日本語検定6級「敬語」の出題ポイント
日本語検定6級は、小学校の中学年(3〜4年生)くらいの日本語の力をはかる級です。敬語の領域では、むずかしい言いかえはほとんど出ません。まずは「です・ます」をつけたていねいな言いかたと、先生や年上の人に使う、ごくやさしい言葉づかいを覚えれば大丈夫です。この記事では、ふりがなをつけながらやさしく整理します。
※出題範囲は変わる場合があります。最新情報は必ず日本語検定委員会 公式情報でご確認ください。
1. ていねいな言いかた(です・ます)
敬語のいちばん基本は、文の終わりに「です」「ます」をつけるていねいな言いかたです。これを「丁寧語(ていねいご)」といいます。あいてに気もちよく伝えるための、やさしい言葉づかいです。6級では、まずこの形をしっかり身につけましょう。
| ふつうの言いかた | ていねいな言いかた |
|---|---|
| これは本だ。 | これは本です。 |
| 公園へ行く。 | 公園へ行きます。 |
| 雨がふった。 | 雨がふりました。 |
| むずかしくない。 | むずかしくありません。 |
友だちと話すときは、ふつうの言いかたでもかまいません。でも、先生や知らない人、お店の人などには、ていねいな言いかたを使うと気もちがよく伝わります。「だれに話すか」で言いかたを変えるのがポイントです。
2. 「お」「ご」をつけるていねいな言いかた
言葉の前に「お」や「ご」をつけて、上品に言うこともあります。これも、ていねいな気もちをあらわす言いかたです。
- 茶 → お茶
- 花 → お花
- 名前 → お名前
- 家族 → ご家族
- 住所(じゅうしょ) → ご住所
ただし、なんにでも「お」をつければよいわけではありません。外国から来た言葉には、ふつうつけません。「おビール」「おコーヒー」「おテレビ」などはまちがいです。まよったら、無理につけないほうがしぜんです。
3. 年上の人に使うやさしい言葉づかい(尊敬語の入口)
先生やおじいさん・おばあさんなど、自分より年上の人の動作を、うやまって言う言葉を「尊敬語(そんけいご)」といいます。6級では、よく使うやさしいものを知っていれば十分です。
| ふつうの形 | 年上の人に使う言いかた |
|---|---|
| 言う | おっしゃる |
| 食べる・飲む | めしあがる |
| 来る・行く・いる | いらっしゃる |
| 見る | ご覧(らん)になる |
かんたんな作り方として、「先生が読まれる」「先生が話される」のように「〜れる・〜られる」をつける言いかたもよく使われます。むずかしく考えず、「先生がする動作だから、ていねいに言おう」と思えば大丈夫です。
例で考えよう
「先生が来る」をていねいに言いたいとき、来るのは先生なので、先生をうやまう言いかたを使います。「先生がいらっしゃる」「先生が来られる」が正しい言いかたです。
4. 自分のことをひくく言う言いかた(謙譲語の入口)
自分の動作をひかえめに言って、あいてを立てる言葉を「謙譲語(けんじょうご)」といいます。6級では、ごく身近なものだけ知っていれば十分です。
| ふつうの形 | 自分に使う言いかた |
|---|---|
| 言う | 申(もう)す |
| もらう・食べる | いただく |
| 行く・来る | まいる |
大事なのは、年上の人の動作には「めしあがる」など、自分の動作には「いただく」などと、使い分けることです。たとえば、自分が食べるときに「めしあがる」を使うのはまちがいで、「いただく」が正しい言いかたです。
5. 身近な場面で使ってみよう
6級では、家庭や学校など身近な場面の問題がよく出ます。「だれの動作か」を見て、言いかたを決めましょう。
- 先生が話す → 「先生がおっしゃる」(年上の人=うやまう言いかた)
- おじいさんが食べる → 「おじいさんがめしあがる」
- 自分がもらう → 「いただく」(自分=ひくく言う言いかた)
- 知らない人に名前をきく → 「お名前を教えてください」
むずかしく感じたら、まず「だれに話しているか」「だれの動作か」の2つを考えるとよいです。これだけで、ていねいな言いかたがぐんと選びやすくなります。
6. ありがちなまちがいに注意
6級でよく出る、まちがえやすい言いかたを整理しておきましょう。声に出して読むと、おかしいところに気づきやすくなります。
| まちがいやすい言いかた | 正しい言いかた |
|---|---|
| (自分が)昼ごはんをめしあがる | 昼ごはんをいただく |
| 先生がいただく | 先生がめしあがる |
| おビールはいかがですか | ビールはいかがですか |
| 先生が来てくれる | 先生が来てくださる |
とくに、自分の動作と年上の人の動作を取りちがえるまちがいが多いです。「めしあがる・いらっしゃる・おっしゃる」は年上の人に、「いただく・まいる・申す」は自分に使う、と覚えておきましょう。
7. 敬語を身につけるコツ
敬語は、覚えるだけでなく、ふだんの生活で使ってみると早く身につきます。つぎのようにしてみましょう。
- 先生や年上の人と話すとき、「です・ます」をつけて話してみる
- 「ありがとうございます」「おはようございます」など、あいさつをていねいに言う
- 新しく覚えた敬語を、短い文にして使ってみる
はじめからかんぺきに使えなくても大丈夫です。まちがえながら、少しずつていねいな言いかたに慣れていきましょう。気もちのこもったていねいな言葉は、聞く人をうれしい気もちにします。
例題で考え方を確認
問 先生が来ることを、ていねいに言いたい。正しいものはどれ?
- 先生がまいります。
- 先生がいらっしゃいます。
- 先生が来ていただきます。
考え方 来るのは先生なので、先生をうやまう言いかたを使います。「まいる」「いただく」は自分に使う言いかたなので、1と3はまちがい。正しくは「いらっしゃる」を使った2です。正解は2。まず「だれの動作か」を見るのがコツです。
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