賃貸不動産経営管理士「賃貸住宅管理業 発展問題」の一問一答
📖 賃貸不動産経営管理士「賃貸住宅管理業 発展問題」の全75問と解説(一覧)
賃貸不動産経営管理士の賃貸住宅管理業 発展問題に関する一問一答(全75問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。
-
問1.賃貸住宅管理業者は、管理受託契約に基づき受領した家賃・敷金・共益費等の金銭を、整理保管簿等により管理対象財産と固有財産との出入りを直ちに判別できる状態で分別管理しなければならない。
正解:○(正しい)
解説:賃貸住宅管理業法施行規則36条。会計帳簿上は分別が必要だが、預金口座については一定の整理がなされていれば同一口座も可。
根拠: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律施行規則 第36条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問2.賃貸住宅管理業者の業務管理者は、宅地建物取引士の資格と管理業務に関する2年以上の実務経験+指定講習修了で要件を満たすことができる。
正解:○(正しい)
解説:賃貸住宅管理業法施行規則14条。賃貸不動産経営管理士の登録者ルートと、宅建士+実務経験+指定講習ルートの2系統が認められる。
根拠: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律施行規則 第14条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問3.賃貸住宅管理業者は、管理業務報告書を委託者に対し管理受託契約締結後1年を超えない期間ごとおよび契約終了時に交付して報告しなければならない。
正解:○(正しい)
解説:賃貸住宅管理業法施行規則40条。定期報告は年1回以上が義務、契約終了時の最終報告も必要。
根拠: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律施行規則 第40条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問4.賃貸住宅管理業者の業務に関する帳簿は、各事業年度の末日をもって閉鎖するものとされ、保存期間はその閉鎖の時から数える。
正解:○(正しい)
解説:賃貸住宅管理業法施行規則38条3項により、帳簿は各事業年度の末日をもって閉鎖し、閉鎖後5年間保存する。「営業所の閉鎖の日まで」保存するのではない。帳簿は営業所又は事務所ごとに備え付け、委託者ごとに記載する(法18条)。
根拠: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律施行規則 第38条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問5.賃貸住宅管理業者の登録の取消事由には、不正手段による登録・業務停止命令違反・登録要件の欠格事由該当のほか、1年以上業務を行っていない場合も含まれる。
正解:○(正しい)
解説:賃貸住宅管理業法23条。継続的業務遂行能力欠如も取消事由となる。
根拠: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律 第23条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問6.管理受託契約重要事項説明書(13条書面)には、管理業務の内容・実施方法・報酬・契約期間・解除事由のほか、管理業務の一部再委託に関する事項を記載する必要がある。
正解:○(正しい)
解説:賃貸住宅管理業法施行規則31条。再委託の可否・範囲は委託者の重要関心事項として説明必須。
根拠: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律施行規則 第31条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問7.特定転貸事業者は、特定賃貸借契約(マスターリース)の重要事項説明において、家賃の改定時期・改定方法・契約期間中の家賃減額の可能性を必ず説明しなければならない。
正解:○(正しい)
解説:賃貸住宅管理業法施行規則46条。家賃減額の可能性説明はサブリーストラブル防止の中核規律。
根拠: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律施行規則 第46条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問8.特定転貸事業者が「経営シミュレーションで30年間家賃保証」と表示しつつ、家賃減額の可能性に関する記載が著しく小さく目立たない場合は、誇大広告等の禁止違反となり得る。
正解:○(正しい)
解説:賃貸住宅管理業法28条・サブリースガイドライン。打消表示の不明瞭性も誇大広告の典型類型。
根拠: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律 第28条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問9.サブリース契約においてサブリース業者がオーナーに対し家賃減額を請求する場合、借地借家法32条の要件(租税負担・経済情勢の変動等)を満たす必要があり、契約書に「減額しない」特約があっても無効とされる(最判平成15年10月21日)。
正解:○(正しい)
解説:最判平成15年10月21日。サブリースにも借地借家法32条が適用され、減額不可特約は強行規定違反で無効。
根拠: 借地借家法 第32条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問10.賃貸住宅管理業法の不当な勧誘等の禁止には、故意の事実不告知・不実告知のほか、相手方等を威迫する行為や、迷惑を覚えさせるような時間(一般に承諾のない午後9時から午前8時まで)の電話・訪問による勧誘が含まれる。
正解:○(正しい)
解説:賃貸住宅管理業法29条1号は重要事項の故意の不告知・不実告知を、同条2号・施行規則43条は威迫、迷惑を覚えさせる時間の電話・訪問勧誘、深夜・長時間の勧誘等による困惑、断った相手への執ような勧誘を禁止する。解釈・運用の考え方は、承諾なく午後9時から午前8時に勧誘することを迷惑時間の勧誘に当たるとする。
根拠: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律 第29条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問11.定期建物賃貸借で賃貸人が事前説明(借地借家法38条3項)をしなかった場合、更新がないこととする旨の定めは無効となり(同条5項)、普通建物賃貸借として扱われる。
正解:○(正しい)
解説:借地借家法38条3項は、賃貸人が契約前に更新がなく期間満了で終了することを書面を交付して説明する義務を定め、同条5項は説明をしなかったときは更新がない旨の定めを無効とする。この場合、契約は更新のある普通建物賃貸借となる。
根拠: 借地借家法 第38条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問12.賃貸借契約における原状回復義務について、賃借人は通常の使用に伴う損耗(通常損耗)・経年変化については原状回復義務を負わず、これを賃借人負担とする特約は具体的・明示的合意が必要である(最判平成17年12月16日)。
正解:○(正しい)
解説:最判平成17年12月16日。通常損耗補修特約は具体的範囲明示と賃借人の明示的合意が要件。
-
問13.2020年4月施行の改正民法により、個人根保証契約(賃貸借の連帯保証等)には極度額を書面で定めなければ無効となる(民法465条の2第2項)。
正解:○(正しい)
解説:民法465条の2。極度額の書面化は施行日以降の保証契約に適用される強行規定。
根拠: 民法 第465条の2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問14.賃借人が死亡し相続人不存在の場合、賃貸借契約は当然には終了せず、相続財産清算人による解除または合意解約等の手続が必要となる。
正解:○(正しい)
解説:民法951条以下。賃借権は相続財産として残るため、清算人選任が実務上の対応。
根拠: 民法 第951条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問15.賃借人が賃貸人の承諾を得ずに第三者に転貸した場合、賃貸人は原則として契約を解除できるが、信頼関係を破壊しない特段の事情があれば解除できないとする判例法理が確立している(最判昭和28年9月25日)。
正解:○(正しい)
解説:最判昭和28年9月25日以来の信頼関係破壊法理。無断転貸でも背信性がなければ解除不可。
-
問16.原状回復をめぐる国土交通省ガイドラインでは、設備等の経過年数を考慮し、賃借人負担分も入居期間に応じて減価償却的に減額する考え方(耐用年数による負担割合の調整)が示されている。
正解:○(正しい)
解説:国交省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」。クロス6年・カーペット6年等の耐用年数表に基づく按分。
-
問17.賃借人が死亡して相続人が複数いる場合、相続開始後の賃料債務は、判例上、共同相続人の不可分債務となる。
正解:○(正しい)
解説:判例(大判大11.11.24)は、共同相続人が賃借人の地位を承継した後の賃料債務を不可分債務とし、各相続人が賃料の全額について支払義務を負うとする(民法430条)。最判昭34.6.19は連帯債務の相続に関する判例で、賃料債務について分割承継を認めたものではない。
-
問18.高齢者の単身入居に伴う孤独死リスクへの対応として、残置物処理及び解約事務に関するモデル契約条項(2021年国交省・法務省)では、賃借人の死亡時に第三者(受任者)が残置物処分・解約事務を行う死後事務委任契約が想定されている。
正解:○(正しい)
解説:2021年6月公表モデル契約条項。死後事務委任契約により高齢者入居の促進と残置物処分の円滑化を図る。
-
問19.賃貸住宅に係る不動産所得の青色申告では、事業的規模(5棟10室基準)を満たす場合に65万円特別控除・青色事業専従者給与の必要経費算入等が認められる。
正解:○(正しい)
解説:正しい。事業的規模(5棟10室基準)を満たし、かつ複式簿記による記帳と電子申告(e-Tax)または電子帳簿保存を行えば65万円特別控除が受けられる(複式簿記のみで電子申告等がない場合は55万円控除)。青色事業専従者給与の必要経費算入も事業的規模が要件。事業的規模に満たない場合は最大10万円控除に留まる。
-
問20.賃貸住宅用建物の減価償却は、新築木造アパートで耐用年数22年・鉄筋コンクリート造で47年(住宅用)として定額法により計算する(中古物件は簡便法あり)。
正解:○(正しい)
解説:減価償却資産の耐用年数等に関する省令。建物は2007年4月以降取得分は定額法のみ適用。
-
問21.貸家建付地として相続税評価上、自用地評価額から「自用地評価額×借地権割合×借家権割合(30%)×賃貸割合」を控除して評価する。
正解:○(正しい)
解説:財産評価基本通達26。貸家建付地は賃貸住宅敷地の評価減を認める節税策。
-
問22.一般の共同住宅は、特定行政庁が指定したものが建築基準法12条1項の定期調査・報告の対象となり、その所有者(管理者が別にいる場合は管理者)は一級建築士等に調査させて特定行政庁に報告しなければならない。
正解:○(正しい)
解説:建築基準法12条1項により、政令で定める建築物と、特定行政庁が指定する特定建築物の所有者(所有者と管理者が異なる場合は管理者)は、定期に一級建築士・二級建築士又は建築物調査員に調査させ、結果を特定行政庁に報告する。政令(施行令16条1項・国交省告示)で一律に対象となるのは不特定多数が利用する建築物や高齢者等が就寝する福祉施設等で、一般の共同住宅は地域の実情に応じて特定行政庁が指定したものが対象となる。「共同住宅3,000㎡以上」という全国一律の基準はない。
根拠: 建築基準法 第12条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問23.消防法上、共同住宅で延べ床面積500㎡以上の防火対象物は、消防設備士または消防設備点検資格者による点検(機器点検は6ヶ月ごと・総合点検は1年ごと)の実施・報告が義務付けられている。
正解:×(誤り)
解説:誤り。延べ面積500㎡以上の共同住宅にも消防用設備等の点検・報告義務(機器点検6ヶ月・総合点検1年、報告は共同住宅で3年に1回)はあるが、消防設備士・消防設備点検資格者による点検が義務付けられる閾値は延べ面積「1,000㎡以上」である(共同住宅=非特定防火対象物は1,000㎡以上で消防長・消防署長が指定するもの。消防法17条の3の3・消防法施行令36条2項)。500㎡では関係者(所有者・管理人)が自ら点検できる。
根拠: 消防法 第17条の3の3 / 消防法施行令 第36条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問24.シックハウス対策として、建築基準法では居室を有する建築物にホルムアルデヒド発散建築材料の使用制限・換気設備の設置義務が定められている(建築基準法28条の2)。
正解:○(正しい)
解説:建築基準法28条の2・施行令20条の7。F☆☆☆☆建材使用と24時間換気設備が原則必要。
根拠: 建築基準法 第28条の2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問25.家賃債務保証会社の利用は、保証人を確保しにくい入居者層(高齢者・外国人・単身者等)への入居機会拡大に資する一方、保証会社が独自の代位弁済・求償権を有するため、賃貸人は債権管理の負担軽減となる。
正解:○(正しい)
解説:家賃債務保証業者登録制度(国交省・任意)。代位弁済後の求償は賃貸人と独立して保証会社が行う。
-
問26.宅地建物取引業者が賃貸借契約の媒介を行う場合、依頼者の双方から受領できる媒介報酬の合計は、原則として借賃の1ヶ月分以内(消費税別)とされる(宅建業法46条・告示)。
正解:○(正しい)
解説:国交省告示。居住用建物の場合、依頼者の承諾がなければ一方からは0.5ヶ月分が上限。
-
問27.賃借人による造作買取請求権(借地借家法33条)は任意規定であり、特約で排除することができる。
正解:○(正しい)
解説:借地借家法37条が33条を強行規定列挙から除外。実務上は買取請求排除特約が一般的。
根拠: 借地借家法 第37条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問28.賃貸住宅管理業者の登録は、管理戸数200戸以上の事業者にのみ義務付けられており、200戸未満の事業者は登録を受けることが一切できない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは200戸未満の事業者も任意で登録を受けることができ、登録を受ければ法の規律が及ぶ。
-
問29.業務管理者は、賃貸住宅管理業者の事務所単位ではなく、企業全体で1名以上選任すれば足りる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは賃貸住宅管理業法12条1項により営業所または事務所ごとに1名以上の選任が義務付けられる。
根拠: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律 第12条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問30.賃貸住宅管理業法の解釈・運用の考え方では、管理受託契約重要事項説明は、説明を行った当日に契約を締結することが望ましいとされている。
正解:×(誤り)
解説:誤り。解釈・運用の考え方(第13条関係)は、賃貸人が契約内容を十分に理解した上で契約を締結できるよう、説明から契約締結までに1週間程度の期間をおくことが望ましいとする。期間を短くせざるを得ない場合は、事前に重要事項説明書等を送付し、送付から一定期間後に説明を実施するなど、十分な期間をおくことが望ましい。説明は契約を締結するまでに行う(法13条1項)。
-
問31.定期建物賃貸借に借賃の改定に係る特約がある場合でも、当事者は借地借家法32条の借賃増減請求権を行使することができる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。借地借家法32条の規定は、定期建物賃貸借において借賃の改定に係る特約がある場合には適用しない(同法38条9項)。
根拠: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律施行規則 第36条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問32.引渡しを受けて対抗要件を備えた建物の賃借人であっても、第三者がその建物を占有している場合に、その第三者に対して直接返還を請求することはできない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。不動産の賃借人は、対抗要件を備えた場合、第三者がその不動産を占有しているときは、その第三者に対する返還の請求をすることができる(民法605条の4第2号)。占有を妨害している第三者には妨害の停止を請求できる(同条1号)。
根拠: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律施行規則 第38条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問33.管理受託契約の重要事項説明は、契約締結後1ヶ月以内に行えば適法である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは賃貸住宅管理業法13条により契約締結前に書面交付して説明する義務がある。
根拠: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律 第13条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問34.特定転貸事業者は、賃貸住宅管理業者の登録さえあれば、特定転貸事業の規律(誇大広告・不当勧誘禁止等)の適用を受けない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは特定転貸事業を行う者は、賃貸住宅管理業の登録の有無にかかわらず、サブリース規律(28条〜30条)の適用を受ける。
-
問35.サブリース契約の重要事項説明は、特定転貸事業者がオーナー(賃貸人)の代理人としてオーナーから受託することができ、契約締結後に省略してもよい。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは賃貸住宅管理業法30条により特定転貸事業者がオーナーに対し契約締結前に書面交付説明する義務があり、省略は許されない。
根拠: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律 第30条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問36.サブリース契約における家賃減額は、契約書に「契約期間中は家賃を減額しない」と明記すれば、借地借家法32条の適用が完全に排除される。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは最判平成15年10月21日により借地借家法32条は強行規定で、減額不可特約があっても要件を満たせば減額請求が認められる。
根拠: 借地借家法 第32条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問37.特定転貸事業者の誇大広告等の禁止は、新聞・チラシ等の紙媒体のみが対象であり、インターネット広告・YouTube動画等のデジタル媒体は対象外である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは賃貸住宅管理業法28条・サブリースガイドラインにより媒体を問わずあらゆる広告表示が規律対象。
根拠: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律 第28条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問38.定期借家契約は、契約書面のみで成立し、事前説明書面の別途交付は不要である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは借地借家法38条3項により契約書とは別個の事前説明書面の交付が必須で、欠落すれば同条5項により普通借家として扱われる。
根拠: 借地借家法 第38条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問39.改正民法(2020年4月施行)により、個人根保証契約に極度額を定めなくても、口頭で保証範囲を合意していれば有効である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは民法465条の2第2項により極度額を書面で定めない個人根保証契約は無効となる。
根拠: 民法 第465条の2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問40.原状回復をめぐる国交省ガイドラインによれば、通常損耗・経年変化に係る原状回復費用も、特約の有無を問わず一律に賃借人負担とすることが認められる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは最判平成17年12月16日により通常損耗補修特約は具体的・明示的合意が必要で、原則は賃貸人負担である。
-
問41.賃借人が賃料を1ヶ月滞納した場合、賃貸人は催告なしで直ちに契約を解除することができる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは民法541条により相当期間を定めた催告後の解除が原則で、信頼関係破壊(通常3ヶ月程度の滞納)が必要とされる。
根拠: 民法 第541条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問42.賃借人の無断転貸があった場合、賃貸人は信頼関係破壊の有無を問わず常に契約を解除できる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは最判昭和28年9月25日以来の判例法理により背信性なき特段の事情があれば解除できない。
-
問43.賃貸借契約終了時の敷金返還義務は、賃借人の明渡しと同時履行の関係に立つ。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは最判昭和49年9月2日により敷金返還は明渡し後に発生する債務であり、明渡しが先履行となる。
-
問44.家賃債務保証会社の代位弁済後の求償権行使については、賃貸人が常に協力する法令上の義務がある。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは家賃債務保証業者登録制度は任意制度で、賃貸人の協力は契約上の合意の範囲に限られる。
-
問45.造作買取請求権(借地借家法33条)は強行規定であり、特約による排除は無効である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは借地借家法37条が33条を強行規定列挙から除外しており、特約排除が可能な任意規定である。
根拠: 借地借家法 第37条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問46.賃貸住宅の不動産所得について青色申告65万円特別控除を受けるには、事業的規模を問わず青色申告承認申請書を提出するだけで足りる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは5棟10室基準の事業的規模+複式簿記+電子申告等の要件を満たす必要があり、未満は10万円控除に留まる。
-
問47.賃貸住宅用建物の取得に係る消費税は、居住用賃貸の場合でも仕入税額控除の対象となる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは2020年10月以降取得の居住用賃貸建物に係る消費税は仕入税額控除が原則認められない(消費税法30条10項)。
根拠: 消費税法 第30条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問48.貸家建付地の相続税評価では、借家権割合(全国一律30%)を控除するが、賃貸割合は考慮しない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは財産評価基本通達26により貸家建付地評価では賃貸割合(賃貸中の床面積÷総床面積)を乗じて算定する。
-
問49.延べ面積が1,000㎡未満の共同住宅(特定防火対象物に当たらないもの)の消防用設備等の点検は、消防設備士等の有資格者でなくても、所有者や管理者が自ら行うことができる。
正解:○(正しい)
解説:正しい。消防法施行令36条2項2号により、共同住宅など(五)項ロの防火対象物で有資格者の点検が必要なのは、延べ面積1,000㎡以上で消防長又は消防署長が指定したもの等に限られる。それ以外は関係者が自ら点検し、その結果を報告できる(消防法17条の3の3)。
根拠: 消防法 第17条の3の3 / 消防法施行令 第36条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問50.シックハウス対策として建築基準法28条の2が規定する24時間換気設備の設置は、共同住宅の住戸では適用除外とされている。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは建築基準法施行令20条の8により居室を有する全ての建築物(住宅を含む)に機械換気設備設置義務がある。
根拠: 建築基準法施行令 第20条の8 (出典: e-Gov法令検索)
-
問51.宅地建物取引業者が居住用建物の賃貸借媒介を行う場合、依頼者の承諾なしに一方から借賃の1ヶ月分の媒介報酬を受領できる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは国交省告示により居住用建物では依頼者の承諾がない限り一方から0.5ヶ月分が上限である。
-
問52.高齢者居住安定確保法に基づくサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、賃貸住宅管理業法上の規律対象外として位置付けられている。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは賃貸住宅であれば原則として賃貸住宅管理業法の規律対象となり、サ高住も賃貸借契約部分は対象に含まれる。
-
問53.居住用建物の賃貸借における敷引特約は、消費者契約法10条との関係で、敷引金の額の合理性にかかわらず常に有効である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。最判平成23年3月24日は、居住用建物の賃貸借の敷引特約について、敷引金の額が補修費用や賃料の額等に照らし高額にすぎる場合には、特段の事情のない限り消費者契約法10条により無効となるとした。
根拠: 消費者契約法 第10条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問54.賃貸借契約の存続期間について、改正民法(2020年4月施行)では最長30年と定められた。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは民法604条1項により改正により旧20年から50年に延長されており、最長30年ではない。
根拠: 民法 第604条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問55.賃貸住宅管理業法28条の誇大広告等の禁止に関する規律対象とならないものはどれか。
- ア.個別オーナーへの一対一の口頭説明
- イ.新聞折込チラシによる『家賃保証額確定』表示
- ウ.WEBサイト上の物件紹介ページの『絶対安心』表示
- エ.テレビCMでの『30年安泰』表示
正解:ア.個別オーナーへの一対一の口頭説明
解説:誇大広告は「広告」が対象。個別の一対一説明は不当勧誘等(29条)の規律対象であり広告ではない。
-
問56.賃貸住宅管理業者の業務管理者の要件として認められないものはどれか。
- ア.賃貸不動産経営管理士の登録を受けた者
- イ.賃貸不動産経営管理士の合格者(登録なし)
- ウ.宅地建物取引士+管理業務2年以上の実務経験+指定講習修了者
- エ.宅地建物取引士+管理業務4年以上の実務経験+指定講習修了者
正解:イ.賃貸不動産経営管理士の合格者(登録なし)
解説:賃貸住宅管理業法施行規則14条。合格しただけでは要件を満たさず、登録(賃貸不動産経営管理士としての登録)が必要。
根拠: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律施行規則 第14条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問57.管理受託契約重要事項説明書(13条書面)の必要的記載事項として該当しないものはどれか。
- ア.責任及び免責に関する事項
- イ.契約期間に関する事項
- ウ.賃貸住宅管理業者の資本金の額
- エ.報酬の額並びにその支払の時期及び方法
正解:ウ.賃貸住宅管理業者の資本金の額
解説:管理受託契約の締結前に書面を交付して説明する事項は、賃貸住宅管理業法13条を受けて施行規則で定められている。責任及び免責に関する事項、契約期間に関する事項、報酬の額並びにその支払の時期及び方法は、いずれも説明事項に掲げられている。賃貸住宅管理業者については商号・名称又は氏名と登録年月日・登録番号が説明事項だが、資本金の額は掲げられていない。このほか、管理業務の内容及び実施方法、再委託に関する事項なども説明する。
根拠: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律施行規則(令和二年国土交通省令第八十三号) 第31条 / 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(令和二年法律第六十号) 第13条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問58.特定転貸事業者の次の行為のうち、不当な勧誘等の禁止(賃貸住宅管理業法29条2号・同法施行規則43条)に違反するものはどれか。
- ア.契約を即決しなかったオーナー(締結しない旨や勧誘を拒む旨の意思は示していない)に、後日、平日の午後に検討状況を確認する電話をかけること
- イ.オーナーから「仕事が終わる午後9時以降に来てほしい」と頼まれたため、午後9時30分に自宅を訪問し、30分ほど契約内容を説明すること
- ウ.契約を締結しない旨をはっきり伝えたオーナーに対し、後日、同じ会社の別の担当者が一度だけ改めて勧誘すること
- エ.勧誘の際、家賃が減額される場合があることを告げたうえで、自社の過去の入居率の実績(事実どおりのもの)を示すこと
正解:ウ.契約を締結しない旨をはっきり伝えたオーナーに対し、後日、同じ会社の別の担当者が一度だけ改めて勧誘すること
解説:施行規則43条4号は、契約を締結・更新しない旨の意思を表示した相手方等への執ような勧誘を禁止し、国土交通省の解釈・運用の考え方は、意思表示の後に一度でも改めて勧誘すれば違反となり、同じ業者の他の担当者による勧誘も同様とする。断る意思の示されていない相手への確認の連絡、相手の求めに応じた時間の訪問、事実どおりの実績の提示は、29条・規則43条に列挙された行為に当たらない。
根拠: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律 第29条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問59.サブリース契約における家賃減額について、最判平成15年10月21日が示した判断として正しいものはどれか。
- ア.サブリースにも借地借家法32条が適用され、減額不可特約は強行規定違反で無効となる
- イ.減額不可特約があれば常に減額請求は認められない
- ウ.サブリースには借地借家法32条は一切適用されない
- エ.サブリースの家賃減額は当事者の合意がなければ認められない
正解:ア.サブリースにも借地借家法32条が適用され、減額不可特約は強行規定違反で無効となる
解説:最判平成15年10月21日。サブリースも建物賃貸借であり借地借家法32条が強行規定として適用される。
根拠: 借地借家法 第32条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問60.原状回復をめぐるトラブルに関する国交省ガイドラインにおいて、賃貸人負担とされる典型項目はどれか。
- ア.賃借人の不注意により発生したフローリングの傷
- イ.日照による壁紙の変色・畳の日焼け(通常損耗)
- ウ.賃借人が許可なく取り付けたエアコン跡のネジ穴
- エ.賃借人のたばこのヤニによる壁紙の変色
正解:イ.日照による壁紙の変色・畳の日焼け(通常損耗)
解説:国交省ガイドライン。日照変色・畳日焼けは通常使用に伴う経年変化として賃貸人負担。
-
問61.改正民法(2020年4月施行)における個人保証人の極度額の定めに関する正しい説明はどれか。
- ア.書面で極度額を定めなくても口頭合意で有効である
- イ.極度額は法定されており当事者合意は不要である
- ウ.書面で極度額を定めない個人根保証契約は無効である
- エ.極度額の定めは法人保証人にも適用される
正解:ウ.書面で極度額を定めない個人根保証契約は無効である
解説:民法465条の2第2項。個人根保証は書面で極度額を定めなければ無効。法人保証には適用されない。
根拠: 民法 第465条の2 (出典: e-Gov法令検索)
-
問62.賃借人の死亡時に内縁配偶者が居住を継続することができる法的根拠として、最も適切なものはどれか。
- ア.内縁配偶者自身が相続人として賃借権を承継する
- イ.民法に置かれた事実婚の保護規定による居住権
- ウ.借地借家法による新たな賃貸借契約の当然の成立
- エ.相続人の賃借権の援用か、借地借家法36条による承継
正解:エ.相続人の賃借権の援用か、借地借家法36条による承継
解説:内縁配偶者は法律上の配偶者ではなく相続人にならないため、賃借権を自分で相続することはできない。居住を守る筋道は2つある。相続人がいる場合は、相続人が承継した賃借権を援用して、賃貸人に居住する権利を主張できる(最判昭和42年2月21日)。ただし相続人と並んで共同賃借人になるわけではない。相続人がいない場合は、借地借家法36条により、事実上夫婦と同様の関係にあった同居者が賃借人の権利義務を承継する。相続人なしの死亡を知ってから1か月以内に賃貸人へ反対の意思を示せば承継しない。民法に内縁を一般的に保護する明文の規定はなく、借地借家法も新しい賃貸借契約を当然に成立させる仕組みではない。
根拠: 借地借家法 第36条 / 裁判所 裁判例検索 最高裁判所第三小法廷 昭和42年2月21日判決(昭和40(オ)1435 家屋明渡請求) 裁判要旨「家屋賃借人の内縁の妻は、賃借人が死亡した場合には、相続人の賃借権を援用して…居住する権利を主張することができるが、相続人とともに共同賃借人となるものではない」 (出典: e-Gov法令検索)
-
問63.賃貸住宅管理業者の管理業務報告書の交付頻度として正しいものはどれか。
- ア.管理受託契約締結後1年を超えない期間ごとおよび契約終了時
- イ.管理受託契約締結後3年を超えない期間ごとおよび契約終了時
- ウ.管理受託契約締結後6ヶ月を超えない期間ごとおよび契約終了時
- エ.管理受託契約終了時のみ
正解:ア.管理受託契約締結後1年を超えない期間ごとおよび契約終了時
解説:賃貸住宅管理業法施行規則40条。年1回以上の定期報告および契約終了時の最終報告が義務。
根拠: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律施行規則 第40条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問64.宅地建物取引業者が居住用建物の賃貸借媒介を行う場合の媒介報酬の上限に関する正しい説明はどれか。
- ア.依頼者の承諾なく一方から借賃の1ヶ月分(税別)を受領できる
- イ.依頼者の承諾がない限り一方からは借賃の0.5ヶ月分(税別)が上限である
- ウ.依頼者の双方から各々借賃の1ヶ月分(税別)を受領できる
- エ.上限は法定されておらず自由に設定できる
正解:イ.依頼者の承諾がない限り一方からは借賃の0.5ヶ月分(税別)が上限である
解説:国交省告示。居住用建物では一方当事者から0.5ヶ月、双方合計でも1ヶ月分が上限。
-
問65.貸家建付地の相続税評価額の算式として正しいものはどれか。
- ア.自用地評価額×(1-借地権割合)
- イ.自用地評価額×借地権割合×借家権割合
- ウ.自用地評価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)
- エ.自用地評価額×借家権割合×賃貸割合
正解:ウ.自用地評価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)
解説:財産評価基本通達26。貸家建付地は自用地評価から借地権割合・借家権割合(30%)・賃貸割合を乗じた額を控除。
-
問66.賃貸住宅用建物の減価償却について正しいものはどれか。
- ア.鉄筋コンクリート造の住宅用建物の法定耐用年数は30年である
- イ.全ての建物は定率法・定額法を選択適用できる
- ウ.新築木造アパートの法定耐用年数は10年である
- エ.2007年4月以降取得の建物は定額法のみ適用される
正解:エ.2007年4月以降取得の建物は定額法のみ適用される
解説:減価償却資産耐用年数等省令。2007年改正により建物は定額法のみ、木造22年・RC住宅47年。
-
問67.特定建築物の建築基準法12条に基づく定期報告制度について正しいものはどれか。
- ア.所有者等は、一級建築士等の資格者に調査をさせ、その結果を特定行政庁に報告する
- イ.所有者等は、調査の結果を、建築主事を経由して国土交通大臣に報告する
- ウ.報告の時期は、建築物の用途によらず、法律で一律に毎年と定められている
- エ.国や都道府県が所有する建築物も、所有者が特定行政庁に報告しなければならない
正解:ア.所有者等は、一級建築士等の資格者に調査をさせ、その結果を特定行政庁に報告する
解説:建築基準法12条1項により、政令で定める特定建築物や特定行政庁が指定する特定建築物の所有者(管理者が別にいれば管理者)は、定期に、一級建築士・二級建築士又は建築物調査員に敷地・構造・建築設備の状況を調査させ、結果を特定行政庁に報告する。報告先は国土交通大臣ではない。報告の時期は、施行規則5条により用途・構造・延べ面積等に応じておおむね6月〜3年の間隔で特定行政庁が定めるので、一律に毎年ではない。国・都道府県・建築主事を置く市町村の建築物は、この報告の対象から除かれている。
根拠: 建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号) 第12条 / 建築基準法施行規則(昭和二十五年建設省令第四十号) 第5条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問68.消防法上の消防設備点検について、共同住宅(特定防火対象物に準ずる)における点検頻度・報告期間として正しい組合せはどれか。
- ア.機器点検1年ごと・総合点検2年ごと・報告毎年
- イ.機器点検6ヶ月ごと・総合点検1年ごと・報告3年に1回
- ウ.機器点検3年ごと・総合点検5年ごと・報告任意
- エ.機器点検毎月・総合点検毎年・報告毎年
正解:イ.機器点検6ヶ月ごと・総合点検1年ごと・報告3年に1回
解説:消防法施行規則31条の6。共同住宅は機器6ヶ月・総合1年・報告3年が標準。
根拠: 消防法施行規則 第31条の6 (出典: e-Gov法令検索)
-
問69.賃借人の家賃滞納が長期化した場合の明渡しに関する適切な手順として、最も実務的なものはどれか。
- ア.鍵交換等の自力救済による明渡し
- イ.管理会社による私的に物件への立入り・残置物撤去
- ウ.内容証明郵便による催告→契約解除通知→明渡訴訟提起→確定判決取得→強制執行
- エ.賃借人の同意なく即時電気・水道を停止
正解:ウ.内容証明郵便による催告→契約解除通知→明渡訴訟提起→確定判決取得→強制執行
解説:民事訴訟法・民事執行法による法的手続が原則。自力救済は不法行為となるため禁止。
-
問70.賃貸借契約における造作買取請求権(借地借家法33条)の特徴として正しいものはどれか。
- ア.強行規定であり特約による排除は無効である
- イ.賃貸人の同意の有無を問わず常に発生する
- ウ.賃借人の死亡により当然に消滅する
- エ.任意規定であり特約による排除が認められる
正解:エ.任意規定であり特約による排除が認められる
解説:借地借家法37条が33条を強行規定列挙から除外。実務上は買取請求排除特約が一般的に有効。
根拠: 借地借家法 第37条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問71.賃貸借契約の終了時における敷金返還義務と建物明渡義務の関係について正しいものはどれか。
- ア.敷金返還義務は明渡し後に発生し、明渡しが先履行となる(最判昭和49年9月2日)
- イ.敷金返還と明渡しは同時履行の関係に立つ
- ウ.明渡しの前であっても賃借人は敷金返還を請求できる
- エ.敷金は賃貸借契約の終了と同時に当然に返還される
正解:ア.敷金返還義務は明渡し後に発生し、明渡しが先履行となる(最判昭和49年9月2日)
解説:最判昭和49年9月2日。明渡し時点で確定する未払債務控除後の残額が返還対象。
-
問72.高齢者の単身入居に伴う孤独死リスクへの対応として、2021年6月公表の国交省・法務省モデル契約条項で示された仕組みはどれか。
- ア.賃貸人が賃借人の親族を勝手に保証人に指定する仕組み
- イ.賃借人の死亡時に第三者(受任者)が残置物処分・解約事務を行う死後事務委任契約
- ウ.賃借人の死亡を理由とする即時の契約自動解除条項
- エ.賃借人の年齢制限を契約書に明記する仕組み
正解:イ.賃借人の死亡時に第三者(受任者)が残置物処分・解約事務を行う死後事務委任契約
解説:2021年6月モデル契約条項。死後事務委任契約により高齢者の入居機会拡大と残置物処分円滑化を実現。
-
問73.居住用建物の賃貸借における敷引特約の有効性について、最判平成23年3月24日が示した判断として正しいものはどれか。
- ア.敷引特約は金額の多寡にかかわらず常に有効である
- イ.敷引特約は常に消費者契約法10条違反で無効である
- ウ.高額な敷引特約は消費者契約法10条違反で無効となり得る
- エ.敷引特約は宅建業法上禁止されている
正解:ウ.高額な敷引特約は消費者契約法10条違反で無効となり得る
解説:最判平成23年3月24日は、居住用建物の賃貸借の敷引特約について、通常損耗等の補修費用として想定される額や賃料の額等に照らし敷引金の額が高額にすぎる場合には、特段の事情のない限り消費者契約法10条により無効となるとした。
根拠: 消費者契約法 第10条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問74.賃貸借契約の存続期間に関する改正民法(2020年4月施行)の規定として正しいものはどれか。
- ア.最長20年(旧民法と同じ)
- イ.最長30年に延長
- ウ.存続期間の上限はなくなった
- エ.最長50年に延長
正解:エ.最長50年に延長
解説:民法604条1項。改正により旧20年から50年に延長され、長期賃貸借ニーズに対応。
根拠: 民法 第604条 (出典: e-Gov法令検索)
-
問75.賃貸住宅管理業者の登録の有効期間および更新に関する正しい説明はどれか。
- ア.有効期間5年・更新申請は満了の90日前から30日前まで
- イ.有効期間10年・更新申請は満了の6ヶ月前まで
- ウ.有効期間は無期限・更新申請不要
- エ.有効期間3年・更新申請は満了の30日前まで
正解:ア.有効期間5年・更新申請は満了の90日前から30日前まで
解説:賃貸住宅管理業法3条2項・施行規則6条。5年更新で満了90日前から30日前までに申請。
根拠: 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律 第3条 (出典: e-Gov法令検索)