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QC検定 3級(品質管理検定)「品質経営の要素」の一問一答

1 / -- 正解: 0
📖 QC検定 3級(品質管理検定)「品質経営の要素」の全50問と解説(一覧)

QC検定 3級(品質管理検定)の品質経営の要素に関する一問一答(全50問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。

  1. 問1.方針管理における「方針」は、達成すべき目標とそれを実現するための方策の両方を含む概念である。

    正解:○(正しい)

    解説:方針は、組織が達成をめざす目標(あるべき姿を数値等で表したもの)と、その目標を達成するための手段である方策から構成される。目標だけでも方策だけでも方針とは呼べず、両者がそろって初めて方針となる。方針管理はこの方針を組織の上位から下位へ展開し、達成に向けて計画的に運営していくしくみである。

  2. 問2.方針の展開において、上位方針を一方的に下位に押し付けるのではなく、上位者と下位者が方針や方策について意見をやり取りして内容をすり合わせることを一般に何と呼ぶか。

    • ア.ブレーンストーミング
    • イ.キャッチボール
    • ウ.ベンチマーキング
    • エ.デシジョンツリー

    正解:イ.キャッチボール

    解説:上位方針を下位に展開する際、上位者が示した目標・方策に対して下位者が実現可能性や現場の実情を踏まえた意見を返し、双方で内容を調整していく双方向のやり取りを、キャッチボールやすり合せと呼ぶ。これにより方針の納得性と実行性が高まる。一方的な指示ではなく相互のコミュニケーションを通じて整合をとる点が方針展開の要点である。

  3. 問3.方針管理では、期首に立てた方針の達成度を期末に評価し、うまくいかなかった原因を分析して次期に反映するレビュー(反省)を行う。

    正解:○(正しい)

    解説:方針管理はPDCAのサイクルに沿って運営される。期首に方針を設定して実行し、期末に達成度を評価して未達成の要因を分析し、その結果を次期の方針立案に活かす。この期首・期末のレビューと反省を繰り返すことで、組織の目標達成能力が継続的に高まっていく。

  4. 問4.日常管理と方針管理の関係について、最も適切な説明はどれか。

    • ア.日常管理は経営層だけが行い、方針管理は現場だけが行う
    • イ.日常管理と方針管理は同じ活動を別の名前で呼んだものである
    • ウ.日常管理は各部門が担当業務を確実に維持・改善する活動、方針管理は重点課題を組織的に達成する活動である
    • エ.方針管理を行っている組織では日常管理は不要になる

    正解:ウ.日常管理は各部門が担当業務を確実に維持・改善する活動、方針管理は重点課題を組織的に達成する活動である

    解説:日常管理は、各部門が担当する業務について目標を維持し必要な改善を積み重ねる、いわば足元を固める活動である。これに対し方針管理は、経営目標達成のために特に重点を置くべき課題を選び、組織全体で計画的に取り組む活動である。両者は車の両輪の関係にあり、日常管理で維持された土台の上に方針管理による飛躍的な改善が積み上がる。どちらか一方だけでは組織運営は成り立たない。

  5. 問5.日常管理では、各部門が担当する業務の範囲と、それに伴う責任・権限を明確にしておくことが重要である。この業務の分担を定めたものを何と呼ぶか。

    • ア.管理図
    • イ.品質方針
    • ウ.作業標準
    • エ.業務分掌

    正解:エ.業務分掌

    解説:組織内で誰がどの業務を担当し、どのような責任と権限をもつかを定めたものを業務分掌という。日常管理を効果的に進めるには、業務分掌によって各部門・各人の役割を明確にし、責任と権限の所在をはっきりさせておく必要がある。これにより担当があいまいな業務や重複がなくなり、問題発生時の対応も迅速になる。

  6. 問6.管理項目(管理点)は、仕事の結果を評価するためにチェックする項目であり、点検項目(点検点)は、その結果を生み出す原因系(要因)を評価するためにチェックする項目である。

    正解:○(正しい)

    解説:管理項目は目標に対して結果がどうであったかを確認するための、いわば結果系の尺度である。一方、点検項目は良い結果を得るために原因系(工程条件や作業手順など)が正しく保たれているかを確認する尺度である。結果を管理項目で監視し、その結果を左右する要因を点検項目で押さえることで、問題を未然に防ぎ確実に目標を達成する。両者を混同しないことが日常管理の基本である。

  7. 問7.日常管理における「異常」の意味として最も適切なものはどれか。

    • ア.管理された状態(管理限界内)から外れた、放置できない状態
    • イ.製品に不良が1個でも発生した状態
    • ウ.目標値をわずかでも下回った状態
    • エ.作業者が交代した状態

    正解:ア.管理された状態(管理限界内)から外れた、放置できない状態

    解説:日常管理でいう異常とは、工程が管理された安定な状態から外れた、いわゆる管理外れの状態を指す。これは何らかの通常とは異なる原因(異常原因)が働いていることを示すサインであり、放置せず原因を突き止めて処置する必要がある。単に不良が出たことや目標をわずかに下回ったこと自体を異常と呼ぶのではなく、統計的に見て通常の状態から逸脱していることを意味する。

  8. 問8.方針の展開とは、上位の重点課題・目標・方策を分解・具体化し、下位からの提案も取り込んですり合わせながら、下位の重点課題・目標・方策へ割り付ける活動である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。方針展開は上位の重点課題・目標・方策を分解・具体化し、下位からの提案を取り込みながらすり合わせを行って下位へ割り付ける活動と定義されている(JSQC-Std 00-001 12.8)。一方的な押し付けではなく、上下の意見のやり取り(すり合せ)を伴う点が要点。

  9. 問9.設備の交換、材料ロットの切替え、作業者の変更など、工程に変化が生じる時点に着目して重点的に管理し、問題の発生を未然に防ごうとする管理を何と呼ぶか。

    • ア.目標管理
    • イ.変化点管理
    • ウ.官能検査
    • エ.全数検査

    正解:イ.変化点管理

    解説:工程に変化が生じる時点(変化点)では、品質が乱れやすく異常が発生しやすい。そこで、設備・材料・方法・人などが変わる時点をあらかじめ把握し、その前後を重点的に監視して問題を未然に防ぐ管理を変化点管理という。4M(人・機械・材料・方法)の変化に着目することで、変化に起因するトラブルを効果的に抑えることができる。

  10. 問10.管理項目一覧表とは、どの管理項目を、誰が、いつ、どのように管理するかを一覧にまとめたものである。

    正解:○(正しい)

    解説:管理項目一覧表は、部門や工程ごとに管理すべき項目を洗い出し、その管理項目名・管理水準(目標)・管理の頻度や方法・責任者・異常時の処置などを一覧にまとめた表である。これにより、何を誰がどう管理するかが明確になり、日常管理を組織的かつ確実に運用できるようになる。

  11. 問11.標準化の目的・意義として適切でないものはどれか。

    • ア.部品や製品の互換性を確保する
    • イ.品質のばらつきを抑えて安定させる
    • ウ.競合他社の技術をそのまま模倣する
    • エ.業務の効率化・簡素化を図る

    正解:ウ.競合他社の技術をそのまま模倣する

    解説:標準化の主な目的は、部品や製品の互換性の確保、品質の安定(ばらつきの低減)、業務の効率化や簡素化、相互理解の促進などにある。共通のルールや規格を定めることで、無駄を省き、品質を安定させ、誰が行っても同じ結果が得られるようにするのが標準化の意義である。他社技術の無断模倣は標準化の目的ではない。

  12. 問12.標準化とは、繰り返し発生する事柄に対して共通に使える取り決め(標準)を定め、それを活用することである。

    正解:○(正しい)

    解説:標準化は、モノやコト、方法などについて、繰り返し起こる事柄に対して秩序をもたらすために、皆で使える共通の取り決め(標準)を設定し活用する行為である。標準を定めて守ることで、品質の安定・効率化・互換性の確保などの効果が得られる。一度きりの事柄ではなく、繰り返し発生するものを対象とする点が特徴である。

  13. 問13.社内標準化(社内規格の制定と活用)の進め方として、最も適切でないものはどれか。

    • ア.誰が読んでも同じ理解ができるように明確に記述する
    • イ.関係者の合意を得て、実行可能で守れる内容にする
    • ウ.必要に応じて内容を見直し、改訂していく
    • エ.現場の実態に合わない標準でも、一度決めたら永久に変更しない

    正解:エ.現場の実態に合わない標準でも、一度決めたら永久に変更しない

    解説:社内標準は、関係者の合意のもとに、実際に守れる実行可能な内容として定めることが大切である。また、技術の進歩や実態の変化に応じて定期的に見直し、必要なら改訂していく。誰が読んでも同じ解釈ができるよう明確に書くことも重要である。実態に合わなくなっても改訂せず放置すれば、標準は形骸化して守られなくなる。標準は生き物として維持・改善していくものである。

  14. 問14.JISは日本産業規格の略称であり、その制定の根拠となる法律は製造物責任法(PL法)である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。JIS(日本産業規格)の制定の根拠法は産業標準化法である。製造物責任法(PL法)は製品の欠陥による損害賠償責任を定めた別の法律である。

  15. 問15.ISOとIECに関する説明として、最も適切なものはどれか。

    • ア.ISOは電気・電子以外の幅広い分野、IECは電気・電子技術分野の国際規格を作る
    • イ.ISOは電気・電子技術分野、IECは電気・電子以外の幅広い分野の国際規格を作る
    • ウ.ISOは電気・電子以外の幅広い分野、IECは電気通信・放送分野の国際規格を作る
    • エ.ISOは電気・電子技術分野、IECは電気通信・放送分野の国際規格を作る

    正解:ア.ISOは電気・電子以外の幅広い分野、IECは電気・電子技術分野の国際規格を作る

    解説:ISO(国際標準化機構)とIEC(国際電気標準会議)は、どちらも国際規格を作る国際機関で、分野を分担している。IECは電気・電子技術分野を担当し、ISOは電気・電子技術分野(IEC)と電気通信・放送分野(ITU、国際電気通信連合)を除く幅広い分野を担当する。ISOとIECの分担を逆にした説明は誤りで、電気通信・放送分野の国際規格はIECではなくITUが担当する。

    根拠: 日本産業標準調査会(JISC)「IECの概要」 目的(電気及び電子の技術分野における標準化)・沿革 / 日本規格協会「標準化教育プログラム 個別技術分野編 機械分野」(経済産業省委託事業、2008年) p5「ISO規格とは」(電気・電子,通信分野を除く全ての範囲を活動領域とする/IECの担当する電気・電子技術規格、ITUの担当する電気通信・放送分野を除く)

  16. 問16.公的な標準化機関が正規の手続きを経て制定した標準を「デファクト標準」、市場での普及によって事実上の標準となったものを「デジュール標準」という。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。公的機関が正規の手続きで制定した標準が「デジュール標準」、市場での普及により事実上の標準となったものが「デファクト標準」である(説明が逆)。

  17. 問17.QCサークル活動の基本的な考え方として、最も適切でないものはどれか。

    • ア.管理者は、全員参加をめざして活動を指導・支援する
    • イ.活動テーマは管理者が決めて、各メンバーに割り当てる
    • ウ.QCの手法を活用し、仕事の質の改善を継続して行う
    • エ.活動を通じて、メンバーの自己啓発・相互啓発をはかる

    正解:イ.活動テーマは管理者が決めて、各メンバーに割り当てる

    解説:QCサークルは、第一線の職場で働く人々が製品・サービス・仕事などの質の管理・改善を継続的に行う小グループで、運営を自主的に行い、QCの考え方・手法を活用し、自己啓発・相互啓発をはかりながら活動を進める。経営者・管理者は、人間性を尊重し全員参加をめざした指導・支援を行う立場にある。活動テーマを管理者が決めて割り当てるのは、運営を自主的に行うという基本に反するので適切でない。ほかの3つは、いずれも基本の考え方に沿っている。

    根拠: 日本科学技術連盟「QCサークル活動(小集団改善活動)」 「QCサークル活動とは」(第一線の職場で働く人々が継続的に質の管理・改善を行う小グループ、運営を自主的に行い、QCの考え方・手法を活用し、自己啓発・相互啓発をはかる、経営者・管理者は人間性を尊重し全員参加をめざした指導・支援を行う) / 日本規格協会「品質管理検定(QC検定)レベル表」 3級 品質経営の要素:小集団活動

  18. 問18.QCサークル活動は、経営層だけが参加し、現場の作業者は関与しない活動である。

    正解:×(誤り)

    解説:これは誤りである。QCサークル活動は、第一線の職場で働く人々が中心となって、自主的に自分たちの職場の問題を解決していく小集団活動である。現場の作業者が主役であり、全員参加を旨とする。経営層は活動を支援し推進する立場にあるが、活動そのものは現場の人々によって担われる。

  19. 問19.QCサークルの説明として、最も適切なものはどれか。

    • ア.部門を横断して集めた担当者が、期限を決めて品質の課題に取り組むチーム
    • イ.職場の管理者で構成し、職場の方針を決めて部下に展開する会議体
    • ウ.同じ職場の人々が、手法を活用して継続的に管理と改善を行う小グループ
    • エ.品質の問題が起きたときに臨時に集まり、解決したら解散する小グループ

    正解:ウ.同じ職場の人々が、手法を活用して継続的に管理と改善を行う小グループ

    解説:QCサークルは、同じ職場の人々で構成する小グループが、品質管理の考え方や手法を使い、全員参加で自主的に、継続して職場の管理と改善を行う活動で、品質管理検定レベル表では品質経営の要素「小集団活動」に「小集団改善活動(QCサークル活動など)」として挙げられている。部門を横断して集めた担当者のチームは、同じ職場の人々の小グループではない。管理者で構成する会議体は職場の全員参加にならず、問題が起きたときに臨時に集まって解散するのは継続した活動ではない。

    根拠: 日本科学技術連盟(QCサークル本部)「Chapter 10 Father of the QC Circle: Prof. Kaoru Ishikawa」 QC Circle is small groups consisting of people from the same workplace that operate quality control activities autonomously … utilizing quality control tools and methods for management of the workplace and improvement continuously, with total participation(PDF 1ページ) / 日本規格協会 品質管理検定運営委員会「QC検定レベル表マトリックス(実践編)」(Ver.20150130.2) 品質経営の要素:小集団活動「小集団改善活動(QCサークル活動など)とその進め方」(3級に〇)

  20. 問20.品質教育におけるOJTとは、日常の業務を通じて職場で行う教育・訓練のことである。

    正解:○(正しい)

    解説:OJT(On the Job Training)は、実際の仕事の場で、上司や先輩が部下や後輩を指導しながら、業務を通じて知識・技能を身につけさせる教育である。日常の実務のなかで具体的・実践的に学べる点が特徴である。これに対し、職場を離れて集合研修などで行う教育はOff-JTと呼ばれる。

  21. 問21.職場を離れ、集合研修やセミナーなど日常業務の外で計画的に行う教育を何と呼ぶか。

    • ア.方針管理
    • イ.OJT
    • ウ.QCサークル
    • エ.Off-JT

    正解:エ.Off-JT

    解説:Off-JT(Off the Job Training)は、日常の職場・業務を離れて、集合研修やセミナー、外部講習などの形で計画的・体系的に行う教育である。理論や共通知識を効率よく学べる利点がある。実務の場で行うOJTと組み合わせることで、教育効果が高まる。

  22. 問22.階層別教育と職能別教育の説明として、最も適切な組合せはどれか。

    • ア.階層別教育は役職・立場に応じた教育、職能別教育は担当する職務・専門分野に応じた教育である
    • イ.階層別教育は新入社員だけへの教育、職能別教育は役員だけへの教育である
    • ウ.どちらも同じ内容を全員に一律に行う教育である
    • エ.階層別教育は社外向け、職能別教育は社内向けの教育である

    正解:ア.階層別教育は役職・立場に応じた教育、職能別教育は担当する職務・専門分野に応じた教育である

    解説:階層別教育は、新入社員・中堅・管理職といった組織上の階層(役職・立場)に応じて必要な内容を教育するものである。職能別教育は、設計・製造・品質保証・営業など、担当する職務や専門分野ごとに必要な知識・技能を教育するものである。両者を組み合わせることで、立場と専門の両面から人材を育成できる。

  23. 問23.品質マネジメントの原則(ISO9000系)の一つとして、組織はまず自社の都合を最優先し、顧客の要求は二の次にすべきである、という原則が定められている。

    正解:×(誤り)

    解説:これは誤りである。品質マネジメントの原則の第一は「顧客重視(顧客に焦点を当てること)」である。組織は顧客の現在および将来のニーズを理解し、その要求を満たし、さらに期待を超えるよう努めることが求められる。自社の都合を優先し顧客を軽視する考え方は、この原則と正反対である。

  24. 問24.ISO9000系で示される品質マネジメントの原則に含まれないものはどれか。

    • ア.顧客重視
    • イ.重点指向
    • ウ.プロセスアプローチ
    • エ.改善

    正解:イ.重点指向

    解説:品質マネジメントの原則は、顧客重視、リーダーシップ、人々の積極的参加、プロセスアプローチ、改善、客観的事実に基づく意思決定、関係性管理の7つである。重点指向は品質管理の基本的な考え方(QC的ものの見方)の一つだが、この7原則には含まれない。

  25. 問25.品質マネジメントの原則における「プロセスアプローチ」とは、活動や資源を一連のプロセスとしてとらえて運営管理することで、望む結果をより効率的に達成しようとする考え方である。

    正解:○(正しい)

    解説:プロセスアプローチは、業務を独立した作業の寄せ集めとしてではなく、インプットをアウトプットに変換する相互に関連したプロセスの連なりとして把握し、それらを体系的に運営管理する考え方である。プロセスとその相互関係を理解して管理することで、一貫した結果を効率的・効果的に得られる。

  26. 問26.品質マネジメントの原則のうち、データや情報を分析・評価した結果に基づいて判断を行うことを重視する原則はどれか。

    • ア.関係性管理
    • イ.リーダーシップ
    • ウ.客観的事実に基づく意思決定
    • エ.人々の積極的参加

    正解:ウ.客観的事実に基づく意思決定

    解説:客観的事実に基づく意思決定は、勘や思い込みではなく、データや情報を分析・評価した客観的な事実に基づいて意思決定を行うべきだとする原則である。事実に基づいて判断することで、より確かで納得性の高い意思決定ができる。品質管理で重視される「事実に基づく管理」の考え方に通じる原則である。

  27. 問27.品質マネジメントの原則における「関係性管理(関係の管理)」の説明として最も適切なものはどれか。

    • ア.顧客の要求事項を満たし、顧客の期待を超える努力をすることを主眼とする
    • イ.データ及び情報の分析と評価に基づいて、望む結果を得る意思決定を行う
    • ウ.活動を相互に関係するプロセスと理解し、一貫したシステムとして管理する
    • エ.提供者など密接に関連する利害関係者との関係を管理し、持続的成功につなげる

    正解:エ.提供者など密接に関連する利害関係者との関係を管理し、持続的成功につなげる

    解説:品質マネジメントの原則の「関係性管理」は、持続的成功のために、組織が例えば提供者(供給者)のような密接に関連する利害関係者との関係をマネジメントすることである。7つの原則には、ほかに顧客重視・リーダーシップ・人々の積極参加・プロセスアプローチ・改善・客観的事実に基づく意思決定がある。顧客の要求事項を満たし期待を超える努力をするのは顧客重視、データと情報の分析・評価に基づいて意思決定するのは客観的事実に基づく意思決定、活動を相互に関連するプロセスとして理解しマネジメントするのはプロセスアプローチの説明である。

    根拠: 日本規格協会 書籍見本 第11章「品質経営の要素―品質マネジメントシステム」 11.1 表11.1 品質マネジメントの原則(顧客重視・リーダーシップ・人々の積極参加・プロセスアプローチ・改善・客観的事実に基づく意思決定・関係性管理の各内容。ISO 9000:2015(JIS Q 9000:2015)による)

  28. 問28.ISO9001は、組織が品質マネジメントシステムを構築・運用するうえで満たすべき要求事項を定めた規格である。

    正解:○(正しい)

    解説:ISO9001は、品質マネジメントシステム(QMS)の要求事項を規定した国際規格である。組織がこの規格の要求事項を満たすしくみを構築・運用することで、顧客要求に応え、顧客満足の向上を図ることができる。ISO9001は「要求事項」の規格であり、認証取得の基準として用いられる。

  29. 問29.ISO9000系の規格に関する説明として、最も適切でないものはどれか。

    • ア.ISO9001は製品そのものの品質等級を格付けする規格である
    • イ.ISO9000は品質マネジメントシステムの基本及び用語を定めている
    • ウ.ISO9001は品質マネジメントシステムの要求事項を定めている
    • エ.ISO9001は組織の規模や業種を問わず適用できる

    正解:ア.ISO9001は製品そのものの品質等級を格付けする規格である

    解説:ISO9001は、製品の品質そのものを直接格付けする規格ではなく、良い製品・サービスを生み出すための組織のしくみ(品質マネジメントシステム)に対する要求事項を定めた規格である。ISO9000は基本と用語を定め、ISO9001は要求事項を定める。ISO9001は業種・規模を問わず幅広い組織に適用できる汎用的な規格である。品質等級の格付けを行うものではない。

  30. 問30.第三者認証制度とは、組織の品質マネジメントシステムが規格要求事項に適合しているかを、その組織自身でも顧客でもない、独立した第三者機関が審査して認証するしくみである。

    正解:○(正しい)

    解説:第三者認証制度では、審査を受ける組織(第一者)でも、その顧客(第二者)でもない、利害関係のない独立した審査登録機関(第三者)が、組織のQMSが規格に適合しているかを客観的に審査し、適合していれば認証を与える。第三者が公平に評価することで、認証の信頼性と客観性が確保される。

  31. 問31.品質マネジメントシステムの運用と改善に用いられる管理のサイクルとして、最も適切なものはどれか。

    • ア.三現主義
    • イ.Plan-Do-Check-Act(PDCA)
    • ウ.5W1H
    • エ.4M(人・機械・材料・方法)

    正解:イ.Plan-Do-Check-Act(PDCA)

    解説:品質マネジメントシステムは、計画(Plan)・実施(Do)・確認(Check)・処置(Act)からなるPDCAサイクルを回して運用・改善され、ISO9001もこの考え方を基礎としている。三現主義は現場・現物・現実を重視する考え方、5W1Hは確認の観点、4Mは要因の分類であり、いずれも管理のサイクルではない。

  32. 問32.品質マネジメントの原則の一つである「改善」は、組織が現状に満足せず、継続的にパフォーマンスの向上を図ることを重視するものである。

    正解:○(正しい)

    解説:改善の原則は、組織が現状に安住せず、継続的に自らのパフォーマンスの向上に取り組むことの重要性を示している。市場や顧客の要求は変化し続けるため、絶えず改善を続けることで組織は競争力と適応力を維持できる。継続的改善は品質マネジメントの中核となる考え方の一つである。

  33. 問33.方針管理における「方策」とは、目標を達成するための具体的な手段・やり方を指す。

    正解:○(正しい)

    解説:方策は、掲げた目標を達成するために「どのように」取り組むかを示す具体的な手段や実施事項である。目標が「何を、どこまで」を示すのに対し、方策は「どうやって」を示す。目標だけを示して方策がなければ、達成への道筋が定まらない。目標と方策が一体となって方針を構成する。

  34. 問34.標準のうち、主として組織や業務の内容・手順・手続き・方法に関する事項について定めた取り決めを何というか。

    • ア.規格
    • イ.仕様書
    • ウ.規定
    • エ.標準書

    正解:ウ.規定

    解説:標準のうち、主に組織や業務の内容・手順・手続き・方法について定めた取り決めを規定という。製品・サービス・プロセス・システムに関する技術的事項を定めた取り決めは規格、標準を文書にしたものは標準書と呼ぶ(JSQC-Std 00-001 4.5 注記2・3)。

  35. 問35.標準化により、ある部品が同種の別の部品と置き換えて使えるようになる性質を互換性という。互換性の確保は標準化の重要な意義の一つである。

    正解:○(正しい)

    解説:互換性とは、ある部品や製品を、同じ規格に基づく別のものと置き換えても支障なく使える性質である。標準化によって寸法や仕様が統一されると互換性が確保され、部品の調達・交換・修理が容易になる。互換性の確保は、標準化がもたらす代表的な効果・意義の一つである。

  36. 問36.産業標準化法(旧・工業標準化法)の改正により、JISの名称は「日本工業規格」から「日本産業規格」へと変更された。

    正解:○(正しい)

    解説:かつての工業標準化法は、標準化の対象がモノだけでなくデータ・サービス・経営管理などにも広がったことを受けて改正され、名称が産業標準化法となった。これに伴い、規格の名称も日本工業規格から日本産業規格(JIS)へと改められた。略称のJIS自体は変わっていない。

  37. 問37.次のうち、方針管理のしくみと運用に関する記述として最も適切でないものはどれか。

    • ア.期末に達成状況を評価し反省を次期に活かす
    • イ.上位方針を受けて各部門が自部門の方針に展開する
    • ウ.目標に対する達成度を定期的にフォローする
    • エ.方針は一度決めたら期の途中でどんな状況変化があっても見直してはならない

    正解:エ.方針は一度決めたら期の途中でどんな状況変化があっても見直してはならない

    解説:方針管理では、環境や状況が大きく変化した場合には、期の途中であっても方針や方策を見直すことが必要になる。むしろ、進捗を定期的にフォローし、必要に応じて軌道修正することが適切な運用である。上位方針から各部門方針への展開、達成度の定期的なフォロー、期末の評価と反省は、いずれも方針管理の正しい運用である。状況変化を無視して見直しを一切しないのは適切でない。

  38. 問38.QCサークル活動における自己啓発とは、メンバー自身が自ら進んで学び、能力を高めようとすることをいう。

    正解:○(正しい)

    解説:自己啓発は、メンバー一人ひとりが自主的に、自らの意思で学習し能力向上に努めることを指す。QCサークル活動では、この自己啓発に加え、メンバー同士が互いに刺激し高め合う相互啓発も重視される。自主性を土台に、個人と集団の両面から成長を図る点が特徴である。

  39. 問39.品質マネジメントの原則における「人々の積極的参加」の趣旨として、最も適切なものはどれか。

    • ア.組織のあらゆる階層の人々が能力を発揮し、主体的に関与することで組織の力を高める
    • イ.経営者だけが意思決定に関与すればよい
    • ウ.現場の人々は指示された作業のみを行えばよい
    • エ.外部コンサルタントにすべてを任せる

    正解:ア.組織のあらゆる階層の人々が能力を発揮し、主体的に関与することで組織の力を高める

    解説:人々の積極的参加は、組織のあらゆる階層の人々が尊重され、その能力を十分に発揮し、主体的に組織の活動に関与することの重要性を示す原則である。人々が積極的に参加することで、組織全体の能力が引き出され、価値創造につながる。一部の人だけが関与し、他は受け身であるという姿勢とは対極にある考え方である。

  40. 問40.品質マネジメントの原則における「リーダーシップ」は、組織のリーダーが目的と方向性を一致させ、人々が目標達成に参画できる環境をつくることを重視する。

    正解:○(正しい)

    解説:リーダーシップの原則は、あらゆる階層のリーダーが組織の目的と方向を一致させ、人々がその目標の達成に向けて積極的に参画できるような状況・環境を生み出すことの重要性を示している。リーダーが明確な方向性を示し、参加を促す環境を整えることで、組織の力が結集される。

  41. 問41.業務分掌において責任と権限を明確にする意義として、最も適切でないものはどれか。

    • ア.担当の重複や抜け(すき間)をなくすため
    • イ.上位者への報告を省き、担当者だけで完結させるため
    • ウ.問題発生時に誰が対応するかを明確にするため
    • エ.各部門が自らの役割を自覚して業務を遂行するため

    正解:イ.上位者への報告を省き、担当者だけで完結させるため

    解説:業務分掌で責任と権限を明確にするのは、各部門・各人の役割をはっきりさせ、担当の重複や抜けをなくし、問題が起きたときの対応者を明確にし、各自が自分の役割を自覚して業務にあたれるようにするためである。品質マネジメントシステムの規格も、責任と権限を割り当てて組織内に伝達し、パフォーマンスや改善の機会をトップマネジメントに報告することを求めている。上位者への報告を省いて担当者だけで完結させることは、業務分掌の目的ではない。

    根拠: JIS Q 9001:2015 品質マネジメントシステム-要求事項(2015年版の本文で確認。JISC では2025年3月21日改正版あり) 5.3 組織の役割,責任及び権限(責任及び権限が割り当てられ、組織内に伝達され、理解される/c) パフォーマンス及び改善の機会を特にトップマネジメントに報告する) / 品質管理検定(QC検定)レベル表 Ver.20150130.2 品質経営の要素・日常管理「業務分掌,責任と権限」(3級)

  42. 問42.社内標準は、その組織の内部で通用する取り決めであり、JISやISOのような外部の公的規格とは適用範囲が異なる。

    正解:○(正しい)

    解説:社内標準(社内規格)は、特定の組織内でのみ通用する取り決めであり、その会社の実情に合わせて定められる。一方、JISは国家規格、ISOは国際規格であり、より広い範囲で通用する公的な標準である。社内標準を定める際には、関連するJISやISOなどの外部規格と整合をとることが望ましい。適用範囲が異なる点を理解しておく必要がある。

  43. 問43.QCサークル活動の目的として、最も適切でないものはどれか。

    • ア.メンバーの能力向上と自己実現を図ること
    • イ.職場の問題解決を通じて品質・業務を改善すること
    • ウ.メンバーを競わせて成績下位者を職場から排除すること
    • エ.明るく活力に満ちた職場をつくること

    正解:ウ.メンバーを競わせて成績下位者を職場から排除すること

    解説:QCサークル活動の目的は、職場の問題解決を通じて品質や業務を改善すること、メンバーの能力向上・自己実現を図ること、そして明るく活力ある職場づくりを進めることにある。人間性を尊重し、全員参加で前向きに取り組むところに意義がある。メンバーを競わせて下位者を排除するような考え方は、人間性尊重や全員参加の精神に反し、活動の目的には含まれない。

  44. 問44.品質教育は、階層別・職能別の教育や、OJTとOff-JTの組合せなどを体系的に計画して実施することが望ましい。

    正解:○(正しい)

    解説:品質教育を効果的に進めるには、思いつきで断片的に行うのではなく、体系的に計画することが望ましい。対象者の階層に応じた階層別教育、職務に応じた職能別教育、さらに実務を通じたOJTと集合研修などのOff-JTを適切に組み合わせ、教育体系として整備する。計画的・体系的な教育により、組織全体の品質意識と能力が高まる。

  45. 問45.安定した、又は計画どおりのプロセスの状態を表す値や範囲で、実際の値と比べて異常かどうかを判定するために用いるものを何というか。

    • ア.規格値
    • イ.目標値
    • ウ.点検項目
    • エ.管理水準

    正解:エ.管理水準

    解説:管理水準は、安定した又は計画どおりのプロセスの状態を表す値又は範囲で、実際の値と比べることで安定・計画どおりかを判定できる(JSQC-Std 00-001 13.4)。平均±3標準偏差などで表す。規格値は製品に求める要求の限界、点検項目は原因系を監視する項目。

  46. 問46.デファクト標準は、公的な標準化機関の正式な手続きによって最初から国際規格として制定されたものである。

    正解:×(誤り)

    解説:これは誤りである。デファクト標準は、公的機関の正式手続きによって定められた標準ではなく、ある製品や方式が市場で広く使われ普及した結果、事実上の標準として通用するようになったものである。公的な手続きを経て制定される標準はデジュール標準と呼ばれ、両者は成立の経緯が異なる。

  47. 問47.方針管理と日常管理を対比したとき、方針管理が主に扱うものとして最も適切なものはどれか。

    • ア.現状を打破するための重点的・革新的な課題
    • イ.現状水準を維持するためのルーチン業務
    • ウ.日々の作業手順の遵守
    • エ.定型的な帳票の記入

    正解:ア.現状を打破するための重点的・革新的な課題

    解説:方針管理は、経営目標を達成するために特に重点を置くべき課題、とりわけ現状の水準を打破して飛躍を図る革新的・重点的なテーマを組織的に推進する活動である。一方、日々の定型業務を確実に維持・改善するのは日常管理の役割である。方針管理で現状打破を図り、日常管理で土台を固める、という役割の違いを押さえておく必要がある。

  48. 問48.ISO9001の認証を取得すれば、その組織が製造・提供する製品やサービスに不良や不具合が一切生じなくなることが保証される。

    正解:×(誤り)

    解説:これは誤りである。ISO9001の認証は、組織が品質マネジメントシステムの要求事項を満たすしくみを構築・運用していることを示すものであって、製品やサービスに不良が絶対に生じないことを保証するものではない。認証はあくまで、良い品質を生み出すためのしくみが整っていることの証であり、個々の製品の無欠陥を保証するものではない。

  49. 問49.標準化・小集団活動・人材育成などを含む品質経営の各要素は、独立して機能するのではなく、相互に関連し合いながら組織の品質向上に寄与する。

    正解:○(正しい)

    解説:方針管理・日常管理・標準化・小集団活動・人材育成・品質マネジメントシステムといった品質経営の要素は、ばらばらに存在するのではなく、互いに関連し支え合いながら組織の品質を高めていく。例えば、日常管理の土台の上に方針管理が成り立ち、標準化がそれを支え、人材育成が活動を担う人を育てる。これらを総合的に運営することが品質経営である。

  50. 問50.品質マネジメントの7原則をすべて正しく挙げているものはどれか。

    • ア.顧客重視/リーダーシップ/人々の積極的参加/プロセスアプローチ/マネジメントへのシステムアプローチ/改善/客観的事実に基づく意思決定
    • イ.顧客重視/リーダーシップ/人々の積極的参加/プロセスアプローチ/改善/客観的事実に基づく意思決定/関係性管理
    • ウ.顧客重視/リーダーシップ/全員参加/重点指向/改善/事実に基づく管理/標準化
    • エ.顧客重視/リーダーシップ/全数検査/抜取検査/管理図/特性要因図/パレート図

    正解:イ.顧客重視/リーダーシップ/人々の積極的参加/プロセスアプローチ/改善/客観的事実に基づく意思決定/関係性管理

    解説:JIS Q 9000:2015の品質マネジメントの7原則は、顧客重視、リーダーシップ、人々の積極的参加、プロセスアプローチ、改善、客観的事実に基づく意思決定、関係性管理である。「マネジメントへのシステムアプローチ」は旧版の8原則の項目で現行ではプロセスアプローチに統合されており、重点指向・標準化はQC的な考え方、全数検査や管理図は手法であって原則ではない。