

    解説:線間電圧=√3×相電圧=1.732×200≒346[V]。

  45. 問45.線間電圧200V、線電流10A、力率0.8の平衡三相負荷の有効電力[kW]として最も近い値はどれか。

    • ア.1.6
    • イ.2.0
    • ウ.2.77
    • エ.3.46

    正解:ウ.2.77

    解説:P=√3VIcosφ=1.732×200×10×0.8≒2771[W]≒2.77[kW]。

  46. 問46.静電容量10μFのコンデンサに100Vの電圧を加えたとき、蓄えられる電荷[μC]はいくらか。

    • ア.100
    • イ.500
    • ウ.10000
    • エ.1000

    正解:エ.1000

    解説:Q=CV=10×100=1000[μC]。

  47. 問47.インダクタンス0.5H、電流2Aのコイルに蓄えられる磁気エネルギー[J]はいくらか。

    • ア.1
    • イ.0.5
    • ウ.2
    • エ.4

    正解:ア.1

    解説:W=(1/2)LI²=0.5×0.5×4=1[J]。

  48. 問48.起電力100V、内部抵抗2Ωの電源に抵抗8Ωの負荷を接続したとき、負荷を流れる電流[A]はいくらか。

    • ア.5
    • イ.10
    • ウ.12.5
    • エ.50

    正解:イ.10

    解説:I=E/(r+R)=100/(2+8)=10[A]。

  49. 問49.RLC直列回路でR=10Ω、X_L=20Ω、X_C=14Ωのとき、インピーダンス[Ω]として最も近い値はどれか。

    • ア.6
    • イ.10
    • ウ.11.66
    • エ.24

    正解:ウ.11.66

    解説:X=X_L-X_C=6、Z=√(10²+6²)=√136≒11.66[Ω]。

  50. 問50.電界の強さが500V/mの一様電界中で、距離0.2mの2点間の電位差[V]はいくらか。

    • ア.25
    • イ.50
    • ウ.2500
    • エ.100

    正解:エ.100

    解説:V=Ed=500×0.2=100[V]。

  51. 問51.オームの法則は、抵抗R[Ω]に電圧V[V]を加えると電流I=V/R[A]が流れることを表す。

    正解:○(正しい)

    解説:オームの法則:V=IR、I=V/R、R=V/I。電気回路の最も基本的な法則。

  52. 問52.可動コイル形計器は直流専用の計器で、測定量の平均値を指示する。

    正解:○(正しい)

    解説:可動コイル形計器は永久磁石の磁界中に置いた可動コイルに働く電磁力で振れ、駆動トルクが電流の瞬時値に比例するため平均値を指示する(正弦波交流では0を指す)。そのため直流専用で、交流の測定には整流器を組み合わせた整流形計器を用いる。

  53. 問53.二電力計法では、三相3線式回路の三相電力を、2台の単相電力計の指示の代数和として求めることができる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。2台の電力計の指示をW1・W2とすると、三相3線式では3本の線電流の和が0になるため、W1+W2が三相電力に等しくなる(ブロンデルの定理)。この関係は負荷が平衡でも不平衡でも成り立つ。平衡負荷で負荷の力率角をφとすると、一方の指示は線間電圧×線電流×cos(30°−φ)、他方は線間電圧×線電流×cos(30°+φ)となり、φが60°を超える(力率が0.5未満の)とき後者は負になる。そのときは負の値のまま加える、つまり代数和をとる。

    根拠: Virtual Labs(IIT Roorkee)Basic Electrical Science「Power consumed by three phase resistive load by two wattmeter method」Theory W1+W2 が各相の電力の和に等しいことの導出(星形・三角形結線)、Advantages:balanced でも unbalanced でも適用できる / Virtual Labs(IIT Roorkee)「Three phase power measurement」Theory 平衡負荷で P1=√3VI cos(30°−φ)、P2=√3VI cos(30°+φ)(V13・V23 は線間電圧)。φ>60° で cos(30°+φ)<0 となるのは式からの計算

  54. 問54.抵抗R1とR2を直列接続すると、合成抵抗はR1+R2となる。

    正解:○(正しい)

    解説:直列合成:R = R1 + R2 + ... 同じ電流が流れ、電圧は分圧される。

  55. 問55.可動鉄片形計器は、交流の平均値を指示する計器である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。可動鉄片形計器は固定コイルの磁界で鉄片を動かす計器で、駆動トルクが電流の2乗に比例するため実効値を指示し、商用周波数の交流電流計・電圧計に広く使われる。平均値を指示するのは可動コイル形計器である。

  56. 問56.電圧計の測定範囲を拡大するには、倍率器を電圧計と並列に接続する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。倍率器は電圧計と直列に接続して電圧を分担させ、測定範囲を広げる。内部抵抗 rv の電圧計の範囲を m 倍にする倍率器の抵抗は (m−1)rv。並列に接続して電流を分けるのは電流計の分流器である。

  57. 問57.交流のインピーダンスは、抵抗とリアクタンスのベクトル和で表される複素数である。

    正解:○(正しい)

    解説:インピーダンス Z = R + jX(R:抵抗、X:リアクタンス)。位相差が生じる。

  58. 問58.Y(スター)結線では、線間電圧は相電圧と等しい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。Y結線の線間電圧は「相電圧の√3倍」(等しいのはΔ結線)。

  59. 問59.平行に置いた2本の導体に同じ向きの電流を流すと、導体間には反発力が働く。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。一方の電流がつくる磁界と他方の電流との間にフレミングの左手の法則による力が働き、同じ向きの電流では吸引力、逆向きでは反発力となる。単位長さあたりの力は F=μ0I1I2/(2πr)[N/m]。

  60. 問60.電磁誘導は、コイルを貫く磁束が変化したときに、コイルに起電力が誘導される現象である。

    正解:○(正しい)

    解説:ファラデーの電磁誘導法則:e = -N×dΦ/dt。発電機・変圧器の動作原理。

  61. 問61.コイルの自己インダクタンスは、コイルを流れる電流の変化に対する起電力の比例定数である。

    正解:○(正しい)

    解説:自己インダクタンス L[H]:e = -L×di/dt。コイルの電流変化を妨げる性質を表す。

  62. 問62.磁気回路の磁気抵抗は、磁路の長さに比例し、透磁率と磁路の断面積に反比例する。

    正解:○(正しい)

    解説:磁気抵抗は Rm=l/(μS)[A/Wb](l:磁路の長さ、μ:透磁率、S:断面積)。起磁力 NI=Rm×Φ(磁気回路のオームの法則)で、電気抵抗 R=ρl/S と同じ形になる。

  63. 問63.半導体のp型のキャリアは電子、n型のキャリアは正孔である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。p型「正孔(ホール)」、n型「電子」(記述が逆)。

  64. 問64.ダイオードは、両方向(順・逆)に電流を流す素子である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ダイオードは「順方向のみ電流を流す」(整流作用)。

  65. 問65.バイポーラトランジスタはnpn型のみで、pnpは存在しない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。BJTは「npnとpnp」の両方が存在(電子と正孔のキャリア)。

  66. 問66.FETは、ゲート電流でドレイン電流を制御する電流駆動素子である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。FETは「ゲート電圧」で制御(電圧駆動素子)。電流駆動はBJT。

  67. 問67.論理回路のAND・OR・NOT・NAND・NORゲートは、デジタル回路の基本構成要素である。

    正解:○(正しい)

    解説:基本論理ゲート:AND・OR・NOT・XORと派生のNAND・NOR・XNOR。CMOSでは NAND・NORが基本セル。

  68. 問68.カルノー図は、論理関数を視覚的に簡略化するための表である。

    正解:○(正しい)

    解説:カルノー図:4入力までは見やすい。隣接1セルでまとめてゲート数最小化。論理回路設計の基本ツール。

  69. 問69.D-A変換器(デジタル-アナログ変換器)は、デジタル信号をアナログ信号に変換する回路である。

    正解:○(正しい)

    解説:D-A変換:抵抗ラダー型・R-2R型等。CDプレイヤーやオーディオ機器のアナログ出力に使用。

  70. 問70.A-D変換器は、デジタル信号をアナログ信号に変換する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。A-D変換は「アナログ→デジタル」(D-A変換が逆)。

  71. 問71.電子部品の電力消費は、P=VI(直流回路)またはP=VIcosθ(交流回路、cosθは力率)で計算される。

    正解:○(正しい)

    解説:電力:直流P=VI、交流P=VIcosθ(有効電力)。皮相電力S=VI、無効電力Q=VIsinθ。

  72. 問72.抵抗5Ωと10Ωを並列接続したときの合成抵抗はいくらか。

    • ア.15Ω
    • イ.3.33Ω
    • ウ.7.5Ω
    • エ.0.5Ω

    正解:イ.3.33Ω

    解説:並列:5×10/(5+10) = 50/15 ≈ 3.33Ω。並列は元の最小抵抗より小さい。

  73. 問73.自己インダクタンス3mHと5mHの2つのコイルを、相互インダクタンス2mHで磁束が強め合うように直列に接続したときの合成インダクタンス[mH]はいくらか。

    • ア.8
    • イ.10
    • ウ.12
    • エ.16

    正解:ウ.12

    解説:磁束が強め合う和動接続の合成インダクタンスは L=L1+L2+2M=3+5+2×2=12mH。相互インダクタンスは両方のコイルに生じるため 2M を加える。

  74. 問74.次のうち、電圧駆動素子はどれか。

    • ア.バイポーラトランジスタ(BJT)
    • イ.コンデンサ
    • ウ.抵抗器
    • エ.FET(電界効果トランジスタ)

    正解:エ.FET(電界効果トランジスタ)

    解説:FET:電圧駆動(ゲート電圧で制御)。BJT:電流駆動(ベース電流で制御)。

  75. 問75.次の論理ゲートで、入力AとBが共に1のとき出力が0となるのはどれか。

    • ア.NAND
    • イ.OR
    • ウ.AND
    • エ.NOR

    正解:ア.NAND

    解説:NAND(AND否定):A=1,B=1で出力0、それ以外1。AND:両方1で1、OR:いずれか1で1、NOR:両方0で1。

  76. 問76.A-D変換のサンプリング定理(ナイキスト)に従うと、最高周波数fの信号を完全に再現するためのサンプリング周波数の最低値はどれか。

    • ア.f/2
    • イ.2f
    • ウ.f
    • エ.4f

    正解:イ.2f

    解説:ナイキスト周波数:信号最高周波数の2倍以上のサンプリング周波数で完全再現。CDは22.05kHzまで→44.1kHzサンプリング。

  77. 問77.RLC直列回路の共振周波数は、誘導リアクタンスXLと容量リアクタンスXCが等しくなる周波数である。

    正解:○(正しい)

    解説:共振条件:XL=XC、すなわち2πfL=1/(2πfC)。共振周波数 f = 1/(2π√LC)。インピーダンスは抵抗Rのみとなり最小。

  78. 問78.直列共振では、共振周波数でインピーダンスが最大となり電流が最小になる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。直列共振は「インピーダンス最小・電流最大」(最大・最小は並列共振)。

  79. 問79.並列共振では、共振周波数でインピーダンスが最小となり電流が最大になる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。並列共振は「インピーダンス最大・電流最小」(最小・最大は直列共振)。

  80. 問80.Q値(共振の鋭さ)は、共振周波数を3dB帯域幅で除した値で、大きいほど共振が鋭い。

    正解:○(正しい)

    解説:Q値:Quality Factor。Q=f0/Δf(共振周波数/3dB帯域幅)。フィルタの選択度・受信機の同調精度に影響。

  81. 問81.電界の強さE[V/m]は、単位電荷に作用する力で、点電荷からの距離rの2乗に反比例する。

    正解:○(正しい)

    解説:電界:E=F/q=kQ/r²。クーロン力との関係。電気力線・等電位線で可視化。

  82. 問82.ホール効果とは、半導体に電流を流し、電流と同じ向きに磁界を加えると、電流と磁界の両方に垂直な方向に起電力が生じる現象である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ホール効果は電流と垂直な向きに磁界を加えたとき、キャリアがローレンツ力で曲げられて、電流と磁界の両方に垂直な方向に電圧(ホール電圧)が生じる現象である。磁界が電流と同じ向きではキャリアに力が働かず、ホール電圧は生じない。

  83. 問83.異なる2種類の金属を接続して閉回路をつくり、2つの接合点に温度差を与えると起電力が生じる現象を、ペルチェ効果という。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。この現象はゼーベック効果で、熱電対による温度測定に利用される。ペルチェ効果は逆に、異種金属の接合部に電流を流すと接合部で熱の吸収・発生が起こる現象で、電子冷却に利用される。

  84. 問84.インダクタのエネルギーWは、W=(1/2)CV²で表される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。インダクタのエネルギーは「W=(1/2)LI²」(CV²はコンデンサ)。

  85. 問85.電磁波の伝搬速度は真空中で約1×10⁵ m/sである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。電磁波速度は真空中で「約3×10⁸ m/s(光速)」(10⁵は遅すぎ)。

  86. 問86.電磁波の波長λと周波数fの関係は、λ=cf(c:光速)である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。λ=「c/f」(cf掛け算ではない)。

  87. 問87.半導体ダイオードの順方向降下電圧は、シリコン製で約2V、ゲルマニウム製で約1Vである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。順方向電圧はSi「約0.6〜0.7V」、Ge「約0.2〜0.3V」(2V・1Vは過大)。

  88. 問88.ツェナーダイオードは、逆方向の降伏電圧(ツェナー電圧)を利用して、定電圧源として用いられる。

    正解:○(正しい)

    解説:ツェナーダイオード:逆バイアスで一定電圧(ツェナー電圧)を維持。基準電圧源・過電圧保護等に使用。

  89. 問89.バイポーラトランジスタ(BJT)は、ベース電流でコレクタ電流を制御する電流制御型の素子である。

    正解:○(正しい)

    解説:BJT(NPN・PNP):電流制御。直流電流増幅率 hFE = Ic/Ib。電流制御の限界はFETに比べて遅い・損失大。

  90. 問90.MOSFET(電界効果トランジスタ)は、ゲート電圧でドレイン電流を制御する電圧制御型の素子である。

    正解:○(正しい)

    解説:MOSFET:絶縁ゲート構造。電圧制御で高速・高入力インピーダンス。BJTに比べて駆動電力小・スイッチング高速。

  91. 問91.オペアンプ(演算増幅器)は、差動入力・高利得を持つ汎用的なアナログ増幅回路素子である。

    正解:○(正しい)

    解説:オペアンプ:負帰還で増幅率・周波数特性を制御。バーチャルショート(仮想短絡)で回路解析。LM741・OPA・LMV等の品種。

  92. 問92.A/D変換器は、アナログ信号をデジタル信号に変換する素子で、サンプリング周波数と分解能(ビット数)が性能を決める。

    正解:○(正しい)

    解説:ADC:ナイキスト定理(サンプリング周波数は信号最高周波数の2倍以上)。8〜24bit分解能。逐次比較型・Δ-Σ型等。

  93. 問93.論理ゲートのAND・OR・NOTを組み合わせれば、任意の論理回路を構成できる。

    正解:○(正しい)

    解説:論理ゲート:AND・OR・NOT・NAND・NOR・XOR等。NANDだけ、または NORだけでも完備(ユニバーサルゲート)。

  94. 問94.フリップフロップは、1ビットの記憶を保持する基本的なシーケンシャル回路である。

    正解:○(正しい)

    解説:フリップフロップ:RS・JK・D・T型がある。レジスタ・カウンタ・メモリの基本構成要素。

  95. 問95.正弦波交流の平均値は、最大値の√2倍である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正弦波平均値は「最大値の2/π倍(≒0.637)」(√2倍は実効値→最大値)。

  96. 問96.波高率は最大値/実効値、波形率は実効値/平均値で、正弦波ではそれぞれ√2、π/(2√2)である。

    正解:○(正しい)

    解説:正弦波:波高率Vmax/Vrms=√2≈1.414、波形率Vrms/Vavg=π/(2√2)≈1.111。波形種別の判別に使用。

  97. 問97.L=10mH、C=10μFの直列共振回路の共振周波数はおよそ何Hzか。

    • ア.約160Hz
    • イ.約500Hz
    • ウ.約1.6kHz
    • エ.約16kHz

    正解:イ.約500Hz

    解説:f=1/(2π√LC)=1/(2π√(0.01×0.00001))=1/(2π×0.000316)=1/0.001986≈503Hz。

  98. 問98.次の電磁波のうち、波長が最も短いものはどれか。

    • ア.電波(FM放送)
    • イ.可視光
    • ウ.X線
    • エ.マイクロ波

    正解:ウ.X線

    解説:電磁波スペクトル:電波→マイクロ波→赤外線→可視光→紫外線→X線→γ線(短波長へ)。X線は約0.01〜10nm。

  99. 問99.内部抵抗0.9Ω、最大目盛1Aの電流計で最大10Aまで測定できるようにしたい。電流計に並列に接続する分流器の抵抗[Ω]はいくらか。

    • ア.0.09
    • イ.0.1
    • ウ.8.1
    • エ.9

    正解:イ.0.1

    解説:倍率 m=10 の分流器の抵抗は Rs=r/(m−1)=0.9/9=0.1Ω。電流計に1A、分流器に9Aが流れ、両者の両端電圧(0.9V)が等しいことからも確かめられる。

  100. 問100.正弦波交流の最大値が10V、実効値はいくらか。

    • ア.約7.07V
    • イ.約6.37V
    • ウ.10V
    • エ.約14.1V

    正解:ア.約7.07V

    解説:Vrms=Vmax/√2=10/1.414≈7.07V。

  101. 問101.ナイキスト定理によれば、最高周波数20kHzのアナログ信号をデジタル化するには、最低何kHzのサンプリング周波数が必要か。

    • ア.10kHz
    • イ.40kHz
    • ウ.20kHz
    • エ.100kHz

    正解:イ.40kHz

    解説:ナイキスト定理:fs > 2fmax。20kHz×2=40kHz以上。CD音質44.1kHzはこれを若干上回る設定。

  102. 問102.真空中において,一辺 l [m]の正方形電極を間隔 d [m]で配置した平行板コンデンサがある。図1はこのコンデンサの電極板間に比誘電率 εᵣ=5 の誘電体を挿入した状態,図2は図1の誘電体を電極面積の1/2だけ引き出した状態を示している。図1及び図2の二つのコンデンサの静電容量 C₁ [F]及び C₂ [F]の比(C₁:C₂)として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,l ≫ d であり,コンデンサの端効果は無視できるものとする。問102の図

    • 1.2:1
    • 2.3:2
    • 3.5:2
    • 4.5:3
    • 5.5:4

    正解:4.5:3

    解説:静電容量は C=εᵣε₀S/d。図1は誘電体を全面挿入した状態なので C₁=εᵣε₀l²/d=5ε₀l²/d。図2は電極面積の1/2が誘電体、残り1/2が真空で、この二つは並列接続とみなせる。よって C₂=5ε₀(l²/2)/d+1×ε₀(l²/2)/d=(5+1)×ε₀(l²/2)/d=3ε₀l²/d。したがって C₁:C₂=5:3。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 理論 問1
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  103. 問103.図のように,真空中の3m離れた2点A,Bにそれぞれ3×10⁻⁷ C の正の点電荷がある。A点とB点とを結ぶ線分上のA点から1m離れたP点に Q [C]の正の点電荷を置いたとき,その点電荷にB点の方向に5×10⁻³ N の力が働いた。この点電荷 Q の値[C]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,真空中の誘電率を ε₀=8.85×10⁻¹² F/m とする。問103の図

    • 1.1.2×10⁻⁹
    • 2.1.8×10⁻⁸
    • 3.2.5×10⁻⁶
    • 4.4.4×10⁻⁵
    • 5.7.3×10⁻⁵

    正解:3.2.5×10⁻⁶

    解説:二つの点電荷Qの間に働くクーロン力は F=Q₁Q₂/(4πε₀r²)、比例定数 1/(4πε₀)=8.99×10⁹ [N·m²/C²]。P点はAから1m、Bから2m。A側電荷はQをB方向へ、B側電荷はQをA方向へ押す(いずれも斥力)ので、B方向の合力は F=(1/4πε₀)·Q·(3×10⁻⁷)·(1/1²−1/2²)=8.99×10⁹·Q·3×10⁻⁷·(3/4)。これが5×10⁻³ Nに等しいので Q=5×10⁻³/(8.99×10⁹×3×10⁻⁷×0.75)≒2.5×10⁻⁶ [C]。答(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 理論 問2
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  104. 問104.巻数1000のコイルに直流電流0.2A を流したとき,6×10⁻⁴ Wb の磁束を発生した。この場合,コイルの自己インダクタンス[H]の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,コイルの漏れ磁束は無視できるものとする。

    • 1.1
    • 2.2
    • 3.3
    • 4.4
    • 5.5

    正解:3.3

    解説:漏れ磁束を無視すると鎖交磁束は NΦ で、自己インダクタンスは L=NΦ/I。数値を代入して L=(1000×6×10⁻⁴)/0.2=0.6/0.2=3 [H]。答(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 理論 問3
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  105. 問105.図のように,点Oを中心とするそれぞれ半径0.5m と半径1m の円形導線の1/4と,それらを連結する直線状の導線からなる扇形導線がある。この導線に,図に示す向きに直流電流 I=16A を流した場合,点Oにおける磁界の大きさ H の値[A/m]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,扇形導線は同一平面上にあり,その巻数は一巻きである。また,導線の太さは無視できるものとする。問105の図

    • 1.0.25
    • 2.0.5
    • 3.0.75
    • 4.1.0
    • 5.2.0

    正解:5.2.0

    解説:半径rの円形電流が中心につくる磁界は H=I/(2r)、その四半円(1/4)は H=I/(8r)。半径方向の直線導線は電流がO点を通る直線上にあるためO点に磁界を生じない。内側弧(r=0.5m)は I/(8×0.5)=4 [A/m]、外側弧(r=1m)は I/(8×1)=2 [A/m]。一巻きループでは内側弧と外側弧を互いに逆回りにたどるため両磁界は逆向きとなり、差をとって H=4−2=2 [A/m]。答(5)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 理論 問4
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  106. 問106.図のように,三つの抵抗 R₁=5Ω,R₂=4Ω,R₃=8Ωと電圧 V [V]の直流電源からなる回路がある。抵抗 R₁,R₂,R₃の消費電力をそれぞれ P₁ [W],P₂ [W],P₃ [W]とするとき,その大きさの大きい順として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問106の図

    • 1.P₁>P₂>P₃
    • 2.P₁>P₃>P₂
    • 3.P₂>P₁>P₃
    • 4.P₂>P₃>P₁
    • 5.P₃>P₁>P₂

    正解:1.P₁>P₂>P₃

    解説:R₁は直列、R₂とR₃は並列。R₁には全電流Iが流れるので P₁=I²R₁=5I²。並列部の端子電圧をV_pとすると R₂∥R₃=(4×8)/(4+8)≒2.67Ω、V_p=I×2.67なので P₂=V_p²/R₂=I²×2.67²/4≒1.78I²、P₃=V_p²/R₃≒0.89I²(同じV_pでは抵抗が小さいR₂ほど電力大)。よって P₁>P₂>P₃。答(1)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 理論 問5
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  107. 問107.図のように,内部抵抗r[Ω],起電力E[V]の電池に抵抗値R[Ω]の可変抵抗器を接続した回路がある。R=2.25Ωにしたとき,回路を流れる電流はI=3Aであった。次に,R=3.45Ωにしたとき,回路を流れる電流はI=2Aとなった。この電池の起電力E[V]の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問107の図

    • 1.9.30
    • 2.7.20
    • 3.7.05
    • 4.6.90
    • 5.6.75

    正解:2.7.20

    解説:回路方程式は E=I(R+r)。R=2.25Ω・I=3Aで E=3(2.25+r)=6.75+3r、R=3.45Ω・I=2Aで E=2(3.45+r)=6.90+2r。二式を等置すると 6.75+3r=6.90+2r より r=0.15 [Ω]。よって E=6.75+3×0.15=7.20 [V]。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 理論 問6
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  108. 問108.図のように,可変抵抗R₁[Ω],R₂[Ω],抵抗Rₓ[Ω],電源E[V]からなる直流回路がある。次に示す条件1のときのRₓ[Ω]に流れる電流Iの値[A]と条件2のときの電流Iの値[A]は等しくなった。このとき,Rₓの値[Ω]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 条件1:R₁=90Ω,R₂=6Ω 条件2:R₁=70Ω,R₂=3Ω問108の図

    • 1.1.5
    • 2.2.4
    • 3.4.0
    • 4.8.5
    • 5.11.6

    正解:2.2.4

    解説:R₁が直列、R₂とRₓが並列で、Rₓに流れる電流は分流則より I=E·R₂/(R₁R₂+R₁Rₓ+R₂Rₓ)。条件1(R₁=90,R₂=6)は I=6E/(540+96Rₓ)、条件2(R₁=70,R₂=3)は I=3E/(210+73Rₓ)。両者が等しいので 6(210+73Rₓ)=3(540+96Rₓ)、すなわち 1260+438Rₓ=1620+288Rₓ、150Rₓ=360 より Rₓ=2.4 [Ω]。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 理論 問7
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  109. 問109.図のように,R₁=20ΩとR₂=30Ωの抵抗,静電容量C=1/(100π)[F]のコンデンサ,インダクタンスL=1/(4π)[H]のコイルからなる回路に周波数f[Hz]で実効値V[V]が一定の交流電圧を加えた。f=10HzのときにR₁を流れる電流の大きさをI₁₀Hz[A],f=10MHzのときにR₁を流れる電流の大きさをI₁₀MHz[A]とする。このとき,電流比I₁₀Hz/I₁₀MHzの値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問109の図

    • 1.2.5
    • 2.1.7
    • 3.1.0
    • 4.0.6
    • 5.0.4

    正解:5.0.4

    解説:R₁は電源と「C・L・R₂の並列部」との直列で、R₁を流れる電流は電源電流I=V/|R₁+Z並列|に等しい。f=10Hzでは角周波数ω=2π×10=20π rad/sより、X_C=1/(ωC)=1/(20π×1/(100π))=5Ω、X_L=ωL=20π×1/(4π)=5Ω。X_L=X_CなのでLとCの並列部は並列共振となりインピーダンスが無限大(開放)となり、残るのはR₂=30Ωだけ。よってZ=20+30=50Ωで、I₁₀Hz=V/50。f=10MHzではX_C≈5×10⁻⁶Ω(ほぼ短絡)、X_L≈5×10⁶Ω(ほぼ開放)となり並列部はほぼ0Ω、Z≈R₁=20Ω、I₁₀MHz=V/20。したがって電流比=(V/50)÷(V/20)=20/50=0.4となり、(5)が正しい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 理論 問8
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  110. 問110.図1のような抵抗R[Ω]と誘導性リアクタンスX[Ω]との直列回路がある。この回路に正弦波交流電圧E=100Vを加えたとき,回路に流れる電流は10Aであった。この回路に図2のように,更に抵抗11Ωを直列接続したところ,回路に流れる電流は5Aになった。抵抗R[Ω]の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問110の図

    • 1.16.7
    • 2.5.5
    • 3.11.4
    • 4.8.6
    • 5.8.1

    正解:5.8.1

    解説:直列RL回路のインピーダンスはZ=√(R²+X²)。図1ではZ₁=E/I=100/10=10Ωなので、R²+X²=10²=100。図2で11Ωを直列に加えるとZ₂=100/5=20Ωとなり、(R+11)²+X²=20²=400(Xは不変)。2式の差をとると(R+11)²−R²=400−100=300、すなわち22R+121=300、R=179/22≒8.1Ω。よって(5)が正しい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 理論 問9
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  111. 問111.開放電圧がV[V]で出力抵抗が十分に低い直流電圧源と,インダクタンスがL[H]のコイルが与えられ,抵抗R[Ω]が図1のようにスイッチSを介して接続されている。時刻t=0でスイッチSを閉じ,コイルの電流iₗ[A]の時間に対する変化を計測して,波形として表す。R=1Ωとしたところ,波形が図2であったとする。R=2Ωであればどのような波形となるか,波形の変化を最も適切に表すものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,選択肢の図中の点線は図2と同じ波形を表し,実線はR=2Ωのときの波形を表している。問111の図

    • 1.選択肢1
    • 2.選択肢2
    • 3.選択肢3
    • 4.選択肢4
    • 5.選択肢5

    正解:4.

    解説:RL回路のコイル電流はi_L(t)=(V/R)(1−e^(−t/τ))で、時定数τ=L/R、定常値はV/R。R=1Ωの図2は定常値が3A(=V/R)なのでV=3V、立ち上がりの様子からτ=1sなのでL=1H。R=2Ωにすると定常値はV/R=3/2=1.5Aに下がり、時定数もτ=L/R=1/2=0.5sと短くなって立ち上がりが速くなる。したがって実線が点線より速く立ち上がり1.5Aで一定になる(4)が正しい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 理論 問10
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  112. 問112.次の文章は,それぞれのダイオードについて述べたものである。 a.可変容量ダイオードは,通信機器の同調回路などに用いられる。このダイオードは,pn 接合に (ア) 電圧を加えて使用するものである。 b.pn 接合に (イ) 電圧を加え,その値を大きくしていくと,降伏現象が起きる。この降伏電圧付近では,流れる電流が変化しても接合両端の電圧はほぼ一定に保たれる。定電圧ダイオードは,この性質を利用して所定の定電圧を得るようにつくられたダイオードである。 c.レーザダイオードは光通信や光情報機器の光源として利用され,pn 接合に (ウ) 電圧を加えて使用するものである。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる語句として,正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。

    • 1.(ア)順方向 (イ)順方向 (ウ)逆方向
    • 2.(ア)逆方向 (イ)逆方向 (ウ)順方向
    • 3.(ア)逆方向 (イ)順方向 (ウ)逆方向
    • 4.(ア)順方向 (イ)逆方向 (ウ)順方向
    • 5.(ア)逆方向 (イ)逆方向 (ウ)逆方向

    正解:2.(ア)逆方向 (イ)逆方向 (ウ)順方向

    解説:可変容量ダイオード(バリキャップ)は逆方向電圧を加え、空乏層幅を変化させて静電容量を可変にするので(ア)は逆方向。定電圧(ツェナー)ダイオードは逆方向電圧を大きくしていったときの降伏現象を利用するので(イ)は逆方向。レーザダイオードは発光素子で順方向電圧を加えて使うので(ウ)は順方向。よって(2)が正しい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 理論 問11
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  113. 問113.図のように,真空中に電極間隔 d[m]の平行板電極があり,陰極板上に電子を置いた。陽極板に電圧 V[V]を加えたとき,この電子に加わる力 F[N]の式として,正しいのは次のうちどれか。 ただし,電子の質量を m[kg],電気素量を e[C]とする。また,電極板の端効果は無視できるものとする。問113の図

    • 1.(V/d)e
    • 2.(V/d²)e
    • 3.(V/d²)(m/e)
    • 4.(V/d²)em
    • 5.(V²/d)e

    正解:1.(V/d)e

    解説:平行平板電極間の電界は一様でE=V/d [V/m]。電気素量eをもつ電子に働く力の大きさはF=eE=e×(V/d)=(V/d)e [N]。よって(1)が正しい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 理論 問12
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  114. 問114.水晶振動子と水晶発振回路に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.水晶振動子は,水晶片を二つの電極で挟んだ素子である。
    • 2.水晶振動子の電気的な等価回路には,直列共振周波数と並列共振周波数の差が非常に小さいという特徴がある。
    • 3.水晶発振回路は,LC 発振回路のコンデンサを水晶振動子に置き換えたものである。
    • 4.水晶発振回路は,LC 発振回路と比較して周波数変動が非常に小さい。
    • 5.水晶発振回路を用いた周波数シンセサイザは,無線送信機の周波数源として利用されている。

    正解:3.水晶発振回路は,LC 発振回路のコンデンサを水晶振動子に置き換えたものである。

    解説:(3)が誤り。水晶発振回路は、LC発振回路のコイル(インダクタンス)を水晶振動子に置き換えたものである(水晶振動子は共振周波数付近で高いQの誘導性素子として働く)。(3)は「コンデンサを置き換えた」としている点が誤りで、正しくはコイルを置き換える。なお(2)の直列共振周波数と並列共振周波数の差が小さいこと、(4)の周波数安定度が高いこと、(1)(5)の記述はいずれも正しい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 理論 問13
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  115. 問115.目盛が正弦波交流に対する実効値になる整流形の電圧計(全波整流形)がある。この電圧計で図のような周期 20 ms の繰り返し波形電圧を測定した。 このとき,電圧計の指示の値 [V]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問115の図

    • 1.5.66
    • 2.5.14
    • 3.4.62
    • 4.4.44
    • 5.4.00

    正解:4.4.44

    解説:整流形電圧計(全波整流形)は可動部が整流後の平均値に応答するが、目盛は正弦波の実効値を示すよう波形率1.11(=正弦波の実効値÷平均値=(V_m/√2)÷(2V_m/π)=π/(2√2)≒1.11)を掛けて校正されている。図の波形は8Vが10ms、0Vが10msを繰り返す(周期20ms)ので、|v|の平均値は(8×10+0×10)/20=4V。指示値=1.11×平均値=1.11×4=4.44Vとなり、(4)が正しい。なおこの波形の真の実効値は8×√(1/2)≒5.66Vで、(1)はこれを狙った引っ掛けである。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 理論 問14
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  116. 問116.図のように線間電圧200V,周波数50Hzの対称三相交流電源にRLC負荷が接続されている。R=10Ω,電源角周波数をω[rad/s]として,ωL=20Ω,1/(ωC)=20Ωである。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 電源電流Iの値[A]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問116の図

    • 1.5.77
    • 2.7.00
    • 3.11.5
    • 4.14.0
    • 5.22.5

    正解:3.11.5

    解説:各相のRLC並列負荷は、ωL=1/(ωC)=20Ω なのでコイルのサセプタンスとコンデンサのサセプタンスが相殺(並列共振)し、1相のアドミタンスは Y=1/R=1/10=0.1S、すなわち10Ωの純抵抗と等価になる。負荷はY(星形)結線なので相電圧は 200/√3≒115.5V、電源電流(=相電流)は I=115.5/10≒11.5A。よって(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 理論 問15(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  117. 問117.図のように線間電圧200V,周波数50Hzの対称三相交流電源にRLC負荷が接続されている。R=10Ω,電源角周波数をω[rad/s]として,ωL=20Ω,1/(ωC)=20Ωである。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 三相負荷の有効電力Pの値[kW]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問117の図

    • 1.2.6
    • 2.1.3
    • 3.4.0
    • 4.3.5
    • 5.12

    正解:3.4.0

    解説:各相が純抵抗10Ω(LとCが相殺)なので力率は1。三相有効電力は P=3I²R=3×11.55²×10≒4.0×10³W=4.0kW(P=√3·V·I·cosφ=√3×200×11.5×1≒4.0kW でも同じ)。よって(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 理論 問15(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  118. 問118.図の直流回路において,次の(a)及び(b)に答えよ。ただし,電源電圧E[V]の値は一定で変化しないものとする。 〔小問(a)〕 図1のように抵抗R[Ω]を端子a,d間に接続したとき,I₁=4.5A,I₂=0.5Aの電流が流れた。抵抗Rの値[Ω]として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問118の図

    • 1.180
    • 2.160
    • 3.80
    • 4.40
    • 5.20

    正解:3.80

    解説:電源電圧Eは端子a-d間に加わり、上枝路(16+4=20Ω)、中央のR、下枝路(4+16=20Ω)の3枝路が並列。中央のRには I₂=0.5A が流れるので端子間電圧は V_ad=0.5R。上・下枝路の電流はそれぞれ V_ad/20。全電流は I₁=V_ad/20+0.5+V_ad/20=V_ad/10+0.5=4.5 より V_ad=40V。ゆえに R=V_ad/I₂=40/0.5=80Ω。よって(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 理論 問16(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  119. 問119.※ この問題は本試験ではB問題の小問(b)として出題されたものです。解答に必要な条件が小問(a)にあるため,小問(a)を併せて示します(答えるのは小問(b)です)。 図の直流回路において,次の(a)及び(b)に答えよ。ただし,電源電圧E[V]の値は一定で変化しないものとする。 〔小問(a)〕 図1のように抵抗R[Ω]を端子a,d間に接続したとき,I₁=4.5A,I₂=0.5Aの電流が流れた。 〔小問(b)〕 図1の抵抗R[Ω]を図2のように端子b,c間に接続し直したとき,回路に流れる電流I₃の値[A]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問119の図

    • 1.5.5
    • 2.4.8
    • 3.4.5
    • 4.4.2
    • 5.4.0

    正解:4.4.2

    解説:(a)より E=V_ad=40V、R=80Ω。図2は a-b間16Ω・b-d間4Ω・a-c間4Ω・c-d間16Ω に、b-c間へ R=80Ω を渡したブリッジ回路。V_a=40V, V_d=0V として節点b, cで節点方程式を立てると 26V_b−V_c=200、26V_c−V_b=800。解いて V_b≒8.89V, V_c≒31.1V。電源電流は I₃=(40−V_b)/16+(40−V_c)/4≒1.94+2.22≒4.2A(Δ-Y変換で合成抵抗9.6Ωを求め I₃=40/9.6≒4.2A としても同じ)。よって(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 理論 問16(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  120. 問120.図のように,極板間の厚さd[m],表面積S[m²]の平行板コンデンサAとBがある。コンデンサAの内部は,比誘電率と厚さが異なる3種類の誘電体で構成され,極板と各誘電体の水平方向の断面積は同一である。コンデンサBの内部は,比誘電率と水平方向の断面積が異なる3種類の誘電体で構成されている。コンデンサAの各誘電体内部の電界の強さをそれぞれEA₁,EA₂,EA₃,コンデンサBの各誘電体内部の電界の強さをそれぞれEB₁,EB₂,EB₃とし,端効果,初期電荷及び漏れ電流は無視できるものとする。また,真空の誘電率をε₀[F/m]とする。両コンデンサの上側の極板に電圧V[V]の直流電源を接続し,下側の極板を接地した。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 コンデンサAにおける各誘電体内部の電界の強さの大小関係とその中の最大値の組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問120の図

    • 1.EA₁ < EA₂ < EA₃,3V/5d
    • 2.EA₁ > EA₂ > EA₃,3V/5d
    • 3.EA₁ = EA₂ = EA₃,V/d
    • 4.EA₁ < EA₂ < EA₃,9V/5d
    • 5.EA₁ > EA₂ > EA₃,9V/5d

    正解:5.EA₁ > EA₂ > EA₃,9V/5d

    解説:コンデンサAは断面積の等しい3層の直列で、各層を貫く電束密度D(=電荷密度σ)は共通。E=D/(εᵣε₀) より電界は比誘電率εᵣに反比例し、EA₁:EA₂:EA₃=(1/2):(1/3):(1/6)=3:2:1、すなわち EA₁>EA₂>EA₃。EA₃=x とおくと V=3x·(d/6)+2x·(d/3)+x·(d/2)=(5/3)xd より x=3V/(5d)。最大値は EA₁=3x=9V/(5d)。よって(5)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 理論 問17(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  121. 問121.図のように,極板間の厚さd[m],表面積S[m²]の平行板コンデンサAとBがある。コンデンサAの内部は,比誘電率と厚さが異なる3種類の誘電体で構成され,極板と各誘電体の水平方向の断面積は同一である。コンデンサBの内部は,比誘電率と水平方向の断面積が異なる3種類の誘電体で構成されている。コンデンサAの各誘電体内部の電界の強さをそれぞれEA₁,EA₂,EA₃,コンデンサBの各誘電体内部の電界の強さをそれぞれEB₁,EB₂,EB₃とし,端効果,初期電荷及び漏れ電流は無視できるものとする。また,真空の誘電率をε₀[F/m]とする。両コンデンサの上側の極板に電圧V[V]の直流電源を接続し,下側の極板を接地した。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 コンデンサB全体の蓄積エネルギーは,コンデンサA全体の蓄積エネルギーの何倍か,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問121の図

    • 1.0.72
    • 2.0.83
    • 3.1.00
    • 4.1.20
    • 5.1.38

    正解:4.1.20

    解説:両コンデンサとも同じ電圧Vなので、蓄積エネルギー比は静電容量比に等しい(W=½CV²)。Aは直列で C=εᵣε₀S/d_i より C_A1=12ε₀S/d, C_A2=9ε₀S/d, C_A3=12ε₀S/d、直列合成 C_A=(18/5)ε₀S/d=3.6ε₀S/d。Bは並列で C=εᵣε₀S_i/d より C_B1=(1/3)ε₀S/d, C_B2=1·ε₀S/d, C_B3=3·ε₀S/d、和 C_B=(13/3)ε₀S/d≒4.33ε₀S/d。ゆえに W_B/W_A=C_B/C_A=(13/3)/(18/5)=65/54≒1.20。よって(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 理論 問17(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  122. 問122.NAND ICを用いたパルス回路について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。ただし,高電位を「1」,低電位を「0」と表すことにする。 〔小問(a)〕 pチャネル及びnチャネルMOS FETを用いて構成された図1の回路と真理値表が同一となるものを,図2のNAND回路の接続(イ),(ロ),(ハ)から選び,全て列挙したものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問122の図

    • 1.(イ)
    • 2.(ロ)
    • 3.(ハ)
    • 4.(イ),(ロ)
    • 5.(イ),(ハ)

    正解:5.(イ),(ハ)

    解説:図1はpMOS(上・電源側)とnMOS(下・接地側)のゲートを共通入力・ドレインを共通出力としたCMOSインバータで、真理値表は入力0→出力1、入力1→出力0(NOT)。図2各接続の出力は、(イ)両入力を入力に接続→NOT(A·A)=Ā(インバータ)、(ロ)片方を「0」固定→NOT(A·0)=1(常時1)、(ハ)片方を「1」固定→NOT(A·1)=Ā(インバータ)。図1と真理値表が一致するのは(イ)と(ハ)。よって(5)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 理論 問18(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  123. 問123.NAND ICを用いたパルス回路について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。ただし,高電位を「1」,低電位を「0」と表すことにする。 〔小問(b)〕 図3の三つの回路はいずれもマルチバイブレータの一種であり,これらの回路図においてNAND ICの電源及び接地端子は省略している。同図(ニ),(ホ),(ヘ)の入力の数がそれぞれ0,1,2であることに注意して,これら三つの回路と次の二つの性質を正しく対応づけたものの組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。性質I:出力端子からパルスが連続的に発生し,ディジタル回路の中で発振器として用いることができる。性質II:「0」や「1」を記憶する機能をもち,フリップフロップの構成にも用いられる。問123の図

    • 1.性質I:(ニ),性質II:(ホ)
    • 2.性質I:(ニ),性質II:(ヘ)
    • 3.性質I:(ホ),性質II:(ニ)
    • 4.性質I:(ホ),性質II:(ヘ)
    • 5.性質I:(ヘ),性質II:(ホ)

    正解:2.性質I:(ニ),性質II:(ヘ)

    解説:3回路はいずれもマルチバイブレータ。性質I(出力パルスが連続発生する発振器)は安定状態を持たない無安定(非安定)マルチバイブレータで、外部入力が不要な入力数0の(ニ)。性質II(「0」「1」を記憶しフリップフロップを構成)は二つの安定状態を持つ双安定マルチバイブレータで、セット・リセットの入力数2の(ヘ)。入力数1の(ホ)はトリガで1パルスを出す単安定マルチバイブレータで対象外。ゆえに 性質I:(ニ)、性質II:(ヘ)。よって(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 理論 問18(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  124. 問124.電極板面積と電極板間隔が共に S[m²]と d[m]で,一方は比誘電率が ε_r1 の誘電体からなる平行平板コンデンサ C₁ と,他方は比誘電率が ε_r2 の誘電体からなる平行平板コンデンサ C₂ がある。今,これらを図のように並列に接続し,端子A,B 間に直流電圧 V₀[V]を加えた。このとき,コンデンサ C₁ の電極板間の電界の強さを E₁[V/m],電束密度を D₁[C/m²],また,コンデンサ C₂ の電極板間の電界の強さを E₂[V/m],電束密度を D₂[C/m²]とする。両コンデンサの電界の強さ E₁[V/m]と E₂[V/m]はそれぞれ (ア) であり,電束密度 D₁[C/m²]と D₂[C/m²]はそれぞれ (イ) である。したがって,コンデンサ C₁ に蓄えられる電荷を Q₁[C],コンデンサ C₂ に蓄えられる電荷を Q₂[C]とすると,それらはそれぞれ (ウ) となる。 ただし,電極板の厚さ及びコンデンサの端効果は,無視できるものとする。また,真空の誘電率を ε₀[F/m]とする。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる式の組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問124の図

    • 1.選択肢1
    • 2.選択肢2
    • 3.選択肢3
    • 4.選択肢4
    • 5.選択肢5

    正解:4.

    解説:二つのコンデンサは並列なので,どちらにも同じ電圧 V₀ が加わる。平行平板の電界は電圧を間隔で割ったものだから  E₁=E₂=V₀/d であり,誘電体の種類にはよらない。ここが最初の分かれ目で,(ア)に ε_r を含む式を置いた選択肢はこの時点で消える。 電束密度は D=εE=ε₀ε_r E なので  D₁=(ε₀ε_r1/d)V₀,D₂=(ε₀ε_r2/d)V₀ となる。電荷は電束密度に面積を掛けて  Q₁=D₁S=(ε₀ε_r1/d)SV₀,Q₂=D₂S=(ε₀ε_r2/d)SV₀ である。これらをすべて満たすのは(4)。 要点は「電圧が共通なら電界は誘電体によらず,比誘電率の違いは電束密度と電荷に効く」ことである。逆に電荷を一定に保つ場合は電束密度が共通になり,電界の方が比誘電率で変わる。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 理論 問1
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  125. 問125.静電界に関する次の記述のうち,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.媒質中に置かれた正電荷から出る電気力線の本数は,その電荷の大きさに比例し,媒質の誘電率に反比例する。
    • 2.電界中における電気力線は,相互に交差しない。
    • 3.電界中における電気力線は,等電位面と直交する。
    • 4.電界中のある点の電気力線の密度は,その点における電界の強さ(大きさ)を表す。
    • 5.電界中に置かれた導体内部の電界の強さ(大きさ)は,その導体表面の電界の強さ(大きさ)に等しい。

    正解:5.電界中に置かれた導体内部の電界の強さ(大きさ)は,その導体表面の電界の強さ(大きさ)に等しい。

    解説:誤りは(5)である。導体内部に電界があると自由電子が力を受けて動き続けることになり,静電界(電荷の動きが止まった状態)ではありえない。電荷は表面に移動して内部の電界を打ち消すので,静電界では導体内部の電界は常に零である。一方,導体表面のすぐ外側には表面電荷による電界があり,表面に垂直な向きをもつ。したがって両者が等しくなることはない(これが静電遮へいの原理でもある)。 他は正しい。(1)電荷 Q から出る電気力線の総本数は Q/ε で,誘電率に反比例する。(2)交差すると1 点で電界の向きが2 通りになってしまうので交差しない。(3)等電位面に沿って動かしても仕事が0 になるには電界が面に垂直でなければならない。(4)電気力線の本数密度が電界の強さを表すというのが電気力線の定義である。答(5)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 理論 問2
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  126. 問126.磁気回路における磁気抵抗に関する次の記述のうち,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.磁気抵抗は,次の式で表される。磁気抵抗=起磁力/磁束
    • 2.磁気抵抗は,磁路の断面積に比例する。
    • 3.磁気抵抗は,比透磁率に反比例する。
    • 4.磁気抵抗は,磁路の長さに比例する。
    • 5.磁気抵抗の単位は,[H⁻¹]である。

    正解:2.磁気抵抗は,磁路の断面積に比例する。

    解説:誤りは(2)である。磁気抵抗は  R_m=l/(μS)=l/(μ₀μ_r S) で表される。断面積 S は分母にあるので,磁気抵抗は断面積に反比例する。「比例する」は逆である。断面積が大きいほど磁束の通り道が広くなり通しやすくなる,と考えれば反比例であることは直感的にも分かる。 他は正しい。(1)は電気回路のオームの法則に対応する関係(起磁力=磁気抵抗×磁束)を変形したもの,(3)は上式の μ_r が分母にあること,(4)は磁路長 l が分子にあることによる。(5)は起磁力[A]を磁束[Wb]で割った単位が[A/Wb]=[H⁻¹]になることによる(1 H=1 Wb/A なので逆数が[H⁻¹])。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 理論 問3
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  127. 問127.磁界及び磁束に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.1 m 当たりの巻数が N の無限に長いソレノイドに電流 I[A]を流すと,ソレノイドの内部には磁界 H=NI[A/m]が生じる。磁界の大きさは,ソレノイドの寸法や内部に存在する物質の種類に影響されない。
    • 2.均一磁界中において,磁界の方向と直角に置かれた直線状導体に直流電流を流すと,導体には電流の大きさに比例した力が働く。
    • 3.2 本の平行な直線状導体に反対向きの電流を流すと,導体には導体間距離の2 乗に反比例した反発力が働く。
    • 4.フレミングの左手の法則では,親指の向きが導体に働く力の向きを示す。
    • 5.磁気回路において,透磁率は電気回路の導電率に,磁束は電気回路の電流にそれぞれ対応する。

    正解:3.2 本の平行な直線状導体に反対向きの電流を流すと,導体には導体間距離の2 乗に反比例した反発力が働く。

    解説:誤りは(3)である。平行な2 本の直線電流の間に働く力は,導体1 m 当たり  F=μ₀I₁I₂/(2πr) で表され,距離 r の1 乗に反比例する。2 乗に反比例するのは点電荷間のクーロン力である。力の向きについては,同じ向きの電流なら吸引力,反対向きなら反発力なので,「反発力」という部分は正しい。誤っているのは距離の依存性だけである。 他は正しい。(1)無限長ソレノイド内部の磁界 H は単位長さ当たりの巻数と電流だけで決まる(内部の物質で変わるのは磁束密度 B=μH であって磁界 H ではない)。(2)F=BIl sinθ より電流に比例する。(4)フレミングの左手の法則は中指=電流,人差し指=磁界,親指=力。(5)磁気回路と電気回路の対応は 起磁力↔起電力,磁束↔電流,磁気抵抗↔電気抵抗,透磁率↔導電率。答(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 理論 問4
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  128. 問128.図の直流回路において,抵抗 R=10 Ω で消費される電力の値[W]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問128の図

    • 1.0.28
    • 2.1.89
    • 3.3.79
    • 4.5.36
    • 5.7.62

    正解:1.0.28

    解説:節点電圧法で解く。下側の導線を基準(0 V)とし,R の左端の節点を V₁,右端の節点を V₂ とする。 V₁ には60 V 電源から40 Ω を通して電流が入り,40 Ω が接地され,R を通って V₂ へ流れる。V₂ には80 V 電源から60 Ω を通して電流が入り,60 Ω が接地されている。  節点V₁:(60−V₁)/40=V₁/40+(V₁−V₂)/10  節点V₂:(80−V₂)/60+(V₁−V₂)/10=V₂/60 第1 式を40 倍すると 60=6V₁−4V₂,第2 式を60 倍すると 6V₁=8V₂−80 となる。これを解いて V₂=35 V,V₁=100/3≒33.33 V。 R の両端の電位差は  |V₁−V₂|=|33.33−35|=1.667 V なので,消費電力は  P=(1.667)²/10=0.278 W となり,最も近いのは0.28 W である。 二つの電源の電圧が近いため R の両端の電位差は小さく,消費電力は1 W にも満たない。電源電圧の大きさに引きずられて大きな値を選ばないよう注意したい。答(1)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 理論 問5
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  129. 問129.図のような直流回路において,3 Ω の抵抗を流れる電流の値[A]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問129の図

    • 1.0.35
    • 2.0.45
    • 3.0.55
    • 4.0.65
    • 5.0.75

    正解:5.0.75

    解説:電流源が入っているので節点電圧法が早い。下側の導線を0 V とし,3 Ω と5 Ω と電流源が集まる節点の電位を V とする。左側は4 V 電源から3 Ω を通して,右側は5 Ω を通して接地へ,そして電流源が2 A をこの節点へ流し込んでいる。  (4−V)/3+2=V/5 両辺を15 倍して  5(4−V)+30=3V → 20−5V+30=3V → 8V=50 → V=6.25 V したがって3 Ω を流れる電流は  I=(4−6.25)/3=−0.75 A で,大きさは0.75 A である。 符号が負なのは,電流源が押し上げた電位のほうが電源電圧4 V より高くなり,電流が3 Ω を通って電源へ向かって逆流しているためである。問われているのは大きさなので0.75 A を選ぶ。答(5)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 理論 問6
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  130. 問130.図の回路において,スイッチS を閉じ,直流電源から金属製の抵抗に電流を流したとき,発熱により抵抗の温度が120 ℃ になった。スイッチS を閉じた直後に回路を流れる電流に比べ,抵抗の温度が120 ℃ になったときに回路を流れる電流は,どのように変化するか。最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,スイッチS を閉じた直後の抵抗の温度は20 ℃ とし,抵抗の温度係数は一定で0.005 ℃⁻¹ とする。また,直流電源の起電力の大きさは温度によらず一定とし,直流電源の内部抵抗は無視できるものとする。問130の図

    • 1.変化しない
    • 2.50 %増加
    • 3.33 %減少
    • 4.50 %減少
    • 5.33 %増加

    正解:3.33 %減少

    解説:温度が t₁ から t₂ に上がったときの抵抗は  R₂=R₁{1+α(t₂−t₁)} で表される。20 ℃ から120 ℃ への上昇なので  R₁₂₀=R₂₀{1+0.005×(120−20)}=R₂₀×1.5 となり,抵抗は1.5 倍になる。 電源の起電力は一定で内部抵抗も無視できるから,電流は抵抗に反比例して  I₁₂₀/I₂₀=1/1.5=0.667 すなわち約33 %の減少である。 「抵抗が50 %増える」と「電流が50 %減る」を混同しやすい。1.5 倍の逆数は0.5 ではなく0.667 なので,減少率は33 %であって50 %ではない。答(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 理論 問7
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  131. 問131.次の文章は,RLC 直列共振回路に関する記述である。 R[Ω]の抵抗,インダクタンス L[H]のコイル,静電容量 C[F]のコンデンサを直列に接続した回路がある。 この回路に交流電圧を加え,その周波数を変化させると,特定の周波数 f_r[Hz]のときに誘導性リアクタンス=2πf_r L[Ω]と容量性リアクタンス=1/(2πf_r C)[Ω]の大きさが等しくなり,その作用が互いに打ち消し合って回路のインピーダンスが (ア) なり, (イ) 電流が流れるようになる。この現象を直列共振といい,このときの周波数 f_r[Hz]をその回路の共振周波数という。 回路のリアクタンスは共振周波数 f_r[Hz]より低い周波数では (ウ) となり,電圧より位相が (エ) 電流が流れる。また,共振周波数 f_r[Hz]より高い周波数では (オ) となり,電圧より位相が (カ) 電流が流れる。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(カ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)大きく (イ)小さな (ウ)容量性 (エ)進んだ (オ)誘導性 (カ)遅れた
    • 2.(ア)小さく (イ)大きな (ウ)誘導性 (エ)遅れた (オ)容量性 (カ)進んだ
    • 3.(ア)小さく (イ)大きな (ウ)容量性 (エ)進んだ (オ)誘導性 (カ)遅れた
    • 4.(ア)大きく (イ)小さな (ウ)誘導性 (エ)遅れた (オ)容量性 (カ)進んだ
    • 5.(ア)小さく (イ)大きな (ウ)容量性 (エ)遅れた (オ)誘導性 (カ)進んだ

    正解:3.(ア)小さく (イ)大きな (ウ)容量性 (エ)進んだ (オ)誘導性 (カ)遅れた

    解説:直列共振では二つのリアクタンスが打ち消し合ってインピーダンスが R だけになる。直列回路ではリアクタンスが消えるほどインピーダンスは小さくなるので,(ア)は「小さく」,(イ)は「大きな」電流である(並列共振ならインピーダンスが最大になり電流は最小になる。混同しやすい)。 周波数が共振周波数より低いと,2πfL は小さく 1/(2πfC) は大きくなるので容量性リアクタンスが勝ち,回路は(ウ)容量性になる。コンデンサに流れる電流は電圧より位相が進むので(エ)は「進んだ」。 逆に共振周波数より高いと 2πfL が勝って(オ)誘導性になり,コイルの電流は電圧より遅れるので(カ)は「遅れた」。よって(3)。 「低い周波数=容量性=進み位相」「高い周波数=誘導性=遅れ位相」を一組で覚えておくと迷わない。答(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 理論 問8
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  132. 問132.図のように,抵抗 R[Ω]と誘導性リアクタンス X_L[Ω]が直列に接続された交流回路がある。R/X_L=1/√2 の関係があるとき,この回路の力率 cosφ の値として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問132の図

    • 1.0.43
    • 2.0.50
    • 3.0.58
    • 4.0.71
    • 5.0.87

    正解:3.0.58

    解説:RL 直列回路の力率は  cosφ=R/Z=R/√(R²+X_L²) である。R/X_L=1/√2 なので,R=1,X_L=√2 とおくと  Z=√(1²+(√2)²)=√3  cosφ=1/√3=0.577 となり,最も近いのは0.58 である。 R/X_L=1/√2=0.707 という数値をそのまま力率としてしまうと(4)を選ぶことになるが,力率は「抵抗÷インピーダンス」であって「抵抗÷リアクタンス」ではない。なお cosφ=1/√3 のとき位相角は約54.7°である。答(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 理論 問9
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  133. 問133.図1 のように,インダクタンス L=5 H のコイルに直流電流源 J が電流 i[mA]を供給している回路がある。電流 i[mA]は図2 のような時間変化をしている。このとき,コイルの端子間に現れる電圧の大きさ|v|の最大値[V]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問133の図

    • 1.0.25
    • 2.0.5
    • 3.1
    • 4.1.25
    • 5.1.5

    正解:4.1.25

    解説:コイルの電圧は v=L(di/dt) なので,電流の傾きが最も急なところを探せばよい。図2 を区間ごとに見ると  0〜5 ms:0→1.0 mA  傾き=1.0×10⁻³/5×10⁻³=0.2 A/s  5〜10 ms:1.0 mA で一定  傾き=0  10〜15 ms:1.0→0.5 mA  傾き=−0.5×10⁻³/5×10⁻³=−0.1 A/s  15〜20 ms:0.5 mA で一定  傾き=0  20〜22 ms:0.5→0 mA  傾き=−0.5×10⁻³/2×10⁻³=−0.25 A/s となり,最も急なのは最後の2 ms の区間である。したがって  |v|=L×0.25=5×0.25=1.25 V が最大値になる。 電流の変化幅が最も大きい最初の区間(1.0 mA の立ち上がり)に目が行きがちだが,傾きを決めるのは変化幅と時間の比である。最後の区間は変化幅こそ半分だが時間が2 ms しかないので傾きが最大になる。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 理論 問10
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  134. 問134.次の文章は,図1 及び図2 に示す原理図を用いてホール素子の動作原理について述べたものである。 図1 に示すように,p 形半導体に直流電流 I[A]を流し,半導体の表面に対して垂直に下から上向きに磁束密度 B[T]の平等磁界を半導体にかけると,半導体内の正孔は進路を曲げられ,電極①には (ア) 電荷,電極②には (イ) 電荷が分布し,半導体の内部に電界が生じる。また,図2 の n 形半導体の場合は,電界の方向は p 形半導体の方向と (ウ) である。この電界により,電極①-②間にホール電圧 V_H=R_H× (エ) [V]が発生する。 ただし,d[m]は半導体の厚さを示し,R_H は比例定数[m³/C]である。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問134の図

    • 1.(ア)負 (イ)正 (ウ)同じ (エ)B/(Id)
    • 2.(ア)負 (イ)正 (ウ)同じ (エ)Id/B
    • 3.(ア)正 (イ)負 (ウ)同じ (エ)d/(BI)
    • 4.(ア)負 (イ)正 (ウ)反対 (エ)BI/d
    • 5.(ア)正 (イ)負 (ウ)反対 (エ)BI/d

    正解:5.(ア)正 (イ)負 (ウ)反対 (エ)BI/d

    解説:p 形半導体ではキャリヤが正孔(正の電荷)である。正孔は電流と同じ向きに動き,磁界からローレンツ力を受けて片側へ寄せられる。図1 の配置では正孔が電極①側に集まるので,(ア)は正,(イ)は負となる。 n 形半導体ではキャリヤが電子(負の電荷)で,しかも電流と逆向きに動く。速度の向きと電荷の符号が両方とも反転するため,ローレンツ力の向きは p 形と同じになり,電子が同じ側(電極①側)に集まる。ところが集まる電荷の符号が逆なので,生じる電界の向きは p 形と反対になる。よって(ウ)は反対。 (エ)は次元で確かめられる。R_H の単位が[m³/C]なので,これに掛けて[V]になるのは  [m³/C]×[T]×[A]/[m]=[m³/C]×[V·s/m²]×[C/s]/[m]=[V] となる BI/d である。したがって(5)。ホール電圧が厚さ d に反比例するのは,薄いほどキャリヤの偏りが同じでも電界が強くなるためである。答(5)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 理論 問11
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  135. 問135.図のように,異なる2 種類の金属A,B で一つの閉回路を作り,その二つの接合点を異なる温度に保てば, (ア) 。この現象を (イ) 効果という。 上記の記述中の空白箇所(ア)及び(イ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問135の図

    • 1.(ア)電流が流れる (イ)ホール
    • 2.(ア)抵抗が変化する (イ)ホール
    • 3.(ア)金属の長さが変化する (イ)ゼーベック
    • 4.(ア)電位差が生じる (イ)ペルチエ
    • 5.(ア)起電力が生じる (イ)ゼーベック

    正解:5.(ア)起電力が生じる (イ)ゼーベック

    解説:異なる2 種類の金属で閉回路を作り,二つの接合点に温度差をつけると起電力が生じる。これがゼーベック効果で,熱電対による温度測定の原理である。よって(5)。 (1)の「電流が流れる」は,閉回路である以上結果としては正しいが,現象の本質は温度差が起電力を生むことにある。そもそも(1)は(イ)がホールになっており,ホール効果は磁界中の導体に電流を流したときに電流と磁界の両方に直交する向きに電圧が現れる別の現象なので成り立たない。 (4)のペルチエ効果はゼーベック効果の逆で,接合点に電流を流すと一方で吸熱・他方で発熱が起こる現象である(電子冷却素子に使われる)。「温度差→起電力」がゼーベック,「電流→温度差」がペルチエ,と向きで区別する。答(5)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 理論 問12
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  136. 問136.図のコレクタ接地増幅回路に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問136の図

    • 1.電圧増幅度は約1 である。
    • 2.入力インピーダンスが大きい。
    • 3.出力インピーダンスが小さい。
    • 4.緩衝増幅器として使用されることがある。
    • 5.増幅回路内部で発生するひずみが大きい。

    正解:5.増幅回路内部で発生するひずみが大きい。

    解説:誤りは(5)である。コレクタ接地増幅回路(エミッタホロワ)は,出力電圧がそのまま入力側に戻る形になっており,実質的に100 %の負帰還がかかっている。負帰還は増幅回路内部で発生するひずみを減らす働きをするので,この回路のひずみはむしろ小さい。 他は正しく,いずれも100 %負帰還から導かれる性質である。(1)出力はベース電圧からベース-エミッタ間電圧を引いたものにほぼ等しく追従するので電圧増幅度は約1。(2)ベース電流はエミッタ電流の 1/(1+h_fe) しかないので入力インピーダンスは大きい。(3)出力インピーダンスは小さい。(4)この「入力を軽く受けて,出力は強く駆動できる」という性質から,前段と後段を切り離すための緩衝増幅器(バッファ)として使われる。答(5)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 理論 問13
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  137. 問137.図のように,線間電圧200 V の対称三相交流電源から三相平衡負荷に供給する電力を二電力計法で測定する。2 台の電力計 W₁ 及び W₂ を正しく接続したところ,電力計 W₂ の指針が逆振れを起こした。電力計 W₂ の電圧端子の極性を反転して接続した後,2 台の電力計の指示値は,電力計 W₁ が490 W,電力計 W₂ が25 W であった。このときの対称三相交流電源が三相平衡負荷に供給する電力の値[W]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,三相交流電源の相回転は a,b,c の順とし,電力計の電力損失は無視できるものとする。問137の図

    • 1.25
    • 2.258
    • 3.465
    • 4.490
    • 5.515

    正解:3.465

    解説:二電力計法では,三相電力は2 台の電力計の指示値の代数和で求める。 P=W₁+W₂ ここで注意すべきは,W₂ がもともと逆振れを起こしていたという点である。逆振れは指示値が負であることを意味し,極性を反転して読み取った25 W は本来の値の符号を変えたものだから,W₂ の真の値は−25 W である。したがって  P=490+(−25)=465 W となる。 極性を反転したことを忘れて 490+25=515 とすると(5)を選ぶことになる。なお二電力計法で一方が負を示すのは力率が0.5 を下回るときで,この場合の力率は cosφ≒0.42 とかなり低い。答(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 理論 問14
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  138. 問138.図の平衡三相回路について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 端子a,c に100 V の単相交流電源を接続したところ,回路の消費電力は200 W であった。抵抗 R の値[Ω]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問138の図

    • 1.0.30
    • 2.30
    • 3.33
    • 4.50
    • 5.83

    正解:2.30

    解説:端子a,c だけに電源をつなぐので,端子b につながる線には電流が流れない。Δ結線の3 辺のうち,a 側の頂点と c 側の頂点を直接結ぶ辺(R)と,b 側の頂点を経由する2 辺(R+R=2R)が並列になるから,Δ部分の抵抗は  R×2R/(R+2R)=2R/3 である。これに a 側と c 側の線路抵抗 R/2 が2 つ直列に加わるので,端子間から見た抵抗は  R/2+2R/3+R/2=5R/3 となる。消費電力の式から  P=V²/(5R/3)=100²/(5R/3)=200  5R/3=10000/200=50 → R=30 Ω である。 線路抵抗 R/2 を2 本分(往復)数え忘れると値が合わない。単相で使うときは行きと帰りの2 本を通る点に注意したい。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 理論 問15(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  139. 問139.※ この問題は本試験ではB問題の小問(b)として出題されたものです。解答に必要な条件が小問(a)にあるため,小問(a)を併せて示します(答えるのは小問(b)です)。 図の平衡三相回路について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 端子a,c に100 V の単相交流電源を接続したところ,回路の消費電力は200 W であった。 〔小問(b)〕 端子a,b,c に線間電圧200 V の対称三相交流電源を接続したときの全消費電力の値[kW]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問139の図

    • 1.0.48
    • 2.0.80
    • 3.1.2
    • 4.1.6
    • 5.4.0

    正解:4.1.6

    解説:三相はY 換算して1 相分で考えるのが早い。Δ結線の R をY に変換すると1 相当たり R/3 になるので,1 相分の抵抗は  R/2+R/3=5R/6=5×30/6=25 Ω である。相電圧は線間電圧を√3 で割って  200/√3=115.5 V だから,1 相に流れる電流は  I=115.5/25=4.619 A となる。全消費電力は3 相分なので  P=3I²×25=3×(4.619)²×25=1 600 W=1.6 kW である。 Δ→Y 変換で抵抗が 1/3 になることと,線間電圧を相電圧に直すことの二つを踏むのが要点である。どちらか一方を忘れると3 倍または1/3 倍ずれた選択肢に着地してしまう。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 理論 問15(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  140. 問140.内部抵抗が15 kΩ の150 V 測定端子と内部抵抗が10 kΩ の100 V 測定端子をもつ永久磁石可動コイル形直流電圧計がある。この直流電圧計を使用して,図のように,電流 I[A]の定電流源で電流を流して抵抗R の両端の電圧を測定した。 測定Ⅰ:150 V の測定端子で測定したところ,直流電圧計の指示値は101.0 V であった。 測定Ⅱ:100 V の測定端子で測定したところ,直流電圧計の指示値は99.00 V であった。 次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,測定に用いた機器の指示値に誤差はないものとする。 〔小問(a)〕 抵抗R の抵抗値[Ω]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問140の図

    • 1.241
    • 2.303
    • 3.362
    • 4.486
    • 5.632

    正解:5.632

    解説:電圧計をつなぐと,その内部抵抗が R と並列に入る。定電流源なので電流 I は一定で,指示値は「I×(R と内部抵抗の並列合成)」になる。内部抵抗を r とすると  V=I·Rr/(R+r) である。二つの測定について  101.0=I·R×15 000/(R+15 000) ……①  99.00=I·R×10 000/(R+10 000) ……② が成り立つ。①÷②で未知の I と R の積を消すと  101.0/99.00={15 000/(R+15 000)}÷{10 000/(R+10 000)}=1.5(R+10 000)/(R+15 000) となる。分母を払って  101.0(R+15 000)=148.5(R+10 000)  101.0R+1 515 000=148.5R+1 485 000  47.5R=30 000 → R=632 Ω である。 内部抵抗の大きい150 V 端子のほうが指示値が高いのは,並列にぶら下がる抵抗が大きいほど回路への影響(分流)が小さく,真の値に近い値を示すからである。答(5)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 理論 問16(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  141. 問141.内部抵抗が15 kΩ の150 V 測定端子と内部抵抗が10 kΩ の100 V 測定端子をもつ永久磁石可動コイル形直流電圧計がある。この直流電圧計を使用して,図のように,電流 I[A]の定電流源で電流を流して抵抗R の両端の電圧を測定した。 測定Ⅰ:150 V の測定端子で測定したところ,直流電圧計の指示値は101.0 V であった。 測定Ⅱ:100 V の測定端子で測定したところ,直流電圧計の指示値は99.00 V であった。 次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,測定に用いた機器の指示値に誤差はないものとする。 〔小問(b)〕 電流 I の値[A]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問141の図

    • 1.0.08
    • 2.0.17
    • 3.0.25
    • 4.0.36
    • 5.0.49

    正解:2.0.17

    解説:小問(a)で R=632 Ω が求まったので,測定Ⅰの式に戻して I を求める。  101.0=I×632×15 000/(632+15 000) 並列合成抵抗は  632×15 000/15 632=606.4 Ω だから  I=101.0/606.4=0.167 A となり,最も近いのは0.17 A である。 測定Ⅱの式で確かめても  632×10 000/10 632=594.4 Ω,I=99.00/594.4=0.167 A と同じ値になり,(a)の結果が正しいことが裏づけられる。なお電圧計をつながなければ R の両端には I×632=105.4 V が現れるはずで,電圧計自身が回路を乱していることが分かる。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 理論 問16(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  142. 問142.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 図のように,極板間の厚さ d[m],表面積 S[m²]の平行板コンデンサA とB がある。コンデンサA の内部は,比誘電率と厚さが異なる3 種類の誘電体で構成され,極板と各誘電体の水平方向の断面積は同一である。コンデンサB の内部は,比誘電率と水平方向の断面積が異なる3 種類の誘電体で構成されている。コンデンサA の各誘電体内部の電界の強さをそれぞれ E_A1,E_A2,E_A3,コンデンサB の各誘電体内部の電界の強さをそれぞれ E_B1,E_B2,E_B3 とし,端効果,初期電荷及び漏れ電流は無視できるものとする。また,真空の誘電率を ε₀[F/m]とする。両コンデンサの上側の極板に電圧 V[V]の直流電源を接続し,下側の極板を接地した。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 コンデンサA における各誘電体内部の電界の強さの大小関係とその中の最大値の組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問142の図

    • 1.E_A1>E_A2>E_A3, 3V/(5d)
    • 2.E_A1<E_A2<E_A3, 3V/(5d)
    • 3.E_A1=E_A2=E_A3, V/d
    • 4.E_A1>E_A2>E_A3, 9V/(5d)
    • 5.E_A1<E_A2<E_A3, 9V/(5d)

    正解:4.E_A1>E_A2>E_A3, 9V/(5d)

    解説:コンデンサA は3 種類の誘電体が積み重なった直列構造なので,どの層も同じ電束密度 D が貫く。E=D/ε だから  E_A1:E_A2:E_A3=1/(2ε₀):1/(3ε₀):1/(6ε₀)=3:2:1 となり,比誘電率が最も小さい層の電界が最も大きい。よって E_A1>E_A2>E_A3 である。 次に大きさを求める。E_A1=3k,E_A2=2k,E_A3=k とおくと,各層の電圧の和が V に等しいから  V=3k(d/6)+2k(d/3)+k(d/2)=kd(1/2+2/3+1/2)=(5/3)kd  k=3V/(5d) したがって最大値は  E_A1=3k=9V/(5d) である。よって(4)。 k=3V/(5d) は E_A3 の値であって最大値ではない。ここで止めてしまうと(1)を選ぶことになるので,「最大値を問われている」ことを最後に確認したい。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 理論 問17(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  143. 問143.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 図のように,極板間の厚さ d[m],表面積 S[m²]の平行板コンデンサA とB がある。コンデンサA の内部は,比誘電率と厚さが異なる3 種類の誘電体で構成され,極板と各誘電体の水平方向の断面積は同一である。コンデンサB の内部は,比誘電率と水平方向の断面積が異なる3 種類の誘電体で構成されている。コンデンサA の各誘電体内部の電界の強さをそれぞれ E_A1,E_A2,E_A3,コンデンサB の各誘電体内部の電界の強さをそれぞれ E_B1,E_B2,E_B3 とし,端効果,初期電荷及び漏れ電流は無視できるものとする。また,真空の誘電率を ε₀[F/m]とする。両コンデンサの上側の極板に電圧 V[V]の直流電源を接続し,下側の極板を接地した。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 コンデンサA 全体の蓄積エネルギーは,コンデンサB 全体の蓄積エネルギーの何倍か,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問143の図

    • 1.0.72
    • 2.0.83
    • 3.1.00
    • 4.1.20
    • 5.1.38

    正解:2.0.83

    解説:両コンデンサには同じ電圧 V が加わるので,蓄積エネルギー W=½CV² の比は静電容量の比に等しい。 コンデンサA は直列なので,逆数の和をとる。  1/C_A=(d/6)/(2ε₀S)+(d/3)/(3ε₀S)+(d/2)/(6ε₀S)    =d/(ε₀S)×(1/12+1/9+1/12)=d/(ε₀S)×10/36  C_A=3.6 ε₀S/d コンデンサB は並列なので,そのまま和をとる。  C_B={2ε₀(S/6)+3ε₀(S/3)+6ε₀(S/2)}/d=ε₀S/d×(1/3+1+3)=4.333 ε₀S/d したがって  W_A/W_B=C_A/C_B=3.6/4.333=0.83 となる。よって(2)。 同じ誘電体を同じ量だけ使っていても,積み重ねる(直列)か横に並べる(並列)かで静電容量が変わる。直列は最も容量の小さい層に引きずられて全体が小さくなるため,A のほうが B より小さくなる。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 理論 問17(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  144. 問144.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 振幅変調について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 図1 の波形は,正弦波である信号波によって搬送波の振幅を変化させて得られた変調波を表している。この変調波の変調度の値として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問144の図

    • 1.0.33
    • 2.0.5
    • 3.1.0
    • 4.2.0
    • 5.3.0

    正解:2.0.5

    解説:変調度は,変調波の包絡線の最大値 A_max と最小値 A_min から  m=(A_max−A_min)/(A_max+A_min) で求める。図1 を読み取ると,包絡線は最大 (3/2)a,最小 a/2 の間を振れているので  m={(3/2)a−(1/2)a}/{(3/2)a+(1/2)a}=a/(2a)=0.5 となる。 この式は「信号波の振幅÷搬送波の振幅」に等しい。実際,搬送波の振幅は (A_max+A_min)/2=a,信号波の振幅は (A_max−A_min)/2=a/2 なので(a/2)/a=0.5 と一致する。 包絡線の最大値と最小値の比 (3/2)a÷(1/2)a=3 をそのまま答えると(5)を選ぶことになるが,変調度は比ではなく上の定義式で求める。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 理論 問18(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  145. 問145.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 振幅変調について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 次の文章は,直線検波回路に関する記述である。 振幅変調した変調波の電圧を,図2 の復調回路に入力して復調したい。コンデンサ C[F]と抵抗 R[Ω]を並列接続した合成インピーダンスの両端電圧に求められることは,信号波の成分が (ア) ことと,搬送波の成分が (イ) ことである。そこで,合成インピーダンスの大きさは,信号波の周波数に対してほぼ抵抗 R[Ω]となり,搬送波の周波数に対して十分に (ウ) なくてはならない。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問145の図

    • 1.(ア)ある (イ)なくなる (ウ)大きく
    • 2.(ア)ある (イ)なくなる (ウ)小さく
    • 3.(ア)なくなる (イ)ある (ウ)小さく
    • 4.(ア)なくなる (イ)なくなる (ウ)小さく
    • 5.(ア)なくなる (イ)ある (ウ)大きく

    正解:2.(ア)ある (イ)なくなる (ウ)小さく

    解説:復調とは,変調波から元の信号波を取り出すことである。したがって出力に残したいのは信号波の成分であり,取り除きたいのは搬送波の成分だから,(ア)は「ある」,(イ)は「なくなる」となる。ここを逆にした(3)(4)(5)はこの時点で消える。 (ウ)を決めるのは CR 並列回路の周波数特性である。コンデンサのインピーダンス 1/(2πfC) は周波数が高いほど小さくなるので,周波数の低い信号波に対しては C がほとんど効かず合成インピーダンスは R に近くなり,周波数の高い搬送波に対しては C が短絡に近く働いて合成インピーダンスは十分に小さくなる。小さければ搬送波の成分は電圧として現れない。よって(2)。 C を大きくしすぎると信号波まで短絡してしまい,小さすぎると搬送波が残るので,時定数 CR の選び方が復調の要になる。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 理論 問18(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  146. 問146.極板間が比誘電率 ε_r の誘電体で満たされている平行平板コンデンサに一定の直流電圧が加えられている。このコンデンサに関する記述 a〜e として,誤っているものの組合せを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,コンデンサの端効果は無視できるものとする。 a.極板間の電界分布は ε_r に依存する。 b.極板間の電位分布は ε_r に依存する。 c.極板間の静電容量は ε_r に依存する。 d.極板間に蓄えられる静電エネルギーは ε_r に依存する。 e.極板上の電荷(電気量)は ε_r に依存する。

    • 1.a,b
    • 2.a,e
    • 3.b,c
    • 4.a,b,d
    • 5.c,d,e

    正解:1.a,b

    解説:本問の要は「一定の直流電圧が加えられている」という条件である。電圧を固定したまま誘電体を入れ替える設定なので、決まっている量から順に追う。極板間隔を d、電圧を V とすると、誘電体が一様に満たされているとき極板間の電界は E=V/d で一定になる。ここに ε_r は現れない。電位分布も極板からの距離に比例して V を分け合うだけなので、やはり ε_r に無関係である。したがって a と b が誤りで、答(1)。残る c・d・e はいずれも ε_r に依存する。静電容量は C=ε₀ε_r A/d で ε_r に比例し、静電エネルギーは W=½CV² なので C を通じて依存し、極板上の電荷も Q=CV なので同じく依存する。取り違えやすいのは、「電荷一定」の設定に読み替えてしまうことである。極板に電荷 Q を与えて電源を切り離した場合は、E=Q/(ε₀ε_r A) となって電界も電位差も ε_r に依存し、答えが正反対になる。「電圧一定なら電界が決まり、電荷が変わる」「電荷一定なら電界が変わる」という対比で整理しておくと、この種の問題を安定して解ける。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 理論 問1
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  147. 問147.次の文章は,帯電した導体球に関する記述である。 真空中で導体球 A 及び B が軽い絶縁体の糸で固定点 O からつり下げられている。真空の誘電率を ε₀[F/m],重力加速度を g[m/s²]とする。A 及び B は同じ大きさと質量 m[kg]をもつ。糸の長さは各導体球の中心点が点 O から距離 l[m]となる長さである。 まず,導体球 A 及び B にそれぞれ電荷 Q[C],3Q[C]を与えて帯電させたところ,静電力による (ア) が生じ,図のように A 及び B の中心点間が d[m]離れた状態で釣り合った。ただし,導体球の直径は d に比べて十分に小さいとする。このとき,個々の導体球において,静電力 F= (イ) [N],重力 mg[N],糸の張力 T[N],の三つの力が釣り合っている。三平方の定理より F²+(mg)²=T² が成り立ち,張力の方向を考えると F/T は d/(2l) に等しい。これらより T を消去し整理すると,d が満たす式として, k(d/(2l))³=√(1−(d/(2l))²) が導かれる。ただし,係数 k= (ウ) である。 次に,A と B とを一旦接触させたところ AB 間で電荷が移動し,同電位となった。そして A と B とが力の釣合いの位置に戻った。接触前に比べ,距離 d は (エ) した。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問147の図

    • 1.(ア)反発力 (イ)3Q²/(4πε₀d²) (ウ)16πε₀l²mg/(3Q²) (エ)増加
    • 2.(ア)吸引力 (イ)Q²/(4πε₀d²) (ウ)4πε₀l²mg/Q² (エ)増加
    • 3.(ア)反発力 (イ)3Q²/(4πε₀d²) (ウ)4πε₀l²mg/Q² (エ)増加
    • 4.(ア)反発力 (イ)Q²/(4πε₀d²) (ウ)16πε₀l²mg/(3Q²) (エ)減少
    • 5.(ア)吸引力 (イ)Q²/(4πε₀d²) (ウ)4πε₀l²mg/Q² (エ)減少

    正解:1.(ア)反発力 (イ)3Q²/(4πε₀d²) (ウ)16πε₀l²mg/(3Q²) (エ)増加

    解説:(ア)は電荷の符号で決まる。Q と 3Q はどちらも同符号なので働くのは反発力であり、これで(2)(5)が落ちる。図でも2球が左右に開いた状態で釣り合っており、引き合っていれば近づくはずである。(イ)はクーロンの法則そのもので、F=Q·3Q/(4πε₀d²)=3Q²/(4πε₀d²)。電荷が Q と 3Q なので積は 3Q² であり、Q² としている(4)はここで消える。(ウ)は与えられた関係から T を消す。F/T=d/(2l) より T=2lF/d、これを F²+(mg)²=T² に入れると (mg)²=F²(4l²−d²)/d²、すなわち mg=F√(4l²−d²)/d となる。一方、問題の式は k(d/2l)³=√(1−(d/2l)²)=√(4l²−d²)/(2l) と書き直せるので、k=4l²√(4l²−d²)/d³。ここへ √(4l²−d²)/d³=4πε₀mg/(3Q²) を代入すると k=16πε₀l²mg/(3Q²) が得られる。答(1)。(エ)は接触後の電荷を考える。同じ大きさの導体球どうしを接触させると電荷は等分され、各球 (Q+3Q)/2=2Q になる。積は 4Q² で接触前の 3Q² より大きいので、同じ距離なら反発力は強くなり、釣り合う位置は外側へ移って d は増加する。「等分される」のは2球が同じ大きさだからで、大きさが違えば電位が等しくなるように分配される点も押さえておきたい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 理論 問2
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  148. 問148.次の文章は,強磁性体の応用に関する記述である。 磁界中に強磁性体を置くと,周囲の磁束は,磁束が (ア) 強磁性体の (イ) を通るようになる。このとき,強磁性体を中空にしておくと,中空の部分には外部の磁界の影響がほとんど及ばない。このように,強磁性体でまわりを囲んで,磁界の影響が及ばないようにすることを (ウ) という。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)通りにくい (イ)内部 (ウ)磁気遮へい
    • 2.(ア)通りにくい (イ)外部 (ウ)磁気遮へい
    • 3.(ア)通りにくい (イ)外部 (ウ)静電遮へい
    • 4.(ア)通りやすい (イ)内部 (ウ)磁気遮へい
    • 5.(ア)通りやすい (イ)内部 (ウ)静電遮へい

    正解:4.(ア)通りやすい (イ)内部 (ウ)磁気遮へい

    解説:強磁性体は透磁率 μ が真空の数百〜数万倍あり、磁気回路でいえば磁気抵抗が極端に小さい。電流が抵抗の小さい経路に集まるのと同じで、磁束は強磁性体を通りやすいため、その内部に吸い寄せられるように集中する。よって(ア)=通りやすい、(イ)=内部で、(1)(2)(3)が落ちる。残る(4)と(5)の違いは(ウ)だけである。磁束が壁の中を回り込んで通ってしまうため中空部にはほとんど磁束が入らず、これを利用して外部磁界の影響を遮る手法を磁気遮へいという。答(4)。静電遮へいは導体で囲んで内部の電界を零にするもの(静電シールド・ファラデーケージ)で、扱う量が電界であり原理も異なる。導体は電荷が表面に移動して内部の電界を打ち消すのに対し、磁気遮へいは磁束を打ち消すのではなく迂回させている点が本質的に違う。そのため磁気遮へいは完全ではなく、強い磁界や低周波では透磁率の高い材料(パーマロイなど)を多層にするなどの工夫が要る。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 理論 問3
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  149. 問149.図のように,透磁率 μ₀[H/m]の真空中に,無限に長い直線状導体 A と 1 辺 a[m]の正方形のループ状導体 B が距離 d[m]を隔てて置かれている。A と B は xz 平面上にあり,A は z 軸と平行,B の各辺は x 軸又は z 軸と平行である。A,B には直流電流 I_A[A],I_B[A]が,それぞれ図示する方向に流れている。このとき,B に加わる電磁力として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 なお,xyz 座標の定義は,破線の枠内の図で示したとおりとする。問149の図

    • 1.0 N つまり電磁力は生じない
    • 2.μ₀I_AI_Ba²/(2πd(a+d))[N]の+x 方向の力
    • 3.μ₀I_AI_Ba²/(2πd(a+d))[N]の−x 方向の力
    • 4.μ₀I_AI_Ba(a+2d)/(2πd(a+d))[N]の+x 方向の力
    • 5.μ₀I_AI_Ba(a+2d)/(2πd(a+d))[N]の−x 方向の力

    正解:2.μ₀I_AI_Ba²/(2πd(a+d))[N]の+x 方向の力

    解説:ループの4辺を1本ずつ見ていく。直線導体 A がつくる磁界の大きさは距離 r で B=μ₀I_A/(2πr) であり、B の左辺と右辺では距離が違うので力が打ち消し合わずに残る。まず向きを押さえる。図で A の電流は下向き(−z)、B の A に近い左辺は上向き(+z)で互いに逆向きである。平行電流は同じ向きなら引き合い、逆向きなら反発するので、左辺には A から離れる向き、すなわち+x 方向の力が働く。大きさは F=I_B a B=μ₀I_AI_Ba/(2πd)。右辺は電流が下向き(−z)で A と同じ向きになるため引き合い、−x 方向に μ₀I_AI_Ba/(2π(a+d)) の力を受ける。距離が遠いぶんこちらは小さい。上辺と下辺は x 軸に平行で、磁界も電流も対称なので大きさが等しく向きが逆になり、互いに打ち消し合って残らない。したがって合力は左辺と右辺の差で、μ₀I_AI_Ba/(2π)×{1/d−1/(a+d)}=μ₀I_AI_Ba²/(2πd(a+d)) の+x 方向。答(2)。誤答の作られ方が明快で、向きだけを逆にしたのが(3)、1/d−1/(a+d) を 1/d+1/(a+d) と足してしまうと分子が a(a+2d) になり(4)(5)になる。「近いほうが強い」ので合力は必ず A から遠ざかる向き(反発)になる、と先に決めてしまえば符号で迷わない。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 理論 問4
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  150. 問150.図に示す直流回路は,100 V の直流電圧源に直流電流計を介して 10 Ωの抵抗が接続され,50 Ωの抵抗と抵抗 R[Ω]が接続されている。電流計は 5 A を示している。抵抗 R[Ω]で消費される電力の値[W]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。なお,電流計の内部抵抗は無視できるものとする。問150の図

    • 1.2
    • 2.10
    • 3.20
    • 4.100
    • 5.200

    正解:5.200

    解説:R の値を求めなくても、R に掛かる電圧と流れる電流だけで電力が出せる。電流計の 5 A は回路全体を流れる電流なので、直列の 10 Ωでの電圧降下は 5×10=50 V。したがって並列部(R と 50 Ω)に掛かる電圧は 100−50=50 V である。50 Ωの抵抗に流れる電流は 50/50=1 A なので、残りが R に流れる電流で 5−1=4 A。よって P=50×4=200 W。答(5)。念のため R を求めると R=50/4=12.5 Ωで、P=I²R=4²×12.5=200 W と一致する。落とし穴は、電源電圧 100 V がそのまま R に掛かると考えてしまうことで、この場合 100×4=400 W となって選択肢にない。10 Ωでの降下を引く手順を飛ばさないこと。また 5 A を R の電流と早合点して 50 Ω側の 1 A を引き忘れると P=50×5=250 W となり、これも選択肢にないので気づける。電流計の内部抵抗を無視してよいのは、電流計が直列に入るため内部抵抗があるとそのぶん電圧降下が増えてしまうからで、ただし書きはその配慮である。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 理論 問5
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  151. 問151.図のような直流回路において,抵抗 6 Ωの端子間電圧の大きさ V の値[V]として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問151の図

    • 1.2
    • 2.5
    • 3.7
    • 4.12
    • 5.15

    正解:4.12

    解説:電源が2つあるので、6 Ωの上側の節点を未知数 V とする節点方程式(ミルマンの定理)を立てるのが速い。下側の導線を基準(0 V)にとる。6 Ωを下向きに流れる電流は V/6、21 V 側の枝から流れ込む電流は (21−V)/5、14 V 側の枝から流れ込む電流は (14−V)/10 である。節点で流入と流出が等しいので V/6=(21−V)/5+(14−V)/10。 両辺を 30 倍すると 5V=6(21−V)+3(14−V)=126−6V+42−3V=168−9V。したがって 14V=168、V=12 V。答(4)。検算しておくと、21 V 側の枝は (21−12)/5=1.8 A、14 V 側の枝は (14−12)/10=0.2 A、合計 2.0 A が 6 Ωに流れて 6×2.0=12 V となり、ぴたりと合う。重ね合わせの理で解くこともできるが、電源が2つでも節点が1つしかないこの形では節点方程式が最短である。誤りやすいのは、2つの電源を単純に足したり引いたりして 21−14=7 V としてしまうことで、これが(3)に用意されている。電源はそれぞれ別の抵抗を介して同じ節点につながっているので、抵抗の重みを付けた平均になる、と捉えるとよい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 理論 問6
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  152. 問152.図のように,抵抗,切換スイッチ S 及び電流計を接続した回路がある。この回路に直流電圧 100 V を加えた状態で,図のようにスイッチ S を開いたとき電流計の指示値は 2.0 A であった。また,スイッチ S を①側に閉じたとき電流計の指示値は 2.5 A,スイッチ S を②側に閉じたとき電流計の指示値は 5.0 A であった。このとき,抵抗 r の値[Ω]として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,電流計の内部抵抗は無視できるものとし,測定誤差はないものとする。問152の図

    • 1.20
    • 2.30
    • 3.40
    • 4.50
    • 5.60

    正解:5.60

    解説:3つの測定値を、回路の状態が単純なものから順に使うのがこつである。まず S を開いたときは R₁ と R₂ の直列だけなので、100/(R₁+R₂)=2.0 より R₁+R₂=50 Ω。次に S を②側に閉じると、②は R₂ の両端を導線で結ぶ位置にあるので R₂ が短絡され、回路は R₁ だけになる。100/R₁=5.0 より R₁=20 Ω、したがって R₂=30 Ω と個別の値が確定する。最後に S を①側に閉じると r が R₂ と並列になるので、100/(R₁+R₂r/(R₂+r))=2.5。合成抵抗は 100/2.5=40 Ωだから R₂r/(R₂+r)=40−20=20。30r/(30+r)=20 を解いて 30r=600+20r、10r=600、r=60 Ω。答(5)。この問題の分かれ目は、図の①と②のどちらが短絡側かである。②が R₂ を飛び越して下の導線に戻る配線、①が r を経由する配線であり、これを逆に読むと R₁ と R₂ が入れ替わって r=20 Ωなどの別の値になる。指示値が 2.0→2.5→5.0 と増えていることからも、②のほうが抵抗が最も小さい状態(=短絡)だと確かめられる。検算すると①側では合成 20+20=40 Ω、電流 100/40=2.5 A で条件に一致する。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 理論 問7
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  153. 問153.図のような交流回路において,電源の周波数を変化させたところ,共振時のインダクタンス L の端子電圧 V_L は 314 V であった。共振周波数の値[kHz]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問153の図

    • 1.2.0
    • 2.2.5
    • 3.3.0
    • 4.3.5
    • 5.4.0

    正解:2.2.5

    解説:RLC 直列回路の共振では、コイルとコンデンサのリアクタンスが打ち消し合って回路のインピーダンスが抵抗 R だけになる。したがって流れる電流は I=V/R=1/0.5=2 A である。このとき L の端子電圧は V_L=ωLI なので、314=ωL×2 より ωL=157。L=10 mH=0.01 H だから ω=157/0.01=15 700 rad/s。周波数に直すと f=ω/(2π)=15 700/6.283≒2 499 Hz≒2.5 kHz。答(2)。C の値が与えられていないのに解けるのは、共振条件 ωL=1/(ωC) によって C が消えるからである。「C が無いから解けない」と止まらないこと。また、電源電圧が 1 V しかないのに L の端子電圧が 314 V もあるのは誤植ではない。直列共振では L と C にそれぞれ電源電圧の Q 倍(ここでは Q=ωL/R=157/0.5=314 倍)の電圧が現れ、両者が逆位相で打ち消し合っているためである。この共振による電圧の増大が直列共振回路の重要な性質で、実務では絶縁破壊の原因にもなる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 理論 問8
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  154. 問154.次式に示す電圧 e[V]及び電流 i[A]による電力の値[kW]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 e=100 sin ωt+50 sin(3ωt−π/6)[V] i=20 sin(ωt−π/6)+10√3 sin(3ωt+π/6)[A]

    • 1.0.95
    • 2.1.08
    • 3.1.16
    • 4.1.29
    • 5.1.34

    正解:2.1.08

    解説:ひずみ波の電力は、同じ次数の成分どうしだけが有効電力を生み、次数の違う成分の積は1周期で平均すると零になる。したがって基本波の電力と第3調波の電力を別々に求めて足せばよい。基本波は、実効値が電圧 100/√2、電流 20/√2 で、位相差は 0−(−π/6)=π/6 なので cos(π/6)=0.866。P₁=(100/√2)×(20/√2)×0.866=1 000×0.866=866 W。第3調波は、実効値が 50/√2 と 10√3/√2 で、位相差は (−π/6)−(+π/6)=−π/3 なので cos(−π/3)=0.5。P₃=(50/√2)×(10√3/√2)×0.5=(500√3/2)×0.5=125√3≒217 W。合計 866+217=1 083 W≒1.08 kW。答(2)。よくある誤りは、振幅のまま掛けて 1/2 を忘れることと、位相差の符号を取り違えることである。位相差は電圧の位相から電流の位相を引いた値で、第3調波は −π/6−π/6=−π/3 であって 0 ではない。また基本波だけで止めると 866 W≒0.87 kW となり(1)の 0.95 に引き寄せられる。なお力率を求めたい場合は、電圧・電流それぞれの実効値を各次数の二乗和平方根で出してから P/(VI) とする必要があり、単純に cos の平均ではない点も注意したい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 理論 問9
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  155. 問155.図のように,電圧 E[V]の直流電源,スイッチ S,R[Ω]の抵抗及び静電容量 C[F]のコンデンサからなる回路がある。この回路において,スイッチ S を 1 側に接続してコンデンサを十分に充電した後,時刻 t=0 s でスイッチ S を 1 側から 2 側に切り換えた。2 側に切り換えた以降の記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,自然対数の底は,2.718 とする。問155の図

    • 1.回路の時定数は,C の値[F]に比例する。
    • 2.コンデンサの端子電圧 v_C[V]は,R の値[Ω]が大きいほど緩やかに減少する。
    • 3.時刻 t=0 s から回路の時定数だけ時間が経過すると,コンデンサの端子電圧 v_C[V]は直流電源の電圧 E[V]の 0.368 倍に減少する。
    • 4.抵抗の端子電圧 v_R[V]の値は負である。
    • 5.時刻 t=0 s における回路の電流 i[A]は,C の値[F]に関係する。

    正解:5.時刻 t=0 s における回路の電流 i[A]は,C の値[F]に関係する。

    解説:2 側に切り換えた後は電源から切り離され、充電済みのコンデンサが抵抗を通して放電する RC 回路になる。端子電圧は v_C=E·e^(−t/(RC))、電流は図の向きを正として i=−(E/R)·e^(−t/(RC)) と表せる。(1)は時定数 τ=RC なので C に比例し、正しい。(2)も τ=RC が大きいほど指数関数の減衰が緩やかになるので正しい。(3)は t=τ のとき e^(−1)=1/2.718=0.368 だから v_C=0.368E となり、正しい。(4)は電流の向きの問題である。充電時(1 側)は電源から図の i の向きに電流が流れるが、放電時は逆向きになるので i は負となり、v_R=Ri も負になる。よって正しい。残る(5)が誤りである。t=0 ではコンデンサの端子電圧が E のままなので、抵抗に掛かる電圧も E で i=−E/R。ここに C は現れず、初期電流は C に関係しない。答(5)。C が効くのは「どれだけ長く流れ続けるか」であって「最初にどれだけ流れるか」ではない、という区別が本問の核心である。同じ理由で、放電で失われる全エネルギー ½CE² は C に比例するが、初期電流は C によらない。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 理論 問10
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  156. 問156.FET は,半導体の中を移動する多数キャリアを (ア) 電圧により生じる電界によって制御する素子であり,接合形と (イ) 形がある。次の図記号は接合形の (ウ) チャネル FET を示す。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問156の図

    • 1.(ア)ゲート (イ)MOS (ウ)n
    • 2.(ア)ドレイン (イ)MSI (ウ)p
    • 3.(ア)ソース (イ)DIP (ウ)n
    • 4.(ア)ドレイン (イ)MOS (ウ)p
    • 5.(ア)ゲート (イ)DIP (ウ)n

    正解:1.(ア)ゲート (イ)MOS (ウ)n

    解説:FET(電界効果トランジスタ)は、3つの電極のうちゲートに加えた電圧がつくる電界でチャネルの幅を変え、ドレイン-ソース間に流れる多数キャリアの量を制御する素子である。ドレインとソースは電流の出入口であって制御端子ではないので、(ア)=ゲートで(2)(3)(4)が落ちる。(イ)は FET の分類で、pn 接合の逆バイアスで空乏層を広げる接合形(JFET)と、酸化膜を挟んでゲートを絶縁した MOS 形の2つに大別される。MSI は集積度の区分(中規模集積回路)、DIP はパッケージの形状を指す用語で、いずれも FET の種類ではない。これで(5)も消えて(1)が残る。(ウ)は図記号のゲートに付いた矢印の向きで決まる。矢印が内側(チャネルに向かう向き)なら n チャネル、外側に向いていれば p チャネルである。掲載の図記号は矢印がチャネル側を向いているので n チャネルであり、答(1)。矢印の向きは「ゲートの p 形領域からチャネルの n 形領域へ向かう pn 接合の順方向」を表していると覚えると、向きと形名が結び付けやすい。バイポーラトランジスタが電流(ベース電流)で制御するのに対し、FET は電圧で制御し入力インピーダンスが非常に高い、という違いも押さえておきたい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 理論 問11
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  157. 問157.次の文章は,真空中における電子の運動に関する記述である。 図のように,x 軸上の負の向きに大きさが一定の電界 E[V/m]が存在しているとき,x 軸上に電荷が −e[C](e は電荷の絶対値),質量 m₀[kg]の 1 個の電子を置いた場合を考える。x 軸の正方向の電子の加速度を a[m/s²]とし,また,この電子に加わる力の正方向を x 軸の正方向にとったとき,電子の運動方程式は m₀a= (ア)  ……① となる。①式から電子は等加速度運動をすることがわかる。したがって,電子の初速度を零としたとき,x 軸の正方向に向かう電子の速度 v[m/s]は時間 t[s]の (イ) 関数となる。また,電子の走行距離 x_dis[m]は時間 t[s]の (ウ) 関数で表される。さらに,電子の運動エネルギーは時間 t[s]の (エ) で増加することがわかる。 ただし,電子の速度 v[m/s]はその質量の変化が無視できる範囲とする。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問157の図

    • 1.(ア)eE (イ)一次 (ウ)二次 (エ)1 乗
    • 2.(ア)½eE (イ)二次 (ウ)一次 (エ)1 乗
    • 3.(ア)eE² (イ)一次 (ウ)二次 (エ)2 乗
    • 4.(ア)½eE (イ)二次 (ウ)一次 (エ)2 乗
    • 5.(ア)eE (イ)一次 (ウ)二次 (エ)2 乗

    正解:5.(ア)eE (イ)一次 (ウ)二次 (エ)2 乗

    解説:(ア)は符号の処理が肝である。電界は x 軸の負の向き、電子の電荷も負(−e)なので、電子が受ける力 F=qE は負×負で正の向きになり、大きさは eE。よって m₀a=eE で、(2)(4)の ½eE や(3)の eE² は次元も合わない。①式の右辺が定数なので加速度 a=eE/m₀ は一定、すなわち等加速度運動である。初速度が零なら v=at なので速度は時間の一次関数、走行距離は x=½at² なので二次関数となる。運動エネルギーは ½m₀v²=½m₀(at)²=½m₀a²t² だから、時間の2 乗に比例して増加する。したがって(ア)eE、(イ)一次、(ウ)二次、(エ)2 乗で答(5)。(1)と(5)の違いは(エ)だけである。速度が一次だからといってエネルギーも一次と早合点すると(1)に落ちる。エネルギーは速度の2乗に比例するので、v∝t なら E_k∝t² になる。別の見方をすると、電子が距離 x 進む間に電界がした仕事は eEx であり、x∝t² なのでやはりエネルギーは t² に比例する、と確かめられる。なお「質量の変化が無視できる範囲」というただし書きは、速度が光速に近づくと相対論的効果で質量が増し等加速度でなくなるためである。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 理論 問12
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  158. 問158.図に示すように二つの増幅器を縦続接続した回路があり,増幅器 1 の電圧増幅度は 10 である。今,入力電圧 v_i の値として 0.4 mV の信号を加えたとき,出力電圧 v_o の値は 0.4 V であった。増幅器 2 の電圧利得の値[dB]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問158の図

    • 1.10
    • 2.20
    • 3.40
    • 4.50
    • 5.60

    正解:3.40

    解説:まず全体の電圧増幅度を求める。0.4 V/0.4 mV=0.4/0.0004=1 000 倍である。縦続接続では増幅度が掛け算になるので、増幅器1が 10 倍なら増幅器2の増幅度は 1 000÷10=100 倍。電圧の利得を dB で表すときは 20 log₁₀ を使うので、G=20 log₁₀100=20×2=40 dB。答(3)。最大の落とし穴は、電力の 10 log₁₀ と混同することである。10 log₁₀100=20 dB となって(2)に落ちる。電圧・電流は 20 log、電力は 10 log と覚える。もう一つは、全体の 1 000 倍をそのまま dB にして 20 log₁₀1 000=60 dB としてしまうことで、これが(5)に置かれている。問われているのは増幅器2だけの利得である。利得を dB で扱う利点は、縦続接続の掛け算が足し算になることで、実際 増幅器1の 20 log₁₀10=20 dB と増幅器2の 40 dB を足すと全体の 60 dB になり、検算になる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 理論 問13
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  159. 問159.固有の名称をもつ SI 組立単位の記号と,これと同じ内容を表す他の表し方の組合せとして,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.F ―― C/V
    • 2.W ―― J/s
    • 3.S ―― A/V
    • 4.T ―― Wb/m²
    • 5.Wb ―― V/s

    正解:5.Wb ―― V/s

    解説:それぞれ定義式に戻して確かめる。(1)ファラド F は静電容量の単位で、Q=CV より C=Q/V だから C/V で正しい。(2)ワット W は仕事率の単位で、単位時間当たりのエネルギーだから J/s で正しい。(3)ジーメンス S はコンダクタンスの単位で、抵抗の逆数すなわち I/V だから A/V で正しい。(4)テスラ T は磁束密度の単位で、単位面積当たりの磁束だから Wb/m² で正しい。(5)ウェーバ Wb は磁束の単位である。ファラデーの電磁誘導の法則 e=−dΦ/dt を変形すると Φ=∫e dt となり、Wb=V·s(ボルト秒)であって V/s ではない。したがって(5)が誤りで、答(5)。掛けるか割るかを迷ったら、「1 Wb の磁束が 1 秒で消えると 1 V の起電力が生じる」と具体的に考えるとよい。V=Wb/s なので、両辺に s を掛けて Wb=V·s となる。同じ要領で他の単位も確認でき、例えばヘンリー H は Φ=LI から Wb/A=V·s/A と表せる。単位の組立を暗記するのではなく、必ず定義式から導く習慣をつけておけば、この種の問題は落とさない。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 理論 問14
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  160. 問160.抵抗 R[Ω],誘導性リアクタンス X[Ω]からなる平衡三相負荷(力率 80 %)に対称三相交流電源を接続した交流回路がある。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 図1 のように,Y 結線した平衡三相負荷に線間電圧 210 V の三相電圧を加えたとき,回路を流れる線電流 I は 14/√3 A であった。負荷の誘導性リアクタンス X の値[Ω]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問160の図

    • 1.4
    • 2.5
    • 3.9
    • 4.12
    • 5.15

    正解:3.9

    解説:Y 結線では、1 相分に掛かるのは線間電圧ではなく相電圧で 210/√3 V、そして相電流は線電流と等しく 14/√3 A である。1 相分のインピーダンスはこの比なので Z=(210/√3)÷(14/√3)=210/14=15 Ω。分母分子の √3 が約分で消えるため、値がきれいに求まる。力率が 80 %=cosθ=0.8 だから sinθ=0.6 で、誘導性リアクタンスは X=Z sinθ=15×0.6=9 Ω。答(3)。ついでに R=Z cosθ=15×0.8=12 Ωも求まり、これは(b)で使う。R²+X²=12²+9²=225=15² と確かめられる。間違いやすいのは、線間電圧 210 V をそのまま相電圧として Z=210/(14/√3)=25.98 Ωとしてしまうことで、このとき X=15.6 となり(5)の 15 に引き寄せられる。Y 結線は電圧が 1/√3、Δ 結線は電流が 1/√3、と対で覚えておくと取り違えにくい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 理論 問15(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  161. 問161.抵抗 R[Ω],誘導性リアクタンス X[Ω]からなる平衡三相負荷(力率 80 %)に対称三相交流電源を接続した交流回路がある。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 図1 の各相の負荷を使ってΔ結線し,図2 のように相電圧 200 V の対称三相電源に接続した。この平衡三相負荷の全消費電力の値[kW]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問161の図

    • 1.8
    • 2.11.1
    • 3.13.9
    • 4.19.2
    • 5.33.3

    正解:4.19.2

    解説:手順は「電源の相電圧→線間電圧→Δ 負荷の相電圧→相電流→電力」の順に進める。電源は Y 結線で相電圧が 200 V と与えられているので、線間電圧は 200√3 V である。Δ 結線した負荷の各相には線間電圧がそのまま掛かるので、負荷1相分の電圧は 200√3≒346.4 V。1 相分のインピーダンスは(a)と同じ Z=15 Ω、抵抗分は R=Z cosθ=15×0.8=12 Ωである。相電流は I_p=200√3/15≒23.09 A。全消費電力は 3 相分の抵抗損の合計だから P=3I_p²R=3×(200√3/15)²×12。(200√3/15)²=120 000/225=533.3 なので P=3×533.3×12=19 200 W=19.2 kW。答(4)。力率を使う式でも同じで、P=3×V_p×I_p×cosθ=3×346.4×23.09×0.8≒19 200 W となる。最大の落とし穴は、電源の相電圧 200 V をΔ 負荷の相電圧として使うことである。この場合 P=3×(200/15)²×12=6 400 W=6.4 kW となり、選択肢の(1)8 に近い値になってしまう。「Δ 負荷に掛かるのは線間電圧」という対応を、図で電源とΔ 負荷の結線をたどって確認してから計算に入りたい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 理論 問15(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  162. 問162.図のように,電源 E[V],負荷抵抗 R[Ω],内部抵抗 R_v[kΩ]の電圧計及び内部抵抗 R_a[Ω]の電流計を接続した回路がある。この回路において,電圧計及び電流計の指示値がそれぞれ V₁[V],I₁[A]であるとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。ただし,電圧計と電流計の指示値の積を負荷抵抗 R[Ω]の消費電力の測定値とする。 〔小問(a)〕 電流計の電力損失の値[W]を表す式として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問162の図

    • 1.V₁²/R_a
    • 2.V₁²/R_a−I₁²R_a
    • 3.V₁²/R_v+I₁²R_a
    • 4.I₁²R_a
    • 5.I₁²R_a−I₁²R_v

    正解:4.I₁²R_a

    解説:電流計で失われる電力は、電流計の内部抵抗 R_a で消費される分だけである。電流計には指示値 I₁ がそのまま流れているので、損失は素直に P=I₁²R_a。答(4)。他の選択肢がなぜ誤りかを見ておく。(1)の V₁²/R_a は、電圧計の指示値 V₁ が電流計の両端の電圧であるかのように扱っているが、V₁ は電流計と負荷抵抗を直列にした部分に掛かる電圧なので、これを R_a で割っても意味のある量にならない。(2)はそこからさらに正しい項を引いており、二重に誤っている。(3)の V₁²/R_v は電圧計の電力損失であって電流計のものではなく、両者を足すのは「計器全体の損失」であり問いに合わない。(5)は電流計の内部抵抗と電圧計の内部抵抗を同じ電流で扱っており、そもそも電圧計には I₁ は流れない。本問の接続では、電圧計が電源側に、電流計が負荷と直列に入っている。この配置では電流計の内部抵抗による電圧降下が測定値に上乗せされるので、測定値は真値より大きく出る。この性質が(b)につながる。計器の損失は「電流計は I²R_a、電圧計は V²/R_v」と、流れる量・掛かる量に対応させて覚えるとよい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 理論 問16(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  163. 問163.図のように,電源 E[V],負荷抵抗 R[Ω],内部抵抗 R_v[kΩ]の電圧計及び内部抵抗 R_a[Ω]の電流計を接続した回路がある。この回路において,電圧計及び電流計の指示値がそれぞれ V₁[V],I₁[A]であるとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。ただし,電圧計と電流計の指示値の積を負荷抵抗 R[Ω]の消費電力の測定値とする。 〔小問(b)〕 今,負荷抵抗 R=320 Ω,電流計の内部抵抗 R_a=4 Ωが分かっている。この回路で得られた負荷抵抗 R[Ω]の消費電力の測定値 V₁I₁[W]に対して,R[Ω]の消費電力を真値とするとき,誤差率の値[%]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問163の図

    • 1.0.3
    • 2.0.8
    • 3.0.9
    • 4.1.0
    • 5.1.2

    正解:5.1.2

    解説:測定値と真値をそれぞれ式にしてから比を取る。電圧計の指示値 V₁ は電流計と負荷抵抗の直列部に掛かる電圧なので V₁=I₁(R+R_a)、したがって測定値は V₁I₁=I₁²(R+R_a) である。一方、求めたい真値は負荷抵抗だけの消費電力 I₁²R である。誤差は測定値−真値=I₁²R_a、すなわち電流計の内部抵抗で消費される分がそのまま上乗せされている。誤差率は真値に対する割合なので 誤差率=I₁²R_a/(I₁²R)=R_a/R=4/320=0.0125=1.25 %≒1.2 %。答(5)。分母を測定値にとる流儀でも R_a/(R+R_a)=4/324=1.23 %となり、いずれにせよ選択肢は(5)になる。この結果が示すのは、誤差率が電流の大きさによらず抵抗の比だけで決まるということである。I₁ が約分で消えるため、負荷が軽くても重くても誤差率は同じ 1.25 %になる。実務では、負荷抵抗が電流計の内部抵抗に比べて十分大きいときはこの接続(電流計を負荷側に入れる)が有利で、逆に負荷が小さいときは電圧計を負荷と並列にする接続に替える。どちらの接続でも計器の内部抵抗ぶんの誤差は避けられないので、接続の選択は負荷抵抗との大小関係で決めるというのが要点である。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 理論 問16(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  164. 問164.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 図1 の端子 a–d 間の合成静電容量について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 端子 b–c–d 間は図2 のようにΔ結線で接続されている。これを図3 のように Y 結線に変換したとき,電気的に等価となるコンデンサ C の値[μF]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問164の図

    • 1.1.0
    • 2.2.0
    • 3.4.5
    • 4.6.0
    • 5.9.0

    正解:5.9.0

    解説:Δ–Y 変換はインピーダンスの関係として Z_Y=Z_Δ/3 が成り立つ(3つとも等しい場合)。ここで扱うのがコンデンサであることに注意する。容量 C のコンデンサのインピーダンスは Z=1/(jωC) なので、Z が 1/3 になるということは C が 3 倍になるということである。すなわち C_Y=3C_Δ。Δ 側が 3 μF なので、Y 側は 3×3=9.0 μF。答(5)。ここが本問最大の落とし穴で、抵抗の Δ–Y 変換の感覚のまま 3 μF÷3=1.0 μF としてしまうと(1)に落ちる。抵抗は 1/3、コンデンサは 3 倍と向きが逆になるのは、容量がインピーダンスの分母に入るためである。確かめ方として、端子間から見た合成容量で検証できる。Δ では b–c 間から見ると 3 μF と、直列の 3+3 μF(=1.5 μF)が並列で 4.5 μF。Y では b と c の 9 μF が直列で 4.5 μF となり一致する。この「2端子間の合成容量が両者で等しい」という確認を1組でも行えば、3 倍か 1/3 かで迷わずに済む。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 理論 問17(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  165. 問165.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 図1 の端子 a–d 間の合成静電容量について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 図3 を用いて,図1 の端子 b–c–d 間を Y 結線回路に変換したとき,図1 の端子 a–d 間の合成静電容量 C₀ の値[μF]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問165の図

    • 1.3.0
    • 2.4.5
    • 3.4.8
    • 4.6.0
    • 5.9.0

    正解:3.4.8

    解説:(a)の結果を使って、b–c–d のΔ(各 3 μF)を中性点 n をもつ Y(各 9 μF)に置き換える。すると回路は次のように整理できる。端子 a から出る経路は2つで、上側は 9 μF を通って b へ、下側は 18 μF を通って c へ向かう。b と c はそれぞれ 9 μF で中性点 n につながり、n からさらに 9 μF で d に至る。まず a→b→n の経路は 9 μF と 9 μF の直列なので 9×9/(9+9)=4.5 μF。a→c→n の経路は 18 μF と 9 μF の直列で 18×9/(18+9)=162/27=6.0 μF。この2つは a と n の間で並列なので合わせて 4.5+6.0=10.5 μF。最後に n–d 間の 9 μF と直列になるので、C₀=10.5×9/(10.5+9)=94.5/19.5≒4.85 μF≒4.8 μF。答(3)。誤答の(2)4.5 と(4)6.0 は、途中で求まる 2 つの枝の値がそのまま置かれている。並列にまとめる段階や最後の直列を忘れると、これらを選んでしまう。コンデンサは直列が積÷和、並列が和で抵抗と逆になるため、どちらの計算をしているかを常に意識すること。Δ のままでは b–c 間の 3 μF が橋絡していて直並列に分解できないが、Y に直すと中性点を経由する素直な直並列回路になる。これが Δ–Y 変換を使う意味である。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 理論 問17(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  166. 問166.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 図1 は,飽和領域で動作する接合形 FET を用いた増幅回路を示し,図中の v_i 並びに v_o はそれぞれ,入力と出力の小信号交流電圧[V]を表す。また,図2 は,その増幅回路で使用する FET のゲート-ソース間電圧 V_gs[V]に対するドレーン電流 I_d[mA]の特性を示している。抵抗 R_G=1 MΩ,R_D=5 kΩ,R_L=2.5 kΩ,直流電源電圧 V_DD=20 V とするとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 FET の動作点が図2 の点 P となる抵抗 R_S の値[kΩ]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問166の図

    • 1.0.1
    • 2.0.3
    • 3.0.5
    • 4.1
    • 5.3

    正解:4.1

    解説:この回路は自己バイアス(ソースバイアス)方式である。ゲートは R_G を通して接地されており、接合形 FET のゲート電流はほぼ零なので R_G には電圧降下が生じず、ゲートの電位は 0 V になる。一方、ソースにはドレーン電流 I_d が R_S を通って流れるので、ソースの電位は I_d R_S だけ持ち上がる。したがってゲート-ソース間電圧は V_gs=(ゲート電位)−(ソース電位)=0−I_d R_S=−I_d R_S となり、負のバイアスが自動的に得られる。これが「自己バイアス」と呼ばれる理由である。図2 の動作点 P は V_gs=−1.8 V、I_d=1.8 mA だから、1.8=1.8×10⁻³×R_S より R_S=1 000 Ω=1 kΩ。答(4)。n チャネル接合形 FET は V_gs が負の領域で使うため、わざわざ負電源を用意しなくてもソース抵抗だけでバイアスできる点が利点である。なお R_S には交流的には C_S が並列に入っており、信号周波数ではソースが接地されたのと同じになる。直流のバイアスだけを R_S で決め、交流の負帰還は C_S で打ち消すという役割分担になっている。この C_S を外すと利得が下がる(電流帰還バイアスの負帰還が効く)ので、(b)の等価回路に R_S が現れないのはこのためである。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 理論 問18(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  167. 問167.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 図1 は,飽和領域で動作する接合形 FET を用いた増幅回路を示し,図中の v_i 並びに v_o はそれぞれ,入力と出力の小信号交流電圧[V]を表す。また,図2 は,その増幅回路で使用する FET のゲート-ソース間電圧 V_gs[V]に対するドレーン電流 I_d[mA]の特性を示している。抵抗 R_G=1 MΩ,R_D=5 kΩ,R_L=2.5 kΩ,直流電源電圧 V_DD=20 V とするとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 図2 の特性曲線の点 P における接線の傾きを読むことで,FET の相互コンダクタンスが g_m=6 mS であるとわかる。この値を用いて,増幅回路の小信号交流等価回路をかくと図3 となる。ここで,コンデンサ C₁,C₂,C_S のインピーダンスが使用する周波数で十分に小さいときを考えており,FET の出力インピーダンスが R_D[kΩ]や R_L[kΩ]より十分大きいとしている。 この増幅回路の電圧増幅度 A_v=|v_o/v_i| の値として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問167の図

    • 1.10
    • 2.30
    • 3.50
    • 4.100
    • 5.300

    正解:1.10

    解説:図3 の等価回路では、FET は大きさ g_m v_i の電流源で表され、その電流が R_D と R_L に分かれて流れる。FET の出力インピーダンスは十分大きいとしているので、電流源から見た負荷は R_D と R_L の並列である。並列合成は R_D∥R_L=5×2.5/(5+2.5)=12.5/7.5≒1.667 kΩ。出力電圧はこの合成抵抗に電流 g_m v_i が流れて生じるので v_o=g_m v_i×(R_D∥R_L)。したがって A_v=|v_o/v_i|=g_m×(R_D∥R_L)=6×10⁻³×1 667≒10。答(1)。誤りやすいのは、R_D と R_L を直列とみて 6×10⁻³×7 500=45 としたり、R_D だけで 6×10⁻³×5 000=30 として(2)を選ぶことである。図3 で R_D と R_L が電流源の両端に並んでいることを確認すれば、並列だとすぐ分かる。なお、i_d の向きから分かるとおり出力電圧の位相は入力に対して反転する(ソース接地増幅回路の特徴)が、設問は絶対値を問うているので符号は答えに影響しない。また相互コンダクタンス g_m は I_d–V_gs 特性の接線の傾き ΔI_d/ΔV_gs であり、動作点をずらすと値が変わる。動作点を(a)で決めてから g_m を読む、という順序に意味がある。原本には「※ 下線部訂正 I_d → i_d」という公式の訂正注記があり、図3 の電流記号は小信号を表す小文字の i_d が正しい。本サイトでは訂正後の表記で収録している。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 理論 問18(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  168. 問168.図1に示すような,空気を含む二つの誘電体からなる平行平板電極がある。この下部電極を接地し,上部電極に電圧を加えたときの電極間の等電位線の分布を示す断面図として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,誘電体の導電性及び電極と誘電体の端効果は無視できるものとする。 参考までに固体誘電体を取り除いた,空気中平行平板電極の場合の等電位線の分布を図2に示す。問168の図

    • 1.選択肢1
    • 2.選択肢2
    • 3.選択肢3
    • 4.選択肢4
    • 5.選択肢5

    正解:5.

    解説:境界面に垂直な電界では電束密度 D が空気側と固体側で共通になる。E=D/ε だから,比誘電率が1の空気と6の固体では電界の比が E_空気:E_固体=6:1 となり,空気側のほうが6倍強い。等電位線は電界が強いところほど密になる(同じ電位差を短い距離で稼ぐため)から,上側の空気層で線が密に,下側の固体層では疎になる。この見え方をしているのは(5)だけである。答(5)。図2は誘電体が空気だけの場合で,電界が一様なので等電位線も等間隔に並んでいる。これと見比べると,固体を入れたことで空気層の間隔が狭まり固体層で広がる,という変化が(5)に表れていることが確認できる。上下が逆になっている(3)は比誘電率の大きいほうが電界が強いと誤解した場合の図,全体が等間隔の(1)は誘電体の違いを無視した場合の図であり,どちらも E=D/ε の関係と矛盾する。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 理論 問1
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  169. 問169.空気中に孤立した半径 a[m]の導体球に帯電できる最大の電荷の値[C]として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,空気の絶縁耐力及び誘電率はそれぞれ E_m[V/m]及び ε₀[F/m]とする。

    • 1.E_m/(4πε₀a²)
    • 2.E_m/(4πε₀a)
    • 3.4πε₀aE_m
    • 4.4πε₀a²E_m
    • 5.4πε₀a³E_m

    正解:4.4πε₀a²E_m

    解説:電荷 Q を帯びた半径 a の導体球がつくる電界は,球の外側では点電荷と同じで E=Q/(4πε₀r²) と表せる。もっとも強いのは球の表面 r=a のときで E=Q/(4πε₀a²)。この値が空気の絶縁耐力 E_m を超えると空気が絶縁破壊してコロナ放電が起こり,それ以上は電荷を保持できない。したがって限界は Q/(4πε₀a²)=E_m すなわち Q=4πε₀a²E_m[C]となる。答(4)。次元でも確かめられる。ε₀[F/m]×a²[m²]×E_m[V/m]=F·V=C となり電荷の単位に一致するのは(4)だけで,(3)は F·V·m⁻¹×m²…と合わず,(5)は m が一つ余る。分母に E_m が来る(1)(2)は,絶縁耐力が大きいほど帯電できる電荷が小さくなるという物理的にあり得ない関係になっている。半径が大きいほど表面の電界が緩むので蓄えられる電荷が a² に比例して増える,という結論も直感と合う。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 理論 問2
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  170. 問170.磁気に関する量とその単位記号(SI 基本単位及び組立単位による表し方)の組合せとして,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.量:インダクタンス 単位記号:Wb/A
    • 2.量:磁束 単位記号:V/s
    • 3.量:磁界の強さ 単位記号:A/m
    • 4.量:磁気抵抗 単位記号:H⁻¹
    • 5.量:透磁率 単位記号:H/m

    正解:2.量:磁束 単位記号:V/s

    解説:誤りは(2)で,磁束の単位は V/s ではなく V·s である。ファラデーの法則 e=−dΦ/dt は「磁束を時間で微分すると電圧になる」という関係なので,逆に磁束は電圧に時間を掛けた量であり,Wb=V·s となる。割り算と掛け算が入れ替わっている点だけの誤りで,見落としやすい。他は正しい。(1)はインダクタンスの定義 L=NΦ/I から Wb/A で,これがそのまま H の定義でもある。(3)は磁界の強さがアンペアの周回積分則 H=I/(2πr) などで電流÷長さとして出てくるので A/m。(4)の磁気抵抗は磁気回路のオームの法則 R_m=F/Φ=(AT)/Wb で,Wb/A=H の逆数だから H⁻¹ と書ける。(5)の透磁率は B=μH より μ=B/H=(Wb/m²)/(A/m)=Wb/(A·m)=H/m。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 理論 問3
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  171. 問171.図のように,A,B 2本の平行な直線導体があり,導体 A には 1.2 A の,導体 B にはそれと反対方向に 3 A の電流が流れている。導体 A と B の間隔が l[m]のとき,導体 A より 0.3 m 離れた点 P における合成磁界が零になった。l の値[m]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,導体 A,B は無限長とし,点 P は導体 A,B を含む平面上にあるものとする。問171の図

    • 1.0.24
    • 2.0.45
    • 3.0.54
    • 4.0.75
    • 5.1.05

    正解:2.0.45

    解説:無限長直線電流が距離 r につくる磁界の強さは H=I/(2πr) である。点 P は導体 A から見て B とは反対側にあるので,P から B までの距離は 0.3+l[m]になる。二つの電流は互いに逆向きだから,P では A による磁界と B による磁界が逆向きになり,大きさが等しければ打ち消し合って零になる。よって 1.2/(2π×0.3)=3/(2π×(0.3+l)),すなわち 1.2/0.3=3/(0.3+l)。左辺は4 だから 0.3+l=3/4=0.75 となり l=0.45 m。答(2)。注意したいのは,P が A と B の間ではなく外側にあることで,同じ向きの電流なら外側では打ち消し合わないから成立しない。「電流が逆向き」という条件が,外側の点で合成磁界が零になり得る前提になっている。また B までの距離を l と取り違えると 1.2/0.3=3/l から l=0.75 となり(4)を選んでしまう。0.3 m を足し忘れないこと。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 理論 問4
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  172. 問172.図の直流回路において,抵抗 R=10 Ωで消費される電力の値[W]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問172の図

    • 1.0.28
    • 2.1.89
    • 3.3.79
    • 4.5.36
    • 5.7.62

    正解:1.0.28

    解説:下側の共通線を0 V とし,R の左端を V_x,右端を V_y として節点方程式を立てる。左の節点では (60−V_x)/40=V_x/40+(V_x−V_y)/10,右の節点では (80−V_y)/60+(V_x−V_y)/10=V_y/60。それぞれ分母を払うと 3V_x−2V_y=30 と 3V_x−4V_y=−40 になり,辺々引いて 2V_y=70 から V_y=35 V,これを戻して V_x=100/3≒33.3 V。R に流れる電流は I=(V_x−V_y)/10=(33.3−35)/10≒−0.167 A で,向きは右から左である。消費電力は向きによらず P=I²R=0.167²×10≒0.28 W。答(1)。二つの電源の電圧が60 V と80 V と大きいのに R の電力が1 W にも満たないのは,両側の分圧がほぼ釣り合って R の両端に約1.7 V しか掛からないためである。60 V と80 V の差20 V がそのまま R に掛かると考えて 20²/10=40 W などとすると桁から外れる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 理論 問5
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  173. 問173.図の回路において,抵抗 R[Ω]には電流 0.3 A が流れている。抵抗 R の値[Ω]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問173の図

    • 1.2.0
    • 2.2.8
    • 3.3.7
    • 4.4.9
    • 5.25

    正解:1.2.0

    解説:6 Ωの右側の節点を M,右端の節点を N(下の共通線を0 V とすると N も0 V)とし,M からNへ向かう二つの枝を考える。上の枝は3 V の電池と R で電流0.3 A,下の枝は4 V の電池と1 Ωで電流 I₁ とする。それぞれの枝で M から N までの電位差を書くと V_M+3−0.3R=0 と V_M+4−I₁=0 になる。二式から 3−0.3R=4−I₁,すなわち I₁=1+0.3R。一方,9 V の電源から流れ出る電流は二つの枝の和 0.3+I₁ で,これが6 Ωを通るので V_M=9−6(0.3+I₁)。これを上の枝の式に代入すると 9−1.8−6I₁=0.3R−3 から I₁=1.7−0.05R。二つの I₁ を等しいと置いて 1+0.3R=1.7−0.05R,0.35R=0.7 より R=2.0 Ω。答(1)。このとき I₁=1.6 A,全電流1.9 A,V_M=−2.4 V となり,各枝の式がすべて成り立つことも確かめられる。電池が枝の途中に入っているので,単純な合成抵抗ではなくキルヒホッフの法則で解く必要がある。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 理論 問6
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  174. 問174.起電力が E[V]で内部抵抗が r[Ω]の電池がある。この電池に抵抗 R₁[Ω]と可変抵抗 R₂[Ω]を並列につないだとき,抵抗 R₂[Ω]から発生するジュール熱が最大となるときの抵抗 R₂ の値[Ω]を表す式として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.R₂=r
    • 2.R₂=R₁
    • 3.R₂=rR₁/(r+R₁)
    • 4.R₂=rR₁/(R₁−r)
    • 5.R₂=rR₁/(r−R₁)

    正解:3.R₂=rR₁/(r+R₁)

    解説:R₂ の側から回路を見ると,電池と内部抵抗 r,それに並列な R₁ をまとめて一つの等価電源とみなせる。テブナンの定理でその内部抵抗を求めると,起電力を短絡して r と R₁ の並列,すなわち rR₁/(r+R₁) になる。最大電力の整合条件は「負荷抵抗=電源側の内部抵抗」だから,R₂=rR₁/(r+R₁) のときに R₂ で消費される電力(=ジュール熱)が最大になる。答(3)。式で確かめてもよい。R₂ の電力は P₂=E²R₁²R₂/(rR₁+rR₂+R₁R₂)² と書けるので,R₂ で微分して零と置くと rR₁=R₂(r+R₁) が得られ,同じ結果になる。R₁ が無いとき(R₁→∞)は R₂=r となって単純な整合条件に一致することも確認できる。(4)(5)は分母が負になり得て抵抗として意味をなさない場合があり,物理的にあり得ない形である。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 理論 問7
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  175. 問175.図のように,二つの LC 直列共振回路 A,B があり,それぞれの共振周波数が f_A[Hz],f_B[Hz]である。これら A,B をさらに直列に接続した場合,全体としての共振周波数が f_AB[Hz]になった。f_A,f_B 及び f_AB の大小関係として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問175の図

    • 1.f_A < f_B < f_AB
    • 2.f_A < f_AB < f_B
    • 3.f_B < f_AB < f_A
    • 4.f_AB < f_A < f_B
    • 5.f_AB < f_B < f_A

    正解:3.f_B < f_AB < f_A

    解説:直列共振周波数は f=1/(2π√(LC)) である。回路AはL とC なので f_A=1/(2π√(LC)),回路Bは2L とC なので f_B=1/(2π√(2LC))=f_A/√2 となり f_B < f_A。AとBを直列にすると,インダクタンスは足し算で L+2L=3L,静電容量は直列なので逆数の和から C×C/(C+C)=C/2 になる。したがって f_AB=1/(2π√(3L×C/2))=1/(2π√(1.5LC))=f_A/√1.5。√1.5≒1.22 は √2≒1.41 より小さいので f_A/√1.5 > f_A/√2,すなわち f_B < f_AB < f_A。答(3)。要点は,直列接続でインダクタンスは3倍になる一方,静電容量は半分になるので LC 積は3×0.5=1.5倍にとどまり,Bの2倍ほどには増えないことである。コンデンサの直列は容量が減る(合成が小さくなる)という点を,抵抗やコイルの直列と混同しないこと。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 理論 問8
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  176. 問176.次式に示す電圧 e[V]及び電流 i[A]による電力の値[kW]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 e=100 sin ωt+50 sin(3ωt−π/6) [V] i=20 sin(ωt−π/6)+10√3 sin(3ωt+π/6) [A]

    • 1.0.95
    • 2.1.08
    • 3.1.16
    • 4.1.29
    • 5.1.34

    正解:2.1.08

    解説:ひずみ波の電力は,周波数の等しい成分どうしの積の和で求まる。周波数が違う成分どうしは1周期で平均すると零になるので,基本波は基本波と,第3調波は第3調波とだけ組み合わせればよい。各成分の電力は(電圧の振幅×電流の振幅÷2)×cos(位相差)である。基本波は位相差が 0−(−π/6)=π/6 なので (100×20/2)cos30°=1 000×0.866=866 W。第3調波は位相差が (−π/6)−(+π/6)=−π/3 なので (50×10√3/2)cos60°=433×0.5≒216.5 W。合計すると 866+216.5≒1 082.5 W=1.08 kW。答(2)。落とし穴は二つある。一つは実効値に直さずに振幅のまま掛けてしまうことで,÷2(実効値に直せば÷√2 が二つ)を忘れると倍の値になる。もう一つは基本波の電圧と第3調波の電流のような異なる周波数どうしを掛けてしまうことで,これらは平均電力に寄与しない。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 理論 問9
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  177. 問177.図の回路のスイッチ S を t=0 s で閉じる。電流 i_S[A]の波形として最も適切に表すものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,スイッチ S を閉じる直前に,回路は定常状態にあったとする。問177の図

    • 1.選択肢1
    • 2.選択肢2
    • 3.選択肢3
    • 4.選択肢4
    • 5.選択肢5

    正解:3.

    解説:まずスイッチを閉じる直前の状態を押さえる。S が開いていると電流の通り道はコンデンサを含む枝だけで,直流の定常状態ではコンデンサに電流が流れないから回路電流は零,コイルの電流も零である。抵抗にも電圧降下がないので,コンデンサには電源電圧1 V が掛かったままになっている。次に S を閉じると,S の左側の節点が下の共通線と同電位になる。左側の枝はコイルの過渡現象で i_L=1−e^(−t)[A]となり,時定数 L/R=1 s で0 A から1 A へ向かって立ち上がる。一方,コンデンサ側は充電されていた1 V が放電する向きに電流を流し,時定数 CR=2 s で −e^(−t/2)[A]と減衰する。S を流れる電流は節点で分けると i_S=i_L−i_cap=1−e^(−t)+e^(−t/2) になる。t=0 では 1−1+1=1 A,t→∞ では1 A,途中の t=2ln2≒1.39 s で最大の1.25 A をとる。つまり「1 A から始まり,いったん1 A を超えて山を作り,また1 A に戻る」波形で,これに当たるのは(3)である。答(3)。零から立ち上がる(2)(4)はコイル電流だけを見てコンデンサの放電を忘れた形,下に凹む(1)は放電電流の向きを逆に取った形になる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 理論 問10
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  178. 問178.バイポーラトランジスタと電界効果トランジスタ(FET)に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.バイポーラトランジスタは,消費電力が FET より大きい。
    • 2.バイポーラトランジスタは,静電気に対して FET より破壊されにくい。
    • 3.バイポーラトランジスタの入力インピーダンスは,FET のそれよりも低い。
    • 4.バイポーラトランジスタは電圧制御素子,FET は電流制御素子といわれる。
    • 5.バイポーラトランジスタのコレクタ電流は自由電子及び正孔の両方が関与し,FET のドレーン電流は自由電子又は正孔のどちらかが関与する。

    正解:4.バイポーラトランジスタは電圧制御素子,FET は電流制御素子といわれる。

    解説:誤りは(4)で,制御方式が逆である。バイポーラトランジスタはベース電流でコレクタ電流を制御する「電流制御素子」,FET はゲート電圧でドレーン電流を制御する「電圧制御素子」である。他はこの違いから導かれる性質で,いずれも正しい。(3)はバイポーラがベース電流を必要とするため入力インピーダンスが低く,FET はゲートが絶縁またはpn接合の逆バイアスで電流をほとんど流さないため高いこと。(1)はベース電流を流し続けるぶんバイポーラのほうが消費電力が大きくなること。(2)はFET のゲート絶縁膜が非常に薄く静電気で絶縁破壊しやすいのに対し,バイポーラは電流駆動で入力側の耐圧に余裕があること。(5)は名前の由来そのもので,バイポーラ(bipolar=両極性)は自由電子と正孔の両方がキャリヤとして働き,FET はユニポーラ(unipolar=単極性)でどちらか一方しか使わない。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 理論 問11
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  179. 問179.真空中に置かれた平行電極板間に,直流電圧 V[V]を加えて平等電界 E[V/m]を作り,この陰極板に電子を置いた場合,初速零で出発した電子が陽極板に到達したときの速さは,v[m/s]となった。このときの電子の運動エネルギーは,電子が陽極板に到達するまでに得るエネルギーに等しいと考えられ,次の式が成立する。 (1/2)mv² = (ア) ただし,電子の電気素量を e[C],電子の質量を m[kg]とする。 したがって,この式から電子の速さ v[m/s]は, (イ) で表される。 上記の記述中の空白箇所(ア)及び(イ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)eV (イ)√(4eV/m)
    • 2.(ア)eV (イ)√(2eV/m)
    • 3.(ア)2eV (イ)√(4eV/m)
    • 4.(ア)eE (イ)√(2eE/m)
    • 5.(ア)eE (イ)√(4eE/m)

    正解:2.(ア)eV (イ)√(2eV/m)

    解説:電荷 q が電位差 V の間を移動するときに得るエネルギーは qV である。電子の電荷の大きさは電気素量 e だから,陰極板から陽極板まで加速された電子が得るエネルギーは eV[J]。これが運動エネルギーに変わるので (1/2)mv²=eV となり(ア)=eV。eE は電子が受ける「力」[N]であってエネルギーではなく,力にさらに極板間距離を掛けて初めてエネルギーになるので(4)(5)は次元が合わない。2eV とする(3)は係数が余分である。あとは (1/2)mv²=eV を v について解くだけで,v²=2eV/m より v=√(2eV/m)[m/s]。答(2)。√(4eV/m) としてしまうのは (1/2) を移項するときに2 で割ってしまう典型的な誤りである。なお E と V は E=V/d の関係にあるので,極板間距離 d が与えられていれば eEd と書いても同じことになるが,本問では d が与えられていないため eV の形でなければ表せない。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 理論 問12
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  180. 問180.図1は,静電容量 C[F]のコンデンサとコイルからなる共振回路の等価回路である。このようにコイルに内部抵抗 r[Ω]が存在する場合は,インダクタンス L[H]と抵抗 r[Ω]の直列回路として表すことができる。この直列回路は,コイルの抵抗 r[Ω]が,誘導性リアクタンス ωL[Ω]に比べて十分小さいものとすると,図2のように,等価抵抗 R_p[Ω]とインダクタンス L[H]の並列回路に変換することができる。このときの等価抵抗 R_p[Ω]の値を表す式として,正しいのは次のうちどれか。 ただし,I_c[A]は電流源の電流を表す。問180の図

    • 1.ωL/r
    • 2.r/(ωL)²
    • 3.(ωL)²/r
    • 4.r²/(ωL)
    • 5.r(ωL)²

    正解:3.(ωL)²/r

    解説:直列回路 r+jωL のアドミタンスをとると Y=1/(r+jωL)=(r−jωL)/(r²+(ωL)²) である。並列回路のアドミタンスは 1/R_p+1/(jωL_p) だから,実部どうしを等しいと置いて 1/R_p=r/(r²+(ωL)²),すなわち R_p=(r²+(ωL)²)/r。ここで題意より r ≪ ωL なので分子の r² は無視でき,R_p≒(ωL)²/r となる。答(3)。単位でも確かめられる。(ωL)² はΩ²で,これをΩで割るとΩになり抵抗の単位に合う。(1)は無次元,(2)(4)(5)はΩにならないので式の形だけで除外できる。この変換で大切なのは,r が小さいほど R_p は「大きく」なるという向きである。損失の小さいコイルほど並列に置いた等価抵抗は大きくなり,共振の鋭さ(Q値)が高くなる。実際 Q=ωL/r=R_p/(ωL) の関係があり,(1)の ωL/r はその Q そのものなので抵抗の式としては誤りである。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 理論 問13
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  181. 問181.電気計器に関する記述として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.クランプメータは,電線に流れる電流による磁界をはかることで電流が測定できるため,磁界が打ち消し合うように電線1本のみをクランプする。
    • 2.電子電圧計は,増幅器と可動コイル形計器を組み合わせたもので,内部抵抗が小さく,電圧の測定範囲が数 μV から 100 V 程度である。
    • 3.ホイートストンブリッジは抵抗を精密に測定できる。
    • 4.接地抵抗計は,屋内配線や機器などの絶縁抵抗を測定する。
    • 5.絶縁抵抗計は,接地電極と大地との間の抵抗を測定する。

    正解:3.ホイートストンブリッジは抵抗を精密に測定できる。

    解説:正しいのは(3)である。ホイートストンブリッジは既知の抵抗と可変抵抗で橋絡回路を組み,検流計の振れが零になる平衡条件から未知抵抗を求める方式で,指示計器の目盛の読み取り誤差が入らないため中抵抗を精密に測定できる。他は誤り。(1)は理由づけが逆で,1本だけをクランプするのは往復の電流が打ち消し合わないようにするためである。2本まとめてクランプすると行きと帰りの磁界が相殺して指示が零になってしまう。(2)は電子電圧計の特徴が逆で,増幅器を前置するため入力(内部)抵抗は「大きく」,被測定回路への影響が小さいことが利点である。(4)と(5)は説明が入れ替わっている。接地抵抗計は接地電極と大地との間の抵抗を,絶縁抵抗計(メガー)は屋内配線や機器の絶縁抵抗を測る計器である。答(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 理論 問14
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  182. 問182.図の交流回路において,回路素子は,インダクタンス L のコイル又は静電容量 C のコンデンサである。この回路に正弦波交流電圧 v=500 sin(1 000t)[V]を加えたとき,回路に流れる電流は,i=−50 cos(1 000t)[A]であった。このとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 回路素子の値として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問182の図

    • 1.C=10 nF
    • 2.C=100 nF
    • 3.C=10 μF
    • 4.L=10 mH
    • 5.L=100 mH

    正解:4.L=10 mH

    解説:まず素子の種類を電流の位相から見分ける。−cos(1 000t)=sin(1 000t−π/2) と書き換えられるので,電流は電圧より90°遅れている。電流が電圧より遅れるのはインダクタンスの性質なので,素子はコイルであり(1)(2)(3)は落ちる。次に大きさを求める。リアクタンスは電圧と電流の振幅の比で ωL=500/50=10 Ω。角周波数は式から ω=1 000 rad/s なので L=10/1 000=0.01 H=10 mH。答(4)。要点は,位相のずれの向きを符号だけで判断せず sin の形に直して確かめることである。もし i=+50 cos(1 000t)=50 sin(1 000t+π/2) なら電流が90°進むのでコンデンサになり,1/(ωC)=10 から C=100 μF となって別の答になる。100 mH とする(5)は ω=1 000 を100 と読み違えた場合の値である。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 理論 問15(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  183. 問183.図の交流回路において,回路素子は,インダクタンス L のコイル又は静電容量 C のコンデンサである。この回路に正弦波交流電圧 v=500 sin(1 000t)[V]を加えたとき,回路に流れる電流は,i=−50 cos(1 000t)[A]であった。このとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 この回路素子に蓄えられるエネルギーの最大値 W_max の値[J]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,インダクタンスの場合には (1/2)Li² の,静電容量の場合には (1/2)Cv² のエネルギーが蓄えられるものとする。問183の図

    • 1.2.5
    • 2.6.25
    • 3.12.5
    • 4.25
    • 5.125

    正解:3.12.5

    解説:小問(a)より素子はインダクタンスで L=10 mH=0.01 H である。コイルに蓄えられるエネルギーは W=(1/2)Li² だから,電流が最大になる瞬間に最大となる。電流の式 i=−50 cos(1 000t) の振幅は50 A なので,W_max=(1/2)×0.01×50²=(1/2)×0.01×2 500=12.5 J。答(3)。ここで使うのは電流の「振幅(最大値)」であって実効値ではない点が要点である。実効値 50/√2≒35.4 A を使うと (1/2)×0.01×35.4²≒6.25 J となり(2)を選んでしまうが,問われているのは瞬時値の最大なので振幅をそのまま入れる。実効値を使った値がちょうど半分になるのは,実効値の2乗が振幅の2乗の半分だからで,(2)と(3)はこの取り違えを見分けるために並べられている。なお蓄積エネルギーは電流が零になる瞬間には零で,1周期の間に0 Jと12.5 Jの間を往復する。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 理論 問15(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  184. 問184.直流電流の測定範囲の拡大について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 直流電流計 I の最大目盛は 100 A,直流電流計 II の最大目盛は 50 A,直流電流計 III の最大目盛は 50 A である。この3台の直流電流計を並列に接続し,ある回路に接続したところ,直流電流計 I の指示値は 90 A,直流電流計 II の指示値は 40 A,直流電流計 III の指示値は 35 A であった。この接続において計測できる最大電流の値[A]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.100
    • 2.144
    • 3.165
    • 4.183
    • 5.200

    正解:4.183

    解説:3台を並列にすると,回路の全電流は各計器の内部抵抗の逆比で分流する。内部抵抗は変わらないので,全電流を何倍にしても各計器の指示値は同じ比のまま大きくなる。いまの状態では全電流が 90+40+35=165 A で,各計器の目盛に対する余裕は I が90/100=90 %,II が40/50=80 %,III が35/50=70 %である。全電流を増やしていくと,いちばん余裕のない I が最初に振り切れる。I が100 A に達するのは全体を 100/90 倍にしたときだから,そのときの全電流は 165×100/90≒183 A。これがこの接続で測れる最大電流である。答(4)。単純に3台の最大目盛を足して 100+50+50=200 A とすると(5)を選ぶことになるが,分流の比は内部抵抗で決まっていて目盛どおりには分かれないので,全部が同時に振り切れることはない。現状の165 A をそのまま答とする(3)も,まだ余裕があるのに上限としてしまう誤りである。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 理論 問16(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  185. 問185.※ この問題は本試験ではB問題の小問(b)として出題されたものです。解答に必要な条件が小問(a)にあるため,小問(a)を併せて示します(答えるのは小問(b)です)。 直流電流の測定範囲の拡大について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 直流電流計 I の最大目盛は 100 A,直流電流計 II の最大目盛は 50 A,直流電流計 III の最大目盛は 50 A である。この3台の直流電流計を並列に接続し,ある回路に接続したところ,直流電流計 I の指示値は 90 A,直流電流計 II の指示値は 40 A,直流電流計 III の指示値は 35 A であった。 〔小問(b)〕 次に,直流電流計 I,直流電流計 II,直流電流計 III の3台を並列に接続した状態で,別の回路に接続した。この回路を流れる電流の値は 150 A であった。このとき,各電流計が指示した値は,直流電流計 I = (ア) A,直流電流計 II = (イ) A,直流電流計 III = (ウ) A であった。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる最も近い数値の組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)31.8 (イ)36.4 (ウ)81.8
    • 2.(ア)31.8 (イ)81.8 (ウ)36.4
    • 3.(ア)36.4 (イ)31.8 (ウ)81.8
    • 4.(ア)81.8 (イ)31.8 (ウ)36.4
    • 5.(ア)81.8 (イ)36.4 (ウ)31.8

    正解:5.(ア)81.8 (イ)36.4 (ウ)31.8

    解説:並列接続のまま別の回路につないでも,各計器の内部抵抗は変わらないので分流の比は小問(a)のときと同じ 90:40:35 のままである。この比は簡単にすると 18:8:7 で,和は33。全電流150 A をこの比で分けると,直流電流計 I が 150×18/33≒81.8 A,II が 150×8/33≒36.4 A,III が 150×7/33≒31.8 A となる。答(5)。三つの値を足すと 81.8+36.4+31.8=150.0 A と全電流に一致することで検算できる。選択肢はすべて同じ三つの数値の並べ替えなので,計算そのものより「どの計器がいちばん多く流れるか」を取り違えないことが要点である。内部抵抗がもっとも小さい(最大目盛が100 A と大きい)I にいちばん多く流れる,と考えれば(ア)が最大値になるのは自然で,(1)~(3)のように I がいちばん小さくなることはない。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 理論 問16(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  186. 問186.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 図1の端子 a−d 間の合成静電容量について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 端子 b−c−d 間は図2のようにΔ結線で接続されている。これを図3のようにY結線に変換したとき,電気的に等価となるコンデンサ C の値[μF]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問186の図

    • 1.1.0
    • 2.2.0
    • 3.4.5
    • 4.6.0
    • 5.9.0

    正解:5.9.0

    解説:Δ-Y 変換はインピーダンスで考えるのが確実である。三つとも等しい場合,Y結線1相のインピーダンスはΔ結線1辺の1/3になる(Z_Y=Z_Δ/3)。コンデンサのインピーダンスは 1/(jωC) なので,1/(jωC_Y)=(1/3)×1/(jωC_Δ) を解くと C_Y=3C_Δ となる。つまり静電容量は3分の1ではなく「3倍」になる。C_Δ=3 μF だから C=3×3=9.0 μF。答(5)。抵抗のΔ-Y 変換で 1/3 倍になる感覚のまま 3/3=1.0 μF としてしまうのが最大の落とし穴で,これが(1)に用意されている。静電容量はインピーダンスの逆数に比例する量なので,インピーダンスが小さくなる向き=容量が大きくなる向き,と覚えておくとよい。別の確かめ方として,端子間から見た容量で比較してもよい。図2で b−c 間から見ると 3 μF と(3 μF と3 μF の直列=1.5 μF)の並列で4.5 μF,図3では 9 μF と9 μF の直列で4.5 μF となり,たしかに一致する。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 理論 問17(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  187. 問187.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 図1の端子 a−d 間の合成静電容量について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 図3を用いて,図1の端子 b−c−d 間をY結線回路に変換したとき,図1の端子 a−d 間の合成静電容量 C₀ の値[μF]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問187の図

    • 1.3.0
    • 2.4.5
    • 3.4.8
    • 4.6.0
    • 5.9.0

    正解:3.4.8

    解説:小問(a)より,b−c−d のΔ結線は各9 μF のY結線に置き換えられる。中性点を N とすると,回路は「a から9 μF で b へ,b から9 μF で N へ」という経路と,「a から18 μF で c へ,c から9 μF で N へ」という経路が並列になり,その先に N から d への9 μF が直列につながる形になる。上の経路は 9 と9 の直列で 9×9/(9+9)=4.5 μF,下の経路は 18 と9 の直列で 18×9/(18+9)=6 μF。二つは並列なので足して 4.5+6=10.5 μF。最後に N−d 間の9 μF と直列だから C₀=10.5×9/(10.5+9)=94.5/19.5≒4.8 μF。答(3)。直列は積÷和,並列は和,という順序を間違えないことと,Y変換で現れる中性点 N が d とは別の点であることを見落とさないのが要点である。N と d を同一視して 10.5 μF をそのまま答にしたり,最後の直列を忘れると値が倍近くずれる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 理論 問17(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  188. 問188.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 無線通信で行われるアナログ変調・復調に関する記述について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 無線通信で音声や画像などの情報を送る場合,送信側においては,情報を電気信号(信号波)に変換する。次に信号波より (ア) 周波数の搬送波に信号波を含ませて得られる信号を送信する。受信側では,搬送波と信号波の二つの成分を含むこの信号から (イ) の成分だけを取り出すことによって,音声や画像などの情報を得る。 搬送波に信号波を含ませる操作を変調という。 (ウ) の搬送波を用いる基本的な変調方式として,振幅変調(AM),周波数変調(FM),位相変調(PM)がある。 搬送波を変調して得られる信号からもとの信号波を取り出す操作を復調又は (エ) という。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)高い (イ)信号波 (ウ)三角波 (エ)検波
    • 2.(ア)高い (イ)信号波 (ウ)正弦波 (エ)検波
    • 3.(ア)高い (イ)搬送波 (ウ)三角波 (エ)増幅
    • 4.(ア)低い (イ)信号波 (ウ)三角波 (エ)増幅
    • 5.(ア)低い (イ)搬送波 (ウ)正弦波 (エ)検波

    正解:2.(ア)高い (イ)信号波 (ウ)正弦波 (エ)検波

    解説:搬送波は信号波を遠くまで運ぶための「乗り物」で,音声帯域よりはるかに高い周波数を使う。アンテナの寸法が波長で決まり,低い周波数のままでは実用的な大きさで放射できないからである。(ア)=高いとなり(4)(5)が落ちる。受信側が最終的に取り出したいのは中身の情報,すなわち「信号波」の成分なので(イ)=信号波で(3)も消える。残る(1)と(2)の差は(ウ)で,AM・FM・PM はいずれも正弦波の搬送波について,その振幅・周波数・位相のどれを変化させるかで分類したものである。正弦波は振幅・周波数・位相の三つの要素だけで決まるので,変調できる要素もこの三つに尽きる。三角波ではこの分類が成り立たないので(1)も消えて(2)が残る。(エ)は復調の別名で「検波」。増幅は信号を大きくするだけで中身を取り出す操作ではない。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 理論 問18(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  189. 問189.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 無線通信で行われるアナログ変調・復調に関する記述について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 図1は,トランジスタの (ア) に信号波の電圧を加えて振幅変調を行う回路の原理図である。電圧 v₁,v₂,v₃ の波形を同時に計測したところ図2のいずれかであった。このとき,電圧 v₁ の波形は (イ) ,v₂ の波形は (ウ) ,v₃ の波形は (エ) である。図2のグラフより振幅変調の変調率を計算すると約 (オ) %となる。 ただし,図2のそれぞれの電圧波形間の位相関係は無視するものとする。問189の図

    • 1.(ア)コレクタ (イ)図2(c) (ウ)図2(a) (エ)図2(b) (オ)33
    • 2.(ア)コレクタ (イ)図2(c) (ウ)図2(b) (エ)図2(a) (オ)67
    • 3.(ア)ベース (イ)図2(b) (ウ)図2(a) (エ)図2(c) (オ)50
    • 4.(ア)エミッタ (イ)図2(b) (ウ)図2(c) (エ)図2(a) (オ)67
    • 5.(ア)ベース (イ)図2(c) (ウ)図2(a) (エ)図2(b) (オ)33

    正解:5.(ア)ベース (イ)図2(c) (ウ)図2(a) (エ)図2(b) (オ)33

    解説:図1では二つの電圧源がトランジスタのベース側の回路に入っており,ベースに加える電圧を変化させてコレクタ電流の振幅を変える構成になっている。したがって(ア)=ベースで,(1)(2)(4)が落ちる。波形は周波数と形で見分ける。図2(a)は周期の長いなめらかな正弦波で,これが低い周波数の信号波,図2(c)は細かく詰まった一定振幅の正弦波で高い周波数の搬送波,図2(b)は搬送波の振幅が信号波に合わせて膨らんだり縮んだりしている変調波(AM波)である。出力 v₃ が変調波でなければならないので(エ)=図2(b)となり,(3)も消えて(5)が残る。残る二つは v₁=図2(c)=搬送波,v₂=図2(a)=信号波である。変調率は包絡線の最大値 A_max と最小値 A_min から m=(A_max−A_min)/(A_max+A_min) で求める。図2(b)には包絡線の振れ幅が8 V と4 V と示されているので m=(8−4)/(8+4)=4/12≒0.33,すなわち約33 %。答(5)。差だけを見て(8−4)/8=50 %としたり,比 4/8 の逆をとって67 %とする誤りが(3)(2)(4)に用意されている。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 理論 問18(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  190. 問190.図のように,電極面積 0.1 m²,電極間隔 6 mm の平行平板コンデンサに,比誘電率 ε₁=2,厚さ 2 mm 及び比誘電率 ε₂=4,厚さ 4 mm の 2 種類の誘電体が電極と平行に挿入されている。このコンデンサに 12 V の直流電圧を印加したとき,蓄えられる電荷の値[C]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,真空の誘電率 ε₀=8.85×10⁻¹² F/m とし,コンデンサの端効果は無視するものとする。問190の図

    • 1.5.3×10⁻⁹
    • 2.7.8×10⁻⁹
    • 3.9.4×10⁻⁹
    • 4.2.1×10⁻⁸
    • 5.4.5×10⁻⁸

    正解:1.5.3×10⁻⁹

    解説:誘電体が2層に重なっているので,2つのコンデンサの直列接続とみなす。各層の静電容量は C=ε₀ε_r S/d で求める。C₁=8.85×10⁻¹²×2×0.1/0.002=8.85×10⁻¹⁰ F,C₂=8.85×10⁻¹²×4×0.1/0.004=8.85×10⁻¹⁰ F。比誘電率が2倍でも厚さが2倍なので,偶然どちらも同じ値になる。直列合成は C=C₁C₂/(C₁+C₂)=8.85×10⁻¹⁰/2=4.425×10⁻¹⁰ F。よって Q=CV=4.425×10⁻¹⁰×12≒5.3×10⁻⁹ C。直列を並列と取り違えて C₁+C₂=1.77×10⁻⁹ F としてしまうと Q=2.1×10⁻⁸ C となり(4)を選ぶことになる。誘電体が「電極と平行に」挿入=電界の向きに対して直列,と読み取るのがこの問題の要点。答(1)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問1
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  191. 問191.地球を,真空中にある半径 6.37×10⁶ m の導体球と見なしたとき,地球の静電容量の値[F]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,真空の誘電率を ε₀=8.85×10⁻¹² F/m とする。

    • 1.7.08×10⁻⁴
    • 2.4.45×10⁻³
    • 3.4.51×10³
    • 4.5.67×10⁴
    • 5.1.78×10⁵

    正解:1.7.08×10⁻⁴

    解説:孤立した導体球の静電容量は C=4πε₀a(a は半径)。これは球の電位 V=Q/(4πε₀a) を C=Q/V に代入すれば導ける。値を入れると C=4π×8.85×10⁻¹²×6.37×10⁶=1.112×10⁻¹⁰×6.37×10⁶≒7.08×10⁻⁴ F。地球ほど巨大な導体でも静電容量は 1 mF に満たない,という感覚をつかむ問題。4π を掛け忘れて ε₀a とすると 5.64×10⁻⁵ F,逆に 4πε₀ で割ってしまうと桁が正側に振れて(3)~(5)のような大きな値になる。単位系から C の桁は必ず負のべきになると分かるので,(3)(4)(5)はその時点で除外できる。答(1)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問2
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  192. 問192.巻数 30 のコイルを貫通している磁束が 0.1 秒間に 1 Wb の割合で直線的に変化するとき,コイルに発生する起電力の大きさ[V]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.250
    • 2.300
    • 3.350
    • 4.400
    • 5.450

    正解:2.300

    解説:ファラデーの電磁誘導の法則より e=N·(dΦ/dt)。磁束の変化率は 1 Wb / 0.1 s=10 Wb/s なので,e=30×10=300 V。「直線的に変化する」とあるので変化率は一定で,微分ではなく単純な割り算でよい。巻数を掛け忘れると 10 V,磁束の変化率を 1 Wb/s と読み違えると 30 V にしかならず選択肢に現れないため,どこかで取り違えるとそもそも選べなくなる作りになっている。なお法則の符号(レンツの法則)は誘導起電力が磁束の変化を妨げる向きに生じることを表すが,本問は「大きさ」を問うているので絶対値でよい。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問3
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  193. 問193.図に示すように,直線導体 A 及び B が y 方向に平行に配置され,両導体に同じ大きさの電流 I が共に +y 方向に流れているとする。このとき,各導体に加わる力の方向について,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 なお,xyz 座標の定義は,破線の枠内の図で示したとおりとする。問193の図

    • 1.導体A:+x 方向/導体B:+x 方向
    • 2.導体A:+x 方向/導体B:−x 方向
    • 3.導体A:−x 方向/導体B:+x 方向
    • 4.導体A:−x 方向/導体B:−x 方向
    • 5.どちらの導体にも力は働かない。

    正解:2.導体A:+x 方向/導体B:−x 方向

    解説:平行な2本の導体に同じ向きの電流が流れると互いに引き合い,逆向きなら反発する。本問は両方とも +y 方向(図では紙面の奥へ向かう ⊗)なので引力である。あとは「どちらへ引かれるか」を座標に当てはめるだけで,導体Aは右にある導体Bの側=+x 方向,導体Bは左にある導体Aの側=−x 方向となる。したがって答は(2)。フレミングの左手の法則で確かめると,導体Bが導体Aの位置につくる磁界は +z 方向で,F=I L×B より (+y)×(+z)=+x となりAは +x 方向,Bについては磁界が −z 方向なので −x 方向で,同じ結論になる。(1)と(4)は両方が同じ向きに動くことになり,2本が並んだまま平行移動してしまうので物理的におかしいと気づきたい。(3)は引力と斥力を取り違えた場合。(5)は電流が同方向だと力が打ち消されると誤解した場合で,実際には打ち消されない。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問4
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  194. 問194.R₁=20 Ω,R₂=30 Ω の抵抗,インダクタンス L₁=20 mH,L₂=40 mH のコイル及び静電容量 C₁=400 μF,C₂=600 μF のコンデンサからなる図のような直並列回路がある。直流電圧 E=100 V を加えたとき,定常状態において L₁,L₂,C₁ 及び C₂ に蓄えられるエネルギーの総和の値[J]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問194の図

    • 1.0.12
    • 2.1.20
    • 3.1.32
    • 4.1.40
    • 5.1.52

    正解:5.1.52

    解説:直流の定常状態では,コンデンサは電流を流さない(開放)/コイルは電圧降下を生じない(短絡)とみなせる。するとC₁とC₂は電流経路から外れ,残る閉路は E→L₁→R₁→L₂→R₂ の一つだけになるので,回路電流は I=E/(R₁+R₂)=100/50=2 A。 コイルは電流でエネルギーを蓄える:W_L1=½L₁I²=½×0.020×2²=0.04 J,W_L2=½L₂I²=½×0.040×2²=0.08 J。 コンデンサは端子電圧で蓄える。C₁はL₁とR₁の直列部分に並列なので,その端子電圧はコイルの電圧降下0+R₁の降下=20×2=40 V。W_C1=½C₁V²=½×400×10⁻⁶×40²=0.32 J。同様にC₂はR₂の降下=30×2=60 V を受け,W_C2=½×600×10⁻⁶×60²=1.08 J。 総和は 0.04+0.08+0.32+1.08=1.52 J。答(5)。コンデンサ分を忘れてコイルだけ足すと0.12 Jで(1)を選んでしまう。この問題は「直流定常ではCは開放・Lは短絡」を電流計算に使いつつ,エネルギーの計算ではC・Lの両方を数えるという二段構えになっている点が要点。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問5
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  195. 問195.図のように,二つの直流電源と三つの抵抗からなる回路がある。各抵抗に流れる電流を図に示す向きに定義するとき,電流 I₁, I₂, I₃ の値[A]の組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問195の図

    • 1.I₁=−1,I₂=−1,I₃=0
    • 2.I₁=−1,I₂=1,I₃=−2
    • 3.I₁=2,I₂=1,I₃=1
    • 4.I₁=1,I₂=1,I₃=0
    • 5.I₁=1,I₂=−1,I₃=2

    正解:4.I₁=1,I₂=1,I₃=0

    解説:キルヒホッフの法則で解く。中央上の節点に I₁ が流れ込み,I₂ と I₃ が流れ出すので,電流則は I₁=I₂+I₃。 電圧則は,中央の5Ωの両端電圧を基準に2通りで表す。左側の閉路では 4 V の電源から4Ωで降下するので 5I₃=4−4I₁。右側の閉路では2Ωでの降下と2 Vの電源を通るので 5I₃=2I₂−2(2 V電源は電流を押し出す向きに入っている)。 この3式を解くと I₁=1,I₂=1,I₃=0。 検算すると,I₃=0 なら5Ωの両端電圧は0なので,左枝は 4−4×1=0,右枝は 2×1−2=0 でどちらも0になり,確かに整合する。 この問題の要点は「5Ωに電流が流れない場合がある」と気づけるかどうか。二つの電源が中央の抵抗から見て釣り合っているため,5Ωは電流経路として働かない。I₃を必ず正の値だと思い込むと(3)や(5)を選んでしまう。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問6
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  196. 問196.図の抵抗回路において,端子 a, b 間の合成抵抗 R_ab の値[Ω]は 1.8R[Ω]であった。このとき,抵抗 R_x の値[Ω]として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問196の図

    • 1.R
    • 2.2R
    • 3.3R
    • 4.4R
    • 5.5R

    正解:4.4R

    解説:回路は「Rの直列」+「RとR_xの並列」という構成なので,R_ab=R+R·R_x/(R+R_x)。これが1.8Rに等しいとおくと,並列部分は 1.8R−R=0.8R でなければならない。 R·R_x/(R+R_x)=0.8R の両辺をRで割ると R_x/(R+R_x)=0.8。分母を払って R_x=0.8R+0.8R_x,整理して 0.2R_x=0.8R,よって R_x=4R。 並列合成は必ず「小さい方の抵抗より小さく」なるので,並列部分が0.8Rということは片方がRなら他方はRより大きいはずで,(1)のRや(2)の2Rでは0.8Rまで下がらない(Rと2Rの並列は0.67R)。この見積もりだけでも選択肢を絞れる。直列のRを忘れて並列部分だけで1.8Rとしてしまうと,そもそも解が存在しない(並列合成はRを超えられない)ことに気づけば計算ミスを検出できる。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問7
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  197. 問197.図のように,二つの正弦波交流電圧源 e₁[V],e₂[V]が直列に接続されている回路において,合成電圧 v[V]の最大値は e₁ の最大値の (ア) 倍となり,その位相は e₁ を基準として (イ) [rad]の (ウ) となる。 e₁=E sin(ωt+θ)[V],e₂=√3 E sin(ωt+θ+π/2)[V] 上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問197の図

    • 1.(ア) 1/2 (イ) π/3 (ウ) 進み
    • 2.(ア) 1+√3 (イ) π/6 (ウ) 遅れ
    • 3.(ア) 2 (イ) π/3 (ウ) 進み
    • 4.(ア) √3 (イ) π/6 (ウ) 遅れ
    • 5.(ア) 2 (イ) 2π/3 (ウ) 進み

    正解:3.(ア) 2 (イ) π/3 (ウ) 進み

    解説:二つの正弦波は周波数が同じなのでフェーザ(複素数)で足せる。e₁ を基準にとると e₁=E∠0,e₂ は π/2 進んでいるので e₂=√3E∠(π/2)=j√3E。 合成すると v=E+j√3E=E(1+j√3)。大きさは E√(1²+(√3)²)=2E なので,e₁ の最大値の2倍=(ア)は2。偏角は arctan(√3/1)=π/3 で正の値なので e₁ より進んでおり,(イ)はπ/3,(ウ)は進み。したがって(3)。 よくある誤りは,位相が90°ずれた二つを単純に足して 1+√3 倍としてしまうもので,これが(2)。振幅は直角三角形の斜辺として合成する必要がある。また 1 と √3 の比を取り違えると偏角が π/6 になり(4)を選ぶことになる。tan の分子が e₂側(√3),分母が e₁側(1)である点に注意する。答(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問8
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  198. 問198.4 Ω の抵抗と静電容量が C[F]のコンデンサを直列に接続した RC 回路がある。この RC 回路に,周波数 50 Hz の交流電圧 100 V の電源を接続したところ,20 A の電流が流れた。では,この RC 回路に,周波数 60 Hz の交流電圧 100 V の電源を接続したとき,RC 回路に流れる電流の値[A]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.16.7
    • 2.18.6
    • 3.21.2
    • 4.24.0
    • 5.25.6

    正解:3.21.2

    解説:まず50 Hz のときのインピーダンスを求める。Z=V/I=100/20=5 Ω。RC直列では Z=√(R²+X_C²) なので 5²=4²+X_C²,よって X_C=3 Ω(50 Hz のとき)。 容量性リアクタンスは X_C=1/(2πfC) で周波数に反比例するから,60 Hz では X_C′=3×(50/60)=2.5 Ω。 このとき Z′=√(4²+2.5²)=√22.25≒4.717 Ω となり,I′=100/4.717≒21.2 A。 周波数が上がると容量性リアクタンスは下がり,インピーダンスが小さくなるので電流は増える。したがって20 Aより小さい(1)(2)は選択の時点で除外できる。逆に「周波数比をそのまま電流比にする」と 20×(60/50)=24 Aで(4)を選んでしまうが,抵抗分4 Ωがあるため電流は周波数に比例はしない。答(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問9
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  199. 問199.図に示す回路において,スイッチ S を閉じた瞬間(時刻 t=0)に点 A を流れる電流を I₀[A]とし,十分に時間が経ち,定常状態に達したのちに点 A を流れる電流を I[A]とする。電流比 I₀/I の値として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,コンデンサの初期電荷は零とする。問199の図

    • 1.0.5
    • 2.1.0
    • 3.1.5
    • 4.2.0
    • 5.2.5

    正解:4.2.0

    解説:コンデンサは「電荷が零の瞬間は電圧も零=短絡」「充電が終われば電流が流れない=開放」と極端な2状態で考えるのがこの種の問題の定石。 t=0:初期電荷が零なのでCは短絡とみなせる。上の枝は 4 Ω,下の枝は 12 Ω で,並列合成は 4×12/(4+12)=3 Ω。6 Ω と直列で全体は 9 Ω となり,I₀=E/9。 定常状態:Cは開放なので上の枝に電流は流れず,下の 12 Ω だけが残る。全体は 6+12=18 Ω で,I=E/18。 よって I₀/I=(E/9)/(E/18)=2.0。電源電圧Eが与えられていなくても比を問うているので約分で消える。 初期状態でCを開放と取り違えると I₀=I となり(2)を,逆に定常状態でCを短絡のままにすると比が1になり同じく(2)を選んでしまう。二つの状態で「どちらが短絡でどちらが開放か」を取り違えないことが要点。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問10
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  200. 問200.電界効果トランジスタ(FET)に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.接合形と MOS 形に分類することができる。
    • 2.ドレーンとソースとの間の電流の通路には,n 形と p 形がある。
    • 3.MOS 形はデプレション形とエンハンスメント形に分類できる。
    • 4.ゲート電圧で自由電子又は正孔の移動を制御できる。
    • 5.エンハンスメント形はゲート電圧に関係なくチャネルができる。

    正解:5.エンハンスメント形はゲート電圧に関係なくチャネルができる。

    解説:誤りは(5)。エンハンスメント形は,ゲート電圧を加えて初めてチャネルが形成される(ゲート電圧が零では電流が流れない=ノーマリオフ)。「ゲート電圧に関係なくチャネルができる」のは,あらかじめチャネルが作り込まれているデプレション形(ノーマリオン)の性質であり,両者を入れ替えた記述になっている。 他の記述は正しい。(1) FETは接合形(JFET)とMOS形に大別される。(2) キャリアの通り道であるチャネルにはnチャネルとpチャネルがあり,前者は自由電子,後者は正孔が電流を担う。(3) MOS形はさらにデプレション形とエンハンスメント形に分かれる。(4) FETはゲートに加えた電圧がつくる電界でチャネルの幅(キャリアの通りやすさ)を変える素子であり,電流で制御するバイポーラトランジスタとはこの点が異なる。「電界効果」という名称そのものが(4)を表している。答(5)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問11
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  201. 問201.次の文章は,電子レンジに内蔵されてマイクロ波を発生する,マグネトロン内の電子の軌跡を簡略化して説明した記述である。 図に示すように,真空中の平行平板電極間に直流電圧を加えて平等電界 E[V/m]を作り,平等電界と直交する方向に磁束密度 B[T]の平等磁界を加えた。図中の ⊙ は z 軸の正の向きで,紙面に垂直かつ手前の向きを表す。 陰極上の点 P に初速零で電荷 −e[C]の電子を置いて静かに離すと,y 軸の (ア) の向きの電界により電子は陽極に向かって動き始める。同時に電子は磁束密度に (イ) した大きさの (ウ) 力を受ける。磁界は z 軸の (エ) の向きのため,電子は電界と磁界の作用で x 軸の正の向きに移動する。このとき磁束密度が一定値以上では電子は陽極に到達せずに,図のように (オ) といわれる軌跡を描く。ただし,電子は紙面と平行な平面上を移動し,重力の影響は無視できるものとする。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問201の図

    • 1.(ア) 正 (イ) 比例 (ウ) ローレンツ (エ) 正 (オ) サイクロイド
    • 2.(ア) 正 (イ) 反比例 (ウ) アンペール (エ) 正 (オ) ヒステリシス
    • 3.(ア) 負 (イ) 比例 (ウ) アンペール (エ) 負 (オ) リサジュー
    • 4.(ア) 負 (イ) 比例 (ウ) ローレンツ (エ) 負 (オ) サイクロイド
    • 5.(ア) 負 (イ) 反比例 (ウ) ローレンツ (エ) 負 (オ) リサジュー

    正解:4.(ア) 負 (イ) 比例 (ウ) ローレンツ (エ) 負 (オ) サイクロイド

    解説:(ア) 陽極が上(+y側),陰極が下なので電界は上から下=y軸の負の向き。電子は電荷が −e と負なので電界と逆向きの力を受け,上(陽極)へ動き出す。よって「負」。 (イ)(ウ) 磁界中を運動する電荷が受ける力はローレンツ力 F=qv×B で,大きさは |q|vB=磁束密度に比例する。よって「比例」「ローレンツ」。アンペール力は電流が磁界から受ける力の呼び方で,単独の電子の運動を説明する語としては不適切。 (エ) 電子の速度が +y のとき,力が +x になる向きを求める。B=B ẑ(正の向き)とすると v×B=v ŷ×B ẑ=vB x̂ となり,q=−e を掛けると力は −x 方向になってしまう。x軸の正の向きに動くためには B が −z でなければならず,「負」。図の ⊙ は磁界の向きではなく z 軸の正の向きを示す座標の定義である点に注意(ここを磁界の向きと読むと(エ)を正と誤る)。 (オ) 電界による等加速度運動と磁界による円運動が重なった結果,図のようなアーチを繰り返す曲線=サイクロイドになる。リサジューは直交する二つの振動の合成図形,ヒステリシスは磁性体のB-H特性の用語で,いずれも軌跡の名称としては誤り。 以上より(4)。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問12
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  202. 問202.図1は,固定バイアス回路を用いた,R_B の値が未知のエミッタ接地トランジスタ増幅回路である。図2は,この増幅回路で用いているトランジスタのコレクターエミッタ間電圧 V_CE とコレクタ電流 I_C との関係を予め調べ示した静特性である。ただし,五つのベース電流の値 I_B[μA]のみに対する曲線であり,増幅回路の負荷抵抗 R_L の負荷線も重ねて示している。今,増幅回路の動作点を測定したところ V_CE=3.0 V であった。抵抗 R_B の値[MΩ]として最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,ベース-エミッタ間電圧 V_BE を 0.7 V としてよい。なお,C₁,C₂ は結合コンデンサであり,V_CC は直流電圧源である。問202の図

    • 1.0.5
    • 2.0.9
    • 3.1.5
    • 4.3.0
    • 5.6.0

    正解:2.0.9

    解説:図2の直流負荷線から回路の条件を読み取るのが出発点。負荷線は V_CE 軸を 5 V で切っているので V_CC=5 V,I_C 軸を 3 mA で切っているので R_L=5/3 mA≒1.67 kΩ とわかる。 次に動作点。V_CE=3.0 V を負荷線に当てはめると I_C=3×(5−3)/5=1.2 mA。 さらに静特性からベース電流を求める。曲線は I_B=2 μA で I_C≒0.5 mA,4 μA で 1.0 mA,…と等間隔に並んでおり,電流増幅率は h_FE=1.0 mA/4 μA=250。したがって I_C=1.2 mA に対応するのは I_B=1.2 mA/250=4.8 μA。 最後に固定バイアス回路の入力側で,R_B には V_CC から V_BE を引いた電圧が掛かる。R_B=(V_CC−V_BE)/I_B=(5−0.7)/(4.8×10⁻⁶)≒8.96×10⁵ Ω≒0.9 MΩ。答(2)。 V_BE を引き忘れて 5/4.8 μA とすると約1.0 MΩ となりやはり(2)に近いが,たとえば V_CE=3.0 V をそのまま R_B の計算に使ってしまうと桁がずれる。また I_C を負荷線ではなく静特性の平坦部から読もうとすると 1.0 mA や 1.5 mA になってしまい,(3)や(1)を選ぶことになる。動作点は「負荷線と静特性の交点」であり,与えられた V_CE から負荷線をたどって I_C を決めるのが正しい順序である。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問13
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  203. 問203.固有の名称をもつ SI 組立単位の記号と,これと同じ内容を表す他の表し方の組合せとして,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.F ― C/V
    • 2.Wb ― V/s
    • 3.S ― A/V
    • 4.T ― Wb/m²
    • 5.W ― J/s

    正解:2.Wb ― V/s

    解説:誤りは(2)。磁束の単位 Wb(ウェーバ)は V·s(ボルト秒)であって V/s ではない。ファラデーの電磁誘導の法則 e=−dΦ/dt を変形すると Φ=∫e dt であり,電圧に時間を掛けた次元になることから確かめられる。割り算と掛け算を入れ替えた,単位問題で頻出のひっかけ。 他は正しい。(1) 静電容量は C=Q/V なので F=C/V。(3) コンダクタンスは抵抗の逆数で S=1/Ω=A/V。(4) 磁束密度は単位面積あたりの磁束なので T=Wb/m²。(5) 電力は単位時間あたりのエネルギーなので W=J/s。 覚え方としては,(4)の T=Wb/m² が正しいことを認めるなら,Wb=T·m² であり磁束は「時間で割った量」ではないと分かる。単位の関係式を一つ確定させると,他の選択肢の妥当性も芋づる式に判定できる。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問14
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  204. 問204.図1のように,相電圧 200 V,周波数 50 Hz の対称三相交流電源に,抵抗とインダクタンスからなる三相平衡負荷を接続した交流回路がある。負荷は R=3 Ω と L=12.75 mH の直列がY結線されている。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 図1の回路において,負荷電流 I の値[A]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問204の図

    • 1.22.2
    • 2.23.1
    • 3.40
    • 4.66.6
    • 5.69.2

    正解:2.23.1

    解説:電源はΔ結線で相電圧が200 Vなので,線間電圧も200 V(Δ結線では相電圧=線間電圧)。負荷はY結線なので,負荷1相に掛かる電圧は線間電圧の1/√3 で 200/√3≒115.5 V。 負荷1相のインピーダンスは,まず誘導性リアクタンスが X_L=2πfL=2π×50×12.75×10⁻³≒4.005 Ω。抵抗3 Ωと直列なので Z=√(3²+4.005²)≒5.00 Ω。3:4:5 の直角三角形になるよう数値が作られている。 よって I=115.5/5.00≒23.1 A。答(2)。 電源のΔとY,負荷のΔとYを取り違えると答が√3倍または1/√3倍ずれる。線間電圧200 Vをそのまま負荷相電圧として 200/5=40 A とすると(3)を選んでしまうので,「Y結線負荷の相電圧は線間電圧÷√3」を必ず経由すること。またリアクタンスを無視して 115.5/3≒38.5 A としても(3)に近い値になるため,Zを正しく合成することも必要。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問15(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  205. 問205.図1のように,相電圧 200 V,周波数 50 Hz の対称三相交流電源に,抵抗(R=3 Ω)とインダクタンス(L=12.75 mH)からなる三相平衡負荷をY結線で接続した交流回路がある。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 図2のように,静電容量 C[F]のコンデンサをΔ結線して,その端子 a′,b′ 及び c′ をそれぞれ図1の端子 a, b 及び c に接続した。その結果,三相交流電源から見た負荷の力率は1になったという。静電容量 C の値[F]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問205の図

    • 1.1.9×10⁻⁶
    • 2.1.7×10⁻⁴
    • 3.2.1×10⁻⁴
    • 4.7.4×10⁻⁴
    • 5.5.9×10⁻²

    正解:2.1.7×10⁻⁴

    解説:力率が1になるのは,誘導性負荷が消費する遅れ無効電力を,コンデンサの進み無効電力がちょうど打ち消したとき。両者の無効電力を等しいとおけばよい。 負荷側(Y結線)の三相無効電力は Q_L=3I²X_L。(a)より I≒23.1 A,X_L≒4.005 Ω なので Q_L≒3×23.1²×4.005≒6.40×10³ var。 コンデンサ側はΔ結線なので,各相のコンデンサには線間電圧200 Vがそのまま掛かる。三相の進み無効電力は Q_C=3×V²/X_C=3V²ωC=3×200²×(2π×50)×C≒3.77×10⁷×C。 Q_C=Q_L とおいて C=6.40×10³/3.77×10⁷≒1.7×10⁻⁴ F。答(2)。 ここで最も多い誤りは,コンデンサがΔ結線であることを見落として相電圧を 200/√3 として計算すること。その場合 C は3倍の約5.1×10⁻⁴ Fとなり(4)寄りの値になる。Δ結線のコンデンサはY結線に比べて同じ容量で3倍の無効電力を出せる,という関係を押さえておくと検算になる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問15(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  206. 問206.図のブリッジ回路を用いて,未知抵抗 R_x を測定したい。抵抗 R₁=3 kΩ,R₂=2 kΩ,R₄=3 kΩ とし,R₃=6 kΩ の滑り抵抗器の接触子の接点 C をちょうど中央に調整したとき(R_ac=R_bc=3 kΩ)ブリッジが平衡したという。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,直流電圧源は 6 V とし,電流計の内部抵抗は無視できるものとする。 〔小問(a)〕 未知抵抗 R_x の値[kΩ]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問206の図

    • 1.0.1
    • 2.0.5
    • 3.1.0
    • 4.1.5
    • 5.2.0

    正解:3.1.0

    解説:ブリッジの平衡条件は「向かい合う辺の積が等しい」。ここで注意したいのは,滑り抵抗器 R₃ が接点Cで二つに分かれ,R_ac は R₄ 側の辺に,R_bc は R_x 側の辺に含まれることである。つまり4辺は R₁,R₄+R_ac,R₂,R_x+R_bc となる。 平衡条件 R₁(R_x+R_bc)=R₂(R₄+R_ac) に数値を入れると 3×(R_x+3)=2×(3+3)=12。よって R_x+3=4,R_x=1.0 kΩ。答(3)。 滑り抵抗器を単に6 kΩの一つの抵抗として扱ったり,R_ac と R_bc をどちらの辺に足すか取り違えたりすると値が合わなくなる。滑り抵抗器の詳細図で,接点Cから見て a 側が R_ac,b 側が R_bc であり,a は R₄ に,b は R_x につながっていることを図で確認するのがこの問題の要点。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問16(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  207. 問207.図のブリッジ回路を用いて,未知抵抗 R_x を測定したい。抵抗 R₁=3 kΩ,R₂=2 kΩ,R₄=3 kΩ とし,R₃=6 kΩ の滑り抵抗器の接触子の接点 C をちょうど中央に調整したとき(R_ac=R_bc=3 kΩ)ブリッジが平衡したという。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,直流電圧源は 6 V とし,電流計の内部抵抗は無視できるものとする。 〔小問(b)〕 平衡時の電流計の指示値[mA]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問207の図

    • 1.0
    • 2.0.4
    • 3.1.5
    • 4.1.7
    • 5.2.0

    正解:4.1.7

    解説:平衡しているので検流計には電流が流れない。したがって検流計の枝は無いものとして扱え,回路は二つの直列経路が電源に対して並列になっただけの形に単純化できる。 経路1:R₁+R₄+R_ac=3+3+3=9 kΩ。経路2:R₂+R_x+R_bc=2+1+3=6 kΩ(R_x は(a)より1 kΩ)。 並列合成は 9×6/(9+6)=54/15=3.6 kΩ。電流計は電源から流れる全電流を測るので I=6/3.6 k=1.67 mA≒1.7 mA。答(4)。 ここで(1)の0 mA を選ぶ誤りが多い。電流が零になるのは「検流計」であって「電流計」ではない。電流計は電源電流を測る位置にあり,平衡していても回路には電流が流れ続けている。二つの計器の役割を図で読み分けることが問われている。また経路を一つだけ数えて 6/9=0.67 mA や 6/6=1.0 mA としないよう,両経路の並列であることに注意する。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問16(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  208. 問208.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 図のように,十分大きい平らな金属板で覆われた床と平板電極とで作られる空気コンデンサが二つ並列接続されている。二つの電極は床と平行であり,それらの面積は左側が A₁=10⁻³ m²,右側が A₂=10⁻² m² である。床と各電極の間隔は左側が d=10⁻³ m で固定,右側が x[m]で可変,直流電源電圧は V₀=1000 V である。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,空気の誘電率を ε=8.85×10⁻¹² F/m とし,静電容量を考える際にコンデンサの端効果は無視できるものとする。 〔小問(a)〕 まず,右側の x[m]を d[m]と設定し,スイッチ S を一旦閉じてから開いた。このとき,二枚の電極に蓄えられる合計電荷 Q の値[C]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問208の図

    • 1.8.0×10⁻⁹
    • 2.1.6×10⁻⁸
    • 3.9.7×10⁻⁸
    • 4.1.9×10⁻⁷
    • 5.1.6×10⁻⁶

    正解:3.9.7×10⁻⁸

    解説:床は共通の金属板なので,左右の電極と床がそれぞれ独立したコンデンサをつくり,それらが電源に対して並列に接続されている。 x=d=10⁻³ m と設定したときの各静電容量は,C=εA/d より C₁=8.85×10⁻¹²×10⁻³/10⁻³=8.85×10⁻¹² F C₂=8.85×10⁻¹²×10⁻²/10⁻³=8.85×10⁻¹¹ F 並列なので単純に足して C=C₁+C₂=9.735×10⁻¹¹ F。 スイッチを閉じているあいだは両端に V₀=1000 V が掛かるので,Q=CV₀=9.735×10⁻¹¹×1000≒9.7×10⁻⁸ C。答(3)。 面積が10倍違うので C₂ が支配的になり,C₁ だけで計算すると 8.85×10⁻⁹ C で(1)を,C₂ だけだと 8.85×10⁻⁸ C で(3)に近い値になる。両方を足すことと,並列(足し算)であって直列(逆数の和)ではないことを取り違えないこと。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問17(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  209. 問209.※ この問題は本試験ではB問題の小問(b)として出題されたものです。解答に必要な条件が小問(a)にあるため,小問(a)を併せて示します(答えるのは小問(b)です)。 【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 図のように,十分大きい平らな金属板で覆われた床と平板電極とで作られる空気コンデンサが二つ並列接続されている。二つの電極は床と平行であり,それらの面積は左側が A₁=10⁻³ m²,右側が A₂=10⁻² m² である。床と各電極の間隔は左側が d=10⁻³ m で固定,右側が x[m]で可変,直流電源電圧は V₀=1000 V である。次の問に答えよ。 ただし,空気の誘電率を ε=8.85×10⁻¹² F/m とし,静電容量を考える際にコンデンサの端効果は無視できるものとする。 〔小問(a)〕 まず,右側の x[m]を d[m]と設定し,スイッチ S を一旦閉じてから開いた。 〔小問(b)〕 上記(a)の操作の後,徐々に x を増していったところ,x=3.0×10⁻³ m のときに左側の電極と床との間に火花放電が生じた。左側のコンデンサの空隙の絶縁破壊電圧 V の値[V]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問209の図

    • 1.3.3×10²
    • 2.2.5×10³
    • 3.3.0×10³
    • 4.5.1×10³
    • 5.3.0×10⁴

    正解:2.2.5×10³

    解説:この問題の要点は「スイッチSを開いてある」こと。電源から切り離されているので電荷 Q は変化せず一定に保たれ,代わりに端子電圧が変わる。 (a)より Q=9.735×10⁻⁸ C。x を 3.0×10⁻³ m まで広げると右側の静電容量は C₂′=εA₂/x=8.85×10⁻¹²×10⁻²/(3.0×10⁻³)=2.95×10⁻¹¹ F に減る。左側は固定なので C₁=8.85×10⁻¹² F のまま。合計は C′=8.85×10⁻¹²+2.95×10⁻¹¹=3.835×10⁻¹¹ F。 電荷一定なので端子電圧は V=Q/C′=9.735×10⁻⁸/3.835×10⁻¹¹≒2.54×10³ V。左側のコンデンサにもこの電圧が掛かっており,ちょうどこの値で放電したのだから絶縁破壊電圧は約2.5×10³ V。答(2)。 スイッチが閉じたままだと思い込むと電圧は1000 Vのままとなり,放電が起こる説明がつかなくなる。「Sを開く→電荷一定→容量を減らすと電圧が上がる」という一連の流れが本問の主題である。V₀ の1000 Vをそのまま答えたり,x/d=3倍を単純に掛けて3.0×10³ Vとして(3)を選ぶ誤りに注意(実際は左側の容量が残るため3倍にはならない)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問17(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  210. 問210.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 演算増幅器(オペアンプ)について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 演算増幅器の特徴に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.アナログ IC の一種である。
    • 2.入力インピーダンスが小さくて出力インピーダンスが大きい。
    • 3.反転並びに非反転の二つの入力端子と一つの出力端子がある。
    • 4.入力端子間の電圧のみを増幅して出力する。
    • 5.増幅度が非常に大きい。

    正解:2.入力インピーダンスが小さくて出力インピーダンスが大きい。

    解説:誤りは(2)。理想的な演算増幅器は「入力インピーダンスが無限大,出力インピーダンスが零」とされ,記述はこれを正反対に述べている。入力インピーダンスが大きいほど前段から電流を引かず信号源に影響を与えず,出力インピーダンスが小さいほど負荷をつないでも出力電圧が下がらない。増幅器として望ましい性質を考えれば,どちらが大きくどちらが小さいかは論理的に判断できる。 他は正しい。(1) 演算増幅器はアナログICの代表例。(3) 反転入力(−)と非反転入力(+)の2入力,出力1端子という構成。(4) 二つの入力端子間の電位差だけを増幅する差動増幅器であり,両入力に共通して乗る雑音(同相成分)は増幅しない。(5) 開ループ利得は10万倍以上と非常に大きく,これに負帰還をかけて実用的な増幅度に落として使う。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問18(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  211. 問211.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 演算増幅器(オペアンプ)について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 図1及び図2のような直流増幅回路がある。それぞれの出力電圧 V_o1,V_o2 の値[V]の組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,演算増幅器は理想的なものとし,V_i1=0.6 V 及び V_i2=0.45 V は直流の入力電圧である。問211の図

    • 1.V_o1=6.6,V_o2=−3.0
    • 2.V_o1=6.6,V_o2=3.0
    • 3.V_o1=−6.6,V_o2=3.0
    • 4.V_o1=−4.5,V_o2=9.0
    • 5.V_o1=4.5,V_o2=−9.0

    正解:1.V_o1=6.6,V_o2=−3.0

    解説:入力が直流なので,帰還部の 1 μF のコンデンサは開放とみなせる(直流では電流を流さない)。したがって帰還抵抗だけで利得が決まる。 図1:入力 V_i1 が非反転入力(+)に加わり,反転入力(−)は 10 kΩ を介して接地,100 kΩ で出力から帰還している。これは非反転増幅回路で,利得は 1+R_f/R₁=1+100/10=11。よって V_o1=0.6×11=6.6 V(入力と同符号)。 図2:入力 V_i2 が 30 kΩ を介して反転入力(−)に加わり,非反転入力(+)は接地,200 kΩ で帰還している。これは反転増幅回路で,利得は −R_f/R₁=−200/30≒−6.67。よって V_o2=0.45×(−6.67)=−3.0 V(入力と逆符号)。 組合せは V_o1=6.6,V_o2=−3.0 で(1)。 二つの回路の違いは「入力をどちらの端子に入れたか」だけで,反転か非反転かが決まり符号が変わる。非反転増幅の利得を R_f/R₁=10 と誤ると V_o1=6.0 V,反転増幅で「1+」を付けてしまうと V_o2=−3.45 V となり,いずれも選択肢に無い。非反転は「1+比」,反転は「−比」と区別して覚えることが要点。答(1)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 理論 問18(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  212. 問212.電圧 V[V]に充電された静電容量 C[F]のコンデンサと全く充電されていない静電容量2C[F]のコンデンサとがある。これら二つのコンデンサを並列に接続したとき,これらのコンデンサに蓄えられる全静電エネルギー[J]の値として,正しいものは次のうちどれか。

    • 1.(1/9)CV²
    • 2.(1/6)CV²
    • 3.(2/9)CV²
    • 4.(1/3)CV²
    • 5.(3/8)CV²

    正解:2.(1/6)CV²

    解説:並列接続では電荷が保存される。初期電荷は Q=CV、接続後の合成容量は C+2C=3C なので、共通の端子電圧は V′=Q/(3C)=V/3。全静電エネルギーは W=(1/2)(3C)V′²=(1/2)(3C)(V/3)²=(1/6)CV²。初期値 (1/2)CV² の 1/3 に減り、差の (1/3)CV² は接続時に配線抵抗などでジュール熱として失われる。この「失われた分」をそのまま答としてしまうのが (4) の引っかけ。合成容量を 2C と誤ったまま電圧を V/3 とすると (1/2)(2C)(V/3)²=(1/9)CV² で (1)、共通電圧を V/2 と誤ると (1/2)(3C)(V/2)²=(3/8)CV² で (5) になる。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問1
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  213. 問213.真空中にQ[C]の電荷をもつ半径r[m]の球状導体がある。ここで,真空の空間を比誘電率2の絶縁体の液体で満たしたとすると,静電気に関する記述として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,無限遠点の電位を零電位とする。

    • 1.球状導体表面の電位は,液体を満たす前の2倍になった。
    • 2.球状導体表面の電界の強さは,液体を満たす前の2倍になった。
    • 3.球状導体表面の電束密度は,液体を満たす前の2倍になった。
    • 4.球状導体から出る電気力線の本数は,液体を満たす前の2倍になった。
    • 5.球状導体の静電容量は,液体を満たす前の2倍になった。

    正解:5.球状導体の静電容量は,液体を満たす前の2倍になった。

    解説:導体上の電荷 Q は液体を満たしても変わらない。ガウスの法則より電束密度 D=Q/(4πr²) は誘電率に依存せず不変。電界は E=D/(ε₀εᵣ)=Q/(4πε₀εᵣr²)、表面電位は V=Q/(4πε₀εᵣr) で、εᵣ=2 だからどちらも 1/2 倍。孤立球の静電容量は C=Q/V=4πε₀εᵣr となり 2 倍になる。よって (1)(2) は 1/2 倍、(3) は不変で誤り。(4) の電気力線の本数は N=Q/ε で 1/2 倍であり、不変なのは電束線の本数 Q の方。電束と電気力線の混同が最大の引っかけ。答(5)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問2
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  214. 問214.図のように,環状鉄心に二つのコイルが巻かれている。コイル1の巻数はNであり,その自己インダクタンスはL[H]である。コイル2の巻数はnであり,その自己インダクタンスは9L[H]である。巻数nの値を表す式として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,鉄心は均一で一定断面積をもち,コイル及び鉄心の漏れ磁束はなく,鉄心の磁気飽和もないものとする。問214の図

    • 1.N/9
    • 2.N/3
    • 3.3N
    • 4.9N
    • 5.81N

    正解:3.3N

    解説:二つのコイルは同一の環状鉄心に巻かれ、漏れ磁束も磁気飽和もないので磁気抵抗 R_m は両者で共通。自己インダクタンスは L=N²/R_m、9L=n²/R_m と表せる。両式の比をとると 9L/L=n²/N² より n²=9N²、したがって n=3N。インダクタンスは巻数の2乗に比例するので、9倍にするのに必要な巻数は √9=3 倍にすぎない。巻数の1乗に比例と誤ると (4) 9N、さらに 9 を2乗すると (5) 81N になる。(1)(2) は比例関係を反比例に取り違えた誤り。答(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問3
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  215. 問215.図1のように,無限に長い直線状導体Aに直流電流I₁[A]が流れているとき,この導体からa[m]離れた点Pでの磁界の大きさはH₁[A/m]であった。一方,図2のように半径a[m]の一巻きの円形コイルBに直流電流I₂[A]が流れているとき,この円の中心点Oでの磁界の大きさはH₂[A/m]であった。H₁ = H₂であるときのI₁とI₂の関係を表す式として正しいものを,次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問215の図

    • 1.I₁ = π²I₂
    • 2.I₁ = (2/π)I₂
    • 3.I₁ = I₂/π²
    • 4.I₁ = I₂/π
    • 5.I₁ = πI₂

    正解:5.I₁ = πI₂

    解説:無限長直線電流の磁界はアンペールの周回積分 H·2πa=I₁ より H₁=I₁/(2πa)。半径 a の円形コイル1巻の中心の磁界はビオ・サバールの法則から H₂=I₂/(2a)。分母が 2πa と 2a で π の有無が違う点が要点。H₁=H₂ とおくと I₁/(2πa)=I₂/(2a)、両辺に 2a を掛けて I₁/π=I₂、すなわち I₁=πI₂。同じ磁界を作るには直線導体側に π 倍の電流が必要である。これを I₂ について解いた I₂=I₁/π をそのまま答としてしまうのが (4) の引っかけ。π² を含む (1)(3) は、二つの式の分母の違いが π の1乗であることを見落とした撹乱肢。答(5)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問4
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  216. 問216.図に示すRLC 回路において,静電容量C[F]のコンデンサが電圧V[V]に充電されている。この状態でスイッチS を閉じて,それから時間が十分に経過してコンデンサの端子電圧が最終的に零となった。この間に抵抗R[Ω]で消費された電気エネルギーW[J]を表す式として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問216の図

    • 1.(1/2)C²V
    • 2.(1/2)LV²
    • 3.(1/2)L²V
    • 4.(1/2)V²/R
    • 5.(1/2)CV²

    正解:5.(1/2)CV²

    解説:エネルギー保存則で解く。S を閉じる直前、コンデンサは (1/2)CV²[J] を蓄え、電流は零なのでコイルの蓄積 (1/2)Li² は 0。十分時間が経過すると端子電圧が 0 で電源もないため電流も 0 となり、C と L の蓄積はともに 0。L と C は無損失で、消費する素子は R だけだから W=(1/2)CV²。過渡が振動性でも L・C 間をエネルギーが往復するだけで最終的に全量が R で熱になり、答は R や L の値によらない。(2) は (1/2)LI² の電流を電圧に取り違えたもの、(4) は単位が[W]で電力である。答(5)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問5
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  217. 問217.図1 の直流回路において,端子a-c 間に直流電圧100 V を加えたところ,端子b-c 間の電圧は10 V であった。また,図2 のように端子b-c 間に15 Ωの抵抗を並列に追加したとき,端子b-c 間の電圧は4 V であった。今,図3 のように端子b-c 間を短絡したとき,電流I の値[A]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問217の図

    • 1.0.0
    • 2.0.44
    • 3.0.32
    • 4.0.40
    • 5.0.10

    正解:2.0.44

    解説:a-b間をR₁、b-c間をR₂とし分圧則で解く。図1(b-c開放)は 100·R₂/(R₁+R₂)=10 より R₁=9R₂。図2は b-c 間が R₂と15 Ωの並列 P=15R₂/(15+R₂) で、100·P/(R₁+P)=4 より R₁=24P。両式から R₂=25 Ω、R₁=225 Ω。図3で b-c 間を短絡すると R₂ は0 Ωの短絡線で無効化され、回路の抵抗は R₁ だけ。I=100/225≒0.44 A。(4)0.40 は短絡を無視して全抵抗を250 Ωとした誤り、(1)0.0 は「b-c間の電圧が0だから電流も0」という誤解で、電圧0でも短絡電流は流れる。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問6
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  218. 問218.図のような直流回路において,スイッチS を閉じているとき,2 Ωの抵抗を流れる電流は,スイッチS を開いたときの電流の3 倍であった。R の値[Ω]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問218の図

    • 1.2.5
    • 2.3.5
    • 3.0.5
    • 4.1.5
    • 5.4.5

    正解:1.2.5

    解説:2 Ωには全電流が流れるので、電流比は全抵抗の逆比になる。S開では R の枝が切れて全抵抗 2+10=12 Ω、I_open=E/12。S閉では 10 Ω と R の並列 10R/(10+R) が2 Ωと直列。電流が3倍とは全抵抗が1/3の4 Ωになることだから 2+10R/(10+R)=4 → 10R/(10+R)=2 → 8R=20 → R=2.5 Ω。10 Ωと2.5 Ωの並列は2 Ωで全抵抗4 Ω、E によらず比は3倍。並列合成を過小に見積もると (4)1.5 を選びやすいが、このとき全抵抗3.30 Ωで比は約3.6倍となり条件を満たさない。答(1)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問7
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  219. 問219.ある回路に,i = 4√2 sin120πt [A]の電流が流れている。この電流の瞬時値が,時刻t = 0 s 以降に初めて4 A となるのは,時刻t = t₁[s]である。t₁[s]の値として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.1/120
    • 2.1/160
    • 3.1/240
    • 4.1/360
    • 5.1/480

    正解:5.1/480

    解説:i=4√2 sin(120πt) は振幅 I_m=4√2 A(実効値4 A)、ω=120π rad/s すなわち f=60 Hz・周期 T=1/60 s。i=4 A の条件は sin(120πt)=1/√2。位相 θ=120πt が0から増える過程で最初にこれを満たすのは θ=π/4 なので、120πt₁=π/4 → t₁=1/480 s(周期の1/8=位相45°)。引っかけは実効値4 A と振幅4√2 A の混同で、(3)1/240 は θ=π/2 で波高値4√2≒5.66 A に達する時刻。(2)1/160 は θ=3π/4 で下降側の2回目であり「初めて」ではない。答(5)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問8
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  220. 問220.図の交流回路において,電源電圧をE = 140 V とする。この電源に抵抗R₀[Ω]と誘導性リアクタンスX_L[Ω]とからなる力率0.8 の誘導性負荷を接続したところ,電源から流れ出る電流の大きさは30 A であった。次に,スイッチS を閉じ,誘導性負荷と並列に抵抗R [Ω]を接続すると,電源から流れ出る電流の大きさが82 A となった。このとき,抵抗R [Ω]の大きさとして,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問220の図

    • 1.1.5
    • 2.2.3
    • 3.2.5
    • 4.2.9
    • 5.3.0

    正解:3.2.5

    解説:並列なので電圧 E=140 V が共通、電流はベクトル合成する。負荷の30 A は力率0.8遅れで有効分 30×0.8=24 A、無効分 30×0.6=18 A。S を閉じて加わる R の電流 140/R は E と同相で無効分をもたない。合成電流82 A より (24+140/R)²+18²=82²=6724 → (24+140/R)²=6400 → 24+140/R=80 → R=140/56=2.5 Ω。電流をスカラーのまま 82−30=52 A と引く誤りが典型。無効分18 A は同相の R では打ち消せない。(4)2.9 Ω では合成電流が約74.5 A、(5)3.0 Ω では約72.9 A となり、いずれも設問の82 A には届かない。答(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問9
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  221. 問221.図の回路のスイッチS をt = 0 s で閉じる。電流i_S[A]の波形として最も適切に表すものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,スイッチS を閉じる直前に,回路は定常状態にあったとする。問221の図

    • 1.選択肢1
    • 2.選択肢2
    • 3.選択肢3
    • 4.選択肢4
    • 5.選択肢5

    正解:3.

    解説:S開の定常状態ではコンデンサが直流を阻止して電流0、よって i_L(0)=0、抵抗降下も0で v_C(0)=1 V。S を閉じるとノードAが電位0に固定され、L枝とC枝は独立な一次回路になる(振動しない)。コイル枝は i_L=1−e^(−t) A(τ=L/R=1 s)、コンデンサ枝は初期電圧1 Vによる放電電流 i_C=e^(−t/2) A(τ=RC=2 s)がAへ流入。KCLより i_S=1−e^(−t)+e^(−t/2)、初期値も最終値も1 A、t=2ln2≒1.4 s で最大約1.25 A。すなわち1 Aから始まり上に膨らんで1 Aへ収束する波形。0から立ち上がる(2)(4)はコンデンサの初期電荷を無視した誤り。答(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問10
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  222. 問222.次の文章は,図1 及び図2 に示す原理図を用いてホール素子の動作原理について述べたものである。 図1 に示すように,p 形半導体に直流電流I [A]を流し,半導体の表面に対して垂直に下から上向きに磁束密度B [T]の平等磁界を半導体に加えると,半導体内の正孔は進路を曲げられ,電極①には (ア) 電荷,電極②には (イ) 電荷が分布し,半導体の内部に電界が生じる。また,図2 のn 形半導体の場合は,電界の向きはp 形半導体の場合と (ウ) である。この電界により,電極①-②間にホール電圧V_H[V]が発生し,それは直流電流I [A]にほぼ (エ) する。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問222の図

    • 1.負 / 正 / 同じ / 反比例
    • 2.正 / 負 / 同じ / 反比例
    • 3.負 / 正 / 同じ / 比例
    • 4.正 / 負 / 反対 / 比例
    • 5.負 / 正 / 反対 / 比例

    正解:4.正 / 負 / 反対 / 比例

    解説:ホール効果の問題で、キャリアに働くローレンツ力 F=qv×B で偏る向きを決める。図1のp形では電流が奥から手前へ流れ、磁束密度Bは板を下から上へ貫くので、正孔(電荷+e)は電極①側へ押しやられる。よって(ア)は正、(イ)は負で、内部電界は①→②の向き。図2のn形は多数キャリアが電子で、同じ電流に対し速度が逆向きになるため力の向きはやはり①側だが、たまる電荷が負なので電界の向きは(ウ)反対になる。ホール電圧は V_H=IB/(nqd) だから(エ)はIに比例。(1)(2)の「反比例」はこの式に反し、(3)の「同じ」はキャリアの偏る側だけを見て電荷の符号を忘れた典型的な誤り。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問11
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  223. 問223.真空中において,図のように電極板の間隔が6 mm,電極板の面積が十分広い平行平板電極があり,電極K,P 間には2 000 V の直流電圧が加えられている。このとき,電極K,P 間の電界の強さは約 (ア) V/m である。電極K をヒータで加熱すると表面から (イ) が放出される。ある1 個の電子に着目してその初速度を零とすれば,電子が電極P に達したときの運動エネルギーW は (ウ) J となる。 ただし,電極K,P 間の電界は一様とし,電気素量e = 1.6×10⁻¹⁹ C とする。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる語句又は数値の組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問223の図

    • 1.3.3×10² / 光電子 / 1.6×10⁻¹⁶
    • 2.3.3×10⁵ / 熱電子 / 1.6×10⁻¹⁶
    • 3.3.3×10² / 光電子 / 3.2×10⁻¹⁶
    • 4.3.3×10² / 熱電子 / 1.6×10⁻¹⁶
    • 5.3.3×10⁵ / 熱電子 / 3.2×10⁻¹⁶

    正解:5.3.3×10⁵ / 熱電子 / 3.2×10⁻¹⁶

    解説:平行平板の一様電界は E=V/d。d=6 mm=6×10⁻³ m、V=2000 V より E=2000/(6×10⁻³)≒3.3×10⁵ V/m で(ア)が決まる。3.3×10² とする(1)(3)(4)は mm を m のまま代入した3桁の換算ミス。(イ)は電極Kをヒータで加熱するので熱電子放出であり、光を当てて取り出す光電子ではない。(ウ)は初速度零の電子が電位差2000 Vで加速されるから、エネルギー保存より W=eV=1.6×10⁻¹⁹×2000=3.2×10⁻¹⁶ J。1.6×10⁻¹⁶ J の(2)(4)は電圧を1000 Vと取り違えた形の誤り。答(5)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問12
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  224. 問224.図はあるエミッタ接地トランジスタの静特性を示す。この特性より,ベース電流 I_B = 40 μA,コレクタ・エミッタ間の電圧 V_CE = 6 V における電流増幅率 h_fe(又はβ)の値及び出力インピーダンス 1/h_oe(又は r₀)の値[Ω]の組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問224の図

    • 1.80/30 000
    • 2.100/10 000
    • 3.100/20 000
    • 4.200/10 000
    • 5.200/20 000

    正解:2.100/10 000

    解説:h_fe は V_CE 一定での ΔI_C/ΔI_B。V_CE=6 V に縦線を引き交点を読むと、I_B=20 μA→2.0 mA、40 μA→4.0 mA、60 μA→6.0 mA。よって h_fe=(6.0−2.0)mA/(60−20)μA=4 mA/40 μA=100。1/h_oe は I_B 一定の曲線の傾きの逆数。I_B=40 μA の線で V_CE=2 V→3.6 mA、8 V→4.2 mA を読めば h_oe=0.6 mA/6 V=1.0×10⁻⁴ S、1/h_oe=10 000 Ω。h_fe=200 は ΔI_C の倍読み、20 000 Ω は傾きを半分に見た誤答。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問13
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  225. 問225.電気及び磁気に関する量とその単位記号(これと同じ内容を表す単位記号を含む。)の組み合わせとして,誤っているのは次のうちどれか。

    • 1.電流/C/s
    • 2.磁気抵抗/H⁻¹
    • 3.電力量/W・s
    • 4.磁束/T
    • 5.電界の強さ/V/m

    正解:4.磁束/T

    解説:誤っている組合せを選ぶ問題。誤りは(4)で、磁束Φの単位は Wb(=V・s) であり、T(テスラ)は Wb/m² すなわち磁束密度Bの単位。磁束と磁束密度を取り違えさせるのがこの設問の引っかけで、(4)を正しい組合せと思い込むと誤答する。他の四つはいずれも正しく、(1)は I=dQ/dt より A=C/s、(2)は磁気抵抗 R_m=起磁力/磁束=A/Wb で、H=Wb/A だから H⁻¹=A/Wb と一致する。(3)は電力量 W=Pt より W・s=J、(5)は E=V/d より V/m。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問14
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  226. 問226.図のように,相電圧 200 V の対称三相交流電源に,複素インピーダンス Ż = 5√3 + j5 [Ω]の負荷が Y 結線された平衡三相負荷を接続した回路がある。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 電流 İ₁ の値[A]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問226の図

    • 1.20.00∠−π/3
    • 2.11.55∠−π/3
    • 3.16.51∠−π/6
    • 4.20.00∠−π/6
    • 5.11.55∠−π/6

    正解:2.11.55∠−π/3

    解説:電源はΔ結線だから相電圧=線間電圧で V_ab = 200∠0 V。負荷は |Ż| = √(75+25) = 10 Ω、偏角 arctan(1/√3) = π/6 より Ż = 10∠(π/6) Ω。Y負荷の相電圧は線間電圧の 1/√3 倍かつ 30° 遅れで V_a'n = (200/√3)∠(−π/6) = 115.5∠(−π/6) V。İ₁ = 115.5∠(−π/6)/10∠(π/6) = 11.55∠(−π/3) A。20.00 は相電圧200 VをY負荷の相電圧と誤読し 200/10 とした値、11.55∠(−π/6) はΔ→Yの位相遅れ 30° を落とした値。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問15(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  227. 問227.図のように,相電圧 200 V の対称三相交流電源に,複素インピーダンス Ż = 5√3 + j5 [Ω]の負荷が Y 結線された平衡三相負荷を接続した回路がある。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 電流 İ_ab の値[A]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問227の図

    • 1.20.00∠−π/6
    • 2.6.67∠−π/6
    • 3.11.55∠−π/6
    • 4.6.67∠−π/3
    • 5.11.55∠−π/3

    正解:2.6.67∠−π/6

    解説:(a)より Ż = 10∠(π/6) Ω、線電流 İ₁ = 11.55∠(−π/3) A。İ_ab は電源Δの辺 a-b の相電流。Y負荷を等価Δに変換するのが早い。Y→Δは3倍だから Ż_Δ = 3×10∠(π/6) = 30∠(π/6) Ω。この辺に V_ab = 200∠0 V が直接かかるので İ_ab = 200∠0/30∠(π/6) = 6.67∠(−π/6) A。大きさは線電流の 1/√3(11.55/√3 = 6.67)。11.55∠… は 1/√3 倍を忘れた線電流そのまま、6.67∠(−π/3) は İ₁ の位相(−60°)を相電流に流用した誤り。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問15(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  228. 問228.次に示す条件Ⅰ~Ⅲを満たす永久磁石可動コイル形電流電圧計を製作したい。永久磁石可動コイル形電流電圧計内部の接続の一部が図に示すようであるとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。ただし,コイルは内部抵抗 r = 5 Ω であり,最大 4 mA まで直流電流を流すことができるものとする。 条件Ⅰ:切り替えスイッチを A にしたときは,最大 1 A の直流電流を測定できるものとする。 条件Ⅱ:切り替えスイッチを B にしたときは,最大 100 mA の直流電流を測定できるものとする。 条件Ⅲ:切り替えスイッチを C にしたときは,最大 1.2 V の直流電圧を測定できるものとする。 〔小問(a)〕 抵抗 R₁ の値[Ω]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問228の図

    • 1.0.1
    • 2.0.9
    • 3.4
    • 4.9.6
    • 5.9.96

    正解:1.0.1

    解説:スイッチBでは接点A・Cが開き、分流器 R₁+R₂ と計器枝 r+R₀ = 5+19 = 24 Ω の並列となる。両端電圧が等しいので 4 mA×24 = (100−4) mA×(R₁+R₂)、R₁+R₂ = 1 Ω。スイッチAでは共通極が R₁ と R₂ の間につながり、分流器は R₁ だけ、R₂ はコイル側に入るので計器枝は 24+R₂ Ω。4(24+R₂) = (1000−4)R₁ に R₂ = 1−R₁ を代入して 1000R₁ = 100、R₁ = 0.1 Ω(R₂ = 0.9 Ω)。0.9 は R₂ の値で、スイッチ位置で分流器に入る抵抗が変わる点を見落とすと取り違える。答(1)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問16(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  229. 問229.次に示す条件Ⅰ~Ⅲを満たす永久磁石可動コイル形電流電圧計を製作したい。永久磁石可動コイル形電流電圧計内部の接続の一部が図に示すようであるとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。ただし,コイルは内部抵抗 r = 5 Ω であり,最大 4 mA まで直流電流を流すことができるものとする。 条件Ⅰ:切り替えスイッチを A にしたときは,最大 1 A の直流電流を測定できるものとする。 条件Ⅱ:切り替えスイッチを B にしたときは,最大 100 mA の直流電流を測定できるものとする。 条件Ⅲ:切り替えスイッチを C にしたときは,最大 1.2 V の直流電圧を測定できるものとする。 〔小問(b)〕 抵抗 R₃ の値[Ω]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問229の図

    • 1.2.36
    • 2.23.6
    • 3.25
    • 4.236
    • 5.2360

    正解:4.236

    解説:スイッチCでは接点A・Bが開き、+端子からコイル r = 5 Ω と R₁+R₂+R₀ の直列枝が並列、その後 R₃ を通って−端子へ至る回路になる。(a)の R₁+R₂ = 1 Ω より下側枝は 1+19 = 20 Ω。フルスケールはコイル 4 mA だから並列部の電圧は 4 mA×5 Ω = 20 mV、20 Ω 枝には 1 mA が流れ、R₃ には 5 mA。R₃ = (1.2−0.02)/0.005 = 236 Ω(並列合成 5∥20 = 4 Ω を使えば 1.2/0.005−4 = 236 Ω)。25 は r+R₀+(R₁+R₂) = 5+19+1 を単純に足しただけの値で、R₃ を求めていない。2.36 や 2360 は桁違い。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問16(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  230. 問230.大きさが等しい二つの導体球A,B がある。両導体球に電荷が蓄えられている場合,両導体球の間に働く力は,導体球に蓄えられている電荷の積に比例し,導体球の中心間距離の2 乗に反比例する。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 この場合の比例定数を求める目的で,導体球A に+4×10⁻⁸ C,導体球B に+6×10⁻⁸ Cの電荷を与えて,導体球の中心間距離で0.3 m 隔てて両導体球を置いたところ,両導体球間に2.4×10⁻⁴ N の反発力が働いた。この結果から求められる比例定数[N・m²/C²]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,導体球A,B の初期電荷は零とする。また,両導体球の大きさは0.3 m に比べて極めて小さいものとする。

    • 1.3×10⁹
    • 2.4×10⁹
    • 3.9×10⁹
    • 4.12×10⁹
    • 5.15×10⁹

    正解:3.9×10⁹

    解説:クーロンの法則 F = k·Q_A·Q_B/r² を比例定数 k について解くと k = F·r²/(Q_A·Q_B)。数値を代入して k = (2.4×10⁻⁴ × 0.3²)/(4×10⁻⁸ × 6×10⁻⁸) = 2.16×10⁻⁵/(2.4×10⁻¹⁵) = 9×10⁹ N·m²/C²。真空中の 1/(4πε₀) ≒ 8.99×10⁹ とほぼ一致する値である。引っかけは距離の二乗と電荷の積の扱いで、r を二乗し忘れれば 3×10¹⁰、分母を電荷の和 1×10⁻⁷ とすれば 2.2×10² となり、いずれも選択肢と桁が合わない。指数計算を丁寧に行うこと。答(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問17(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  231. 問231.※ この問題は本試験ではB問題の小問(b)として出題されたものです。解答に必要な条件が小問(a)にあるため,小問(a)を併せて示します(答えるのは小問(b)です)。 大きさが等しい二つの導体球A,B がある。両導体球に電荷が蓄えられている場合,両導体球の間に働く力は,導体球に蓄えられている電荷の積に比例し,導体球の中心間距離の2 乗に反比例する。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 この場合の比例定数を求める目的で,導体球A に+4×10⁻⁸ C,導体球B に+6×10⁻⁸ Cの電荷を与えて,導体球の中心間距離で0.3 m 隔てて両導体球を置いたところ,両導体球間に2.4×10⁻⁴ N の反発力が働いた。 ただし,導体球A,B の初期電荷は零とする。また,両導体球の大きさは0.3 m に比べて極めて小さいものとする。 〔小問(b)〕 上記(a)の導体球A,B を,電荷を保持したままで0.3 m の中心間距離を隔てて固定した。ここで,導体球A,B と大きさが等しく電荷を持たない導体球C を用意し,導体球C をまず導体球A に接触させ,次に導体球B に接触させた。この導体球C を導体球A と導体球B の間の直線上に置くとき,導体球C が受ける力が釣り合う位置を導体球A との中心間距離で表したとき,その距離の値[m]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.0.062
    • 2.0.095
    • 3.0.105
    • 4.0.115
    • 5.0.124

    正解:5.0.124

    解説:大きさの等しい導体球を接触させると電荷は等分される。C を A に接触させると (4×10⁻⁸+0)/2 より Q_A = Q_C = 2×10⁻⁸ C、次に B へ接触させると (6×10⁻⁸+2×10⁻⁸)/2 より Q_B = Q_C = 4×10⁻⁸ C。3球とも正電荷で C は両側から反発され、A から x の釣合条件は k·Q_A·Q_C/x² = k·Q_B·Q_C/(0.3-x)²。k と Q_C が消え ((0.3-x)/x)² = Q_B/Q_A = 2、(0.3-x)/x = √2 より x = 0.3/(1+√2) ≒ 0.124 m。等分を忘れ 4×10⁻⁸ と 6×10⁻⁸ のまま解くと 0.135 m で選択肢に無い。答(5)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問17(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  232. 問232.エミッタホロワ回路について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 図1 の回路でV_CC = 9 V,R₁ = 3 kΩ,R₂ = 6 kΩとする。動作点におけるエミッタ電流を2 mA としたい。抵抗R_E の値[kΩ]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,動作点において,ベース電流はR₂ を流れる直流電流より十分小さく無視できるものとし,ベース-エミッタ間電圧は0.7 V とする。問232の図

    • 1.0.36
    • 2.1.5
    • 3.2.7
    • 4.4.7
    • 5.7.5

    正解:3.2.7

    解説:ベース電流は R₂ を流れる電流より十分小さく無視できるので、R₁ と R₂ は単純な分圧器として働く。ベース電位は V_B = V_CC·R₂/(R₁+R₂) = 9×6/(3+6) = 6.0 V、エミッタ電位はこれより V_BE だけ低く V_E = 6.0-0.7 = 5.3 V。R_E には動作点のエミッタ電流 2 mA が流れるので R_E = V_E/I_E = 5.3/(2×10⁻³) = 2.65 kΩ となり、最も近いのは 2.7 kΩ。分圧比を R₁/(R₁+R₂) = 1/3 と取り違えて V_B = 3 V とし、さらに V_BE を引き忘れると R_E = 1.5 kΩ となって(2)に落ちる。答(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問18(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  233. 問233.※ この問題は本試験ではB問題の小問(b)として出題されたものです。解答に必要な条件が小問(a)にあるため,小問(a)を併せて示します(答えるのは小問(b)です)。 エミッタホロワ回路について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 図1 の回路でV_CC = 9 V,R₁ = 3 kΩ,R₂ = 6 kΩとする。動作点におけるエミッタ電流を2 mA としたい。ただし,動作点において,ベース電流はR₂ を流れる直流電流より十分小さく無視できるものとし,ベース-エミッタ間電圧は0.7 V とする。 〔小問(b)〕 図2 は,エミッタホロワ回路の交流等価回路である。ただし,使用する周波数において図1 の二つのコンデンサのインピーダンスが十分に小さい場合を考えている。ここで,h_ie = 2.5 kΩ,h_fe = 300 であり,R_E は小問(a)で求めた値とする。入力インピーダンス v_i/i_i の値[kΩ]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,v_i とi_i はそれぞれ図2 に示す入力電圧と入力電流である。問233の図

    • 1.2.0
    • 2.15
    • 3.80
    • 4.300
    • 5.750

    正解:1.2.0

    解説:R_E は(a)で求めた 2.65 kΩ(選択肢の 2.7 kΩ を使っても結果は変わらない)。図2 では入力端子から、バイアス抵抗の並列合成 R₁R₂/(R₁+R₂) = 3×6/9 = 2.0 kΩ と、ベースへ入る枝とが並列に見える。ベース枝は i_b が h_ie を流れ、R_E には (1+h_fe)i_b が流れるので Z_b = h_ie+(1+h_fe)R_E = 2.5+301×2.65 ≒ 800 kΩ。両者の並列合成で v_i/i_i = (2.0×800)/(2.0+800) ≒ 2.0 kΩ。バイアス抵抗との並列を数え落とすと Z_b ≒ 800 kΩ となり選択肢に無い。(5)750 は h_fe·h_ie = 300×2.5 = 750 kΩ を答としてしまう誤り。答(1)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 理論 問18(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  234. 問234.直流電圧1 000 Vの電源で充電された静電容量8 μFの平行板コンデンサがある。コンデンサを電源から外した後に電荷を保持したままコンデンサの電極間距離を元の距離の2倍にしたとき,静電容量[μF]と静電エネルギー[J]の値の組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「静電容量[μF] / 静電エネルギー[J]」の順に示す。

    • 1.4 / 4
    • 2.4 / 8
    • 3.16 / 2
    • 4.16 / 4
    • 5.16 / 8

    正解:2.4 / 8

    解説:平行板コンデンサの静電容量は C=εS/d なので、電極間距離 d を2倍にすると静電容量は半分になり 8 μF→4 μF。電源から外してあるので電荷が保たれる点がこの問題の要。Q=CV=8×10⁻⁶×1 000=8×10⁻³ C。静電エネルギーは W=Q²/(2C) と書けるので、距離を変えたあとは W=(8×10⁻³)²/(2×4×10⁻⁶)=64×10⁻⁶/(8×10⁻⁶)=8 J。もとの W=½CV²=½×8×10⁻⁶×1 000²=4 J なので、エネルギーは2倍になっている(電極を引き離す仕事が加わったため)。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問1
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  235. 問235.図のように,真空中に点P,点A,点Bが直線上に配置されている。点PはQ[C]の点電荷を置いた点とし,A-B間に生じる電位差の絶対値を|V_AB|[V]とする。次の(a)〜(d)の四つの実験を個別に行ったとき,|V_AB|[V]の値が最小となるものと最大となるものの組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 [実験内容] (a) P-A間の距離を2 m,A-B間の距離を1 mとした。 (b) P-A間の距離を1 m,A-B間の距離を2 mとした。 (c) P-A間の距離を0.5 m,A-B間の距離を1 mとした。 (d) P-A間の距離を1 m,A-B間の距離を0.5 mとした。問235の図

    • 1.(a)と(b)
    • 2.(b)と(c)
    • 3.(c)と(d)
    • 4.(a)と(c)
    • 5.(b)と(d)

    正解:4.(a)と(c)

    解説:点電荷から距離 r の点の電位は V=Q/(4πε₀r)。したがって |V_AB|=Q/(4πε₀)×|1/r_PA−1/r_PB| で、k=Q/(4πε₀) とおくと差 |1/r_PA−1/r_PB| の大小だけを比べればよい。(a) r_PA=2, r_PB=2+1=3 → 1/2−1/3=0.167。(b) r_PA=1, r_PB=1+2=3 → 1−1/3=0.667。(c) r_PA=0.5, r_PB=0.5+1=1.5 → 2−0.667=1.333。(d) r_PA=1, r_PB=1+0.5=1.5 → 1−0.667=0.333。最小は(a)、最大は(c)。r_PB は「P-A間+A-B間」であって A-B間そのものではない点に注意。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問2
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  236. 問236.次の文章は,コイルの磁束鎖交数とコイルに蓄えられる磁気エネルギーについて述べたものである。インダクタンス1 mHのコイルに直流電流10 Aが流れているとき,このコイルの磁束鎖交数Ψ₁[Wb]は (ア) Wbである。また,コイルに蓄えられている磁気エネルギーW₁[J]は (イ) Jである。 次に,このコイルに流れる直流電流を30 Aとすると,磁束鎖交数Ψ₂[Wb]と蓄えられる磁気エネルギーW₂[J]はそれぞれ (ウ) となる。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ)」の順に示す。

    • 1.1×10⁻² / 5×10⁻² / Ψ₂はΨ₁の3倍,W₂はW₁の9倍
    • 2.5×10⁻³ / 5×10⁻² / Ψ₂はΨ₁の3倍,W₂はW₁の9倍
    • 3.1×10⁻² / 1×10⁻² / Ψ₂はΨ₁の9倍,W₂はW₁の3倍
    • 4.1×10⁻² / 5×10⁻¹ / Ψ₂はΨ₁の3倍,W₂はW₁の9倍
    • 5.5×10⁻² / 5×10⁻¹ / Ψ₂はΨ₁の9倍,W₂はW₁の27倍

    正解:1.1×10⁻² / 5×10⁻² / Ψ₂はΨ₁の3倍,W₂はW₁の9倍

    解説:磁束鎖交数は Ψ=LI なので Ψ₁=1×10⁻³×10=1×10⁻² Wb(ア)。磁気エネルギーは W=½LI² なので W₁=½×1×10⁻³×10²=5×10⁻² J(イ)。電流を10 A→30 Aと3倍にすると、Ψ は I に比例するので3倍、W は I² に比例するので3²=9倍になる(ウ)。答(1)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問3
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  237. 問237.太さを無視できる非常に長い二つの棒磁石が真空中に図のように固定されている。棒磁石の両端の磁極は点磁荷とみなすことができ,図に現れている磁極の強さは,N極が1×10⁻⁴ Wb,S極が−1×10⁻⁴ Wbである。このとき,点Aの磁界の大きさの値[A/m]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,点A,B,Cは,一直線上に位置しているものとする。真空の透磁率はμ₀=4π×10⁻⁷ H/mとする。また,図のN極,S極の各点磁荷以外の部分から点Aへの影響はないものとし,各棒磁石の,図に現れていない他端の磁極の影響も無視できるものとする。問237の図

    • 1.3.52
    • 2.1.76
    • 3.7.04
    • 4.5.28
    • 5.10.6

    正解:3.7.04

    解説:点磁荷 m から距離 r の点の磁界は H=m/(4πμ₀r²)。4πμ₀=4π×4π×10⁻⁷=1.579×10⁻⁵ を先に計算しておくと楽。B(N極)は点Aから3 m離れているので H_B=1×10⁻⁴/(1.579×10⁻⁵×3²)=0.704 A/m。C(S極)は点Aから1 mなので H_C=1×10⁻⁴/(1.579×10⁻⁵×1²)=6.33 A/m。向きが要点で、N極がつくる磁界はN極から遠ざかる向き(A→C)、S極がつくる磁界はS極に向かう向き(A→C)なので、二つは同じ向き。したがって和をとって H=0.704+6.33=7.04 A/m。答(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問4
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  238. 問238.図のように,内部抵抗r=0.1 Ω,起電力E=9 Vの電池4個を並列に接続した電源に抵抗R=0.5 Ωの負荷を接続した回路がある。この回路において,抵抗R=0.5 Ωで消費される電力の値[W]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問238の図

    • 1.820
    • 2.4 050
    • 3.253
    • 4.50
    • 5.147

    正解:5.147

    解説:同じ電池を並列にしても起電力は9 Vのままで、内部抵抗だけが 1/4 になる。合成内部抵抗 r′=0.1/4=0.025 Ω。回路を流れる電流は I=E/(r′+R)=9/(0.025+0.5)=9/0.525=17.14 A。抵抗Rで消費される電力は P=I²R=17.14²×0.5=147 W。直列と取り違えて起電力を4倍(36 V)にすると (2)4 050 W になる。答(5)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問5
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  239. 問239.図1に示すように,静電容量C₁=4 μFとC₂=2 μFの二つのコンデンサが直列に接続され,直流電圧6 Vで充電されている。次に電荷が蓄積されたこの二つのコンデンサを直流電源から切り離し,電荷を保持したまま同じ極性の端子同士を図2に示すように並列に接続する。並列に接続後のコンデンサの端子間電圧の大きさV[V]の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問239の図

    • 1.32/3
    • 2.4/3
    • 3.16/3
    • 4.8/3
    • 5.2/3

    正解:4.8/3

    解説:直列接続では両方のコンデンサに同じ電荷が蓄えられる。合成容量は C=C₁C₂/(C₁+C₂)=4×2/6=4/3 μF なので、蓄えられる電荷は Q=CV=(4/3)×6=8 μC。これが C₁ にも C₂ にも 8 μC ずつ乗っている。電源から切り離して同じ極性どうしを並列にすると、電荷の合計は 8+8=16 μC、容量の合計は 4+2=6 μF。したがって V=Q/C=16/6=8/3 V。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問6
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  240. 問240.図のように,抵抗R[Ω]と抵抗Rx[Ω]を並列に接続した回路がある。この回路に直流電圧V[V]を加えたところ,電流I[A]が流れた。Rxの値[Ω]を表す式として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問240の図

    • 1.V/I + R
    • 2.V/I − R
    • 3.R ÷ ((IR/V) − V)
    • 4.VR/(IR − V)
    • 5.(V/I) ÷ (V − R)

    正解:4.VR/(IR − V)

    解説:並列なので両方の抵抗に同じ電圧Vがかかり、全電流は各枝の電流の和になる。I=V/R+V/Rx。Rx について解くと V/Rx=I−V/R=(IR−V)/R。両辺の逆数をとって Rx/V=R/(IR−V)、したがって Rx=VR/(IR−V)。直列とまちがえると (2)V/I−R になる。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問7
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  241. 問241.図のようなRC交流回路がある。この回路に正弦波交流電圧E[V]を加えたとき,容量性リアクタンス6 Ωのコンデンサの端子間電圧の大きさは12 Vであった。このとき,E[V]と図の破線で囲んだ回路で消費される電力P[W]の値として,正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。 選択肢は「E[V] / P[W]」の順に示す。問241の図

    • 1.20 / 96
    • 2.20 / 32
    • 3.28 / 168
    • 4.28 / 120
    • 5.40 / 309

    正解:1.20 / 96

    解説:破線の中は「8 Ωと6 Ω(容量性)の直列」と「4 Ωと3 Ω(容量性)の直列」の2枝が並列になっている。6 Ωのコンデンサの端子電圧が12 Vなので、その枝を流れる電流は I₁=12/6=2 A。枝1のインピーダンスの大きさは √(8²+6²)=10 Ω なので、両端の電圧すなわち電源電圧は E=2×10=20 V。枝2のインピーダンスは √(4²+3²)=5 Ω なので I₂=20/5=4 A。電力を消費するのは抵抗だけで、コンデンサは消費しない。P=I₁²×8+I₂²×4=4×8+16×4=32+64=96 W。答(1)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問8
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  242. 問242.図のように抵抗,コイル,コンデンサからなる負荷がある。この負荷に線間電圧V̇ab=100∠0°[V],V̇bc=100∠0°[V],V̇ac=200∠0°[V]の単相3線式交流電源を接続したところ,端子a,端子b,端子cを流れる線電流はそれぞれİa[A],İb[A]及びİc[A]であった。İa[A],İb[A],İc[A]の大きさをそれぞれIa[A],Ib[A],Ic[A]としたとき,これらの大小関係を表す式として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問242の図

    • 1.Ic > Ia > Ib
    • 2.Ib > Ic > Ia
    • 3.Ia = Ic > Ib
    • 4.Ib > Ia > Ic
    • 5.Ia > Ic > Ib

    正解:5.Ia > Ic > Ib

    解説:まず各負荷の電流を複素数で出す。a-b間は 3+j4 Ω(大きさ5 Ω)なので İab=100/5=20 A、位相は −53.1° で İab=12−j16。b-c間は 4−j3 Ω(大きさ5 Ω)なので İbc=20 A、位相は +36.9° で İbc=16+j12。a-c間は 8+j6 Ω(大きさ10 Ω)なので İac=200/10=20 A、位相は −36.9° で İac=16−j12。次にキルヒホッフの電流則で線電流を出す。İa=İab+İac=28−j28 なので Ia=28√2≒39.6 A。İb=İbc−İab=4+j28 なので Ib=√(4²+28²)=√800≒28.3 A。İc=−(İbc+İac)=−32 なので Ic=32 A。3本の負荷電流はどれも20 Aで同じだが、位相が違うため合成した線電流には差が出る。Ia>Ic>Ib。答(5)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問9
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  243. 問243.図のように,電圧E[V]の直流電源,開いた状態のスイッチS,抵抗値R[Ω]の抵抗及びインダクタンスL[H]のコイルからなる回路がある。この回路において,スイッチSを時刻t=0 sで閉じた場合に流れる電流i[A],各素子の端子間電圧vR[V],vL[V]に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,自然対数の底を2.718とする。問243の図

    • 1.この回路の時定数は,Rの値[Ω]に反比例する。
    • 2.コイルの端子間電圧vL[V]は,Lの値[H]が大きいほど緩やかに変化する。
    • 3.時刻t=0 sから回路の時定数の2倍だけ時間が経過すると,抵抗の端子間電圧vR[V]は電源電圧E[V]の0.865倍に等しい。
    • 4.時刻t=0 sから回路の時定数だけ時間が経過すると,コイルの端子間電圧vL[V]は電源電圧E[V]の0.632倍に等しい。
    • 5.時刻t=0 sから回路の時定数だけ時間が経過すると,電流i[A]はE/Rの0.632倍に等しい。

    正解:4.時刻t=0 sから回路の時定数だけ時間が経過すると,コイルの端子間電圧vL[V]は電源電圧E[V]の0.632倍に等しい。

    解説:RL直列回路の過渡現象で、時定数は τ=L/R、電流は i=(E/R)(1−e^(−t/τ))、抵抗の電圧は vR=Ri=E(1−e^(−t/τ))、コイルの電圧は vL=E−vR=E·e^(−t/τ)。(1) τ=L/R なのでRに反比例=正しい。(2) Lが大きいほどτが大きく変化は緩やか=正しい。(3) t=2τ では e⁻²=0.135 なので vR=E(1−0.135)=0.865E=正しい。(4) t=τ では vL=E·e⁻¹=0.368E であって0.632倍ではない=誤り。(5) t=τ では i=(E/R)(1−e⁻¹)=0.632(E/R)=正しい。0.632倍になるのは「0から立ち上がる量」(電流や抵抗の電圧)で、コイルの電圧は逆に E から減っていく量なので 0.368倍。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問10
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  244. 問244.次の文章は,不純物半導体に関する記述である。 価電子が (ア) 個のシリコン(Si)をきわめて高い純度に精製した真性半導体に,価電子が (イ) 個のホウ素(B)などを不純物としてわずかに加えることによって (ウ) 形半導体がつくられる。このとき加えた不純物を (エ) という。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ)」の順に示す。

    • 1.4 / 5 / n / ドナー
    • 2.4 / 3 / p / アクセプタ
    • 3.5 / 4 / n / アクセプタ
    • 4.4 / 3 / p / ドナー
    • 5.5 / 4 / p / アクセプタ

    正解:2.4 / 3 / p / アクセプタ

    解説:シリコンは周期表の14族で価電子は4個(ア)。ホウ素は13族で価電子は3個(イ)。価電子が1個少ない不純物を混ぜると結合に空きができ、そこが正孔(ホール)として働くので p形半導体になる(ウ)。この不純物は電子を受け取る側なのでアクセプタという(エ)。逆に価電子5個のリン(P)やヒ素(As)を混ぜると余った電子が生じてn形になり、この不純物をドナーという。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問11
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  245. 問245.次の文章は,二つの重陽子による核反応について述べている。 重陽子 ²₁H は重水素の原子核で,陽子と中性子が1個ずつ結合したものである。 ²₁H + ²₁H → ³₂He + ¹₀n ……① ①式に示す核反応式では質量数の大きい原子核が生ずるので,これは (ア) 反応である。反応後の総質量はΔm[kg]だけ (イ) し, (ウ) [J]で表される核エネルギー:5.4×10⁻¹³ Jが放出される。また①式の核反応を起こすには,二つの重陽子を4.0×10⁻¹⁵ m程度の距離に近づける必要がある。その距離における重陽子間の静電気力による位置エネルギーは (エ) Jである。 ただし,真空中の光の速さはc=3.0×10⁸ m/s,静電気に関するクーロンの法則の比例定数はk=9.0×10⁹ N·m²/C²,電気素量はe=1.6×10⁻¹⁹ Cとする。また二つの点電荷q₁[C],q₂[C]が距離r[m]離れて存在するときに各点電荷が持つ位置エネルギーはU=k·q₁q₂/r [J](無限遠点を基準とする)で与えられる。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ)」の順に示す。

    • 1.核分裂 / 増加 / Δm·c² / 3.6×10⁻¹⁴
    • 2.核融合 / 減少 / Δm·c² / 5.8×10⁻¹⁴
    • 3.核融合 / 減少 / Δm·c² / 3.6×10⁻¹⁴
    • 4.核融合 / 増加 / ½Δm·c² / 5.8×10⁻¹⁴
    • 5.核分裂 / 減少 / ½Δm·c² / 3.6×10⁻¹⁴

    正解:2.核融合 / 減少 / Δm·c² / 5.8×10⁻¹⁴

    解説:軽い原子核どうしが結合してより重い原子核ができる反応なので核融合(ア)。放出されたエネルギーの分だけ質量が失われる(質量欠損)ので、反応後の総質量は減少する(イ)。放出エネルギーはアインシュタインの関係式で Δm·c²(ウ)。位置エネルギーは重陽子の電荷がどちらも e なので U=k·e²/r=9.0×10⁹×(1.6×10⁻¹⁹)²/(4.0×10⁻¹⁵)=9.0×10⁹×2.56×10⁻³⁸/(4.0×10⁻¹⁵)=5.76×10⁻¹⁴≒5.8×10⁻¹⁴ J(エ)。½を付ける選択肢があるが、U=k·q₁q₂/r は2つの電荷が持つ位置エネルギーそのもので½は要らない。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問12
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  246. 問246.図は,電界効果トランジスタ(FET)を用いたソース接地増幅回路の簡易小信号交流等価回路である。この回路の電圧増幅度Av=|vo/vi|を近似する式として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,図中のS,G,Dはそれぞれソース,ゲート,ドレインであり,vi[V],vo[V],vgs[V]は各部の電圧,gm[S]はFETの相互コンダクタンスである。また,抵抗rd[Ω]は抵抗RL[Ω]に比べて十分大きいものとする。問246の図

    • 1.gm·rd
    • 2.gm·RL
    • 3.gm(RL + rd)
    • 4.gm·rd/RL
    • 5.gm·RL/(RL + rd)

    正解:2.gm·RL

    解説:入力側はゲートに直接 vi が加わるので vgs=vi。出力側は電流源 gm·vgs が rd と RL の並列合成抵抗に流れ込むので vo=gm·vgs×rd·RL/(rd+RL)。したがって Av=|vo/vi|=gm×rd·RL/(rd+RL)。ここで rd≫RL という条件から rd·RL/(rd+RL)≒rd·RL/rd=RL と近似できる。よって Av≒gm·RL。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問13
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  247. 問247.図のように,線間電圧200 Vの対称三相交流電源から三相平衡負荷に供給する電力を二電力計法で測定する。2台の電力計W₁及びW₂を正しく接続したところ,電力計W₂の指針が逆振れを起こした。電力計W₂の電圧端子の極性を反転して接続した後,2台の電力計の指示値は,電力計W₁が490 W,電力計W₂が25 Wであった。このときの対称三相交流電源が三相平衡負荷に供給する電力の値[W]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,三相交流電源の相回転はa,b,cの順とし,電力計の電力損失は無視できるものとする。問247の図

    • 1.490
    • 2.25
    • 3.515
    • 4.465
    • 5.258

    正解:4.465

    解説:二電力計法では三相電力は2台の指示値の代数和 P=W₁+W₂ で求める。力率が0.5より低いと片方の電力計は負の値を示し、指針が逆に振れる。極性を反転すると読めるようになるが、その読み値は本来の指示の符号を変えたものなので、W₂の真の値は −25 W である。したがって P=490+(−25)=465 W。反転したのだから単純に足す、と考えると (3)515 W になる。逆振れは「負の指示」の合図。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問14
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  248. 問248.図のような平衡三相回路の負荷において,誘導性リアクタンスXL[Ω]に流れる電流の大きさをIL[A],容量性リアクタンスXC[Ω]に流れる電流の大きさをIC[A]とするとき,次の(a)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 XLによるΔ結線の負荷をこれと等価なY結線の負荷に変換したとき,変換後の1相の誘導性リアクタンスXL′[Ω]に流れる電流IL′[A]の大きさとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問248の図

    • 1.(1/√3)IL
    • 2.(1/√2)IL
    • 3.IL
    • 4.√2 IL
    • 5.√3 IL

    正解:5.√3 IL

    解説:Δ結線をこれと等価なY結線に直しても、電源から流れ込む線電流は変わらない。Δ結線では線電流は相電流の√3倍なので、線電流は √3·IL。Y結線では相電流がそのまま線電流になるので、変換後の1相に流れる電流 IL′ はこの線電流と等しく IL′=√3·IL。等価変換で1相のリアクタンスは XL′=XL/3 になるが、聞かれているのは電流なので混同しないこと。答(5)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問15(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  249. 問249.図のような平衡三相回路の負荷において,誘導性リアクタンスXL[Ω]に流れる電流の大きさをIL[A],容量性リアクタンスXC[Ω]に流れる電流の大きさをIC[A]とする。図のXCは3相ともXC=10 Ωである。 〔小問(b)〕 図の回路において,電流ILと電流ICがIL=(2/√3)ICの関係にあるとき,XL[Ω]の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問249の図

    • 1.25
    • 2.20
    • 3.15
    • 4.10
    • 5.5

    正解:3.15

    解説:線間電圧を V とおく。XL はΔ結線なので1相にかかるのは線間電圧そのもので IL=V/XL。XC はY結線なので1相にかかるのは相電圧 V/√3 で IC=(V/√3)/10=V/(10√3)。与えられた関係 IL=(2/√3)IC に代入すると V/XL=(2/√3)×V/(10√3)=2V/(10×3)=V/15。両辺の V を消して XL=15 Ω。Δは線間電圧、Yは相電圧(線間電圧の1/√3)という違いがこの問題の要。答(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問15(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  250. 問250.最大目盛150 V,内部抵抗18 kΩの直流電圧計V₁と最大目盛300 V,内部抵抗30 kΩの直流電圧計V₂の二つの直流電圧計がある。 ただし,二つの直流電圧計は直動式指示電気計器を使用し,固有誤差はないものとする。 〔小問(a)〕 二つの直流電圧計を直列に接続して使用したとき,測定できる電圧の最大の値[V]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.450
    • 2.400
    • 3.300
    • 4.225
    • 5.150

    正解:2.400

    解説:直動式の電圧計は内部を流れる電流で指針が振れるので、まず最大目盛に対応する電流を出す。V₁は 150/18 kΩ=8.33 mA、V₂は 300/30 kΩ=10 mA。直列にすると両方に同じ電流が流れるので、電流の小さいV₁のほうが先に振り切れる。そのとき電流は8.33 mAで、V₁は150 V、V₂は 8.33 mA×30 kΩ=250 V を示す。測定できる最大は 150+250=400 V。単純に最大目盛どうしを足して 150+300=450 V とすると誤り。V₂は最大目盛まで振れない。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問16(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  251. 問251.最大目盛150 V,内部抵抗18 kΩの直流電圧計V₁と最大目盛300 V,内部抵抗30 kΩの直流電圧計V₂の二つの直流電圧計がある。 ただし,二つの直流電圧計は直動式指示電気計器を使用し,固有誤差はないものとする。 〔小問(b)〕 次に,直流電圧450 Vの電圧を測定するために,二つの直流電圧計の指示を最大目盛にして測定したい。そのためには,直流電圧計 (ア) に,抵抗 (イ) kΩを (ウ) に接続し,これに直流電圧計 (エ) を直列に接続する。このように接続して測定することで,各直流電圧計の指示を最大目盛にして測定をすることができる。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ)」の順に示す。

    • 1.V₁ / 90 / 並列 / V₂
    • 2.V₁ / 90 / 直列 / V₂
    • 3.V₂ / 90 / 並列 / V₁
    • 4.V₁ / 18 / 並列 / V₂
    • 5.V₂ / 18 / 直列 / V₁

    正解:1.V₁ / 90 / 並列 / V₂

    解説:両方を最大目盛にすれば電圧は 150+300=450 V でちょうど測りたい値になる。問題は電流で、V₂には10 mA、V₁には8.33 mAしか流せない。差の 10−8.33=1.67 mA をV₁の脇に逃がす必要があるので、抵抗はV₁と並列に入れる(ア・ウ)。その抵抗にはV₁と同じ150 Vがかかり1.67 mAが流れるので R=150 V/1.67 mA=90 kΩ(イ)。この並列の組にV₂を直列につなぐ(エ)。分流器はいつも「電流を流しすぎたくない計器と並列」に入れる。答(1)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問16(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  252. 問252.【問17と問18は選択問題です。どちらか一方を選んで解答します(本試験では両方解答すると採点されません)。】 図のような環状コイルがある。正弦波交流電源の電圧実効値をE[V],周波数をf[Hz]としたとき,鉄心中の最大磁束はΦm[Wb]であった。 ただし,鉄心の漏れ磁束はなく,鉄心の飽和やヒステリシスもないものとする。したがって,初期状態での残留磁気は0とする。 〔小問(a)〕 電源の周波数f[Hz]が一定で,電圧を3E[V]にしたとき,最大磁束[Wb]は,Φm[Wb]の何倍になるか。その倍率として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問252の図

    • 1.1.0
    • 2.0.11
    • 3.0.33
    • 4.3.0
    • 5.9.0

    正解:4.3.0

    解説:コイルに生じる誘導起電力の実効値は E=4.44·f·N·Φm(Nは巻数)。これを最大磁束について解くと Φm=E/(4.44·f·N) となり、Φm は E に比例し f に反比例する。周波数 f を変えずに電圧を3倍にすると、最大磁束も3倍になる。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問17(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  253. 問253.【問17と問18は選択問題です。どちらか一方を選んで解答します(本試験では両方解答すると採点されません)。】 図のような環状コイルがある。正弦波交流電源の電圧実効値をE[V],周波数をf[Hz]としたとき,鉄心中の最大磁束はΦm[Wb]であった。 ただし,鉄心の漏れ磁束はなく,鉄心の飽和やヒステリシスもないものとする。したがって,初期状態での残留磁気は0とする。 〔小問(b)〕 電源の電圧を3E[V]のまま,周波数を2f[Hz]にしたとき,最大磁束[Wb]は,Φm[Wb]の何倍になるか。その倍率として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問253の図

    • 1.0.67
    • 2.0.17
    • 3.3.0
    • 4.1.5
    • 5.0.50

    正解:4.1.5

    解説:Φm=E/(4.44·f·N) なので Φm∝E/f。電圧が3倍、周波数が2倍になったので、最大磁束は 3/2=1.5倍。変圧器で電圧を上げたまま周波数を下げると磁束が増えて鉄心が飽和する、という実務上の注意もこの関係から出てくる。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問17(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  254. 問254.【問17と問18は選択問題です。どちらか一方を選んで解答します(本試験では両方解答すると採点されません)。】 図1のトランジスタによる小信号増幅回路について答えよ。 ただし,各抵抗は,RA=100 kΩ,RB=600 kΩ,RC=5 kΩ,RD=1 kΩ,Ro=200 kΩである。C₁,C₂は結合コンデンサで,C₃はバイパスコンデンサである。また,VCC=12 Vは直流電源電圧,Vbe=0.6 Vはベース-エミッタ間の直流電圧とし,vi[V]は入力小信号電圧,vo[V]は出力小信号電圧とする。 〔小問(a)〕 小信号増幅回路の直流ベース電流Ib[A]が抵抗RA,RCの直流電流IA[A]やIC[A]に比べて十分に小さいものとしたとき,コレクタ-エミッタ間の直流電圧Vce[V]の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問254の図

    • 1.6.4
    • 2.5.3
    • 3.4.5
    • 4.1.7
    • 5.1.1

    正解:2.5.3

    解説:ベース電流が無視できるので、RB と RA は単純な分圧回路とみなせる。ベース電位は Vb=VCC×RA/(RA+RB)=12×100/(100+600)=1.714 V。エミッタ電位は Ve=Vb−Vbe=1.714−0.6=1.114 V。エミッタ抵抗 RD=1 kΩ に流れる電流は IE=1.114/1 000=1.114 mA で、コレクタ電流もほぼ同じ IC≒1.114 mA。したがって Vce=VCC−IC·RC−IE·RD=12−1.114×5−1.114×1=12−5.57−1.11=5.31≒5.3 V。RD の電圧降下を忘れると 12−5.57=6.4 V となり (1) を選んでしまう。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問18(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  255. 問255.【問17と問18は選択問題です。どちらか一方を選んで解答します(本試験では両方解答すると採点されません)。】 図1のトランジスタによる小信号増幅回路について答えよ。 ただし,各抵抗は,RA=100 kΩ,RB=600 kΩ,RC=5 kΩ,RD=1 kΩ,Ro=200 kΩである。C₁,C₂は結合コンデンサで,C₃はバイパスコンデンサである。また,VCC=12 Vは直流電源電圧,Vbe=0.6 Vはベース-エミッタ間の直流電圧とし,vi[V]は入力小信号電圧,vo[V]は出力小信号電圧とする。 〔小問(b)〕 小信号増幅回路の交流等価回路は,結合コンデンサ及びバイパスコンデンサのインピーダンスを無視することができる周波数において,一般に,図2の簡易等価回路で表される。ここで,ib[A]はベースの信号電流,ic[A]はコレクタの信号電流で,この回路の電圧増幅度Av0は Av0=|vo/vi|=(hfe/hie)×RC·Ro/(RC+Ro) ……① となる。 また,コンデンサC₁のインピーダンスの影響を考慮するための等価回路は,RA,RB ≫ hie と考えられるとき,図3である。 このとき,入力小信号電圧のある周波数において,図3を用いて得られた電圧増幅度が①式で示す電圧増幅度の1/√2となった。この周波数[Hz]の大きさとして,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,エミッタ接地の小信号電流増幅率hfe=120,入力インピーダンスhie=3×10³ Ω,コンデンサC₁の静電容量C₁=10 μFとする。問255の図

    • 1.7.9
    • 2.5.3
    • 3.2.1
    • 4.1.6
    • 5.1.2

    正解:2.5.3

    解説:図3では入力側が C₁ と hie の直列になり、高域通過フィルタを作る。増幅度が最大値の1/√2(−3 dB)になるのは、コンデンサのリアクタンスの大きさが hie と等しくなる遮断周波数のときで、1/(2πf·C₁)=hie が成り立つ。これを f について解くと f=1/(2π·hie·C₁)=1/(2π×3×10³×10×10⁻⁶)=1/(2π×0.03)=1/0.1885=5.31≒5.3 Hz。hfe=120 は①式の増幅度に使う値で、この遮断周波数の計算には使わない。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 理論 問18(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  256. 問256.図に示すように,誘電率ε₀[F/m]の真空中に置かれた二つの静止導体球A及びBがある。電気量はそれぞれQ_A[C]及びQ_B[C]とし,図中にその周囲の電気力線が描かれている。 電気量Q_A=16ε₀[C]であるとき,電気量Q_B[C]の値として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問256の図

    • 1.16ε₀
    • 2.8ε₀
    • 3.−4ε₀
    • 4.−8ε₀
    • 5.−16ε₀

    正解:4.−8ε₀

    解説:電気力線は電気量に比例した本数で描かれ,真空中では電気量Q[C]の電荷から Q/ε₀ 本が出る。Q_A=16ε₀[C]なので,Aから出る電気力線は 16ε₀/ε₀=16本。図を見ると,そのうち8本は外側へ広がり,残りの8本がBに入っている。 Bには8本が入るだけで,Bから出ている線は1本も無い。入る向きということはBの電荷は負で,本数が8本だから大きさは 8ε₀[C]。したがって Q_B=−8ε₀[C]。答(4)。 数えるのは「Aから出る全部の本数」と「Bに入る本数」の2つ。符号は線の向き(入る=負)で決まる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問1
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  257. 問257.図のように,平行板コンデンサの上下極板に挟まれた空間の中心に,電荷Q[C]を帯びた導体球を保持し,上側極板の電位がE[V],下側極板の電位が−E[V]となるように電圧源をつないだ。ただし,E>0とする。同図に,二つの極板と導体球の間の電気力線の様子を示している。 このとき,電荷Q[C]の符号と導体球の電位U[V]について,正しい記述のものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問257の図

    • 1.Q>0であり,0<U<Eである。
    • 2.Q>0であり,U=Eである。
    • 3.Q>0であり,0<E<Uである。
    • 4.Q<0であり,U<−Eである。
    • 5.Q<0であり,−E<U<0である。

    正解:1.Q>0であり,0<U<Eである。

    解説:まず符号を読む。導体球には上側極板から入る電気力線が少しあるだけで,球からは下側極板へ向かって多くの電気力線が出ている。出る本数のほうが多いので,球は正味で正に帯電している=Q>0。 次に電位を読む。電位は電気力線をたどる向きに下がっていく。上側極板→球の線があるので E>U,球→下側極板の線があるので U>−E。つまり −E<U<E。 さらに範囲を絞れる。球が無ければ上下対称なので中心の電位は0だが,球が正電荷を持つぶん中心の電位は0より高くなる。よって 0<U<E。答(1)。 U=E だと上側極板と球の間に電位差が無く,そこに電気力線は描けない。図に上から球へ入る線がある時点で(2)は消える。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問2
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  258. 問258.無限に長い直線状導体に直流電流を流すと,導体の周りに磁界が生じる。この磁界中に小磁針を置くと,小磁針の(ア)は磁界の向きを指して静止する。そこで,小磁針を磁界の向きに沿って少しずつ動かしていくと,導体を中心とした(イ)の線が得られる。この線に沿って磁界の向きに矢印をつけたものを(ウ)という。 また,磁界の強さを調べてみると,電流の大きさに比例し,導体からの(エ)に反比例している。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア)/(イ)/(ウ)/(エ)」の順に示す。

    • 1.N極 / 放射状 / 電気力線 / 距離の2乗
    • 2.N極 / 同心円状 / 電気力線 / 距離の2乗
    • 3.S極 / 放射状 / 磁力線 / 距離
    • 4.N極 / 同心円状 / 磁力線 / 距離
    • 5.S極 / 同心円状 / 磁力線 / 距離の2乗

    正解:4.N極 / 同心円状 / 磁力線 / 距離

    解説:(ア)磁界の向きは,その点に置いた小磁針のN極が指す向きと決められている。 (イ)無限に長い直線電流が作る磁界は,導体を中心とする同心円状になる。向きは右ねじの法則(電流の向きに右ねじを進めたときのねじの回る向き)で決まる。放射状になるのは点電荷が作る電界のほうである。 (ウ)磁界の向きに矢印をつけた線が磁力線。電気力線は電荷が作る電界の線で,ここでは無関係。 (エ)直線電流から距離r[m]の点の磁界の強さは H=I/(2πr)[A/m] で,電流に比例し距離に反比例する。距離の2乗に反比例するのは点電荷の電界や点磁極の磁界であって,直線電流ではない。 答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問3
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  259. 問259.図のように,無限に長い3本の直線状導体が真空中に10 cmの間隔で正三角形の頂点の位置に置かれている。3本の導体にそれぞれ7 Aの直流電流を同一方向に流したとき,各導体1 m当たりに働く力の大きさF₀の値[N/m]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,無限に長い2本の直線状導体をr[m]離して平行に置き,2本の導体にそれぞれI[A]の直流電流を同一方向に流した場合,各導体1 m当たりに働く力の大きさFの値[N/m]は,次式で与えられるものとする。 F = (2I²/r)×10⁻⁷問259の図

    • 1.0
    • 2.9.80×10⁻⁵
    • 3.1.70×10⁻⁴
    • 4.1.96×10⁻⁴
    • 5.2.94×10⁻⁴

    正解:3.1.70×10⁻⁴

    解説:まず2本の間に働く力を与式で求める。r=10 cm=0.1 m,I=7 Aだから F=(2×7²/0.1)×10⁻⁷=(98/0.1)×10⁻⁷=980×10⁻⁷=9.80×10⁻⁵[N/m]。 1本の導体は,残り2本のそれぞれからこの大きさの力を受ける。電流の向きが同じなのでどちらも引力で,正三角形の頂点にあるから2つの力のなす角は60°である。 合力の大きさは F₀=2F cos30°=√3 F=1.732×9.80×10⁻⁵≒1.70×10⁻⁴[N/m]。答(3)。 誤答の値を確かめておくと,(2)の9.80×10⁻⁵は1組分の力そのもの,(4)の1.96×10⁻⁴は2つの力を向きを考えずに単純に足した2F,(5)の2.94×10⁻⁴は3本分を足した3Fである。ベクトルとして合成することがこの問題の要点になる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問4
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  260. 問260.図のような直流回路において,抵抗3 Ωの端子間の電圧が1.8 Vであった。このとき,電源電圧E[V]の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問260の図

    • 1.1.8
    • 2.3.6
    • 3.5.4
    • 4.7.2
    • 5.10.4

    正解:3.5.4

    解説:中央の12 Ωを含む部分はブリッジ回路になっている。向かい合う腕の比を見ると 4 Ω:8 Ω=1:2,5 Ω:10 Ω=1:2 で等しいので,このブリッジは平衡している。平衡したブリッジの中央の抵抗には電流が流れないので,12 Ωは無いものとして扱ってよい。 残るのは 4+5=9 Ω と 8+10=18 Ω の並列だから,9×18/(9+18)=162/27=6 Ω。これに3 Ωが直列につながるので,回路全体の抵抗は 6+3=9 Ω。 3 Ωの端子電圧が1.8 Vなので,そこを流れる電流=回路全体を流れる電流は I=1.8/3=0.6 A。よって E=0.6×9=5.4 V。答(3)。 12 Ωを普通の抵抗として直並列を組もうとすると計算が合わなくなる。まず R₁/R₃=R₂/R₄ の平衡条件を確かめるのが早い。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問5
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  261. 問261.電圧E[V]の直流電源と静電容量C[F]の二つのコンデンサを接続した図1,図2のような二つの回路に関して,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 図1は二つのコンデンサを並列に接続した回路,図2は二つのコンデンサを直列に接続した回路である。問261の図

    • 1.図1の回路のコンデンサの合成静電容量は,図2の回路の4倍である。
    • 2.コンデンサ全体に蓄えられる電界のエネルギーは,図1の回路の方が図2の回路より大きい。
    • 3.図2の回路に,さらに静電容量C[F]のコンデンサを直列に二つ追加して,四つのコンデンサが直列になるようにすると,コンデンサ全体に蓄えられる電界のエネルギーが図1と等しくなる。
    • 4.図2の回路の電源電圧を2倍にすると,コンデンサ全体に蓄えられる電界のエネルギーが図1の回路と等しくなる。
    • 5.図1のコンデンサ一つ当たりに蓄えられる電荷は,図2のコンデンサ一つ当たりに蓄えられる電荷の2倍である。

    正解:3.図2の回路に,さらに静電容量C[F]のコンデンサを直列に二つ追加して,四つのコンデンサが直列になるようにすると,コンデンサ全体に蓄えられる電界のエネルギーが図1と等しくなる。

    解説:合成静電容量は,図1(並列)が2C[F],図2(直列)がC/2[F]。蓄えられるエネルギーは W=½CV² で計算する。 (1) 2C÷(C/2)=4 で4倍。正しい。 (2) 図1は ½(2C)E²=CE²[J],図2は ½(C/2)E²=CE²/4[J]。図1のほうが大きい。正しい。 (3) C4個を直列にすると合成はC/4[F]で,エネルギーは ½(C/4)E²=CE²/8[J]。図1のCE²[J]の8分の1にしかならず,等しくならない。これが誤りで答となる。直列を増やすほど容量は減り,エネルギーも減る。 (4) 図2の電源を2Eにすると ½(C/2)(2E)²=½(C/2)(4E²)=CE²[J]で,図1と等しい。正しい。 (5) 図1は各コンデンサに電源電圧Eがそのままかかるので Q=CE[C]。図2は直列なので各コンデンサには E/2 しかかからず Q=CE/2[C]。2倍である。正しい。 答(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問6
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  262. 問262.20 ℃における抵抗値がR₁[Ω],抵抗温度係数がα₁[℃⁻¹]の抵抗器Aと,20 ℃における抵抗値がR₂[Ω],抵抗温度係数がα₂=0 ℃⁻¹の抵抗器Bが並列に接続されている。その20 ℃と21 ℃における並列抵抗値をそれぞれr₂₀[Ω],r₂₁[Ω]とし,(r₂₁−r₂₀)/r₂₀ を変化率とする。この変化率として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.α₁R₁R₂/(R₁+R₂+α₁²R₁)
    • 2.α₁R₂/(R₁+R₂+α₁R₁)
    • 3.α₁R₁/(R₁+R₂+α₁R₁)
    • 4.α₁R₂/(R₁+R₂+α₁R₂)
    • 5.α₁R₁/(R₁+R₂+α₁R₂)

    正解:2.α₁R₂/(R₁+R₂+α₁R₁)

    解説:20 ℃での並列抵抗は r₂₀=R₁R₂/(R₁+R₂)。 21 ℃では温度が1 ℃上がるので,抵抗器Aは R₁(1+α₁)[Ω]になる。抵抗器Bは α₂=0 なので R₂[Ω]のまま変わらない。よって r₂₁=R₁(1+α₁)R₂/{R₁(1+α₁)+R₂}。 変化率は (r₂₁−r₂₀)/r₂₀=r₂₁/r₂₀−1 と書けるので,まず比をとる。 r₂₁/r₂₀={R₁(1+α₁)R₂/(R₁+α₁R₁+R₂)}×{(R₁+R₂)/(R₁R₂)}=(1+α₁)(R₁+R₂)/(R₁+R₂+α₁R₁)。 したがって変化率は {(1+α₁)(R₁+R₂)−(R₁+R₂+α₁R₁)}/(R₁+R₂+α₁R₁) ={α₁R₁+α₁R₂−α₁R₁}/(R₁+R₂+α₁R₁) =α₁R₂/(R₁+R₂+α₁R₁)。答(2)。 変わったのはAの側なので分子にもR₁が残りそうに見えるが,展開するとα₁R₁どうしが打ち消し合って,残るのはα₁R₂のほうになる。分母のα₁R₁は残る点と合わせて,(3)との違いがここに出る。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問7
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  263. 問263.次の文章は,交流における波形率,波高率に関する記述である。 波形率とは,実効値の(ア)に対する比(波形率=実効値/(ア))をいう。波形率の値は波形によって異なり,正弦波と比較して,三角波のようにとがっていれば,波形率の値は(イ)なり,方形波のように平らであれば,波形率の値は(ウ)なる。 波高率とは,(エ)の実効値に対する比(波高率=(エ)/実効値)をいう。波高率の値は波形によって異なり,正弦波と比較して,三角波のようにとがっていれば,波高率の値は(オ)なり,方形波のように平らであれば,波高率の値は(カ)なる。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(カ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア)/(イ)/(ウ)/(エ)/(オ)/(カ)」の順に示す。

    • 1.平均値 / 大きく / 小さく / 最大値 / 大きく / 小さく
    • 2.最大値 / 大きく / 小さく / 平均値 / 大きく / 小さく
    • 3.平均値 / 小さく / 大きく / 最大値 / 小さく / 大きく
    • 4.最大値 / 小さく / 大きく / 平均値 / 小さく / 大きく
    • 5.最大値 / 大きく / 大きく / 平均値 / 小さく / 小さく

    正解:1.平均値 / 大きく / 小さく / 最大値 / 大きく / 小さく

    解説:定義は,波形率=実効値/平均値,波高率=最大値/実効値。したがって(ア)が平均値,(エ)が最大値。 最大値をVₘとして,代表的な3つの波形を並べると次のようになる。 ・正弦波: 実効値 Vₘ/√2,平均値 2Vₘ/π。波形率=π/(2√2)≒1.11,波高率=√2≒1.41。 ・三角波: 実効値 Vₘ/√3,平均値 Vₘ/2。波形率=2/√3≒1.15,波高率=√3≒1.73。 ・方形波: 実効値も平均値も最大値もVₘ。波形率=1,波高率=1。 正弦波と比べると,三角波はどちらも大きく(イ・オが「大きく」),方形波はどちらも小さい(ウ・カが「小さく」)。答(1)。 とがった波形ほど平均値が実効値より小さくなり,最大値が実効値より大きくなるので,波形率も波高率も大きくなる。平らな波形ほど3つの値が近づき,どちらも1に近づく。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問8
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  264. 問264.図のようなRC交流回路がある。この回路に正弦波交流電圧E[V]を加えたとき,容量性リアクタンス6 Ωのコンデンサの端子間電圧の大きさは12 Vであった。このとき,E[V]と図の破線で囲んだ回路で消費される電力P[W]の値の組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「E[V] / P[W]」の順に示す。問264の図

    • 1.20 / 32
    • 2.20 / 96
    • 3.28 / 120
    • 4.28 / 168
    • 5.40 / 309

    正解:2.20 / 96

    解説:破線の中は,「8 Ωと容量性リアクタンス6 Ωの直列」と「4 Ωと容量性リアクタンス3 Ωの直列」という二つの枝が並列になった回路である。 まず左の枝から電源電圧を出す。6 Ωのコンデンサの端子電圧が12 Vなので,この枝を流れる電流は I₁=12/6=2 A。枝のインピーダンスの大きさは |Z₁|=√(8²+6²)=√100=10 Ωだから,枝の端子電圧=電源電圧は E=I₁|Z₁|=2×10=20 V。 次に右の枝。|Z₂|=√(4²+3²)=√25=5 Ωなので I₂=E/|Z₂|=20/5=4 A。 電力を消費するのは抵抗だけで,コンデンサは消費しない。したがって P=I₁²×8+I₂²×4=2²×8+4²×4=32+64=96 W。答(2)。 左の枝の32 Wで止めると(1)になる。並列のもう一方の枝の64 Wを足し忘れないこと。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問9
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  265. 問265.図の回路のスイッチSをt=0 sで閉じる。電流i_S[A]の波形として最も適切に表すものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,スイッチSを閉じる直前に,回路は定常状態にあったとする。 選択肢は原本から切り出した波形のグラフで示す(下の説明は補助)。問265の図

    • 1.1 Aから始まり,いったん1 Aより下がってから,1 Aに戻っていく波形選択肢1
    • 2.0 Aから始まり,1 Aに向かって増えていく波形選択肢2
    • 3.1 Aから始まり,いったん1 Aより上がってから,1 Aに戻っていく波形選択肢3
    • 4.0 Aから始まり,いったん1 Aを超えてから,1 Aに戻っていく波形選択肢4
    • 5.最初から最後まで1 Aで一定の波形選択肢5

    正解:5.最初から最後まで1 Aで一定の波形

    解説:スイッチを閉じる前は直流の定常状態である。コンデンサは直流を通さないので回路に電流は流れていない。したがってコイルの電流は i_L(0)=0 A,また電流が0で抵抗にもコイルにも電圧降下が無いので,コンデンサには電源の1 Vがそのままかかっている。 t=0でSを閉じると,Sの上下の節点が短絡される。 ・左側(1 V・1 Ω・1 H)はコイルの過渡現象で i_L=1−e^(−t)[A]。時定数は L/R=1/1=1 s。 ・右側(1 F・1 Ω)はコンデンサが1 Vから0 Vへ放電し,電流の大きさは e^(−t)[A]。時定数は CR=1×1=1 s。向きは節点へ流れ込む向きになる。 スイッチの上の節点でキルヒホッフの電流則を立てると i_S=i_L−i_C=(1−e^(−t))−(−e^(−t))=1[A]。 指数の項がちょうど打ち消し合い,i_Sは最初から最後まで1 Aで一定になる。答(5)。 コイルの電流は0から1へ増え,コンデンサの電流は1から0へ減る。時定数がどちらも1 sでそろっているので和が一定になる,という作りの問題である。片方だけを見ると(2)や(1)を選んでしまう。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問10
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  266. 問266.次の文章は,それぞれのダイオードについて述べたものである。 a.可変容量ダイオードは,通信機器の同調回路などに用いられる。このダイオードは,pn接合に(ア)電圧を加えて使用するものである。 b.pn接合に(イ)電圧を加え,その値を大きくしていくと,降伏現象が起きる。この降伏電圧付近では,流れる電流が変化しても接合両端の電圧はほぼ一定に保たれる。定電圧ダイオードは,この性質を利用して所定の定電圧を得るようにつくられたダイオードである。 c.レーザダイオードは光通信や光情報機器の光源として利用され,pn接合に(ウ)電圧を加えて使用するものである。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア)/(イ)/(ウ)」の順に示す。

    • 1.逆方向 / 順方向 / 逆方向
    • 2.順方向 / 逆方向 / 順方向
    • 3.逆方向 / 逆方向 / 逆方向
    • 4.順方向 / 順方向 / 逆方向
    • 5.逆方向 / 逆方向 / 順方向

    正解:5.逆方向 / 逆方向 / 順方向

    解説:(ア)可変容量ダイオード(バラクタダイオード)は,逆方向電圧を加えたときにできる空乏層を誘電体とみなしてコンデンサとして使う素子である。逆方向電圧を大きくすると空乏層が広がって静電容量が小さくなるので,電圧で同調周波数を動かせる。よって逆方向。 (イ)降伏現象(ツェナー降伏・なだれ降伏)は逆方向電圧を大きくしていったときに起きる。定電圧ダイオード(ツェナーダイオード)はこの領域で使う。よって逆方向。 (ウ)レーザダイオードや発光ダイオードは順方向電圧を加え,電子と正孔を再結合させてそのエネルギーを光として取り出す。よって順方向。 答(5)。 「光るものは順方向,容量と降伏は逆方向」と押さえておくと迷わない。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問11
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  267. 問267.図のように,z軸の正の向きに磁束密度B=1.0×10⁻³ Tの平等磁界が存在する真空の空間において,電気量e=−4.0×10⁻⁶ Cの荷電粒子がyz平面上をy軸から60°の角度で①又は②の向きに速さv[m/s]で発射された。この瞬間,荷電粒子に働くローレンツ力Fの大きさは1.0×10⁻⁸ N,その向きはx軸の正の向きであった。荷電粒子の速さvに最も近い値[m/s]とその向きの組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,重力の影響は無視できるものとする。図中の ⊙ は,紙面に対して垂直かつ手前の向きを表す。 選択肢は「速さv / 向き」の順に示す。問267の図

    • 1.2.5 / ①
    • 2.2.9 / ①
    • 3.5.0 / ①
    • 4.2.9 / ②
    • 5.5.0 / ②

    正解:5.5.0 / ②

    解説:ローレンツ力の大きさは F=|e|vB sinθ(θは速度と磁束密度のなす角)で表される。 速度はyz平面内でy軸から60°の向きなので,磁界の向き(z軸)とのなす角は 90°−60°=30° となり sin30°=0.5。 1.0×10⁻⁸=4.0×10⁻⁶×v×1.0×10⁻³×0.5=2.0×10⁻⁹×v よって v=1.0×10⁻⁸/(2.0×10⁻⁹)=5.0 m/s。 次に向きを決める。仮に電荷が正なら F=qv×B なので,速度のy成分が正(①の向き)のとき力はx軸の正の向きになる。ところがこの粒子の電気量は負なので,力はその逆のx軸の負の向きになってしまう。x軸の正の向きに力が働くのは速度のy成分が負のとき,すなわち②の向きである。答(5)。 sin60°=0.866を使うと 2.9 m/s((2)(4))になる。角度をy軸から測っているのに対し,ローレンツ力の式で要るのは磁界(z軸)との角なので,90°から引いてから使う。また負電荷なので,フレミング左手の法則で出した向きを最後に反転させる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問12
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  268. 問268.図1は,正弦波を出力しているある発振回路の構造を示している。この発振回路の帰還回路の出力端子と増幅回路の入力端子との接続を切り離し,図2のように適当な周波数の正弦波V_iを増幅回路に入力すると,次の二つの条件が同時に満たされている。 1.増幅回路の入力電圧V_iと帰還回路の出力電圧V_fが(ア)である。 2.増幅回路の増幅度|V_o/V_i|をA,帰還回路の帰還率|V_f/V_o|をβと表すとき,(イ)である。 図1で示される発振回路は,条件1より(ウ)回路である。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア)/(イ)/(ウ)」の順に示す。問268の図

    • 1.同相 / Aβ≧1 / 正帰還
    • 2.逆相 / Aβ≦1 / 負帰還
    • 3.同相 / Aβ<1 / 負帰還
    • 4.逆相 / Aβ≧1 / 正帰還
    • 5.同相 / Aβ<1 / 正帰還

    正解:1.同相 / Aβ≧1 / 正帰還

    解説:発振が持続するための条件(バルクハウゼンの条件)は二つある。位相の条件と振幅の条件である。 位相の条件は,帰還されて戻ってきた電圧が増幅回路の入力と同相であること。同相の信号を足し合わせる帰還なので,これは正帰還である。よって(ア)は同相,(ウ)は正帰還。 振幅の条件は,一周したときの利得が1以上であること,すなわち Aβ≧1。一周して戻ってきた信号が元より小さいと振動はしだいに小さくなって止まってしまう。よって(イ)は Aβ≧1。 答(1)。 負帰還は逆相で戻して利得を犠牲に安定度やひずみを改善する使い方で,発振はしない。Aβ<1 も同じ理由で発振が続かないので,(3)(5)は消える。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問13
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  269. 問269.データ変換に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.アナログ量を忠実に再現するために必要な標本化の周期の上限は,再現したいアナログ量の最高周波数により決まる。
    • 2.量子化において,一般には数値に誤差が生じる。
    • 3.符号化では,量子化された数値が2進符号などのディジタル信号に変換される。
    • 4.ディジタル量は,伝送路の環境変化や伝送路で混入する雑音に強い。
    • 5.ディジタルオシロスコープで変化する電圧の波形を表示するには,その電圧をアナログ−ディジタル変換してからコンピュータでFFT演算を行い,その結果を出力する。

    正解:5.ディジタルオシロスコープで変化する電圧の波形を表示するには,その電圧をアナログ−ディジタル変換してからコンピュータでFFT演算を行い,その結果を出力する。

    解説:(1) 標本化定理より,元のアナログ量を復元するには最高周波数の2倍を超える周波数で標本化する必要がある。裏を返せば,標本化周期の上限は再現したい最高周波数で決まる。正しい。 (2) 量子化は連続した値を有限の段階に丸める処理なので,一般に量子化誤差(量子化雑音)が生じる。正しい。 (3) 符号化は,量子化して得た数値を2進符号などのディジタル信号に置き換える処理である。正しい。 (4) ディジタル量は0か1かを判別できればよいので,雑音が乗ってもしきい値を超えなければ元の値に戻せる。アナログ量より雑音に強い。正しい。 (5) 誤り。ディジタルオシロスコープが電圧の時間波形を画面に表示するのに,FFT演算は必要ない。A−D変換して得た値を時間の順に並べて描けばそれが波形になる。FFTは波形に含まれる周波数成分(スペクトル)を見たいときに使う付加的な機能で,波形表示そのものとは別である。答(5)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問14
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  270. 問270.図のように,抵抗6 Ωと誘導性リアクタンス8 ΩをY結線し,抵抗r[Ω]をΔ結線した平衡三相負荷に,200 Vの対称三相交流電源を接続した回路がある。抵抗6 Ωと誘導性リアクタンス8 Ωに流れる電流の大きさをI₁[A],抵抗r[Ω]に流れる電流の大きさをI₂[A]とする。電流I₁[A]とI₂[A]の大きさが等しいとき,次の問に答えよ。 〔小問(a)〕 抵抗rの値[Ω]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問270の図

    • 1.6.0
    • 2.10.0
    • 3.11.5
    • 4.17.3
    • 5.19.2

    正解:4.17.3

    解説:Y結線側から見る。相電圧は線間電圧の1/√3なので 200/√3 V。1相分のインピーダンスの大きさは |6+j8|=√(6²+8²)=10 Ωだから I₁=(200/√3)/10=20/√3≒11.55 A。 Δ結線側は,各抵抗rに線間電圧200 Vがそのままかかるので I₂=200/r。 I₁=I₂ とおくと 200/r=20/√3 より r=200√3/20=10√3≒17.3 Ω。答(4)。 Y結線には相電圧(線間電圧÷√3),Δ結線には線間電圧がかかる。この違いを取り違えると,Δ側にも200/√3を使って(2)の10.0 Ωを選んでしまう。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問15(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  271. 問271.図のように,抵抗6 Ωと誘導性リアクタンス8 ΩをY結線し,抵抗r[Ω]をΔ結線した平衡三相負荷に,200 Vの対称三相交流電源を接続した回路がある。抵抗6 Ωと誘導性リアクタンス8 Ωに流れる電流の大きさをI₁[A],抵抗r[Ω]に流れる電流の大きさをI₂[A]とする。電流I₁[A]とI₂[A]の大きさが等しいとき,次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 図中の回路が消費する電力の値[kW]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 (小問(a)より,抵抗rの値は10√3≒17.3 Ωである。)問271の図

    • 1.2.4
    • 2.3.1
    • 3.4.0
    • 4.9.3
    • 5.10.9

    正解:4.9.3

    解説:電力を消費するのは抵抗だけで,誘導性リアクタンスは消費しない。Y結線側とΔ結線側を別々に出して足す。 I₁=I₂=20/√3 A((a)より)なので I₁²=I₂²=(20/√3)²=400/3。 ・Y結線側(6 Ωが3相分): 3×(400/3)×6=400×6=2 400 W ・Δ結線側(r=10√3 Ωが3相分): 3×(400/3)×10√3=400×17.32≒6 928 W 合計 2 400+6 928=9 328 W≒9.3 kW。答(4)。 誘導性リアクタンス8 Ωを電力の計算に入れないこと。また三相であることを忘れて3倍しないと 9 328/3≒3 109 W=3.1 kWとなり,(2)を選んでしまう。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問15(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  272. 問272.最大目盛50 A,内部抵抗0.8×10⁻³ Ωの直流電流計A₁と,最大目盛100 A,内部抵抗0.32×10⁻³ Ωの直流電流計A₂の二つの直流電流計がある。 ただし,二つの直流電流計は直読式指示電気計器であるとし,固有誤差はないものとする。 〔小問(a)〕 二つの直流電流計を並列に接続して使用したとき,測定できる電流の最大の値[A]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.40
    • 2.50
    • 3.100
    • 4.132
    • 5.140

    正解:5.140

    解説:並列につなぐと二つの電流計には同じ電圧がかかるので,流れる電流は内部抵抗に反比例して分かれる。 I₁:I₂=(1/0.8×10⁻³):(1/0.32×10⁻³)=0.32:0.8=2:5 つまり I₂=2.5×I₁ の関係になる。 ここで,どちらの電流計も最大目盛を超えてはいけない。 ・A₁を最大の50 Aまで使うと I₂=2.5×50=125 Aとなり,A₂の最大目盛100 Aを超えてしまう。これは不可。 ・A₂を最大の100 Aまで使うと I₁=100/2.5=40 Aで,A₁の最大目盛50 A以内に収まる。これなら成立する。 したがって測定できる最大は I₁+I₂=40+100=140 A。答(5)。 単純に 50+100=150 Aとしてはいけない。先に上限に達するのは内部抵抗の小さいA₂のほうで,そちらが律速になる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問16(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  273. 問273.最大目盛50 A,内部抵抗0.8×10⁻³ Ωの直流電流計A₁と,最大目盛100 A,内部抵抗0.32×10⁻³ Ωの直流電流計A₂の二つの直流電流計がある。 ただし,二つの直流電流計は直読式指示電気計器であるとし,固有誤差はないものとする。 〔小問(b)〕 小問(a)での接続(二つの直流電流計を並列に接続する)を基にして,直流電流150 Aの電流を測定するために,二つの直流電流計の指示を最大目盛にして測定したい。そのためには,直流電流計A₂に抵抗R[Ω]を直列に接続することで,各直流電流計の指示を最大目盛にして測定することができる。抵抗Rの値[Ω]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.3.2×10⁻⁵
    • 2.5.6×10⁻⁵
    • 3.8×10⁻⁵
    • 4.11.2×10⁻⁵
    • 5.13.6×10⁻⁵

    正解:3.8×10⁻⁵

    解説:二つの電流計をどちらも最大目盛にするということは,A₁に50 A,A₂に100 Aを流すということ。合計はちょうど 50+100=150 Aで題意に合う。 並列なので,両方の枝の端子電圧が等しくなければならない。A₂の枝には抵抗Rが直列に入るので 50×0.8×10⁻³=100×(0.32×10⁻³+R) 0.04=0.032+100R 100R=0.008 R=8×10⁻⁵ Ω。答(3)。 (a)で見たとおり,抵抗を足さないままだと分流比が 2:5 でA₂に流れすぎる。A₂側の抵抗を増やしてA₂に流れる分を減らし,分流比を 1:2 に直すのがこの抵抗の役目である。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問16(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  274. 問274.【問17と問18は選択問題です。どちらか一方を選んで解答します(本試験では両方解答すると採点されません)。】 大きさが等しい二つの導体球A,Bがある。両導体球に電荷が蓄えられている場合,両導体球の間に働く力は,導体球に蓄えられている電荷の積に比例し,導体球間の距離の2乗に反比例する。 ただし,両導体球の大きさは0.3 mに比べて極めて小さいものとする。 〔小問(a)〕 この場合の比例定数を求める目的で,導体球Aに+2×10⁻⁸ C,導体球Bに+3×10⁻⁸ Cの電荷を与えて,導体球の中心間距離で0.3 m隔てて両導体球を置いたところ,両導体球間に6×10⁻⁵ Nの反発力が働いた。この結果から求められる比例定数[N・m²/C²]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,導体球A,Bの初期電荷は零とする。

    • 1.3×10⁹
    • 2.6×10⁹
    • 3.8×10⁹
    • 4.9×10⁹
    • 5.15×10⁹

    正解:4.9×10⁹

    解説:クーロンの法則 F=k Q_A Q_B/r² に数値を入れて,比例定数kについて解く。 6×10⁻⁵=k×(2×10⁻⁸)×(3×10⁻⁸)/0.3² 6×10⁻⁵=k×6×10⁻¹⁶/0.09 k=6×10⁻⁵×0.09/(6×10⁻¹⁶)=5.4×10⁻⁶/(6×10⁻¹⁶)=9×10⁹[N・m²/C²]。答(4)。 r²の0.09を掛け忘れると桁違いの値になる。得られた9×10⁹は真空中のクーロンの比例定数 1/(4πε₀) の値と一致しており,そのまま検算になる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問17(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  275. 問275.【問17と問18は選択問題です。どちらか一方を選んで解答します(本試験では両方解答すると採点されません)。】 大きさが等しい二つの導体球A,Bがある。両導体球に電荷が蓄えられている場合,両導体球の間に働く力は,導体球に蓄えられている電荷の積に比例し,導体球間の距離の2乗に反比例する。 ただし,両導体球の大きさは0.3 mに比べて極めて小さいものとする。 〔小問(b)〕 小問(a)の導体球A(+2×10⁻⁸ C),B(+3×10⁻⁸ C)を,電荷を保持したままで0.3 mの距離を隔てて固定した。ここで,導体球A,Bと大きさが等しく電荷を持たない導体球Cを用意し,導体球Cをまず導体球Aに接触させ,次に導体球Bに接触させた。この導体球Cを図のように導体球Aと導体球Bの間の直線上に置くとき,導体球Cが受ける力が釣り合う位置を導体球Aとの中心間距離[m]で表したとき,その距離に最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問275の図

    • 1.0.095
    • 2.0.105
    • 3.0.115
    • 4.0.124
    • 5.0.135

    正解:4.0.124

    解説:まず接触で電荷がどう変わるかを追う。大きさの等しい導体球どうしを接触させると,電荷は合計を等分して分かれる。 ・CをAに接触: A(2×10⁻⁸)とC(0)の合計2×10⁻⁸を等分 → A=1×10⁻⁸ C,C=1×10⁻⁸ C ・次にCをBに接触: B(3×10⁻⁸)とC(1×10⁻⁸)の合計4×10⁻⁸を等分 → B=2×10⁻⁸ C,C=2×10⁻⁸ C 最終的にA=1×10⁻⁸ C,B=2×10⁻⁸ C(Cの電荷は釣り合いの式で両辺から消えるので値は要らない)。 Aからの距離をx[m]とすると,Bからの距離は0.3−x[m]。CはA・Bの両方から反発されるので,力が釣り合う条件は k×(1×10⁻⁸)×Q_C/x²=k×(2×10⁻⁸)×Q_C/(0.3−x)² (0.3−x)²/x²=2 → (0.3−x)/x=√2 0.3=x(1+√2) → x=0.3/2.414≒0.124 m。答(4)。 Aの電荷が接触で 2×10⁻⁸ から 1×10⁻⁸ に減っている点を見落とすと,比が 2:3 のままになる。そのときは (0.3−x)/x=√(3/2)=1.225 から x=0.3/2.225≒0.135 となり,(5)を選んでしまう。接触は必ず両方の球の電荷を書き換える。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問17(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  276. 問276.【問17と問18は選択問題です。どちらか一方を選んで解答します(本試験では両方解答すると採点されません)。】 図1の回路は,電流帰還バイアス回路に結合容量を介して,微小な振幅の交流電圧を加えている。この入力電圧の振幅がA_i=100 mV,角周波数がω=10 000 rad/sで,時刻t[s]に対してv_i(t)[mV]がv_i(t)=A_i sin ωt と表される。 〔小問(a)〕 次の文章は,電圧v_B(t)に関する記述である。 トランジスタのベース端子に流れ込む電流i_B(t)が十分に小さいとき,ベース端子を切り離しても2 kΩの抵抗の電圧は変化しない。そこで,図2の回路で考え,さらに重ね合わせの理を用いることで,電圧v_B(t)を求める。まず,v_i(t)=0 Vとすることで,直流電圧V_B=(ア)Vが求められる。次に,直流電圧源の値を0 Vとし,コンデンサのインピーダンスが2 kΩより十分に小さいと考えると,交流電圧v_B(t)の振幅A_B=(イ)mVと初期位相θ_B=(ウ)radが求められる。以上より,v_B(t)=V_B+A_B sin(ωt+θ_B) と表すことができる。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア)/(イ)/(ウ)」の順に示す。問276の図

    • 1.0.8 / 71 / 0
    • 2.0.8 / 100 / π/4
    • 3.1.5 / 71 / π/4
    • 4.1.5 / 100 / 0
    • 5.1.5 / 71 / 0

    正解:4.1.5 / 100 / 0

    解説:重ね合わせの理で,直流分と交流分を別々に出す。 【直流分】v_i(t)=0とすると,コンデンサは直流を通さないので入力側は切り離される。残るのは12 Vを14 kΩと2 kΩで分圧する回路だから V_B=12×2/(14+2)=12×2/16=1.5 V。(ア)は1.5。 【交流分】直流電圧源を0 V(=短絡)とすると,14 kΩの上端も2 kΩの下端も接地されたことになる。コンデンサのインピーダンスは 1/(ωC)=1/(10 000×10×10⁻⁶)=10 Ωで,2 kΩに比べて十分小さく短絡とみなせる。すると入力の交流電圧源がそのままベース側の節点につながるので,v_B(t)の交流分は v_i(t) と同じになる。したがって振幅は A_B=100 mV,位相のずれは無く θ_B=0 rad。(イ)は100,(ウ)は0。 答(4)。 (イ)の71は 100/√2≒70.7 で,振幅と実効値を取り違えた値。問題文は「振幅」と書いているので変換しない。(ウ)のπ/4は,コンデンサのインピーダンスが抵抗と同程度なら生じる位相差だが,ここでは10 Ω対2 kΩで無視できるので0になる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問18(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  277. 問277.【問17と問18は選択問題です。どちらか一方を選んで解答します(本試験では両方解答すると採点されません)。】 図1の回路は,電流帰還バイアス回路に結合容量を介して,微小な振幅の交流電圧を加えている。この入力電圧の振幅がA_i=100 mV,角周波数がω=10 000 rad/sで,時刻t[s]に対してv_i(t)[mV]がv_i(t)=A_i sin ωt と表される。 〔小問(b)〕 図1の回路の電圧v_C(t)を求め,適当な定数V_C,A_C,θ_Cを用いて v_C(t)=V_C+A_C sin(ωt+θ_C) と表す。V_C,A_C,θ_Cに最も近い値の組合せを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,ベース・エミッタ間電圧は常に0.7 Vであると近似して考えてよい。 (小問(a)より,ベースの電圧は v_B(t)=1.5+0.1 sin ωt [V]=直流分1.5 V,振幅100 mV,初期位相0 である。) 選択肢は「V_C[V] / A_C[V] / θ_C[rad]」の順に示す。問277の図

    • 1.5 / 0.6 / 0
    • 2.5 / 6 / 0
    • 3.5 / 6 / π
    • 4.7 / 0.6 / π
    • 5.7 / 6 / π

    正解:4.7 / 0.6 / π

    解説:エミッタの電圧は v_E=v_B−0.7 で,エミッタ電流は v_E/0.8 kΩ。ベース電流が十分小さいのでコレクタ電流はエミッタ電流と等しいとみなせる。したがって v_C=12−5 kΩ×(v_B−0.7)/0.8 kΩ=12−6.25(v_B−0.7)。 【直流分】v_B=1.5 Vを入れると V_C=12−6.25×(1.5−0.7)=12−6.25×0.8=12−5=7 V。 【交流分】上の式は v_B の変化を −6.25倍して v_C に伝える。よって振幅は A_C=6.25×0.1=0.625≒0.6 V。係数が負なので入力と逆位相になり θ_C=π rad。 答(4)。 増幅度 −R_C/R_E=−5/0.8=−6.25 の負の符号が位相πの正体である。(5)の6 Vは,入力の振幅が100 mVであることを見落として1 Vとしたときの値(6.25×1=6.25≒6)。単位がmVである点に注意する。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 理論 問18(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  278. 問278.面積がともにS[m²]で円形の二枚の電極板(導体平板)を,互いの中心が一致するように間隔d[m]で平行に向かい合わせて置いた平行板コンデンサがある。電極板間は誘電率ε[F/m]の誘電体で一様に満たされ,電極板間の電位差は電圧V[V]の直流電源によって一定に保たれている。この平行板コンデンサに関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,コンデンサの端効果は無視できるものとする。

    • 1.誘電体内の等電位面は,電極板と誘電体の境界面に対して平行である。
    • 2.コンデンサに蓄えられる電荷量は,誘電率が大きいほど大きくなる。
    • 3.誘電体内の電界の大きさは,誘電率が大きいほど小さくなる。
    • 4.誘電体内の電束密度の大きさは,電極板の単位面積当たりの電荷量の大きさに等しい。
    • 5.静電エネルギーは誘電体内に蓄えられ,電極板の面積を大きくすると静電エネルギーは増大する。

    正解:3.誘電体内の電界の大きさは,誘電率が大きいほど小さくなる。

    解説:電圧Vが直流電源によって一定に保たれている,というのがこの問題の要である。極板間の電界の大きさは E=V/d であり,Vもdも決まっているのだから,誘電率εをいくら変えてもEは変わらない。「誘電率が大きいほど小さくなる」とする(3)が誤りで,これが答になる。 他の記述も確かめておく。(1)導体である電極板の表面は等電位面で,電界は極板に垂直だから,等電位面は極板と平行になる。(2)Q=CV=(εS/d)Vなので,εが大きいほど電荷量は大きい。(4)電束密度Dは D=Q/S ,つまり単位面積当たりの電荷量そのものである。(5)W=½CV²=½(εS/d)V² なので面積Sを大きくすればエネルギーは増え,蓄えられる場所は電界のある誘電体内である。 誘電体を入れて電界が下がるのは「電荷を一定に保ったまま」電源から切り離した場合の話である。電源をつないだままなら電圧が固定されて電界は変わらず,代わりに電荷が増える。どちらを一定にしているかを問題文から読み取ること。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 理論 問1
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  279. 問279.真空中において,図に示すように一辺の長さが1 mの正三角形の各頂点に1 C又は−1 Cの点電荷がある。この場合,正の点電荷に働く力の大きさF₁[N]と,負の点電荷に働く力の大きさF₂[N]の比F₂/F₁の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問279の図

    • 1.√2
    • 2.1.5
    • 3.√3
    • 4.2
    • 5.√5

    正解:3.√3

    解説:三つの頂点はどの2点間も1 mで,電荷の大きさもすべて1 Cである。したがってクーロン力の大きさは組合せによらず同じで,これをFとおける。あとは向きを足し合わせるだけの問題になる。 負の点電荷(頂点の−1 C)には,下の二つの正電荷が引き付ける力が働く。二つの力の大きさはどちらもFで,なす角は60°。同じ大きさの二力を合成すると 2F·cos30°=√3F になる。 正の点電荷(例えば左下の1 C)には,右下の1 Cから遠ざける向きにFが,上の−1 Cへ引き寄せる向きにFが働く。この二つのなす角は120°なので,合成すると 2F·cos60°=F である。 よって F₂/F₁=√3F/F=√3 。答(3)。 同じ大きさの二力の合成は,なす角60°なら√3倍,120°ならちょうど1倍になる。どの二力がどの角度で交わるかを図で確かめてから足すこと。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 理論 問2
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  280. 問280.図のような環状鉄心に巻かれたコイルがある。 図の環状コイルについて, ・端子1−2間の自己インダクタンスを測定したところ,40 mHであった。 ・端子3−4間の自己インダクタンスを測定したところ,10 mHであった。 ・端子2と3を接続した状態で端子1−4間のインダクタンスを測定したところ,86 mHであった。 このとき,端子1−2間のコイルと端子3−4間のコイルとの間の結合係数kの値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問280の図

    • 1.0.81
    • 2.0.90
    • 3.0.95
    • 4.0.98
    • 5.1.8

    正解:2.0.90

    解説:二つのコイルを直列につないだときの合成インダクタンスは L=L₁+L₂±2M で,磁束が助け合う和動接続なら+,打ち消し合う差動接続なら−になる。 L₁=40 mH,L₂=10 mHだから L₁+L₂=50 mH。測定値の86 mHは50 mHより大きいので和動接続だと分かり 86=50+2M より M=18 mH。 結合係数は相互インダクタンスを自己インダクタンスの相乗平均で割ったもので k=M/√(L₁L₂)=18/√(40×10)=18/20=0.90 。答(2)。 差動接続だと思って 86=50−2M とするとMが負になり,そこで誤りに気づける。50 mHより大きいか小さいかが和動・差動の判別になる。なお(5)の1.8は√(L₁L₂)ではなくL₂の10 mHで割った値だが,結合係数は1を超えられないのでその時点で除外できる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 理論 問3
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  281. 問281.図1のように,磁束密度B=0.02 Tの一様な磁界の中に長さ0.5 mの直線状導体が磁界の方向と直角に置かれている。図2のようにこの導体が磁界と直角を維持しつつ磁界に対して60°の角度で,二重線の矢印の方向に0.5 m/sの速さで移動しているとき,導体に生じる誘導起電力eの値[mV]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,静止した座標系から見て,ローレンツ力による起電力が発生しているものとする。問281の図

    • 1.2.5
    • 2.3.0
    • 3.4.3
    • 4.5.0
    • 5.8.6

    正解:3.4.3

    解説:導体が磁界を横切るときの起電力は e=Blv sinθ で,θは速度の向きと磁束密度の向きのなす角である。導体自身は磁界と直角のままなので,角度で効いてくるのは動く向きだけになる。 図2よりθ=60°だから e=0.02×0.5×0.5×sin60°=0.005×0.866=4.33×10⁻³ V=4.3 mV 。答(3)。 sinを掛け忘れると 0.02×0.5×0.5=5.0 mV で(4)を選ぶ。角度を30°と読み違えると 5.0×0.5=2.5 mV で(1)になる。図2の60°が速度と磁界のどちらとどちらの角なのかを確かめてから代入すること。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 理論 問4
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  282. 問282.図1のように,二つの抵抗R₁=1 Ω,R₂[Ω]と電圧V[V]の直流電源からなる回路がある。この回路において,抵抗R₂[Ω]の両端の電圧値が100 V,流れる電流I₂の値が5 Aであった。この回路に図2のように抵抗R₃=5 Ωを接続したとき,抵抗R₃[Ω]に流れる電流I₃の値[A]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問282の図

    • 1.4.2
    • 2.16.8
    • 3.20
    • 4.21
    • 5.26.3

    正解:2.16.8

    解説:まず図1から回路の値を確定させる。R₂=100/5=20 Ω,R₁での電圧降下が 1×5=5 V だから,電源電圧は V=100+5=105 V である。 図2ではR₂とR₃が並列になる。並列部分は 20×5/(20+5)=4 Ω で,回路全体は 1+4=5 Ω。電源から出る電流は 105/5=21 A。 並列部分の両端の電圧は 21×4=84 V なので I₃=84/5=16.8 A 。答(2)。 21 Aは電源から出る全電流であって,R₃に流れる電流ではない。ここで止めると(4)を選ぶ。同じ84 VをR₂に使うと 84/20=4.2 A となりこれが(1),(3)の20はR₂の抵抗値そのものである。並列部分の電圧を出してから,どちらの抵抗で割るのかを取り違えないこと。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 理論 問5
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  283. 問283.図1に示すように,静電容量C₁=4 μFとC₂=2 μFの二つのコンデンサが直列に接続され,直流電圧6 Vで充電されている。次に電荷が蓄積されたこの二つのコンデンサを直流電源から切り離し,電荷を保持したまま同じ極性の端子同士を図2に示すように並列に接続する。並列に接続後のコンデンサの端子間電圧の大きさV[V]の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問283の図

    • 1.2/3
    • 2.4/3
    • 3.8/3
    • 4.16/3
    • 5.32/3

    正解:3.8/3

    解説:直列につないだコンデンサには同じ電荷が蓄えられる。合成容量は 4×2/(4+2)=4/3 μF なので Q=(4/3)×6=8 μC 。C₁にもC₂にも8 μCずつ入っている。 つぎに電源から切り離し,同じ極性同士を並列につなぐ。行き場のない電荷は合計 8+8=16 μC のまま,容量は 4+2=6 μF になるので V=16/6=8/3 V 。答(3)。 電荷を8 μCのままだと思って 8/6 とすると 4/3 となり,直列合成容量の値[μF]と同じ数字にたどり着いてしまう。同じ極性同士をつなぐのだから電荷は二つ分足し合わされる,というのがこの問題の要点である。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 理論 問6
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  284. 問284.図のように,抵抗6個を接続した回路がある。この回路において,ab端子間の合成抵抗の値が0.6 Ωであった。このとき,抵抗Rₓの値[Ω]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問284の図

    • 1.1.0
    • 2.1.2
    • 3.1.5
    • 4.1.8
    • 5.2.0

    正解:1.1.0

    解説:図の中央では,2 Ωを含む横の線が縦の線をまたいでいるだけで両者はつながっていない。したがって回路は,aから左右2本の経路(どちらも1 Ωと2 Ωの直列)でbへ至るブリッジに,左右の節点をつなぐ2 Ωと,ab間を直接つなぐRₓが加わった形になる。 左右の経路はどちらも1 Ωと2 Ωで等しいので,左の節点と右の節点は同じ電位になる。電位差がなければ中央の2 Ωには電流が流れないから,取り除いて考えてよい(平衡ブリッジ)。 残るのは (1+2) と (1+2) の並列で 3×3/(3+3)=1.5 Ω。これとRₓの並列が0.6 Ωだから 1/0.6=1/1.5+1/Rₓ → 1.667−0.667=1/Rₓ → Rₓ=1.0 Ω 。答(1)。 中央の2 Ωを計算に入れようとすると手が止まる。左右が同じ抵抗値だと気づけるかがすべてで,(3)の1.5はブリッジ側だけの合成抵抗であってRₓではない。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 理論 問7
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  285. 問285.図のように,周波数f[Hz]の正弦波交流電圧E[V]の電源に,R[Ω]の抵抗,インダクタンスL[H]のコイルとスイッチSを接続した回路がある。スイッチSが開いているときに回路が消費する電力[W]は,スイッチSが閉じているときに回路が消費する電力[W]の1/2になった。このとき,L[H]の値を表す式として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問285の図

    • 1.2πfR
    • 2.R/(2πf)
    • 3.2πf/R
    • 4.(2πf)²/R
    • 5.R/(πf)

    正解:2.R/(2πf)

    解説:スイッチSはコイルと並列に入っている。Sを閉じるとコイルは短絡されて回路はRだけになり,消費電力は P₁=E²/R である。 Sを開くとRとコイルの直列になる。誘導性リアクタンスを X=2πfL とすると,電力を消費するのは抵抗だけなので P₂=I²R=E²R/(R²+X²) 。 題意より P₂=P₁/2 だから E²R/(R²+X²)=E²/(2R) → 2R²=R²+X² → X=R 。 2πfL=R より L=R/(2πf) 。答(2)。 電力が半分になるのは電流が1/√2になるとき,つまりインピーダンスが√2倍になるときである。√(R²+X²)=√2R からもX=Rが得られる。ここを「電流が半分」と読み違えると X=√3R となり,選択肢に無い値になる。単位の面からも,Lは抵抗を角周波数で割った形でなければならない。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 理論 問8
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  286. 問286.図のように,5 Ωの抵抗,200 mHのインダクタンスをもつコイル,20 μFの静電容量をもつコンデンサを直列に接続した回路に周波数f[Hz]の正弦波交流電圧E[V]を加えた。周波数fを回路に流れる電流が最大となるように変化させたとき,コイルの両端の電圧の大きさは抵抗の両端の電圧の大きさの何倍か。最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問286の図

    • 1.5
    • 2.10
    • 3.15
    • 4.20
    • 5.25

    正解:4.20

    解説:電流が最大になるのは直列共振のときで,誘導性リアクタンスと容量性リアクタンスが打ち消し合ってインピーダンスが抵抗Rだけになる。 共振角周波数は ω₀=1/√(LC)=1/√(0.2×20×10⁻⁶)=1/√(4×10⁻⁶)=500 rad/s 。 このときのコイルのリアクタンスは ω₀L=500×0.2=100 Ω 。 直列なので電流は共通であり,電圧の比はそのままリアクタンスと抵抗の比になるから 100/5=20倍 。答(4)。 この値は直列共振回路の尖鋭度Qそのもので,Q=(1/R)√(L/C)=(1/5)×√(0.2/(20×10⁻⁶))=(1/5)×100=20 と一息で求めてもよい。共振時にはコイルとコンデンサに電源電圧のQ倍の電圧が現れるので,Qが大きい回路では素子の耐圧に注意が要る。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 理論 問9
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  287. 問287.図の回路において,スイッチSが開いているとき,静電容量C₁=4 mFのコンデンサには電荷Q₁=0.3 Cが蓄積されており,静電容量C₂=2 mFのコンデンサの電荷はQ₂=0 Cである。この状態でスイッチSを閉じて,それから時間が十分に経過して過渡現象が終了した。この間に抵抗R[Ω]で消費された電気エネルギー[J]の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問287の図

    • 1.1.25
    • 2.2.50
    • 3.3.75
    • 4.5.63
    • 5.7.50

    正解:3.3.75

    解説:コンデンサに蓄えられるエネルギーは電荷で表すと W=Q²/(2C) である。抵抗で消費された分は,前後のエネルギーの差として求める。 スイッチを閉じる前はC₁だけが電荷を持っているので W₁=0.3²/(2×4×10⁻³)=0.09/0.008=11.25 J 。 十分に時間がたつと二つのコンデンサの電圧は等しくなる。電荷の合計は0.3 Cのままで,容量は並列とみて 4+2=6 mF だから W₂=0.3²/(2×6×10⁻³)=0.09/0.012=7.5 J 。 差が熱になった分で 11.25−7.5=3.75 J 。答(3)。 この損失は抵抗Rの値によらない。Rが小さければ大きな電流が短く流れ,大きければ小さな電流が長く流れるだけで,失われるエネルギーは同じになる。(5)の7.50は過渡現象が終わったあとに残っているエネルギーであって,消費された分ではない。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 理論 問10
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  288. 問288.次の文章は,電界効果トランジスタ(FET)に関する記述である。 図は,nチャネル接合形FETの断面を示した模式図である。ドレーン(D)電極に電圧V_DSを加え,ソース(S)電極を接地すると,nチャネルの (ア) キャリヤが移動してドレーン電流I_Dが流れる。ゲート(G)電極に逆方向電圧V_GSを加えると,pn接合付近に空乏層が形成されてnチャネルの幅が (イ) し,ドレーン電流I_Dが (ウ) する。このことからFETは (エ) 制御形の素子である。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問288の図

    • 1.少数 / 減少 / 増加 / 電流
    • 2.少数 / 増加 / 増加 / 電流
    • 3.多数 / 増加 / 減少 / 電圧
    • 4.多数 / 減少 / 減少 / 電流
    • 5.多数 / 減少 / 減少 / 電圧

    正解:5.多数 / 減少 / 減少 / 電圧

    解説:(ア) nチャネルはn形半導体でできた電流の通り道なので,そこを流れるのはn形の多数キャリヤである電子。少数キャリヤの拡散で動くバイポーラトランジスタと違い,FETは多数キャリヤだけで動くユニポーラ素子である。 (イ)(ウ) ゲートに逆方向電圧を加えるとpn接合の空乏層が広がる。空乏層にはキャリヤがいないので,通り道であるnチャネルはその分だけ狭くなり,狭くなればドレーン電流は減少する。 (エ) ゲートには逆方向電圧がかかっているのでゲート電流はほとんど流れない。電流ではなく電圧でドレーン電流を加減しているから,FETは電圧制御形である。 多数/減少/減少/電圧となり答(5)。 (エ)を電流制御形とするのはバイポーラトランジスタの性質で,これが(4)との唯一の違いになっている。ベース電流で加減するバイポーラと,ゲート電圧で加減するFETという対比をそのまま問うている。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 理論 問11
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  289. 問289.真空中において,電子の運動エネルギーが400 eVのときの速さが1.19×10⁷ m/sであった。電子の運動エネルギーが100 eVのときの速さ[m/s]の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,電子の相対性理論効果は無視するものとする。

    • 1.2.98×10⁶
    • 2.5.95×10⁶
    • 3.2.38×10⁷
    • 4.2.98×10⁹
    • 5.5.95×10⁹

    正解:2.5.95×10⁶

    解説:運動エネルギーは W=½mv² だから v=√(2W/m) となり,速さは運動エネルギーの平方根に比例する。電子の質量や電気素量の値を覚えていなくても,比だけで解ける問題である。 エネルギーが400 eVから100 eVへ1/4になるので,速さは √(1/4)=1/2 倍になる。 v=1.19×10⁷×(1/2)=5.95×10⁶ m/s 。答(2)。 速さがエネルギーに比例すると考えると 1.19×10⁷×(1/4)=2.98×10⁶ となって(1)を選ぶ。二乗で効いているのは速さのほうなので,エネルギーが1/4なら速さは1/2である。桁だけを見ても,光速3×10⁸ m/sを超える(4)(5)は物理的にあり得ないと分かる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 理論 問12
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  290. 問290.次の文章は,図1の回路の動作について述べたものである。 図1は,演算増幅器(オペアンプ)を用いたシュミットトリガ回路である。この演算増幅器には+5 Vの単電源が供給されており,0 Vから5 Vまでの範囲の電圧を出力できるものとする。 ・出力電圧v_outは0〜5 Vの間にあるため,演算増幅器の非反転入力の電圧v⁺[V]は (ア) の間にある。 ・入力電圧v_inを0 Vから徐々に増加させると,v_inが (イ) Vを上回った瞬間,v_outは5 Vから0 Vに変化する。 ・入力電圧v_inを5 Vから徐々に減少させると,v_inが (ウ) Vを下回った瞬間,v_outは0 Vから5 Vに変化する。 ・入力v_inに対する出力v_outの変化を描くと,図2のような (エ) を示す特性となる。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問290の図

    • 1.1.25〜3.75 / 3.75 / 1.25 / 位相遅れ
    • 2.1.25〜3.75 / 1.25 / 3.75 / ヒステリシス
    • 3.2〜3 / 2 / 3 / ヒステリシス
    • 4.2〜3 / 2.75 / 2.25 / 位相遅れ
    • 5.2〜3 / 3 / 2 / ヒステリシス

    正解:5.2〜3 / 3 / 2 / ヒステリシス

    解説:非反転入力の節点v⁺には,5 Vの電源から10 kΩ,接地へ10 kΩ,出力から20 kΩの三方向がつながっている。この節点に流れ込む電流の和が零だとして (5−v⁺)/10+(0−v⁺)/10+(v_out−v⁺)/20=0 両辺を20倍して整理すると 5v⁺=10+v_out ,すなわち v⁺=2+v_out/5 となる。v_out=0 Vのとき v⁺=2 V,v_out=5 Vのとき v⁺=3 V。よって(ア)は2〜3 Vである。 v_inは反転入力に入っている。v_out=5 V(このときv⁺=3 V)の状態からv_inを上げると,3 Vを超えた瞬間に反転入力のほうが高くなって出力は0 Vへ反転する。よって(イ)は3。 反転するとv⁺は2 Vへ下がる。ここからv_inを下げると,2 Vを下回った瞬間に出力は5 Vへ戻る。よって(ウ)は2。 上りと下りでしきい値が違い,同じ入力でも直前の状態で出力が変わるので(エ)はヒステリシスである。答(5)。 この回路の要は,出力が非反転入力へ戻る正帰還になっている点で,そのためにしきい値自体が出力に応じて動く。負帰還の比較器と読み違えるとしきい値が1つしか出てこず,どの選択肢にも当てはまらなくなる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 理論 問13
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  291. 問291.次の文章は,電気計測に関する記述である。 電気に関する物理量の測定に用いる方法には各種あるが,指示計器のように測定量を指針の振れの大きさに変えて,その指示から測定量を知る方法を (ア) 法という。これに比較して精密な測定を行う場合に用いられている (イ) 法は,測定量と同種類で大きさを調整できる既知量を別に用意し,既知量を測定量に平衡させて,そのときの既知量の大きさから測定量を知る方法である。 (イ) 法を用いた測定器の例としては, (ウ) がある。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.偏位 / 零位 / ホイートストンブリッジ
    • 2.間接 / 差動 / 誘導形電力量計
    • 3.間接 / 零位 / ホイートストンブリッジ
    • 4.偏位 / 差動 / 誘導形電力量計
    • 5.偏位 / 零位 / 誘導形電力量計

    正解:1.偏位 / 零位 / ホイートストンブリッジ

    解説:指針の振れ,すなわち偏位の大きさをそのまま読み取る方法を偏位法という。電流計や電圧計がこれで,測定量からエネルギーをもらって指針を動かす仕組みのため,測定対象の回路に多少の影響を与える。 一方,大きさを調整できる既知量を測定量とつり合わせ,検出器の指示が零になったところで既知量を読む方法を零位法という。つり合ったときは検出器に電流が流れないので,測定回路への影響が小さく精度を高くできる。問題文の「既知量を測定量に平衡させて」がまさにこの説明である。 零位法の代表がホイートストンブリッジで,検流計の振れが零になるまで可変抵抗を調整し,そのときの抵抗値から未知抵抗を求める。偏位/零位/ホイートストンブリッジとなり答(1)。 誘導形電力量計は円板の回転を積算する偏位法の計器であって零位法ではない。ここを取り違えると(5)を選ぶ。なお間接測定とは,長さと時間から速さを出すように別の量から計算で求めることをいい,指針を読む話ではない。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 理論 問14
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  292. 問292.図のように,線間電圧200 Vの対称三相交流電源に,三相負荷として誘導性リアクタンスX=9 Ωの3個のコイルとR[Ω],20 Ω,20 Ω,60 Ωの4個の抵抗を接続した回路がある。端子a,b,cから流入する線電流の大きさは等しいものとする。この回路について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 線電流の大きさが7.7 A,三相負荷の無効電力が1.6 kvarであるとき,三相負荷の力率の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問292の図

    • 1.0.5
    • 2.0.6
    • 3.0.7
    • 4.0.8
    • 5.1.0

    正解:4.0.8

    解説:三相の皮相電力は S=√3×(線間電圧)×(線電流) で求まる。 S=√3×200×7.7≒2.667 kV·A 。 皮相電力・有効電力・無効電力は直角三角形をなすので,有効電力は P=√(S²−Q²)=√(2.667²−1.6²)=√(7.113−2.560)=√4.553≒2.134 kW 。 力率は有効電力を皮相電力で割ればよく 2.134/2.667≒0.80 。答(4)。 無効電力を作っているのはコイルだけである。実際に 3×7.7²×9=1601 var と計算すると題意の1.6 kvarに一致し,線電流の読み方が正しいことを裏から確かめられる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 理論 問15(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  293. 問293.図のように,線間電圧200 Vの対称三相交流電源に,三相負荷として誘導性リアクタンスX=9 Ωの3個のコイルとR[Ω],20 Ω,20 Ω,60 Ωの4個の抵抗を接続した回路がある。端子a,b,cから流入する線電流の大きさは等しいものとする。この回路について,次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 a相に接続されたRの値[Ω]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問293の図

    • 1.4
    • 2.8
    • 3.12
    • 4.40
    • 5.80

    正解:2.8

    解説:Δ結線されている3個の抵抗(20 Ω,20 Ω,60 Ω)をY結線に変換する。3辺の和は 20+20+60=100 Ω なので a相側=20×20/100=4 Ω,b相側=20×60/100=12 Ω,c相側=20×60/100=12 Ω 。 これで各相はコイルのj9 Ωと直列になり,a相は R+4+j9 ,b相とc相は 12+j9 という形になる。 線電流の大きさが3相とも等しいという条件から,3相のインピーダンスが等しくなければならないので R+4=12 → R=8 Ω 。答(2)。 確かめておく。1相分のインピーダンスの大きさは |12+j9|=15 Ω,相電圧は 200/√3≒115.5 V だから線電流は 115.5/15=7.70 A となり,小問(a)の7.7 Aと一致する。力率も 12/15=0.8 で(a)の答と合う。 Δ結線をそのまま扱おうとすると手が止まる。Δ→Y変換で「1相分」の形に直してから比べるのが定石である。(3)の12はb相・c相側のY換算値であって,Rそのものではない。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 理論 問15(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  294. 問294.図は,抵抗R_ab[kΩ]のすべり抵抗器,抵抗R_d[kΩ],抵抗R_e[kΩ]と直流電圧E_s=12 Vの電源を用いて,端子H,G間に接続した未知の直流電圧[V]を測るための回路である。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,端子Gを電位の基準(0 V)とする。 〔小問(a)〕 抵抗R_d=5 kΩ,抵抗R_e=5 kΩとして,直流電圧3 Vの電源の正極を端子Hに,負極を端子Gに接続した。すべり抵抗器の接触子Cの位置を調整して検流計の電流を零にしたところ,すべり抵抗器の端子Bと接触子C間の抵抗R_bc=18 kΩとなった。すべり抵抗器の抵抗R_ab[kΩ]の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問294の図

    • 1.18
    • 2.24
    • 3.36
    • 4.42
    • 5.50

    正解:2.24

    解説:検流計の電流が零ということは,接触子Cの電位と端子Hの電位が等しいということである。端子Gを0 Vとして,両方の電位を電源E_sから作っていく。 まず基準点Gの位置を押さえる。R_dとR_eは12 Vを分け合う直列で,Gはその接続点にある。R_d=R_e=5 kΩだからGは電源のちょうど中央の電位で,これを0 Vとすると,電源の負極側(すべり抵抗器の端子B)は −12×5/(5+5)=−6 V となる。 接触子Cの電位は,端子Bから R_bc/R_ab の割合だけ上がった点だから V_C=−6+12×(18/R_ab) 。 端子Hは3 Vなので V_C=3 とおいて −6+216/R_ab=3 → 216/R_ab=9 → R_ab=24 kΩ 。答(2)。 R_bcの18 kΩをそのまま答えると(1)になる。問われているのはすべり抵抗器全体の抵抗であって,BC間の抵抗ではない。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 理論 問16(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  295. 問295.図は,抵抗R_ab[kΩ]のすべり抵抗器,抵抗R_d[kΩ],抵抗R_e[kΩ]と直流電圧E_s=12 Vの電源を用いて,端子H,G間に接続した未知の直流電圧[V]を測るための回路である。次の問に答えよ。 ただし,端子Gを電位の基準(0 V)とする。 〔小問(b)〕 直流電圧3 Vの電源を取り外し,未知の直流電圧E_x[V]の電源を端子H,G間に接続した。ただし,端子Gから見た端子Hの電圧をE_x[V]とする。 抵抗R_d=2 kΩ,抵抗R_e=22 kΩとしてすべり抵抗器の接触子Cの位置を調整し,すべり抵抗器の端子Bと接触子C間の抵抗R_bc=12 kΩとしたときに,検流計の電流が零となった。このときのE_x[V]の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 (小問(a)より,すべり抵抗器の抵抗R_abの値は24 kΩである。)問295の図

    • 1.−5
    • 2.−3
    • 3.0
    • 4.3
    • 5.5

    正解:1.−5

    解説:小問(a)と同じ順序で,端子Bの電位,接触子Cの電位と順に出していく。 R_d=2 kΩ,R_e=22 kΩなので,端子Gから見た端子B(電源の負極側)の電位は −12×22/(2+22)=−11 V 。 接触子Cはそこから R_bc/R_ab の割合だけ上がるので V_C=−11+12×(12/24)=−11+6=−5 V 。 検流計が零ならV_CとE_xは等しいから E_x=−5 V 。答(1)。 R_eをR_dより大きくしたことで基準点Gが電源の正極側へ寄り,測れる範囲が負の側へ移っている。符号を落として5 Vとすると(5)を選ぶことになる。「端子Gから見た端子Hの電圧」という向きの定義を最後まで保つこと。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 理論 問16(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  296. 問296.図のように直列に接続された二つの平行平板コンデンサに120 Vの電圧が加わっている。コンデンサC₁の金属板間は真空であり,コンデンサC₂の金属板間には比誘電率ε_rの誘電体が挿入されている。コンデンサC₁,C₂の金属板間の距離は等しく,C₁の金属板の面積はC₂の2倍である。このとき,コンデンサC₁の両端の電圧が80 Vであった。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,コンデンサの端効果は無視できるものとする。 〔小問(a)〕 コンデンサC₂の誘電体の比誘電率ε_rの値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問296の図

    • 1.1
    • 2.2
    • 3.3
    • 4.4
    • 5.5

    正解:4.4

    解説:直列につないだコンデンサには同じ電荷が蓄えられるので C₁V₁=C₂V₂ が成り立ち,容量は電圧の逆比になる。 V₁=80 V,V₂=120−80=40 V だから C₂/C₁=V₁/V₂=80/40=2 ,つまりC₂はC₁の2倍の容量である。 つぎに構造から容量を書く。極板間距離をd,C₂の極板面積をSとすると,C₁は面積が2倍で間が真空だから C₁=ε₀×2S/d ,C₂は面積Sで比誘電率ε_rの誘電体が入っているから C₂=ε_rε₀×S/d 。 比をとると C₂/C₁=ε_r/2 。これが2に等しいので ε_r=4 。答(4)。 面積が2倍という条件を落として C₂/C₁=ε_r としてしまうと ε_r=2 となり(2)を選ぶ。電圧の比から分かるのは容量の比までで,そこから誘電率を取り出すには面積と距離の条件を戻す必要がある。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 理論 問17(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  297. 問297.図のように直列に接続された二つの平行平板コンデンサに120 Vの電圧が加わっている。コンデンサC₁の金属板間は真空であり,コンデンサC₂の金属板間には比誘電率ε_rの誘電体が挿入されている。コンデンサC₁,C₂の金属板間の距離は等しく,C₁の金属板の面積はC₂の2倍である。このとき,コンデンサC₁の両端の電圧が80 Vであった。次の問に答えよ。 ただし,コンデンサの端効果は無視できるものとする。 〔小問(b)〕 C₁の静電容量が30 μFのとき,C₁とC₂の合成容量の値[μF]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 (小問(a)より,C₂の静電容量はC₁の2倍である。)問297の図

    • 1.10
    • 2.20
    • 3.30
    • 4.40
    • 5.50

    正解:2.20

    解説:小問(a)で分かったとおり C₂=2C₁ なので,C₁=30 μF なら C₂=60 μF である。 図のとおり二つは直列なので,合成容量は C=C₁C₂/(C₁+C₂)=30×60/(30+60)=1800/90=20 μF 。答(2)。 直列の合成容量は必ずいちばん小さいコンデンサの容量より小さくなる。30 μFと60 μFなら答は30 μF未満に決まるので,(3)以上はこの時点で消せる。足し算をして90 μFとするのは並列につないだ場合である。 なお電圧の比から C₂=2C₁ であることは(a)を解かなくても分かる。C₁の両端が80 Vでこちらの容量が小さい,という関係がそのまま使える。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 理論 問17(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  298. 問298.図1,図2及び図3は,トランジスタ増幅器のバイアス回路を示す。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,V_CCは電源電圧,V_Bはベース電圧,I_Bはベース電流,I_Cはコレクタ電流,I_Eはエミッタ電流,R,R_B,R_C及びR_Eは抵抗を示す。 〔小問(a)〕 次の①式,②式及び③式は,図1,図2及び図3のいずれかの回路のベース・エミッタ間の電圧V_BEを示す。 V_BE=V_B−I_E·R_E ……①式 V_BE=V_CC−I_B·R ……②式 V_BE=V_CC−I_B·R−I_E·R_C ……③式 上記の式と図の組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 (選択肢は①式,②式,③式に当てはまる図の順に示す。)問298の図

    • 1.図1 / 図2 / 図3
    • 2.図2 / 図3 / 図1
    • 3.図3 / 図1 / 図2
    • 4.図1 / 図3 / 図2
    • 5.図3 / 図2 / 図1

    正解:3.図3 / 図1 / 図2

    解説:式に出てくる抵抗の名前から,その抵抗を持つ回路を探すのが早い。 ①式にはR_Eがある。エミッタ側に抵抗R_Eが入っているのは図3だけである。図3はRとR_Bの分圧でベース電圧V_Bを作り,エミッタにR_Eを置く電流帰還バイアス回路で,ベース・エミッタ間にかかるのはV_Bからエミッタ抵抗の電圧降下I_E·R_Eを引いた残りになる。よって①は図3。 ②式はV_CCからI_B·Rを引くだけの形。ベースが抵抗Rを通して電源へ直接つながっている図1,すなわち固定バイアス回路がこれにあたる。 ③式はV_CCからI_B·RとI_E·R_Cの両方を引く形。ベース用の抵抗Rがコレクタ側の節点につながっている図2(コレクタ帰還バイアス回路)では,電源からまずR_Cで電圧が下がり,そこからさらにRで下がってベースへ届く。R_Cを流れるのはI_CとI_Bの和,すなわちI_Eである。よって③は図2。 図3/図1/図2の順なので答(3)。 どの抵抗に何の電流が流れるかを追うと,R_Cを通るのがI_CではなくI_Eであることが見えてくる。これが③式を図2と決める手がかりになる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 理論 問18(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  299. 問299.図1,図2及び図3は,トランジスタ増幅器のバイアス回路を示す。次の問に答えよ。 ただし,V_CCは電源電圧,V_Bはベース電圧,I_Bはベース電流,I_Cはコレクタ電流,I_Eはエミッタ電流,R,R_B,R_C及びR_Eは抵抗を示す。 〔小問(b)〕 次の文章a,b及びcは,それぞれのバイアス回路における周囲温度の変化と電流I_Cとの関係について述べたものである。 ただし,h_FEは直流電流増幅率を表す。 a 温度上昇によりh_FEが増加するとI_Cが増加し,バイアス安定度が悪いバイアス回路の図は (ア) である。 b h_FEの変化によりI_Cが増加しようとすると,V_Bはほぼ一定であるからV_BEが減少するので,I_CやI_Eの増加を妨げるように働く。I_Cの変化の割合が比較的低く,バイアス安定度が良いものの,電力損失が大きいバイアス回路の図は (イ) である。 c h_FEの変化によりI_Cが増加しようとすると,R_Cの電圧降下も増加することでコレクタ・エミッタ間の電圧V_CEが低下する。これによりRの電圧が減少してI_Bが減少するので,I_Cの増加が抑えられるバイアス回路の図は (ウ) である。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問299の図

    • 1.図1 / 図2 / 図3
    • 2.図2 / 図3 / 図1
    • 3.図3 / 図1 / 図2
    • 4.図1 / 図3 / 図2
    • 5.図2 / 図1 / 図3

    正解:4.図1 / 図3 / 図2

    解説:a 図1の固定バイアス回路ではベース電流が I_B=(V_CC−V_BE)/R でほぼ固定される。温度が上がってh_FEが増えると I_C=h_FE·I_B がそのまま増えてしまい,それを抑える仕組みがない。三つの中で最も安定度が悪いので(ア)は図1。 b 文中の「V_Bはほぼ一定」が手がかりになる。ベース電圧を二つの抵抗の分圧で決めているのは図3である。I_Cが増えるとエミッタ抵抗R_Eの電圧降下が増え,V_Bが一定なら V_BE=V_B−I_E·R_E が減るので,増加を打ち消す向きに働く。安定度は良いが,分圧の抵抗に常に電流を流し続けるうえエミッタ抵抗でも電力を消費するので損失が大きい。(イ)は図3。 c 文中の「R_Cの電圧降下」「Rの電圧が減少してI_Bが減少」は,ベース用の抵抗Rがコレクタ側につながっている回路の説明である。これは図2のコレクタ帰還バイアス回路にほかならない。(ウ)は図2。 図1/図3/図2となり答(4)。 (イ)と(ウ)はどちらも負帰還で安定させる回路だが,帰還を返す場所が違う。エミッタ抵抗の電圧降下で返すのが図3,コレクタ側の電圧の変化で返すのが図2である。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 理論 問18(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  300. 問300.次の文章は,平行板コンデンサに関する記述である。 図のように,同じ寸法の直方体で誘電率の異なる二つの誘電体(比誘電率ε_r1の誘電体1と比誘電率ε_r2の誘電体2)が平行板コンデンサに充填されている。極板間は一定の電圧V[V]に保たれ,極板Aと極板Bにはそれぞれ+Q[C]と−Q[C](Q>0)の電荷が蓄えられている。誘電体1と誘電体2は平面で接しており,その境界面は極板に対して垂直である。ただし,端効果は無視できるものとする。 この平行板コンデンサにおいて,極板A,Bに平行な誘電体1,誘電体2の断面をそれぞれ面S₁,面S₂(面S₁と面S₂の断面積は等しい)とすると,面S₁を貫く電気力線の総数(任意の点の電気力線の密度は,その点での電界の大きさを表す)は,面S₂を貫く電気力線の総数の (ア) 倍である。面S₁を貫く電束の総数は面S₂を貫く電束の総数の (イ) 倍であり,面S₁と面S₂を貫く電束の数の総和は (ウ) である。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問300の図

    • 1.1 / ε_r1/ε_r2 / Q
    • 2.1 / ε_r1/ε_r2 / Q/ε_r1+Q/ε_r2
    • 3.1 / ε_r2/ε_r1 / Q/ε_r1+Q/ε_r2
    • 4.ε_r2/ε_r1 / 1 / Q/ε_r1+Q/ε_r2
    • 5.ε_r2/ε_r1 / 1 / Q

    正解:1.1 / ε_r1/ε_r2 / Q

    解説:二つの誘電体は横に並んでいて,どちらも同じ極板に挟まれている。つまり同じ電圧Vが同じ距離dにかかっているので,電界の大きさは E=V/d で両方とも同じである。 (ア) 電気力線の密度はその点の電界の大きさを表す,と問題文が断っている。電界が同じで断面積も等しいのだから,貫く電気力線の総数も等しい。よって1倍。 (イ) 電束密度は D=εE で,電界が同じなら誘電率に比例する。断面積も等しいので,貫く電束の総数の比は誘電率の比そのもの,すなわち ε_r1/ε_r2 倍。 (ウ) 電束についてのガウスの法則から,閉曲面を貫く電束の総数はその中の電荷に等しい。極板Aが持つ電荷は+Qなので,そこから出る電束の総数はQである。誘電率で割ったりはしない。 1/ε_r1/ε_r2/Q となり答(1)。 電気力線と電束を混同しないことがこの問題のすべてである。電気力線は電界(E)を,電束は電束密度(D)を表すもので,誘電体が横に並ぶ配置ではEが共通・Dが誘電率に比例する。誘電体が縦に重なる配置なら逆にDが共通・Eが誘電率に反比例する。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 理論 問1
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  301. 問301.二つの導体小球がそれぞれ電荷を帯びており,真空中で十分な距離を隔てて保持されている。ここで,真空の空間を,比誘電率2の絶縁体の液体で満たしたとき,小球の間に作用する静電力に関する記述として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.液体で満たすことで静電力の向きも大きさも変わらない。
    • 2.液体で満たすことで静電力の向きは変わらず,大きさは2倍になる。
    • 3.液体で満たすことで静電力の向きは変わらず,大きさは1/2倍になる。
    • 4.液体で満たすことで静電力の向きは変わらず,大きさは1/4倍になる。
    • 5.液体で満たすことで静電力の向きは逆になり,大きさは変わらない。

    正解:3.液体で満たすことで静電力の向きは変わらず,大きさは1/2倍になる。

    解説:二つの点電荷の間に働く静電力は F=Q₁Q₂/(4πεr²) で,誘電率εに反比例する。真空を比誘電率2の液体で満たすと ε=2ε₀ になるので,力の大きさは1/2倍になる。 向きは電荷の符号で決まるものであり,まわりの媒質を変えても変わらない。同符号なら反発,異符号なら引き合うままである。よって答(3)。 (4)の1/4倍は,誘電率が距離のように二乗で効くと考えた場合の値。クーロンの法則で二乗になっているのは距離だけで,誘電率は一乗である。 なお導体小球の電荷は保持されたままなので,電荷Q₁・Q₂は変わらない。液体に浸すと表面に分極電荷が現れて電界を弱め,その結果として力が1/2になる,と考えてもよい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 理論 問2
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  302. 問302.次の文章は,強磁性体の応用に関する記述である。 磁界中に強磁性体を置くと,周囲の磁束は,磁束が (ア) 強磁性体の (イ) を通るようになる。このとき,強磁性体を中空にしておくと,中空の部分には外部の磁界の影響がほとんど及ばない。このように,強磁性体でまわりを囲んで,磁界の影響が及ばないようにすることを (ウ) という。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.通りにくい / 内部 / 磁気遮へい
    • 2.通りにくい / 外部 / 磁気遮へい
    • 3.通りにくい / 外部 / 静電遮へい
    • 4.通りやすい / 内部 / 磁気遮へい
    • 5.通りやすい / 内部 / 静電遮へい

    正解:4.通りやすい / 内部 / 磁気遮へい

    解説:(ア)(イ) 強磁性体は透磁率が空気の数百倍から数万倍あるので,磁束にとって通りやすい道になる。磁束は通りやすいほうへ集まるので,強磁性体の内部を通るようになる。 (ウ) 強磁性体で囲むと磁束がその壁の中を回って流れ,内側の空間には入ってこない。これを磁気遮へいという。 通りやすい/内部/磁気遮へいとなり答(4)。 静電遮へいは導体で囲んで電界を遮ることで,中の電位を一定にする(金属の箱の中では静電気の影響を受けない)ものである。磁界を遮るには導体ではなく透磁率の高い強磁性体が要る,という違いがこの問題の要点である。 なお磁気遮へいは静電遮へいほど完全ではない。磁束を「通さない」のではなく「壁のほうへ迂回させている」だけなので,強い磁界の中では壁が飽和して漏れてくる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 理論 問3
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  303. 問303.次の文章は,電磁誘導に関する記述である。 図のように,コイルと磁石を配置し,磁石の磁束がコイルを貫いている。 1. スイッチSを閉じた状態で磁石をコイルに近づけると,コイルには (ア) の向きに電流が流れる。 2. コイルの巻数が200であるとする。スイッチSを開いた状態でコイルの断面を貫く磁束を0.5 sの間に10 mWbだけ直線的に増加させると,磁束鎖交数は (イ) Wbだけ変化する。また,この0.5 sの間にコイルに発生する誘導起電力の大きさは (ウ) Vとなる。ただし,コイル断面の位置によらずコイルの磁束は一定とする。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問303の図

    • 1.① / 2 / 2
    • 2.① / 2 / 4
    • 3.① / 0.01 / 2
    • 4.② / 2 / 4
    • 5.② / 0.01 / 2

    正解:4.② / 2 / 4

    解説:(イ) 磁束鎖交数は巻数と磁束の積 NΦ である。ΔΦ=10 mWb=0.01 Wb なので Δ(NΦ)=200×0.01=2 Wb。 (ウ) 誘導起電力の大きさはファラデーの法則から |e|=Δ(NΦ)/Δt=2/0.5=4 V。 (ア) レンツの法則で向きを決める。図の磁束の矢印は左を向いており,磁石のN極がコイル側にある。磁石が近づくと,この左向きの磁束が増える。コイルはそれを打ち消そうとするので,コイルの内部に右向き(磁石のほうへ向かう向き)の磁束を作る電流を流す。 右手の親指を右向きに合わせると,指はコイルの上側で手前へ回る。図の巻き方を見ると,導線は上を越えて手前へ回り,そこから右下へ降りていく。この向きにたどると電流は右端まで進み,右側のリード線を下向きに出ていく。これが②である。 ②/2/4 となり答(4)。 (イ)を0.01としているのは磁束そのものの変化で,巻数を掛け忘れた値。磁束鎖交数は巻数倍であることに注意する。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 理論 問4
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  304. 問304.次の文章は,熱電対に関する記述である。 熱電対の二つの接合点に温度差を与えると,起電力が発生する。この現象を (ア) 効果といい,このとき発生する起電力を (イ) 起電力という。熱電対の接合点の温度の高いほうを (ウ) 接点,低いほうを (エ) 接点という。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.ゼーベック / 熱 / 温 / 冷
    • 2.ゼーベック / 熱 / 高 / 低
    • 3.ペルチェ / 誘導 / 高 / 低
    • 4.ペルチェ / 熱 / 温 / 冷
    • 5.ペルチェ / 誘導 / 温 / 冷

    正解:1.ゼーベック / 熱 / 温 / 冷

    解説:(ア) 二種類の金属をつないだ回路の二つの接合点に温度差を与えると起電力が生じる現象をゼーベック効果という。ペルチェ効果はその逆で,電流を流すと接合点で熱の吸収・発生が起こる現象である。効果の名前は,温度差から電気が出るのがゼーベック,電気から温度差が出るのがペルチェ,と向きで覚えるとよい。 (イ) このとき生じる起電力は熱起電力と呼ぶ。誘導起電力は磁束の変化で生じるもので,別の現象である。 (ウ)(エ) 温度の高いほうの接合点を温接点,低いほうを冷接点という。「高接点」「低接点」という言い方はしない。 ゼーベック/熱/温/冷 となり答(1)。 熱電対は温接点を測りたい場所に置き,冷接点の温度を基準にして温度を測る。冷接点の温度が分からないと測定値が定まらないので,実際の計器では冷接点補償という仕組みが入っている。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 理論 問5
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  305. 問305.直流の出力電流又は出力電圧が常に一定の値になるように制御された電源を直流安定化電源と呼ぶ。直流安定化電源の出力電流や出力電圧にはそれぞれ上限値があり,一定電流(定電流モード)又は一定電圧(定電圧モード)で制御されている際に負荷の変化によってどちらかの上限値を超えると,定電流モードと定電圧モードとの間で切り替わる。 図のように,直流安定化電源(上限値: 100 A, 20 V),三つの抵抗(R₁=R₂=0.1 Ω,R₃=0.8 Ω),二つのスイッチ(SW₁, SW₂)で構成されている回路がある。両スイッチを閉じ,回路を流れる電流I=100 Aの定電流モードを維持している状態において,時刻t=t₁[s]でSW₁を開き,時刻t=t₂[s]でSW₂を開くとき,I[A]の波形として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 (選択肢は原本から切り出した波形のグラフで示す。下の説明は補助。)問305の図

    • 1.はじめから終わりまで100 Aで一定選択肢1
    • 2.t₂まで100 Aで,t₂で20 Aに下がる選択肢2
    • 3.t₁で50 Aに下がり,t₂で20 Aに下がる選択肢3
    • 4.t₁で20 Aに下がり,そのまま一定選択肢4
    • 5.t₁からt₂にかけて100 Aから20 Aへ直線的に下がる選択肢5

    正解:2.t₂まで100 Aで,t₂で20 Aに下がる

    解説:SW₁はR₂と,SW₂はR₃と並列に入っている。スイッチを閉じている間はその抵抗が短絡され,回路から消える。各段階で回路の抵抗と,そのとき100 Aを流すのに要る電圧を出していけばよい。 両方閉じているとき: 回路にあるのはR₁だけで0.1 Ω。100 Aを流すのに要る電圧は 100×0.1=10 V で上限の20 V以内だから,定電流モードのまま100 A。 t₁でSW₁を開くと: R₁+R₂=0.2 Ω。100 Aを流すのに要る電圧は 100×0.2=20 V。ちょうど上限だが超えてはいないので,まだ定電流モードで100 Aを維持できる。 t₂でSW₂を開くと: R₁+R₂+R₃=1.0 Ω。100 Aを流すには100 V要ることになり,上限の20 Vを大きく超える。ここで定電圧モードに切り替わり,出力は20 Vに固定される。電流は 20/1.0=20 A。 したがって波形は「t₂まで100 A,t₂以降20 A」となり答(2)。 t₁でちょうど20 Vになるところがこの問題の仕掛けである。「超えると切り替わる」と書かれているので,等しいだけでは切り替わらない。ここを超えたと読むとt₁で下がる(4)を選んでしまう。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 理論 問6
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  306. 問306.図のように,起電力E[V],内部抵抗r[Ω]の電池n個と可変抵抗R[Ω]を直列に接続した回路がある。この回路において,可変抵抗R[Ω]で消費される電力が最大になるようにその値[Ω]を調整した。このとき,回路に流れる電流Iの値[A]を表す式として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問306の図

    • 1.E/r
    • 2.nE/((1/n+n)r)
    • 3.nE/((1+n)r)
    • 4.E/(2r)
    • 5.nE/r

    正解:4.E/(2r)

    解説:電池n個を直列にすると,起電力は nE,内部抵抗は nr になる。 可変抵抗Rで消費される電力が最大になるのは,Rが電源側から見た内部抵抗に等しいとき(最大電力の定理)なので R=nr。 このときの電流は I=nE/(nr+nr)=nE/(2nr)=E/(2r)。答(4)。 nが約分されて消えるのがこの問題の要点である。電池を何個直列にしても,最大電力を取り出しているときの電流はE/(2r)で変わらない。増えるのは電圧のほうで,その結果として取り出せる電力はn倍になる。 最大電力の定理を使わずに R=nr を代入し忘れると(5)のようにRを0とみなした形になり,Rでの消費電力は零になってしまう。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 理論 問7
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  307. 問307.図1の回路において,図2のような波形の正弦波交流電圧v[V]を抵抗5 Ωに加えたとき,回路を流れる電流の瞬時値i[A]を表す式として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,電源の周波数を50 Hz,角周波数をω[rad/s],時間をt[s]とする。問307の図

    • 1.20√2 sin(50πt−π/4)
    • 2.20 sin(50πt+π/4)
    • 3.20 sin(100πt−π/4)
    • 4.20√2 sin(100πt+π/4)
    • 5.20√2 sin(100πt−π/4)

    正解:5.20√2 sin(100πt−π/4)

    解説:図2から電圧の式を読み取る。振幅は100√2 V。零を横切って上がっていくのが ωt=π/4 のところなので,位相はπ/4だけ遅れている。したがって v=100√2 sin(ωt−π/4)。 角周波数は周波数から ω=2πf=2π×50=100π rad/s。 回路は抵抗だけなので電流は電圧と同位相で,オームの法則をそのまま瞬時値に当てはめられる。 i=v/R=(100√2/5) sin(100πt−π/4)=20√2 sin(100πt−π/4)。答(5)。 50πとしている(1)(2)は ω=2πf の2を落とした場合。振幅を20としている(2)(3)は,100√2を実効値と取り違えて√2で割ってしまった場合である。図2の縦軸に書かれている100√2は波形の頂点の値,すなわち最大値なので,そのまま5で割ればよい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 理論 問8
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  308. 問308.実効値V[V],角周波数ω[rad/s]の交流電圧源,R[Ω]の抵抗R,インダクタンスL[H]のコイルL,静電容量C[F]のコンデンサCからなる共振回路に関する記述として,正しいものと誤りのものの組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 (a) RLC直列回路の共振状態において,LとCの端子間電圧の大きさはともに0である。 (b) RLC並列回路の共振状態において,LとCに電流は流れない。 (c) RLC直列回路の共振状態において交流電圧源を流れる電流は,RLC並列回路の共振状態において交流電圧源を流れる電流と等しい。

    • 1.誤り / 誤り / 正しい
    • 2.誤り / 正しい / 誤り
    • 3.正しい / 誤り / 誤り
    • 4.誤り / 誤り / 誤り
    • 5.正しい / 正しい / 正しい

    正解:1.誤り / 誤り / 正しい

    解説:(a) 誤り。直列共振で零になるのは,コイルとコンデンサの端子電圧の「和」である。互いに180°位相が違うので打ち消し合って零に見えるだけで,一つずつ測ればどちらにも電源電圧のQ倍という大きな電圧が現れている。Qが大きい回路では電源電圧の何十倍にもなり,素子の耐圧が問題になるほどである。 (b) 誤り。並列共振で零に近づくのは電源から流れ込む電流である。コイルとコンデンサの枝の間では,互いに逆向きの電流が行き来する循環電流が流れ続けている。 (c) 正しい。直列共振ではリアクタンスが打ち消し合ってインピーダンスがRだけになるので,電源電流は V/R。並列共振ではコイルとコンデンサの合成インピーダンスが無限大になり,電流はRの枝だけを流れるのでやはり V/R。どちらも同じ値になる。 誤り/誤り/正しい となり答(1)。 直列共振は「電圧が拡大される」,並列共振は「電流が拡大される」と対にして覚えると,(a)と(b)の誤りが同じ型であることが見える。どちらも「打ち消し合って合計が零になる」だけで,個々の素子の電圧や電流が零になるわけではない。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 理論 問9
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  309. 問309.開放電圧がV[V]で出力抵抗が十分に低い直流電圧源と,インダクタンスがL[H]のコイルが与えられ,抵抗R[Ω]が図1のようにスイッチSを介して接続されている。時刻t=0でスイッチSを閉じ,コイルの電流i_L[A]の時間に対する変化を計測して,波形として表す。R=1 Ωとしたところ,波形が図2であったとする。R=2 Ωであればどのような波形となるか,波形の変化を最も適切に表すものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,選択肢の図中の点線は図2と同じ波形を表し,実線はR=2 Ωのときの波形を表している。 (選択肢は原本から切り出したグラフで示す。下の説明は補助。)問309の図

    • 1.最終値は3 Aのままで,立ち上がりだけが速くなる選択肢1
    • 2.最終値は図2と同じ3 Aへ向かうが,立ち上がりが遅くなる(t=1 sで約1.2 A・図の範囲では3 Aに届かない)選択肢2
    • 3.最終値は3 Aのままで,t=1 sまで直線的に上がり(約2.6 A),そこで折れ曲がって3 Aに近づく選択肢3
    • 4.最終値が1.5 Aに半減し,立ち上がりは速くなる選択肢4
    • 5.最終値が1.5 Aに半減し,立ち上がりは遅くなる選択肢5

    正解:4.最終値が1.5 Aに半減し,立ち上がりは速くなる

    解説:RL直列回路にスイッチを入れたときの電流は i_L=(V/R)(1−e^(−t/τ)),時定数は τ=L/R である。押さえるのは最終値 V/R と時定数 L/R の二つだけでよい。 まず図2から回路の値を読む。R=1 Ωで最終値が3 Aなので V=3 V。3 Aの63.2 %である約1.9 Aに達するのが約1 sなので τ≒1 s,したがって L≒1 H。 R=2 Ωにすると,最終値は V/R=3/2=1.5 A。 時定数は L/R=1/2=0.5 s。 最終値は半分になり,時定数も半分になるので立ち上がりは速くなる。答(4)。 (5)は最終値だけ正しく,立ち上がりを遅くしている。抵抗を大きくすると時定数 L/R は小さくなるので,むしろ速くなる。RC回路の時定数 CR が抵抗を大きくすると長くなるのと逆向きなので,混同しやすいところである。 (1)(3)は最終値が変わらないとしているが,最終値はコイルが短絡と同じになった状態の値で V/R そのものだから,Rを2倍にすれば必ず半分になる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 理論 問10
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  310. 問310.半導体に関する記述として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.ゲルマニウム(Ge)やインジウムリン(InP)は単元素の半導体であり,シリコン(Si)やガリウムヒ素(GaAs)は化合物半導体である。
    • 2.半導体内でキャリヤの濃度が一様でない場合,拡散電流の大きさはそのキャリヤの濃度勾配にほぼ比例する。
    • 3.真性半導体に不純物を加えるとキャリヤの濃度は変わるが,抵抗率は変化しない。
    • 4.真性半導体に光を当てたり熱を加えたりしても電子や正孔は発生しない。
    • 5.半導体に電界を加えると流れる電流はドリフト電流と呼ばれ,その大きさは電界の大きさに反比例する。

    正解:2.半導体内でキャリヤの濃度が一様でない場合,拡散電流の大きさはそのキャリヤの濃度勾配にほぼ比例する。

    解説:(2) 正しい。キャリヤの濃度に偏りがあると,濃いほうから薄いほうへ拡散して電流が流れる。その大きさは濃度の傾き(濃度勾配)に比例する。 (1) 誤り。単元素の半導体はゲルマニウム(Ge)とシリコン(Si)で,インジウムリン(InP)とガリウムヒ素(GaAs)が化合物半導体である。組合せが入れ替わっている。 (3) 誤り。不純物を加えるとキャリヤが増えるのだから,電流が流れやすくなり抵抗率は大きく下がる。これがドーピングの目的そのものである。 (4) 誤り。真性半導体でも,光や熱でエネルギーをもらうと共有結合が切れて電子と正孔が対で発生する。この性質を使ったのが光導電セルやサーミスタである。 (5) 誤り。ドリフト電流の大きさは電界に比例する。反比例では,電界を強くするほど電流が減ることになり,オームの法則と噛み合わない。 答(2)。 半導体を流れる電流には,電界で運ばれるドリフト電流と,濃度差で広がる拡散電流の二種類がある。(2)と(5)はその二つの比例関係を問うていて,どちらも「比例」が正しい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 理論 問11
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  311. 問311.図のように,x方向の平等電界E[V/m],y方向の平等磁界H[A/m]が存在する真空の空間において,電荷−e[C],質量m[kg]をもつ電子がz方向の初速度v[m/s]で放出された。この電子が等速直線運動をするとき,vを表す式として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,真空の誘電率をε₀[F/m],真空の透磁率をμ₀[H/m]とし,重力の影響を無視する。 また,電子の質量は変化しないものとする。図中の◉は紙面に垂直かつ手前の向きを表す。問311の図

    • 1.ε₀E/(μ₀H)
    • 2.E/H
    • 3.E/(μ₀H)
    • 4.H/(ε₀E)
    • 5.μ₀H/E

    正解:3.E/(μ₀H)

    解説:等速直線運動をするということは,電子に働く力の合計が零だということである。働く力は二つだけなので,それらがつり合う条件を書けばよい。 電界による力は F_E=qE で,電荷が−eだから大きさ eE,向きは電界と逆すなわち−x方向。 磁界による力(ローレンツ力)は F_B=qv×B である。磁束密度は B=μ₀H で+y方向,速度は+z方向だから,v×B の向きは ẑ×ŷ=−x̂。電荷が負なのでさらに反転して+x方向。大きさは evμ₀H。 つり合いの式は eE=evμ₀H となり,両辺をeで割って v=E/(μ₀H)。答(3)。 単位で確かめてもよい。E[V/m] を μ₀H[T] で割ると (V/m)/(V·s/m²)=m/s となり,速度の単位になる。(2)のE/Hは m/s にならないので,計算するまでもなく除外できる。 この構成は速度選別器と呼ばれ,決まった速さの荷電粒子だけをまっすぐ通す装置として使われる。速さが違う粒子は力がつり合わず曲げられる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 理論 問12
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  312. 問312.図は,電界効果トランジスタ(FET)を用いたソース接地増幅回路の簡易小信号交流等価回路である。この回路の電圧増幅度A_v=|v_o/v_i|を近似する式として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,図中のS,G,Dはそれぞれソース,ゲート,ドレインであり,v_i[V],v_o[V],v_gs[V]は各部の電圧,g_m[S]はFETの相互コンダクタンスである。また,抵抗r_d[Ω]は抵抗R_L[Ω]に比べて十分大きいものとする。問312の図

    • 1.g_m R_L
    • 2.g_m r_d
    • 3.g_m(R_L+r_d)
    • 4.g_m r_d/R_L
    • 5.g_m R_L/(R_L+r_d)

    正解:1.g_m R_L

    解説:入力側はゲートとソースの間だけなので v_gs=v_i である。 出力側は,大きさ g_m v_gs の電流源に r_d と R_L が並列につながった形になっている。電流源が流す電流はこの二つの並列合成抵抗を通るので v_o=g_m v_gs×(r_d R_L)/(r_d+R_L)。 したがって A_v=|v_o/v_i|=g_m×(r_d R_L)/(r_d+R_L)。 ここで r_d≫R_L という条件を使う。分母の r_d+R_L は r_d とみなせるので A_v≒g_m×(r_d R_L)/r_d=g_m R_L。答(1)。 並列合成抵抗は「小さいほうに近づく」ので,r_d が十分大きければ R_L だけが残る,と考えても同じ結論になる。 (2)のg_m r_d は逆に R_L のほうが十分大きい場合の形で,条件が逆である。(3)は並列を直列と取り違えた形。並列合成が和になることはない。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 理論 問13
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  313. 問313.図のブリッジ回路を用いて,未知の抵抗の値R_x[Ω]を推定したい。可変抵抗R₃を調整して,検流計に電流が流れない状態を探し,平衡条件を満足するR_x[Ω]の値を求める。求めた値が真値と異なる原因が,R_k(k=1, 2, 3)の真値からの誤差ΔR_kのみである場合を考え,それらの誤差率 ε_k=ΔR_k/R_k が次の値であったとき,R_xの誤差率として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ε₁=0.01, ε₂=−0.01, ε₃=0.02問313の図

    • 1.0.000 1
    • 2.0.01
    • 3.0.02
    • 4.0.03
    • 5.0.04

    正解:5.0.04

    解説:まず平衡条件を書く。図の左の枝は上からR₁・R₂,右の枝は上からR_x・R₃で,検流計は両枝の中点をつないでいる。検流計に電流が流れない条件は R₁/R₂=R_x/R₃ すなわち R_x=R₁R₃/R₂。 掛け算と割り算だけでできた式なので,誤差率は足し引きで伝わる。分子にあるものは足し,分母にあるものは引く。 ε_x=ε₁+ε₃−ε₂=0.01+0.02−(−0.01)=0.04。答(5)。 符号に注意する。ε₂が−0.01であることと,R₂が分母にあることの二つの「マイナス」が重なって,結果は足す向きに効く。R₂が実際より小さいと,R₂で割って求めるR_xは大きく出る,と考えても同じである。 単純に3つを足すと 0.01−0.01+0.02=0.02 で(3)になる。分母のものは引く,という点だけが分かれ目になっている。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 理論 問14
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  314. 問314.図のように,線間電圧400 Vの対称三相交流電源に抵抗R[Ω]と誘導性リアクタンスX[Ω]からなる平衡三相負荷が接続されている。平衡三相負荷の全消費電力は6 kWであり,これに線電流I=10 Aが流れている。電源と負荷との間には,変流比20:5の変流器がa相及びc相に挿入され,これらの二次側が交流電流計Ⓐを通して並列に接続されている。この回路について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 交流電流計Ⓐの指示値[A]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問314の図

    • 1.0
    • 2.2.50
    • 3.4.33
    • 4.5.00
    • 5.40.0

    正解:2.2.50

    解説:変流器の変流比は 20:5=4:1 なので,一次側の10 Aに対して二次側には 10×5/20=2.5 A が流れる。これがa相・c相それぞれの二次電流である。 つぎに電流計を流れるのがどちらの向きの和かを図で確かめる。a相の変流器の二次側はk端子が左の線に,l端子が右の線につながっており,c相の変流器も同じくk端子が左,l端子が右につながっている。同じ極性で並列にしてあるので,電流計にはa相とc相の二次電流のベクトル和が流れる。 対称三相では İ_a+İ_b+İ_c=0 なので İ_a+İ_c=−İ_b となり,その大きさは1相分と同じである。したがって電流計の指示は2.5 Aとなる。答(2)。 単純に2.5+2.5=5.0とすると(4)を選ぶが,二つの電流は120°ずれているので算術和にはならない。逆に極性を逆にして接続すると İ_a−İ_c となり,大きさは√3倍の4.33 Aで(3)になる。図のk・lの向きを読むことがこの問題の要点である。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 理論 問15(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  315. 問315.図のように,線間電圧400 Vの対称三相交流電源に抵抗R[Ω]と誘導性リアクタンスX[Ω]からなる平衡三相負荷が接続されている。平衡三相負荷の全消費電力は6 kWであり,これに線電流I=10 Aが流れている。電源と負荷との間には,変流比20:5の変流器がa相及びc相に挿入され,これらの二次側が交流電流計Ⓐを通して並列に接続されている。この回路について,次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 誘導性リアクタンスXの値[Ω]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問315の図

    • 1.11.5
    • 2.20.0
    • 3.23.1
    • 4.34.6
    • 5.60.0

    正解:1.11.5

    解説:抵抗とリアクタンスがY結線されているので,1相分に分けて考える。 まず抵抗を出す。三相の消費電力は3相分の合計なので P=3I²R より R=6 000/(3×10²)=20 Ω。 つぎに1相分のインピーダンスの大きさを出す。Y結線なので1相にかかるのは相電圧で 400/√3≒230.9 V, これを線電流で割って Z=230.9/10≒23.1 Ω。 リアクタンスは直角三角形の残りの辺なので X=√(Z²−R²)=√(23.1²−20²)=√(533.3−400)=√133.3≒11.5 Ω。答(1)。 (2)の20.0は抵抗R,(3)の23.1はインピーダンスZの値で,どちらも途中で出てくる数字である。求めるのはリアクタンスなので,二乗して引いて平方根を取る一手間が残っている。 (4)の34.6は 400/√3 を √3 倍した値,(5)の60.0は 6 000/(10²) で3相分を1相分に直し忘れた値である。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 理論 問15(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  316. 問316.図のように,電源E[V],負荷抵抗R[Ω],内部抵抗R_v[kΩ]の電圧計及び内部抵抗R_a[Ω]の電流計を接続した回路がある。この回路において,電圧計及び電流計の指示値がそれぞれV₁[V],I₁[A]であるとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。ただし,電圧計と電流計の指示値の積を負荷抵抗R[Ω]の消費電力の測定値とする。 〔小問(a)〕 電流計の電力損失の値[W]を表す式として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問316の図

    • 1.V₁²/R_a
    • 2.V₁²/R_a−I₁²R_a
    • 3.V₁²/R_v+I₁²R_a
    • 4.I₁²R_a
    • 5.I₁²R_a−I₁²R_v

    正解:4.I₁²R_a

    解説:電流計は内部抵抗R_aを持ち,そこに指示値I₁がそのまま流れている。抵抗に電流が流れれば熱になるので,電力損失は P=I₁²R_a。答(4)。 電流計の両端の電圧が分かっていないのだから,V₁を使う形にはならない。V₁は電圧計が測っている値で,電流計と負荷抵抗の直列部分にかかる電圧である。電流計だけにかかる電圧ではない。 (1)や(2)のようにV₁をR_aで割ると,電流計に流れていない大きな電流を仮定したことになる。(3)の第1項 V₁²/R_v は電圧計のほうの電力損失で,これは電流計の損失ではない。 計器の内部抵抗による損失は,電流計なら I²R_a,電圧計なら V²/R_v と,測っている量から素直に決まる。どちらの計器の話かを取り違えないこと。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 理論 問16(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  317. 問317.図のように,電源E[V],負荷抵抗R[Ω],内部抵抗R_v[kΩ]の電圧計及び内部抵抗R_a[Ω]の電流計を接続した回路がある。この回路において,電圧計及び電流計の指示値がそれぞれV₁[V],I₁[A]であるとき,次の問に答えよ。ただし,電圧計と電流計の指示値の積を負荷抵抗R[Ω]の消費電力の測定値とする。 〔小問(b)〕 今,負荷抵抗R=320 Ω,電流計の内部抵抗R_a=4 Ωが分かっている。この回路で得られた負荷抵抗R[Ω]の消費電力の測定値V₁I₁[W]に対して,R[Ω]の消費電力を真値とするとき,誤差率の値[%]として最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問317の図

    • 1.0.3
    • 2.0.8
    • 3.0.9
    • 4.1.0
    • 5.1.2

    正解:5.1.2

    解説:図の接続を確かめる。電圧計は電源と並列で,電流計と負荷抵抗の直列部分にかかる電圧を測っている。電流計は負荷抵抗と直列なので,そこを流れる電流I₁は負荷抵抗を流れる電流そのものである。電圧計に流れる電流は電流計を通らないので,I₁には影響しない。 したがって測定値は V₁I₁=I₁(I₁R_a+I₁R)=I₁²(R+R_a), 真値は I₁²R。 誤差率は (測定値−真値)/真値=I₁²R_a/(I₁²R)=R_a/R=4/320=0.012 5=1.25 %。 最も近いのは1.2で答(5)。 誤差の正体は,電流計の内部抵抗での電圧降下まで負荷の電圧として数えてしまっていることである。したがって誤差率は R_a/R という単純な比になり,電圧計の内部抵抗R_vも電源電圧も関係しない。 この接続では負荷抵抗が小さいほど誤差が大きくなる。逆に電圧計を負荷と並列にする接続では,負荷抵抗が大きいほど誤差が大きくなる。測る抵抗の大きさで接続を選ぶ理由がここにある。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 理論 問16(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  318. 問318.図のように,極板間の厚さd[m],表面積S[m²]の平行板コンデンサAとBがある。コンデンサAの内部は,比誘電率と厚さが異なる3種類の誘電体で構成され,極板と各誘電体の水平方向の断面積は同一である。コンデンサBの内部は,比誘電率と水平方向の断面積が異なる3種類の誘電体で構成されている。コンデンサAの各誘電体内部の電界の強さをそれぞれE_A1,E_A2,E_A3,コンデンサBの各誘電体内部の電界の強さをそれぞれE_B1,E_B2,E_B3とし,端効果,初期電荷及び漏れ電流は無視できるものとする。また,真空の誘電率をε₀[F/m]とする。両コンデンサの上側の極板に電圧V[V]の直流電源を接続し,下側の極板を接地した。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 コンデンサAにおける各誘電体内部の電界の強さの大小関係とその中の最大値の組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問318の図

    • 1.E_A1>E_A2>E_A3, 3V/(5d)
    • 2.E_A1<E_A2<E_A3, 3V/(5d)
    • 3.E_A1=E_A2=E_A3, V/d
    • 4.E_A1>E_A2>E_A3, 9V/(5d)
    • 5.E_A1<E_A2<E_A3, 9V/(5d)

    正解:4.E_A1>E_A2>E_A3, 9V/(5d)

    解説:コンデンサAは3種類の誘電体が縦に重なっていて,同じ電束が3層を順に貫いている。断面積も同じなので電束密度Dはどの層でも共通で,電界は E=D/ε となり誘電率に反比例する。 比誘電率は上から2,3,6なので E_A1>E_A2>E_A3。 つぎに最大値E_A1を出す。各層の電界は E_A1=D/(2ε₀),E_A2=D/(3ε₀),E_A3=D/(6ε₀)。 電圧は各層の電界と厚さの積の合計だから V=D/(2ε₀)×(d/6)+D/(3ε₀)×(d/3)+D/(6ε₀)×(d/2) =Dd/ε₀×(1/12+1/9+1/12)=Dd/ε₀×10/36=5Dd/(18ε₀)。 よって D=18ε₀V/(5d) となり E_A1=D/(2ε₀)=9V/(5d)。答(4)。 直列につないだコンデンサで,容量の小さい素子ほど大きな電圧が分担されるのと同じ話である。誘電率が小さい層ほど電界が強くなるので,絶縁破壊はいちばん誘電率の低い層から起きる。 (3)のようにどの層も V/d になるのは,誘電体が横に並んでいるコンデンサBのほうである。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 理論 問17(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  319. 問319.図のように,極板間の厚さd[m],表面積S[m²]の平行板コンデンサAとBがある。コンデンサAの内部は,比誘電率と厚さが異なる3種類の誘電体で構成され,極板と各誘電体の水平方向の断面積は同一である。コンデンサBの内部は,比誘電率と水平方向の断面積が異なる3種類の誘電体で構成されている。コンデンサAの各誘電体内部の電界の強さをそれぞれE_A1,E_A2,E_A3,コンデンサBの各誘電体内部の電界の強さをそれぞれE_B1,E_B2,E_B3とし,端効果,初期電荷及び漏れ電流は無視できるものとする。また,真空の誘電率をε₀[F/m]とする。両コンデンサの上側の極板に電圧V[V]の直流電源を接続し,下側の極板を接地した。次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 コンデンサA全体の蓄積エネルギーは,コンデンサB全体の蓄積エネルギーの何倍か,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問319の図

    • 1.0.72
    • 2.0.83
    • 3.1.00
    • 4.1.20
    • 5.1.38

    正解:2.0.83

    解説:どちらのコンデンサにも同じ電圧Vがかかっているので,蓄積エネルギー ½CV² の比は静電容量の比そのものになる。それぞれの合成容量を出せばよい。 コンデンサAは3層が縦に重なっているので直列である。各層は C_A1=2ε₀S/(d/6)=12ε₀S/d,C_A2=3ε₀S/(d/3)=9ε₀S/d,C_A3=6ε₀S/(d/2)=12ε₀S/d。 逆数の和をとって 1/C_A=(d/(ε₀S))(1/12+1/9+1/12)=(d/(ε₀S))×10/36 C_A=18ε₀S/(5d)=3.6ε₀S/d。 コンデンサBは3区画が横に並んでいるので並列である。 C_B1=2ε₀(S/6)/d=(1/3)ε₀S/d,C_B2=3ε₀(S/3)/d=ε₀S/d,C_B3=6ε₀(S/2)/d=3ε₀S/d。 和をとって C_B=(1/3+1+3)ε₀S/d=(13/3)ε₀S/d≒4.333ε₀S/d。 したがって C_A/C_B=3.6/4.333≒0.83。答(2)。 同じ誘電体を同じ量だけ使っていても,縦に重ねるか横に並べるかで容量が変わる。直列は容量が小さくなる向きに効くので,Aのほうが小さくなるのは計算する前から見当がつく。1を超える(4)(5)はその時点で除外できる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 理論 問17(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  320. 問320.発振回路について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 図1は,ある発振回路のコンデンサを開放し,同時にコイルを短絡した,直流分を求めるための回路図である。図中の電圧V_C[V]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,図中のV_BE並びにエミッタ接地トランジスタの直流電流増幅率h_FEをそれぞれV_BE=0.6 V,h_FE=100とする。問320の図

    • 1.3
    • 2.4
    • 3.5
    • 4.6
    • 5.7

    正解:4.6

    解説:電流帰還バイアス回路の直流動作点を,上から順に求めていく。 ベース電圧は6.8 kΩと3.0 kΩの分圧で決まる。ベース電流は小さいので無視できるとして V_B=9×3.0/(6.8+3.0)=9×3.0/9.8≒2.76 V。 エミッタ電圧はここからV_BEを引いて V_E=2.76−0.6=2.16 V。 エミッタ電流は1.4 kΩにかかる電圧から I_E=2.16/1 400≒1.54 mA。 コレクタ電流はエミッタ電流のうちベース電流を除いた分で I_C=I_E×h_FE/(h_FE+1)=1.54×100/101≒1.52 mA。 コレクタ電圧は電源から2.1 kΩでの電圧降下を引いて V_C=9−1.52×10⁻³×2 100≒9−3.20=5.8 V。 最も近いのは6で答(4)。 h_FE=100は十分大きいので I_C≒I_E としても 9−1.54×2.1≒5.77 V となり,答は変わらない。この種の問題ではベース電流を無視してよいかどうかを最初に見積もっておくと速い。 なお発振回路のコンデンサを開放しコイルを短絡するのは,交流分を取り除いて直流分だけを残す常套手段である。ここで求めた動作点の上に,小問(b)の交流の振る舞いが乗ることになる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 理論 問18(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  321. 問321.発振回路について,次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 図2は,ある発振回路のトランジスタに接続されている,電極間のリアクタンスを示している。ただし,バイアス回路は省略している。この回路が発振するとき,発振周波数f₀[kHz]はどの程度の大きさになるか,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,発振周波数は,図に示されている素子の値のみにより定まるとしてよい。問321の図

    • 1.0.1
    • 2.1
    • 3.10
    • 4.100
    • 5.1 000

    正解:4.100

    解説:図2は,コイル1個とコンデンサ2個をトランジスタの電極間に配したコルピッツ発振回路である。発振周波数を決めているのは,コイルと,直列につながった2個のコンデンサの合成容量である。 2個のコンデンサはどちらも1 μFで,直列だから C=1×1/(1+1)=0.5 μF。 発振周波数は共振周波数に等しく f₀=1/(2π√(LC))=1/(2π√(5×10⁻⁶×0.5×10⁻⁶))。 根号の中は 2.5×10⁻¹² で,平方根は 1.58×10⁻⁶。したがって f₀=1/(2π×1.58×10⁻⁶)≒1.0×10⁵ Hz=100 kHz。答(4)。 2個のコンデンサを直列とみて合成するところが要点である。並列と取り違えて2 μFとすると,√の中が4倍になって周波数は半分の約50 kHzになり,やはり(4)に近いが,考え方としては誤りである。 桁だけで答えられる問題でもある。5 μHと0.5 μFの組合せは √(LC)≒1.6×10⁻⁶ s で,周波数は10⁵ Hz台。選択肢は10倍刻みなので,桁が合うのは100 kHzだけである。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 理論 問18(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  322. 問322.図のように,紙面に平行な平面内の平等電界E[V/m]中で2 Cの点電荷を点Aから点Bまで移動させ,さらに点Bから点Cまで移動させた。この移動に,外力による仕事W=14 Jを要した。点Aの電位に対する点Bの電位V_BA[V]の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,点電荷の移動はゆっくりであり,点電荷の移動によってこの平等電界は乱れないものとする。問322の図

    • 1.5
    • 2.7
    • 3.10
    • 4.14
    • 5.20

    正解:3.10

    解説:平等電界の中では、電位は電界の向きに測った距離だけで決まる。電界に垂直な向きへどれだけ動いても電位は変わらない。この一点を押さえると計算はごく短くなる。 まず外力の仕事から点Cと点Aの電位差を出す。ゆっくり動かしているので、外力の仕事はそのまま位置エネルギーの増加になり W=q(V_C−V_A)。 したがって V_C−V_A=14/2=7 V。 つぎに図の寸法を電界の向き(右向き)に沿った成分だけで読む。点Aから点Bへは電界と逆向きに1.0 m、点Bから点Cへは電界の向きに0.3 m進んでいる。0.4 mは電界に垂直な向きなので電位には効かない。したがって点Aから見た点Cは、電界と逆向きに正味 1.0−0.3=0.7 m の位置にある。 電界と逆向きに距離dだけ進むと電位はEdだけ上がるので V_C−V_A=E×0.7=7 → E=10 V/m。 求める V_BA は点Aから電界と逆向きに1.0 m進んだ点なので V_BA=E×1.0=10 V。答(3)。 (4)の14は、仕事14 Jを電荷2 Cで割り忘れた値である。電位は「1 Cあたりの位置エネルギー」なので必ず電荷で割る。 (2)の7は V_C−V_A の値そのもので、問われている V_BA ではない。BとCでは電界方向の位置が0.3 mずれているぶんだけ電位が違う。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 理論 問1
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  323. 問323.四本の十分に長い導体円柱①〜④が互いに平行に保持されている。①〜④は等しい直径を持ち,図の紙面を貫く方向に単位長さあたりの電気量+Q[C/m]又は−Q[C/m]で均一に帯電している。ただし,Q>0とし,①の帯電電荷は正電荷とする。円柱の中心軸と垂直な面内の電気力線の様子を図に示す。ただし,電気力線の向きは示していない。このとき,①〜④が帯びている単位長さあたりの電気量の組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問323の図

    • 1.① +Q / ② +Q / ③ +Q / ④ +Q
    • 2.① +Q / ② +Q / ③ −Q / ④ −Q
    • 3.① +Q / ② −Q / ③ +Q / ④ +Q
    • 4.① +Q / ② −Q / ③ −Q / ④ −Q
    • 5.① +Q / ② +Q / ③ +Q / ④ −Q

    正解:2.① +Q / ② +Q / ③ −Q / ④ −Q

    解説:電気力線は正電荷から出て負電荷に入る。したがって2本の円柱が電気力線で直接つながっていれば、その2本は必ず逆の符号である。向きが描かれていなくても、つながっているかどうかだけで符号の関係が決まる。 図を見ると、①と③のあいだに何本もの電気力線が束になって渡っている。したがって③は①と逆で−Qである。 同じように②と③のあいだにも束がある。③が−Qなので②は+Qである。 ④は①との間に、上を大きく回り込む電気力線でつながっている。したがって④は①と逆で−Qである。 ①+Q/②+Q/③−Q/④−Qとなり答(2)。 確かめとして電荷の総和を見ると +Q+Q−Q−Q=0 で釣り合っている。総和が零なら遠方に電界が残らず、すべての電気力線が四本の円柱のあいだで閉じる。図で外へ広がっている線も、描かれていない外側で戻ってきていることになる。 (1)のようにすべて同符号だと、電気力線どうしは反発するだけで円柱と円柱をつなぐ束はできない。図に束が描かれている時点で、同符号だけの組合せは外れる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 理論 問2
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  324. 問324.平等な磁束密度B₀[T]のもとで,一辺の長さがh[m]の正方形ループABCDに直流電流I[A]が流れている。B₀の向きは辺ABと平行である。B₀がループに及ぼす電磁力として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問324の図

    • 1.大きさ2IhB₀[N]の力
    • 2.大きさ4IhB₀[N]の力
    • 3.大きさIh²B₀[N·m]の偶力のモーメント
    • 4.大きさ2Ih²B₀[N·m]の偶力のモーメント
    • 5.力も偶力のモーメントも働かない

    正解:3.大きさIh²B₀[N·m]の偶力のモーメント

    解説:四つの辺を一つずつ見る。導体に働く力はF=IlB sinθで、電流と磁界が平行な辺には力が働かない。 辺ABと辺CDはB₀と平行(一方は逆向き)なので、どちらも力は零である。 辺BCと辺DAはB₀と直角なので、それぞれ大きさ F=IhB₀[N] の力を受ける。この二つの辺では電流の向きが互いに逆なので、力の向きも逆になる。フレミングの左手の法則で確かめると、一方は紙面から手前へ、もう一方は紙面の奥へ向く。 大きさが等しく向きが逆で、作用線がずれている二つの力は偶力である。合力は零なので、ループが平行移動することはない。 偶力のモーメントは「力×二つの作用線の間隔」で、間隔は辺ABの長さhだから M=IhB₀×h=Ih²B₀[N·m]。答(3)。 合力が零になることが先に分かるので、(1)(2)のように「力」を答とする選択肢はこの時点で外れる。 これはそのまま直流電動機の原理である。コイルは磁界の中で回そうとするトルクを受け、平行移動はしない。単位も、力なら[N]、偶力のモーメントなら[N·m]と選択肢に書き分けられているので、そこからも確かめられる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 理論 問3
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  325. 問325.磁力線は,磁極の働きを理解するのに考えた仮想的な線である。この磁力線に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.磁力線は,磁石のN極から出てS極に入る。
    • 2.磁極周囲の物質の透磁率をμ[H/m]とすると,m[Wb]の磁極から m/μ 本の磁力線が出入りする。
    • 3.磁力線の接線の向きは,その点の磁界の向きを表す。
    • 4.磁力線の密度は,その点の磁束密度を表す。
    • 5.磁力線同士は,互いに反発し合い,交わらない。

    正解:4.磁力線の密度は,その点の磁束密度を表す。

    解説:磁力線と磁束線は別のもので、この問題はその区別を問うている。 磁力線の密度が表すのは磁界の強さH[A/m]であって、磁束密度B[T]ではない。磁束密度を表すのは磁束線の密度である。したがって(4)が誤りで、これが答になる。両者は B=μH で結ばれており、透磁率μの違いを含むかどうかが違う。 他の記述を確かめる。(1)磁力線はN極から出てS極に入る、と決められている。(2)m[Wb]の磁極からは m/μ 本の磁力線が出入りする。磁束線なら m 本である。この二つの本数の違いが、そのまま密度の違い=HとBの違いになる。(3)磁力線の接線の向きがその点の磁界の向きを表す。(5)磁力線は同じ向きどうしが並ぶと横に押し合い、途中で交わることはない。交われば、その点で磁界の向きが二つあることになってしまう。 (2)が正しいことと(4)が誤りであることは同じ話の裏表である。1本あたりの重みが 1/μ になっているのだから、密度に μ を掛けなければ磁束密度にならない。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 理論 問4
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  326. 問326.次に示す,A,B,C,Dの四種類の電線がある。いずれの電線もその長さは1 kmである。この四つの電線の直流抵抗値をそれぞれR_A[Ω],R_B[Ω],R_C[Ω],R_D[Ω]とする。R_A〜R_Dの大きさを比較したとき,その大きさの大きい順として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,ρは各導体の抵抗率とし,また,各電線は等断面,等質であるとする。 A:断面積が9×10⁻⁵ m²の鉄(ρ=8.90×10⁻⁸ Ω·m)でできた電線 B:断面積が5×10⁻⁵ m²のアルミニウム(ρ=2.50×10⁻⁸ Ω·m)でできた電線 C:断面積が1×10⁻⁵ m²の銀(ρ=1.47×10⁻⁸ Ω·m)でできた電線 D:断面積が2×10⁻⁵ m²の銅(ρ=1.55×10⁻⁸ Ω·m)でできた電線

    • 1.R_A > R_C > R_D > R_B
    • 2.R_A > R_D > R_C > R_B
    • 3.R_B > R_D > R_C > R_A
    • 4.R_C > R_A > R_D > R_B
    • 5.R_D > R_C > R_A > R_B

    正解:4.R_C > R_A > R_D > R_B

    解説:抵抗は R=ρL/A で求める。長さはどれも1 km=1 000 mで共通なので、ρ/A の大小だけを比べればよい。 A:8.90×10⁻⁸×1 000/(9×10⁻⁵)=8.90×10⁻⁵/(9×10⁻⁵)≒0.989 Ω B:2.50×10⁻⁸×1 000/(5×10⁻⁵)=2.50×10⁻⁵/(5×10⁻⁵)=0.500 Ω C:1.47×10⁻⁸×1 000/(1×10⁻⁵)=1.47×10⁻⁵/(1×10⁻⁵)=1.47 Ω D:1.55×10⁻⁸×1 000/(2×10⁻⁵)=1.55×10⁻⁵/(2×10⁻⁵)=0.775 Ω 大きい順に C(1.47)>A(0.989)>D(0.775)>B(0.500) となり答(4)。 銀は抵抗率が最も小さいのに抵抗は最も大きい。断面積が他の1/2〜1/9しかないためである。「抵抗率が小さい=抵抗が小さい」と早合点すると、Cを最後に置いてしまう。抵抗率と断面積を必ずセットで見る。 計算は 10⁻⁸×1 000=10⁻⁵ とまとめてしまうと、どの行も 10⁻⁵ どうしの割り算になって指数が消える。桁を書き並べるより間違えにくい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 理論 問5
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  327. 問327.図のように,三つの抵抗R₁=3 Ω,R₂=6 Ω,R₃=2 Ωと電圧V[V]の直流電源からなる回路がある。抵抗R₁,R₂,R₃の消費電力をそれぞれP₁[W],P₂[W],P₃[W]とするとき,その大きさの大きい順として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問327の図

    • 1.P₁ > P₂ > P₃
    • 2.P₁ > P₃ > P₂
    • 3.P₂ > P₁ > P₃
    • 4.P₂ > P₃ > P₁
    • 5.P₃ > P₁ > P₂

    正解:2.P₁ > P₃ > P₂

    解説:R₂とR₃は並列で、その組がR₁と直列になっている。並列部分の合成抵抗は 6×2/(6+2)=1.5 Ω なので、回路全体は 3+1.5=4.5 Ω である。 Vは与えられていないが、大小を比べるだけなので都合のよい値でよい。V=4.5 Vとすると全電流は1 Aになる。 R₁には全電流1 Aが流れるので P₁=1²×3=3 W。 並列部分にかかる電圧は 1×1.5=1.5 V なので P₂=1.5²/6=0.375 W,P₃=1.5²/2=1.125 W。 大きい順に P₁(3)>P₃(1.125)>P₂(0.375) となり答(2)。 数を入れずに考えることもできる。並列の2本には同じ電圧がかかるので、P=V²/R より抵抗の小さいR₃のほうが大きい。したがって必ず P₃>P₂ である。またR₁は全電流を受け持ち、しかも抵抗が並列合成の1.5 Ωより大きいので P₁ が最大になる。この二つでP₁>P₃>P₂と決まる。 直列に並ぶ素子は電流が同じなので P=I²R で抵抗の大きいほうが大きく、並列に並ぶ素子は電圧が同じなので P=V²/R で抵抗の小さいほうが大きい。使い分けを間違えると順序が逆になる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 理論 問6
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  328. 問328.図のように,直流電源にスイッチS,抵抗5個を接続したブリッジ回路がある。この回路において,スイッチSを開いたとき,Sの両端間の電圧は1 Vであった。スイッチSを閉じたときに8 Ωの抵抗に流れる電流Iの値[A]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問328の図

    • 1.0.10
    • 2.0.75
    • 3.1.0
    • 4.1.4
    • 5.2.0

    正解:1.0.10

    解説:ブリッジの平衡していない枝に流れる電流を求める問題なので、テブナンの定理を使う。Sと8 Ωの直列枝を外し、その両端から見た等価電源を作る。 開放電圧は、設問が「Sを開いたときSの両端間の電圧は1 V」と与えてくれているので E₀=1 V である。 内部抵抗は、電源を短絡して枝の両端から見た抵抗になる。電源を短絡すると、上側の節点から見て 1 Ωと4 Ωが並列、下側の節点から見て 2 Ωと3 Ωが並列になり、それが直列につながる。 R₀=1×4/(1+4)+2×3/(2+3)=0.8+1.2=2.0 Ω。 したがってSを閉じたときの電流は I=1/(2.0+8)=0.10 A。答(1)。 (3)の1.0は、内部抵抗を無視して 1 V を 1 Ω 相当で割ったような扱いをした場合に出る。8 Ωだけで割っても 0.125 で、これも選択肢には無い。内部抵抗2 Ωを足すかどうかで答が変わるので、必ず求める。 開放電圧が与えられているので、電源電圧5 Vや各抵抗の分圧を追いかける必要はない。実際に確かめると、Sを開いたときは上の枝が1+4=5 Ω、下の枝が2+3=5 Ωで、どちらにも1 Aが流れ、Sの両端の電位差は 1×1−1×2 の大きさで1 Vとなり、設問の条件と合う。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 理論 問7
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  329. 問329.図のように,静電容量2 μFのコンデンサ,R[Ω]の抵抗を直列に接続した。この回路に,正弦波交流電圧10 V,周波数1 000 Hzを加えたところ,電流0.1 Aが流れた。抵抗Rの値[Ω]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問329の図

    • 1.4.50
    • 2.20.4
    • 3.30.3
    • 4.60.5
    • 5.79.6

    正解:4.60.5

    解説:まず回路全体のインピーダンスを電圧と電流から出す。 Z=V/I=10/0.1=100 Ω。 つぎに容量性リアクタンスを求める。 X_C=1/(2πfC)=1/(2π×1 000×2×10⁻⁶)≒79.6 Ω。 抵抗とコンデンサの直列なので Z=√(R²+X_C²) が成り立ち R=√(Z²−X_C²)=√(100²−79.6²)=√(10 000−6 336)=√3 664≒60.5 Ω。答(4)。 (5)の79.6はX_Cそのもので、抵抗ではない。求めるのはRなので、Zから直角三角形の残りの辺として取り出す。 直列回路では R と X_C を単純に足し引きしてはいけない。100−79.6=20.4 とすると(2)になるが、抵抗とリアクタンスは位相が90°違うので、大きさは二乗して足す。この「引いてしまう」誤りをそのまま選択肢にしてあるので注意する。 確かめとして力率を見ると cosθ=R/Z=60.5/100=0.605 で、抵抗とリアクタンスが同じくらいの回路として無理のない値になっている。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 理論 問8
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  330. 問330.図のように,R[Ω]の抵抗,インダクタンスL[H]のコイル,静電容量C[F]のコンデンサと電圧V̇[V],角周波数ω[rad/s]の交流電源からなる二つの回路AとBがある。両回路においてそれぞれω²LC=1が成り立つとき,各回路における図中の電圧ベクトルと電流ベクトルの位相の関係として,正しいものの組合せを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,ベクトル図における進み方向は反時計回りとする。 (選択肢は原本から切り出したベクトル図で示す。各図とも左が回路A,右が回路Bである。)問330の図

    • 1.回路A=上 V̇_L / 右 V̇_R(V̇と同方向) / 下 V̇_C  回路B=上 İ_L / 右 İ_R(V̇と同方向) / 下 İ_C選択肢1
    • 2.回路A=上 V̇_L / 右 V̇_R(V̇と同方向) / 下 V̇_C  回路B=上 İ_C / 右 İ_R(V̇と同方向) / 下 İ_L選択肢2
    • 3.回路A=上 V̇_C / 右 V̇_R(V̇と同方向) / 下 V̇_L  回路B=上 İ_L / 右 İ_R(V̇と同方向) / 下 İ_C選択肢3
    • 4.回路A=上 V̇_C / 右 V̇_L(V̇と同方向) / 下 V̇_R  回路B=上 İ_C / 右 İ_R(V̇と同方向) / 下 İ_L選択肢4
    • 5.回路A=上 V̇_C / 右 V̇_R(V̇と同方向) / 下 V̇_L  回路B=上 İ_C / 右 İ_L(V̇と同方向) / 下 İ_R選択肢5

    正解:2.回路A=上 V̇_L / 右 V̇_R(V̇と同方向) / 下 V̇_C  回路B=上 İ_C / 右 İ_R(V̇と同方向) / 下 İ_L

    解説:ω²LC=1 は ωL=1/(ωC) と同じで、コイルとコンデンサのリアクタンスの大きさが等しい共振の条件である。 回路A(直列)を見る。直列共振ではリアクタンスが打ち消し合ってインピーダンスはRだけになり、電流İは電源電圧V̇と同相になる。この電流を基準にすると、V̇_R=Rİ は電流と同相だからV̇とも同相で右向き。V̇_L=jωLİ は電流より90°進むので上向き。V̇_C=−j(1/ωC)İ は90°遅れるので下向き。大きさは V̇_L と V̇_C が等しく、足すと零になる。 回路B(並列)を見る。並列では電圧V̇が共通なのでV̇を基準にする。İ_R=V̇/R は同相で右向き。İ_L=V̇/(jωL) は電圧より90°遅れるので下向き。İ_C=jωCV̇ は90°進むので上向き。 したがって回路Aは「上がV̇_L・下がV̇_C」、回路Bは「上がİ_C・下がİ_L」となる。この組合せは(2)だけである。答(2)。 (1)は回路Aは合っているが回路BでİとCの上下が逆になっている。コイルは電流が遅れ、コンデンサは電流が進む、という向きを取り違えたものである。 直列と並列で上下が入れ替わることが、この問題のすべてである。直列は電流が共通なので「コイルの電圧が進む」、並列は電圧が共通なので「コンデンサの電流が進む」と、何を基準にしているかをそのつど確かめる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 理論 問9
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  331. 問331.図の回路のスイッチを閉じたあとの電圧v(t)の波形を考える。破線から左側にテブナンの定理を適用することで,回路の時定数[s]とv(t)の最終値[V]の組合せとして,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,初めスイッチは開いており,回路は定常状態にあったとする。問331の図

    • 1.時定数 0.75 s / 最終値 10 V
    • 2.時定数 0.75 s / 最終値 2.5 V
    • 3.時定数 4 s / 最終値 2.5 V
    • 4.時定数 1 s / 最終値 10 V
    • 5.時定数 1 s / 最終値 0 V

    正解:2.時定数 0.75 s / 最終値 2.5 V

    解説:設問の指示どおり、破線から左側をテブナンの等価回路に置き換える。 開放電圧は、コンデンサを外した状態で1 Ωにかかる電圧である。10 Vが3 Ωと1 Ωで分圧されるので E₀=10×1/(3+1)=2.5 V。 内部抵抗は、電源を短絡して破線の位置から見た抵抗なので、3 Ωと1 Ωの並列で R₀=3×1/(3+1)=0.75 Ω。 したがって、スイッチを閉じたあとの回路は「2.5 Vの電源+0.75 Ωの抵抗+1 Fのコンデンサ」と同じである。 時定数は τ=R₀C=0.75×1=0.75 s。 最終値は、十分時間がたつと充電電流が零になり抵抗での電圧降下も零になるので、開放電圧そのままで v(∞)=2.5 V。答(2)。 (1)の10 Vは電源電圧をそのまま最終値としたもの。3 Ωがあるので、コンデンサの電圧が電源電圧まで上がることはない。 (3)の4 sは、内部抵抗を3+1=4 Ωと直列に足してしまった場合の値である。テブナンの内部抵抗は電源を短絡して求めるので、3 Ωと1 Ωは並列になる。 なお「初めスイッチは開いており定常状態」という条件から、スイッチを閉じる直前のコンデンサの電圧は0 Vである。0 Vから2.5 Vへ、時定数0.75 sで近づいていく。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 理論 問10
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  332. 問332.次の文章は,可変容量ダイオード(バリキャップやバラクタダイオードともいう)に関する記述である。 可変容量ダイオードとは,図に示す原理図のように (ア) 電圧V[V]を加えると静電容量が変化するダイオードである。p形半導体とn形半導体を接合すると,p形半導体のキャリヤ(図中の●印)とn形半導体のキャリヤ(図中の○印)がpn接合面付近で拡散し,互いに結合すると消滅して (イ) と呼ばれるキャリヤがほとんど存在しない領域が生じる。可変容量ダイオードに (ア) 電圧を印加し,その大きさを大きくすると, (イ) の領域の幅dが (ウ) なり,静電容量の値は (エ) なる。この特性を利用して可変容量ダイオードは (オ) などに用いられている。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問332の図

    • 1.逆方向 / 空乏層 / 広く / 小さく / 無線通信の同調回路
    • 2.順方向 / 空乏層 / 狭く / 小さく / 光通信の受光回路
    • 3.逆方向 / 空乏層 / 広く / 大きく / 光通信の受光回路
    • 4.順方向 / 反転層 / 狭く / 大きく / 無線通信の変調回路
    • 5.逆方向 / 反転層 / 広く / 小さく / 無線通信の同調回路

    正解:1.逆方向 / 空乏層 / 広く / 小さく / 無線通信の同調回路

    解説:(ア) 可変容量ダイオードは逆方向電圧を加えて使う。順方向にすると電流が流れてしまい、コンデンサとして働かない。 (イ) pn接合面付近でキャリヤが打ち消し合ってできる、キャリヤのほとんど無い領域を空乏層という。反転層はMOSトランジスタのゲート下にできる別の領域で、ここでは出てこない。 (ウ) 逆方向電圧を大きくすると、キャリヤがさらに接合面から引き離されるので、空乏層の幅dは広くなる。 (エ) 空乏層は平行板コンデンサの誘電体にあたる。C=εS/d なので、dが広くなれば静電容量は小さくなる。ここが「電圧で容量を変える」という働きの中心である。 (オ) 電圧で容量が変わるので、共振周波数を電圧で選べる。無線通信の同調回路(受信機の選局)に使われる。光通信の受光回路に使うのはフォトダイオードで、別のダイオードである。 逆方向/空乏層/広く/小さく/無線通信の同調回路となり答(1)。 (ウ)と(エ)は C=εS/d で必ず逆向きに動く。「広く」なのに「大きく」としている(3)は、この式と食い違うので、式を書けばその場で外せる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 理論 問11
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  333. 問333.次のような実験を真空の中で行った。 まず,箔検電器の上部アルミニウム電極に電荷Q[C]を与えたところ,箔が開いた状態になった。次に,箔検電器の上部電極に赤外光,可視光,紫外光の順に光を照射したところ,紫外光を照射したときに箔が閉じた。ただし,赤外光,可視光,紫外光の強度はいずれも上部電極の温度をほとんど上昇させない程度であった。 この実験から分かることとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問333の図

    • 1.電荷Qは正電荷であった可能性も負電荷であった可能性もある。
    • 2.紫外光が特定の強度よりも弱いとき箔はまったく閉じなくなる。
    • 3.赤外光を照射したとき上部電極に熱電子が吸収された。
    • 4.可視光を照射したとき上部電極の電気抵抗が大幅に低下した。
    • 5.紫外光を照射したとき上部電極から光電子が放出された。

    正解:5.紫外光を照射したとき上部電極から光電子が放出された。

    解説:紫外光のときだけ箔が閉じた、という一点から光電効果だと分かる。光電効果は、金属に当たる光の振動数がある値(限界振動数)を超えたときにだけ電子が飛び出す現象で、赤外光・可視光では起きず紫外光で起きた、という結果と合う。電子が飛び出せば電荷が減り、箔を開かせていた反発力が無くなって閉じる。したがって(5)が正しい。 他の記述を確かめる。 (1) 電子が飛び出して電荷が減ったのだから、もとの電荷は負でなければならない。正に帯電していたら、飛び出そうとする電子は引き戻されるうえ、電子が出れば正電荷はさらに増えて箔は開いたままになる。したがって「正であった可能性もある」は誤り。 (2) 光電効果が起きるかどうかを決めるのは光の振動数であって強度ではない。紫外光を弱くすると飛び出す電子の数が減って閉じるまでの時間は延びるが、まったく閉じなくなることはない。 (3) 熱電子は金属を高温にしたときに出るもので、しかも「吸収された」では箔が閉じる説明にならない。設問は温度がほとんど上がらない強度だと断っている。 (4) 電極の電気抵抗が下がっても、真空中では電荷の逃げ道が無いので箔は閉じない。 光電効果は「強度ではなく振動数で決まる」という点が要である。(2)はまさにそこを取り違えさせるために置かれている。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 理論 問12
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  334. 問334.演算増幅器及びそれを用いた回路に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問334の図

    • 1.演算増幅器には電源が必要である。
    • 2.演算増幅器の入力インピーダンスは,非常に大きい。
    • 3.演算増幅器は比較器として用いられることがある。
    • 4.図1の回路は正相増幅回路,図2の回路は逆相増幅回路である。
    • 5.図1の回路は,抵抗R_Sを0 Ωに(短絡)し,抵抗R_Fを∞ Ωに(開放)すると,ボルテージホロワである。

    正解:5.図1の回路は,抵抗R_Sを0 Ωに(短絡)し,抵抗R_Fを∞ Ωに(開放)すると,ボルテージホロワである。

    解説:図1は入力を非反転入力(+端子)に加えているので正相増幅回路で、その電圧増幅度は A=1+R_F/R_S である。 ここでR_S=0 Ω(短絡)、R_F=∞ Ω(開放)とすると R_F/R_S は無限大になり、増幅度は1にならない。ボルテージホロワ(増幅度1)にするには、逆にR_Fを0 Ω(短絡)にするか、R_Sを∞ Ω(開放)にする。したがって(5)が誤りで、これが答になる。 他の記述を確かめる。(1)演算増幅器は内部にトランジスタを持つ能動素子なので、正負の電源が要る。(2)入力インピーダンスは非常に大きく、理想的には無限大として扱う。だから+端子や−端子には電流が流れ込まないとみなせる。(3)帰還をかけずに使えば、二つの入力の大小で出力が飽和まで振れる比較器になる。(4)図1は入力が+端子で正相増幅回路、図2は入力がR_Sを通って−端子に入り+端子が接地されているので逆相増幅回路である。 (4)が正しいことを確かめておくと、(5)が図1=正相増幅回路についての記述だとはっきりする。増幅度の式 1+R_F/R_S を書いてから0と∞を代入すれば、迷わずに判定できる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 理論 問13
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  335. 問335.物理現象と,その計測・検出のための代表的なセンサの原理との組合せとして,不適切なものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.光 / 電磁誘導に関するファラデーの法則
    • 2.超音波 / 圧電現象
    • 3.温度 / ゼーベック効果
    • 4.圧力 / ピエゾ抵抗効果
    • 5.磁気 / ホール効果

    正解:1.光 / 電磁誘導に関するファラデーの法則

    解説:電磁誘導に関するファラデーの法則は、磁束の変化が起電力を生むという法則で、光を検出する原理にはならない。光を検出するのは、光電効果を使う光電管や、半導体のpn接合で光起電力を生じる太陽電池・フォトダイオード、光で抵抗が変わる光導電効果を使うCdSセルなどである。したがって(1)が不適切で、これが答になる。 他の組合せを確かめる。 (2)超音波と圧電現象。圧電素子は力を加えると電圧を生じ、逆に電圧を加えると変形する。この両方向の性質で超音波の送信と受信ができる。超音波センサや魚群探知機の原理である。 (3)温度とゼーベック効果。二種類の金属をつないで両端に温度差をつけると起電力が生じる。熱電対の原理で、温度計として広く使われる。 (4)圧力とピエゾ抵抗効果。半導体にひずみを与えると抵抗率が変わる。ダイヤフラムの変形を抵抗変化として読む半導体圧力センサの原理である。 (5)磁気とホール効果。電流を流した導体や半導体に磁界を加えると、電流と磁界の両方に垂直な向きに電圧が生じる。ホール素子として磁界の測定や回転位置の検出に使われる。 なお電磁誘導そのものは、回転速度の検出(発電機式のタコジェネレータ)や電流の検出(変流器)には使える。使えない相手が「光」だという点がこの問題の要である。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 理論 問14
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  336. 問336.図のように,線間電圧(実効値)200 Vの対称三相交流電源に,1台の単相電力計W₁,X=4 Ωの誘導性リアクタンス3個,R=9 Ωの抵抗3個を接続した回路がある。単相電力計W₁の電流コイルはa相に接続し,電圧コイルはb−c相間に接続され,指示は正の値を示していた。この回路について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,対称三相交流電源の相順は,a,b,cとし,単相電力計W₁の損失は無視できるものとする。 〔小問(a)〕 R=9 Ωの抵抗に流れる電流I_abの実効値[A]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問336の図

    • 1.6.77
    • 2.13.3
    • 3.17.3
    • 4.23.1
    • 5.40.0

    正解:2.13.3

    解説:抵抗はΔ結線なので、そのままでは線電流と枝の電流が違って扱いにくい。Δ結線をY結線に直してから解く。 ΔをYに直すと抵抗は1/3になるので R_Y=9/3=3 Ω。 1相分のインピーダンスは、線路の誘導性リアクタンスと直列になって Ż=3+j4,|Ż|=√(3²+4²)=5 Ω。 1相分の電圧(相電圧)は E=200/√3≒115.5 V なので、線電流は I=115.5/5≒23.1 A。 Δ結線の枝に流れる電流は線電流の1/√3だから I_ab=23.1/√3≒13.3 A。答(2)。 (4)の23.1は線電流そのもので、Δの枝の電流ではない。Δ結線では線電流のほうが√3倍大きいので、最後に必ず√3で割る。 (3)の17.3は 200/(√3×…) のように相電圧と線間電圧を取り違えた場合などに近い値である。Y換算したあとの1相分にかかるのは相電圧115.5 Vであって、線間電圧200 Vではない。 Δ-Y変換で抵抗を1/3にすると同時に、最後に電流を√3で割る——この二つは対になっている。片方だけ忘れると3倍または1/3倍ずれる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 理論 問15(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  337. 問337.図のように,線間電圧(実効値)200 Vの対称三相交流電源に,1台の単相電力計W₁,X=4 Ωの誘導性リアクタンス3個,R=9 Ωの抵抗3個を接続した回路がある。単相電力計W₁の電流コイルはa相に接続し,電圧コイルはb−c相間に接続され,指示は正の値を示していた。この回路について,次の問に答えよ。 ただし,対称三相交流電源の相順は,a,b,cとし,単相電力計W₁の損失は無視できるものとする。 〔小問(b)〕 単相電力計W₁の指示値[kW]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 (小問(a)より,1相分のインピーダンスはŻ=3+j4で線電流は約23.1 Aである。)問337の図

    • 1.0
    • 2.2.77
    • 3.3.70
    • 4.4.80
    • 5.6.40

    正解:3.3.70

    解説:単相電力計の指示は「電圧コイルにかかる電圧」×「電流コイルを流れる電流」×「その二つの位相差の余弦」である。電圧コイルはb−c相間、電流コイルはa相なので、V̇_bc と İ_a の関係を求める。 相電圧を V̇_a=E∠0°,V̇_b=E∠−120°,V̇_c=E∠120°(E≒115.5 V)とすると V̇_bc=V̇_b−V̇_c=E(∠−120°−∠120°)=200∠−90° V。 線間電圧の大きさは200 Vで、位相はV̇_aより90°遅れている。 一方、a相の電流は İ_a=V̇_a/Ż=115.5∠0°/(5∠53.13°)=23.1∠−53.13° A。 インピーダンス角は tan⁻¹(4/3)=53.13°である。 二つの位相差は −90°−(−53.13°)=−36.87° なので W₁=200×23.1×cos(−36.87°)=200×23.1×0.8≒3 700 W=3.70 kW。答(3)。 位相差が 36.87° になるのは、電圧コイルの V̇_bc がもともと90°遅れていて、そこから電流の遅れ53.13°を差し引くからである。つまりこの接続の指示は 200×23.1×cos(90°−53.13°) で、cos(90°−θ)=sinθ を使えば「線間電圧×線電流×sin(インピーダンス角)」とも書ける。無効電力を1台の電力計で測る接続として知られている形である。 (1)の0は、電圧コイルと電流コイルが直交して指示が零になる場合の値で、負荷が純抵抗(θ=0)のときにそうなる。この回路は誘導性なので零にはならない。 設問が「指示は正の値を示していた」と断っているのは、位相差が90°を超えて負にならないことを教えるためである。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 理論 問15(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  338. 問338.最大目盛150 V,内部抵抗18 kΩの直流電圧計V₁と最大目盛300 V,内部抵抗30 kΩの直流電圧計V₂の二つの直流電圧計がある。ただし,二つの直流電圧計は直動式指示電気計器を使用し,固有誤差はないものとする。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 二つの直流電圧計を直列に接続して使用したとき,測定できる電圧の最大の値[V]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.150
    • 2.225
    • 3.300
    • 4.400
    • 5.450

    正解:4.400

    解説:直動式の電圧計は、内部に流れる電流で針が振れる。最大目盛は「内部抵抗にその電流が流れたときの電圧」なので、まず各計器が満目盛になるときの電流を出す。 V₁:150/18 000≒8.33 mA V₂:300/30 000=10 mA 直列につなぐと両方に同じ電流が流れる。したがって流せる電流は小さいほうの8.33 mAが上限で、これを超えるとV₁が振り切れてしまう。 8.33 mAのとき、それぞれの読みは V₁:150 V(満目盛) V₂:8.33×10⁻³×30 000=250 V となり、測定できる最大の電圧は 150+250=400 V。答(4)。 (5)の450は、両方が同時に満目盛になると考えて 150+300 とした値である。直列では電流が共通なので、満目盛電流の違う二つが同時に振り切れることはない。 (2)の225は、二つの内部抵抗の比から分圧だけを考えた場合などに出る値である。決め手は電圧の比ではなく、許される電流の小さいほうである。 感度(満目盛電流)が違う計器を直列にするときは、必ず感度の低いほう=満目盛電流の小さいほうが上限を決める、と覚える。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 理論 問16(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  339. 問339.最大目盛150 V,内部抵抗18 kΩの直流電圧計V₁と最大目盛300 V,内部抵抗30 kΩの直流電圧計V₂の二つの直流電圧計がある。ただし,二つの直流電圧計は直動式指示電気計器を使用し,固有誤差はないものとする。次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 次に,直流電圧450 Vの電圧を測定するために,二つの直流電圧計の指示を最大目盛にして測定したい。そのためには,直流電圧計 (ア) に,抵抗 (イ) kΩを (ウ) に接続し,これに直流電圧計 (エ) を直列に接続する。このように接続して測定することで,各直流電圧計の指示を最大目盛にして測定をすることができる。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア) V₁ / (イ) 90 / (ウ) 直列 / (エ) V₂
    • 2.(ア) V₁ / (イ) 90 / (ウ) 並列 / (エ) V₂
    • 3.(ア) V₂ / (イ) 90 / (ウ) 並列 / (エ) V₁
    • 4.(ア) V₁ / (イ) 18 / (ウ) 並列 / (エ) V₂
    • 5.(ア) V₂ / (イ) 18 / (ウ) 直列 / (エ) V₁

    正解:2.(ア) V₁ / (イ) 90 / (ウ) 並列 / (エ) V₂

    解説:二つの計器を直列にして両方を満目盛にできれば、測れる電圧は 150+300=450 V になり、ちょうど目的に合う。問題は、満目盛電流がV₁は8.33 mA、V₂は10 mAと違うことである。 そこで、電流の多いほうを主線に置き、少ないほうには余った電流を横へ逃がしてやる。すなわちV₁に抵抗を並列に接続し、その抵抗に差の電流を流す。 逃がすべき電流は 10−8.33≒1.667 mA。 この抵抗にはV₁と同じ150 Vがかかるので R=150/(1.667×10⁻³)≒90 000 Ω=90 kΩ。 したがって(ア)V₁、(イ)90、(ウ)並列、(エ)V₂となり答(2)。 (1)のように直列に入れると、その抵抗ぶんだけ電圧を食うだけで電流は分けられず、V₁を満目盛にできない。分流させたいのだから並列である。 (4)の18 kΩは、V₁の内部抵抗と同じ値を並列にした場合で、そのときは電流がちょうど半分ずつに分かれて逃がす電流が8.33 mAになってしまう。必要なのは1.667 mAなので、内部抵抗の5倍にあたる90 kΩになる。 検算をすると、90 kΩと18 kΩの並列は15 kΩ。ここに10 mAを流すと 150 V となり、V₁は確かに満目盛である。合計の電圧は 150+10×10⁻³×30 000=150+300=450 V で条件に合う。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 理論 問16(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  340. 問340.図のように,誘電体の種類,比誘電率,絶縁破壊電界,厚さがそれぞれ異なる三つの平行板コンデンサ①〜③がある。極板の形状と大きさは同一で,コンデンサの端効果,初期電荷及び漏れ電流は無視できるものとする。上側の極板に電圧V₀[V]の直流電源を接続し,下側の極板を接地した。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 各平行板コンデンサへの印加電圧の大きさが同一のとき,極板間の電界の強さの大きい順として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問340の図

    • 1.① > ② > ③
    • 2.① > ③ > ②
    • 3.② > ① > ③
    • 4.③ > ① > ②
    • 5.③ > ② > ①

    正解:5.③ > ② > ①

    解説:平行板コンデンサの内部は平等電界なので、電界の強さは E=V/d で決まる。印加電圧Vが同じなら、厚さdが薄いほど電界は強い。比誘電率も絶縁破壊電界も、この小問には関係しない。 図から厚さを読むと ①4.0 mm、②1.0 mm、③0.5 mm である。同じ電圧Vを加えたときの電界は ①:V/4.0,②:V/1.0,③:V/0.5=2V となり、大きい順に ③>②>① である。答(5)。 厚さの順序をそのまま裏返しただけなので、比誘電率1・2・4という並びに引きずられて①>②>③としないこと。比誘電率が効くのは静電容量 C=ε₀ε_r S/d のほうで、電界の強さには現れない。 誘電体の中の電界が V/d で決まる、というのは「電圧は電界を距離で積分したもの」という関係そのものである。誘電体を入れると同じ電圧でも蓄えられる電荷は増えるが、電界の強さは変わらない。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 理論 問17(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  341. 問341.図のように,誘電体の種類,比誘電率,絶縁破壊電界,厚さがそれぞれ異なる三つの平行板コンデンサ①〜③がある。極板の形状と大きさは同一で,コンデンサの端効果,初期電荷及び漏れ電流は無視できるものとする。上側の極板に電圧V₀[V]の直流電源を接続し,下側の極板を接地した。次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 各平行板コンデンサへの印加電圧をそれぞれ徐々に上昇し,極板間の電界の強さが絶縁破壊電界に達したときの印加電圧(絶縁破壊電圧)の大きさの大きい順として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問341の図

    • 1.① > ② > ③
    • 2.① > ③ > ②
    • 3.② > ① > ③
    • 4.③ > ① > ②
    • 5.③ > ② > ①

    正解:2.① > ③ > ②

    解説:電界の強さは E=V/d なので、これを逆に解くと絶縁破壊が起きる電圧は V=(絶縁破壊電界)×(厚さ) である。図の値をそのまま掛ける。 ①:10 kV/mm×4.0 mm=40 kV ②:20 kV/mm×1.0 mm=20 kV ③:50 kV/mm×0.5 mm=25 kV 大きい順に ①(40)>③(25)>②(20) となり答(2)。 小問(a)では厚さの薄い③が最も電界が強かったが、絶縁破壊電圧では①が最大になる。同じ図から逆の順序が出てくるところがこの問題の狙いである。電界の強さは薄いほど有利に見えるが、耐えられる電圧は「絶縁破壊電界×厚さ」なので、厚さが効いてくる。 ②と③の順序が入れ替わる点にも注意する。③は絶縁破壊電界が②の2.5倍あるが、厚さが半分なので、積は 25 kV と 20 kV でわずかに③が上になる。どちらか一方の値だけ見て決めると取り違える。 (5)は小問(a)の答をそのまま持ってきた場合の並びである。同じ①〜③でも問われているものが違うので、必ず掛け算をやり直す。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 理論 問17(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  342. 問342.図1に示すエミッタ接地トランジスタ増幅回路について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,I_B[μA],I_C[mA]はそれぞれベースとコレクタの直流電流であり,i_b[μA],i_c[mA]はそれぞれの信号分である。また,V_BE[V],V_CE[V]はそれぞれベース−エミッタ間とコレクタ−エミッタ間の直流電圧であり,v_be[V],v_ce[V]はそれぞれの信号分である。さらに,v_i[V],v_o[V]はそれぞれ信号の入力電圧と出力電圧,V_CC[V]はバイアス電源の直流電圧,R₁[kΩ]とR₂[kΩ]は抵抗,C₁[F],C₂[F]はコンデンサである。なお,R₂=1 kΩであり,使用する信号周波数においてC₁,C₂のインピーダンスは無視できるほど十分小さいものとする。 〔小問(a)〕 図2はトランジスタの出力特性である。トランジスタの動作点をV_CE=(1/2)V_CC=6 Vに選ぶとき,動作点でのベース電流I_Bの値[μA]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問342の図

    • 1.20
    • 2.25
    • 3.30
    • 4.35
    • 5.40

    正解:3.30

    解説:図1の回路で、コレクタ側はV_CC=12 VからR₂=1 kΩを通ってコレクタにつながっている。したがって直流について V_CC=I_C R₂+V_CE が成り立ち、これを電流について書くと I_C=(V_CC−V_CE)/R₂=(12−V_CE)/1 [mA] となる。これが図2に引くべき直流負荷線である。 動作点は V_CE=6 V と指定されているので I_C=(12−6)/1=6 mA。 図2の出力特性で (V_CE, I_C)=(6 V, 6 mA) を通る曲線を読むと I_B=30 μA の曲線である。答(3)。 図2は曲線が10 μAごとに描かれ、I_Cはおよそ 10 μAあたり2 mA の間隔で並んでいる(10 μA→2 mA、20 μA→4 mA、…)。6 mAはちょうど30 μAの高さである。 電流増幅率でいえば h_FE=I_C/I_B=6 mA/30 μA=200 にあたる。この値が図2全体で保たれていることも、読み取りが正しいことの確かめになる。 V_CE を V_CC の半分に選ぶのは、出力電圧が上にも下にも同じだけ振れるようにするためである。小問(b)はその振れ幅を求める問題になっている。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 理論 問18(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  343. 問343.図1に示すエミッタ接地トランジスタ増幅回路について,次の問に答えよ。 ただし,I_B[μA],I_C[mA]はそれぞれベースとコレクタの直流電流であり,i_b[μA],i_c[mA]はそれぞれの信号分である。また,V_BE[V],V_CE[V]はそれぞれベース−エミッタ間とコレクタ−エミッタ間の直流電圧であり,v_be[V],v_ce[V]はそれぞれの信号分である。さらに,v_i[V],v_o[V]はそれぞれ信号の入力電圧と出力電圧,V_CC[V]はバイアス電源の直流電圧,R₁[kΩ]とR₂[kΩ]は抵抗,C₁[F],C₂[F]はコンデンサである。なお,R₂=1 kΩであり,使用する信号周波数においてC₁,C₂のインピーダンスは無視できるほど十分小さいものとする。 〔小問(b)〕 小問(a)の動作点において,図1の回路に交流信号電圧v_iを入力すると,最大値10 μAの交流信号電流i_bと小問(a)の直流電流I_Bの和がベース(B)に流れた。このとき,図2の出力特性を使って求められる出力交流信号電圧v_o(=v_ce)の最大値[V]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,動作点付近においてトランジスタの出力特性は直線で近似でき,信号波形はひずまないものとする。 (小問(a)より,動作点のベース電流はI_B=30 μA,V_CE=6 Vである。)問343の図

    • 1.1.0
    • 2.1.5
    • 3.2.0
    • 4.2.5
    • 5.3.0

    正解:3.2.0

    解説:ベース電流は動作点の30 μAを中心に、最大値10 μAの信号が重なるので 20 μA 〜 40 μA のあいだを振れる。この両端で動作点がどこまで動くかを、直流負荷線 I_C=(12−V_CE)/1 [mA] の上で追う。 I_B=40 μAのとき、図2から I_C=8 mA。負荷線より V_CE=12−8×1=4 V。 I_B=20 μAのとき、図2から I_C=4 mA。負荷線より V_CE=12−4×1=8 V。 したがって V_CE は 6 V を中心に 4 V〜8 V を振れる。振幅(最大値)は v_o=8−6=6−4=2.0 V。答(3)。 (5)の3.0は、振れ幅そのもの(8−4=4 V)の半分ではなく別の取り方をした場合に出る値である。求められているのは最大値=振幅なので、全振幅4 Vの半分の2 Vになる。 入力の10 μAに対して出力が2 Vなので、増幅の様子も確かめられる。I_Bが10 μA増えるとI_Cは2 mA増え、それがR₂=1 kΩで2 Vの電圧になる、という筋道である。 ベース電流が増えるとコレクタ電流が増え、R₂での電圧降下が増えるので V_CE は下がる。入力と出力の位相が逆になるのがエミッタ接地増幅回路の特徴で、この計算にもそれが表れている。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 理論 問18(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  344. 問344.図のように,真空中に点P,点A,点Bが直線上に配置されている。点PはQ[C]の点電荷を置いた点とし,A−B間に生じる電位差の絶対値を|V_AB|[V]とする。次の(a)〜(d)の四つの実験を個別に行ったとき,|V_AB|[V]の値が最小となるものと最大となるものの実験の組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 [実験内容] (a) P−A間の距離を2 m,A−B間の距離を1 mとした。 (b) P−A間の距離を1 m,A−B間の距離を2 mとした。 (c) P−A間の距離を0.5 m,A−B間の距離を1 mとした。 (d) P−A間の距離を1 m,A−B間の距離を0.5 mとした。問344の図

    • 1.(a)と(b)
    • 2.(a)と(c)
    • 3.(a)と(d)
    • 4.(b)と(c)
    • 5.(c)と(d)

    正解:2.(a)と(c)

    解説:点電荷から距離r[m]離れた点の電位は V=Q/(4πε₀r) で、rに反比例する。したがってA−B間の電位差は |V_AB|=Q/(4πε₀)×|1/r_A−1/r_B| となり、比例定数を除いた |1/r_A−1/r_B| の大小を比べればよい。r_Aは点Pから点Aまで、r_Bは点Pから点Bまでの距離である。 (a) r_A=2,r_B=2+1=3 → |1/2−1/3|=1/6≒0.167 (b) r_A=1,r_B=1+2=3 → |1−1/3|=2/3≒0.667 (c) r_A=0.5,r_B=0.5+1=1.5 → |2−0.667|=1.333 (d) r_A=1,r_B=1+0.5=1.5 → |1−0.667|=0.333 最小は(a)、最大は(c)となり答(2)。 注意すべきは、r_Bが「A−B間の距離」そのものではなく「P−A間+A−B間」だという点である。電位はあくまで点Pからの距離で決まるので、点Bまでの距離は足し算になる。ここを取り違えると別の順序になる。 電位は距離の逆数なので、点Pに近いほど1点の変化が大きく効く。(c)は点Aが0.5 mと最も近いため、わずかな距離の違いで電位が大きく変わり、電位差が最大になる。逆に(a)は点Aも点Bも遠く、電位の変化がゆるやかなので電位差が最小になる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 理論 問1
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  345. 問345.図のように,極板間距離d[mm]と比誘電率ε_rが異なる平行板コンデンサが接続されている。極板の形状と大きさは全て同一であり,コンデンサの端効果,初期電荷及び漏れ電流は無視できるものとする。印加電圧を10 kVとするとき,図中の二つのコンデンサ内部の電界の強さE_A及びE_Bの値[kV/mm]の組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問345の図

    • 1.E_A=0.25 / E_B=0.67
    • 2.E_A=0.25 / E_B=1.5
    • 3.E_A=1.0 / E_B=1.0
    • 4.E_A=4.0 / E_B=0.67
    • 5.E_A=4.0 / E_B=1.5

    正解:3.E_A=1.0 / E_B=1.0

    解説:直列につないだコンデンサには同じ電荷が蓄えられる。極板の面積が同一なので電束密度Dも同じになり、各コンデンサの内部の電界は E=D/(ε₀ε_r) で、比誘電率ε_rだけで決まる。 E_Aを含む左の枝は、d=2 mm・3 mm・5 mmの三つが直列だが、比誘電率はどれもε_r=3で同じである。したがって三つとも電界の強さが等しく、その枝にかかる10 kVを厚さの合計で割ればよい。 E_A=10/(2+3+5)=10/10=1.0 kV/mm。 E_Bを含む中央の枝も、d=4 mm・6 mmの二つが直列で比誘電率はどちらもε_r=2である。同じように E_B=10/(4+6)=1.0 kV/mm。 したがって答(3)。 比誘電率が同じ枝では、電界は厚さによらず一様になり、枝全体を1枚の誘電体とみなして「電圧÷全厚さ」で求められる。厚さの違うコンデンサが直列でも、比誘電率が同じなら電界は変わらない、という点がこの問題の要である。 (1)や(4)は、自分の厚さだけで割った値(10/2=5、10/4=2.5…)や、電圧を厚さで分け合うと考えた場合に出る。枝の中で電界が一定なのだから、電圧は厚さに比例して分かれる。2 mmの部分にかかるのは 1.0×2=2 kV である。 右の枝(d=10 mm,ε_r=1)はE_A・E_Bとは無関係で、三つの枝が並列に10 kVを受けているだけである。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 理論 問2
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  346. 問346.図は積層した電磁鋼板の鉄心の磁化特性(ヒステリシスループ)を示す。図中のB[T]及びH[A/m]はそれぞれ磁束密度及び磁界の強さを表す。この鉄心にコイルを巻きリアクトルを製作し,商用交流電源に接続した。実効値がV[V]の電源電圧を印加すると図中に矢印で示す軌跡が確認された。コイル電流が最大のときの点は (ア) である。次に,電源電圧実効値が一定に保たれたまま,周波数がやや低下したとき,ヒステリシスループの面積は (イ) 。一方,周波数が一定で,電源電圧実効値が低下したとき,ヒステリシスループの面積は (ウ) 。最後に,コイル電流実効値が一定で,周波数がやや低下したとき,ヒステリシスループの面積は (エ) 。 上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問346の図

    • 1.(ア) 1 / (イ) 大きくなる / (ウ) 小さくなる / (エ) 大きくなる
    • 2.(ア) 2 / (イ) 大きくなる / (ウ) 小さくなる / (エ) あまり変わらない
    • 3.(ア) 3 / (イ) あまり変わらない / (ウ) あまり変わらない / (エ) 小さくなる
    • 4.(ア) 2 / (イ) 小さくなる / (ウ) 大きくなる / (エ) あまり変わらない
    • 5.(ア) 1 / (イ) 小さくなる / (ウ) 大きくなる / (エ) あまり変わらない

    正解:2.(ア) 2 / (イ) 大きくなる / (ウ) 小さくなる / (エ) あまり変わらない

    解説:ヒステリシスループの横軸は磁界の強さHで、H=NI/l よりコイル電流に比例する。したがってコイル電流が最大になるのは、Hが最も大きい点である。 (ア) 図の点2はループの右上の頂点で、Hが最大の点である。点1は原点(H=0,B=0)、点3はH=0でBが残っている残留磁束密度の点なので、どちらも電流最大ではない。 (イ) コイルに加わる電圧は V=4.44fΦN なので、Vが一定のまま周波数fが下がると磁束Φすなわち磁束密度Bが増える。ループは縦に大きく広がり、面積は大きくなる。 (ウ) 同じ式で、周波数が一定のまま電圧Vが下がると磁束密度Bが減る。ループは縦に縮み、面積は小さくなる。 (エ) ヒステリシスループはBとHの関係を表す材料そのものの性質で、周波数にはほとんどよらない。コイル電流実効値が一定ならHの振れ幅が同じなので、周波数が変わってもループの形はあまり変わらない。 点2/大きくなる/小さくなる/あまり変わらないとなり答(2)。 (イ)と(ウ)は V=4.44fΦN の同じ式から、fとVのどちらを動かすかで逆向きに出てくる。 (エ)は「ヒステリシス損はループの面積×周波数」であって、面積そのものは周波数によらない、という区別が問われている。損失が周波数に比例するのは、1秒あたりにループを回る回数が増えるからである。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 理論 問3
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  347. 問347.図のように,磁路の長さl=0.2 m,断面積S=1×10⁻⁴ m²の環状鉄心に巻数N=8 000の銅線を巻いたコイルがある。このコイルに直流電流I=0.1 Aを流したとき,鉄心中の磁束密度はB=1.28 Tであった。このときの鉄心の透磁率μの値[H/m]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,コイルによって作られる磁束は,鉄心中を一様に通り,鉄心の外部に漏れないものとする。問347の図

    • 1.1.6×10⁻⁴
    • 2.2.0×10⁻⁴
    • 3.2.4×10⁻⁴
    • 4.2.8×10⁻⁴
    • 5.3.2×10⁻⁴

    正解:5.3.2×10⁻⁴

    解説:まずアンペアの周回路の法則から磁界の強さを求める。環状鉄心では磁路の長さlに沿って H l=N I が成り立つので H=N I/l=8 000×0.1/0.2=4 000 A/m。 つぎに B=μH の関係から透磁率を出す。 μ=B/H=1.28/4 000=3.2×10⁻⁴ H/m。答(5)。 断面積S=1×10⁻⁴ m²はこの小問では使わない。磁束Φ=BSを求めるときに要る値で、透磁率を出すだけなら不要である。与えられた数値をすべて使わなければならない、と考えないこと。 真空の透磁率は μ₀=4π×10⁻⁷≒1.26×10⁻⁶ H/m なので、比透磁率は μ_r=3.2×10⁻⁴/1.26×10⁻⁶≒254 となり、鉄心の材料として無理のない値である。この確かめをしておくと桁の取り違えに気づける。 NI=8 000×0.1=800 A(起磁力)を磁路の長さ0.2 mで割る、という手順を固定する。巻数と電流を掛けてから長さで割る、の順である。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 理論 問4
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  348. 問348.図のように,七つの抵抗及び電圧E=100 Vの直流電源からなる回路がある。この回路において,A−D間,B−C間の各電位差を測定した。このとき,A−D間の電位差の大きさ[V]及びB−C間の電位差の大きさ[V]の組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問348の図

    • 1.A−D間 28 / B−C間 60
    • 2.A−D間 40 / B−C間 72
    • 3.A−D間 60 / B−C間 28
    • 4.A−D間 68 / B−C間 80
    • 5.A−D間 72 / B−C間 40

    正解:5.A−D間 72 / B−C間 40

    解説:回路の形をほどく。電源の+側の節点をP、−側の節点をNとすると、Pから右側の節点Qまでのあいだに「60 Ωの枝」と「20+20+20=60 Ωの枝(A・Bはその途中の点)」が並列に入り、QからNまでは「4+6+10=20 Ωの枝(D・Cはその途中の点)」がつながっている。 並列部分は 60∥60=30 Ω なので、回路全体は 30+20=50 Ω。電源電流は I=100/50=2 A。 この2 Aは下の枝をそのまま流れ、並列部分では1 Aずつに分かれる。 各点の電位を、Nを0 Vとして求める。P=100 Vである。 並列部分の電圧降下は 2×30=60 V なので Q=100−60=40 V。 中段の枝(1 A):A=100−1×20=80 V,B=100−1×40=60 V。 下段の枝(2 A、QからNへ流れる):Nから逆にたどると D=0+2×4=8 V,C=8+2×6=20 V,そしてQ=20+2×10=40 V となり、上で求めたQと一致する。 したがって |V_AD|=|80−8|=72 V,|V_BC|=|60−20|=40 V。答(5)。 下段の枝には全電流2 Aが流れ、中段の枝には半分の1 Aしか流れない。この違いを見落として両方を同じ電流で計算すると値が合わなくなる。 最後にQを二通りで求めて一致することを確かめておくと、電位の追い方が正しいことの検算になる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 理論 問5
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  349. 問349.図に示す直流回路は,100 Vの直流電圧源に直流電流計を介して10 Ωの抵抗が接続され,50 Ωの抵抗と抵抗R[Ω]が接続されている。電流計は5 Aを示している。抵抗R[Ω]で消費される電力の値[W]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。なお,電流計の内部抵抗は無視できるものとする。問349の図

    • 1.2
    • 2.10
    • 3.20
    • 4.100
    • 5.200

    正解:5.200

    解説:電流計が示す5 Aは、10 Ωの抵抗を流れる全電流である。まずこの抵抗での電圧降下を出す。 5×10=50 V。 電源電圧は100 Vなので、並列部分(Rと50 Ω)にかかる電圧は 100−50=50 V。 50 Ωの抵抗を流れる電流は 50/50=1 A。 したがってRを流れる電流は 5−1=4 A。 Rで消費される電力は「電圧×電流」で P=50×4=200 W。答(5)。 Rの値そのものを出すなら R=50/4=12.5 Ω だが、電力を求めるだけなら電圧と電流の積で足りる。 (4)の100は、50 Ωを流れる電流1 Aと全電圧100 Vを掛けるなど、対応しない電圧と電流を掛けた場合に出る。電力を求めるときは、必ず同じ素子の電圧と電流を組にする。 検算として全体の電力収支を見る。電源が出す電力は 100×5=500 W、10 Ωで 5²×10=250 W、50 Ωで 50×1=50 W、Rで200 W。合計 250+50+200=500 W で一致する。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 理論 問6
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  350. 問350.図のように,三つの抵抗R₁[Ω],R₂[Ω],R₃[Ω]とインダクタンスL[H]のコイルと静電容量C[F]のコンデンサが接続されている回路にV[V]の直流電源が接続されている。定常状態において直流電源を流れる電流の大きさを表す式として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問350の図

    • 1.V/R₃
    • 2.V÷{1/(1/R₁+1/R₂)}
    • 3.V÷{1/(1/R₁+1/R₃)}
    • 4.V÷{1/(1/R₂+1/R₃)}
    • 5.V÷{1/(1/R₁+1/R₂+1/R₃)}

    正解:4.V÷{1/(1/R₂+1/R₃)}

    解説:定常状態の直流回路では、コンデンサは電流を流さない(開放と同じ)、コイルは電圧降下を生じない(短絡と同じ)と扱える。 CとR₁が直列になっている枝は、Cが開放なので電流がまったく流れない。したがってR₁は回路から消える。 LとR₂が直列になっている枝は、Lが短絡なのでR₂だけが残る。 R₃の枝はそのままR₃である。 残るのはR₂とR₃の並列だけなので、合成抵抗は 1/(1/R₂+1/R₃) となり、電源を流れる電流の大きさは I=V÷{1/(1/R₂+1/R₃)}=V(1/R₂+1/R₃)。答(4)。 選択肢は「V÷合成抵抗」の形で書かれているので、どの抵抗が残るかだけを判断すればよい。 (5)は三つとも残るとした場合で、コンデンサが直流を流さないことを見落としている。(1)はコイルの枝まで消してしまった場合である。 「コンデンサは直流を通さない・コイルは直流に対してただの導線」という二つを、枝ごとに当てはめる。定常状態と断ってあるのは、過渡状態を考えなくてよいという指示である。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 理論 問7
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  351. 問351.図の回路において,正弦波交流電源と直流電源を流れる電流Iの実効値[A]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,E_aは交流電圧の実効値[V],E_dは直流電圧の大きさ[V],X_cは正弦波交流電源に対するコンデンサの容量性リアクタンスの値[Ω],Rは抵抗値[Ω]とする。問351の図

    • 1.10.0
    • 2.14.1
    • 3.17.3
    • 4.20.0
    • 5.40.0

    正解:3.17.3

    解説:交流電源と直流電源が直列に入っているので、重ね合わせの理で直流分と交流分に分けて求め、最後に実効値として合成する。 直流分:コンデンサは直流を通さないので、R=10 Ωだけに流れる。 I_d=E_d/R=100/10=10 A。 交流分:RとX_cが並列になっているので、アドミタンスで足す。抵抗のアドミタンスは 1/10=0.1 S、コンデンサのアドミタンスの大きさは 1/10=0.1 Sで、両者は直角なので |Y|=√(0.1²+0.1²)≒0.141 S。 I_a=E_a|Y|=100×0.141=14.1 A。 実効値の合成:直流分と交流分は周波数が違うので、二乗して足してから平方根をとる。 I=√(I_d²+I_a²)=√(10²+14.1²)=√(100+200)=√300≒17.3 A。答(3)。 (1)の10.0は直流分だけ、(2)の14.1は交流分だけの値である。どちらか一方で止めないこと。 (4)の20.0は 10+14.1 …ではなく、単純に足し合わせようとした場合に近い値である。周波数の違う成分どうしは足せない。実効値は「二乗平均の平方根」なので、二乗して足す。 直流分ではコンデンサが開放、交流分では並列に効く——同じ素子でも成分ごとに扱いが変わる、というのがこの問題の要である。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 理論 問8
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  352. 問352.図は,実効値が1 Vで角周波数ω[krad/s]が変化する正弦波交流電源を含む回路である。いま,ωの値がω₁=5 krad/s,ω₂=10 krad/s,ω₃=30 krad/sと3通りの場合を考え,ω=ω_k(k=1, 2, 3)のときの電流i[A]の実効値をI_kと表すとき,I₁, I₂, I₃の大小関係として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問352の図

    • 1.I₁ < I₂ < I₃
    • 2.I₁ = I₂ < I₃
    • 3.I₂ < I₁ < I₃
    • 4.I₂ < I₁ = I₃
    • 5.I₃ < I₂ < I₁

    正解:3.I₂ < I₁ < I₃

    解説:R・C・Lが並列なので、アドミタンスで考える。 Y=1/R+j(ωC−1/(ωL)) で、電源電圧は1 Vだから電流の大きさはそのまま|Y|に等しい。 R=100 kΩ のコンダクタンスは 1/100 000=1×10⁻⁵ S で、他に比べて桁違いに小さく、ほとんど効かない。 サセプタンス B=ωC−1/(ωL) を3通りで計算する。ωは krad/s=10³ rad/s であることに注意する。 ω₁=5×10³:ωC=5×10³×10×10⁻⁶=0.05 S,1/(ωL)=1/(5×10³×1×10⁻³)=0.2 S → B=−0.15 S ω₂=10×10³:ωC=0.1 S,1/(ωL)=0.1 S → B=0 S ω₃=30×10³:ωC=0.3 S,1/(ωL)≒0.033 S → B=0.267 S 電流の大きさは |Y|≒|B| なので I₁≒0.15 A,I₂≒1×10⁻⁵ A,I₃≒0.267 A。 したがって I₂ < I₁ < I₃ となり答(3)。 ω₂=10 krad/s は並列共振の角周波数である。ωC=1/(ωL) となってコイルとコンデンサの電流が打ち消し合い、電源から見ると抵抗だけが残る。並列共振ではインピーダンスが最大=電流が最小になるので、I₂が飛び抜けて小さい。 共振角周波数は ω₀=1/√(LC)=1/√(1×10⁻³×10×10⁻⁶)=1/√(10⁻⁸)=10⁴ rad/s=10 krad/s で、ω₂と一致する。この一致に気づけば、I₂が最小であることは計算せずに分かる。 krad/s を rad/s に直し忘れると、ωC も 1/(ωL) も桁が3つずれる。単位の接頭辞は最初に外しておく。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 理論 問9
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  353. 問353.図のように,電圧1 kVに充電された静電容量100 μFのコンデンサ,抵抗1 kΩ,スイッチからなる回路がある。スイッチを閉じた直後に過渡的に流れる電流の時定数τの値[s]と,スイッチを閉じてから十分に時間が経過するまでに抵抗で消費されるエネルギーWの値[J]の組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問353の図

    • 1.τ=0.1 / W=0.1
    • 2.τ=0.1 / W=50
    • 3.τ=0.1 / W=1 000
    • 4.τ=10 / W=0.1
    • 5.τ=10 / W=50

    正解:2.τ=0.1 / W=50

    解説:時定数はRとCの積である。 τ=RC=1×10³×100×10⁻⁶=0.1 s。 消費されるエネルギーは、コンデンサに蓄えられていた静電エネルギーがすべて抵抗で熱になる、と考えればよい。放電しきったあとコンデンサの電圧は0 Vになるので、蓄えられていたエネルギーの全部が抵抗で消費される。 W=(1/2)CV²=0.5×100×10⁻⁶×(1×10³)²=0.5×100×10⁻⁶×10⁶=50 J。答(2)。 (3)の1 000は (1/2) を掛け忘れた場合の値の…ではなく、CV²=100×10⁻⁶×10⁶=100 J でもない。1 000は電圧の値そのもので、エネルギーとは単位が違う。 積分を使わなくてよいところがこの問題の要点である。時間の経過を追って i(t)=(V/R)e^(−t/τ) を二乗して積分しても同じ50 Jになるが、エネルギー保存で考えれば一行で済む。 単位の接頭辞をそろえるところだけ気をつける。1 kΩ=10³ Ω、100 μF=10⁻⁴ F、1 kV=10³ V である。τ=10³×10⁻⁴=10⁻¹ s と、指数の足し算で確かめられる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 理論 問10
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  354. 問354.次の文章は,太陽電池に関する記述である。 太陽光のエネルギーを電気エネルギーに直接変換するものとして,半導体を用いた太陽電池がある。p形半導体とn形半導体によるpn接合を用いているため,構造としては (ア) と同じである。太陽電池に太陽光を照射すると,半導体の中で負の電気をもつ電子と正の電気をもつ (イ) が対になって生成され,電子はn形半導体の側に, (イ) はp形半導体の側に,それぞれ引き寄せられる。その結果,p形半導体に付けられた電極がプラス極,n形半導体に付けられた電極がマイナス極となるように起電力が生じる。両電極間に負荷抵抗を接続すると太陽電池から取り出された電力が負荷抵抗で消費される。その結果,負荷抵抗を接続する前に比べて太陽電池の温度は (ウ) 。 上記の記述中の空白箇所(ア),(イ)及び(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.ダイオード / 正孔 / 低くなる
    • 2.ダイオード / 正孔 / 高くなる
    • 3.トランジスタ / 陽イオン / 低くなる
    • 4.トランジスタ / 正孔 / 高くなる
    • 5.トランジスタ / 陽イオン / 高くなる

    正解:1.ダイオード / 正孔 / 低くなる

    解説:(ア) 太陽電池はp形半導体とn形半導体を接合したpn接合が一つだけの素子で、構造としてはダイオードと同じである。トランジスタはpn接合を二つ持ち、端子も三つあるので当てはまらない。 (イ) 半導体の中で電子と対になって生成される正の電気の担い手は正孔(ホール)である。陽イオンは原子核ごと動く別のもので、半導体の中を自由に移動できない。 (ウ) 負荷抵抗をつなぐと、太陽電池が受け取った光のエネルギーの一部が電力として外へ取り出される。開放のままだと取り出せる先がなく、吸収したエネルギーはすべて熱になる。外へ持ち出されるぶんだけ内部で熱になる量が減るので、温度は低くなる。 ダイオード/正孔/低くなるとなり答(1)。 (ウ)は直感に反するかもしれないが、エネルギーの行き先を数えれば分かる。太陽電池が受ける光の量は負荷の有無で変わらないので、電力として出ていくぶんは熱にならない。 太陽電池の温度が上がると変換効率は下がる。だから実際の設置でも、パネルの裏面に風が通るようにして温度を下げる工夫がされる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 理論 問11
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  355. 問355.図のように,極板間の距離d[m]の平行板導体が真空中に置かれ,極板間に強さE[V/m]の一様な電界が生じている。質量m[kg],電荷量q(>0)[C]の点電荷が正極から放出されてから,極板間の中心d/2[m]に達するまでの時間t[s]を表す式として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,点電荷の速度は光速より十分小さく,初速度は0 m/sとする。また,重力の影響は無視できるものとし,平行板導体は十分大きいものとする。問355の図

    • 1.√(md/(qE))
    • 2.√(2md/(qE))
    • 3.√(qEd/m)
    • 4.√(qE/(md))
    • 5.√(2qE/(md))

    正解:1.√(md/(qE))

    解説:点電荷が受ける力は F=qE で一定なので、加速度も一定である。 a=F/m=qE/m。 初速度0の等加速度運動なので、時間tのあいだに進む距離は x=(1/2)at²。 進む距離は極板間の中心までの d/2 だから d/2=(1/2)×(qE/m)×t²。 両辺の1/2が消えて d=(qE/m)t² → t²=md/(qE) → t=√(md/(qE))。答(1)。 両辺に1/2があって打ち消し合うところが、この問題の仕掛けである。d/2 の 1/2 と (1/2)at² の 1/2 を片方だけ処理すると、(2)の √(2md/(qE)) になる。式を立ててから約分する、という順序を守れば間違えない。 単位で確かめることもできる。md/(qE) の単位は [kg]×[m]÷([C]×[V/m])。分母は [C·V/m]=[J/m]=[N] なので、全体は [kg·m/N]=[kg·m/(kg·m/s²)]=[s²] となり、平方根をとって[s]になる。(3)(4)(5)は同じ確かめをすると時間の単位にならない。 初速度0・力が一定という二つの条件が、等加速度運動の公式をそのまま使える根拠である。設問が「初速度は0 m/s」「重力の影響は無視」と断っているのはそのためである。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 理論 問12
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  356. 問356.図のように電圧増幅度A_v(>0)の増幅回路と帰還率β(0<β≦1)の帰還回路からなる負帰還増幅回路がある。この負帰還増幅回路に関する記述として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,帰還率βは周波数によらず一定であるものとする。問356の図

    • 1.負帰還増幅回路の帯域幅は,負帰還をかけない増幅回路の帯域幅よりも狭くなる。
    • 2.電源電圧の変動に対して負帰還増幅回路の利得は,負帰還をかけない増幅回路よりも不安定である。
    • 3.負帰還をかけることによって,増幅回路の内部で発生するひずみや雑音が増加する。
    • 4.負帰還をかけない増幅回路の電圧増幅度A_vと帰還回路の帰還率βの積が1より十分小さいとき,負帰還増幅回路全体の電圧増幅度は帰還率βの逆数で近似できる。
    • 5.負帰還増幅回路全体の利得は,負帰還をかけない増幅回路の利得よりも低下する。

    正解:5.負帰還増幅回路全体の利得は,負帰還をかけない増幅回路の利得よりも低下する。

    解説:負帰還増幅回路全体の電圧増幅度は A_f=A_v/(1+A_vβ) である。A_v>0、β>0なので分母は必ず1より大きく、A_f<A_v になる。したがって利得は必ず低下する。(5)が正しく、これが答になる。 他の記述を確かめる。 (1)負帰還をかけると利得は下がるが、そのぶん帯域幅は広がる。利得と帯域幅の積がほぼ一定に保たれるためで、帯域幅は狭くならない。 (2)負帰還の最大の利点は利得が安定することである。A_vβが1より十分大きければ A_f≒1/β となり、増幅回路自体の特性(電源電圧の変動や素子のばらつき)にほとんど左右されなくなる。不安定になるのではなく安定になる。 (3)増幅回路の内部で発生したひずみや雑音も帰還によって打ち消される向きに働くので、減少する。 (4)A_f≒1/β という近似が成り立つのは A_vβ が1より十分大きいときである。「小さいとき」としているので誤り。A_vβが1より十分小さければ分母がほぼ1になり、A_f≒A_v となって帰還の効果がほとんど出ない。 (2)(3)(4)はいずれも A_f=A_v/(1+A_vβ) の式から出てくる。利得を犠牲にして、安定性・帯域幅・ひずみの少なさを買う——これが負帰還の考え方である。(5)の「利得の低下」はその代償にあたる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 理論 問13
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  357. 問357.直動式指示電気計器の種類,JISで示される記号及び使用回路の組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 (選択肢は原本から切り出した表の行で示す。記号はJISの図記号である。)

    • 1.永久磁石可動コイル形 / 直流専用選択肢1
    • 2.空心電流力計形 / 交流・直流両用選択肢2
    • 3.整流形 / 交流・直流両用選択肢3
    • 4.誘導形 / 交流専用選択肢4
    • 5.熱電対形(非絶縁) / 直流専用選択肢5

    正解:2.空心電流力計形 / 交流・直流両用

    解説:種類・記号・使用回路の三つがすべて正しく対応しているものを選ぶ。 (2)空心電流力計形は、固定コイルと可動コイルの両方に測定電流を流してその間に働く力で指示する計器である。電流の向きが変わると力の向きも両方同時に変わるので、交流でも直流でも同じ向きに振れる。したがって交流・直流両用で正しく、記号も電流力計形のものである。答(2)。 他の選択肢を確かめる。 (1)永久磁石可動コイル形は直流専用で、そこは正しい。しかし記号が違う。永久磁石可動コイル形の記号は、選択肢(5)に描かれている「馬蹄形の磁石と長方形のコイル」の形である。(1)に描かれているのは円盤を表す誘導形の記号である。 (3)整流形は、交流を整流してから可動コイル形で測る計器なので交流専用である。記号(ダイオードと可動コイル形の組合せ)は正しいが、使用回路が誤っている。 (4)誘導形は交流専用でそこは正しいが、記号が違う。描かれているのは熱電対と可動コイル形を組み合わせた熱電対形の記号である。 (5)熱電対形は、熱電対で発生した直流を可動コイル形で測るので交流・直流両用である。使用回路が誤っており、記号も熱電対の部分が抜けている。 記号の中に「馬蹄形の磁石+長方形のコイル」が現れたら可動コイル形が入っている、と読む。その前にダイオードが付けば整流形、熱電対(斜めの2本線)が付けば熱電対形である。この読み方ができれば、記号だけで(1)(4)(5)の食い違いに気づける。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 理論 問14
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  358. 問358.図のように,平らで十分大きい導体でできた床から高さh[m]の位置に正の電気量Q[C]をもつ点電荷がある。次の(a)及び(b)の問に答えよ。ただし,点電荷から床に下ろした垂線の足を点O,床より上側の空間は真空とし,床の導体は接地されている。真空の誘電率をε₀[F/m]とする。 〔小問(a)〕 床より上側の電界は,点電荷のつくる電界と,床の表面に静電誘導によって現れた面電荷のつくる電界との和になる。床より上側の電気力線の様子として,適切なものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 (選択肢は原本から切り出した電気力線図で示す。)問358の図

    • 1.点電荷から出た電気力線が床の手前で向きを変え,床に沿って水平に走っている図選択肢1
    • 2.点電荷から下へ出た電気力線が外へふくらんでから内側へ回り込み,床に斜めに入っている図(中央の2本は床の1点に集まる)選択肢2
    • 3.電気力線がすべて直線のまま放射状に伸び,床に斜めに突き当たっている図選択肢3
    • 4.上方から一様に降りてくる電気力線が加わっている図選択肢4
    • 5.点電荷から出た電気力線が曲がって床に垂直に入っている図選択肢5

    正解:5.点電荷から出た電気力線が曲がって床に垂直に入っている図

    解説:接地された導体面の上に正の点電荷を置いたときの電気力線は、次の三つの決まりを同時に満たさなければならない。 ① 電気力線は導体の表面に垂直に入る。導体の表面は等電位面であり、電気力線は等電位面と直交するためである。 ② 電気力線は途中で閉じた輪をつくらない。輪ができると同じ点に二つの電位が生じてしまう。 ③ 電気力線は正電荷から出て負電荷に入る。床には静電誘導で負の面電荷が現れるので、点電荷から出た線はすべて床に入る。 この三つを満たしているのは(5)だけである。答(5)。 他の図がどこで反しているかを見る。 (1)は電気力線が床に入らずに床に沿って水平に走っており、①に反する。 (2)は点電荷から下へ出た電気力線がふくらんで回り込み、床に斜めに入っており、①に反する。 (3)は直線のまま床に斜めに突き当たっており、①に反する。実際には床に近づくにつれて曲がり、垂直に入る。 (4)は上方から一様な電気力線が降りてきており、外から別の電界が加わっていることになる。この問題では点電荷と床の面電荷しかないので当てはまらない。 この状況は、床を取り去って点Oの下に距離hのところへ −Q[C] の点電荷(影像電荷)を置いた場合とまったく同じ電界になる。二つの等量異符号の電荷がつくる電界を思い浮かべれば、床の位置での対称面に電気力線が垂直に交わることが見てとれる。小問(b)はこの影像電荷の考え方をそのまま使う。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 理論 問15(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  359. 問359.図のように,平らで十分大きい導体でできた床から高さh[m]の位置に正の電気量Q[C]をもつ点電荷がある。次の問に答えよ。ただし,点電荷から床に下ろした垂線の足を点O,床より上側の空間は真空とし,床の導体は接地されている。真空の誘電率をε₀[F/m]とする。 〔小問(b)〕 点電荷は床表面に現れた面電荷から鉛直方向の静電吸引力F[N]を受ける。その力は床のない状態で点Oに固定した電気量−Q/4[C]の点電荷から受ける静電力に等しい。F[N]に逆らって,点電荷を高さh[m]からz[m](ただしh<z)まで鉛直方向に引き上げるのに必要な仕事W[J]を表す式として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問359の図

    • 1.Q²/(4πε₀z²)
    • 2.(Q²/(4πε₀))(1/h−1/z)
    • 3.(Q²/(16πε₀))(1/h−1/z)
    • 4.Q²/(16πε₀z²)
    • 5.(Q²/(πε₀))(1/h²−1/z²)

    正解:3.(Q²/(16πε₀))(1/h−1/z)

    解説:設問が「点Oに固定した電気量−Q/4[C]の点電荷から受ける静電力に等しい」と教えてくれているので、その二つの電荷の間に働くクーロン力を書けばよい。点電荷の高さをx[m]とすると、点Oからの距離もx[m]なので F(x)=(1/4πε₀)×Q×(Q/4)/x²=Q²/(16πε₀x²)[N] で、向きは下向き(引力)である。 この力に逆らってhからzまで引き上げるのに必要な仕事は、Fを距離で積分して W=∫_h^z Q²/(16πε₀x²)dx =Q²/(16πε₀)×[−1/x]_h^z =Q²/(16πε₀)(1/h−1/z)[J]。答(3)。 h<z なので 1/h−1/z>0 となり、仕事が正になることも確かめられる。引き上げるのだから正の仕事が要る。 (2)は分母が4πε₀のままで、電荷が−Q/4であることを反映していない。Q×(Q/4)=Q²/4 なので、4πε₀ の4と合わせて16πε₀になる。 (1)や(4)は積分せずに「力×距離」で済ませようとした場合の形である。力が距離とともに変わるので、単純な掛け算では求まらない。 (5)は 1/x² を積分して 1/x³ …ではなく、力の式をそのまま積分せずに二乗の形を残してしまった場合である。∫x⁻²dx=−x⁻¹ なので、答には1乗の逆数が現れる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 理論 問15(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  360. 問360.図のように線間電圧200 V,周波数50 Hzの対称三相交流電源にRLC負荷が接続されている。R=10 Ω,電源角周波数をω[rad/s]として,ωL=10 Ω,1/(ωC)=20 Ωである。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 電源電流Iの値[A]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問360の図

    • 1.7
    • 2.10
    • 3.13
    • 4.17
    • 5.22

    正解:3.13

    解説:負荷はY結線で、各相はR・L・Cの並列である。並列なのでアドミタンスで足すのが早い。 1相分のアドミタンスは Y=1/R+1/(jωL)+jωC =1/10−j/10+j/20 =0.1−j0.1+j0.05 =0.1−j0.05 S。 大きさは |Y|=√(0.1²+0.05²)=√0.0125≒0.112 S。 Y結線なので1相にかかるのは相電圧で E=200/√3≒115.5 V。 したがって電源電流(線電流)は I=E|Y|=115.5×0.112≒12.9 A。 最も近いのは13で答(3)。 コイルのアドミタンスは 1/(jωL)=−j/10=−j0.1 S、コンデンサのアドミタンスは jωC=j/20=j0.05 S である。1/(ωC)=20 Ω と与えられているので、ωC=1/20=0.05 S と読み替える。ここを逆に取ると答が変わる。 (5)の22は、相電圧ではなく線間電圧200 Vをそのまま掛けた場合に近い(200×0.112≒22.4)。Y結線では1相にかかるのは線間電圧の1/√3である。 並列回路をインピーダンスのまま足そうとすると計算が長くなる。R・L・Cが並列ならアドミタンスで足す、と決めておくと迷わない。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 理論 問16(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  361. 問361.図のように線間電圧200 V,周波数50 Hzの対称三相交流電源にRLC負荷が接続されている。R=10 Ω,電源角周波数をω[rad/s]として,ωL=10 Ω,1/(ωC)=20 Ωである。次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 三相負荷の有効電力の値[kW]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問361の図

    • 1.1.3
    • 2.2.6
    • 3.3.6
    • 4.4.0
    • 5.12

    正解:4.4.0

    解説:有効電力を消費するのは抵抗Rだけである。コイルとコンデンサは無効電力をやりとりするだけで、平均の消費電力は零になる。したがってRにかかる電圧だけが分かればよい。 R・L・Cは並列なので、Rにかかる電圧は相電圧そのもので E=200/√3≒115.5 V。 1相あたりの有効電力は P₁=E²/R=115.5²/10≒1 333 W。 三相ぶんではその3倍で P=3×1 333≒4 000 W=4.0 kW。答(4)。 1相分は E²/R=(200/√3)²/10=(200²/3)/10=40 000/30≒1 333 W と、√3を二乗して3にしてしまうと計算が軽くなる。三相ぶんに3を掛けると 3×40 000/30=4 000 W となり、√3も3もきれいに消える。 電流から求めることもできるが、そのときはRを流れる電流だけを使う。小問(a)で求めた電源電流12.9 Aは、Rの電流とLCの電流を合成した値なので、これを二乗してRに掛けると大きすぎる値になる。 並列回路では「電圧が共通」なので、有効電力は P=V²/R で出すのが確実である。直列回路のように P=I²R を使うと、どの電流かを取り違えやすい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 理論 問16(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  362. 問362.NAND ICを用いたパルス回路について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。ただし,高電位を「1」,低電位を「0」と表すことにする。 〔小問(a)〕 pチャネル及びnチャネルMOSFETを用いて構成された図1の回路と真理値表が同一となるものを,図2のNAND回路の接続(イ),(ロ),(ハ)から選び,全て列挙したものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問362の図

    • 1.(イ)
    • 2.(ロ)
    • 3.(ハ)
    • 4.(イ),(ロ)
    • 5.(イ),(ハ)

    正解:5.(イ),(ハ)

    解説:図1はpチャネルMOSFETとnチャネルMOSFETを縦に積んだCMOSインバータで、入力が「1」なら出力は「0」、入力が「0」なら出力は「1」になる。すなわちNOT回路である。 図2の三つの接続について、NANDの出力 ¬(A·B) に当てはめて確かめる。入力をAとする。 (イ) 二つの入力端子を短絡して両方にAを入れる。 ¬(A·A)=¬A となり、NOT回路と同じになる。 (ロ) 一方を「0」に固定する。 ¬(A·0)=¬0=1 となり、入力によらず出力は常に「1」である。NOT回路ではない。 (ハ) 一方を「1」に固定する。 ¬(A·1)=¬A となり、NOT回路と同じになる。 したがって(イ)と(ハ)の二つで、答(5)。 (ロ)が使えない理由は、AND部分が「片方が0なら結果は0」だからである。0を掛けたのと同じで、もう一方の入力が何であっても結果は変わらない。逆に「1」は掛け算の1と同じで相手をそのまま残すので、(ハ)が成り立つ。 NANDだけでNOT・AND・ORのすべてを作れることは、論理回路の設計でよく使う性質である。NOTを作る二通りの方法が、ここで問われている(イ)と(ハ)にあたる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 理論 問17(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  363. 問363.NAND ICを用いたパルス回路について,次の問に答えよ。ただし,高電位を「1」,低電位を「0」と表すことにする。 〔小問(b)〕 図3の三つの回路はいずれもマルチバイブレータの一種であり,これらの回路図においてNAND ICの電源及び接地端子は省略している。同図(ニ),(ホ),(ヘ)の入力の数がそれぞれ0,1,2であることに注意して,これら三つの回路と次の二つの性質を正しく対応づけたものの組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 性質I:出力端子からパルスが連続的に発生し,ディジタル回路の中で発振器として用いることができる。 性質II:「0」や「1」を記憶する機能をもち,フリップフロップの構成にも用いられる。問363の図

    • 1.性質I=(ニ) / 性質II=(ホ)
    • 2.性質I=(ニ) / 性質II=(ヘ)
    • 3.性質I=(ホ) / 性質II=(ニ)
    • 4.性質I=(ホ) / 性質II=(ヘ)
    • 5.性質I=(ヘ) / 性質II=(ホ)

    正解:2.性質I=(ニ) / 性質II=(ヘ)

    解説:マルチバイブレータは、外部からの入力をいくつ必要とするかで三つに分けられる。設問が「入力の数がそれぞれ0,1,2」と教えてくれているので、そこから対応づけられる。 (ニ) 入力の数が0。外から何も与えなくても自分で動き続けるので無安定(非安定)マルチバイブレータである。二つの安定な状態を持たず、コンデンサの充放電で状態が交互に入れ替わり続けるため、出力からパルスが連続的に出る。これが性質I(発振器)にあたる。 (ホ) 入力の数が1。安定な状態が一つだけで、引き金となる入力を1回与えると一定時間だけもう一方の状態になり、自分で元へ戻る。単安定マルチバイブレータで、一定幅のパルスを1つ作るのに使う。 (ヘ) 入力の数が2。安定な状態が二つあり、どちらの状態にも留まっていられる。二つの入力でどちらの状態にするかを指定するので、「0」や「1」を記憶できる。双安定マルチバイブレータで、これがフリップフロップである。これが性質IIにあたる。 性質I=(ニ)、性質II=(ヘ)となり答(2)。 入力の数と安定状態の数が対応している、と覚えると分かりやすい。入力0=安定状態0(無安定)、入力1=安定状態1(単安定)、入力2=安定状態2(双安定)である。 回路図からも読み取れる。(ニ)と(ホ)にはコンデンサがあり、その充放電で時間を作っている。(ヘ)にはコンデンサがなく、二つのNANDが互いの出力を入力に戻し合うだけの構成で、これが記憶を生む。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 理論 問17(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  364. 問364.図1は,二重積分形A-D変換器を用いたディジタル直流電圧計の原理図である。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 図1のように,負の基準電圧−V_r(V_r>0)[V]と切換スイッチが接続された回路があり,その回路を用いて正の未知電圧V_x(>0)[V]を測定する。まず,制御回路によってスイッチがS₁側へ切り換わると,時刻t=0 sで測定電圧V_x[V]が積分器へ入力される。その入力電圧V_i[V]の時間変化が図2(a)であり,積分器からの出力電圧V_o[V]の時間変化が図2(b)である。ただし,t=0 sでの出力電圧をV_o=0 Vとする。時刻t₁におけるV_o[V]は,入力電圧V_i[V]の期間0〜t₁[s]で囲われる面積Sに比例する。積分器の特性で決まる比例定数をk(>0)とすると,時刻t=T₁[s]のときの出力電圧は,V_m= (ア) [V]となる。 定められた時刻t=T₁[s]に達すると,制御回路によってスイッチがS₂側に切り換わり,積分器には基準電圧−V_r[V]が入力される。よって,スイッチS₂の期間中の時刻t[s]における積分器の出力電圧の大きさは,V_o=V_m− (イ) [V]と表される。 積分器の出力電圧V_oが0 Vになると,電圧比較器がそれを検出する。V_o=0 Vのときの時刻をt=T₁+T₂[s]とすると,測定電圧はV_x= (ウ) [V]と表される。さらに,図2(c)のようにスイッチS₁,S₂の各期間T₁[s],T₂[s]中にクロックパルス発振器から出力されるクロックパルス数をそれぞれN₁,N₂とすると,N₁は既知なのでN₂をカウントすれば,測定電圧V_xがディジタル信号に変換される。ここで,クロックパルスの周期T_sは,クロックパルス発振器の動作周波数に (エ) する。 上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問364の図

    • 1.(ア) kV_xT₁ / (イ) kV_r(t−T₁) / (ウ) (T₂/T₁)V_r / (エ) 反比例
    • 2.(ア) kV_xT₁ / (イ) kV_rT₂ / (ウ) (T₂/T₁)V_r / (エ) 反比例
    • 3.(ア) k(V_x/T₁) / (イ) k(V_r/T₂) / (ウ) (T₁/T₂)V_r / (エ) 比例
    • 4.(ア) k(V_x/T₁) / (イ) k(V_r/T₂) / (ウ) (T₁/T₂)V_r / (エ) 反比例
    • 5.(ア) kV_xT₁ / (イ) kV_r(t−T₁) / (ウ) T₁T₂V_r / (エ) 比例

    正解:1.(ア) kV_xT₁ / (イ) kV_r(t−T₁) / (ウ) (T₂/T₁)V_r / (エ) 反比例

    解説:(ア) 設問が「時刻t₁におけるV_oは、入力電圧V_iの期間0〜t₁で囲われる面積Sに比例する」と定義している。S₁の期間は入力が一定のV_xなので、時刻T₁までの面積は長方形の面積 V_x×T₁ である。比例定数kを掛けて V_m=kV_xT₁。 (イ) S₂に切り換わると入力が−V_rになるので、出力は同じ割合で下がっていく。切り換わってからの経過時間は t−T₁ なので、下がった量は kV_r(t−T₁) である。したがって V_o=V_m−kV_r(t−T₁)。 T₂は最後に0 Vになる時刻までの長さで、途中の時刻tにおける式には使えない。(2)のようにkV_rT₂とすると、時刻によらない定数になってしまう。 (ウ) V_o=0 になるのは t=T₁+T₂ のときだから kV_xT₁=kV_rT₂ → V_x=(T₂/T₁)V_r。 kが両辺で消えるところがこの方式の要点である。積分器の特性がばらついても測定値に影響しない。 (エ) 周期と周波数は互いに逆数なので、周期T_sは動作周波数に反比例する。 kV_xT₁/kV_r(t−T₁)/(T₂/T₁)V_r/反比例となり答(1)。 kが消えるだけでなく、T₁とT₂を同じクロックで数えれば T₂/T₁=N₂/N₁ となってクロック周波数も消える。二重積分形が高い精度を出せるのは、この二重の打ち消しによる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 理論 問18(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  365. 問365.図1は,二重積分形A-D変換器を用いたディジタル直流電圧計の原理図であり,図2はその各部の波形である。次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 基準電圧がV_r=2.0 V,スイッチS₁の期間T₁[s]中のクロックパルス数がN₁=1.0×10³のディジタル直流電圧計がある。この電圧計を用いて未知の電圧V_x[V]を測定したとき,スイッチS₂の期間T₂[s]中のクロックパルス数がN₂=2.0×10³であった。測定された電圧V_xの値[V]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 (小問(a)より,測定電圧は V_x=(T₂/T₁)V_r と表される。)問365の図

    • 1.0.5
    • 2.1.0
    • 3.2.0
    • 4.4.0
    • 5.8.0

    正解:4.4.0

    解説:小問(a)で得た式は V_x=(T₂/T₁)V_r である。T₁とT₂は同じクロックパルスで数えているので、周期T_sを使うと T₁=N₁T_s、T₂=N₂T_s と書ける。比を取ればT_sが消えて T₂/T₁=N₂/N₁。 したがって V_x=(N₂/N₁)V_r=(2.0×10³/1.0×10³)×2.0=2×2.0=4.0 V。答(4)。 クロックパルスの周期T_sそのものは分からないが、比を取るので必要ない。これが二重積分形A-D変換器の利点で、クロックの精度が多少ずれても測定値には影響しない。 (2)の1.0は N₁/N₂ と比を逆に取った場合の値の…ではなく、V_r/2 にあたる。比の向きを確かめるには、T₂が長いほど(つまりN₂が大きいほど)測定電圧が高い、という関係を思い出すとよい。V_xが大きいほど積分器の出力V_mが高くなり、それを基準電圧で戻すのに時間がかかるからである。 (3)の2.0は基準電圧V_rそのもので、N₂=N₁のときの値である。この問題ではN₂がN₁の2倍なので、測定電圧も基準電圧の2倍になる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 理論 問18(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。