電験三種(第三種電気主任技術者)「機械」の一問一答
📖 電験三種(第三種電気主任技術者)「機械」の全362問と解説(一覧)
電験三種(第三種電気主任技術者)の機械に関する一問一答(全362問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。
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問1.直流発電機は、整流子なしで直接直流を発電する仕組みである。
正解:×(誤り)
解説:誤り。直流発電機は「整流子とブラシで交流を直流に変換」(整流子なしで直接直流は不可)。
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問2.直流他励発電機は、電機子と直接接続して励磁する方式である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。他励は「別電源で励磁」(直接接続は分巻・直巻)。
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問3.直流分巻発電機は、界磁巻線が電機子と直列に接続された方式である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。分巻は「並列接続」(直列は直巻発電機)。
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問4.直流直巻電動機は、起動トルクが小さく軽負荷向きである。
正解:×(誤り)
解説:誤り。直巻は「起動トルク大」、電気機関車等の重負荷向き。
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問5.直流電動機の回転速度は、ほぼ電機子電圧に反比例する。
正解:×(誤り)
解説:誤り。直流電動機の回転速度は電機子電圧にほぼ比例します(E≒V=kΦNより)。
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問6.同期発電機の同期速度Nsは、Ns=120p/fで表される。
正解:×(誤り)
解説:誤り。同期速度は「Ns=120f/p」(fは周波数、pは極数、記述が逆)。
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問7.同期電動機は、同期速度より遅い回転で運転される。
正解:×(誤り)
解説:誤り。同期電動機は同期速度で回転します。同期速度より遅いのは誘導電動機です。
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問8.同期発電機の短絡比は、1より小さいほど安定度が高い。
正解:×(誤り)
解説:誤り。短絡比は「1より大きいほど」電圧変動率が小さく安定度高い(記述が逆)。
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問9.誘導電動機の滑りsは、s=N/Nsで定義される。
正解:×(誤り)
解説:誤り。滑りは「s=(Ns-N)/Ns」(差分の比、N/Nsではない)。
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問10.Y-Δ始動法は、始動電流を全電圧始動の3倍に増加させる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。Y-Δ始動は「始動電流を1/3に低減」(増加ではない)。
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問11.誘導電動機の回転速度は、同期速度より常に速い。
正解:×(誤り)
解説:誤り。誘導電動機は「同期速度より常に遅い」(滑りがあるため)。
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問12.誘導電動機の速度制御では、滑り抑制制御のみが使用される。
正解:×(誤り)
解説:誤り。速度制御は「周波数制御(VVVF)・極数変換・二次抵抗制御」等多様。
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問13.変圧器の巻数比は、電圧比と異なる値となる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。理想変圧器では「巻数比=電圧比」(一致)。
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問14.変圧器の鉄損は、負荷電流の2乗に比例する。
正解:×(誤り)
解説:誤り。鉄損は「無負荷損で負荷によらずほぼ一定」(負荷の2乗比例は銅損)。
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問15.変圧器の銅損は負荷電流の2乗に比例する。
正解:○(正しい)
解説:銅損Pc=I²Rで負荷電流の2乗に比例します。
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問16.変圧器の効率が最大となるのは、鉄損と銅損が等しくなるときである。
正解:○(正しい)
解説:変圧器の最大効率の条件は『鉄損=銅損』。鉄損(無負荷損)と銅損(負荷損 I²R)が一致する負荷率で効率が最大となる。設計時の重要パラメータ。
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問17.変圧器の結線のうち、Δ-Y結線は昇圧用変圧器として適している。
正解:○(正しい)
解説:Δ-Y結線は二次側がY結線で線間電圧が√3倍になるため昇圧に適します。
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問18.V結線は単相変圧器2台で三相を得る方式で、Δ結線3台に比べて利用率が低い。
正解:○(正しい)
解説:正しい。V結線は単相変圧器2台で三相を供給する方式で、Δ結線3台より総容量が小さくなります。利用率(設置2台の容量に対する出力)は√3/2≒86.6%、Δ結線3台との出力比は1/√3≒57.7%です。
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問19.パワーエレクトロニクスにおいて、サイリスタはオン・オフともにゲート信号で自由に制御できる半導体スイッチである。
正解:×(誤り)
解説:誤り。通常のサイリスタはゲートでターンオン可能ですが、ターンオフは自己転流できません。GTOやIGBTは自己消弧形です。
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問20.IGBTは、MOSFETの電圧駆動(小さな駆動電力)とバイポーラトランジスタの低いオン電圧(大電流)を両立したパワー半導体デバイスである。
正解:○(正しい)
解説:IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)は入力部がMOS構造で電圧駆動、出力部がバイポーラ動作で伝導度変調によりオン電圧が低く大電流を扱える。インバータや電源装置で広く使われる。
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問21.インバータは直流を交流に変換する装置である。
正解:○(正しい)
解説:インバータ=DC→AC変換、コンバータ=AC→DC変換です。
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問22.チョッパ回路は直流電圧の大きさを変換する回路である。
正解:○(正しい)
解説:DCチョッパは直流電圧を可変する回路です(降圧・昇圧・昇降圧)。
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問23.PWM制御とは、パルス幅変調により出力電圧の実効値を制御する方式である。
正解:○(正しい)
解説:PWM(Pulse Width Modulation)の正しい説明です。
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問24.照明の光束の単位はルーメン[lm]であり、光度の単位はカンデラ[cd]である。
正解:○(正しい)
解説:光束[lm]、光度[cd]、照度[lx]、輝度[cd/m²]です。
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問25.照度[lx]は、被照面の単位面積当たりに入射する光束[lm/m²]である。
正解:○(正しい)
解説:照度E=光束Φ/面積Aで、lx=lm/m²です。
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問26.LED照明は、従来の白熱電球に比べて発光効率が高く、寿命も長い。
正解:○(正しい)
解説:LEDは発光効率100lm/W以上、寿命約4万時間で、白熱電球より圧倒的に優れます。
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問27.電熱において、ジュール熱はP=I²Rで表される。
正解:○(正しい)
解説:ジュール熱(電熱)の基本式: P=I²R。電流の2乗に比例し抵抗に比例する。発熱量Q=I²Rt[J]。電熱器・電線の発熱計算で使う。
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問28.誘導加熱は、導電性の被加熱物に渦電流を誘導してジュール熱で加熱する方式である。
正解:○(正しい)
解説:IHクッキングヒータや誘導炉の原理です。
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問29.電気化学における電気分解では、電気量Q=Itと電気化学当量により析出量が決まる(ファラデーの法則)。
正解:○(正しい)
解説:ファラデーの電気分解の法則の正しい説明です。
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問30.鉛蓄電池は一次電池で、充電して繰り返し使用することはできない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。鉛蓄電池は二次電池(充電可能)です。自動車バッテリー等に使われます。
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問31.自動制御においてフィードバック制御は、制御量を目標値と比較して偏差を減らすように制御する方式である。
正解:○(正しい)
解説:フィードバック制御は出力を入力にフィードバックして目標値との偏差で制御する方式。PID制御等が代表例。エアコン温度制御等で広く使用。
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問32.PID制御は、比例・積分・微分の3つの動作を組み合わせた制御方式である。
正解:○(正しい)
解説:PID=Proportional-Integral-Derivativeの3動作制御です。
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問33.2進数の1011は10進数の11に等しい。
正解:○(正しい)
解説:2進数1011 → 各桁に重み 8/4/2/1 を掛けて加算: 1×8+0×4+1×2+1×1=11。2進→10進変換の基本。
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問34.論理積(AND)は、入力がすべて1のとき出力が1となる。
正解:○(正しい)
解説:AND(論理積)は入力がすべて1のときだけ出力1。例: A=1,B=1→1、それ以外は0。OR(論理和)は1つでも1なら1で逆。
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問35.ド・モルガンの定理により、NOT(A AND B)はNOT(A) OR NOT(B)に等しい。
正解:○(正しい)
解説:ド・モルガンの定理: NOT(A AND B) = NOT(A) OR NOT(B)、NOT(A OR B) = NOT(A) AND NOT(B)。論理回路の簡略化で頻用される基本定理。
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問36.周波数50Hz、極数4の同期発電機の同期速度[min⁻¹]はいくらか。
- ア.750
- イ.3000
- ウ.1800
- エ.1500
正解:エ.1500
解説:Ns=120f/p=120×50/4=1500[min⁻¹]。
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問37.周波数60Hz、極数6の三相誘導電動機が滑り3%で運転しているときの回転速度[min⁻¹]として最も近いものはどれか。
- ア.1164
- イ.1200
- ウ.1236
- エ.1800
正解:ア.1164
解説:Ns=120×60/6=1200、N=Ns(1-s)=1200×0.97=1164[min⁻¹]。
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問38.変圧器の巻数比が20のとき、一次電圧6600Vに対する二次電圧[V]はいくらか。
- ア.132
- イ.330
- ウ.660
- エ.3300
正解:イ.330
解説:V2=V1/a=6600/20=330[V]。
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問39.変圧器の鉄損100W、全負荷時の銅損400Wのとき、効率が最大となる負荷率[%]として最も近いものはどれか。
- ア.25
- イ.70
- ウ.50
- エ.100
正解:ウ.50
解説:最大効率条件:鉄損=銅損。負荷率αで銅損=α²×400。α²×400=100→α=0.5=50%。
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問40.定格容量100kVAの単相変圧器2台をV結線したときの三相出力容量[kVA]として最も近いものはどれか。
- ア.100
- イ.141
- ウ.200
- エ.173
正解:エ.173
解説:V結線容量=√3×単相容量=√3×100≒173[kVA]。
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問41.直流分巻電動機が電機子電圧200V、電機子電流20A、電機子抵抗0.5Ωで運転しているときの逆起電力[V]はいくらか。
- ア.190
- イ.180
- ウ.195
- エ.210
正解:ア.190
解説:E=V-Ra×Ia=200-0.5×20=190[V]。
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問42.誘導電動機のY-Δ始動法で、全電圧始動に比べて始動電流は何分の1になるか。
- ア.1/√3
- イ.1/3
- ウ.1/2
- エ.1/√3×1/3
正解:イ.1/3
解説:Y-Δ始動で始動電流は1/3になります(始動トルクも1/3)。
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問43.インバータ回路で最も一般的に用いられる制御方式はどれか。
- ア.PAM制御
- イ.PFC制御
- ウ.PWM制御
- エ.PLC制御
正解:ウ.PWM制御
解説:インバータは通常PWM(パルス幅変調)制御が用いられます。
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問44.パワー半導体デバイスのうち、自己消弧形でないものはどれか。
- ア.IGBT
- イ.GTO
- ウ.MOSFET
- エ.サイリスタ(逆阻止3端子)
正解:エ.サイリスタ(逆阻止3端子)
解説:一般のサイリスタは自己消弧できず、電流零点を待つ必要があります。
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問45.100Wの白熱電球から放射される全光束が1200lmのときの総合発光効率[lm/W]はいくらか。
- ア.12
- イ.8
- ウ.80
- エ.120
正解:ア.12
解説:発光効率=1200/100=12[lm/W]。
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問46.2進数の1101を10進数で表したものはどれか。
- ア.11
- イ.13
- ウ.14
- エ.15
正解:イ.13
解説:2進数1101 → 各桁に重み 8/4/2/1 を掛けて加算: 1×8+1×4+0×2+1×1=13。1101=13の対応関係を覚える。
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問47.論理式A+AB(論理和と論理積)を簡単化するとどうなるか。
- ア.A+B
- イ.AB
- ウ.A
- エ.B
正解:ウ.A
解説:吸収律: A+AB = A(1+B) = A×1 = A。論理式の簡単化で多用される基本則。1+任意 = 1 を活用する。
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問48.電圧200V・電流50A・力率0.8の三相誘導電動機の入力[kW]として最も近いものはどれか。
- ア.8.0
- イ.10.0
- ウ.17.3
- エ.13.86
正解:エ.13.86
解説:P=√3VIcosφ=1.732×200×50×0.8≒13856[W]≒13.86[kW]。
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問49.抵抗1000Ωの電熱器に電圧100Vを加えたとき、1時間あたりの消費電力量[kWh]はいくらか。
- ア.0.01
- イ.0.1
- ウ.1
- エ.10
正解:ア.0.01
解説:P=V²/R=10000/1000=10[W]、W=10×1=10[Wh]=0.01[kWh]。
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問50.三相誘導電動機の滑りが大きくなると、一般的にどうなるか。
- ア.回転速度が同期速度に近づく
- イ.二次銅損が増加する
- ウ.二次側周波数が小さくなる
- エ.効率が向上する
正解:イ.二次銅損が増加する
解説:滑り増→回転数低下→二次側周波数sf増・二次銅損sP2増で効率も低下します。
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問51.直流電動機は、ブラシと整流子を介して電機子に直流電流を流し、界磁の磁束と電機子電流との間に働く電磁力で回転する。
正解:○(正しい)
解説:直流電動機は、界磁(固定子)がつくる静止磁界の中で電機子導体に電流を流し、その電磁力で回転する。整流子とブラシが電機子電流の向きを切り換えてトルクの向きを一定に保つ。回転磁界を利用するのは誘導電動機や同期電動機である。
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問52.三相誘導電動機は、固定子に三相交流を流し、回転磁界を発生させて回転子を回す方式である。
正解:○(正しい)
解説:三相誘導電動機:かご形・巻線形。最も普及した産業用モーター。シンプル・堅牢・安価が特徴。
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問53.誘導電動機の回転速度は、電源の周波数と極数で決まる同期速度より、すべりの分だけ遅い。
正解:○(正しい)
解説:すべり s = (Ns-N)/Ns。Ns=120f/P[rpm](同期速度)。誘導機は常にすべりがあり同期速度より遅い回転。
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問54.同期電動機は、電源周波数と完全に同期した一定速度で回転する電動機である。
正解:○(正しい)
解説:同期電動機:時計用・精密制御用。すべりなし、定速回転。インバータ制御で電気自動車にも応用(永久磁石同期電動機)。
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問55.変圧器の理想変圧比は、1次/2次の巻数比に等しい。
正解:○(正しい)
解説:変圧比 a = N1/N2 = V1/V2 = I2/I1。電圧は巻数比に比例、電流は反比例。
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問56.変圧器の損失には、無負荷損(鉄損)と負荷損(銅損)がある。
正解:○(正しい)
解説:変圧器損失:鉄損(コア励磁・無負荷でも常時発生)、銅損(巻線抵抗・負荷電流の二乗で増加)。最大効率は両者が等しい時。
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問57.インバータは、直流を任意の周波数の交流に変換する装置で、可変速電動機制御に必須である。
正解:○(正しい)
解説:インバータ:DC→AC変換。VVVF(可変電圧可変周波数)でモーター速度制御、エアコン・電車・EVに応用。
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問58.コンバータ(整流器)は、交流を直流に変換する装置で、ダイオードやサイリスタを用いる。
正解:○(正しい)
解説:コンバータ:AC→DC変換。整流回路(半波・全波・三相全波)。スイッチング電源・直流送電・モーター駆動の前段で使用。
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問59.パワー半導体素子のIGBTは、電圧駆動でゲート制御が容易、大電力スイッチングに広く使用される。
正解:○(正しい)
解説:IGBT:MOSFET(電圧駆動)とBJT(大電流容量)の長所を統合。インバータ・モーター制御の主役。
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問60.誘電加熱は、絶縁物(誘電体)に高周波の電界を加え、誘電体損によって被加熱物の内部から発熱させる方式で、電子レンジはその応用である。
正解:○(正しい)
解説:誘電体損による発熱は周波数と比誘電率×誘電正接に比例し、木材の乾燥やプラスチックの溶着、電子レンジ(2.45GHz)に用いられる。導体に渦電流を流して加熱するのは誘導加熱である。
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問61.パワーエレクトロニクスは、電力の変換・制御に半導体電子回路を応用する技術分野である。
正解:○(正しい)
解説:パワエレ:インバータ・コンバータ・チョッパ・サイクロコンバータ等。電気自動車・再エネ・産業機器の中核技術。
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問62.電動機の効率は、出力電力を入力電力で割った値で、IE(International Efficiency)規格で分類される。
正解:○(正しい)
解説:電動機効率:IE1(標準)→IE2(高効率)→IE3(プレミアム)→IE4(スーパープレミアム)→IE5(ウルトラプレミアム)。IE は International Efficiency(国際効率)の略で、IEC 60034-30-1 が定める効率クラスです。省エネ規制でIE3以上が義務化進行中。
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問63.巻線形三相誘導電動機の二次抵抗を大きくすると、最大トルクの値は変わらず、最大トルクを生じるすべりが大きくなる。
正解:○(正しい)
解説:トルクは二次抵抗とすべりの比 r2/s が同じなら同じ値になる(比例推移)。二次抵抗を m 倍にすると同じトルクを生じるすべりも m 倍になり、最大トルクの値は変わらずに始動トルクを大きくできる。
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問64.フィードバック制御は、出力を測定せずに目標値を直接設定する制御方式である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。FB制御は「出力を測定し目標と比較して誤差を修正」(測定せずは制御不可)。
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問65.シーケンス制御は、ランダムな順序で動作する制御方式である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。シーケンス制御は「決められた順序で逐次実行」(ランダムではない)。
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問66.電動機の始動電流は、定常電流と同程度で特に対策は不要である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。始動電流は「定常電流の数倍」、始動補償器(リアクトル・Y-Δ等)が必要。
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問67.PWMは、パルスの周波数を変化させて出力制御する技術である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。PWMは「パルス幅(duty)を変える」(周波数ではない)。
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問68.電気自動車のモーターは、現在主にブラシ付き直流モーターが使われる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。EVは「永久磁石同期電動機(PMSM)または誘導電動機」が主流(ブラシ付きDC不採用)。
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問69.同期発電機は、原動機を非同期速度で回転させて発電する。
正解:×(誤り)
解説:誤り。同期発電機は「同期速度」で回転して発電(非同期は誘導発電機)。
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問70.変圧器の三相結線方式(Y-Y、Y-Δ、Δ-Y、Δ-Δ)の選択は、変圧比・中性点接地・高調波の観点で決まる。
正解:○(正しい)
解説:三相変圧器結線:Y-Δは降圧用、Δ-Y は昇圧用、Y-Y は通信送電に多い。中性点接地・高調波抑制などの考慮が必要。
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問71.誘導電動機の同期速度Nsを求める式として正しいものはどれか(f:周波数、P:極数)。
- ア.Ns = 60f/P [rpm]
- イ.Ns = fP/120 [rpm]
- ウ.Ns = f/P [rpm]
- エ.Ns = 120f/P [rpm]
正解:エ.Ns = 120f/P [rpm]
解説:同期速度 Ns = 120f/P [rpm]。50Hz・4極の場合 1500rpm。
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問72.次のうち、電力変換装置の組合せとして正しいものはどれか。
- ア.インバータ:DC→AC
- イ.コンバータ:DC→AC
- ウ.インバータ:AC→DC
- エ.チョッパ:AC→AC
正解:ア.インバータ:DC→AC
解説:インバータ:DC→AC。コンバータ:AC→DC。チョッパ:DC→DC。サイクロコンバータ:AC→AC。
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問73.IE規格でプレミアム効率に該当するクラスはどれか。
- ア.IE1
- イ.IE3
- ウ.IE2
- エ.IE4
正解:イ.IE3
解説:IE1(標準)・IE2(高効率)・IE3(プレミアム)・IE4(スーパープレミアム)・IE5(ウルトラプレミアム)。
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問74.次のパワー半導体素子のうち、電圧駆動・大電力スイッチングに適したものはどれか。
- ア.BJT
- イ.GTO
- ウ.IGBT
- エ.TRIAC
正解:ウ.IGBT
解説:IGBT:電圧駆動(MOS)・大電流(BJT)の長所合成。インバータの主役。
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問75.次の制御方式のうち、PID制御に含まれない要素はどれか。
- ア.比例(Proportional)
- イ.積分(Integral)
- ウ.微分(Differential)
- エ.指数(Exponential)
正解:エ.指数(Exponential)
解説:PID制御:P(比例)・I(積分)・D(微分)。指数はPIDに含まれない。
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問76.VVVF制御は、誘導電動機の固定速度運転を実現する技術である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。VVVFは「可変速運転」を実現(固定速度ではない)。
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問77.ベクトル制御は、誘導電動機の精密制御には不向きである。
正解:×(誤り)
解説:誤り。ベクトル制御は「直流機並みの高速・高精度制御」が可能(不向きではない)。
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問78.ステッピングモータは、連続的に滑らかに回転するモータである。
正解:×(誤り)
解説:誤り。ステッピングは「パルス信号で決まった角度ずつ」回転(連続滑らかではない)。
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問79.サーボモータは、フィードバック制御を使用しないモータである。
正解:×(誤り)
解説:誤り。サーボは「FB制御」を併用して位置・速度・トルクを高精度制御。
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問80.ブラシレスDCモータは、ブラシが必要で頻繁な交換が必要である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。ブラシレスは「ブラシ不要」(メンテナンスフリー)。
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問81.電熱機器の効率は、入力÷出力×100%で計算される。
正解:×(誤り)
解説:誤り。効率は「出力÷入力×100%」(記述が逆)。
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問82.誘導加熱(IH)は、燃焼で金属を加熱する方式である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。IHは「電磁誘導の渦電流」で金属直接加熱(燃焼ではない)。
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問83.電気炉は、抵抗式(ヒーター加熱)・誘導式・アーク式・電子ビーム式等の種類がある。
正解:○(正しい)
解説:電気炉:抵抗炉(汎用)・誘導炉(金属溶解)・アーク炉(製鋼)・電子ビーム炉(高純度金属)等。
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問84.ヒートポンプ給湯機は、電気ヒーターのみで水を温める仕組みである。
正解:×(誤り)
解説:誤り。ヒートポンプは「空気の熱を汲み上げて」水を温める(高効率)。電気ヒーター単独はEcoCute以前のタイプ。
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問85.電動機の制動方式には、機械制動(ブレーキ)・電気制動(発電制動・回生制動)・直流制動等がある。
正解:○(正しい)
解説:制動方式:機械(摩擦)・発電制動(運動エネ→熱)・回生制動(運動エネ→電力に回収)・直流制動(直流注入)。
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問86.回生制動は、運動エネルギーを熱として消散させる制動方式である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。回生制動は「運動エネルギーを電力に変換」して系統や蓄電池に戻す(熱消散は発電制動)。
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問87.自動制御におけるブロック線図は、システムを伝達関数のブロックで表現した図である。
正解:○(正しい)
解説:ブロック線図:制御系を伝達関数(s関数)のブロックで表現。直列・並列・フィードバック結合で構成。
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問88.自動制御の伝達関数は、ラプラス変換した出力と入力の比で、システムの動特性を表す。
正解:○(正しい)
解説:伝達関数:G(s) = Y(s)/X(s)。ラプラス変換でs領域に変換し、極・零点で安定性・応答特性を評価。
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問89.制御系の安定性判別に、ナイキスト線図・ボード線図・ニコルス線図等が用いられる。
正解:○(正しい)
解説:安定性判別:ナイキスト線図(極座標)・ボード線図(ゲイン位相)・ニコルス線図。位相余裕・ゲイン余裕で安定性評価。
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問90.PLCは、家庭用パソコンと同じ汎用コンピュータである。
正解:×(誤り)
解説:誤り。PLCは「産業機械の自動制御専用コンピュータ」(汎用PCとは異なる)。
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問91.パワーエレクトロニクスのスイッチング動作では、電力損失が生じるため、スイッチング周波数の最適化が重要である。
正解:○(正しい)
解説:スイッチング損失:スイッチング過渡時の電圧×電流の積分。周波数を上げるほど損失増。ZVS/ZCS(ソフトスイッチング)で低減。
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問92.SiC・GaNデバイスは、Siより低耐圧・低効率である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。SiC・GaNは「Siより高耐圧・高効率・高周波動作」が可能(記述が逆)。
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問93.力率1で運転している同期電動機の励磁を弱める(不足励磁にする)と、電源から進み電流をとる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。V曲線(位相特性曲線)では、力率1の点から界磁電流を減らす(不足励磁)と遅れ電流となり(リアクトルとして働く)、増やす(過励磁)と進み電流となる(コンデンサとして働く)。この性質を利用して無負荷の同期電動機で無効電力を調整するのが同期調相機である。
-
問94.誘導電動機の始動方式には、全電圧始動(直入れ始動)・スター・デルタ始動・リアクトル始動等がある。
正解:○(正しい)
解説:始動方式:直入れ(小型)・スターデルタ(中容量)・リアクトル(電圧降下抑制)・始動補償器等。突入電流抑制が目的。
-
問95.電動機のトルク・速度特性は、すべての用途で同一の選定で済む。
正解:×(誤り)
解説:誤り。用途に応じて「定トルク負荷・二乗トルク負荷」等で選定(同一ではない)。
-
問96.誘導電動機の可変速制御として、最も一般的に使われている方式はどれか。
- ア.電圧制御
- イ.巻線型誘導電動機の二次抵抗制御
- ウ.極数切替
- エ.周波数制御(VVVF)
正解:エ.周波数制御(VVVF)
解説:VVVFインバータ:可変電圧可変周波数制御で広範囲・高効率の可変速運転。エアコン・電車等で標準化。
-
問97.次のモータのうち、ブラシ・整流子を持たないものはどれか。
- ア.ブラシレスDCモータ
- イ.直流モータ(ブラシ付)
- ウ.直流発電機(ブラシ付)
- エ.いずれもブラシ付
正解:ア.ブラシレスDCモータ
解説:ブラシレスDCモータ:電子整流回路で整流。長寿命・低騒音。メンテナンスフリー。
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問98.次のうち、エコキュートの仕組みとして正しいものはどれか。
- ア.電気ヒーターの抵抗加熱で水を加熱する
- イ.大気の熱をヒートポンプで汲み上げて水を加熱する
- ウ.ガスエンジンの排熱を回収して水を加熱する
- エ.集熱器で集めた太陽熱で水を加熱する
正解:イ.大気の熱をヒートポンプで汲み上げて水を加熱する
解説:エコキュートは家庭用ヒートポンプ給湯機で、再生可能エネルギーである空気の熱を利用する。電気のエネルギーで空気の熱を汲み上げて給湯のエネルギーを得るので、省エネになる。電気ヒーターの抵抗加熱で水を加熱する方式、ガスエンジンの排熱を回収して水を加熱する方式、集熱器で集めた太陽熱で水を加熱する方式は、いずれも空気の熱をヒートポンプで汲み上げる仕組みではない。「大気の熱をヒートポンプで汲み上げる」点がエコキュートの特徴である。
-
問99.次のうち、回生制動について正しいものはどれか。
- ア.ブレーキパッドで摩擦
- イ.抵抗で熱に変換
- ウ.電動機を発電機として運動エネを電気に変換
- エ.機械的な減速のみ
正解:ウ.電動機を発電機として運動エネを電気に変換
解説:回生制動:電動機を発電機動作させ、運動エネを電気エネに変換して回収。EV・電車で省エネ。
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問100.次のパワー半導体のうち、ワイドバンドギャップ半導体に分類されるものはどれか。
- ア.Siダイオード
- イ.バリスタ
- ウ.Geトランジスタ
- エ.SiC(炭化ケイ素)
正解:エ.SiC(炭化ケイ素)
解説:SiC・GaNがワイドバンドギャップ半導体。Siよりバンドギャップ約3倍で高耐圧・高効率・高周波動作可能。
-
問101.直流電動機などの原動機では,負荷の増減によって,回転速度やトルクが変化する。直流分巻電動機の速度特性とトルク特性を示す正しい図に最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,図の負荷電流は電機子電流と界磁電流の和であり,I₀は無負荷電流の値である。端子電圧と界磁調整器の抵抗値は一定であるとする。
- 1.

- 2.

- 3.

- 4.

- 5.

正解:5.
解説:直流分巻電動機は端子電圧と界磁調整器の抵抗が一定なので界磁電流すなわち磁束Φがほぼ一定である。回転速度 n=(V−Iₐ Rₐ)/(kΦ) は負荷電流(電機子電流)が増えても電機子抵抗降下 Iₐ Rₐ がわずかに増すだけなので、ほぼ一定でごく緩やかに垂下する。トルク T=kΦ Iₐ は磁束一定のため電機子電流にほぼ比例し、無負荷電流 I₀ の点から直線的に増加する。したがって上側の n がほぼ水平で緩やかに下降し、下側の T が I₀ 付近から直線的に立ち上がる(5)が正しく、n と T のラベルが入れ替わった(4)は誤りである。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 機械 問1
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 - 1.
-
問102.界磁に永久磁石を用いた小形直流電動機がある。この電動機の電機子に12 Vの電圧を加えたところ,無負荷の状態で3 000 min⁻¹で回転した。この電圧を維持したまま負荷を与えて,2 Aの電機子電流を流したところ,損失が3 W発生した。このときの回転数[min⁻¹]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,ブラシによる電圧降下及び電機子反作用は無視できるものとし,損失は電機子巻線の銅損しか存在しないものとする。
- 1.3 429
- 2.3 000
- 3.2 813
- 4.2 625
- 5.2 250
正解:4.2 625
解説:界磁が永久磁石で磁束が一定なので逆起電力 E は回転数に比例する。無負荷時は電機子電流がほぼ0で電機子抵抗降下がなく、E₀=12 V が 3000 min⁻¹ に対応する。負荷時は銅損 Iₐ²Rₐ=2²×Rₐ=3 W より Rₐ=0.75 Ω、電機子抵抗降下は 2×0.75=1.5 V、逆起電力は E=12−1.5=10.5 V となる。E∝n より n=3000×(10.5/12)=2625 min⁻¹ となり、正解は(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 機械 問2
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問103.次の文章は,誘導電動機の始動に関する記述である。 a.三相巻線形誘導電動機は,二次回路を調整して始動する。トルクの比例推移特性を利用して,トルクが最大値となる滑りを (ア) 付近になるようにする。具体的には,二次回路を (イ) で引き出して抵抗を接続し,二次抵抗値を定格運転時よりも大きな値に調整する。 b.三相かご形誘導電動機は,一次回路を調整して始動する。具体的には,始動時はY結線,通常運転時はΔ結線にコイルの接続を切り替えてコイルに加わる電圧を下げて始動する方法,(ウ) を電源と電動機の間に挿入して始動時の端子電圧を下げる方法,及び (エ) を用いて電圧と周波数の両者を下げる方法がある。 c.三相誘導電動機では,三相コイルが作る磁界は回転磁界である。一方,単相誘導電動機では,単相コイルが作る磁界は交番磁界であり,主コイルだけでは始動しない。そこで,主コイルとは (オ) が異なる電流が流れる補助コイルやくま取りコイルを固定子に設けて,回転磁界や移動磁界を作って始動する。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(ア)1 (イ)スリップリング (ウ)始動抵抗器 (エ)始動コンデンサ (オ)周波数
- 2.(ア)0 (イ)整流子 (ウ)始動抵抗器 (エ)始動コンデンサ (オ)位相
- 3.(ア)0 (イ)スリップリング (ウ)始動補償器 (エ)インバータ (オ)周波数
- 4.(ア)1 (イ)スリップリング (ウ)始動補償器 (エ)インバータ (オ)位相
- 5.(ア)1 (イ)整流子 (ウ)始動抵抗器 (エ)インバータ (オ)位相
正解:4.(ア)1 (イ)スリップリング (ウ)始動補償器 (エ)インバータ (オ)位相
解説:巻線形誘導電動機は二次抵抗を大きくし比例推移で最大トルクの滑りを始動時の(ア)1付近へ移すため、二次回路を(イ)スリップリングで引き出して抵抗を接続する。かご形の一次側電圧調整には、(ウ)始動補償器(単巻変圧器)で端子電圧を下げる方法と、(エ)インバータで電圧と周波数の両方を下げる方法がある。単相機は主コイルと(オ)位相の異なる電流を流す補助コイルやくま取りコイルで回転磁界を作って始動する。以上より組合せは(4)が正しい。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 機械 問3
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問104.あるかご形三相誘導電動機を定格電圧でY-Δ始動したところ,始動トルクは49.0 N·mであった。また,Δ結線での全電圧始動時(定格電圧)の始動トルクは定格運転時の210 %である。この電動機の定格運転時のトルクの値[N·m]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.16.3
- 2.23.3
- 3.28.3
- 4.40.4
- 5.70.0
正解:5.70.0
解説:Y−Δ始動ではY結線の相電圧が線間電圧の1/√3となり、トルクは電圧の2乗に比例するので、始動トルクはΔ結線全電圧始動時の1/3になる。よってΔ全電圧始動時の始動トルクは 3×49.0=147 N·m である。これが定格運転時トルクの210 %に当たるので、定格トルク=147/2.10=70.0 N·m となり、正解は(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 機械 問4
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問105.回転界磁形同期電動機が停止している状態で,固定子巻線に対称三相交流電圧を印加すると回転磁界が生じる。しかし,励磁された回転子磁極が受けるトルクは,同じ大きさで向きが交互に変わるので,その平均トルクは零になり電動機は起動しない。これを改善するために,回転子の磁極面に (ア) を施す。これは, (イ) と同じ起動原理を利用したもので,誘導トルクによって電動機を起動させる。 起動時には,回転磁束によって誘導される高電圧によって絶縁が破壊するおそれがあるので, (ウ) を抵抗で短絡して起動する。回転子の回転速度が同期速度に近づくと,この短絡を切り放し (エ) で励磁すると,回転子は同期速度に引き込まれる。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(ア)補償巻線 (イ)巻線形誘導電動機 (ウ)界磁巻線 (エ)交流
- 2.(ア)制動巻線 (イ)巻線形誘導電動機 (ウ)界磁巻線 (エ)交流
- 3.(ア)制動巻線 (イ)かご形誘導電動機 (ウ)界磁巻線 (エ)直流
- 4.(ア)制動巻線 (イ)かご形誘導電動機 (ウ)固定子巻線 (エ)直流
- 5.(ア)補償巻線 (イ)かご形誘導電動機 (ウ)固定子巻線 (エ)直流
正解:3.(ア)制動巻線 (イ)かご形誘導電動機 (ウ)界磁巻線 (エ)直流
解説:停止状態の同期電動機は平均トルクが零で自己起動できないため、回転子磁極面に制動巻線(ア)を施す。これはかご形誘導電動機(イ)と同じ起動原理で、二次導体に誘導電流が流れて生じる誘導トルクにより回転子を回す。起動時に界磁巻線(ウ)へ誘起する高電圧で絶縁が破壊しないよう、界磁巻線を抵抗で短絡して起動し、同期速度に近づいたら短絡を切り放して直流(エ)で励磁すると同期速度に引き込まれる。よって組合せは(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 機械 問5
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問106.三相同期発電機があり,無負荷で端子電圧(線間)15.2 kV を発生させるのに必要な界磁電流は 500 A である。この界磁電流を 100 A にして短絡試験を行ったとき,短絡電流 860 A が流れた。界磁電流が 500 A のとき,この発電機の同期インピーダンス[Ω]の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.10.2
- 2.6.86
- 3.3.53
- 4.2.04
- 5.0.55
正解:4.2.04
解説:短絡特性は原点を通る直線なので、界磁電流を100 Aから500 Aへ5倍にすると短絡電流も比例して増え、Is=860×(500/100)=4300 Aとなる。同期インピーダンスは同一界磁電流のときの1相分の起電力を短絡電流で割った値で、界磁電流500 Aでの相電圧は無負荷試験値から E=15.2×10³/√3≒8776 V。したがって Zs=E/Is=8776/4300≒2.04 Ωとなり、答えは(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 機械 問6
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問107.次の文章は,ステッピングモータに関する記述である。 ステッピングモータはパルスモータとも呼ばれ,駆動回路に与えられた (ア) に比例する (イ) だけ回転するものである。したがって,このモータはパルスを周期的に与えたとき,そのパルスの (ウ) に比例する回転速度で回転し,入力パルスを停止すれば回転子も停止する。 ステッピングモータはパルスが送られるたびに定められた角度θ[°]を 1 ステップとして回転する。この 1 パルス当たりの回転角度を (エ) という。 ステッピングモータには,永久磁石形,可変リラクタンス形,ハイブリッド形などがあり,永久磁石形ステッピングモータでは,無通電状態でも回転子位置を (オ) が働く特徴がある。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(ア)パルス数 (イ)回転速度 (ウ)周波数 (エ)移動角 (オ)保持する力
- 2.(ア)パルス数 (イ)回転角度 (ウ)幅 (エ)ステップ角 (オ)追従する力
- 3.(ア)パルス数 (イ)回転角度 (ウ)周波数 (エ)ステップ角 (オ)保持する力
- 4.(ア)周波数 (イ)回転角度 (ウ)幅 (エ)ステップ角 (オ)追従する力
- 5.(ア)周波数 (イ)回転速度 (ウ)幅 (エ)移動角 (オ)追従する力
正解:3.(ア)パルス数 (イ)回転角度 (ウ)周波数 (エ)ステップ角 (オ)保持する力
解説:ステッピングモータは駆動回路に与えられたパルス数(ア)に比例する回転角度(イ)だけ回転し、パルスを周期的に与えるとその周波数(ウ)に比例する回転速度で回る。1パルス当たりの回転角度をステップ角(エ)という。永久磁石形は永久磁石の磁束により、無通電状態でも回転子位置を保持する力(オ)(ディテントトルク)が働く点が特徴である。よって組合せは(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 機械 問7
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問108.次の文章は,電力用コンデンサに関する記述である。 電力用コンデンサには,進相コンデンサ,調相コンデンサ及び直列コンデンサがあり,さらにフィルタ用コンデンサやサージ吸収用コンデンサなどを含めることがある。電力用コンデンサは,一般的に複数枚の薄葉誘電体を金属はく電極とともに巻き込み,リード線を引き出した単位コンデンサの集合で構成し,容器などに収納したものである。また,電極として蒸着金属が用いられることがある。誘電体には,広い面積にわたり厚さが均一であること,適当な機械的強度を有すること,誘電率が (ア) その温度変化が少ないこと,誘電正接が (イ) 絶縁抵抗及び絶縁耐力が (ウ) こと,耐熱性に優れ長期安定性に優れていることなどが求められる。 電力用コンデンサの (エ) 点検としては,油漏れ,発錆,がいしの汚損,容器の変形,端子部の過熱及び機器の異常加熱などの有無について確認を行う。また,数年ごとあるいは異常発生時に行う (オ) 点検として, (エ) 点検項目のほかにコンデンサの静電容量・損失の測定,端子-外箱間の絶縁抵抗測定,耐電圧試験などを実施する。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(ア)高く (イ)大きく (ウ)高い (エ)日常 (オ)特別
- 2.(ア)高く (イ)小さく (ウ)高い (エ)日常 (オ)特別
- 3.(ア)高く (イ)小さく (ウ)低い (エ)特別 (オ)日常
- 4.(ア)低く (イ)大きく (ウ)高い (エ)特別 (オ)日常
- 5.(ア)低く (イ)大きく (ウ)低い (エ)特別 (オ)日常
正解:2.(ア)高く (イ)小さく (ウ)高い (エ)日常 (オ)特別
解説:コンデンサの誘電体には、静電容量を大きくとれるよう誘電率が高く(ア)、誘電損を抑えるため誘電正接が小さく(イ)、絶縁抵抗及び絶縁耐力が高い(ウ)ことが求められる。点検は、油漏れやがいし汚損など外観を目視確認する日常(エ)点検と、数年ごとに静電容量・損失測定や耐電圧試験まで行う特別(オ)点検に分けられる。よって組合せは(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 機械 問8
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問109.単相変圧器の一次側に電流計,電圧計及び電力計を接続して,短絡試験を行う。二次側を短絡し,一次側に定格周波数の電圧を供給し,電流計が 30 A を示すように一次側の電圧を調整したところ,電圧計は 150 V,電力計は 1 350 W を示した。この変圧器の一次側からみた漏れリアクタンスの値[Ω]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,変圧器の励磁回路のインピーダンスは無視し,電流計,電圧計及び電力計は理想的な計器であるものとする。
- 1.1.50
- 2.3.50
- 3.4.77
- 4.5.00
- 5.5.22
正解:3.4.77
解説:短絡試験は二次側を短絡し一次に低い電圧を加えて定格付近の電流を流す試験で、このとき電力計の指示 1350 W は励磁回路を無視すれば変圧器巻線の抵抗損(銅損)に等しい。一次側からみた等価回路は抵抗 R と漏れリアクタンス X の直列とみなせるので、まずインピーダンス Z=V/I=150/30=5.00 Ω。抵抗は電力から R=P/I²=1350/30²=1350/900=1.50 Ω。漏れリアクタンスは直角三角形の関係 X=√(Z²−R²)=√(5.00²−1.50²)=√(25−2.25)=√22.75≒4.77 Ω となる。よって最も近い値は(3)の 4.77 Ω である。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 機械 問9
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問110.電力変換装置では,各種のパワー半導体デバイスが使用されている。パワー半導体デバイスの定常的な動作に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.IGBT と逆並列ダイオードを組み合わせたパワー半導体デバイスは,IGBT にとって順方向の電流を流すことができる期間を IGBT のオンのゲート電圧を与えることで決めることができる。IGBT にとって逆方向の電圧が印加されると,IGBT のゲート状態にかかわらず IGBT にとって逆方向の電流が逆並列ダイオードに流れる。
- 2.ダイオードの導通,非導通は,そのダイオードに印加される電圧の極性で決まり,導通時は回路電圧と負荷などで決まる順電流が流れる。
- 3.サイリスタは,オンのゲート電流が与えられて順方向の電流が流れている状態であれば,その後にゲート電流を取り去っても,順方向の電流に続く逆方向の電流を流すことができる。
- 4.オフしているパワーMOSFET は,ボディーダイオードを内蔵しているのでオンのゲート電圧が与えられなくても逆電圧が印加されれば逆方向の電流が流れる。
- 5.オフしている IGBT は,順電圧が印加されていてオンのゲート電圧を与えると順電流を流すことができ,その状態からゲート電圧を取り去ると非導通となる。
正解:3.サイリスタは,オンのゲート電流が与えられて順方向の電流が流れている状態であれば,その後にゲート電流を取り去っても,順方向の電流に続く逆方向の電流を流すことができる。
解説:誤りは(3)。サイリスタはオンのゲート電流を与えて順方向に導通させると、その後ゲート電流を取り去っても順方向電流が自己保持(ラッチ)して流れ続けるが、サイリスタは逆方向電圧を阻止する逆阻止デバイスであり逆方向の電流を流すことはできない。順方向電流がゼロに近づくとターンオフし、以後は逆電圧が加わっても(わずかな逆回復電流を除き)逆方向電流は流れない。したがって「順方向の電流に続く逆方向の電流を流すことができる」という記述が誤りである。なお(1)のIGBTと逆並列ダイオードの動作、(2)のダイオードの導通・非導通、(4)のパワーMOSFETのボディダイオードによる逆導通、(5)のIGBTのゲート制御による導通・非導通はいずれも正しい記述である。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 機械 問10
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問111.図に示すように,電動機が減速機と組み合わされて負荷を駆動している。このときの電動機の回転速度 nₘ が 1 200 min⁻¹,トルク Tₘ が 100 N·m であった。減速機の減速比が 6,効率が 0.96 のとき,負荷の回転速度 n_L[min⁻¹],軸トルク T_L[N·m]及び軸入力 P_L[kW]の値として,最も近いものを組み合わせたのは次のうちどれか。

- 1.n_L 7 200 min⁻¹, T_L 576 N·m, P_L 4 147 kW
- 2.n_L 7 200 min⁻¹, T_L 16.0 N·m, P_L 12.1 kW
- 3.n_L 7 200 min⁻¹, T_L 16.0 N·m, P_L 4 147 kW
- 4.n_L 200 min⁻¹, T_L 16.0 N·m, P_L 12.1 kW
- 5.n_L 200 min⁻¹, T_L 576 N·m, P_L 12.1 kW
正解:5.n_L 200 min⁻¹, T_L 576 N·m, P_L 12.1 kW
解説:減速比6の減速機なので負荷側の回転速度は電動機の1/6となり n_L=n_m/6=1200/6=200 min⁻¹。電動機の機械出力は P_m=ω_m·T_m=2π×(1200/60)×100=2π×20×100≒12566 W≒12.57 kW。減速機の効率0.96より負荷へ伝わる軸入力は P_L=P_m×0.96≒12566×0.96≒12063 W≒12.1 kW。軸トルクはトルクが減速比倍・効率倍になることから T_L=T_m×減速比×効率=100×6×0.96=576 N·m(検算:T_L=P_L/ω_L=12063/(2π×200/60)≒12063/20.9≒577 N·m で一致)。したがって n_L=200 min⁻¹、T_L=576 N·m、P_L=12.1 kW の組合せである(5)が正しい。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 機械 問11
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問112.電気炉の壁の外面に垂直に小穴をあけ,温度計を挿入して壁の外面から 10 cm と 30 cm の箇所で壁の内部温度を測定したところ,それぞれ 72 ℃と 142 ℃の値が得られた。炉壁の熱伝導率を 0.94 W/(m·K)とすれば,この炉壁からの単位面積当たりの熱損失[W/m²]の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,壁面に垂直な方向の温度こう配は一定とする。
- 1.1 490
- 2.329
- 3.165
- 4.14.9
- 5.3.29
正解:2.329
解説:温度こう配が一定な平板の熱伝導なので、単位面積当たりの熱損失はフーリエの法則 q=λ×(ΔT/Δx) で求まる。測定した2点は外面から10 cmと30 cmの位置なので両点間の距離は Δx=30−10=20 cm=0.20 m、温度差は ΔT=142−72=70 K。よって q=0.94×(70/0.20)=0.94×350=329 W/m² となり、最も近い値は(2)の 329 W/m² である。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 機械 問12
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問113.図のブロック線図で示す制御系において,R(jω) と C(jω) 間の合成周波数伝達関数 C(jω)/R(jω) を示す式として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

- 1.G₁G₃/(1+G₁G₂G₃)
- 2.G₁G₂/(1+G₁G₂G₃)
- 3.(G₁−G₂)/(1+G₁G₃−G₂G₃)
- 4.(G₁+G₂+G₁G₂)/(1+G₂+G₁G₂G₃)
- 5.G₁/(1+G₁G₂+G₁G₃)
正解:3.(G₁−G₂)/(1+G₁G₃−G₂G₃)
解説:第1加算点の出力をXとおくと、この点にはRが+、帰還G₃Cが−で入るのでX=R−G₃C。G₁とG₂は共に入力Xを受け、第2加算点でG₁X(+)とG₂X(−)が合成されるのでC=(G₁−G₂)X。これにX=R−G₃Cを代入するとC=(G₁−G₂)(R−G₃C)となり、整理してC{1+(G₁−G₂)G₃}=(G₁−G₂)R。よって合成伝達関数はC/R=(G₁−G₂)/(1+G₁G₃−G₂G₃)となり、正解は(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 機械 問13
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問114.次のフローチャートに従って作成したプログラムを実行したとき,印字される A,B の値として,正しい組合せを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

- 1.A=43, B=26
- 2.A=51, B=47
- 3.A=51, B=23
- 4.A=98, B=47
- 5.A=98, B=95
正解:3.A=51, B=23
解説:初期値A=10・B=2から、A←A+Bを計算し、A≦40ならB←2B+1として先頭へ戻り、A>40でA,Bを印字する。1周目はA=10+2=12(≦40)でB=5、2周目はA=12+5=17(≦40)でB=11、3周目はA=17+11=28(≦40)でB=23、4周目はA=28+23=51(>40)となりループを抜ける。このときBは3周目に更新された23のまま次の更新をされずに印字されるので、印字値はA=51・B=23となり正解は(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 機械 問14
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問115.定格容量 50 kV·A の単相変圧器がある。この変圧器を定格電圧,力率 100 %,全負荷の 3/4 の負荷で運転したとき,鉄損と銅損が等しくなり,そのときの効率は 98.2 % であった。この変圧器について,次の(a)及び(b)に答えよ。 ただし,鉄損と銅損以外の損失は無視できるものとする。 〔小問(a)〕 この変圧器の鉄損[W]の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.536
- 2.472
- 3.425
- 4.382
- 5.344
正解:5.344
解説:鉄損Piは負荷に依存せず一定、銅損は負荷率の2乗に比例する。全負荷の3/4・力率100%では出力P=(3/4)×50000=37500W、条件より鉄損=銅損なので全損失は2Piとなる。効率式0.982=37500/(37500+2Pi)を解くとPi=(37500/0.982−37500)/2≒344Wとなり、正解は(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 機械 問15(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問116.定格容量 50 kV·A の単相変圧器がある。この変圧器を定格電圧,力率 100 %,全負荷の 3/4 の負荷で運転したとき,鉄損と銅損が等しくなり,そのときの効率は 98.2 % であった。この変圧器について,次の(a)及び(b)に答えよ。 ただし,鉄損と銅損以外の損失は無視できるものとする。 〔小問(b)〕 この変圧器を全負荷,力率 100 % で運転したときの銅損[W]の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.712
- 2.611
- 3.579
- 4.453
- 5.325
正解:2.611
解説:全負荷時の銅損をPcとすると、3/4負荷の銅損は(3/4)²Pc=(9/16)Pcで表され、(a)よりこれが鉄損344Wに等しい。したがってPc=(16/9)×344≒611Wとなり、正解は(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 機械 問15(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問117.次の図は,パワー半導体デバイスとしてダイオードを用いた三相整流装置の回路を示す。 平滑リアクトルのインダクタンス L_d [H]は十分に大きく,直流電流 I_d [A]は一定になっているものとする。 交流側にリアクタンス X_L [Ω]のリアクトルがあると転流時に重なり角が生じ,直流電圧が降下する。また,ダイオードの順電圧降下 V_F [V]によっても直流電圧が降下する。これら以外の電圧降下は無視する。入力交流電圧が V_L [V]のときのこの整流装置の出力電圧 V_d [V]は次式で求められる。 V_d = (3√2/π)V_L − (3/π)X_L·I_d − 2V_F この整流装置の入力交流電圧は V_L = 200 V,周波数は f = 50 Hz で,直流電流は I_d = 36 A である。交流側のリアクトルのインダクタンスは L_L = 5.56×10⁻⁴ H で,その抵抗値は平滑リアクトルの抵抗値とともに無視できるものとする。また,各ダイオードの順電圧降下は V_F = 1.0 V で一定とする。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 ダイオードでは,電流の通電によって損失が発生する。一つのダイオードの損失の平均値は,通電する期間が 1 サイクルの 1/3 であるとして計算できる。 一つのダイオードで発生する損失[W]の平均値に最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

- 1.72
- 2.36
- 3.24
- 4.18
- 5.12
正解:5.12
解説:一つのダイオードは1サイクルのうち1/3の期間だけ通電し、その間は直流電流 I_d = 36 A が流れて順電圧降下 V_F = 1.0 V が生じる。通電中の瞬時損失は V_F·I_d = 1.0×36 = 36 W であり、これを1サイクル全体で平均するには通電比 1/3 を掛ければよい。したがって平均損失は 36×(1/3) = 12 W となり、最も近いのは(5)の12[W]である。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 機械 問16(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問118.次の図は,パワー半導体デバイスとしてダイオードを用いた三相整流装置の回路を示す。 平滑リアクトルのインダクタンス L_d [H]は十分に大きく,直流電流 I_d [A]は一定になっているものとする。 交流側にリアクタンス X_L [Ω]のリアクトルがあると転流時に重なり角が生じ,直流電圧が降下する。また,ダイオードの順電圧降下 V_F [V]によっても直流電圧が降下する。これら以外の電圧降下は無視する。入力交流電圧が V_L [V]のときのこの整流装置の出力電圧 V_d [V]は次式で求められる。 V_d = (3√2/π)V_L − (3/π)X_L·I_d − 2V_F この整流装置の入力交流電圧は V_L = 200 V,周波数は f = 50 Hz で,直流電流は I_d = 36 A である。交流側のリアクトルのインダクタンスは L_L = 5.56×10⁻⁴ H で,その抵抗値は平滑リアクトルの抵抗値とともに無視できるものとする。また,各ダイオードの順電圧降下は V_F = 1.0 V で一定とする。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 出力電圧 V_d の値[V]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

- 1.270
- 2.264
- 3.263
- 4.262
- 5.251
正解:4.262
解説:まず交流側リアクタンスを求めると X_L = 2πf·L_L = 2π×50×5.56×10⁻⁴ ≒ 0.1747 Ω。これを与式 V_d = (3√2/π)V_L −(3/π)X_L·I_d −2V_F に代入すると、第1項 (3√2/π)×200 ≒ 270.1 V、第2項 (3/π)×0.1747×36 ≒ 6.0 V、第3項 2V_F = 2.0 V。よって V_d = 270.1 −6.0 −2.0 ≒ 262 V となり、最も近いのは(4)の262[V]である。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 機械 問16(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問119.管径 36 mm の完全拡散性無限長直線光源を床面上 3 m の高さに床面と平行に配置した。光源からは単位長当たり 3 000 lm/m の光束を一様に発散しているものとして,次の(a)及び(b)に答えよ。 〔小問(a)〕 直線光源の光束発散度 M[lm/m²]の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.83.3×10³
- 2.4.2×10³
- 3.8.4×10³
- 4.26.5×10³
- 5.74.7×10³
正解:4.26.5×10³
解説:光束発散度 M は「発散する光束 ÷ 発散面の表面積」で定義される。管径36 mm の円筒側面の単位長当たり表面積は π×直径 = π×0.036 = 0.1131 m²/m なので、単位長当たり光束 3 000 lm/m をこれで割ると M = 3000/(π×0.036) ≒ 2.65×10⁴ lm/m²。したがって最も近いのは(4)の26.5×10³[lm/m²]である。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 機械 問17(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問120.管径 36 mm の完全拡散性無限長直線光源を床面上 3 m の高さに床面と平行に配置した。光源からは単位長当たり 3 000 lm/m の光束を一様に発散しているものとして,次の(a)及び(b)に答えよ。 〔小問(b)〕 光源直下の床面の水平面照度 E_h [lx]の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.333
- 2.318
- 3.239
- 4.159
- 5.80
正解:4.159
解説:完全拡散性なので輝度は L = M/π = 26 526/π ≒ 8.44×10³ cd/m² となり、直下(軸に垂直)方向の単位長当たり光度は I₀ = L×直径 = 8443×0.036 ≒ 304 cd/m。無限長線光源の直下水平面照度は各微小部分を積分すると E_h = πI₀/(2h) = π×304/(2×3) ≒ 159 lx(等価的に光束/長さを用いて E_h = 3000/(2πh) = 3000/(2π×3) とも書ける)。したがって最も近いのは(4)の159[lx]である。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 機械 問17(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問121.図に示すように,フィードバック接続を含んだブロック線図がある。このブロック線図において,T=0.2 s,K=10 としたとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,ωは角周波数[rad/s]を表す。 〔小問(a)〕 入力を R(jω),出力を C(jω)とする全体の周波数伝達関数 W(jω)として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

- 1.1/(1+j0.2ω)
- 2.10/(1+j0.2ω)
- 3.1/(1+j5ω)
- 4.50ω/(1+j5ω)
- 5.j2ω/(1+j0.2ω)
正解:2.10/(1+j0.2ω)
解説:加算点では帰還信号を負で引き、その帰還は 1/(jωT) の出力(分岐点、Kの手前)から取り出される。1/(jωT) の出力を X とおくと X = (R −X)/(jωT) すなわち X(1 + jωT) = R、また出力は C = K·X だから W(jω) = C/R = K/(1 + jωT)。ここに T = 0.2、K = 10 を代入すると W(jω) = 10/(1 + j0.2ω) となり、正しいのは(2)である。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 機械 問18(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問122.図に示すように,フィードバック接続を含んだブロック線図がある。このブロック線図において,T=0.2 s,K=10 としたとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,ωは角周波数[rad/s]を表す。 〔小問(b)〕 次のボード線図には,正確なゲイン特性を実線で,その折線近似ゲイン特性を破線で示し,横軸には特に折れ点角周波数の数値を示している。上記(a)の周波数伝達関数 W(jω)のボード線図のゲイン特性として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,横軸は角周波数 ω の対数軸であり,−20[dB/dec]とは,ω が 10 倍大きくなるに従って|W(jω)|が −20 dB 変化する傾きを表している。

- 1.

- 2.

- 3.

- 4.

- 5.

正解:2.
解説:W(jω) = 10/(1 + j0.2ω) のゲインは、低周波(ω→0)では |W| = 10 すなわち 20log₁₀10 = 20 dB で一定となる。折れ点角周波数は分母の虚部が1になる条件 0.2ω = 1、つまり ω = 1/0.2 = 5 rad/s で、それより高周波側は −20 dB/dec の傾きで減少する。よって「初期20 dB・折れ点5 rad/s・以降−20dB/dec」を示す(2)が正しい。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 機械 問18(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 - 1.
-
問123.次の文章は,直流機の構造に関する記述である。 直流機の構造は,固定子と回転子とからなる。固定子は, (ア) ,継鉄などによって,また,回転子は, (イ) ,整流子などによって構成されている。 電機子鉄心は, (ウ) 磁束が通るため, (エ) が用いられている。また,電機子巻線を収めるための多数のスロットが設けられている。 六角形(亀甲形)の形状の電機子巻線は,そのコイル辺を電機子鉄心のスロットに挿入する。各コイル相互のつなぎ方には, (オ) と波巻とがある。直流機では,同じスロットにコイル辺を上下に重ねて2 個ずつ入れた二層巻としている。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(ア)界磁 (イ)電機子 (ウ)交番 (エ)積層鉄心 (オ)重ね巻
- 2.(ア)界磁 (イ)電機子 (ウ)交番 (エ)鋳鉄 (オ)直列巻
- 3.(ア)界磁 (イ)電機子 (ウ)一定の (エ)積層鉄心 (オ)直列巻
- 4.(ア)電機子 (イ)界磁 (ウ)交番 (エ)鋳鉄 (オ)重ね巻
- 5.(ア)電機子 (イ)界磁 (ウ)一定の (エ)積層鉄心 (オ)直列巻
正解:1.(ア)界磁 (イ)電機子 (ウ)交番 (エ)積層鉄心 (オ)重ね巻
解説:直流機では磁界をつくる界磁が固定子側,導体が回転する電機子が回転子側にある。整流子が回転子側に挙げられていることからも,(イ)が電機子だと分かる。したがって(ア)界磁,(イ)電機子。 (ウ)(エ)電機子は回転しているので,鉄心から見れば磁束の向きが次々に入れ替わる交番磁束になる。交番磁束が通ると渦電流が流れて損失になるので,薄い電磁鋼板を絶縁して重ねた積層鉄心を使って渦電流の経路を断つ。鋳鉄は塊なので渦電流を止められない。 (オ)電機子巻線のつなぎ方は重ね巻と波巻の2 種類である。「直列巻」という語はここでは使わない。よって(1)。答(1)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 機械 問1
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問124.界磁に永久磁石を用いた小形直流電動機があり,電源電圧は定格の12 V,回転を始める前の静止状態における始動電流は4 A,定格回転数における定格電流は1 A である。定格運転時の効率の値[%]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,ブラシの接触による電圧降下及び電機子反作用は無視できるものとし,損失は電機子巻線による銅損しか存在しないものとする。
- 1.60
- 2.65
- 3.70
- 4.75
- 5.80
正解:4.75
解説:静止しているときは逆起電力が0 なので,電源電圧がそのまま電機子抵抗に加わる。したがって始動電流から電機子抵抗が求まり R_a=12/4=3 Ω である。 定格運転時は電機子電流が1 A だから,損失(銅損)は P_c=1²×3=3 W 入力は P_in=12×1=12 W であり,損失が銅損だけなので出力は P_out=12−3=9 W となる。よって効率は η=9/12=0.75=75 % である。 「始動電流は逆起電力が0 のときの電流」という一点で電機子抵抗が出せるのがこの問題の要点である。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 機械 問2
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問125.次の文章は,三相誘導電動機の誘導起電力に関する記述である。 三相誘導電動機で固定子巻線に電流が流れると (ア) が生じ,これが回転子巻線を切るので回転子巻線に起電力が誘導され,この起電力によって回転子巻線に電流が流れることでトルクが生じる。この回転子巻線の電流によって生じる起磁力を (イ) ように固定子巻線に電流が流れる。 回転子が停止しているときは,固定子巻線に流れる電流によって生じる (ア) は,固定子巻線を切るのと同じ速さで回転子巻線を切る。このことは原理的に変圧器と同じであり,固定子巻線は変圧器の (ウ) 巻線に相当し,回転子巻線は (エ) 巻線に相当する。回転子巻線の各相には変圧器と同様に (エ) 誘導起電力を生じる。 回転子が回転しているときは,電動機の滑りを s とすると, (エ) 誘導起電力の大きさは,回転子が停止しているときの (オ) 倍となる。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(ア)交番磁界 (イ)打ち消す (ウ)二次 (エ)一次 (オ)1−s
- 2.(ア)回転磁界 (イ)打ち消す (ウ)一次 (エ)二次 (オ)1/s
- 3.(ア)回転磁界 (イ)増加させる (ウ)二次 (エ)一次 (オ)s
- 4.(ア)交番磁界 (イ)増加させる (ウ)二次 (エ)一次 (オ)1/s
- 5.(ア)回転磁界 (イ)打ち消す (ウ)一次 (エ)二次 (オ)s
正解:5.(ア)回転磁界 (イ)打ち消す (ウ)一次 (エ)二次 (オ)s
解説:(ア)三相巻線に三相電流を流すと回転磁界ができる。これが誘導電動機の出発点で,単相の交番磁界ではない。 (イ)回転子電流がつくる起磁力は,レンツの法則により回転磁界を弱める向きに働く。これを打ち消すように固定子側に電流が流れて磁束を保つ(変圧器の一次電流と同じ働き)。 (ウ)(エ)電源につながる固定子巻線が変圧器の一次,誘導される回転子巻線が二次にあたる。 (オ)回転子が回ると,回転磁界と回転子の相対速度が滑り s の分だけになるので,二次誘導起電力は停止時の s 倍になる。同時に二次周波数も sf₁ になる。 よって(5)。1−s は回転速度の同期速度に対する比であって起電力の比ではない。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 機械 問3
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問126.定格出力36 kW,定格周波数60 Hz,8 極のかご形三相誘導電動機があり,滑り4 %で定格運転している。このとき,電動機のトルク[N·m]の値として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,機械損は無視できるものとする。
- 1.382
- 2.398
- 3.428
- 4.458
- 5.478
正解:2.398
解説:まず同期速度を求める。 N_s=120f/p=120×60/8=900 min⁻¹ 滑り4 %なので実際の回転速度は N=900×(1−0.04)=864 min⁻¹ である。角速度に直すと ω=2πN/60=2π×864/60=90.5 rad/s トルクは出力を角速度で割って T=P/ω=36 000/90.5=398 N·m となる。 同期速度900 min⁻¹ のまま計算すると 36 000/(2π×900/60)=382 N·m となり(1)を選ぶことになる。軸に現れるトルクは実際の回転速度で割る点に注意したい。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 機械 問4
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問127.三相同期発電機の短絡比に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.短絡比を小さくすると,発電機の外形寸法が小さくなる。
- 2.短絡比を小さくすると,発電機の安定度が悪くなる。
- 3.短絡比を小さくすると,電圧変動率が小さくなる。
- 4.短絡比が小さい発電機は,銅機械と呼ばれる。
- 5.短絡比が小さい発電機は,同期インピーダンスが大きい。
正解:3.短絡比を小さくすると,電圧変動率が小さくなる。
解説:短絡比 K_s と同期インピーダンス%Z の間には K_s≒1/%Z(単位法)の関係があるので,短絡比が小さい機械は同期インピーダンスが大きい((5)は正しい)。 誤りは(3)である。同期インピーダンスが大きいほど負荷電流による内部の電圧降下が大きくなるので,電圧変動率は大きくなる。「小さくなる」は逆である。 他は正しい。短絡比の小さい機械は,界磁を弱くして巻線(銅)を多く使う設計になるため(4)銅機械と呼ばれ,鉄心が小さくてすむので(1)外形寸法が小さく安価になる。ただし同期インピーダンスが大きいぶん(2)安定度は悪く,短絡電流は小さい。逆に短絡比の大きい鉄機械は,寸法も価格も大きいが安定度に優れる。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 機械 問5
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問128.次のような三相同期発電機がある。 1 極当たりの磁束 0.10 Wb 極数 12 1 分間の回転速度 600 min⁻¹ 1 相の直列巻数 250 巻線係数 0.95 結線 Y(1 相のコイルは全部直列) この発電機の無負荷誘導起電力(線間値)の値[kV]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,エアギャップにおける磁束分布は正弦波であるものとする。
- 1.2.09
- 2.3.65
- 3.6.33
- 4.11.0
- 5.19.0
正解:4.11.0
解説:まず周波数を求める。 f=pN/120=12×600/120=60 Hz 1 相当たりの誘導起電力は,変圧器と同じ形の式に巻線係数を掛けて E=4.44 k_w f N Φ=4.44×0.95×60×250×0.10=6 327 V となる。 Y 結線なので線間値は相電圧の√3 倍だから V=√3×6 327=10 959 V≒11.0 kV である。 √3 倍を忘れると6 327 V となって(3)の6.33 kV を選ぶことになる。「線間値」と明記されている点を見落とさないようにしたい。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 機械 問6
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問129.電動機と負荷の特性を,回転速度を横軸,トルクを縦軸に描く,トルク対速度曲線で考える。電動機と負荷の二つの曲線がどのように交わるかを見ると,その回転数における運転が安定か不安定かを判定することができる。誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.負荷トルクよりも電動機トルクが大きいと回転は加速し,反対に電動機トルクよりも負荷トルクが大きいと回転は減速する。回転速度一定の運転を続けるには,負荷と電動機のトルクが一致する安定な動作点が必要である。
- 2.巻線形誘導電動機では,回転速度の上昇とともにトルクが減少するように,二次抵抗を大きくし,大きな始動トルクを発生させることができる。この電動機に回転速度の上昇とともにトルクが増える負荷を接続すると,両曲線の交点が安定な動作点となる。
- 3.電源電圧を一定に保った直流分巻電動機は,回転速度の上昇とともにトルクが減少する。一方,送風機のトルクは,回転速度の上昇とともにトルクが増大する。したがって,直流分巻電動機は,安定に送風機を駆動することができる。
- 4.かご形誘導電動機は,回転トルクが小さい時点から回転速度を上昇させるとともにトルクが増大,最大トルクを超えるとトルクが減少する。この電動機に回転速度でトルクが変化しない定トルク負荷を接続すると,電動機と負荷のトルク曲線が2 点で交わる場合がある。この場合,加速時と減速時によって安定な動作点が変わる。
- 5.かご形誘導電動機は,最大トルクの速度より高速な領域では回転速度の上昇とともにトルクが減少する。一方,送風機のトルクは,回転速度の上昇とともにトルクが増大する。したがって,かご形誘導電動機は,安定に送風機を駆動することができる。
正解:4.かご形誘導電動機は,回転トルクが小さい時点から回転速度を上昇させるとともにトルクが増大,最大トルクを超えるとトルクが減少する。この電動機に回転速度でトルクが変化しない定トルク負荷を接続すると,電動機と負荷のトルク曲線が2 点で交わる場合がある。この場合,加速時と減速時によって安定な動作点が変わる。
解説:安定か不安定かは,動作点から少しずれたときに元へ戻るかどうかで決まる。速度が上がったときに電動機トルクが負荷トルクより小さくなれば減速して戻るので安定,逆なら加速し続けて戻らないので不安定である。 誤りは(4)である。かご形誘導電動機に定トルク負荷をつなぐと確かに2 点で交わりうるが,安定なのは最大トルクより高速側の交点だけで,低速側の交点は不安定である。不安定な点では運転を続けられないので,「加速時と減速時によって安定な動作点が変わる」ということはない。低速側の交点は,起動時に通過するだけの点である。 他は正しい。(2)(3)(5)はいずれも「電動機は右下がり・負荷は右上がり」で交わる組合せで,この形は必ず安定になる。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 機械 問7
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問130.三相変圧器の並行運転に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.各変圧器の極性が一致していないと,大きな循環電流が流れて巻線の焼損を引き起こす。
- 2.各変圧器の変圧比が一致していないと,負荷の有無にかかわらず循環電流が流れて巻線の過熱を引き起こす。
- 3.一次側と二次側との誘導起電力の位相変位(角変位)が各変圧器で等しくないと,その程度によっては,大きな循環電流が流れて巻線の焼損を引き起こす。したがって,Δ-Y と Y-Y との並行運転はできるが,Δ-Δ と Δ-Y との並行運転はできない。
- 4.各変圧器の巻線抵抗と漏れリアクタンスとの比が等しくないと,各変圧器の二次側に流れる電流に位相差が生じ取り出せる電力は各変圧器の出力の和より小さくなり,出力に対する銅損の割合が大きくなって利用率が悪くなる。
- 5.各変圧器の百分率インピーダンス降下が等しくないと,各変圧器が定格容量に応じた負荷を分担することができない。
正解:3.一次側と二次側との誘導起電力の位相変位(角変位)が各変圧器で等しくないと,その程度によっては,大きな循環電流が流れて巻線の焼損を引き起こす。したがって,Δ-Y と Y-Y との並行運転はできるが,Δ-Δ と Δ-Y との並行運転はできない。
解説:誤りは(3)の後半である。角変位は Y-Y と Δ-Δ が0°,Δ-Y と Y-Δ が30°になる。並行運転できるのは角変位が等しい組合せどうしなので ・Δ-Y と Y-Y … 30°と0° → 並行運転できない ・Δ-Δ と Δ-Y … 0°と30° → 並行運転できない となり,設問の記述はできる/できないが入れ替わっている。正しく並行運転できるのは Y-Y と Δ-Δ,あるいは Δ-Y と Y-Δ の組合せである。 (3)の前半(角変位が違うと循環電流が流れる)と,他の選択肢はいずれも正しい。並行運転の条件は「極性が同じ」「変圧比が等しい」「角変位が等しい」「%インピーダンスが等しい」「抵抗とリアクタンスの比が等しい」の5 つで,この設問はそれを1 つずつ確認する構成になっている。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 機械 問8
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問131.定格容量50 kV·A の単相変圧器において,力率1 の負荷で全負荷運転したときに,銅損が1 000 W,鉄損が250 W となった。力率1 を維持したまま負荷を調整し,最大効率となる条件で運転した。銅損と鉄損以外の損失は無視できるものとし,この最大効率となる条件での効率の値[%]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.95.2
- 2.96.0
- 3.97.6
- 4.98.0
- 5.99.0
正解:4.98.0
解説:変圧器の効率が最大になるのは「銅損=鉄損」のときである。鉄損は負荷によらず一定,銅損は負荷率 a の2 乗に比例するから a²×1 000=250 → a²=0.25 → a=0.5 すなわち半分の負荷のときに最大効率になる。 このときの出力は力率1 なので P=50 000×0.5×1=25 000 W 損失は銅損250 W と鉄損250 W の合計500 W だから η=25 000/(25 000+500)=0.980=98.0 % である。 全負荷のままで計算すると 50 000/(50 000+1 250)=97.6 % となり(3)を選ぶことになるが,問われているのは最大効率となる条件での値である。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 機械 問9
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問132.パワー半導体スイッチングデバイスとしては近年,主にIGBT とパワーMOSFET が用いられている。通常動作における両者の特性を比較した記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.IGBT は,オンのゲート電圧が与えられなくても逆電圧が印加されれば逆方向の電流が流れる。
- 2.パワーMOSFET は電圧駆動形であり,ゲート・ソース間に正の電圧をかけることによりターンオンする。
- 3.パワーMOSFET はユニポーラデバイスであり,一般的にバイポーラ形のIGBT と比べてターンオン時間が短い一方,流せる電流は小さい。
- 4.IGBT はキャリアの蓄積作用のためターンオフ時にテイル電流が流れ,パワーMOSFET と比べてオフ時間が長くなる。
- 5.パワーMOSFET ではシリコンのかわりにSiC を用いることで,高耐圧化と高耐熱化が可能になる。
正解:1.IGBT は,オンのゲート電圧が与えられなくても逆電圧が印加されれば逆方向の電流が流れる。
解説:誤りは(1)である。逆方向に電流が流れるのはパワーMOSFET の方で,構造上ボディーダイオードが内蔵されているためゲートがオフでも逆方向には流れる。IGBT にはこのような内蔵ダイオードがなく,逆方向には電流を流せない。そのためインバータなどで還流経路が必要な場合は,IGBT に逆並列ダイオードを外付けする。 他は正しい。(2)パワーMOSFET は電圧駆動形でゲート電圧でオンする。(3)ユニポーラ(多数キャリアだけ)なので少数キャリアの蓄積がなく高速だが,オン抵抗の関係で大電流には向かない。(4)IGBT はバイポーラなので蓄積キャリアが抜けきるまでテイル電流が流れ,オフに時間がかかる。(5)SiC はシリコンより絶縁破壊電界とバンドギャップが大きく,高耐圧・高耐熱にできる。答(1)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 機械 問10
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問133.図に示すように,電動機が減速機と組み合わされて負荷を駆動している。このときの電動機の回転速度 n_m が1 150 min⁻¹,トルク T_m が100 N·m であった。減速機の減速比が8,効率が0.95 のとき,負荷の回転速度 n_L[min⁻¹],軸トルク T_L[N·m]及び軸入力 P_L[kW]の値として,最も近いものを組み合わせたのは次のうちどれか。

- 1.n_L:136.6 T_L:11.9 P_L:11.4
- 2.n_L:143.8 T_L:760 P_L:11.4
- 3.n_L:9 200 T_L:760 P_L:6 992
- 4.n_L:143.8 T_L:11.9 P_L:11.4
- 5.n_L:9 200 T_L:11.9 P_L:6 992
正解:2.n_L:143.8 T_L:760 P_L:11.4
解説:減速機は回転速度を下げてトルクを上げる装置なので,まず向きを押さえる。 n_L=n_m/8=1 150/8=143.8 min⁻¹(減速するので割る) 9 200 は逆に8 を掛けた値で,減速機の役割と逆になる。 電動機の出力は P_m=T_m ω_m=100×2π×1 150/60=12 043 W 減速機の効率が0.95 だから負荷の軸入力は P_L=12 043×0.95=11 441 W≒11.4 kW である。軸トルクは T_L=P_L/ω_L=11 441/(2π×143.8/60)=760 N·m となる。 減速比8・効率0.95 なので,トルクはおよそ8×0.95=7.6 倍の760 N·m になる。11.9 という値は逆に8 で割ったもので,減速機がトルクを増やす向きと合わない。よって(2)。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 機械 問11
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問134.次の文章は,光の基本量に関する記述である。 光源の放射束のうち人の目に光として感じるエネルギーを光束といい単位には (ア) を用いる。 照度は,光を受ける面の明るさの程度を示し,1 (イ) とは被照射面積1 m² に光束1 (ア) が入射しているときの,その面の照度である。 光源の各方向に出ている光の強さを示すものが光度である。光度 I (ウ) は,立体角 ω[sr]から出る光束を F (ア) とすると I=F/ω で示される。 物体の単位面積から発散する光束の大きさを光束発散度 M (エ) といい,ある面から発散する光束を F,その面積を A[m²]とすると M=F/A で示される。 光源の発光面及び反射面の輝きの程度を示すのが輝度であり,単位には (オ) を用いる。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(ア)[lx] (イ)[lm] (ウ)[cd] (エ)[lx/m²] (オ)[lx/sr]
- 2.(ア)[lm] (イ)[lx] (ウ)[lm/sr] (エ)[lm/m²] (オ)[cd]
- 3.(ア)[lm] (イ)[lx] (ウ)[cd] (エ)[lm/m²] (オ)[cd/m²]
- 4.(ア)[cd] (イ)[lx] (ウ)[lm] (エ)[cd/m²] (オ)[lm/m²]
- 5.(ア)[cd] (イ)[lm] (ウ)[cd/sr] (エ)[cd/m²] (オ)[lx]
正解:3.(ア)[lm] (イ)[lx] (ウ)[cd] (エ)[lm/m²] (オ)[cd/m²]
解説:光の4 つの基本量を単位で区別する問題である。 (ア)光束はルーメン[lm]。 (イ)照度は1 m² に1 lm が入射したときの明るさで,ルクス[lx](=lm/m²)。 (ウ)光度は I=F/ω なので[lm/sr]だが,これに固有の名称としてカンデラ[cd]が与えられている。選択肢に[lm/sr]と[cd]の両方があるが,光度の単位として問われれば固有の名称である[cd]を答えるのが正しい。 (エ)光束発散度は M=F/A なので[lm/m²]。照度と次元は同じだが,入射する光束か発散する光束かで区別され,記号も[rlx](ラドルクス)が使われることがある。 (オ)輝度は単位投影面積当たりの光度なので[cd/m²]。 よって(3)。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 機械 問12
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問135.図1 に示すR-L 回路において,端子a,a′間に単位階段状のステップ電圧 v(t)[V]を加えたとき,抵抗 R[Ω]に流れる電流を i(t)[A]とすると,i(t)は図2 のようになった。この回路の R[Ω],L[H]の値及び入力を a,a′間の電圧とし,出力を R[Ω]に流れる電流としたときの周波数伝達関数 G(jω)の式として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

- 1.R:10 L:0.1 G(jω)=0.1/(1+j0.01ω)
- 2.R:10 L:1 G(jω)=0.1/(1+j0.1ω)
- 3.R:100 L:0.01 G(jω)=1/(10+j0.01ω)
- 4.R:10 L:0.1 G(jω)=1/(10+j0.01ω)
- 5.R:100 L:0.01 G(jω)=1/(100+j0.01ω)
正解:1.R:10 L:0.1 G(jω)=0.1/(1+j0.01ω)
解説:図2 から2 つの量を読み取る。 ① 十分に時間が経ったときの電流(最終値)は0.1 A。このときコイルは短絡と同じなので,入力1 V に対して R=1/0.1=10 Ω ② 最終値の63 %にあたる0.063 A に達する時刻が時定数である。図2 では t=0.01 s なので τ=L/R=0.01 → L=0.01×10=0.1 H となる。 周波数伝達関数は,入力電圧に対する電流なのでインピーダンスの逆数で G(jω)=1/(R+jωL)=1/(10+j0.1ω) である。分母から10 をくくり出すと G(jω)=0.1/(1+j0.01ω) となり,(1)と一致する。 (4)は分母が 10+j0.01ω で,jω の係数が L=0.1 でなく0.01 になっており誤り。同じ式でも書き方が変わるので,くくり出した形まで確かめる必要がある。答(1)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 機械 問13
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問136.次のフローチャートに従って作成したプログラムを実行したとき,印字されるA,B の値として,正しい組合せを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

- 1.A:43 B:288
- 2.A:43 B:677
- 3.A:43 B:26
- 4.A:720 B:26
- 5.A:720 B:677
正解:3.A:43 B:26
解説:初期値は A=10,B=2 である。ループは「A←A+B」→「A≦40 か判定」→YES なら「B←B²+1」してループの先頭へ戻る,という順序になっている。判定が A の更新の直後にある点に注意して1 周ずつ追う。 1 周目:A=10+2=12。12≦40 なので YES → B=2²+1=5 2 周目:A=12+5=17。17≦40 なので YES → B=5²+1=26 3 周目:A=17+26=43。43≦40 は成り立たないので NO → 印字へ このとき A=43,B=26 である。よって(3)。 判定が NO になった時点で B の更新は行われないので,B=26²+1=677 まで進めてしまうと(2)を選ぶことになる。ループを抜ける回の B は更新されない点が要点である。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 機械 問14
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問137.定格一次電圧3 000 V,定格二次電圧が3 300 V の単相単巻変圧器について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。なお,巻線のインピーダンス,鉄損は無視できるものとする。 〔小問(a)〕 この単相単巻変圧器の二次側に負荷を接続したところ,一次電圧は3 000 V,一次電流は100 A であった。この変圧器の直列巻線に流れる電流値[A]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.9.09
- 2.10.0
- 3.30.9
- 4.90.9
- 5.110
正解:4.90.9
解説:単巻変圧器は,一次と二次で共通に使う分路巻線と,二次側にだけ足される直列巻線からできている。直列巻線に流れるのは二次電流である。 巻線のインピーダンスと鉄損を無視するので入力と出力の皮相電力は等しく 3 000×100=3 300×I₂ I₂=3 000×100/3 300=90.9 A となる。 これが直列巻線に流れる電流である。 なお分路巻線に流れるのは一次電流と二次電流の差 100−90.9=9.1 A で,(1)の9.09 はその値である。どちらの巻線を問われているかを取り違えないようにしたい。昇圧の単巻変圧器では,直列巻線に大きい方(二次側)の電流が流れる。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 機械 問15(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問138.※ この問題は本試験ではB問題の小問(b)として出題されたものです。解答に必要な条件が小問(a)にあるため,小問(a)を併せて示します(答えるのは小問(b)です)。 定格一次電圧3 000 V,定格二次電圧が3 300 V の単相単巻変圧器について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。なお,巻線のインピーダンス,鉄損は無視できるものとする。 〔小問(a)〕 この単相単巻変圧器の二次側に負荷を接続したところ,一次電圧は3 000 V,一次電流は100 A であった。 〔小問(b)〕 この変圧器の自己容量[kV·A]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.15.8
- 2.27.3
- 3.30.0
- 4.47.3
- 5.81.9
正解:2.27.3
解説:単巻変圧器の自己容量(固有容量)は,直列巻線が受け持つ容量のことで,「直列巻線の電圧×直列巻線の電流」で求める。 直列巻線に加わる電圧は二次電圧と一次電圧の差だから 3 300−3 000=300 V 流れる電流は小問(a)の90.9 A なので 自己容量=300×90.9=27 270 V·A≒27.3 kV·A である。 負荷に供給される線路容量は 3 300×90.9=300 kV·A で,自己容量はその1/11 しかない。このように単巻変圧器は,一次と二次の電圧差が小さいほど小形・軽量にできるのが特長である。線路容量の方を答えてしまわないよう,何の容量を問われているかを確かめたい。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 機械 問15(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問139.図1 は,単相インバータで誘導性負荷に給電する基本回路を示す。負荷電流 i_o と直流電流 i_d は図示する矢印の向きを正の方向として,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 出力交流電圧の1 周期に各パワートランジスタが1 回オンオフする運転において,図2 に示すように,パワートランジスタ S₁~S₄ のオンオフ信号波形に対して,負荷電流 i_o の正しい波形が(ア)~(ウ),直流電流 i_d の正しい波形が(エ),(オ)のいずれかに示されている。その正しい波形の組合せを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

- 1.(ア)と(エ)
- 2.(イ)と(エ)
- 3.(ウ)と(オ)
- 4.(ア)と(オ)
- 5.(イ)と(オ)
正解:1.(ア)と(エ)
解説:誘導性負荷なので,電圧の向きが変わっても電流はすぐには追随せず,指数関数的に変化する。 S₁,S₄ がオンになる半周期の初めでは,前の半周期から続く電流がまだ負の向きに流れている。その後ゼロを横切って正に転じ,半周期の終わりで正の最大になる。この形を描いているのは(ア)である。(イ)は位相が半周期ずれており,(ウ)は半周期の初めで既に正の最大になっていていずれも誘導性負荷の応答になっていない。 直流電流 i_d は,負荷電流が負の期間は還流ダイオードを通って電源へ戻るので負の値をとり,電流が正に転じるとトランジスタを通って電源から流れ出すので正になる。つまり各半周期の初めに負,そこから増加して半周期の終わりに正の最大となる形で,これは(エ)である。(オ)は正の最大から始まって減っていく形で向きが逆である。 よって(ア)と(エ)の組合せ,(1)が正しい。i_d が負になる期間があること自体が,インバータが負荷から電源へエネルギーを返している(回生している)ことを表している。答(1)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 機械 問16(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問140.図1 は,単相インバータで誘導性負荷に給電する基本回路を示す。負荷電流 i_o と直流電流 i_d は図示する矢印の向きを正の方向として,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 単相インバータの特徴に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

- 1.図1 は電圧形インバータであり,直流電源 E の高周波インピーダンスが低いことが要求される。
- 2.交流出力の調整は,S₁~S₄ に与えるオンオフ信号の幅 T/2 を短くすることによって交流周波数を高くすることができる。又は,E の直流電圧を高くすることによって交流電圧を高くすることができる。
- 3.図1 に示されたパワートランジスタを,IGBT 又はパワーMOSFET に置換えてもインバータを実現できる。
- 4.ダイオードが接続されているのは負荷のインダクタンスに蓄えられたエネルギーを直流電源に戻すためであり,さらにダイオードが導通することによって得られる逆電圧でパワートランジスタを転流させている。
- 5.インダクタンスを含む負荷としては誘導電動機も駆動できる。運転中に負荷の力率が低くなると,電流がダイオードに流れる時間が長くなる。
正解:4.ダイオードが接続されているのは負荷のインダクタンスに蓄えられたエネルギーを直流電源に戻すためであり,さらにダイオードが導通することによって得られる逆電圧でパワートランジスタを転流させている。
解説:誤りは(4)の後半である。ダイオードを逆並列に接続する目的は,負荷のインダクタンスに蓄えられたエネルギーを直流電源へ戻す経路(還流経路)をつくることで,ここまでは正しい。 しかし,パワートランジスタやIGBT は自己消弧形のデバイスで,ゲート信号を切れば自分でオフできる。ダイオードが導通して得られる逆電圧でオフさせているわけではない。逆電圧を外から加えて消弧させる「強制転流」が必要なのはサイリスタの話であって,自己消弧形デバイスを使う本問の回路には当てはまらない。 他は正しい。(1)電圧形インバータでは直流側を定電圧源として扱うので高周波インピーダンスが低いこと(=平滑コンデンサがあること)が要求される。(5)力率が低いほど電流の位相が電圧より遅れ,電圧と電流の向きが逆になる期間が長くなるのでダイオードの導通時間が長くなる。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 機械 問16(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問141.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 熱伝導について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 断面積が2 m²,厚さが30 cm,熱伝導率が1.6 W/(m·K)の両表面間に温度差がある壁がある。ただし,熱流は厚さ方向のみの一次元とする。 〔小問(a)〕 この壁の厚さ方向の熱抵抗 R の値[K/W]に最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.0.041 7
- 2.0.093 8
- 3.0.267
- 4.2.67
- 5.4.17
正解:2.0.093 8
解説:熱抵抗は電気抵抗と同じ形の式で表される。電気抵抗が R=ρl/A=l/(σA) であるのに対し,熱抵抗は R=L/(λA) である(L は厚さ,λ は熱伝導率,A は断面積)。 厚さ30 cm=0.30 m,λ=1.6 W/(m·K),A=2 m² を代入して R=0.30/(1.6×2)=0.30/3.2=0.093 8 K/W となる。 厚さを30 cm のまま代入すると 30/3.2=9.4 となって桁が合わない。また熱伝導率と断面積のどちらかを掛け忘れると(3)や(5)の値になる。電気回路との対応(起電力↔温度差,電流↔熱流,電気抵抗↔熱抵抗)を覚えておくと式を忘れても組み立てられる。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 機械 問17(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問142.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 熱伝導について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 断面積が2 m²,厚さが30 cm,熱伝導率が1.6 W/(m·K)の両表面間に温度差がある壁がある。ただし,熱流は厚さ方向のみの一次元とする。 〔小問(b)〕 この壁の低温側の温度 t₂ が20 ℃ のとき,この壁の熱流 Φ が100 W であった。このとき,この壁の高温側の温度 t₁ の値[℃]に最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.21.0
- 2.22.1
- 3.24.2
- 4.29.4
- 5.46.7
正解:4.29.4
解説:熱回路のオームの法則は「温度差=熱流×熱抵抗」である。小問(a)の R=0.093 8 K/W を使って t₁−t₂=Φ×R=100×0.093 8=9.38 K したがって高温側の温度は t₁=20+9.38=29.4 ℃ となる。 温度差はケルビンでもセルシウス度でも同じ値なので,9.38 K をそのまま20 ℃ に足してよい。 熱抵抗を掛けずに 100/R のように割ってしまうと桁がまったく変わってしまう。熱流が電流,温度差が電圧に対応することを確かめてから代入したい。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 機械 問17(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問143.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 図は,マイクロプロセッサの動作クロックを示す。マイクロプロセッサは動作クロックと呼ばれるパルス信号に同期して処理を行う。また,マイクロプロセッサが1 命令当たりに使用する平均クロック数を CPI と呼ぶ。1 クロックの周期 T[s]をサイクルタイム,1 秒当たりの動作クロック数 f を動作周波数と呼ぶ。 次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 2.5 GHz の動作クロックを使用するマイクロプロセッサのサイクルタイムの値[ns]として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

- 1.0.000 4
- 2.0.25
- 3.0.4
- 4.250
- 5.400
正解:3.0.4
解説:サイクルタイムは動作周波数の逆数である。 T=1/f=1/(2.5×10⁹)=4×10⁻¹⁰ s ナノ秒に直すと1 ns=10⁻⁹ s だから T=4×10⁻¹⁰/10⁻⁹=0.4 ns となる。 2.5 GHz は1 秒間に25 億回のクロックということなので,1 回あたりは1 ns より短い。この感覚があれば(4)の250 ns や(5)の400 ns は桁が大きすぎると分かる。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 機械 問18(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問144.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 図は,マイクロプロセッサの動作クロックを示す。マイクロプロセッサは動作クロックと呼ばれるパルス信号に同期して処理を行う。また,マイクロプロセッサが1 命令当たりに使用する平均クロック数を CPI と呼ぶ。1 クロックの周期 T[s]をサイクルタイム,1 秒当たりの動作クロック数 f を動作周波数と呼ぶ。 次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 CPI=4 のマイクロプロセッサにおいて,1 命令当たりの平均実行時間が0.02 μs であった。このマイクロプロセッサの動作周波数の値[MHz]として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

- 1.0.012 5
- 2.0.2
- 3.12.5
- 4.200
- 5.12 500
正解:4.200
解説:CPI は1 命令に何クロックかかるかを表すので,1 命令当たりの実行時間はサイクルタイムのCPI 倍になる。 0.02 μs=2×10⁻⁸ s=4×T T=2×10⁻⁸/4=5×10⁻⁹ s 動作周波数はその逆数だから f=1/(5×10⁻⁹)=2×10⁸ Hz=200 MHz である。 CPI で割るのを忘れて 1/(2×10⁻⁸)=50 MHz としたり,逆に4 を掛けてしまったりしやすい。「1 命令=4 クロック」なので1 クロックは実行時間の1/4,と押さえれば迷わない。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 機械 問18(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問145.直流機の電機子反作用に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.直流発電機や直流電動機では,電機子巻線に電流を流すと,電機子電流によって電機子周辺に磁束が生じ,電機子電圧を誘導する磁束すなわち界磁磁束が,電機子電流の影響で変化する。これを電機子反作用という。
- 2.界磁電流による磁束のベクトルに対し,電機子電流による電機子反作用磁束のベクトルは,同じ向きとなるため,電動機として運転した場合に増磁作用,発電機として運転した場合に減磁作用となる。
- 3.直流機の界磁磁極片に補償巻線を設け,そこに電機子電流を流すことにより,電機子反作用を緩和できる。
- 4.直流機の界磁磁極のN極とS極の間に補極を設け,そこに設けたコイルに電機子電流を流すことにより,電機子反作用を緩和できる。
- 5.ブラシの位置を適切に移動させることで,電機子反作用を緩和できる。
正解:2.界磁電流による磁束のベクトルに対し,電機子電流による電機子反作用磁束のベクトルは,同じ向きとなるため,電動機として運転した場合に増磁作用,発電機として運転した場合に減磁作用となる。
解説:誤りは(2)である。電機子巻線は界磁磁極の間を回るので,電機子電流がつくる磁束は界磁磁束と同じ向きではなく直交する。これを交差磁化作用という。向きが直交しているため,界磁磁束は片側で強められ反対側で弱められて分布が偏り,電気的中性軸が発電機では回転方向へ,電動機では回転方向と逆へずれる。「同じ向きになるので増磁・減磁になる」という説明は成り立たない。 他は正しい。(3)補償巻線は磁極片に溝を切って設け,電機子電流と逆向きの起磁力で反作用磁束を打ち消す。(4)補極は主磁極の間に置いて電機子と直列に電流を流し,整流を助けるとともにブラシ位置での反作用の影響を打ち消す。(5)中性軸のずれに合わせてブラシを移動させれば整流時の火花を減らせる。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 機械 問1
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問146.界磁に永久磁石を用いた小形直流電動機がある。この電動機の電機子に12 V の電圧を加えたところ,無負荷の状態で3 000 min⁻¹ で回転した。この電圧を維持したまま負荷を与えて,2 A の電機子電流を流したところ,損失が3 W 発生した。この時の回転数[min⁻¹]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,ブラシの接触による電圧降下及び電機子反作用は無視できるものとし,損失は電機子巻線の銅損しか存在しないものとする。
- 1.2 250
- 2.2 625
- 3.2 813
- 4.3 000
- 5.3 429
正解:2.2 625
解説:無負荷では電機子電流がほぼ流れないので,そのときの逆起電力は端子電圧に等しく12 V である。 負荷時の損失3 W はすべて電機子巻線の銅損だから,電機子抵抗は R_a=3/2²=0.75 Ω である。したがって負荷時の逆起電力は E=12−2×0.75=10.5 V となる。界磁が永久磁石なので磁束は一定で,回転速度は逆起電力に比例する。よって n=3 000×10.5/12=2 625 min⁻¹ である。 損失3 W を電圧降下3 V と取り違えると 3 000×(12−3)/12=2 250 となり(1)を,電機子抵抗0.75 Ω をそのまま電圧降下とみなすと 3 000×(12−0.75)/12=2 813 となり(3)を選ぶことになる。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 機械 問2
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問147.次の文章は,誘導機の速度制御に関する記述である。 誘導機の回転速度 n[min⁻¹]は,滑り s,電源周波数 f[Hz],極数 p を用いて n=120· (ア) と表される。したがって,誘導機の速度は電源周波数によって制御することができ,特にかご形誘導電動機において (イ) 電源装置を用いた制御が広く利用されている。 かご形誘導機ではこの他に,運転中に固定子巻線の接続を変更して (ウ) を切り換える制御法や, (エ) の大きさを変更する制御法がある。前者は,効率はよいが,速度の変化が段階的となる。後者は,速度の安定な制御範囲を広くするために (オ) の値を大きくとり,銅損が大きくなる。 巻線形誘導機では, (オ) の値を調整することにより,トルクの比例推移を利用して速度を変える制御法がある。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(ア)sf/p (イ)CVCF (ウ)相数 (エ)一次電圧 (オ)一次抵抗
- 2.(ア)(1−s)f/p (イ)CVCF (ウ)極数 (エ)二次電圧 (オ)二次抵抗
- 3.(ア)sf/p (イ)VVVF (ウ)極数 (エ)一次電圧 (オ)一次抵抗
- 4.(ア)(1−s)f/p (イ)VVVF (ウ)相数 (エ)二次電圧 (オ)一次抵抗
- 5.(ア)(1−s)f/p (イ)VVVF (ウ)極数 (エ)一次電圧 (オ)二次抵抗
正解:5.(ア)(1−s)f/p (イ)VVVF (ウ)極数 (エ)一次電圧 (オ)二次抵抗
解説:同期速度は N_s=120f/p で,回転子はこれより滑り s だけ遅れて回るから n=N_s(1−s)=120(1−s)f/p である。したがって(ア)は (1−s)f/p となる。 (イ)かご形の周波数制御にはVVVF(可変電圧可変周波数)インバータを使う。CVCFは定電圧定周波数の電源装置で,周波数を変えないので速度制御にはならない。 (ウ)固定子巻線の接続を運転中に変更して切り換えるのは極数である。極数を変えれば同期速度が段階的に変わるので,速度は飛び飛びになる。 (エ)(オ)もう一つの制御法は一次電圧制御である。トルクは電圧の2 乗に比例するので電圧を下げれば滑りが増えて速度が下がるが,滑りの大きい領域まで安定に運転するには二次抵抗を大きくとる必要があり,そのぶん二次銅損が増える。 最後の一文は巻線形誘導機の比例推移で,調整するのはやはり二次抵抗である。(オ)は前後どちらも同じ語が入るので,一次抵抗としている選択肢は成り立たない。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 機械 問3
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問148.あるかご形三相誘導電動機を定格電圧でY-Δ始動したところ,始動トルクは60 N·m であった。また,Δ結線での全電圧始動時(定格電圧)の始動トルクは定格運転時の240 %である。この電動機の定格運転時のトルクの値[N·m]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.20
- 2.25
- 3.35
- 4.43
- 5.75
正解:5.75
解説:Y-Δ始動では,始動時にY結線にすることで各相に掛かる電圧が線間電圧の 1/√3 になる。トルクは電圧の2 乗に比例するので,Y結線での始動トルクはΔ結線で全電圧始動したときの (1/√3)²=1/3 になる。したがってΔ結線で全電圧始動したときの始動トルクは 60×3=180 N·m である。これが定格運転時のトルクの240 %にあたるから,定格トルクは 180/2.4=75 N·m となる。 Y-Δ始動の1/3 を掛け戻すのを忘れて 60/2.4=25 とすると(2)を選ぶことになる。問題文の60 N·m が「Y-Δ始動したときの値」であることに注意したい。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 機械 問4
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問149.円筒形三相同期電動機において,電動機の励磁電流を調整して,遅れ力率 θ で運転しているものとする。このとき,供給電圧 V̇[V],電機子電流 İ_M[A]としたとき,誘導起電力 Ė[V],並びに同期リアクタンスによる電圧降下 jx_sİ_M[V]の関係を示すベクトル図として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 なお,同期リアクタンスの大きさに対して巻線抵抗は十分小さいとみなせるものとする。
- 1.

- 2.

- 3.

- 4.

- 5.

正解:3.
解説:巻線抵抗を無視すると,同期電動機の1 相分の関係式は V̇=Ė+jx_sİ_M である。ここから次の三つを満たす図を探せばよい。 ① jx_sİ_M は İ_M を90°進めた向きなので,İ_M と直角に交わる。 ② Ė と jx_sİ_M を足すと V̇ になる(V̇ の先端に jx_sİ_M の先端が重なる)。 ③ 遅れ力率なので İ_M は V̇ より θ だけ遅れる。 この三つをすべて満たすのは(3)である。 (1)は Ė が V̇ より大きく,しかも V̇ より進んでいる。これは Ė=V̇+jx_sİ_M という同期発電機の関係を描いたもので,電動機のベクトル図ではない。同期電動機では,遅れ力率で運転しているとき誘導起電力は供給電圧より小さくなる(不足励磁)。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 機械 問5
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 - 1.
-
問150.回転速度600 min⁻¹ で運転している極数10 の同期発電機がある。この発電機に極数8 の同期発電機を並行運転させる場合,極数8 の発電機の回転速度[min⁻¹]の値として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.400
- 2.550
- 3.750
- 4.950
- 5.1 200
正解:3.750
解説:同期発電機を並行運転するには,まず周波数が等しくなければならない。回転速度と極数と周波数の関係は n=120f/p なので,極数10 の機が600 min⁻¹ で回っているときの周波数は f=pn/120=10×600/120=50 Hz である。極数8 の機もこの50 Hz に合わせる必要があるから,その回転速度は n=120×50/8=750 min⁻¹ となる。 並行運転で「そろえる」のは回転速度ではなく周波数である。極数が違えば同じ周波数でも回転速度は違うことに注意したい。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 機械 問6
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問151.次の文章は,電気機器の損失に関する記述である。 a コイルの電流とコイルの抵抗によるジュール熱が (ア) であり,この損失を低減するため,コイルを構成する電線の断面積を大きくする。 交流電流が並列コイルに分かれて流れると,並列コイル間の電流不平衡からこの損失が増加する。この損失を低減するため,並列回路を構成する各コイルの鎖交磁束と抵抗値,すなわち,各コイルのインピーダンスを等しくする。 b 鉄心に交流磁束が通ると損失が発生する。その成分は (イ) と (ウ) の二つに分類される。前者は,交流磁束によって誘導された電流が鉄心を流れてジュール熱として発生する。そこで,電気抵抗が高い強磁性材料や,表面を絶縁膜で覆った薄い鉄板を積層した積層鉄心を磁気回路に用いて,電流の経路を断つことで損失を低減する。後者は,鉄心の磁束が磁界の履歴に依存するために発生する。この (ウ) を低減するために電磁鋼板が磁気回路に広く用いられている。 c 上記の電磁気要因の損失のほか,電動機や発電機では,回転子の運動による軸受け摩擦損や冷却ファンの空気抵抗による損失などの (エ) がある。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(ア)銅損 (イ)渦電流損 (ウ)ヒステリシス損 (エ)機械損
- 2.(ア)鉄損 (イ)抵抗損 (ウ)ヒステリシス損 (エ)銅損
- 3.(ア)銅損 (イ)渦電流損 (ウ)インダクタンス損 (エ)機械損
- 4.(ア)鉄損 (イ)機械損 (ウ)ヒステリシス損 (エ)銅損
- 5.(ア)銅損 (イ)抵抗損 (ウ)インダクタンス損 (エ)機械損
正解:1.(ア)銅損 (イ)渦電流損 (ウ)ヒステリシス損 (エ)機械損
解説:(ア)コイルの抵抗によるジュール熱は銅損である。断面積を大きくすれば抵抗が下がるという対策の説明とも合う。 (イ)(ウ)鉄心に交流磁束が通って生じる鉄損は,渦電流損とヒステリシス損の二つに分かれる。前者は磁束の変化が鉄心内に起電力を誘導し,その電流がジュール熱になるもので,薄い鉄板を絶縁して積層し電流の経路を断てば小さくできる。後者は磁化の履歴(B-H 曲線が描くループの面積)に対応する損失で,ヒステリシス損の小さい電磁鋼板を使えば減らせる。「磁界の履歴に依存する」という記述がそのままヒステリシスの定義になっている。 (エ)軸受け摩擦損や風損は電磁気に由来しない損失で,まとめて機械損という。 よって(1)。答(1)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 機械 問7
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問152.変圧器の一次側(巻数 N₁)の諸量を二次側(巻数 N₂)に換算した場合の簡易等価回路の換算係数に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,この変圧器の巻数比(N₁/N₂)を a とする。
- 1.一次側の電圧は 1/a 倍
- 2.一次側の電流は a 倍
- 3.励磁電流は a 倍
- 4.一次側のインピーダンスは 1/a² 倍
- 5.励磁アドミタンスは 1/a² 倍
正解:5.励磁アドミタンスは 1/a² 倍
解説:一次側の量を二次側へ換算するときの係数は,電圧が 1/a 倍,電流が a 倍,インピーダンスが (1/a)/a=1/a² 倍である。励磁電流も電流の一種なので a 倍でよい。 誤りは(5)である。アドミタンスはインピーダンスの逆数だから,インピーダンスが 1/a² 倍になるなら励磁アドミタンスは a² 倍になる。「1/a² 倍」は逆である。 換算係数を覚えていなくても,二次側から見た電圧が 1/a になり電流が a になることからZ=V/I が 1/a² に,Y=I/V が a² になると導ける。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 機械 問8
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問153.変圧器の規約効率を計算する場合,巻線の抵抗値を75 ℃の基準温度の値に補正する。 ある変圧器の巻線の温度と抵抗値を測ったら,20 ℃のとき1.0 Ω であった。この変圧器の75 ℃における巻線抵抗値[Ω]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,巻線は銅導体であるものとし,T[℃]と t[℃]の抵抗値の比は,(235+T):(235+t) である。
- 1.0.27
- 2.0.82
- 3.1.22
- 4.3.75
- 5.55.0
正解:3.1.22
解説:銅導体の抵抗は(235+温度)に比例するので,75 ℃と20 ℃の抵抗の比は R₇₅/R₂₀=(235+75)/(235+20)=310/255=1.2157 である。20 ℃で1.0 Ω だったから R₇₅=1.0×1.2157≒1.22 Ω となる。 温度が上がれば金属の抵抗は増えるので,1 Ω より大きくなるはずである。比を逆にとって 255/310=0.82 とすると(2)を選ぶことになるが,それでは温度上昇で抵抗が下がることになり物理的におかしい。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 機械 問9
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問154.電力変換装置では,各種のパワー半導体デバイスが使用されている。パワー半導体デバイスの定常的な動作に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.ダイオードの導通,非導通は,そのダイオードに印加される電圧の極性で決まり,導通時は回路電圧と負荷などで決まる順電流が流れる。
- 2.サイリスタは,オンのゲート電流が与えられて順方向の電流が流れている状態であれば,その後にゲート電流を取り去っても,順方向の電流に続く逆方向の電流を流すことができる。
- 3.オフしているパワーMOSFET は,ボディーダイオードを内蔵しているのでオンのゲート電圧が与えられなくても逆電圧が印加されれば逆方向の電流が流れる。
- 4.オフしているIGBT は,順電圧が印加されていてオンのゲート電圧を与えると順電流を流すことができ,その状態からゲート電圧を取り去ると非導通となる。
- 5.IGBT と逆並列ダイオードを組み合わせたパワー半導体デバイスは,IGBT にとって順方向の電流を流すことができる期間をIGBT のオンのゲート電圧を与えることで決めることができる。IGBT にとって逆方向の電圧が印加されると,IGBT のゲート状態にかかわらずIGBT にとって逆方向の電流が逆並列ダイオードに流れる。
正解:2.サイリスタは,オンのゲート電流が与えられて順方向の電流が流れている状態であれば,その後にゲート電流を取り去っても,順方向の電流に続く逆方向の電流を流すことができる。
解説:誤りは(2)である。サイリスタはいったん点弧すればゲート電流を取り去っても順方向の電流は流れ続けるが,逆方向には電流を流せない(逆阻止形)。逆方向の電圧が加わると電流は零になって消弧し,次に点弧するにはあらためてゲート電流が要る。「順方向の電流に続いて逆方向の電流を流せる」というのはトライアックなど双方向デバイスの性質である。 他は正しい。(1)ダイオードは自分では制御できず,印加電圧の極性だけで導通・非導通が決まる。(3)パワーMOSFET は構造上ボディーダイオードを内蔵するので,ゲートがオフでも逆方向には流れる。(4)IGBT はゲート電圧でオンもオフも制御できる。(5)逆並列ダイオードを付けると,IGBT にとって逆向きの電流はそのダイオードが受け持つ。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 機械 問10
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問155.電動機ではずみ車を加速して,運動エネルギーを蓄えることを考える。 まず,加速するための電動機のトルクを考える。加速途中の電動機の回転速度を N[min⁻¹]とすると,そのときの毎秒の回転速度 n[s⁻¹]は①式で表される。 (ア) ……① この回転速度 n[s⁻¹]から②式で角速度 ω[rad/s]を求めることができる。 (イ) ……② このときの電動機が1 秒間にする仕事,すなわち出力を P[W]とすると,トルク T[N·m]は③式となる。 (ウ) ……③ ③式のトルクによってはずみ車を加速する。電動機が出力し続けて加速している間,この分のエネルギーがはずみ車に注入される。電動機に直結するはずみ車の慣性モーメントを I[kg·m²]として,加速が完了したときの電動機の角速度を ω₀[rad/s]とすると,このはずみ車に蓄えられている運動エネルギー E[J]は④式となる。 (エ) ……④ 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(ア)n=N/60 (イ)ω=2π×n (ウ)T=P/ω (エ)E=(1/2)I²ω₀
- 2.(ア)n=60N (イ)ω=n/(2π) (ウ)T=Pω (エ)E=(1/2)I²ω₀
- 3.(ア)n=N/60 (イ)ω=2π×n (ウ)T=Pω (エ)E=(1/2)Iω₀²
- 4.(ア)n=60N (イ)ω=n/(2π) (ウ)T=P/ω (エ)E=(1/2)I²ω₀
- 5.(ア)n=N/60 (イ)ω=2π×n (ウ)T=P/ω (エ)E=(1/2)Iω₀²
正解:5.(ア)n=N/60 (イ)ω=2π×n (ウ)T=P/ω (エ)E=(1/2)Iω₀²
解説:(ア)N は1 分あたりの回転数なので,毎秒に直すには60 で割って n=N/60 とする。 (イ)1 回転が2π rad だから,毎秒の回転数に2π を掛けて ω=2π×n。 (ウ)回転の仕事率は P=Tω なので,トルクは T=P/ω。出力が同じならトルクは角速度に反比例するので,T=Pω では速く回るほどトルクが大きいことになり,おかしい。 (エ)回転体の運動エネルギーは,並進運動の (1/2)mv² の質量 m を慣性モーメント I に,速度 v を角速度 ω に置き換えた (1/2)Iω₀² である。 (エ)で I と ω₀ のどちらを2 乗するかを取り違えると,単位が[kg²·m⁴·rad/s]となって[J]にならない。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 機械 問11
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問156.誘導加熱に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.産業用では金属の溶解や金属部品の熱処理などに用いられ,民生用では調理加熱に用いられている。
- 2.金属製の被加熱物を交番磁界内に置くことで発生するジュール熱によって被加熱物自体が発熱する。
- 3.被加熱物の透磁率が高いものほど加熱されやすい。
- 4.被加熱物に印加する交番磁界の周波数が高いほど,被加熱物の内部が加熱されやすい。
- 5.被加熱物として,銅,アルミよりも,鉄の方が加熱されやすい。
正解:4.被加熱物に印加する交番磁界の周波数が高いほど,被加熱物の内部が加熱されやすい。
解説:誤りは(4)である。誘導加熱で被加熱物に流れる渦電流は表皮効果を受け,周波数が高いほど表面近くに集中する。電流の浸透深さは周波数の平方根に反比例するので,高い周波数ほど加熱されるのは内部ではなく表面である。表面焼入れのように表面だけを加熱したいときは高い周波数を,内部まで加熱したいときは低い周波数を選ぶ。 他は正しい。(2)被加熱物自体に渦電流が流れてジュール熱になるのが誘導加熱の原理で,外から熱を伝えるのではない。(3)(5)浸透深さは透磁率が高く抵抗率が低いほど小さくなり,同じ電流でも狭い断面に集中して発熱しやすい。強磁性体の鉄は透磁率が非常に高いので,非磁性で導電率の高い銅やアルミより加熱されやすい。IH 調理器で鉄鍋が使えてアルミ鍋が使いにくいのはこのためである。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 機械 問12
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問157.図に示すようなフィードバック制御系がある。閉ループ周波数伝達関数 W(jω)=C(jω)/R(jω) のボード線図の折線近似ゲイン特性として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,ω は角周波数[rad/s]を表す。

- 1.

- 2.

- 3.

- 4.

- 5.

正解:4.
解説:前向き要素は K と 1/(jωT) の直列だから K/(jωT),フィードバックは直結(1)である。したがって閉ループ伝達関数は W(jω)={K/(jωT)}/{1+K/(jωT)}=K/(K+jωT)=1/(1+jωT/K) となる。これは折点角周波数が ω=K/T の一次遅れ要素で,ω が小さいところでは W≒1,すなわち0 dB である。 よって折線近似は,0 dB の水平線が ω=K/T まで続き,そこから −20 dB/dec で下がる形になる。これを表すのは(4)である。 注意したいのは,低域のゲインが 20log₁₀K ではなく0 dB になる点である。開ループのゲインは K だが,閉ループにすると分子と分母の K が打ち消し合って直流ゲインが1 になる。20log₁₀K の水平部を描いた図はいずれも開ループの形である。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 機械 問13
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 - 1.
-
問158.入力信号がA,B 及びC,出力信号がX の論理回路が次の真理値表を満たしているとき,X の論理式として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

- 1.

- 2.

- 3.

- 4.

- 5.

正解:5.
解説:真理値表で X=1 になるのは (A,B,C)=(0,0,0),(0,0,1),(0,1,0),(1,0,0) の4 通りで,残りの4 通りは X=0 である。並べ替えると「1 の個数が0 個または1 個のとき X=1,2 個以上のとき X=0」という規則になっている。 正解は(5)の X=Ā·B̄+B̄·C̄+C̄·Ā である。8 通りすべてで確かめると 000→1,001→1,010→1,100→1(いずれかの項が1 になる) 011→0,101→0,110→0,111→0(どの項も0 になる) となり真理値表と完全に一致する。 この式は,多数決を表す A·B+B·C+C·A(1 が2 個以上で1)のちょうど否定になっている。 (3)の X=Ā·B+B̄·C+C̄·A は (0,0,0) を入れるとすべての項が0 になって X=0 となり,真理値表の1 行目から外れる。選択肢は否定の位置が少しずつ違うだけなので,1 行だけでも合わない行を見つければ消去できる。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 機械 問14
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 - 1.
-
問159.定格出力15 kW,定格周波数60 Hz,4 極の三相誘導電動機があり,トルク一定の負荷を負って運転している。この電動機について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 定格回転速度1 746 min⁻¹ で運転しているときの滑り周波数の値[Hz]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.1.50
- 2.1.80
- 3.1.86
- 4.2.10
- 5.2.17
正解:2.1.80
解説:4 極・60 Hz の同期速度は N_s=120×60/4=1 800 min⁻¹ である。定格回転速度が1 746 min⁻¹ だから滑りは s=(1 800−1 746)/1 800=54/1 800=0.03 となる。滑り周波数は二次側に誘導される電流の周波数で,一次周波数に滑りを掛けたものだから f₂=s·f₁=0.03×60=1.80 Hz である。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 機械 問15(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問160.定格出力15 kW,定格周波数60 Hz,4 極の三相誘導電動機があり,トルク一定の負荷を負って運転している。この電動機について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 インバータにより一次周波数制御を行って,一次周波数を40 Hz としたときの回転速度[min⁻¹]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,滑り周波数は一次周波数にかかわらず常に一定とする。
- 1.1 146
- 2.1 164
- 3.1 433
- 4.1 455
- 5.1 719
正解:1.1 146
解説:小問(a)で求めたとおり滑り周波数は1.8 Hz で,これが一次周波数によらず一定である。一次周波数を40 Hz にしたときの同期速度は N_s=120×40/4=1 200 min⁻¹ で,このときの滑りは s=f₂/f₁=1.8/40=0.045 となる。したがって回転速度は n=1 200×(1−0.045)=1 146 min⁻¹ である。 一定なのは滑り「周波数」であって滑り s ではない点が要点である。s=0.03 のまま計算すると 1 200×0.97=1 164 となり(2)を選ぶことになる。同期速度が下がると同じ滑り周波数でも滑りの割合は大きくなる。答(1)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 機械 問15(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問161.図1 に示す降圧チョッパの回路は,電圧 E の直流電源,スイッチングする半導体デバイスS,ダイオードD,リアクトルL,及び抵抗 R の負荷から構成されている。また,図2 には,図1 の回路に示すダイオードD の電圧 v_D と負荷の電流 i_R の波形を示す。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 降圧チョッパの回路動作に関し,図3 ~図5 に,実線で示した回路に流れる電流のループと方向を示した三つの電流経路を考える。図2 の時刻 t₁ 及び時刻 t₂ において,それぞれどの電流経路となるか。正しい組合せを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

- 1.時刻 t₁:電流経路(A) 時刻 t₂:電流経路(B)
- 2.時刻 t₁:電流経路(A) 時刻 t₂:電流経路(C)
- 3.時刻 t₁:電流経路(B) 時刻 t₂:電流経路(A)
- 4.時刻 t₁:電流経路(B) 時刻 t₂:電流経路(C)
- 5.時刻 t₁:電流経路(C) 時刻 t₂:電流経路(B)
正解:1.時刻 t₁:電流経路(A) 時刻 t₂:電流経路(B)
解説:ダイオードD の電圧 v_D を手がかりにする。 S がオンの間はD が逆バイアスされて非導通になり,D の両端には電源電圧がそのまま現れて v_D=E となる。このとき電流は E→S→L→R→E と流れるので,電流経路は図3 の(A)である。 S がオフになると,リアクトルL が電流を流し続けようとしてD が導通する(還流)。D が導通しているあいだ v_D はほぼ0 V で,電流は L→R→D→L のループを回るから,電流経路は図4 の(B)である。 図2 で時刻 t₁ は v_D=E の期間,時刻 t₂ は v_D=0 V の期間にあるので,t₁ が(A),t₂ が(B)となる。よって(1)。 図5 の(C)は電源をS とD で短絡してしまう経路で,正常な動作では現れない。答(1)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 機械 問16(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問162.図1 に示す降圧チョッパの回路は,電圧 E の直流電源,スイッチングする半導体デバイスS,ダイオードD,リアクトルL,及び抵抗 R の負荷から構成されている。また,図2 には,図1 の回路に示すダイオードD の電圧 v_D と負荷の電流 i_R の波形を示す。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 電圧 E が100 V,降圧チョッパの通流率が50 %,負荷抵抗 R が2 Ω とする。デバイスS は周期 T の高周波でスイッチングし,リアクトルL の平滑作用により,図2 に示す電流 i_R のリプル成分は十分小さいとする。電流 i_R の平均値 I_R[A]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

- 1.17.7
- 2.25.0
- 3.35.4
- 4.50.1
- 5.70.7
正解:2.25.0
解説:リアクトルは定常状態で直流電圧を消費しないので,負荷抵抗に掛かる電圧の平均値はv_D の平均値に等しい。v_D は通流率 d の期間だけ E になる方形波だから V_R=dE=0.5×100=50 V である。リプルが十分小さいので電流の平均値は I_R=V_R/R=50/2=25.0 A となる。 方形波を実効値で扱って E√0.5=70.7 V とすると 70.7/2=35.4 A になり(3)を選ぶことになるが,問われているのは平均値である。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 機械 問16(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問163.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 どの方向にも光度が等しい均等放射の点光源がある。この点光源の全光束は15 000 lm である。この点光源二つ(A 及びB)を屋外で図のように配置した。地面から点光源までの高さはいずれも4 m であり,A とB との距離は6 m である。次の(a)及び(b)の問に答えよ。ただし,考える空間には,A 及びB 以外に光源はなく,地面や周囲などからの反射光の影響もないものとする。 〔小問(a)〕 図において,点光源A のみを点灯した。A の直下の地面A′点における水平面照度の値[lx]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

- 1.56
- 2.75
- 3.100
- 4.149
- 5.299
正解:2.75
解説:均等放射なのでどの方向にも同じ光度をもつ。全光束を全立体角4π[sr]で割れば光度が求まるから I=F/(4π)=15 000/(4π)=1 193.7 cd である。A′点は光源A の真下にあり,距離は高さそのものの4 m,光は真上から垂直に当たるので入射角の補正は要らない。したがって E=I/r²=1 193.7/4²=74.6 lx となり,最も近いのは75 lx である。 全光束を4π で割らずに 15 000/4²=937 のように扱うと桁が合わない。光度[cd]と光束[lm]の違いに注意したい。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 機械 問17(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問164.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 どの方向にも光度が等しい均等放射の点光源がある。この点光源の全光束は15 000 lm である。この点光源二つ(A 及びB)を屋外で図のように配置した。地面から点光源までの高さはいずれも4 m であり,A とB との距離は6 m である。次の(a)及び(b)の問に答えよ。ただし,考える空間には,A 及びB 以外に光源はなく,地面や周囲などからの反射光の影響もないものとする。 〔小問(b)〕 図において,点光源A を点灯させたまま,点光源B も点灯した。このとき,地面C 点における水平面照度の値[lx]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

- 1.46
- 2.57
- 3.76
- 4.96
- 5.153
正解:3.76
解説:C 点はA とB のちょうど中間なので,A の直下A′からは水平に3 m,高さは4 m である。したがって光源A からC 点までの距離は r=√(3²+4²)=5 m となる。水平面照度は入射角 θ の余弦を掛けるので,cosθ=4/5=0.8 として E_A=(I/r²)cosθ=(1 193.7/5²)×0.8=47.75×0.8=38.2 lx である。B からC 点までも高さ4 m・水平3 m でまったく同じ条件だから,二つの光源による照度を足して E=38.2×2=76.4 lx となり,最も近いのは76 lx である。 cosθ を掛け忘れると 47.75×2=95.5 となり(4)を選ぶことになる。水平面照度は光が斜めに当たるほど小さくなる。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 機械 問17(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問165.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 図1 は,調節計の演算回路などによく用いられるブロック線図を示す。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 図2 は,図1 のブロック G₁(jω) の詳細を示し,静電容量 C[F]と抵抗 R[Ω]からなる回路を示す。この回路の入力量 V₁(jω) に対する出力量 V₂(jω) の周波数伝達関数G₁(jω)=V₂(jω)/V₁(jω) を表す式として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

- 1.1/(CR+jω)
- 2.1/(1+jωCR)
- 3.CR/(CR+jω)
- 4.CR/(1+jωCR)
- 5.jωCR/(1+jωCR)
正解:5.jωCR/(1+jωCR)
解説:図2 はコンデンサ C が直列に,抵抗 R が並列(出力端に並ぶ側)に入った回路なので,出力は分圧で決まる。C のインピーダンスは 1/(jωC) だから G₁(jω)=R/{R+1/(jωC)} である。分母と分子に jωC を掛けて整理すると G₁(jω)=jωCR/(1+jωCR) となる。よって(5)。 確かめとして,ω→0(直流)では分子が0 になって G₁→0,ω が十分大きいと G₁→1 に近づく。直流を通さず高い周波数を通す高域通過特性で,コンデンサが直列に入った回路の振る舞いと一致する。C と R を入れ替えた低域通過回路なら 1/(1+jωCR) になるので,(2)はその形である。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 機械 問18(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問166.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 図1 は,調節計の演算回路などによく用いられるブロック線図を示す。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 図1 のブロック線図において,閉ループ周波数伝達関数 G(jω)=X(jω)/Y(jω) で,ゲイン K が非常に大きな場合の近似式として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 なお,この近似式が成立する場合,この演算回路は比例プラス積分要素と呼ばれる。

- 1.1+jωCR
- 2.1+CR/(jω)
- 3.1+1/(jωCR)
- 4.1/(1+jωCR)
- 5.(1+CR)/(jωCR)
正解:3.1+1/(jωCR)
解説:図1 は前向き要素が K,フィードバック要素が G₁(jω) の閉ループなので G(jω)=K/{1+K·G₁(jω)} である。K が非常に大きいとき分母の1 は K·G₁ に比べて無視できるから G(jω)≒K/{K·G₁(jω)}=1/G₁(jω) となる。すなわちフィードバック要素の逆数だけで決まり,K の値によらなくなる。 小問(a)の G₁(jω)=jωCR/(1+jωCR) を代入すると 1/G₁(jω)=(1+jωCR)/(jωCR)=1+1/(jωCR) である。よって(3)。 第1 項の1 が比例要素,第2 項の 1/(jωCR) が積分要素にあたる(jω で割ることが時間領域の積分に対応する)。これが問題文にある「比例プラス積分要素」の意味である。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 機械 問18(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問167.次の文章は,直流機に関する記述である。 直流機では固定子と回転子の間で直流電力と機械動力の変換が行われる。この変換を担う機構の一種にブラシと整流子とがあり,これらを用いた直流機では通常,界磁巻線に直流の界磁電流を流し, (ア) を回転子とする。 このブラシと整流子を用いる直流機では,電機子反作用への対策として補償巻線や補極が設けられる。ブラシと整流子を用いる場合には,補極や補償巻線を設けないと,電機子反作用によって,固定子から見た (イ) 中性軸の位置が変化するために,これに合わせてブラシを移動しない限りブラシと整流子片との間に (ウ) が生じて整流子片を損傷するおそれがある。なお,小形機では,補償巻線と補極のうち (エ) が一般的に用いられる。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(ア)界磁 (イ)電気的 (ウ)火花 (エ)補償巻線
- 2.(ア)界磁 (イ)幾何学的 (ウ)応力 (エ)補極
- 3.(ア)電機子 (イ)幾何学的 (ウ)応力 (エ)補償巻線
- 4.(ア)電機子 (イ)電気的 (ウ)火花 (エ)補償巻線
- 5.(ア)電機子 (イ)電気的 (ウ)火花 (エ)補極
正解:5.(ア)電機子 (イ)電気的 (ウ)火花 (エ)補極
解説:問題文が「界磁巻線に直流の界磁電流を流し」と述べているので,界磁は固定子側である。したがって回転子になるのは残る「電機子」で,(ア)=電機子。これで(1)(2)が落ちる。次に(イ)は,電機子反作用によって位置が変わる中性軸である。幾何学的中性軸は磁極の形状で機械的に決まってしまうので動きようがなく,電機子電流のつくる磁束によって主磁束が偏った結果ずれるのは「電気的」中性軸のほうである。よって(イ)=電気的となり,「幾何学的」の(3)も消える。電気的中性軸がずれたままブラシを動かさないと,短絡されるコイルに起電力が残って整流が不良になり,ブラシと整流子片の間に「火花」が生じて整流子片を焼損する。ここで(ウ)=火花であり,「応力」は電気的な現象ではないので誤りである。残る(4)と(5)の違いは(エ)だけで,これは補償巻線と補極のどちらが小形機向きかという知識である。補償巻線は磁極片にスロットを切って導体を埋め込む必要があり,構造が複雑で高価なので大形機・急変負荷の機械に使われる。小形機では,主磁極の間に小さな補極を置くだけで整流を改善できるため「補極」が一般的である。答(5)。なお補極は整流時の短絡コイルに逆向きの起電力を与えて火花を消す働き,補償巻線は電機子反作用そのものを打ち消す働きと,狙いが異なる点も整理しておきたい。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 機械 問1
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問168.電機子回路の抵抗が 0.20 Ωの直流他励電動機がある。励磁電流,電機子電流とも一定になるように制御されており,電機子電流は 50 A である。回転速度が 1 200 min⁻¹のとき,電機子回路への入力電圧は 110 V であった。励磁電流,電機子電流を一定に保ったまま電動機の負荷を変化させたところ,入力電圧が 80 V となった。このときの回転速度[min⁻¹]の値として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,電機子反作用はなく,ブラシの抵抗は無視できるものとする。
- 1.764
- 2.840
- 3.873
- 4.900
- 5.960
正解:2.840
解説:直流電動機の回転速度は端子電圧そのものではなく,逆起電力 E に比例する。E は端子電圧から電機子抵抗による電圧降下を差し引いた値なので,まず両方の運転状態で E を求める。はじめの状態は E₁=110−50×0.20=110−10=100 V で,このとき 1 200 min⁻¹。入力電圧が 80 V になった状態は,電機子電流が 50 A のまま保たれているので電圧降下も 10 V のままで,E₂=80−10=70 V である。励磁電流が一定だから磁束Φも一定で,E=KΦN より N∝E が成り立つ。よって N₂=1 200×70/100=840 min⁻¹。答(2)。ここでの落とし穴は,電圧降下を無視して端子電圧の比だけで N₂=1 200×80/110≒873 としてしまうことで,これはそのまま(3)に用意されている。また電圧降下を 2 回引いたり,逆に E₁ を 110 V のままにして 1 200×70/110≒764 とすると(1)になる。「回転速度に比例するのは逆起電力であり,端子電圧ではない」という一点を外さないことが要点である。なお負荷を変えても電機子電流が一定に保たれているということは,トルクT=KΦI_a も一定ということであり,出力は回転速度に比例して 100→70 の割合で減っていることになる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 機械 問2
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問169.次の文章は,三相の誘導機に関する記述である。 固定子の励磁電流による同期速度の (ア) と回転子との速度の差(相対速度)によって回転子に電圧が発生し,その電圧によって回転子に電流が流れる。トルクは回転子の電流と磁束とで発生するので,トルク特性を制御するため,巻線形誘導機では回転子巻線の回路をブラシと (イ) で外部に引き出して二次抵抗値を調整する方式が用いられる。回転子の回転速度が停止(滑り s=1)から同期速度(滑り s=0)の間,すなわち,1>s>0 の運転状態では,磁束を介して回転子の回転方向にトルクが発生するので誘導機は (ウ) となる。回転子の速度が同期速度より高速の場合,磁束を介して回転子の回転方向とは逆の方向にトルクが発生し,誘導機は (エ) となる。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(ア)交番磁界 (イ)スリップリング (ウ)電動機 (エ)発電機
- 2.(ア)交番磁界 (イ)整流子 (ウ)発電機 (エ)電動機
- 3.(ア)回転磁界 (イ)スリップリング (ウ)電動機 (エ)発電機
- 4.(ア)回転磁界 (イ)スリップリング (ウ)発電機 (エ)電動機
- 5.(ア)交番磁界 (イ)整流子 (ウ)電動機 (エ)発電機
正解:3.(ア)回転磁界 (イ)スリップリング (ウ)電動機 (エ)発電機
解説:三相巻線に三相交流を流すと,大きさが一定のまま同期速度で回る「回転磁界」ができる。交番磁界は単相で生じる,向きだけが入れ替わって回転しない磁界であり,同期速度という速度をもつのは回転磁界のほうである。よって(ア)=回転磁界となり,(1)(2)(5)がここで落ちる。(イ)は巻線形誘導機で回転子巻線を外部へ取り出す部品である。整流子は交流を直流に機械的に変換するためのもので直流機に使われる。回転子の三相巻線をそのまま交流のまま外へ出すには連続した輪であるスリップリングを用いる。残る(3)と(4)の違いは(ウ)(エ)の入れ替わりだけである。1>s>0 は回転子が同期速度より遅い通常の運転で,回転方向と同じ向きのトルクが出て軸から機械動力を取り出せる,すなわち「電動機」である。回転子を同期速度より速く外部から回すと滑りが負になり,トルクは回転方向と逆向き=制動する向きに働き,機械動力を電力に変えて電源へ送り返す「発電機」になる。答(3)。誘導機は同じ機械のまま滑りの符号だけで電動機と発電機が切り替わり,風力発電機で誘導機が使えるのはこの性質による。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 機械 問3
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問170.V/f 一定制御インバータで駆動されている 6 極の誘導電動機がある。この電動機は,端子電圧を V[V],周波数を f[Hz]として,V/f 比=4 一定制御インバータによって 66 Hz で駆動されている。 このときの滑りは 5 %であった。この誘導電動機の回転速度[min⁻¹]の値として,正しいのは次のうちどれか。
- 1.1 140
- 2.1 200
- 3.1 254
- 4.1 320
- 5.1 710
正解:3.1 254
解説:まず同期速度を求める。N_s=120f/p に f=66 Hz,p=6 を入れて N_s=120×66/6=1 320 min⁻¹。次に滑り 5 %を反映させると,回転速度は N=N_s(1−s)=1 320×(1−0.05)=1 320×0.95=1 254 min⁻¹。答(3)。この問題で紛らわしいのは,V/f 比=4 という数値と端子電圧 V が回転速度の計算にはまったく関係しないことである。V/f 一定制御は磁束を一定に保って低速でもトルクを確保するための制御方式であり,回転速度を決めるのはあくまで周波数と極数と滑りである。誤答の作られ方も分かりやすい。滑りを引き忘れて同期速度そのままにすると 1 320 で(4),商用の 60 Hz で計算してしまうと N_s=1 200 となりこれが(2),さらに 60 Hz で滑りも引くと 1 140 で(1)になる。極数を 4 と取り違えると 120×66/4=1 980,滑りを引いて 1 881 とやはり合わない。なお(5)の 1 710 は 4 極・60 Hz(同期速度1 800)で滑り 5 %とした値で,別の設定の答えである。極数と周波数を式に入れる前に必ず問題文で確認したい。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 機械 問4
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問171.回転界磁形同期電動機が停止している状態で,固定子巻線に対称三相交流電圧を印加すると回転磁界が生じる。しかし,励磁された回転子磁極が受けるトルクは,同じ大きさで向きが交互に変わるので,その平均トルクは零になり電動機は起動しない。これを改善するために,回転子の磁極面に (ア) を施す。これは, (イ) と同じ起動原理を利用したもので,誘導トルクによって電動機を起動させる。 起動時には,回転磁束によって誘導される高電圧によって絶縁が破壊するおそれがあるので, (ウ) を抵抗で短絡して起動する。回転子の回転速度が同期速度に近づくと,この短絡を切り放し (エ) で励磁すると,回転子は同期速度に引き込まれる。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(ア)補償巻線 (イ)巻線形誘導電動機 (ウ)界磁巻線 (エ)交流
- 2.(ア)制動巻線 (イ)かご形誘導電動機 (ウ)界磁巻線 (エ)直流
- 3.(ア)制動巻線 (イ)巻線形誘導電動機 (ウ)界磁巻線 (エ)交流
- 4.(ア)制動巻線 (イ)かご形誘導電動機 (ウ)固定子巻線 (エ)直流
- 5.(ア)補償巻線 (イ)かご形誘導電動機 (ウ)固定子巻線 (エ)直流
正解:2.(ア)制動巻線 (イ)かご形誘導電動機 (ウ)界磁巻線 (エ)直流
解説:同期電動機の自己始動法を順に追う問題である。回転子の磁極面に太い導体を軸方向に埋め込んで両端を短絡環でつないだものが「制動巻線」で,これが(ア)。補償巻線は直流機で電機子反作用を打ち消すための巻線であり,同期電動機の磁極面に施すものではないので(1)(5)が落ちる。制動巻線は短絡された導体の集まりであって,構造も原理も「かご形誘導電動機」の回転子そのものである。誘導トルクで引きずり上げるのだから,二次抵抗を外部に取り出す巻線形ではない。ここで(3)も消える。(ウ)は起動時に抵抗で短絡しておく巻線である。起動中は回転磁界が界磁巻線を高速で切るため,巻数の多い界磁巻線に高電圧が誘導されて絶縁が破壊されるおそれがある。これを防ぐために短絡するのは「界磁巻線」で,固定子巻線ではない。固定子巻線は電源につながって回転磁界をつくっている側なので短絡できない。これで(4)も外れる。同期速度付近まで加速したら短絡を切り放し,界磁巻線を「直流」で励磁して回転子を磁石にすると,回転磁界に同期して引き込まれる(同期引入れ)。交流で励磁したのでは磁極が固定されず同期しない。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 機械 問5
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問172.線間電圧 V が 360 V,電機子電流 I が 20 A,力率 cosθ が 1.0 で運転されている三相同期電動機がある。この電動機の電機子巻線は Y 結線,一相の同期リアクタンス x_s は 6 Ωである。巻線抵抗の電圧降下は無視するものとし,この運転状態における一相の誘導起電力 E[V]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.130
- 2.220
- 3.240
- 4.370
- 5.380
正解:3.240
解説:求めるのは「一相の」誘導起電力なので,まず線間電圧を相電圧に直す。Y 結線だから V_p=360/√3≒207.8 V。ここを線間のまま計算すると答えが √3 倍ずれるので,最初に必ず割っておきたい。巻線抵抗を無視すると,一相分の関係は Ė=V̇_p−j x_s İ と書ける。力率 1.0 なので電流は相電圧と同相であり,j x_s İ は相電圧と直角を向く。したがって大きさは直角三角形の斜辺として E=√(V_p²+(x_s I)²)で求まる。V_p²=360²/3=43 200,x_s I=6×20=120 V だから 120²=14 400 で,E=√(43 200+14 400)=√57 600=240 V とちょうど割り切れる。答(3)。落とし穴は 2 つある。1 つは線間電圧のまま √(360²+120²)=√144 000≒379.5 とすることで,これがそのまま(5)の 380 に用意されている。もう 1 つはリアクタンス降下を直交する量として扱わず,単純に足し引きしてしまうことである。リアクタンス降下を忘れて相電圧をそのまま答えると 207.8 となり,最も近い選択肢は(2)の 220 になる。いずれもベクトル図を描いて,端子相電圧と直角に電圧降下を継ぎ足す形を確認すれば防げる。なお本問は数値がきれいに揃うよう作られており,√57 600=240 と整数で出る。計算途中で半端な値になったら,相電圧への換算か二乗のどこかを間違えていると気づける。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 機械 問6
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問173.次の文章は,一般的な電気機器(変圧器,直流機,誘導機,同期機)の共通点に関する記述である。 a (ア) と (イ) は,磁束の大きさ一定,電源電圧(交流機では周波数も)一定のとき回転速度の変化でトルクが変化する。 b 一次巻線に負荷電流と励磁電流を重畳して流す (イ) と (ウ) は,特性計算に用いる等価回路がよく似ている。 c 負荷電流が電機子巻線を流れる (ア) と (エ) は,界磁磁束と電機子反作用磁束のベクトル和の磁束に比例する誘導起電力が発生する。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(ア)誘導機 (イ)直流機 (ウ)変圧器 (エ)同期機
- 2.(ア)同期機 (イ)直流機 (ウ)変圧器 (エ)誘導機
- 3.(ア)直流機 (イ)誘導機 (ウ)同期機 (エ)変圧器
- 4.(ア)同期機 (イ)直流機 (ウ)誘導機 (エ)変圧器
- 5.(ア)直流機 (イ)誘導機 (ウ)変圧器 (エ)同期機
正解:5.(ア)直流機 (イ)誘導機 (ウ)変圧器 (エ)同期機
解説:手掛かりが一番はっきりしているのは b である。「一次巻線に負荷電流と励磁電流を重畳して流す」「等価回路がよく似ている」の 2 つを同時に満たす組合せは誘導機と変圧器しかない。誘導機は静止した変圧器の二次側を回転させたものと見なせ,一次側に励磁電流と負荷電流が重なって流れる点まで同じで,T 形等価回路の形も共通である。よって(イ)(ウ)は誘導機と変圧器の組で,(イ)=誘導機,(ウ)=変圧器と決まる。つづいて c の「電機子巻線」「界磁磁束と電機子反作用磁束のベクトル和」という言葉は,界磁と電機子をもつ機械,すなわち直流機と同期機を指す。したがって(ア)(エ)がこの 2 つで,b で(イ)=誘導機と決まっているから a の「(ア)と(イ)」は直流機と誘導機の組になり,(ア)=直流機,(エ)=同期機。答(5)。a の内容もこれと矛盾しない。直流機も誘導機も,磁束と電源電圧が一定なら回転速度が変わると逆起電力や滑りが変わってトルクが変化する。一方,同期機は回転速度が電源周波数で固定されていてトルクは負荷角で決まるため,a の記述には当てはまらない。(3)は(ウ)に同期機を置いており,同期機の等価回路は変圧器や誘導機のような励磁回路を主役にした形ではないので誤りである。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 機械 問7
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問174.次の文章は,単相変圧器の簡易等価回路に関する記述である。 変圧器の電気的な特性を考える場合,等価回路を利用すると都合がよい。また,等価回路は負荷も含めた電気回路として考えると便利であり,特に二次側の諸量を一次側に置き換え,一次側の回路はそのままとした「一次側に換算した簡易等価回路」は広く利用されている。 一次巻線の巻数を N₁,二次巻線の巻数を N₂ とすると,巻数比 a は a=N₁/N₂ で表され,この a を使用すると二次側諸量の一次側への換算は以下のように表される。 ・V̇₂′:二次電圧 V̇₂ を一次側に換算したもの V̇₂′= (ア) ·V̇₂ ・İ₂′:二次電流 İ₂ を一次側に換算したもの İ₂′= (イ) ·İ₂ ・r₂′:二次抵抗 r₂ を一次側に換算したもの r₂′= (ウ) ·r₂ ・x₂′:二次漏れリアクタンス x₂ を一次側に換算したもの x₂′= (エ) ·x₂ ・Ż_L′:負荷インピーダンス Ż_L を一次側に換算したもの Ż_L′= (オ) ·Ż_L ただし,′(ダッシュ)の付いた記号は,二次側諸量を一次側に換算したものとし,′(ダッシュ)のない記号は二次側諸量とする。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(ア)1/a (イ)a (ウ)1/a² (エ)1/a² (オ)a²
- 2.(ア)1/a (イ)a (ウ)a² (エ)a² (オ)a
- 3.(ア)a (イ)1/a (ウ)1/a² (エ)1/a² (オ)1/a²
- 4.(ア)a (イ)1/a (ウ)a² (エ)a² (オ)a²
- 5.(ア)1/a (イ)a (ウ)1/a² (エ)1/a² (オ)1/a²
正解:4.(ア)a (イ)1/a (ウ)a² (エ)a² (オ)a²
解説:巻数比 a=N₁/N₂ で一次側の巻数が多い(昇圧して二次から見ると降圧)と考えると,一次換算とは「二次側の量を,同じ巻数の一次巻線に置き換えたらいくつになるか」を求める操作である。電圧は巻数に比例するので,二次電圧を一次側の巻数に直すと a 倍になり(ア)=a。電流は起磁力 NI が保存されるので巻数に反比例し,(イ)=1/a。ここで(1)(2)(5)が落ちる。インピーダンスは電圧÷電流だから,a 倍÷(1/a)倍=a² 倍になる。抵抗も漏れリアクタンスも負荷インピーダンスもすべてインピーダンスの仲間なので,(ウ)(エ)(オ)はいずれも a²。答(4)。(3)は電圧・電流は正しいがインピーダンスを 1/a² としており,向きが逆である。換算の向きに迷ったら,「一次側から見た合成インピーダンスが a² 倍になるから,一次巻線に同じ電圧を掛けたときの電流が 1/a² になる」と,消費電力が一致することで検算できる。実際 (a·V₂)×(I₂/a)=V₂I₂ となって皮相電力は換算の前後で変わらず,これが a² という指数が正しいことの裏づけになる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 機械 問8
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問175.単相変圧器の一次側に電流計,電圧計及び電力計を接続して,二次側を短絡し,一次側に定格周波数の電圧を供給し,電流計が 40 A を示すよう一次側の電圧を調整したところ,電圧計は 80 V,電力計は 1 200 W を示した。この変圧器の一次側からみた漏れリアクタンス[Ω]の値として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,電流計,電圧計及び電力計は理想的な計器であるものとする。
- 1.1.28
- 2.1.85
- 3.2.00
- 4.2.36
- 5.2.57
正解:2.1.85
解説:短絡試験の結果から等価回路の直列成分を求める問題である。二次側を短絡しているので励磁回路には電流がほとんど流れず,測定値はすべて一次側から見た直列インピーダンスの値と考えてよい。まずインピーダンスの大きさは Z=V/I=80/40=2.00 Ω。次に抵抗分は電力計の指示から求める。短絡試験で消費される電力はほぼ銅損なので P=I²r より r=1 200/40²=1 200/1 600=0.75 Ω。リアクタンスは,Z²=r²+x² の関係を使って x=√(Z²−r²)=√(2.00²−0.75²)=√(4.00−0.5625)=√3.4375≒1.85 Ω。答(2)。誤答の作り方が明快な問題で,Z をそのままリアクタンスとして答えると 2.00 で(3),r と x を単純に引いて 2.00−0.75=1.25 とすると(1)の 1.28 に近い値になる。逆に足して 2.75 としたり,√(Z²+r²)=√4.5625≒2.14 としても選択肢に近い値が並ぶ。「Z・r・x は直角三角形をなす」という関係を式で書いてから当てはめるのが安全である。ちなみに力率は cosθ=P/(VI)=1 200/(80×40)=0.375 で,これを使って x=Z sinθ=2.00×√(1−0.375²)≒1.85 としても同じ値が得られる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 機械 問9
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問176.次の文章は,単相半波ダイオード整流回路に関する記述である。 抵抗とリアクトルとを直列接続した負荷に電力を供給する単相半波ダイオード整流回路を図1 に示す。スイッチ S を開いて運転したときに,負荷力率に応じて負荷電圧 e_d の波形は図2 の (ア) となり,負荷電流 i_d の波形は図2 の (イ) となった。次にスイッチ S を閉じ,環流ダイオードを接続して運転したときには,負荷電圧 e_d の波形は図2 の (ウ) となり,負荷電流の流れる期間は,スイッチ S を開いて運転したときよりも (エ) 。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

- 1.(ア)波形2 (イ)波形4 (ウ)波形3 (エ)長くなる
- 2.(ア)波形1 (イ)波形5 (ウ)波形3 (エ)短くなる
- 3.(ア)波形1 (イ)波形5 (ウ)波形2 (エ)長くなる
- 4.(ア)波形1 (イ)波形4 (ウ)波形2 (エ)長くなる
- 5.(ア)波形2 (イ)波形5 (ウ)波形3 (エ)短くなる
正解:3.(ア)波形1 (イ)波形5 (ウ)波形2 (エ)長くなる
解説:スイッチ S を開いた状態は環流ダイオードのない単相半波整流で,負荷が RL なのでリアクトルが電流を流し続けようとする。そのため電源電圧が負に転じてもダイオードは導通したままで,負荷電圧は電源電圧に沿って負の領域まで続き,電流が零になった瞬間に垂直に立ち上がって零へ戻る。この特徴をもつのは負の部分をもち途中で急に切れている波形1 で,(ア)=波形1。負の部分がまったくない波形2 は環流ダイオードがある場合の形なので,ここで(1)(5)が落ちる。電流の波形は,リアクトルのため電源電圧より遅れて立ち上がり,電圧が負になってからも流れ続けて π を過ぎたところで零になる。波形4 は電圧と同時に流れ始めて π で終わる抵抗負荷の形であり,遅れと引き延ばしをもつのは波形5 のほうである。よって(イ)=波形5 で(4)も消える。スイッチ S を閉じて環流ダイオードを付けると,電源電圧が負になった瞬間に環流ダイオードが導通して負荷を短絡するので,負荷電圧は負にならず零に固定される。これが波形2 で(ウ)=波形2。波形3 は全波整流の形なので単相半波では現れない。そして環流ダイオードがあると,リアクトルに蓄えられたエネルギーが負荷内の閉ループを回り続けるため,電流は次の周期まで流れ続けやすくなり通流期間は「長くなる」。答(3)。環流ダイオードの効果を「出力電圧の負の部分を切り取り,電流を連続化する」と一言でまとめておくと,(ウ)と(エ)が同時に決まる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 機械 問10
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問177.巻上機によって質量 1 200 kg の物体を 0.3 m/s の一定速度で巻き上げているときの電動機出力[kW]の値として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,機械効率は 98 %,重力加速度は 9.8 m/s²,ロープの質量及び加速に要する動力については考慮しないものとする。
- 1.3.4
- 2.3.5
- 3.3.6
- 4.3.7
- 5.3.8
正解:3.3.6
解説:一定速度で巻き上げているので加速に要する動力は不要で,必要なのは重力に逆らって持ち上げるぶんの動力だけである。物体側で必要な機械動力は P=mgv=1 200×9.8×0.3=3 528 W。この動力を機械効率 98 %の巻上機を介して伝えるので,電動機が出さなければならない出力はこれを効率で割った値になり,P_M=3 528/0.98=3 600 W=3.6 kW。答(3)。選択肢が 0.1 kW 刻みで並んでいるため,効率の扱いを間違えるとすぐ隣の値になる。効率を掛けてしまうと 3 528×0.98≒3 458 W=3.5 kW となり(2)に落ちる。効率を無視すればそのまま 3 528 W≒3.5 kW でやはり(2)である。「損失があるぶん,電動機は必要な動力より多く出さなければならない」ので,効率で割って値が大きくなる向きが正しい。単位の確認もしておくと,kg×m/s²×m/s=N·m/s=W となって,質量に重力加速度を掛けた時点で力[N],それに速度を掛けて動力[W]になっている。なお仮に加速も考えるなら ma のぶんの力が上乗せされるが,本問は一定速度なので a=0 であり,ただし書きどおり考慮しなくてよい。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 機械 問11
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問178.熱の伝導は電気の伝導によく似ている。下記は,電気系の量と熱系の量の対応表である。 〔電気系と熱系の対応表〕 ・電圧 V[V] ―― (ア) [K] ・電気量 Q[C] ―― 熱量 Q[J] ・電流 I[A] ―― (イ) [W] ・導電率 σ[S/m] ―― 熱伝導率 λ[W/(m·K)] ・電気抵抗 R[Ω] ―― 熱抵抗 R_T (ウ) ・静電容量 C[F] ―― 熱容量 C (エ) 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(ア)温度差θ (イ)熱流Φ (ウ)[K/W] (エ)[J/K]
- 2.(ア)熱流Φ (イ)温度差θ (ウ)[J/K] (エ)[K/W]
- 3.(ア)温度差θ (イ)熱流Φ (ウ)[K/J] (エ)[J/K]
- 4.(ア)熱流Φ (イ)温度差θ (ウ)[J/K] (エ)[J/W]
- 5.(ア)温度差θ (イ)熱流Φ (ウ)[K/W] (エ)[J/W]
正解:1.(ア)温度差θ (イ)熱流Φ (ウ)[K/W] (エ)[J/K]
解説:電気系と熱系の対応は,電圧↔温度差,電流↔熱流,電気抵抗↔熱抵抗,電気量↔熱量,静電容量↔熱容量と覚えるのが基本である。単位からも決められる。(ア)の単位は[K]と示されているので温度差θ,(イ)の単位は[W]なので単位時間当たりのエネルギー,すなわち熱流Φである。ここで(2)(4)が落ちる。(ウ)の熱抵抗は,オームの法則の対応 θ=R_T·Φ から R_T=θ/Φ となり,単位は[K]÷[W]=[K/W]。K/J としている(3)は,分母をエネルギーにしてしまっており誤りである。(エ)の熱容量は,静電容量が Q=CV であることに対応して熱量 Q=C·θ となるので C=Q/θ で単位は[J]÷[K]=[J/K]。J/W では時間の単位になってしまう。よって(ア)温度差θ,(イ)熱流Φ,(ウ)[K/W],(エ)[J/K]で答(1)。この対応が成り立つおかげで,多層壁を伝わる熱の計算を直列抵抗の合成として,熱容量を含む過渡的な温度上昇を RC 回路の過渡現象として解くことができる。電動機や変圧器の温度上昇曲線が指数関数になるのも,この熱回路のアナロジーによる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 機械 問12
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問179.次の文章は,自動制御に関する記述である。 機械,装置及び製造ラインの運転や調整などを制御装置によって行うことを自動制御という。自動制御は,シーケンス制御と (ア) 制御とに大別される。 シーケンス制御は,あらかじめ定められた手順や判断によって制御の各段階を順に進めていく制御である。この制御を行うための機器として電磁リレーがある。電磁リレーを用いた (イ) シーケンス制御をリレーシーケンスという。 リレーシーケンスにおいて,2 個の電磁リレーのそれぞれのコイルに,相手の b 接点を直列に接続して,両者が決して同時に働かないようにすることを (ウ) という。 シーケンス制御の動作内容の確認や,制御回路設計の手助けのために,横軸に時間を表し,縦軸にコイルや接点の動作状態を表したものを (エ) という。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(ア)フィードフォワード (イ)無接点 (ウ)ブロック (エ)フローチャート
- 2.(ア)フィードバック (イ)有接点 (ウ)インタロック (エ)タイムチャート
- 3.(ア)フィードバック (イ)有接点 (ウ)ブロック (エ)フローチャート
- 4.(ア)フィードフォワード (イ)有接点 (ウ)インタロック (エ)タイムチャート
- 5.(ア)フィードバック (イ)無接点 (ウ)ブロック (エ)タイムチャート
正解:2.(ア)フィードバック (イ)有接点 (ウ)インタロック (エ)タイムチャート
解説:自動制御はシーケンス制御と「フィードバック制御」に大別される,というのが定番の分類である。フィードフォワード制御は外乱を先読みして補正する方式で,フィードバック制御の一形態あるいは補助として位置づけられ,二大分類の片方には置かれない。よって(ア)=フィードバックで(1)(4)が落ちる。電磁リレーは金属の接点を機械的に開閉する部品なので「有接点」である。無接点シーケンス制御は,トランジスタや論理 IC など可動接点をもたない素子で組むものを指す。ここで(5)も消える。(ウ)は,2 個のリレーのコイル回路にそれぞれ相手の b 接点(ブレーク接点)を直列に入れる回路で,一方が動作すると相手の回路が切れて絶対に同時には働かない。これが「インタロック」である。正逆転回路で正転用と逆転用の電磁接触器が同時に入って短絡することを防ぐ,安全上の基本回路にあたる。残る(エ)は,横軸に時間,縦軸に各コイル・接点の動作状態を並べて描いた図なので「タイムチャート」。フローチャートは処理の順序を分岐記号で表す流れ図であり,時間軸をもたない。答(2)。(3)は(ウ)にブロックを入れているが,ブロック線図は伝達要素を四角で表すフィードバック制御側の図で,リレー回路の同時動作防止を指す語ではない。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 機械 問13
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問180.二つのビットパターン 1101 と 1011 のビットごとの論理演算を行う。排他的論理和(ExOR)は (ア) ,否定論理和(NOR)は (イ) であり, (ア) と (イ) との論理和(OR)は (ウ) である。1011 と (ウ) との排他的論理和(ExOR)の結果を 2 進数と考え,その数値を 16 進数で表すと (エ) である。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(ア)1001 (イ)0110 (ウ)1001 (エ)9
- 2.(ア)0110 (イ)0000 (ウ)1111 (エ)D
- 3.(ア)1001 (イ)1111 (ウ)1001 (エ)F
- 4.(ア)0110 (イ)1111 (ウ)1001 (エ)9
- 5.(ア)0110 (イ)0000 (ウ)0110 (エ)D
正解:5.(ア)0110 (イ)0000 (ウ)0110 (エ)D
解説:ビットごとに順に計算する。まず排他的論理和は「異なれば 1」なので,1101 と 1011 を桁ごとに比べると,最上位から 1と1→0,1と0→1,0と1→1,1と1→0 で(ア)=0110。異なれば 0 と取り違えると 1001 になり,これが(1)(3)に用意されている。次に否定論理和は,論理和をとってから反転する。1101 OR 1011=1111 なので,その否定は(イ)=0000。ここで NOR を「両方 1 のとき 0」などと誤ると 1111 のままになり(3)(4)に落ちる。(ウ)は(ア)と(イ)の論理和で,0110 OR 0000=0110。相手が 0000 なのだから結果は 0110 のままであり,1111 とする(2)は誤りである。この段階で(5)以外が残らない。最後に 1011 と(ウ)=0110 の排他的論理和をとると,1と0→1,0と1→1,1と1→0,1と0→1 で 1101。これを 2 進数と見ると 8+4+0+1=13 であり,16 進数では(エ)=D となる。答(5)。誤答の(2)は(ア)(イ)が正解と同じで(ウ)だけが 1111 に差し替えられており,しかも(エ)は正解と同じ D のまま置かれている。実際に(ウ)=1111 で最後まで計算すると 1011 と 1111 の排他的論理和は 0100=4 となり D にはならないので,(2)は内部で辻褄が合っていない。(エ)の 16 進数だけを見て選ぶと取り違えるため,(ア)から(エ)まで各段階を紙に書き並べて確かめたい。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 機械 問14
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問181.定格周波数 60 Hz,6 極の三相巻線形誘導電動機があり,二次巻線を短絡して定格負荷で運転したときの回転速度は 1 170 min⁻¹である。この電動機について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,電動機の二次抵抗値が一定のとき,滑りとトルクは比例関係にあるものとする。 〔小問(a)〕 この電動機を定格負荷の 80 %のトルクで運転する場合,二次巻線が短絡してあるときの滑りの値として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.0.015
- 2.0.02
- 3.0.025
- 4.0.03
- 5.0.04
正解:2.0.02
解説:まず定格運転時の滑りを求める。同期速度は N_s=120f/p=120×60/6=1 200 min⁻¹で,定格負荷での回転速度が 1 170 min⁻¹だから,s=(1 200−1 170)/1 200=30/1 200=0.025 である。ただし書きに「二次抵抗値が一定のとき,滑りとトルクは比例関係にある」とあるので,二次巻線を短絡したまま(=二次抵抗が定格時と同じまま)トルクだけを 80 %に落とすと,滑りもそのまま 80 %になる。したがって s′=0.025×0.80=0.02。答(2)。このとき回転速度は 1 200×(1−0.02)=1 176 min⁻¹で,軽負荷になったぶん定格時より少し速く回ることになり,直感とも合う。落とし穴は,0.025 という定格滑りをそのまま答えてしまうことで,これが(3)に置かれている。逆に 0.025/0.8=0.031 と割り算をしてしまうと(4)の 0.03 に近づく。トルクが減れば滑りも減る,という向きを間違えないことが要点である。なお滑りとトルクが比例するのは滑りが小さい領域での近似で,実際のトルク曲線は最大トルクを越えると逆に減少する。本問はただし書きでこの近似を明示しているので,安心して比例計算してよい。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 機械 問15(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問182.定格周波数 60 Hz,6 極の三相巻線形誘導電動機があり,二次巻線を短絡して定格負荷で運転したときの回転速度は 1 170 min⁻¹である。この電動機について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,電動機の二次抵抗値が一定のとき,滑りとトルクは比例関係にあるものとする。 〔小問(b)〕 この電動機を定格負荷の 80 %のトルクで運転する場合,二次巻線端子に三相抵抗器を接続し,二次巻線回路の 1 相当たりの抵抗値を短絡時の 2.5 倍にしたときの回転速度[min⁻¹]の値として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.980
- 2.1 110
- 3.1 140
- 4.1 170
- 5.1 200
正解:3.1 140
解説:巻線形誘導電動機の比例推移を使う問題である。同じトルクを出しているとき,滑りは二次抵抗に比例して変化する(s/r₂ が一定)。小問(a)より,トルクが定格の 80 %で二次巻線を短絡している状態の滑りは 0.02 であった。ここから二次抵抗を 2.5 倍にしても,トルクは 80 %のまま変わらないので,滑りだけが 2.5 倍になって s=0.02×2.5=0.05 となる。同期速度は 1 200 min⁻¹だから,回転速度は N=1 200×(1−0.05)=1 200×0.95=1 140 min⁻¹。答(3)。ここで注意したいのは,二次抵抗を増しても発生トルクそのものは変わらないという点である。二次抵抗の挿入は最大トルクの大きさを変えず,トルク曲線を滑りの大きい側へずらすだけなので,同じ負荷トルクに対して回転が遅くなる。これが巻線形誘導電動機の速度制御と始動トルク改善の原理である。誤答としては,定格滑り 0.025 に 2.5 を掛けて s=0.0625 とし 1 200×0.9375=1 125 とする経路があり,これは(2)の 1 110 に近い値になる。(a)で求めた 80 %トルク時の滑りから出発することを忘れないようにしたい。また 2.5 倍を掛け忘れれば(a)のまま 1 176 となって(4)の 1 170 に吸い寄せられる。二次抵抗を増やしたのに回転速度が変わらない,ということはあり得ない。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 機械 問15(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問183.図1 は,IGBT を用いた単相ブリッジ接続の電圧形インバータを示す。直流電圧 E_d[V]は,一定値と見なせる。出力端子には,インダクタンス L[H]で抵抗値 R[Ω]の誘導性負荷が接続されている。この電圧形インバータの出力電圧 v₀,出力電流 i₀ が図2 のようになった。インバータの動作モードを図2 に示す①~④として本モードは周期 T[s]で繰り返されるものとする。なお,上下スイッチの短絡を防ぐデッドタイムは考慮しない。 次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 図2 に示した区間①~④において電流が流れているデバイスの組合せとして正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

- 1.①D₂−D₃ ②Q₂−Q₃ ③D₁−D₄ ④Q₁−Q₄
- 2.①Q₂−Q₃ ②Q₂−Q₃ ③Q₁−Q₄ ④Q₁−Q₄
- 3.①Q₁−Q₄ ②Q₁−Q₄ ③Q₂−Q₃ ④Q₂−Q₃
- 4.①Q₁−D₃ ②Q₁−Q₄ ③Q₂−D₄ ④Q₂−Q₃
- 5.①D₁−D₄ ②Q₁−Q₄ ③D₂−D₃ ④Q₂−Q₃
正解:5.①D₁−D₄ ②Q₁−Q₄ ③D₂−D₃ ④Q₂−Q₃
解説:図2 の v₀ と i₀ の符号の組合せを区間ごとに読み取れば決まる。判断の基準は 2 つで,出力電圧の極性がどちらの対角スイッチにゲート信号が出ているかを示し,電流の向きがトランジスタ(IGBT)を流れるのか逆並列ダイオードを流れるのかを決める。区間①は v₀=+E_d だが i₀ はまだ負である。ゲートは Q₁・Q₄ に出ているものの,電流の向きが逆なので IGBT は導通できず,電流は D₁・D₄ を通って直流電源側へ戻る。誘導性負荷に蓄えられたエネルギーが電源に回生される区間で,(ア)=D₁−D₄。区間②は v₀=+E_d で i₀ も正になり,ここで初めて Q₁・Q₄ が導通して電源から負荷へ電力が供給される。区間③は v₀=−E_d に切り替わった直後で,i₀ はまだ正のまま残っている。ゲートは Q₂・Q₃ 側に移っているが電流の向きが合わないので,D₂・D₃ を通る回生区間になる。区間④で i₀ が負に転じ,Q₂・Q₃ が導通して逆向きに電力を供給する。したがって ①D₁−D₄,②Q₁−Q₄,③D₂−D₃,④Q₂−Q₃ で答(5)。誘導性負荷では電流が電圧より遅れるため,電圧が切り替わった直後には必ずダイオードを通る回生区間が現れる。この「電圧の極性で対角ペアが決まり,電流の符号がトランジスタかダイオードかを決める」という二段構えが本問の骨格である。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 機械 問16(a)
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問184.図1 は,IGBT を用いた単相ブリッジ接続の電圧形インバータを示す。直流電圧 E_d[V]は,一定値と見なせる。出力端子には,インダクタンス L[H]で抵抗値 R[Ω]の誘導性負荷が接続されている。この電圧形インバータの出力電圧 v₀,出力電流 i₀ が図2 のようになった。インバータの動作モードを図2 に示す①~④として本モードは周期 T[s]で繰り返されるものとする。なお,上下スイッチの短絡を防ぐデッドタイムは考慮しない。 次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 電源電圧 E_d が 100 V,インダクタンス L を 2 mH とし,抵抗 R を 1 Ωとすると,区間①②の電流は −I_p[A]から I_p[A]まで時定数 τ[s]で増加する。τ に最も近い値を次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

- 1.0.001
- 2.0.002
- 3.0.003 2
- 4.0.006 3
- 5.0.02
正解:2.0.002
解説:区間①②は,出力電圧が+E_d で一定の間に RL 直列回路の電流が指数関数的に変化する区間である。この過渡現象の時定数は回路の L と R だけで決まり,τ=L/R で与えられる。値を入れると τ=2×10⁻³/1=2×10⁻³ s=0.002 s。答(2)。ここで電源電圧 E_d=100 V は時定数には一切効かない。電圧が効くのは電流の到達値(定常値 E_d/R=100 A)であって,立ち上がりの速さではない。この区別がつかないと 100 という数字を式に入れたくなり,答えが選択肢のどれかに合ってしまう。(5)の 0.02 は 0.002 の桁を 1 つ間違えた値で,L を 2 mH ではなく 20 mH と読んだ場合や 10 倍の換算ミスで出てくる。(3)(4)も 0.002 に係数を掛けた形の値であり,いずれも「τ=L/R」という定義から素直に計算すれば選ばれない。なお L/R=0.002 s に対し,図2 の i₀ が −I_p から I_p まで滑らかに立ち上がっていることから,スイッチング周期 T は時定数の数倍程度であると読める。時定数が周期に比べて十分小さければ電流は方形波に近づき,逆に十分大きければ三角波に近づく。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 機械 問16(b)
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問185.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 均等放射の球形光源(球の直径は 30 cm)がある。床からこの球形光源の中心までの高さは 3 m である。また,球形光源から放射される全光束は 12 000 lm である。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 球形光源直下の床の水平面照度の値[lx]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,天井や壁など,周囲からの反射光の影響はないものとする。
- 1.35
- 2.106
- 3.142
- 4.212
- 5.425
正解:2.106
解説:均等放射なので,全光束を全立体角 4π[sr]で割れば光度が求まる。I=F/(4π)=12 000/(4π)=12 000/12.566≒954.9 cd。つづいて直下の床面の照度は,距離の逆二乗の法則による。光源中心から床までの距離は 3 m で,直下なので入射角は 0°=cos0°=1 である。したがって E=I/h²=954.9/3²=954.9/9≒106 lx。答(2)。球の直径 30 cm は(a)では使わない。光源の大きさは(b)の輝度を求めるためのもので,照度の計算では中心までの距離 3 m だけを使う。ここで半径 0.15 m を差し引いて 2.85 m としたり足したりすると値がずれる。誤答の作られ方も典型的で,全立体角の 4π を 2π と取り違えると I≒1 910 cd となり照度は 212 lx で(4),割らずに F/h² としたり距離を二乗し忘れると 12 000/(4π×3)≒318 や 954.9/3≒318 といった値になる。(5)の 425 は 4π を π とした場合の値に近い。「全光束 lm を 4π で割れば光度 cd」「光度を距離の二乗で割れば照度 lx」という 2 段階を,単位とともに確認しながら進めるのが確実である。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 機械 問17(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問186.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 均等放射の球形光源(球の直径は 30 cm)がある。床からこの球形光源の中心までの高さは 3 m である。また,球形光源から放射される全光束は 12 000 lm である。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 球形光源の光度の値[cd]と輝度の値[cd/m²]との組合せとして,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.光度 955 輝度 13 500
- 2.光度 955 輝度 3 380
- 3.光度 1 910 輝度 1 010
- 4.光度 1 910 輝度 27 000
- 5.光度 3 820 輝度 13 500
正解:1.光度 955 輝度 13 500
解説:光度は小問(a)と同じく I=F/(4π)=12 000/(4π)≒955 cd である。この時点で 1 910(4π を 2π とした値)や 3 820(π とした値)を挙げる(3)(4)(5)は落ちる。輝度は「見かけの面積当たりの光度」で,L=I/S と定義される。ここで使う S は表面積ではなく,光源を見る方向に投影した面積である。球を横から見れば,どの方向から見ても大円の円板に見えるので,投影面積は S=πr²。直径 30 cm より r=0.15 m なので,S=π×0.15²=π×0.0225≒0.070 69 m²。したがって L=955/0.070 69≒13 500 cd/m²。答(1)。最大の落とし穴は,投影面積の代わりに球の表面積 4πr²=0.2827 m² を使ってしまうことで,このとき L=955/0.2827≒3 380 cd/m² となり,そのまま(2)に用意されている。表面積を使うのは光束発散度を扱う場面であり,輝度の分母は必ず投影面積である。また半径と直径を取り違えて r=0.3 m とすると S=0.2827 m² となってやはり 3 380 になり,同じ誤答へ吸い寄せられる。輝度はまぶしさに直結する量で,同じ光度でも発光面が小さいほど大きくなる。本問の球形光源をそのまま点光源に近づけると輝度は際限なく大きくなり,グローブや乳白カバーで発光面積を広げることがまぶしさ対策になる理由もここにある。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 機械 問17(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問187.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 数の表現法について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 10 進法で表される正の整数 N は,10 進法の 2 以上の整数 r を用いて,次式のように表すことができる。 N=a_n rⁿ+a_(n−1) rⁿ⁻¹+…+a₁ r+a₀ ただし,a_i は整数であり,0≦a_i<r(i=0,1,…,n)である。 このとき,N を r 進法で次のように表現することとする。 (a_n a_(n−1) … a₂ a₁ a₀)_r この表現方法によって次の計算が成り立つとき,r の値として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 (122)_r −(42)_r =(40)_r
- 1.5
- 2.6
- 3.7
- 4.8
- 5.9
正解:2.6
解説:各数を r を使った 10 進法の式に書き直してから方程式を解く。(122)_r=1×r²+2×r+2=r²+2r+2,(42)_r=4r+2,(40)_r=4r である。これを与えられた等式に入れると,r²+2r+2−(4r+2)=4r。左辺を整理して r²+2r+2−4r−2=r²−2r となるので,r²−2r=4r,すなわち r²=6r。r は 2 以上の整数だから r で割ることができて r=6。答(2)。得られた値が問題の条件を満たすかも確かめておきたい。各桁の数字は 0≦a_i<r でなければならないので,現れている最大の数字 4 が r=6 未満であることを満たしており矛盾はない。逆にこの条件を使えば選択肢を絞ることもできる。もし r=5 なら 4 は使えるが,検算すると(122)₅=37,(42)₅=22,差は 15 で(40)₅=20 と一致しない。r=6 で確かめると(122)₆=1×36+2×6+2=50,(42)₆=4×6+2=26,差は 24 で(40)₆=4×6=24 となってぴたりと合う。r 進法の問題は,10 進法に直してから普通の方程式にするのが最も確実で,桁上がりを r 進法のまま扱おうとすると混乱しやすい。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 機械 問18(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問188.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 数の表現法について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 8 ビットの固定長で,正負のある 2 進法の数値を表現する場合,次のような①及び②で示す方式がある。また,D-A コンバータにおいては次の③で示す方式が用いられる。 ① 最上位ビット(左端のビット,以下 MSB という)を符号ビットとして,残りのビットでその数の絶対値を表す方式は,絶対値表示方式と呼ばれる。この場合,MSB=0 が正(+),MSB=1 が負(−)と約束すると,10 進数の−8 は (ア) となる。 ② 7 ビット長で表された正の数 n に対して,−n を 8 ビット長の n の 2 の補数で表す方式がある。この方式による場合,10 進数の−8 は (イ) となる。この方式においても,MSB=1 は負の整数,MSB=0 は正の整数を示すことになる。この方式は,2 進数の減算に適している。 ③ D-A コンバータでは,ディジタル入力量とアナログ出力量が比例の関係にある。8 ビットの D-A コンバータではディジタル入力量として,(1000 0000)₂ を与えた場合に,0.0000 V が出力されるようにしたオフセット・バイナリ・コードを用いることが多い。この場合,出力電圧が正のときは,MSB=1 となり,負のときは,MSB=0 となる。 ディジタル入力値が(0000 0000)₂ のときのアナログ出力値が −5.0000 V であるオフセット・バイナリ・コードの D-A コンバータでは,ディジタル入力値が(0111 1000)₂ のときの出力電圧値は (ウ) V となる。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(ア)(1000 1000)₂ (イ)(1000 0111)₂ (ウ)−0.2734
- 2.(ア)(1111 1000)₂ (イ)(1000 1000)₂ (ウ)−0.3125
- 3.(ア)(1111 1000)₂ (イ)(1000 0111)₂ (ウ)−0.3125
- 4.(ア)(1000 1000)₂ (イ)(1111 1000)₂ (ウ)−0.3125
- 5.(ア)(1000 1000)₂ (イ)(1111 1000)₂ (ウ)−0.2734
正解:4.(ア)(1000 1000)₂ (イ)(1111 1000)₂ (ウ)−0.3125
解説:(ア)は絶対値表示方式である。符号ビットは負なので MSB=1,残り 7 ビットには絶対値 8 をそのまま 2 進数で置くので 000 1000。合わせて(1000 1000)₂ となる。(1111 1000)₂ としている(2)(3)は,2 の補数と取り違えたものである。(イ)は 2 の補数である。まず 8 を 8 ビットで表すと(0000 1000)₂。全ビットを反転して(1111 0111)₂,これに 1 を加えて(1111 1000)₂ が −8 の 2 の補数表現になる。反転だけで止めた(1000 0111)₂ は 1 の補数で,これが(1)(3)の誤答である。ここまでで(4)と(5)が残る。(ウ)はオフセット・バイナリ・コードの D-A 変換である。入力(0000 0000)₂ が −5.0000 V,そして問題文より(1000 0000)₂=128 が 0.0000 V なので,128 ステップで 5.0000 V ぶん動くことになり,1 LSB 当たり 5.0000/128=0.039 062 5 V である。入力(0111 1000)₂ は 10 進で 64+32+16+8=120。よって出力は −5.0000+120×0.039 062 5=−5.0000+4.6875=−0.3125 V。答(4)。別の見方をすると,120 は基準の 128 より 8 だけ小さいので,0 V から 8 LSB ぶん下がった −8×0.039 062 5=−0.3125 V と直ちに求められる。誤答の(5)にある −0.2734 は −7×(5/128)=−0.273 437 5 に等しく,基準の(1000 0000)₂ からのずれを 8 ステップではなく 7 ステップと数えてしまった場合の値である。128−120=8 という引き算を 128−121 や 127−120 と取り違えると,ちょうどこの値になる。オフセット・バイナリでは 0 V の位置が中央の(1000 0000)₂ であることを起点に,そこから何 LSB 離れているかを数えるのが確実である。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 機械 問18(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問189.長さ l[m]の導体を磁束密度 B[T]の磁束の方向と直角に置き,速度 v[m/s]で導体及び磁束に直角な方向に移動すると,導体にはフレミングの (ア) の法則により,e= (イ) [V]の誘導起電力が発生する。 1 極当たりの磁束が Φ[Wb],磁極数が p,電機子総導体数が Z,巻線の並列回路数が a,電機子の直径が D[m]なる直流機が回転速度 n[min⁻¹]で回転しているとき,周辺速度は v=πDn/60[m/s]となり,直流機の正負のブラシ間には (ウ) 本の導体が (エ) に接続されるので,電機子の誘導起電力 E は,E= (オ) [V]となる。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(ア)左手 (イ)Bv/l (ウ)Z/a (エ)直列 (オ)ZΦn/(60pa)
- 2.(ア)左手 (イ)Blv (ウ)Za (エ)直列 (オ)pZaΦn/60
- 3.(ア)右手 (イ)Bv/l (ウ)Za (エ)並列 (オ)pZaΦn/60
- 4.(ア)右手 (イ)Blv (ウ)a/Z (エ)並列 (オ)pZΦn/(60a)
- 5.(ア)右手 (イ)Blv (ウ)Z/a (エ)直列 (オ)pZΦn/(60a)
正解:5.(ア)右手 (イ)Blv (ウ)Z/a (エ)直列 (オ)pZΦn/(60a)
解説:導体を磁界中で動かして起電力が生じる現象=発電機の側なので,使うのはフレミングの「右手」の法則である。左手は電磁力(電動機)の側で,これで(1)(2)が落ちる。起電力の大きさは磁束密度・導体長・速度の積で e=Blv[V]。Bv/l は次元が合わないので(3)も消える。残る(4)と(5)の違いは(ウ)(オ)にある。直流機の電機子巻線は並列回路数が a なので,全導体 Z 本が a 本の並列回路に分かれ,ブラシ間の1回路には Z/a 本の導体が直列に接続される。したがって(ウ)=Z/a,(エ)=直列。誘導起電力は,1 本当たりの起電力 Blv を Z/a 本ぶん足したものとして E=(Z/a)Blv と書け,磁束と回転速度で表し直すと E=pZΦn/(60a)[V]となる。答(5)。この式は「E=KΦn」の形で暗記されることが多いが,K=pZ/(60a) の中身が本問で問われている。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 機械 問1
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問190.界磁磁束を一定に保った直流電動機が,電機子電圧 24 V,電機子電流 3.0 A で一定速で駆動されている。このときの直流電動機の回転数は 1 500 min⁻¹,出力トルクは 0.4 N·m であった。この直流電動機の電機子巻線の抵抗値[Ω]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,ブラシによる電圧降下,及び電機子反作用は無視できるものとし,考慮すべき損失は電機子巻線の銅損のみとする。
- 1.1.0
- 2.2.3
- 3.3.1
- 4.4.5
- 5.6.9
正解:1.1.0
解説:損失が電機子銅損だけなので「入力=出力+銅損」で解ける。入力は電機子電圧×電機子電流で 24×3.0=72 W。出力は角速度×トルクで,角速度が ω=2π×1 500/60=157.1 rad/s だから P=157.1×0.4≒62.8 W。差し引き 72−62.8=9.2 W が銅損 I²R に等しく,R=9.2/3.0²=9.2/9≒1.02 Ω。答(1)。よくある誤りは回転数を rad/s に直さずに使うことで,1 500×0.4=600 W としてしまうと入力を超えてしまい,明らかに破綻する。別解として,逆起電力から解くこともできる。E=P/I=62.8/3.0≒20.9 V なので,電機子回路の電圧方程式 V=E+IR より R=(24−20.9)/3.0≒1.0 Ω となり同じ値が得られる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 機械 問2
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問191.巻線形誘導電動機のトルク−回転速度曲線は,電源電圧及び (ア) が一定のとき,発生するトルクと回転速度との関係を表したものである。 この曲線は,ある滑りの値でトルクが最大となる特性を示す。このトルクを最大トルク又は (イ) トルクと呼んでいる。この最大トルクは (ウ) 回路の抵抗には無関係である。 巻線形誘導電動機のトルクは (ウ) 回路の抵抗と滑りの比に関係するので, (ウ) 回路の抵抗が k 倍になると,前と同じトルクが前の滑りの k 倍の点で起こる。このような現象は (エ) と呼ばれ,巻線形誘導電動機の始動特性の改善及び速度制御に広く用いられている。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(ア)電源周波数 (イ)停動 (ウ)二次 (エ)比例推移
- 2.(ア)電源周波数 (イ)停動 (ウ)一次 (エ)二次励磁
- 3.(ア)負荷 (イ)臨界 (ウ)一次 (エ)比例推移
- 4.(ア)電源周波数 (イ)臨界 (ウ)二次 (エ)二次励磁
- 5.(ア)負荷 (イ)臨界 (ウ)二次 (エ)比例推移
正解:1.(ア)電源周波数 (イ)停動 (ウ)二次 (エ)比例推移
解説:トルク−回転速度曲線は電源電圧と「電源周波数」を一定に保って描くものである。同期速度が周波数で決まる以上,周波数が動けば曲線そのものが横にずれてしまうからで,(ア)=電源周波数となり(3)(5)が落ちる。最大トルクの別名は「停動トルク」で,これを超える負荷をかけると電動機が止まってしまうことに由来する。「臨界トルク」という呼び方は一般的でないので(4)も消える。滑り s におけるトルクは二次抵抗 r₂ と滑りの比 r₂/s の関数で決まり,最大トルクの大きさ自体は r₂ に依存しない(最大となる滑りの位置だけが変わる)。よって(ウ)=二次で(2)も落ち(1)が残る。r₂ を k 倍すると同じ r₂/s を与える滑りも k 倍になる,というこの性質が「比例推移」で,巻線形では二次側に外部抵抗を入れて始動トルクを大きくしたり速度を変えたりできる。答(1)。かご形では二次抵抗を外から変えられないので比例推移は使えない。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 機械 問3
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問192.電源に接続された三相誘導電動機が駆動されている。電源の線間電圧 V_n は 400 V,電源から供給される線電流 I_l は 25.8 A,力率は 0.8 である。この場合の滑り s が 4 %であり,鉄損 P_i 及び一次銅損 P_c1 の値は,共に,二次銅損 P_c2 の値の 1/2 である。この場合の二次銅損 P_c2 の値[W]として最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,その他の損失は無視できるものとする。
- 1.318
- 2.344
- 3.550
- 4.571
- 5.596
正解:3.550
解説:まず電源からの入力を求める。P₁=√3 V_n I_l cosθ=√3×400×25.8×0.8≒14 300 W。一次側で失われるのは鉄損と一次銅損で,どちらも P_c2 の半分だから合わせて P_c2 である。したがって二次入力は P₂=P₁−(P_i+P_c1)=P₁−P_c2 と書ける。一方,二次銅損は二次入力に滑りを掛けたもので P_c2=sP₂=0.04P₂ という関係がある。この2 式から P₂=P₁−0.04P₂ すなわち 1.04P₂=14 300 となり,P₂≒13 750 W。よって P_c2=0.04×13 750=550 W。答(3)。うっかり P_c2=sP₁=0.04×14 300≒571 W とすると(4)を選んでしまうが,滑りを掛ける相手は電源入力 P₁ ではなく二次入力 P₂ である。この差が(3)と(4)の間に用意されている。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 機械 問4
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問193.次の文章は,三相同期発電機に関する記述である。 三相同期発電機は,水車を原動機とする水車発電機や,蒸気タービンを原動機とするタービン発電機などに用いられている。水車発電機では,水車の回転速度が比較的 (ア) ため,発電機の極数を (イ) しなければならない。また,水車発電機の回転子は,軸方向に比べて直径が (ウ) なっている。 タービン発電機の回転子は,水車発電機に比べて回転速度が (エ) ので,回転子の機械的強度の関係から,回転子の直径は軸方向の長さに比べて (オ) した設計になっている。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(ア)小さい (イ)小さく (ウ)大きく (エ)大きい (オ)大きく
- 2.(ア)小さい (イ)大きく (ウ)大きく (エ)大きい (オ)小さく
- 3.(ア)小さい (イ)大きく (ウ)大きく (エ)小さい (オ)大きく
- 4.(ア)大きい (イ)大きく (ウ)小さく (エ)大きい (オ)小さく
- 5.(ア)大きい (イ)小さく (ウ)小さく (エ)小さい (オ)大きく
正解:2.(ア)小さい (イ)大きく (ウ)大きく (エ)大きい (オ)小さく
解説:同期速度は N=120f/p で,周波数が決まっている以上,回転速度と極数は反比例する。水車の回転速度は毎分数百回転程度と「小さい」ので,同じ50 Hz・60 Hz を出すには極数を「大きく」しなければならない。ここで(ア)=小さい,(イ)=大きくとなり(1)(4)(5)が落ちる。極数が多いと磁極を円周上に並べる場所が要るため,水車発電機の回転子は直径が大きく軸方向に短い「突極機」の形になり,(ウ)=大きく。タービン発電機はこの逆で,蒸気タービンの回転速度が3 000〜3 600 min⁻¹ と「大きい」ため極数は2 極か4 極でよく,しかも高速回転による遠心力に耐える必要から直径を「小さく」して軸方向に長い円筒形(非突極機)にする。(エ)=大きい,(オ)=小さくとなり(3)も消えて(2)が残る。答(2)。水車発電機は縦軸の平たい形,タービン発電機は横軸の細長い形,と外観で覚えておくと迷いにくい。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 機械 問5
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問194.定格出力 11 000 kV·A,定格電圧 6 600 V の三相同期発電機がある。三相短絡電流 750 A を流すのに必要な界磁電流が 54 A である場合,この発電機の定格電流に等しい三相短絡電流を流すのに必要な界磁電流[A]の値として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.69
- 2.96
- 3.120
- 4.208
- 5.289
正解:1.69
解説:短絡状態では電機子反作用が強い減磁作用として働き,鉄心が飽和しないため,短絡電流は界磁電流にほぼ比例する(三相短絡曲線が直線になる)。したがって界磁電流は短絡電流に比例させて求めればよい。定格電流は I_n=11 000×10³/(√3×6 600)≒962 A。求める界磁電流は 54×962/750≒69.3 A。答(1)。ここで注意したいのは,定格出力を定格電圧で単純に割って 11 000×10³/6 600≒1 667 A としてしまう誤りで,三相なので √3 が要る。また比を逆にして 54×750/962≒42 A としても選択肢に無いので気付ける。なお,このとき求まる界磁電流は短絡比の計算にも使う量で,無負荷で定格電圧を出す界磁電流との比が短絡比になる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 機械 問6
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問195.次の文章は,交流機における電機子巻線法に関する記述である。 電機子巻線法には,1 相のコイルをいくつかのスロットに分けて配置する (ア) と,集中巻がある。 (ア) の場合,各極各相のスロット数は (イ) となる。 (ア) において,コイルピッチを極ピッチよりも短くした巻線法を (ウ) と呼ぶ。この巻線法を採用すると, (エ) は小さくなるが,コイル端を短くできることや, (オ) が改善できるなどの利点があるため,一般的によく用いられている。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(ア)分布巻 (イ)2 未満 (ウ)短節巻 (エ)励磁電流 (オ)電圧波形
- 2.(ア)分散巻 (イ)2 未満 (ウ)全節巻 (エ)励磁電流 (オ)力率
- 3.(ア)分布巻 (イ)2 未満 (ウ)短節巻 (エ)励磁電流 (オ)力率
- 4.(ア)分布巻 (イ)2 以上 (ウ)短節巻 (エ)誘導起電力 (オ)電圧波形
- 5.(ア)分散巻 (イ)2 以上 (ウ)全節巻 (エ)誘導起電力 (オ)力率
正解:4.(ア)分布巻 (イ)2 以上 (ウ)短節巻 (エ)誘導起電力 (オ)電圧波形
解説:1 相のコイルを複数のスロットに分けて置く巻き方は「分布巻」で,「分散巻」という語は使わないので(2)(5)が落ちる。分布巻である以上,各極各相のスロット数は必ず2 以上になる(1 なら集中巻である)。よって(イ)=2 以上となり,「2 未満」の(1)(3)も消えて(4)が残る。コイルピッチを極ピッチより短くする巻き方が「短節巻」で,全節巻はピッチが等しいものだから(ウ)=短節巻。短節巻にすると,コイルの2 辺に生じる起電力の位相が完全には揃わなくなるため合成した「誘導起電力」は短節係数のぶんだけ小さくなる。しかしその代わり高調波成分が打ち消され「電圧波形」が正弦波に近づき,さらにコイル端(コイルエンド)が短くなって銅量と抵抗が減る。この損得の関係が(エ)(オ)である。答(4)。分布巻も同様に,起電力は分布係数のぶん減るが波形は改善するという同じ構図になっている。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 機械 問7
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問196.次の文章は,単相単巻変圧器に関する記述である。 巻線の一部が一次と二次との回路に共通になっている変圧器を単巻変圧器という。巻線の共通部分を (ア) ,共通でない部分を (イ) という。 単巻変圧器では, (ア) の端子を一次側に接続し, (イ) の端子を二次側に接続して使用すると通常の変圧器と同じように動作する。単巻変圧器の (ウ) は,二次端子電圧と二次電流との積である。 単巻変圧器は,巻線の一部が共通であるため,漏れ磁束が (エ) ,電圧変動率が (オ) 。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(ア)分路巻線 (イ)直列巻線 (ウ)負荷容量 (エ)多く (オ)小さい
- 2.(ア)直列巻線 (イ)分路巻線 (ウ)自己容量 (エ)少なく (オ)小さい
- 3.(ア)分路巻線 (イ)直列巻線 (ウ)負荷容量 (エ)少なく (オ)小さい
- 4.(ア)分路巻線 (イ)直列巻線 (ウ)定格容量 (エ)多く (オ)大きい
- 5.(ア)直列巻線 (イ)分路巻線 (ウ)定格容量 (エ)多く (オ)大きい
正解:3.(ア)分路巻線 (イ)直列巻線 (ウ)負荷容量 (エ)少なく (オ)小さい
解説:単巻変圧器で一次と二次に共通な部分を「分路巻線」,共通でない部分を「直列巻線」と呼ぶ。名前は回路上の置かれ方から来ており,分路巻線は電源に並列に,直列巻線は線路に直列に入る。(ア)=分路巻線で(2)(5)が落ちる。二次端子電圧と二次電流の積は,その変圧器が実際に負荷へ送っている見かけの電力なので「負荷容量」であり,(ウ)=負荷容量で(4)も消える。単巻変圧器で重要なのは,これと「自己容量(=直列巻線が受け持つ分で,負荷容量より小さい)」が別物だという点である。残る(1)と(3)の差は(エ)だけで,巻線の一部を共用しているぶん巻線どうしの結合が強く,漏れ磁束は「少なく」なる。その結果インピーダンス電圧が小さく,電圧変動率も小さいという利点が得られる。答(3)。なお漏れインピーダンスが小さいことは短絡電流が大きくなるという欠点にもつながる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 機械 問8
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問197.定格容量 100 kV·A,定格一次電圧 6.3 kV で特性の等しい単相変圧器が 2 台あり,各変圧器の定格負荷時の負荷損は 1 600 W である。この変圧器 2 台を V-V 結線し,一次電圧 6.3 kV にて 90 kW の三相平衡負荷をかけたとき,2 台の変圧器の負荷損の合計値[W]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,負荷の力率は 1 とする。
- 1.324
- 2.432
- 3.648
- 4.864
- 5.1 440
正解:4.864
解説:負荷損(銅損)は電流の2 乗に比例するので,まず各変圧器の負荷率を求める。V-V 結線では各変圧器の巻線電流が線電流と等しくなる点が要点で,線電流は I=90×10³/(√3×6 300)≒8.25 A。一方,各変圧器の定格電流は 100×10³/6 300≒15.87 A である。よって負荷率は 8.25/15.87≒0.520。負荷損は2 台合わせて 2×1 600×0.520²≒864 W。答(4)。落とし穴は二つある。一つは V-V 結線の出力容量が √3×100≒173 kV·A であることを使って負荷率を 90/173≒0.52 と求める道筋で,これは結果的に同じ値になるので正しい。もう一つは,V-V の出力容量を 2 台ぶんの 200 kV·A と誤り,負荷率を 90/200=0.45 として 2×1 600×0.45²=648 W とする誤りで,これが(3)に用意されている。V-V 結線の利用率が 2/√3 でなく √3/2≒0.866 である点を押さえておきたい。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 機械 問9
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問198.図に示す太陽光発電用パワーコンディショナに関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

- 1.パワーコンディショナは降圧チョッパとインバータを組み合わせて太陽電池の直流電圧を交流電圧に変換制御する機器である。
- 2.太陽電池の出力は,日射や温度などの環境からの影響を大きく受けるため,その時々の条件で最大電力を出力できるように最大電力点追従制御(MPPT)が行われる。
- 3.チョッパの出力電圧はチョッパとインバータ間に設置されたキャパシタによって平滑され,キャパシタ容量が大きいほどチョッパの出力電圧リプルは小さくなる。
- 4.パワーコンディショナのインバータでは,高調波抑制用のフィルタが接続され,PWM 制御により電力系統への高調波流出を少なくする。
- 5.パワーコンディショナの出力を電力系統と接続するためには系統連系保護装置が必要で,系統側やパワーコンディショナ内に異常が起きた際に,パワーコンディショナの出力を遮断する。
正解:1.パワーコンディショナは降圧チョッパとインバータを組み合わせて太陽電池の直流電圧を交流電圧に変換制御する機器である。
解説:誤りは(1)で,組み合わせるのは降圧チョッパではなく「昇圧チョッパ」である。太陽電池アレイの直流電圧をそのままインバータに入れても系統電圧(単相200 V なら波高値で約283 V)を作れないため,いったん直流電圧を高めてからインバータで交流に変換する。図を見ても,太陽電池側にリアクトルが直列に入り,その先の中間キャパシタに向かってスイッチングする昇圧チョッパの構成になっている。他は正しい。(2)の最大電力点追従制御(MPPT)は,日射や温度で動く最大電力点を追いかけてチョッパの通流率を調整する制御である。(3)の中間キャパシタは直流リンクの平滑用で,容量が大きいほどリプルは小さくなる。(4)はPWM 制御とフィルタで高調波流出を抑えるという一般的な構成。(5)の系統連系保護装置は,系統事故時に単独運転を防ぐために必要な装置である。答(1)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 機械 問10
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問199.図に示すように,電動機が減速機と組み合わされて負荷を駆動している。このときの電動機の回転速度 n_m が 1 200 min⁻¹,トルク T_m が 100 N·m であった。減速機の減速比が 6,効率が 0.96 のとき,負荷の回転速度 n_L[min⁻¹],軸トルク T_L[N·m]及び軸入力 P_L[kW]の値として,最も近いものを組み合わせたのは次のうちどれか。

- 1.n_L[min⁻¹]:200 T_L[N·m]:16.0 P_L[kW]:12.1
- 2.n_L[min⁻¹]:200 T_L[N·m]:576 P_L[kW]:12.1
- 3.n_L[min⁻¹]:7 200 T_L[N·m]:576 P_L[kW]:4 147
- 4.n_L[min⁻¹]:7 200 T_L[N·m]:16.0 P_L[kW]:12.1
- 5.n_L[min⁻¹]:7 200 T_L[N·m]:16.0 P_L[kW]:4 147
正解:2.n_L[min⁻¹]:200 T_L[N·m]:576 P_L[kW]:12.1
解説:減速機なので回転速度は下がる。n_L=1 200/6=200 min⁻¹ であり,掛けて7 200 とした(3)(4)(5)はここで落ちる。次に電動機の出力は P_m=2π(n_m/60)T_m=2π×20×100≒12 566 W。減速機の効率が0.96 だから負荷に届く軸入力は P_L=12 566×0.96≒12 060 W=12.1 kW。最後にトルクは,負荷側の角速度が ω_L=2π×200/60≒20.94 rad/s なので T_L=12 060/20.94≒576 N·m。答(2)。残った(1)との違いはトルクだけで,16.0 N·m は 100/6 に近い値だが,減速機はトルクを「増やす」方向に働くので明らかに向きが逆である。減速比 6 で効率0.96 なら T_L≒100×6×0.96=576 N·m と,掛け算で直接求めることもできる。回転速度は1/6,トルクは約6 倍,という関係を押さえておけば選択肢はすぐ絞れる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 機械 問11
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問200.面積 25 m²,厚さ 10 cm,熱伝導率 0.4 W/(m·K)の壁がある。この壁の内外面の温度差が 4 K に保たれているとき,熱伝導によってこの壁を伝わる熱流[W]の値として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.16
- 2.40
- 3.250
- 4.400
- 5.2 500
正解:4.400
解説:平板を伝わる熱流はフーリエの法則から Φ=λAΔT/d で求まる。ここでλは熱伝導率,A は面積,ΔT は内外面の温度差,d は厚さである。単位をそろえて厚さを 10 cm=0.1 m とし,Φ=0.4×25×4/0.1=40/0.1=400 W。答(4)。厚さを cm のまま入れると 0.4×25×4/10=4 W となって選択肢に無く,逆に厚さを掛けてしまうと 0.4×25×4×0.1=4 W とやはり合わない。電気回路との対応で覚えると速い。温度差が電圧,熱流が電流に当たり,熱抵抗 R=d/(λA)=0.1/(0.4×25)=0.01 K/W が抵抗に相当するので,Φ=ΔT/R=4/0.01=400 W と,オームの法則そのものの形で計算できる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 機械 問12
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問201.次の文章は,プロセス制御に関する記述である。 プロセス制御には PID 制御が非常によく用いられている。その中で積分動作は主として (ア) 特性の改善に,微分動作は (イ) 特性の改善に有効であり,また, (ウ) 動作は両方の特性を,ともにある程度改善することができる。これらの動作をディジタル処理を介して行う方法が最近よく用いられている。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(ア)定常 (イ)過渡 (ウ)加算
- 2.(ア)定常 (イ)過渡 (ウ)比例
- 3.(ア)過渡 (イ)定常 (ウ)比例
- 4.(ア)過渡 (イ)定常 (ウ)加算
- 5.(ア)定常 (イ)過渡 (ウ)減算
正解:2.(ア)定常 (イ)過渡 (ウ)比例
解説:積分動作(I)は偏差を時間で積み上げて操作量に反映するので,わずかな偏差でも残っている限り操作量を増やし続け,最終的に定常偏差(オフセット)をゼロにする。したがって改善するのは「定常」特性である。微分動作(D)は偏差の変化率に反応して先回りするため,行き過ぎ(オーバーシュート)や整定時間といった「過渡」特性を改善する。この時点で(ア)=定常,(イ)=過渡が決まり,逆になっている(3)(4)が落ちる。残る(1)(2)(5)の差は(ウ)だけで,PID の三要素のうち残っているのは「比例」動作である。比例動作はゲインを上げれば定常偏差を小さくでき応答も速くなるので両方の特性をある程度は改善するが,上げすぎると振動的になるため「ある程度」という限定が付く。「加算」「減算」は制御動作の名称ではない。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 機械 問13
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問202.図の論理回路に,図に示す入力 A,B 及び C を加えたとき,出力 X として正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

- 1.

- 2.

- 3.

- 4.

- 5.

正解:3.
解説:まず回路の式を立てる。C の線には分岐点(黒丸)があり,そこから上へ伸びた縦線が上側 AND ゲートの第2 入力につながっている。B の線はこの縦線と交差しているだけで黒丸が無いので接続されていない。したがって上側 AND は A·C,下側 AND は B と C の反転との積で B·C̄ となり,出力は X=A·C+B·C̄ である。これは C が1 のとき A を,C が0 のとき B を通す2 入力の切換回路(マルチプレクサ)にほかならない。あとは図の波形を C の値で区切って読めばよい。C=0 の最初の区間と中ほどの区間では X は B と同じ波形になり,C=1 の区間では X は A と同じ波形になる。この規則で合成した波形と一致するのは(3)だけである。答(3)。もし黒丸を見落として上側 AND を A·B と読むと X=A·B+B·C̄ となり,C=1 の区間で A と B が同時に1 のときしか出力が立たなくなるため,パルスの数が足りない別の波形になってしまう。論理回路の問題では,交差しているだけの線と黒丸で接続されている線の区別が答を決める。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 機械 問14
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 - 1.
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問203.定格電圧 6 600 V,定格出力 8 MV·A の三相同期発電機がある。この三相同期発電機において,界磁電流が 200 A における無負荷端子電圧は 6 600 V であり,この界磁電流での三相短絡電流は 800 A であった。この三相同期発電機について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。なお,この三相同期発電機の突極性は無視し,電機子巻線抵抗及び鉄損と機械損は十分小さく,計算上は無視できるものとする。 〔小問(a)〕 この三相同期発電機における一相分の同期インピーダンス[Ω]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.2.75
- 2.4.76
- 3.8.25
- 4.19.1
- 5.33.0
正解:2.4.76
解説:同期インピーダンスは「同じ界磁電流のときの無負荷相電圧を三相短絡電流で割った値」として定義される。ここで使うのは相電圧であることが要点で,端子電圧6 600 V は線間電圧だから √3 で割って 6 600/√3≒3 810 V。これを短絡電流800 A で割ると Z_s=3 810/800≒4.76 Ω。答(2)。線間電圧のまま 6 600/800=8.25 Ω としてしまうと(3)を選ぶことになり,これがそのまま √3 倍の誤答として用意されている。逆に √3 を掛けて 11 431/800≒14.3,あるいは相電圧をさらに √3 で割るなどの操作でも選択肢の他の値に近づくので,「無負荷相電圧÷三相短絡電流」という定義を正確に当てはめること。なお本問の条件では定格出力8 MV·A に対する定格電流が 8×10⁶/(√3×6 600)≒700 A なので,短絡比は 800/700≒1.14 となり,発電機として妥当な値であることも確認できる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 機械 問15(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問204.定格電圧 6 600 V,定格出力 8 MV·A の三相同期発電機がある。この三相同期発電機において,界磁電流が 200 A における無負荷端子電圧は 6 600 V であり,この界磁電流での三相短絡電流は 800 A であった。この三相同期発電機について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。なお,この三相同期発電機の突極性は無視し,電機子巻線抵抗及び鉄損と機械損は十分小さく,計算上は無視できるものとする。 〔小問(b)〕 この三相同期発電機を端子電圧 6 600 V,力率 1.0 で運転したところ,負荷角は 30°であった。このときの発電機の出力[MW]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.1.76
- 2.3.05
- 3.5.28
- 4.6.08
- 5.15.9
正解:3.5.28
解説:電機子抵抗を無視できるので,1 相分のベクトル図は端子相電圧 V̇ と,それに直交する電圧降下 jZ_s İ の和が誘導起電力 Ė になる直角三角形になる。力率1.0 なら İ は V̇ と同相だから,jZ_s İ は V̇ と直角を向く。したがって負荷角δは tanδ=Z_s I/V の関係を満たす。V=6 600/√3≒3 810 V,Z_s=4.76 Ω((a)の結果),δ=30°を入れると I=V tanδ/Z_s=3 810×0.5774/4.76≒462 A。出力は力率1.0 なので P=3VI=3×3 810×462≒5.28×10⁶ W=5.28 MW。答(3)。線間電圧で書けば P=√3×6 600×462 でも同じ値になる。ここでの落とし穴は,力率1.0 だと負荷角も0 になると思い込むことで,実際には内部のリアクタンス降下があるため誘導起電力は端子電圧より進んだ位相を持つ。また Ė の大きさは V/cos30°=4 400 V となり,同期発電機の出力式 P=3(EV/Z_s)sinδ=3×4 400×3 810×0.5/4.76≒5.28 MW としても一致する。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 機械 問15(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問205.図1 に示す降圧チョッパの回路は,電圧 E の直流電源,スイッチングするパワー半導体デバイス S,ダイオード D,リアクトル L,及び抵抗 R の負荷から構成されている。また,図2 には,図1 の回路に示すダイオード D の電圧 v_D と負荷の電流 i_R の波形を示す。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 降圧チョッパの回路動作に関し,図3~図5 に,実線で示した回路に流れる電流のループと方向を示した三つの電流経路を考える。図2 の時刻 t₁ 及び時刻 t₂ において,それぞれどの電流経路となるか。正しい組合せを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

- 1.時刻 t₁:電流経路(C) 時刻 t₂:電流経路(B)
- 2.時刻 t₁:電流経路(A) 時刻 t₂:電流経路(C)
- 3.時刻 t₁:電流経路(B) 時刻 t₂:電流経路(A)
- 4.時刻 t₁:電流経路(B) 時刻 t₂:電流経路(C)
- 5.時刻 t₁:電流経路(A) 時刻 t₂:電流経路(B)
正解:5.時刻 t₁:電流経路(A) 時刻 t₂:電流経路(B)
解説:手掛かりはダイオード電圧 v_D である。図2 で時刻 t₁ は v_D=E の区間,時刻 t₂ は v_D=0 の区間にある。v_D=E ということはダイオードに電源電圧がそのまま逆方向に掛かっている状態で,S が導通して電源から L・R へ電流が流れている。これが図3 の電流経路(A)で,D は破線=非導通として描かれている。一方 v_D=0 は,ダイオードが順方向に導通して両端がほぼ短絡している状態である。S が遮断されてもリアクトル L は電流を流し続けようとするため,D を通って L と R だけの閉ループで電流が還流する。これが図4 の電流経路(B)で,電源と S が破線になっている。よって t₁→(A),t₂→(B) となり答(5)。図5 の電流経路(C)は電源から S と D を通って戻る短絡ループで,S と D が同時に導通しなければ生じないため正常動作では現れない。降圧チョッパの動作は「S オンで電源から供給(v_D=E),S オフで D を通じて還流(v_D=0)」の2 状態だけだと押さえておけば,(C)を含む(1)(2)(4)は読まずに外せる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 機械 問16(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問206.図1 に示す降圧チョッパの回路は,電圧 E の直流電源,スイッチングするパワー半導体デバイス S,ダイオード D,リアクトル L,及び抵抗 R の負荷から構成されている。また,図2 には,図1 の回路に示すダイオード D の電圧 v_D と負荷の電流 i_R の波形を示す。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 電圧 E が 100 V,降圧チョッパの通流率が 50 %,負荷抵抗 R が 2 Ωとする。パワー半導体デバイス S は周期 T の高周波でスイッチングし,リアクトル L の平滑作用により,図2 に示す電流 i_R のリプル成分は十分小さいとする。電流 i_R の平均値 I_R[A]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

- 1.17.7
- 2.25.0
- 3.35.4
- 4.50.1
- 5.70.7
正解:2.25.0
解説:降圧チョッパの出力電圧の平均値は,電源電圧に通流率(オン時間の割合)を掛けたもので V_out=αE=0.5×100=50 V である。リアクトルの平滑作用でリプルが十分小さいので,負荷電流の平均値は単純にオームの法則から I_R=V_out/R=50/2=25.0 A。答(2)。ここで注意したいのは,交流回路の感覚で実効値や 1/√2 を持ち込まないことである。実際 100/2×(1/√2)≒35.4 A が(3)に,50×√2/2≒35.4 や 100/√2/2≒35.4 のような値が用意されており,√2 を掛けたり割ったりすると引っかかる。降圧チョッパは直流を断続しているだけなので,扱うのは平均値である。また通流率を掛け忘れて 100/2=50 A とすると(4)に落ちる。「出力電圧=通流率×入力電圧」という降圧チョッパの基本式を経由することが要点になる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 機械 問16(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問207.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 どの方向にも光度が等しい均等放射の点光源がある。この点光源の全光束は 3 000 lm である。この点光源を図のように配置した。水平面から点光源までの高さは 2 m であり,点光源の直下の点 A と B との距離は 1.5 m である。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 この点光源の平均光度[cd]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

- 1.191
- 2.239
- 3.318
- 4.477
- 5.955
正解:2.239
解説:光度[cd]は単位立体角当たりの光束[lm/sr]である。均等放射の点光源は全方向に一様に光を出すので,全光束を全立体角で割ればよい。球の全立体角は4π sr だから I=F/(4π)=3 000/(4×3.1416)=3 000/12.566≒238.7 cd。答(2)。間違えやすいのは 4π を 2π や π と取り違えることで,2π で割ると 477 cd となり(4)に,π で割ると 955 cd となって(5)に落ちる。半球に放射する場合は 2π で割るが,本問は「どの方向にも光度が等しい」=全球に放射しているので 4π が正しい。また 3 000/(4π²) のように π を2 乗すると約76 cd と選択肢から外れるので気付ける。全光束・光度・立体角の関係 F=Iω は照明計算の出発点で,(b)の照度計算でもこの光度をそのまま使う。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 機械 問17(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問208.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 どの方向にも光度が等しい均等放射の点光源がある。この点光源の全光束は 3 000 lm である。この点光源を図のように配置した。水平面から点光源までの高さは 2 m であり,点光源の直下の点 A と B との距離は 1.5 m である。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 水平面 B 点における水平面照度の値[lx]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

- 1.10
- 2.24
- 3.31
- 4.61
- 5.122
正解:3.31
解説:点光源から B 点までの距離は,高さ2 m と水平距離1.5 m の直角三角形の斜辺だから r=√(2²+1.5²)=2.5 m(3:4:5 の形になるよう数値が作られている)。距離の逆2 乗の法則から,光線に垂直な面の照度は I/r²=238.7/6.25≒38.2 lx。求めるのは水平面照度なので,これに入射角の余弦を掛ける。入射角は鉛直方向からの傾きで cosθ=2/2.5=0.8 だから E=38.2×0.8≒30.6≒31 lx。答(3)。よくある誤りが二つある。一つは cosθ を掛け忘れて38 lx とするもの,もう一つは距離に高さ2 m をそのまま使って 238.7/4≒60 lx としてしまうもので,後者は(4)に用意されている。もう一つ,水平距離1.5 m を距離として 238.7/2.25≒106 lx とすると(5)に近づく。「距離は光源から測った斜距離」「水平面照度は cosθ 倍」の二段構えを守ることが要点である。なお cosθ=高さ/斜距離 なので,E=Ih/r³ と一つの式にまとめても計算できる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 機械 問17(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問209.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 次の論理回路について,(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 図1 に示す論理回路の真理値表として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

- 1.

- 2.

- 3.

- 4.

- 5.

正解:3.
解説:図1 では,A と B が OR ゲートと AND ゲートの両方に入っている。AND の出力はそのまま T₁ になり,同時に NOT を通って上側の最終 AND の一方の入力になる。もう一方の入力は OR の出力である。式にすると T₁=A·B,S₁=(A+B)·¬(A·B) となる。後者は「どちらかは1 だが,両方が1 ではない」という条件そのもので,排他的論理和 A⊕B に等しい。真理値表を書き下すと,A=B=0 では S₁=0,T₁=0。A と B の一方だけが1 のとき S₁=1,T₁=0。両方1 のとき S₁=0,T₁=1 となる。この4 行と一致するのは(3)である。答(3)。この回路は1 桁の2 進加算を行う半加算器で,S₁ が和,T₁ が桁上げに当たる。(1)は S₁ が常に0 で加算になっておらず,(2)(5)は A=B=0 のとき T₁=1 という,桁上げが出るはずのない入力で1 を出しており誤り。(4)は A=1,B=0 のとき S₁=0 となっていて,一方だけが1 のときに和が立たない点で誤りである。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 機械 問18(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 - 1.
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問210.【選択問題】問17及び問18は選択問題であり,どちらか一方を選んで解答する(本サイトでは学習用に両方を収録しています)。 次の論理回路について,(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 図1 に示す論理回路を 2 組用いて図2 に示すように接続して構成したとき,A,B 及び C の入力に対する出力 S₂ 及び T₂ の記述として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

- 1.A=0,B=0,C=0 を入力したときの出力は,S₂=0,T₂=1 である。
- 2.A=0,B=1,C=0 を入力したときの出力は,S₂=1,T₂=0 である。
- 3.A=0,B=0,C=1 を入力したときの出力は,S₂=0,T₂=1 である。
- 4.A=1,B=0,C=1 を入力したときの出力は,S₂=1,T₂=0 である。
- 5.A=1,B=1,C=0 を入力したときの出力は,S₂=1,T₂=1 である。
正解:2.A=0,B=1,C=0 を入力したときの出力は,S₂=1,T₂=0 である。
解説:図2 は(a)の半加算器を2 段つないだうえ,両段の桁上げ出力を OR でまとめた構成で,全体としては3 入力の全加算器になっている。1 段目で A と B を足して和 S₁=A⊕B と桁上げ T₁=A·B を作り,2 段目で S₁ と C を足して S₂=S₁⊕C=A⊕B⊕C を得る。桁上げは,2 段目で生じたものと1 段目の T₁ の少なくとも一方が立てば1 になるので T₂=(S₁·C)+(A·B) である。要するに S₂ は A・B・C の1 の個数が奇数なら1,T₂ は1 が2 個以上なら1 になる。この規則で各肢を検算する。(1)は1 が0 個なので S₂=0,T₂=0 のはずだが T₂=1 としており誤り。(2)は1 が1 個(B のみ)なので S₂=1,T₂=0 で記述どおり正しい。(3)は1 が1 個(C のみ)なので S₂=1,T₂=0 のはずで誤り。(4)は1 が2 個なので S₂=0,T₂=1 のはずで誤り。(5)も1 が2 個なので S₂=0,T₂=1 のはずで誤り。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 機械 問18(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問211.直流電動機に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.直巻電動機は,負荷電流の増減によって回転速度が大きく変わる。トルクは,回転速度が小さいときに大きくなるので,始動時のトルクが大きいという特徴があり,クレーン,巻上機などの電動機として適している。
- 2.分巻電動機の速度制御の方法の一つとして界磁制御法がある。これは,界磁巻線に直列に接続した界磁抵抗器によって界磁電流を調整して界磁磁束の大きさを変え,速度を制御する方法である。
- 3.分巻電動機は,端子電圧を一定として機械的な負荷を増加したとき,電機子電流が増加し,回転速度は,わずかに減少するがほぼ一定である。このため,定速度電動機と呼ばれる。
- 4.複巻電動機には,直巻界磁巻線及び分巻界磁巻線が施され,合成界磁磁束が直巻界磁磁束と分巻界磁磁束との和になっている構造の和動複巻電動機と,差になっている構造の差動複巻電動機とがある。
- 5.直巻電動機は,界磁電流が負荷電流(電動機に流れる電流)と同じである。このため,未飽和領域では界磁磁束が負荷電流に比例し,トルクも負荷電流に比例する。
正解:5.直巻電動機は,界磁電流が負荷電流(電動機に流れる電流)と同じである。このため,未飽和領域では界磁磁束が負荷電流に比例し,トルクも負荷電流に比例する。
解説:直流機のトルクはT=kΦIaで表される。直巻電動機は界磁巻線が電機子と直列で界磁電流が負荷電流Iaに等しく、未飽和領域では界磁磁束ΦがIaに比例する。したがってT=kΦIa∝Ia²となり、トルクは負荷電流の2乗に比例する。磁束が負荷電流に比例するとした前半は正しいが、「トルクも負荷電流に比例する」と続けた(5)が誤りで、これが正解。この2乗特性ゆえに低速時に大トルクを出しクレーンや巻上機に適するという(1)は正しい。ほかは(2)分巻界磁巻線に直列の界磁抵抗器で界磁電流と磁束を加減する界磁制御法、(3)負荷増加でIaが増えRaIaぶん逆起電力が下がり速度がわずかに落ちる定速度電動機、(4)直巻界磁磁束と分巻界磁磁束の和が和動・差が差動という複巻機の定義で、いずれも正しい。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 機械 問1
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問212.界磁に永久磁石を用いた小形直流電動機があり,電源電圧は定格の12 V,回転を始める前の静止状態における始動電流は4 A,定格回転数における定格電流は1 A である。定格運転時の効率の値[%]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,ブラシによる電圧降下及び電機子反作用は無視できるものとし,損失は電機子巻線による銅損しか存在しないものとする。
- 1.80
- 2.75
- 3.70
- 4.65
- 5.60
正解:2.75
解説:界磁が永久磁石なので界磁回路の損失はなく、損失は電機子銅損だけとみなせる。静止状態では逆起電力E=0だから始動電流Is=V/Raであり、電機子抵抗はRa=12/4=3Ωと求まる。定格運転では入力Pin=VI=12×1=12W、銅損Pc=I²Ra=1²×3=3Wであり、残りが機械的出力となってPout=12-3=9W。よって効率はη=Pout/Pin=9/12=0.75、すなわち75%で(2)が正解である。同じ計算はη=(V-RaI)/V=1-RaI/V=1-I/Isとも整理でき、定格電流と始動電流の比1/4を1から引くだけで0.75が得られる。銅損を始動電流4 Aで4²×3=48 Wとすると入力12 Wを超えてしまうので、損失は必ず定格運転時の電流1 Aで計算する。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 機械 問2
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問213.三相かご形誘導機に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.同じ容量の三相巻線形誘導機よりも構造が簡単で,安価である。
- 2.発電機として,一部の水力発電や風力発電に採用されている。
- 3.発電運転中の滑りは負となる。
- 4.大容量の電動機にはアルミダイカスト回転子が広く用いられている。
- 5.回転子に棒状の導体を用いている三相かご形誘導機は,同じ容量の三相巻線形誘導機よりも機械的に過酷な使用に耐えられる。
正解:4.大容量の電動機にはアルミダイカスト回転子が広く用いられている。
解説:かご形回転子の製法には、溶融アルミを鉄心の溝と端絡環に一体で鋳込むアルミダイカスト形と、銅などの棒状導体を溝に納めて端絡環にろう付け・溶接する組立形がある。一体鋳込みができるのは中小容量までで、大容量機では大きな二次電流に見合う導電率と機械的強度が要るため、銅バーを用いた組立形が広く使われる。したがって「大容量の電動機にはアルミダイカスト回転子が広く用いられている」とした(4)が誤りで、これが正解。ほかは、(1)二次巻線・スリップリング・ブラシが不要で構造が簡単・安価、(2)小水力や風力で誘導発電機が実用されている、(3)回転速度が同期速度を超える発電運転ではs=(Ns-n)/Nsが負、(5)棒状導体の回転子は堅牢で過酷な使用に耐える、といずれも正しい。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 機械 問3
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問214.一般的な三相かご形誘導電動機がある。 出力が大きい定格運転条件では,誘導機の等価回路の電流は,「二次電流≫励磁電流」であるから,励磁回路を省略しても特性をほぼ表現できる。さらに,「二次抵抗による電圧降下≫その他の電圧降下」となるので,一次抵抗と漏れリアクタンスを省略しても,おおよその特性を検討できる。 このような電動機でトルク一定負荷の場合に,電流80 A の定格運転から電源電圧と周波数を共に5 %下げて回転速度を少し下げた。このときの電動機の電流の値[A]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.72
- 2.76
- 3.80
- 4.84
- 5.88
正解:3.80
解説:励磁回路と一次抵抗・漏れリアクタンスを省いた簡易等価回路の二次電流はI=V/(r₂′/s)=sV/r₂′。二次入力はP₂=I²(r₂′/s)=sV²/r₂′、同期角速度はω_s∝fだから、トルクT=P₂/ω_s∝sV²/fとなる。電圧と周波数を共に0.95倍してトルクを元と等しく保つ条件は、s′(0.95V)²/(0.95f)=sV²/fより0.95s′=s、すなわちs′=s/0.95。このとき電流はI′=s′×0.95V/r₂′=(s/0.95)×0.95V/r₂′=sV/r₂′=Iとなり、80Aのまま変わらない。よって(3)。V/f一定でトルクが同じなら磁束も滑り角周波数も不変、と見ても同じである。電流も電圧に比例すると誤れば80×0.95=76Aで(2)に落ちる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 機械 問4
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問215.2 台の同期発電機を並列運転するためには,両発電機の(ア)に加えて,電圧の大きさ及び(イ)が一致していなければならない。発電機の並列に際し,これらの条件が一つでも満足されていなければ,並列と同時にじょう乱が発生するので,(ウ)を用いてこれらの3 条件が一致した同期状態にあることを確認したうえで並列する必要がある。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(ア)回転速度 (イ)位相 (ウ)電流計
- 2.(ア)力率 (イ)方向 (ウ)同期検定器
- 3.(ア)周波数 (イ)位相 (ウ)同期検定器
- 4.(ア)回転速度 (イ)方向 (ウ)電圧計
- 5.(ア)周波数 (イ)位相 (ウ)周波数計
正解:3.(ア)周波数 (イ)位相 (ウ)同期検定器
解説:同期発電機を並列運転する条件は、起電力の大きさ・位相・周波数が一致することである。本文は電圧の大きさと(イ)を別に挙げているので、(ア)には周波数が入る。(1)と(4)の回転速度は、極数が異なれば速度が違っても周波数は一致しうるため条件にならず、(2)の力率は並列後の無効電力分担にかかわる量で投入時の条件ではない。(イ)は電圧の大きさと並べて一致を問う文脈だから、(2)と(4)の方向ではなく位相である。(ウ)は三条件がそろった同期状態を一括して確かめる計器なので同期検定器(シンクロスコープ)であり、(1)の電流計、(4)の電圧計、(5)の周波数計はいずれも単一の量しか示せず、三条件の同時確認には使えない。よって(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 機械 問5
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問216.定格出力7 500 kV·A,定格電圧(線間電圧)3 300 V の星形結線三相同期発電機がある。また,定格電流に等しい持続短絡電流を流すのに必要な界磁電流は200 A,無負荷で定格電圧を発生するのに必要な界磁電流は240 A であった。発電機の出力端で三相短絡事故が発生したときに発電機の巻線に流れる持続短絡電流の実効値[A]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.1 100
- 2.1 600
- 3.1 900
- 4.2 700
- 5.3 400
正解:2.1 600
解説:短絡比は Ks=(無負荷で定格電圧を発生する界磁電流)/(定格電流に等しい持続短絡電流を流す界磁電流)=240/200=1.2 である。定格電流は In=S/(√3・V)=7 500×10³/(√3×3 300)=1 312 A。定格電圧を発生する励磁のまま出力端で三相短絡したときの持続短絡電流は Is=Ks×In=1.2×1 312=1 575 A となり、最も近い1 600の(2)が正解である。同期リアクタンスの単位法値 xs=1/Ks=0.833 を用いて Is=In/xs としても同じ値になる。なお短絡比を逆向きに 200/240=0.833 と置くと 0.833×1 312=1 093 A となり(1)の1 100に落ちるので、比の分母と分子に注意する。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 機械 問6
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問217.次の文章は,スイッチトリラクタンスモータ(SRM)に関する記述である。 一般に,SRM の構造は,固定子の巻線が(ア),回転子の形状が(イ)となっている。固定子の巻線に流す電流をスイッチで切り替えると,(イ)の回転子が,固定子の磁極に引き付けられて回転する。 このモータは,回転子の構造が簡単で強固であるため,(ウ)に適している。また,ネオジムなどの(エ)を使用せず,鉄心と巻線のみで磁気回路を構成できる特長を有する。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(ア)集中巻 (イ)円筒形 (ウ)低速回転 (エ)軟磁性体
- 2.(ア)分布巻 (イ)突極形 (ウ)低速回転 (エ)希土類磁石
- 3.(ア)集中巻 (イ)突極形 (ウ)高速回転 (エ)希土類磁石
- 4.(ア)分布巻 (イ)円筒形 (ウ)高速回転 (エ)希土類磁石
- 5.(ア)集中巻 (イ)突極形 (ウ)低速回転 (エ)軟磁性体
正解:3.(ア)集中巻 (イ)突極形 (ウ)高速回転 (エ)希土類磁石
解説:SRMは固定子も回転子も突極の鉄心だけででき、回転子には巻線も永久磁石もない。励磁された固定子磁極が回転子の突極を引き付けるリラクタンストルクで回るので(イ)は突極形であり、(1)と(4)の円筒形では突極性がなくトルクが生じない。固定子は各突極に直接巻線を巻くから(ア)は集中巻で、(2)の分布巻は誤りである。回転子が単純で強固なため遠心力に耐え、磁石の飛散や減磁も心配がないので(ウ)は高速回転に適し、(2)と(5)の低速回転はこの特長の説明にならない。ネオジムは(エ)希土類磁石であり、(1)と(5)の軟磁性体は鉄心そのものだから「使用せず」が成り立たない。よって(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 機械 問7
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問218.次の文章は,太陽光発電設備におけるパワーコンディショナに関する記述である。 近年,住宅に太陽光発電設備が設置され,低圧配電線に連系されることが増えてきた。連系のためには,太陽電池と配電線との間にパワーコンディショナが設置される。パワーコンディショナは(ア)と系統連系用保護装置とが一体になった装置である。パワーコンディショナは,連系中の配電線で事故が生じた場合に,太陽光発電設備が(イ)状態を継続しないように,これを検出して太陽光発電設備を系統から切り離す機能をもっている。パワーコンディショナには,(イ)の検出のために,電圧位相や(ウ)の急変などを常時監視する機能が組み込まれている。ただし,配電線側で発生する(エ)に対しては,系統からの不要な切り離しをしないよう対策がとられている。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(ア)逆変換装置 (イ)自立運転 (ウ)発電電力 (エ)停電
- 2.(ア)逆変換装置 (イ)単独運転 (ウ)発電電力 (エ)瞬時電圧低下
- 3.(ア)逆変換装置 (イ)単独運転 (ウ)周波数 (エ)瞬時電圧低下
- 4.(ア)整流装置 (イ)自立運転 (ウ)発電電力 (エ)停電
- 5.(ア)整流装置 (イ)単独運転 (ウ)周波数 (エ)停電
正解:3.(ア)逆変換装置 (イ)単独運転 (ウ)周波数 (エ)瞬時電圧低下
解説:太陽電池の直流を交流に変えて系統へ送り出すのは逆変換装置(インバータ)であり、(4)と(5)の整流装置は交流を直流に変える逆向きの装置なので(ア)は逆変換装置である。系統側の事故で配電線が停止したのに発電設備だけが局所負荷へ給電し続ける状態が単独運転で、(1)と(4)の自立運転は解列したうえで自家用負荷へ意図的に給電する正常な機能だから、検出して切り離す対象ではない。単独運転の受動的検出は電圧位相跳躍や周波数変化率をみるので(ウ)は周波数であり、(2)の発電電力は常時監視する量ではない。(エ)は配電線事故に伴う瞬時電圧低下で、(1)(4)(5)の停電は本来解列すべき事象である。よって(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 機械 問8
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問219.ある変圧器の負荷力率100 %における全負荷効率は98 %である。この変圧器の負荷力率80 %における全負荷効率[%]の値として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.78.4
- 2.81.6
- 3.97.5
- 4.98.4
- 5.99.6
正解:3.97.5
解説:全負荷すなわち定格電圧・定格電流での運転であれば、鉄損も銅損も力率には関係しないので、全損失は力率が変わっても同じである。定格容量をS、全負荷時の全損失をWとすると、力率100 %では出力がSだから η=S/(S+W)=0.98 となり、W=S(1/0.98−1)=0.0204S。力率80 %では出力が0.8Sに減るのに損失はWのままなので、η=0.8S/(0.8S+0.0204S)=0.8/0.8204=0.975、すなわち97.5 %の(3)が正解である。効率が力率に比例すると考えて0.98×0.8=0.784とすると(1)、逆に0.8/0.98=0.816とすると(2)に落ちる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 機械 問9
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問220.図のような直流チョッパがある。 直流電源電圧E=400 V,平滑リアクトルL=1 mH,負荷抵抗R=10 Ω,スイッチS の動作周波数f=10 kHz,通流率d=0.6 で回路が定常状態になっている。D はダイオードである。このとき負荷抵抗に流れる電流の平均値[A]として最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

- 1.40.0
- 2.24.0
- 3.16.0
- 4.3.8
- 5.2.5
正解:2.24.0
解説:図はスイッチSが上辺にあり、還流ダイオードDが縦に並列、その先にリアクトルLと負荷Rが続く典型的な降圧チョッパである。定常状態ではLの1周期平均電圧が0になるため、負荷側の平均電圧はDの両端に現れる方形波の平均値に等しく、Vo=dE=0.6×400=240 Vとなる。よって負荷電流の平均値はI=Vo/R=240/10=24.0 Aで、正解は(2)である。L=1 mHとf=10 kHzは平均値には効かず、リプルΔI=(E-Vo)dT/L=9.6 Aの半分4.8 Aが平均24 Aより小さいこと、つまり電流連続を確かめるための数値である。通流率を掛け忘れると400/10=40.0で(1)、オフ期間の比(1-d)を使うと0.4×400/10=16.0で(3)に落ちる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 機械 問10
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問221.巻上機によって電動機出力4 kW で質量900 kg の物体を一定速度で巻き上げているときの巻上速度の値[m/s]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,機械効率は90 %,ロープの質量及び加速に要する動力については考慮しないものとする。なお,重力加速度は9.8 m/s² とする。
- 1.0.37
- 2.0.41
- 3.0.45
- 4.0.59
- 5.0.87
正解:2.0.41
解説:一定速度での巻上げなので加速に要する動力は不要で、荷を吊り上げる仕事率だけを考えればよい。荷に加える力はF=mg=900×9.8=8820 Nである。電動機出力4 kWのうち機械効率90 %の分だけが荷に伝わるから、荷に届く動力はPη=4000×0.9=3600 W。一定速度vではPη=Fvが成り立つので、v=Pη/(mg)=3600/8820=0.408 m/sとなり、最も近い0.41すなわち(2)が正解である。効率を掛け忘れて4000/8820とすると0.4535で(3)の0.45、効率を二重に掛けて3600×0.9/8820とすると0.367で(1)の0.37になる。ηは荷に届く動力が電動機出力より小さくなる向きに使う、と確かめれば取り違えを防げる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 機械 問11
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問222.図に示すような幅6 m,奥行き8 m の長方形の駐車場の四隅に柱を立て,各柱の地上から5 m の頂点に全光束5 000 lm のランプを設置した。駐車場の中心O の水平面照度[lx]の値として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,各ランプは均等光源とする。

- 1.283
- 2.141
- 3.31.8
- 4.22.5
- 5.5.6
正解:4.22.5
解説:均等光源なので光度はI=F/(4π)=5000/(4π)=398 cdである。図では対角線の交点がOだから、各柱からOまでの水平距離は対角線の半分、すなわち√(6²+8²)/2=10/2=5.0 mとなる。ランプの取付高さはh=5 mなので、ランプからOまでの距離はr=√(5²+5²)=7.07 m、入射角の余弦はcosθ=h/r=5/7.07=0.707である。1灯あたりの水平面照度はE₁=I·cosθ/r²=398×0.707/50=5.63 lxで、四隅の4灯を重ね合わせてE=4×5.63=22.5 lxとなり正解は(4)。cosθを掛け忘れると4×398/50=31.8で(3)、1灯分で止めると5.6で(5)になるので、傾きの補正と灯数の二点を必ず確認したい。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 機械 問12
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問223.一般のフィードバック制御系においては,制御系の安定性が要求され,制御系の特性を評価するものとして,(ア)特性と過渡特性がある。 サーボ制御系では,目標値の変化に対する追従性が重要であり,過渡特性を評価するものとして,(イ)応答の遅れ時間,立上り時間,(ウ)などが用いられる。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(ア)定常 (イ)ステップ (ウ)定常偏差
- 2.(ア)追従 (イ)ステップ (ウ)定常偏差
- 3.(ア)定常 (イ)ステップ (ウ)行過ぎ量
- 4.(ア)追従 (イ)インパルス (ウ)行過ぎ量
- 5.(ア)定常 (イ)インパルス (ウ)定常偏差
正解:3.(ア)定常 (イ)ステップ (ウ)行過ぎ量
解説:(ア)は「制御系の特性を評価するもの」として過渡特性と並べられているので、その対概念である定常特性が入る。追従性は次の文でサーボ制御系の性質として別に述べられており、(ア)に「追従」と書く(2)と(4)はここで落ちる。(イ)は続く遅れ時間・立上り時間がいずれも単位ステップ入力に対する応答で定義される量なので、ステップである。「インパルス」と書く(4)と(5)は不適で、インパルス応答は伝達関数の同定などに使う。(ウ)も同じくステップ応答から読む過渡特性の指標だから行過ぎ量(オーバーシュート)となる。「定常偏差」と書く(1)と(5)は、十分時間が経った後に残る誤差=定常特性の指標なので過渡特性には該当しない。残るのは(3)である。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 機械 問13
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問224.図の論理回路に,図に示す入力A,B 及びC を加えたとき,出力X として正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

- 1.

- 2.

- 3.

- 4.

- 5.

正解:3.
解説:回路は上側のANDにAとCが、下側のANDにBとCをNOTで反転したものが入り、両出力をORしているのでX=A·C+B·(Cを反転したもの)となる。つまりCが1の区間はAがそのままXに現れ、Cが0の区間はBがそのまま現れる。入力図の縦破線3本がCの変化点で、Cは0→1→0→1と変わるから区間は四つに切れる。第1区間(C=0)はBのパルスが1個出る。第2区間(C=1)はAのパルスが2個出て、この間にあるBのパルスは出ない。第3区間(C=0)はBのパルスが1個で、ここにあるAのパルスは出ない。第4区間(C=1)はAのパルスが2個で、Bだけが立つパルスは出ない。合計6個になる波形は(3)だけであり、(1)と(5)は5個、(2)と(4)は4個しかない。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 機械 問14
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 - 1.
-
問225.三相誘導電動機について,次の(a)及び(b)に答えよ。 〔小問(a)〕 一次側に換算した二次巻線の抵抗r₂′と滑りsの比 r₂′/s が,他の定数(一次巻線の抵抗r₁,一次巻線のリアクタンスx₁,一次側に換算した二次巻線のリアクタンスx₂′)に比べて十分に大きくなるように設計された誘導電動機がある。この電動機を電圧Vの電源に接続して運転したとき,この電動機のトルクTと滑りs,電圧Vの関係を表す近似式として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,kは定数である。
- 1.T = k/(Vs)
- 2.T = k/(V²s)
- 3.T = kV²/s
- 4.T = kV²s
- 5.T = kVs
正解:4.T = kV²s
解説:L形等価回路のトルクは T = (3/ω_s)·V²(r₂′/s)/{(r₁+r₂′/s)²+(x₁+x₂′)²} である。r₂′/s が r₁, x₁, x₂′ に比べて十分大きいと、分母は (r₂′/s)² が支配的になり (r₁+r₂′/s)²+(x₁+x₂′)² ≒ (r₂′/s)² と近似できる。代入すると T ≒ (3/ω_s)·V²(r₂′/s)/(r₂′/s)² = 3V²s/(ω_s·r₂′) となり、r₂′ と同期角速度 ω_s は定数だから T = kV²s。トルクは電圧の2乗と滑りの積に比例し、比例推移の直線部に対応する。よって正解は (4)。分母を定数扱いして分子の r₂′/s だけを残すと T = kV²/s となり (3) を選ぶ誤りになる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 機械 問15(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問226.※ この問題は本試験ではB問題の小問(b)として出題されたものです。解答に必要な条件が小問(a)にあるため,小問(a)を併せて示します(答えるのは小問(b)です)。 三相誘導電動機について,次の(a)及び(b)に答えよ。 〔小問(a)〕 一次側に換算した二次巻線の抵抗r₂′と滑りsの比 r₂′/s が,他の定数(一次巻線の抵抗r₁,一次巻線のリアクタンスx₁,一次側に換算した二次巻線のリアクタンスx₂′)に比べて十分に大きくなるように設計された誘導電動機がある。 〔小問(b)〕 上記(a)で示された条件で設計された定格電圧220 V,同期速度1 200 min⁻¹の三相誘導電動機がある。この電動機を電圧220 V の電源に接続して,一定トルクの負荷で運転すると,1 140 min⁻¹の回転速度で回転する。この電動機に供給する電源電圧を200 V に下げたときの電動機の回転速度[min⁻¹]の値として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,電源電圧を下げたとき,負荷トルクと二次抵抗は変化しないものとする。
- 1.1 150
- 2.1 127
- 3.1 113
- 4.1 091
- 5.1 000
正解:2.1 127
解説:(a)で求めたとおり、この電動機のトルクは T = kV²s と近似できる。定格220 V での滑りは、同期速度1 200 min⁻¹ と回転速度1 140 min⁻¹ から s₁ = (1 200−1 140)/1 200 = 0.05。負荷トルクも二次抵抗も不変だから V²s が一定になる。よって 220²×0.05 = 200²×s₂ より s₂ = 0.05×(220/200)² = 0.0605。回転速度は N = 1 200×(1−0.0605) = 1 127.4 min⁻¹ となり、(2) 1 127 が最も近い。電圧比を逆に取り 0.05×(200/220)² = 0.0413 とすると 1 150 min⁻¹ となって (1) を選ぶので注意する。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 機械 問15(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問227.図のように他励直流機を直流チョッパで駆動する。電源電圧はE = 200 V で一定とし,直流機の電機子電圧をVとする。IGBT Q₁及びQ₂をオンオフ動作させるときのスイッチング周波数は500 Hz であるとする。なお,本問では直流機の定常状態だけを扱うものとする。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 この直流機を電動機として駆動する場合,Q₂をオフとし,Q₁をオンオフ制御することで,Vを調整することができる。電圧V₁の平均値が150 V のとき,1 周期の中でQ₁がオンになっている時間の値[ms]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

- 1.1.75
- 2.1.50
- 3.1.25
- 4.1.00
- 5.0.7
正解:2.1.50
解説:図でQ₁は上アーム、Q₂は下アームであり、V₁はレグ中点と負母線間の電圧である。Q₂をオフにしてQ₁だけをオンオフする力行運転は降圧チョッパ動作で、Q₁オン時は電源が直結され V₁ = E = 200 V、Q₁オフ時は電機子電流が下アームの還流ダイオードを環流するので V₁ = 0 V となる。したがって通流率をDとすれば V₁ の平均値は V₁av = ED である。スイッチング周波数が500 Hz なので1周期は T = 1/500 = 2×10⁻³ s = 2 ms。V₁av = 150 V より D = 150/200 = 0.75 だから、Q₁のオン時間は t_on = DT = 0.75×2 = 1.50 ms となり正解は (2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 機械 問16(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問228.図のように他励直流機を直流チョッパで駆動する。電源電圧はE = 200 V で一定とし,直流機の電機子電圧をVとする。IGBT Q₁及びQ₂をオンオフ動作させるときのスイッチング周波数は500 Hz であるとする。なお,本問では直流機の定常状態だけを扱うものとする。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 Q₁をオフしてQ₂をオンオフ制御することで,電機子電流の向きを(a)の場合と反対にし,直流機に発電動作(回生制動)をさせることができる。この制御において,スイッチングの1 周期の間でQ₂がオンになっている時間が0.4 ms のとき,この直流機の電機子電圧Vの値[V]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

- 1.1 000
- 2.250
- 3.200
- 4.160
- 5.40
正解:4.160
解説:回生制動ではQ₁をオフしQ₂をオンオフする。電機子電流は(a)と逆向きに直流機から中点へ流れ、Q₂オン時は電流がQ₂を通って負母線へ流れ V₁ = 0 V、Q₂オフ時は上アームの還流ダイオードを通って電源へ回生され V₁ = E = 200 V となる。これは昇圧チョッパ動作で、通流率D₂に対し V₁av = E(1−D₂)。周期は 1/500 = 2 ms、Q₂のオン時間0.4 ms より D₂ = 0.4/2 = 0.2 なので V₁av = 200×(1−0.2) = 160 V。定常状態では平滑リアクトルの平均電圧が0だから、電機子電圧は V = V₁av = 160 V で (4) が正解。E/(1−D₂) = 250 V と逆に取ると (2) になる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 機械 問16(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問229.熱効率が70 %で一定の電熱装置について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 0 ℃の氷5 kg を加熱したところ30 min ですべて0 ℃の水になった。融解熱が334 kJ/kg のとき電熱装置の消費電力の値[kW]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 1.0.9
- 2.1.4
- 3.1.9
- 4.2.4
- 5.2.9
正解:2.1.4
解説:0 ℃の氷を0 ℃の水に変えるのに要する熱量は、温度が変わらないので融解潜熱だけであり、Q = m·L = 5 kg × 334 kJ/kg = 1 670 kJ である。これを30 min = 1 800 sで与えるので、水が実際に受け取る有効熱出力は P_out = 1 670 kJ ÷ 1 800 s = 0.928 kW になる。熱効率70 %は消費電力のうち70 %が有効熱になるという意味だから、消費電力は P_in = P_out ÷ 0.7 = 0.928 ÷ 0.7 = 1.33 kW となり、最も近い(2) 1.4 kWが正解である。0.7で割るのを忘れると0.928 kWのままとなり(1) 0.9 を選んでしまうので注意したい。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 機械 問17(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問230.熱効率が70 %で一定の電熱装置について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 電熱装置の消費電力が1.7 kW のとき,0 ℃の水5 kg が50 ℃になるのに要する時間[min]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,水の比熱は4.2 kJ/(kg·K)とする。
- 1.11
- 2.15
- 3.19
- 4.25
- 5.30
正解:2.15
解説:0 ℃の水5 kgを50 ℃まで上げるのは温度変化を伴う顕熱なので、Q = m·c·ΔT = 5 kg × 4.2 kJ/(kg·K) × 50 K = 1 050 kJ である。熱効率70 %より、消費電力1.7 kWのうち水に伝わる有効熱出力は P_out = 1.7 kW × 0.7 = 1.19 kW となる。よって所要時間は t = Q ÷ P_out = 1 050 kJ ÷ 1.19 kW = 882 s、分に直すと882 ÷ 60 = 14.7 min であり、最も近い(2) 15 minが正解である。効率を掛け忘れて1 050 ÷ 1.7 = 618 s = 10.3 min とすると(1) 11 に落ちる。ここでは融解熱は使わない。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 機械 問17(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問231.図は,出力信号y を入力信号x に一致させるように動作するフィードバック制御系のブロック線図である。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 図において,K = 2,T = 0.5として,入力信号からフィードバック信号までの一巡伝達関数(開ループ伝達関数)を表す式を計算し,正しいものを次の(1)~(5)から一つ選べ。

- 1.2/(1 − jω0.5)
- 2.2/(1 + jω0.5)
- 3.1/(1 + jω0.5)
- 4.2/(3 − jω0.5)
- 5.2/(3 + jω0.5)
正解:2.2/(1 + jω0.5)
解説:一巡伝達関数(開ループ伝達関数)は主フィードバックを切り、入力から帰還信号まで一巡する経路の伝達関数である。求める手順は、内側のマイナループを先にまとめることである。制御対象1/(jωT)はその出力を直前の加え合わせ点へ負帰還しているから、この内側閉ループは {1/(jωT)} ÷ {1 + 1/(jωT)} = 1/(1 + jωT) にまとまる。これに制御器のKを直列に掛けて G = K/(1 + jωT) となり、K = 2、T = 0.5を代入すると G = 2/(1 + jω0.5)。よって(2)が正解である。Kを掛け忘れると(3)、主フィードバックまで閉じてy/xを求めると2/(3 + jω0.5)すなわち(5)になる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 機械 問18(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問232.※ この問題は本試験ではB問題の小問(b)として出題されたものです。解答に必要な条件が小問(a)にあるため,小問(a)を併せて示します(答えるのは小問(b)です)。 図は,出力信号y を入力信号x に一致させるように動作するフィードバック制御系のブロック線図である。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 図において,K = 2,T = 0.5 として,入力信号からフィードバック信号までの一巡伝達関数(開ループ伝達関数)を求めた。 〔小問(b)〕 (a)で求めた一巡伝達関数において,ω を変化させることで得られるベクトル軌跡はどのような曲線を描くか,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

- 1.

- 2.

- 3.

- 4.

- 5.

正解:3.
解説:(a)より一巡伝達関数は G(jω) = 2/(1 + jω0.5) である。分母を有理化すると G = 2(1 − jω0.5)/(1 + 0.25ω²)となり、虚部は常に負だから軌跡は下半平面にある。これで上半平面に描かれた(1)(2)が消える。次にω = 0を代入すると G = 2/1 = 2.0で、実軸との交点は2.0である。交点を0.67(= 2/3)としている(4)(5)も消え、(3)だけが残る。仕上げに位相を確かめると、偏角 −arctan(0.5ω)が−45°になるのは0.5ω = 1すなわちω = 2 rad/sで、このとき G = 1 − j1。(3)の−45°方向の点の表示ω = 2 rad/sと一致する。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 機械 問18(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 - 1.
-
問233.いろいろな直流機に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.電機子と界磁巻線が並列に接続された分巻発電機は,回転を始めた電機子巻線と磁極の残留磁束によって,まず低い電圧で発電が開始される。その結果,界磁巻線に電流が流れ始め,磁極の磁束が強まれば,発電する電圧が上昇し,必要な励磁が確立する。
- 2.電機子と界磁巻線が直列に接続された直巻発電機は,出力電流が大きく界磁磁極が磁気飽和する場合よりも,出力電流が小さく界磁磁極が磁気飽和しない場合のほうが,出力電圧が安定する。
- 3.電源電圧一定の条件下で運転される分巻電動機は,負荷が変動した場合でも,ほぼ一定の回転速度を保つので,定速度電動機とよばれる。
- 4.直巻電動機は,始動時の大きな電機子電流が大きな界磁電流となる。直流電動機のトルクは界磁磁束と電機子電流から発生するので,大きな始動トルクが必要な用途に利用されてきた。
- 5.ブラシレスDCモータでは,直流機におけるブラシと整流子の機械的接触による整流の働きを半導体スイッチで電子的に実現する。
正解:2.電機子と界磁巻線が直列に接続された直巻発電機は,出力電流が大きく界磁磁極が磁気飽和する場合よりも,出力電流が小さく界磁磁極が磁気飽和しない場合のほうが,出力電圧が安定する。
解説:直巻発電機では負荷電流がそのまま界磁電流になる。磁気飽和していない領域では、電流が増えると磁束も増えて起電力がさらに上がり、電流がまた増えるという関係になるので電圧は不安定である。逆に磁極が磁気飽和している領域では、電流が増えても磁束はほとんど増えないので出力電圧が安定する。したがって(2)は飽和する場合と飽和しない場合が入れ替わっていて誤り。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問1
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問234.図は,磁極数が2の直流発電機を模式的に表したものである。電機子巻線については,1巻き分のコイルを示している。電機子の直径Dは0.5 m,電機子導体の有効長lは0.5 m,ギャップの磁束密度Bは,図の状態のように電機子導体が磁極の中心付近にあるとき一定で0.4 T,回転速度nは1 500 min⁻¹である。図の状態におけるこの1巻きのコイルに誘導される起電力eの値[V]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

- 1.2.50
- 2.5.00
- 3.7.85
- 4.15.7
- 5.942
正解:4.15.7
解説:まず導体の周速を求める。v=πDn/60=π×0.5×1 500/60=39.27 m/s。導体1本に誘導される起電力は e₁=Blv=0.4×0.5×39.27=7.854 V。ここで1巻きのコイルには往きと帰りの2本の導体があり、それぞれが逆向きの磁界の中を動くので起電力は打ち消し合わず足し合わされる。したがって e=2×7.854=15.71≒15.7 V。導体1本ぶんで止めると(3)の7.85を選んでしまう。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問2
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問235.次の文章は,誘導電動機の速度制御に関する記述である。 電源周波数fを変えて速度を制御する方式の一つに (ア) 一定制御がある。これは,fを変化させたときに (イ) の強さを一定に保つように入力電圧Vも変化させる方式であり,二次抵抗制御方式と比べて効率が高いので小容量機から大容量機まで広く用いられてきた。周波数の可変装置には (ウ) 電源装置やサイクロコンバータなどがある。 (ア) 一定制御には低速回転時に回転速度や負荷トルクが急変した直後の速度を正確に制御できないという課題があり,この点を改善した速度制御法として (エ) 制御がある。 (エ) 制御は,速度とトルクを精密に制御でき,始動トルクが (オ) ,負荷変動の大きなクレーンや工作機械などに用いられる。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,最も適切なものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ) / (オ)」の順に示す。
- 1.V/f / 回転磁界 / VVVF / ベクトル / 大きく
- 2.V/f / 回転電界 / CVCF / ベクトル / 小さく
- 3.V·f / 回転磁界 / VVVF / ベクトル / 小さく
- 4.V·f / 回転電界 / CVCF / スカラー / 大きく
- 5.V/f / 回転磁界 / CVCF / スカラー / 小さく
正解:1.V/f / 回転磁界 / VVVF / ベクトル / 大きく
解説:誘導電動機の磁束は電圧を周波数で割った量に比例するので、周波数を変えても磁束を一定に保つには電圧も比例して変える。これが V/f 一定制御で、保たれるのは回転磁界の強さである。周波数を自由に変えられる装置は可変電圧可変周波数、すなわち VVVF インバータである(CVCFは定電圧定周波数で無停電電源装置などに使う)。V/f 一定制御の弱点を改めたのがベクトル制御で、電流を磁束分とトルク分に分けて制御するため始動トルクが大きく取れ、クレーンや工作機械に向く。答(1)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問3
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問236.定格周波数50 Hz,6極のかご形三相誘導電動機があり,トルク200 N·m,機械出力20 kWで定格運転している。このときの二次入力(同期ワット)の値[kW]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,機械損は無視するものとする。
- 1.19
- 2.20
- 3.21
- 4.25
- 5.27
正解:3.21
解説:二次入力(同期ワット)は、トルクに同期角速度を掛けた量である。同期速度は Ns=120f/p=120×50/6=1 000 min⁻¹、同期角速度は ωs=2πNs/60=2π×1 000/60=104.7 rad/s。したがって P₂=T·ωs=200×104.7=20 944 W≒21 kW。実際の回転速度ではなく同期速度を使うのがこの量の定義である。なお機械出力20 kWとの差 約0.94 kW が二次銅損で、滑りは s=0.94/20.94≒0.045 と求まる。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問4
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問237.次の文章は,三相同期発電機に関する記述である。 三相同期発電機は,水車を原動機とする水車発電機や,蒸気タービンを原動機とするタービン発電機などに用いられている。水車発電機では,水車の回転速度が比較的 (ア) ため,発電機の極数を (イ) しなければならない。また,水車発電機の回転子は,軸方向に比べて直径が (ウ) なっている。 タービン発電機の回転子は,水車発電機に比べて回転速度が (エ) ので,回転子の機械的強度の関係から,回転子の直径は軸方向の長さに比べて (オ) した設計になっている。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ) / (オ)」の順に示す。
- 1.小さい / 小さく / 大きく / 大きい / 大きく
- 2.小さい / 大きく / 大きく / 大きい / 小さく
- 3.小さい / 大きく / 大きく / 大きい / 大きく
- 4.大きい / 大きく / 小さく / 小さい / 小さく
- 5.大きい / 小さく / 小さく / 小さい / 大きく
正解:2.小さい / 大きく / 大きく / 大きい / 小さく
解説:同期速度は Ns=120f/p なので、同じ周波数なら回転速度と極数は反比例する。水車は回転速度が小さいため、極数を大きくしないと所定の周波数が得られない。極数が多いと磁極を円周上に並べる必要があるので、回転子は直径が大きく軸方向に短い円盤状(突極形)になる。逆にタービン発電機は回転速度が大きいので、遠心力に耐える機械的強度の関係から直径を小さくし軸方向に長い細長い円筒形(非突極形)にする。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問5
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問238.二つの同期発電機AとBを図に示すように平衡した三相交流の母線に接続し並行運転するとき,両発電機の起電力Ė₁とĖ₂が等しくなるように発電機の速度および界磁電流が調整される。起電力Ė₁とĖ₂に差がある場合,両発電機間には横流と呼ばれる循環電流が流れ,損失増加の一要因となる。発電機AとBは同一仕様で同一特性を持ち,同一速度で回転している。定格電圧Vnは6 000 V,定格容量Pは4 500 kV·A,短絡比Sは1.25である。Ė₁とĖ₂の差が|Ė₁−Ė₂|=400 Vであるとき,横流の実効値[A]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

- 1.18.0
- 2.31.3
- 3.54.1
- 4.62.5
- 5.108
正解:2.31.3
解説:まず定格電流を求める。In=P/(√3·Vn)=4 500×10³/(√3×6 000)=433 A。短絡比と百分率同期インピーダンスは逆数の関係にあるので、%Zs=100/S=100/1.25=80 %。これをオームに直すと Zs=0.80×(Vn/√3)/In=0.80×3 464/433=6.4 Ω。横流は起電力の差を2台ぶんの同期インピーダンスで割った値なので Ic=|Ė₁−Ė₂|/(2Zs)=400/(2×6.4)=31.25≒31.3 A。分母が2Zsになる(発電機2台が直列の閉回路をつくる)ことがこの問題の要点で、1台ぶんで割ると(4)の62.5になる。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問6
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問239.次の文章は,交流整流子モータに関する記述である。 交流整流子モータは,直流直巻電動機に類似した構造となっている。直流直巻電動機では,加える直流電圧の極性を逆にしても,磁束と電機子電流の向きが共に (ア) ので,トルクの向きは変わらない。交流整流子モータは,この原理に基づき回転力を得ている。 構造上の特徴として,交流整流子モータでは,磁気回路の磁束が交番するので,界磁鉄心および継鉄を (イ) としていることが挙げられる。 交流整流子モータは,一般に始動トルクが大きく,回転速度が (ウ) なので,電気ドリル,電気掃除機,小型ミキサなどのモータとして用いられている。なお,小容量のものでは,交流と直流の両方に使用できるものもあり, (エ) と呼ばれる。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ)」の順に示す。
- 1.逆になる / 塊状鉄心 / 高速 / ユニバーサルモータ
- 2.逆になる / 積層鉄心 / 高速 / ユニバーサルモータ
- 3.変わらない / 積層鉄心 / 低速 / ブラシレスDCモータ
- 4.変わらない / 塊状鉄心 / 低速 / ユニバーサルモータ
- 5.変わらない / 積層鉄心 / 高速 / ブラシレスDCモータ
正解:2.逆になる / 積層鉄心 / 高速 / ユニバーサルモータ
解説:直巻電動機は界磁巻線と電機子が直列なので、電圧の極性を反転すると磁束と電機子電流の向きが同時に逆になる。トルクは両者の積で決まるため、符号が2回反転して結局向きは変わらない。だから交流をそのまま加えても一方向に回る。交流では磁束が交番するため鉄心に渦電流損が生じるので、界磁鉄心と継鉄は薄い鋼板を重ねた積層鉄心にする(塊状では損失が大きい)。回転速度が高くとれるので電気ドリルや掃除機に使われ、交流でも直流でも動くものをユニバーサルモータという。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問7
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問240.電力用大形変圧器の温度上昇試験の一つに返還負荷法がある。この試験法では,外部電源から鉄損と銅損に相当する電力のみを供給すればよいので試験電源が比較的小規模なものですむ。単相変圧器におけるこの試験の結線方法及び図中に示す鉄損,銅損の供給方法として,次の(1)〜(5)のうちから正しいものを一つ選べ。ただし,T₁,T₂は試験対象となる同じ仕様の変圧器,T₃は補助変圧器であり,鉄損を供給する電源Eの電圧は定格電圧とする。
- 1.

- 2.

- 3.

- 4.

- 5.

正解:4.
解説:返還負荷法(ゾンプナ試験)は、同じ仕様の変圧器2台を向かい合わせにつなぎ、外部からは損失分の電力だけを入れて定格の電圧と電流を流す方法である。組み立て方は次の2つが要になる。第一に、T₁とT₂の一次巻線を並列にして定格電圧の電源Eにつなぐ。これで両器の鉄心に定格の磁束が立ち、鉄損が供給される。第二に、T₁とT₂の二次巻線を直列に、しかも起電力が互いに打ち消し合う向きにつないで閉ループにする。打ち消し合うので、そのままでは電流が流れない。このループに補助変圧器T₃で小さな電圧を注入すると定格の電流が循環し、銅損が供給される。T₃が負担するのは巻線のインピーダンス降下だけなので、小さな容量ですむ。この条件をすべて満たしているのが(4)である。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問8
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 - 1.
-
問241.定格容量100 kV·Aの単相変圧器3台をΔ−Δ結線した1組の三相変圧器として使用可能な容量をPΔ[kV·A]とする。これに対して,同一仕様の単相変圧器1台を追加し,V−V結線の三相変圧器を2組並列運転で使用する場合の合計容量をP[kV·A]とする。このとき,PΔに対するPの比である P/PΔ の値について,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.0.577
- 2.0.943
- 3.1.15
- 4.1.33
- 5.1.73
正解:3.1.15
解説:Δ−Δ結線は3台の容量をそのまま使えるので PΔ=3×100=300 kV·A。一方 V−V結線は単相変圧器2台で三相をつくり、出力は √3×100=173.2 kV·A になる(2台の合計200 kV·Aより小さく、利用率が √3/2 であることに対応する)。単相変圧器を1台足して合計4台にすると、V−V結線が2組できるので P=2×173.2=346.4 kV·A。したがって P/PΔ=346.4/300=1.155≒1.15。台数を1台増やしただけで容量が約15 %増えるが、1台あたりで見ると Δ−Δ結線より効率が悪い。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問9
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問242.入力交流電圧波形vsに対し,図のような入力電流波形isとなる電力変換回路として,正しいのは次のうちどれか。 ただし,交流電源のインピーダンスは無視できるものとし,電力変換回路における平滑リアクトルは十分に大きなインダクタンスを持っているものとする。

- 1.

- 2.

- 3.

- 4.

- 5.

正解:5.
解説:入力電流の波形から2つのことが読み取れる。第一に、電流が正負に切り替わる方形波になっている。これは平滑リアクトルによって直流側の電流がほぼ一定に保たれ、それが交流側で向きだけ切り替わって現れる形で、全波整流であることを示す(半波整流なら片側にしか電流が流れない)。第二に、電流が切り替わる時点が電圧の零点よりも遅れている。これは点弧角を遅らせる位相制御を行っている証拠で、素子はダイオードではなくサイリスタでなければならない。全波かつ位相制御ができるのはサイリスタブリッジで、これは(5)である。(4)はダイオードブリッジなので全波だが遅れがなく、(3)は半波の位相制御である。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問10
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 - 1.
-
問243.巻上機によって質量1 000 kgの物体を毎秒0.5 mの一定速度で巻き上げているときの電動機出力の値[kW]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,機械効率は90 %,ロープの質量及び加速に要する動力については考慮しないものとする。
- 1.0.6
- 2.4.4
- 3.4.9
- 4.5.5
- 5.6.0
正解:4.5.5
解説:物体を持ち上げるのに必要な仕事率は、重力に逆らって動かす力に速度を掛けた値で P=mgv=1 000×9.8×0.5=4 900 W。機械効率が90 %なので、電動機はこれを0.9で割った分だけ出さなければならない。P=4 900/0.9=5 444 W≒5.5 kW。効率を掛けてしまうと 4 900×0.9=4.4 kW となり(2)を選ぶことになるが、損失があるぶん電動機の出力は必要仕事率より大きくなければならない。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問11
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問244.リチウムイオン二次電池と比較した電気二重層キャパシタの特徴に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.エネルギー密度[J/kg]が小さい。
- 2.出力密度[W/kg]が大きい。
- 3.充放電の繰り返しによる劣化のため,寿命が短い。
- 4.自己放電による電圧の低下が速い。
- 5.急速充電が可能である。
正解:3.充放電の繰り返しによる劣化のため,寿命が短い。
解説:電気二重層キャパシタは、電極と電解液の界面にイオンが物理的に吸着することで電荷をためる。化学反応を伴わないので電極の劣化がほとんど起きず、充放電を数十万回繰り返せる。寿命が長いことがこの素子の大きな利点なので、(3)の「寿命が短い」は誤り。ほかは正しく、ためられるエネルギーは電池より小さいが、短時間に大きな電流を出し入れできるため出力密度が高く急速充電もできる。一方で自己放電は速い。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問12
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問245.図のようなブロック線図で示す制御系がある。出力信号C(jω)の入力信号R(jω)に対する比,すなわち C(jω)/R(jω) を示す式として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

- 1.(T₁ + jω)/(T₂ + jω)
- 2.(T₂ + jω)/(T₁ + jω)
- 3.jωT₁/(1 + jωT₂)
- 4.(1 + jωT₁)/(1 + jωT₂)
- 5.(1 + jω·T₁/T₂)/(1 + jωT₂)
正解:4.(1 + jωT₁)/(1 + jωT₂)
解説:加え合わせ点の出口の信号をX、積分要素 1/(jωT₂) の出口の信号をYとおく。フィードバックはYが加え合わせ点へ負で戻るので X=R−Y。また Y=X/(jωT₂)。この2式から X を消すと X=R·jωT₂/(1+jωT₂)、Y=R/(1+jωT₂)。出力はT₁/T₂の経路とYを足したものなので C=(T₁/T₂)·X+Y=R·{jωT₁+1}/(1+jωT₂)。したがって C/R=(1+jωT₁)/(1+jωT₂)。分子と分母の形が対称になるのが特徴で、これは位相を進めたり遅らせたりする補償要素の伝達関数である。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問13
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問246.2進数,10進数,16進数に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.16進数の(6)₁₆を16倍すると(60)₁₆になる。
- 2.2進数の(1010101)₂と16進数の(57)₁₆を比較すると(57)₁₆の方が大きい。
- 3.2進数の(1011)₂を10進数に変換すると(11)₁₀になる。
- 4.10進数の(12)₁₀を16進数に変換すると(C)₁₆になる。
- 5.16進数の(3D)₁₆を2進数に変換すると(111011)₂になる。
正解:5.16進数の(3D)₁₆を2進数に変換すると(111011)₂になる。
解説:(3D)₁₆ は 3×16+13=61。61を2進数にすると 111101 である。選択肢の (111011)₂ は 32+16+8+2+1=59 で一致しないので(5)が誤り。16進の1桁は2進の4桁に対応するので、3→0011、D→1101 と分けて並べ 111101 と求めるのが速い。ほかは正しく、(1)は16倍すれば16進で1桁ずれるだけ、(2)は (1010101)₂=85、(57)₁₆=87 で後者が大きい、(3)は 8+2+1=11、(4)は 12=C である。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問14
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問247.周波数が60 Hzの電源で駆動されている4極の三相同期電動機(星形結線)があり,端子の相電圧Vは400/√3 V,電機子電流IMは200 A,力率1で運転している。1相の同期リアクタンスxs[Ω]は1.00 Ωであり,電機子の巻線抵抗,及び機械損などの損失は無視できるものとする。 〔小問(a)〕 上記の同期電動機のトルクの値[N·m]として最も近いものを,次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.12.3
- 2.368
- 3.735
- 4.1 270
- 5.1 470
正解:3.735
解説:損失を無視するので、電動機の出力は入力電力に等しい。三相の入力は P=3·V·IM·cosθ=3×(400/√3)×200×1=138 564 W(線間400 Vとみて √3×400×200 としても同じ)。次に同期角速度を求める。Ns=120f/p=120×60/4=1 800 min⁻¹、ωs=2πNs/60=188.5 rad/s。同期電動機は同期速度で回るので、トルクは T=P/ωs=138 564/188.5=735 N·m。相電圧が 400/√3 と与えられている点に注意し、3倍するのか √3 倍するのかを取り違えないこと。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問15(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問248.周波数が60 Hzの電源で駆動されている4極の三相同期電動機(星形結線)があり,端子の相電圧Vは400/√3 V,電機子電流IMは200 A,力率1で運転している。1相の同期リアクタンスxs[Ω]は1.00 Ωであり,電機子の巻線抵抗,及び機械損などの損失は無視できるものとする。 〔小問(b)〕 上記の同期電動機の端子電圧及び出力を一定にしたまま界磁電流を増やしたところ,電機子電流がIM1[A]に変化し,力率cosθが √3/2 (θ=30°)の進みとなった。出力が一定なので入力電力は変わらない。図はこのときの状態を説明するための1相の概略のベクトル図である。このときの1相の誘導起電力Eの値[V]として最も近いものを,次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

- 1.374
- 2.387
- 3.400
- 4.446
- 5.475
正解:3.400
解説:入力電力が変わらないので 3·V·IM1·cos30°=3·V·IM·1 が成り立ち、IM1=200/(√3/2)=400/√3=230.9 A。V=400/√3=230.9 V を基準(角度0)にとると、電流は30°進みなので İM1=230.9∠30°=200+j115.5。同期電動機の1相の関係は Ė=V̇−jxs·İM1 なので、jxs·İM1=j(200+j115.5)=−115.5+j200。よって Ė=230.9−(−115.5+j200)=346.4−j200。大きさは √(346.4²+200²)=√160 000=400 V。界磁電流を増やすと誘導起電力が大きくなり力率が進みになる(V曲線の右側)という同期電動機の性質が背景にある。答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問15(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問249.図1は三相ダイオード全波整流器を示している。入力電圧va,vb,vcは①式のとおりであるとき,出力電圧vdは図2の太線に示すように線間電圧の絶対値のうち最も高いものが出力される。 ①式: va=√2·Vs·sinθ / vb=√2·Vs·sin(θ−2π/3) / vc=√2·Vs·sin(θ−4π/3) 〔小問(a)〕 入力電圧va,vb,vcの実効値をVs=100 Vとするとき,線間電圧vabの実効値Vab[V]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

- 1.144
- 2.173
- 3.200
- 4.288
- 5.300
正解:2.173
解説:①式のva,vb,vcは互いに120°ずつずれた相電圧である。線間電圧は2つの相電圧の差なので、大きさは相電圧の √3 倍になる。したがって Vab=√3×100=173.2≒173 V。位相のずれが120°あるため単純な2倍にはならず、ベクトルの差をとって √3 倍になることがこの関係の意味である。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問16(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問250.図1は三相ダイオード全波整流器を示している。入力電圧va,vb,vcは互いに120°ずつずれた実効値Vsの相電圧であり,出力電圧vdは図2の太線に示すように線間電圧の絶対値のうち最も高いものが出力される。 〔小問(b)〕 出力電圧vdは出力に平滑回路を用いない場合,図2の太線のように脈動した波形となる。いま,脈動率δdを次式で定義する。 δd={(vdの最大値)−(vdの最小値)}÷(vdの平均値) 脈動率δdとして,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,必要に応じて次の関係を用いてよい。∫[α→β] sinθ dθ = −cosβ + cosα

- 1.0.07
- 2.0.14
- 3.0.28
- 4.0.60
- 5.1.57
正解:2.0.14
解説:線間電圧の最大値を Vm とおく。図2のとおり出力は π/3 ごとに山の頂上付近だけを切り取った波形になる。最大値は山の頂点そのもので Vm、最小値は隣り合う山が交わる点で、頂点から30°ずれた位置なので Vm·cos(π/6)=0.866Vm。平均値は1周期(π/3)ぶんを積分して割ると Vd=(3/π)·Vm=0.955Vm。したがって δd=(Vm−0.866Vm)/(0.955Vm)=0.134/0.955=0.140≒0.14。Vm が約分で消えるので、実効値の具体的な数値は要らない。三相全波整流の脈動が単相に比べて小さいことがこの値から分かる。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問16(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問251.【問17と問18は選択問題です。どちらか一方を選んで解答します(本試験では両方解答すると採点されません)。】 20 ℃において含水量70 kgを含んだ木材100 kgがある。これを100 ℃に設定した乾燥器によって,100 ℃まで温めて乾燥させ,含水量を5 kgとしたい。 ただし,木材の完全乾燥状態での比熱を1.25 kJ/(kg·K),水の比熱と蒸発潜熱をそれぞれ4.19 kJ/(kg·K),2.26×10³ kJ/kgとする。 〔小問(a)〕 この乾燥に要する全熱量の値[kJ]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.14.3×10³
- 2.23.0×10³
- 3.147×10³
- 4.161×10³
- 5.173×10³
正解:5.173×10³
解説:熱量は「温める分」と「蒸発させる分」の合計になる。木材100 kgのうち水が70 kgなので、完全乾燥状態の木材は30 kgである。まず20 ℃から100 ℃まで、80 K だけ温める熱量は、木材が 30×1.25×80=3 000 kJ、水が 70×4.19×80=23 464 kJ で、合わせて26 464 kJ。次に含水量を70 kgから5 kgにするので、蒸発させる水は65 kg。その潜熱は 65×2.26×10³=146 900 kJ。合計 26 464+146 900=173 364 kJ≒173×10³ kJ。潜熱だけを計算すると(3)の147×10³になるので、温める分を忘れないこと。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問17(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問252.【問17と問18は選択問題です。どちらか一方を選んで解答します(本試験では両方解答すると採点されません)。】 20 ℃において含水量70 kgを含んだ木材100 kgがある。これを100 ℃に設定した乾燥器によって,100 ℃まで温めて乾燥させ,含水量を5 kgとしたい。木材の完全乾燥状態での比熱は1.25 kJ/(kg·K),水の比熱と蒸発潜熱はそれぞれ4.19 kJ/(kg·K),2.26×10³ kJ/kgであり,この乾燥に要する全熱量は173×10³ kJである。 〔小問(b)〕 乾燥器の容量(消費電力)を22 kW,総合効率を55 %とするとき,乾燥に要する時間の値[h]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.1.2
- 2.4.0
- 3.5.0
- 4.14.0
- 5.17.0
正解:2.4.0
解説:乾燥器が消費する22 kWのうち、実際に乾燥に使われるのは総合効率をかけた分だけなので、有効な熱の出力は 22×0.55=12.1 kW=12.1 kJ/s である。必要な熱量は173 364 kJ なので、時間は 173 364/12.1=14 328 s。これを時間に直すと 14 328/3 600=3.98≒4.0 h。効率を掛けずに 173 364/22 000=7 880 s=2.2 h としたり、逆に割ってしまうと合わないので、消費電力に効率を掛けて有効出力を出す順序を守る。答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問17(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問253.【問17と問18は選択問題です。どちらか一方を選んで解答します(本試験では両方解答すると採点されません)。】 論理関数に関して答えよ。 〔小問(a)〕 論理式 X·Y·Z̄ + X·Y·Z + X̄·Y·Z + X̄·Ȳ·Z を積和形式で簡単化したものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.X·Y + X·Z
- 2.X·Ȳ + Y·Z
- 3.X̄·Y + X·Z
- 4.X·Y + Ȳ·Z
- 5.X·Y + X̄·Z
正解:5.X·Y + X̄·Z
解説:隣り合う項をまとめていく。前の2項は X·Y·Z̄+X·Y·Z=X·Y·(Z̄+Z)=X·Y。後ろの2項は X̄·Y·Z+X̄·Ȳ·Z=X̄·Z·(Y+Ȳ)=X̄·Z。したがって X·Y+X̄·Z となる。真理値表で確かめると、もとの式が1になるのは (X,Y,Z)=(1,1,0),(1,1,1),(0,1,1),(0,0,1) の4通りで、X·Y は前の2つを、X̄·Z は後ろの2つをちょうど覆っている。答(5)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問18(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問254.【問17と問18は選択問題です。どちらか一方を選んで解答します(本試験では両方解答すると採点されません)。】 論理関数に関して答えよ。 〔小問(b)〕 論理式 (X+Y+Z)·(X+Ȳ+Z)·(X̄+Y+Z) を和積形式で簡単化したものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(X+Z)·(Ȳ+Z)
- 2.(X̄+Y)·(X+Z)
- 3.(X+Y)·(Y+Z)
- 4.(X+Z)·(Y+Z)
- 5.(X+Y)·(X̄+Z)
正解:4.(X+Z)·(Y+Z)
解説:積和形式のときと同じ考え方を、和と積を入れ替えて使う。第1項と第2項は Y だけが違うので (X+Y+Z)·(X+Ȳ+Z)=X+Z にまとまる。第1項と第3項は X だけが違うので (X+Y+Z)·(X̄+Y+Z)=Y+Z にまとまる。第1項は2度使ってよい(同じものを何度掛けても値は変わらない)。したがって全体は (X+Z)·(Y+Z) となる。式が0になるのは (0,0,0),(0,1,0),(1,0,0) の3通りで、まとめた式でも同じ3通りだけが0になることを確かめられる。答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 機械 問18(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問255.直流機の構造に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.直流機は固定子と回転子からなる。界磁は固定子にあり,電機子及び整流子は回転子にある。
- 2.電機子鉄心には,交番磁束による渦電流損を少なくするため,電磁鋼板を層状に重ねた積層鉄心が用いられる。
- 3.直流発電機には他励式と自励式がある。他励式には,分巻発電機,直巻発電機などがある。
- 4.電機子電流による起磁力がエアギャップの磁束分布に影響を与える作用を電機子反作用といい,この影響を防ぐために補償巻線や補極が用いられる。
- 5.直流電動機に生じる電機子反作用の向きは発電機の場合とは反対であるが,電機子電流の向きが反対であるので補償巻線や補極の接続方法は発電機の場合と同じでよい。
正解:3.直流発電機には他励式と自励式がある。他励式には,分巻発電機,直巻発電機などがある。
解説:(3)が誤り。分巻発電機も直巻発電機も,界磁巻線を電機子と同じ回路につないで自分の発生電圧で界磁電流をまかなう自励式である。他励式は界磁巻線に別の電源から電流を流すもので,分巻・直巻・複巻はすべて自励式に分類される。 (1) 界磁が固定子側,電機子巻線と整流子が回転子側にある。これが直流機の基本の構成である。正しい。 (2) 電機子は回転して磁界を横切るので鉄心の中の磁束が交番し,渦電流損が生じる。これを減らすため薄い電磁鋼板を積み重ねた積層鉄心にする。正しい。 (4) 電機子電流の作る起磁力が主磁束の分布をゆがめるのが電機子反作用で,補償巻線(磁極片の溝に入れ電機子電流と逆向きの起磁力を作る)と補極(中性軸上の小磁極)で打ち消す。正しい。 (5) 電動機と発電機では電機子反作用の向きも電機子電流の向きも同時に逆になるので,両方を打ち消し合って接続方法は変えなくてよい。正しい。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 機械 問1
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問256.三相誘導電動機が滑り2.5 %で運転している。このとき,電動機の二次銅損が188 Wであるとすると,電動機の軸出力[kW]の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,機械損は0.2 kWとし,負荷に無関係に一定とする。
- 1.7.1
- 2.7.3
- 3.7.5
- 4.8.0
- 5.8.5
正解:1.7.1
解説:誘導電動機では,二次入力P₂・二次銅損P_c2・機械出力P_mの間に P₂ : P_c2 : P_m = 1 : s : (1−s) の関係がある。 まず二次入力を出す。P_c2=sP₂ より P₂=188/0.025=7 520 W。 機械出力は P_m=(1−s)P₂=0.975×7 520=7 332 W。 軸出力は機械出力から機械損を引いたものなので 7 332−200=7 132 W≒7.1 kW。答(1)。 機械損0.2 kWを引き忘れると7.3 kWとなり(2)を選んでしまう。二次入力→機械出力→軸出力と,どの段階の量かを追うことが要点である。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 機械 問2
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問257.次の文章は,三相誘導電動機の構造に関する記述である。 三相誘導電動機は,(ア)磁界を作る固定子及び回転する回転子からなる。 回転子は,(イ)回転子と(ウ)回転子との2種類に分類される。 (イ)回転子では,回転子溝に導体を納めてその両端が(エ)で接続される。 (ウ)回転子では,二次電流を(オ),ブラシを通じて外部回路に流すことができる。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ) / (オ)」の順に示す。
- 1.回転 / かご形 / 巻線形 / スリップリング / 整流子
- 2.交番 / かご形 / 巻線形 / 端絡環 / スリップリング
- 3.回転 / 巻線形 / かご形 / スリップリング / 整流子
- 4.回転 / かご形 / 巻線形 / 端絡環 / スリップリング
- 5.交番 / 巻線形 / かご形 / スリップリング / 整流子
正解:4.回転 / かご形 / 巻線形 / 端絡環 / スリップリング
解説:(ア) 三相巻線に三相交流を流すと,大きさが一定で向きが回る回転磁界ができる。これが誘導電動機の原理の出発点で,単相の交番磁界ではそのままでは始動できない。 (イ)(ウ) 回転子はかご形と巻線形の2種類。溝に導体(バー)を納めて両端をリングでつなぐのがかご形で,構造が簡単で丈夫なため広く使われる。 (エ) かご形のバーの両端をつなぐリングを端絡環という。スリップリングは巻線形で外部回路につなぐための部品なので,ここには入らない。 (オ) 巻線形は回転子に三相巻線を持ち,その端子をスリップリングとブラシを介して外へ引き出す。外部に抵抗をつないで始動特性や速度を調整できる。整流子は直流機の部品である。 答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 機械 問3
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問258.次の文章は,三相同期電動機の位相特性に関する記述である。 図は三相同期電動機の位相特性曲線(V曲線)の一例である。同期電動機は,界磁電流を変えると,電機子電流の端子電圧に対する位相が変わり,さらに,電機子電流の大きさも変わる。図の曲線の最低点は力率が1となる点で,図の破線より右側は(ア)電流,左側は(イ)電流の範囲となる。また,電動機の出力を大きくするにつれて,曲線は(ウ) → B → (エ) の順に変化する。 この位相特性を利用して,三相同期電動機を需要家機器と並列に接続して無負荷運転し,需要家機器の端子電圧を調整することができる。このような目的で用いる三相同期電動機を(オ)という。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ) / (オ)」の順に示す。

- 1.遅れ / 進み / A / C / 静止形無効電力補償装置
- 2.遅れ / 進み / C / A / 静止形無効電力補償装置
- 3.遅れ / 進み / A / C / 同期調相機
- 4.進み / 遅れ / C / A / 同期調相機
- 5.進み / 遅れ / A / C / 同期調相機
正解:4.進み / 遅れ / C / A / 同期調相機
解説:(ア)(イ) 破線は力率1の点をつないだ線で,その右側は界磁電流を増やした過励磁の領域である。過励磁では電機子電流が端子電圧より進み,コンデンサのようにふるまう。左側は不足励磁で遅れ電流となる。したがって右側が進み,左側が遅れ。 (ウ)(エ) 出力が大きいほど必要な電機子電流も大きくなるので,曲線は上へ移動する。図でいちばん下がC,中央がB,いちばん上がAなので,出力を大きくすると C → B → A の順に変化する。 (オ) 無負荷で運転して励磁の加減により進み・遅れの無効電力を自在に出し入れし,系統の電圧を調整する同期電動機を同期調相機という。静止形無効電力補償装置(SVC)は半導体を使った別の装置で,回転機ではない。 答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 機械 問4
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問259.定格出力8 000 kV・A,定格電圧6 600 Vの三相同期発電機がある。この発電機の同期インピーダンスが4.73 Ωのとき,短絡比の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.0.384
- 2.0.665
- 3.1.15
- 4.1.50
- 5.2.61
正解:3.1.15
解説:短絡比は百分率同期インピーダンス(単位法の同期インピーダンス)の逆数である。 まず百分率同期インピーダンスを出す。三相で容量P[V・A],線間電圧V[V]を使うと %Z = P Z / V² なので %Z = 8 000×10³×4.73/(6 600)² = 3.784×10⁷/4.356×10⁷ = 0.869(=86.9 %)。 短絡比は K = 1/0.869 ≒ 1.15。答(3)。 %Zをそのまま答えにすると0.869で,選択肢にある0.665や0.384とは違うが,逆数を取るのを忘れる誤りに注意する。短絡比が1を超える機械は同期インピーダンスが小さく,電圧変動が小さい代わりに鉄機械として大きくなる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 機械 問5
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問260.次の文章は,小形交流モータに関する記述である。 モータの固定子がつくる回転磁界中に,永久磁石を付けた回転子を入れると,回転子は回転磁界(ア)で回転する。これが永久磁石同期モータの回転原理である。 永久磁石形同期モータは,回転子の構造により,(イ)磁石形同期モータと(ウ)磁石形同期モータに分類される。(イ)磁石形同期モータは,構造的に小型化・高速化に適しており,さらに(エ)トルクが利用できる特徴がある。 (エ)トルクは,固定子と回転子の鉄心(電磁鋼板)との間に働く回転力のことである。この回転力のみを利用したモータは,永久磁石形同期モータに比べて,材料コストが(オ)という特徴がある。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ) / (オ)」の順に示す。
- 1.より低い速度 / 表面 / 埋込 / リラクタンス / 低い
- 2.より低い速度 / 埋込 / 表面 / コギング / 低い
- 3.と同じ速度 / 埋込 / 表面 / リラクタンス / 高い
- 4.と同じ速度 / 埋込 / 表面 / リラクタンス / 低い
- 5.と同じ速度 / 表面 / 埋込 / コギング / 高い
正解:4.と同じ速度 / 埋込 / 表面 / リラクタンス / 低い
解説:(ア) 永久磁石の回転子は回転磁界に引かれて同じ速度(同期速度)で回る。回転磁界より遅れて回るのは誘導モータで,同期モータは滑らない。 (イ)(ウ) 回転子の表面に磁石を貼るのが表面磁石形(SPM),鉄心の中に埋め込むのが埋込磁石形(IPM)である。埋め込むと遠心力で磁石が飛ばないので高速化でき,鉄心の形も自由になるので小型化に向く。 (エ) 鉄心の磁気抵抗(リラクタンス)が回転位置で変わることで生じる回転力をリラクタンストルクという。埋込磁石形は磁石のトルクに加えてこれも使える。コギングトルクは無通電でも生じる回転むらのことで,むしろ抑えたい量である。 (オ) リラクタンストルクだけを使うシンクロナスリラクタンスモータは永久磁石を使わないので,希土類磁石が要らず材料コストが低い。 答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 機械 問6
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問261.次の文章は,交流機における電機子巻線法に関する記述である。 電機子巻線法には,1相のコイルをいくつかのスロットに分けて配置する(ア)と,集中巻がある。(ア)の場合,各極各相のスロット数は(イ)となる。 (ア)において,コイルピッチを極ピッチよりも短くした巻線法を(ウ)と呼ぶ。この巻線法を採用すると,(エ)は低くなるが,コイル端を短くできることや,(オ)が改善できるなどの利点があるため,一般的によく用いられている。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ) / (オ)」の順に示す。
- 1.分布巻 / 2以上 / 短節巻 / 誘導起電力 / 電圧波形
- 2.分散巻 / 2未満 / 全節巻 / 励磁電流 / 力率
- 3.分布巻 / 2未満 / 短節巻 / 励磁電流 / 力率
- 4.分布巻 / 2未満 / 短節巻 / 励磁電流 / 電圧波形
- 5.分散巻 / 2以上 / 全節巻 / 誘導起電力 / 力率
正解:1.分布巻 / 2以上 / 短節巻 / 誘導起電力 / 電圧波形
解説:(ア)(イ) 1相のコイルを複数のスロットに分けて置くのが分布巻で,各極各相のスロット数q(毎極毎相スロット数)が2以上になる。q=1になるのが集中巻である。「分散巻」という語は使わない。 (ウ) コイルピッチを極ピッチより短くするのが短節巻,等しくするのが全節巻である。 (エ)(オ) 短節巻にすると,コイルの両辺の起電力の位相がずれるぶんベクトル和が小さくなるので,誘導起電力は基本波でわずかに低くなる。その代わり,高調波の成分が大きく減って電圧波形が正弦波に近づき,コイル端(コイルエンド)も短くできて銅量と抵抗が減る。したがって(エ)が誘導起電力,(オ)が電圧波形。 答(1)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 機械 問7
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問262.単相変圧器がある。定格二次電圧200 Vにおいて,二次電流が250 Aのときの全損失が1 525 Wであり,同様に二次電圧200 Vにおいて,二次電流が150 Aのときの全損失が1 125 Wであった。この変圧器の無負荷損の値[W]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.400
- 2.525
- 3.576
- 4.900
- 5.1 000
正解:4.900
解説:変圧器の全損失は,負荷によらず一定の無負荷損(鉄損)P_iと,電流の2乗に比例する負荷損(銅損)の和である。負荷損の比例定数をkとすると 1 525 = P_i + k×250² 1 125 = P_i + k×150² 2式の差をとると 400 = k(62 500−22 500) = 40 000k → k = 0.01 これを2式目に入れて P_i = 1 125 − 0.01×22 500 = 1 125 − 225 = 900 W。答(4)。 電圧が同じ200 Vに保たれているので鉄損が両方で等しい,という点が連立できる理由である。2式目の銅損225 Wを引くところを1式目の銅損625 Wと取り違えると1 525−625=900 Wと偶然同じ値になるが,計算の筋道としては両式が同じP_iを与えることを確かめておくとよい。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 機械 問8
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問263.変圧器に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.無負荷の変圧器の一次巻線に正弦波交流電圧を加えると,鉄心には磁気飽和現象やヒステリシス現象が生じるので電流は非正弦波電流となる。この電流を励磁電流といい,第3次をはじめとする多くの次数の高調波を含む。
- 2.変圧器の励磁電流のうち,一次電圧と同相成分を鉄損電流,π/2[rad]遅れた成分を磁化電流という。
- 3.変圧器の鉄損には主にヒステリシス損と渦電流損がある。電源の周波数をf,鉄心に用いる電磁鋼板の厚さをtとすると,ヒステリシス損はfに比例し,渦電流損は(f×t)の2乗に比例する。ただし,鉄心の磁束密度を同一とする。
- 4.変圧器の損失には主に鉄損と銅損があり,両者が等しくなったときに最大効率となる。無負荷損の主なものは鉄損で,電圧と周波数が一定であれば負荷に関係なく一定である。また,負荷損の主なものは銅損で,負荷電流の2乗に比例する。
- 5.変圧器の等価回路において,励磁回路は励磁コンダクタンスと励磁サセプタンスで構成される。両者を合わせて励磁アドミタンスという。励磁コンダクタンスに流れる電流は磁化電流に対応し,励磁サセプタンスで発生する損失は鉄損に対応している。
正解:5.変圧器の等価回路において,励磁回路は励磁コンダクタンスと励磁サセプタンスで構成される。両者を合わせて励磁アドミタンスという。励磁コンダクタンスに流れる電流は磁化電流に対応し,励磁サセプタンスで発生する損失は鉄損に対応している。
解説:(5)が誤り。対応が逆になっている。励磁コンダクタンス(実部)に流れるのは電圧と同相の鉄損電流で,ここで消費される電力が鉄損に対応する。励磁サセプタンス(虚部)に流れるのが90°遅れの磁化電流で,こちらは磁束を作るための無効分だから電力を消費しない。サセプタンスで損失が発生するという記述自体が成り立たない。 (1) 鉄心の磁気飽和とヒステリシスにより,正弦波電圧を加えても励磁電流はひずみ,第3次を中心とする奇数次の高調波を含む。正しい。 (2) 励磁電流は,鉄損電流(電圧と同相)と磁化電流(電圧よりπ/2遅れ)に分けられる。正しい。 (3) ヒステリシス損は周波数に比例し,渦電流損は周波数と板厚それぞれの2乗に比例する(=(f×t)の2乗に比例)。だから鉄心を薄い板の積層にする。正しい。 (4) 鉄損と銅損が等しいとき効率が最大になる。鉄損は電圧・周波数一定なら負荷によらず一定,銅損は負荷電流の2乗に比例する。正しい。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 機械 問9
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問264.図に示す出力電圧波形v_Rを得ることができる電力変換回路として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,回路中の交流電源は正弦波交流電圧源とする。 選択肢は原本から切り出した回路図で示す(下の説明は補助)。

- 1.交流電源とダイオード1個と抵抗負荷を直列につないだ回路

- 2.交流電源とサイリスタ1個と抵抗負荷を直列につないだ回路

- 3.交流電源と,逆並列に接続した2個のサイリスタと抵抗負荷を直列につないだ回路

- 4.交流電源にダイオード4個のブリッジをつなぎ,その直流側に抵抗負荷をつないだ回路

- 5.交流電源にサイリスタ4個のブリッジをつなぎ,その直流側に抵抗負荷をつないだ回路

正解:3.交流電源と,逆並列に接続した2個のサイリスタと抵抗負荷を直列につないだ回路
解説:波形の読み取りが要点になる。正の半サイクルにも負の半サイクルにも出力があり,しかもどちらも波の途中から立ち上がっている。つまり ・出力は交流のまま(整流されていない) ・点弧角を持つ位相制御がかかっている の2つが同時に成り立つ回路を選ぶ。 これができるのは,サイリスタを逆並列に接続して負荷と直列に入れた交流電力調整回路で,(3)がこれにあたる。正の半サイクルは一方のサイリスタ,負の半サイクルはもう一方が受け持ち,それぞれ点弧角を遅らせることで実効値を調整する。答(3)。 (1)のダイオード1個は単相半波整流で,正の半サイクルだけが位相制御なしに出る。(2)のサイリスタ1個は正の半サイクルだけが位相制御される。(4)のダイオードブリッジは全波整流で出力は正だけ,(5)のサイリスタブリッジも位相制御された全波整流で出力は正だけになる。負の出力がある時点で(1)(2)(4)(5)は消える。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 機械 問10
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 - 1.交流電源とダイオード1個と抵抗負荷を直列につないだ回路
-
問265.電動機で駆動するポンプを用いて,毎時80 m³の水をパイプへ通して揚程40 mの高さに持ち上げる。ポンプの効率は72 %,電動機の効率は93 %で,パイプの損失水頭は0.4 mであり,他の損失水頭は無視できるものとする。このとき必要な電動機入力[kW]の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,水の密度は1.00×10³ kg/m³,重力加速度は9.8 m/s²とする。
- 1.0.013
- 2.0.787
- 3.4.83
- 4.13.1
- 5.80.4
正解:4.13.1
解説:まず単位をそろえる。毎時80 m³は Q=80/3 600≒0.022 22 m³/s。 全揚程は,実際に持ち上げる高さに損失水頭を足したものだから H=40+0.4=40.4 m。 水に与える動力(水動力)は P_w=ρgQH=1 000×9.8×0.022 22×40.4≒8 798 W。 これをポンプ効率と電動機効率で割り戻すと電動機入力になる。 P=8 798/(0.72×0.93)=8 798/0.669 6≒13 139 W≒13.1 kW。答(4)。 毎時を毎秒に直さないと3 600倍ずれる。また損失水頭0.4 mを足すこと,効率で割る(掛けない)ことの3点が落としやすい。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 機械 問11
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問266.電気加熱に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.抵抗加熱は,電流によるジュール熱を利用して加熱するものである。
- 2.アーク加熱は,アーク放電によって生じる熱を利用するもので,直接加熱方式と間接加熱方式がある。
- 3.赤外加熱において,遠赤外ヒータの最大放射束の波長は,赤外電球の最大放射束の波長より長い。
- 4.誘電加熱は,交番電界中におかれた誘電体中に生じる誘電損により加熱するものである。
- 5.誘導加熱は,印加磁界中におかれた強磁性体中の渦電流によって生じるジュール熱(渦電流損)により加熱するものである。
正解:5.誘導加熱は,印加磁界中におかれた強磁性体中の渦電流によって生じるジュール熱(渦電流損)により加熱するものである。
解説:(5)が誤り。誘導加熱で渦電流が流れるのは「導電性の物体」であって,強磁性体に限らない。アルミニウムや銅のような非磁性の金属も誘導加熱できる。強磁性体の場合は渦電流損に加えてヒステリシス損も生じるので発熱しやすい,というだけである。対象を強磁性体に限定している点が誤り。 (1) 抵抗加熱はジュール熱I²Rを使う。電熱線がこれにあたる。正しい。 (2) アーク加熱には,被加熱物自体を電極の一方にする直接式と,アークの熱を放射で伝える間接式がある。正しい。 (3) 波長が長いほど「遠」赤外である。遠赤外ヒータの最大放射束の波長(数μm)は,赤外電球(1μm前後)より長い。正しい。 (4) 誘電加熱は交番電界の中で誘電体の分子が振られることによる誘電損で発熱させる。電子レンジがこれである。正しい。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 機械 問12
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問267.次の文章は,電気通信に関する記述である。 電気通信において,信号に変換された情報を伝える媒体を伝送路と呼ぶ。伝送路などから混入し,送りたい信号を変化させてしまうことがある不要な成分を(ア)という。 身近な通信手段の一つとして電話がある。地域間をまたがる電話網において多数の通話を効率的に中継するために,1本の伝送路を用いて同時に多数の通話を伝送する技術を(イ)という。 無線通信では,送りたい情報を信号波と呼ばれる電気信号に変換した後,送信機によって,周波数のより高い搬送波と呼ばれる信号と合成し,(ウ)を作る。(ウ)を作り出したり,受信機において(ウ)から信号波を取り出す方式はいくつかある。 アナログ信号をディジタル信号に変換するA-D変換においては,アナログ信号の最高周波数に対して,その2倍以上の周波数で(エ)を行えば,(エ)された信号から元のアナログ信号を再現できる。これを(エ)定理という。 画像や音声,ビデオなどの情報をそのまま記録・伝送しようとすると,データのサイズが大きくなるために,データの(オ)が行われる。静止画像の代表的な(オ)方法としてJPEGという国際標準規格がある。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ) / (オ)」の順に示す。
- 1.雑音(ノイズ) / 輻輳 / 正弦波 / 標本化 / 圧縮
- 2.側波帯 / 多重化 / 変調波 / 標本化 / 伸長
- 3.雑音(ノイズ) / 多重化 / 変調波 / 標本化 / 圧縮
- 4.雑音(ノイズ) / 多重化 / 変調波 / 量子化 / 伸長
- 5.側波帯 / 輻輳 / 正弦波 / 量子化 / 圧縮
正解:3.雑音(ノイズ) / 多重化 / 変調波 / 標本化 / 圧縮
解説:(ア) 伝送路から混入して信号を乱す不要な成分は雑音(ノイズ)である。側波帯は変調によって搬送波の上下にできる周波数帯のことで,不要成分ではない。 (イ) 1本の伝送路で多数の通話を同時に運ぶ技術が多重化である。輻輳は回線が混み合って通じにくくなる状態を指す言葉で,技術の名前ではない。 (ウ) 信号波と搬送波を合成してできる波が変調波である。 (エ) 標本化定理(サンプリング定理)は,最高周波数の2倍を超える周波数で標本化すれば元の波形を復元できるというもの。量子化は標本化した値を段階に丸める次の処理で,2倍という条件が出てくるのは標本化のほうである。 (オ) データのサイズを小さくするのが圧縮で,JPEGは静止画の代表的な圧縮方式。伸長は圧縮したものを元に戻す逆の処理である。 答(3)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 機械 問13
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問268.次の文章は,メカトロニクスの概要と構成要素に関する記述である。 メカトロニクスは(ア)技術,(イ)技術,情報技術を統合した技術である。これにより,メカニズム(機構)によってつくられた従来の(ア)に,マイクロコンピュータなどの(イ)部品を組み込んで,高性能で多機能な機械装置が実現できる。 メカトロニクス製品の構成要素には,(ウ),(エ),(オ)及びインタフェースがある。(ウ)は,機械の圧力,力,速度,加速度,温度などの物理量を計測する。(エ)は,電気,油圧,空気圧などのエネルギーを機械的な動きに変換する。(オ)は,(ウ)で計測した情報を処理して(エ)への指令を生成する制御装置としての役割を果たす。インタフェースは,(ウ)や(エ)の扱う電気信号と(オ)が処理できるディジタル信号との変換を担当する。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ) / (オ)」の順に示す。
- 1.機械 / 電子 / アクチュエータ / ネットワーク / センサ
- 2.電子 / 機械 / センサ / アクチュエータ / コンピュータ
- 3.電子 / 機械 / コンピュータ / センサ / アクチュエータ
- 4.機械 / 電子 / センサ / アクチュエータ / コンピュータ
- 5.機械 / 電子 / センサ / ネットワーク / アクチュエータ
正解:4.機械 / 電子 / センサ / アクチュエータ / コンピュータ
解説:メカトロニクス(mechatronics)という語自体が mechanics(機械)と electronics(電子)を合わせたものである。本文も「メカニズム(機構)によってつくられた従来の(ア)に,マイクロコンピュータなどの(イ)部品を組み込んで」と書いているので,(ア)が機械,(イ)が電子と決まる。 (ウ) 圧力・力・速度・加速度・温度といった物理量を計測するのはセンサ。 (エ) 電気・油圧・空気圧のエネルギーを機械的な動きに変えるのはアクチュエータ。 (オ) センサの情報を処理してアクチュエータへ指令を出す制御装置はコンピュータ。 答(4)。 センサ→コンピュータ→アクチュエータという情報の流れと,その間をつなぐインタフェース(A-D/D-A変換)という構成で覚えるとよい。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 機械 問14
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問269.図は,抵抗,インダクタンス,キャパシタンスで構成されたRLC回路である。入力電圧V̇_iに対し,抵抗RとインダクタンスLを直列に通したあと,キャパシタンスCの両端から出力電圧V̇_oを取り出す。次の問に答えよ。 〔小問(a)〕 図において,入力電圧V̇_iに対する出力電圧V̇_oの伝達関数G(jω)(=V̇_o/V̇_i)を求め,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

- 1.1/(1+ω²LC+jωCR)
- 2.1/(1−ω²LC+jωCR)
- 3.√(LC)/(1+ω²LC+jωCR)
- 4.√(LC)/(1−ω²LC+jωCR)
- 5.ω²LC/(ω²LC−1−jωCR)
正解:2.1/(1−ω²LC+jωCR)
解説:出力はCの両端から取り出すので,R・L・Cの直列回路の分圧と同じ形になる。 G(jω)=Z_C/(R+jωL+Z_C),ただし Z_C=1/(jωC)。 分母・分子に jωC を掛けると G(jω)=1/(jωCR+(jω)²LC+1)=1/(1−ω²LC+jωCR)。 (jω)²=−ω² なので符号が負になる点が要点である。答(2)。 伝達関数は無次元でなければならないので,√(LC)が分子にある(3)(4)は次元が合わずその時点で消える。また ω→0 で G→1(直流ではCが開放でRとLに電圧降下が無い)にならない式も違うので,(5)も消える。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 機械 問15(a)
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問270.図は,抵抗,インダクタンス,キャパシタンスで構成されたRLC回路である。入力電圧V̇_iに対し,抵抗RとインダクタンスLを直列に通したあと,キャパシタンスCの両端から出力電圧V̇_oを取り出す。次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 図において,R=1 Ω,L=0.01 H,C=100 μFとした場合,(a)で求めた伝達関数を表すボード線図(ゲイン特性図)として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 (小問(a)より,伝達関数は G(jω)=1/(1−ω²LC+jωCR) である。) 選択肢は原本から切り出したゲイン特性図で示す(下の説明は補助)。

- 1.低い周波数で−20 dB程度から始まり,1 000 rad/sで約20 dBに山を作る図

- 2.低い周波数で−20 dB程度から始まり,1 000 rad/sで40 dBの鋭い山を作る図

- 3.低い周波数で−20 dB程度から始まり,300 rad/s付近(100と1 000 rad/sの中間)に約20 dBの山があって以後下がる図

- 4.低い周波数で0 dBの平らな線が続き,1 000 rad/sで約20 dBの山を作ってから急に下がる図

- 5.低い周波数で0 dBの平らな線が続き,1 000 rad/sから山を作らずに下がる図

正解:4.低い周波数で0 dBの平らな線が続き,1 000 rad/sで約20 dBの山を作ってから急に下がる図
解説:3つの点を確かめれば1つに絞れる。 【低い周波数】ω→0で G→1/1=1 なので 0 dB。低域が0 dBで平らになるのは(4)と(5)だけで,−20 dBから始まる(1)(2)(3)はここで消える。 【山の位置】分母の実部が0になるのは 1−ω²LC=0 のときで ω=1/√(LC)=1/√(0.01×100×10⁻⁶)=1/√(10⁻⁶)=1 000 rad/s。 【山の高さ】そのとき G=1/(jωCR) だから |G|=1/(1 000×100×10⁻⁶×1)=1/0.1=10 → 20 log₁₀10=20 dB。 1 000 rad/sに約20 dBの山ができるので(4)。(5)は山が無く,これは共振しない場合の形である。答(4)。 R=1 Ωが小さいために共振が鋭く出る。Rを大きくすると山は低くなり(5)の形に近づく。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 機械 問15(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 - 1.低い周波数で−20 dB程度から始まり,1 000 rad/sで約20 dBに山を作る図
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問271.図1は,IGBTを用いた単相ブリッジ接続の電圧形インバータを示す。直流電圧E_d[V]は,一定値と見なせる。出力端子には,インダクタンスL[H]で抵抗値R[Ω]の誘導性負荷が接続されている。この電圧形インバータの出力電圧v_0,出力電流i_0が図2のようになった。インバータの動作モードを図2に示す①〜④として本モードは周期T[s]で繰り返されるものとする。なお,上下スイッチの短絡を防ぐデッドタイムは考慮しない。次の問に答えよ。 〔小問(a)〕 図2に示した区間①〜④において電流が流れているデバイスの組合せとして正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「① / ② / ③ / ④」の順に示す。

- 1.D₂−D₃ / Q₂−Q₃ / D₁−D₄ / Q₁−Q₄
- 2.D₁−D₄ / Q₁−Q₄ / D₂−D₃ / Q₂−Q₃
- 3.Q₁−Q₄ / Q₁−Q₄ / Q₂−Q₃ / Q₂−Q₃
- 4.Q₁−D₃ / Q₁−Q₄ / Q₂−D₄ / Q₂−Q₃
- 5.Q₂−Q₃ / Q₂−Q₃ / Q₁−Q₄ / Q₁−Q₄
正解:2.D₁−D₄ / Q₁−Q₄ / D₂−D₃ / Q₂−Q₃
解説:出力電圧v_0の符号と出力電流i_0の符号を組にして読む。誘導性負荷なので電圧が切り替わっても電流はすぐには向きを変えず,その間はダイオードが電流を受け持つ。 【区間①】v_0=+E_d,i_0<0。電圧と電流の向きが逆なので,電流は負荷から電源へ戻っている。この向きに流せるのは還流ダイオードのD₁とD₄。 【区間②】v_0=+E_d,i_0>0。電圧と電流が同じ向きで電源から負荷へ電力が流れるので,Q₁とQ₄が導通する。 【区間③】v_0=−E_d,i_0>0。また向きが逆なのでD₂とD₃が受け持つ。 【区間④】v_0=−E_d,i_0<0。同じ向きなのでQ₂とQ₃が導通する。 答(2)。 「電圧と電流の符号が同じならトランジスタ,違えばダイオード」と押さえると,(3)や(5)のようにダイオードが1つも出てこない組合せは誘導性負荷ではありえないと分かる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 機械 問16(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問272.図1は,IGBTを用いた単相ブリッジ接続の電圧形インバータを示す。直流電圧E_d[V]は,一定値と見なせる。出力端子には,インダクタンスL[H]で抵抗値R[Ω]の誘導性負荷が接続されている。この電圧形インバータの出力電圧v_0,出力電流i_0が図2のようになった。インバータの動作モードを図2に示す①〜④として本モードは周期T[s]で繰り返されるものとする。なお,上下スイッチの短絡を防ぐデッドタイムは考慮しない。次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 電源電圧E_dが100 V,インダクタンスLを2 mHとし,抵抗Rを1 Ωとすると,区間①②の電流は−I_p[A]からI_p[A]まで時定数τ[s]で増加する。τに最も近い値を次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

- 1.0.001
- 2.0.002
- 3.0.003 2
- 4.0.006 3
- 5.0.02
正解:2.0.002
解説:抵抗とインダクタンスが直列につながった回路の電流は,時定数 τ=L/R で指数関数的に変化する。数値を入れると τ=2×10⁻³/1=0.002 s。答(2)。 電源電圧E_d=100 Vは時定数には関係しない。時定数を決めるのはLとRだけで,E_dは最終的に落ち着く電流の大きさ(E_d/R)のほうに効く。 なお時定数はτ=L/RであってR/Lではない。逆にすると1/0.002=500となり選択肢に無いので気づける。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 機械 問16(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問273.【問17と問18は選択問題です。どちらか一方を選んで解答します(本試験では両方解答すると採点されません)。】 どの方向にも光度が等しい均等放射の点光源がある。この点光源の全光束は3 000 lmである。この点光源を図のように配置した。水平面から点光源までの高さは2 mであり,点光源の直下の点AとBとの距離は1.5 mである。次の問に答えよ。 〔小問(a)〕 この点光源の平均光度[cd]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

- 1.191
- 2.239
- 3.318
- 4.477
- 5.955
正解:2.239
解説:光度は,単位立体角当たりに出る光束のことである。どの方向にも光度が等しい均等放射の点光源なら,全光束Fは全立体角4π[sr]に均等に配られるので I=F/(4π)=3 000/(4×3.141 6)=3 000/12.566≒238.7≒239 cd。答(2)。 全立体角は4πであって2πでも1でもない。2πで割ると477 cd((4)),πで割ると955 cd((5))になるので,どの立体角で割るかがこの問題の分かれ目である。半球にしか光が出ない場合は2πで割るが,この問題は「どの方向にも」なので全球の4πを使う。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 機械 問17(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問274.【問17と問18は選択問題です。どちらか一方を選んで解答します(本試験では両方解答すると採点されません)。】 どの方向にも光度が等しい均等放射の点光源がある。この点光源の全光束は3 000 lmである。この点光源を図のように配置した。水平面から点光源までの高さは2 mであり,点光源の直下の点AとBとの距離は1.5 mである。次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 水平面B点における水平面照度の値[lx]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 (小問(a)より,この点光源の平均光度は約239 cdである。)

- 1.10
- 2.24
- 3.31
- 4.61
- 5.122
正解:3.31
解説:水平面照度は,距離の逆2乗の法則に入射角の余弦を掛けた E=(I/r²)cosθ で求める(θは水平面の法線=鉛直方向と,光の入射方向とのなす角)。 点光源からB点までの距離は,高さ2 mと水平距離1.5 mの直角三角形の斜辺だから r=√(2²+1.5²)=√6.25=2.5 m。 入射角の余弦は,鉛直方向の成分を斜辺で割って cosθ=2/2.5=0.8。 したがって E=(238.7/2.5²)×0.8=(238.7/6.25)×0.8=38.19×0.8≒30.6≒31 lx。答(3)。 cosθを掛け忘れると38 lx,rを2 mや1.5 mと取り違えると別の値になる。3-4-5の直角三角形の相似(1.5:2:2.5)になっているので,cosθ=0.8,sinθ=0.6と暗算できる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 機械 問17(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問275.【問17と問18は選択問題です。どちらか一方を選んで解答します(本試験では両方解答すると採点されません)。】 30件分の使用電力量のデータ処理について,次の問に答えよ。 〔小問(a)〕 図1は,30件分の使用電力量の中から最大値と30件分の平均値を出力する一つのプログラムの流れ図を示す。図1中の(ア)〜(エ)に当てはまる処理として,正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ)」の順に示す。

- 1.t←d[1] / 0 / d[i]<s / s←d[i]
- 2.t←0 / 2 / d[i]>s / s←d[i]
- 3.t←d[1] / 2 / d[i]<s / d[i]←s
- 4.t←d[1] / 2 / d[i]>s / s←d[i]
- 5.t←0 / 0 / d[i]<s / d[i]←s
正解:4.t←d[1] / 2 / d[i]>s / s←d[i]
解説:(ア)(イ) 初期化とループの開始値は組で考える。直前に s←d[1] として最大値の候補に1件目を入れているので,合計tも1件目を入れて t←d[1] とし,ループは2件目から回すのが筋が通る。逆に t←0 とするなら i は1から回さなければならない。選択肢のうち組として矛盾がないのは (t←d[1], 2) の(3)(4)だけで,(2)は t←0 なのに i を2から回すのでd[1]が合計に入らず,(1)(5)は i の開始値が0で配列d[1]〜d[30]の範囲から外れる。 (ウ)(エ) 求めているのは最大値なので,「今の候補sより大きい値が来たら候補を入れ替える」=条件は d[i]>s,処理は s←d[i]。(3)は条件が d[i]<s(最小値を探す形)で,しかも処理が d[i]←s と配列のほうを書き換えてしまうので誤り。 答(4)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 機械 問18(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問276.【問17と問18は選択問題です。どちらか一方を選んで解答します(本試験では両方解答すると採点されません)。】 30件分の使用電力量のデータ処理について,次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 図2は,30件の使用電力量を大きい順(降順)に並べ替える一つのプログラムの流れ図を示す。図2中の(オ)〜(キ)に当てはまる処理として,正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。ただし,wは一時的な退避用の変数と考えよ。 選択肢は「(オ) / (カ) / (キ)」の順に示す。

- 1.d[i]<d[j] / d[j]←d[i] / d[j]←w
- 2.d[i]<d[j] / d[i]←d[j] / d[j]←w
- 3.d[i]<d[j] / d[j]←d[i] / d[i]←w
- 4.d[i]>d[j] / d[i]←d[j] / d[j]←w
- 5.d[i]>d[j] / d[j]←d[i] / d[i]←w
正解:2.d[i]<d[j] / d[i]←d[j] / d[j]←w
解説:(オ) 大きい順(降順)に並べるので,前のほう(添字の小さいほう)に大きい値が来ていなければならない。i<j の関係で d[i] が d[j] より小さければ順序が逆なので入れ替える。条件は d[i]<d[j]。 (カ)(キ) 2つの値の入れ替えは,退避用の変数を使って次の3段階で行う。 1. w←d[i](図2に書かれている) 2. d[i]←d[j]((カ)) 3. d[j]←w((キ)) (1)や(3)のように2段階目で d[j]←d[i] としてしまうと,d[i]の値がd[j]に上書きされて両方が同じ値になり,元のd[j]の値が失われる。退避したwを最後にどちらへ戻すかも含め,順序が決まっている。 答(2)。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 機械 問18(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問277.次の文章は,直流電動機の運転に関する記述である。 分巻電動機では始動時の過電流を防止するために始動抵抗が (ア) 回路に直列に接続されている。 直流電動機の速度制御法には界磁制御法・抵抗制御法・電圧制御法がある。静止レオナード方式は (イ) 制御法の一種であり,主に他励電動機に用いられ,広範囲の速度制御ができるという利点がある。 直流電動機の回転の向きを変えることを逆転といい,一般的には,応答が速い (ウ) 電流の向きを変える方法が用いられている。 電車が勾配を下るような場合に,電動機を発電機として運転し,電車のもつ運動エネルギーを電源に送り返す方法を (エ) 制動という。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.界磁 / 抵抗 / 界磁 / 発電
- 2.界磁 / 抵抗 / 電機子 / 発電
- 3.界磁 / 電圧 / 界磁 / 回生
- 4.電機子 / 電圧 / 電機子 / 回生
- 5.電機子 / 電圧 / 界磁 / 回生
正解:4.電機子 / 電圧 / 電機子 / 回生
解説:(ア) 始動の瞬間は回転していないので逆起電力が零で,電機子には定格の何倍もの電流が流れる。これを抑えるために始動抵抗は電機子回路に直列に入れる。界磁回路に入れても電機子電流は抑えられない。 (イ) 静止レオナード方式は,サイリスタなどの静止形の変換器で電機子に加える直流電圧を変えるもの。したがって電圧制御法の一種である。 (ウ) 逆転させるには電機子電流か界磁電流のどちらかの向きを反転させればよいが,界磁回路はインダクタンスが大きく電流の向きがすぐには変わらない。応答が速いのは電機子電流のほうである。 (エ) 電動機を発電機として働かせ,得た電力を電源へ返す制動が回生制動である。発電制動は同じく発電機として働かせるが,電力を抵抗で熱に捨てる方式で,電源に送り返さない。 電機子/電圧/電機子/回生となり答(4)。 (ウ)を界磁とすると(5)を選ぶ。界磁を反転させても逆転はできるが,時間がかかるうえ界磁を弱める過程で無励磁に近づき電機子電流が過大になる危険がある。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 機械 問1
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問278.Δ結線された三相誘導電動機がある。この電動機に対し,Δ結線の状態で拘束試験を実施したところ,下表の結果が得られた。この電動機をY結線に切り替え,220 Vの三相交流電源に接続して始動するときの始動電流の値[A]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,磁気飽和による漏れリアクタンスの低下は無視できるものとする。

- 1.15.3
- 2.26.6
- 3.46.0
- 4.79.8
- 5.138
正解:1.15.3
解説:まず拘束試験の結果から巻線1相分のインピーダンスを出す。Δ結線では,1相分にかかる電圧は線間電圧そのままの43.0 V,1相分に流れる電流は線電流の1/√3 で 9.00/√3≒5.196 A。 したがって1相分のインピーダンスは 43.0/5.196≒8.28 Ω。 つぎにY結線で220 Vにつなぐ。Y結線では1相分にかかるのは相電圧なので 220/√3≒127.0 V, Y結線では線電流=相電流だから 127.0/8.28≒15.3 A。答(1)。 Δ結線のまま220 Vにつないだときの線電流は 9.00×(220/43.0)≒46.0 A で,これが(3)である。Y結線にするとその 1/3 になる(15.3≒46.0/3)というのが,Y-Δ始動で始動電流を1/3に抑えられる理由そのものである。(2)の26.6は46.0を√3で割った値で,1/3ではなく1/√3にしてしまった場合。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 機械 問2
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問279.次の文章は,三相巻線形誘導電動機の構造に関する記述である。 三相巻線形誘導電動機は, (ア) を作る固定子と回転する部分の巻線形回転子で構成される。 固定子は, (イ) を円形又は扇形にスロットとともに打ち抜いて,必要な枚数積み重ねて積層鉄心を構成し,その内側に設けられたスロットに巻線を納め,結線して三相巻線とすることにより作られる。 一方,巻線形回転子は,積層鉄心を構成し,その外側に設けられたスロットに巻線を納め,結線して三相巻線とすることにより作られる。始動時には高い電圧にさらされることや,大きな電流が流れることがあるので,回転子の巻線には,耐熱性や絶縁性に優れた絶縁電線が用いられる。一般的に,小出力用では,ホルマール線や (ウ) などの丸線が,大出力用では, (エ) の平角銅線が用いられる。三相巻線は,軸上に絶縁して設けた3個のスリップリングに接続し,ブラシを通して外部(静止部)の端子に接続されている。この端子に可変抵抗器を接続することにより, (オ) を改善したり,速度制御をすることができる。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.回転磁界 / 高張力鋼板 / ビニル線 / エナメル線 / 効率
- 2.回転磁界 / 電磁鋼板 / ビニル線 / エナメル線 / 始動特性
- 3.電磁力 / 電磁鋼板 / ビニル線 / エナメル線 / 効率
- 4.電磁力 / 高張力鋼板 / ポリエステル線 / ガラス巻線 / 効率
- 5.回転磁界 / 電磁鋼板 / ポリエステル線 / ガラス巻線 / 始動特性
正解:5.回転磁界 / 電磁鋼板 / ポリエステル線 / ガラス巻線 / 始動特性
解説:(ア) 三相巻線に三相交流を流すと回転磁界ができ,これが回転子に電流を誘導して回す。誘導電動機の原理そのものである。 (イ) 鉄心は渦電流損を抑えるため薄い電磁鋼板(けい素鋼板)を積み重ねて作る。高張力鋼板は構造材で磁気回路には使わない。 (ウ)(エ) 回転子巻線には耐熱性・絶縁性の高い電線が要る。小出力の丸線ではホルマール線やポリエステル線,大出力の平角銅線ではガラス巻線が使われる。ビニル線やエナメル線は耐熱性が足りない。 (オ) スリップリングを通して二次側に可変抵抗器を入れられるのが巻線形の特長で,二次抵抗を大きくすると比例推移により最大トルクの生じる滑りが大きいほうへ移る。その結果,始動時のトルクが大きくなり始動電流も抑えられる=始動特性が改善する。抵抗で熱を捨てるので効率はむしろ悪くなる。 回転磁界/電磁鋼板/ポリエステル線/ガラス巻線/始動特性となり答(5)。 (オ)を効率とするのは,二次抵抗を入れる目的を取り違えている。抵抗を挿入して良くなるのは始動特性であって効率ではない。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 機械 問3
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問280.次の文章は,三相同期発電機の並行運転に関する記述である。 ある母線に同期発電機Aを接続して運転しているとき,同じ母線に同期発電機Bを並列に接続するには,同期発電機A,Bの (ア) の大きさが等しくそれらの位相が一致していることが必要である。 (ア) の大きさを等しくするにはBの (イ) 電流を,位相を一致させるにはBの原動機の (ウ) を調整する。位相が一致しているかどうかの確認には (エ) が用いられる。 並行運転中に両発電機間で (ア) の位相が等しく大きさが異なるとき,両発電機間を (オ) 横流が循環する。これは電機子巻線の抵抗損を増加させ,巻線を加熱させる原因となる。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.起電力 / 界磁 / 極数 / 位相検定器 / 有効
- 2.起電力 / 界磁 / 回転速度 / 同期検定器 / 無効
- 3.起電力 / 電機子 / 極数 / 位相検定器 / 無効
- 4.有効電力 / 界磁 / 回転速度 / 位相検定器 / 有効
- 5.有効電力 / 電機子 / 極数 / 同期検定器 / 無効
正解:2.起電力 / 界磁 / 回転速度 / 同期検定器 / 無効
解説:(ア) 並行運転の条件は,起電力の大きさ・位相・周波数・波形が一致していること。「大きさが等しく位相が一致」と書かれているので入るのは起電力である。有効電力は並列にしたあとに分担が決まる量で,つなぐ前の条件ではない。 (イ) 起電力の大きさは磁束で決まるので,界磁電流で調整する。 (ウ) 位相(と周波数)は回転速度で決まるので,原動機の回転速度を調整する。極数は機械の構造で決まっていて運転中に変えられない。 (エ) 位相が合った瞬間を知らせる計器が同期検定器(シンクロスコープ)である。 (オ) 起電力の位相が同じで大きさだけ違うと,その差の電圧が2台の内部インピーダンス(ほぼリアクタンス)に加わる。リアクタンスに流れる電流は電圧より90°遅れるので,起電力に対しては無効分となり,無効横流が循環する。 起電力/界磁/回転速度/同期検定器/無効となり答(2)。 位相が違って大きさが同じときに流れるのは有効横流(同期化電流)で,遅れている機を進ませ進んでいる機を遅らせるように働く。どちらがずれているかで横流の種類が変わる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 機械 問4
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問281.定格出力1 500 kV·A,定格電圧3 300 Vの三相同期発電機がある。無負荷時に定格電圧となる界磁電流に対する三相短絡電流(持続短絡電流)は,310 Aであった。この同期発電機の短絡比の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.0.488
- 2.0.847
- 3.1.18
- 4.1.47
- 5.2.05
正解:3.1.18
解説:短絡比は「無負荷で定格電圧を出す界磁電流のときの三相短絡電流」を「定格電流」で割った値である。したがって先に定格電流を出す。 I_n=1 500×10³/(√3×3 300)≒262 A。 よって K_s=310/262≒1.18。答(3)。 三相の皮相電力は S=√3VI なので,定格電流は √3 で割って求める。ここで √3 を掛けてしまうと 1 500×10³×√3/3 300≒787 A となり,短絡比が0.39付近になって選択肢から外れる。 短絡比は同期インピーダンス(単位法)の逆数でもある。水車発電機は0.9〜1.2程度,タービン発電機は0.5〜0.7程度で,短絡比が大きいほど電機子反作用が小さく電圧変動率も小さい代わりに機械が大きくなる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 機械 問5
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問282.ステッピングモータに関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.ステッピングモータは,パルスが送られるたびに定められた角度を1ステップとして回転する。
- 2.ステッピングモータは,送られてきたパルスの周波数に比例する回転速度で回転し,入力パルスを停止すれば回転子も停止する。
- 3.ステッピングモータは,負荷に対して始動トルクが大きく,つねに入力パルスと同期して始動できるが,過大な負荷が加わると脱調・停止してしまう場合がある。
- 4.ステッピングモータには,永久磁石形,可変リラクタンス形,ハイブリッド形などがある。永久磁石を用いない可変リラクタンス形ステッピングモータでは,無通電状態でも回転子位置を保持する力が働く特徴がある。
- 5.ステッピングモータは,回転角度センサを用いなくても,1ステップごとの位置制御ができる特徴がある。プリンタやスキャナなどのコンピュータ周辺装置や,各種検査装置,製造装置など,様々な用途に利用されている。
正解:4.ステッピングモータには,永久磁石形,可変リラクタンス形,ハイブリッド形などがある。永久磁石を用いない可変リラクタンス形ステッピングモータでは,無通電状態でも回転子位置を保持する力が働く特徴がある。
解説:無通電のまま回転子の位置を保つ力(ディテントトルク)は,永久磁石と固定子の鉄心の間の磁気吸引力で生じる。可変リラクタンス形は名前のとおり永久磁石を持たず,鉄心のリラクタンス(磁気抵抗)の変化だけでトルクを出す形式なので,通電をやめると保持する力が働かない。したがって(4)が誤りで,これが答になる。 無通電でも保持力があるのは永久磁石形とハイブリッド形である。 他の記述を確かめる。(1)1パルスで決められたステップ角だけ回るのがこのモータの定義。(2)回転速度はパルス周波数に比例し,パルスを止めれば止まる。(3)始動トルクは大きいが,負荷が大きすぎるとパルスに追随できなくなり脱調する。(5)入力パルス数がそのまま回転角になるので,角度センサなしの開ループで位置決めができる。これがプリンタなどで使われる理由である。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 機械 問6
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問283.電源電圧一定の下,トルク一定の負荷を負って回転している各種電動機の性質に関する記述として,正しいものと誤りのものの組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 (ア) 巻線形誘導電動機の二次抵抗を大きくすると,滑りは増加する。 (イ) 力率1.0で運転している同期電動機の界磁電流を小さくすると,電機子電流の位相は電源電圧に対し,進みとなる。 (ウ) 他励直流電動機の界磁電流を大きくすると,回転速度は上昇する。 (エ) かご形誘導電動機の電源周波数を高くすると励磁電流は増加する。
- 1.誤り / 誤り / 正しい / 正しい
- 2.正しい / 正しい / 誤り / 誤り
- 3.誤り / 正しい / 正しい / 正しい
- 4.正しい / 誤り / 誤り / 正しい
- 5.正しい / 誤り / 誤り / 誤り
正解:5.正しい / 誤り / 誤り / 誤り
解説:(ア) 正しい。巻線形誘導電動機では,トルクが同じなら二次抵抗と滑りの比 r₂/s が一定に保たれる(比例推移)。二次抵抗を大きくすれば滑りも同じ割合で大きくなる。 (イ) 誤り。同期電動機の位相特性(V曲線)では,力率1.0の点から界磁電流を増やす(過励磁)と電機子電流は進み,減らす(不足励磁)と遅れになる。小さくしたのだから遅れである。 (ウ) 誤り。他励直流電動機の回転速度は N=(V−I_a R_a)/(kΦ) で,磁束Φに反比例する。界磁電流を大きくすればΦが増えるので回転速度は低下する。界磁を弱めて速度を上げるのが弱め界磁制御である。 (エ) 誤り。電圧を一定にしたまま周波数を高くすると,磁束は Φ∝V/f で減る。励磁電流はこの磁束を作る電流なので減少する。励磁回路のインピーダンスが ωL で大きくなる,と考えても同じ結論になる。 正しい/誤り/誤り/誤りとなり答(5)。 (ア)だけが正しい,という形である。(イ)(ウ)は「増やしたらどうなるか」の向きを取り違えやすいので,それぞれ V曲線と N=(V−I_aR_a)/(kΦ) を思い出して確かめるとよい。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 機械 問7
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問284.単相変圧器の一次側に電流計,電圧計及び電力計を接続して,短絡試験を行う。二次側を短絡し,一次側に定格周波数の電圧を供給し,電流計が40 Aを示すように一次側の電圧を調整したところ,電圧計は80 V,電力計は1 000 Wを示した。この変圧器の一次側からみた漏れリアクタンスの値[Ω]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,変圧器の励磁回路のインピーダンスは無視し,電流計,電圧計及び電力計は理想的な計器であるものとする。
- 1.0.63
- 2.1.38
- 3.1.90
- 4.2.00
- 5.2.10
正解:3.1.90
解説:短絡試験では二次側を短絡しているので,測っているのは巻線のインピーダンス(抵抗と漏れリアクタンスの直列)だけになる。 インピーダンスの大きさは電圧計と電流計から Z=80/40=2.00 Ω。 抵抗分は電力計から r=P/I²=1 000/40²=0.625 Ω。 漏れリアクタンスは直角三角形の残りの辺なので x=√(Z²−r²)=√(2.00²−0.625²)=√3.609≒1.90 Ω。答(3)。 (4)の2.00はインピーダンスの大きさそのもの,(1)の0.63は抵抗分である。求めるのはリアクタンスなので,二乗して引いて平方根を取る一手間が要る。 なお電力計が示す1 000 Wは巻線の銅損に相当する。無負荷試験の電力計が鉄損を示すのと対になっている。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 機械 問8
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問285.いろいろな変圧器に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.単巻変圧器は,一つの巻線の一部から端子が出ており,巻線の共通部分を分路巻線,共通でない部分を直列巻線という。三相結線にして電力系統の電圧変成などに用いられる。
- 2.単相変圧器3台をΔ−Δ結線として三相給電しているとき,故障等により1台を取り除いて残りの2台で同じ電圧のまま給電する方式をV結線方式という。V結線にすると変圧器の利用率はおよそ0.866倍に減少する。
- 3.スコット結線変圧器は,M変圧器,T変圧器と呼ばれる単相変圧器2台を用いる。M変圧器の中央タップに片端子を接続したT変圧器の途中の端子とM変圧器の両端の端子を三相電源の一次側入力端子とする。二次側端子からは位相差180度の二つの単相電源が得られる。この変圧器は,電気鉄道の給電などに用いられる。
- 4.計器用変成器は,送配電系統等の高電圧・大電流を低電圧・小電流に変成して指示計器にて計測するためなどに用いられる。このうち,計器用変圧器は,変圧比が1より大きく,定格二次電圧は一般に,110 V又は110/√3 Vに統一されている。
- 5.計器用変成器のうち,変流器は,一次巻線の巻数が少なく,1本の導体を鉄心に貫通させた貫通形と呼ばれるものがある。二次側を開放したままで一次電流を流すと一次電流が全て励磁電流となり,二次端子には高電圧が発生するので,電流計を接続するなど短絡状態で使用する必要がある。
正解:3.スコット結線変圧器は,M変圧器,T変圧器と呼ばれる単相変圧器2台を用いる。M変圧器の中央タップに片端子を接続したT変圧器の途中の端子とM変圧器の両端の端子を三相電源の一次側入力端子とする。二次側端子からは位相差180度の二つの単相電源が得られる。この変圧器は,電気鉄道の給電などに用いられる。
解説:スコット結線変圧器は,三相を二つの単相に変換する変圧器である。T変圧器はM変圧器の中央タップから立ち上げて巻数比を √3/2 にしてあり,これによって二次側に得られる二つの単相電源の位相差は90度になる。「位相差180度」とする(3)が誤りで,これが答になる。 位相差が90度だからこそ,二つの単相負荷(電気鉄道のき電区間)に振り分けたときに三相側の不平衡を小さくできる。180度では単に逆位相の同じ相であり,二相にはならない。 他の記述を確かめる。(1)単巻変圧器の分路巻線と直列巻線の説明のとおり。(2)V結線の利用率は √3/2≒0.866。(3以外の)(4)計器用変圧器(VT)の定格二次電圧は110 Vまたは110/√3 Vに統一されている。(5)変流器(CT)の二次側を開放すると鉄心が飽和して二次に高電圧が現れ危険なので,使用中は必ず短絡か計器を接続しておく。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 機械 問9
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問286.図1は直流チョッパ回路の基本構成図を示している。降圧チョッパを構成するデバイスを図2より選んで回路を構成したい。(ア)〜(ウ)に入るデバイスの組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,図2に示す図記号の向きは任意に変更できるものとする。

- 1.B / A / C
- 2.B / C / A
- 3.C / A / B
- 4.C / B / A
- 5.A / B / C
正解:4.C / B / A
解説:図2のデバイスは,Aがダイオード,Bがインダクタ(コイル),Cがトランジスタ(スイッチ)である。 降圧チョッパは,電源とインダクタの間にスイッチを置き,スイッチがオフの間もインダクタの電流を流し続けるための還流ダイオードを,スイッチとインダクタの接続点から入力側の負極へ向けて入れる構成をとる。 図1に当てはめると,電源側からいちばん近い(ア)がスイッチ=C,そこから出力コンデンサへ向かう直列の(イ)がインダクタ=B,接続点から下へ降りている(ウ)が還流ダイオード=Aとなる。 C/B/Aで答(4)。 (ア)にインダクタを置いた(1)(2)では,電源が常にコンデンサとつながったままでスイッチが無く,出力電圧を下げられない。(ア)にダイオードを置いた(5)も同じで,チョッパとして動作しない。 なお昇圧チョッパは,電源に直列なのがインダクタで,スイッチを接続点から下へ入れる。並びが入れ替わるだけなので,どちらが電源に直列かで見分けられる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 機械 問10
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問287.かごの質量が250 kg,定格積載質量が1 500 kgのロープ式エレベータにおいて,釣合いおもりの質量は,かごの質量に定格積載質量の40 %を加えた値とした。このエレベータで,定格積載質量を搭載したかごを一定速度100 m/minで上昇させるときに用いる電動機の出力の値[kW]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,機械効率は75 %,加減速に要する動力及びロープの質量は無視するものとする。
- 1.2.00
- 2.14.7
- 3.19.6
- 4.120
- 5.1 180
正解:3.19.6
解説:ロープ式エレベータでは,かごと釣合いおもりが滑車を挟んで綱引きをしている。電動機が持ち上げるのは両者の差だけである。 釣合いおもりの質量は 250+1 500×0.4=250+600=850 kg。 定格積載時のかご側は 250+1 500=1 750 kg。 差は 1 750−850=900 kg。 速度は 100 m/min=100/60≒1.667 m/s。 必要な機械動力は 900×9.8×1.667≒14 700 W。 機械効率75 %で割って電動機の出力は 14 700/0.75=19 600 W=19.6 kW。答(3)。 (2)の14.7は効率で割る前の値である。電動機が出す側なので,損失のぶんだけ大きくなる=効率で割る。 釣合いおもりを積載質量の40 %ぶん重くしてあるのは,満載と空かごのどちらでも差が小さくなるようにするためで,これがロープ式が省エネな理由である。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 機械 問11
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問288.次の文章は,ナトリウム−硫黄電池に関する記述である。 大規模な電力貯蔵用の二次電池として,ナトリウム−硫黄電池がある。この電池は (ア) 状態で使用されることが一般的である。 (イ) 極活性物質にナトリウム, (ウ) 極活性物質に硫黄を使用し,仕切りとなる固体電解物質には,ナトリウムイオンだけを透過する特性がある (エ) を用いている。 セル当たりの起電力は (オ) Vと低く,容量も小さいため,実際の電池では,多数のセルを直並列に接続して集合化し,モジュール電池としている。この電池は,鉛蓄電池に比べて単位質量当たりのエネルギー密度が3倍と高く,長寿命な二次電池である。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.高温 / 正 / 負 / 多孔質ポリマー / 1.2〜1.5
- 2.常温 / 正 / 負 / ベータアルミナ / 1.2〜1.5
- 3.低温 / 正 / 負 / 多孔質ポリマー / 1.2〜1.5
- 4.高温 / 負 / 正 / ベータアルミナ / 1.7〜2.1
- 5.低温 / 負 / 正 / 多孔質ポリマー / 1.7〜2.1
正解:4.高温 / 負 / 正 / ベータアルミナ / 1.7〜2.1
解説:(ア) ナトリウム−硫黄電池(NAS電池)は,ナトリウムと硫黄をどちらも溶融させて使うため,約300 ℃の高温に保って運転する。 (イ)(ウ) イオン化傾向の大きいナトリウムが電子を出す側なので負極,硫黄が電子を受け取る側なので正極である。 (エ) 仕切りにはナトリウムイオンだけを通すセラミックスであるベータアルミナを使う。多孔質ポリマーは高温に耐えられないうえ,イオンを選ぶ性質もない。 (オ) セル当たりの起電力は約2 Vで,選択肢では1.7〜2.1 Vが当てはまる。1.2〜1.5 Vはニッケル水素電池やニカド電池の値である。 高温/負/正/ベータアルミナ/1.7〜2.1となり答(4)。 (イ)(ウ)は「活性物質」という言い方に惑わされやすいが,イオン化しやすい金属のほうが負極という原則で決まる。鉛蓄電池で鉛が負極,二酸化鉛が正極なのと同じ見方でよい。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 機械 問12
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問289.文字や音声,画像などの情報を電気信号や光信号に変換してやりとりすることを電気通信といい,様々な用途や場所で利用されている。電気通信に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.通信には,通信ケーブルを伝送路として用いる有線通信と,空間を伝送路として用いる無線通信がある。通信の用途に応じて適切な方式が選択される。
- 2.電気信号に変換した情報を扱う方式として,アナログ方式とディジタル方式がある。アナログ方式は古くから使用されてきたが,ディジタル方式は,雑音(ノイズ)の影響を受けにくいことや,小型化しやすいこと,コンピュータで処理しやすいことなどから,近年では採用されることが多くなっている。
- 3.光通信の伝送路として主に用いられる光ファイバケーブルでは,入射した光信号は屈折率の異なるコアとクラッドの間で全反射しながら進んでいく。光ファイバケーブルは伝送損失が非常に少なく,無誘導のため漏話しにくいことから,長距離の伝送に適している。
- 4.無線通信に用いられる電波の伝わり方は,周波数や波長によって異なるために,通信の用途にあったものが用いられる。周波数の低い,すなわち波長の長い電波は直進性が強いために,特定の方向に向けて発信するのに適している。
- 5.データ通信における誤りの検出方法としてよく使用されるパリティチェック方式は,伝送データのビット列に対して,状態が「1」のビットの個数が奇数または偶数になるように,検査のためのビットを付け加えて送ることで,受信側で誤りを検出する方式である。
正解:4.無線通信に用いられる電波の伝わり方は,周波数や波長によって異なるために,通信の用途にあったものが用いられる。周波数の低い,すなわち波長の長い電波は直進性が強いために,特定の方向に向けて発信するのに適している。
解説:電波は波長が長いほど障害物の陰へ回り込みやすく(回折しやすく),広い範囲に届く代わりに直進性が弱い。逆に周波数が高く波長が短い電波ほど直進性が強く,パラボラアンテナなどで特定の方向へ絞って飛ばせる。「周波数の低い,すなわち波長の長い電波は直進性が強い」とする(4)は逆であり,これが答になる。 実際,長波や中波は建物の陰にも届いて遠くまで放送できるのに対し,衛星通信やレーダのように方向を絞りたい用途にはマイクロ波(周波数の高い電波)を使う。 他の記述を確かめる。(1)有線と無線の区別のとおり。(2)ディジタル方式が雑音に強いのは,波形が多少崩れても0か1かを判定し直せるため。(3)光ファイバはコア(屈折率が高い)とクラッド(低い)の境界で全反射させて光を閉じ込める。電磁誘導を受けないので漏話に強い。(5)パリティチェックの説明のとおりで,1の個数を奇数(奇数パリティ)または偶数(偶数パリティ)にそろえる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 機械 問13
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問290.次の文章は,電子機械の構成と基礎技術に関する記述である。 ディジタルカメラや自動洗濯機など我々が日常で使う機器,ロボット,生産工場の工作機械など,多くの電子機械はメカトロニクス技術によって設計・製造され,運用されている。機械にマイクロコンピュータを取り入れるようになり,メカトロニクス技術は発展してきた。 電子機械では,外界の情報や機械内部の運動状態を各種センサにより取得する。大部分のセンサ出力は電圧または電流の信号であり時間的に連続に変化する (ア) 信号である。電気,油圧,空気圧などのエネルギーを機械的な動きに変換するアクチュエータも (ア) 信号で動作するものが多い。これらの信号はコンピュータで構成される制御装置で (イ) 信号として処理するため,信号の変換器が必要となる。 (ア) 信号から (イ) 信号への変換器を (ウ) 変換器,その逆の変換器を (エ) 変換器という。センサの出力信号は (ウ) 変換器を介してコンピュータに取り込まれ,コンピュータで生成されたアクチュエータへの指令は (エ) 変換器を介してアクチュエータに送られる。その間必要に応じて信号レベルを変換する。このような,センサやアクチュエータとコンピュータとの橋渡しの機能をもつものを (オ) という。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.ディジタル / アナログ / D-A / A-D / インタフェース
- 2.アナログ / ディジタル / A-D / D-A / インタフェース
- 3.アナログ / ディジタル / A-D / D-A / ネットワーク
- 4.ディジタル / アナログ / D-A / A-D / ネットワーク
- 5.アナログ / ディジタル / D-A / A-D / インタフェース
正解:2.アナログ / ディジタル / A-D / D-A / インタフェース
解説:(ア) 「時間的に連続に変化する」と書かれているのでアナログ信号である。 (イ) コンピュータが扱えるのは離散的な値なのでディジタル信号。 (ウ) アナログからディジタルへ変換するのだから A-D変換器。 (エ) その逆なので D-A変換器。 (オ) センサやアクチュエータとコンピュータの間をつなぐ部分をインタフェースという。ネットワークは機器どうしを結ぶ通信路のことで,橋渡しの機能そのものを指す語ではない。 アナログ/ディジタル/A-D/D-A/インタフェースとなり答(2)。 (3)との違いは(オ)だけ,(5)との違いは(ウ)(エ)の向きだけである。センサ側は「取り込む」のでA-D,アクチュエータ側は「送り出す」のでD-Aと,信号の流れる向きで決まる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 機械 問14
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問291.図は,出力信号yを入力信号xに一致させるように動作するフィードバック制御系のブロック線図である。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 図において,K=5,T=0.1として,入力信号からフィードバック信号までの一巡伝達関数(開ループ伝達関数)を表す式を計算し,正しいものを次の(1)〜(5)から一つ選べ。

- 1.5/(1−jω0.1)
- 2.5/(1+jω0.1)
- 3.1/(6+jω0.1)
- 4.5/(6−jω0.1)
- 5.5/(6+jω0.1)
正解:2.5/(1+jω0.1)
解説:この系はループが二重になっている。まず内側から片付ける。 制御対象は 1/(jωT) に単位帰還(負)がかかっているので,内側の閉ループ伝達関数は (1/(jωT))/(1+1/(jωT))=1/(1+jωT)。 一巡伝達関数は,外側のループを1周する経路の伝達関数を掛け合わせたものである。経路は「制御器K → 内側の閉ループ → 帰還(係数1)」なので K×1/(1+jωT)=5/(1+jω×0.1)。答(2)。 内側の帰還を忘れて K×1/(jωT) としてしまうと,分母に定数項が出ず選択肢に無い形になる。逆に内側の帰還を外側と混ぜて K/(1+K/(jωT)) のように扱うと分母に6が出て(3)(4)(5)のような形になるが,これは外側の閉ループを作ってしまっている。問われているのは閉ループではなく一巡伝達関数である。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 機械 問15(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問292.図は,出力信号yを入力信号xに一致させるように動作するフィードバック制御系のブロック線図である。次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 (a)で求めた一巡伝達関数において,ωを変化させることで得られるベクトル軌跡はどのような曲線を描くか,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 (小問(a)より,一巡伝達関数は 5/(1+jω0.1) である。選択肢は原本から切り出した図で示す。)

- 1.実軸上5.0から始まり上半分(虚軸が正)の半円を描き,ω=10 rad/sで45°の位置を通る軌跡

- 2.実軸上0.83から始まり上半分の半円を描き,ω=60 rad/sで45°の位置を通る軌跡

- 3.実軸上5.0から始まり下半分(虚軸が負)の半円を描き,ω=10 rad/sで−45°の位置を通る軌跡

- 4.実軸上0.83から始まり下半分の半円を描き,ω=10 rad/sで−45°の位置を通る軌跡

- 5.実軸上0.83から始まり下半分の半円を描き,ω=60 rad/sで−45°の位置を通る軌跡

正解:3.実軸上5.0から始まり下半分(虚軸が負)の半円を描き,ω=10 rad/sで−45°の位置を通る軌跡
解説:一巡伝達関数 G=5/(1+j0.1ω) について,ωを0から∞まで動かしたときの値を3点だけ押さえれば形が決まる。 ω=0 のとき G=5/1=5。実軸上の5.0が出発点である。 ω=∞ のとき 分母が無限大になるので G→0。原点に収束する。 ω=10 のとき 分母は 1+j1 で,大きさ√2,偏角+45°。分母の偏角は分数では符号が反転するので G の偏角は −45°,大きさは 5/√2≒3.54。 分母が「1+虚数」の形なので,ωがどんな値でも偏角は必ず0°から−90°の間にある。したがって軌跡は実軸より下(虚軸が負)の半円になる。 出発点が5.0,下半分,ω=10で−45°を通る——この3つを満たすのは(3)である。答(3)。 上半分に描いた(1)(2)は,分母の虚数の符号を分子へ移すときに符号を反転させ忘れた場合。0.83から始まる(2)(4)(5)は,(a)で分母に6が出る形(5/6≒0.83)を選んでしまった場合に対応している。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 機械 問15(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 - 1.実軸上5.0から始まり上半分(虚軸が正)の半円を描き,ω=10 rad/sで45°の位置を通る軌跡
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問293.図1は,IGBTを用いた単相ブリッジ接続の電圧形インバータを示す。直流電圧E_d[V]は,一定値と見なせる。出力端子には,インダクタンスL[H]の誘導性負荷が接続されている。 図2は,このインバータの動作波形である。時刻t=0 sでIGBT Q₃及びQ₄のゲート信号をオフにするとともにQ₁及びQ₂のゲート信号をオンにすると,出力電圧v_aはE_d[V]となる。t=T/2[s]でQ₁及びQ₂のゲート信号をオフにするとともにQ₃及びQ₄のゲート信号をオンにすると,出力電圧v_aは−E_d[V]となる。これを周期T[s]で繰り返して方形波電圧を出力する。 このとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,デバイス(IGBT及びダイオード)での電圧降下は無視するものとする。 〔小問(a)〕 t=0 sにおいてi_a=−I_p[A]とする。時刻t=T/2[s]の直前ではQ₁及びQ₂がオンしており,出力電流は直流電源からQ₁→負荷→Q₂の経路で流れている。t=T/2[s]でIGBT Q₁及びQ₂のゲート信号をオフにするとともにQ₃及びQ₄のゲート信号をオンにした。その直後(図2で,t=T/2[s]から,出力電流が0 Aになるt=t_r[s]までの期間),出力電流が流れるデバイスとして,正しい組合せを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

- 1.Q₁,Q₂
- 2.Q₃,Q₄
- 3.D₁,D₂
- 4.D₃,D₄
- 5.Q₃,Q₄,D₁,D₂
正解:4.D₃,D₄
解説:負荷はインダクタンスなので,電流の向きは瞬時には変えられない。t=T/2 の直前に流れていた向き(Q₁→負荷→Q₂の向き)が,直後もそのまま続く。 一方で電圧のほうは瞬時に反転して −E_d になる。つまり,電流の向きは前のまま,電圧は逆向き——この状態で電流が通れるのは,Q₃・Q₄と逆並列に付けられたダイオードだけである。 実際に経路を追う。電流は負荷を出て,直流電源の正極側へ戻らなければならない。Q₄と逆並列のD₄がその向きを通す。負荷へ入る側は,直流電源の負極側から供給される必要があり,Q₃と逆並列のD₃がその向きを通す。 したがって流れるのはD₃とD₄である。答(4)。 この期間,電流は電源へ向かって流れているので,インダクタンスに蓄えられていたエネルギーが電源へ返されている(回生)。電流が零になるt=t_rを過ぎると向きが反転し,そこから先はQ₃とQ₄が電流を受け持つ。 ゲート信号をオンにしたQ₃・Q₄がすぐに電流を流すと考えて(2)を選びやすいが,スイッチは向きの合った電流しか流せない。誘導性負荷のインバータで還流ダイオードが必ず付いているのはこのためである。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 機械 問16(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問294.図1は,IGBTを用いた単相ブリッジ接続の電圧形インバータを示す。直流電圧E_d[V]は,一定値と見なせる。出力端子には,インダクタンスL[H]の誘導性負荷が接続されている。 図2は,このインバータの動作波形である。時刻t=0 sでIGBT Q₃及びQ₄のゲート信号をオフにするとともにQ₁及びQ₂のゲート信号をオンにすると,出力電圧v_aはE_d[V]となる。t=T/2[s]でQ₁及びQ₂のゲート信号をオフにするとともにQ₃及びQ₄のゲート信号をオンにすると,出力電圧v_aは−E_d[V]となる。これを周期T[s]で繰り返して方形波電圧を出力する。次の問に答えよ。 ただし,デバイス(IGBT及びダイオード)での電圧降下は無視するものとする。 〔小問(b)〕 図1の回路においてE_d=100 V,L=10 mH,T=0.02 sとする。t=0 sにおける電流値を−I_pとして,t=T/2[s]における電流値をI_pとしたとき,I_pの値[A]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

- 1.33
- 2.40
- 3.50
- 4.66
- 5.100
正解:3.50
解説:0 sから T/2 までの間,負荷にかかる電圧は一定のE_d=100 Vである。負荷はインダクタンスだけなので v=L(di/dt) より di/dt=E_d/L=100/(10×10⁻³)=10 000 A/s。 電流は一定の傾きで増えていく。これが図2の電流波形が三角波になっている理由である。 経過時間は T/2=0.02/2=0.01 s なので,電流の増加量は 10 000×0.01=100 A。 この間に電流は −I_p から +I_p へ変わるので,増加量は 2I_p にあたる。 2I_p=100 より I_p=50 A。答(3)。 増加量の100 Aをそのまま答えると(5)になる。−I_pから+I_pへの変化なので,振れ幅はI_pの2倍であることに注意する。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 機械 問16(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問295.消費電力1.00 kWのヒートポンプ式電気給湯器を6時間運転して,温度20.0 ℃,体積0.370 m³の水を加熱した。ここで用いられているヒートポンプユニットの成績係数(COP)は4.5である。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,水の比熱容量と密度は,それぞれ,4.18×10³ J/(kg·K)と1.00×10³ kg/m³とし,水の温度に関係なく一定とする。ヒートポンプ式電気給湯器の貯湯タンク,ヒートポンプユニット,配管などの加熱に必要な熱エネルギーは無視し,それらからの熱損失もないものとする。また,ヒートポンプユニットの消費電力及びCOPは,いずれも加熱の開始から終了まで一定とする。 〔小問(a)〕 このときの水の加熱に用いた熱エネルギーの値[MJ]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.21.6
- 2.48.6
- 3.72.9
- 4.81.0
- 5.97.2
正解:5.97.2
解説:まず給湯器が消費した電力量を求める。 1.00 kW×6 h=6.00 kW·h。 1 kW·h=3.6 MJ なので 6.00×3.6=21.6 MJ。 成績係数(COP)は「取り出せた熱エネルギー」÷「投入した電気エネルギー」なので,水に与えた熱は 21.6×4.5=97.2 MJ。答(5)。 (1)の21.6は投入した電気エネルギーのほうである。ヒートポンプは電気を熱に変えるのではなく,外気の熱を汲み上げて運ぶ機械なので,取り出せる熱は投入した電気よりCOP倍だけ大きくなる。ここでCOPを掛けるか割るかを取り違えると 21.6/4.5=4.8 となり,選択肢から外れる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 機械 問17(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問296.消費電力1.00 kWのヒートポンプ式電気給湯器を6時間運転して,温度20.0 ℃,体積0.370 m³の水を加熱した。ここで用いられているヒートポンプユニットの成績係数(COP)は4.5である。次の問に答えよ。 ただし,水の比熱容量と密度は,それぞれ,4.18×10³ J/(kg·K)と1.00×10³ kg/m³とし,水の温度に関係なく一定とする。ヒートポンプ式電気給湯器の貯湯タンク,ヒートポンプユニット,配管などの加熱に必要な熱エネルギーは無視し,それらからの熱損失もないものとする。また,ヒートポンプユニットの消費電力及びCOPは,いずれも加熱の開始から終了まで一定とする。 〔小問(b)〕 加熱後の水の温度[℃]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 (小問(a)より,水の加熱に用いた熱エネルギーは97.2 MJである。)
- 1.34.0
- 2.51.4
- 3.67.1
- 4.72.4
- 5.82.8
正解:5.82.8
解説:水の質量は体積と密度から 0.370×1.00×10³=370 kg。 熱量と温度上昇の関係は Q=mcΔT なので ΔT=Q/(mc)=97.2×10⁶/(370×4.18×10³)=97.2×10⁶/(1.5466×10⁶)≒62.8 K。 加熱前が20.0 ℃だったので,加熱後は 20.0+62.8=82.8 ℃。答(5)。 最後に初めの温度を足し忘れると62.8となり,どの選択肢にも一致しない。求められているのは上昇分ではなく加熱後の温度である。 なお比熱容量の単位が J/(kg·K) なので,質量は kg,熱量は J にそろえてから割る。MJ のまま割ると10⁶倍ずれる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 機械 問17(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問297.以下の論理回路について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 図1に示す論理回路の真理値表として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 (選択肢は原本から切り出した真理値表で示す。)

- 1.A=0,B=0でS₁=0,C₁=0/A=0,B=1でS₁=0,C₁=0/A=1,B=0でS₁=0,C₁=0/A=1,B=1でS₁=0,C₁=1

- 2.A=0,B=0でS₁=0,C₁=1/A=0,B=1でS₁=0,C₁=0/A=1,B=0でS₁=0,C₁=0/A=1,B=1でS₁=0,C₁=1

- 3.A=0,B=0でS₁=0,C₁=0/A=0,B=1でS₁=1,C₁=0/A=1,B=0でS₁=0,C₁=0/A=1,B=1でS₁=0,C₁=1

- 4.A=0,B=0でS₁=0,C₁=1/A=0,B=1でS₁=0,C₁=0/A=1,B=0でS₁=1,C₁=0/A=1,B=1でS₁=0,C₁=1

- 5.A=0,B=0でS₁=0,C₁=0/A=0,B=1でS₁=1,C₁=0/A=1,B=0でS₁=1,C₁=0/A=1,B=1でS₁=0,C₁=1

正解:5.A=0,B=0でS₁=0,C₁=0/A=0,B=1でS₁=1,C₁=0/A=1,B=0でS₁=1,C₁=0/A=1,B=1でS₁=0,C₁=1
解説:図1はNANDだけで組んだ回路である。順にたどる。 まず入力AとBを受けるNANDの出力を P とすると P=NAND(A,B)。 つぎの2つのNANDは,それぞれ NAND(A,P) と NAND(B,P) を出す。この2つをさらにNANDで受けたものがS₁で,整理すると S₁=A⊕B(排他的論理和)になる。 一方C₁は,Pを入力を短絡したNAND(すなわちインバータ)に通したもので C₁=NOT(P)=A·B(論理積)である。 したがって真理値表は A=0,B=0 → S₁=0,C₁=0 A=0,B=1 → S₁=1,C₁=0 A=1,B=0 → S₁=1,C₁=0 A=1,B=1 → S₁=0,C₁=1 となり答(5)。 これは1桁の2進加算を行う半加算器で,S₁が和,C₁が桁上げにあたる。0+1=1,1+1=10 という結果と一致していることを確かめられる。 S₁の列がすべて0の(1)(2)や,どちらか一方だけ1の(3)(4)は,排他的論理和になっていないので消せる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 機械 問18(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 - 1.A=0,B=0でS₁=0,C₁=0/A=0,B=1でS₁=0,C₁=0/A=1,B=0でS₁=0,C₁=0/A=1,B=1でS₁=0,C₁=1
-
問298.以下の論理回路について,次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 図1に示す論理回路を2組用いて図2に示すように接続して構成したとき,A,B及びC₀の入力に対する出力S₂及びC₂の記述として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 (小問(a)より,図1の回路は半加算器で,S₁=A⊕B,C₁=A·B である。)

- 1.A=0,B=0,C₀=0を入力したときの出力は,S₂=0,C₂=1である。
- 2.A=0,B=1,C₀=0を入力したときの出力は,S₂=1,C₂=0である。
- 3.A=1,B=0,C₀=0を入力したときの出力は,S₂=0,C₂=1である。
- 4.A=1,B=0,C₀=1を入力したときの出力は,S₂=1,C₂=0である。
- 5.A=1,B=1,C₀=1を入力したときの出力は,S₂=0,C₂=1である。
正解:2.A=0,B=1,C₀=0を入力したときの出力は,S₂=1,C₂=0である。
解説:図2は半加算器を2組つなぎ,最後に2つの桁上げをまとめた全加算器である。1組目でAとBを足してS₁とC₁を作り,2組目でS₁とC₀を足してS₂と2つ目の桁上げを作る。最後のNAND2段は論理和として働き,2つの桁上げのどちらかが1ならC₂=1になる。 したがって出力は S₂=A⊕B⊕C₀,C₂=A,B,C₀のうち1が2個以上あれば1, すなわち A+B+C₀ を2桁の2進数で表したものになる。 各選択肢を確かめる。 (1) 0+0+0=0 なのでS₂=0,C₂=0。C₂=1としているので誤り。 (2) 0+1+0=1 なのでS₂=1,C₂=0。記述と一致するので正しい。 (3) 1+0+0=1 なのでS₂=1,C₂=0。記述と逆で誤り。 (4) 1+0+1=2=2進数で10 なのでS₂=0,C₂=1。記述と逆で誤り。 (5) 1+1+1=3=2進数で11 なのでS₂=1,C₂=1。S₂を0としているので誤り。 答(2)。 全加算器は「入力3つの1の個数を数え,その個数を2進2桁で出す回路」と見ると速い。1の個数が奇数ならS₂=1,2個以上ならC₂=1である。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 機械 問18(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問299.次の文章は,直流電動機に関する記述である。ただし,鉄心の磁気飽和,電機子反作用,電機子抵抗やブラシの接触による電圧降下は無視できるものとする。 分巻電動機と直巻電動機はいずれも界磁電流を電機子と同一の電源から供給できる電動機である。分巻電動機において端子電圧と界磁抵抗を一定にすれば,負荷電流が増加したとき界磁磁束は (ア) ,トルクは負荷電流に (イ) する。直巻電動機においては負荷電流が増加したとき界磁磁束は (ウ) ,トルクは負荷電流の (エ) に比例する。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.一定で / 比例 / 増加し / 2乗
- 2.一定で / 反比例 / 一定で / 1乗
- 3.一定で / 比例 / 一定で / 2乗
- 4.増加し / 反比例 / 減少し / 1乗
- 5.増加し / 反比例 / 増加し / 2乗
正解:1.一定で / 比例 / 増加し / 2乗
解説:直流電動機のトルクは T=kΦI_a で,磁束Φと電機子電流I_aの積に比例する。分巻と直巻で違うのは,磁束が負荷電流とどう結びついているかだけである。 分巻電動機では界磁巻線が電機子と並列につながっている。端子電圧と界磁抵抗が一定なら界磁電流も一定なので,界磁磁束は負荷電流によらず一定である(ア)。したがって T=kΦI_a のΦが定数となり,トルクは負荷電流に比例する(イ)。 直巻電動機では界磁巻線が電機子と直列につながっているので,界磁電流はそのまま負荷電流に等しい。磁気飽和を無視するという条件があるので,磁束は負荷電流に比例して増加する(ウ)。したがって T=kΦI_a のΦもI_aに比例し,トルクは負荷電流の2乗に比例する(エ)。 一定で/比例/増加し/2乗となり答(1)。 直巻電動機の始動トルクが大きく,電車やクレーンに使われてきたのは,このトルクが電流の2乗で効くという性質による。ただし無負荷になると磁束が小さくなって回転速度が跳ね上がる(無負荷では危険なので直結する)という裏返しの性質も同じ式から出てくる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 機械 問1
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問300.ある直流分巻電動機を端子電圧220 V,電機子電流100 Aで運転したときの出力が18.5 kWであった。 この電動機の端子電圧と界磁抵抗とを調節して,端子電圧200 V,電機子電流110 A,回転速度720 min⁻¹で運転する。このときの電動機の発生トルクの値[N·m]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,ブラシの接触による電圧降下及び電機子反作用は無視でき,電機子抵抗の値は上記の二つの運転において等しく,一定であるものとする。
- 1.212
- 2.236
- 3.245
- 4.260
- 5.270
正解:2.236
解説:まず1回目の運転から電機子抵抗を割り出す。出力18.5 kWは電機子が発生する機械的動力 E I_a に等しいので,逆起電力は E₁=18 500/100=185 V。 端子電圧との差が電機子抵抗での電圧降下だから 220−185=35 V=100×R_a より R_a=0.35 Ω。 つぎに2回目の運転を見る。 E₂=200−110×0.35=200−38.5=161.5 V。 発生する機械的動力は P=E₂I_a=161.5×110≒17 765 W。 回転速度720 min⁻¹ を角速度に直すと ω=2π×720/60=75.4 rad/s。 トルクは動力を角速度で割って T=17 765/75.4≒236 N·m。答(2)。 1回目の運転は電機子抵抗を求めるためだけに使う。回転速度も磁束も違うので,1回目のトルクを比で持ち込むことはできない。 回転速度を rad/s に直さずに 17 765/720≒24.7 としてしまうと,単位が合わないまま小さすぎる値になる。min⁻¹ は1分あたりの回転数なので,60で割って2πを掛ける。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 機械 問2
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問301.一定電圧,一定周波数の電源で運転される三相誘導電動機の特性に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.かご形誘導電動機では,回転子の導体に用いる棒の材料を銅から銅合金に変更すれば,等価回路の二次抵抗の値が増大するので,定格負荷時の効率が低下する。
- 2.巻線形誘導電動機では,トルクの比例推移により,二次抵抗の値を大きくすると,最大トルク(停動トルク)を発生する滑りが小さくなり,始動特性が良くなる。
- 3.巻線形誘導電動機では,外部の可変抵抗器で二次抵抗値を変化させ,大きな始動トルクと定格負荷時高効率の両方を実現することができる。
- 4.二重かご形誘導電動機では,始動時に回転子スロット入口に近い断面積が小さい高抵抗の導体に,定格負荷時には回転子内部の断面積が大きい低抵抗の導体に主要な二次電流を流し,大きな始動トルクと定格負荷時高効率の両方を実現することができる。
- 5.深溝かご形誘導電動機では,幅が狭い平たい二次導体の表皮効果による抵抗値の変化を利用し,大きな始動トルクと定格負荷時高効率の両方を実現することができる。
正解:2.巻線形誘導電動機では,トルクの比例推移により,二次抵抗の値を大きくすると,最大トルク(停動トルク)を発生する滑りが小さくなり,始動特性が良くなる。
解説:比例推移は,二次抵抗r₂と滑りsの比 r₂/s が同じならトルクも同じになる,という性質である。したがって二次抵抗を大きくすると,最大トルクを生じる滑りは同じ割合だけ大きくなる。「小さくなり」とする(2)が誤りで,これが答になる。 始動特性が良くなる,という結論のほうは正しい。滑りが1(停止状態)に近いところへ最大トルクが移ってくるので,始動時に大きなトルクが出せるようになる。誤っているのは滑りが動く向きだけである。 他の記述を確かめる。(1)銅合金は銅より抵抗率が高いので二次抵抗が増え,定格負荷時の二次銅損が増えて効率は下がる。(3)巻線形なら外部抵抗を始動時だけ大きくし,運転時に小さくできるので,始動トルクと効率を両立できる。(4)(5)かご形では外から抵抗を変えられないので,導体の形で「始動時は高抵抗・運転時は低抵抗」を自動的に実現する。二重かご形は断面積の違う二層の導体で,深溝かご形は深い溝に入れた平たい導体の表皮効果で,どちらも同じ狙いである。 (1)と(3)〜(5)はいずれも「二次抵抗をどう扱うか」という一つの話でつながっている。二次抵抗は大きいほど始動に有利で,小さいほど運転時の効率に有利,という取引がこの問題の背景にある。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 機械 問3
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問302.次の文章は,誘導電動機の分類における,固定子と回転子に関する事項に関する記述である。 a. 固定子の分類 三相交流を三相巻線に流すと (ア) 磁界が発生する。この磁界で運転される誘導電動機を三相誘導電動機という。一方,単相交流では (イ) 磁界が発生する。この (イ) 磁界は,正逆両方向の (ア) 磁界が合成されたものと説明される。したがって,コンデンサ始動形単相誘導電動機では,コンデンサで位相を進めた電流を始動巻線に短時間流すことによって始動トルクの発生と回転方向の決定が行われる。 b. 回転子の分類 巻線形誘導電動機では,回転子溝に巻線を納め,その巻線を (ウ) とブラシを介して外部抵抗回路に接続し, (エ) 電流を変化させて特性制御を行う。かご形誘導電動機では,回転子溝に導体棒を納め, (オ) に導体棒を接続する。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.回転 / 交番 / スリップリング / 二次 / 端絡環
- 2.交番 / 回転 / 整流子 / 二次 / 継鉄
- 3.交番 / 回転 / スリップリング / 一次 / 継鉄
- 4.回転 / 交番 / 整流子 / 一次 / 端絡環
- 5.交番 / 固定 / スリップリング / 二次 / 継鉄
正解:1.回転 / 交番 / スリップリング / 二次 / 端絡環
解説:(ア)(イ) 三相巻線に三相交流を流すと,大きさが一定で向きだけが回る回転磁界ができる。単相では向きが変わらず大きさだけが増減する交番磁界になる。交番磁界は,逆向きに回る二つの回転磁界の和として書けるので,設問の「正逆両方向の(ア)磁界が合成されたもの」という説明ともつながる。 (ウ) 巻線形の回転子巻線を外へ引き出すのはスリップリングである。整流子は直流機で電流の向きを切り替えるためのもので,役割が違う。 (エ) 外部抵抗で変えるのは回転子側の電流,すなわち二次電流である。 (オ) かご形の導体棒は,両端で端絡環(エンドリング)につながれて閉回路になる。継鉄は磁路をつくる鉄の部分で,導体をつなぐものではない。 回転/交番/スリップリング/二次/端絡環となり答(1)。 交番磁界だけでは始動トルクが出ない(正逆のトルクが釣り合う)ため,単相機ではコンデンサで位相をずらした電流を別の巻線に流して回る向きを決める。設問のコンデンサ始動形の説明はそのための仕掛けである。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 機械 問4
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問303.次の文章は,三相同期電動機に関する記述である。 三相同期電動機が負荷を担って回転しているとき,回転子磁極の位置と,固定子の三相巻線によって生じる回転磁界の位置との間には,トルクに応じた角度δ[rad]が発生する。この角度δを (ア) という。 回転子が円筒形で2極の三相同期電動機の場合,トルクT[N·m]はδが (イ) [rad]のときに最大値になる。さらにδが大きくなると,トルクは減少して電動機は停止する。同期電動機が停止しない最大トルクを (ウ) という。 また,同期電動機の負荷が急変すると,δが変化し,新たなδ'に落ち着こうとするが,回転子の慣性のために,δ'を中心として周期的に変動する。これを (エ) といい,電源の電圧や周波数が変動した場合にも生じる。 (エ) を抑制するには,始動巻線も兼ねる (オ) を設けたり,はずみ車を取り付けたりする。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.負荷角 / π / 脱出トルク / 乱調 / 界磁巻線
- 2.力率角 / π / 制動トルク / 同期外れ / 界磁巻線
- 3.負荷角 / π/2 / 脱出トルク / 乱調 / 界磁巻線
- 4.力率角 / π/2 / 制動トルク / 同期外れ / 制動巻線
- 5.負荷角 / π/2 / 脱出トルク / 乱調 / 制動巻線
正解:5.負荷角 / π/2 / 脱出トルク / 乱調 / 制動巻線
解説:(ア) 回転子磁極と回転磁界のずれの角度は負荷角(δ)と呼ばれる。力率角は電圧と電流の位相差のことで,別の角度である。 (イ) 円筒形の同期機のトルクは T∝sinδ で表される。sinδ が最大になるのは δ=π/2 のときで,このとき最大トルクとなる。π ではトルクは零に戻ってしまう。 (ウ) この最大トルクを超えると同期を保てなくなるので,脱出トルク(脱出トルク=停動トルク)という。 (エ) 負荷角がδ'のまわりで振動する現象が乱調(ハンチング)である。同期外れは振動ではなく,同期を失って止まってしまう状態を指す。 (オ) 乱調を抑えるのは制動巻線である。回転子の表面に入れた棒で,回転磁界に対して回転子がずれると誘導電流が流れて制動力を生む。かご形と同じ働きをするので,始動巻線も兼ねられる。 負荷角/π/2/脱出トルク/乱調/制動巻線となり答(5)。 (オ)を界磁巻線とすると(3)を選ぶが,界磁巻線は磁極を作るためのもので,振動を抑える働きはない。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 機械 問5
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問304.定格出力3 000 kV·A,定格電圧6 000 Vの星形結線三相同期発電機の同期インピーダンスが6.90 Ωのとき,百分率同期インピーダンス[%]はいくらか,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.19.2
- 2.28.8
- 3.33.2
- 4.57.5
- 5.99.6
正解:4.57.5
解説:百分率同期インピーダンスは,定格電流を流したときの同期インピーダンスでの電圧降下が,1相分の定格電圧(相電圧)に対して何%かという値である。 定格電流は I_n=3 000×10³/(√3×6 000)≒288.7 A。 星形結線なので1相分の電圧は相電圧で E_n=6 000/√3≒3 464 V。 したがって %Z=Z I_n/E_n×100=6.90×288.7/3 464×100≒57.5 %。答(4)。 三相ならまとめて %Z=PZ/V²×100 と書ける。実際 3 000×10³×6.90/6 000²×100=57.5 % で同じ値になる。√3 が二度出てきて打ち消し合うので,こちらのほうが計算間違いが少ない。 相電圧ではなく線間電圧6 000 Vで割ると 6.90×288.7/6 000×100≒33.2 % となり(3)を選ぶ。星形結線では1相にかかるのは線間電圧の 1/√3 である。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 機械 問6
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問305.電源の電圧や周波数が一定の条件下,各種電動機では,始動電流を抑制するための種々の工夫がされている。 a. 直流分巻電動機 電機子回路に (ア) 抵抗を接続して電源電圧を加え始動電流を制限する。回転速度が上昇するに従って抵抗値を減少させる。 b. 三相かご形誘導電動機 (イ) 結線の一次巻線を (ウ) 結線に接続を変えて電源電圧を加え始動電流を制限する。回転速度が上昇すると (イ) 結線に戻す。 c. 三相巻線形誘導電動機 (エ) 回路に抵抗を接続して電源電圧を加え始動電流を制限する。回転速度が上昇するに従って抵抗値を減少させる。 d. 三相同期電動機 無負荷で始動電動機(誘導電動機や直流電動機)を用いて同期速度付近まで加速する。次に,界磁を励磁して (オ) 発電機として,三相電源との並列運転状態を実現する。そののち,始動用電動機の電源を遮断して同期電動機として運転する。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.直列 / Δ / Y / 二次 / 同期
- 2.並列 / Y / Δ / 一次 / 誘導
- 3.直列 / Y / Δ / 二次 / 誘導
- 4.並列 / Y / Δ / 一次 / 同期
- 5.直列 / Δ / Y / 二次 / 誘導
正解:1.直列 / Δ / Y / 二次 / 同期
解説:(ア) 電流を制限したいのだから,抵抗は電機子と直列に入れる。並列に入れても電機子に流れる電流は減らない。 (イ)(ウ) Y-Δ始動である。運転時はΔ結線の電動機を,始動のあいだだけY結線につなぎ替える。Y結線にすると1相にかかる電圧が線間電圧の1/√3になり,始動電流はΔのときの1/3に下がる。速度が上がったらΔに戻して本来の性能で運転する。 (エ) 巻線形はスリップリングを通して二次回路(回転子側)に抵抗を入れられる。ここが巻線形の特長で,一次側に入れるのでは電圧まで下がってトルクも落ちてしまう。 (オ) 界磁を励磁して電源と並列運転にする状態は,同期発電機の並行運転そのものである。誘導発電機では界磁を励磁するという操作が出てこない。 直列/Δ/Y/二次/同期となり答(1)。 (イ)(ウ)は「Δで運転する機械をYで始動する」と覚える。設問の最後に「回転速度が上昇すると(イ)結線に戻す」とあるので,(イ)が運転時の結線=Δだと文からも決まる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 機械 問7
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問306.ブラシレスDCモータに関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.ブラシレスDCモータは,固定子巻線に流れる電流と,回転子に取り付けられた永久磁石によってトルクを発生させる構造となっている。
- 2.ブラシレスDCモータは,回転子の位置により通電する巻線を切り換える必要があるため,ホール素子などのセンサによって回転子の位置を検出している。
- 3.ブラシ付きの直流モータに比べ,ブラシと整流子による機械的接触部分がないため,火花による電気雑音は低減し,モータの寿命は長くなる。
- 4.ブラシ付きの直流モータに比べ,位置センサの信号処理や,駆動用の制御回路が必要となり,モータの駆動に必要な周辺回路が複雑になる。
- 5.ブラシレスDCモータは効率がよくないため,エアコンや冷蔵庫のような省エネ性能が求められる大型の家電製品には利用されていない。
正解:5.ブラシレスDCモータは効率がよくないため,エアコンや冷蔵庫のような省エネ性能が求められる大型の家電製品には利用されていない。
解説:ブラシレスDCモータは,ブラシと整流子での摩擦損や接触抵抗による損失が無く,回転子に永久磁石を使うので二次側で電流を流す必要もない。したがって効率は高い。実際にエアコンのコンプレッサや送風機,冷蔵庫,洗濯機など,省エネ性能が求められる家電に広く使われている。「効率がよくないため利用されていない」とする(5)が誤りで,これが答になる。 他の記述を確かめる。(1)固定子の巻線電流と回転子の永久磁石でトルクを作る,というのが基本構造。(2)ブラシと整流子の代わりに,ホール素子などで回転子の位置を検出して通電する巻線を電子的に切り替える。(3)機械的な接触部分が無いので火花が出ず,電気雑音が少なく寿命も長い。(4)そのかわり位置検出とインバータ制御の回路が要るので,周辺回路は複雑になる。 (3)(4)は表と裏の関係にある。ブラシを無くしたぶんの利点と,それを電子回路で肩代わりする代償が,そのまま並べて書かれている。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 機械 問8
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問307.定格容量500 kV·Aの三相変圧器がある。負荷力率が1.0のときの全負荷銅損が6 kWであった。このときの電圧変動率の値[%]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,鉄損及び励磁電流は小さく無視できるものとし,簡単のために用いられる電圧変動率の近似式を利用して解答すること。
- 1.0.7
- 2.1.0
- 3.1.2
- 4.2.5
- 5.3.6
正解:3.1.2
解説:電圧変動率の近似式は ε≒p cosθ+q sinθ で,pは百分率抵抗降下,qは百分率リアクタンス降下である。 負荷力率が1.0なので cosθ=1,sinθ=0 となり,リアクタンス分は効かない。したがって ε≒p。 百分率抵抗降下は,定格電流を流したときの巻線抵抗での損失(=全負荷銅損)が定格容量の何%かという値なので p=6/500×100=1.2 %。 したがって ε≒1.2 %。答(3)。 力率が1.0のときだけこの単純な形になる。たとえば力率0.8(遅れ)なら sinθ=0.6 なので q の値も要り,qが分からなければ答は出せない。この問題が「力率1.0」と断っているのは,qを与えずに解けるようにするためである。 全負荷銅損の6 kWをそのまま百分率にすればよく,√3や相数を持ち込む必要はない。定格容量も銅損も三相ぶんの値どうしなので,比を取る時点で打ち消し合う。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 機械 問9
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問308.図は昇降圧チョッパを示している。スイッチQ,ダイオードD,リアクトルL,コンデンサCを用いて,図のような向きに定めた負荷抵抗Rの電圧v₀を制御するためのものである。これらの回路で,直流電源Eの電圧は一定とする。また,回路の時定数は,スイッチQの動作周期に対して十分に大きいものとする。回路のスイッチQの通流率γとした場合,回路の定常状態での動作に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

- 1.Qがオンのときは,電源EからのエネルギーがLに蓄えられる。
- 2.Qがオフのときは,Lに蓄えられたエネルギーが負荷抵抗RとコンデンサCにDを通して放出される。
- 3.出力電圧v₀の平均値は,γが0.5より小さいときは昇圧チョッパ,0.5より大きいときは降圧チョッパとして動作する。
- 4.出力電圧v₀の平均値は,図のv₀の向きを考慮すると正になる。
- 5.Lの電圧v_Lの平均電圧は,Qのスイッチング一周期で0となる。
正解:3.出力電圧v₀の平均値は,γが0.5より小さいときは昇圧チョッパ,0.5より大きいときは降圧チョッパとして動作する。
解説:昇降圧チョッパの出力電圧の大きさは,通流率γを使って |v₀|=E×γ/(1−γ) と表される。この比 γ/(1−γ) が1になるのが γ=0.5 のときで, γ<0.5 なら γ/(1−γ)<1 で降圧, γ>0.5 なら γ/(1−γ)>1 で昇圧 となる。(3)はこれが逆になっているので誤りで,これが答になる。 他の記述を確かめる。(1)Qがオンの間は電源からLへ電流が流れ,磁気エネルギーが蓄えられる。このときDは逆バイアスで導通しない。(2)Qがオフになるとその電流の行き場がDを通る経路しかなくなり,Lに蓄えられたエネルギーがCとRへ放出される。(4)昇降圧チョッパは入力と逆極性の電圧が出るのが特徴で,図のv₀は最初からその向きに定めてあるので平均値は正になる。(5)定常状態ではLの電流が一周期で元に戻るので,v_L=L(di/dt) を一周期積分した値は零,すなわち平均電圧は零である。 γ=0.5 が昇圧と降圧の境目になる,というのが昇降圧チョッパの唯一の目印である。降圧チョッパなら |v₀|=γE で常に降圧,昇圧チョッパなら |v₀|=E/(1−γ) で常に昇圧なので,この境目は出てこない。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 機械 問11
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問309.次の文章は,鉛蓄電池に関する記述である。 鉛蓄電池は,正極と負極の両極に (ア) を用いる。希硫酸を電解液として初充電すると,正極に (イ) ,負極に (ウ) ができる。これを放電すると,両極とももとの (ア) に戻る。 放電すると水ができ,電解液の濃度が下がり,両極間の電圧が低下する。そこで,充電により電圧を回復させる。過充電を行うと電解液中の水が電気分解して,正極から (エ) ,負極から (オ) が発生する。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.鉛 / 硫酸鉛 / 二酸化鉛 / 水素ガス / 酸素ガス
- 2.鉛 / 二酸化鉛 / 硫酸鉛 / 水素ガス / 酸素ガス
- 3.硫酸鉛 / 鉛 / 二酸化鉛 / 水素ガス / 酸素ガス
- 4.硫酸鉛 / 二酸化鉛 / 鉛 / 酸素ガス / 水素ガス
- 5.二酸化鉛 / 硫酸鉛 / 鉛 / 酸素ガス / 水素ガス
正解:4.硫酸鉛 / 二酸化鉛 / 鉛 / 酸素ガス / 水素ガス
解説:(ア)(イ)(ウ) 鉛蓄電池は,放電しきった状態では正極も負極も硫酸鉛になっている。ここから充電すると,正極が二酸化鉛に,負極が鉛に変わる。設問は「両極に(ア)を用い,初充電すると正極に(イ),負極に(ウ)ができる」「放電すると両極とももとの(ア)に戻る」と書いているので,(ア)が放電状態の硫酸鉛,(イ)(ウ)が充電状態の二酸化鉛と鉛である。 (エ)(オ) 過充電になると,電極の反応が終わったあとの電流が水の電気分解に使われる。電気分解では陽極(正極)に酸素,陰極(負極)に水素が出る。したがって正極から酸素ガス,負極から水素ガスである。 硫酸鉛/二酸化鉛/鉛/酸素ガス/水素ガスとなり答(4)。 (エ)(オ)を逆にしている選択肢が多いが,水の電気分解で水素が2倍出るのは陰極側,と中学理科で習う関係がそのまま使える。鉛蓄電池では陰極が負極にあたる。 なお放電すると水ができて電解液(希硫酸)の濃度が下がるので,比重を測れば充電状態が分かる。これが鉛蓄電池で比重計を使う理由である。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 機械 問12
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問310.次の文章は,図に示す抵抗R,並びにキャパシタCで構成された一次遅れ要素に関する記述である。 図の回路において,入力電圧に対する出力電圧を,一次遅れ要素の周波数伝達関数として表したとき,折れ点角周波数ω_cは (ア) rad/s である。ゲイン特性は,ω_cよりも十分低い角周波数ではほぼ一定の (イ) dB であり,ω_cよりも十分高い角周波数では,角周波数が10倍になるごとに (ウ) dB 減少する直線となる。また,位相特性は,ω_cよりも十分高い角周波数でほぼ一定の (エ) °の遅れとなる。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

- 1.100 / 20 / 10 / 45
- 2.100 / 0 / 20 / 90
- 3.100 / 0 / 20 / 45
- 4.0.01 / 0 / 10 / 90
- 5.0.01 / 20 / 20 / 45
正解:2.100 / 0 / 20 / 90
解説:この回路の周波数伝達関数は G(jω)=1/(1+jωCR) で,時定数は T=CR=0.001×10=0.01 s である。 (ア) 折れ点角周波数は時定数の逆数なので ω_c=1/(CR)=1/0.01=100 rad/s。 (イ) ω_cより十分低いところでは分母がほぼ1,すなわち |G|≒1 である。デシベルでは 20log₁₀1=0 dB。 (ウ) ω_cより十分高いところでは |G|≒1/(ωCR) となり,ωに反比例する。角周波数が10倍になると大きさは1/10になるので,20log₁₀(1/10)=−20 dB。すなわち10倍ごとに20 dB減少する。 (エ) 位相は −tan⁻¹(ωCR) で,ωが十分大きいと −90°に近づく。したがって90°の遅れ。 100/0/20/90となり答(2)。 (エ)を45としている選択肢があるが,45°の遅れになるのは ω=ω_c のちょうど折れ点のところである。設問は「十分高い角周波数で」と断っているので90°になる。 ゲインが0 dB というのは倍率1のことである。20 dBと書いている選択肢は倍率10を意味し,抵抗とコンデンサだけの回路で入力より大きな出力が出ることになってしまう。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 機械 問13
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問311.定格容量が10 kV·Aで,全負荷における銅損と鉄損の比が2:1の単相変圧器がある。力率1.0の全負荷における効率が97 %であるとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。ただし,定格容量とは出力側で見る値であり,鉄損と銅損以外の損失は全て無視するものとする。 〔小問(a)〕 全負荷における銅損は何[W]になるか,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.357
- 2.206
- 3.200
- 4.119
- 5.115
正解:2.206
解説:力率1.0の全負荷なので,出力は P=10 kV·A×1.0=10 000 W。 効率は 出力/(出力+損失) なので,損失を W とおくと 0.97=10 000/(10 000+W)。 これを解いて 10 000+W=10 000/0.97≒10 309 W, W≒309 W。 銅損と鉄損の比が2:1なので,銅損は損失全体の2/3である。 309×2/3≒206 W。答(2)。 (3)の200は 10 000×0.03×2/3 のように,損失を「出力の3 %」として計算した場合の値である。効率は 出力/入力 なので,損失は出力の3 %ではなく入力の3 %にあたる。分母が10 000ではなく10 309になる,というわずかな違いがここに出る。 残りの1/3が鉄損で 309×1/3≒103 Wである。小問(b)はこの鉄損を使うので,ここで銅損と鉄損の両方を出しておくとよい。 手順は「まず損失の合計を出し,そのあと2:1に分ける」の順で固定する。先に比を使って分けようとすると,何を分けているのかが分からなくなる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 機械 問15(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問312.定格容量が10 kV·Aで,全負荷における銅損と鉄損の比が2:1の単相変圧器がある。力率1.0の全負荷における効率が97 %である。次の問に答えよ。ただし,定格容量とは出力側で見る値であり,鉄損と銅損以外の損失は全て無視するものとする。 〔小問(b)〕 負荷の電圧と力率が一定のまま負荷を変化させた。このとき,変圧器の効率が最大となる負荷は全負荷の何[%]か,最も近いものを(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 (小問(a)より,全負荷における銅損は約206 W,鉄損は約103 Wである。)
- 1.25.0
- 2.50.0
- 3.70.7
- 4.100
- 5.141
正解:3.70.7
解説:変圧器の効率が最大になるのは,負荷によって変わる銅損と,負荷によらず一定の鉄損が等しくなるときである。 銅損は電流の2乗,すなわち負荷率αの2乗に比例するので,負荷率αのときの銅損は 206α²[W]。 鉄損は103 Wで一定。等しいとおくと 206α²=103 α²=0.5 α=√0.5≒0.707=70.7 %。答(3)。 全負荷での銅損が鉄損の2倍あるので,負荷を下げて銅損を半分にしたところで釣り合う。その負荷率が √(1/2) になる,という関係である。 (2)の50.0は α²=0.5 のα²のほうを答にしてしまった場合。求めているのは負荷率そのものなので平方根を取る。 (4)の100は「全負荷が最も効率が良い」と考えた場合だが,変圧器は一般に全負荷よりやや軽い負荷で効率が最大になるよう設計される。この問題の70.7 %という値はその典型である。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 機械 問15(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問313.抵抗RとリアクトルLとを直列接続した負荷に電力を供給する単相半波ダイオード整流回路を図1に示す。また図1に示した回路の交流電源の電圧波形v(t)を破線で,抵抗Rの電圧波形v_R(t)を実線で図2に示す。ただし,ダイオードDの電圧降下及びリアクトルLの抵抗は無視する。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,必要であれば次の計算結果を利用してよい。 ∫₀^α sinθ dθ=1−cos α, ∫₀^α cos θ dθ=sin α 〔小問(a)〕 以下の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 図1の電源電圧v(t)>0の期間においてダイオードDは順方向バイアスとなり導通する。v(t)とv_R(t)が等しくなる電源電圧v(t)の位相をωt=θ_mとすると,出力電流i_d(t)が増加する電源電圧の位相ωtが0<ωt<θ_mの期間においては (ア) ,ωt=θ_m以降については (イ) となる。出力電流i_d(t)は電源電圧v(t)が負となってもv(t)=0の点よりもωt=βに相当する時間だけ長く流れ続ける。すなわち,Lの磁気エネルギーが (ウ) となるωt=π+βで出力電流i_d(t)が0となる。出力電圧v_d(t)の平均値V_dは電源電圧v(t)を0〜 (エ) の区間で積分して一周期である2πで除して計算でき,このときLの電圧v_L(t)を同区間で積分すれば0となるので,V_dは抵抗Rの電圧v_R(t)の平均値V_Rに等しくなる。

- 1.v_L(t)>0 / v_L(t)<0 / 0 / π+β
- 2.v_L(t)<0 / v_L(t)>0 / 0 / π+β
- 3.v_L(t)>0 / v_L(t)<0 / 最大 / π+β
- 4.v_L(t)<0 / v_L(t)>0 / 最大 / β
- 5.v_L(t)>0 / v_L(t)<0 / 0 / β
正解:1.v_L(t)>0 / v_L(t)<0 / 0 / π+β
解説:電源電圧は抵抗とリアクトルで分け合うので v(t)=v_L(t)+v_R(t) である。またリアクトルの電圧は v_L=L(di_d/dt) なので,v_L の符号がそのまま電流が増えているか減っているかを表す。 (ア) 0<ωt<θ_m の期間は,図2で破線のv(t)が実線のv_R(t)より上にある。したがって v_L=v−v_R>0 で,電流は増加している。 (イ) ωt=θ_m を過ぎると v(t) が v_R(t) を下回るので v_L<0 となり,電流は減少に転じる。図2でv_R(t)が最大になるのがちょうどθ_mであることとも合う。 (ウ) リアクトルに蓄えられた磁気エネルギーは ½Li_d² なので,電流が0になるのはエネルギーが0になったときである。「最大」ではない。 (エ) 電流が流れているのは 0 から π+β までの区間なので,積分区間はそこになる。 v_L(t)>0/v_L(t)<0/0/π+β となり答(1)。 電源電圧が負になっても電流が流れ続けるのは,リアクトルが蓄えたエネルギーを吐き出しているからである。そのぶんだけ導通期間が半周期より長くなり,βという角度で表されている。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 機械 問16(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問314.抵抗RとリアクトルLとを直列接続した負荷に電力を供給する単相半波ダイオード整流回路を図1に示す。また図1に示した回路の交流電源の電圧波形v(t)を破線で,抵抗Rの電圧波形v_R(t)を実線で図2に示す。ただし,ダイオードDの電圧降下及びリアクトルLの抵抗は無視する。次の問に答えよ。 ただし,必要であれば次の計算結果を利用してよい。 ∫₀^α sinθ dθ=1−cos α, ∫₀^α cos θ dθ=sin α 〔小問(b)〕 小問(a)において,電源電圧の実効値100 V,β=π/6のときの出力電圧v_d(t)の平均値V_d[V]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 (小問(a)より,積分区間は0〜π+βである。)

- 1.3
- 2.20
- 3.42
- 4.45
- 5.90
正解:3.42
解説:電源電圧の瞬時値は v=√2×100×sinθ である。電流が流れているのは 0 から π+β までなので,その区間で積分して一周期の2πで割る。 V_d=(1/2π)∫₀^(π+β) √2×100×sinθ dθ。 設問で与えられた ∫₀^α sinθ dθ=1−cos α を使うと V_d=(√2×100/2π)×{1−cos(π+β)}。 ここで cos(π+β)=−cos β なので V_d=(√2×100/2π)×(1+cos β)。 β=π/6 だから cos β=√3/2≒0.866。 √2×100/(2π)=141.4/6.283≒22.51 なので V_d≒22.51×1.866≒42 V。答(3)。 (4)の45は β=0 としたとき,すなわち抵抗だけの単相半波整流の平均値 √2×100/π≒45 V である。リアクトルがあるぶん導通期間が延び,そのあいだ電源電圧が負になるので,平均値は45 Vより下がる。この大小関係を先に押さえておくと,(5)の90(全波整流の値に近い)が候補から外れる。 cos(π+β)=−cos β の符号を落として (1−cos β) としてしまうと 22.51×0.134≒3 となり(1)になる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 機械 問16(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問315.熱の伝わり方について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 (ア) は,熱媒体を必要とせず,真空中でも熱を伝達する。高温側で温度T₂[K]の面S₂[m²]と,低温側で温度T₁[K]の面S₁[m²]が向かい合う場合の熱流Φ[W]は,S₂F₂₁σ( (イ) )で与えられる。 ただし,F₂₁は, (ウ) である。また,σ[W/(m²·K⁴)]は, (エ) 定数である。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.熱伝導 / T₂²−T₁² / 形状係数 / プランク
- 2.熱放射 / T₂²−T₁² / 形態係数 / ステファン・ボルツマン
- 3.熱放射 / T₂⁴−T₁⁴ / 形態係数 / ステファン・ボルツマン
- 4.熱伝導 / T₂⁴−T₁⁴ / 形状係数 / プランク
- 5.熱伝導 / T₂⁴−T₁⁴ / 形状係数 / ステファン・ボルツマン
正解:3.熱放射 / T₂⁴−T₁⁴ / 形態係数 / ステファン・ボルツマン
解説:(ア) 熱の伝わり方には伝導・対流・放射の三つがある。このうち媒体を必要とせず真空中でも伝わるのは電磁波として伝わる熱放射だけである。熱伝導は物質の中を伝わるので真空では起こらない。太陽の熱が宇宙空間を越えて届くのがこの熱放射である。 (イ) 放射で出る熱量は絶対温度の4乗に比例する(ステファン・ボルツマンの法則)。二つの面のあいだの正味の熱流は,それぞれが出す量の差なので T₂⁴−T₁⁴ となる。 (ウ) F₂₁ は,面S₂から出た放射のうち面S₁に到達する割合を表す係数で,形態係数(形状因子)と呼ぶ。二つの面の向き合い方だけで決まる幾何学的な量である。 (エ) σ はステファン・ボルツマン定数(約5.67×10⁻⁸ W/(m²·K⁴))である。プランク定数は量子論に出てくる別の定数で,単位も違う。 熱放射/T₂⁴−T₁⁴/形態係数/ステファン・ボルツマンとなり答(3)。 σの単位が W/(m²·K⁴) と設問に書かれているので,これに面積[m²]と温度の4乗[K⁴]を掛けて[W]になる,と単位からも(イ)が4乗だと確かめられる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 機械 問17(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問316.熱の伝わり方について,次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 下面温度が350 K,上面温度が270 Kに保たれている直径1 m,高さ0.1 mの円柱がある。伝導によって円柱の高さ方向に流れる熱流Φの値[W]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,円柱の熱伝導率は0.26 W/(m·K)とする。また,円柱側面からのその他の熱の伝達及び損失はないものとする。
- 1.3
- 2.39
- 3.163
- 4.653
- 5.2 420
正解:3.163
解説:熱伝導による熱流は Φ=λ A (T₂−T₁)/L で求まる。λは熱伝導率,Aは熱が通る断面積,Lは熱が通る距離である。 断面積は直径1 mの円なので A=π×(0.5)²≒0.785 m²。 温度差は 350−270=80 K,距離は高さの0.1 m。したがって Φ=0.26×0.785×80/0.1=0.26×0.785×800≒163 W。答(3)。 (4)の653は,半径ではなく直径を使って A=π×1²≒3.14 m² としてしまった場合の値である(0.26×3.14×80/0.1≒653)。円の面積は半径の2乗なので,直径1 mなら半径は0.5 mで,面積はちょうど1/4になる。 距離0.1 mは分母である。掛けてしまうと桁が二つ小さくなる。薄い板ほど熱がよく流れる,という向きで確かめられる。 小問(a)の熱放射が温度の4乗で効くのに対し,熱伝導は温度の差そのものに比例する。同じ「熱の伝わり方」でも式の形が違うので,どちらを問われているかを最初に確かめる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 機械 問17(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問317.情報の一時的な記憶回路として用いられるフリップフロップ(FF)回路について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 FF回路に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,(1)〜(4)における出力とは,反転しないQのことである。
- 1.RS-FFにおいては,クロックパルスの動作タイミングで入力RとSがそれぞれ1と0の場合に0を,入力RとSがそれぞれ0と1の場合に1を出力する。入力RとSを共に1とすることは禁止されている。
- 2.JK-FFにおいては,クロックパルスの動作タイミングで入力JとKがそれぞれ1と0の場合に1を,入力JとKがそれぞれ0と1の場合に0を出力し,入力JとKが共に1の場合には出力を保持する。
- 3.T-FFは,クロックパルスの動作タイミングにおいて,出力を反転する。
- 4.D-FFは,クロックパルスの動作タイミングにおいて,入力Dと一致した出力を行う。
- 5.FFの用途として,カウンタ回路やレジスタ回路などがある。
正解:2.JK-FFにおいては,クロックパルスの動作タイミングで入力JとKがそれぞれ1と0の場合に1を,入力JとKがそれぞれ0と1の場合に0を出力し,入力JとKが共に1の場合には出力を保持する。
解説:JK-FFは,RS-FFで禁止されていた「両方の入力が1」の状態に意味を持たせたものである。J=K=1のときは出力を保持するのではなく,クロックのたびに出力を反転する(トグル動作)。したがって「出力を保持する」とする(2)が誤りで,これが答になる。 J=K=0のときが保持である。JK-FFの動作をまとめると,(0,0)で保持,(1,0)でセット(1を出力),(0,1)でリセット(0を出力),(1,1)で反転となる。 他の記述を確かめる。(1)RS-FFはR=1・S=0でリセットして0を,R=0・S=1でセットして1を出力する。両方1にすると出力が定まらないので禁止されている。(3)T-FFはクロックごとに出力を反転する。JK-FFのJとKを両方1に固定したものと同じ動作である。(4)D-FFはクロックのタイミングで入力Dの値をそのまま取り込んで出力する。(5)T-FFを数珠つなぎにすればカウンタに,D-FFを並べればレジスタになる。 (2)が誤りである一方,(3)のT-FFが「反転する」と正しく書かれている。JK-FFのJ=K=1がまさにT-FFと同じ動作だと気づけば,(2)と(3)が食い違っていることから答にたどり着ける。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 機械 問18(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問318.情報の一時的な記憶回路として用いられるフリップフロップ(FF)回路について,次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 クロックパルスの立ち下がりで動作する二つのT-FFを用いた図の回路を考える。この回路において,クロックパルスCに対する回路の出力Q₁及びQ₂のタイムチャートとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 (選択肢は原本から切り出したタイムチャートで示す。下の説明は補助。)

- 1.Q₂の変化がQ₁より先に起きているタイムチャート

- 2.Q₁は1・3・4回目の立ち下がりで,Q₂は2・3・5回目の立ち下がりで変化しており,どちらも規則的に反転していないタイムチャート

- 3.Q₁の周期がクロックの4倍になっているタイムチャート

- 4.Q₁・Q₂ともクロックの立ち下がりごとに反転している(Q₂はQ₁より1クロック遅れて同じ周期)タイムチャート

- 5.Q₁がクロックの立ち下がりごとに反転し,Q₂がQ₁の立ち下がりごとに反転しているタイムチャート

正解:5.Q₁がクロックの立ち下がりごとに反転し,Q₂がQ₁の立ち下がりごとに反転しているタイムチャート
解説:T-FFはクロックが入るたびに出力を反転する。図の回路では,1段目のクロック端子C₁に外部のクロックパルスCが,2段目のクロック端子C₂に1段目の出力Q₁が入っている。どちらも立ち下がりで動作する。 1段目を追う。Q₁はCが1から0へ落ちるたびに反転するので,Q₁の周期はCの2倍になる。 2段目を追う。Q₂はQ₁が1から0へ落ちるたびに反転する。Q₁が立ち下がるのはCの立ち下がり2回に1回なので,Q₂の周期はQ₁のさらに2倍,すなわちCの4倍になる。 Q₁=0,Q₂=0 から始めると, 1回目の立ち下がり: Q₁が0→1(Q₁は上がるのでQ₂は変わらない) 2回目: Q₁が1→0,これを受けてQ₂が0→1 3回目: Q₁が0→1,Q₂は変わらない 4回目: Q₁が1→0,Q₂が1→0 となる。 この動きに合っているのは,Q₁がクロックの立ち下がりごとに反転し,Q₂がQ₁の立ち下がりごとに反転している(5)である。答(5)。 これは2ビットの非同期カウンタ(リプルカウンタ)で,Q₂Q₁を2桁の2進数として読むと 00→01→10→11→00 と数え上がっていく。周波数で見れば1段ごとに半分になる分周回路でもある。 選択肢を絞るときは,まずQ₁の周期がクロックの2倍になっているかを見て,つぎにQ₂の周期がQ₁の2倍になっているかを見る。この二つだけで一つに決まる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 機械 問18(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 - 1.Q₂の変化がQ₁より先に起きているタイムチャート
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問319.次の文章は,直流他励電動機の制御に関する記述である。ただし,鉄心の磁気飽和と電機子反作用は無視でき,また,電機子抵抗による電圧降下は小さいものとする。 a 他励電動機は, (ア) と (イ) を独立した電源で制御できる。磁束は (ア) に比例する。 b 磁束一定の条件で (イ) を増減すれば, (イ) に比例するトルクを制御できる。 c 磁束一定の条件で (ウ) を増減すれば, (ウ) に比例する回転数を制御できる。 d (ウ) 一定の条件で磁束を増減すれば,ほぼ磁束に反比例する回転数を制御できる。回転数の (エ) のために (ア) を弱める制御がある。 このように広い速度範囲で速度とトルクを制御できるので,直流他励電動機は圧延機の駆動などに広く使われてきた。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.界磁電流 / 電機子電流 / 電機子電圧 / 上昇
- 2.電機子電流 / 界磁電流 / 電機子電圧 / 上昇
- 3.電機子電圧 / 電機子電流 / 界磁電流 / 低下
- 4.界磁電流 / 電機子電圧 / 電機子電流 / 低下
- 5.電機子電圧 / 電機子電流 / 界磁電流 / 上昇
正解:1.界磁電流 / 電機子電流 / 電機子電圧 / 上昇
解説:他励電動機の基本の式は二つだけである。 トルク T=kΦI_a(磁束と電機子電流の積) 回転数 N≒V_a/(kΦ)(電機子電圧を磁束で割る。電機子抵抗の降下は小さいので無視) (ア) 磁束Φを作るのは界磁電流である。磁気飽和を無視するので、磁束は界磁電流に比例する。 (イ) 磁束が一定なら T=kΦI_a より、トルクは電機子電流に比例する。したがってトルクを操作するのは電機子電流である。 (ウ) 磁束が一定なら N≒V_a/(kΦ) より、回転数は電機子電圧に比例する。したがって速度を操作するのは電機子電圧である。 (エ) 同じ式で電機子電圧を一定にしたまま磁束を減らすと、回転数は上がる。これが弱め界磁制御で、定格を超える高速域を得るために使う。 界磁電流/電機子電流/電機子電圧/上昇となり答(1)。 他励電動機は界磁と電機子を別々の電源でまかなえるので、トルクと速度をそれぞれ独立に操作できる。これが圧延機のように広い速度範囲と大きなトルクが要る用途で使われてきた理由である。 「弱め界磁で回転数が上がる」ことは N≒V_a/(kΦ) の分母が小さくなる、と式で確かめられる。感覚で「磁束を弱めたら遅くなりそう」と思い込むと(エ)を低下にしてしまう。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 機械 問1
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問320.界磁に永久磁石を用いた小形直流発電機がある。回転軸が回らないよう固定し,電機子に3 Vの電圧を加えると,定格電流と同じ1 Aの電機子電流が流れた。次に,電機子回路を開放した状態で,回転子を定格回転数で駆動すると,電機子に15 Vの電圧が発生した。この小形直流発電機の定格運転時の効率の値[%]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,ブラシの接触による電圧降下及び電機子反作用は無視できるものとし,損失は電機子巻線の銅損しか存在しないものとする。
- 1.70
- 2.75
- 3.80
- 4.85
- 5.90
正解:3.80
解説:二つの試験から、電機子抵抗と誘導起電力をそれぞれ取り出す。 回転軸を固定してあるので誘導起電力は生じない。加えた3 Vはすべて電機子抵抗での降下になるから R_a=3/1=3 Ω。 電機子回路を開放して定格回転数で回すと電流が流れないので、測った15 Vがそのまま誘導起電力である。 E=15 V。 定格運転(発電機として1 Aを流す)では、端子電圧は誘導起電力から電機子抵抗の降下を引いて V=E−I R_a=15−1×3=12 V。 出力は P_out=V I=12×1=12 W。 入力(軸から受け取る機械動力)は、損失が銅損だけなので P_in=E I=15×1=15 W。 したがって η=12/15=0.80=80 %。答(3)。 銅損は I²R_a=1²×3=3 W で、15−12=3 W と一致する。この確かめをしておくと計算の取り違えに気づける。 発電機なので、誘導起電力から抵抗降下を引いたものが出口の電圧になる。電動機ならば逆に、端子電圧から抵抗降下を引いたものが誘導起電力になる。どちらの機械かで引き算の向きが変わる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 機械 問2
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問321.三相かご形誘導電動機の等価回路定数の測定に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,等価回路としては一次換算した一相分の簡易等価回路(L形等価回路)を対象とする。
- 1.一次巻線の抵抗測定は静止状態において直流で行う。巻線抵抗値を換算するための基準巻線温度は絶縁材料の耐熱クラスによって定められており,75 ℃や115 ℃などの値が用いられる。
- 2.一次巻線の抵抗測定では,電動機の一次巻線の各端子間で測定した抵抗値の平均値から,基準巻線温度における一次巻線の抵抗値を決められた数式を用いて計算する。
- 3.無負荷試験では,電動機の一次巻線に定格周波数の定格一次電圧を印加して無負荷運転し,一次側において電圧[V],電流[A]及び電力[W]を測定する。
- 4.拘束試験では,電動機の回転子を回転しないように拘束して,一次巻線に定格周波数の定格一次電圧を印加して通電し,一次側において電圧[V],電流[A]及び電力[W]を測定する。
- 5.励磁回路のサセプタンスは無負荷試験により,一次二次の合成漏れリアクタンスと二次抵抗は拘束試験により求められる。
正解:4.拘束試験では,電動機の回転子を回転しないように拘束して,一次巻線に定格周波数の定格一次電圧を印加して通電し,一次側において電圧[V],電流[A]及び電力[W]を測定する。
解説:拘束試験(短絡試験)では、回転子を回らないように固定するので滑りが1になり、二次側はほとんど短絡した状態になる。ここに定格電圧を加えると始動時と同じ大きな電流(定格の数倍)が流れて巻線を焼いてしまう。そのため実際には、定格電流程度が流れるように電圧を下げて印加する。「定格一次電圧を印加して」とする(4)が誤りで、これが答になる。 他の記述を確かめる。(1)巻線抵抗は静止状態で直流で測る。交流だとリアクタンスが混ざる。測った値は、絶縁材料の耐熱クラスで決められた基準巻線温度(75 ℃・115 ℃など)へ換算する。抵抗は温度で変わるので、そろえないと比較できない。(2)三相なので端子間の測定値は3通りあり、その平均から1相分を求める。(3)無負荷試験は定格周波数の定格電圧をかけて無負荷で回す。ここは定格電圧でよい。(5)無負荷試験では二次側にほとんど電流が流れないので励磁回路の定数(サセプタンス・コンダクタンス)が、拘束試験では励磁電流が相対的に小さくなるので漏れリアクタンスと二次抵抗が求まる。 無負荷試験は「定格電圧・無負荷」、拘束試験は「低電圧・定格電流」と対にして覚える。変圧器の無負荷試験・短絡試験とまったく同じ考え方である。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 機械 問3
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問322.次の文章は,回転界磁形三相同期発電機の無負荷誘導起電力に関する記述である。 回転磁束を担う回転子磁極の周速をv[m/s],磁束密度の瞬時値をb[T],磁束と直交する導体の長さをl[m]とすると,1本の導体に生じる誘導起電力e[V]は次式で表される。 e=vbl 極数をp,固定子内側の直径をD[m]とすると,極ピッチτ[m]は τ=πD/p であるから,f[Hz]の起電力を生じる場合の周速vは v=2τf である。したがって,角周波数ω[rad/s]を ω=2πf として,上述の磁束密度瞬時値b[T]を b(t)=B_m sin ωt と表した場合,導体1本あたりの誘導起電力の瞬時値e(t)は, e(t)=E_m sin ωt E_m= (ア) B_m l となる。 また,回転磁束の空間分布が正弦波でその最大値がB_mのとき,1極の磁束密度の (イ) B[T]は B=(2/π)B_m であるから,1極の磁束Φ[Wb]は Φ=(2/π)B_m τ l である。したがって,1本の導体に生じる起電力の実効値は次のように表すことができる。 E_m/√2=(π/√2)fΦ=2.22fΦ よって,三相同期発電機の1相あたりの直列に接続された電機子巻線の巻数をNとすると,回転磁束の空間分布が正弦波の場合,1相あたりの誘導起電力(実効値)E[V]は, E= (ウ) fΦN となる。 さらに,電機子巻線には一般に短節巻と分布巻が採用されるので,これらを考慮した場合,1相あたりの誘導起電力Eは次のように表される。 E= (ウ) k_w fΦN ここでk_wを (エ) という。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.2τf / 平均値 / 2.22 / 巻線係数
- 2.2πf / 最大値 / 4.44 / 分布係数
- 3.2τf / 平均値 / 4.44 / 巻線係数
- 4.2πf / 最大値 / 2.22 / 短節係数
- 5.2τf / 実効値 / 2.22 / 巻線係数
正解:3.2τf / 平均値 / 4.44 / 巻線係数
解説:(ア) 設問の途中に v=2τf と書いてあるので、e=vbl に代入すればよい。 e(t)=2τf×B_m sin ωt×l となり、最大値は E_m=2τf B_m l。したがって(ア)は2τfである。2πfは角周波数ωであって周速ではない。 (イ) B=(2/π)B_m は、正弦波の半周期(1極ぶん)にわたる平均値である。正弦波の平均値は最大値の2/π(約0.637)倍という、よく出てくる関係そのものである。最大値ならB_m自身、実効値なら B_m/√2 で、どちらも(2/π)B_mにはならない。 (ウ) 直前に「1本の導体に生じる起電力の実効値」が 2.22fΦ と示されている。1回の巻き(1ターン)は導体2本ぶんなので、N巻では導体が2N本になり E=2×2.22fΦN=4.44fΦN。 したがって(ウ)は4.44である。ここが2.22のままだと導体1本ぶんのままになってしまう。 (エ) 短節巻による短節係数と分布巻による分布係数を掛け合わせたものを巻線係数という。k_wは両方を含むので、片方だけの名前では足りない。 2τf/平均値/4.44/巻線係数となり答(3)。 4.44という数は π√2 に等しく(π×1.414≒4.44)、変圧器の起電力の式 E=4.44fΦN とまったく同じ形である。同期発電機でも変圧器でも、巻数と磁束と周波数から起電力を出す式は同じ係数になる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 機械 問4
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問323.図はある三相同期電動機の1相分の等価回路である。ただし,電機子巻線抵抗は無視している。相電圧V̇の大きさはV=200 V,同期リアクタンスは x_s=8 Ωである。この電動機を運転して力率が1になるように界磁電流を調整したところ,電機子電流İの大きさIが10 Aになった。このときの誘導起電力Eの値[V]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

- 1.120
- 2.140
- 3.183
- 4.215
- 5.280
正解:4.215
解説:電機子巻線抵抗を無視しているので、1相分の関係は V̇=Ė+j x_s İ すなわち Ė=V̇−j x_s İ である。 力率が1なので、電機子電流İは相電圧V̇と同相である。したがって j x_s İ はV̇に対して90°進んだ向きになり、V̇とは直角である。 直角な二つのベクトルの差なので、大きさは三平方の定理で求まる。 E=√(V²+(x_s I)²)=√(200²+(8×10)²)=√(40 000+6 400)=√46 400≒215 V。答(4)。 (1)の120は 200−80 と引き算してしまった場合の値である。V̇と j x_s İ は直角なので、そのまま引くことはできない。 (5)の280は 200+80 と足してしまった場合に近い。ベクトルが同じ向きのときだけ足し引きできる。 力率1に調整すると誘導起電力が端子電圧より大きくなる、というのは同期電動機の位相特性(V曲線)で「過励磁側」にあたる状態である。界磁電流をさらに増やせば進み力率、減らせば遅れ力率になる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 機械 問5
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問324.次の文章は,交流整流子モータの特徴に関する記述である。 交流整流子モータは,直流直巻電動機に類似した構造となっている。直流直巻電動機では,加える直流電圧の極性を逆にしても,磁束と電機子電流の向きが共に (ア) ので,トルクの向きは変わらない。交流整流子モータは,この原理に基づき回転力を得ている。 交流整流子モータは,一般に始動トルクが (イ) ,回転速度が (ウ) なので,電気ドリル,電気掃除機,小型ミキサなどのモータとして用いられている。なお,小容量のものでは,交流と直流の両方に使用できるものもあり, (エ) と呼ばれる。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.逆になる / 大きく / 低速 / ユニバーサルモータ
- 2.変わらない / 小さく / 低速 / ユニバーサルモータ
- 3.変わらない / 大きく / 高速 / ブラシレスDCモータ
- 4.逆になる / 小さく / 低速 / ブラシレスDCモータ
- 5.逆になる / 大きく / 高速 / ユニバーサルモータ
正解:5.逆になる / 大きく / 高速 / ユニバーサルモータ
解説:(ア) 直巻電動機は界磁巻線と電機子巻線が直列につながっている。電源の極性を逆にすると、界磁電流も電機子電流も同時に逆向きになるので、磁束と電機子電流の向きが「共に逆になる」。トルクは両者の積で決まるので、二つとも符号が変われば積の符号は変わらず、トルクの向きは同じままである。交流を加えても回り続けるのはこのためである。 (イ) 直巻の特性なので、トルクは電流の2乗に比例する。始動時は電流が大きいので始動トルクは大きい。 (ウ) 直巻電動機は負荷が軽いほど回転が上がる性質があり、交流整流子モータは1万min⁻¹を超えるような高速で使われる。電気掃除機や電気ドリルが高い音を立てて回るのはこのためである。 (エ) 交流でも直流でも使えるものをユニバーサルモータという。ブラシレスDCモータは整流子もブラシも持たない別の機械で、交流をそのまま加えて回るものではない。 逆になる/大きく/高速/ユニバーサルモータとなり答(5)。 (ア)を「変わらない」としてしまうと、そもそも交流で回る理屈が立たない。極性が変わっても積が変わらない、という点がこのモータの原理である。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 機械 問6
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問325.電動機と負荷の特性を,回転速度を横軸,トルクを縦軸に描く,トルク対速度曲線で考える。電動機と負荷の二つの曲線が,どのように交わるかを見ると,その回転数における運転が,安定か不安定かを判定することができる。誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.負荷トルクよりも電動機トルクが大きいと回転は加速し,反対に電動機トルクよりも負荷トルクが大きいと回転は減速する。回転速度一定の運転を続けるには,負荷と電動機のトルクが一致する安定な動作点が必要である。
- 2.巻線形誘導電動機では,回転速度の上昇とともにトルクが減少するように,二次抵抗を大きくし,大きな始動トルクを発生させることができる。この電動機に回転速度の上昇とともにトルクが増える負荷を接続すると,両曲線の交点が安定な動作点となる。
- 3.電源電圧を一定に保った直流分巻電動機は,回転速度の上昇とともにトルクが減少する。一方,送風機のトルクは,回転速度の上昇とともにトルクが増大する。したがって,直流分巻電動機は,安定に送風機を駆動することができる。
- 4.かご形誘導電動機は,回転トルクが小さい時点から回転速度を上昇させるとともにトルクが増大,最大トルクを超えるとトルクが減少する。この電動機に回転速度でトルクが変化しない定トルク負荷を接続すると,電動機と負荷のトルク曲線が2点で交わる場合がある。この場合,加速時と減速時によって安定な動作点が変わる。
- 5.かご形誘導電動機は,最大トルクの速度より高速な領域では回転速度の上昇とともにトルクが減少する。一方,送風機のトルクは,回転速度の上昇とともにトルクが増大する。したがって,かご形誘導電動機は,安定に送風機を駆動することができる。
正解:4.かご形誘導電動機は,回転トルクが小さい時点から回転速度を上昇させるとともにトルクが増大,最大トルクを超えるとトルクが減少する。この電動機に回転速度でトルクが変化しない定トルク負荷を接続すると,電動機と負荷のトルク曲線が2点で交わる場合がある。この場合,加速時と減速時によって安定な動作点が変わる。
解説:安定かどうかは、交点から速度が少しずれたときに元へ戻る向きの力が働くかどうかで決まる。速度が上がったときに「電動機トルク<負荷トルク」になれば減速して戻るので安定、逆なら不安定である。 (4)の状況を見る。かご形誘導電動機のトルク曲線と定トルク負荷が2点で交わるとき、低速側の交点は電動機の曲線が右上がりの部分にある。ここで速度が少し上がると電動機トルクが増えてさらに加速するので、戻らない=不安定である。高速側の交点は右下がりの部分にあり、速度が上がると電動機トルクが減るので戻る=安定である。つまり安定な動作点は高速側の1点だけで、加速時と減速時で変わるものではない。したがって(4)が誤りで、これが答になる。 他の記述を確かめる。(1)トルクの大小で加減速が決まり、一致する点で速度が定まる、という判定の前提そのもの。(2)巻線形で二次抵抗を大きくすると、最大トルクが低速側へ移り、運転域が右下がりになる。そこへ右上がりの負荷が交われば安定である。(3)直流分巻電動機は速度が上がるとトルクが下がり、送風機は速度が上がるとトルクが上がるので、交点は安定。(5)かご形も最大トルクより高速の領域は右下がりなので、送風機を安定に駆動できる。 (2)(3)(5)はいずれも「電動機は右下がり・負荷は右上がり」で安定という同じ形をしている。(4)だけが右上がりの領域を含んでおり、そこが不安定になる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 機械 問7
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問326.変圧器の構造に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.変圧器の巻線には軟銅線が用いられる。巻線の方法としては,鉄心に絶縁を施し,その上に巻線を直接巻きつける方法,円筒巻線や板状巻線としてこれを鉄心にはめ込む方法などがある。
- 2.変圧器の鉄心には,飽和磁束密度と比透磁率が大きい電磁鋼板が用いられる。この鋼板は,渦電流損を低減するためケイ素が数%含有され,さらにヒステリシス損を低減するために表面が絶縁皮膜で覆われている。
- 3.変圧器の冷却方式には用いる冷媒によって,絶縁油を使用する油入式と空気を使用する乾式,さらにガス冷却式などがある。
- 4.変圧器油は,変圧器本体を浸し,巻線の絶縁耐力を高めるとともに,冷却によって本体の温度上昇を防ぐために用いられる。また,化学的に安定で,引火点が高く,流動性に富み比熱が大きくて冷却効果が大きいなどの性質を備えることが必要となる。
- 5.大型の油入変圧器では,負荷変動に伴い油の温度が変動し,油が膨張・収縮を繰り返すため,外気が変圧器内部に出入りを繰り返す。これを変圧器の呼吸作用といい,油の劣化の原因となる。この劣化を防止するため,本体の外にコンサベータやブリーザを設ける。
正解:2.変圧器の鉄心には,飽和磁束密度と比透磁率が大きい電磁鋼板が用いられる。この鋼板は,渦電流損を低減するためケイ素が数%含有され,さらにヒステリシス損を低減するために表面が絶縁皮膜で覆われている。
解説:(2)は、ケイ素と絶縁皮膜がそれぞれ減らす損失が入れ替わっている。 ケイ素を数%加えるのは、鉄心の保磁力を下げてヒステリシス損を減らすためである(同時に抵抗率も上がるので渦電流損にも効くが、狙いはヒステリシス損)。 表面を絶縁皮膜で覆って薄い鋼板を重ねる(成層する)のは、鋼板をまたぐ渦電流の通り道を断って渦電流損を減らすためである。 設問はこの二つを逆に書いているので(2)が誤りで、これが答になる。 他の記述を確かめる。(1)巻線は電気抵抗の小さい軟銅線を使い、鉄心に直接巻く方法と、あらかじめ円筒状・板状に巻いておいてはめ込む方法がある。(3)冷媒による分類は油入式・乾式・ガス冷却式である。(4)変圧器油は絶縁と冷却の両方を担うので、絶縁耐力が高く、化学的に安定で、引火点が高く、流動性がよく比熱が大きいことが求められる。(5)温度変化で油が膨張・収縮すると外気が出入りし、湿気と酸素が油を劣化させる。これを防ぐため、油面の変動を受け持つコンサベータと、吸い込む空気の水分を取るブリーザ(吸湿呼吸器)を設ける。 渦電流損は「薄く成層して絶縁する」、ヒステリシス損は「材料を変える(ケイ素鋼・アモルファス)」と、対策の種類で覚え分けると取り違えない。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 機械 問8
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問327.一次線間電圧が66 kV,二次線間電圧が6.6 kV,三次線間電圧が3.3 kVの三相三巻線変圧器がある。一次巻線には線間電圧66 kVの三相交流電源が接続されている。二次巻線に力率0.8,8 000 kV·Aの三相誘導性負荷を接続し,三次巻線に4 800 kV·Aの三相コンデンサを接続した。一次電流の値[A]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,変圧器の漏れインピーダンス,励磁電流及び損失は無視できるほど小さいものとする。
- 1.42.0
- 2.56.0
- 3.70.0
- 4.700.0
- 5.840.0
正解:2.56.0
解説:損失も励磁電流も無視できるので、一次側の電力は二次側と三次側の電力の合計に等しい。有効分と無効分に分けて足す。 二次の誘導性負荷(8 000 kV·A、力率0.8遅れ)は 有効分 P=8 000×0.8=6 400 kW 無効分 Q=8 000×0.6=4 800 kvar(遅れ) 三次のコンデンサ4 800 kV·Aは進みの無効分だけなので P=0,Q=−4 800 kvar 合計すると P=6 400 kW,Q=4 800−4 800=0 kvar。 無効分がちょうど打ち消し合うので、一次側から見た皮相電力は S=√(6 400²+0²)=6 400 kV·A(力率1)。 したがって一次電流は I=6 400×10³/(√3×66×10³)≒56.0 A。答(2)。 (3)の70.0は、無効分の打消しを考えずに 8 000 kV·A のまま計算した場合の値に近い(8 000×10³/(√3×66×10³)≒70.0)。三次のコンデンサを入れた意味がそこにある。 (4)(5)は電圧を6.6 kVで割った場合の桁である。一次電流を問われているので、割るのは66 kVである。 有効分と無効分に分けてから足す、という手順を崩さないこと。皮相電力どうしを 8 000−4 800 と引くと3 200 kV·Aとなって別の値になる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 機械 問9
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問328.パワー半導体スイッチングデバイスとしては近年,主にIGBTとパワーMOSFETが用いられている。両者を比較した記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.IGBTは電圧駆動形であり,ゲート・エミッタ間の電圧によってオン・オフを制御する。
- 2.パワーMOSFETは電流駆動形であり,キャリア蓄積効果があることからスイッチング損失が大きい。
- 3.パワーMOSFETはユニポーラデバイスであり,バイポーラ形のデバイスと比べてオン状態の抵抗が高い。
- 4.IGBTはバイポーラトランジスタにパワーMOSFETの特徴を組み合わせることにより,スイッチング特性を改善している。
- 5.パワーMOSFETではシリコンのかわりにSiCを用いることで,高耐圧化をしつつオン状態の抵抗を低くすることが可能になる。
正解:2.パワーMOSFETは電流駆動形であり,キャリア蓄積効果があることからスイッチング損失が大きい。
解説:パワーMOSFETは、ゲートの電圧で電流の通り道を作る電圧駆動形である。またユニポーラ(多数キャリアだけで動く)なので、少数キャリアが溜まって消えるまで待つキャリア蓄積効果が無く、スイッチングが速くて損失も小さい。設問はこの三つをすべて逆に書いているので(2)が誤りで、これが答になる。 電流駆動形でキャリア蓄積効果があるのはバイポーラトランジスタのほうである。 他の記述を確かめる。(1)IGBTもゲート・エミッタ間の電圧で制御する電圧駆動形である。(3)ユニポーラのMOSFETは、高耐圧にすると通り道の抵抗(オン抵抗)が急に大きくなる。少数キャリアの注入で導電率が上がるバイポーラ形に比べると、高耐圧域ではオン状態の抵抗が高い。(4)IGBTは、入口をMOSFETにして駆動を楽にし、出口をバイポーラにして低いオン電圧を得た組合せである。(5)SiC(炭化ケイ素)は絶縁破壊電界がシリコンより1桁高いので、同じ耐圧なら層を薄くでき、オン抵抗を大幅に下げられる。 (3)と(5)はつながっている。ユニポーラの弱点である高耐圧でのオン抵抗を、材料を変えて克服したのがSiCデバイスである。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 機械 問10
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問329.慣性モーメント50 kg·m²のはずみ車が,回転数1 500 min⁻¹で回転している。このはずみ車に負荷が加わり,2秒間で回転数が1 000 min⁻¹まで減速した。この間にはずみ車が放出した平均出力の値[kW]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,軸受の摩擦や空気の抵抗は無視できるものとする。
- 1.34
- 2.137
- 3.171
- 4.308
- 5.343
正解:3.171
解説:はずみ車が蓄えている回転の運動エネルギーは W=(1/2)Jω² である。減った分がそのまま外へ放出されたエネルギーになる。 まず回転数を角速度に直す。 ω₁=2π×1 500/60≒157.1 rad/s ω₂=2π×1 000/60≒104.7 rad/s エネルギーの差は ΔW=(1/2)×50×(157.1²−104.7²) =25×(24 680−10 962) ≒25×13 718≒342 900 J。 これを2秒で放出したので、平均出力は P=342 900/2≒171 000 W≒171 kW。答(3)。 (5)の343は、2秒で割るのを忘れてエネルギー342 900 J(≒343 kJ)をそのまま答にした場合の値である。問われているのは出力なので、必ず時間で割る。 エネルギーは角速度の2乗に比例するので、回転数が1 500から1 000へ(2/3倍に)下がると、残るエネルギーは(2/3)²=4/9になる。差は5/9で、全体の半分より多い。回転数が1/3しか下がっていないのにエネルギーは半分以上出る、というのがはずみ車の効きどころである。 min⁻¹をrad/sに直すときは60で割って2πを掛ける。ここを飛ばすと桁がまるごとずれる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 機械 問11
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問330.教室の平均照度を500 lx以上にしたい。ただし,その時の光源一つの光束は2 400 lm,この教室の床面積は15 m×10 mであり,照明率は60 %,保守率は70 %とする。必要最小限の光源数として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.30
- 2.40
- 3.75
- 4.115
- 5.150
正解:3.75
解説:光束法の式は E=F N U M/A で、Eは平均照度[lx]、Fは光源1つの光束[lm]、Nは光源数、Uは照明率、Mは保守率、Aは面積[m²]である。 これをNについて解くと N=E A/(F U M)。 数値を入れる。面積は 15×10=150 m² なので N=500×150/(2 400×0.6×0.7) =75 000/1 008≒74.4。 光源は個数なので切り上げて75個。答(3)。 「以上にしたい」「必要最小限」と書かれているので、74個では500 lxに届かない。必ず切り上げる。 照明率と保守率はどちらも1未満なので、掛け忘れると必要な光源数を少なく見積もることになる。両方とも落として 75 000/2 400≒31 とすると、(1)の30に落ちる。 照明率Uは、光源から出た光のうち作業面に届く割合。保守率Mは、汚れや光源の劣化で落ちるぶんをあらかじめ見込む係数である。どちらも「実際にはこれだけしか使えない」という割引なので、必要数を求めるときは分母に入る。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 機械 問12
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問331.熱の伝導は電気の伝導によく似ている。下記は,電気系の量と熱系の量の対応表である。 【電気系と熱系の対応表】 ・電圧 V[V] ←→ (ア) [K] ・電気量 Q[C] ←→ 熱量 Q[J] ・電流 I[A] ←→ (イ) [W] ・導電率 σ[S/m] ←→ 熱伝導率 λ[W/(m·K)] ・電気抵抗 R[Ω] ←→ 熱抵抗 R_T (ウ) ・静電容量 C[F] ←→ 熱容量 C (エ) 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.熱流Φ / 温度差θ / [J/K] / [K/W]
- 2.温度差θ / 熱流Φ / [K/W] / [J/K]
- 3.温度差θ / 熱流Φ / [K/J] / [J/K]
- 4.熱流Φ / 温度差θ / [J/K] / [J/W]
- 5.温度差θ / 熱流Φ / [K/W] / [J/W]
正解:2.温度差θ / 熱流Φ / [K/W] / [J/K]
解説:電気と熱の対応は「何が流れ、何が押しているか」で決まる。電気では電圧が押して電流が流れる。熱では温度差が押して熱流が流れる。 (ア) 電圧に対応するのは温度差θで、単位は表のとおり[K]。 (イ) 電流に対応するのは熱流Φで、単位は[W]。熱流は1秒あたりに流れる熱量なので、J/s=Wになる。 (ウ) 熱抵抗は、オームの法則 R=V/I と同じ形で R_T=θ/Φ と定義される。単位は[K]÷[W]=[K/W]。 (エ) 熱容量は、静電容量 C=Q/V と同じ形で C=Q/θ と定義される。単位は[J]÷[K]=[J/K]。 温度差θ/熱流Φ/[K/W]/[J/K]となり答(2)。 単位は定義式から作れるので、覚えていなくてもその場で出せる。熱抵抗は「温度差を熱流で割る」、熱容量は「熱量を温度差で割る」と、対応する電気の式に当てはめればよい。 この対応があるので、熱の問題を電気回路として解くことができる。直列につながった二つの層の熱抵抗は足し算になり、放熱器の設計などで実際にこの考え方が使われる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 機械 問13
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問332.入力信号A,B及びC,出力信号Xの論理回路の真理値表が次のように示されたとき,Xの論理式として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 【真理値表】A,B,C,X の順に示す。 ・0,0,0,0 ・0,0,1,1 ・0,1,0,0 ・0,1,1,1 ・1,0,0,0 ・1,0,1,1 ・1,1,0,1 ・1,1,1,1
- 1.A·B+A·C̄+B·C
- 2.A·B̄+A·C̄+B̄·C̄
- 3.A·B̄+C+Ā·B
- 4.B·C̄+Ā·B+B̄·C
- 5.A·B+C
正解:5.A·B+C
解説:真理値表でX=1になる行を並べると 001・011・101・111・110 の5行である。 このうち 001・011・101・111 はどれもC=1の行で、Cが1ならAとBが何であってもX=1になっている。したがってCの項がそのまま含まれる。 残る 110 はC=0でA=1・B=1の行なので、A·Bの項が要る。 したがって X=A·B+C。答(5)。 確かめとして8通りすべてを代入する。 000→0+0=0,001→0+1=1,010→0+0=0,011→0+1=1, 100→0+0=0,101→0+1=1,110→1+0=1,111→1+1=1。 真理値表と完全に一致する。 選択肢の中でCが単独の項として現れているのは(3)と(5)だけである。(3)は A·B̄+C+Ā·B で、000を入れると 0+0+0=0 と合うが、100を入れると A·B̄=1 となってX=1になり、真理値表の0と食い違う。 C=1の行がすべて1になっていることに最初に気づけば、残りは110の1行だけを説明すればよくなり、式は一気に短くなる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 機械 問14
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問333.定格出力45 kW,定格周波数60 Hz,極数4,定格運転時の滑りが0.02である三相誘導電動機について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 この誘導電動機の定格運転時の二次入力(同期ワット)の値[kW]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.43
- 2.44
- 3.45
- 4.46
- 5.47
正解:4.46
解説:誘導電動機では、二次入力P₂・二次銅損P_c2・機械的出力P_oのあいだに P₂:P_c2:P_o=1:s:(1−s) という関係がある。したがって P_o=(1−s)P₂ すなわち P₂=P_o/(1−s)。 定格出力45 kW、滑り0.02なので P₂=45/(1−0.02)=45/0.98≒45.9 kW。 最も近いのは46で答(4)。 二次入力は同期ワットとも呼ばれ、同期速度で回ったと仮定したときの出力にあたる。実際には滑りのぶんだけ二次銅損として失われるので、機械的出力は必ずそれより小さい。したがって答は45 kWより大きくなるはずで、(1)〜(3)は候補から外れる。 二次銅損は P₂−P_o=45.9−45=0.9 kW で、P₂の2 %=滑りそのものの割合になっている。 なお定格周波数60 Hzと極数4は、この小問では使わない。同期速度 N_s=120×60/4=1 800 min⁻¹ は小問(b)で使う。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 機械 問15(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問334.定格出力45 kW,定格周波数60 Hz,極数4,定格運転時の滑りが0.02である三相誘導電動機について,次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 この誘導電動機を,電源周波数50 Hzにおいて,60 Hz運転時の定格出力トルクと同じ出力トルクで連続して運転する。この50 Hzでの運転において,滑りが50 Hzを基準として0.05であるときの誘導電動機の出力の値[kW]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.36
- 2.38
- 3.45
- 4.54
- 5.56
正解:1.36
解説:出力は「トルク×角速度」なので、トルクが同じなら出力は回転速度に比例する。二つの運転での回転速度を出して比を取ればよい。 60 Hz運転の同期速度は N_s=120×60/4=1 800 min⁻¹ 滑り0.02なので回転速度は N=1 800×(1−0.02)=1 764 min⁻¹。 50 Hz運転の同期速度は N_s'=120×50/4=1 500 min⁻¹ 滑り0.05なので N'=1 500×(1−0.05)=1 425 min⁻¹。 トルクが同じだから P'=45×1 425/1 764≒36.4 kW。 最も近いのは36で答(1)。 トルクで確かめてもよい。60 Hz運転のトルクは T=45 000/(2π×1 764/60)≒244 N·m。 50 Hz運転では P'=244×2π×1 425/60≒36 400 W となり同じ値になる。 (3)の45は出力が変わらないとした場合。周波数を下げると同期速度が下がるので、同じトルクでは出力も下がる。 (5)の56は回転速度の比を逆に取った場合の値である(45×1 764/1 425≒55.7)。 (4)の54は、滑りを考えずに同期速度の比だけを逆に取った場合の値である(45×1 800/1 500=54)。 いずれも「速度が下がるのだから出力も下がる」という向きを先に押さえておけば外せる。 「滑りが50 Hzを基準として0.05」という断り書きは、滑りを1 500 min⁻¹に対して測る、という意味である。1 800 min⁻¹に対して測るのではない。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 機械 問15(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問335.図1は,直流電圧源から単相インバータで誘導性負荷に交流を給電する基本回路を示す。負荷電流i_o(t)と直流側電流i_d(t)は図示する矢印の向きを正の方向として,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 各パワートランジスタが出力交流電圧の1周期Tに1回オンオフする運転を行っている際のある時刻t₀から1周期の波形を図2に示す。直流電圧がE[V]のとき,交流側の方形波出力電圧の実効値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

- 1.0.5E
- 2.0.61E
- 3.0.86E
- 4.E
- 5.1.15E
正解:4.E
解説:図2のとおり、S₁とS₄がオンの前半(t₀からt₀+T/2)は出力に+Eが、S₂とS₃がオンの後半(t₀+T/2からt₀+T)は−Eが加わる。したがって出力電圧は+Eと−Eを半周期ずつ繰り返す方形波である。 実効値は瞬時値の2乗の平均の平方根なので、2乗すると+Eの区間も−Eの区間も E² になり、平均もE²である。 √(E²)=E。 つまり実効値はEそのもので答(4)。 方形波は、大きさが常にEで符号だけが変わる波である。2乗すれば符号が消えて一定値になるので、実効値は最大値と等しくなる。正弦波のように 1/√2 が付くことはない。 正弦波なら実効値は最大値の 1/√2≒0.707 倍になるが、それは大きさが時間とともに変わるからである。方形波は大きさが変わらないので、その割引が入らない。 1周期の平均値のほうは、+Eの半周期と−Eの半周期が打ち消し合って零になる。実効値と平均値を取り違えないこと。 設問が「方形波出力電圧の実効値」と書いていることも手がかりになる。この方形波を正弦波に分解したときの基本波の実効値は 2√2E/π≒0.90E で別の値であり、ここで問われているのは波形全体の実効値である。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 機械 問16(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問336.図1は,直流電圧源から単相インバータで誘導性負荷に交流を給電する基本回路を示す。負荷電流i_o(t)と直流側電流i_d(t)は図示する矢印の向きを正の方向とする。各パワートランジスタが出力交流電圧の1周期Tに1回オンオフする運転を行っている際のある時刻t₀から1周期の波形を図2に示す。次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 負荷電流i_o(t)の波形が図3の(ア)〜(ウ),直流側電流i_d(t)の波形が図3の(エ),(オ)のいずれかに示されている。それらの波形の適切な組合せを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

- 1.(ア)と(エ)
- 2.(イ)と(エ)
- 3.(ウ)と(オ)
- 4.(ア)と(オ)
- 5.(イ)と(オ)
正解:1.(ア)と(エ)
解説:まず負荷電流i_o(t)を決める。負荷は抵抗とインダクタンスの直列なので、電圧が+Eに切り替わっても電流はすぐには変われず、指数関数的に増えていく。t₀で+Eが加わるので、i_oはそこから増加し、半周期の終わり(t₀+T/2)で最大になる。後半は−Eが加わるので減少に転じ、t₀+Tで最小(負の最大)になる。 つまり「t₀で最小、t₀+T/2で最大」という形である。図3で(ア)がこの形をしている。(イ)は上下が逆、(ウ)は最大・最小の位置が半周期ずれている。 つぎに直流側電流i_d(t)を決める。前半はS₁とS₄が導通しているので、直流電源から見た電流は負荷電流そのもので i_d=i_o。後半はS₂とS₃が導通し、電源から見ると負荷電流が逆向きに見えるので i_d=−i_o である。 前半は、i_oが負から正へ増えるので、i_dも負から始まって正へ増える。後半は、i_oが正の最大から減っていくので、i_d=−i_o は負の最大から始まって正へ増える。したがってi_dは半周期ごとに「負から始まって正へ増える」を繰り返す、周期T/2の波形になる。 図3で(エ)がこの形である。(オ)は各半周期が正から始まって負へ減っており、逆になっている。 したがって(ア)と(エ)の組合せで答(1)。 i_dが負になる区間があるのは、負荷のインダクタンスに蓄えられたエネルギーが電源へ返っている時間である。そのときは還流ダイオードが導通している。誘導性負荷のインバータでダイオードを逆並列に付けるのは、この戻る電流の通り道を用意するためである。 i_dの周期が出力の半分になることも手がかりになる。(エ)(オ)はどちらも周期T/2で描かれており、そこは共通なので、向きだけを比べればよい。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 機械 問16(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問337.図は,ある周波数伝達関数W(jω)のボード線図の一部であり,折れ線近似でゲイン特性を示している。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 図のゲイン特性を示す周波数伝達関数として,最も適切なものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

- 1.40/(1+jω)
- 2.40/(1+j0.005ω)
- 3.100/(1+jω)
- 4.100/(1+j0.005ω)
- 5.100/(1+j0.5ω)
正解:5.100/(1+j0.5ω)
解説:一次遅れ要素 K/(1+jωT) のボード線図は、低い周波数で 20log₁₀K の一定値、折れ点角周波数 ω=1/T から −20 dB/dec で下がる直線、という形になる。図から二つの値を読み取ればよい。 低周波での値は40 dBである。20log₁₀K=40 より K=100。したがって分子は100で、40ではない。 折れ点はω=2である。ω=1/T より T=1/2=0.5。したがって分母は 1+j0.5ω である。 よって W(jω)=100/(1+j0.5ω)。答(5)。 確かめとして、0 dBと交わる角周波数を計算する。折れ点ω=2から−20 dB/decで下がるので、40 dB下がるには2デケード(100倍)進む必要があり、ω=2×100=200 である。図でも直線がω=200で0 dBを横切っており、一致する。 (3)の 100/(1+jω) は分子は合っているが折れ点がω=1になり、図の2と合わない。 (4)の 100/(1+j0.005ω) は折れ点が ω=1/0.005=200 になってしまう。図の200は0 dBと交わる点であって、折れ点ではない。この二つの点を取り違えると(4)を選ぶことになる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 機械 問17(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問338.図は,ある周波数伝達関数W(jω)のボード線図の一部であり,折れ線近似でゲイン特性を示している。次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 図のゲイン特性を示すブロック線図として,最も適切なものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,入力をR(jω),出力をC(jω)として,図のゲイン特性を示しているものとする。 (小問(a)より,図のゲイン特性を示す周波数伝達関数は W(jω)=100/(1+j0.5ω) である。)

- 1.前向きに 1/(jω),帰還は直結(ゲイン1)で,そのあとに 40 を掛ける

- 2.前向きに 1/(jω),帰還は直結(ゲイン1)で,そのあとに 100 を掛ける

- 3.前向きに 1/(j0.005ω),帰還は直結(ゲイン1)で,そのあとに 100 を掛ける

- 4.前向きに 1/(jω),帰還のゲインが 2 で,そのあとに 200 を掛ける

- 5.前向きに 1/(jω),帰還のゲインが 0.5 で,そのあとに 200 を掛ける

正解:4.前向きに 1/(jω),帰還のゲインが 2 で,そのあとに 200 を掛ける
解説:負帰還のループは、前向きの伝達関数をG、帰還の伝達関数をHとすると G/(1+GH) になる。それぞれの選択肢でこれを計算し、最後の定数倍を掛けて 100/(1+j0.5ω) と一致するものを探す。 (4)を計算する。前向きが 1/(jω)、帰還が2なので G/(1+GH)=(1/(jω))/(1+2/(jω))=1/(jω+2)。 分母を2でくくると 1/{2(1+j0.5ω)}=0.5/(1+j0.5ω)。 これに200を掛けて 200×0.5/(1+j0.5ω)=100/(1+j0.5ω)。 求める伝達関数と一致する。答(4)。 他の選択肢も同じ手順で確かめる。 (1):1/(jω+1)×40=40/(1+jω)。分子も折れ点も違う。 (2):1/(jω+1)×100=100/(1+jω)。分子は合うが折れ点がω=1。 (3):1/(j0.005ω+1)×100=100/(1+j0.005ω)。折れ点がω=200。 (5):1/(jω+0.5)×200=400/(1+j2ω)。分子も折れ点も違う。 積分要素 1/(jω) に定数の負帰還を掛けると一次遅れになる、というのがこの問題の型である。帰還のゲインHが分母の定数項になるので、H=2 で 1/(jω+2)、すなわち時定数0.5の一次遅れが得られる。折れ点を2にしたければ帰還ゲインを2にする、と覚えるとよい。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 機械 問17(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 - 1.前向きに 1/(jω),帰還は直結(ゲイン1)で,そのあとに 40 を掛ける
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問339.図は,n個の配列の数値を大きい順(降順)に並べ替えるプログラムのフローチャートである。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 図中の(ア)〜(ウ)に当てはまる処理の組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

- 1.(ア) a[i]>a[j] / (イ) a[j]←a[i] / (ウ) a[i]←m
- 2.(ア) a[i]>a[j] / (イ) a[i]←a[j] / (ウ) a[j]←m
- 3.(ア) a[i]<a[j] / (イ) a[j]←a[i] / (ウ) a[i]←m
- 4.(ア) a[i]<a[j] / (イ) a[j]←a[i] / (ウ) a[j]←m
- 5.(ア) a[i]<a[j] / (イ) a[i]←a[j] / (ウ) a[j]←m
正解:5.(ア) a[i]<a[j] / (イ) a[i]←a[j] / (ウ) a[j]←m
解説:このフローチャートは、iを1からn−1まで、jをi+1からnまで動かし、条件を満たしたときにa[i]とa[j]を入れ替える、という形をしている。 (ア) 大きい順(降順)に並べたいので、前にあるa[i]が後ろのa[j]より小さければ入れ替える。したがって条件は a[i]<a[j] である。a[i]>a[j] にすると小さい順(昇順)になってしまう。この時点で(1)(2)は外れる。 (イ)(ウ) 入れ替えの直前に m←a[i] があるので、mにはa[i]の値が退避されている。つぎにやるべきことは、a[i]にa[j]を入れ、そのあとa[j]にmを入れることである。 (イ) a[i]←a[j] (ウ) a[j]←m この順でなければならない。(イ)を a[j]←a[i] にすると、a[j]がa[i]で上書きされてa[j]の元の値が消え、そのあと(ウ)で a[i]←m としてもa[i]は元の値に戻るだけで、何も入れ替わらない。 a[i]<a[j]/a[i]←a[j]/a[j]←m となり答(5)。 変数を1つ使う入れ替えは「退避→片方を上書き→退避した値を反対側へ」の3手順で、順番を変えると値が消える。m←a[i] があらかじめ書かれているので、残り2手順の向きは一通りに決まる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 機械 問18(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問340.図は,n個の配列の数値を大きい順(降順)に並べ替えるプログラムのフローチャートである。次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 このプログラム実行時の読込み処理において,n=5とし,a[1]=3,a[2]=1,a[3]=2,a[4]=5,a[5]=4とする。フローチャート中のXで示される部分の処理は何回行われるか,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 (小問(a)より,判定は a[i]<a[j] のとき Xの3行 m←a[i],a[i]←a[j],a[j]←m を実行して入れ替える。)

- 1.3
- 2.5
- 3.7
- 4.8
- 5.10
正解:3.7
解説:Xは入れ替えの3行なので、a[i]<a[j]が成り立った回数を数えればよい。配列は初め [3, 1, 2, 5, 4] である。 i=1(a[1]と後ろを順に比べる) j=2:3<1 か → 偽。 j=3:3<2 か → 偽。 j=4:3<5 か → 真。入れ替えて [5, 1, 2, 3, 4]。(1回目) j=5:5<4 か → 偽。 i=2 j=3:1<2 か → 真。[5, 2, 1, 3, 4]。(2回目) j=4:2<3 か → 真。[5, 3, 1, 2, 4]。(3回目) j=5:3<4 か → 真。[5, 4, 1, 2, 3]。(4回目) i=3 j=4:1<2 か → 真。[5, 4, 2, 1, 3]。(5回目) j=5:2<3 か → 真。[5, 4, 3, 1, 2]。(6回目) i=4 j=5:1<2 か → 真。[5, 4, 3, 2, 1]。(7回目) 合計7回。答(3)。最後の配列は [5, 4, 3, 2, 1] で、確かに降順に並んでいる。 (5)の10は比較そのものの回数である。n=5のとき比較は 4+3+2+1=10 回行われるが、そのうち入れ替えが起きたのは7回だけである。Xは入れ替えの処理なので、条件が真になった回数を数える。 入れ替えるたびにa[i]の値が変わるので、次の比較では新しい値を使うことになる。i=1のときにa[1]が3から5に変わった結果、j=5の比較が偽になっている。表を書いて1行ずつ追うのが確実である。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 機械 問18(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問341.直流電源に接続された永久磁石界磁の直流電動機に一定トルクの負荷がつながっている。電機子抵抗が1.00 Ωである。回転速度が1 000 min⁻¹のとき,電源電圧は120 V,電流は20 Aであった。 この電源電圧を100 Vに変化させたときの回転速度の値[min⁻¹]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,電機子反作用及びブラシ,整流子における電圧降下は無視できるものとする。
- 1.200
- 2.400
- 3.600
- 4.800
- 5.1 000
正解:4.800
解説:永久磁石界磁なので磁束Φは一定である。トルクは T=kΦI_a なので、負荷トルクが一定なら電機子電流も一定に保たれる。つまり電圧を変えても電流は20 Aのままである。ここが出発点になる。 1回目の運転での誘導起電力は E₁=120−20×1.00=100 V。 電源電圧を100 Vにしたときは、電流が同じ20 Aなので E₂=100−20×1.00=80 V。 磁束が一定のとき回転速度は誘導起電力に比例する(E=kΦN)から N₂=1 000×80/100=800 min⁻¹。答(4)。 (5)の1 000は電圧を下げても回転速度が変わらないとした場合。(1)の200のように大きく下がるのは、電流まで比例して変わると考えた場合に出る。 「一定トルクの負荷」という条件がこの問題の要である。負荷トルクが一定→電機子電流が一定→抵抗降下も一定、という順に決まるので、誘導起電力は電源電圧と同じだけ(20 V)下がる。100 Vから80 Vへ、つまり20 %の低下なので、回転速度も20 %下がって800 min⁻¹になる。 電源電圧の低下率(120→100で16.7 %)と回転速度の低下率(20 %)が違うことに注意する。抵抗降下20 Vは電圧によらず一定なので、誘導起電力のほうが割合として大きく下がる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 機械 問1
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問342.直流機の電機子反作用に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.直流発電機や直流電動機では,電機子巻線に電流を流すと,電機子電流によって電機子周辺に磁束が生じ,電機子電圧を誘導する磁束すなわち励磁磁束が,電機子電流の影響で変化する。これを電機子反作用という。
- 2.界磁電流による磁束のベクトルに対し,電機子電流による電機子反作用磁束のベクトルは,同じ向きとなるため,電動機として運転した場合に増磁作用,発電機として運転した場合に減磁作用となる。
- 3.直流機の界磁磁極片に補償巻線を設け,そこに電機子電流を流すことにより,電機子反作用を緩和できる。
- 4.直流機の界磁磁極のN極とS極の間に補極を設け,そこに設けたコイルに電機子電流を流すことにより,電機子反作用を緩和できる。
- 5.ブラシの位置を適切に移動させることで,電機子反作用を緩和できる。
正解:2.界磁電流による磁束のベクトルに対し,電機子電流による電機子反作用磁束のベクトルは,同じ向きとなるため,電動機として運転した場合に増磁作用,発電機として運転した場合に減磁作用となる。
解説:電機子電流がつくる磁束のベクトルは、界磁電流がつくる磁束のベクトルと同じ向きではなく直角(90°ずれた向き)になる。電機子巻線はブラシを境に電流の向きが変わるので、その磁束は磁極と磁極の中間の向き、すなわち界磁磁束と直交する向きに現れる。これを交差磁化作用という。したがって「同じ向きとなる」とする(2)が誤りで、これが答になる。 直交するので、単純な増磁や減磁ではなく、磁極の片側で磁束が増え反対側で減る「偏り」が生じる。鉄心の磁気飽和があるため、増える側の増加分より減る側の減少分のほうが大きくなり、全体としては減磁の傾向になる。この点でも(2)の説明は当たらない。 他の記述を確かめる。(1)電機子電流がつくる磁束によって励磁磁束が変化する現象が電機子反作用である。(3)補償巻線は界磁磁極片に設け、電機子電流を逆向きに流して電機子反作用磁束を打ち消す。(4)補極は磁極と磁極の中間に置き、電機子電流を流して整流を助けるとともに反作用を緩和する。(5)ブラシを中性軸のずれに合わせて移動させれば、整流時の火花を減らせる。 (3)と(4)はどちらも「電機子電流を流す」点が共通している。電機子反作用は電機子電流に比例して変わるので、同じ電流で打ち消せば負荷が変わっても効き目が保たれる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 機械 問2
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問343.4極の三相誘導電動機が60 Hzの電源に接続され,出力5.75 kW,回転速度1 656 min⁻¹で運転されている。このとき,一次銅損,二次銅損及び鉄損の三つの損失の値が等しかった。このときの誘導電動機の効率の値[%]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,その他の損失は無視できるものとする。
- 1.76.0
- 2.77.8
- 3.79.3
- 4.80.6
- 5.88.5
正解:3.79.3
解説:まず滑りを求める。同期速度は N_s=120×60/4=1 800 min⁻¹ なので s=(1 800−1 656)/1 800=144/1 800=0.08。 つぎに二次銅損を求める。誘導電動機では 出力:二次銅損=(1−s):s の関係があるので P_c2=P_o×s/(1−s)=5 750×0.08/0.92=500 W。 設問より一次銅損も鉄損もこれと等しいので、損失の合計は 500×3=1 500 W。 入力は P_i=5 750+1 500=7 250 W となり、効率は η=5 750/7 250≒0.793=79.3 %。答(3)。 二次銅損だけを損失として計算すると η=5 750/6 250=92 % となって選択肢に無い。三つの損失が等しい、という条件を使って3倍する。 (5)の88.5は損失を2つぶんだけ数えた場合に近い(5 750/(5 750+1 000)≒85.2 %)ほどではないが、損失の数え落としは効率を高く見積もる向きにずれる。 滑りから二次銅損を出す関係は、二次入力P₂を1としたとき 出力=1−s、二次銅損=s と分けられることによる。s=0.08 なら二次銅損は出力の 0.08/0.92≒8.7 % で、5 750 Wの8.7 %が500 Wである。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 機械 問3
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問344.次の文章は,誘導機の速度制御に関する記述である。 誘導機の回転速度n[min⁻¹]は,滑りs,電源周波数f[Hz],極数pを用いて n=120· (ア) と表される。したがって,誘導機の速度は電源周波数によって制御することができ,特にかご形誘導電動機において (イ) 電源装置を用いた制御が広く利用されている。 かご形誘導機ではこの他に,運転中に固定子巻線の接続を変更して (ウ) を切り換える制御法や, (エ) の大きさを変更する制御法がある。前者は,効率はよいが,速度の変化が段階的となる。後者は,速度の安定な制御範囲を広くするために (オ) の値を大きくとり,銅損が大きくなる。 巻線形誘導機では, (オ) の値を調整することにより,トルクの比例推移を利用して速度を変える制御法がある。 上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ),(エ)及び(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.sf/p / CVCF / 極数 / 一次電圧 / 一次抵抗
- 2.(1−s)f/p / CVCF / 相数 / 二次電圧 / 二次抵抗
- 3.sf/p / VVVF / 相数 / 二次電圧 / 一次抵抗
- 4.(1−s)f/p / VVVF / 相数 / 一次電圧 / 一次抵抗
- 5.(1−s)f/p / VVVF / 極数 / 一次電圧 / 二次抵抗
正解:5.(1−s)f/p / VVVF / 極数 / 一次電圧 / 二次抵抗
解説:(ア) 同期速度は N_s=120f/p で、実際の回転速度は滑りのぶんだけ遅い n=(1−s)N_s である。まとめると n=120(1−s)f/p となる。sf/p では滑り分の速度になってしまい、s=0(無負荷)で回転が止まることになって成り立たない。 (イ) 周波数を変える制御では、周波数だけでなく電圧も一緒に変えないと磁束が過大になる。可変電圧可変周波数、すなわちVVVF電源装置を使う。CVCFは定電圧定周波数で、無停電電源装置などに使う別のものである。 (ウ) 固定子巻線の接続を変更して切り換えるのは極数である。極数を2倍にすれば同期速度は半分になる。相数は三相のまま変えられない。極数は整数なので速度は段階的にしか変わらず、設問の「速度の変化が段階的となる」と合う。 (エ) 大きさを変更する制御法として挙がるのは一次電圧である。かご形では二次側に外から手を出せないので、二次電圧を変えることはできない。 (オ) 一次電圧制御で安定に速度を変えられる範囲を広げるには、二次抵抗を大きめに設計して、トルク曲線を右下がりの領域が広い形にする。そのぶん二次銅損が増える。また巻線形では二次抵抗を外から調整でき、比例推移を使って速度を変えられる。 (1−s)f/p/VVVF/極数/一次電圧/二次抵抗となり答(5)。 (オ)は最後の段落「巻線形誘導機では、(オ)の値を調整することにより、トルクの比例推移を利用して」から決まる。比例推移は二次抵抗と滑りの比で決まる性質なので、ここは二次抵抗以外にない。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 機械 問4
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問345.次の文章は,星形結線の円筒形三相同期電動機の入力,出力,トルクに関する記述である。 この三相同期電動機の1相分の誘導起電力E[V],電圧V[V],電流I[A],VとIの位相差をθ[rad]としたときの1相分の入力P_i[W]は次式で表される。 P_i=VI cosθ また,EとVの位相差をδ[rad]とすると,1相分の出力P_o[W]は次式で表される。EとVの位相差δは (ア) といわれる。 P_o=EI cos(δ−θ)=(VE/x)· (イ) ここでx[Ω]は同期リアクタンスであり,電機子巻線抵抗は無視できるものとする。 この三相同期電動機の全出力をP[W],同期速度をn_s[min⁻¹]とすると,トルクT[N·m]とPの関係は次式で表される。 P=3P_o=2π(n_s/60)T これから,Tは次式のようになる。 T=(60/2πn_s)·3P_o=(60/2πn_s)·(3VE/x)· (イ) 以上のことから,0≦δ≦π/2の範囲においてδが (ウ) なるに従ってTは (エ) なり,理論上π/2[rad]のとき (オ) となる。 上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ),(エ)及び(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.負荷角 / cosδ / 大きく / 大きく / 最大値
- 2.力率角 / cosδ / 大きく / 小さく / 最小値
- 3.力率角 / sinδ / 小さく / 小さく / 最小値
- 4.負荷角 / sinδ / 大きく / 大きく / 最大値
- 5.負荷角 / cosδ / 小さく / 小さく / 最大値
正解:4.負荷角 / sinδ / 大きく / 大きく / 最大値
解説:(ア) 誘導起電力Eと端子電圧Vの位相差δは負荷角と呼ばれる。負荷が重くなるほどδが大きくなるので、この名がついている。力率角は電圧Vと電流Iの位相差θのことで、設問の中でθとして別に定義されている。 (イ) 電機子巻線抵抗を無視した円筒形同期機の1相分の出力は P_o=(VE/x)sinδ である。δ=0(無負荷)で出力が零になることからも sinδ が正しいと分かる。cosδ ではδ=0で最大になってしまい、無負荷なのに出力があることになる。 (ウ)(エ) 0≦δ≦π/2 の範囲で sinδ は単調に増える。したがってδが大きくなるに従ってトルクも大きくなる。 (オ) δ=π/2 で sinδ=1 となり、トルクは最大値をとる。これが脱出トルク(停動トルク)で、これを超える負荷をかけると同期を保てなくなる。 負荷角/sinδ/大きく/大きく/最大値となり答(4)。 (イ)が決まれば(ウ)(エ)(オ)は sinδ のグラフを思い浮かべるだけで決まる。0からπ/2までは増え続け、π/2で1になる。 δがπ/2を超えるとsinδは減り始めるので、トルクも減る。負荷が増えているのにトルクが減るため加速度的に同期を失う——これが脱出(脱調)である。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 機械 問5
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問346.次の文章は,一般的なブラシレスDCモータに関する記述である。 ブラシレスDCモータは, (ア) が回転子側に, (イ) が固定子側に取り付けられた構造となっており, (イ) が回転しないため, (ウ) が必要な一般の直流電動機と異なる。しかし,何らかの方法で回転子の (エ) を検出して, (イ) への電流を切り換える必要がある。この電流の切り換えを, (オ) で構成された駆動回路を用いて実現している。ブラシレスDCモータは, (オ) の発達とともに発展してきたモータであり,上記の駆動回路が重要な役割を果たすモータである。 上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ),(エ)及び(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.電機子巻線 / 永久磁石 / ブラシと整流子 / 回転速度 / 半導体スイッチ
- 2.電機子巻線 / 永久磁石 / ブラシとスリップリング / 回転速度 / 機械スイッチ
- 3.永久磁石 / 電機子巻線 / ブラシと整流子 / 回転速度 / 半導体スイッチ
- 4.永久磁石 / 電機子巻線 / ブラシとスリップリング / 回転位置 / 機械スイッチ
- 5.永久磁石 / 電機子巻線 / ブラシと整流子 / 回転位置 / 半導体スイッチ
正解:5.永久磁石 / 電機子巻線 / ブラシと整流子 / 回転位置 / 半導体スイッチ
解説:(ア)(イ) ブラシレスDCモータは、回転子側に永久磁石、固定子側に電機子巻線を置く。一般の直流電動機とはちょうど逆の配置である。電機子巻線が回らないので、電流を送り込むためのブラシが要らない——これがブラシレスと呼ばれる理由である。 (ウ) 一般の直流電動機では、回る電機子巻線に電流を送り、かつ電流の向きを切り替えるためにブラシと整流子が要る。スリップリングは巻線形誘導機や同期機で回転子へ電流を出し入れするもので、向きを切り替える働きは持たない。 (エ) ブラシと整流子の代わりに電流を切り換えるには、回転子の磁石が今どこを向いているかを知る必要がある。したがって検出するのは回転位置である。回転速度だけ分かっても、どの巻線に流すかは決められない。ホール素子やエンコーダ、あるいは巻線に生じる誘起電圧から位置を求める。 (オ) 切り換えは半導体スイッチ(トランジスタやMOSFET)で構成した駆動回路が行う。機械スイッチでは高速な切り換えに耐えられない。 永久磁石/電機子巻線/ブラシと整流子/回転位置/半導体スイッチとなり答(5)。 「ブラシと整流子の仕事を、位置検出+半導体スイッチで置き換えた直流電動機」と押さえると、五つの空欄がひとつながりに決まる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 機械 問6
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問347.次の文章は,電気機器の損失に関する記述である。 a コイルの電流とコイルの抵抗によるジュール熱が (ア) であり,この損失を低減するため,コイルを構成する電線の断面積を大きくする。 交流電流が並列コイルに分かれて流れると,並列コイル間の電流不平衡からこの損失が増加する。この損失を低減するため,並列回路を構成する各コイルの鎖交磁束と抵抗値,すなわち,各コイルのインピーダンスを等しくする。 b 鉄心に交流磁束が通ると損失が発生する。その成分は (イ) と (ウ) の二つに分類される。前者は,交流磁束によって誘導された電流が鉄心を流れてジュール熱として発生する。そこで,電気抵抗が高い強磁性材料や,表面を絶縁膜で覆った薄い鉄板を積層した積層鉄心を磁気回路に用いて,電流の経路を断つことで損失を低減する。後者は,鉄心の磁束が磁界の履歴に依存するために発生する。この (ウ) を低減するために電磁鋼板が磁気回路に広く用いられている。 c 上記の電磁気要因の損失のほか,電動機や発電機では,回転子の運動による軸受け摩擦損や冷却ファンの空気抵抗による損失などの (エ) がある。 上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.銅損 / 渦電流損 / ヒステリシス損 / 機械損
- 2.鉄損 / 抵抗損 / ヒステリシス損 / 銅損
- 3.銅損 / 渦電流損 / インダクタンス損 / 機械損
- 4.鉄損 / 機械損 / ヒステリシス損 / 銅損
- 5.銅損 / 抵抗損 / インダクタンス損 / 機械損
正解:1.銅損 / 渦電流損 / ヒステリシス損 / 機械損
解説:(ア) コイルの電流と抵抗によるジュール熱は銅損である。電線の断面積を大きくすれば抵抗が下がり、銅損が減る。鉄損は鉄心に生じる損失で、コイルの抵抗とは関係しない。 (イ) 交流磁束によって鉄心の中に誘導された電流(渦電流)が流れて生じるのが渦電流損である。設問が「薄い鉄板を積層して電流の経路を断つ」と書いているとおり、成層することで渦電流の回る道を細かく分断して減らす。 (ウ) 磁束が磁界の履歴に依存すること、すなわちヒステリシスによって生じるのがヒステリシス損である。電磁鋼板(ケイ素鋼板)はヒステリシスループの面積が小さく、この損失を減らせる。 (エ) 軸受けの摩擦や冷却ファンの空気抵抗による損失は機械損である。電磁気とは無関係に、回っていること自体から生じる。 銅損/渦電流損/ヒステリシス損/機械損となり答(1)。 鉄損は(イ)と(ウ)の合計であって、その内訳を問うているのが b の文である。「鉄損=渦電流損+ヒステリシス損」と押さえておけば、(イ)や(ウ)に鉄損が入らないことが分かる。 対策も分けて覚える。渦電流損は「薄く積層して絶縁する」、ヒステリシス損は「材料を変える(電磁鋼板)」である。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 機械 問7
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問348.2台の単相変圧器があり,それぞれ,巻数比(一次巻数/二次巻数)が30.1,30.0,二次側に換算した巻線抵抗及び漏れリアクタンスからなるインピーダンスが(0.013+j0.022) Ω,(0.010+j0.020) Ωである。この2台の変圧器を並列接続し二次側を無負荷として,一次側に6 600 Vを加えた。この2台の変圧器の二次巻線間を循環して流れる電流の値[A]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,励磁回路のアドミタンスの影響は無視するものとする。
- 1.4.1
- 2.11.2
- 3.15.3
- 4.30.6
- 5.61.3
正解:3.15.3
解説:巻数比がわずかに違うため、二次側の起電力に差が生じる。その差が二つの変圧器のインピーダンスを通して循環電流を流す。 二次側の起電力は 巻数比30.1の変圧器:6 600/30.1≒219.27 V 巻数比30.0の変圧器:6 600/30.0=220.00 V で、その差は 220.00−219.27=0.73 V。 循環電流はこの差の電圧が、二つの変圧器のインピーダンスの直列和にかかって流れる。 Ż=(0.013+j0.022)+(0.010+j0.020)=0.023+j0.042 Ω |Ż|=√(0.023²+0.042²)=√0.002293≒0.0479 Ω。 したがって I=0.73/0.0479≒15.3 A。答(3)。 二次側は無負荷なので、負荷電流は流れず、この循環電流だけが二つの二次巻線のあいだをぐるぐる回る。負荷に何も出していないのに巻線には電流が流れ、銅損だけが増えることになる。 インピーダンスを直列に足すところが要点である。循環電流から見ると、二つの変圧器が輪になってつながっているので、両方のインピーダンスを通ることになる。片方だけで割ると 0.73/0.0255≒28.6 A となって(4)に近い値が出る。 巻数比の差はわずか0.33 %だが、インピーダンスが小さいため15 Aもの電流が流れる。並行運転で巻数比(変圧比)をそろえることが求められる理由がここにある。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 機械 問8
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問349.変圧器の試験方法の一つに温度上昇試験がある。小形変圧器の場合には実負荷法を用いるが,電力用等の大形変圧器では返還負荷法を用いる。返還負荷法では,外部電源から鉄損と銅損に相当する電力のみを供給すればよいので試験電源が比較的小規模なものですむ。単相変圧器におけるこの試験の結線方法及び図中に示す鉄損,銅損の供給方法として,次の(1)〜(5)のうちから正しいものを一つ選べ。ただし,T₁,T₂は試験対象となる同じ仕様の変圧器,T₃は補助変圧器である。 (選択肢は原本から切り出した結線図で示す。)
- 1.

- 2.

- 3.

- 4.

- 5.

正解:2.
解説:返還負荷法(back-to-back法)は、同じ仕様の変圧器2台を向かい合わせにして、負荷をつながずに定格の磁束と定格の電流を同時に流す試験である。満たすべき条件は二つだけである。 ① 鉄損を出すため、2台の一次巻線を並列にして定格電圧を加える。両方の鉄心に定格の磁束が通り、それぞれに定格の鉄損が生じる。 ② 銅損を出すため、2台の二次巻線を直列にして閉ループを作り、そのループに補助変圧器T₃で小さな電圧を注入する。2台の二次起電力が打ち消し合う向きにつなげば、ループに残る起電力は零なので、T₃で加えた電圧とループのインピーダンスだけで電流が決まる。この電流を定格値に合わせれば、定格の銅損が生じる。 (2)はこの二つを両方満たしている。一次側は、電源の一方の端子が2台の一次巻線の同じ側(極性を表す黒丸の側)に、もう一方の端子が反対側にそれぞれつながっており、確かに並列である。二次側は、T₁の二次からT₃を経てT₂の二次へ戻る一つの輪になっており、輪をたどるとT₁は黒丸側から、T₂は黒丸と反対側から入るので、二つの起電力は互いに打ち消し合う。答(2)。 他の図は、①②の少なくとも一方を満たしていない。 (1) 一次側は(2)と同じく並列。二次側は、T₃の両端からT₁とT₂の二次巻線へそれぞれ分かれてつながる並列で、2台を通る一つの輪になっていない。 (3) 一次側は、T₁の黒丸の無い側とT₂の黒丸の無い側がつながり、電源から見て2台が直列。二次側は一つの輪だが、輪をたどるとT₁もT₂も黒丸側から入るので、二つの起電力は加わり合う向きになる。 (4) 一次側は(3)と同じく直列。二次側は(1)と同じく並列。 (5) 一次側は(2)と同じく並列。二次側は(3)と同じく、起電力が加わり合う向きの輪になっている。 一次巻線が直列だと、2台それぞれに定格電圧がかからず、定格の鉄損にならない。二次巻線がT₃に並列だと、T₃の電圧が2台の二次巻線に同じようにかかるだけで、2台を通って回る定格電流を流せない。二次の起電力が加わり合う向きだと、2台ぶんの起電力がそのまま輪に残って過大な電流が流れてしまう。 この方法の利点は、外部電源が鉄損と銅損の合計だけを負担すれば足りることである。定格容量が何万kV·Aあっても、試験電源は損失ぶん(数%)で済む。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 機械 問9
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問350.次の文章は,単相サイリスタ整流回路に関する記述である。 図1には純抵抗負荷に接続された単相サイリスタ整流回路を示し,T₁〜T₄のサイリスタはオン電圧降下を無視できるものとする。また,図1中の矢印の方向を正とした交流電源の電圧 v=V sin ωt [V]及び直流側電圧v_dの波形をそれぞれ破線及び実線で図2に示す。 図2に示した交流電圧の位相において,π<ωt<2πの位相で同時にオン信号を与えるサイリスタは (ア) である。 交流電圧1サイクルの中で,例えばサイリスタT₄からT₂へ導通するサイリスタが換わる動作を考える。T₄がオンしている状態から位相πで電流が零になると,T₄はオフ状態となる。その後,制御遅れ角αを経てT₂にオン信号を与えると,電流がT₂に流れる。このとき既に電流が零になったT₄には,交流電圧vが (イ) として印加される。すなわち, (ウ) であるサイリスタは,極性が変わる交流電圧を利用してターンオフすることができる。 次に交流電圧と直流側電圧の関係について考える。サイリスタT₂とT₃がオンしている期間は交流電源の (エ) と直流回路のN母線が同じ電位になるので,このときの直流側電圧v_dは (オ) と等しくなる。 上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ),(エ)及び(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

- 1.T₂とT₃ / 順電圧 / オン制御デバイス / A端子 / 交流電圧の逆方向電圧 −v
- 2.T₁とT₄ / 逆電圧 / オン制御デバイス / B端子 / 交流電圧 v
- 3.T₂とT₃ / 逆電圧 / オン制御デバイス / A端子 / 交流電圧の逆方向電圧 −v
- 4.T₁とT₄ / 順電圧 / オンオフ制御デバイス / B端子 / 交流電圧の逆方向電圧 −v
- 5.T₂とT₃ / 逆電圧 / オンオフ制御デバイス / B端子 / 交流電圧 v
正解:3.T₂とT₃ / 逆電圧 / オン制御デバイス / A端子 / 交流電圧の逆方向電圧 −v
解説:(ア) 単相ブリッジでは、電源電圧が正の半サイクルでT₁とT₄、負の半サイクルでT₂とT₃が組になって導通する。π<ωt<2πは負の半サイクルなのでT₂とT₃である。設問の後半に「サイリスタT₂とT₃がオンしている期間は」とあることからも確かめられる。 (イ) T₂とT₃がオンすると、A端子がN母線に、B端子がP母線につながる。T₄はN母線とB端子の間にあるので、その両端にかかるのは v_N−v_B=v_A−v_B=v である。この期間のvは負なので、T₄には逆電圧が加わっていることになる。逆電圧が加わればサイリスタは確実にオフを保てる。 (ウ) サイリスタはゲート信号でオンにはできるが、自分でオフにすることはできない。すなわちオン制御デバイスである。だから外部から極性が変わる交流電圧をもらってターンオフする(他励式・自然転流)。オンオフ制御デバイスはGTOやIGBTのことで、それらならゲートでオフにできる。 (エ) T₂はN母線とA端子をつなぐので、A端子とN母線が同じ電位になる。 (オ) 同時にT₃がB端子とP母線をつなぐので v_d=v_P−v_N=v_B−v_A=−v となる。すなわち交流電圧の逆方向電圧−vである。 T₂とT₃/逆電圧/オン制御デバイス/A端子/交流電圧の逆方向電圧−vとなり答(3)。 負の半サイクルでv_dが正になるのは、v_d=−v と符号が反転しているためである。図2の実線が正の山を二つ描いているのはこの働きによる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 機械 問10
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問351.かごの質量が250 kg,定格積載質量が1 500 kgのロープ式エレベータにおいて,釣合いおもりの質量は,かごの質量に定格積載質量の50 %を加えた値とした。このエレベータの電動機出力を22 kWとした場合,一定速度でかごが上昇しているときの速度の値[m/min]はいくらになるか,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,エレベータの機械効率は70 %,積載量は定格積載質量とし,ロープの質量は無視するものとする。
- 1.54
- 2.94
- 3.126
- 4.180
- 5.377
正解:3.126
解説:ロープ式エレベータでは、かご側と釣合いおもり側の質量の差だけを電動機が持ち上げればよい。 かご側の質量は 250+1 500=1 750 kg。 釣合いおもりの質量は 250+1 500×0.5=1 000 kg。 差は 1 750−1 000=750 kg。 速度をv[m/s]とすると、巻上げに要る動力は 750×9.8×v[W] で、これを機械効率0.7で割ったものが電動機出力22 kWに等しい。 750×9.8×v/0.7=22 000 v=22 000×0.7/(750×9.8)=15 400/7 350≒2.10 m/s。 設問は[m/min]を問うているので60を掛けて 2.10×60≒126 m/min。答(3)。 (2)の94は、機械効率を掛けてしまった場合の値に近い(22 000×0.7 ではなく 22 000/0.7 …ではなく、逆に0.7を分母から分子へ移す取り違え)。電動機のほうが出す側なので、必要な動力を効率で割るのではなく、電動機出力に効率を掛けたものが有効な動力になる。式で書けば 22 000×0.7=15 400 W が実際に持ち上げに使える動力である。 (5)の377は m/s のまま60を掛けずに…ではなく、釣合いおもりを考えずに1 750 kg で計算した場合などに出る。釣合いおもりの効果が、この問題の中心である。 釣合いおもりを「かご+積載の50 %」にするのは、無負荷のときと満載のときの電動機の負担をならすためである。満載時は750 kg分、無負荷時は逆向きに750 kg分となり、どちらも同じ大きさになる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 機械 問11
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問352.次の文章は,太陽光発電システムに関する記述である。 太陽光発電システムは,太陽電池アレイ,パワーコンディショナ,これらを接続する接続箱,交流側に設置する交流開閉器などで構成される。 太陽電池アレイは,複数の太陽電池 (ア) を通常は直列に接続して構成される太陽電池 (イ) をさらに直並列に接続したものである。パワーコンディショナは,直流を交流に変換する (ウ) と,連系保護機能を実現する系統連系用保護装置などで構成されている。 太陽電池アレイの出力は,日射強度や太陽電池の温度によって変動する。これらの変動に対し,太陽電池アレイから常に (エ) の電力を取り出す制御は,MPPT(Maximum Power Point Tracking)制御と呼ばれている。 上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.モジュール / セル / 整流器 / 最小
- 2.ユニット / セル / インバータ / 最大
- 3.ユニット / モジュール / インバータ / 最小
- 4.セル / ユニット / 整流器 / 最小
- 5.セル / モジュール / インバータ / 最大
正解:5.セル / モジュール / インバータ / 最大
解説:(ア)(イ) 太陽電池の単位は小さいほうからセル→モジュール→ストリング→アレイである。セルは1枚のpn接合で、これを何十枚も直列にして板状にまとめたものがモジュール(パネル)。モジュールをさらに直並列に組んだものがアレイである。したがって(ア)がセル、(イ)がモジュールになる。 (ウ) パワーコンディショナの中で直流を交流に変えるのはインバータである。整流器は交流を直流に変える逆の装置で、ここでは働きが合わない。 (エ) MPPTのMaximum Power Pointは「最大電力点」で、日射強度や温度が変わっても常に最大の電力を取り出せる動作点を追いかける制御である。「最小」では発電する意味がない。 セル/モジュール/インバータ/最大となり答(5)。 (エ)は英語の名前そのものが答になっている。Maximum Power Point Tracking=最大電力点を追いかける、と読める。 太陽電池の出力は電圧と電流の積で、電圧を上げすぎても下げすぎても電力は小さくなる。その山の頂上を探し続けるのがMPPT制御である。日射が変われば山の位置も動くので、追いかけ続ける必要がある。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 機械 問12
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問353.図1に示すR-L回路において,端子a-a′間に5 Vの階段状のステップ電圧v₁(t)[V]を加えたとき,抵抗R₂[Ω]に発生する電圧をv₂(t)[V]とすると,v₂(t)は図2のようになった。この回路のR₁[Ω],R₂[Ω]及びL[H]の値と,入力をv₁(t),出力をv₂(t)としたときの周波数伝達関数G(jω)の式として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

- 1.R₁=80 / R₂=20 / L=0.2 / G(jω)=0.5/(1+j0.2ω)
- 2.R₁=40 / R₂=10 / L=1.0 / G(jω)=0.5/(1+j0.02ω)
- 3.R₁=8 / R₂=2 / L=0.1 / G(jω)=0.2/(1+j0.2ω)
- 4.R₁=4 / R₂=1 / L=0.1 / G(jω)=0.2/(1+j0.02ω)
- 5.R₁=0.8 / R₂=0.2 / L=1.0 / G(jω)=0.2/(1+j0.2ω)
正解:4.R₁=4 / R₂=1 / L=0.1 / G(jω)=0.2/(1+j0.02ω)
解説:図2から二つの値を読み取る。 最終値:v₂は1.00 Vに落ち着いている。入力は5 Vなので、抵抗の分圧比は R₂/(R₁+R₂)=1.00/5=0.2。 時定数:一次遅れの応答は時定数のところで最終値の63 %に達する。図2は0.63 Vになる時刻が0.02 sなので τ=L/(R₁+R₂)=0.02 s。 この二つを満たす組合せを探す。 (4)は R₂/(R₁+R₂)=1/(4+1)=0.2 ✓、τ=0.1/5=0.02 s ✓。 (3)は分圧比 2/10=0.2 で合うが、τ=0.1/10=0.01 s となって図2と合わない。 (1)(2)は分圧比が 20/100=0.2、10/50=0.2 で合うものの、それぞれ τ=0.2/100=0.002 s、τ=1.0/50=0.02 s。(2)は時定数も合うが分圧比が…と見えるが、Gの分子が0.5になっており分圧比0.2と食い違う。 伝達関数も確かめる。 G(jω)=v₂/v₁=R₂/(R₁+R₂+jωL)={R₂/(R₁+R₂)}/{1+jωL/(R₁+R₂)}=0.2/(1+j0.02ω)。 (4)のGと一致する。答(4)。 Gの分子が定常ゲイン(=分圧比0.2)、分母のωの係数が時定数(=0.02)である。図2から読んだ二つの値がそのままGの二つの数字になる、という対応を押さえておくと、選択肢を一つずつ計算しなくても絞れる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 機械 問13
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問354.2進数AとBがある。それらの和がA+B=(101010)₂,差がA−B=(1100)₂であるとき,Bの値として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(1110)₂
- 2.(1111)₂
- 3.(10011)₂
- 4.(10101)₂
- 5.(11110)₂
正解:2.(1111)₂
解説:2進数のまま計算してもよいが、いったん10進数に直すほうが確実である。 A+B=(101010)₂=32+8+2=42 A−B=(1100)₂=8+4=12 和と差が分かっているので B={(A+B)−(A−B)}/2=(42−12)/2=15。 15を2進数に直すと 15=8+4+2+1=(1111)₂。答(2)。 ついでにAも求まる。A=(42+12)/2=27=(11011)₂ である。確かめると 27+15=42 ✓、27−15=12 ✓ で、どちらも設問と合う。 2進数のまま解くこともできる。(101010)₂−(1100)₂=(11110)₂ で、これを1桁右へずらす(2で割る)と (1111)₂ になる。2進数では右シフトが2で割ることにあたるので、この解き方も短い。 (5)の(11110)₂は、2で割る前の (A+B)−(A−B) の値そのものである。最後に2で割る手順を忘れるとここに落ちる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 機械 問14
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問355.並行運転しているA及びBの2台の三相同期発電機がある。それぞれの発電機の負荷分担が同じ7 300 kWであり,端子電圧が6 600 Vのとき,三相同期発電機Aの負荷電流I_Aが1 000 A,三相同期発電機Bの負荷電流I_Bが800 Aであった。損失は無視できるものとして,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 三相同期発電機Aの力率の値[%]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.48
- 2.64
- 3.67
- 4.77
- 5.80
正解:2.64
解説:三相の有効電力は P=√3 V I cosθ なので、力率について解くと cosθ=P/(√3 V I)。 発電機Aの値を入れる。 cosθ_A=7 300×10³/(√3×6 600×1 000) =7.30×10⁶/(1.1432×10⁷)≒0.639=63.9 %。 最も近いのは64で答(2)。 分母の √3×6 600=11 431.5 をまず出しておくと、この問題全体を通して使い回せる。発電機Bの力率も同じ式で cosθ_B=7.30×10⁶/(11 431.5×800)≒0.798=79.8 % となり、小問(b)で使う。 2台とも同じ7 300 kWを分担しているのに電流が違うのは、力率が違うからである。電流の大きい発電機Aのほうが力率が低く、無効電力を多く受け持っていることになる。並行運転では、有効電力の分担は原動機の出力で、無効電力の分担は界磁の強さ(励磁)で決まる。 (5)の80は発電機Bの力率の値である。どちらを問われているかを取り違えないこと。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 機械 問15(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問356.並行運転しているA及びBの2台の三相同期発電機がある。それぞれの発電機の負荷分担が同じ7 300 kWであり,端子電圧が6 600 Vのとき,三相同期発電機Aの負荷電流I_Aが1 000 A,三相同期発電機Bの負荷電流I_Bが800 Aであった。損失は無視できるものとする。次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 2台の発電機の合計の負荷が調整の前後で変わらずに一定に保たれているものとして,この状態から三相同期発電機A及びBの励磁及び駆動機の出力を調整し,三相同期発電機Aの負荷電流は調整前と同じ1 000 Aとし,力率は100 %とした。このときの三相同期発電機Bの力率の値[%]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,端子電圧は変わらないものとする。 (小問(a)より,調整前の力率は発電機Aが約63.9 %,発電機Bが約79.8 %である。)
- 1.22
- 2.50
- 3.71
- 4.87
- 5.100
正解:1.22
解説:合計の負荷が変わらないので、有効電力の合計と無効電力の合計がそれぞれ調整の前後で等しい。この二つを保存量として追う。 まず調整前の値を出す。√3×6 600=11 431.5 として 発電機A:cosθ_A=0.639、sinθ_A=√(1−0.639²)≒0.770 Q_A=11 431.5×1 000×0.770≒8 797 kvar 発電機B:cosθ_B=0.798、sinθ_B≒0.602 Q_B=11 431.5×800×0.602≒5 508 kvar 合計は P=7 300×2=14 600 kW,Q=8 797+5 508≒14 306 kvar。 つぎに調整後を考える。発電機Aは1 000 Aで力率100 %なので P_A=11 431.5×1 000×1.0≒11 432 kW,Q_A=0。 合計が変わらないから P_B=14 600−11 432=3 168 kW,Q_B=14 306−0=14 306 kvar。 したがって発電機Bの力率は cosθ_B=P_B/√(P_B²+Q_B²)=3 168/√(3 168²+14 306²) =3 168/14 652≒0.216=21.6 %。 最も近いのは22で答(1)。 発電機Aが無効電力を出さなくなったぶん、無効電力の全部を発電機Bが引き受けることになる。しかも有効電力の分担は3 168 kWまで減るので、力率が極端に悪くなる。 並行運転では、励磁を強めた発電機が無効電力を多く受け持つ。この問題は、発電機Aの励磁を弱めて力率1にした結果、発電機Bにしわ寄せが行く様子を数字で追っている。 有効電力と無効電力を別々に保存する、という手順を崩さないこと。皮相電力どうしを足し引きしても答は出ない。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 機械 問15(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問357.図は直流昇圧チョッパ回路であり,スイッチングの周期をT[s]とし,その中での動作を考える。ただし,直流電源Eの電圧をE₀[V]とし,コンデンサCの容量は十分に大きく出力電圧E₁[V]は一定とみなせるものとする。 半導体スイッチSがオンの期間T_on[s]では,E−リアクトルL−S−Eの経路とC−負荷R−Cの経路の二つで電流が流れ,このときにLに蓄えられるエネルギーが増加する。Sがオフの期間T_off[s]では,E−L−ダイオードD−(CとRの並列回路)−Eの経路で電流が流れ,Lに蓄えられたエネルギーが出力側に放出される。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 この動作において,Lの磁束を増加させる電圧時間積は (ア) であり,磁束を減少させる電圧時間積は (イ) である。定常状態では,増加する磁束と減少する磁束が等しいとおけるので,入力電圧と出力電圧の関係を求めることができる。 上記の記述中の空白箇所(ア)及び(イ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

- 1.(ア) E₀·T_on / (イ) (E₁−E₀)·T_off
- 2.(ア) E₀·T_on / (イ) E₁·T_off
- 3.(ア) E₀·T / (イ) E₁·T_off
- 4.(ア) (E₀−E₁)·T_on / (イ) (E₁−E₀)·T_off
- 5.(ア) (E₀−E₁)·T_on / (イ) (E₁−E₀)·T
正解:1.(ア) E₀·T_on / (イ) (E₁−E₀)·T_off
解説:リアクトルの磁束の変化は「かかる電圧×その時間」で決まる。これを電圧時間積という。したがって、オンの期間とオフの期間でLの両端に何ボルトかかるかを見ればよい。 Sがオンの期間:Lの一方の端は電源E₀に、もう一方はSを通して電源の負側につながる。したがってLには電源電圧E₀がそのままかかり、電流が増えて磁束が増加する。電圧時間積は E₀·T_on。 Sがオフの期間:電流はダイオードDを通って出力側へ流れる。Lの入口側は電源E₀、出口側は出力電圧E₁なので、Lにかかる電圧は E₀−E₁ である。昇圧チョッパでは E₁>E₀ なのでこれは負、すなわち磁束を減らす向きである。減少させる大きさは (E₁−E₀)·T_off。 したがって答(1)。 定常状態では増加分と減少分が等しいので E₀T_on=(E₁−E₀)T_off。 これを整理すると E₀T=E₁T_off、すなわち E₁=E₀·T/T_off=E₀/(1−α) となり、昇圧チョッパのよく知られた式が出てくる(αは通流率 T_on/T)。この式が小問(b)で使う関係である。 (2)のようにオフ期間の電圧をE₁とすると、Lの入口にある電源E₀を無視したことになる。Lの両端の電位差を、入口と出口の両方を見て決める。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 機械 問16(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問358.図は直流昇圧チョッパ回路であり,スイッチングの周期をT[s]とし,その中での動作を考える。ただし,直流電源Eの電圧をE₀[V]とし,コンデンサCの容量は十分に大きく出力電圧E₁[V]は一定とみなせるものとする。 半導体スイッチSがオンの期間T_on[s]では,E−リアクトルL−S−Eの経路とC−負荷R−Cの経路の二つで電流が流れ,このときにLに蓄えられるエネルギーが増加する。Sがオフの期間T_off[s]では,E−L−ダイオードD−(CとRの並列回路)−Eの経路で電流が流れ,Lに蓄えられたエネルギーが出力側に放出される。次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 入力電圧E₀=100 V,通流率α=0.2のときに,出力電圧E₁の値[V]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 (小問(a)より,定常状態では E₀·T_on=(E₁−E₀)·T_off が成り立つ。)

- 1.80
- 2.125
- 3.200
- 4.400
- 5.500
正解:2.125
解説:小問(a)で得た関係 E₀T_on=(E₁−E₀)T_off を整理する。両辺にE₀T_offを足すと E₀(T_on+T_off)=E₁T_off すなわち E₀T=E₁T_off。 通流率は α=T_on/T なので T_off=(1−α)T であり E₁=E₀/(1−α)。 数値を入れると E₁=100/(1−0.2)=100/0.8=125 V。答(2)。 (1)の80は E₀×(1−α)=100×0.8 とした場合で、降圧チョッパの式(E₁=αE₀)とも違う別の値である。昇圧チョッパなので出力は必ず入力より高くなる。100 Vより低い(1)は、この時点で外れる。 (5)の500は E₀/α=100/0.2 とした場合の値である。分母は α ではなく 1−α で、オフの期間の割合にあたる。 通流率が大きいほど 1−α が小さくなり、出力電圧は高くなる。α=0.2 では1.25倍、α=0.5 なら2倍、α=0.8 なら5倍である。ただし実際には損失があるため、通流率を上げ続けても際限なく昇圧できるわけではない。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 機械 問16(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問359.電気給湯器を用いて,貯湯タンクに入っている温度20 ℃,体積0.37 m³の水を85 ℃に加熱したい。水の比熱容量は4.18×10³ J/(kg·K),水の密度は1.00×10³ kg/m³であり,いずれも水の温度に関係なく一定とする。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 貯湯タンク内の水の加熱に必要な熱エネルギーQの値[MJ]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.51
- 2.101
- 3.152
- 4.202
- 5.253
正解:2.101
解説:熱量は Q=m c ΔT で求める。まず体積から質量を出す。 m=0.37 m³×1.00×10³ kg/m³=370 kg。 温度差は ΔT=85−20=65 K。 したがって Q=370×4.18×10³×65 =370×271 700 ≒1.005×10⁸ J=100.5 MJ。 最も近いのは101で答(2)。 単位の直しが二か所ある。体積[m³]に密度を掛けて質量[kg]にすること、そして最後にJをMJへ(10⁶で割る)直すことである。 温度差は摂氏でもケルビンでも同じ値になる。85 ℃−20 ℃=65 ℃差=65 Kであって、絶対温度に直してから引く必要はない。比熱容量の単位が J/(kg·K) なので、そのまま65を掛けてよい。 (1)の51は温度差を約32(=65の半分)とした場合などに出る値である。ΔTは引き算であって、絶対温度どうしの比ではない。 水を1 kg、1 K上げるのに約4.2 kJ、という値は覚えておくと桁の確認に使える。370 kgを65 K上げるなら 370×65=24 050 kg·K ぶんで、これに4.2 kJを掛けると約101 MJ になる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 機械 問17(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問360.電気給湯器を用いて,貯湯タンクに入っている温度20 ℃,体積0.37 m³の水を85 ℃に加熱したい。水の比熱容量は4.18×10³ J/(kg·K),水の密度は1.00×10³ kg/m³であり,いずれも水の温度に関係なく一定とする。次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 電気給湯器としてCOP(成績係数)が4.0のヒートポンプユニットを用いた。この加熱に要した時間は6時間であった。ヒートポンプユニットの消費電力Pの値[kW]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,ヒートポンプ式電気給湯器の貯湯タンク,ヒートポンプユニット,配管などの加熱に必要な熱エネルギーは無視し,それらからの熱損失もないものとする。また,ヒートポンプユニットの消費電力及びCOPは,いずれも加熱の開始から終了まで一定とする。 (小問(a)より,加熱に必要な熱エネルギーは約101 MJである。)
- 1.0.96
- 2.1.06
- 3.1.16
- 4.1.26
- 5.1.36
正解:3.1.16
解説:COP(成績係数)は「取り出した熱エネルギー÷投入した電気エネルギー」である。したがって必要な電気エネルギーは W=Q/COP=100.5×10⁶/4.0≒25.1×10⁶ J=25.1 MJ。 これを6時間で消費したので、消費電力は P=W/t=25.1×10⁶/(6×3 600) =25.1×10⁶/21 600≒1 163 W≒1.16 kW。答(3)。 6時間を秒に直すところが要点である。6×3 600=21 600 s とする。時間のまま割ると 25.1×10⁶/6≒4.19×10⁶ となり、単位がJ/hになってしまう(これをさらに3 600で割ればWになる)。 COPが4.0とは、電気1に対して熱を4取り出せるという意味である。ヒートポンプは熱をつくるのではなく、外気の熱を汲み上げて運ぶので、投入した電気より多くの熱が得られる。電気ヒータ(COP=1相当)に比べて1/4の電力で済む。 (4)の1.26は、COPで割らずに…ではなく別の取り違えで出る値だが、COPを掛けてしまうと 100.5×4/21 600≒18.6 kW と桁が変わるので、その誤りにはすぐ気づける。COPは電気を減らす側に効く、と向きを押さえておく。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 機械 問17(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問361.論理関数について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 論理式 X·Y·Z+X·Ȳ·Z̄+X̄·Y·Z+X·Ȳ·Z を積和形式で簡単化したものとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.X·Y+X·Z
- 2.X·Ȳ+Y·Z
- 3.X̄·Y+X·Z
- 4.X·Y+Ȳ·Z
- 5.X·Y+X̄·Z
正解:2.X·Ȳ+Y·Z
解説:与えられた四つの項が1になる組合せ(X, Y, Z)を書き出す。 X·Y·Z → (1,1,1) X·Ȳ·Z̄ → (1,0,0) X̄·Y·Z → (0,1,1) X·Ȳ·Z → (1,0,1) この四つをまとめる。 (1,1,1)と(0,1,1)はXだけが違うので、Xを消して Y·Z にまとめられる。 (1,0,0)と(1,0,1)はZだけが違うので、Zを消して X·Ȳ にまとめられる。 したがって F=X·Ȳ+Y·Z。答(2)。 8通りすべてで確かめる。 000→0,001→0,010→0,011→1,100→1,101→1,110→0,111→1。 元の式でも 011(X̄YZ)、100(XȲZ̄)、101(XȲZ)、111(XYZ)の四つだけが1なので、完全に一致する。 (1)の X·Y+X·Z は 110 で1になってしまうが、元の式は110で0なので当たらない。1になる組合せを書き出してから照合すると、こうした食い違いがすぐ見つかる。 変数が1つだけ違う項どうしをまとめる、というのが簡単化の基本である。カルノー図を書けば、隣り合う1のマスを2つずつ囲む操作にあたる。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 機械 問18(a)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問362.論理関数について,次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 論理式 (X+Y+Z)·(X+Y+Z̄)·(X+Ȳ+Z) を和積形式で簡単化したものとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。
- 1.(X+Y)·(X+Z)
- 2.(X+Ȳ)·(X+Z)
- 3.(X+Y)·(Y+Z̄)
- 4.(X+Ȳ)·(Y+Z)
- 5.(X+Z)·(Y+Z̄)
正解:1.(X+Y)·(X+Z)
解説:最初の二つの因数をまとめる。A=X+Y とおくと (A+Z)(A+Z̄)=A+Z·Z̄=A+0=A なので (X+Y+Z)(X+Y+Z̄)=X+Y。 残りと合わせて F=(X+Y)(X+Ȳ+Z)。 さらに整理する。B=X とおいて分配法則を使うと (X+Y)(X+Ȳ+Z)=X+Y(Ȳ+Z)=X+(Y·Ȳ+Y·Z)=X+Y·Z。 これを和積形式に戻すと X+Y·Z=(X+Y)(X+Z)。答(1)。 0になる組合せで確かめてもよい。各因数が0になるのは (X+Y+Z)=0 → (0,0,0) (X+Y+Z̄)=0 → (0,0,1) (X+Ȳ+Z)=0 → (0,1,0) の三つだけで、それ以外は1である。 一方 (X+Y)(X+Z) が0になるのは、X=0 かつ(Y=0 または Z=0)のときで、(0,0,0)・(0,0,1)・(0,1,0) の三つ。完全に一致する。 和積形式の簡単化は、積和形式の裏返しである。「Zだけが違う二つの和項はZを消してまとめられる」という関係が、積和のときの「Zだけが違う二つの積項はZを消してまとめられる」に対応している。
出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 機械 問18(b)
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。