電験三種の難易度と合格率【他の資格と比較】
第三種電気主任技術者(電験三種)は、電気系国家資格の中核に位置する難関資格です。この記事では、電験三種の難易度・合格率を他の資格と比較しながら詳しく解説します。
- 電験三種の合格率の推移
- 試験の難易度レベル
- 他の電気系・人気資格との難易度比較
- 合格するためのポイント
電験三種とは?
第三種電気主任技術者は、電圧5万V未満の事業用電気工作物(出力5千kW以上の発電所を除く)の保安監督を行える国家資格です。ビル・工場・変電所などの電気主任技術者は法律で選任が義務付けられており、電気業界で高い評価を受ける資格です。
| 試験名 | 第三種電気主任技術者試験 |
|---|---|
| 試験形式 | 5肢択一(CBT/筆記)/4科目独立 |
| 合格基準 | 各科目60点以上(絶対評価) |
| 受験料 | 7,700円 |
| 受験資格 | なし(誰でも受験可能) |
| 試験日 | 年2回(上期8月・下期3月) |
| 実施機関 | 一般財団法人 電気技術者試験センター |
電験三種は4科目のうち合格した科目は翌々年度まで(3年間)免除されます。1年で全科目合格を狙うのは困難なため、2〜3年計画で合格する受験者が大半です。
電験三種の合格率の推移
電験三種の最終合格率(新規合格率)は例年10〜15%で推移しています。以下は近年の合格率の推移です。
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和2年(2020年) | 39,010 | 3,836 | 9.8% |
| 令和3年(2021年) | 37,765 | 4,357 | 11.5% |
| 令和4年上期(2022年) | 33,786 | 2,793 | 8.3% |
| 令和4年下期(2022年) | 28,785 | 4,514 | 15.7% |
| 令和5年上期(2023年) | 28,168 | 4,683 | 16.6% |
| 令和5年下期(2023年) | 24,567 | 5,211 | 21.2% |
2022年度から年2回実施、2023年度からはCBT方式も選択可能となり、受験機会が大幅に拡大しました。合格率は回によって10〜20%と変動が大きいですが、全体として10〜15%の難関試験であることは変わりません。
難易度を他の資格と比較
電験三種の難易度を、同じ電気系や近いレベルの人気資格と比較してみましょう。
| 資格名 | 合格率 | 難易度 | 学習時間の目安 |
|---|---|---|---|
| 電験三種 | 約10〜15% | 難関 | 約1,000時間 |
| 電験二種 | 約10%(二次含む) | 超難関 | 1,500〜2,000時間 |
| 第一種電気工事士 | 約40〜60% | 普通 | 200〜300時間 |
| 第二種電気工事士 | 約60% | やや易しい | 100〜150時間 |
| 電気工事施工管理技士1級 | 約40〜60% | 普通 | 200〜400時間 |
| エネルギー管理士(電気) | 約30% | やや難 | 500〜700時間 |
| 危険物乙4 | 約30〜40% | やや易しい | 60〜80時間 |
| 二級ボイラー技士 | 約50〜60% | やや易しい | 50〜100時間 |
電験二種との比較
電験二種は電圧17万V未満の事業用電気工作物を監督でき、一次試験+二次試験(記述)の構成で電験三種の約2倍の学習時間が必要です。三種合格後にステップアップする受験者が多数。
第一種/第二種電気工事士との比較
電気工事士は「工事を行う資格」、電験三種は「電気設備の保安監督を行う資格」と役割が異なります。難易度は電験三種>>第一種>第二種の順。実務では両方持つと強みになります。
エネルギー管理士との比較
エネルギー管理士(電気)は電験三種より広く浅い出題で、省エネ法に基づく工場等の管理者資格。出題範囲は電験三種と重複が多く、電験三種合格者の受験が多いです。
合格するためのポイント
1. 数学の基礎固めから始める
電験三種は数学力が必須。三角関数・指数・対数・ベクトル・複素数は理論・電力・機械で多用します。数学が不安な人は「電験三種のための数学」入門書で2〜4週間の準備期間を確保しましょう。
2. 理論を先に完璧にする
4科目の中で理論は他3科目の土台です。理論を曖昧なまま電力・機械に進むと計算問題で行き詰まります。まず理論を完璧にしてから他科目へ進みましょう。
3. 機械は「重点絞り」で
機械は出題範囲が最も広く、満遍なく学習すると時間が足りません。変圧器・誘導機・同期機・直流機の4分野で6割を狙う戦略が現実的。パワエレ・照明・電熱・自動制御は頻出テーマに絞ります。
4. 法規は直前1〜2ヶ月で
法規は暗記中心のため、早く学習しても本試験までに忘れがち。試験前1〜2ヶ月で集中学習するのが効率的です。数値(接地抵抗・電圧区分・監督範囲)を確実に覚えましょう。
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5. 科目合格制度を戦略的に活用
1年目に理論・電力、2年目に機械・法規といった2カ年計画が現実的。科目合格は翌々年度まで有効なので、最大3年で全科目合格できれば十分合格です。
まとめ
電験三種の難易度と合格率について、ポイントをまとめます。
- 最終合格率は約10〜15%で難関資格
- 数学・物理の基礎が必須で独学には根気が必要
- 各科目60点以上の絶対評価(難しい年は55点等に下がることも)
- 科目合格制度(3年有効)を活用し2〜3年計画で合格
- 理論→電力・機械→法規の順で学習
- 過去問10年分の反復演習が必須
電験三種は、計画的な学習を続ければ独学でも合格できる資格です。まずは問題演習から始めてみましょう。
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