日本語検定6級「表記」の出題ポイント
日本語検定6級の「表記」は、言葉を正しく書く力をためす領域です。送りがな、かなづかい(「じ・ぢ」「ず・づ」、のばす音、助詞の「は・へ・を」)、かたかなで書く言葉などが出ます。むずかしいルールはなく、毎日の作文や日記で使う書き方ばかりです。この章では、まちがえやすいところをやさしく整理して、かんたんな例題でコツをつかみます。
※出題範囲は変わる場合があります。最新情報は必ず日本語検定委員会 公式情報でご確認ください。
「表記」で問われること
6級の表記は、おもに次の4つのタイプから出ます。どれも、作文や日記でまちがえやすいところばかりなので、ふだんの書き方を見直すのが近道です。
- 送りがな:漢字のあとに付けるひらがなを、正しく書く問題です。
- かなづかい:「じ・ぢ」「ず・づ」、のばす音、助詞の「は・へ・を」などを正しく書く問題です。
- かたかなで書く言葉:外国から来た言葉や、音をまねた言葉をかたかなで書く問題です。
- かなづかいのまちがい直し:まちがった書き方を見つけて、正しく直す問題です。
送りがなを正しく書く
動きやようすを表す言葉には、漢字のあとにひらがな(送りがな)が付きます。どこから送るかをまちがえやすいので、形ごとおぼえましょう。
| 言葉 | 正しい書き方 | まちがいやすい書き方 |
|---|---|---|
| あたらしい | 新しい | ×新らしい |
| たのしい | 楽しい | ×楽い |
| あるく | 歩く | ×歩るく |
| みじかい | 短い | ×短かい |
| しあわせ | 幸せ | ×幸わせ |
送りがなは、ようすや形が変わるところから付けるのがきほんです。たとえば「楽しい・楽しかった・楽しく」のように形が変わる「し」から送ります。形が変わるところを声に出してたしかめると、どこから送ればよいか分かりやすくなります。送りがなは漢字の章とも深くつながっているので、あわせて練習すると身につきやすくなります。
かなづかい:「じ・ぢ」「ず・づ」
音は同じでも、書き方がちがう「じ・ぢ」「ず・づ」は、6級でよく出ます。ほとんどは「じ」「ず」で書き、決まった場合だけ「ぢ」「づ」を使います。
| 正しい書き方 | 理由 |
|---|---|
| はなぢ(鼻血) | 「ち(血)」がもとなので「ぢ」 |
| みかづき(三日月) | 「つき(月)」がもとなので「づ」 |
| つづく(続く) | 同じ音がかさなるので「づ」 |
| ちぢむ(縮む) | 同じ音がかさなるので「ぢ」 |
| ちず(地図) | もとが「ち」ではないので「ず」 |
見分け方のコツは、もとの言葉が「ち」や「つ」かどうか、同じ音がかさなっているかを考えることです。「はなぢ」は「血(ち)」、「みかづき」は「月(つき)」がもとなので「ぢ」「づ」になります。それ以外はふつう「じ」「ず」で書きます。
かなづかい:のばす音と助詞
のびる音や、文をつなぐ「は・へ・を」も、書き方のきまりがあります。話すときの音と書き方がちがうので、まちがえやすいところです。
のばす音(長音)
「お」とのびる音は、ふつう「う」で書きます。決まった言葉だけ「お」を使います。
| 正しい書き方 | 気をつける点 |
|---|---|
| おとうさん | 「おとおさん」と書かない |
| おはよう | 「おはよお」と書かない |
| とおく(遠く) | これは決まりで「お」と書く |
| おおきい(大きい) | これは決まりで「お」と書く |
助詞の「は・へ・を」
文をつなぐ言葉(助詞)の「は」「へ」「を」は、音が「わ」「え」「お」でも、そのまま「は」「へ」「を」と書きます。
- は:わたしは学校へ行く(「わ」と書かない)
- へ:公園へ行く(「え」と書かない)
- を:本を読む(「お」と書かない)
「これは助詞かな?」とまよったら、「○○は」「○○へ」「○○を」のように、前の言葉につながっているかを見ます。つながっていれば助詞なので、「は・へ・を」と書きます。
かたかなで書く言葉
外国から来た言葉や、ものの音・鳴き声をまねた言葉は、かたかなで書きます。どんなときにかたかなを使うかをおぼえましょう。
| かたかなで書く言葉 | 例 |
|---|---|
| 外国から来た言葉 | テレビ・ノート・パン・ボール |
| 外国の国や人の名前 | アメリカ・フランス |
| 音をまねた言葉 | ワンワン・ガタガタ・ドンドン |
| 動物の鳴き声 | ニャーニャー・コケコッコー |
ひらがなで書く言葉と、かたかなで書く言葉を見分けるコツは、もともと日本の言葉か、外国から来た言葉かを考えることです。「パン」「ノート」のように外国から来た言葉は、かたかなで書きます。
まちがい直しの例題
例題:つぎの文には、書き方のまちがいが一つあります。正しく直しましょう。
わたしわ、おとおさんと公園え行きました。
答え:「わたしは、おとうさんと公園へ行きました。」
直すところは三つあります。「わたしわ」は助詞なので「わたしは」、「おとおさん」はのばす音なので「おとうさん」、「公園え」は助詞なので「公園へ」です。このように、助詞の「は・へ・を」とのばす音は、まちがい直しでよく出ます。声に出して読みながら、書き方を一つずつたしかめましょう。
表記でまちがえないコツ
- 送りがなは形でおぼえる:「新しい」「楽しい」のように、ひらがなまで一かたまりで練習します。
- 「ぢ・づ」はもとの言葉で考える:「鼻血=血(ち)」「三日月=月(つき)」のように、もとを思い出します。
- 助詞の「は・へ・を」はそのまま書く:音が「わ・え・お」でも、つなぐ言葉なら「は・へ・を」です。
- 外国から来た言葉はかたかな:「パン」「テレビ」など、もとが外国の言葉かどうかを考えます。
漢字や送りがながあいまいなときは漢字の章を、言葉の意味を確かめたいときは言葉の意味の章を、学習全体の進め方は勉強法ガイドを参考にしてください。
日本語検定6級(表記)の一問一答 →