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電験三種(第三種電気主任技術者)「法規」の一問一答

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📖 電験三種(第三種電気主任技術者)「法規」の全298問と解説(一覧)

電験三種(第三種電気主任技術者)の法規に関する一問一答(全298問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。

  1. 問1.電気事業法は、電気事業の運営や電気工作物の保安を目的として制定された法律である。

    正解:○(正しい)

    解説:電気事業法1条の目的規定: 電気事業の運営を適正かつ合理的にし、電気工作物の保安を確保する。電気主任技術者制度・自家用電気工作物規制の根拠法。

    根拠: 電気事業法 第1条 (出典: e-Gov法令検索)

  2. 問2.電気事業法における「電気工作物」には、発電・送電・変電・配電・電気使用のために設置する機械・器具・電線路などが含まれる。

    正解:○(正しい)

    解説:電気事業法2条1項18号の電気工作物の定義です。

    根拠: 電気事業法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  3. 問3.電気工作物は、事業用電気工作物と一般用電気工作物に区分される。

    正解:○(正しい)

    解説:電気事業法38条により区分されます。事業用はさらに電気事業の用・自家用に分かれます。

    根拠: 電気事業法 第38条 (出典: e-Gov法令検索)

  4. 問4.一般用電気工作物は、600Vを超える電圧で受電する需要設備も含まれる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。一般用電気工作物は600V以下で受電するものに限られます(電気事業法38条1項)。

    根拠: 電気事業法 第38条 (出典: e-Gov法令検索)

  5. 問5.自家用電気工作物の保安規程は、内部保管のみで届出は不要である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。保安規程は「主務大臣に届出」が必要(電気事業法)。

  6. 問6.自家用電気工作物の設置者は、主任技術者を選任しなければならない。

    正解:○(正しい)

    解説:電気事業法43条で電気主任技術者の選任義務があります。

    根拠: 電気事業法 第43条 (出典: e-Gov法令検索)

  7. 問7.第三種電気主任技術者の保安監督範囲は、電圧10万V未満の電気工作物である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。第三種は「5万V未満」(出力5千kW以上発電所除く)。10万Vではない。

  8. 問8.第二種電気主任技術者の保安監督範囲は、電圧5万V未満の電気工作物である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。第二種は「17万V未満」(5万V未満は第三種)。

  9. 問9.第一種電気主任技術者は、500kW未満の電気工作物の保安監督に限定される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。第一種は「すべての事業用電気工作物の保安監督」が可能(500kW未満限定ではない)。

  10. 問10.低圧とは、直流300V以下、交流300V以下の電圧をいう。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。低圧は「直流750V以下、交流600V以下」(300Vではない)。

  11. 問11.高圧とは、直流7000V超、交流7000V超の電圧をいう。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。高圧は「直流750V超〜7000V以下、交流600V超〜7000V以下」(7000V超は特別高圧)。

  12. 問12.特別高圧とは、3000Vを超える電圧をいう。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。特別高圧は「7000V超」(3000Vではない)。

  13. 問13.電気工作物は、人体に危害を及ぼし、又は物件に損傷を与えるおそれがないように施設しなければならない。

    正解:○(正しい)

    解説:電技4条: 電気工作物は人体に危害を及ぼし又は物件に損傷を与えるおそれがないようにすることが基本原則。設備設計・施工の根本的な要求事項。

    根拠: 電気設備に関する技術基準を定める省令 第4条 (出典: e-Gov法令検索)

  14. 問14.電気設備は他の電気設備その他の物件の機能に電気的又は磁気的な障害を与えないように施設しなければならない。

    正解:○(正しい)

    解説:電技5条の電気的・磁気的障害の防止の規定です。

    根拠: 電気設備に関する技術基準を定める省令 第5条 (出典: e-Gov法令検索)

  15. 問15.電路は、原則として大地から絶縁しなければならない。

    正解:○(正しい)

    解説:電技5条1項の規定です。ただし中性点接地等の例外があります。

    根拠: 電気設備に関する技術基準を定める省令 第5条 (出典: e-Gov法令検索)

  16. 問16.A種接地工事の接地抵抗値は、原則として100Ω以下である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。A種は「10Ω以下」(100ΩはD種)。

  17. 問17.B種接地工事は、変圧器の高圧電路と高圧電路を結合する場合に施す接地である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。B種は「高圧電路と低圧電路を結合する場合に低圧側中性点等」に施す接地。

  18. 問18.C種接地工事の接地抵抗値は、原則として500Ω以下である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。C種は「10Ω以下」(500Ω以下緩和はD種で自動遮断あり時)。

  19. 問19.D種接地工事の接地抵抗値は、原則として10Ω以下である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。D種は「100Ω以下」(10Ω以下はA・C種)。

  20. 問20.低圧屋内配線の使用電圧が300V以下の場合、合成樹脂管工事は湿気の多い場所には施設できない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。合成樹脂管工事(硬質塩化ビニル電線管等)は湿気の多い場所・水気のある場所にも施設できます。

  21. 問21.地絡遮断装置は、地絡事故時に手動で電路を遮断する装置である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。地絡遮断装置は「自動的に遮断」(手動ではない、検出と遮断を自動化)。

  22. 問22.過電流遮断器は、過電流(過負荷電流・短絡電流)から電路を保護するために施設される。

    正解:○(正しい)

    解説:電技14条・電技解釈33-37条の規定です。

    根拠: 電気設備に関する技術基準を定める省令 第14条 (出典: e-Gov法令検索)

  23. 問23.電気事業法における「電気事業者」には、一般送配電事業者・送電事業者・配電事業者・特定送配電事業者・発電事業者などが含まれる。

    正解:○(正しい)

    解説:2016年の電力システム改革を経た現行区分です。

  24. 問24.電気事業者の電圧維持義務は、需要家受電点で標準電圧の±20V以内である(100V系)。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。100V系は「標準電圧の±6V以内」(±20Vは過大)。

  25. 問25.周波数の維持について、一般送配電事業者は、供給する電気の周波数を標準周波数に等しい値に維持するように努めなければならない。

    正解:○(正しい)

    解説:電気事業法26条1項と同法施行規則38条2項。維持されず使用者の利益を阻害しているときは、経済産業大臣が必要な措置を命ずることができる(同条2項)。

    根拠: 電気事業法 第26条 (出典: e-Gov法令検索)

  26. 問26.電気工事士法では、一般用電気工作物の電気工事は誰でも従事できる。

    正解:×(誤り)

    解説:一般用電気工作物の工事は「電気工事士でなければ従事不可」(誰でもは誤り)。

  27. 問27.自家用電気工作物の最大電力500kW未満の工事は、第二種電気工事士でも行える。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。500kW未満自家用は「第一種電気工事士」(第二種では不可)。

  28. 問28.電気用品安全法は、電気用品の製造・輸入・販売等を規制し、危険及び障害の発生を防止することを目的とする。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。電気用品安全法は、電気用品の製造・販売等を規制するとともに、電気用品の安全性の確保について民間事業者の自主的な活動を促進することで、電気用品による危険及び障害の発生を防止することを目的としている(同法1条)。輸入も規制の対象で、電気用品の製造又は輸入の事業を行う者は、事業開始の日から30日以内に経済産業大臣への届出が必要である。

    根拠: 電気用品安全法 第1条 / 電気用品安全法 第3条 (出典: e-Gov法令検索)

  29. 問29.特定電気用品には、丸形PSEマークの表示が必要である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。特定電気用品は「菱形PSE」、特定電気用品以外が「丸形PSE」。

  30. 問30.電気主任技術者は、電気工作物の工事・維持及び運用に関する保安の監督を職務とする。

    正解:○(正しい)

    解説:電気事業法43条の主任技術者の職務の規定です。

    根拠: 電気事業法 第43条 (出典: e-Gov法令検索)

  31. 問31.電気主任技術者を選任しない場合、一定の要件のもと、保安法人への保安業務委託が認められている。

    正解:○(正しい)

    解説:電気事業法43条但書・施行規則の外部委託承認制度です。

    根拠: 電気事業法 第43条 (出典: e-Gov法令検索)

  32. 問32.電気事業法における発電用電気工作物の工事計画の事前届出は、一部の事業用電気工作物(一定規模以上の発電所新設等)について義務付けられている。

    正解:○(正しい)

    解説:電気事業法48条・施行規則の工事計画届出の規定です。

    根拠: 電気事業法 第48条 (出典: e-Gov法令検索)

  33. 問33.自家用電気工作物の設置者は、感電により人が死傷する事故が発生した場合、電気工作物の設置の場所を管轄する産業保安監督部長へ報告しなければならない。

    正解:○(正しい)

    解説:電気関係報告規則3条1項の表 第1号。感電または電気工作物の破損・誤操作等により人が死傷した事故(死亡または病院・診療所に入院した場合に限る)は、電気事業者・自家用電気工作物の設置者とも「電気工作物の設置の場所を管轄する産業保安監督部長」に報告する。報告は事故を知った時から24時間以内に電話等で速報し、知った日から30日以内に様式第13の報告書を提出する(同条2項)。★経済産業大臣に報告するのは、出力90万kW以上の水力発電所や電圧30万V以上の変電所などに属する主要電気工作物の破損事故(同表第5号)や、2以上の号に該当して報告先が異なる事故(同項後段)に限られる。★保安規程の届出(電気事業法42条)や主任技術者の選任届(同法43条3項)の相手方は「主務大臣」で、同法113条の2により原子力以外は経済産業大臣。事故報告の相手方とは別なので混同しないこと。

    根拠: 電気事業法 第42条 / 電気関係報告規則 第3条 (出典: e-Gov法令検索)

  34. 問34.需要率は、最大需要電力を設備容量で除した値であり、100%を超えることもある。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。需要率=最大需要/設備容量で、通常1(100%)以下となります。

  35. 問35.不等率は、合成最大需要電力÷各個別最大電力の合計で、1以下となる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。不等率は「個別最大電力の合計÷合成最大電力」で「1以上」(記述が逆、需要分散性)。

  36. 問36.交流における低圧の範囲として、正しいものはどれか。

    • ア.300V以下
    • イ.750V以下
    • ウ.600V以下
    • エ.1000V以下

    正解:ウ.600V以下

    解説:電技2条:交流の低圧は600V以下です。

    根拠: 電気設備に関する技術基準を定める省令 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  37. 問37.特別高圧の電圧区分として、正しいものはどれか。

    • ア.600Vを超え7000V以下
    • イ.7000V以上
    • ウ.750Vを超え7000V以下
    • エ.7000Vを超える

    正解:エ.7000Vを超える

    解説:電技2条:特別高圧は7000Vを超えるものです。

    根拠: 電気設備に関する技術基準を定める省令 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  38. 問38.第三種電気主任技術者の保安監督範囲として、正しいものはどれか。

    • ア.電圧50000V未満の事業用電気工作物(出力5千kW以上の発電所を除く)
    • イ.電圧5000V未満の事業用電気工作物(出力5千kW以上の発電所を除く)
    • ウ.電圧170000V未満の事業用電気工作物
    • エ.すべての事業用電気工作物

    正解:ア.電圧50000V未満の事業用電気工作物(出力5千kW以上の発電所を除く)

    解説:施行規則56条:第三種は電圧5万V未満(出力5千kW以上の発電所除く)の監督が可能です。

  39. 問39.A種接地工事の接地抵抗値として、原則正しいものはどれか。

    • ア.50Ω以下
    • イ.10Ω以下
    • ウ.100Ω以下
    • エ.500Ω以下

    正解:イ.10Ω以下

    解説:電技解釈17条: A種接地工事は10Ω以下が原則。高圧機器の鉄台等の接地に施す。B種は変圧器低圧側中性点、C種(D種)は低圧機器で抵抗値が異なる。

  40. 問40.D種接地工事の接地抵抗値として、原則正しいものはどれか。

    • ア.10Ω以下
    • イ.50Ω以下
    • ウ.100Ω以下
    • エ.500Ω以下

    正解:ウ.100Ω以下

    解説:電技解釈17条:D種は100Ω以下(0.5秒以内に動作する漏電遮断器設置の場合500Ω以下)。

  41. 問41.電気事業法において、一般用電気工作物の受電電圧の上限として、正しいものはどれか。

    • ア.100V
    • イ.200V
    • ウ.7000V
    • エ.600V

    正解:エ.600V

    解説:一般用電気工作物は600V以下で受電するものです(電気事業法38条)。

    根拠: 電気事業法 第38条 (出典: e-Gov法令検索)

  42. 問42.標準電圧100Vにおける電圧の維持すべき値として、正しいものはどれか。

    • ア.101V±6V(95V〜107V)
    • イ.95V以上105V以下
    • ウ.100V±10V
    • エ.110V±20V

    正解:ア.101V±6V(95V〜107V)

    解説:電気事業法施行規則38条:100V系は101V±6V(95〜107V)、200V系は202V±20V(182〜222V)です。

    根拠: 電気事業法施行規則 第38条 (出典: e-Gov法令検索)

  43. 問43.設備容量500kW、最大需要電力300kWの需要家の需要率[%]はいくらか。

    • ア.40
    • イ.60
    • ウ.50
    • エ.70

    正解:イ.60

    解説:需要率=最大需要/設備容量=300/500=0.6=60%。

  44. 問44.各需要家の最大需要の合計が600kW、合成最大需要が400kWのときの不等率はいくらか。

    • ア.0.67
    • イ.1
    • ウ.1.5
    • エ.2

    正解:ウ.1.5

    解説:不等率=各最大の合計/合成最大=600/400=1.5。

  45. 問45.自家用電気工作物の設置者が、電気主任技術者を選任せずに業務を外部へ委託し、承認を受ける場合の委託先として正しいものはどれか。

    • ア.登録電気工事業者
    • イ.一般送配電事業者
    • ウ.登録安全管理審査機関
    • エ.電気保安法人

    正解:エ.電気保安法人

    解説:電気事業法施行規則52条2項により、電圧7,000V以下で受電する需要設備などの自家用電気工作物は、保安管理業務の委託契約を要件を満たす者と結び、産業保安監督部長等の承認を受ければ、電気主任技術者を選任しないことができる。委託先の要件は52条の2に定められ、要件を満たす個人事業者か、保安業務従事者などの要件を満たす法人(いわゆる電気保安法人)である。登録電気工事業者・一般送配電事業者・登録安全管理審査機関であることは、委託先の要件ではない。

    根拠: 電気事業法施行規則(平成七年通商産業省令第七十七号) 第52条 / 電気事業法施行規則(平成七年通商産業省令第七十七号) 第52条_2 (出典: e-Gov法令検索)

  46. 問46.電気工事士法における、一般用電気工作物の電気工事を行うのに必要な資格として、正しいものはどれか。

    • ア.第一種または第二種電気工事士
    • イ.電気主任技術者
    • ウ.電気工事施工管理技士
    • エ.電気用品取扱主任者

    正解:ア.第一種または第二種電気工事士

    解説:一般用電気工作物の工事は第一種または第二種電気工事士ができます。

  47. 問47.PSEマークのうち、特定電気用品に表示されるのはどれか。

    • ア.丸形PSE
    • イ.菱形PSE
    • ウ.三角形PSE
    • エ.四角形PSE

    正解:イ.菱形PSE

    解説:特定電気用品は菱形PSE、その他の電気用品は丸形PSEです。

  48. 問48.B種接地工事の目的として、正しいものはどれか。

    • ア.雷サージによる電路の機器の絶縁破壊の防止
    • イ.機器の金属製外箱の漏電による感電の防止
    • ウ.高低圧の混触による低圧側の電位上昇の防止
    • エ.電磁誘導による通信線への障害の防止

    正解:ウ.高低圧の混触による低圧側の電位上昇の防止

    解説:B種接地工事は、高圧又は特別高圧の電路と低圧の電路を結合する変圧器の低圧側の中性点(低圧側の使用電圧が300V以下で中性点に施しにくい場合は低圧側の1端子)に施す。変圧器の内部で高低圧が混触したとき、低圧側に高い電圧が侵入して低圧側の機器の損傷・感電・火災が起きるのを防ぐのが目的である(電技省令12条)。機器の金属製外箱の接地は、漏電したときの感電を防ぐもので、機器の電圧に応じてA種・C種・D種接地工事を施す。雷サージから機器を守るのは避雷器で、高圧の電路の避雷器にはA種接地工事を施す。通信線への誘導障害の防止も、B種接地工事の目的ではない。

    根拠: 電気設備に関する技術基準を定める省令 第12条 / 国土交通省大臣官房官庁営繕部「公共建築工事標準仕様書(電気設備工事編)令和7年版」 第2編 第13節 接地 2.13.1 A種接地工事を施す電気工作物(高圧の機器の金属製外箱、高圧又は特別高圧の電路に施設する避雷器)・2.13.2 B種接地工事(高圧電路と低圧電路とを結合する変圧器の低圧側中性点。施工し難い場合は低圧側の一端子)・2.13.3 C種/2.13.4 D種(使用電圧300V超/300V以下の機器の金属製外箱)(PDF 83〜84ページ) (出典: e-Gov法令検索)

  49. 問49.電技解釈において、使用電圧300Vを超える低圧の電気機器金属製外箱に施すべき接地工事はどれか。

    • ア.A種
    • イ.B種
    • ウ.D種
    • エ.C種

    正解:エ.C種

    解説:C種接地工事(10Ω以下)が原則です。漏電遮断器設置で500Ω以下も可。

  50. 問50.電気事業法において、電気主任技術者免状の種類として存在しないものはどれか。

    • ア.第四種電気主任技術者
    • イ.第二種電気主任技術者
    • ウ.第三種電気主任技術者
    • エ.第一種電気主任技術者

    正解:ア.第四種電気主任技術者

    解説:電気事業法第44条第1項が定める主任技術者免状のうち、電気主任技術者免状は第1種・第2種・第3種の3種類だけである(同項第1号〜第3号)。「第四種」は存在しない。なお同項には、ほかにダム水路主任技術者免状(第1種・第2種)とボイラー・タービン主任技術者免状(第1種・第2種)も定められている。

  51. 問51.住宅の屋内電路(電気機械器具内の電路を除く)の対地電圧は、原則として150V以下でなければならない。

    正解:○(正しい)

    解説:電技解釈143条1項。ただし、定格消費電力2kW以上の電気機械器具とこれだけに供給する屋内配線を所定の方法で施設する場合などは、対地電圧を300V以下とすることができる(同項ただし書)。

  52. 問52.電気主任技術者は、ボランティアの民間資格である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。電気主任技術者は「国家資格」(ボランティアではない)。

  53. 問53.A種接地工事の接地線には、原則として直径1.6mm以上の軟銅線を使用すればよい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。電技解釈17条1項2号ロにより、A種接地工事の接地線は引張強さ1.04kN以上の容易に腐食し難い金属線又は直径2.6mm以上の軟銅線とする。直径1.6mm以上の軟銅線でよいのはC種・D種接地工事である。

  54. 問54.電気工事士は、電気工事士法に定める電気工事の作業に従事するときは、電気工事士免状を携帯していなければならない。

    正解:○(正しい)

    解説:電気工事士法5条2項。特種電気工事資格者と認定電気工事従事者も、作業に従事するときはそれぞれの認定証を携帯しなければならない。

  55. 問55.自家用電気工作物には、保安規程の届出と電気主任技術者の選任が義務付けられる。

    正解:○(正しい)

    解説:自家用電気工作物:高圧・特別高圧で受電する工場・ビル等。保安規程作成・主任技術者選任・経産省への届出が義務。

  56. 問56.電気工事士法は、電気工事の作業者の資格と業務範囲を定める法律である。

    正解:○(正しい)

    解説:電気工事士法は電気工事の作業に従事する者の資格と義務を定める(1条)。第一種は最大電力500kW未満の需要設備などの自家用電気工作物と一般用電気工作物等、第二種は一般用電気工作物等(一般用と小規模事業用)の工事に従事できる(3条)。

  57. 問57.電気用品の製造又は輸入の事業を行う者は、電気用品の区分に従い、事業開始の日から30日以内に経済産業大臣に届け出なければならない。

    正解:○(正しい)

    解説:電気用品安全法3条。届け出た者(届出事業者)は電気用品を技術基準に適合させ(8条)、特定電気用品については販売する時までに登録を受けた者の適合性検査を受ける(9条)。

  58. 問58.電気設備技術基準は、法律として国会が定めたものである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。電気設備技術基準は「省令」(経済産業省令、法律ではない)。

  59. 問59.登録電気工事業者は一般用電気工事の業務を行う営業所ごとに主任電気工事士を置かなければならないが、第二種電気工事士であれば免状の交付を受けた直後から主任電気工事士になることができる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。電気工事業法19条1項により、主任電気工事士は第一種電気工事士か、第二種電気工事士免状の交付を受けた後に電気工事に関し3年以上の実務経験を有する第二種電気工事士でなければならない。

  60. 問60.D種接地工事は、500V以下の電気機器接地で接地抵抗50Ω以下が必要である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。D種は「300V以下」(500Vではない)、原則「100Ω以下」(50Ωではない)。

  61. 問61.漏電遮断器は、電気回路に漏電が発生した際に自動的に電源を遮断する装置である。

    正解:○(正しい)

    解説:漏電遮断器(ELB/ELCB):感度電流30mA・動作時間0.1秒以内が一般家庭用。人体保護・火災防止。

  62. 問62.電気使用場所の屋内配線は、原則として電気設備技術基準に基づく工事方法(金属管工事・合成樹脂管工事等)で行う必要がある。

    正解:○(正しい)

    解説:屋内配線工事方法:金属管・合成樹脂管・ケーブル・金属線ぴ・がいし引き等。場所・電圧で施工方法を選定。

  63. 問63.電力会社との需給契約で、契約電力50kW未満から高圧契約となる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。高圧契約は「50kW以上」が一般(50kW未満は低圧)。

  64. 問64.電気事業法上、発電事業を営もうとする者は、経済産業大臣に届け出なければならない。

    正解:○(正しい)

    解説:電気事業法27条の27により、発電事業は届出制で、発電用電気工作物の設置場所・原動力の種類・出力などを経済産業大臣に届け出る。発電所の工事は、公共の安全上特に重要なものは工事計画の認可(47条)、それ以外の一定のものは工事計画の届出(48条)の対象となる。

  65. 問65.電力小売の家庭向け全面自由化は、2010年4月から開始された。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。家庭向け全面自由化は「2016年4月」(2010年ではない、2000年からは大規模需要家のみ)。

  66. 問66.電気主任技術者は、選任先以外の事業所も自由に保安監督できる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。主任技術者の保安監督は「選任先の事業所に限定」(自由ではない)。

  67. 問67.事業用電気工作物の保安規程は、保安管理体制・点検計画・事故時の対応等を定めた設置者の自主保安の規程である。

    正解:○(正しい)

    解説:電気事業法42条1項により、設置者が組織ごとに保安規程を定めて使用開始前に主務大臣(自家用で一の産業保安監督部の管内のものは権限の委任により産業保安監督部長)に届け出る。

  68. 問68.第二種電気工事士は、低圧600V超の電気工作物の工事もできる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。第二種は「低圧600V以下」のみ(600V超は不可)。

  69. 問69.電気主任技術者は、5年に1回の技能講習が法定義務である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。研修・自己学習は「望ましいが法定義務ではない」(5年講習義務は他資格)。

  70. 問70.電気事業法に基づく電気主任技術者の選任は、事業用電気工作物の保安監督業務を遂行するためのものである。

    正解:○(正しい)

    解説:電気事業法43条1項により、設置者は保安の監督をさせるため主任技術者を選任し、選任・解任したときは主務大臣に届け出る(同条3項)。一の産業保安監督部の管内のものは権限の委任により産業保安監督部長が受け付ける。

  71. 問71.自家用電気工作物で感電により人が死亡し、又は病院に入院した事故が起きたとき、設置者が事故の発生を知った時から電話等の方法で行う報告(速報)の期限はどれか。

    • ア.48時間以内
    • イ.24時間以内
    • ウ.72時間以内
    • エ.7日以内

    正解:イ.24時間以内

    解説:電気関係報告規則3条2項により、事故の発生を知った時から24時間以内可能な限り速やかに電話等で報告し、知った日から起算して30日以内に報告書を提出する。報告先は電気工作物の設置の場所を管轄する産業保安監督部長である。

  72. 問72.電技解釈で、高圧架空電線路から電気の供給を受ける需要場所の引込口に避雷器を施設しなければならないのは、受電電力がいくら以上の場合か。

    • ア.50kW
    • イ.100kW
    • ウ.500kW
    • エ.2,000kW

    正解:ウ.500kW

    解説:電技解釈37条1項3号により、受電電力500kW以上の需要場所の引込口又はこれに近接する箇所に避雷器を施設する。高圧・特別高圧の電路の避雷器にはA種接地工事を施す(同条3項)。

  73. 問73.電気工事士の資格と工事可能範囲の組合せとして正しいものはどれか。

    • ア.第二種:最大電力500kW未満の自家用電気工作物と一般用電気工作物等
    • イ.第一種:最大電力2000kW未満の自家用電気工作物と一般用電気工作物等
    • ウ.第一種:最大電力500kW未満の自家用電気工作物と一般用電気工作物等
    • エ.第二種:最大電力2000kW未満の自家用電気工作物と一般用電気工作物等

    正解:ウ.第一種:最大電力500kW未満の自家用電気工作物と一般用電気工作物等

    解説:電気工事士法の自家用電気工作物からは、発電所・変電所・最大電力500kW以上の需要設備などが除かれ、その工事は第一種電気工事士でなければ従事できない。一般用電気工作物等(一般用電気工作物と小規模事業用電気工作物)の工事は、第一種または第二種電気工事士が従事できる。したがって第一種は最大電力500kW未満の自家用電気工作物と一般用電気工作物等、第二種は一般用電気工作物等に限られる。区分の値は500kWで2000kWではない。なお、ネオン工事などの特殊電気工事には特種電気工事資格者の認定が別に要る。

    根拠: 電気工事士法 第2条 / 電気工事士法 第3条 / 電気工事士法施行規則 第1条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  74. 問74.電気事業法における電気工作物の区分として正しいものはどれか。

    • ア.商用と非商用
    • イ.家庭用と工業用
    • ウ.低圧と高圧
    • エ.一般用と事業用

    正解:エ.一般用と事業用

    解説:電気工作物:①一般用(住宅・商店等)②事業用(自家用+電気事業用)。法令上の正式区分。

  75. 問75.電力小売全面自由化が実施されたのはいつか。

    • ア.2016年4月
    • イ.2010年4月
    • ウ.2000年4月
    • エ.2020年4月

    正解:ア.2016年4月

    解説:2016年4月:家庭含む電力小売全面自由化。2020年4月には法的分離(送配電と発電・小売の分社化)。

  76. 問76.事業用電気工作物の保安規程は、市町村長に届け出る義務がある。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。保安規程は主務大臣(経済産業大臣)に届け出る(電気事業法42条1項)。自家用で一の産業保安監督部の管内のものは権限の委任により産業保安監督部長が受け付ける。市町村長ではない。

  77. 問77.事業用電気工作物の工事、維持又は運用に従事する者は、電気主任技術者がその保安のためにする指示に従わなければならない。

    正解:○(正しい)

    解説:電気事業法43条5項の規定。なお保安規程を定めて届け出るのは設置者(42条1項)で、主任技術者は保安の監督の職務を誠実に行う(43条4項)。

  78. 問78.電気主任技術者の外部委託承認制度は、自家用電気工作物の規模等に応じて、外部の電気保安法人等に保安監督を委託できる仕組みである。

    正解:○(正しい)

    解説:外部委託承認:小規模事業者向け。電気保安協会・登録保安管理事業者等に委託可能。

  79. 問79.電気使用安全月間は、毎年1月で防寒安全啓発を行う。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。電気使用安全月間は「毎年8月」(感電・電気火災防止啓発)。1月ではない。

  80. 問80.低圧電路の絶縁抵抗値は、対地電圧150V以下では1.0MΩ以上が必要である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。150V以下は「0.1MΩ以上」(1.0MΩではない、150〜300V 0.2MΩ、300V超 0.4MΩ)。

  81. 問81.高圧電路の絶縁抵抗判定基準は、メガーで0.5MΩ以上を目安とする。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。電技省令58条の絶縁抵抗値は低圧電路の基準(300V以下で対地電圧150V以下0.1MΩ、その他0.2MΩ、300V超0.4MΩ)で、高圧電路に法令上の絶縁抵抗値の定めはない。高圧電路の絶縁性能は絶縁耐力試験(電技解釈15条)で確認する。

  82. 問82.電気工作物の絶縁耐力試験は、最大使用電圧の0.5倍で1分間印加する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。絶縁耐力試験は「最大使用電圧の1.5倍程度で10分間」(0.5倍・1分ではない)。

  83. 問83.接地工事のA種・B種・C種・D種の各接地抵抗値は、それぞれ10Ω以下・適合計算値・10Ω以下・100Ω以下が原則である。

    正解:○(正しい)

    解説:接地抵抗:A種10Ω以下、B種は系統条件で計算、C種10Ω以下(漏電遮断器でD種扱いなら500Ω以下)、D種100Ω以下。

  84. 問84.事業用電気工作物(小規模事業用電気工作物を除く)の設置者は、保安規程を変更したときは、変更した日から1年以内に変更した事項を届け出ればよい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。電気事業法42条2項により、保安規程を変更したときは、遅滞なく、変更した事項を主務大臣に届け出なければならない(自家用で一の産業保安監督部の管内のものは、権限の委任により産業保安監督部長が受け付ける)。

  85. 問85.自家用電気工作物(最大電力500kW未満の需要設備など)の電気工事の作業には、原則として第一種電気工事士の資格が必要である。

    正解:○(正しい)

    解説:電気工事士法3条1項。ただし電圧600V以下で使用する部分の簡易電気工事は認定電気工事従事者も従事でき(同条4項・施行規則2条の3)、ネオン工事・非常用予備発電装置工事は特種電気工事資格者が必要(同条3項)。500kW以上の需要設備は同法の自家用電気工作物から除かれる。

  86. 問86.電気工事業者は、電気工事業法により都道府県知事または経済産業大臣の登録を受ける必要がある。

    正解:○(正しい)

    解説:電気工事業法:登録電気工事業者制度。営業所ごとに主任電気工事士配置、5年ごとに更新登録。

  87. 問87.電気用品安全法のPSEマークは、特定電気用品(菱形PSE)と特定電気用品以外(丸形PSE)の2種類がある。

    正解:○(正しい)

    解説:PSEマーク:菱形PSE(特定電気用品116品目、第三者認証要)・丸形PSE(その他の電気用品341品目、自主検査)。

  88. 問88.電気事業者は一般送配電事業者のみが該当する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。電気事業者には「一般送配電・送電・配電・特定送配電・発電・小売電気事業者」等多数。

  89. 問89.小売電気事業者(新電力・PPS等)は、電気事業法により経済産業大臣の登録を受けて事業を行う。

    正解:○(正しい)

    解説:小売電気事業:登録制(許可制ではない)。発電・送配電・小売の3部門に区分された電力自由化の柱。

  90. 問90.電気事業の託送料金は、一般送配電事業者の送配電網利用に対して支払う料金で、料金規制対象である。

    正解:○(正しい)

    解説:託送料金:総括原価方式で算定、経産省認可。新電力等が一般送配電事業者の網を利用する際の料金。

  91. 問91.電気事業者は、電気の供給を受ける一般需要家から需要種別(電灯・動力・業務用電力等)に応じた料金を徴収する。

    正解:○(正しい)

    解説:電気料金区分:電灯(家庭用)・動力(小規模事業)・業務用電力・産業用電力等。負荷率・契約電力等で料金設定。

  92. 問92.事故報告は、感電による軽傷も含めて全件報告が必要である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。事故報告は「死傷事故・主要機器破損・1万kW以上供給支障」等の重大事故に限定(軽傷全件ではない)。

  93. 問93.産業保安監督部は経済産業省の地方支分部局で、自家用電気工作物の保安規程の届出の受理など、電気事業法に基づく電気保安の事務を行う。

    正解:○(正しい)

    解説:経済産業省設置法9条は地方支分部局として経済産業局と産業保安監督部(ほか那覇産業保安監督事務所)を置き、同12条で産業保安監督部が保安の事務を分掌する。電気事業法施行令47条(権限の委任)により、保安規程の届出や主任技術者の選任届の多くは産業保安監督部長が受け付ける。

  94. 問94.電気保安管理業務は、自家用電気工作物の安全確保のため定期巡視・点検・測定・記録等を実施する業務である。

    正解:○(正しい)

    解説:電気保安管理:日常点検・月次点検・年次点検等。電気主任技術者または委託先電気保安法人が実施。

  95. 問95.電気事業法上、一般送配電事業者は、供給する電気の電圧及び周波数の値を経済産業省令で定める値に維持するように努めなければならない。

    正解:○(正しい)

    解説:電気事業法26条1項(配電事業者・特定送配電事業者に準用)。電圧は同法施行規則38条1項で標準電圧100Vは101V±6V、200Vは202V±20Vを超えない値、周波数は同条2項で標準周波数に等しい値とされる。

  96. 問96.低圧電路(対地電圧150V以下)の絶縁抵抗値の最低基準はどれか。

    • ア.0.1MΩ以上
    • イ.0.05MΩ以上
    • ウ.0.2MΩ以上
    • エ.0.4MΩ以上

    正解:ア.0.1MΩ以上

    解説:電技施行規則:対地電圧150V以下→0.1MΩ以上、150V超300V以下→0.2MΩ以上、300V超→0.4MΩ以上。

  97. 問97.電気使用安全月間は何月か。

    • ア.1月
    • イ.8月
    • ウ.4月
    • エ.12月

    正解:イ.8月

    解説:電気使用安全月間は8月。1981年から経済産業省主導で実施。

  98. 問98.次の接地工事のうち、高圧又は特別高圧用機器の金属製外箱等に施すのはどれか。

    • ア.C種接地
    • イ.B種接地
    • ウ.A種接地
    • エ.D種接地

    正解:ウ.A種接地

    解説:A種接地工事は高圧・特別高圧用機器の金属製外箱や避雷器などに施す(接地抵抗10Ω以下)。C種は300Vを超える低圧、D種は300V以下の低圧、B種は変圧器の高低圧混触防止のための接地。

  99. 問99.電気工事業者の登録は、原則何年ごとに更新が必要か。

    • ア.1年
    • イ.3年
    • ウ.10年
    • エ.5年

    正解:エ.5年

    解説:電気工事業者の登録は5年ごとに更新。営業所ごとに主任電気工事士配置義務あり。

  100. 問100.電気用品安全法で、届出事業者が特定電気用品を販売する時までに受けなければならない適合性検査を行うのはどれか。

    • ア.都道府県知事の指定を受けた者
    • イ.経済産業大臣の登録を受けた者
    • ウ.一般送配電事業者が指名した者
    • エ.電気保安協会が推薦した者

    正解:イ.経済産業大臣の登録を受けた者

    解説:電気用品安全法9条1項により、届出事業者は特定電気用品を販売する時までに、経済産業大臣の登録を受けた者(登録検査機関)の適合性検査を受け、証明書の交付を受けて保存しなければならない。

  101. 問101.2023年(令和5年)3月の電気事業法改正により、出力10kW以上50kW未満の太陽電池発電設備は「小規模事業用電気工作物」に区分された。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。2023年3月20日施行の改正により、従来は一般用電気工作物だった10kW以上50kW未満の太陽電池発電設備等が、事業用電気工作物の一区分である「小規模事業用電気工作物」となった。

  102. 問102.小規模事業用電気工作物は、一般用電気工作物の一区分として新設されたものである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、小規模事業用電気工作物は「事業用電気工作物」の一区分である(2023年3月施行)。

  103. 問103.小規模事業用電気工作物に該当するのは、太陽電池発電設備では出力10kW以上50kW未満、風力発電設備では出力20kW未満のものである。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。これらは2023年3月の電気事業法改正で小規模事業用電気工作物に区分された。

  104. 問104.小規模事業用電気工作物の設置者には、技術基準適合維持義務に加え、基礎情報の届出が義務付けられている。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。小規模事業用電気工作物には、技術基準適合維持義務・基礎情報の届出・(一定規模の)使用前自己確認などが課される。

  105. 問105.出力50kW以上の太陽電池発電設備が、小規模事業用電気工作物に区分される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは、小規模事業用電気工作物に区分される太陽電池発電設備は出力10kW以上50kW未満である。50kW以上のものは自家用電気工作物となる。

  106. 問106.事業用電気工作物が技術基準に適合していないと認めるとき、その設置者に修理・改造・移転若しくは使用の一時停止を命じ、又は使用を制限することができるのはどれか(電気事業法40条)。

    • ア.電気主任技術者
    • イ.一般送配電事業者
    • ウ.市町村長
    • エ.主務大臣

    正解:エ.主務大臣

    解説:電気事業法40条(技術基準適合命令)。命令を出すのは主務大臣で、原子力発電工作物以外は経済産業大臣である。電気主任技術者は保安の監督を行う者で、命令の権限はない。

  107. 問107.次の文章は,「電気事業法」における,電気の使用制限等に関する記述である。 (ア) は,電気の需給の調整を行わなければ電気の供給の不足が国民経済及び国民生活に悪影響を及ぼし,公共の利益を阻害するおそれがあると認められるときは,その事態を克服するため必要な限度において,政令で定めるところにより,(イ) の限度,(ウ) の限度,用途若しくは使用を停止すべき (エ) を定めて,小売電気事業者,一般送配電事業者若しくは登録特定送配電事業者(以下「小売電気事業者等」という。)から電気の供給を受ける者に対し,小売電気事業者等の供給する電気の使用を制限すべきこと,又は (オ) 電力の容量の限度を定めて,小売電気事業者等から電気の供給を受ける者に対し,小売電気事業者等からの (オ) を制限すべきことを命じ,又は勧告することができる。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)経済産業大臣 (イ)使用電力量 (ウ)使用最大電力 (エ)区域 (オ)受電
    • 2.(ア)内閣総理大臣 (イ)供給電力量 (ウ)供給最大電力 (エ)区域 (オ)送電
    • 3.(ア)経済産業大臣 (イ)供給電力量 (ウ)供給最大電力 (エ)区域 (オ)送電
    • 4.(ア)内閣総理大臣 (イ)使用電力量 (ウ)使用最大電力 (エ)日時 (オ)受電
    • 5.(ア)経済産業大臣 (イ)使用電力量 (ウ)使用最大電力 (エ)日時 (オ)受電

    正解:5.(ア)経済産業大臣 (イ)使用電力量 (ウ)使用最大電力 (エ)日時 (オ)受電

    解説:「電気の使用制限等」を定める電気事業法第34条の条文。需給調整を行わなければ供給不足が国民経済及び国民生活に悪影響を及ぼし公共の利益を阻害するおそれがあるとき、(ア)経済産業大臣が、必要な限度で政令に従い、(イ)使用電力量の限度・(ウ)使用最大電力の限度・用途・使用を停止すべき(エ)日時を定めて電気の使用を制限し、又は(オ)受電電力の容量の限度を定めて(オ)受電を制限すべきことを命じ・勧告できる。監督官庁は経済産業大臣で、制限の対象は電気を「使用(受電)」する側なので(5)が正しい。

    根拠: 電気事業法 第34条 (出典: e-Gov法令検索)

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 法規 問1
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  108. 問108.自家用電気工作物を (ア) する者は,自家用電気工作物において感電死傷事故が発生したときは,「電気関係報告規則」に基づき,事故の発生を知った時から (イ) 時間以内可能な限り速やかに事故の発生の日時及び場所,事故が発生した電気工作物並びに事故の (ウ) について(速報),電話等の方法により行うとともに,事故の発生を知った日から起算して (エ) 日以内に様式第13の報告書(詳報)を所轄産業保安監督部長へ提出して行わなければならない。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)管理 (イ)12 (ウ)概要 (エ)7
    • 2.(ア)設置 (イ)24 (ウ)原因 (エ)7
    • 3.(ア)設置 (イ)24 (ウ)概要 (エ)30
    • 4.(ア)設置 (イ)48 (ウ)概要 (エ)30
    • 5.(ア)管理 (イ)48 (ウ)原因 (エ)60

    正解:3.(ア)設置 (イ)24 (ウ)概要 (エ)30

    解説:電気関係報告規則第3条に基づく事故報告の手続。自家用電気工作物を(ア)設置する者は、感電死傷事故等が発生したとき、事故の発生を知った時から(イ)24時間以内に可能な限り速やかに、日時・場所・事故の(ウ)概要を電話等で速報するとともに、事故を知った日から起算して(エ)30日以内に様式第13の報告書(詳報)を所轄産業保安監督部長へ提出しなければならない。速報24時間・詳報30日が基本数値で、(3)が正しい。

    根拠: 電気関係報告規則 第3条 (出典: e-Gov法令検索)

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 法規 問2
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  109. 問109.次の文章は,「電気設備技術基準」における,電気設備の保安原則に関する記述の一部である。 a) 電気設備の必要な箇所には,異常時の (ア) ,高電圧の侵入等による感電,火災その他人体に危害を及ぼし,又は物件への損傷を与えるおそれがないよう,(イ) その他の適切な措置を講じなければならない。ただし,電路に係る部分にあっては,この基準の別の規定に定めるところによりこれを行わなければならない。 b) 電気設備に (イ) を施す場合は,電流が安全かつ確実に (ウ) ことができるようにしなければならない。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)電位上昇 (イ)絶縁 (ウ)遮断される
    • 2.(ア)過熱 (イ)接地 (ウ)大地に通ずる
    • 3.(ア)過電流 (イ)絶縁 (ウ)遮断される
    • 4.(ア)電位上昇 (イ)接地 (ウ)大地に通ずる
    • 5.(ア)過電流 (イ)接地 (ウ)大地に通ずる

    正解:4.(ア)電位上昇 (イ)接地 (ウ)大地に通ずる

    解説:電気設備技術基準第10条・第11条(電気設備の接地)の条文。第10条は、異常時の(ア)電位上昇や高電圧の侵入等による感電・火災その他の危害・損傷のおそれがないよう、(イ)接地その他の適切な措置を講じることを求め、第11条は、(イ)接地を施す場合に電流が安全かつ確実に(ウ)大地に通ずることができるようにすることを求める。保安原則の中心は接地により電流を確実に大地へ逃がすことなので、(4)が正しい。

    根拠: 電気設備に関する技術基準を定める省令 第10条 (出典: e-Gov法令検索)

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 法規 問3
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  110. 問110.次の文章は,電気設備の接地に関する記述であるが,「電気設備技術基準の解釈」から判断して不適切なものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.使用電圧 200 V の機械器具の鉄台に施す接地工事の接地抵抗値を 90 Ωとした。
    • 2.使用電圧 100 V の機械器具を屋内の乾燥した場所で使用するので,その機械器具の鉄台の接地工事を省略した。
    • 3.使用電圧 440 V の機械器具に電気を供給する電路に動作時間が 0.1 秒の漏電遮断器が施設されているので,その機械器具の鉄台の接地工事の接地抵抗値を 300 Ωとした。
    • 4.水気のある場所で使用する使用電圧 100 V の機械器具に電気を供給する電路に動作時間が 0.1 秒の漏電遮断器が施設されているので,その機械器具の鉄台の接地工事を省略した。
    • 5.使用電圧 3 300 V の機械器具の鉄台に施す接地工事の接地線に,直径 2.6 mm の軟銅線を使用した。

    正解:4.水気のある場所で使用する使用電圧 100 V の機械器具に電気を供給する電路に動作時間が 0.1 秒の漏電遮断器が施設されているので,その機械器具の鉄台の接地工事を省略した。

    解説:電気設備技術基準の解釈(機械器具の鉄台等の接地=第29条ほか)から不適切なものを選ぶ問題で、正解は(4)。(4)は、漏電遮断器の施設による接地工事の省略が認められるのは「水気のある場所以外」に限られ、水気のある場所では動作時間0.1秒以下の漏電遮断器を設けても省略できないため不適切。他は適切で、(1)使用電圧200VはD種接地で100Ω以下(90Ωは可)、(2)対地電圧150V以下の機械器具を乾燥した場所で使用する場合は省略可、(3)使用電圧440VはC種接地で0.5秒以内動作の漏電遮断器施設により500Ω以下でよく300Ωは可、(5)高圧3300VはA種接地で接地線は直径2.6mm以上の軟銅線を要し2.6mmは可。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 法規 問4
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  111. 問111.「電気設備技術基準」では,低圧電線路の絶縁性能として,「低圧電線路中絶縁部分の電線と大地との間及び電線の線心相互間の絶縁抵抗は,使用電圧に対する漏えい電流が最大供給電流の (ア) を超えないようにしなければならない。」と規定している。  今,定格容量 75 kV·A,一次電圧 6 600 V,二次電圧 105 V の単相変圧器に接続された単相2線式105 V 1回線の低圧架空配電線路について,上記規定に基づく,この配電線路の電線 1 線当たりの漏えい電流 [A] の許容最大値を求めることとする。  上記の記述中の空白箇所(ア)に当てはまる語句と漏えい電流 [A] の許容最大値との組合せとして,最も適切なのは次のうちどれか。

    • 1.(ア) 1 000 分の 1 漏えい電流[A]の許容最大値 0.714
    • 2.(ア) 1 000 分の 1 漏えい電流[A]の許容最大値 1.429
    • 3.(ア) 1 500 分の 1 漏えい電流[A]の許容最大値 0.476
    • 4.(ア) 2 000 分の 1 漏えい電流[A]の許容最大値 0.357
    • 5.(ア) 2 000 分の 1 漏えい電流[A]の許容最大値 0.179

    正解:4.(ア) 2 000 分の 1 漏えい電流[A]の許容最大値 0.357

    解説:本問は電気設備技術基準第22条(低圧電線路の絶縁性能)の規定で、絶縁部分を流れる漏えい電流は「最大供給電流の2000分の1」を超えてはならないと定められており、(ア)=2000分の1となる。最大供給電流は変圧器の定格容量を二次電圧で割った値で、I=75 000 V·A÷105 V≒714.3 Aである。単相2線式105 V1回線なのでこの負荷電流がそのまま最大供給電流となり、漏えい電流の許容最大値は714.3 A×(1/2000)≒0.357 Aと求まる。よって(ア)=2000分の1、許容最大値0.357 Aの組合せとなり、正解は(4)である。なお、2線あるからと2で割って0.179 A(選択肢(5))とするのは誤りで、規定は最大供給電流の1/2000をそのまま1線当たりの許容値とする点に注意する。

    根拠: 電気設備に関する技術基準を定める省令 第22条 (出典: e-Gov法令検索)

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 法規 問5
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  112. 問112.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」における,高圧屋側電線路を施設する場合の記述の一部である。  高圧屋側電線路は,次により施設すること。 a) (ア) 場所に施設すること。 b) 電線は, (イ) であること。 c) (イ) には,接触防護措置を施すこと。 d) (イ) を造営材の側面又は下面に沿って取り付ける場合は, (イ) の支持点間の距離を (ウ) m(垂直に取り付ける場合は, (エ) m)以下とし,かつ,その被覆を損傷しないように取り付けること。  上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア) 点検できる隠蔽 (イ) ケーブル (ウ) 1.5 (エ) 5
    • 2.(ア) 展開した (イ) ケーブル (ウ) 2 (エ) 6
    • 3.(ア) 展開した (イ) 絶縁電線 (ウ) 2.5 (エ) 6
    • 4.(ア) 点検できる隠蔽 (イ) 絶縁電線 (ウ) 1.5 (エ) 4
    • 5.(ア) 展開した (イ) ケーブル (ウ) 2 (エ) 10

    正解:2.(ア) 展開した (イ) ケーブル (ウ) 2 (エ) 6

    解説:本問は電気設備技術基準の解釈第111条(高圧屋側電線路の施設)の規定である。高圧屋側電線路は感電等の危険が大きいため、まず(ア)展開した場所に施設することが求められ、隠蔽場所や点検できない場所には施設できない。電線は(イ)ケーブルであること(絶縁電線は不可)とされ、これに接触防護措置を施す。ケーブルを造営材の側面又は下面に沿って取り付ける場合の支持点間の距離は(ウ)2 m以下、垂直に取り付ける場合は(エ)6 m以下と規定されている。したがって、展開した/ケーブル/2/6の組合せが正しく、正解は(2)である。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 法規 問6
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  113. 問113.次の文章は,電気設備の技術基準の解釈に基づく国際規格の取り入れに関する記述である。  需要場所に施設する低圧で使用する電気設備を,「電気設備技術基準の解釈」の第 3 条から第 217 条までの規定(以下「従来方式」という。)によらず,国際電気標準会議(IEC)60364 規格の規定(以下「IEC 関連規定」という。)により施設する場合は次により施設すること。 a) IEC 関連規定により施設する場合において,一般送配電事業者,配電事業者又は特定送配電事業者の電気設備と直接に接続する場合は,これらの事業者の低圧の電気の供給に係る設備の (ア) の施設と整合がとれていること。 b) 同一の電気使用場所においては,IEC 関連規定と従来方式とを混用して低圧の電気設備を施設しないこと。ただし,次のいずれかに該当する場合は,この限りでない。この場合において,IEC 関連規定に基づき施設する設備と従来方式に基づき施設する設備を同一の場所に施設するときは,表示等によりこれらの設備を識別できるものとすること。 ① 変圧器(IEC 関連規定に基づき施設する設備と従来方式に基づき施設する設備が異なる変圧器に接続されている場合はそれぞれの変圧器)が (イ) 高圧電路に接続されている場合において,当該変圧器の低圧回路に施す接地抵抗値が (ウ) Ω以下であるとき ② 「電気設備技術基準の解釈」第 18 条第 1 項(工作物の金属体を利用した接地工事)の規定により,IEC 関連規定に基づき施設する設備及び従来方式に基づき施設する設備の接地工事を施すとき  上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア) 接地工事 (イ) 接地式 (ウ) 0.2
    • 2.(ア) 地絡保護 (イ) 接地式 (ウ) 10
    • 3.(ア) 接地工事 (イ) 非接地式 (ウ) 0.2
    • 4.(ア) 地絡保護 (イ) 非接地式 (ウ) 2
    • 5.(ア) 接地工事 (イ) 非接地式 (ウ) 2

    正解:5.(ア) 接地工事 (イ) 非接地式 (ウ) 2

    解説:本問は電気設備技術基準の解釈第218条(国際規格の取り入れ、IEC 60364規格による施設)の規定である。IEC関連規定で施設する設備を事業者の設備と直接接続する場合は、その低圧供給設備の(ア)接地工事の施設と整合がとれていることを要する(保安の基礎となる接地系を合わせる趣旨)。また混用禁止の例外①では、変圧器が(イ)非接地式高圧電路に接続され、かつ当該変圧器の低圧回路に施す接地抵抗値が(ウ)2 Ω以下であることが条件とされる。したがって、接地工事/非接地式/2の組合せが正しく、正解は(5)である。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 法規 問7
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  114. 問114.次の文章は,「電気設備技術基準」に基づく感電,火災等の防止に関する記述である。 a)低圧又は高圧の架空電線には,(ア)のおそれがないよう,使用電圧に応じた絶縁性能を有する絶縁電線又はケーブルを使用しなければならない。ただし,通常予見される使用形態を考慮し,(ア)のおそれがない場合は,この限りでない。 b)移動電線を電気機械器具と接続する場合は,接続不良による(イ)のおそれがないように施設しなければならない。 c)燃料電池発電設備が(ウ)である場合には,運転状態を表示する装置を施設しなければならない。 d)常用電源の停電時に使用する非常用予備電源(需要場所に施設するものに限る。)は,(エ)に施設する電路であって常用電源側のものと電気的に接続しないように施設しなければならない。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)感電 (イ)感電又は火災 (ウ)一般用電気工作物 (エ)需要場所以外の場所
    • 2.(ア)感電又は火災 (イ)感電又は火災 (ウ)自家用電気工作物 (エ)需要場所
    • 3.(ア)感電 (イ)火災 (ウ)自家用電気工作物 (エ)需要場所以外の場所
    • 4.(ア)感電又は火災 (イ)火災 (ウ)自家用電気工作物 (エ)需要場所以外の場所
    • 5.(ア)感電 (イ)火災 (ウ)一般用電気工作物 (エ)需要場所

    正解:1.(ア)感電 (イ)感電又は火災 (ウ)一般用電気工作物 (エ)需要場所以外の場所

    解説:正解は(1)。「電気設備技術基準」の感電・火災等の防止に関する規定で、(ア)は低圧・高圧の架空電線を絶縁電線やケーブルとする趣旨から、人が触れたときの「感電」のおそれを防ぐもの。(イ)は移動電線と機器の接続不良が発熱・漏電を招くため対象は「感電又は火災」の両方であり、(ウ)は運転状態を表示する装置を義務づける対象が、専任の電気主任技術者を置かない小規模設備すなわち「一般用電気工作物」である燃料電池発電設備の場合。(エ)は非常用予備電源を常用電源側と切り離す規定で、停電時の逆充電が電力会社側へ波及しないよう「需要場所以外の場所」に施設する電路と電気的に接続させない。これらをすべて満たす組合せは(1)である。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 法規 問8
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  115. 問115.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく,電気自動車等※1から一般用電気工作物に電気を供給するための設備等の施設に関する記述である。 電気自動車等から供給設備※2を介して,一般用電気工作物に電気を供給する場合にあっては,電気自動車等と供給設備とを接続する電路(電気機械器具内の電路を除く。)の対地電圧は,150 V以下であること。ただし,次により施設する場合はこの限りでない。 a)対地電圧が,直流(ア) V以下であること。 b)供給設備が,低圧配線と直接接続して施設すること。 c)直流電路が,(イ)こと。 d)直流電路に接続する電力変換装置の交流側に(ウ)を施設すること。 e)電気自動車等と供給設備とを接続する電路に(エ)を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設すること。 f)電気自動車等と供給設備とを接続する電路の電線が切断したときに電気の供給を自動的に遮断する装置を施設すること。 ※1 電力により作動する原動機を有する自動車(カタピラ及びそりを有する軽自動車,大型特殊自動車,小型特殊自動車並びに被牽引自動車を除く。)をいう。 ※2 電力変換装置,保護装置又は開閉器等の電気自動車等から電気を供給する際に必要な設備を収めた筐体等をいう。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)750 (イ)非接地である (ウ)絶縁変圧器 (エ)短絡
    • 2.(ア)450 (イ)非接地である (ウ)絶縁変圧器 (エ)地絡
    • 3.(ア)300 (イ)接地されている (ウ)開閉器 (エ)地絡
    • 4.(ア)450 (イ)非接地である (ウ)開閉器 (エ)短絡
    • 5.(ア)300 (イ)接地されている (ウ)絶縁変圧器 (エ)短絡

    正解:2.(ア)450 (イ)非接地である (ウ)絶縁変圧器 (エ)地絡

    解説:正解は(2)。「電気設備技術基準の解釈」に基づく、電気自動車等(V2H等)から一般用電気工作物へ電気を供給する設備の規定で、対地電圧150V以下の原則に対する例外条件を問うもの。(ア)は認められる対地電圧の上限で直流「450」V以下、(イ)は地絡電流を抑えて絶縁変圧器方式を成立させるため直流電路が「非接地である」こと、(ウ)は電力変換装置の交流側で系統と直流側を電気的に分離する「絶縁変圧器」を施設すること。(エ)は非接地の直流電路で異常を確実に検出し保護するため「地絡」を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を要する。よって(ア)450・(イ)非接地である・(ウ)絶縁変圧器・(エ)地絡の(2)が正しい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 法規 問9
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  116. 問116.図は,高圧受電設備の単線結線図の一部である。 図の空白箇所(ア)〜(ウ)に設置する機器又は計器として,正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。問116の図

    • 1.(ア)地絡継電器 (イ)過電圧継電器 (ウ)周波数計
    • 2.(ア)過電圧継電器 (イ)過電流継電器 (ウ)周波数計
    • 3.(ア)過電流継電器 (イ)地絡継電器 (ウ)周波数計
    • 4.(ア)過電流継電器 (イ)地絡継電器 (ウ)力率計
    • 5.(ア)地絡継電器 (イ)過電流継電器 (ウ)力率計

    正解:5.(ア)地絡継電器 (イ)過電流継電器 (ウ)力率計

    解説:正解は(5)。単線結線図の上部で(ア)は、頂部の零相変流器(ZCT、○─//)がとらえる零相電流と、コンデンサ形接地電圧検出装置(コンデンサ+計器用変圧器を接地して得る零相電圧)の双方が入力される位置にあり、地絡時に受電用開閉器をトリップさせる「地絡(方向)継電器」である。(イ)は主回路の計器用変流器(CT)の二次側に直列に入り、過電流時に遮断器を動作させる「過電流継電器」で、零相回路に置かれる(ア)の地絡継電器とは検出する電流が異なる。(ウ)は電流計(A)・電力計(W)と同じ計器群にあり、破線の丸印がCT(電流)とVT(電圧)の両方から給電される位置に置かれるため「力率計」であって、電圧のみで動作し電圧計側に置かれる周波数計ではない。以上より(ア)地絡継電器・(イ)過電流継電器・(ウ)力率計の(5)となる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 法規 問10
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  117. 問117.接地極及び接地抵抗測定について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 図1は大地抵抗率 ρ[Ω·m]の土壌に埋設された棒状接地極の概略図である。この接地極の接地抵抗 R[Ω]は①式で示されるものとする。 R=ρ/(2πL)·ln(4L/d) ……① ただし,L:接地極の長さ[m] d:接地極の直径[m] π:円周率 であり,ln(4L/d)は 4L/d の自然対数を示す。 ここで,x=4L/d と置いて①式を書き直すと②式となる。 R=(2ρ/(πd))·ln(x)/x ……② 〔小問(a)〕 ②式中の ln(x)/x は,L≫d として 200≦x≦1000 の範囲で図2の値となる。 今,ρ=150 Ω·m, d=14×10⁻³ m の条件で R を 100 Ω以下としたいとき,これを実現するための L の最小長さ[m]として,最も近いものを次の(1)〜(5)から一つ選べ。ただし,ρ は深さによらず一定とする。問117の図

    • 1.0.7
    • 2.1.0
    • 3.1.2
    • 4.1.5
    • 5.2.0

    正解:4.1.5

    解説:②式を R≤100 Ω に当てはめると ln(x)/x ≤ 100·πd/(2ρ)=100×π×0.014/(2×150)≒0.0147 となる。図2でこの値を与える x を読み取ると、曲線が 0.0147 を横切る点は x≒410 で、x=4L/d より L=xd/4=410×0.014/4≒1.44 m。選択肢のうちこれを満たす最小の長さは 1.5 m で(このとき x=4×1.5/0.014≒429、ln(x)/x≒0.0141、R≒96 Ω≤100 で成立。一方 1.2 m では x≒343、R≒116 Ω>100 で不足)、答えは(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 法規 問11(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  118. 問118.接地極及び接地抵抗測定について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 直読式接地抵抗計を用いて,接地抵抗を測定する場合,被測定接地極 E に対する,二つの補助接地極 S(電圧用)及び H(電流用)の地表面配置として,最も適切なものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.選択肢1
    • 2.選択肢2
    • 3.選択肢3
    • 4.選択肢4
    • 5.選択肢5

    正解:4.

    解説:直読式接地抵抗計は電位降下法によるので、被測定接地極 E・電位用補助極 S・電流用補助極 H を一直線上に十分離して並べ、電位用 S を E と H のほぼ中間(電位が平坦になる領域)に置くのが原則である。したがって E—S—H を直線に E-S=10 m、S-H=10 m で配置する(4)が最も適切。(1)(2)は三極が直線に並ばず、(3)は E-H-S の順で電流極 H が中間かつ間隔が 4 m・2 m と近すぎ、(5)は被測定極 E が中間で E-H=2 m と近すぎるため、いずれも電極相互の干渉で誤差が大きく不適である。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 法規 問11(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  119. 問119.「電気設備技術基準の解釈」に基づいて,最大使用電圧が 6.9 kV の電路に接続する,導体断面積 100 mm²,長さ 800 m の高圧 CV ケーブル(単心)の絶縁耐力試験を交流で実施する場合について,次の(a)及び(b)に答えよ。 ただし,周波数は 50 Hz,ケーブルの対地静電容量は 1 km 当たり 0.45 μF とする。 〔小問(a)〕 ケーブルに試験電圧を印加した場合の充電電流[A]の値として,最も近いのは次のうちどれか。

    • 1.0.78
    • 2.1.17
    • 3.1.46
    • 4.2.34
    • 5.3.51

    正解:2.1.17

    解説:電技解釈より最大使用電圧 7000 V 以下の交流の試験電圧は最大使用電圧の 1.5 倍で、V=6.9×1.5=10.35 kV。ケーブルの対地静電容量は C=0.45 μF/km×0.8 km=0.36 μF=0.36×10⁻⁶ F。試験電圧は導体と金属遮へい層の間(対地)に加わるので、充電電流は I_c=2πfCV=2×π×50×0.36×10⁻⁶×10350≒1.17 A となり、答えは(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 法規 問12(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  120. 問120.「電気設備技術基準の解釈」に基づいて,最大使用電圧が 6.9 kV の電路に接続する,導体断面積 100 mm²,長さ 800 m の高圧 CV ケーブル(単心)の絶縁耐力試験を交流で実施する場合について,次の(a)及び(b)に答えよ。 ただし,周波数は 50 Hz,ケーブルの対地静電容量は 1 km 当たり 0.45 μF とする。 〔小問(b)〕 図のような試験回路でケーブルの絶縁耐力試験を行う場合,試験用変圧器の容量を 5 kV·A としたとき,補償リアクトルの必要最少の設置台数として,正しいのは次のうちどれか。 ただし,試験電圧を印加したとき,1 台の補償リアクトルに流すことができる電流(電流容量)は 270 mA とする。問120の図

    • 1.1台
    • 2.2台
    • 3.3台
    • 4.4台
    • 5.5台

    正解:3.3台

    解説:試験用変圧器が供給できる電流は容量÷定格二次電圧より I_T=5000/11000≒0.455 A(=455 mA)。補償リアクトルは充電電流(進み電流)を打ち消す遅れ電流を分担し、n 台で 0.27n[A] を受け持つので、変圧器の負担分 I_c−0.27n[A] が I_T 以下となる必要がある。n=2 では 1.17−0.54=0.63 A>0.455 で不足、n=3 では 1.17−0.81=0.36 A≤0.455 で成立するため、必要最少は 3 台で、答えは(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 法規 問12(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  121. 問121.図のように高圧架空電線と低圧架空電線を併架する A 種鉄筋コンクリート柱がある。この電線路の引留箇所において下記の条件で支線を設けるものとする。 (ア) 高低圧電線間の離隔距離を 2 m とし,高圧電線の取り付け高さを 10 m,低圧電線と支線の取り付け高さをそれぞれ 8 m とする。 (イ) 高圧電線の水平張力は 9 kN,低圧電線の水平張力は 4 kN とし,これらの全荷重を支線で支えるものとする。 このとき,次の(a)及び(b)に答えよ。 〔小問(a)〕 支線に生じる引張荷重[kN]の値として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問121の図

    • 1.13.0
    • 2.15.3
    • 3.19.1
    • 4.25.4
    • 5.38.1

    正解:4.25.4

    解説:まず支線の形を確認すると、柱の取付点(高さ8 m)・柱の根元・支線の地上取付点(根元から水平6 m)がつくる直角三角形の斜辺が支線長で、√(8²+6²)=√100=10 mと図に一致する。次に柱の根元まわりのモーメントのつり合いを立てると、電線張力による転倒モーメントは 9 kN×10 m+4 kN×8 m=90+32=122 kN·m で、これを支線張力Tの水平分力 T×(6/10) が高さ8 mで支えるので 122=T×(6/10)×8=4.8×T となる。これを解くと T=122/4.8≒25.4 kN。したがって正解は(4)25.4 kNである。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 法規 問13(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  122. 問122.図のように高圧架空電線と低圧架空電線を併架する A 種鉄筋コンクリート柱がある。この電線路の引留箇所において下記の条件で支線を設けるものとする。 (ア) 高低圧電線間の離隔距離を 2 m とし,高圧電線の取り付け高さを 10 m,低圧電線と支線の取り付け高さをそれぞれ 8 m とする。 (イ) 高圧電線の水平張力は 9 kN,低圧電線の水平張力は 4 kN とし,これらの全荷重を支線で支えるものとする。 このとき,次の(a)及び(b)に答えよ。 〔小問(b)〕 「電気設備技術基準の解釈」によれば,支線に亜鉛めっき鋼より線(素線の引張強さ 1.23 kN/mm²)を使用し,素線本数を 7 本とする場合,最も小さい素線直径[mm]として適切な値を,次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,支線の安全率を 1.5 とし,素線のより合わせによる引張荷重の減少係数は無視するものとする。問122の図

    • 1.2.0
    • 2.2.3
    • 3.2.6
    • 4.2.9
    • 5.3.5

    正解:3.2.6

    解説:支線に必要な引張強さは、(a)の引張荷重に安全率を掛けて 25.4 kN×1.5≒38.1 kN となる。亜鉛めっき鋼より線は素線7本・引張強さ1.23 kN/mm²なので、素線1本の断面積を A[mm²] とすると必要条件は 7×A×1.23≥38.1 であり、A≥38.1/(7×1.23)≒4.43 mm² が得られる。断面積を直径に直すと d=√(4A/π)=√(4×4.43/π)≒2.37 mm となり、選択肢の中でこの値以上の強度を満たす最小の直径は2.6 mmである(2.3 mmだと断面積約4.15 mm²で強度は約35.8 kN<38.1 kNとなり不足する)。よって正解は(3)2.6 mmである。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度下期 法規 問13(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  123. 問123.次のa)~c)の文章は,主任技術者に関する記述である。 その記述内容として,「電気事業法」に基づき,適切なものと不適切なものの組合せについて,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 a) 事業用電気工作物(小規模事業用電気工作物を除く。以下同じ。)を設置する者は,事業用電気工作物の工事,維持及び運用に関する保安の監督をさせるため,主務省令で定めるところにより,主任技術者免状の交付を受けている者のうちから,主任技術者を選任しなければならない。 b) 主任技術者は,事業用電気工作物の工事,維持及び運用に関する保安の監督の職務を誠実に行わなければならない。 c) 事業用電気工作物の工事,維持又は運用に従事する者は,主任技術者がその保安のためにする指示に従わなければならない。

    • 1.a)不適切 b)適切 c)適切
    • 2.a)不適切 b)不適切 c)適切
    • 3.a)適切 b)不適切 c)不適切
    • 4.a)適切 b)適切 c)適切
    • 5.a)適切 b)適切 c)不適切

    正解:4.a)適切 b)適切 c)適切

    解説:三つとも電気事業法43条の条文そのままである。  a) 同条1 項「事業用電気工作物を設置する者は,事業用電気工作物の工事,維持及び運用に関する保安の監督をさせるため,主務省令で定めるところにより,主任技術者免状の交付を受けている者のうちから,主任技術者を選任しなければならない」  b) 同条4 項「主任技術者は,事業用電気工作物の工事,維持及び運用に関する保安の監督の職務を誠実に行わなければならない」  c) 同条5 項「事業用電気工作物の工事,維持又は運用に従事する者は,主任技術者がその保安のためにする指示に従わなければならない」 したがって三つとも適切で(4)が正解である。 この条文は「選任する義務(設置者)」「誠実に職務を行う義務(主任技術者)」「指示に従う義務(従事者)」という三者の役割分担でできている。主体と義務の組合せを入れ替えた出題が繰り返されるので,誰の義務かをそろえて覚えたい。答(4)。

    根拠: 電気事業法 第43条 (出典: e-Gov法令検索)

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 法規 問1
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  124. 問124.次の文章は,「電気関係報告規則」に基づく事故の定義及び事故報告に関する記述である。 a)「電気火災事故」とは,漏電,短絡, (ア) ,その他の電気的要因により建造物,車両その他の工作物(電気工作物を除く。),山林等に火災が発生することをいう。 b)「破損事故」とは,電気工作物の変形,損傷若しくは破壊,火災又は絶縁劣化若しくは絶縁破壊が原因で,当該電気工作物の機能が低下又は喪失したことにより, (イ) ,その運転が停止し,若しくはその運転を停止しなければならなくなること又はその使用が不可能となり,若しくはその使用を中止することをいう。 c)「供給支障事故」とは,破損事故又は電気工作物の誤 (ウ) 若しくは電気工作物を (ウ) しないことにより電気の使用者(当該電気工作物を管理する者を除く。)に対し,電気の供給が停止し,又は電気の使用を緊急に制限することをいう。ただし,電路が自動的に再閉路されることにより電気の供給の停止が終了した場合を除く。 d) 感電により人が病院 (エ) した場合は事故報告をしなければならない。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)せん絡 (イ)直ちに (ウ)停止 (エ)で治療
    • 2.(ア)絶縁低下 (イ)制御できず (ウ)操作 (エ)に入院
    • 3.(ア)せん絡 (イ)制御できず (ウ)停止 (エ)で治療
    • 4.(ア)せん絡 (イ)直ちに (ウ)操作 (エ)に入院
    • 5.(ア)絶縁低下 (イ)制御できず (ウ)停止 (エ)で治療

    正解:4.(ア)せん絡 (イ)直ちに (ウ)操作 (エ)に入院

    解説:電気関係報告規則1 条2 項の定義と3 条1 項の報告対象がそのまま出ている。 (ア)電気火災事故の原因として並ぶのは「漏電,短絡,せん絡」である。せん絡(閃絡)はフラッシオーバのことで,電気的な要因の代表として列挙されている。「絶縁低下」は破損事故の説明に出てくる語で,ここではない。 (イ)破損事故は「機能が低下又は喪失したことにより,直ちに,その運転が停止し…」と続く。故障してすぐ止まる(あるいは止めざるを得なくなる)ことが要件である。 (ウ)供給支障事故は「破損事故又は電気工作物の誤操作若しくは電気工作物を操作しないことにより」で,人の操作ミスや操作忘れが原因になる場合を指している。 (エ)感電の事故報告は「死亡した場合又は病院若しくは診療所に入院した場合」が対象である。通院して治療を受けただけでは報告対象にならない。 よって(4)。答(4)。

    根拠: 電気関係報告規則 第1条 (出典: e-Gov法令検索)

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 法規 問2
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  125. 問125.「電気設備技術基準」では,過電流からの電線及び電気機械器具の保護対策について,次のように規定している。 (ア) の必要な箇所には,過電流による (イ) から電線及び電気機械器具を保護し,かつ, (ウ) の発生を防止できるよう,過電流遮断器を施設しなければならない。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)幹線 (イ)過熱焼損 (ウ)感電事故
    • 2.(ア)配線 (イ)温度上昇 (ウ)感電事故
    • 3.(ア)電路 (イ)電磁力 (ウ)変形
    • 4.(ア)配線 (イ)温度上昇 (ウ)火災
    • 5.(ア)電路 (イ)過熱焼損 (ウ)火災

    正解:5.(ア)電路 (イ)過熱焼損 (ウ)火災

    解説:電気設備に関する技術基準を定める省令14条(過電流からの電線及び電気機械器具の保護対策)そのままの条文で,「電路の必要な箇所には,過電流による過熱焼損から電線及び電気機械器具を保護し,かつ,火災の発生を防止できるよう,過電流遮断器を施設しなければならない」とある。 したがって(ア)電路,(イ)過熱焼損,(ウ)火災となる。 過電流遮断器が守るものは二つあり,一つは電線と機器そのもの(過熱焼損からの保護),もう一つはその先にある火災の防止である。感電を防ぐのは漏電遮断器の役目なので,(ウ)に「感電事故」を入れると器具の役割が入れ替わる。「配線」「幹線」は電気使用場所の用語で,省令の一般規定で使われるのは「電路」である。答(5)。

    根拠: 電気設備に関する技術基準を定める省令 第14条 (出典: e-Gov法令検索)

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 法規 問3
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  126. 問126.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく太陽電池モジュールの絶縁性能に関する記述の一部である。 太陽電池モジュールは,最大使用電圧の1.5 倍の直流電圧又は (ア) 倍の交流電圧( (イ) V 未満となる場合は, (イ) V)を充電部分と大地との間に連続して (ウ) 分間加えたとき,これに耐える性能を有すること。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)1 (イ)500 (ウ)10
    • 2.(ア)1 (イ)300 (ウ)10
    • 3.(ア)1.1 (イ)500 (ウ)1
    • 4.(ア)1.1 (イ)600 (ウ)1
    • 5.(ア)1.1 (イ)300 (ウ)1

    正解:1.(ア)1 (イ)500 (ウ)10

    解説:太陽電池モジュールの絶縁耐力試験は「最大使用電圧の1.5 倍の直流電圧又は1 倍の交流電圧(500 V 未満となる場合は500 V)を,充電部分と大地との間に連続して10 分間加える」と定められている。したがって(ア)1,(イ)500,(ウ)10 となる。 押さえどころは三つある。第一に,交流で試験する場合の倍率は1 倍で,直流の1.5 倍より小さい(交流は波高値が実効値の√2 倍あるため)。第二に,計算値が低くても最低500 V は加えるという下限がある。第三に,加える時間は10 分間で,1 分間ではない。 絶縁耐力試験の時間は,回転機や変圧器なども含めて10 分間が原則である。答(1)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 法規 問4
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  127. 問127.次の文章は,「電気設備技術基準」に基づく支持物の倒壊の防止に関する記述の一部である。 架空電線路又は架空電車線路の支持物の材料及び構造(支線を施設する場合は,当該支線に係るものを含む。)は,その支持物が支持する電線等による (ア) ,10 分間平均で風速 (イ) m/s の風圧荷重及び当該設置場所において通常想定される地理的条件, (ウ) の変化,振動,衝撃その他の外部環境の影響を考慮し,倒壊のおそれがないよう,安全なものでなければならない。ただし,人家が多く連なっている場所に施設する架空電線路にあっては,その施設場所を考慮して施設する場合は,10 分間平均で風速 (イ) m/s の風圧荷重の (エ) の風圧荷重を考慮して施設することができる。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)引張荷重 (イ)60 (ウ)温度 (エ)3 分の2
    • 2.(ア)重量荷重 (イ)60 (ウ)気象 (エ)3 分の2
    • 3.(ア)引張荷重 (イ)40 (ウ)気象 (エ)2 分の1
    • 4.(ア)重量荷重 (イ)60 (ウ)温度 (エ)2 分の1
    • 5.(ア)重量荷重 (イ)40 (ウ)気象 (エ)2 分の1

    正解:3.(ア)引張荷重 (イ)40 (ウ)気象 (エ)2 分の1

    解説:電気設備に関する技術基準を定める省令32条1 項そのままの条文である。「その支持物が支持する電線等による引張荷重,十分間平均で風速四十メートル毎秒の風圧荷重及び当該設置場所において通常想定される地理的条件,気象の変化,振動,衝撃その他の外部環境の影響を考慮し,倒壊のおそれがないよう,安全なものでなければならない。ただし,人家が多く連なっている場所に施設する架空電線路にあっては,…十分間平均で風速四十メートル毎秒の風圧荷重の二分の一の風圧荷重を考慮して施設することができる」とある。 したがって(ア)引張荷重,(イ)40,(ウ)気象,(エ)2 分の1 となる。 風速40 m/s は解釈58条の甲種風圧荷重(980 Pa)の根拠にもなっている値である。また人家が多く連なっている場所では風が建物に遮られるため,半分の風圧で設計してよいという緩和が認められている。答(3)。

    根拠: 電気設備に関する技術基準を定める省令 第32条 (出典: e-Gov法令検索)

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 法規 問5
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  128. 問128.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」における地中電線と他の地中電線等との接近又は交差に関する記述の一部である。 低圧地中電線と高圧地中電線とが接近又は交差する場合,又は低圧若しくは高圧の地中電線と特別高圧地中電線とが接近又は交差する場合は,次のいずれかによること。ただし,地中箱内についてはこの限りでない。 a) 地中電線相互の離隔距離が,次に規定する値以上であること。  ① 低圧地中電線と高圧地中電線との離隔距離は, (ア) m  ② 低圧又は高圧の地中電線と特別高圧地中電線との離隔距離は, (イ) m b) 地中電線相互の間に堅ろうな (ウ) の隔壁を設けること。 c) (エ) の地中電線が,次のいずれかに該当するものである場合は,地中電線相互の離隔距離が,0 m 以上であること。  ① 不燃性の被覆を有すること。  ② 堅ろうな不燃性の管に収められていること。 d) (オ) の地中電線が,次のいずれかに該当するものである場合は,地中電線相互の離隔距離が,0 m 以上であること。  ① 自消性のある難燃性の被覆を有すること。  ② 堅ろうな自消性のある難燃性の管に収められていること。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)0.15 (イ)0.3 (ウ)耐火性 (エ)いずれか (オ)それぞれ
    • 2.(ア)0.15 (イ)0.3 (ウ)耐火性 (エ)それぞれ (オ)いずれか
    • 3.(ア)0.1 (イ)0.2 (ウ)耐圧性 (エ)いずれか (オ)それぞれ
    • 4.(ア)0.1 (イ)0.2 (ウ)耐圧性 (エ)それぞれ (オ)いずれか
    • 5.(ア)0.1 (イ)0.3 (ウ)耐火性 (エ)いずれか (オ)それぞれ

    正解:1.(ア)0.15 (イ)0.3 (ウ)耐火性 (エ)いずれか (オ)それぞれ

    解説:離隔距離は低圧と高圧の間が0.15 m,特別高圧が絡む場合が0.3 m である。電圧が高いほど広くとる,という関係で覚えられる。 (ウ)隔壁に求められるのは耐火性である。ここで防ごうとしているのは事故時のアーク放電による他の電線の焼損なので,耐圧性ではなく火に耐える性能が必要になる。 (エ)(オ)が本問の要点である。不燃性(燃えない)の被覆・管は自消性のある難燃性(燃え広がりにくい)より性能が高いので,不燃性なら「いずれか一方」がそうであれば0 m まで近づけてよい。一方,性能の劣る自消性のある難燃性の場合は「それぞれ(両方とも)」がその条件を満たさなければ0 m にできない。 性能が高い方が条件がゆるい,という対応で(エ)いずれか・(オ)それぞれと決まる。よって(1)。答(1)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 法規 問6
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  129. 問129.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」における分散型電源の低圧連系時及び高圧連系時の施設要件に関する記述である。 a) 単相3 線式の低圧の電力系統に分散型電源を連系する場合において, (ア) の不平衡により中性線に最大電流が生じるおそれがあるときは,分散型電源を施設した構内の電路であって,負荷及び分散型電源の並列点よりも (イ) に,3 極に過電流引き外し素子を有する遮断器を施設すること。 b) 低圧の電力系統に逆変換装置を用いずに分散型電源を連系する場合は, (ウ) を生じさせないこと。ただし,逆変換装置を用いて分散型電源を連系する場合と同等の単独運転検出及び解列ができる場合は,この限りではない。 c) 高圧の電力系統に分散型電源を連系する場合は,分散型電源を連系する配電用変電所の (エ) において,逆向きの潮流を生じさせないこと。ただし,当該配電用変電所に保護装置を施設する等の方法により分散型電源と電力系統との協調をとることができる場合は,この限りではない。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)負荷 (イ)系統側 (ウ)逆潮流 (エ)配電用変圧器
    • 2.(ア)負荷 (イ)負荷側 (ウ)逆潮流 (エ)引出口
    • 3.(ア)負荷 (イ)系統側 (ウ)逆充電 (エ)配電用変圧器
    • 4.(ア)電源 (イ)負荷側 (ウ)逆充電 (エ)引出口
    • 5.(ア)電源 (イ)系統側 (ウ)逆潮流 (エ)配電用変圧器

    正解:1.(ア)負荷 (イ)系統側 (ウ)逆潮流 (エ)配電用変圧器

    解説:(ア)単相3 線式で中性線に大きな電流が流れる原因は,上下の負荷の不平衡である。分散型電源そのものの不平衡ではない。 (イ)中性線の過電流から系統を守るのが目的なので,遮断器は並列点よりも系統側に置く。負荷側に置くと,並列点から系統側の区間を保護できない。 (ウ)逆変換装置(インバータ)を使わない同期発電機などは,単独運転の検出と解列が確実にできないため逆潮流を生じさせてはならない。逆充電は系統が停電しているのに分散型電源が系統側を加圧してしまう状態で,別の概念である。 (エ)高圧連系では,配電用変電所の配電用変圧器において逆向きの潮流を生じさせないことが求められる。変圧器を逆方向に電力が流れると,変電所側の保護協調が崩れるおそれがあるためである。 よって(1)。答(1)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 法規 問7
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  130. 問130.次の文章は,「電気設備技術基準」における,電気使用場所での配線の使用電線に関する記述である。 a) 配線の使用電線( (ア) 及び特別高圧で使用する (イ) を除く。)には,感電又は火災のおそれがないよう,施設場所の状況及び (ウ) に応じ,使用上十分な強度及び絶縁性能を有するものでなければならない。 b) 配線には, (ア) を使用してはならない。ただし,施設場所の状況及び (ウ) に応じ,使用上十分な強度を有し,かつ,絶縁性がないことを考慮して,配線が感電又は火災のおそれがないように施設する場合は,この限りでない。 c) 特別高圧の配線には, (イ) を使用してはならない。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)接触電線 (イ)移動電線 (ウ)施設方法
    • 2.(ア)接触電線 (イ)裸電線 (ウ)使用目的
    • 3.(ア)接触電線 (イ)裸電線 (ウ)電圧
    • 4.(ア)裸電線 (イ)接触電線 (ウ)使用目的
    • 5.(ア)裸電線 (イ)接触電線 (ウ)電圧

    正解:5.(ア)裸電線 (イ)接触電線 (ウ)電圧

    解説:電気設備に関する技術基準を定める省令57条そのままの条文である。1 項は「配線の使用電線(裸電線及び特別高圧で使用する接触電線を除く。)には,感電又は火災のおそれがないよう,施設場所の状況及び電圧に応じ,使用上十分な強度及び絶縁性能を有するものでなければならない」,2 項は「配線には,裸電線を使用してはならない」,3 項は「特別高圧の配線には,接触電線を使用してはならない」である。 したがって(ア)裸電線,(イ)接触電線,(ウ)電圧となる。 b) の「絶縁性がないことを考慮して」という言い回しが(ア)を決める手がかりになる。絶縁性がないのは裸電線だからである。また(ウ)は「施設場所の状況及び◯◯に応じ」と並ぶので,強度と絶縁性能を左右する要素=電圧が入る。答(5)。

    根拠: 電気設備に関する技術基準を定める省令 第57条 (出典: e-Gov法令検索)

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 法規 問8
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  131. 問131.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく住宅及び住宅以外の場所の屋内電路(電気機械器具内の電路を除く。以下同じ)の対地電圧の制限に関する記述として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.住宅の屋内電路の対地電圧を150 V 以下とすること。
    • 2.住宅と店舗,事務所,工場等が同一建造物内にある場合であって,当該住宅以外の場所に電気を供給するための屋内配線を人が触れるおそれがない隠ぺい場所に金属管工事により施設し,その対地電圧を400 V 以下とすること。
    • 3.住宅に設置する太陽電池モジュールに接続する負荷側の屋内配線を次により施設し,その対地電圧を直流450 V 以下とすること。・電路に地絡が生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設する。・ケーブル工事により施設し,電線に接触防護措置を施す。
    • 4.住宅に常用電源として用いる蓄電池に接続する負荷側の屋内配線を次により施設し,その対地電圧を直流450 V 以下とすること。・直流電路に接続される個々の蓄電池の出力がそれぞれ10 kW 未満である。・電路に地絡が生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設する。・人が触れるおそれのない隠ぺい場所に合成樹脂管工事により施設する。
    • 5.住宅以外の場所の屋内に施設する家庭用電気機械器具に電気を供給する屋内電路の対地電圧を,家庭用電気機械器具並びにこれに電気を供給する屋内配線及びこれに施設する配線器具に簡易接触防護措置を施す場合(取扱者以外の者が立ち入らない場所を除く。),300 V 以下とすること。

    正解:2.住宅と店舗,事務所,工場等が同一建造物内にある場合であって,当該住宅以外の場所に電気を供給するための屋内配線を人が触れるおそれがない隠ぺい場所に金属管工事により施設し,その対地電圧を400 V 以下とすること。

    解説:誤りは(2)である。屋内電路の対地電圧の上限は,交流では住宅が150 V 以下,それ以外が300 V 以下という体系になっている。住宅と店舗等が同一建造物内にある場合に住宅以外の場所へ電気を供給する屋内配線でも上限は300 V 以下で,400 V という数値はこの体系のどこにも現れない。隠ぺい場所に金属管工事で施設するという条件を満たしても,400 V まで許されるわけではない。 他は正しい。(1)住宅の原則は150 V 以下。(3)(4)太陽電池モジュールや常用電源の蓄電池に接続する負荷側の屋内配線は,地絡遮断装置の施設など所定の条件を満たせば直流450 V 以下まで認められる。直流に高い値が認められているのは,直流の方が同じ電圧での危険度が低いことによる。(5)住宅以外の場所で家庭用電気機械器具に供給する場合は,簡易接触防護措置を施すことを条件に300 V 以下とされている。 150/300/450 という三段階を押さえておけば,400 が紛れ込んでいることに気づける。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 法規 問9
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  132. 問132.ある工場のある日の9 時00 分からの電力推移がグラフのとおりであった。この工場では日頃から最大需要電力(正時からの30 分間ごとの平均使用電力のことをいう。以下同じ。)を300 kW 未満に抑えるように負荷を管理しているが,その負荷の中で,換気用のファン(全て5.5 kW)は最大8 台まで停止する運用を行っている。この日9 時00 分からファンは10 台運転しているが,このままだと9 時00 分からの最大需要電力が300 kW 以上になりそうなので,9 時20 分から9 時30 分の間,ファンを何台かと,その他の負荷を10 kW 分だけ停止することにした。ファンは最低何台停止させる必要があるか,次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 なお,この工場の負荷は全て管理されており,負荷の増減は無いものとする。問132の図

    • 1.0
    • 2.2
    • 3.4
    • 4.6
    • 5.8

    正解:3.4

    解説:最大需要電力は「正時からの30 分間ごとの平均使用電力」なので,9 時00 分から9 時30 分までの30 分間の平均を300 kW 未満にすればよい。 9 時00 分から9 時20 分までの20 分間は310 kW のままである。9 時20 分から9 時30 分までの10 分間の電力を P とすると  (310×20+P×10)/30 < 300  6 200+10P < 9 000 → P < 280 kW となる。つまり後半10 分間で 310−280=30 kW を超える削減が必要である。 その他の負荷で10 kW 分を停止するので,ファンで 30−10=20 kW を超えて削減しなければならない。ファン1 台が5.5 kW だから  5.5n > 20 → n > 3.63 したがって最低4 台である。 要点は,30 分間の平均を見るので後半10 分間だけ大きく下げればよいという点である。3 台では 10+16.5=26.5 kW の削減にとどまり,平均が (310×20+283.5×10)/30=301.2 kW となって300 kW を下回らない。答(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 法規 問10
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  133. 問133.ある事業所内におけるA 工場及びB 工場の,それぞれのある日の負荷曲線は図のようであった。それぞれの工場の設備容量が,A 工場では400 kW,B 工場では700 kW であるとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 A 工場及びB 工場を合わせた需要率の値[%]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問133の図

    • 1.54.5
    • 2.56.8
    • 3.63.6
    • 4.89.3
    • 5.90.4

    正解:3.63.6

    解説:需要率は「最大需要電力÷設備容量」である。合わせた需要率を求めるので,二つの工場の需要電力を時間帯ごとに足してから最大値をとる。  0〜6 時:A 100+B 600=700 kW  6〜12 時:A 200+B 300=500 kW  12〜18 時:A 200+B 400=600 kW  18〜24 時:A 100+B 600=700 kW したがって合成の最大需要電力は700 kW である。設備容量の合計は 400+700=1 100 kW だから  需要率=700/1 100×100=63.6 % となる。 各工場の最大値を単純に足して 200+600=800 kW としてはいけない。A の最大(6〜18 時)とB の最大(0〜6 時,18〜24 時)は時間帯が違うので,同時に起きない分だけ合成の最大は小さくなる。答(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 法規 問11(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  134. 問134.ある事業所内におけるA 工場及びB 工場の,それぞれのある日の負荷曲線は図のようであった。それぞれの工場の設備容量が,A 工場では400 kW,B 工場では700 kW であるとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 A 工場及びB 工場を合わせた総合負荷率の値[%]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問134の図

    • 1.56.8
    • 2.63.6
    • 3.78.1
    • 4.89.3
    • 5.91.6

    正解:4.89.3

    解説:総合負荷率は「平均需要電力÷最大需要電力」である。まず1 日の電力量を求める。合成需要電力は小問(a)で出したとおり6 時間ごとに700/500/600/700 kW だから  W=(700+500+600+700)×6=2 500×6=15 000 kW·h 平均需要電力は  15 000/24=625 kW 最大需要電力は700 kW なので  総合負荷率=625/700×100=89.3 % となる。 負荷率が高いほど設備を平準的に使えていることを意味し,需要率63.6 %・負荷率89.3 %というこの事業所は「設備には余裕があるが,使っている時間帯の偏りは小さい」状態だと読める。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 法規 問11(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  135. 問135.図は三相3 線式高圧電路に変圧器で結合された変圧器低圧側電路を示したものである。低圧側電路の一端子にはB 種接地工事が施されている。この電路の一相当たりの対地静電容量を C とし接地抵抗を R_B とする。 低圧側電路の線間電圧200 V,周波数50 Hz,対地静電容量 C は0.1 μF として,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし, (ア) 変圧器の高圧電路の1 線地絡電流は5 A とする。 (イ) 高圧側電路と低圧側電路との混触時に低圧電路の対地電圧が150 V を超えた場合は1.3 秒で自動的に高圧電路を遮断する装置が設けられているものとする。 〔小問(a)〕 変圧器に施された,接地抵抗 R_B の抵抗値について「電気設備技術基準の解釈」で許容されている上限の抵抗値[Ω]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問135の図

    • 1.20
    • 2.30
    • 3.40
    • 4.60
    • 5.100

    正解:4.60

    解説:B 種接地工事の接地抵抗値の上限は,高圧側の1 線地絡電流 I_g[A]と高圧電路を遮断するまでの時間で決まる。  ・1 秒以内に自動遮断 … 600/I_g  ・1 秒を超え2 秒以内に自動遮断 … 300/I_g  ・上記以外 … 150/I_g 本問の遮断時間は1.3 秒で「1 秒を超え2 秒以内」にあたるから  R_B ≦ 300/5=60 Ω となる。 1.3 秒という数値を見て600/I_g=120 Ω としたり,遮断装置がない場合の150/I_g=30 Ω としたりしやすい。「1 秒以内」「2 秒以内」「それ以外」の3 段階のどこに入るかを必ず確認したい。早く遮断できるほど危険にさらされる時間が短いので,許容される接地抵抗も大きくてよい,という関係になっている。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 法規 問12(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  136. 問136.図は三相3 線式高圧電路に変圧器で結合された変圧器低圧側電路を示したものである。低圧側電路の一端子にはB 種接地工事が施されている。この電路の一相当たりの対地静電容量を C とし接地抵抗を R_B とする。 低圧側電路の線間電圧200 V,周波数50 Hz,対地静電容量 C は0.1 μF として,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし, (ア) 変圧器の高圧電路の1 線地絡電流は5 A とする。 (イ) 高圧側電路と低圧側電路との混触時に低圧電路の対地電圧が150 V を超えた場合は1.3 秒で自動的に高圧電路を遮断する装置が設けられているものとする。 〔小問(b)〕 接地抵抗 R_B の抵抗値を10 Ω としたときに,R_B に常時流れる電流 I_B の値[mA]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,記載以外のインピーダンスは無視するものとする。問136の図

    • 1.11
    • 2.19
    • 3.33
    • 4.65
    • 5.192

    正解:1.11

    解説:B 種接地線には,低圧電路の対地静電容量を通って流れる充電電流が常時流れている。 接地されているのは低圧側の一端子なので,その端子の対地電圧は0 V である。残る2 端子の対地電圧は,接地点から見れば線間電圧そのもので200 V になる。したがって各相の対地静電容量を流れる充電電流の大きさは  I=2πfCV=2π×50×0.1×10⁻⁶×200=6.28 mA である。 この2 つの電流を合成する。接地点を基準にとった2 つの電圧ベクトルのなす角は60°なので,合成は単純な和ではなく  I_B=2×6.28×cos30°=2×6.28×0.866=10.9 mA となり,最も近いのは11 mA である。 ここを120°として合成すると 6.28 mA のままになり,単純に2 倍すると12.6 mA になる。接地点を頂点とする三角形で考えると角度が60°になる点が要点である。なお R_B の10 Ω による電圧降下はごくわずかで,電流の大きさには影響しない。答(1)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 法規 問12(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  137. 問137.人家が多く連なっている場所以外の場所であって,氷雪の多い地方のうち,海岸地その他の低温季に最大風圧を生じる地方に設置されている公称断面積60 mm²,仕上り外径15 mm の6 600 V 屋外用ポリエチレン絶縁電線(6 600 V OE)を使用した高圧架空電線路がある。この電線路の電線の風圧荷重について「電気設備技術基準の解釈」に基づき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,電線に対する甲種風圧荷重は980 Pa,乙種風圧荷重の計算で用いる氷雪の厚さは6 mm とする。 〔小問(a)〕 低温季において電線1 条,長さ1 m 当たりに加わる風圧荷重の値[N]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.10.3
    • 2.13.2
    • 3.14.7
    • 4.20.6
    • 5.26.5

    正解:3.14.7

    解説:氷雪の多い地方のうち海岸地その他の低温季に最大風圧を生じる地方では,低温季に適用するのは甲種風圧荷重と乙種風圧荷重のいずれか大きい方である。両方を計算して比べる。 甲種風圧荷重は電線の外径そのままに980 Pa を掛けて  980×(15×10⁻³)×1=14.7 N 乙種風圧荷重は,厚さ6 mm の氷雪が周囲に付着した状態を考えるので見かけの外径が 15+6×2=27 mm になり,風圧は甲種の半分の490 Pa を使って  490×(27×10⁻³)×1=13.2 N となる。大きい方は甲種の14.7 N である。 氷雪が付いて太くなる効果(1.8 倍)より,風圧が半分になる効果の方が大きいため,この外径では甲種が勝つ。乙種の13.2 N は(2)にそのまま置かれているので「低温季だから乙種」と決めつけないよう注意したい。答(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 法規 問13(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  138. 問138.人家が多く連なっている場所以外の場所であって,氷雪の多い地方のうち,海岸地その他の低温季に最大風圧を生じる地方に設置されている公称断面積60 mm²,仕上り外径15 mm の6 600 V 屋外用ポリエチレン絶縁電線(6 600 V OE)を使用した高圧架空電線路がある。この電線路の電線の風圧荷重について「電気設備技術基準の解釈」に基づき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,電線に対する甲種風圧荷重は980 Pa,乙種風圧荷重の計算で用いる氷雪の厚さは6 mm とする。 〔小問(b)〕 低温季に適用される風圧荷重が乙種風圧荷重となる電線の仕上り外径の値[mm]として,最も大きいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.10
    • 2.12
    • 3.15
    • 4.18
    • 5.21

    正解:2.12

    解説:小問(a)と同じ比較を,外径 d[mm]を未知数にして行う。  甲種風圧荷重=980×d×10⁻³  乙種風圧荷重=490×(d+12)×10⁻³ (氷雪6 mm が両側に付くので直径は12 mm 増える) 乙種が適用されるのは乙種の方が大きいときだから  490(d+12) ≧ 980d  d+12 ≧ 2d  d ≦ 12 となる。したがって乙種が適用される外径は12 mm 以下で,最も大きいのは12 mm である。 境界がちょうど「氷雪が付いて直径が2 倍になる太さ」になっているのが面白いところで,細い電線ほど氷雪が付いたときの太さの増え方が相対的に大きいため乙種が効いてくる。小問(a)の15 mm はこの12 mm を超えているので甲種が適用され,結果が一致する。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度上期 法規 問13(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  139. 問139.次の文章は,「電気事業法施行規則」に基づく自家用電気工作物を設置する者が保安規程に定めるべき事項の一部に関しての記述である。 a) 自家用電気工作物の工事,維持又は運用に関する業務を管理する者の (ア) に関すること。 b) 自家用電気工作物の工事,維持又は運用に従事する者に対する (イ) に関すること。 c) 自家用電気工作物の工事,維持及び運用に関する保安のための (ウ) 及び検査に関すること。 d) 自家用電気工作物の運転又は操作に関すること。 e) 発電所又は蓄電所の運転を相当期間停止する場合における保全の方法に関すること。 f) 災害その他非常の場合に採るべき (エ) に関すること。 g) 自家用電気工作物の工事,維持及び運用に関する保安についての (オ) に関すること。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)権限及び義務 (イ)勤務体制 (ウ)巡視,点検 (エ)指揮命令 (オ)記録
    • 2.(ア)職務及び組織 (イ)勤務体制 (ウ)整備,補修 (エ)措置 (オ)届出
    • 3.(ア)権限及び義務 (イ)保安教育 (ウ)整備,補修 (エ)指揮命令 (オ)届出
    • 4.(ア)職務及び組織 (イ)保安教育 (ウ)巡視,点検 (エ)措置 (オ)記録
    • 5.(ア)権限及び義務 (イ)勤務体制 (ウ)整備,補修 (エ)指揮命令 (オ)記録

    正解:4.(ア)職務及び組織 (イ)保安教育 (ウ)巡視,点検 (エ)措置 (オ)記録

    解説:自家用電気工作物の保安規程に定める事項は,電気事業法施行規則50条3項に列挙されている。設問のa)〜g)はその1号〜7号をそのまま並べたもので,条文では次のようになっている。  一 業務を管理する者の職務及び組織に関すること  二 従事する者に対する保安教育に関すること  三 保安のための巡視,点検及び検査に関すること  四 運転又は操作に関すること  五 発電所又は蓄電所の運転を相当期間停止する場合における保全の方法に関すること  六 災害その他非常の場合に採るべき措置に関すること  七 保安についての記録に関すること したがって(ア)職務及び組織,(イ)保安教育,(ウ)巡視,点検,(エ)措置,(オ)記録となる。「権限及び義務」は主任技術者に関して使われる語(同条2項3号)で,業務を管理する者の項目ではない。保安規程は届け出るものであって,中身の項目として「届出」が入るわけでもない。答(4)。

    根拠: 電気事業法施行規則 第50条 (出典: e-Gov法令検索)

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 法規 問1
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  140. 問140.次の文章は,「電気工事業の業務の適正化に関する法律」に規定されている電気工事業者に関する記述である。 この法律において,「電気工事業」とは,電気工事士法に規定する電気工事を行う事業をいい,「 (ア) 電気工事業者」とは,経済産業大臣又は (イ) の (ア) を受けて電気工事業を営む者をいう。また,「通知電気工事業者」とは,経済産業大臣又は (イ) に電気工事業の開始の通知を行って, (ウ) に規定する自家用電気工作物のみに係る電気工事業を営む者をいう。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)承認 (イ)都道府県知事 (ウ)電気工事士法
    • 2.(ア)許可 (イ)産業保安監督部長 (ウ)電気事業法
    • 3.(ア)登録 (イ)都道府県知事 (ウ)電気工事士法
    • 4.(ア)承認 (イ)産業保安監督部長 (ウ)電気事業法
    • 5.(ア)登録 (イ)産業保安監督部長 (ウ)電気工事士法

    正解:3.(ア)登録 (イ)都道府県知事 (ウ)電気工事士法

    解説:電気工事業法3条1項は「二以上の都道府県の区域内に営業所を設置してその事業を営もうとするときは経済産業大臣の,一の都道府県の区域内にのみ営業所を設置してその事業を営もうとするときは当該営業所の所在地を管轄する都道府県知事の登録を受けなければならない」と定める。したがって(ア)は登録,(イ)は都道府県知事である。「承認」「許可」ではない点,相手方が産業保安監督部長ではない点に注意したい。 (ウ)については,同法2条5項が「『自家用電気工作物』とは電気工事士法2条2項に規定する自家用電気工作物をいう」と定めており,定義の出どころは電気工事士法である。なお自家用電気工作物のみを扱う場合は登録ではなく通知(同法17条の2)で足り,これが通知電気工事業者である。答(3)。

    根拠: 電気工事士法 第2条 / 電気工事業の業務の適正化に関する法律 第3条 (出典: e-Gov法令検索)

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 法規 問2
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  141. 問141.次の文章は,「電気設備技術基準」に関する記述である。 電路は,大地から (ア) しなければならない。ただし,構造上やむを得ない場合であって通常予見される使用形態を考慮し危険のおそれがない場合,又は (イ) による高電圧の侵入等の異常が発生した際の危険を回避するための (ウ) その他の保安上必要な措置を講ずる場合は,この限りでない。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)離隔 (イ)事故 (ウ)遮断
    • 2.(ア)離隔 (イ)短絡 (ウ)遮断
    • 3.(ア)絶縁 (イ)短絡 (ウ)離隔
    • 4.(ア)絶縁 (イ)混触 (ウ)接地
    • 5.(ア)遮断 (イ)混触 (ウ)接地

    正解:4.(ア)絶縁 (イ)混触 (ウ)接地

    解説:電気設備に関する技術基準を定める省令5条1項(電路の絶縁)そのままの条文である。「電路は,大地から絶縁しなければならない。ただし,構造上やむを得ない場合であって通常予見される使用形態を考慮し危険のおそれがない場合,又は混触による高電圧の侵入等の異常が発生した際の危険を回避するための接地その他の保安上必要な措置を講ずる場合は,この限りでない。」とあり,(ア)絶縁,(イ)混触,(ウ)接地となる。 「混触」は高圧側と低圧側の巻線が触れ合うなどして低圧側に高電圧が現れる現象で,これを避けるためにB種接地工事を施す。つまりこのただし書きは「絶縁の原則を外して接地する」ことを認める規定であり,(ウ)に「遮断」や「離隔」を入れると,接地という具体的な措置を指す文意にならない。答(4)。

    根拠: 電気設備に関する技術基準を定める省令 第5条 (出典: e-Gov法令検索)

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 法規 問3
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  142. 問142.「電気設備技術基準の解釈」に基づく,高圧の機械器具(これに附属する高圧電線であってケーブル以外のものを含む。以下同じ。)の施設について,発電所,蓄電所又は変電所,開閉所若しくはこれらに準ずる場所以外の場所において,高圧の機械器具を施設することができる場合として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.人が触れるおそれがないように,機械器具の周囲に適当なさく,へい等を設け,当該さく,へい等の高さと,当該さく,へい等から機械器具の充電部分までの距離との和を5 m 以上とし,かつ,危険である旨の表示をする場合
    • 2.工場等の構内において,機械器具の周囲に高圧用機械器具である旨の表示をする場合
    • 3.屋内であって,取扱者以外の者が出入りできないように措置した場所に施設する場合
    • 4.機械器具をコンクリート製の箱又はD種接地工事を施した金属製の箱に収め,かつ,充電部分が露出しないように施設する場合
    • 5.充電部分が露出しない機械器具を人が接近又は接触しないよう,さく,へい等を設けて施設する場合

    正解:2.工場等の構内において,機械器具の周囲に高圧用機械器具である旨の表示をする場合

    解説:誤りは(2)である。解釈21条は,発電所等以外の場所で高圧の機械器具を施設できる場合を限定列挙しているが,工場等の構内について求めているのは「機械器具の周囲に人が触れるおそれがないようにさく,へい等を設けること」などの物理的な防護であって,表示だけで足りるとはしていない。「高圧用機械器具である旨の表示をする」だけでは,人が充電部分に近づくことを何も妨げない。 他は正しい。(1)はさく・へい等の高さと充電部分までの距離の和を5 m 以上とし危険表示をする場合,(3)は屋内で取扱者以外が出入りできないよう措置した場所,(4)はコンクリート製の箱又はD種接地工事を施した金属製の箱に収めて充電部分を露出させない場合,(5)は充電部分が露出しない機械器具に接触防護の措置を施す場合で,いずれも条文にある。ここでの判断基準は「人が充電部分に触れられない状態が実際に作られているか」であり,(2)だけがそれを満たしていない。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 法規 問4
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  143. 問143.次の文章は,「電気設備技術基準」における(地中電線等による他の電線及び工作物への危険の防止)及び(地中電線路の保護)に関する記述である。 a) 地中電線,屋側電線及びトンネル内電線その他の工作物に固定して施設する電線は,他の電線,弱電流電線等又は管(以下,「他の電線等」という。)と (ア) し,又は交さする場合には,故障時の (イ) により他の電線等を損傷するおそれがないように施設しなければならない。ただし,感電又は火災のおそれがない場合であって, (ウ) 場合は,この限りでない。 b) 地中電線路は,車両その他の重量物による圧力に耐え,かつ,当該地中電線路を埋設している旨の表示等により掘削工事からの影響を受けないように施設しなければならない。 c) 地中電線路のうちその内部で作業が可能なものには, (エ) を講じなければならない。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)接触 (イ)短絡電流 (ウ)取扱者以外の者が容易に触れることがない (エ)防火措置
    • 2.(ア)接近 (イ)アーク放電 (ウ)他の電線等の管理者の承諾を得た (エ)防火措置
    • 3.(ア)接近 (イ)アーク放電 (ウ)他の電線等の管理者の承諾を得た (エ)感電防止措置
    • 4.(ア)接触 (イ)短絡電流 (ウ)他の電線等の管理者の承諾を得た (エ)防火措置
    • 5.(ア)接近 (イ)短絡電流 (ウ)取扱者以外の者が容易に触れることがない (エ)感電防止措置

    正解:2.(ア)接近 (イ)アーク放電 (ウ)他の電線等の管理者の承諾を得た (エ)防火措置

    解説:a)は電気設備に関する技術基準を定める省令30条(地中電線等による他の電線及び工作物への危険の防止)で,「他の電線等と接近し,又は交さする場合には,故障時のアーク放電により他の電線等を損傷するおそれがないように施設しなければならない。ただし,感電又は火災のおそれがない場合であって,他の電線等の管理者の承諾を得た場合は,この限りでない。」とある。「交さする場合には」と並ぶのだから(ア)は「接触」ではなく「接近」であり,地中で電線が損傷する原因は短絡電流そのものではなく,故障時に生じるアーク放電の熱である。 c)は同省令47条2項(地中電線路の保護)で「地中電線路のうちその内部で作業が可能なものには,防火措置を講じなければならない」とある。洞道のように人が中に入れる地中電線路では,火災が起きると逃げ場がなく被害が大きくなるため防火措置が求められる。(エ)を「感電防止措置」とすると条文と異なる。答(2)。

    根拠: 電気設備に関する技術基準を定める省令 第30条 (出典: e-Gov法令検索)

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 法規 問5
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  144. 問144.架空電線路の支持物に,取扱者が昇降に使用する足場金具等を地表上1.8 m 未満に施設することができる場合として,「電気設備技術基準の解釈」に基づき,不適切なものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.監視装置を施設する場合
    • 2.足場金具等が内部に格納できる構造である場合
    • 3.支持物に昇塔防止のための装置を施設する場合
    • 4.支持物の周囲に取扱者以外の者が立ち入らないように,さく,へい等を施設する場合
    • 5.支持物を山地等であって人が容易に立ち入るおそれがない場所に施設する場合

    正解:1.監視装置を施設する場合

    解説:解釈53条は,架空電線路の支持物に取扱者が昇降に使用する足場金具等を施設する場合は地表上1.8 m 以上に施設することを原則とし,例外として次の4つを挙げている。  ・足場金具等が内部に格納できる構造である場合  ・支持物に昇塔防止のための装置を施設する場合  ・支持物の周囲に取扱者以外の者が立ち入らないように,さく,へい等を施設する場合  ・支持物を山地等であって人が容易に立ち入るおそれがない場所に施設する場合 したがって(2)~(5)はいずれも条文どおりで,列挙されていない(1)が不適切である。 この規定の狙いは,取扱者以外の者(特に子ども)が支持物によじ登れないようにすることにある。監視装置は登った後に気づくための設備であって,登れないようにする措置ではないので1.8 m 未満に足場金具を設ける理由にはならない。答(1)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 法規 問6
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  145. 問145.「電気設備技術基準の解釈」に基づく分散型電源の系統連系設備に係る用語の定義に関する記述として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.単独運転とは,分散型電源を連系している電力系統が事故等によって系統電源と切り離された状態において,当該分散型電源が発電を継続し,線路負荷に無効電力を供給している状態をいう。
    • 2.自立運転とは,分散型電源が,連系している電力系統から解列された状態において,当該分散型電源設置者の構内負荷にのみ電力を供給している状態をいう。
    • 3.逆充電とは,分散型電源設置者の構内から,一般送配電事業者が運用する電力系統側へ向かう有効電力の流れをいう。
    • 4.受動的方式の単独運転検出装置とは,分散型電源の有効電力出力又は無効電力出力等に平時から変動を与えておき,単独運転移行時に当該変動に起因して生じる周波数等の変化により,単独運転状態を検出する装置をいう。
    • 5.能動的方式の単独運転検出装置とは,単独運転移行時に生じる電圧位相又は周波数等の変化により,単独運転状態を検出する装置をいう。

    正解:2.自立運転とは,分散型電源が,連系している電力系統から解列された状態において,当該分散型電源設置者の構内負荷にのみ電力を供給している状態をいう。

    解説:正しいのは(2)である。自立運転は系統から切り離された(解列された)分散型電源が自分の構内負荷だけに電力を供給している状態で,停電時に非常用電源として使う運転がこれにあたる。 他はいずれも定義が入れ替わっているか,語が置き換わっている。 (1)単独運転で供給しているのは有効電力である。無効電力では負荷は働かない。 (3)構内から系統側へ向かう有効電力の流れは逆潮流の定義である。逆充電は,系統が電源から切り離された状態で分散型電源が系統側を加圧してしまう状態をいう。 (4)と(5)は受動的方式と能動的方式が逆である。受動的方式は何もせずに単独運転移行時に自然に生じる電圧位相や周波数の変化を捉える方式,能動的方式はあらかじめ出力に小さな変動を与えておき,その変動が単独運転になったときに増幅されて現れるのを捉える方式である。「能動」=こちらから働きかける,と結び付けて覚えるとよい。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 法規 問7
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  146. 問146.次の文章は,「電気設備技術基準」における電気さくの施設の禁止に関する記述である。 電気さく(屋外において裸電線を固定して施設したさくであって,その裸電線に充電して使用するものをいう。)は,施設してはならない。ただし,田畑,牧場,その他これに類する場所において野獣の侵入又は家畜の脱出を防止するために施設する場合であって,絶縁性がないことを考慮し, (ア) のおそれがないように施設するときは,この限りでない。 次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」における電気さくの施設に関する記述である。 電気さくは,次のa)~f)に適合するものを除き施設しないこと。 a) 田畑,牧場,その他これに類する場所において野獣の侵入又は家畜の脱出を防止するために施設するものであること。 b) 電気さくを施設した場所には,人が見やすいように適当な間隔で (イ) である旨の表示をすること。 c) 電気さくは,次のいずれかに適合する電気さく用電源装置から電気の供給を受けるものであること。  ① 電気用品安全法の適用を受ける電気さく用電源装置  ② 感電により人に危険を及ぼすおそれのないように出力電流が制限される電気さく用電源装置であって,次のいずれかから電気の供給を受けるもの   ・電気用品安全法の適用を受ける直流電源装置   ・蓄電池,太陽電池その他これらに類する直流の電源 d) 電気さく用電源装置(直流電源装置を介して電気の供給を受けるものにあっては,直流電源装置)が使用電圧 (ウ) V 以上の電源から電気の供給を受けるものである場合において,人が容易に立ち入る場所に電気さくを施設するときは,当該電気さくに電気を供給する電路には次に適合する漏電遮断器を施設すること。  ① 電流動作型のものであること。  ② 定格感度電流が (エ) mA 以下,動作時間が0.1秒以下のものであること。 e) 電気さくに電気を供給する電路には,容易に開閉できる箇所に専用の開閉器を施設すること。 f) 電気さく用電源装置のうち,衝撃電流を繰り返して発生するものは,その装置及びこれに接続する電路において発生する電波又は高周波電流が無線設備の機能に継続的かつ重大な障害を与えるおそれがある場所には,施設しないこと。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)感電又は火災 (イ)危険 (ウ)100 (エ)15
    • 2.(ア)感電又は火災 (イ)電気さく (ウ)30 (エ)10
    • 3.(ア)損壊 (イ)電気さく (ウ)100 (エ)15
    • 4.(ア)感電又は火災 (イ)危険 (ウ)30 (エ)15
    • 5.(ア)損壊 (イ)電気さく (ウ)100 (エ)10

    正解:4.(ア)感電又は火災 (イ)危険 (ウ)30 (エ)15

    解説:(ア)は電気設備に関する技術基準を定める省令74条(電気さくの施設の禁止)の条文で,「絶縁性がないことを考慮し,感電又は火災のおそれがないように施設するとき」とある。裸電線に充電して使うのだから,守るべきは人の感電と火災であって「損壊」ではない。 (イ)〜(エ)は解釈192条による。表示は「危険である旨」であり,「電気さくである旨」ではない(そこに電気さくがあることは見れば分かる。伝えるべきは危険であること)。 漏電遮断器が必要になるのは電源装置が使用電圧30 V 以上の電源から供給を受ける場合で,その定格感度電流は15 mA 以下,動作時間は0.1秒以下である。一般の住宅などで使う漏電遮断器は定格感度電流30 mA が標準だが,電気さくは人が直接触れることを前提とするため,その半分の15 mA というより厳しい値が求められている。30と15の数字を取り違えないよう注意したい。答(4)。

    根拠: 電気設備に関する技術基準を定める省令 第74条 (出典: e-Gov法令検索)

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 法規 問8
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  147. 問147.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく,ライティングダクト工事による低圧屋内配線の施設に関する記述として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.ダクトの支持点間の距離を2 m 以下で施設した。
    • 2.造営材を貫通してダクト相互を接続したため,貫通部の造営材には接触させず,ダクト相互及び電線相互は堅ろうに,かつ,電気的に完全に接続した。
    • 3.ダクトの開口部を上に向けたため,人が容易に触れるおそれのないようにし,ダクトの内部に塵埃が侵入し難いように施設した。
    • 4.5 m のダクトを人が容易に触れるおそれがある場所に施設したため,ダクトにはD種接地工事を施し,電路に地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置は施設しなかった。
    • 5.ダクトを固定せず使用するため,ダクトは電気用品安全法に適合した附属品でキャブタイヤケーブルに接続して,終端部は堅ろうに閉そくした。

    正解:1.ダクトの支持点間の距離を2 m 以下で施設した。

    解説:正しいのは(1)である。解釈165条4項は「ダクトの支持点間の距離は2 m 以下とすること」と定めている。 他は同じ条文のどれかに反している。 (2)同項は「ダクトは,造営材を貫通しないこと」と定めている。貫通部で造営材に接触させないよう気をつけても,貫通そのものが認められない。 (3)開口部は下に向けるのが原則で,上向きにできるのは簡易接触防護措置を施し,かつ日本産業規格に適合する特定の場合に限られる。塵埃が侵入し難いようにするのはその場合に追加で求められる条件であって,それだけで上向きにしてよい理由にはならない。 (4)地絡遮断装置を省略できるのはダクトに簡易接触防護措置を施す場合だが,この記述は「人が容易に触れるおそれがある場所」と自ら述べているので省略できない。なおD種接地工事を省略できるのは対地電圧150 V 以下かつダクトの長さが4 m 以下の場合で,5 m では省略できない。 (5)同項は「ダクトは,造営材に堅ろうに取り付けること」と定めており,固定せずに使うことはできない。答(1)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 法規 問9
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  148. 問148.次の文章は,計器用変成器の変流器に関する記述である。その記述内容として誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.変流器は,一次電流から生じる磁束によって二次電流を発生させる計器用変成器である。
    • 2.変流器は,二次側に開閉器やヒューズを設置してはいけない。
    • 3.変流器は,通電中に二次側が開放されると変流器に異常電圧が発生し,絶縁が破壊される危険性がある。
    • 4.変流器は,一次電流が一定でも二次側の抵抗値により変流比は変化するので,電流計の選択には注意が必要になる。
    • 5.変流器の通電中に,電流計をやむを得ず交換する場合は,二次側端子を短絡して交換し,その後に短絡を外す。

    正解:4.変流器は,一次電流が一定でも二次側の抵抗値により変流比は変化するので,電流計の選択には注意が必要になる。

    解説:誤りは(4)である。変流器の変流比は一次巻線と二次巻線の巻数比でほぼ決まり,二次側につなぐ計器の抵抗(負担)を変えても変流比そのものが変わるわけではない。負担が過大になると鉄心が飽和して誤差(比誤差・位相角)が大きくなるが,それは誤差の増加であって「変流比が変化する」のとは別の話である。 他は正しい。変流器は一次電流によって二次電流を決める機器なので,二次側を開放すると一次電流のすべてが励磁電流として働き,鉄心の磁束が飽和するまで増えて二次巻線に高い電圧が現れる。これが(3)の異常電圧で,絶縁破壊や作業者の感電につながる。そのため(2)のとおり二次側に開閉器やヒューズを入れてはならず,(5)のとおり通電中に計器を外すときは先に二次側を短絡しておく。短絡しても二次電流が流れるだけで危険はない。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 法規 問10
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  149. 問149.図は,線間電圧 V[V],周波数 f[Hz]の中性点非接地方式の三相3線式高圧配電線路及びある需要設備の高圧地絡保護システムを簡易に示した単線図である。高圧配電線路一相の全対地静電容量を C₁[F],需要設備一相の全対地静電容量を C₂[F]とするとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,図示されていない負荷,線路定数及び配電用変電所の制限抵抗は無視するものとする。 〔小問(a)〕 図の配電線路において,遮断器が「入」の状態で地絡事故点に一線完全地絡事故が発生し地絡電流 I_g[A]が流れた。このとき I_g の大きさを表す式として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,間欠アークによる影響等は無視するものとし,この地絡事故によって遮断器は遮断しないものとする。問149の図

    • 1.(2/√3)Vπf√(C₁²+C₂²)
    • 2.2√3Vπf√(C₁²+C₂²)
    • 3.(2/√3)Vπf(C₁+C₂)
    • 4.2√3Vπf(C₁+C₂)
    • 5.2√3Vπf√(C₁C₂)

    正解:4.2√3Vπf(C₁+C₂)

    解説:中性点非接地方式で一線が完全地絡すると,健全2相の対地電圧が線間電圧まで上がり,対地静電容量を通って流れる充電電流が地絡電流になる。結果として地絡電流は,全対地静電容量に相電圧が加わったときの充電電流の3倍として求められる。  I_g=3ωC(V/√3)=3×2πf×(C₁+C₂)×V/√3 3/√3=√3 だから  I_g=√3×2πf(C₁+C₂)V=2√3πfV(C₁+C₂) となり(4)である。 要点は二つある。第一に,配電線路側の C₁ と需要設備側の C₂ は大地を通して並列に働くので単純に和をとる((2)や(5)のように2乗和や積の平方根にはならない)。第二に,与えられている V は線間電圧なので相電圧に直すため √3 で割る必要がある。この割り算を掛け算にしてしまうと(1)や(3)の形になる。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 法規 問11(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  150. 問150.※ この問題は本試験ではB問題の小問(b)として出題されたものです。解答に必要な条件が小問(a)にあるため,小問(a)を併せて示します(答えるのは小問(b)です)。 図は,線間電圧 V[V],周波数 f[Hz]の中性点非接地方式の三相3線式高圧配電線路及びある需要設備の高圧地絡保護システムを簡易に示した単線図である。高圧配電線路一相の全対地静電容量を C₁[F],需要設備一相の全対地静電容量を C₂[F]とするとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,図示されていない負荷,線路定数及び配電用変電所の制限抵抗は無視するものとする。 〔小問(a)〕 図の配電線路において,遮断器が「入」の状態で地絡事故点に一線完全地絡事故が発生し地絡電流 I_g[A]が流れた。 ただし,間欠アークによる影響等は無視するものとし,この地絡事故によって遮断器は遮断しないものとする。 〔小問(b)〕 小問(a)の地絡電流 I_g は高圧配電線路側と需要設備側に分流し,需要設備側に分流した電流は零相変流器を通過して検出される。上記のような需要設備構外の事故に対しても,零相変流器が検出する電流の大きさによっては地絡継電器が不必要に動作する場合があるので注意しなければならない。地絡電流 I_g が高圧配電線路側と需要設備側に分流する割合は C₁ と C₂ の比によって決まるものとしたとき,I_g のうち需要設備の零相変流器で検出される電流の値[mA]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,V=6 600 V,f=60 Hz,C₁=2.3 μF,C₂=0.02 μF とする。問150の図

    • 1.54
    • 2.86
    • 3.124
    • 4.152
    • 5.256

    正解:2.86

    解説:まず小問(a)の式に数値を入れて地絡電流を求める。C₁+C₂=2.32 μF=2.32×10⁻⁶ F だから  I_g=2√3×π×60×6 600×2.32×10⁻⁶=10.0 A となる。 この電流は大地から配電線路側の C₁ と需要設備側の C₂ に分かれて戻るので,静電容量に比例して分流する。零相変流器を通るのは需要設備側の分だから  I₂=I_g×C₂/(C₁+C₂)=10.0×0.02/2.32=0.0862 A=86 mA である。 この問題は,需要設備の外で起きた地絡でも自分の零相変流器に電流が流れることを示している。地絡継電器の整定値をこの値より小さくしてしまうと,構外事故でも遮断器が動作して不必要に停電させることになる。分流の比を C₁ 側で計算すると 10.0×2.3/2.32=9.9 A となり選択肢に無いので,どちら側を問われているかを取り違えないようにしたい。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 法規 問11(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  151. 問151.三相3線式の高圧電路に300 kW,遅れ力率0.6 の三相負荷が接続されている。この負荷と並列に進相コンデンサ設備を接続して力率改善を行うものとする。進相コンデンサ設備は図に示すように直列リアクトル付三相コンデンサとし,直列リアクトルSR のリアクタンス X_L[Ω]は,三相コンデンサSC のリアクタンス X_C[Ω]の6 %とするとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,高圧電路の線間電圧は6 600 V とし,無効電力によって電圧は変動しないものとする。 〔小問(a)〕 進相コンデンサ設備を高圧電路に接続したときに三相コンデンサSC の端子電圧の値[V]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問151の図

    • 1.6 410
    • 2.6 795
    • 3.6 807
    • 4.6 995
    • 5.7 021

    正解:5.7 021

    解説:直列リアクトルSR とコンデンサSC は直列につながっているので,設備全体のリアクタンスは両者の差になる。X_L=0.06X_C だから  X=X_C−X_L=X_C−0.06X_C=0.94X_C である(コンデンサの方が大きいので全体としては容量性のまま)。 同じ電流が両方に流れるので,電圧はリアクタンスに比例して分配される。設備全体に線間電圧6 600 V が加わるから,SC の端子電圧は  V_SC=6 600×X_C/(0.94X_C)=6 600/0.94=7 021 V となり(5)である。 直列リアクトルはコンデンサと逆向きの電圧を分担するので,コンデンサの端子電圧は回路電圧より高くなる。これが直列リアクトル付コンデンサの定格電圧を6 600 V より高く選ぶ理由で,6 600 V より小さい(1)〜(4)を選ぶと物理的におかしい。答(5)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 法規 問12(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  152. 問152.三相3線式の高圧電路に300 kW,遅れ力率0.6 の三相負荷が接続されている。この負荷と並列に進相コンデンサ設備を接続して力率改善を行うものとする。進相コンデンサ設備は図に示すように直列リアクトル付三相コンデンサとし,直列リアクトルSR のリアクタンス X_L[Ω]は,三相コンデンサSC のリアクタンス X_C[Ω]の6 %とするとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,高圧電路の線間電圧は6 600 V とし,無効電力によって電圧は変動しないものとする。 〔小問(b)〕 進相コンデンサ設備を負荷と並列に接続し,力率を遅れ0.6 から遅れ0.8 に改善した。このとき,この設備の三相コンデンサSC の容量の値[kvar]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問152の図

    • 1.170
    • 2.180
    • 3.186
    • 4.192
    • 5.208

    正解:3.186

    解説:まず必要な進み無効電力を求める。有効電力300 kW は変わらないので,力率0.6 のときの遅れ無効電力は  Q₁=300×(0.8/0.6)=400 kvar 力率0.8 に改善した後の遅れ無効電力は  Q₂=300×(0.6/0.8)=225 kvar である。したがって進相コンデンサ設備が供給すべき進み無効電力は  Q=400−225=175 kvar となる。 ここで問われているのは設備全体の175 kvar ではなく,三相コンデンサSC 単体の容量である。設備の無効電力は SR と SC の差し引きで175 kvar になっているので,SC 単体は直列リアクトルが打ち消している分だけ大きい。小問(a)で見たとおり設備全体のリアクタンスは 0.94X_C だから  Q_SC=Q×X_C/(0.94X_C)=175/0.94=186 kvar となり(3)である。 175 kvar のまま答えると(1)を選ぶことになる。直列リアクトルを入れると,同じ改善効果を得るのに必要なコンデンサ容量は約6 %大きくなる。答(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 法規 問12(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  153. 問153.電気工作物に起因する供給支障事故について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 次の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ① 電気事業法第39条(事業用電気工作物の維持)において,事業用電気工作物の損壊により (ア) 者又は配電事業者の電気の供給に著しい支障を及ぼさないようにすることが規定されている。 ② 「電気関係報告規則」において, (イ) を設置する者は, (ア) ,配電事業又は特定送配電事業の用に供する電気工作物と電気的に接続されている電圧 (ウ) V 以上の (イ) の破損又は (イ) の誤操作若しくは (イ) を操作しないことにより (ア) 者,配電事業者又は特定送配電事業者に供給支障を発生させた場合,電気工作物の設置の場所を管轄する産業保安監督部長に事故報告をしなければならないことが規定されている。 ③ 図1に示す高圧配電系統により高圧需要家が受電している。事故点1,事故点2又は事故点3のいずれかで短絡等により高圧配電系統に供給支障が発した場合,②の報告対象となるのは (エ) である。問153の図

    • 1.(ア)一般送配電事業 (イ)自家用電気工作物 (ウ)6 000 (エ)事故点1又は事故点2
    • 2.(ア)送電事業 (イ)事業用電気工作物 (ウ)3 000 (エ)事故点1又は事故点3
    • 3.(ア)一般送配電事業 (イ)事業用電気工作物 (ウ)6 000 (エ)事故点2又は事故点3
    • 4.(ア)送電事業 (イ)事業用電気工作物 (ウ)6 000 (エ)事故点1又は事故点2
    • 5.(ア)一般送配電事業 (イ)自家用電気工作物 (ウ)3 000 (エ)事故点2又は事故点3

    正解:5.(ア)一般送配電事業 (イ)自家用電気工作物 (ウ)3 000 (エ)事故点2又は事故点3

    解説:①電気事業法39条2項3号は「事業用電気工作物の損壊により一般送配電事業者又は配電事業者の電気の供給に著しい支障を及ぼさないようにすること」と定めている。したがって(ア)は一般送配電事業である。 ②電気関係報告規則3条1項の表12号は,「一般送配電事業者の…電気工作物と電気的に接続されている電圧3 000 V 以上の自家用電気工作物の破損又は自家用電気工作物の誤操作若しくは自家用電気工作物を操作しないことにより一般送配電事業者,配電事業者又は特定送配電事業者に供給支障を発生させた事故」を,設置の場所を管轄する産業保安監督部長への報告対象としている。したがって(イ)は自家用電気工作物,(ウ)は3 000 である。高圧受電が6 600 V なので6 000 と書きたくなるが,条文の数値は3 000 V である。 ③報告義務を負うのは自家用電気工作物を設置する者,つまり高圧需要家である。図1で保安上の責任分界点より需要家側にあるのは事故点2 と事故点3 で,事故点1 は分界点より電源側=一般送配電事業者の配電線側なので需要家の自家用電気工作物ではない。よって(エ)は事故点2又は事故点3となる。答(5)。

    根拠: 電気事業法 第39条 / 電気関係報告規則 第3条 (出典: e-Gov法令検索)

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 法規 問13(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  154. 問154.電気工作物に起因する供給支障事故について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 次の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ① 受電設備を含む配電系統において,過負荷又は短絡あるいは地絡が生じたとき,供給支障の拡大を防ぐため,事故点直近上位の遮断器のみが動作し,他の遮断器は動作しないとき,これらの遮断器の間では (ア) がとられているという。 ② 図2は,図1の高圧需要家の事故点2又は事故点3で短絡が発生した場合の過電流と遮断器(遮断器A及び遮断器B)の継電器動作時間の関係を示したものである。 (ア) がとられている場合,遮断器B の継電器動作特性曲線は, (イ) である。 ③ 図3は,図1の高圧需要家の事故点2で地絡が発生した場合の零相電流と遮断器(遮断器A及び遮断器B)の継電器動作時間の関係を示したものである。 (ア) がとられている場合,遮断器B の継電器動作特性曲線は, (ウ) である。また,地絡の発生箇所が零相変流器より負荷側か電源側かを判別するため (エ) の使用が推奨されている。問154の図

    • 1.(ア)同期協調 (イ)曲線2 (ウ)曲線3 (エ)地絡距離継電器
    • 2.(ア)同期協調 (イ)曲線1 (ウ)曲線3 (エ)地絡方向継電器
    • 3.(ア)保護協調 (イ)曲線1 (ウ)曲線4 (エ)地絡距離継電器
    • 4.(ア)保護協調 (イ)曲線2 (ウ)曲線4 (エ)地絡方向継電器
    • 5.(ア)保護協調 (イ)曲線2 (ウ)曲線3 (エ)地絡距離継電器

    正解:4.(ア)保護協調 (イ)曲線2 (ウ)曲線4 (エ)地絡方向継電器

    解説:(ア)事故点に最も近い上位の遮断器だけが動作して停電範囲を最小に抑える関係を保護協調という。「同期協調」という用語はない。 (イ)(ウ)遮断器B は高圧需要家の受電用で,配電用変電所の遮断器A より事故点に近い。保護協調がとれているとは,同じ事故電流に対してB がA より先に動作することである。したがってB の特性曲線は,どちらの図でも動作時間が短い側の曲線を選べばよい。図2では下側の曲線2,図3では下側(左側)の曲線4 がそれにあたる。A が先に動作すると,事故と関係のない他の需要家まで停電してしまう。 (エ)地絡方向継電器(DGR)である。零相変流器だけでは自分の構内の地絡か構外の地絡かを区別できないが,零相電圧と零相電流の位相関係を見れば電流がどちら向きに流れているかが分かり,負荷側の地絡か電源側の地絡かを判別できる。小問(a)の問11で見たように,構外の地絡でも自分の零相変流器には電流が流れるので,この方向判別が不必要な停電を防ぐ鍵になる。「地絡距離継電器」は事故点までの距離を測る発想の継電器で,ここでの用途とは異なる。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和5年度下期 法規 問13(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  155. 問155.次の文章は,「電気事業法」における事業用電気工作物の技術基準への適合に関する記述の一部である。 a)事業用電気工作物を設置する者は,事業用電気工作物を主務省令で定める技術基準に適合するように (ア) しなければならない。 b)上記a)の主務省令で定める技術基準では,次に掲げるところによらなければならない。 ① 事業用電気工作物は,人体に危害を及ぼし,又は物件に損傷を与えないようにすること。 ② 事業用電気工作物は,他の電気的設備その他の物件の機能に電気的又は (イ) 的な障害を与えないようにすること。 ③ 事業用電気工作物の損壊により一般送配電事業者又は配電事業者の電気の供給に著しい支障を及ぼさないようにすること。 ④ 事業用電気工作物が一般送配電事業又は配電事業の用に供される場合にあつては,その事業用電気工作物の損壊によりその一般送配電事業又は配電事業に係る電気の供給に著しい支障を生じないようにすること。 c)主務大臣は,事業用電気工作物が上記a)の主務省令で定める技術基準に適合していないと認めるときは,事業用電気工作物を設置する者に対し,その技術基準に適合するように事業用電気工作物を修理し,改造し,若しくは移転し,若しくはその使用を (ウ) すべきことを命じ,又はその使用を制限することができる。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)設置 (イ)磁気 (ウ)一時停止
    • 2.(ア)維持 (イ)磁気 (ウ)一時停止
    • 3.(ア)設置 (イ)熱 (ウ)禁止
    • 4.(ア)維持 (イ)熱 (ウ)禁止
    • 5.(ア)設置 (イ)熱 (ウ)一時停止

    正解:2.(ア)維持 (イ)磁気 (ウ)一時停止

    解説:電気事業法第39条第1項は「事業用電気工作物を設置する者は、事業用電気工作物を主務省令で定める技術基準に適合するように維持しなければならない」と定める。設置したあと使い続ける間ずっと基準に適合させ続ける義務なので(ア)は「維持」であり、「設置」とした(1)(3)(5)はここで落ちる。②の障害は電磁誘導などによるものを想定しており、条文は「電気的又は磁気的な障害」である。熱的な障害ではないので(イ)=磁気となり(4)も消えて(2)が残る。c)は同法第40条(技術基準適合命令)で、主務大臣は修理・改造・移転のほか「その使用を一時停止すべきことを命じ、又はその使用を制限することができる」とある。「禁止」ではなく期間を区切った「一時停止」である点が要点で、恒久的に使用を禁じるのではなく基準に適合させるまでの措置という位置づけになっている。答(2)。

    根拠: 電気事業法 第39条 (出典: e-Gov法令検索)

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 法規 問1
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  156. 問156.「電気関係報告規則」に基づく,事故報告に関して,受電電圧 6 600 V の自家用電気工作物を設置する事業場における事故事例のうち,事故報告に該当しないものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.自家用電気工作物の破損事故に伴う構内 1 号柱の倒壊により,第三者の家屋に損傷を与えた。
    • 2.保修作業員が,作業中誤って分電盤内の低圧 200 V の端子に触れて感電負傷し,病院に入院した。
    • 3.電圧 100 V の屋内配線の漏電により火災が発生し,建屋が半焼した。
    • 4.従業員が,操作を誤って高圧の誘導電動機を損壊させた。
    • 5.落雷により高圧負荷開閉器が破損し,一般送配電事業者に供給支障を発生させたが,電気火災は発生せず,また,感電死傷者は出なかった。

    正解:4.従業員が,操作を誤って高圧の誘導電動機を損壊させた。

    解説:該当しないのは(4)である。電気関係報告規則が求める報告は、感電などによる死傷事故、電気火災事故、他の物件への損傷事故、主要電気工作物の破損事故、供給支障事故などに限られる。需要設備の誘導電動機は主要電気工作物には当たらず、しかもこの事例では人が死傷しておらず、火災も供給支障も起きていない。単に自分の設備を壊しただけでは報告対象にならない。他は該当する。(1)は電気工作物の破損に伴って第三者の物件に損傷を与えた事故、(2)は感電により死傷(入院を要する負傷)した事故で、電圧の高低や作業者本人かどうかを問わない。(3)は電気工作物が原因の電気火災事故。(5)は一般送配電事業者への供給支障事故であり、火災や死傷者がなくても報告が要る。答(4)。「自分の設備が壊れただけか、それとも人・他人の物件・供給に影響したか」で切り分けるのがこの分野の要点になる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 法規 問2
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  157. 問157.「電気設備技術基準」では,「光ファイバケーブル」及び「光ファイバケーブル線路」の定義を次のように規定している。 a)「光ファイバケーブル」とは,光信号の伝送に使用する伝送媒体であって,保護 (ア) で保護したものをいう。 b)「光ファイバケーブル線路」とは,光ファイバケーブル及びこれを (イ) し,又は保蔵する工作物(造営物の屋内又は (ウ) に施設するものを除く。)をいう。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に記入する字句として,正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。

    • 1.(ア)装置 (イ)収納 (ウ)屋外
    • 2.(ア)装置 (イ)収納 (ウ)屋上
    • 3.(ア)被覆 (イ)支持 (ウ)屋側
    • 4.(ア)被覆 (イ)保護 (ウ)屋上
    • 5.(ア)器具 (イ)支持 (ウ)屋側

    正解:3.(ア)被覆 (イ)支持 (ウ)屋側

    解説:電気設備技術基準(省令)第1条の定義そのままである。光ファイバケーブルは光ファイバ素線を「保護被覆」で覆ったものを指すので(ア)=被覆。装置や器具ではないから(1)(2)(5)が落ちる。線路のほうは、ケーブル本体に加えて、それを「支持し、又は保蔵する工作物」(電柱・管路・とう道など)まで含めた概念である。(イ)=支持となり、「保護」とした(4)も消えて(3)が残る。括弧書きの除外は「造営物の屋内又は屋側に施設するもの」で、建物の中や壁面に沿わせた部分は線路に含めないという趣旨である。(ウ)=屋側。屋外や屋上ではない点に注意したい。答(3)。光ファイバケーブル線路が電気設備技術基準の対象になるのは、電線路と同じ支持物に共架されるなど電気工作物と近接して施設されることがあるためで、感電や漏電の危険とは別の観点から規定が置かれている。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 法規 問3
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  158. 問158.「電気設備技術基準の解釈」に基づく,高圧の機械器具(これに附属する高圧電線であってケーブル以外のものを含む。以下同じ。)の施設について,発電所,蓄電所又は変電所,開閉所若しくはこれらに準ずる場所以外の場所において,高圧の機械器具を施設することができる場合として,誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.人が触れるおそれがないように,機械器具の周囲に適当なさく,へい等を設け,当該さく,へい等の高さと,当該さく,へい等から機械器具の充電部分までの距離との和を 5 m 以上とし,かつ,危険である旨の表示をする場合
    • 2.屋内であって,取扱者以外の者が出入りできないように措置した場所に施設する場合
    • 3.工場等の構内において,機械器具の周囲に高圧用機械器具である旨の表示をする場合
    • 4.機械器具をコンクリート製の箱又は D 種接地工事を施した金属製の箱に収め,かつ,充電部分が露出しないように施設する場合
    • 5.充電部分が露出しない機械器具を人が接近又は接触しないよう,さく,へい等を設けて施設する場合

    正解:3.工場等の構内において,機械器具の周囲に高圧用機械器具である旨の表示をする場合

    解説:誤りは(3)である。工場等の構内に施設する場合であっても、認められるのは機械器具の周囲に適当なさく・へい等を設けたうえで危険である旨の表示をする方法であり、「高圧用機械器具である旨の表示」をするだけでは足りない。表示は人に注意を促すにすぎず、物理的に充電部分へ近づけない措置がなければ感電を防げないからである。他は正しい。(1)はさく・へい等の高さと、そこから充電部分までの距離の和を5 m以上とし危険表示をする方法で、条文どおり。(2)は屋内で取扱者以外が出入りできないよう措置した場所。(4)はコンクリート製の箱又はD種接地工事を施した金属製の箱に収めて充電部分を露出させない方法。(5)は充電部分が露出しない機械器具について、さく・へい等で人が接近・接触しないようにする方法である。答(3)。「表示だけで済む選択肢は疑ってかかる」というのがこの手の問題の見分け方になる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 法規 問4
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  159. 問159.次の文章は,「発電用風力設備に関する技術基準を定める省令」に基づく風車の安全な状態の確保に関する記述である。 a)風車は,次の場合に安全かつ自動的に停止するような措置を講じなければならない。 ① (ア) が著しく上昇した場合 ② 風車の (イ) の機能が著しく低下した場合 b)発電用風力設備が一般用電気工作物又は小規模事業用電気工作物である場合には,上記a)の記述は,同記述中「安全かつ自動的に停止するような措置」とあるのは「安全な状態を確保するような措置」と読み替えて適用するものとする。 c)最高部の (ウ) からの高さが 20 m を超える発電用風力設備には, (エ) から風車を保護するような措置を講じなければならない。ただし,周囲の状況によって (エ) が風車を損傷するおそれがない場合においては,この限りでない。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)回転速度 (イ)制御装置 (ウ)ロータ最低部 (エ)雷撃
    • 2.(ア)発電電圧 (イ)圧油装置 (ウ)地表 (エ)雷撃
    • 3.(ア)回転速度 (イ)制御装置 (ウ)地表 (エ)雷撃
    • 4.(ア)発電電圧 (イ)制御装置 (ウ)ロータ最低部 (エ)強風
    • 5.(ア)回転速度 (イ)圧油装置 (ウ)ロータ最低部 (エ)強風

    正解:3.(ア)回転速度 (イ)制御装置 (ウ)地表 (エ)雷撃

    解説:風車を自動停止させなければならないのは、まず「回転速度が著しく上昇した場合」である。強風で回転数が上がりすぎると遠心力でブレードが破壊されるため、機械の安全に直結する量として回転速度が挙げられている。発電電圧ではないので(2)(4)が落ちる。もう一つは「風車の制御装置の機能が著しく低下した場合」で、ピッチ角制御などが効かなくなれば回転速度を抑えられなくなるからである。圧油装置ではないので(5)も消える。残る(1)と(3)の差は(ウ)だけで、高さの起点は「地表」である。ロータ最低部を起点にすると風車ごとに基準がばらついてしまう。最高部の地表からの高さが20 mを超える設備には「雷撃」から風車を保護する措置(受雷部やダウンコンダクタ)が要る。風車は高所に突き出た構造物で落雷を受けやすく、ブレードは複合材で導電性が低いため直撃すると破損しやすい。答(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 法規 問5
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  160. 問160.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく高圧架空引込線の施設に関する記述の一部である。 a)電線は,次のいずれかのものであること。 ① 引張強さ 8.01 kN 以上のもの又は直径 (ア) mm 以上の硬銅線を使用する,高圧絶縁電線又は特別高圧絶縁電線 ② (イ) 用高圧絶縁電線 ③ ケーブル b)電線が絶縁電線である場合は,がいし引き工事により施設すること。 c)電線の高さは,「低高圧架空電線の高さ」の規定に準じること。ただし,次に適合する場合は,地表上 (ウ) m 以上とすることができる。 ① 次の場合以外であること。 ・道路を横断する場合 ・鉄道又は軌道を横断する場合 ・横断歩道橋の上に施設する場合 ② 電線がケーブル以外のものであるときは,その電線の (エ) に危険である旨の表示をすること。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)5 (イ)引下げ (ウ)2.5 (エ)下方
    • 2.(ア)4 (イ)引下げ (ウ)3.5 (エ)近傍
    • 3.(ア)4 (イ)引上げ (ウ)2.5 (エ)近傍
    • 4.(ア)5 (イ)引下げ (ウ)3.5 (エ)下方
    • 5.(ア)5 (イ)引上げ (ウ)5 (エ)下方

    正解:4.(ア)5 (イ)引下げ (ウ)3.5 (エ)下方

    解説:高圧架空電線に使う硬銅線の太さは直径5 mm以上で、これは引張強さ8.01 kN以上という条件と対になっている。低圧の直径4 mm以上(引張強さ5.26 kN以上)と混同しやすいので、電圧区分ごとに覚えておきたい。(ア)=5となり(2)(3)が落ちる。②は電柱から需要家へ引き下ろす区間に使う「引下げ用高圧絶縁電線」で、引上げ用という電線は無い。(イ)=引下げで(5)も消える。残る(1)と(4)の差は高さで、原則は低高圧架空電線の高さの規定(道路横断6 m以上など)に従うが、道路・鉄道・横断歩道橋を避けたうえで危険表示をすれば地表上3.5 m以上まで下げられる。2.5 mでは人が触れるおそれがあり認められない。(エ)は表示を付ける位置で、地上から見上げて気付けるよう電線の「下方」に付ける。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 法規 問6
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  161. 問161.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく高圧連系時の系統連系用保護装置に関する記述である。 「逆変換装置を用いて連系する場合」において,「逆潮流有りの場合」の保護リレー等は,次によること。表に規定する保護リレー等を受電点その他異常の検出が可能な場所に設置すること。 〔表 高圧連系時の保護リレー〕検出する異常/種類/補足事項の順に, ・ (ア) 異常上昇 / 過電圧リレー / ※1 ・ (ア) 異常低下 / 不足電圧リレー / ※1 ・ (イ) 短絡事故 / 不足電圧リレー / ※2 ・ (イ) 地絡事故 / (ウ) リレー / ※3 ・ (エ) / 周波数上昇リレー / ※4 ・ (エ) / 周波数低下リレー ・ (エ) / 転送遮断装置又は (エ) 検出装置 / ※5 ※6 ※1:分散型電源自体の保護用に設置するリレーにより検出し,保護できる場合は省略できる。 ※2: (ア) 異常低下検出用の不足電圧リレーにより検出し,保護できる場合は省略できる。 ※3:構内低圧線に連系する場合であって,分散型電源の出力が受電電力に比べて極めて小さく, (エ) 検出装置等により高速に (エ) を検出し,分散型電源を停止又は解列する場合又は地絡方向継電装置付き高圧交流負荷開閉器から,零相電圧を (ウ) リレーに取り込む場合は,省略できる。 ※4:専用線と連系する場合は,省略できる。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)発電電圧 (イ)系統側 (ウ)電流差動 (エ)単独運転
    • 2.(ア)発電電圧 (イ)系統側 (ウ)地絡過電圧 (エ)逆充電
    • 3.(ア)系統電圧 (イ)発電側 (ウ)電流差動 (エ)逆充電
    • 4.(ア)系統電圧 (イ)発電側 (ウ)地絡過電圧 (エ)単独運転
    • 5.(ア)発電電圧 (イ)系統側 (ウ)地絡過電圧 (エ)単独運転

    正解:5.(ア)発電電圧 (イ)系統側 (ウ)地絡過電圧 (エ)単独運転

    解説:過電圧リレーと不足電圧リレーが検出するのは自分側、すなわち「発電電圧」の異常上昇・異常低下である。※1に「分散型電源自体の保護用に設置するリレーにより検出し、保護できる場合は省略できる」とあることが決め手で、自分の発電設備の保護と重なるからこそ省略できる。(ア)=発電電圧となり(3)(4)が落ちる。一方、不足電圧リレーで検出するもう一つの異常は「系統側短絡事故」で、系統側の事故で電圧が落ちたことを捉えて解列する。(イ)=系統側。系統側の地絡事故は、非接地系では零相電圧が現れることを利用して「地絡過電圧リレー」で検出する。電流差動リレーは送電線の主保護などに使うもので高圧連系の標準構成には入らないので(1)も消える。残る(2)と(5)の差は(エ)で、周波数リレーや転送遮断装置と並んで検出するのは「単独運転」である。逆充電は逆潮流の無い場合に問題となる別の現象で、ここでは当たらない。答(5)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 法規 問7
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  162. 問162.次の文章は,「電気設備技術基準」における低圧の電路の絶縁性能に関する記述である。 電気使用場所における使用電圧が低圧の電路の電線相互間及び (ア) と大地との間の絶縁抵抗は,開閉器又は (イ) で区切ることのできる電路ごとに,次の表の左欄に掲げる電路の使用電圧の区分に応じ,それぞれ同表の右欄に掲げる値以上でなければならない。 〔表〕電路の使用電圧の区分/絶縁抵抗値 ・ (ウ) V以下 / (エ) (接地式電路においては電線と大地との間の電圧,非接地式電路においては電線間の電圧をいう。以下同じ。)が 150 V以下の場合 / 0.1 MΩ ・ (ウ) V以下 / その他の場合 / 0.2 MΩ ・ (ウ) V を超えるもの / (オ) MΩ 上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)電線 (イ)配線用遮断器 (ウ)400 (エ)公称電圧 (オ)0.3
    • 2.(ア)電線路 (イ)漏電遮断器 (ウ)400 (エ)公称電圧 (オ)0.3
    • 3.(ア)電路 (イ)過電流遮断器 (ウ)300 (エ)対地電圧 (オ)0.4
    • 4.(ア)電線 (イ)過電流遮断器 (ウ)300 (エ)最大使用電圧 (オ)0.4
    • 5.(ア)電路 (イ)配線用遮断器 (ウ)400 (エ)対地電圧 (オ)0.4

    正解:3.(ア)電路 (イ)過電流遮断器 (ウ)300 (エ)対地電圧 (オ)0.4

    解説:電気設備技術基準(省令)第58条の表そのままである。測るのは電線どうしの間と「電路」と大地との間で、区切りの単位は「開閉器又は過電流遮断器で区切ることのできる電路ごと」。配線用遮断器や漏電遮断器と限定していないので(1)(2)(5)が落ちる。電圧の区分は300 Vが境で、300 V以下はさらに対地電圧150 V以下かどうかで0.1 MΩと0.2 MΩに分かれ、300 Vを超えるものは0.4 MΩである。400 Vを境にしている選択肢は誤り。括弧書きの定義が「接地式電路においては電線と大地との間の電圧」とあることから(エ)は「対地電圧」で、公称電圧や最大使用電圧ではない。ここで(4)も消えて(3)が残る。答(3)。0.1/0.2/0.4という三つの値と、150 V・300 Vという二つの境目はそのまま実務の絶縁抵抗測定の判定基準になるので、数値ごと覚えておきたい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 法規 問8
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  163. 問163.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」における配線器具の施設に関する記述の一部である。 低圧用の配線器具は,次により施設すること。 a) (ア) ように施設すること。ただし,取扱者以外の者が出入りできないように措置した場所に施設する場合は,この限りでない。 b)湿気の多い場所又は水気のある場所に施設する場合は,防湿装置を施すこと。 c)配線器具に電線を接続する場合は,ねじ止めその他これと同等以上の効力のある方法により,堅ろうに,かつ,電気的に完全に接続するとともに,接続点に (イ) が加わらないようにすること。 d)屋外において電気機械器具に施設する開閉器,接続器,点滅器その他の器具は, (ウ) おそれがある場合には,これに堅ろうな防護装置を施すこと。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)充電部分が露出しない (イ)張力 (ウ)感電の
    • 2.(ア)取扱者以外の者が容易に開けることができない (イ)異常電圧 (ウ)損傷を受ける
    • 3.(ア)取扱者以外の者が容易に開けることができない (イ)張力 (ウ)感電の
    • 4.(ア)充電部分が露出しない (イ)張力 (ウ)損傷を受ける
    • 5.(ア)取扱者以外の者が容易に開けることができない (イ)異常電圧 (ウ)感電の

    正解:4.(ア)充電部分が露出しない (イ)張力 (ウ)損傷を受ける

    解説:a)の原則は「充電部分が露出しないように施設すること」である。ただし書が「取扱者以外の者が出入りできないように措置した場所」を例外にしていることから、本則が感電防止のための露出禁止だと読み取れる。(ア)=充電部分が露出しないとなり(2)(3)(5)が落ちる。c)の接続点に加わってはいけないのは「張力」で、電線を引っ張る力が接続点にかかると緩みや外れが生じ、接触抵抗の増大から発熱・発火につながる。異常電圧ではない。d)は屋外の器具についてで、雨がかりや飛来物、車両の接触などで「損傷を受ける」おそれがある場合に堅ろうな防護装置を施すという趣旨である。感電のおそれならa)で既に手当てされているので重複する。ここで(1)も消えて(4)が残る。答(4)。a)~d)はそれぞれ感電・湿気・機械的な力・外傷という別々のリスクに対応しており、どの条件がどのリスクに対応するかで整理すると迷いにくい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 法規 問9
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  164. 問164.図はある配電用変電所の送り出し遮断器 A から需要家構内の主遮断器までの電路を表したものである。図中に✕印で示した地点で短絡事故が発生した場合の遮断器 A と,区分開閉器 B(SOG 機能付 PAS)の動作の記述として,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,遮断器 A の配電系統及びこれに接続する全ての需要家構内に分散型電源は無いものとする。 なお,本問で SOG 機能付 PAS とは,過電流蓄勢トリップ付地絡トリップ形トリップ装置付過電流ロック形高圧気中負荷開閉器をいう。問164の図

    • 1.A が開路したのち,B が開路し,その後 A が閉路する。
    • 2.B が開路したのち,A が開路し,その後 A が閉路する。
    • 3.A と B が同時に開路し,その後 A が閉路する。
    • 4.A が開路する。(B は開路しない。)
    • 5.B が開路する。(A は開路しない。)

    正解:1.A が開路したのち,B が開路し,その後 A が閉路する。

    解説:SOG機能付PASの「過電流ロック形」という名称が答を決める。区分開閉器Bは負荷開閉器であって短絡電流を遮断する能力を持たないので、短絡電流を検知しても自らは開かず、逆に開かないようロックする。まず配電用変電所の送り出し遮断器Aが短絡電流を遮断して線路を停電させ、無電圧になったところでBが開路して事故点を切り離す。その後Aが再閉路すると、事故を起こした需要家だけが切り離された状態で他の需要家への送電が復旧する。したがって「Aが開路→Bが開路→Aが閉路」の順で(1)が正しい。答(1)。Bが先に開くとした(2)、同時に開くとした(3)は、負荷開閉器に短絡遮断能力がないという前提と矛盾する。(4)ではBが開かないため再閉路したときに再び短絡してしまい、(5)はそもそも短絡電流をBが遮断できないので成り立たない。なお地絡事故の場合は事情が異なり、Bは地絡を検出して自ら開路する(Gの動作)ので、短絡(S・O)と地絡(G)で挙動が違う点も押さえておきたい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 法規 問10
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  165. 問165.変電所から三相 3 線式 1 回線の専用配電線で受電している需要家がある。この配電線路の電線 1 条当たりの抵抗及びリアクタンスの値は,それぞれ 3 Ω及び 5 Ωである。この需要家の使用電力が 8 000 kW,負荷の力率が 0.8(遅れ)であるとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 需要家の受電電圧が 20 kV のとき,変電所引出口の電圧[kV]の値として,最も近いのは次のうちどれか。

    • 1.21.6
    • 2.22.2
    • 3.22.7
    • 4.22.9
    • 5.23.1

    正解:3.22.7

    解説:まず線電流を求める。三相電力の式 P=√3 V I cosθ より I=8 000×10³/(√3×20 000×0.8)≒288.7 A。次に三相3 線式の電圧降下の近似式 ΔV=√3 I(R cosθ+X sinθ) を使う。力率0.8 遅れなので sinθ=0.6 であり、R cosθ+X sinθ=3×0.8+5×0.6=2.4+3.0=5.4 Ω。よって ΔV=√3×288.7×5.4≒2 700 V=2.7 kV。送電端である変電所引出口の電圧は 20+2.7=22.7 kV。答(3)。落とし穴は二つある。一つはリアクタンス分を忘れて ΔV=√3 IR cosθ=1 200 V とすること、もう一つは sinθ を掛けずに R+X=8 Ωとしてしまうことで、いずれも選択肢の別の値に近づく。遅れ力率ではリアクタンス分の寄与が抵抗分より大きくなることも多く、本問でも3.0 Ωと2.4 Ωで逆転している。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 法規 問11(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  166. 問166.変電所から三相 3 線式 1 回線の専用配電線で受電している需要家がある。この配電線路の電線 1 条当たりの抵抗及びリアクタンスの値は,それぞれ 3 Ω及び 5 Ωである。この需要家の使用電力が 8 000 kW,負荷の力率が 0.8(遅れ)であるとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 需要家にコンデンサを設置して,負荷の力率を 0.95(遅れ)に改善するとき,この配電線の電圧降下の値[V]の,コンデンサ設置前の電圧降下の値[V]に対する比率[%]の値として,最も近いのは次のうちどれか。 ただし,この需要家の受電電圧[kV]は,コンデンサ設置前と同一の 20 kV とする。

    • 1.66.6
    • 2.68.8
    • 3.75.5
    • 4.81.7
    • 5.97.0

    正解:2.68.8

    解説:使用電力8 000 kWと受電電圧20 kVは変わらず、力率だけが0.8 から0.95 に上がる。線電流は I′=8 000×10³/(√3×20 000×0.95)≒243.1 A と小さくなる。力率0.95 に対する sinθ′は √(1−0.95²)=√0.097 5≒0.312 4。よって R cosθ′+X sinθ′=3×0.95+5×0.312 4≒2.85+1.562=4.412 Ω。電圧降下は ΔV′=√3×243.1×4.412≒1 858 V。小問(a)の2 700 V と比べて 1 858/2 700≒0.688、すなわち68.8 %。答(2)。ここで大切なのは、力率改善で減るのが電流だけではないという点である。電流は0.8/0.95≒84.2 %にしか下がらないが、リアクタンス分に掛かる sinθ が0.6 から0.312 へ半分近くまで落ちるため、両方の効果が重なって電圧降下は約69 %まで下がる。電流比だけで見積もると(4)の81.7 に近い値になってしまうので、sinθ の変化を必ず織り込むこと。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 法規 問11(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  167. 問167.三相 3 線式の高圧電路に 300 kW,遅れ力率 0.6 の三相負荷が接続されている。この負荷と並列に進相コンデンサ設備を接続して力率改善を行うものとする。進相コンデンサ設備は図に示すように直列リアクトル付三相コンデンサとし,直列リアクトル SR のリアクタンス X_L[Ω]は,三相コンデンサ SC のリアクタンス X_C[Ω]の 6 %とするとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,高圧電路の線間電圧は 6 600 V とし,無効電力によって電圧は変動しないものとする。 〔小問(a)〕 進相コンデンサ設備を高圧電路に接続したときに三相コンデンサ SC の端子電圧の値[V]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問167の図

    • 1.6 410
    • 2.6 795
    • 3.6 807
    • 4.6 995
    • 5.7 021

    正解:5.7 021

    解説:直列リアクトルSRと三相コンデンサSCは直列につながっているので、同じ電流が流れる。設備全体のリアクタンスは、誘導性のX_Lと容量性のX_Cが打ち消し合って X_C−X_L=X_C−0.06X_C=0.94X_C(容量性)になる。電源電圧6 600 Vがこの0.94X_Cに掛かって電流が決まり、そのうちSCの端子には X_C 分の電圧が現れるから、V_SC=6 600×X_C/(0.94X_C)=6 600/0.94≒7 021 V。答(5)。ポイントは、直列リアクトルを入れるとコンデンサの端子電圧が電源電圧より高くなるという点で、約6 %高い電圧に耐えられる定格のコンデンサを選ぶ必要がある。分母と分子を取り違えて 6 600×0.94=6 204 V としたり、6 600×1.06=6 996 V と単純に6 %増しにすると(4)に近づいてしまう。直列リアクトルを6 %入れるのは、第5 調波に対して回路全体を誘導性にして高調波の拡大を防ぐためで、この端子電圧上昇はその代償である。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 法規 問12(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  168. 問168.三相 3 線式の高圧電路に 300 kW,遅れ力率 0.6 の三相負荷が接続されている。この負荷と並列に進相コンデンサ設備を接続して力率改善を行うものとする。進相コンデンサ設備は図に示すように直列リアクトル付三相コンデンサとし,直列リアクトル SR のリアクタンス X_L[Ω]は,三相コンデンサ SC のリアクタンス X_C[Ω]の 6 %とするとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,高圧電路の線間電圧は 6 600 V とし,無効電力によって電圧は変動しないものとする。 〔小問(b)〕 進相コンデンサ設備を負荷と並列に接続し,力率を遅れ 0.6 から遅れ 0.8 に改善した。このとき,この設備の三相コンデンサ SC の容量の値[kvar]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問168の図

    • 1.170
    • 2.180
    • 3.186
    • 4.192
    • 5.208

    正解:3.186

    解説:まず設備全体で打ち消すべき無効電力を求める。有効電力は300 kWで変わらず、力率0.6 のときの遅れ無効電力は Q₁=P tanθ₁=300×(0.8/0.6)=400 kvar、力率0.8 に改善した後は Q₂=300×(0.6/0.8)=225 kvar。差の 400−225=175 kvar が進相コンデンサ設備が供給すべき無効電力である。ここで注意したいのは、これは直列リアクトルSRを含めた設備全体の値だという点である。SRとSCには同じ電流Iが流れるので、設備全体は I²(X_C−X_L)=175 kvar、SC単体は I²X_C である。X_C−X_L=0.94X_C だから、SC単体の容量は 175/0.94≒186 kvar となる。答(3)。直列リアクトルが誘導性の無効電力を消費するぶん、SCはそれより大きい容量を持たせなければ目標の175 kvarを確保できない、と考えると分かりやすい。175 をそのまま答にすると(1)の170 に、6 %増しの 175×1.06≒186 でも同じ値になるが、正しくは 0.94 で割る形である。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 法規 問12(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  169. 問169.変圧器によって高圧電路に結合されている低圧電路に施設された使用電圧 100 V の金属製外箱を有する空調機がある。この変圧器の B 種接地抵抗値及びその低圧電路に施設された空調機の金属製外箱の D 種接地抵抗値に関して,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,次の条件によるものとする。 (ア) 変圧器の高圧側の電路の 1 線地絡電流は 5 A で,B 種接地工事の接地抵抗値は「電気設備技術基準の解釈」で許容されている最高限度の 1/3 に維持されている。 (イ) 変圧器の高圧側の電路と低圧側の電路との混触時に低圧電路の対地電圧が 150 V を超えた場合に,0.8 秒で高圧電路を自動的に遮断する装置が設けられている。 〔小問(a)〕 変圧器の低圧側に施された B 種接地工事の接地抵抗値[Ω]の値として,最も近いのは次のうちどれか。

    • 1.10
    • 2.20
    • 3.30
    • 4.40
    • 5.50

    正解:4.40

    解説:B 種接地工事の接地抵抗値の上限は、高圧側の1 線地絡電流 I₁ を用いて三段階に定められている。原則は150/I₁ Ω、混触時に低圧電路の対地電圧が150 V を超えた場合に「1 秒を超え2 秒以内」に自動遮断できれば300/I₁ Ω、「1 秒以内」に遮断できれば600/I₁ Ωである。本問の遮断時間は0.8 秒なので1 秒以内に当たり、最高限度は600/5=120 Ω。実際にはその1/3 に維持されているという条件なので 120/3=40 Ω。答(4)。二段階の計算を求められている点が要点で、遮断時間の区分を1 秒超と読み違えると300/5=60、その1/3 で20 Ωとなって(2)に落ちる。また最高限度をそのまま答にすると120 Ωで選択肢に無く、1/3 を掛け忘れたことに気付ける。この40 Ωという値は小問(b)でそのまま使う。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 法規 問13(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  170. 問170.変圧器によって高圧電路に結合されている低圧電路に施設された使用電圧 100 V の金属製外箱を有する空調機がある。この変圧器の B 種接地抵抗値及びその低圧電路に施設された空調機の金属製外箱の D 種接地抵抗値に関して,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,次の条件によるものとする。 (ア) 変圧器の高圧側の電路の 1 線地絡電流は 5 A で,B 種接地工事の接地抵抗値は「電気設備技術基準の解釈」で許容されている最高限度の 1/3 に維持されている。 (イ) 変圧器の高圧側の電路と低圧側の電路との混触時に低圧電路の対地電圧が 150 V を超えた場合に,0.8 秒で高圧電路を自動的に遮断する装置が設けられている。 〔小問(b)〕 空調機に地絡事故が発生した場合,空調機の金属製外箱に触れた人体に流れる電流を 10 mA 以下としたい。このための空調機の金属製外箱に施す D 種接地工事の接地抵抗値[Ω]の上限値として,最も近いのは次のうちどれか。 ただし,人体の電気抵抗値は 6 000 Ωとする。

    • 1.10
    • 2.15
    • 3.20
    • 4.30
    • 5.60

    正解:5.60

    解説:空調機の内部で地絡が起きると、電源→D 種接地抵抗 R_D→大地→B 種接地抵抗 R_B→変圧器という経路で地絡電流が流れる。二つの接地抵抗の直列回路に対地電圧100 V が掛かるので、外箱の対地電位は分圧で V_D=100×R_D/(R_D+R_B) となる。この電位に人体(6 000 Ω)が触れるから、人体電流は I=V_D/6 000。これを10 mA以下にするには V_D≦0.01×6 000=60 V であればよい。小問(a)より R_B=40 Ωなので、100R_D/(R_D+40)≦60 を解いて 100R_D≦60R_D+2 400、40R_D≦2 400、R_D≦60 Ω。答(5)。要点は、危険を決めるのが地絡電流そのものではなく外箱の対地電位だという点である。R_D を小さくするほど分圧で外箱の電位が下がり、人体に掛かる電圧が下がって安全になる。なお人体抵抗6 000 Ωは R_D に比べてはるかに大きいので、人体が並列に入っても分圧の関係はほとんど変わらず、上の近似で差し支えない。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度上期 法規 問13(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  171. 問171.「電気事業法」に基づく,一般用電気工作物に該当するものは次のうちどれか。 なお,(1)~(5)の電気工作物は,その受電のための電線路以外の電線路により,その構内以外の場所にある電気工作物と電気的に接続されていないものとする。

    • 1.受電電圧 6.6 kV,受電電力 60 kW の店舗の電気工作物
    • 2.受電電圧 200 V,受電電力 30 kW で,別に発電電圧 200 V,出力 15 kW の内燃力による非常用予備発電装置を有する病院の電気工作物
    • 3.受電電圧 6.6 kV,受電電力 45 kW の事務所の電気工作物
    • 4.受電電圧 200 V,受電電力 30 kW で,別に発電電圧 100 V,出力 7 kW の太陽電池発電設備と,発電電圧 100 V,出力 15 kW の風力発電設備を有する公民館の電気工作物
    • 5.受電電圧 200 V,受電電力 35 kW で,別に発電電圧 100 V,出力 5 kW の太陽電池発電設備を有する事務所の電気工作物

    正解:5.受電電圧 200 V,受電電力 35 kW で,別に発電電圧 100 V,出力 5 kW の太陽電池発電設備を有する事務所の電気工作物

    解説:一般用電気工作物の条件は二つある。低圧(600 V以下)で受電していること,そして同じ構内に置く発電設備が「小規模発電設備」だけであり,しかもそれが小規模事業用電気工作物に当たらないことである。この観点で順に見る。(1)と(3)は受電電圧が6.6 kV=高圧なので,受電電力の大小にかかわらず自家用電気工作物になる。(2)は低圧受電だが,内燃力発電設備が小規模発電設備といえるのは10 kW未満のときで,15 kWはこれを超えるため自家用になる。(4)も低圧受電で,太陽電池7 kW・風力15 kWはどちらも小規模発電設備の範囲(太陽電池50 kW未満・風力20 kW未満)に入るものの,風力発電設備は出力にかかわらず小規模事業用電気工作物に区分されるため,一般用電気工作物にはならない。残る(5)は低圧受電で,太陽電池5 kWは10 kW未満なので小規模事業用電気工作物にも当たらず,一般用電気工作物である。答(5)。令和5年3月の改正で太陽電池10 kW以上50 kW未満と風力20 kW未満が「小規模事業用電気工作物」という区分に切り出された点が,この問題の分かれ目になっている。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 法規 問1
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  172. 問172.「電気工事士法」においては,電気工事の作業内容に応じて必要な資格を定めているが,作業者の資格とその電気工事の作業に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。

    • 1.第一種電気工事士は,自家用電気工作物であって最大電力 250 kW の需要設備の電気工事の作業に従事できる。
    • 2.第二種電気工事士は,一般用電気工作物に設置される出力 3 kW の太陽電池発電設備の設置のための電気工事の作業に従事できる。
    • 3.第一種電気工事士は,最大電力 250 kW の自家用電気工作物に設置される出力 50 kW の非常用予備発電装置の発電機に係る電気工事の作業に従事できる。
    • 4.第二種電気工事士は,一般用電気工作物に設置されるネオン用分電盤の電気工事の作業に従事できる。
    • 5.認定電気工事従事者は,自家用電気工作物であって最大電力 250 kW の需要設備のうち 200 V の電動機の接地工事の作業に従事できる。

    正解:3.第一種電気工事士は,最大電力 250 kW の自家用電気工作物に設置される出力 50 kW の非常用予備発電装置の発電機に係る電気工事の作業に従事できる。

    解説:不適切なのは(3)である。自家用電気工作物に係る「非常用予備発電装置工事」とネオン工事は特種電気工事に指定されており,これらに従事するには第一種電気工事士免状ではなく,経済産業大臣の認定を受けた特種電気工事資格者認定証が必要になる。第一種電気工事士だからといって自動的に従事できるわけではない。他は適切である。(1)の第一種電気工事士は最大電力500 kW未満の自家用電気工作物の電気工事に従事でき,250 kWはその範囲内である。(2)は一般用電気工作物なので第二種電気工事士の担当範囲。(4)は「ネオン工事」という語に引かれやすいが,特種電気工事になるのは自家用電気工作物に係るネオン工事であり,一般用電気工作物のネオン用分電盤は第二種電気工事士で差し支えない。(5)の認定電気工事従事者は,自家用電気工作物のうち600 V以下で使用する設備の電気工事(簡易電気工事)に従事できるので,200 Vの電動機の接地工事は範囲内である。答(3)。「自家用か一般用か」「低圧部分か否か」「特種か簡易か」の三つの軸で切り分けるのがこの分野の要点になる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 法規 問2
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  173. 問173.次の文章は,「電気設備技術基準」に関する記述である。 電路は,大地から (ア) しなければならない。ただし,構造上やむを得ない場合であって通常予見される使用形態を考慮し危険のおそれがない場合,又は (イ) による高電圧の侵入等の異常が発生した際の危険を回避するための (ウ) その他の保安上必要な措置を講ずる場合は,この限りでない。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)離隔 (イ)事故 (ウ)遮断
    • 2.(ア)離隔 (イ)短絡 (ウ)遮断
    • 3.(ア)絶縁 (イ)混触 (ウ)接地
    • 4.(ア)絶縁 (イ)短絡 (ウ)離隔
    • 5.(ア)遮断 (イ)混触 (ウ)接地

    正解:3.(ア)絶縁 (イ)混触 (ウ)接地

    解説:これは電気設備技術基準(省令)第5条第1項の条文で,「電路は、大地から絶縁しなければならない。ただし、構造上やむを得ない場合であって通常予見される使用形態を考慮し危険のおそれがない場合、又は混触による高電圧の侵入等の異常が発生した際の危険を回避するための接地その他の保安上必要な措置を講ずる場合は、この限りでない。」とある。電路と大地の関係を定める大原則なので(ア)は「絶縁」であり,「離隔」や「遮断」ではない。ここで(1)(2)(5)が落ちる。ただし書の後半は,高圧側と低圧側が触れ合う「混触」で高電圧が低圧側に侵入する事故を想定し,その危険を逃がすために「接地」を施す場合を例外にしたものである。B種接地工事がまさにこれに当たり,接地は絶縁の原則の例外として位置づけられている。よって(イ)=混触,(ウ)=接地となり(4)も消えて(3)が残る。答(3)。「絶縁が原則,接地は例外」という条文の骨格を押さえておくと確実に選べる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 法規 問3
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  174. 問174.公称電圧 6 600 V の三相 3 線式中性点非接地方式の架空配電線路(電線はケーブル以外を使用)があり,そのこう長は 20 km である。この配電線路に接続される柱上変圧器の低圧電路側に施設される B 種接地工事の接地抵抗値[Ω]の上限として,「電気設備技術基準の解釈」に基づき,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,高圧電路と低圧電路の混触により低圧電路の対地電圧が 150 V を超えた場合に,1 秒以内に自動的に高圧電路を遮断する装置を施設しているものとする。 なお,高圧配電線路の 1 線地絡電流 I₁[A]は,次式によって求めるものとする。 I₁ = 1 + (V/3 × L − 100)/150 [A] V は,配電線路の公称電圧を 1.1 で除した電圧[kV] L は,同一母線に接続される架空配電線路の電線延長[km]

    • 1.75
    • 2.150
    • 3.225
    • 4.300
    • 5.600

    正解:4.300

    解説:順に代入していく。V は公称電圧を1.1 で割った値なので V=6.6/1.1=6 kV。L は「電線延長」であり,こう長そのものではなく電線の総延長を指すから,三相3 線式のこう長20 km では L=20×3=60 km となる。これを式に入れて I₁=1+(6/3×60−100)/150=1+(120−100)/150=1.13 A。1 線地絡電流は小数点以下を切り上げるので I₁=2 A である。B 種接地工事の接地抵抗値の上限は,原則が150/I₁ Ωで,混触時に低圧電路の対地電圧が150 V を超えた場合の自動遮断が「1 秒を超え2 秒以内」なら300/I₁ Ω,「1 秒以内」なら600/I₁ Ωまで緩和される。本問は1 秒以内なので上限は600/2=300 Ω。答(4)。誤りやすい点は二つで,一つは L にこう長20 km をそのまま入れてしまうこと(この場合 I₁=1 A となり600 Ωで(5)を選ぶ),もう一つは緩和の段階を取り違えて300/I₁=150 Ωとし(2)を選ぶことである。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 法規 問4
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  175. 問175.次の文章は,「電気設備技術基準」における,電気機械器具等からの電磁誘導作用による影響の防止に関する記述の一部である。 変電所又は開閉所は,通常の使用状態において,当該施設からの電磁誘導作用により (ア) の (イ) に影響を及ぼすおそれがないよう,当該施設の付近において, (ア) によって占められる空間に相当する空間の (ウ) の平均値が,商用周波数において (エ) 以下になるように施設しなければならない。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)通信設備 (イ)機能 (ウ)磁界の強さ (エ)200 A/m
    • 2.(ア)人 (イ)健康 (ウ)磁界の強さ (エ)100 A/m
    • 3.(ア)無線設備 (イ)機能 (ウ)磁界の強さ (エ)100 A/m
    • 4.(ア)通信設備 (イ)機能 (ウ)磁束密度 (エ)200 μT
    • 5.(ア)人 (イ)健康 (ウ)磁束密度 (エ)200 μT

    正解:5.(ア)人 (イ)健康 (ウ)磁束密度 (エ)200 μT

    解説:電気設備技術基準(省令)第27条の2第2項の条文で,「変電所又は開閉所は、通常の使用状態において、当該施設からの電磁誘導作用により人の健康に影響を及ぼすおそれがないよう、当該施設の付近において、人によって占められる空間に相当する空間の磁束密度の平均値が、商用周波数において二百マイクロテスラ以下になるように施設しなければならない。」とある。この条は通信設備への障害ではなく,人体の健康を守るために設けられた規定である点が要で,(ア)=人,(イ)=健康となり(1)(3)(4)が落ちる。残る(2)と(5)の差は評価量と数値で,条文が採っているのは「磁束密度」で単位はテスラ,限度は200 μTである。ICNIRP(国際非電離放射線防護委員会)のガイドラインを踏まえた値で,商用周波数の磁界に対する一般公衆の参考レベルに相当する。よって(5)。答(5)。同じ第27条の2の第1項は変圧器や開閉器などの電気機械器具について同じ200 μTの制限を定めており,電界ではなく磁界の話であること,単位がA/mではなくμTであることをまとめて押さえておくとよい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 法規 問5
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  176. 問176.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく地中電線と他の地中電線等との接近又は交差に関する記述である。 高圧地中電線と特別高圧地中電線とが接近又は交差する場合において,次に該当する場合,地中電線相互の離隔距離を 0 m 以上で施設することができるとされているが,その条件として不適切なものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.それぞれの地中電線が自消性のある難燃性の被覆を有する場合
    • 2.それぞれの地中電線が堅ろうな自消性のある難燃性の管に収められる場合
    • 3.いずれかの地中電線が不燃性の被覆を有する場合
    • 4.地中電線相互の間に危険を表示する埋設標識を設ける場合
    • 5.いずれかの地中電線が堅ろうな不燃性の管に収められる場合

    正解:4.地中電線相互の間に危険を表示する埋設標識を設ける場合

    解説:不適切なのは(4)である。地中電線どうしを接触させてよいのは,一方の事故による火災や損傷がもう一方に及ばないことが構造的に担保される場合に限られる。解釈が認めているのは,(ア)それぞれの地中電線が不燃性の被覆を有するか堅ろうな不燃性の管に収められている場合,(イ)いずれかの地中電線が不燃性の被覆を有するか堅ろうな不燃性の管に収められている場合,(ウ)それぞれの地中電線が自消性のある難燃性の被覆を有するか堅ろうな自消性のある難燃性の管に収められている場合,そして(エ)地中電線相互の間に堅ろうな耐火性の隔壁を設ける場合である。埋設標識は掘削工事による損傷を防ぐための表示であって,電線相互の延焼や損傷の波及を防ぐ機能はまったく持たないため,離隔距離を0 mにする根拠にはならない。他の(1)(2)は上記(ウ)に,(3)(5)は上記(イ)に該当し,いずれも適切である。答(4)。「不燃性なら片方だけでよいが,自消性のある難燃性ならそれぞれに必要」という要求水準の差も併せて覚えておきたい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 法規 問6
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  177. 問177.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」における再閉路時の事故防止に関する記述である。 高圧又は特別高圧の電力系統に分散型電源を連系する場合(スポットネットワーク受電方式で連系する場合を除く。)は,再閉路時の事故防止のために,分散型電源を連系する変電所の引出口に (ア) を施設すること。ただし,次のいずれかに該当する場合は,この限りでない。 a)逆潮流がない場合であって,電力系統との連系に係る保護リレー,計器用変流器,計器用変圧器,遮断器及び制御用電源配線が,相互予備となるように2 系列化されているとき。ただし,次のいずれかにより簡素化を図ることができる。 ① 2 系列の保護リレーのうちの1 系列は, (イ) (2 相に設置するものに限る。)のみとすることができる。 ② 計器用変流器は, (イ) を計器用変流器の末端に配置する場合,1 系列目と2 系列目を兼用できる。 ③ 計器用変圧器は,不足電圧リレーを計器用変圧器の末端に配置する場合,1 系列目と2 系列目を兼用できる。 b)高圧の電力系統に分散型電源を連系する場合であって,次のいずれかに適合するとき ① 分散型電源を連系している配電用変電所の遮断器が発する遮断信号を,電力保安通信線又は電気通信事業者の専用回線で伝送し,分散型電源を解列することのできる転送遮断装置及び能動的方式の (ウ) を設置し,かつ,それぞれが別の遮断器により連系を遮断できること。 ② 2 方式以上の (ウ) (能動的方式を1 方式以上含むもの。)を設置し,かつ,それぞれが別の遮断器により連系を遮断できること。 ③ 能動的方式の (ウ) 及び整定値が分散型電源の運転中における配電線の最低負荷より小さい (エ) を設置し,かつ,それぞれが別の遮断器により連系を遮断できること。 ④ 分散型電源設置者が専用線で連系する場合であって,連系している系統の自動再閉路を実施しないとき 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)不足電圧リレー (イ)周波数低下リレー (ウ)単独運転検出装置 (エ)不足電力リレー
    • 2.(ア)不足電圧リレー (イ)不足電力リレー (ウ)線路無電圧確認装置 (エ)逆電力リレー
    • 3.(ア)線路無電圧確認装置 (イ)不足電力リレー (ウ)単独運転検出装置 (エ)逆電力リレー
    • 4.(ア)線路無電圧確認装置 (イ)周波数低下リレー (ウ)単独運転検出装置 (エ)不足電力リレー
    • 5.(ア)不足電圧リレー (イ)周波数低下リレー (ウ)線路無電圧確認装置 (エ)逆電力リレー

    正解:3.(ア)線路無電圧確認装置 (イ)不足電力リレー (ウ)単独運転検出装置 (エ)逆電力リレー

    解説:(ア)は,再閉路の直前に線路が本当に無電圧になっていることを変電所の引出口で確かめる装置なので「線路無電圧確認装置」である。分散型電源が系統から切り離されずに残っていると,再閉路の瞬間に位相の合わない電圧どうしがぶつかって機器を壊すため,この確認が要る。ここで(1)(2)(5)が落ちる。残る(3)と(4)の差は(イ)と(エ)にある。(イ)は,逆潮流がない場合に2 系列のうち1 系列を簡素化できる保護リレーで,逆潮流がない運用では「電力が逆向きに流れていない=供給が続いている」ことを電力の不足で捉えるため「不足電力リレー」が使われる。周波数低下リレーではない。(ウ)は,能動的方式・受動的方式といった言い方をすることから「単独運転検出装置」と決まる。(エ)は,配電線の最低負荷より小さい整定値を持たせる点から,逆方向の電力を検出する「逆電力リレー」である。よって(3)。答(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 法規 問7
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  178. 問178.次の文章は,「電気設備技術基準」及び「電気設備技術基準の解釈」に基づく移動電線の施設に関する記述である。 a)移動電線を電気機械器具と接続する場合は,接続不良による感電又は (ア) のおそれがないように施設しなければならない。 b)高圧の移動電線に電気を供給する電路には, (イ) が生じた場合に,当該高圧の移動電線を保護できるよう, (イ) 遮断器を施設しなければならない。 c)高圧の移動電線と電気機械器具とは (ウ) その他の方法により堅ろうに接続すること。 d)特別高圧の移動電線は,充電部分に人が触れた場合に人に危険を及ぼすおそれがない電気集じん応用装置に附属するものを (エ) に施設する場合を除き,施設しないこと。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)火災 (イ)地絡 (ウ)差込み接続器使用 (エ)屋内
    • 2.(ア)断線 (イ)過電流 (ウ)ボルト締め (エ)屋外
    • 3.(ア)断線 (イ)地絡 (ウ)差込み接続器使用 (エ)屋外
    • 4.(ア)火災 (イ)過電流 (ウ)ボルト締め (エ)屋内
    • 5.(ア)断線 (イ)過電流 (ウ)差込み接続器使用 (エ)屋外

    正解:4.(ア)火災 (イ)過電流 (ウ)ボルト締め (エ)屋内

    解説:a)は電気設備技術基準(省令)第56条第2項で,「接続不良による感電又は火災のおそれがないように施設しなければならない」とある。接続不良で怖いのは接触抵抗の増大による発熱・発火なので(ア)=火災であり,(2)(3)(5)が落ちる。b)は同省令第66条第1項で,「高圧の移動電線又は接触電線に電気を供給する電路には、過電流が生じた場合に、当該高圧の移動電線又は接触電線を保護できるよう、過電流遮断器を施設しなければならない」とある。空白が「が生じた場合」と「遮断器」の両方に入るので(イ)=過電流となり,ここで(1)も消えて(4)が残る。c)の高圧の移動電線と電気機械器具の接続は,抜け落ちや接触不良を許さないため「ボルト締め」その他の方法で堅ろうに行う。差込み接続器は低圧の移動電線用である。d)の特別高圧の移動電線は原則として施設できず,例外は電気集じん応用装置に附属するものを「屋内」に施設する場合に限られる。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 法規 問8
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  179. 問179.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」における電動機の過負荷保護装置の施設に関する記述である。 屋内に施設する電動機には,電動機が焼損するおそれがある過電流を生じた場合に (ア) これを阻止し,又はこれを警報する装置を設けること。ただし,次のいずれかに該当する場合はこの限りでない。 a)電動機を運転中,常時, (イ) が監視できる位置に施設する場合 b)電動機の構造上又は負荷の性質上,その電動機の巻線に当該電動機を焼損する過電流を生じるおそれがない場合 c)電動機が単相のものであって,その電源側電路に施設する (ウ) 遮断器の定格電流が 15 A( (エ) 遮断器にあっては,20 A)以下の場合 d)電動機の出力が (オ) kW 以下の場合 上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)自動的に (イ)取扱者 (ウ)配線用 (エ)過電流 (オ)0.2
    • 2.(ア)遅滞なく (イ)取扱者 (ウ)配線用 (エ)過電流 (オ)2
    • 3.(ア)自動的に (イ)取扱者 (ウ)過電流 (エ)配線用 (オ)0.2
    • 4.(ア)遅滞なく (イ)管理者 (ウ)配線用 (エ)過電流 (オ)2
    • 5.(ア)自動的に (イ)管理者 (ウ)過電流 (エ)配線用 (オ)2

    正解:3.(ア)自動的に (イ)取扱者 (ウ)過電流 (エ)配線用 (オ)0.2

    解説:保護装置は人の操作を待たずに働かなければ意味がないので(ア)=「自動的に」であり,(2)(4)が落ちる。ただし書a)は,装置がなくても人が見ていれば異常に気付けるという趣旨なので,主語は現場でその電動機を扱う「取扱者」である。「管理者」ではないので(5)も消える。残る(1)と(3)の差は(ウ)(エ)(オ)にある。c)は,遮断器一般の定格電流の上限を15 Aとしたうえで,配線用遮断器の場合だけ20 Aまで認めるという書き方になっているので,前が「過電流」遮断器,括弧内が「配線用」遮断器の順になる。(1)はこれが逆で,「配線用遮断器の定格電流が15 A(過電流遮断器にあっては20 A)」と読めてしまい,一般と例外の関係が崩れる。(オ)は0.2 kWで,これは家庭用の小型電動機程度の出力である。よって(3)。答(3)。2 kWとする(2)(4)(5)は,適用除外の範囲が広くなりすぎる点からも見当が付く。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 法規 問9
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  180. 問180.次の文章は,計器用変成器の変流器に関する記述である。その記述内容として誤っているものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.変流器は,一次電流から生じる磁束によって二次電流を発生させる計器用変成器である。
    • 2.変流器は,二次側に開閉器やヒューズを設置してはいけない。
    • 3.変流器は,通電中に二次側が開放されると変流器に異常電圧が発生し,絶縁が破壊される危険性がある。
    • 4.変流器の通電中に,電流計をやむを得ず交換する場合は,二次側端子を短絡して交換し,その後に短絡を外す。
    • 5.変流器は,一次電流が一定でも二次側の抵抗値により変流比は変化するので,電流計の選択には注意が必要になる。

    正解:5.変流器は,一次電流が一定でも二次側の抵抗値により変流比は変化するので,電流計の選択には注意が必要になる。

    解説:誤りは(5)である。変流器は定格負担の範囲内で使う限り,二次側につながる機器の抵抗(負担)が多少変わっても変流比はほぼ一定に保たれるよう設計されている。だからこそ電流計や保護リレーを取り替えても指示値が変わらず,計測器として使える。負担が定格を大きく超えると鉄心が飽和して誤差が増すが,それは「変流比が負担で変化するから電流計の選択に注意が必要」という一般論とは別の話であり,記述としては誤りである。他は正しい。(1)は変流器の原理そのもの。(2)(3)(4)は互いに関係していて,通電中に二次側が開放されると一次電流のすべてが励磁電流として働いて鉄心が深く飽和し,二次巻線に高い尖頭電圧が現れて絶縁が破壊されるおそれがある。だから二次回路には開放につながる開閉器やヒューズを入れてはならず,電流計をやむを得ず交換するときは先に二次側端子を短絡し,交換後に短絡を外すという手順を踏む。答(5)。「短絡は可,開放は厳禁」が変流器の鉄則で,計器用変圧器とは正反対である。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 法規 問10
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  181. 問181.最大使用水量 15 m³/s,有効落差 20 m の流込式水力発電所がある。 この発電所が利用している河川の流量 Q が図のような年間流況曲線(日数 d が 100 日以上の部分は,Q=−0.05d+25[m³/s]で表される。)であるとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。ただし,水車及び発電機の効率はそれぞれ 90 %及び 95 %で,流量によって変化しないものとする。 〔小問(a)〕 この発電所で年間に溢水が発生する日数の合計として,最も近いのは次のうちどれか。 ただし,溢水とは河川流量を発電に利用しないで無効に放流することをいう。問181の図

    • 1.180
    • 2.190
    • 3.200
    • 4.210
    • 5.220

    正解:3.200

    解説:溢水は,河川の流量が発電所の最大使用水量を上回り,使い切れない分を無効に放流するときに起こる。したがって Q が15 m³/s を超えている日数を数えればよい。日数100 日以上の範囲では Q=−0.05d+25 なので,Q>15 となる条件は −0.05d+25>15,すなわち 0.05d<10 より d<200 である。日数100 日未満の範囲は流況曲線がさらに上にあり,流量はいずれも20 m³/s を超えているので当然15 m³/s を上回っている。よって d=0 から200 までのすべての日で溢水が発生し,合計は200 日となる。答(3)。境界の d=200 では Q=15 m³/s とちょうど最大使用水量に等しく,全量を発電に使えるので溢水しない。流況曲線は「その流量以上の日が何日あるか」を横軸に取ったグラフなので,Q=15 と交わる日数がそのまま溢水日数になる,と読み替えると速い。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 法規 問11(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  182. 問182.最大使用水量 15 m³/s,有効落差 20 m の流込式水力発電所がある。 この発電所が利用している河川の流量 Q が図のような年間流況曲線(日数 d が 100 日以上の部分は,Q=−0.05d+25[m³/s]で表される。)であるとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。ただし,水車及び発電機の効率はそれぞれ 90 %及び 95 %で,流量によって変化しないものとする。 〔小問(b)〕 この発電所の年間可能発電電力量[GW·h]の値として,最も近いのは次のうちどれか。問182の図

    • 1.19.3
    • 2.20.3
    • 3.21.4
    • 4.22.0
    • 5.22.5

    正解:1.19.3

    解説:出力は P=9.8QHη_tη_g で,H=20 m,η_t=0.90,η_g=0.95 だから P=9.8×20×0.90×0.95×Q≒167.6Q[kW]となる。年間を二つに分けて計算する。小問(a)より d=0〜200 日は流量が最大使用水量を上回っているので使用水量は15 m³/s に張り付き,出力は167.6×15≒2 514 kW で一定。この期間の電力量は 2 514×200×24≒1.207×10⁷ kW·h である。d=200〜365 日は河川流量をそのまま使うので Q=−0.05d+25 に従って直線的に減り,d=200 で15 m³/s,d=365 で6.75 m³/s。直線なので平均は(15+6.75)/2=10.875 m³/s であり,平均出力は167.6×10.875≒1 823 kW,日数は165 日だから電力量は 1 823×165×24≒7.22×10⁶ kW·h。両者を足して 1.207×10⁷+0.722×10⁷=1.929×10⁷ kW·h=19.3 GW·h。答(1)。落とし穴は,前半でも河川流量をそのまま積分してしまうことで,使えるのは最大使用水量までである点を忘れると値が大きくなり(3)〜(5)に寄ってしまう。また9.8 の係数や効率の掛け忘れ,日数から時間への24 倍も確認したい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 法規 問11(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  183. 問183.図は三相 3 線式高圧電路に変圧器で結合された変圧器低圧側電路を示したものである。低圧側電路の一端子には B 種接地工事が施されている。この電路の一相当たりの対地静電容量を C とし接地抵抗を R_B とする。 低圧側電路の線間電圧 200 V,周波数 50 Hz,対地静電容量 C は 0.1 μF として,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし, (ア) 変圧器の高圧電路の 1 線地絡電流は 5 A とする。 (イ) 高圧側電路と低圧側電路との混触時に低圧電路の対地電圧が 150 V を超えた場合は 1.3 秒で自動的に高圧電路を遮断する装置が設けられているものとする。 〔小問(a)〕 変圧器に施された,接地抵抗 R_B の抵抗値について「電気設備技術基準の解釈」で許容されている上限の抵抗値[Ω]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問183の図

    • 1.20
    • 2.30
    • 3.40
    • 4.60
    • 5.100

    正解:4.60

    解説:B 種接地工事の接地抵抗値の上限は,高圧側の1 線地絡電流 I₁ を用いて三段階に定められている。原則は150/I₁ Ω,混触時に低圧電路の対地電圧が150 V を超えた場合に「1 秒を超え2 秒以内」に自動的に高圧電路を遮断する装置があれば300/I₁ Ω,「1 秒以内」に遮断できれば600/I₁ Ωである。本問の遮断時間は1.3 秒なので,1 秒は超えるが2 秒以内であり,適用されるのは300/I₁ Ωの区分になる。I₁=5 A だから上限は300/5=60 Ω。答(4)。1.3 秒を「1 秒以内」と読み違えると600/5=120 Ωとなり選択肢に無いので気付けるが,原則の150/5=30 Ωを選んで(2)に落ちる誤りは起こりやすい。遮断装置が速いほど混触時に低圧側が高電圧にさらされる時間が短くなるため,接地抵抗を大きくしてよい,という緩和の向きを押さえておくとよい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 法規 問12(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  184. 問184.図は三相 3 線式高圧電路に変圧器で結合された変圧器低圧側電路を示したものである。低圧側電路の一端子には B 種接地工事が施されている。この電路の一相当たりの対地静電容量を C とし接地抵抗を R_B とする。 低圧側電路の線間電圧 200 V,周波数 50 Hz,対地静電容量 C は 0.1 μF として,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし, (ア) 変圧器の高圧電路の 1 線地絡電流は 5 A とする。 (イ) 高圧側電路と低圧側電路との混触時に低圧電路の対地電圧が 150 V を超えた場合は 1.3 秒で自動的に高圧電路を遮断する装置が設けられているものとする。 〔小問(b)〕 接地抵抗 R_B の抵抗値を 10 Ωとしたときに,R_B に常時流れる電流 I_B の値[mA]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 ただし,記載以外のインピーダンスは無視するものとする。問184の図

    • 1.11
    • 2.19
    • 3.33
    • 4.65
    • 5.192

    正解:1.11

    解説:B 種接地を施した線は大地とほぼ同電位になるので,その線につながる対地静電容量には電圧が掛からず電流は流れない。電流を流すのは残り2 線の対地静電容量で,どちらも接地点に対して線間電圧200 V が掛かっている。1 線分の充電電流の大きさは I=2πfCV=2π×50×0.1×10⁻⁶×200≒6.28×10⁻³ A=6.28 mA。ここで大切なのは2 本のベクトル合成である。図の低圧側は変圧器の巻線が三角形に描かれており,その1 頂点を接地しているので,残り2 線の対地電圧は大きさが等しく位相差は120°ではなく60°になる。よって合成電流は I_B=2×6.28×cos(60°/2)=2×6.28×0.866≒10.9 mA。答(1)。位相差を120°と思い込むと合成が6.28 mA となって答が半分近くになり,逆に単純に2 倍して12.6 mA としても値がずれる。なお R_B=10 Ωでの電圧降下は10×0.0109≒0.11 V と無視できる大きさで,接地点をほぼ大地電位とみなした前提と矛盾しない。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 法規 問12(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  185. 問185.受電電圧 6 kV,契約電力 500 kW の自家用電気工作物の受電設備がある。「電気設備の技術基準の解釈」に基づき,周波数 50 Hz の交流電源を使用して受電設備の高圧電路の絶縁耐力試験を行うとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,高圧電路の最大使用電圧は 6 900 V とし,3 線一括した高圧電路と大地との間の静電容量は 0.2 μF とする。 〔小問(a)〕 絶縁耐力試験における対地充電電流[A]の値として,最も近いのは次のうちどれか。

    • 1.0.32
    • 2.0.43
    • 3.0.54
    • 4.0.65
    • 5.0.71

    正解:4.0.65

    解説:まず試験電圧を決める。最大使用電圧が7 000 V 以下の交流電路では,絶縁耐力試験の試験電圧は最大使用電圧の1.5 倍と定められているので,6 900×1.5=10 350 V である。次にこの電圧を静電容量に加えたときの充電電流を求める。I=2πfCV=2π×50×0.2×10⁻⁶×10 350=6.283×10⁻⁵×10 350≒0.65 A。答(4)。最大使用電圧6 900 V をそのまま使うと0.43 A となり(2)を選ぶことになるので,試験電圧に換算する手順を必ず入れること。1.5 倍という倍率は最大使用電圧7 000 V 以下の場合の値で,7 000 V を超え15 000 V 以下の中性点接地式電路では0.92 倍,7 000 V を超えるその他の電路では1.25 倍(最低10 500 V)と変わるので,電圧区分とセットで覚える必要がある。なお試験電圧は連続10 分間加えることとされている。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 法規 問13(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  186. 問186.受電電圧 6 kV,契約電力 500 kW の自家用電気工作物の受電設備がある。「電気設備の技術基準の解釈」に基づき,周波数 50 Hz の交流電源を使用して受電設備の高圧電路の絶縁耐力試験を行うとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,高圧電路の最大使用電圧は 6 900 V とし,3 線一括した高圧電路と大地との間の静電容量は 0.2 μF とする。 〔小問(b)〕 この試験に使用する試験装置に必要な容量[kV·A]の値として,最も近いのは次のうちどれか。

    • 1.3
    • 2.5
    • 3.7
    • 4.9
    • 5.11

    正解:3.7

    解説:試験装置に必要な容量は,試験電圧と充電電流の積で求まる皮相電力である。小問(a)より試験電圧は10 350 V,充電電流は0.65 A だから,P=10 350×0.65≒6.73×10³ V·A=6.7 kV·A となり,最も近いのは7 kV·A。答(3)。ここで注意したいのは,負荷が純粋な静電容量なので有効電力はほとんど発生せず,装置に求められるのは無効電力を供給できるだけの容量だという点である。したがって力率を掛けて小さく見積もってはならない。式をまとめると P=2πfCV² と書けるので,試験電圧の2 乗に比例して容量が急に増えることも読み取れる。実務では容量を抑えるために,試験回路と並列に補償リアクトルを入れて充電電流を打ち消す方法が使われる。最大使用電圧6 900 V をそのまま使うと6 900×0.43≒3.0 kV·A となって(1)に落ちるので,(a)と同じく試験電圧への換算を忘れないこと。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和6年度下期 法規 問13(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  187. 問187.次の文章は,電気の需給状況が悪化した場合における電気事業法に基づく対応に関する記述である。 電力広域的運営推進機関(OCCTO)は,会員である小売電気事業者,一般送配電事業者,配電事業者又は特定送配電事業者の電気の需給の状況が悪化し,又は悪化するおそれがある場合において,必要と認めるときは,当該電気の需給の状況を改善するために,電力広域的運営推進機関の (ア) で定めるところにより, (イ) に対し,相互に電気の供給をすることや電気工作物を共用することなどの措置を取るように指示することができる。 また,経済産業大臣は,災害等により電気の安定供給の確保に支障が生じたり,生じるおそれがある場合において,公共の利益を確保するために特に必要があり,かつ適切であると認めるときは (ウ) に対し,電気の供給を他のエリアに行うことなど電気の安定供給の確保を図るために必要な措置をとることを命ずることができる。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして,適切なものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)保安規程 (イ)会員 (ウ)電気事業者
    • 2.(ア)保安規程 (イ)事業者 (ウ)一般送配電事業者
    • 3.(ア)送配電等業務指針 (イ)特定事業者 (ウ)特定自家用電気工作物設置者
    • 4.(ア)業務規程 (イ)事業者 (ウ)特定自家用電気工作物設置者
    • 5.(ア)業務規程 (イ)会員 (ウ)電気事業者

    正解:5.(ア)業務規程 (イ)会員 (ウ)電気事業者

    解説:(ア)(イ)は電気事業法第28条の44第1項で、推進機関は会員の需給状況が悪化するおそれがある場合に、業務規程で定めるところにより会員に対し相互に電気を供給することや電気工作物を共用することを指示できる。(1)(2)の「保安規程」は第42条の保安のための規程で別制度、(3)の「送配電等業務指針」は第28条の40第1項第3号の別概念。(イ)は条文どおり「会員」で、(2)(4)の「事業者」、(3)の「特定事業者」は当たらない。(ウ)は第31条第1項の供給命令で相手方は「電気事業者」。紛らわしいのは同条第2項で、こちらは特定自家用電気工作物設置者に対する「勧告」であり命令ではないから(3)(4)は落ちる。(2)の「一般送配電事業者」も条文と異なる。よって(5)。

    根拠: 電気事業法 第28条の44 (出典: e-Gov法令検索)

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 法規 問1
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  188. 問188.受電電圧6.6 kV の自家用電気工作物を設置する事業場における次の事例のうち,電気関係報告規則に基づいて,設置者が所轄産業保安監督部長に対し報告すべき事故に該当しないものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.電圧100 V の屋内配線が過負荷により高熱となり,電気火災が発生して建物が半焼した。
    • 2.落雷により高圧負荷開閉器が焼損し,一般送配電事業者に供給支障事故を発生させた。
    • 3.高圧の断路器を誤って操作した電気工事作業者が,発生したアーク熱により火傷を負い,病院に入院した。
    • 4.高圧の受電用真空遮断器が誤操作により損傷し,操作不能になった。
    • 5.構内第1 号柱が折損して構外に隣接する需要家の建物を損傷させた。

    正解:4.高圧の受電用真空遮断器が誤操作により損傷し,操作不能になった。

    解説:電気関係報告規則第3条第1項の表に順に当てはめる。(1)は屋内配線の過熱による電気火災で建物が半焼しており、第2号の電気火災事故(工作物は半焼以上に限る)に該当し報告を要する。(2)は6.6kVが3千V以上なので第12号の供給支障事故に当たる。(3)は誤操作によるアーク熱で入院しており、第1号の死傷事故(死亡又は入院に限る)に当たる。(5)は第1号柱の折損で他の物件に損傷を与えた第3号の事故である。(4)は真空遮断器の損傷だけで人身も火災も他物件損傷も供給支障もなく、主要電気工作物の破損事故を定める第4号ヌが「電圧一万ボルト以上の需要設備」を要件とするところ、受電6.6kVは1万V未満で外れる。設問が受電電圧を明示するのはこの基準の弁別のためである。

    根拠: 電気関係報告規則 第3条 (出典: e-Gov法令検索)

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 法規 問2
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  189. 問189.「電気設備技術基準」では,電気の供給のための低圧電線路の絶縁性能について,次のように規定している。 低圧電線路中絶縁部分の電線と大地との間及び電線の線心相互間の絶縁抵抗は, (ア) に対する漏えい電流が (イ) の (ウ) 分の1 を超えないようにしなければならない。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)使用電圧 (イ)最大供給電流 (ウ)2 000
    • 2.(ア)最大使用電圧 (イ)供給電流 (ウ)2 000
    • 3.(ア)使用電圧 (イ)使用電流 (ウ)1 000
    • 4.(ア)対地電圧 (イ)最大供給電流 (ウ)1 000
    • 5.(ア)対地電圧 (イ)使用電流 (ウ)2 000

    正解:1.(ア)使用電圧 (イ)最大供給電流 (ウ)2 000

    解説:電気設備に関する技術基準を定める省令第22条(低圧電線路の絶縁性能)は、低圧電線路中絶縁部分の電線と大地との間及び電線の線心相互間の絶縁抵抗は、使用電圧に対する漏えい電流が最大供給電流の二千分の一を超えないようにしなければならないと定める。よって(ア)は使用電圧で、(4)(5)の「対地電圧」、(2)の「最大使用電圧」ではない。(イ)は最大供給電流で、(2)の「供給電流」、(3)(5)の「使用電流」ではない。(ウ)は二千分の一だから2 000で、(3)(4)の1 000は誤り。一致するのは(1)のみ。紛らわしいのは同省令第58条の低圧電路の絶縁性能で、こちらは0.1/0.2/0.4MΩ以上という絶縁抵抗値そのものの規定であり、漏えい電流の比で定める第22条とは別条。

    根拠: 電気設備に関する技術基準を定める省令 第22条 (出典: e-Gov法令検索)

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 法規 問3
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  190. 問190.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」における,アークを生じる器具の施設に関する記述である。 高圧用又は特別高圧用の開閉器,遮断器又は避雷器その他これらに類する器具(以下「開閉器等」という。)であって,動作時にアークを生じるものは,次のいずれかにより施設すること。 a) 耐火性のものでアークを生じる部分を囲むことにより,木製の壁又は天井その他の (ア) から隔離すること。 b) 木製の壁又は天井その他の (ア) との離隔距離を,下表に規定する値以上とすること。 〔開閉器等の使用電圧の区分と離隔距離〕 高圧:離隔距離 (イ) m 特別高圧 35 000 V以下:離隔距離 (ウ) m(動作時に生じるアークの方向及び長さを火災が発生するおそれがないように制限した場合にあっては,(イ) m) 特別高圧 35 000 V超過:離隔距離 (ウ) m 上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ

    • 1.(ア)可燃性のもの (イ)0.5 (ウ)1
    • 2.(ア)造営物 (イ)0.5 (ウ)1
    • 3.(ア)可燃性のもの (イ)1 (ウ)2
    • 4.(ア)造営物 (イ)1 (ウ)2
    • 5.(ア)造営物 (イ)2 (ウ)3

    正解:3.(ア)可燃性のもの (イ)1 (ウ)2

    解説:根拠は電気設備の技術基準の解釈 第23条(アークを生じる器具の施設)である。同条第一号は耐火性のもので囲む方法として「木製の壁又は天井その他の可燃性のものから隔離すること」と定めるから、(ア)は可燃性のもの。(2)(4)(5)はここに造営物と入れており、条文の文言と異なるので落ちる。第二号が引く23-1表の離隔距離は、高圧が1 m、特別高圧35 000 V以下が2 m(アークの方向及び長さを火災のおそれがないよう制限した場合は1 m)、35 000 V超過が2 mであり、(イ)は1、(ウ)は2となる。残る(1)は(イ)0.5、(ウ)1で、高圧を0.5 mとし、条件付きの1 mを本則と取り違えている。よって(3)が正しい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 法規 問4
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  191. 問191.次の文章は,「発電用風力設備に関する技術基準を定める省令」における,風車を支持する工作物に関する記述である。 a) 風車を支持する工作物は,自重,積載荷重, (ア) 及び風圧並びに地震その他の振動及び (イ) に対して構造上安全でなければならない。 b) 発電用風力設備が小規模発電設備である場合には,風車を支持する工作物に取扱者以外の者が容易に (ウ) ことができないように適切な措置を講じること。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)飛来物 (イ)衝撃 (ウ)登る
    • 2.(ア)積雪 (イ)腐食 (ウ)接近する
    • 3.(ア)飛来物 (イ)衝撃 (ウ)接近する
    • 4.(ア)積雪 (イ)衝撃 (ウ)登る
    • 5.(ア)飛来物 (イ)腐食 (ウ)接近する

    正解:4.(ア)積雪 (イ)衝撃 (ウ)登る

    解説:根拠は発電用風力設備に関する技術基準を定める省令 第7条(風車を支持する工作物)である。第1項は「自重、積載荷重、積雪及び風圧並びに地震その他の振動及び衝撃に対して構造上安全でなければならない」と定めるので、(ア)は積雪、(イ)は衝撃。(1)(3)(5)は(ア)に飛来物と入れるが同条にない語である。(2)(5)は(イ)に腐食と入れるが、条文は衝撃であり誤り。第2項は小規模発電設備の場合に「取扱者以外の者が容易に登ることができないように適切な措置を講じること」と定めるので(ウ)は登る。(2)(3)(5)の接近するは同省令第3条(取扱者以外の者に対する危険防止措置)の語で、条の取り違えを誘う。よって(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 法規 問5
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  192. 問192.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく低圧架空引込線等の施設に関する記述である。 低圧架空引込線は,電線にケーブルを使用する場合を除き,引張強さ2.30 kN以上のもの又は直径 (ア) mm 以上の硬銅線を使用すること。ただし,径間が (イ) m 以下の場合に限り,引張強さ1.38 kN 以上のもの又は直径 (ウ) mm 以上の硬銅線を使用することができる。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に記入する数値として,正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。

    • 1.(ア)2.6 (イ)15 (ウ)1.6
    • 2.(ア)2.6 (イ)15 (ウ)2.0
    • 3.(ア)3.2 (イ)20 (ウ)2.6
    • 4.(ア)4.0 (イ)50 (ウ)3.2
    • 5.(ア)5.0 (イ)50 (ウ)4.0

    正解:2.(ア)2.6 (イ)15 (ウ)2.0

    解説:根拠は電気設備の技術基準の解釈 第116条(低圧架空引込線等の施設)第1項第二号である。ケーブル以外の電線は、原則が引張強さ2.30 kN以上または直径2.6 mm以上の硬銅線、径間15 m以下に限る緩和が引張強さ1.38 kN以上または直径2 mm以上の硬銅線、という二段の対応で押さえる。よって(ア)は2.6、(イ)は15、(ウ)は2.0。(1)は(ア)(イ)こそ合うが(ウ)を1.6とし、緩和時でも必要な2 mmに届かない。(3)は(ア)3.2、(イ)20、(4)は(ア)4.0、(イ)50、(5)は(ア)5.0、(イ)50で、いずれも原則の2.6 mmと径間15 mから外れる。したがって(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 法規 問6
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  193. 問193.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」における分散型電源の高圧連系時の系統連系用保護装置に関する記述の一部である。 高圧の電力系統に分散型電源を連系する場合は,次のa)~c)により,異常時に分散型電源を自動的に解列するための装置を設置すること。 a) 次に掲げる異常を保護リレー等により検出し,分散型電源を自動的に解列すること。 ① 分散型電源の異常又は故障 ② 連系している電力系統の短絡事故又は地絡事故 ③ 分散型電源の (ア) b) 一般送配電事業者又は配電事業者が運用する電力系統において (イ) が行われる場合は,当該 (イ) 時に,分散型電源が当該電力系統から解列されていること。 c) 分散型電源の解列は,次によること。 ① 次のいずれかで解列すること。 ・受電用遮断器 ・分散型電源の出力端に設置する遮断器又はこれと同等の機能を有する装置 ・分散型電源の (ウ) 用遮断器 ・母線連絡用遮断器 ② 複数の相に保護リレーを設置する場合は,いずれかの相で異常を検出した場合に解列すること。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)単独運転 (イ)系統切り替え (ウ)連絡
    • 2.(ア)過出力 (イ)再閉路 (ウ)保護
    • 3.(ア)単独運転 (イ)系統切り替え (ウ)保護
    • 4.(ア)過出力 (イ)系統切り替え (ウ)連絡
    • 5.(ア)単独運転 (イ)再閉路 (ウ)連絡

    正解:5.(ア)単独運転 (イ)再閉路 (ウ)連絡

    解説:根拠は電気設備の技術基準の解釈 第229条(高圧連系時の系統連系用保護装置)である。(ア)は検出すべき異常の三つ目で、条文は分散型電源の単独運転。(2)(4)は過出力と入れるが同条にない語である。低圧連系の第227条が「単独運転又は逆充電」なのに対し、高圧では逆充電を含まない点が要点になる。(イ)は電力系統において再閉路が行われる場合に、当該再閉路時に分散型電源が解列されていることを求める規定だから再閉路で、(1)(3)(4)の系統切り替えは条文にない。(ウ)は解列箇所の列挙の三つ目、分散型電源の連絡用遮断器である。(2)(3)の保護は誤り。よって(5)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 法規 問7
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  194. 問194.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく低圧配線及び高圧配線の施設に関する記述である。 a) ケーブル工事により施設する低圧配線が,弱電流電線又は水管,ガス管若しくはこれらに類するもの(以下,「水管等」という。)と接近し又は交差する場合は,低圧配線が弱電流電線又は水管等と (ア) 施設すること。 b) 高圧屋内配線工事は,がいし引き工事(乾燥した場所であって (イ) した場所に限る。)又は (ウ) により施設すること。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)接触しないように (イ)隠ぺい (ウ)ケーブル工事
    • 2.(ア)の離隔距離を10 cm 以上となるように (イ)展開 (ウ)金属管工事
    • 3.(ア)の離隔距離を10 cm 以上となるように (イ)隠ぺい (ウ)ケーブル工事
    • 4.(ア)接触しないように (イ)展開 (ウ)ケーブル工事
    • 5.(ア)接触しないように (イ)隠ぺい (ウ)金属管工事

    正解:4.(ア)接触しないように (イ)展開 (ウ)ケーブル工事

    解説:(ア)は電気設備の技術基準の解釈第167条第2項で、ケーブル工事等により施設する低圧配線が弱電流電線又は水管等と接近し又は交差する場合は、これらと接触しないように施設することと定める。離隔距離0.1m(裸電線は0.3m)以上を求める同条第1項第一号はがいし引き工事についての規定でケーブル工事には掛からないから、(ア)を「の離隔距離を10 cm 以上となるように」とする(2)と(3)は誤り。(イ)(ウ)は同解釈第168条第1項第一号で、高圧屋内配線は「がいし引き工事(乾燥した場所であって展開した場所に限る。)」又は「ケーブル工事」に限られる。よって(イ)を「隠ぺい」とする(1)(3)(5)、(ウ)を「金属管工事」とする(2)(5)が落ち、(4)が正解となる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 法規 問8
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  195. 問195.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく低圧屋内配線の金属ダクト工事に関する記述である。 a) ダクトに収める絶縁電線の断面積(絶縁被覆の断面積を含む。)の総和は,ダクトの内部断面積の (ア) %以下であること。ただし,電光サイン装置,出退表示灯その他これらに類する装置又は制御回路等(自動制御回路,遠方操作回路,遠方監視装置の信号回路その他これらに類する電気回路をいう。)の配線のみを収める場合は, (イ) %以下とすることができる。 b) ダクト相互は,堅ろうに,かつ, (ウ) に完全に接続すること。 c) ダクトを造営材に取り付ける場合は,ダクトの支持点間の距離を3 m(取扱者以外の者が出入りできないように措置した場所において,垂直に取り付ける場合は,6 m)以下とし,堅ろうに取り付けること。 d) 低圧屋内配線の (エ) 電圧が300 V 以下の場合は,ダクトには,D 種接地工事を施すこと。 e) 低圧屋内配線の (エ) 電圧が300 V を超える場合は,ダクトには,C 種接地工事を施すこと。ただし, (オ) 防護措置(金属製のものであって,防護措置を施すダクトと (ウ) に接続するおそれがあるもので防護する方法を除く。)を施す場合は,D 種接地工事によることができる。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)20 (イ)50 (ウ)電気的 (エ)使用 (オ)接触
    • 2.(ア)32 (イ)48 (ウ)電気的 (エ)対地 (オ)簡易接触
    • 3.(ア)32 (イ)48 (ウ)機械的 (エ)使用 (オ)接触
    • 4.(ア)32 (イ)48 (ウ)機械的 (エ)使用 (オ)簡易接触
    • 5.(ア)20 (イ)50 (ウ)電気的 (エ)対地 (オ)簡易接触

    正解:1.(ア)20 (イ)50 (ウ)電気的 (エ)使用 (オ)接触

    解説:根拠は電気設備の技術基準の解釈第162条(金属ダクト工事)である。(ア)(イ)は第1項第二号で、収める電線の断面積の総和はダクトの内部断面積の20%以下、制御回路等の配線のみを収める場合は50%以下とできる。32%・48%は電線管の占積率に由来する錯乱肢であり、(ア)を32とする(2)(3)(4)は誤り。(ウ)は第3項第一号「ダクト相互は、堅ろうに、かつ、電気的に完全に接続すること」で、「機械的」とする(3)(4)は誤り。(エ)は第3項第七号・第八号がいずれも「使用電圧」と規定するので「対地」とする(2)(5)は誤り。(オ)は同第八号ただし書の「接触防護措置」で、「簡易接触」とする(2)(4)(5)も落ちる。残る(1)が正解。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 法規 問9
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  196. 問196.次の文章は,地絡継電装置付き高圧交流負荷開閉器(区分開閉器)の SOG 機能のうち SO 動作に関する記述である。 GR 付 PAS は負荷電流を遮断することができるが, (ア) 電流のような大きな電流は遮断できないため,GR 付 PAS の (イ) 側から受電用遮断器の間で (ア) 事故が起きた場合は,PAS の (ウ) 命令を一時的に保存して待機状態となる。 一般送配電事業者の配電用変電所の遮断器が動作することによって,配電線の停電を検出し,無電圧になった状態を確認してから (ウ) 動作を行う。したがって,配電用変電所の遮断器が再投入された場合でも,既に PAS が (ウ) されているため,配電線の再閉路が成功することとなり, (エ) 事故として取り扱われない。 上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア)短絡 (イ)負荷 (ウ)開放 (エ)配電線
    • 2.(ア)短絡 (イ)電源 (ウ)遮断 (エ)波及
    • 3.(ア)地絡 (イ)電源 (ウ)遮断 (エ)波及
    • 4.(ア)地絡 (イ)電源 (ウ)遮断 (エ)配電線
    • 5.(ア)短絡 (イ)負荷 (ウ)開放 (エ)波及

    正解:5.(ア)短絡 (イ)負荷 (ウ)開放 (エ)波及

    解説:SOG機能は法令の規定ではなく、高圧受電設備規程やメーカ資料で説明されるGR付PAS(地絡継電装置付高圧交流負荷開閉器)の動作である。PASは負荷開閉器なので負荷電流は開閉できるが(ア)短絡電流は遮断できない。PASと受電用遮断器の間は責任分界点より構内側、すなわちPASの(イ)負荷側である。設問自身が遮断できないと述べる以上(ウ)を「遮断」とする(2)(3)(4)は成り立たず、SO動作は開放命令を保存して待機し、配電用変電所の遮断器が動作して無電圧になってから開放する。遮断能力のない開閉器に事故電流を切らせないためである。結果として再閉路が成功し、他需要家を停電させる(エ)波及事故にならないので、「配電線」とする(1)(4)は誤りで(5)が正解。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 法規 問10
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  197. 問197.有効落差90 m,最大使用水量が渇水量(1 年のうち355 日は確保できる水量)の2 倍,水車及び発電機の総合効率80 %の流込式水力発電所がある。この発電所が利用している河川の流量 Q[ m³/s]が図のような年間流量曲線(日数 d が90 日以上の部分は,Q=−0.05 d+25.5 で表される。)であるとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。ただし,水の密度を1 000 kg/m³,重力加速度を9.8 m/s² とする。 〔小問(a)〕 この発電所の年間可能発電電力量の値[GW·h]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問197の図

    • 1.47.9
    • 2.72.8
    • 3.84.3
    • 4.94.5
    • 5.97.4

    正解:3.84.3

    解説:渇水量は1年のうち355日は確保できる水量なので、d=355を代入しQ=−0.05×355+25.5=7.75 m³/sとなる。最大使用水量はその2倍の15.5 m³/sで、Q=15.5となるのはd=(25.5−15.5)/0.05=200日。0〜200日は15.5 m³/sで頭打ち、200〜365日は曲線に沿い7.25 m³/sまで減る。年積算流量は15.5×200+(15.5+7.25)/2×165=4 976.875 m³/s·日、出力は9.8×0.8×90×Q=705.6Q[kW]なので、日を時間に直す24を掛けE=705.6×4 976.875×24≒8.43×10⁷ kW·h=84.3 GW·hで(3)が正答。2倍を忘れると47.9 GW·hで(1)になる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 法規 問11(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  198. 問198.有効落差90 m,最大使用水量が渇水量(1 年のうち355 日は確保できる水量)の2 倍,水車及び発電機の総合効率80 %の流込式水力発電所がある。この発電所が利用している河川の流量 Q[ m³/s]が図のような年間流量曲線(日数 d が90 日以上の部分は,Q=−0.05 d+25.5 で表される。)であるとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。ただし,水の密度を1 000 kg/m³,重力加速度を9.8 m/s² とする。 〔小問(b)〕 この発電所の設備利用率[%]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問198の図

    • 1.50.0
    • 2.63.0
    • 3.69.5
    • 4.75.9
    • 5.88.0

    正解:5.88.0

    解説:設備利用率は年間発電電力量を、最大出力で1年間連続運転したときの電力量で割った値である。最大出力は最大使用水量15.5 m³/s(渇水量7.75 m³/sの2倍)のときの出力で、P=9.8×0.8×90×15.5=10 936.8 kW。1年は8 760 hだから分母は10 936.8×8 760=9.58×10⁷ kW·hとなる。(a)で求めた年間可能発電電力量84.3 GW·h=8.43×10⁷ kW·hを割って0.880、すなわち88.0 %で(5)が正答。年間電力量を(a)の誤答47.9 GW·hとすると50.0 %、72.8 GW·hとすると76.0 %になり、それぞれ最も近い(1)(4)に落ちる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 法規 問11(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  199. 問199.三相3 線式配電線路から6 600 V で受電している三相負荷設備がある。この負荷設備から配電系統へ流出する第5 調波電流を算出するにあたり,次の(a)及び(b)に答えよ。 ただし,負荷設備は定格容量500 kV·A で,力率改善用として6 %直列リアクトル付きコンデンサ設備が設置されており,この負荷設備から発生する第5 調波電流は,負荷設備の定格電流に対し15 %とする。 また,受電点よりみた配電線路側の第n 調波に対するインピーダンスは10 MV·A 基準でj6×n[%],コンデンサ設備のインピーダンスは10 MV·A 基準でj50×(6×n−100/n)[%]で表され,発生高調波は定電流源と見なせるものとし,次のような等価回路で表すことができる。 〔小問(a)〕 高調波発生機器から発生する第5 調波電流の受電点電圧に換算した電流[A]の値として,最も近いのは次のうちどれか。問199の図

    • 1.1.3
    • 2.6.6
    • 3.11.4
    • 4.32.8
    • 5.43.7

    正解:2.6.6

    解説:まず負荷設備の定格電流を求める。三相の容量は√3×線間電圧×線電流なので、I=500×10³÷(√3×6 600)=43.7 Aとなる。発生する第5調波電流はこの15 %だから、I₅=43.7×0.15=6.56 Aとなり(2)6.6が正答である。設問は受電点電圧に換算した電流と断っているが、負荷設備も6 600 Vで受電していて受電点と同電圧なので換算比は1であり、値はそのまま6.56 Aでよい。43.7 Aは15 %を掛け忘れた定格電流そのもの、11.4 Aは√3を落として500×10³÷6 600=75.8 Aとした場合、32.8 Aは15 %にさらに5を掛けた場合の値である。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 法規 問12(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  200. 問200.三相3 線式配電線路から6 600 V で受電している三相負荷設備がある。この負荷設備から配電系統へ流出する第5 調波電流を算出するにあたり,次の(a)及び(b)に答えよ。 ただし,負荷設備は定格容量500 kV·A で,力率改善用として6 %直列リアクトル付きコンデンサ設備が設置されており,この負荷設備から発生する第5 調波電流は,負荷設備の定格電流に対し15 %とする。 また,受電点よりみた配電線路側の第n 調波に対するインピーダンスは10 MV·A 基準でj6×n[%],コンデンサ設備のインピーダンスは10 MV·A 基準でj50×(6×n−100/n)[%]で表され,発生高調波は定電流源と見なせるものとし,次のような等価回路で表すことができる。 〔小問(b)〕 受電点から配電系統に流出する第5 調波電流[A]の値として,最も近いのは次のうちどれか。問200の図

    • 1.1.2
    • 2.6.2
    • 3.10.8
    • 4.30.9
    • 5.41.2

    正解:2.6.2

    解説:第5調波なのでn=5を代入する。配電線路側はj6×n=j6×5=j30 %、コンデンサ設備はj50×(6×5−100/5)=j50×(30−20)=j500 %で、いずれも10 MV·A基準で誘導性である。高調波電流源から見ると両者は受電点で並列なので、系統へ流れる電流は相手側すなわちコンデンサ設備のインピーダンスに比例する。(a)で求めた第5調波電流6.56 Aに500/(500+30)=0.943を掛けて、I=6.56×0.943=6.19 Aとなり(2)6.2が正答である。比を逆に取ると6.56×30/530=0.37 Aとなり選択肢に無い。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 法規 問12(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  201. 問201.出力600 kW の太陽電池発電所を設置したショッピングセンターがある。ある日の太陽電池発電所の発電の状況とこのショッピングセンターにおける電力消費は図に示すとおりであった。すなわち,発電所の出力は朝の6 時から12 時まで直線的に増大し,その後は夕方18 時まで直線的に下降した。また,消費電力は深夜0 時から朝の10 時までは100 kW,10 時から17 時までは300 kW,17 時から21 時までは400 kW,21 時から24 時は100 kW であった。 このショッピングセンターは自然エネルギーの活用を推進しており太陽電池発電所の発電電力は自家消費しているが,その発電電力が消費電力を上回って余剰を生じたときは電力系統に送電している。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 この日,太陽電池発電所から電力系統に送電した電力量の値[kW·h]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問201の図

    • 1.900
    • 2.1 300
    • 3.1 500
    • 4.2 200
    • 5.3 600

    正解:2.1 300

    解説:発電は6時に0、12時に600 kWの三角形で、6〜12時はP=100(t−6) kW、12〜18時はP=100(18−t) kWである。送電は発電が消費を上回る区間だけなので、図上で区間を切り差の面積を数える。交点は100(t−6)=100よりt=7時、100(18−t)=300よりt=15時で、送電は7〜15時に限る。7〜10時は底辺3 h高さ300 kWの三角形で1/2×3×300=450 kW·h、10〜12時は差が100→300 kWの台形で(100+300)/2×2=400 kW·h、12〜15時も同じく450 kW·hになる。合計1 300 kW·hで(2)が正答である。消費を終日300 kWとみて9〜15時だけ数えると900 kW·hとなり(1)に落ちる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 法規 問13(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  202. 問202.出力600 kW の太陽電池発電所を設置したショッピングセンターがある。ある日の太陽電池発電所の発電の状況とこのショッピングセンターにおける電力消費は図に示すとおりであった。すなわち,発電所の出力は朝の6 時から12 時まで直線的に増大し,その後は夕方18 時まで直線的に下降した。また,消費電力は深夜0 時から朝の10 時までは100 kW,10 時から17 時までは300 kW,17 時から21 時までは400 kW,21 時から24 時は100 kW であった。 このショッピングセンターは自然エネルギーの活用を推進しており太陽電池発電所の発電電力は自家消費しているが,その発電電力が消費電力を上回って余剰を生じたときは電力系統に送電している。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(b)〕 この日,ショッピングセンターで消費した電力量に対して太陽電池発電所が発電した電力量により自給した比率[%]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。問202の図

    • 1.35
    • 2.38
    • 3.46
    • 4.52
    • 5.58

    正解:3.46

    解説:自給した比率は発電電力量そのものの割合ではなく、発電のうち構内で使われた自家消費分を消費電力量で割った値である。消費電力量は100×10+300×7+400×4+100×3=5 000 kW·h、発電電力量は底辺12 h高さ600 kWの三角形で1/2×12×600=3 600 kW·hになる。このうち(a)で求めた系統への送電1 300 kW·hは構内で消費していないので、自家消費分は3 600−1 300=2 300 kW·hであり、2 300/5 000=0.46で(3)46 %が正答になる。発電量÷消費電力量として3 600/5 000=72 %とすると選択肢に無く、取り違えに気づける。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和7年度上期 法規 問13(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  203. 問203.「電気事業法」及び「電気事業法施行規則」に基づき,小規模事業用電気工作物を設置する者は,当該小規模事業用電気工作物の使用の開始前に,その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。次の小規模発電設備の設置のうち,小規模事業用電気工作物の使用の開始前に届け出るべきものとして正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 なお,いずれの設備も低圧受電電線路に接続されており,それ以外の電線路によりその構内以外の場所にある電気工作物と電気的に接続されていないものとする。

    • 1.出力5 kWの太陽電池発電設備の設置
    • 2.出力15 kWの水力発電設備(最大使用水量が毎秒1 m³未満であってダムを伴わないもの)の設置
    • 3.出力5 kWの風力発電設備の設置
    • 4.出力5 kWの内燃力発電設備の設置
    • 5.出力8 kWの燃料電池発電設備(固体高分子型のものであって燃料・改質系統設備の最高使用圧力が0.1 MPa未満のもの)の設置

    正解:3.出力5 kWの風力発電設備の設置

    解説:小規模事業用電気工作物とは、小規模発電設備のうち出力が電気事業法38条1項2号イの経済産業省令で定める出力以上のものをいう。その出力は電気事業法施行規則48条4項に表で示されていて、太陽電池発電設備は10 kW、風力発電設備は零kW、水力発電設備は20 kW、内燃力を原動力とする火力発電設備は10 kW、燃料電池発電設備は10 kWである。風力だけが零kWなので、小規模発電設備にあたる20 kW未満の風力発電設備は出力の大小にかかわらずすべて小規模事業用電気工作物となり、電気事業法46条により使用の開始前の届出が要る。(1)の太陽電池5 kWは10 kW未満、(2)の水力15 kWは20 kW未満、(4)の内燃力5 kWと(5)の燃料電池8 kWは10 kW未満で、いずれも一般用電気工作物なので届出は不要。出力の数字だけを見比べるのではなく、設備の種類ごとにしきい値が違うことを押さえておきたい。答(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問1
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  204. 問204.次の文章は,「電気関係報告規則」に基づく,自家用電気工作物(注)を設置する者が当該自家用電気工作物の事故が発生したときに行う報告に関する記述である。 a) 電圧 (ア) V以上の需要設備に属する主要電気工作物の破損事故が発生したときは,報告をしなければならない。 b) 一般送配電事業,配電事業又は特定送配電事業の用に供する電気工作物と電気的に接続されている電圧 (イ) V以上の自家用電気工作物の破損又は自家用電気工作物の誤操作若しくは自家用電気工作物を操作しないことにより一般送配電事業者,配電事業者又は特定送配電事業者に供給支障を発生させた事故のときは,報告をしなければならない。 c) 上記a)又はb)に係る報告は,電気工作物の設置の場所を管轄する産業保安監督部長に,事故の発生を知った時から24時間以内可能な限り速やかに電話等の方法により行うとともに,事故の発生を知った日から起算して30日以内に報告書を提出して行わなければならない。ただし,b)の事故の原因が (ウ) であるものについては,報告書の提出を要しない。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 (注) 本問においては,当該自家用電気工作物は,鉄道営業法,軌道法又は鉄道事業法が適用され又は準用される自家用電気工作物であって,発電所,蓄電所,変電所又は送電線路(電気鉄道の専用敷地内に設置されるものを除く。)に属するもの(変電所の直流き電側設備又は交流き電側設備を除く。)以外のもの,原子力発電工作物及び小規模事業用電気工作物を含まないものとする。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ)」の順に示す。

    • 1.6 000 / 3 000 / 自然現象
    • 2.6 000 / 6 000 / 経年劣化
    • 3.10 000 / 3 000 / 自然現象
    • 4.10 000 / 6 000 / 経年劣化
    • 5.10 000 / 6 000 / 自然現象

    正解:3.10 000 / 3 000 / 自然現象

    解説:電気関係報告規則3条1項の表を引く。需要設備の主要電気工作物の破損事故は第四号ヌ「電圧一万ボルト以上の需要設備(自家用電気工作物を設置する者に限る。)」なので(ア)は10 000 V。系統につながった自家用電気工作物が供給支障を起こした事故は第十二号「…電圧三千ボルト以上の自家用電気工作物の破損又は…供給支障を発生させた事故」なので(イ)は3 000 V。同条2項ただし書は「前項の表第四号ハに掲げるもの又は同表第八号から第十三号までに掲げるもののうち当該事故の原因が自然現象であるものについては、同様式の報告書の提出を要しない」と定めるので(ウ)は自然現象。報告が24時間以内の速報と30日以内の報告書の二段構えである点は変わらず、自然現象が免除するのは後段の報告書だけで、速報は原因を問わず要る。答(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問2
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  205. 問205.次の文章は,「電気設備技術基準」におけるサイバーセキュリティの確保に関する記述である。 事業用電気工作物( (ア) を除く。)の運転を管理する (イ) は,当該電気工作物が人体に危害を及ぼし,又は物件に損傷を与えるおそれ及び (ウ) 又は配電事業に係る電気の供給に著しい支障を及ぼすおそれがないよう,サイバーセキュリティ(サイバーセキュリティ基本法(平成26年法律第104号)第2条に規定するサイバーセキュリティをいう。)を確保しなければならない。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ)」の順に示す。

    • 1.小規模事業用電気工作物 / 制御装置 / 電気使用場所
    • 2.小規模事業用電気工作物 / 電子計算機 / 一般送配電事業
    • 3.自家用電気工作物 / 制御装置 / 電気使用場所
    • 4.自家用電気工作物 / 電子計算機 / 一般送配電事業
    • 5.小規模事業用電気工作物 / 電子計算機 / 電気使用場所

    正解:2.小規模事業用電気工作物 / 電子計算機 / 一般送配電事業

    解説:電気設備に関する技術基準を定める省令15条の2(サイバーセキュリティの確保)そのものである。条文は「事業用電気工作物(小規模事業用電気工作物を除く。)の運転を管理する電子計算機は、当該電気工作物が人体に危害を及ぼし、又は物件に損傷を与えるおそれ及び一般送配電事業又は配電事業に係る電気の供給に著しい支障を及ぼすおそれがないよう、サイバーセキュリティ(…)を確保しなければならない」。除かれるのは自家用電気工作物ではなく小規模事業用電気工作物である点、守る対象が漠然とした制御装置ではなく電子計算機と書かれている点、末尾が「一般送配電事業又は配電事業」と対になっている点の3か所が分かれ目になる。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問3
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  206. 問206.「電気設備技術基準の解釈」に基づいて,最大使用電圧23 kVの電線路に接続する受電用変圧器の絶縁耐力試験を,最大使用電圧に所定の係数を乗じた試験電圧を印加する方法により行う場合,試験電圧と試験時間に関する記述として,適切なのは次のうちどれか。

    • 1.最大使用電圧の1.1倍である25 300 Vの電圧を連続して1分間加える。
    • 2.最大使用電圧の1.25倍である28 750 Vの電圧を連続して1分間加える。
    • 3.最大使用電圧の1.25倍である28 750 Vの電圧を連続して10分間加える。
    • 4.最大使用電圧の1.5倍である34 500 Vの電圧を連続して1分間加える。
    • 5.最大使用電圧の1.5倍である34 500 Vの電圧を連続して10分間加える。

    正解:3.最大使用電圧の1.25倍である28 750 Vの電圧を連続して10分間加える。

    解説:変圧器の電路の絶縁耐力試験は解釈16条による。表16-1で、最大使用電圧が7 000 Vを超え60 000 V以下の変圧器の試験電圧は最大使用電圧の1.25倍(10 500 V未満となる場合は10 500 V)で、試験時間は条文本文の「連続して10分間」である。23 000×1.25=28 750 Vとなる。倍率は電圧の区分で変わり、7 000 V以下なら1.5倍(最低500 V)、60 000 Vを超えると中性点の接地方式によって1.1倍や0.72倍にもなるので、まず区分を確かめてから倍率を選ぶ。1分間は電気機器の一般的な耐圧試験でよく使われる時間だが、電技解釈が求めるのは10分間である。答(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問4
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  207. 問207.次の文章は,「発電用風力設備に関する技術基準を定める省令」の風車に関する記述の一部である。 a) 負荷を遮断したときの最大速度に対し, (ア) であること。 b) 風圧に対して (ア) であること。 c) 運転中に風車に損傷を与えるような (イ) がないように施設すること。 d) 通常想定される最大風速においても取扱者の意図に反して風車が起動することのないように施設すること。 e) 運転中に他の工作物,植物等に (ウ) しないように施設すること。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる語句として,正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ)」の順に示す。

    • 1.安定 / 変形 / 影響
    • 2.構造上安全 / 変形 / 接触
    • 3.安定 / 振動 / 影響
    • 4.構造上安全 / 振動 / 接触
    • 5.安定 / 変形 / 接触

    正解:4.構造上安全 / 振動 / 接触

    解説:発電用風力設備に関する技術基準を定める省令4条(風車)の一号から五号がそのまま並んでいる。一号「負荷を遮断したときの最大速度に対し、構造上安全であること」、二号「風圧に対して構造上安全であること」、三号「運転中に風車に損傷を与えるような振動がないように施設すること」、五号「運転中に他の工作物、植物等に接触しないように施設すること」。(ア)は「安定」ではなく「構造上安全」、(イ)は「変形」ではなく「振動」、(ウ)は「影響」ではなく「接触」で、いずれも意味の近い語との差し替えで作られている。(ア)はa)とb)の2か所に同じ語が入るので、どちらの文にも収まる語かどうかで絞れる。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問5
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  208. 問208.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく,地中電線路の施設に関する記述である。 a) 地中電線路を暗きょ式により施設する場合は,暗きょにはこれに加わる車両その他の重量物の圧力に耐えるものを使用し,かつ,地中電線に (ア) を施し,又は暗きょ内に (イ) を施設すること。 b) 地中電線路を直接埋設式により施設する場合は,一般用電気工作物又は小規模事業用電気工作物が設置された需要場所及び私道以外に施設する地中電線路を日本電気技術規格委員会規格 JESC E6007(2021)「直接埋設式(砂巻き)による低圧地中電線の施設」の「3. 技術的規定」により施設する場合を除き,地中電線は,車両その他の重量物の圧力を受けるおそれがある場所においては (ウ) m以上,その他の場所においては (エ) m以上の埋設深さで施設すること。ただし,使用するケーブルの種類,施設条件等を考慮し,これに加わる圧力に耐えるように施設する場合はこの限りでない。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる語句又は数値として,正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ)」の順に示す。

    • 1.堅ろうな覆い / 換気装置 / 0.6 / 0.3
    • 2.耐燃措置 / 自動消火設備 / 1.2 / 0.6
    • 3.耐熱措置 / 換気装置 / 1.2 / 0.3
    • 4.耐燃措置 / 換気装置 / 1.2 / 0.6
    • 5.堅ろうな覆い / 自動消火設備 / 0.6 / 0.3

    正解:2.耐燃措置 / 自動消火設備 / 1.2 / 0.6

    解説:解釈120条の暗きょ式の規定は、暗きょ本体に重量物の圧力に耐えるものを使わせたうえで、防火措置として「地中電線に耐燃措置を施す」か「暗きょ内に自動消火設備を施設する」かのいずれかを求めている。耐熱措置ではなく耐燃措置である。換気装置は解釈が暗きょ式の防火措置として挙げているものではない。直接埋設式の埋設深さは、車両その他の重量物の圧力を受けるおそれがある場所で1.2 m以上、その他の場所で0.6 m以上。深さは1.2と0.6という2倍の関係で覚えると、0.6と0.3の組合せと取り違えにくい。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問6
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  209. 問209.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく分散型電源の系統連系設備に関する記述である。 a) 逆変換装置を用いて分散型電源を電力系統に連系する場合は,逆変換装置から直流が電力系統へ流出することを防止するために,受電点と逆変換装置との間に変圧器(単巻変圧器を除く)を施設すること。ただし,次の①及び②に適合する場合は,この限りでない。 ① 逆変換装置の交流出力側で直流を検出し,かつ,直流検出時に交流出力を (ア) する機能を有すること。 ② 次のいずれかに適合すること。 ・逆変換装置の直流側電路が (イ) であること。 ・逆変換装置に (ウ) を用いていること。 b) 分散型電源の連系により,一般送配電事業者又は配電事業者が運用する電力系統の短絡容量が,当該分散型電源設置者以外の者が設置する遮断器の遮断容量又は電線の瞬時許容電流等を上回るおそれがあるときは,分散型電源設置者において,限流リアクトルその他の短絡電流を制限する装置を施設すること。ただし, (エ) の電力系統に逆変換装置を用いて分散型電源を連系する場合は,この限りでない。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ)」の順に示す。

    • 1.停止 / 中性点接地式電路 / 高周波変圧器 / 低圧
    • 2.抑制 / 中性点接地式電路 / 高周波チョッパ / 高圧
    • 3.停止 / 非接地式電路 / 高周波変圧器 / 高圧
    • 4.停止 / 非接地式電路 / 高周波変圧器 / 低圧
    • 5.抑制 / 非接地式電路 / 高周波チョッパ / 低圧

    正解:4.停止 / 非接地式電路 / 高周波変圧器 / 低圧

    解説:a)は解釈222条(直流流出防止変圧器の施設)。直流を検出したときは交流出力を「抑制」ではなく「停止」する機能が要る。変圧器を省ける代わりの条件は「逆変換装置の直流側電路が非接地であること」または「逆変換装置に高周波変圧器を用いていること」で、どちらも直流が系統へ抜ける経路を断つための絶縁の手当てである。高周波チョッパは直流を直流のまま変換する回路で絶縁を与えない。b)は解釈223条(限流リアクトル等の施設)で、除外されるのは低圧の電力系統に逆変換装置を用いて連系する場合。高圧・特別高圧の系統では短絡電流を制限する装置が要る。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問7
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  210. 問210.「電気設備技術基準」では,電気使用場所の配線による他の配線等又は工作物への危険の防止について,次のように規定している。 1. 配線は,他の配線,弱電流電線等と接近し,又は交さする場合は, (ア) による感電又は火災のおそれがないように施設しなければならない。 2. 配線は,水道管,ガス管又はこれらに類するものと接近し,又は交さする場合は, (イ) によりこれらの工作物を損傷するおそれがなく,かつ, (ウ) 又は (イ) によりこれらの工作物を介して感電又は火災のおそれがないように施設しなければならない。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に記入する語句として,正しいものを組み合わせたのは次のうちどれか。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ)」の順に示す。

    • 1.混触 / 誘導 / 短絡
    • 2.混触 / 放電 / 漏電
    • 3.放電 / 混触 / 短絡
    • 4.誘導 / 放電 / 漏電
    • 5.誘導 / 混触 / 地絡

    正解:2.混触 / 放電 / 漏電

    解説:電気設備に関する技術基準を定める省令62条(配線による他の配線等又は工作物への危険の防止)そのものである。1項は相手が電線なので触れ合う「混触」、2項は相手が水道管・ガス管なのでまず「放電」でこれらの管を傷め、そこを介して「漏電」や放電により感電・火災に至る、という筋道になっている。相手が何かで危険の形が変わるのが読みどころで、電線どうしなら混触、金属管なら放電と漏電と対応づけられる。(イ)は2か所に同じ語が入るので、「管を損傷する」と「管を介して感電する」の両方に通る語を選ぶと絞り込める。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問8
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  211. 問211.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく低圧屋内配線の施設場所による工事の種類に関する記述である。 低圧屋内配線は,次の表に規定する工事のいずれかにより施設すること。ただし,ショウウィンドー又はショウケース内,粉じんの多い場所,可燃性ガス等の存在する場所,危険物等の存在する場所及び火薬庫内に低圧屋内配線を施設する場合を除く。 上記の表の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ)」の順に示す。問211の図

    • 1.金属線ぴ / バスダクト / 金属ダクト
    • 2.金属線ぴ / 金属ダクト / バスダクト
    • 3.金属ダクト / 金属線ぴ / バスダクト
    • 4.金属ダクト / バスダクト / 金属線ぴ
    • 5.バスダクト / 金属ダクト / 金属線ぴ

    正解:2.金属線ぴ / 金属ダクト / バスダクト

    解説:解釈156条の表156-1である。工事の種類は左から「がいし引き・合成樹脂管・金属管・金属可とう電線管・金属線ぴ・金属ダクト・バスダクト・ケーブル・フロアダクト・セルラダクト・ライティングダクト・平形保護層」の順に並ぶので、空白の位置だけでも(ア)金属線ぴ、(イ)金属ダクト、(ウ)バスダクトと決まる。表の○の付き方でも確かめられる。(ア)は「展開した場所の乾燥した場所300 V以下」と「点検できる隠ぺい場所の乾燥した場所300 V以下」の2か所だけに○があり、これは使える範囲が最も狭い金属線ぴ工事。(イ)はそれに300 V超過の2か所が加わった4か所で金属ダクト工事。(ウ)は(イ)の4か所に加えて「展開した場所の湿気の多い場所又は水気のある場所300 V以下」にも○があり、屋外用が用意されているバスダクト工事だけがここに該当する。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問9
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  212. 問212.高圧受電設備の保守,点検に関する記述として,不適切なものは次のうちどれか。(高圧受電設備規程による。)

    • 1.日常巡視は,日常随時構内を巡視して,運転中の電気設備を目視等により異常の有無を確認するものである。
    • 2.定期点検は,短期間(1週間から1ヶ月)の周期で,主として運転中の電気設備を目視により点検を行うものである。
    • 3.精密点検は,長期間(2年から5年程度)の周期で,電気設備を必要に応じて分解するなど,点検,測定及び試験を行うものである。
    • 4.臨時点検は,電気事故その他異常が発生したとき,又は異常が発生するおそれがあると判断したときに点検,測定及び試験を行うものである。
    • 5.保守は,各種点検において異常があった場合や修理・改修の必要を認めた場合等には内容に応じた措置を講じるものである。

    正解:2.定期点検は,短期間(1週間から1ヶ月)の周期で,主として運転中の電気設備を目視により点検を行うものである。

    解説:定期点検は、高圧受電設備規程では一定期間ごと(おおむね1年に1回)に、原則として停電させたうえで点検・測定・試験を行うものである。(2)の「短期間(1週間から1ヶ月)の周期で、主として運転中の電気設備を目視により点検する」は日常点検の説明であって、定期点検の説明としては不適切。(1)の日常巡視、(3)の精密点検、(4)の臨時点検、(5)の保守はいずれも規程どおりである。点検の種類は「周期がどれくらいか」と「停電させるかどうか」の2つの軸で整理すると取り違えにくい。日常巡視と日常点検は運転中に目視で行い、定期点検は年1回程度の停電点検、精密点検は数年に一度の分解を伴う点検、臨時点検は異常が起きたとき、という並びになる。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問10
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  213. 問213.定格容量500 kV·A,無負荷損500 W,負荷損(定格電流通電時)6 700 Wの変圧器を更新する。更新後の変圧器はトップランナー制度に適合した変圧器で,変圧器の容量,電圧及び周波数仕様は従来器と同じであるが,無負荷損は150 W,省エネ基準達成率は140 %である。 ただし,省エネ基準達成率は次式で与えられるものとする。 省エネ基準達成率[%]=基準エネルギー消費効率÷(W_i+W_C40)×100 ここで,基準エネルギー消費効率(注)は1 080 Wとし,W_iは無負荷損[W],W_C40は負荷率40 %時の負荷損[W]とする。 (注) 基準エネルギー消費効率とは判断の基準となる全損失をいう。 〔小問(a)〕 更新後の変圧器の負荷損(定格電流通電時)の値[W]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.1 920
    • 2.2 510
    • 3.3 140
    • 4.3 880
    • 5.4 700

    正解:4.3 880

    解説:まず式に数値を入れて負荷率40 %時の負荷損を出す。140=1 080÷(150+W_C40)×100 より 150+W_C40=1 080÷1.40=771.4 W、W_C40=621.4 W。負荷損は負荷電流の2乗、すなわち負荷率の2乗に比例するので、負荷率40 %のときの負荷損は定格電流通電時の0.4²=0.16倍にあたる。したがって定格電流通電時の負荷損は 621.4÷0.16=3 884≒3 880 Wとなる。0.16で割るところを0.4で割ると約1 554 W、0.16を掛けてしまうと約99 Wで、どちらも選択肢に無いので比例の次数を取り違えていないか確かめられる。なお無負荷損は負荷に関係なく一定なので、この計算では150 Wのまま動かない。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問11(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  214. 問214.定格容量500 kV·A,無負荷損500 W,負荷損(定格電流通電時)6 700 Wの変圧器を更新する。更新後の変圧器はトップランナー制度に適合した変圧器で,変圧器の容量,電圧及び周波数仕様は従来器と同じであるが,無負荷損は150 W,省エネ基準達成率は140 %である。 ただし,省エネ基準達成率は次式で与えられるものとする。 省エネ基準達成率[%]=基準エネルギー消費効率÷(W_i+W_C40)×100 ここで,基準エネルギー消費効率(注)は1 080 Wとし,W_iは無負荷損[W],W_C40は負荷率40 %時の負荷損[W]とする。 (注) 基準エネルギー消費効率とは判断の基準となる全損失をいう。 小問(a)より,更新後の変圧器の負荷損(定格電流通電時)は3 880 Wである。 〔小問(b)〕 変圧器の出力電圧が定格状態で,300 kW遅れ力率0.8の負荷が接続されているときの更新前後の変圧器の損失を考えてみる。この状態での更新前の変圧器の全損失をW₁,更新後の変圧器の全損失をW₂とすると,W₂のW₁に対する比率[%]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,電圧変動による無負荷損への影響は無視できるものとする。

    • 1.46
    • 2.55
    • 3.66
    • 4.79
    • 5.86

    正解:2.55

    解説:負荷は300 kWで遅れ力率0.8なので、皮相電力は S=300÷0.8=375 kV·A。定格容量500 kV·Aに対する負荷率は 375÷500=0.75 である。全損失は「無負荷損+負荷損」で、負荷損は負荷率の2乗に比例するから、更新前は W₁=500+6 700×0.75²=500+3 769=4 269 W、更新後は W₂=150+3 880×0.75²=150+2 183=2 333 W。比率は 2 333÷4 269=0.546 で約55 %となる。有効電力300 kWをそのまま容量500 kV·Aで割って負荷率を0.6とせず、力率で割って皮相電力に直してから比べるのが要点。また小問(a)を4 700 Wと誤ると W₂=150+4 700×0.5625=2 794 Wとなり約65 %で(3)に行き着くので、(a)の答が効いてくる問題でもある。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問11(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  215. 問215.図に示すような,相電圧E[V],周波数f[Hz]の対称三相3線式低圧電路があり,変圧器の中性点にB種接地工事が施されている。B種接地工事の接地抵抗値をR_B[Ω],電路の一相当たりの対地静電容量をC[F]とする。 この電路の絶縁抵抗が劣化により,電路の一相のみが絶縁抵抗値R_G[Ω]に低下した。 ただし,上記以外のインピーダンスは無視するものとする。 〔小問(a)〕 劣化により一相のみが絶縁抵抗値R_G[Ω]に低下したとき,B種接地工事の接地線に流れる電流の大きさをI_B[A]とする。このI_Bを表す式として,正しいのは次のうちどれか。 ただし,他の相の対地コンダクタンスは無視するものとする。問215の図

    • 1.選択肢1
    • 2.選択肢2
    • 3.選択肢3
    • 4.選択肢4
    • 5.選択肢5

    正解:5.

    解説:大地を基準にして中性点の電位をV_nとおく。各相の対地電圧は「その相の相電圧+V_n」で、対称三相なので3つの相電圧の和は零になる。したがって3相の対地静電容量に流れる電流の合計には j3ωC·V_n だけが残る。劣化した相の絶縁抵抗を流れる電流は (E+V_n)/R_G、接地線を流れる電流は V_n/R_B である。大地の節点で電流則を立てると j3ωC·V_n+(E+V_n)/R_G+V_n/R_B=0 となり、V_n=−(E/R_G)÷(1/R_G+1/R_B+j3ωC)。I_B=V_n/R_B の大きさは、分母と分子に R_G·R_B を掛けて整理すると I_B=E÷√((R_G+R_B)²+(3ωCR_BR_G)²) となる。ω=2πf を入れると (3ωCR_BR_G)²=9×4π²f²C²R_B²R_G²=36π²f²C²R_B²R_G² なので、(5)が正しい。3相ぶんの対地静電容量が並列に効くので係数が3倍になり、それが2乗されて9倍(36π²)になるところが分かれ目で、1相ぶんのままにすると4π²の形になり(3)を選んでしまう。答(5)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問12(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  216. 問216.図に示すような,相電圧E[V],周波数f[Hz]の対称三相3線式低圧電路があり,変圧器の中性点にB種接地工事が施されている。B種接地工事の接地抵抗値をR_B[Ω],電路の一相当たりの対地静電容量をC[F]とする。 この電路の絶縁抵抗が劣化により,電路の一相のみが絶縁抵抗値R_G[Ω]に低下した。 ただし,上記以外のインピーダンスは無視するものとする。 また,他の相の対地コンダクタンスは無視するものとする。このとき,小問(a)より,B種接地工事の接地線に流れる電流の大きさI_B[A]は I_B=E÷√((R_G+R_B)²+36π²f²C²R_B²R_G²) で表される。 〔小問(b)〕 相電圧Eを100 V,周波数fを50 Hz,対地静電容量Cを0.1 μF,絶縁抵抗値R_Gを100 Ω,接地抵抗値R_Bを15 Ωとするとき,上記のI_Bの値[A]として,最も近いのは次のうちどれか。問216の図

    • 1.0.87
    • 2.0.99
    • 3.1.74
    • 4.2.61
    • 5.6.67

    正解:1.0.87

    解説:式に数値を入れる。(R_G+R_B)²=(100+15)²=13 225。もう一方の項は 36π²f²C²R_B²R_G²=36×9.87×50²×(1×10⁻⁷)²×15²×100²=約0.02 で、13 225に比べて無視できるほど小さい。よって √(13 225+0.02)≒115.0 となり、I_B=100÷115.0=0.870 Aである。対地静電容量が0.1 μFと小さいと、そのリアクタンスは 1/(2πfC)=約32 kΩにもなり、100 Ωの絶縁抵抗と15 Ωの接地抵抗に比べてけた違いに大きいので、ほとんど電流を通さない。つまりこの条件では実質的に E/(R_G+R_B) という直列回路の計算になっている。R_Gを忘れて E/R_B=100÷15=6.67 とすると(5)、R_Bを忘れて E/R_G=1.00 とすると(2)に行き着くので、2つの抵抗が直列に足し合わされることを押さえておきたい。答(1)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問12(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  217. 問217.高圧進相コンデンサの劣化診断について,次の問に答えよ。 三相3線式50 Hz,使用電圧6.6 kVの高圧電路に接続された定格電圧6.6 kV,定格容量50 kvar(Y結線,一相2素子)の高圧進相コンデンサがある。その内部素子の劣化度合い点検のため,運転電流を高圧クランプメータで定期的に測定していた。 〔小問(a)〕 ある日の測定において,測定電流[A]の定格電流[A]に対する比は,図1のとおりであった。測定電流[A]に最も近い数値の組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,直列リアクトルはないものとして計算せよ。 選択肢は「R相 / S相 / T相」の順に示す。問217の図

    • 1.6.6 / 5.0 / 5.0
    • 2.7.5 / 5.7 / 5.7
    • 3.3.8 / 2.9 / 2.9
    • 4.11.3 / 8.6 / 8.6
    • 5.7.2 / 5.5 / 5.5

    正解:1.6.6 / 5.0 / 5.0

    解説:三相のコンデンサの定格電流は I=Q÷(√3×V) で求める。Q=50 kvar、V=6.6 kVだから I=50×10³÷(1.732×6.6×10³)=4.374 A。図1の比を掛けると、R相は 4.374×1.50=6.56≒6.6 A、S相とT相は 4.374×1.15=5.03≒5.0 Aとなる。ここで√3で割り忘れて I=Q÷V=50×10³÷(6.6×10³)=7.58 Aとすると、R相が7.58×1.50=11.4 Aとなって(4)に行き着く。三相の無効電力と線間電圧の関係に√3が入ることを押さえておきたい。なおR相だけ比が1.50と大きいのは、R相のアームで素子が短絡して静電容量が増え、電流が増えているためで、小問(b)につながる。答(1)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問13(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  218. 問218.高圧進相コンデンサの劣化診断について,次の問に答えよ。 三相3線式50 Hz,使用電圧6.6 kVの高圧電路に接続された定格電圧6.6 kV,定格容量50 kvar(Y結線,一相2素子)の高圧進相コンデンサがある。 小問(a)の測定により,劣化による内部素子の破壊(短絡)が発生していると判断し,機器停止のうえ各相間の静電容量を2端子測定法(1端子開放で測定)で測定した。 〔小問(b)〕 図2のとおりの内部結線における素子破壊(素子極間短絡)が発生しているとすれば,静電容量測定結果の記述として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,図中×印は,破壊素子を表す。問218の図

    • 1.R-S相間の測定値は,最も小さい。
    • 2.S-T相間の測定値は,最も小さい。
    • 3.T-R相間は,測定不能である。
    • 4.R-S相間の測定値は,S-T相間の測定値の約75 %である。
    • 5.R-S相間とS-T相間の測定値は,等しい。

    正解:2.S-T相間の測定値は,最も小さい。

    解説:素子1個の静電容量をC₀とする。健全な相のアームは素子2個の直列なので C₀/2。R相は2個のうち1個が極間短絡しているため、残る1個だけが効いて C₀ となり、健全相の2倍になる。2端子測定法は第3の端子を開放して測るので、測定値は2つの相のアームが中性点を介して直列につながった値になる。R-S相間は C₀ と C₀/2 の直列で C₀/3、T-R相間も同じく C₀/3、S-T相間は C₀/2 どうしの直列で C₀/4 である。したがって最も小さいのはS-T相間で(2)が正しい。(1)は逆、(3)はT-R相間も普通に測れるので誤り、(4)は S-T相間がR-S相間の (1/4)÷(1/3)=75 %であって向きが逆、(5)は等しくない。素子が短絡すると、その相の静電容量は減るのではなく増える、という向きを取り違えないことが要点。答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和8年度上期 法規 問13(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  219. 問219.次の文章は,電気事業法に基づく保安規程に関する記述である。 保安規程は,電気設備規模等によって記載内容が異なり,特定発電用電気工作物の小売電気事業等用接続最大電力の合計が(ア)万kW(沖縄電力株式会社の供給域内にあっては10万kW)を超える大規模な事業者の場合には保安規程に記載すべき事項が多くなっている。 空欄(ア)と上記の大規模な事業者のみが保安規程に記載すべき事項の組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / 大規模な事業者のみが保安規程に記載すべき事項」の順に示す。

    • 1.100 / 発電所の運転を相当期間停止する場合における保全の方法に関すること。
    • 2.200 / 保安規程の定期的な点検及びその必要な改善に関すること。
    • 3.100 / 事業用電気工作物の工事,維持又は運用に関する業務を管理する者の職務及び組織に関すること。
    • 4.60 / 発電所の運転を相当期間停止する場合における保全の方法に関すること。
    • 5.200 / 事業用電気工作物の工事,維持又は運用に関する業務を管理する者の職務及び組織に関すること。

    正解:2.200 / 保安規程の定期的な点検及びその必要な改善に関すること。

    解説:保安規程に記載すべき事項は電気事業法施行規則50条に定められている。基本の記載事項はすべての事業者に共通で,一定規模を超える事業者にはさらに追加の事項が求められる,という二段構えになっている。 その境目が,特定発電用電気工作物の小売電気事業等用接続最大電力の合計200万kW(沖縄電力の供給区域内では10万kW)である。したがって(ア)は200。 追加される事項として問われているのは「保安規程の定期的な点検及びその必要な改善に関すること」である。 他の選択肢に挙がっている「事業用電気工作物の工事,維持又は運用に関する業務を管理する者の職務及び組織に関すること」と「発電所の運転を相当期間停止する場合における保全の方法に関すること」は,どちらも規模によらずすべての事業者が記載すべき基本の事項なので,「大規模な事業者のみが」という条件に当てはまらない。 答(2)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 法規 問1
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  220. 問220.電気設備の安全を確保するためには,「電気設備技術基準」への適合を確認する必要がある。「電気設備技術基準」に規定されているものとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.船舶の客室屋内配線
    • 2.乾電池使用のEMS(電気的筋肉刺激器)
    • 3.航空機に搭載される発電機
    • 4.電気浴器
    • 5.自動車の24 Vオルタネータ(交流発電機)

    正解:4.電気浴器

    解説:電気設備技術基準が適用されるのは電気工作物である。電気事業法38条と施行令1条により,次のものは電気工作物から除かれる。 ・船舶,車両又は航空機に設置されるもの ・鉱山保安法などの適用を受けるもの ・電圧30 V未満の電気的設備であって,30 V以上の電気的設備と電気的に接続されていないもの これに当てはめると,(1)船舶の客室屋内配線と(3)航空機に搭載される発電機は,設置される場所によって除外される。(2)乾電池使用のEMSと(5)自動車の24 Vオルタネータは電圧が30 V未満で,しかも(5)は車両に設置されるものなので二重に除外される。 残る(4)電気浴器は建物に設置される普通の電気工作物で,電気設備技術基準の解釈にも「電気浴器等の施設」として規定がある。答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 法規 問2
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  221. 問221.次の文章は,「電気設備技術基準」における高圧又は特別高圧の電気機械器具の危険の防止に関する記述である。 a)高圧又は特別高圧の電気機械器具は,(ア)以外の者が容易に触れるおそれがないように施設しなければならない。ただし,接触による危険のおそれがない場合は,この限りでない。 b)高圧又は特別高圧の開閉器,遮断器,避雷器その他これらに類する器具であって,動作時に(イ)を生ずるものは,火災のおそれがないよう,木製の壁又は天井その他の(ウ)の物から離して施設しなければならない。ただし,(エ)の物で両者の間を隔離した場合は,この限りでない。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ)」の順に示す。

    • 1.取扱者 / 過電圧 / 可燃性 / 難燃性
    • 2.技術者 / アーク / 可燃性 / 耐火性
    • 3.取扱者 / 過電圧 / 耐火性 / 難燃性
    • 4.技術者 / アーク / 耐火性 / 難燃性
    • 5.取扱者 / アーク / 可燃性 / 耐火性

    正解:5.取扱者 / アーク / 可燃性 / 耐火性

    解説:電気設備技術基準9条(高圧又は特別高圧の電気機械器具の危険の防止)の条文がそのまま問われている。 (ア) 感電を防ぐ規定なので,触れてよいのは「取扱者」である。「技術者」という語は電技のこの条文では使われていない。 (イ) 開閉器・遮断器・避雷器が動作したときに生じ,火災の原因になるのはアークである。過電圧は火災の話ではない。 (ウ) 離して施設しなければならないのは,燃えるおそれのある物=可燃性の物(木製の壁や天井)である。 (エ) その間を隔てるのは,燃えない物=耐火性の物である。難燃性は燃えにくいというだけで,隔離材として条文が求めるのは耐火性である。 答(5)。 (ウ)と(エ)は「可燃性の物から離す/耐火性の物で隔てる」という対になっており,どちらも「耐火性」や「難燃性」にすると意味が通らなくなる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 法規 問3
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  222. 問222.次の文章は,「電気設備技術基準」及び「電気設備技術基準の解釈」に基づく電気供給のための電気設備の施設に関する記述である。 架空電線,架空電力保安通信線及び架空電車線は,(ア)又は(イ)による感電のおそれがなく,かつ,交通に支障を及ぼすおそれがない高さに施設しなければならない。 低圧架空電線又は高圧架空電線の高さは,道路(車両の往来がまれであるもの及び歩行の用にのみ供される部分を除く。)を横断する場合,路面上(ウ) m以上にしなければならない。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ)」の順に示す。

    • 1.通電 / アーク / 6
    • 2.接触 / 誘導作用 / 6
    • 3.通電 / 誘導作用 / 5
    • 4.接触 / 誘導作用 / 5
    • 5.通電 / アーク / 5

    正解:2.接触 / 誘導作用 / 6

    解説:前半は電気設備技術基準25条1項で,「架空電線,架空電力保安通信線及び架空電車線は,接触又は誘導作用による感電のおそれがなく,かつ,交通に支障を及ぼすおそれがない高さに施設しなければならない」と定めている。よって(ア)は接触,(イ)は誘導作用。電線に直接触れる場合だけでなく,近づいただけで静電誘導・電磁誘導により感電するおそれも防ぐ趣旨である。 後半は電気設備技術基準の解釈68条で,低圧・高圧架空電線が道路を横断する場合の高さは路面上6 m以上と定められている。よって(ウ)は6。 答(2)。 5 mは横断歩道橋の上に施設する低圧架空電線の高さ(路面上3 m)などと混同しやすい数値だが,道路横断は6 mである。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 法規 問4
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  223. 問223.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく低高圧架空電線等の併架に関する記述の一部である。 低圧架空電線と高圧架空電線とを同一支持物に施設する場合は,次のいずれかによること。 a)次により施設すること。 ① 低圧架空電線を高圧架空電線の(ア)に施設すること。 ② 低圧架空電線と高圧架空電線は,別個の(イ)に施設すること。 ③ 低圧架空電線と高圧架空電線との離隔距離は,(ウ) m以上であること。ただし,かど柱,分岐柱等で混触のおそれがないように施設する場合は,この限りでない。 b)高圧架空電線にケーブルを使用するとともに,高圧架空電線と低圧架空電線との離隔距離を(エ) m以上とすること。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ)」の順に示す。

    • 1.上 / 支持物 / 0.5 / 0.5
    • 2.上 / 支持物 / 0.5 / 0.3
    • 3.下 / 支持物 / 0.5 / 0.5
    • 4.下 / 腕金類 / 0.5 / 0.3
    • 5.下 / 腕金類 / 0.3 / 0.5

    正解:4.下 / 腕金類 / 0.5 / 0.3

    解説:電気設備技術基準の解釈80条(低高圧架空電線等の併架)の規定である。 (ア) 電圧の高い電線を上に,低い電線を下に置くのが原則である。万一切れて落ちたときに高圧が低圧に触れる(混触)ことを避けるため,低圧架空電線は高圧架空電線の下に施設する。 (イ) 同じ支持物に施設するのだから「別個の支持物」ではありえない。分けるのは腕金類(うでがね)である。 (ウ) 併架するときの離隔距離は0.5 m以上。 (エ) 高圧側にケーブルを使えば混触のおそれが小さくなるので,離隔距離は0.3 m以上まで縮められる。 答(4)。 0.5 mと0.3 mは「裸電線どうしは0.5 m,ケーブルを使えば0.3 m」という関係で覚えると取り違えにくい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 法規 問5
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  224. 問224.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく高圧屋内配線に関する記述である。 高圧屋内配線は,(ア)工事(乾燥した場所であって展開した場所に限る。)又はケーブル工事により施設すること。 ケーブル工事による高圧屋内配線で,防護装置としての金属管にケーブルを収めて施設する場合には,その管に(イ)接地工事を施すこと。ただし,接触防護措置(金属製のものであって,防護措置を施す設備と電気的に接続するおそれがあるもので防護する方法を除く。)を施す場合は,D種接地工事によることができる。 高圧屋内配線が,他の高圧屋内配線,低圧屋内配線,管灯回路の配線,弱電流電線等又は水管,ガス管若しくはこれらに類するもの(以下この問において「他の屋内電線等」という。)と接近又は交差する場合は,次のa),b)のいずれかによること。 a)高圧屋内配線と他の屋内電線等との離隔距離は,(ウ)((ア)工事により施設する低圧屋内電線が裸電線である場合は,30 cm)以上であること。 b)高圧屋内配線をケーブル工事により施設する場合においては,次のいずれかによること。 ① ケーブルと他の屋内電線等との間に(エ)のある堅ろうな隔壁を設けること。 ② ケーブルを(エ)のある堅ろうな管に収めること。 ③ 他の高圧屋内配線の電線がケーブルであること。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ)」の順に示す。

    • 1.がいし引き / A種 / 15 cm / 耐火性
    • 2.合成樹脂管 / C種 / 25 cm / 耐火性
    • 3.がいし引き / C種 / 15 cm / 難燃性
    • 4.合成樹脂管 / A種 / 25 cm / 難燃性
    • 5.がいし引き / A種 / 15 cm / 難燃性

    正解:1.がいし引き / A種 / 15 cm / 耐火性

    解説:電気設備技術基準の解釈168条(高圧配線の施設)の規定である。 (ア) 高圧屋内配線に使えるのは,がいし引き工事(乾燥した場所であって展開した場所に限る)とケーブル工事の2つだけである。合成樹脂管工事は低圧用で高圧には使えない。 (イ) 高圧の設備を収める金属管なので,接地工事はA種である。C種・D種は低圧用で,A種は高圧・特別高圧の機械器具の鉄台や金属製外箱に施す。 (ウ) 他の屋内電線等との離隔距離は15 cm以上。ただし相手ががいし引きの裸電線なら30 cm以上とより厳しくなる,という括弧書きの対比が本文中にある。 (エ) 隔壁や管に求められるのは耐火性である。難燃性は燃えにくいだけで,火をさえぎる性能とは別である。 答(1)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 法規 問6
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  225. 問225.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく低圧屋内配線の金属ダクト工事に関する記述である。 a)ダクトに収める絶縁電線の断面積(絶縁被覆の断面積を含む。)の総和は,ダクトの内部断面積の(ア) %以下であること。ただし,電光サイン装置,出退表示灯その他これらに類する装置又は制御回路等(自動制御回路,遠方操作回路,遠方監視装置の信号回路その他これらに類する電気回路をいう。)の配線のみを収める場合は,(イ) %以下とすることができる。 b)ダクト相互は,堅ろうに,かつ,(ウ)に完全に接続すること。 c)ダクトを造営材に取り付ける場合は,ダクトの支持点間の距離を3 m(取扱者以外の者が出入りできないように措置した場所において,垂直に取り付ける場合は,6 m)以下とし,堅ろうに取り付けること。 d)低圧屋内配線の(エ)電圧が300 V以下の場合は,ダクトには,D種接地工事を施すこと。 e)低圧屋内配線の(エ)電圧が300 Vを超える場合は,ダクトには,C種接地工事を施すこと。ただし,(オ)防護措置(金属製のものであって,防護措置を施すダクトと(ウ)に接続するおそれがあるもので防護する方法を除く。)を施す場合は,D種接地工事によることができる。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ) / (オ)」の順に示す。

    • 1.20 / 50 / 電気的 / 使用 / 接触
    • 2.32 / 48 / 電気的 / 対地 / 簡易接触
    • 3.32 / 48 / 機械的 / 使用 / 接触
    • 4.32 / 48 / 機械的 / 使用 / 簡易接触
    • 5.20 / 50 / 電気的 / 対地 / 簡易接触

    正解:1.20 / 50 / 電気的 / 使用 / 接触

    解説:電気設備技術基準の解釈162条(金属ダクト工事)の規定である。 (ア)(イ) ダクトに収める電線の断面積の総和は,内部断面積の20 %以下。ただし電光サイン装置や制御回路等の配線だけなら電流が小さく発熱が問題になりにくいので50 %以下まで許される。32 %・48 %という数字はこの条文には出てこない。 (ウ) ダクト相互の接続に求められるのは,堅ろうであることに加えて電気的に完全であること。接地の効き目を通すために,ダクト全体が電気的に一体でなければならない。e)の括弧書きで「ダクトと(ウ)に接続するおそれがある」と使われていることからも,電気的が入ると分かる。 (エ) 接地工事の種別を分けるのは使用電圧300 Vの境目である。対地電圧が基準になるのは屋内電路の対地電圧の制限(解釈143条)などで,ここではない。 (オ) 300 Vを超える場合にD種で済ませられる緩和条件は,接触防護措置を施すことである。簡易接触防護措置はこれより緩い措置なので,この緩和には使えない。 答(1)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 法規 問7
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  226. 問226.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく分散型電源の系統連系設備に関する記述である。 a)逆変換装置を用いて分散型電源を電力系統に連系する場合は,逆変換装置から直流が電力系統へ流出することを防止するために,受電点と逆変換装置との間に変圧器(単巻変圧器を除く)を施設すること。ただし,次の①及び②に適合する場合は,この限りでない。 ①逆変換装置の交流出力側で直流を検出し,かつ,直流検出時に交流出力を(ア)する機能を有すること。 ②次のいずれかに適合すること。 ・逆変換装置の直流側電路が(イ)であること。 ・逆変換装置に(ウ)を用いていること。 b)分散型電源の連系により,一般送配電事業者が運用する電力系統の短絡容量が,当該分散型電源設置者以外の者が設置する遮断器の遮断容量又は電線の瞬時許容電流等を上回るおそれがあるときは,分散型電源設置者において,限流リアクトルその他の短絡電流を制限する装置を施設すること。ただし,(エ)の電力系統に逆変換装置を用いて分散型電源を連系する場合は,この限りでない。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ)」の順に示す。

    • 1.停止 / 中性点接地式電路 / 高周波変圧器 / 低圧
    • 2.抑制 / 中性点接地式電路 / 高周波チョッパ / 高圧
    • 3.停止 / 非接地式電路 / 高周波変圧器 / 高圧
    • 4.停止 / 非接地式電路 / 高周波変圧器 / 低圧
    • 5.抑制 / 非接地式電路 / 高周波チョッパ / 低圧

    正解:4.停止 / 非接地式電路 / 高周波変圧器 / 低圧

    解説:電気設備技術基準の解釈220条以降の分散型電源の系統連系設備に関する規定である。 (ア) 直流が系統へ流れ出すのは変圧器の偏磁などを招くので,検出したら交流出力を停止させる。抑制では流出が続いてしまう。 (イ)(ウ) 変圧器を省くための条件は,直流側電路が非接地式であること,または逆変換装置に高周波変圧器を用いていることのいずれかである。どちらも直流が系統側へ流れる経路を断つ/絶縁するという意味を持つ。中性点接地式では直流の流出経路ができてしまうので条件にならない。高周波チョッパは絶縁しないので同様である。 (エ) 短絡電流を制限する装置の免除は,低圧の電力系統に逆変換装置を用いて連系する場合である。逆変換装置は短絡時にも定格程度の電流しか流さないうえ,低圧の系統では影響が限られるためである。 答(4)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 法規 問8
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  227. 問227.次の文章は,図に示す高圧受電設備において全停電作業を実施するときの操作手順の一例について,その一部を述べたものである。 a)(ア)を全て開放する。 b)(イ)を開放する。 c)地絡方向継電装置付高圧交流負荷開閉器(DGR付PAS)を開放する。 d)(ウ)を開放する。 e)断路器(DS)の電源側及び負荷側を検電して無電圧を確認する。 f)高圧電路に接地金具等を接続して残留電荷を放電させた後,誤通電,他の電路との混触又は他の電路からの誘導による感電の危険を防止するため,断路器(DS)の(エ)に短絡接地器具を取り付けて接地する。 g)断路器(DS),開閉器等にはそれぞれ操作後速やかに,操作禁止,投入禁止,通電禁止等の通電を禁止する表示をする。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ)」の順に示す。問227の図

    • 1.負荷開閉器(LBS) / 断路器(DS) / 真空遮断器(VCB) / 負荷側
    • 2.配線用遮断器(MCCB) / 断路器(DS) / 真空遮断器(VCB) / 負荷側
    • 3.配線用遮断器(MCCB) / 真空遮断器(VCB) / 断路器(DS) / 電源側
    • 4.負荷開閉器(LBS) / 断路器(DS) / 真空遮断器(VCB) / 電源側
    • 5.負荷開閉器(LBS) / 真空遮断器(VCB) / 断路器(DS) / 負荷側

    正解:3.配線用遮断器(MCCB) / 真空遮断器(VCB) / 断路器(DS) / 電源側

    解説:停電操作は負荷側から電源側へ向かって順に切っていく。図の結線をたどると,電源側から DGR付PAS → DS → VCB → 母線 → LBS1〜3 → 変圧器等 → MCCB1・MCCB2 の順に並んでいる。 a)まず低圧側の負荷を切るので,配線用遮断器(MCCB)を全て開放する。図にMCCB1とMCCB2の2つがあり,「全て」という言い方に合う。 b)次に高圧の遮断器である真空遮断器(VCB)を開放する。 c)続いて受電点のDGR付PASを開放する。 d)最後に断路器(DS)を開放する。断路器は電流を遮断する能力を持たないので,必ず無負荷・無電圧にしてから開くという原則がここに表れている。逆に(1)(2)(4)のようにPASより前にDSを開くと,電流が流れている状態で断路器を開くことになり危険である。 f)短絡接地器具は,誤ってPASが投入されたり,並行する配電線からの誘導で電圧が現れたりしても作業者が感電しないよう,作業箇所に対して電源側にあたる断路器(DS)の電源側に取り付ける。 答(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 法規 問9
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  228. 問228.次の文章は,電気事業法及び電気事業法施行規則に基づく広域的運営に関する記述である。 電気事業者は,毎年度,電気の供給並びに電気工作物の設置及び運用についての(ア)を作成し,電力広域的運営推進機関(OCCTO)を経由して経済産業大臣に届け出なければならない。 具体的には,直近年における(イ)見通し,発電,受電(融通を含む。)等の短期的な内容に関するものと,長期(イ)見通し,電気工作物の(ウ)及びその概要,あるいは他者の電源からの長期安定的な調達等長期的な内容に関するものとがある。 また,電気事業者は,電源開発の実施,電気の供給等その事業の遂行に当たり,広域的運営による電気の(エ)のために,相互に協調しなければならないことが定められている。 広域的運営による相互協調の具体的な例として,A地方に太陽電池発電や風力発電などの発電量を調整できない再生可能エネルギーが大量に導入された場合において,A地方における電圧,周波数を維持する観点から,A地方で消費しきれない電気を隣接するB地方に融通するといった(オ)事業者間の広域運営による相互協調がある。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ) / (エ) / (オ)」の順に示す。

    • 1.供給計画 / 経営 / 新増設 / コスト低減 / 一般送配電
    • 2.需要計画 / 需要 / 新増設 / コスト低減 / 発電
    • 3.供給計画 / 需要 / 新増設 / 安定供給 / 一般送配電
    • 4.需要計画 / 経営 / 補修計画 / コスト低減 / 発電
    • 5.供給計画 / 需要 / 補修計画 / 安定供給 / 発電

    正解:3.供給計画 / 需要 / 新増設 / 安定供給 / 一般送配電

    解説:(ア) 電気事業法29条により,電気事業者が毎年度作成して届け出るのは供給計画である。「需要計画」という制度はない。 (イ) 短期・長期のいずれについても立てるのは需要見通しである。需要をどう見込むかが計画の出発点になる。 (ウ) 長期的な内容として挙がるのは電気工作物の新増設とその概要である。補修計画は日々の保安の話で,長期の供給力を示す供給計画の中身としてはそぐわない。 (エ) 電気事業法28条は「広域的運営による電気の安定供給を確保するため」に相互に協調しなければならないと定めている。コスト低減ではない。 (オ) 電圧・周波数を維持しながら地方をまたいで電気を融通するのは,送配電網を運用する一般送配電事業者どうしの協調である。発電事業者は電気を作るだけで系統の運用はしない。 答(3)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 法規 問10
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  229. 問229.高圧架空電線において,電線に硬銅線を使用して架設する場合,電線の設計に伴う許容引張荷重と弛度について,次の問に答えよ。 ただし,径間S[m],電線の引張強さT[kN],電線の重量による垂直荷重と風圧による水平荷重の合成荷重がW[kN/m]とする。 〔小問(a)〕 「電気設備技術基準の解釈」によれば,規定する荷重が加わる場合における電線の引張強さに対する安全率が,R以上となるような弛度に施設しなければならない。この場合Rの値として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.1.5
    • 2.1.8
    • 3.2.0
    • 4.2.2
    • 5.2.5

    正解:4.2.2

    解説:電気設備技術基準の解釈66条(低高圧架空電線の引張強さに対する安全率)は,架空電線の安全率を電線の種類で分けて定めている。 ・硬銅線又は耐熱銅合金線 … 2.2以上 ・その他の電線(アルミ電線,鋼心アルミより線など) … 2.5以上 この問題は硬銅線を使用する場合なので,R=2.2。答(4)。 硬銅線は伸びにくく切れやすい性質があるが,それでも2.2という比較的小さい安全率でよいのは,強度のばらつきが小さく管理しやすいためである。数字は「硬銅・耐熱銅合金は2.2,それ以外は2.5」と対で覚える。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 法規 問11(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  230. 問230.高圧架空電線において,電線に硬銅線を使用して架設する場合,電線の設計に伴う許容引張荷重と弛度について,次の問に答えよ。 ただし,径間S[m],電線の引張強さT[kN],電線の重量による垂直荷重と風圧による水平荷重の合成荷重がW[kN/m]とする。 〔小問(b)〕 弛度の計算において,最小の弛度を求める場合の許容引張荷重[kN]として,正しい式を次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 (小問(a)より,硬銅線の安全率Rは2.2である。)

    • 1.T/R
    • 2.T×R
    • 3.S×W/R
    • 4.S×W×R
    • 5.(T+S×W)/R

    正解:1.T/R

    解説:安全率Rは「電線の引張強さTを,実際にかけてよい荷重の何倍に取るか」を表す。したがって許容引張荷重は引張強さを安全率で割った 許容引張荷重=T/R [kN] である。 弛度(たるみ)は D=WS²/(8×許容引張荷重) で表され,分母の許容引張荷重が大きいほど弛度は小さくなる。安全率の範囲内で使える最大の張力がT/Rなので,これを使ったときに弛度が最小になる。答(1)。 T×R((2))では引張強さより大きな荷重を許すことになり,安全率の意味と逆になる。(3)(4)のS×WはS[m]×W[kN/m]で単位はkNになるが,これは径間全体にかかる荷重であって許容できる引張荷重ではない。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 法規 問11(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  231. 問231.定格容量500 kV・A,無負荷損500 W,負荷損(定格電流通電時)6 700 Wの変圧器を更新する。更新後の変圧器はトップランナー制度に適合した変圧器で,変圧器の容量,電圧及び周波数仕様は従来器と同じであるが,無負荷損は150 W,省エネ基準達成率は140 %である。次の問に答えよ。 ただし,省エネ基準達成率は次式で与えられるものとする。 省エネ基準達成率[%]=基準エネルギー消費効率/(W_i+W_C40)×100 ここで,基準エネルギー消費効率(判断の基準となる全損失)は1 250 Wとし,W_iは無負荷損[W],W_C40は負荷率40 %時の負荷損[W]とする。 〔小問(a)〕 更新後の変圧器の負荷損(定格電流通電時)の値[W]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.1 860
    • 2.2 450
    • 3.3 080
    • 4.3 820
    • 5.4 640

    正解:5.4 640

    解説:与えられた式に数値を入れて,まず負荷率40 %時の負荷損W_C40を求める。 140=1 250/(150+W_C40)×100 150+W_C40=1 250/1.40=892.9 W_C40=742.9 W。 負荷損は電流の2乗,すなわち負荷率の2乗に比例するので,定格電流通電時の負荷損は W_C40/0.4²=742.9/0.16≒4 643≒4 640 W。答(5)。 0.16で割るところを0.4で割ると1 857となり(1)の1 860に近い値が出てしまう。負荷損は負荷率の2乗に比例するという点がこの問題の要点である。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 法規 問12(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  232. 問232.定格容量500 kV・A,無負荷損500 W,負荷損(定格電流通電時)6 700 Wの変圧器を更新する。更新後の変圧器はトップランナー制度に適合した変圧器で,変圧器の容量,電圧及び周波数仕様は従来器と同じであるが,無負荷損は150 W,省エネ基準達成率は140 %である。次の問に答えよ。 ただし,省エネ基準達成率は次式で与えられるものとする。 省エネ基準達成率[%]=基準エネルギー消費効率/(W_i+W_C40)×100 ここで,基準エネルギー消費効率(判断の基準となる全損失)は1 250 Wとし,W_iは無負荷損[W],W_C40は負荷率40 %時の負荷損[W]とする。 〔小問(b)〕 変圧器の出力電圧が定格状態で,300 kW遅れ力率0.8の負荷が接続されているときの更新前後の変圧器の損失を考えてみる。この状態での更新前の変圧器の全損失をW₁,更新後の変圧器の全損失をW₂とすると,W₂のW₁に対する比率[%]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,電圧変動による無負荷損への影響は無視できるものとする。 (小問(a)より,更新後の変圧器の定格電流通電時の負荷損は約4 640 Wである。)

    • 1.45
    • 2.54
    • 3.65
    • 4.78
    • 5.85

    正解:3.65

    解説:まず負荷率を出す。負荷損は電流(皮相電力)で決まるので,有効電力300 kWを力率で割って皮相電力に直す。 S=300/0.8=375 kV・A 負荷率=375/500=0.75。 全損失は無負荷損(負荷によらず一定)と負荷損(負荷率の2乗に比例)の和なので 更新前 W₁=500+6 700×0.75²=500+3 769=4 269 W 更新後 W₂=150+4 643×0.75²=150+2 612=2 762 W 比率は W₂/W₁=2 762/4 269≒0.647=64.7 %。最も近いのは65で答(3)。 300 kWをそのまま500 kV・Aで割って負荷率0.6としてしまうと値がずれる。負荷損に効くのは電流であり,力率で割って皮相電力に直してから比を取る。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 法規 問12(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  233. 問233.図に示すような,相電圧Ė_R[V],Ė_S[V],Ė_T[V],角周波数ω[rad/s]の対称三相3線式高圧電路があり,変圧器の中性点は非接地方式とする。電路の一相当たりの対地静電容量をC[F]とする。 この電路のR相のみが絶縁抵抗値R_G[Ω]に低下した。このとき,次の問に答えよ。 ただし,上記以外のインピーダンスは無視するものとする。 〔小問(a)〕 次の文章は,絶縁抵抗R_G[Ω]を流れる電流İ_G[A]を求める記述である。 R_Gを取り除いた場合 a−b間の電圧V̇_ab=(ア) a−b間より見たインピーダンスŻ_abは,変圧器の内部インピーダンスを無視すれば,Ż_ab=(イ)となる。 ゆえに,R_Gを接続したとき,R_Gに流れる電流İ_Gは,次式となる。 İ_G=V̇_ab/(Ż_ab+R_G)=(ウ) 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 選択肢は「(ア) / (イ) / (ウ)」の順に示す。問233の図

    • 1.Ė_R / 1/(j3ωC) / j3ωCĖ_R/(1+j3ωCR_G)
    • 2.√3Ė_R / −j3ωC / −j3ωCĖ_R/(1−j3ωCR_G)
    • 3.Ė_R / 3/(jωC) / jωCĖ_R/(3+jωCR_G)
    • 4.√3Ė_R / 1/(j3ωC) / Ė_R/(1−j3ωCR_G)
    • 5.Ė_R / j3ωC / Ė_R/(1+j3ωCR_G)

    正解:1.Ė_R / 1/(j3ωC) / j3ωCĖ_R/(1+j3ωCR_G)

    解説:テブナンの定理で解く問題である。 (ア) R_Gを取り除いた健全な状態では,対称三相で対地静電容量も三相とも等しいから,変圧器の中性点Oは大地と同電位になる。したがってa点(R相)とb点(大地)の間の電圧は,R相の相電圧そのもの,すなわちĖ_Rである。線間電圧ではないので√3は付かない。 (イ) a−b間から見たインピーダンスは,電源を短絡して求める。すると三相の対地静電容量C[F]が3つ並列に見えるので,合成静電容量は3C[F],インピーダンスは Ż_ab=1/(j3ωC)[Ω]。 容量性リアクタンスは 1/(jωC) の形であって jωC ではないので,(5)は形からして違う。 (ウ) これらをテブナンの式に入れると İ_G=Ė_R/{1/(j3ωC)+R_G} 分子・分母に j3ωC を掛けて İ_G=j3ωCĖ_R/(1+j3ωCR_G)。 答(1)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 法規 問13(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  234. 問234.図に示すような,相電圧Ė_R[V],Ė_S[V],Ė_T[V],角周波数ω[rad/s]の対称三相3線式高圧電路があり,変圧器の中性点は非接地方式とする。電路の一相当たりの対地静電容量をC[F]とする。 この電路のR相のみが絶縁抵抗値R_G[Ω]に低下した。このとき,次の問に答えよ。 ただし,上記以外のインピーダンスは無視するものとする。 〔小問(b)〕 次の文章は,変圧器の中性点O点に現れる電圧V̇_O[V]を求める記述である。 V̇_O=(エ)+R_Gİ_G ゆえにV̇_O=(オ) 上記の記述中の空白箇所(エ)及び(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 (小問(a)より,İ_G=j3ωCĖ_R/(1+j3ωCR_G) である。) 選択肢は「(エ) / (オ)」の順に示す。問234の図

    • 1.−Ė_R / −Ė_R/(1+j3ωCR_G)
    • 2.Ė_R / Ė_R/(1−j3ωCR_G)
    • 3.−Ė_R / −Ė_R/(1−j3ωCR_G)
    • 4.Ė_R / Ė_R/(1+j3ωCR_G)
    • 5.Ė_R / −Ė_R/(1−j3ωCR_G)

    正解:1.−Ė_R / −Ė_R/(1+j3ωCR_G)

    解説:(エ) 大地(b点)を基準にして,中性点Oまでたどる。大地からR_Gを通ってa点(R相)へ上がると電位はR_Gİ_Gだけ上がり,そこからR相の巻線を逆にたどって中性点Oへ戻ると相電圧Ė_Rだけ下がる。したがって V̇_O=−Ė_R+R_Gİ_G となり,(エ)は−Ė_Rである。 (オ) ここに(a)で求めたİ_Gを代入する。 V̇_O=−Ė_R+R_G×j3ωCĖ_R/(1+j3ωCR_G) =Ė_R×{−(1+j3ωCR_G)+j3ωCR_G}/(1+j3ωCR_G) =−Ė_R/(1+j3ωCR_G) 分子でj3ωCR_Gどうしが打ち消し合って−1だけが残るのがこの計算の要点である。答(1)。 R_Gが非常に大きい(完全絶縁に近い)とV̇_O→0,R_Gが0(完全地絡)とV̇_O→−Ė_Rとなり,R相が大地電位まで引き下げられて中性点が相電圧ぶんずれる,という物理的に妥当な極限になっている。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度下期 法規 問13(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  235. 問235.次の図は,「電気事業法」に基づく一般用電気工作物及び自家用電気工作物のうち受電電圧7 000 V以下の需要設備の保安体系に関する記述を表したものである。ただし,除外事項,限度事項等の記述は省略している。 なお,この問において,技術基準とは電気設備技術基準のことをいう。 図中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問235の図

    • 1.所有者又は占有者 / 登録調査機関 / 検査要領書 / 提出
    • 2.電線路維持運用者 / 電気主任技術者 / 検査要領書 / 作成
    • 3.所有者又は占有者 / 電気主任技術者 / 保安規程 / 作成
    • 4.電線路維持運用者 / 登録調査機関 / 保安規程 / 提出
    • 5.電線路維持運用者 / 登録調査機関 / 検査要領書 / 作成

    正解:4.電線路維持運用者 / 登録調査機関 / 保安規程 / 提出

    解説:図の右端に条番号が振られているので,そこを手がかりに1つずつ当てる。 (ア) 第57条は「一般用電気工作物の調査の義務」で,義務を負うのは一般用電気工作物と電気的に接続する電線路を維持し,及び運用する者,すなわち電線路維持運用者である。実務では電力会社がこれにあたる。所有者や占有者ではない。 (イ) 第57条の2は「調査業務の委託」で,委託先は登録調査機関である。 (ウ) 第42条は「保安規程」で,事業用電気工作物を設置する者は保安規程を定め,使用の開始前に経済産業大臣に届け出なければならない。検査要領書ではない。 (エ) 第106条は「報告の徴収」で,経済産業大臣は電気工作物を設置する者に対し,その業務の状況に関し報告又は資料の提出をさせることができる。 電線路維持運用者/登録調査機関/保安規程/提出となり答(4)。 (ウ)を「保安規程」と当てられても,(エ)を「作成」と読むと(5)などに引っかかる。(エ)が入っているのは第106条の報告徴収の条文で,保安規程の話ではない。条番号を見れば取り違えずに済む。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 法規 問1
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  236. 問236.次の文章は,「電気設備技術基準」におけるサイバーセキュリティの確保に関する記述である。 電気工作物(一般送配電事業,送電事業,配電事業,特定送配電事業又は (ア) の用に供するものに限る。)の運転を管理する (イ) は,当該電気工作物が人体に危害を及ぼし,又は物件に損傷を与えるおそれ及び (ウ) 又は配電事業に係る電気の供給に著しい支障を及ぼすおそれがないよう,サイバーセキュリティ(サイバーセキュリティ基本法(平成26年法律第104号)第2条に規定するサイバーセキュリティをいう。)を確保しなければならない。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.発電事業 / 電子計算機 / 一般送配電事業
    • 2.小売電気事業 / 制御装置 / 電気使用場所
    • 3.小売電気事業 / 電子計算機 / 一般送配電事業
    • 4.発電事業 / 制御装置 / 電気使用場所
    • 5.小売電気事業 / 電子計算機 / 電気使用場所

    正解:1.発電事業 / 電子計算機 / 一般送配電事業

    解説:電気設備技術基準第15条の2(サイバーセキュリティの確保)の条文そのままを問う設問である。 (ア) 括弧の中は電気工作物を持つ事業の列挙である。小売電気事業は電気を売る事業であって,自ら電気工作物を持って運転するわけではないので,ここには発電事業が入る。 (イ) サイバーセキュリティが問題になるのは,通信につながって外部から侵入されうるものである。条文では電子計算機と書かれている。制御装置ではない。 (ウ) 直後に「又は配電事業に係る電気の供給」と続くので,並ぶのは事業の名称でなければならない。電気使用場所は事業名ではないので当てはまらず,一般送配電事業が入る。 発電事業/電子計算機/一般送配電事業となり答(1)。 (ウ)は,空欄の前後の言葉のつながりだけで絞り込める。「◯◯又は配電事業に係る」という形なので,◯◯にも事業が来る。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 法規 問2
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  237. 問237.高圧架空電線路に施設された機械器具等の接地工事の事例として,「電気設備技術基準の解釈」の規定上,不適切なものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.高圧架空電線路に施設した避雷器(以下「LA」という。)の接地工事を14 mm²の軟銅線を用いて施設した。
    • 2.高圧架空電線路に施設された柱上気中開閉器(以下「PAS」という。)の制御装置(定格制御電圧AC100 V)の金属製外箱の接地端子に5.5 mm²の軟銅線を接続し,D種接地工事を施した。
    • 3.高圧架空電線路にPAS(VT・LA内蔵形)が施設されている。この内蔵されているLAの接地線及び高圧計器用変成器(零相変流器)の2次側電路は,PASの金属製外箱の接地端子に接続されている。この接地端子にD種接地工事(接地抵抗値70 Ω)を施した。なお,VTとは計器用変圧器である。
    • 4.高圧架空電線路から電気の供給を受ける受電電力が750 kWの需要場所の引込口に施設したLAにA種接地工事を施した。
    • 5.木柱の上であって人が触れるおそれがない高さの高圧架空電線路に施設されたPASの金属製外箱の接地端子にA種接地工事を施した。なお,このPASにLAは内蔵されていない。

    正解:3.高圧架空電線路にPAS(VT・LA内蔵形)が施設されている。この内蔵されているLAの接地線及び高圧計器用変成器(零相変流器)の2次側電路は,PASの金属製外箱の接地端子に接続されている。この接地端子にD種接地工事(接地抵抗値70 Ω)を施した。なお,VTとは計器用変圧器である。

    解説:接地工事の種類は,そこにつながっている機器のうち最も厳しいものに合わせて決まる。 (3)では,一つの接地端子に「高圧計器用変成器の2次側電路」と「避雷器(LA)の接地線」の両方がつながっている。前者だけならD種でよいが,避雷器の接地はA種接地工事でなければならない。A種の接地抵抗値は10 Ω以下なので,D種として70 Ωにしたのは不適切である。答(3)。 他の記述を確かめる。(1)A種接地工事の接地線は直径2.6 mm以上の軟銅線とされており,14 mm²(直径約4.2 mm相当)はこれを満たす。(2)制御装置は定格制御電圧AC100 Vの低圧機器なのでD種接地工事でよく,D種の接地線は直径1.6 mm以上なので5.5 mm²で足りる。(4)受電電力500 kW以上の需要場所の引込口には避雷器を施設し,A種接地工事を施す。750 kWはこれにあたる。(5)木柱の上で人が触れるおそれのない高さなら接地工事を省略できるが,省略できるというだけで,A種を施すこと自体は差し支えない。 一つの端子に複数の機器がつながっている,という書き方が出てきたら,そのうち最も厳しい接地工事が要る,と考えるとよい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 法規 問3
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  238. 問238.「電気設備技術基準の解釈」に基づく高圧屋側電線路(高圧引込線の屋側部分を除く。)の施設に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.展開した場所に施設した。
    • 2.電線はケーブルとした。
    • 3.屋外であることから,ケーブルを地表上2.3 mの高さに,かつ,人が通る場所から手を伸ばしても触れることのない範囲に施設した。
    • 4.ケーブルを造営材の側面に沿って被覆を損傷しないよう垂直に取付け,その支持点間の距離を6 m以下とした。
    • 5.ケーブルを収める防護装置の金属製部分にA種接地工事を施した。

    正解:3.屋外であることから,ケーブルを地表上2.3 mの高さに,かつ,人が通る場所から手を伸ばしても触れることのない範囲に施設した。

    解説:高圧屋側電線路にはケーブルへの接触防護措置が求められる。接触防護措置の高さは,解釈第1条の定義で屋内は床上2.3 m以上,屋外は地表上2.5 m以上と定められている。「屋外であることから2.3 m」としているのは屋内の値を屋外に当てているので誤りで,これが答になる。答(3)。 他の記述を確かめる。(1)高圧屋側電線路は展開した場所に施設する。(2)電線はケーブルであること。(4)造営材に沿って取り付ける場合の支持点間の距離は2 m以下,垂直に取り付ける場合は6 m以下でよい。(5)ケーブルを収める防護装置の金属製部分にはA種接地工事を施す。 2.3 mと2.5 mは数字が近いので取り違えやすいが,「屋内は低く,屋外は高い」と覚えておけばよい。屋外のほうが不特定の人が通るので厳しくしてある。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 法規 問4
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  239. 問239.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく電線路の接近状態に関する記述である。 a) 第1次接近状態とは,架空電線が他の工作物と接近する場合において,当該架空電線が他の工作物の (ア) において,水平距離で (イ) 以上,かつ,架空電線路の支持物の地表上の高さに相当する距離以内に施設されることにより,架空電線路の電線の (ウ) ,支持物の (エ) 等の際に,当該電線が他の工作物に (オ) おそれがある状態をいう。 b) 第2次接近状態とは,架空電線が他の工作物と接近する場合において,当該架空電線が他の工作物の (ア) において水平距離で (イ) 未満に施設される状態をいう。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.上方,下方又は側方 / 3 m / 振動 / 傾斜 / 損害を与える
    • 2.上方又は側方 / 3 m / 切断 / 倒壊 / 接触する
    • 3.上方又は側方 / 3 m / 切断 / 傾斜 / 接触する
    • 4.上方,下方又は側方 / 2 m / 切断 / 倒壊 / 接触する
    • 5.上方,下方又は側方 / 2 m / 振動 / 傾斜 / 損害を与える

    正解:2.上方又は側方 / 3 m / 切断 / 倒壊 / 接触する

    解説:解釈第1条の用語の定義で,第1次接近状態・第2次接近状態はいずれも「上方又は側方」で規定されている。下方は含まれない。架空電線が切れたり支持物が倒れたりして他の工作物に触れるおそれを想定した規定なので,電線が他の工作物の下にある場合は想定していない。 水平距離は3 m。この3 mを境に,3 m以上で支持物の高さ以内なら第1次接近状態,3 m未満なら第2次接近状態である。 危険が起きる原因として条文が挙げているのは,電線の切断と支持物の倒壊。その結果として当該電線が他の工作物に接触するおそれがある状態,と続く。 上方又は側方/3 m/切断/倒壊/接触するとなり答(2)。 (3)との違いは(エ)だけで,支持物は傾くのではなく倒壊すると書かれている。傾斜という語は解釈の別の条(支持物の基礎の安全率など)に出てくるが,接近状態の定義には使われていない。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 法規 問5
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  240. 問240.次の文章は,「電気設備技術基準」における無線設備への障害の防止に関する記述である。 電気使用場所に施設する電気機械器具又は (ア) は, (イ) ,高周波電流等が発生することにより,無線設備の機能に (ウ) かつ重大な障害を及ぼすおそれがないように施設しなければならない。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.接触電線 / 高調波 / 継続的
    • 2.屋内配線 / 電波 / 一時的
    • 3.接触電線 / 高調波 / 一時的
    • 4.屋内配線 / 高調波 / 継続的
    • 5.接触電線 / 電波 / 継続的

    正解:5.接触電線 / 電波 / 継続的

    解説:電気設備技術基準第67条(電気機械器具又は接触電線による無線設備への障害の防止)の条文をそのまま問う設問である。 (ア) 条の見出しに「電気機械器具又は接触電線による」とあるとおり,接触電線が入る。接触電線はクレーンなどの移動する機器へ電気を送るためにむき出しで張った電線で,集電子がこすれて火花を出すため無線に障害を与えやすい。 (イ) 無線設備の機能を妨げるのは電波である。高調波は電源の波形のひずみのことで,同じ電路につながる機器へ影響を与えるが,無線設備への障害の直接の原因としては条文に書かれていない。 (ウ) 一時的なものまで禁じると実務上成り立たないので,条文は「継続的かつ重大な障害」と限定している。 接触電線/電波/継続的となり答(5)。 (ウ)は「かつ重大な」という言葉と釣り合う語を選ぶと考えるとよい。一時的で重大というのは条件として噛み合わない。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 法規 問6
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  241. 問241.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく水中照明の施設に関する記述である。 水中又はこれに準ずる場所であって,人が触れるおそれのある場所に施設する照明灯は,次によること。 a) 照明灯に電気を供給する電路には,次に適合する絶縁変圧器を施設すること。 ① 1次側の (ア) 電圧は300 V以下,2次側の (ア) 電圧は150 V以下であること。 ② 絶縁変圧器は,その2次側電路の (ア) 電圧が30 V以下の場合は,1次巻線と2次巻線との間に金属製の混触防止板を設け,これに (イ) 種接地工事を施すこと。 b) a)の規定により施設する絶縁変圧器の2次側電路は,次によること。 ① 電路は, (ウ) であること。 ② 開閉器及び過電流遮断器を各極に施設すること。ただし,過電流遮断器が開閉機能を有するものである場合は,過電流遮断器のみとすることができる。 ③ (ア) 電圧が30 Vを超える場合は,その電路に地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設すること。 ④ b)②の規定により施設する開閉器及び過電流遮断器並びにb)③の規定により施設する地絡を生じたときに自動的に電路を遮断する装置は,堅ろうな金属製の外箱に収めること。 ⑤ 配線は, (エ) 工事によること。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.使用 / D / 非接地式電路 / 合成樹脂管
    • 2.対地 / A / 接地式電路 / 金属管
    • 3.使用 / D / 接地式電路 / 合成樹脂管
    • 4.対地 / A / 非接地式電路 / 合成樹脂管
    • 5.使用 / A / 非接地式電路 / 金属管

    正解:5.使用 / A / 非接地式電路 / 金属管

    解説:解釈第187条(水中照明灯)の規定である。水中で人が触れる可能性のある場所なので,条文は感電を防ぐ方向に徹底して厳しくなっている,という見方で当てていける。 (ア) 条文は使用電圧で規定している。対地電圧は接地式の電路で定義される値なので,非接地式を求めているこの条文とはそもそも噛み合わない。 (イ) 混触防止板に施すのはA種接地工事である。高圧側が混触したときに確実に地絡させるための板なので,最も厳しいA種になる。 (ウ) 2次側電路は非接地式電路とする。接地していなければ,人が1線に触れても回路が閉じず感電しにくい。 (エ) 配線は金属管工事による。水中や水気のある場所で外傷から確実に守るためで,合成樹脂管では足りない。 使用/A/非接地式電路/金属管となり答(5)。 (ア)を対地電圧と読むと(2)(4)に流れるが,(ウ)で非接地式と決まる以上,対地電圧という言い方は使えない。空欄どうしの整合でも絞り込める。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 法規 問7
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  242. 問242.次の文章は,「発電用風力設備に関する技術基準を定める省令」に基づく風車に関する記述である。 風車は,次により施設しなければならない。 a) 負荷を (ア) したときの最大速度に対し,構造上安全であること。 b) 風圧に対して構造上安全であること。 c) 運転中に風車に損傷を与えるような (イ) がないように施設すること。 d) 通常想定される最大風速においても取扱者の意図に反して風車が (ウ) することのないように施設すること。 e) 運転中に他の工作物,植物等に接触しないように施設すること。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.遮断 / 振動 / 停止
    • 2.連系 / 振動 / 停止
    • 3.遮断 / 雷撃 / 停止
    • 4.連系 / 雷撃 / 起動
    • 5.遮断 / 振動 / 起動

    正解:5.遮断 / 振動 / 起動

    解説:発電用風力設備に関する技術基準を定める省令第4条(風車)の規定である。 (ア) 発電機の負荷が急に無くなると,風のエネルギーを消費するものが無くなって風車は一気に速度を上げる。この無負荷暴走のときの速度に耐える構造でなければならない,という趣旨なので,入るのは遮断である。連系したときにいちばん速く回ることはない。 (イ) 「運転中に風車に損傷を与えるような」に続くのは振動である。雷撃は別の条(第5条 風車の安全な状態の確保など)で扱われ,運転中に限った話でもない。 (ウ) 停止しているはずの風車が強風で勝手に回り出すと危険なので,取扱者の意図に反して起動しないように施設する。停止することのないように,では意味が逆になる。 遮断/振動/起動となり答(5)。 (ウ)は,(a)ですでに「負荷を遮断したときの最大速度に耐えること」を求めていることと合わせて読むと分かりやすい。この省令が心配しているのは,風車が回りすぎることであって止まることではない。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 法規 問8
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  243. 問243.次の文章は,電気の需給状況が悪化した場合における電気事業法に基づく対応に関する記述である。 電力広域的運営推進機関(OCCTO)は,会員である小売電気事業者,一般送配電事業者,配電事業者又は特定送配電事業者の電気の需給の状況が悪化し,又は悪化するおそれがある場合において,必要と認めるときは,当該電気の需給の状況を改善するために,電力広域的運営推進機関の (ア) で定めるところにより, (イ) に対し,相互に電気の供給をすることや電気工作物を共有することなどの措置を取るように指示することができる。 また,経済産業大臣は,災害等により電気の安定供給の確保に支障が生じたり,生じるおそれがある場合において,公共の利益を確保するために特に必要があり,かつ適切であると認めるときは (ウ) に対し,電気の供給を他のエリアに行うことなど電気の安定供給の確保を図るために必要な措置をとることを命ずることができる。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,適切なものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.保安規程 / 会員 / 電気事業者
    • 2.保安規程 / 事業者 / 一般送配電事業者
    • 3.送配電等業務指針 / 特定事業者 / 特定自家用電気工作物設置者
    • 4.業務規程 / 事業者 / 特定自家用電気工作物設置者
    • 5.業務規程 / 会員 / 電気事業者

    正解:5.業務規程 / 会員 / 電気事業者

    解説:(ア) 保安規程は,事業用電気工作物を設置する者が保安の確保のために定めるもので,需給の調整を指示する根拠にはならない。電力広域的運営推進機関が自らの業務の進め方を定めるのは業務規程である。 (イ) 問題文の冒頭に「会員である小売電気事業者,一般送配電事業者…」と書かれている。推進機関が指示できる相手は自らの会員なので,会員が入る。 (ウ) 経済産業大臣が電気の安定供給のために措置を命じる相手は電気事業者である。特定自家用電気工作物設置者は自家用の設備を持つ者で,他のエリアへ電気を供給する立場にはない。 業務規程/会員/電気事業者となり答(5)。 (イ)は問題文の中にすでに「会員である」と書かれているので,本文を読むだけで決まる。空欄の周りだけでなく段落の頭から読むと拾える形になっている。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 法規 問9
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  244. 問244.過電流継電器(以下「OCR」という。)と真空遮断器(以下「VCB」という。)との連動動作試験を行う。保護継電器試験機からOCRに動作電流整定タップ3 Aの300 %(9 A)を入力した時点から,VCBが連動して動作するまでの時間を計測する。保護継電器試験機からの電流は,試験機→OCR→試験機へと流れ,OCRが動作すると,試験機→OCR→VCB(トリップコイルの誘導性リアクタンスは10 Ω)→試験機へと流れる(図)。保護継電器試験機において可変抵抗R[Ω]をタップを切り換えて調整し,可変単巻変圧器を操作して試験電圧V[V]を調整して,電流計が必要な電流値(9 A)を示すように設定する(この設定中は,OCRが動作しないようにOCRの動作ロックボタンを押しておく)。図のOCR内の※で示した接点は,OCRが動作した時に開き,それによりトリップコイルに電流が流れる(VCBは変流器二次電流による引外し方式)。図のVCBは,コイルに3.0 A以上の電流(定格開路制御電流)が流れないと正常に動作しないので,保護継電器試験機の可変抵抗R[Ω]の抵抗値を適正に選択しなければならない。選択可能な抵抗値[Ω]の中で,VCBが正常に動作することができる最小の抵抗値R[Ω]を次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。なお,OCRの内部抵抗,トリップコイルの抵抗及びその他記載のないインピーダンスは無視するものとする。問244の図

    • 1.2
    • 2.5
    • 3.10
    • 4.15
    • 5.20

    正解:2.5

    解説:この問題の要は,OCRが動作する前と後で回路が変わることである。 まず動作前。※の接点が閉じているのでトリップコイルは短絡されており,回路にあるのは可変抵抗Rだけである。ここに9 Aを流すように電圧を合わせるので V=9R[V]。 つぎに動作後。※が開いてトリップコイル(誘導性リアクタンス10 Ω)が直列に入る。電圧Vは変わらないので,流れる電流は I=V/√(R²+10²)=9R/√(R²+100)。 これが3.0 A以上であればよいので 9R/√(R²+100)≧3 両辺を3で割って 3R≧√(R²+100),二乗して 9R²≧R²+100,8R²≧100 R≧√12.5≒3.54 Ω。 選択可能な値のうち3.54以上でいちばん小さいのは5 Ωである。答(2)。 確かめておく。R=5なら V=45 V,I=45/√125≒4.02 A で3.0 Aを超える。R=2なら V=18 V,I=18/√104≒1.77 A で足りない。 Rを大きくすると電圧Vも比例して大きくなるので,動作後の電流はリアクタンス10 Ωの影響が相対的に薄まって増える。Rを小さくするほど良いように見えるが逆である,というのがこの問題の面白いところである。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 法規 問10
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  245. 問245.定格容量50 kV·A,一次電圧6 600 V,二次電圧210/105 Vの単相変圧器の二次側に接続した単相3線式架空電線路がある。この低圧電線路に最大供給電流が流れたときの絶縁性能が「電気設備技術基準」に適合することを確認するため,低圧電線の3線を一括して大地との間に使用電圧(105 V)を加える絶縁性能試験を実施した。 次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 この試験で許容される漏えい電流の最大値[A]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.0.119
    • 2.0.238
    • 3.0.357
    • 4.0.460
    • 5.0.714

    正解:3.0.357

    解説:電気設備技術基準第22条は,低圧電線路の漏えい電流を最大供給電流の1/2 000以下と定めている。 まず最大供給電流を出す。単相3線式なので,外側の2線には二次電圧210 Vで変圧器の容量いっぱいの電流が流れる。 I=50×10³/210≒238 A。 1線当たりの許容漏えい電流は 238/2 000≒0.119 A。 ここが分かれ目である。この試験は3線を一括して大地との間に電圧を加えているので,測っているのは3線ぶんの漏えい電流の合計になる。したがって許容される値も3倍で 0.119×3≒0.357 A。答(3)。 (1)の0.119は1線当たりの値である。一括して測っているのに1線分で判定すると,本来合格のものを不合格にしてしまう。何線ぶんをまとめて測っているのかを問題文から読み取ること。 (2)の0.238は 50×10³/105/2 000 で,二次電圧を105 Vとして最大供給電流を出した場合の値である。単相3線式で容量いっぱいの電流が流れるのは外側の2線の間,すなわち210 Vのほうである。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 法規 問11(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  246. 問246.定格容量50 kV·A,一次電圧6 600 V,二次電圧210/105 Vの単相変圧器の二次側に接続した単相3線式架空電線路がある。この低圧電線路に最大供給電流が流れたときの絶縁性能が「電気設備技術基準」に適合することを確認するため,低圧電線の3線を一括して大地との間に使用電圧(105 V)を加える絶縁性能試験を実施した。 次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 二次側電線路と大地との間で許容される絶縁抵抗値は,1線当たりの最小値[Ω]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 (小問(a)より,最大供給電流は約238 A,1線当たりの許容漏えい電流は約0.119 Aである。)

    • 1.295
    • 2.442
    • 3.883
    • 4.1 765
    • 5.3 530

    正解:3.883

    解説:問われているのは1線当たりの絶縁抵抗なので,1線に加わる電圧と1線に流れる漏えい電流で割ればよい。 試験では3線それぞれと大地との間に使用電圧105 Vが加わっている。1線当たりの許容漏えい電流は小問(a)で出した0.119 Aである。したがって R=105/0.119≒883 Ω。答(3)。 小問(a)の答である3線合計の0.357 Aで割ると 105/0.357≒294 Ω となり(1)になる。これは3線を1本とみなしたときの値,言い換えれば3本の絶縁抵抗を並列に見た値であって,1線当たりの値ではない。3本を並列にすれば抵抗は1/3になる,という関係がそのまま 883/3≒294 に現れている。 (a)は合計で答え,(b)は1線当たりで答える。同じ問題の中で問われている単位が切り替わっているので,どちらを聞かれているかを毎回確かめること。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 法規 問11(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  247. 問247.負荷設備の容量が800 kW,需要率が70 %,総合力率が90 %である高圧受電需要家について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。ただし,この需要家の負荷は低圧のみであるとし,変圧器の損失は無視するものとする。 〔小問(a)〕 この需要負荷設備に対し100 kV·Aの変圧器,複数台で電力を供給する。この場合,変圧器の必要最小限の台数として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.5
    • 2.6
    • 3.7
    • 4.8
    • 5.9

    正解:3.7

    解説:需要率は,設備容量のうち実際に同時に使われる割合である。最大需要電力は 800×0.70=560 kW。 変圧器の容量は皮相電力[kV·A]で表されるので,力率で割って皮相電力に直す。 560/0.90≒622 kV·A。 100 kV·Aの変圧器で賄うので 622/100=6.22 → 7台。答(3)。 台数は切り上げる。6台では600 kV·Aしかなく622 kV·Aを賄えない。「必要最小限の台数」とあっても,足りない台数を選んではいけない。 力率で割るのを忘れると 560/100=5.6 → 6台となって(2)を選ぶ。変圧器の容量は有効電力ではなく皮相電力で決まる,というのがこの問題の要点である。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 法規 問12(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  248. 問248.負荷設備の容量が800 kW,需要率が70 %,総合力率が90 %である高圧受電需要家について,次の問に答えよ。ただし,この需要家の負荷は低圧のみであるとし,変圧器の損失は無視するものとする。 〔小問(b)〕 この負荷の月負荷率を60 %とするとき,負荷の月間総消費電力量の値[MW·h]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,1カ月の日数は30日とする。 (小問(a)より,最大需要電力は560 kWである。)

    • 1.218
    • 2.242
    • 3.265
    • 4.270
    • 5.284

    正解:2.242

    解説:負荷率は,期間中の平均需要電力を最大需要電力で割った値である。したがって平均需要電力は 560×0.60=336 kW。 電力量は平均電力に時間を掛ければよい。30日は 24×30=720 時間なので 336×720=241 920 kW·h≒242 MW·h。答(2)。 力率90 %はここでは使わない。消費電力量は有効電力の積算なので,皮相電力に直す必要はない。小問(a)で使った数字をそのまま持ち込むと 622×0.6×720≒269 MW·h となって(4)に近づいてしまう。 需要率・負荷率・力率は名前が似ているが役割が違う。需要率は設備容量から最大需要電力を出すため,負荷率は最大需要電力から平均需要電力を出すため,力率は有効電力を皮相電力に直すために使う。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 法規 問12(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  249. 問249.有効落差80 mの調整池式水力発電所がある。調整池に取水する自然流量は10 m³/s一定であるとし,図のように1日のうち12時間は発電せずに自然流量の全量を貯水する。残り12時間のうち2時間は自然流量と同じ10 m³/sの使用水量で発電を行い,他の10時間は自然流量より多いQ_p[m³/s]の使用水量で発電して貯水分全量を使い切るものとする。このとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 運用に最低限必要な有効貯水量の値[m³]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問249の図

    • 1.220×10³
    • 2.240×10³
    • 3.432×10³
    • 4.792×10³
    • 5.864×10³

    正解:3.432×10³

    解説:貯水量は「ためた量」を数えれば出る。発電しない12時間は,入ってきた自然流量がそのまま池にたまる。 10 m³/s×12時間×3 600 s/h=432 000 m³=432×10³ m³。答(3)。 残り12時間のうち2時間は自然流量と同じ10 m³/sで発電するので,入ってくる量と使う量が釣り合い,池の水位は変わらない。ここは貯水量に関係しない。 残る10時間でQ_pを使って貯水分を使い切る,という条件から使用水量も出せる。この10時間に入ってくる水は 10×10×3 600=360 000 m³,使う水は Q_p×10×3 600。差が貯水分432 000 m³に等しいので (Q_p−10)×10×3 600=432 000 より Q_p−10=12,Q_p=22 m³/s。この値は小問(b)で使う。 (5)の864×10³は,24時間ぶんの自然流量 10×24×3 600 の値である。ためているのは発電しない12時間ぶんだけなので,その半分になる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 法規 問13(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  250. 問250.有効落差80 mの調整池式水力発電所がある。調整池に取水する自然流量は10 m³/s一定であるとし,図のように1日のうち12時間は発電せずに自然流量の全量を貯水する。残り12時間のうち2時間は自然流量と同じ10 m³/sの使用水量で発電を行い,他の10時間は自然流量より多いQ_p[m³/s]の使用水量で発電して貯水分全量を使い切るものとする。このとき,次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 使用水量Q_p[m³/s]で運転しているときの発電機出力の値[kW]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,運転中の有効落差は変わらず,水車効率,発電機効率はそれぞれ90 %,95 %で一定とし,溢水はないものとする。 (小問(a)より,有効貯水量は432×10³ m³で,このときQ_p=22 m³/sである。)問250の図

    • 1.12 400
    • 2.14 700
    • 3.16 600
    • 4.18 800
    • 5.20 400

    正解:2.14 700

    解説:まず使用水量Q_pを確定させる。10時間で貯水分432 000 m³を使い切るので,自然流量を上回る分が 432 000/(10×3 600)=12 m³/s。 したがって Q_p=10+12=22 m³/s。 水力発電の出力は P=9.8QHη_tη_g で求まる。値を入れると P=9.8×22×80×0.90×0.95≒14 700 kW。答(2)。 順に計算すると 9.8×22=215.6,215.6×80=17 248,17 248×0.90=15 523,15 523×0.95≒14 747 となる。 効率を掛け忘れて 9.8×22×80≒17 248 とすると(3)の16 600に近づく。発電機出力を問われているので,水車効率と発電機効率の両方を掛ける。 なお自然流量の10 m³/sで運転しているときの出力は 9.8×10×80×0.90×0.95≒6 700 kWで,Q_pのときはその2.2倍になる。出力は使用水量に比例する。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和4年度上期 法規 問13(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  251. 問251.次の文章は,「電気事業法」に基づく調査の義務及びこれに関連する「電気設備技術基準の解釈」に関する記述である。 a) 一般用電気工作物と直接に電気的に接続する電線路を維持し,及び運用する者(以下,「 (ア) 」という。)は,その一般用電気工作物が経済産業省令で定める技術基準に適合しているかどうかを調査しなければならない。ただし,その一般用電気工作物の設置の場所に立ち入ることにつき,その所有者又は (イ) の承諾を得ることができないときは,この限りでない。 b) (ア) 又はその (ア) から委託を受けた登録調査機関は,上記a)の規定による調査の結果,電気工作物が技術基準に適合していないと認めるときは,遅滞なく,その技術基準に適合するようにするためとるべき (ウ) 及びその (ウ) をとらなかった場合に生ずべき結果をその所有者又は (イ) に通知しなければならない。 c) 低圧屋内電路の絶縁性能は,開閉器又は過電流遮断器で区切ることができる電路ごとに,絶縁抵抗測定が困難な場合においては,当該電路の使用電圧が加わった状態における漏えい電流が (エ) mA以下であること。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.一般送配電事業者等 / 占有者 / 措置 / 2
    • 2.電線路維持運用者 / 使用者 / 工事方法 / 1
    • 3.一般送配電事業者等 / 使用者 / 措置 / 1
    • 4.電線路維持運用者 / 占有者 / 措置 / 1
    • 5.電線路維持運用者 / 使用者 / 工事方法 / 2

    正解:4.電線路維持運用者 / 占有者 / 措置 / 1

    解説:(ア) 電気事業法57条1項が「一般用電気工作物と直接に電気的に接続する電線路を維持し、及び運用する者」を電線路維持運用者と定義している。設問の定義文がそのまま条文の言い回しなので、ここは一般送配電事業者等ではない。 (イ) 同項ただし書は「その所有者又は占有者の承諾を得ることができないとき」としている。土地や建物に立ち入る話なので、現に占めている人=占有者の承諾が要る。使用者ではない。 (ウ) 同条2項は「技術基準に適合するようにするためとるべき措置及びその措置をとらなかった場合に生ずべき結果」を通知させている。工事方法まで指定させるものではない。 (エ) 電気設備技術基準の解釈14条は、絶縁抵抗測定が困難な場合の低圧屋内電路について、漏えい電流1 mA以下であることを求めている。 電線路維持運用者/占有者/措置/1となり答(4)。 漏えい電流の1 mAは、絶縁抵抗を測る代わりの判定値として決められている。100 Vの電路なら 100/0.001=100 kΩ にあたり、電技58条が定める絶縁抵抗値(対地電圧150 V以下で0.1 MΩ)と同じ水準になる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 法規 問1
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  252. 問252.「電気工事業の業務の適正化に関する法律」に基づく記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.電気工事業とは,電気事業法に規定する電気工事を行う事業であって,その事業を営もうとする者は,経済産業大臣の事業許可を受けなければならない。
    • 2.登録電気工事業者の登録には有効期間がある。
    • 3.電気工事業者は,その営業所ごとに,絶縁抵抗計その他の経済産業省令で定める器具を備えなければならない。
    • 4.電気工事業者は,その営業所及び電気工事の施工場所ごとに,その見やすい場所に,氏名又は名称,登録番号その他の経済産業省令で定める事項を記載した標識を掲げなければならない。
    • 5.電気工事業者は,その営業所ごとに帳簿を備え,その業務に関し経済産業省令で定める事項を記載し,これを保存しなければならない。

    正解:1.電気工事業とは,電気事業法に規定する電気工事を行う事業であって,その事業を営もうとする者は,経済産業大臣の事業許可を受けなければならない。

    解説:電気工事業を営もうとする者は、経済産業大臣又は都道府県知事の登録を受けなければならない(電気工事業法3条1項)。許可ではなく登録であり、また大臣だけでなく、営業所が一つの都道府県にしかなければ知事の登録になる。したがって(1)が誤りで、これが答になる。 もう一つ、(1)は「電気事業法に規定する電気工事」としているが、電気工事業法でいう電気工事は電気工事士法に規定するものである。この点でも誤っている。 他の記述を確かめる。(2)登録の有効期間は5年で、続けるには更新の登録を受ける(3条3項)。(3)営業所ごとに絶縁抵抗計、接地抵抗計、回路計などを備える(10条)。(4)営業所と施工場所ごとに標識を掲げる(25条)。(5)営業所ごとに帳簿を備えて記載・保存する(26条)。 許可・認可・登録・届出の区別は電気の法令でくり返し問われる。電気工事業は登録、電気事業のうち小売は登録、一般送配電事業は許可、というように制度ごとに違うので、名前で覚えるより制度ごとに押さえる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 法規 問2
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  253. 問253.次の文章は,「電気設備技術基準」の電気機械器具等からの電磁誘導作用による人の健康影響の防止における記述の一部である。 変圧器,開閉器その他これらに類するもの又は電線路を発電所,変電所,開閉所及び需要場所以外の場所に施設する場合に当たっては,通常の使用状態において,当該電気機械器具等からの電磁誘導作用により人の健康に影響を及ぼすおそれがないよう,当該電気機械器具等のそれぞれの付近において,人によって占められる空間に相当する空間の (ア) の平均値が, (イ) において (ウ) 以下になるように施設しなければならない。ただし,田畑,山林その他の人の (エ) 場所において,人体に危害を及ぼすおそれがないように施設する場合は,この限りでない。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.磁束密度 / 全周波数 / 200 μT / 居住しない
    • 2.磁界の強さ / 商用周波数 / 100 A/m / 往来が少ない
    • 3.磁束密度 / 商用周波数 / 100 μT / 居住しない
    • 4.磁束密度 / 商用周波数 / 200 μT / 往来が少ない
    • 5.磁界の強さ / 全周波数 / 200 A/m / 往来が少ない

    正解:4.磁束密度 / 商用周波数 / 200 μT / 往来が少ない

    解説:電気設備技術基準27条の2(電気機械器具等からの電磁誘導作用による人の健康影響の防止)の条文である。 (ア)(イ)(ウ) 規制されるのは磁束密度の平均値で、商用周波数において200 μT以下と定められている。この200 μTは、国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)が示す一般の人に対する50/60 Hzの参考レベルに合わせたものである。 (エ) ただし書は「田畑、山林その他の人の往来が少ない場所」としている。「居住しない場所」ではない。人が住んでいなくても行き来があれば規制の対象になる、という書き方である。 磁束密度/商用周波数/200 μT/往来が少ないとなり答(4)。 単位からも絞り込める。(ウ)の候補のうちA/mは磁界の強さの単位で、Tは磁束密度の単位である。(ア)と(ウ)は必ず対になるので、この二つが食い違っている組合せは選べない。 「商用周波数において」という限定にも意味がある。人体への影響は周波数によって大きく変わるので、全周波数に一律の値を当てはめることはしない。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 法規 問3
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  254. 問254.「電気設備技術基準の解釈」に基づく高圧及び特別高圧の電路に施設する避雷器に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,いずれの場合も掲げる箇所に直接接続する電線は短くないものとする。

    • 1.発電所又は変電所若しくはこれに準ずる場所では,架空電線の引込口(需要場所の引込口を除く。)又はこれに近接する箇所には避雷器を施設しなければならない。
    • 2.発電所又は変電所若しくはこれに準ずる場所では,架空電線の引出口又はこれに近接する箇所には避雷器を施設することを要しない。
    • 3.高圧架空電線路から電気の供給を受ける受電電力が50 kWの需要場所の引込口又はこれに近接する箇所には避雷器を施設することを要しない。
    • 4.高圧架空電線路から電気の供給を受ける受電電力が500 kWの需要場所の引込口又はこれに近接する箇所には避雷器を施設しなければならない。
    • 5.使用電圧が60 000 V以下の特別高圧架空電線路から電気の供給を受ける需要場所の引込口又はこれに近接する箇所には避雷器を施設しなければならない。

    正解:2.発電所又は変電所若しくはこれに準ずる場所では,架空電線の引出口又はこれに近接する箇所には避雷器を施設することを要しない。

    解説:電気設備技術基準の解釈37条1項が、避雷器を施設しなければならない箇所を四つ挙げている。 一 発電所又は変電所若しくはこれに準ずる場所の架空電線引込口(需要場所の引込口を除く。)及び引出口 二 架空電線路に接続する配電用変圧器の高圧側及び特別高圧側 三 高圧架空電線路から電気の供給を受ける受電電力が500 kW以上の需要場所の引込口 四 特別高圧架空電線路から電気の供給を受ける需要場所の引込口 第一号は引込口と引出口の両方を挙げている。したがって引出口を「施設することを要しない」とする(2)が誤りで、これが答になる。 他の記述を確かめる。(1)引込口は第一号にあたる。(3)受電電力50 kWは第三号の500 kW以上に届かないので、施設は要らない。(4)500 kWは第三号にちょうど当たる(「以上」なので500 kWを含む)。(5)特別高圧架空電線路からの受電は第四号にあたり、電圧の上限は付いていないので60 000 V以下も含まれる。 雷は線路を伝わって入ってくるので、線路が設備に入る所(引込口)と出る所(引出口)の両方で受け止める必要がある。第一号が二つ並べているのはそのためで、片方だけと覚えていると(2)を正しいと読んでしまう。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 法規 問4
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  255. 問255.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」における発電機の保護装置に関する記述である。 発電機には,次に掲げる場合に,発電機を自動的に電路から遮断する装置を施設すること。 a) 発電機に (ア) を生じた場合 b) 容量が500 kV·A以上の発電機を駆動する (イ) の圧油装置の油圧又は電動式ガイドベーン制御装置,電動式ニードル制御装置若しくは電動式デフレクタ制御装置の電源電圧が著しく (ウ) した場合 c) 容量が100 kV·A以上の発電機を駆動する (エ) の圧油装置の油圧,圧縮空気装置の空気圧又は電動式ブレード制御装置の電源電圧が著しく (ウ) した場合 d) 容量が2 000 kV·A以上の (イ) 発電機のスラスト軸受の温度が著しく上昇した場合 e) 容量が10 000 kV·A以上の発電機の (オ) に故障を生じた場合 f) 定格出力が10 000 kWを超える蒸気タービンにあっては,そのスラスト軸受が著しく摩耗し,又はその温度が著しく上昇した場合 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.過電圧 / 水車 / 上昇 / 風車 / 外部
    • 2.過電圧 / 風車 / 上昇 / 水車 / 内部
    • 3.過電流 / 水車 / 低下 / 風車 / 内部
    • 4.過電流 / 風車 / 低下 / 水車 / 外部
    • 5.過電流 / 水車 / 低下 / 風車 / 外部

    正解:3.過電流 / 水車 / 低下 / 風車 / 内部

    解説:電気設備技術基準の解釈42条1項(発電機の保護装置)の条文である。 (ア) 発電機に過電流を生じた場合。発電機の巻線を焼かないための最も基本的な保護である。 (イ) 圧油装置とガイドベーン・ニードル・デフレクタは、いずれも水車の水量や噴流を制御する装置の名前である。したがって水車。 (ウ) 制御に使う油圧や電源電圧は、下がると制御ができなくなる。だから「著しく低下した場合」に遮断する。上昇ではない。 (エ) 圧縮空気装置とブレード制御装置は風車のものである。ブレード(羽根)の角度を変えて回転を抑えるのは風車の制御である。 (オ) 容量10 000 kV·A以上では、発電機の内部に故障(層間短絡や地絡)を生じた場合に遮断する。外部の故障は他の保護装置が受け持つ。 過電流/水車/低下/風車/内部となり答(3)。 数値は 500 kV·A(水車)→100 kV·A(風車)→2 000 kV·A(水車発電機のスラスト軸受)→10 000 kV·A(内部故障)→10 000 kW(蒸気タービン)の順に並んでいる。最後だけ単位がkWであることに注意する。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 法規 問5
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  256. 問256.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく高圧架空電線に適用される高圧保安工事及び連鎖倒壊防止に関する記述である。 a) 電線はケーブルである場合を除き,引張強さ (ア) kN以上のもの又は直径 (イ) mm以上の硬銅線であること。 b) 木柱の風圧荷重に対する安全率は,2.0以上であること。 c) 支持物に木柱,A種鉄筋コンクリート柱又はA種鉄柱を使用する場合の径間は (ウ) m以下であること。また,支持物にB種鉄筋コンクリート柱又はB種鉄柱を使用する場合の径間は (エ) m以下であること(電線に引張強さ14.51 kN以上のもの又は断面積38 mm²以上の硬銅より線を使用する場合を除く。)。 d) 支持物で直線路が連続している箇所において,連鎖的に倒壊するおそれがある場合は,技術上困難であるときを除き,必要に応じ,16基以下ごとに,支線を電線路に平行な方向にその両側に設け,また,5基以下ごとに支線を電線路と直角の方向にその両側に設けること。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.8.01 / 4 / 100 / 150
    • 2.8.01 / 5 / 100 / 150
    • 3.8.01 / 4 / 150 / 250
    • 4.5.26 / 4 / 150 / 250
    • 5.5.26 / 5 / 100 / 150

    正解:2.8.01 / 5 / 100 / 150

    解説:電気設備技術基準の解釈70条(高圧保安工事)の条文である。 (ア)(イ) 高圧保安工事の電線は、ケーブルを除き、引張強さ8.01 kN以上のもの又は直径5 mm以上の硬銅線とされている。この二つは同じ太さの電線を強さで言うか直径で言うかの違いで、対になっている。5.26 kNと直径4 mmが対で、こちらは高圧架空電線の一般の規定(65条・66条ほか)に出てくる値である。保安工事はそれより一段強い電線を求める、と押さえる。 (ウ)(エ) 径間は、木柱・A種鉄筋コンクリート柱・A種鉄柱が100 m以下、B種鉄筋コンクリート柱・B種鉄柱が150 m以下、鉄塔が400 m以下である。A種は根入れだけで支える柱、B種は基礎で支える柱で、丈夫なぶんB種のほうが長い径間を許される。 8.01/5/100/150となり答(2)。 (エ)の括弧書きは、引張強さ14.51 kN以上又は断面積38 mm²以上の硬銅より線を使えばこの制限を外せる、という意味である。電線が丈夫なら径間を長くできる、という同じ考え方が繰り返し出てくる。 d)の連鎖倒壊防止は、平行な方向が16基以下ごと、直角の方向が5基以下ごとである。数字が逆にならないよう、倒れる向きを想像して覚える。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 法規 問6
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  257. 問257.次の文章は,「電気設備技術基準」における,特殊場所における施設制限に関する記述である。 a) 粉じんの多い場所に施設する電気設備は,粉じんによる当該電気設備の絶縁性能又は導電性能が劣化することに伴う (ア) 又は火災のおそれがないように施設しなければならない。 b) 次に掲げる場所に施設する電気設備は,通常の使用状態において,当該電気設備が点火源となる爆発又は火災のおそれがないように施設しなければならない。 ① 可燃性のガス又は (イ) が存在し,点火源の存在により爆発するおそれがある場所 ② 粉じんが存在し,点火源の存在により爆発するおそれがある場所 ③ 火薬類が存在する場所 ④ セルロイド,マッチ,石油類その他の燃えやすい危険な物質を (ウ) し,又は貯蔵する場所 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.短絡 / 腐食性のガス / 保存
    • 2.短絡 / 引火性物質の蒸気 / 保存
    • 3.感電 / 腐食性のガス / 製造
    • 4.感電 / 引火性物質の蒸気 / 保存
    • 5.感電 / 引火性物質の蒸気 / 製造

    正解:5.感電 / 引火性物質の蒸気 / 製造

    解説:a)は電気設備技術基準68条、b)は69条の条文である。 (ア) 68条は「粉じんによる当該電気設備の絶縁性能又は導電性能が劣化することに伴う感電又は火災のおそれがないように」としている。絶縁が劣化して起きるのは、まず人が触れたときの感電である。短絡ではない。 (イ) 69条一号は「可燃性のガス又は引火性物質の蒸気」である。腐食性のガスは設備を傷めるが、点火源で爆発する話ではないので、この条の対象ではない。 (ウ) 四号は「セルロイド、マッチ、石油類その他の燃えやすい危険な物質を製造し、又は貯蔵する場所」である。作る場所と置いておく場所の両方を挙げている。 感電/引火性物質の蒸気/製造となり答(5)。 68条と69条は狙いが違う。68条は粉じんで絶縁が劣化することによる感電・火災、69条は電気設備そのものが点火源になる爆発・火災である。同じ「粉じん」でも、68条は絶縁の劣化、69条二号は爆発のおそれ、と別々に規定されている。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 法規 問7
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  258. 問258.「電気設備技術基準の解釈」に基づく住宅及び住宅以外の場所の屋内電路(電気機械器具内の電路を除く。以下同じ)の対地電圧の制限に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.住宅の屋内電路の対地電圧を150 V以下とすること。
    • 2.住宅と店舗,事務所,工場等が同一建造物内にある場合であって,当該住宅以外の場所に電気を供給するための屋内配線を人が触れるおそれがない隠ぺい場所に金属管工事により施設し,その対地電圧を400 V以下とすること。
    • 3.住宅に設置する太陽電池モジュールに接続する負荷側の屋内配線を次により施設し,その対地電圧を直流450 V以下とすること。・電路に地絡が生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設する。・ケーブル工事により施設し,電線に接触防護措置を施す。
    • 4.住宅に常用電源として用いる蓄電池に接続する負荷側の屋内配線を次により施設し,その対地電圧を直流450 V以下とすること。・直流電路に接続される個々の蓄電池の出力がそれぞれ10 kW未満である。・電路に地絡が生じたときに自動的に電路を遮断する装置を施設する。・人が触れるおそれのない隠ぺい場所に合成樹脂管工事により施設する。
    • 5.住宅以外の場所の屋内に施設する家庭用電気機械器具に電気を供給する屋内電路の対地電圧を,家庭用電気機械器具並びにこれに電気を供給する屋内配線及びこれに施設する配線器具に簡易接触防護措置を施す場合(取扱者以外の者が立ち入らない場所を除く。),300 V以下とすること。

    正解:2.住宅と店舗,事務所,工場等が同一建造物内にある場合であって,当該住宅以外の場所に電気を供給するための屋内配線を人が触れるおそれがない隠ぺい場所に金属管工事により施設し,その対地電圧を400 V以下とすること。

    解説:電気設備技術基準の解釈143条(電路の対地電圧の制限)の問題である。 (2)が扱っているのは、住宅と店舗・事務所・工場等が同一の建造物内にある場合に、住宅以外の場所へ電気を送るための屋内配線である。この場合に認められる対地電圧は300 V以下であって、400 V以下ではない。したがって(2)が誤りで、これが答になる。施設方法(人が触れるおそれのない隠ぺい場所に合成樹脂管工事、金属管工事又はケーブル工事)のほうは正しく書かれており、電圧の数値だけが差し替えられている。 他の記述を確かめる。(1)住宅の屋内電路は対地電圧150 V以下が原則である。(3)住宅の太陽電池モジュールに接続する負荷側の屋内配線は、地絡遮断装置を施設し、ケーブル工事で接触防護措置を施すなどの条件のもとで直流450 V以下まで認められる。(4)常用電源として用いる蓄電池も同じく直流450 V以下で、個々の蓄電池の出力が10 kW未満であること、地絡遮断装置を施設すること、人が触れるおそれのない隠ぺい場所に合成樹脂管工事等で施設することが条件になる。(5)住宅以外の場所の屋内に施設する家庭用電気機械器具に電気を供給する屋内電路は300 V以下である。 数値だけを差し替える出題なので、150 V(住宅)/300 V(住宅以外・同一建造物の住宅以外の部分)/直流450 V(太陽電池・蓄電池)という三段を先に押さえておくと、(2)の400 Vがどの段にも無いことにすぐ気づける。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 法規 問8
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  259. 問259.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」における分散型電源の低圧連系時及び高圧連系時の施設要件に関する記述である。 a) 単相3線式の低圧の電力系統に分散型電源を連系する場合において, (ア) の不平衡により中性線に最大電流が生じるおそれがあるときは,分散型電源を施設した構内の電路であって,負荷及び分散型電源の並列点よりも (イ) に,3極に過電流引き外し素子を有する遮断器を施設すること。 b) 低圧の電力系統に逆変換装置を用いずに分散型電源を連系する場合は, (ウ) を生じさせないこと。 c) 高圧の電力系統に分散型電源を連系する場合は,分散型電源を連系する配電用変電所の (エ) において,逆向きの潮流を生じさせないこと。ただし,当該配電用変電所に保護装置を施設する等の方法により分散型電源と電力系統との協調をとることができる場合は,この限りではない。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.負荷 / 系統側 / 逆潮流 / 配電用変圧器
    • 2.負荷 / 負荷側 / 逆潮流 / 引出口
    • 3.負荷 / 系統側 / 逆充電 / 配電用変圧器
    • 4.電源 / 負荷側 / 逆充電 / 引出口
    • 5.電源 / 系統側 / 逆潮流 / 配電用変圧器

    正解:1.負荷 / 系統側 / 逆潮流 / 配電用変圧器

    解説:a)b)は電気設備技術基準の解釈226条(低圧連系時の施設要件)、c)は228条(高圧連系時の施設要件)の条文である。 (ア) 単相3線式で中性線に電流が流れるのは、両側の負荷が釣り合っていないときである。したがって負荷の不平衡。 (イ) 遮断器を置くのは、負荷と分散型電源の並列点よりも系統側である。系統側に置いてはじめて、中性線が断線したときに構内全体を切り離せる。負荷側では分散型電源が残ってしまう。 (ウ) 逆変換装置(インバータ)を使わない発電設備は、系統に合わせた細かい制御ができないので、逆潮流を生じさせないことが条件になる。逆充電は、系統が停電しているのに分散型電源が線路を充電してしまう別の現象で、ここで禁じているものではない。 (エ) 高圧連系では、配電用変電所の配電用変圧器において逆向きの潮流を生じさせないこととされている。引出口ではなく変圧器を基準にするのは、変圧器を逆方向に電力が抜けると系統側の保護と協調が取れなくなるためである。 負荷/系統側/逆潮流/配電用変圧器となり答(1)。 c)にはただし書があり、配電用変電所に保護装置を施設するなどして協調が取れれば逆潮流を認める。太陽光発電の高圧連系が広がった今は、この例外のほうが実務では普通になっている。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 法規 問9
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  260. 問260.次のa)〜e)の文章は,図の高圧受電設備における保護協調に関する記述である。 これらの文章の内容について,適切なものと不適切なものの組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 a) 受電設備内(図中A点)において短絡事故が発生した場合,VCB(真空遮断器)が,一般送配電事業者の配電用変電所の送り出し遮断器よりも早く動作するようにOCR(過電流継電器)の整定値を決定した。 b) TR2(変圧器)の低圧側で,かつMCCB2(配線用遮断器)の電源側(図中B点)で短絡事故が発生した場合,VCB(真空遮断器)が動作するよりも早くLBS2(負荷開閉器)のPF2(電力ヒューズ)が溶断するように設計した。 c) 低圧のMCCB2(配線用遮断器)の負荷側(図中C点)で短絡事故が発生した場合,MCCB2(配線用遮断器)が動作するよりも先にLBS2(負荷開閉器)のPF2(電力ヒューズ)が溶断しないように設計した。 d) SC(高圧コンデンサ)の端子間(図中D点)で短絡事故が発生した場合,VCB(真空遮断器)が動作するよりも早くLBS3(負荷開閉器)のPF3(電力ヒューズ)が溶断するように設計した。 e) GR付PAS(地絡継電装置付高圧交流負荷開閉器)は,高圧引込ケーブルで1線地絡事故が発生した場合であっても動作しないように設計した。問260の図

    • 1.a 適切 / b 適切 / c 適切 / d 適切 / e 不適切
    • 2.a 不適切 / b 不適切 / c 適切 / d 不適切 / e 適切
    • 3.a 適切 / b 適切 / c 不適切 / d 不適切 / e 不適切
    • 4.a 適切 / b 不適切 / c 適切 / d 適切 / e 適切
    • 5.a 不適切 / b 適切 / c 不適切 / d 不適切 / e 不適切

    正解:1.a 適切 / b 適切 / c 適切 / d 適切 / e 不適切

    解説:保護協調の考え方は一つだけで、事故が起きた場所にいちばん近い保護装置だけが動き、その上位は動かない、というものである。停電の範囲を事故のあった部分に閉じ込めるためである。 a) 適切。受電設備内(A点)の事故は需要家の中の事故なので、需要家のVCBが先に動くべきである。配電用変電所の遮断器が先に動くと、同じ線路につながる他の需要家まで停電してしまう。 b) 適切。B点はTR2の低圧側でMCCB2の電源側だから、この区間を切り離せるのはPF2である。VCBが先に動くとTR1側やSC側まで止まる。 c) 適切。C点はMCCB2の負荷側なので、MCCB2が動けば足りる。PF2が先に溶断すると、その回路だけでなくTR2の系統全体が止まってしまう。「溶断しないように設計した」で正しい。 d) 適切。D点はSCの端子間なので、SCの分岐を切り離すPF3が先に溶断すべきである。 e) 不適切。GR付PASは、その負荷側(需要家側)で地絡が起きたときに動作して需要家を系統から切り離すための装置である。高圧引込ケーブルはGR付PASの負荷側にあるので、そこで1線地絡が起きたら動作しなければならない。動作しないように設計するのは誤りである。 a〜d適切、e不適切となり答(1)。 eだけが地絡の話で、他は短絡の話である。短絡の保護は「下位が先に動く」で通せるが、地絡の保護は「自分の受け持ち範囲で起きたら必ず動く」で考える。GR付PASが動かなければ、需要家の地絡で配電用変電所の地絡継電器が動作し、同じ線路の他の需要家まで停電することになる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 法規 問10
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  261. 問261.図のように既設の高圧架空電線路から,高圧架空電線を高低差なく径間30 m延長することにした。 新設支持物にA種鉄筋コンクリート柱を使用し,引留支持物とするため支線を電線路の延長方向4 mの地点に図のように設ける。電線と支線の支持物への取付け高さはともに8 mであるとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 電線の水平張力が15 kNであり,その張力を支線で全て支えるものとしたとき,支線に生じる引張荷重の値[kN]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問261の図

    • 1.7
    • 2.15
    • 3.30
    • 4.34
    • 5.67

    正解:4.34

    解説:支線は、支持物の高さ8 mの点から地面の4 mの地点へ斜めに張られている。したがって支線の長さは √(8²+4²)=√80≒8.944 m。 支線に生じる引張荷重をT[kN]とすると、そのうち水平方向の成分だけが電線の水平張力と釣り合う。水平成分は、支線の長さに対する水平距離の比を掛けたものだから T×4/√80=15。 これを解いて T=15×√80/4=15×8.944/4≒33.5 kN。 最も近いのは34で答(4)。 支線は斜めに張るので、電線を引く力より大きな力を負担することになる。この問題では 8.944/4≒2.24 倍で、15 kNに対して33.5 kNである。 (2)の15は、支線の張力が電線の張力と同じだと考えた場合。斜めであるぶん必ず大きくなるので、15より小さい(1)や15そのものは候補から外れる。 (3)の30は、支線の長さではなく高さを使って 8/4=2 を掛けてしまった場合の値である(15×2=30)。使うのは「支線の長さ÷根開き」=√80/4≒2.24 のほうである。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 法規 問11(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  262. 問262.図のように既設の高圧架空電線路から,高圧架空電線を高低差なく径間30 m延長することにした。 新設支持物にA種鉄筋コンクリート柱を使用し,引留支持物とするため支線を電線路の延長方向4 mの地点に図のように設ける。電線と支線の支持物への取付け高さはともに8 mであるとき,次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 支線の安全率を1.5とした場合,支線の最少素線条数として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,支線の素線には,直径2.9 mmの亜鉛めっき鋼より線(引張強さ1.23 kN/mm²)を使用し,素線のより合わせによる引張荷重の減少係数は無視するものとする。 (小問(a)より,電線の水平張力15 kNを支えるとき支線に生じる引張荷重は約33.5 kNである。)問262の図

    • 1.3
    • 2.5
    • 3.7
    • 4.9
    • 5.19

    正解:3.7

    解説:安全率1.5とは、実際に掛かる荷重の1.5倍まで耐えられるようにする、ということである。したがって支線に必要な引張強さは 33.5×1.5≒50.3 kN。 つぎに素線1本が受け持てる力を出す。直径2.9 mmの断面積は π×(2.9/2)²=π×1.45²≒6.61 mm²。 引張強さが1.23 kN/mm²なので、1本あたり 1.23×6.61≒8.13 kN。 必要な条数nは n≧50.3/8.13≒6.19。 素線は本数なので切り上げて7条。答(3)。 (2)の5は安全率を掛け忘れた場合に近い(33.5/8.13≒4.12→5)。安全率は必要強度を増やす側に効くので、掛けるのであって割るのではない。 断面積を出すときに半径ではなく直径を使うと π×2.9²≒26.4 mm² となり、1本で26.4×1.23≒32.5 kNとなって2条で足りることになってしまう。円の面積は半径の2乗である。 電気設備技術基準の解釈61条は、架空電線路の支線について安全率2.5以上(引留支持物に使うものは1.5以上)、素線を3条以上より合わせたものであることなどを定めている。この問題の1.5と、答が3条以上であることは、その規定に沿っている。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 法規 問11(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  263. 問263.「電気設備技術基準の解釈」に基づいて,使用電圧6 600 V,周波数50 Hzの電路に使用する高圧ケーブルの絶縁耐力試験を実施する。次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 高圧ケーブルの絶縁耐力試験を行う場合の記述として,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.直流10 350 Vの試験電圧を電路と大地との間に1分間加える。
    • 2.直流10 350 Vの試験電圧を電路と大地との間に連続して10分間加える。
    • 3.直流20 700 Vの試験電圧を電路と大地との間に1分間加える。
    • 4.直流20 700 Vの試験電圧を電路と大地との間に連続して10分間加える。
    • 5.高圧ケーブルの絶縁耐力試験を直流で行うことは認められていない。

    正解:4.直流20 700 Vの試験電圧を電路と大地との間に連続して10分間加える。

    解説:電気設備技術基準の解釈15条により、最大使用電圧7 000 V以下の電路は、最大使用電圧の1.5倍の交流電圧を電路と大地との間に連続して10分間加えて耐えることが求められる。ケーブルを使う電路では、交流に代えてその2倍の直流電圧で試験してよいとされている。 まず最大使用電圧を出す。公称電圧6 600 Vは1 000 Vを超え500 kV未満なので 6 600×1.15/1.1=6 900 V。 交流の試験電圧は 6 900×1.5=10 350 V。 直流で行うならこの2倍で 10 350×2=20 700 V。 加える時間は交流と同じく連続して10分間である。したがって答(4)。 (2)は直流なのに交流の値10 350 Vのままにした場合、(3)は電圧は正しいが時間を1分としてしまった場合である。10分間という時間は交流でも直流でも変わらない。 (5)は誤り。ケーブルは静電容量が大きく、交流だと大きな充電電流を流すために大きな試験装置が要る。直流ならその電流が流れないので、現場ではむしろ直流試験が使われる。この問題の(b)は、あえて交流で行った場合にどれだけの容量が要るかを計算させている。 1.15/1.1という係数は、公称電圧に対する最大使用電圧の比として解釈1条に定められている。6 600 Vなら6 900 V、というのは覚えてしまってよい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 法規 問12(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  264. 問264.「電気設備技術基準の解釈」に基づいて,使用電圧6 600 V,周波数50 Hzの電路に使用する高圧ケーブルの絶縁耐力試験を実施する。次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 高圧ケーブルの絶縁耐力試験を,図のような試験回路で行う。ただし,高圧ケーブルは3線一括で試験電圧を印加するものとし,各試験機器の損失は無視する。また,被試験体の高圧ケーブルと試験用変圧器の仕様は次のとおりとする。 【高圧ケーブルの仕様】 ケーブルの種類:6 600 Vトリプレックス形架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CVT) 公称断面積:100 mm²,ケーブルのこう長:220 m 1線の対地静電容量:0.45 μF/km 【試験用変圧器の仕様】 定格入力電圧:AC 0-120 V,定格出力電圧:AC 0-12 000 V 入力電源周波数:50 Hz この絶縁耐力試験に必要な皮相電力の値[kV·A]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 (小問(a)より,交流で行う場合の試験電圧は10 350 Vである。)問264の図

    • 1.4
    • 2.6
    • 3.9
    • 4.10
    • 5.17

    正解:4.10

    解説:絶縁耐力試験で流れるのは、ケーブルの対地静電容量を充電する電流である。抵抗分は無視できるので、皮相電力はそのまま試験電圧と充電電流の積になる。 まず静電容量を出す。1線あたりは 0.45 μF/km×0.22 km=0.099 μF。 3線一括で試験電圧を加えるので、3線が並列になり C=0.099×3=0.297 μF。 交流の試験電圧は小問(a)より10 350 Vである。充電電流は I=2πfCV=2π×50×0.297×10⁻⁶×10 350≒0.966 A。 皮相電力は P=VI=10 350×0.966≒9 995 V·A≒10 kV·A。答(4)。 3線一括という条件を読み落として1線分だけで計算すると 10 kV·A の1/3の約3.3 kV·Aとなり、どの選択肢にも合わない。並列にした容量はそのまま足し合わせる。 こう長220 mを0.22 kmに直すところも落としやすい。静電容量の単位がμF/kmなので、長さはkmに揃える。 なお試験用変圧器の定格出力は12 000 Vなので、10 350 Vを出すことはできる。この仕様は、試験電圧が出せるかどうかを確かめさせるために書かれている。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 法規 問12(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  265. 問265.需要家A〜Cにのみ電力を供給している変電所がある。 各需要家の設備容量と,ある1日(0〜24時)の需要率,負荷率及び需要家A〜Cの不等率を次に示す値とする。この記載に基づき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ・需要家A:設備容量800 kW,需要率55 %,負荷率50 % ・需要家B:設備容量500 kW,需要率60 %,負荷率70 % ・需要家C:設備容量600 kW,需要率70 %,負荷率60 % ・需要家A〜Cの不等率:1.25 〔小問(a)〕 3需要家A〜Cの1日の需要電力量を合計した総需要電力量の値[kW·h]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.10 480
    • 2.16 370
    • 3.20 460
    • 4.26 650
    • 5.27 840

    正解:2.16 370

    解説:需要率は「最大需要電力÷設備容量」なので、まず各需要家の最大需要電力を出す。 A:800×0.55=440 kW B:500×0.60=300 kW C:600×0.70=420 kW つぎに負荷率は「平均需要電力÷最大需要電力」なので、1日の需要電力量は 最大需要電力×負荷率×24 h で求まる。 A:440×0.50×24=5 280 kW·h B:300×0.70×24=5 040 kW·h C:420×0.60×24=6 048 kW·h 合計すると 5 280+5 040+6 048=16 368 kW·h。 最も近いのは16 370で答(2)。 (5)の27 840は、負荷率を掛け忘れて最大需要電力1 160 kWが24時間続いたとした場合の値である(1 160×24=27 840)。 (3)の20 460は、正しく求めた16 368にさらに不等率1.25を掛けてしまった場合の値である(16 368×1.25=20 460)。 不等率1.25はこの小問では使わない。不等率は3需要家の最大需要が同時には起きないことを表す値で、変電所側から見た合成最大需要電力を出すときに使う。電力量の合計には関係しない。 需要率・負荷率・不等率はどれも比だが、掛ける相手が違う。需要率は設備容量に、負荷率は最大需要電力に掛け、不等率は各最大需要の和を割る。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 法規 問13(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  266. 問266.需要家A〜Cにのみ電力を供給している変電所がある。 各需要家の設備容量と,ある1日(0〜24時)の需要率,負荷率及び需要家A〜Cの不等率を次に示す値とする。この記載に基づき,次の問に答えよ。 ・需要家A:設備容量800 kW,需要率55 %,負荷率50 % ・需要家B:設備容量500 kW,需要率60 %,負荷率70 % ・需要家C:設備容量600 kW,需要率70 %,負荷率60 % ・需要家A〜Cの不等率:1.25 〔小問(b)〕 変電所から見た総合負荷率の値[%]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。ただし,送電損失,需要家受電設備損失は無視するものとする。 (小問(a)より,3需要家の1日の総需要電力量は約16 368 kW·hである。)

    • 1.42
    • 2.59
    • 3.62
    • 4.73
    • 5.80

    正解:4.73

    解説:総合負荷率は、変電所から見た平均需要電力を、変電所から見た合成最大需要電力で割った値である。 まず各需要家の最大需要電力を出す。 A:800×0.55=440 kW,B:500×0.60=300 kW,C:600×0.70=420 kW 和は 440+300+420=1 160 kW。 不等率は「各最大需要電力の和÷合成最大需要電力」なので、合成最大需要電力は 1 160/1.25=928 kW。 一方、変電所から見た1日の電力量は総需要電力量に等しい(送電損失を無視するため)。したがって 総合負荷率=16 368/(928×24)×100=16 368/22 272×100≒73.5 %。 最も近いのは73で答(4)。 不等率で割るのを忘れて1 160 kWのまま計算すると 16 368/(1 160×24)×100≒58.8 % となり(2)の59に落ちる。不等率は1より大きいので、割ることで合成最大需要電力は各最大需要の和より小さくなる。3軒の最大需要が同時刻に重ならないぶん、変電所が備えるべき容量は小さくてよい、という意味である。 負荷率は分母が最大需要電力で分子が平均需要電力なので、必ず100 %以下になる。求めた値が100 %を超えたら、どこかで分母と分子を取り違えている。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和3年度 法規 問13(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  267. 問267.次の文章は,「電気事業法」及び「電気事業法施行規則」に基づく主任技術者に関する記述である。 a) 主任技術者は,事業用電気工作物の工事,維持及び運用に関する保安の (ア) の職務を誠実に行わなければならない。 b) 事業用電気工作物の工事,維持及び運用に (イ) する者は,主任技術者がその保安のためにする指示に従わなければならない。 c) 第3種電気主任技術者免状の交付を受けている者が保安について (ア) をすることができる事業用電気工作物の工事,維持及び運用の範囲は,一部の水力設備,火力設備等を除き,電圧 (ウ) 万V未満の事業用電気工作物(出力 (エ) kW以上の発電所を除く。)とする。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.作業,検査等 / 従事 / 5 / 5 000
    • 2.監督 / 関係 / 3 / 2 000
    • 3.作業,検査等 / 関係 / 3 / 2 000
    • 4.監督 / 従事 / 5 / 5 000
    • 5.作業,検査等 / 従事 / 3 / 2 000

    正解:4.監督 / 従事 / 5 / 5 000

    解説:(ア) 電気事業法43条は主任技術者に「保安の監督」の職務を課している。主任技術者は自ら作業や検査を行う人ではなく、保安を監督する立場である。この一語で(1)(3)(5)が外れる。 (イ) 同条は「事業用電気工作物の工事、維持又は運用に従事する者は、主任技術者がその保安のためにする指示に従わなければならない」としている。「関係する者」ではなく、実際に手を動かす「従事する者」が対象である。 (ウ)(エ) 電気事業法施行規則56条の表により、第3種電気主任技術者免状で監督できるのは、一部の水力設備・火力設備等を除き、電圧5万V未満の事業用電気工作物(出力5 000 kW以上の発電所を除く)である。 監督/従事/5/5 000となり答(4)。 第1種は制限なし、第2種は電圧17万V未満、第3種は5万V未満(出力5 000 kW以上の発電所を除く)という三段構えになっている。第3種だけは電圧のほかに発電所の出力という条件も付く点が特徴である。 (イ)を「関係」としてしまうと、範囲が広すぎて条文と合わない。指示に従う義務を負うのは、その工事や運用に実際に従事している人である。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 法規 問1
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  268. 問268.自家用電気工作物の事故が発生したとき,その自家用電気工作物を設置する者は,「電気関係報告規則」に基づき,自家用電気工作物の設置の場所を管轄する産業保安監督部長に報告しなければならない。次の文章は,かかる事故報告に関する記述である。 a) 感電又は電気工作物の破損若しくは電気工作物の誤操作若しくは電気工作物を操作しないことにより人が死傷した事故(死亡又は病院若しくは診療所 (ア) した場合に限る。)が発生したときは,報告をしなければならない。 b) 電気工作物の破損又は電気工作物の誤操作若しくは電気工作物を操作しないことにより, (イ) に損傷を与え,又はその機能の全部又は一部を損なわせた事故が発生したときは,報告をしなければならない。 c) 上記a)又はb)の報告は,事故の発生を知ったときから (ウ) 時間以内可能な限り速やかに電話等の方法により行うとともに,事故の発生を知った日から起算して30日以内に報告書を提出して行わなければならない。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.に入院 / 公共の財産 / 24
    • 2.で治療 / 他の物件 / 48
    • 3.に入院 / 公共の財産 / 48
    • 4.に入院 / 他の物件 / 24
    • 5.で治療 / 公共の財産 / 48

    正解:4.に入院 / 他の物件 / 24

    解説:(ア) 電気関係報告規則3条1項一号は「死亡又は病院若しくは診療所に入院した場合に限る」としている。通院して治療を受けただけでは報告の対象にならない。線引きを「入院したかどうか」に置いているところが要点である。 (イ) 同項の号は「他の物件に損傷を与え、又はその機能の全部又は一部を損なわせた事故」としている。公共の財産に限られてはおらず、他人の物件であれば対象になる。 (ウ) 報告は二段構えで、まず事故の発生を知ったときから24時間以内に電話等で速報し、そのうえで知った日から起算して30日以内に報告書を提出する。48時間ではない。 に入院/他の物件/24となり答(4)。 「24時間以内に速報、30日以内に報告書」はこの規則の代表的な数字で、そのまま覚えてしまってよい。速報は電話等でよく、書面は後から出す、という順序も押さえておく。 なお報告先は、自家用電気工作物の設置の場所を管轄する産業保安監督部長である。設置者の本社の所在地ではない点にも注意する。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 法規 問2
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  269. 問269.次の文章は,「電気設備技術基準」及び「電気設備技術基準の解釈」に基づく使用電圧が6 600 Vの交流電路の絶縁性能に関する記述である。 a) 電路は,大地から絶縁しなければならない。ただし,構造上やむを得ない場合であって通常予見される使用形態を考慮し危険のおそれがない場合,又は混触による高電圧の侵入等の異常が発生した際の危険を回避するための接地その他の保安上必要な措置を講ずる場合は,この限りでない。 電路と大地との間の絶縁性能は,事故時に想定される異常電圧を考慮し, (ア) による危険のおそれがないものでなければならない。 b) 電路は,絶縁できないことがやむを得ない部分及び機械器具等の電路を除き,次の①及び②のいずれかに適合する絶縁性能を有すること。 ① (イ) Vの交流試験電圧を電路と大地(多心ケーブルにあっては,心線相互間及び心線と大地との間)との間に連続して10分間加えたとき,これに耐える性能を有すること。 ② 電線にケーブルを使用する電路においては, (イ) Vの交流試験電圧の (ウ) 倍の直流電圧を電路と大地(多心ケーブルにあっては,心線相互間及び心線と大地との間)との間に連続して10分間加えたとき,これに耐える性能を有すること。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.絶縁破壊 / 9 900 / 1.5
    • 2.漏えい電流 / 10 350 / 1.5
    • 3.漏えい電流 / 8 250 / 2
    • 4.漏えい電流 / 9 900 / 1.25
    • 5.絶縁破壊 / 10 350 / 2

    正解:5.絶縁破壊 / 10 350 / 2

    解説:(ア) 電気設備技術基準5条2項は「電路と大地との間及び電線相互間の絶縁性能は、事故時に想定される異常電圧を考慮し、絶縁破壊による危険のおそれがないものでなければならない」としている。異常電圧を考慮するのだから、問題になるのは絶縁破壊であって漏えい電流ではない。漏えい電流が出てくるのは、低圧電路で絶縁抵抗の測定が困難な場合の代替判定(1 mA以下)である。 (イ) 電気設備技術基準の解釈15条により、最大使用電圧7 000 V以下の電路の交流試験電圧は最大使用電圧の1.5倍である。公称電圧6 600 Vの最大使用電圧は 6 600×1.15/1.1=6 900 V なので 6 900×1.5=10 350 V。 (ウ) 電線にケーブルを使う電路では、交流の試験電圧に代えてその2倍の直流電圧で試験してよい。1.5倍でも1.25倍でもない。 絶縁破壊/10 350/2となり答(5)。 (イ)の9 900は 6 600×1.5 と、公称電圧をそのまま1.5倍した値である。試験電圧は公称電圧ではなく最大使用電圧を基準にするので、まず1.15/1.1を掛けて6 900 Vにしてから1.5倍する。 ケーブルで直流を認めているのは、静電容量が大きく交流だと大きな充電電流を流す装置が要るためである。直流ならその電流が流れないので、現場では直流試験がよく使われる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 法規 問3
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  270. 問270.次の文章は,「電気設備技術基準」に基づく架空電線路からの静電誘導作用又は電磁誘導作用による感電の防止に関する記述である。 a) 特別高圧の架空電線路は, (ア) 誘導作用により弱電流電線路(電力保安通信設備を除く。)を通じて (イ) に危害を及ぼすおそれがないように施設しなければならない。 b) 特別高圧の架空電線路は,通常の使用状態において, (ウ) 誘導作用により人による感知のおそれがないよう,地表上1 mにおける電界強度が (エ) kV/m以下になるように施設しなければならない。ただし,田畑,山林その他の人の往来が少ない場所において, (イ) に危害を及ぼすおそれがないように施設する場合は,この限りでない。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.電磁 / 人体 / 静電 / 3
    • 2.静電 / 人体 / 電磁 / 3
    • 3.静電 / 人体 / 電磁 / 5
    • 4.静電 / 取扱者 / 電磁 / 5
    • 5.電磁 / 取扱者 / 静電 / 3

    正解:1.電磁 / 人体 / 静電 / 3

    解説:電気設備技術基準27条の条文である。二つの誘導作用がどちらの場面で出てくるかを分けて覚える。 (ア) 弱電流電線路を通じて危害が及ぶのは、電線に流れる電流がつくる磁界による電磁誘導作用である。通信線に誘導電圧が生じ、それに触れた人が感電する経路である。 (イ) 対象は「人体」である。取扱者に限らず、通信線に触れる一般の人が想定されている。 (ウ) 電線の高い電圧がつくる電界によって、その下にいる人が電気を感じるのは静電誘導作用である。地表上1 mの電界強度で規制しているのも、電界そのものを問題にしているからである。 (エ) 電界強度の上限は3 kV/mである。5 kV/mではない。 電磁/人体/静電/3となり答(1)。 (ア)と(ウ)は必ず入れ替わりの関係になる。「電流→磁界→電磁誘導→通信線」「電圧→電界→静電誘導→地表の人」と、原因から順にたどると取り違えない。 ただし書が「田畑、山林その他の人の往来が少ない場所」となっているのは、27条の2(電磁誘導作用による人の健康影響の防止)のただし書と同じ言い回しである。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 法規 問4
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  271. 問271.「電気設備技術基準の解釈」に基づく地中電線路の施設に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.地中電線路を管路式により施設する際,電線を収める管は,これに加わる車両その他の重量物の圧力に耐えるものとした。
    • 2.高圧地中電線路を公道の下に管路式により施設する際,地中電線路の物件の名称,管理者名及び許容電流を2 mの間隔で表示した。
    • 3.地中電線路を暗きょ式により施設する際,暗きょは,車両その他の重量物の圧力に耐えるものとした。
    • 4.地中電線路を暗きょ式により施設する際,地中電線に耐燃措置を施した。
    • 5.地中電線路を直接埋設式により施設する際,車両の圧力を受けるおそれがある場所であるため,地中電線の埋設深さを1.5 mとし,堅ろうなトラフに収めた。

    正解:2.高圧地中電線路を公道の下に管路式により施設する際,地中電線路の物件の名称,管理者名及び許容電流を2 mの間隔で表示した。

    解説:電気設備技術基準の解釈120条は、高圧又は特別高圧の地中電線路を管路式により施設する場合、需要場所に施設するものを除き「おおむね2 mの間隔で地中電線路の物件の名称、管理者名及び電圧を表示すること」と定めている。表示するのは電圧であって許容電流ではない。したがって(2)が誤りで、これが答になる。 表示の目的は、他の工事で掘り返したときに何の線かが分かるようにすることである。危険の度合いを知るには電圧が要り、許容電流を知っても掘る側の役には立たない、と考えれば筋が通る。 他の記述を確かめる。(1)管路式では、電線を収める管は車両その他の重量物の圧力に耐えるものであることが求められる。(3)暗きょ式でも同じく、暗きょが重量物の圧力に耐えることが求められる。(4)暗きょ式では、火災のときに被害が広がらないよう、地中電線に耐燃措置を施すか、暗きょに自動消火設備を施設する。(5)直接埋設式の埋設深さは、車両その他の重量物の圧力を受けるおそれがある場所では1.2 m以上、その他では0.6 m以上である。1.5 mはこれを満たしており、さらに堅ろうなトラフに収めているので適合する。 数字は「管路式の表示は2 m間隔」「直接埋設式の深さは1.2 m/0.6 m」と、施設方式ごとに整理して覚える。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 法規 問5
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  272. 問272.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく低圧屋内配線の施設場所による工事の種類に関する記述である。 低圧屋内配線は,次の表に規定する工事のいずれかにより施設すること。ただし,ショウウィンドー又はショウケース内,粉じんの多い場所,可燃性ガス等の存在する場所,危険物等の存在する場所及び火薬庫内に低圧屋内配線を施設する場合を除く。 上記の表の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問272の図

    • 1.金属線ぴ / 金属ダクト / バスダクト
    • 2.金属線ぴ / バスダクト / 金属ダクト
    • 3.金属ダクト / 金属線ぴ / バスダクト
    • 4.金属ダクト / バスダクト / 金属線ぴ
    • 5.バスダクト / 金属線ぴ / 金属ダクト

    正解:1.金属線ぴ / 金属ダクト / バスダクト

    解説:電気設備技術基準の解釈156条の表である。表の列は左から、がいし引き・合成樹脂管・金属管・金属可とう電線管・金属線ぴ・金属ダクト・バスダクト・ケーブル・フロアダクト・セルラダクト・ライティングダクト・平形保護層の順に並んでいる。空欄の(ア)(イ)(ウ)は5番目から7番目にあたるので、金属線ぴ・金属ダクト・バスダクトである。答(1)。 表の○印からも確かめられる。 (ア)は「展開した場所の乾燥した場所で300 V以下」と「点検できる隠ぺい場所の乾燥した場所で300 V以下」にしか○が付いていない。使える場所がいちばん狭い。金属線ぴは細い樋に電線を納めるもので、300 Vを超える電路や湿気の多い場所には使えない。 (イ)は(ア)の二つに加えて300 V超過にも○が付く。金属ダクトは金属線ぴより丈夫なので、300 Vを超えても使える。 (ウ)は(イ)の場所に加えて「展開した場所の湿気の多い場所又は水気のある場所で300 V以下」にも○が付いている。バスダクトは屋外用の形のものがあり、湿気のある展開した場所でも使える。 三つとも金属の樋やダクトに電線や導体を納める工事で、使える範囲が「金属線ぴ<金属ダクト<バスダクト」の順に広がっている。○の数を数えるだけで順序が決まる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 法規 問6
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  273. 問273.次の文章は,「電気設備技術基準」及び「電気設備技術基準の解釈」に基づく引込線に関する記述である。 a) 引込線とは, (ア) 及び需要場所の造営物の側面等に施設する電線であって,当該需要場所の (イ) に至るもの b) (ア) とは,架空電線路の支持物から (ウ) を経ずに需要場所の (エ) に至る架空電線 c) (オ) とは,引込線のうち一需要場所の引込線から分岐して,支持物を経ないで他の需要場所の (イ) に至る部分の電線 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.架空引込線 / 引込口 / 他の需要場所 / 取付け点 / 連接引込線
    • 2.連接引込線 / 引込口 / 他の需要場所 / 取付け点 / 架空引込線
    • 3.架空引込線 / 引込口 / 他の支持物 / 取付け点 / 連接引込線
    • 4.連接引込線 / 取付け点 / 他の需要場所 / 引込口 / 架空引込線
    • 5.架空引込線 / 取付け点 / 他の支持物 / 引込口 / 連接引込線

    正解:3.架空引込線 / 引込口 / 他の支持物 / 取付け点 / 連接引込線

    解説:三つの用語の関係を、電線がたどる順に並べて考える。 (ア) a)は引込線の定義で、その一部として空を渡ってくる部分を挙げている。これが架空引込線である。cの(オ)に連接引込線が入るので、(ア)は架空引込線に決まる。 (イ) 引込線の終点は、需要場所の引込口である。引込口は電線が建物の中へ入る場所を指す。 (ウ) 架空引込線は「架空電線路の支持物から他の支持物を経ずに」需要場所へ至る。途中に別の電柱が立っていれば、そこから先は別の区間になる。「他の需要場所」ではない。 (エ) 架空引込線の終点は取付け点である。取付け点は電線を造営物に留める場所で、そこから引込口までは造営物の側面等を伝う。この違いがa)とb)で書き分けられている。 (オ) 一つの需要場所の引込線から分岐して、支持物を経ないで隣の需要場所へ渡す電線が連接引込線である。 架空引込線/引込口/他の支持物/取付け点/連接引込線となり答(3)。 (イ)と(エ)は取り違えやすい。空を渡ってきて建物に留まるのが取付け点、そこから壁を伝って中へ入るのが引込口、と電線の道順で覚える。 連接引込線は低圧に限って認められており、幅5 mを超える道路を横断しないこと、屋内を通過しないことなどの条件がある(解釈116条)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 法規 問7
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  274. 問274.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく特殊機器等の施設に関する記述である。 a) 遊戯用電車(遊園地の構内等において遊戯用のために施設するものであって,人や物を別の場所へ運送することを主な目的としないものをいう。)に電気を供給するために使用する変圧器は,絶縁変圧器であるとともに,その1次側の使用電圧は (ア) V以下であること。 b) 電気浴器の電源は,電気用品安全法の適用を受ける電気浴器用電源装置(内蔵されている電源変圧器の2次側電路の使用電圧が (イ) V以下のものに限る。)であること。 c) 電気自動車等(カタピラ及びそりを有する軽自動車,大型特殊自動車,小型特殊自動車並びに被牽引自動車を除く。)から供給設備(電力変換装置,保護装置等の電気自動車等から電気を供給する際に必要な設備を収めた筐体等をいう。)を介して,一般用電気工作物に電気を供給する場合,当該電気自動車等の出力は, (ウ) kW未満であること。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.300 / 10 / 10
    • 2.150 / 5 / 10
    • 3.300 / 5 / 20
    • 4.150 / 10 / 10
    • 5.300 / 10 / 20

    正解:1.300 / 10 / 10

    解説:(ア) 電気設備技術基準の解釈189条は、遊戯用電車に電気を供給する変圧器について、絶縁変圧器であることと1次側の使用電圧が300 V以下であることを求めている。150 Vではない。 (イ) 同解釈198条は、電気浴器用電源装置の2次側電路の使用電圧を10 V以下としている。人が湯に浸かった状態で電気を通すので、他の規定よりずっと低い値になっている。 (ウ) 同解釈199条の2は、電気自動車等から供給設備を介して一般用電気工作物に電気を供給する場合、電気自動車等の出力を10 kW未満としている。10 kW以上になると一般用電気工作物の枠を超えるためである。 300/10/10となり答(1)。 三つの数字はいずれも「人が触れる危険の度合い」と「制度の区分」から決まっている。遊戯用電車は屋外の設備なので300 V、電気浴器は人が水中で触れるので10 V、電気自動車は一般用電気工作物の上限に合わせて10 kW未満、と結びつけて覚える。 (ウ)の10 kWは、太陽電池発電設備が一般用電気工作物として扱われる出力の区切りとも同じ考え方である(小規模事業用電気工作物の区分が設けられた現在は10 kW以上50 kW未満の扱いが変わっているが、この問題は令和2年4月1日現在の法令に基づく)。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 法規 問8
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  275. 問275.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」における配線器具の施設に関する記述の一部である。 低圧用の配線器具は,次により施設すること。 a) (ア) ように施設すること。ただし,取扱者以外の者が出入りできないように措置した場所に施設する場合は,この限りでない。 b) 湿気の多い場所又は水気のある場所に施設する場合は,防湿装置を施すこと。 c) 配線器具に電線を接続する場合は,ねじ止めその他これと同等以上の効力のある方法により,堅ろうに,かつ,電気的に完全に接続するとともに,接続点に (イ) が加わらないようにすること。 d) 屋外において電気機械器具に施設する開閉器,接続器,点滅器その他の器具は, (ウ) おそれがある場合には,これに堅ろうな防護装置を施すこと。 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.充電部分が露出しない / 張力 / 感電の
    • 2.取扱者以外の者が容易に開けることができない / 異常電圧 / 損傷を受ける
    • 3.取扱者以外の者が容易に開けることができない / 張力 / 感電の
    • 4.取扱者以外の者が容易に開けることができない / 異常電圧 / 感電の
    • 5.充電部分が露出しない / 張力 / 損傷を受ける

    正解:5.充電部分が露出しない / 張力 / 損傷を受ける

    解説:電気設備技術基準の解釈150条(配線器具の施設)の条文である。 (ア) 「充電部分が露出しないように施設すること」である。ただし書が「取扱者以外の者が出入りできないように措置した場所」を除外していることからも分かる。取扱者しか入れない場所なら露出していても構わない、という趣旨なので、本文は露出そのものを禁じているはずである。「取扱者以外の者が容易に開けることができない」を(ア)に入れると、ただし書と意味が重なってしまう。 (イ) 接続点に加わってはいけないのは張力である。電線を引っ張る力が接続点にかかると、時間とともに接触が緩んで発熱や断線につながる。異常電圧は接続の仕方で防げるものではない。 (ウ) 屋外の器具に防護装置を施すのは、損傷を受けるおそれがある場合である。感電を防ぐための規定は(ア)がすでに受け持っている。 充電部分が露出しない/張力/損傷を受けるとなり答(5)。 (ア)とただし書の関係を読むのが決め手になる。ただし書は本文の例外なので、本文はただし書より広い禁止でなければならない。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 法規 問9
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  276. 問276.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく分散型電源の高圧連系時の系統連系用保護装置に関する記述である。 高圧の電力系統に分散型電源を連系する場合は,次により,異常時に分散型電源を自動的に解列するための装置を施設すること。 a) 次に掲げる異常を保護リレー等により検出し,分散型電源を自動的に解列すること。 ① 分散型電源の異常又は故障 ② 連系している電力系統の (ア) ③ 分散型電源の単独運転 b) (イ) が運用する電力系統において再閉路が行われる場合は,当該再閉路時に,分散型電源が当該電力系統から解列されていること。 c) 「逆変換装置を用いて連系する場合」において,「逆潮流有りの場合」の保護リレー等は,次によること。 次の表に規定する保護リレー等を受電点その他故障の検出が可能な場所に設置すること。 【表】検出する異常 → 保護リレー等の種類 ・発電電圧異常上昇 → 過電圧リレー ・発電電圧異常低下 → 不足電圧リレー ・系統側短絡事故 → 不足電圧リレー ・系統側地絡事故 → (ウ) リレー ・単独運転 → 周波数上昇リレー/周波数低下リレー/転送遮断装置又は単独運転検出装置 上記の記述中の空白箇所(ア)〜(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.短絡事故又は地絡事故 / 一般送配電事業者 / 欠相
    • 2.短絡事故又は地絡事故 / 発電事業者 / 地絡過電圧
    • 3.高低圧混触事故 / 一般送配電事業者 / 地絡過電圧
    • 4.高低圧混触事故 / 発電事業者 / 欠相
    • 5.短絡事故又は地絡事故 / 一般送配電事業者 / 地絡過電圧

    正解:5.短絡事故又は地絡事故 / 一般送配電事業者 / 地絡過電圧

    解説:電気設備技術基準の解釈229条(高圧連系時の系統連系用保護装置)の条文である。 (ア) 検出すべき異常は「連系している電力系統の短絡事故又は地絡事故」である。高低圧混触事故は柱上変圧器で高圧と低圧が触れる事故で、ここで挙げられている系統側の事故の型ではない。 (イ) 電力系統を運用して再閉路を行うのは一般送配電事業者である。発電事業者は発電所を運転する立場で、配電線の再閉路を行う主体ではない。再閉路の瞬間に分散型電源が残っていると、位相の合わないまま投入されて機器を壊すので、それまでに解列しておくことが求められる。 (ウ) 系統側の地絡事故を検出するのは地絡過電圧リレー(OVGR)である。地絡が起きると系統の零相電圧が上がるので、それを見て検出する。欠相リレーは相が欠けたことを見るもので、地絡の検出には使わない。 短絡事故又は地絡事故/一般送配電事業者/地絡過電圧となり答(5)。 表の並びにも意味がある。系統側短絡事故を不足電圧リレーで見るのは、短絡すると電圧が下がるからである。系統側地絡事故は電圧が下がるとは限らず、零相電圧が現れるので、別のリレーが要る。この対比を押さえると(ウ)は迷わない。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 法規 問10
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  277. 問277.電気工作物に起因する供給支障事故について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 次の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ① 電気事業法第39条(事業用電気工作物の維持)において,事業用電気工作物の損壊により (ア) 者の電気の供給に著しい支障を及ぼさないようにすることが規定されている。 ② 「電気関係報告規則」において, (イ) を設置する者は, (ア) の用に供する電気工作物と電気的に接続されている電圧 (ウ) V以上の (イ) の破損又は (イ) の誤操作若しくは (イ) を操作しないことにより (ア) 者に供給支障を発生させた場合,電気工作物の設置の場所を管轄する産業保安監督部長に事故報告をしなければならないことが規定されている。 ③ 図1に示す高圧配電系統により高圧需要家が受電している。事故点1,事故点2又は事故点3のいずれかで短絡等により高圧配電系統に供給支障が発した場合,②の報告対象となるのは (エ) である。問277の図

    • 1.一般送配電事業 / 自家用電気工作物 / 6 000 / 事故点1又は事故点2
    • 2.送電事業 / 事業用電気工作物 / 3 000 / 事故点1又は事故点3
    • 3.一般送配電事業 / 事業用電気工作物 / 6 000 / 事故点2又は事故点3
    • 4.送電事業 / 事業用電気工作物 / 6 000 / 事故点1又は事故点2
    • 5.一般送配電事業 / 自家用電気工作物 / 3 000 / 事故点2又は事故点3

    正解:5.一般送配電事業 / 自家用電気工作物 / 3 000 / 事故点2又は事故点3

    解説:(ア) 電気事業法39条は、事業用電気工作物の損壊により一般送配電事業者の電気の供給に著しい支障を及ぼさないようにすることを求めている。送電事業ではない。配電線を通じて他の需要家へ電気を送っているのは一般送配電事業者だからである。 (イ) 電気関係報告規則3条は「自家用電気工作物を設置する者は…」と書き起こしている。事業用電気工作物という広い言い方ではなく、自家用電気工作物に限っている。 (ウ) 対象は電圧3 000 V以上の自家用電気工作物である。6 600 Vの高圧受電はもちろん含まれる。6 000 Vではない。 (エ) 図1で保安上の責任分界点は事故点1のすぐ先にあり、事故点1は一般送配電事業者側、事故点2と事故点3は高圧需要家の自家用電気工作物の側にある。②の報告は「自家用電気工作物が原因で一般送配電事業者に供給支障を発生させた場合」なので、報告対象になるのは事故点2又は事故点3である。事故点1は一般送配電事業者自身の設備の事故なので、需要家が報告する話ではない。 一般送配電事業/自家用電気工作物/3 000/事故点2又は事故点3となり答(5)。 3 000 Vという数字は、高圧の下限6 600 Vより低く設定されている。高圧受電の需要家はすべて対象になる、という押さえ方でよい。 責任分界点がどこにあるかを図で確かめることが(エ)の決め手になる。分界点より需要家側で起きた事故だけが、需要家の報告対象になる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 法規 問11(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  278. 問278.電気工作物に起因する供給支障事故について,次の問に答えよ。図1は高圧配電系統図,図2は過電流継電器の連動遮断特性,図3は地絡継電器の連動遮断特性である。 〔小問(b)〕 次の記述中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ① 受電設備を含む配電系統において,過負荷又は短絡あるいは地絡が生じたとき,供給支障の拡大を防ぐため,事故点直近上位の遮断器のみが動作し,他の遮断器は動作しないとき,これらの遮断器の間では (ア) がとられているという。 ② 図2は,図1の高圧需要家の事故点2又は事故点3で短絡が発生した場合の過電流と遮断器(遮断器A及び遮断器B)の継電器動作時間の関係を示したものである。 (ア) がとられている場合,遮断器Bの継電器動作特性曲線は, (イ) である。 ③ 図3は,図1の高圧需要家の事故点2で地絡が発生した場合の零相電流と遮断器(遮断器A及び遮断器B)の継電器動作時間の関係を示したものである。 (ア) がとられている場合,遮断器Bの継電器動作特性曲線は, (ウ) である。また,地絡の発生箇所が零相変流器より負荷側か電源側かを判別するため (エ) の使用が推奨されている。問278の図

    • 1.同期協調 / 曲線2 / 曲線3 / 地絡距離継電器
    • 2.同期協調 / 曲線1 / 曲線3 / 地絡方向継電器
    • 3.保護協調 / 曲線1 / 曲線4 / 地絡距離継電器
    • 4.保護協調 / 曲線2 / 曲線4 / 地絡方向継電器
    • 5.保護協調 / 曲線2 / 曲線3 / 地絡距離継電器

    正解:4.保護協調 / 曲線2 / 曲線4 / 地絡方向継電器

    解説:(ア) 事故点にいちばん近い上位の遮断器だけが動作し、それより上位は動作しない、という関係を保護協調という。同期協調という用語は無い。 (イ)(ウ) 遮断器Bは需要家の受電点にあり、遮断器Aは配電用変電所にある。事故点2・事故点3はどちらも遮断器Bより負荷側なので、Bが先に動かなければならない。同じ電流に対して動作時間が短いほう、すなわちグラフで下側にある曲線が遮断器Bの特性である。 図2では曲線2が曲線1より下にあるので、遮断器Bは曲線2。 図3では曲線4が曲線3より下にあるので、遮断器Bは曲線4。 どちらも「下が下位の遮断器」と読めばよい。 (エ) 零相変流器を通る零相電流は、地絡が自分の負荷側で起きても電源側(他の需要家側)で起きても流れる。どちらで起きたかを見分けるには、零相電圧との位相関係を見る必要があり、それを行うのが地絡方向継電器(DGR)である。地絡距離継電器という機器はこの用途では出てこない。 保護協調/曲線2/曲線4/地絡方向継電器となり答(4)。 (エ)がなぜ要るかを押さえておく。地絡方向継電器を使わないと、同じ配電線につながる他の需要家で起きた地絡(もらい事故)でも自分の遮断器が動いてしまい、無用の停電を招く。高圧受電設備でDGR付きの地絡保護が推奨されるのはこのためである。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 法規 問11(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  279. 問279.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく変圧器の電路の絶縁耐力試験に関する記述である。 変圧器(放電灯用変圧器,エックス線管用変圧器等の変圧器,及び特殊用途のものを除く。)の電路は,次のいずれかに適合する絶縁性能を有すること。 ① 表の中欄に規定する試験電圧を,同表の右欄で規定する試験方法で加えたとき,これに耐える性能を有すること。 ② 日本電気技術規格委員会規格 JESC E7001(2018)「電路の絶縁耐力の確認方法」の「3.2 変圧器の電路の絶縁耐力の確認方法」により絶縁耐力を確認したものであること。 上記の記述に関して,次の問に答えよ。 〔小問(a)〕 表中の空白箇所(ア)〜(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問279の図

    • 1.(ア) 6 900 / (イ) 1.1 / (ウ) 500 / (エ) 1.25
    • 2.(ア) 6 950 / (イ) 1.25 / (ウ) 600 / (エ) 1.5
    • 3.(ア) 7 000 / (イ) 1.5 / (ウ) 600 / (エ) 1.25
    • 4.(ア) 7 000 / (イ) 1.5 / (ウ) 500 / (エ) 1.25
    • 5.(ア) 7 200 / (イ) 1.75 / (ウ) 500 / (エ) 1.75

    正解:4.(ア) 7 000 / (イ) 1.5 / (ウ) 500 / (エ) 1.25

    解説:電気設備技術基準の解釈16条の表である。 (ア) 表の区分の境目は7 000 Vである。これは電気設備技術基準が定める高圧と特別高圧の境目(交流7 000 V)と同じで、絶縁耐力の規定もここで段が変わる。6 900 Vは公称電圧6 600 Vの最大使用電圧であって、区分の境目ではない。 (イ) 最大使用電圧7 000 V以下の試験電圧は、最大使用電圧の1.5倍である。 (ウ) その値が500 V未満となる場合は500 Vとする、という下限が付いている。低い電圧の変圧器でも最低500 Vはかける、という趣旨である。 (エ) 7 000 Vを超え60 000 V以下で、中性点接地式電路に接続する15 000 V以下のもの以外は、最大使用電圧の1.25倍である。こちらには10 500 Vという下限が付いている。 7 000/1.5/500/1.25となり答(4)。 倍率は「7 000 V以下が1.5倍、それを超えると1.25倍」と、電圧が高いほど倍率が下がる。高い電圧の設備にそのまま1.5倍をかけると過酷になりすぎるためである。中性点接地式で15 000 V以下のものが0.92倍とさらに低いのも同じ考え方で、中性点が接地されていて対地電圧が上がりにくいことを見込んでいる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 法規 問12(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  280. 問280.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく変圧器の電路の絶縁耐力試験に関する記述である。 変圧器(放電灯用変圧器,エックス線管用変圧器等の変圧器,及び特殊用途のものを除く。)の電路は,次のいずれかに適合する絶縁性能を有すること。 ① 表の中欄に規定する試験電圧を,同表の右欄で規定する試験方法で加えたとき,これに耐える性能を有すること。 ② 日本電気技術規格委員会規格 JESC E7001(2018)「電路の絶縁耐力の確認方法」の「3.2 変圧器の電路の絶縁耐力の確認方法」により絶縁耐力を確認したものであること。 上記の記述に関して,次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 公称電圧22 000 Vの電線路に接続して使用される受電用変圧器の絶縁耐力試験を,表の記載に基づき実施する場合の試験電圧の値[V]として,最も近いものを次の(1)〜(5)から一つ選べ。 (小問(a)より,表の空欄は(ア)7 000,(イ)1.5,(ウ)500,(エ)1.25である。)問280の図

    • 1.28 750
    • 2.30 250
    • 3.34 500
    • 4.36 300
    • 5.38 500

    正解:1.28 750

    解説:まず公称電圧から最大使用電圧を求める。1 000 Vを超え500 kV未満の電路では 最大使用電圧=公称電圧×1.15/1.1 なので 22 000×1.15/1.1=23 000 V。 つぎに表のどの区分に当たるかを見る。23 000 Vは7 000 Vを超え60 000 V以下である。この区分のうち0.92倍が適用されるのは「最大使用電圧が15 000 V以下であって、中性線に多重接地する中性点接地式電路に接続するもの」に限られる。23 000 Vは15 000 Vを超えているので当てはまらず、「上記以外のもの」として1.25倍になる。 試験電圧は 23 000×1.25=28 750 V。 10 500 V未満という下限には引っかからない。答(1)。 (2)の30 250は、最大使用電圧に直さず 22 000×1.25×1.1 のように係数を取り違えた場合などに出る値である。まず1.15/1.1を掛けて23 000 Vにする、という一手を飛ばさないこと。 (3)の34 500は 23 000×1.5 で、7 000 V以下の区分の倍率を当てはめてしまった場合の値である。区分を先に決めてから倍率を選ぶ。 1.15/1.1という係数は覚えてしまってよい。6 600 V→6 900 V、22 000 V→23 000 V、66 000 V→69 000 Vと、公称電圧に対する最大使用電圧はよく出てくる組合せである。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 法規 問12(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  281. 問281.図に示すように,高調波発生機器と高圧進相コンデンサ設備を設置した高圧需要家が配電線インピーダンスZ_Sを介して6.6 kV配電系統から受電しているとする。 コンデンサ設備は直列リアクトルSR及びコンデンサSCで構成されているとし,高調波発生機器からは第5次高調波電流I₅が発生するものとして,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,Z_S,SR,SCの基本波周波数に対するそれぞれのインピーダンス Ż_S1,Ż_SR1,Ż_SC1 の値は次のとおりとする。  Ż_S1=j4.4 Ω,Ż_SR1=j33 Ω,Ż_SC1=−j545 Ω 〔小問(a)〕 系統に流出する高調波電流は高調波に対するコンデンサ設備インピーダンスと配電線インピーダンスの値により決まる。 Z_S,SR,SCの第5次高調波に対するそれぞれのインピーダンス Ż_S5,Ż_SR5,Ż_SC5 の値[Ω]の組合せとして,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問281の図

    • 1.Ż_S5=j22 / Ż_SR5=j165 / Ż_SC5=−j2 725
    • 2.Ż_S5=j9.8 / Ż_SR5=j73.8 / Ż_SC5=−j1 218.7
    • 3.Ż_S5=j9.8 / Ż_SR5=j73.8 / Ż_SC5=−j243.7
    • 4.Ż_S5=j110 / Ż_SR5=j825 / Ż_SC5=−j21.8
    • 5.Ż_S5=j22 / Ż_SR5=j165 / Ż_SC5=−j109

    正解:5.Ż_S5=j22 / Ż_SR5=j165 / Ż_SC5=−j109

    解説:周波数がn倍になると、誘導性リアクタンスはn倍、容量性リアクタンスは1/nになる。 誘導性は X_L=ωL=2πfL なので周波数に比例する。 容量性は X_C=1/(ωC)=1/(2πfC) なので周波数に反比例する。 第5次高調波なのでn=5とすると Ż_S5=j4.4×5=j22 Ω(配電線は誘導性) Ż_SR5=j33×5=j165 Ω(直列リアクトルは誘導性) Ż_SC5=−j545/5=−j109 Ω(コンデンサは容量性) となり答(5)。 (1)は容量性も5倍してしまった場合(545×5=2 725)である。誘導性と容量性で向きが逆になることがこの小問の要点で、片方だけ1/5にする。 (2)(3)は √5≒2.24 で割ったり掛けたりした場合の値に近い。リアクタンスは周波数に比例(または反比例)するのであって、平方根は出てこない。 第5次でのコンデンサ設備全体(SRとSCの直列)のインピーダンスは j165−j109=j56 Ω となり、誘導性になる。直列リアクトルを入れておくと、第5次高調波に対してコンデンサ設備が誘導性になり、系統と共振しない。これが直列リアクトルを付ける理由で、小問(b)の計算にもこの j56 Ω を使う。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 法規 問13(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  282. 問282.図に示すように,高調波発生機器と高圧進相コンデンサ設備を設置した高圧需要家が配電線インピーダンスZ_Sを介して6.6 kV配電系統から受電しているとする。 コンデンサ設備は直列リアクトルSR及びコンデンサSCで構成されているとし,高調波発生機器からは第5次高調波電流I₅が発生するものとして,次の問に答えよ。 ただし,Z_S,SR,SCの基本波周波数に対するそれぞれのインピーダンス Ż_S1,Ż_SR1,Ż_SC1 の値は次のとおりとする。  Ż_S1=j4.4 Ω,Ż_SR1=j33 Ω,Ż_SC1=−j545 Ω 〔小問(b)〕 「高圧又は特別高圧で受電する需要家の高調波抑制対策ガイドライン」では需要家から系統に流出する高調波電流の上限値が示されており,6.6 kV系統への第5次高調波の流出電流上限値は契約電力1 kW当たり3.5 mAとなっている。 今,需要家の契約電力が250 kWとし,上記ガイドラインに従うものとする。 このとき,高調波発生機器から発生する第5次高調波電流I₅の上限値(6.6 kV配電系統換算値)の値[A]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,高調波発生機器からの高調波は第5次高調波電流のみとし,その他の高調波及び記載以外のインピーダンスは無視するものとする。 なお,上記ガイドラインの実際の適用に当たっては,需要形態による適用緩和措置,高調波発生機器の種類,稼働率などを考慮する必要があるが,ここではこれらは考慮せず流出電流上限値のみを適用するものとする。 (小問(a)より,第5次高調波に対して Ż_S5=j22 Ω,Ż_SR5=j165 Ω,Ż_SC5=−j109 Ω である。)問282の図

    • 1.0.6
    • 2.0.8
    • 3.1.0
    • 4.1.2
    • 5.2.2

    正解:4.1.2

    解説:まずガイドラインから、系統へ流してよい第5次高調波電流の上限を求める。 250 kW×3.5 mA/kW=875 mA=0.875 A。 つぎに、高調波発生機器から出た電流I₅がどう分かれるかを見る。I₅は受電点で二手に分かれ、一方はコンデンサ設備(SRとSCの直列)へ、他方は配電線インピーダンスを通って系統へ流れる。並列に分かれるので、電流は相手のインピーダンスに比例して分配される。 コンデンサ設備の第5次インピーダンスは j165−j109=j56 Ω 配電線側は j22 Ω したがって系統へ流れる分は I_系統=I₅×56/(56+22)=I₅×56/78≒0.718 I₅。 これが0.875 A以下でなければならないから I₅≦0.875/0.718≒1.22 A。 最も近いのは1.2で答(4)。 分流の比を逆に取ると I₅×22/78≒0.282 I₅ となり、上限は 0.875/0.282≒3.1 A になってしまう。並列回路では「電流は相手側のインピーダンスに比例して分かれる」——自分の側のインピーダンスが小さいほど多く流れる、という向きを確かめる。 コンデンサ設備のインピーダンスが j56 Ω と系統側の j22 Ω より大きいので、高調波の7割強は系統へ出ていくことになる。直列リアクトルを入れて誘導性にしてあるおかげで共振は避けられているが、高調波を吸い込む働きまでは期待できない、ということでもある。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和2年度 法規 問13(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  283. 問283.次の文章は,「電気事業法」に基づく電気事業に関する記述である。 a 小売供給とは, (ア) の需要に応じ電気を供給することをいい,小売電気事業を営もうとする者は,経済産業大臣の (イ) を受けなければならない。小売電気事業者は,正当な理由がある場合を除き,その小売供給の相手方の電気の需要に応ずるために必要な (ウ) 能力を確保しなければならない。 b 一般送配電事業とは,自らの送配電設備により,その供給区域において, (エ) 供給及び電力量調整供給を行う事業をいい,その供給区域における最終保障供給及び離島の需要家への離島供給を含む。一般送配電事業を営もうとする者は,経済産業大臣の (オ) を受けなければならない。 上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ),(エ)及び(オ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.一般 / 登録 / 供給 / 託送 / 許可
    • 2.特定 / 許可 / 発電 / 特定卸 / 認可
    • 3.一般 / 登録 / 発電 / 特定卸 / 許可
    • 4.一般 / 許可 / 供給 / 特定卸 / 認可
    • 5.特定 / 登録 / 供給 / 託送 / 認可

    正解:1.一般 / 登録 / 供給 / 託送 / 許可

    解説:(ア) 小売供給は「一般の需要に応じ電気を供給すること」である。相手を限らず広く需要に応じる、という意味で「一般」が入る。特定の需要に応じるのは特定卸供給など別の類型である。 (イ) 小売電気事業を営むには経済産業大臣の登録を受ける。小売は2016年の全面自由化で参入が自由になった分野で、参入の枠は登録である。許可より緩い。 (ウ) 小売電気事業者に求められるのは供給能力の確保である。自分で発電する必要はなく、市場や他社から調達してもよい。 (エ) 一般送配電事業は、自らの送配電設備により託送供給及び電力量調整供給を行う事業である。託送供給とは、他社の電気を自分の送配電網で運ぶことをいう。 (オ) 一般送配電事業を営むには経済産業大臣の許可を受ける。送配電網は地域に一つしかない設備なので、参入は厳しく管理される。 一般/登録/供給/託送/許可となり答(1)。 (イ)と(オ)の対比がこの問題の要である。小売は登録、一般送配電は許可。自由化された分野は登録、独占的な設備を持つ分野は許可、と覚える。発電事業は届出である。 参入規制の強さは 許可>登録>届出 の順になっている。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 法規 問1
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  284. 問284.次の文章は,「電気事業法」及び「電気事業法施行規則」に基づき,事業用電気工作物を設置する者が行う検査に関しての記述である。 a (ア) 以上の需要設備を設置する者は,主務省令で定めるところにより,その使用の開始前に,当該事業用電気工作物について自主検査を行い,その結果を記録し,これを保存しなければならない。(以下,この検査を使用前自主検査という。) b 使用前自主検査においては,その事業用電気工作物が次の①及び②のいずれにも適合していることを確認しなければならない。 ① その工事が電気事業法の規定による (イ) をした工事の計画に従って行われたものであること。 ② 電気設備技術基準に適合するものであること。 c 使用前自主検査を行う事業用電気工作物を設置する者は,使用前自主検査に係る体制について, (ウ) が行う審査を受けなければならない。この審査は,事業用電気工作物の (エ) を旨として,使用前自主検査の実施に係る組織,検査の方法,工程管理その他主務省令で定める事項について行う。 上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.受電電圧1万V / 申請 / 電気主任技術者 / 安全管理
    • 2.容量2 000 kW / 届出 / 主務大臣 / 自己確認
    • 3.受電電圧1万V / 届出 / 主務大臣 / 安全管理
    • 4.容量2 000 kW / 申請 / 電気主任技術者 / 自己確認
    • 5.容量2 000 kW / 申請 / 主務大臣 / 安全管理

    正解:3.受電電圧1万V / 届出 / 主務大臣 / 安全管理

    解説:(ア) 使用前自主検査の対象となる需要設備は、受電電圧1万V以上のものである。電気事業法施行規則の別表で工事計画の届出が必要な需要設備として定められている区分と同じで、容量ではなく受電電圧で線を引いている。 (イ) 電気事業法48条は、一定の工事について工事計画の届出を求めている。申請ではなく届出である。届出は「あらかじめ知らせる」もので、認めてもらう必要はない。 (ウ) 使用前自主検査に係る体制の審査を行うのは主務大臣である。実務では登録安全管理審査機関が代行するが、条文上の主体は主務大臣である。電気主任技術者は事業者側の人なので、自分の体制を自分で審査することにはならない。 (エ) 審査は「事業用電気工作物の安全管理を旨として」行われる。自己確認は、電気事業法51条の2に定める別の制度(太陽電池発電設備などについて技術基準への適合を自ら確認する)で、ここでの語ではない。 受電電圧1万V/届出/主務大臣/安全管理となり答(3)。 使用前自主検査は「工事計画を届け出た設備について、使えるようになる前に自分で検査し、その体制を国が審査する」という三段構えになっている。届出・自主検査・体制審査の三つの言葉の関係を押さえると迷わない。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 法規 問2
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  285. 問285.「電気設備技術基準」の総則における記述の一部として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.電気設備は,感電,火災その他人体に危害を及ぼし,又は物件に損傷を与えるおそれがないように施設しなければならない。
    • 2.電路は,大地から絶縁しなければならない。ただし,構造上やむを得ない場合であって通常予見される使用形態を考慮し危険のおそれがない場合,又は落雷による高電圧の侵入等の異常が発生した際の危険を回避するための接地その他の便宜上必要な措置を講ずる場合は,この限りでない。
    • 3.電路に施設する電気機械器具は,通常の使用状態においてその電気機械器具に発生する熱に耐えるものでなければならない。
    • 4.電気設備は,他の電気設備その他の物件の機能に電気的又は磁気的な障害を与えないように施設しなければならない。
    • 5.高圧又は特別高圧の電気設備は,その損壊により一般送配電事業者の電気の供給に著しい支障を及ぼさないように施設しなければならない。

    正解:2.電路は,大地から絶縁しなければならない。ただし,構造上やむを得ない場合であって通常予見される使用形態を考慮し危険のおそれがない場合,又は落雷による高電圧の侵入等の異常が発生した際の危険を回避するための接地その他の便宜上必要な措置を講ずる場合は,この限りでない。

    解説:電気設備技術基準5条1項のただし書は「異常が発生した際の危険を回避するための接地その他の保安上必要な措置を講ずる場合は、この限りでない」である。設問は「便宜上必要な措置」としており、ここが誤っている。したがって(2)が答になる。 一文字違いだが意味は大きく変わる。接地を認めるのは安全のためであって、都合がよいからではない。中性点接地や避雷器の接地は、異常電圧が入ったときに人と設備を守るために行うもので、あくまで保安上の措置である。 他の記述を確かめる。(1)4条(電気設備における感電、火災等の防止)。(3)8条(電気機械器具の熱的強度)で、通常の使用状態で発生する熱に耐えることを求めている。(4)16条(電気設備の電気的、磁気的障害の防止)。(5)18条(電気設備による供給支障の防止)で、需要家の設備が壊れて一般送配電事業者の供給に支障を与えないようにする、という趣旨である。 電技の総則は条文が短く、言葉が一つ差し替えられる形で出題されやすい。「保安上」「技術上」「便宜上」のような似た言い回しに注意する。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 法規 問3
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  286. 問286.次の文章は,「電気設備技術基準」に基づく支持物の倒壊の防止に関する記述の一部である。 架空電線路又は架空電車線路の支持物の材料及び構造(支線を施設する場合は,当該支線に係るものを含む。)は,その支持物が支持する電線等による (ア) ,風速 (イ) m/s の風圧荷重及び当該設置場所において通常想定される (ウ) の変化,振動,衝撃その他の外部環境の影響を考慮し,倒壊のおそれがないよう,安全なものでなければならない。ただし,人家が多く連なっている場所に施設する架空電線路にあっては,その施設場所を考慮して施設する場合は,風速 (イ) m/s の風圧荷重の (エ) の風圧荷重を考慮して施設することができる。 上記の記述中の空白箇所(ア),(イ),(ウ)及び(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.引張荷重 / 60 / 温度 / 3分の2
    • 2.重量荷重 / 60 / 気象 / 3分の2
    • 3.引張荷重 / 40 / 気象 / 2分の1
    • 4.重量荷重 / 60 / 温度 / 2分の1
    • 5.重量荷重 / 40 / 気象 / 2分の1

    正解:3.引張荷重 / 40 / 気象 / 2分の1

    解説:電気設備技術基準32条(支持物の倒壊の防止)の条文である。 (ア) 支持物を倒そうとするのは、電線が横に引っ張る力である。したがって引張荷重。重量荷重は電線の重さで下向きに押す力で、倒壊とは結びつかない。 (イ) 風速40 m/sである。これは日本で通常想定される最大級の風速として定められた値で、電技の各所で共通して使われる。60 m/sではない。 (ウ) 通常想定されるのは気象の変化である。温度だけでなく、風・雪・氷など気象全般を指す。 (エ) 人家が多く連なっている場所では、風が建物にさえぎられて弱まるので、40 m/sの風圧荷重の2分の1を考慮すればよいとされている。 引張荷重/40/気象/2分の1となり答(3)。 40 m/sという数値は覚えてしまってよい。電気設備技術基準の解釈58条が定める甲種風圧荷重も、この風速40 m/sを前提に「電線1 m²あたり980 Pa」などと決められている。 人家が多く連なっている場所での2分の1は、解釈58条2項でも同じ扱いになっている。省令と解釈で数字がそろっていることを確かめておくと記憶が固まる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 法規 問4
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  287. 問287.次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく低圧配線及び高圧配線の施設に関する記述である。 a ケーブル工事により施設する低圧配線が,弱電流電線又は水管,ガス管若しくはこれらに類するもの(以下,「水管等」という。)と接近し又は交差する場合は,低圧配線が弱電流電線又は水管等と (ア) 施設すること。 b 高圧屋内配線工事は,がいし引き工事(乾燥した場所であって (イ) した場所に限る。)又は (ウ) により施設すること。 上記の記述中の空白箇所(ア),(イ)及び(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.接触しないように / 隠ぺい / ケーブル工事
    • 2.の離隔距離を10 cm以上となるように / 展開 / 金属管工事
    • 3.の離隔距離を10 cm以上となるように / 隠ぺい / ケーブル工事
    • 4.接触しないように / 展開 / ケーブル工事
    • 5.接触しないように / 隠ぺい / 金属管工事

    正解:4.接触しないように / 展開 / ケーブル工事

    解説:(ア) ケーブルは絶縁物とシースで覆われているので、弱電流電線や水管等と触れなければよい。求められるのは「接触しないように施設すること」で、離隔距離の数値までは定められていない。離隔距離が定められるのは、がいし引き工事のように電線がむき出しになる工事のほうである。 (イ)(ウ) 高圧屋内配線は、原則としてケーブル工事による。がいし引き工事も使えるが、乾燥した場所であって展開した場所に限られる。高圧の電線がむき出しになる工事なので、目の届く場所でしか認めない、という趣旨である。隠ぺい場所では点検できないので使えない。 金属管工事は低圧屋内配線の工事方法で、高圧屋内配線には使えない。 接触しないように/展開/ケーブル工事となり答(4)。 「展開した場所」とは、点検できるかどうかではなく、電線が露出して見える場所という意味である。天井裏や壁の中は隠ぺい場所で、点検できる隠ぺい場所であってもがいし引きの高圧配線は認められない。 高圧はケーブル工事が原則、と押さえておけば(2)(5)は外せる。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 法規 問5
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  288. 問288.次の文章は,接地工事に関する工事例である。「電気設備技術基準の解釈」に基づき正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.C種接地工事を施す金属体と大地との間の電気抵抗値が80 Ωであったので,C種接地工事を省略した。
    • 2.D種接地工事の接地抵抗値を測定したところ1 200 Ωであったので,低圧電路において地絡を生じた場合に0.5秒以内に当該電路を自動的に遮断する装置を施設することとした。
    • 3.D種接地工事に使用する接地線に直径1.2 mmの軟銅線を使用した。
    • 4.鉄骨造の建物において,当該建物の鉄骨を,D種接地工事の接地極に使用するため,建物の鉄骨の一部を地中に埋設するとともに,等電位ボンディングを施した。
    • 5.地中に埋設され,かつ,大地との間の電気抵抗値が5 Ω以下の値を保っている金属製水道管路を,C種接地工事の接地極に使用した。

    正解:4.鉄骨造の建物において,当該建物の鉄骨を,D種接地工事の接地極に使用するため,建物の鉄骨の一部を地中に埋設するとともに,等電位ボンディングを施した。

    解説:電気設備技術基準の解釈17条・18条の数値を一つずつ当てる問題である。 (4)が正しい。解釈18条は、鉄骨造・鉄骨鉄筋コンクリート造の建物について、鉄骨等の一部を地中に埋設するとともに等電位ボンディングを施すなどの条件を満たせば、その鉄骨等をA種・B種・C種・D種の接地極に使用できるとしている。 他の記述の誤りを確かめる。 (1) C種接地工事を省略できるのは、接地する金属体と大地との間の電気抵抗値が10 Ω以下の場合である。80 Ωでは省略できない。(D種なら100 Ω以下で省略できる。) (2) D種接地工事の接地抵抗値は100 Ω以下。地絡時に0.5秒以内に自動遮断する装置を施設する場合でも500 Ω以下までしか緩和されない。1 200 Ωは超えている。 (3) D種接地工事の接地線は直径1.6 mm以上の軟銅線でなければならない。1.2 mmでは細すぎる。 (5) 金属製水道管路を接地極に使用できるのは、大地との間の電気抵抗値が3 Ω以下の場合である。5 Ωでは使えない。 数値は「10(C種省略)」「100(D種の値・D種省略)」「500(0.5秒遮断時のC種・D種の緩和)」「1.6 mm(接地線)」「3 Ω(水道管路)」と並べて覚える。どれも一段ずらした値が選択肢に置かれている。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 法規 問6
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  289. 問289.「電気設備技術基準の解釈」に基づく常時監視をしない発電所の施設に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.随時巡回方式の技術員は,適当な間隔において発電所を巡回し,運転状態の監視を行う。
    • 2.遠隔常時監視制御方式の技術員は,制御所に常時駐在し,発電所の運転状態の監視及び制御を遠隔で行う。
    • 3.水力発電所に随時巡回方式を採用する場合に,発電所の出力を3 000 kWとした。
    • 4.風力発電所に随時巡回方式を採用する場合に,発電所の出力に制限はない。
    • 5.太陽電池発電所に遠隔常時監視制御方式を採用する場合に,発電所の出力に制限はない。

    正解:3.水力発電所に随時巡回方式を採用する場合に,発電所の出力を3 000 kWとした。

    解説:電気設備技術基準の解釈47条は、水力発電所に随時巡回方式を採用できるのは出力2 000 kW未満の場合に限る、としている。3 000 kWでは採用できないので(3)が誤りで、これが答になる。 水力発電所については、随時巡回方式が2 000 kW未満、随時監視制御方式が5 000 kW未満、遠隔常時監視制御方式は制限なし、と出力によって段階が分かれている。人がその場にいる度合いが低い方式ほど、扱える出力が小さくなる。 他の記述を確かめる。(1)随時巡回方式は、技術員が適当な間隔をおいて発電所を巡回し、運転状態を監視する。(2)遠隔常時監視制御方式は、技術員が制御所に常時駐在して、遠隔で監視と制御を行う。常時人がいるので最も手厚い。(4)風力発電所は、方式にかかわらず出力の制限が設けられていない。(5)太陽電池発電所も出力の制限はない。 水力だけに出力の制限があるのは、ダムや水路といった設備を持ち、異常時の影響が大きいためである。風力や太陽光は発電機そのものが止まれば済むので、制限が置かれていない。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 法規 問7
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  290. 問290.次のa〜fの文章は低高圧架空電線の施設に関する記述である。 これらの文章の内容について,「電気設備技術基準の解釈」に基づき,適切なものと不適切なものの組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 a 車両の往来が頻繁な道路を横断する低圧架空電線の高さは,路面上6 m以上の高さを保持するよう施設しなければならない。 b 車両の往来が頻繁な道路を横断する高圧架空電線の高さは,路面上6 m以上の高さを保持するよう施設しなければならない。 c 横断歩道橋の上に低圧架空電線を施設する場合,電線の高さは当該歩道橋の路面上3 m以上の高さを保持するよう施設しなければならない。 d 横断歩道橋の上に高圧架空電線を施設する場合,電線の高さは当該歩道橋の路面上3 m以上の高さを保持するよう施設しなければならない。 e 高圧架空電線をケーブルで施設するとき,他の低圧架空電線と接近又は交差する場合,相互の離隔距離は0.3 m以上を保持するよう施設しなければならない。 f 高圧架空電線をケーブルで施設するとき,他の高圧架空電線と接近又は交差する場合,相互の離隔距離は0.3 m以上を保持するよう施設しなければならない。

    • 1.a 不適切 / b 不適切 / c 適切 / d 不適切 / e 適切 / f 適切
    • 2.a 不適切 / b 不適切 / c 適切 / d 適切 / e 適切 / f 不適切
    • 3.a 適切 / b 適切 / c 不適切 / d 不適切 / e 適切 / f 不適切
    • 4.a 適切 / b 不適切 / c 適切 / d 適切 / e 不適切 / f 不適切
    • 5.a 適切 / b 適切 / c 適切 / d 不適切 / e 不適切 / f 不適切

    正解:5.a 適切 / b 適切 / c 適切 / d 不適切 / e 不適切 / f 不適切

    解説:前半は解釈68条(低高圧架空電線の高さ)、後半は解釈74条(低高圧架空電線と他の低高圧架空電線路との接近又は交差)の数値である。 a・b 適切。道路を横断する場合の高さは、低圧も高圧も路面上6 m以上で同じである。 c 適切。横断歩道橋の上に低圧架空電線を施設する場合は、歩道橋の路面上3 m以上である。 d 不適切。高圧の場合は歩道橋の路面上3.5 m以上が必要である。低圧より0.5 m高い。 e・f 不適切。高圧架空電線がケーブルであっても、他の低圧架空電線・高圧架空電線との離隔距離は0.4 m以上が必要である。0.3 mでは足りない。ケーブルでない場合は0.8 m以上なので、ケーブルにすることで半分に緩和されるが、零にはならない。 a適切・b適切・c適切・d不適切・e不適切・f不適切となり答(5)。 高さの数値は「道路横断は低圧も高圧も6 m」「横断歩道橋の上は低圧3 m・高圧3.5 m」と対にして覚える。低圧と高圧で同じところと違うところが混ざっているのがこの問題の狙いである。 離隔距離は「0.8 m、ケーブルなら0.4 m」を押さえる。0.3 mは低圧架空電線どうしがケーブルの場合の値で、別の組合せの数字である。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 法規 問8
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  291. 問291.「電気設備技術基準の解釈」に基づく分散型電源の系統連系設備に関する記述として,誤っているものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.逆潮流とは,分散型電源設置者の構内から,一般送配電事業者が運用する電力系統側へ向かう有効電力の流れをいう。
    • 2.単独運転とは,分散型電源が,連系している電力系統から解列された状態において,当該分散型電源設置者の構内負荷にのみ電力を供給している状態のことをいう。
    • 3.単相3線式の低圧の電力系統に分散型電源を連系する際,負荷の不平衡により中性線に最大電流が生じるおそれがあるため,分散型電源を施設した構内の電路において,負荷及び分散型電源の並列点よりも系統側の3極に過電流引き外し素子を有する遮断器を施設した。
    • 4.低圧の電力系統に分散型電源を連系する際,異常時に分散型電源を自動的に解列するための装置を施設した。
    • 5.高圧の電力系統に分散型電源を連系する際,分散型電源設置者の技術員駐在箇所と電力系統を運用する一般送配電事業者の事業所との間に,停電時においても通話可能なものであること等の一定の要件を満たした電話設備を施設した。

    正解:2.単独運転とは,分散型電源が,連系している電力系統から解列された状態において,当該分散型電源設置者の構内負荷にのみ電力を供給している状態のことをいう。

    解説:(2)は自立運転の説明になっている。単独運転とは、分散型電源を連系している電力系統が事故等で系統電源から切り離された状態において、当該分散型電源が発電を続け、その電力系統の線路負荷にも電力を供給している状態をいう(解釈220条)。自分の構内負荷にだけ供給しているのは自立運転で、系統から切り離されて安全な状態である。したがって(2)が誤りで、これが答になる。 二つの違いは「系統の線路に電気を送り出しているかどうか」である。単独運転が危険なのは、一般送配電事業者が停電させたはずの線路に電気が残り、復旧作業をする人が感電するおそれがあるためである。だから単独運転は検出して直ちに解列しなければならない。 他の記述を確かめる。(1)逆潮流は構内から系統側へ向かう有効電力の流れである。(3)単相3線式で中性線に大きな電流が生じるおそれがあるときは、並列点よりも系統側に3極に過電流引き外し素子を有する遮断器を施設する(226条)。(4)低圧連系では異常時に自動的に解列する装置を施設する(227条)。(5)高圧連系では技術員駐在箇所と一般送配電事業者の事業所との間に、停電時でも通話できる電話設備を施設する(225条)。 用語の定義を入れ替える出題なので、「単独運転=系統の線路にも送っている」「自立運転=自分の構内だけ」と、送り先で覚え分ける。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 法規 問9
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  292. 問292.次の文章は,電力の需給に関する記述である。 電気は (ア) とが同時的であるため,不断の供給を使命とする電気事業においては,常に変動する需要に対処しうる供給力を準備しなければならない。 しかし,発電設備は事故発生の可能性があり,また,水力発電所の供給力は河川流量の豊渇水による影響で変化する。一方,太陽光発電,風力発電などの供給力は天候により変化する。さらに,原子力発電所や火力発電所も定期検査などの補修作業のため一定期間の停止を必要とする。このように供給力は変動する要因が多い。他方,需要も予想と異なるおそれもある。 したがって,不断の供給を維持するためには,想定される (イ) に見合う供給力を保有することに加え,常に適量の (ウ) を保持しなければならない。 電気事業法に基づき設立された電力広域的運営推進機関は毎年,各供給区域(エリア)及び全国の供給力について需給バランス評価を行い,この評価を踏まえてその後の需給の状況を監視し,対策の実施状況を確認する役割を担っている。 上記の記述中の空白箇所(ア),(イ)及び(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.発生と消費 / 最大電力 / 送電容量
    • 2.発電と蓄電 / 使用電力量 / 送電容量
    • 3.発生と消費 / 最大電力 / 供給予備力
    • 4.発電と蓄電 / 使用電力量 / 供給予備力
    • 5.発生と消費 / 使用電力量 / 供給予備力

    正解:3.発生と消費 / 最大電力 / 供給予備力

    解説:(ア) 電気は大量に貯めておけないので、発生と消費が同時に行われる。これが電気の最大の特徴で、常に需要と供給を一致させ続けなければならない理由である。発電と蓄電では「貯める」ことになり、同時的という説明と食い違う。 (イ) 供給力は、その時々の需要の山に応えられなければならない。したがって見合わせる相手は最大電力である。使用電力量は一定期間に使った量の合計で、瞬間の山を表さない。1日の電力量が同じでも、山が高ければより大きな供給力が要る。 (ウ) 発電設備の事故や渇水、天候の変化に備えて余分に持っておく供給力を供給予備力という。送電容量は送電線が運べる電力の上限で、需給バランスの余裕とは別の話である。 発生と消費/最大電力/供給予備力となり答(3)。 供給予備力は一般に最大電力の8〜10 %程度を目安とする。設問が挙げている「発電設備の事故」「河川流量の豊渇水」「天候による変化」「定期検査」は、いずれも予備力が要る理由の具体例である。 電力広域的運営推進機関(広域機関)は2015年に設立され、全国の需給バランスの評価と監視を担っている。この段落は空欄になっていないが、制度の名前として押さえておく。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 法規 問10
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  293. 問293.電気使用場所の低圧幹線の施設について,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 〔小問(a)〕 次の表は,一つの低圧幹線によって電気を供給される電動機又はこれに類する起動電流が大きい電気機械器具(以下この問において「電動機等」という。)の定格電流の合計値I_M[A]と,他の電気使用機械器具の定格電流の合計値I_H[A]を示したものである。また,「電気設備技術基準の解釈」に基づき,当該低圧幹線に用いる電線に必要な許容電流は,同表に示すI_Cの値[A]以上でなければならない。ただし,需要率,力率等による修正はしないものとする。 【表】I_M[A] / I_H[A] / I_M+I_H[A] / I_C[A] ・47 / 49 / 96 / 96 ・48 / 48 / 96 / (ア) ・49 / 47 / 96 / (イ) ・50 / 46 / 96 / (ウ) ・51 / 45 / 96 / 102 上記の表中の空白箇所(ア),(イ)及び(ウ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(ア) 96 / (イ) 109 / (ウ) 101
    • 2.(ア) 96 / (イ) 108 / (ウ) 109
    • 3.(ア) 96 / (イ) 109 / (ウ) 109
    • 4.(ア) 108 / (イ) 108 / (ウ) 109
    • 5.(ア) 108 / (イ) 109 / (ウ) 101

    正解:3.(ア) 96 / (イ) 109 / (ウ) 109

    解説:電気設備技術基準の解釈148条は、低圧幹線に必要な許容電流I_Cを三つの場合に分けて定めている。 ① I_M≦I_H のとき:I_C≧I_M+I_H ② I_M>I_H かつ I_M≦50 A のとき:I_C≧1.25 I_M+I_H ③ I_M>I_H かつ I_M>50 A のとき:I_C≧1.1 I_M+I_H 電動機は始動時に定格の何倍もの電流が流れるので、電動機の割合が大きいときだけ割り増しをする、という考え方である。 表の各行に当てはめる。 1行目 I_M=47,I_H=49:①なので 47+49=96。表の96と一致し、規則の当てはめ方が正しいことが確かめられる。 (ア) I_M=48,I_H=48:等しいので①にあたる。48+48=96。 (イ) I_M=49,I_H=47:I_M>I_H で I_M≦50 なので②。1.25×49+47=61.25+47=108.25 → 109。 (ウ) I_M=50,I_H=46:同じく②。1.25×50+46=62.5+46=108.5 → 109。 5行目 I_M=51,I_H=45:I_M>50 なので③。1.1×51+45=56.1+45=101.1 → 102。表の102と一致する。 (ア)96/(イ)109/(ウ)109となり答(3)。 端数の扱いは5行目が教えてくれている。101.1に対して表が102となっているので、必要な許容電流はその値以上、すなわち切り上げて整数にする。108.25も108.5も、切り上げれば109である。 50 Aという境目にも注意する。(ウ)のI_Mはちょうど50 Aで、「50 A以下」に含まれるので1.25倍のほうを使う。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 法規 問11(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  294. 問294.電気使用場所の低圧幹線の施設について,次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 次の表は,「電気設備技術基準の解釈」に基づき,低圧幹線に電動機等が接続される場合における電動機等の定格電流の合計値I_M[A]と,他の電気使用機械器具の定格電流の合計値I_H[A]と,これらに電気を供給する一つの低圧幹線に用いる電線の許容電流I_C′[A]と,当該低圧幹線を保護する過電流遮断器の定格電流の最大値I_B[A]を示したものである。ただし,需要率,力率等による修正はしないものとする。 【表】I_M[A] / I_H[A] / I_C′[A] / I_B[A] ・60 / 20 / 88 / (エ) ・70 / 10 / 88 / (オ) ・80 / 0 / 88 / (カ) 上記の表中の空白箇所(エ),(オ)及び(カ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。

    • 1.(エ) 200 / (オ) 200 / (カ) 220
    • 2.(エ) 200 / (オ) 220 / (カ) 220
    • 3.(エ) 200 / (オ) 220 / (カ) 240
    • 4.(エ) 220 / (オ) 220 / (カ) 240
    • 5.(エ) 220 / (オ) 200 / (カ) 240

    正解:2.(エ) 200 / (オ) 220 / (カ) 220

    解説:電気設備技術基準の解釈148条は、低圧幹線を保護する過電流遮断器の定格電流I_Bについて次のように定めている。 I_B≦3 I_M+I_H ただし、この値が電線の許容電流I_C′の2.5倍を超える場合は、2.5 I_C′とする。 電動機の始動電流で遮断器が動作しないよう3倍まで認める一方、電線を守るために2.5倍で頭打ちにする、という二段構えである。 まず頭打ちの値を出しておく。 2.5×88=220 A。 各行に当てはめる。 (エ) 3×60+20=200。220以下なので、そのまま200。 (オ) 3×70+10=220。ちょうど220で、超えていないので220。 (カ) 3×80+0=240。220を超えるので、220に抑える。 (エ)200/(オ)220/(カ)220となり答(2)。 (カ)がこの問題の要点である。計算値240をそのまま答にすると(3)や(4)を選ぶことになるが、電線の許容電流88 Aに対して240 Aの遮断器では、電線が焼けても遮断されないおそれがある。だから2.5倍という上限が置かれている。 (オ)はちょうど境目の値になっている。「超える場合」に抑えるのだから、等しいときはそのまま使える。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 法規 問11(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  295. 問295.三相3線式の高圧電路に300 kW,遅れ力率0.6の三相負荷が接続されている。この負荷と並列に進相コンデンサ設備を接続して力率改善を行うものとする。進相コンデンサ設備は図に示すように直列リアクトル付三相コンデンサとし,直列リアクトルSRのリアクタンスX_L[Ω]は,三相コンデンサSCのリアクタンスX_C[Ω]の6 %とするとき,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし,高圧電路の線間電圧は6 600 Vとし,無効電力によって電圧は変動しないものとする。 〔小問(a)〕 進相コンデンサ設備を高圧電路に接続したときに三相コンデンサSCの端子電圧の値[V]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問295の図

    • 1.6 410
    • 2.6 795
    • 3.6 807
    • 4.6 995
    • 5.7 021

    正解:5.7 021

    解説:直列リアクトルSRと三相コンデンサSCは直列につながっており、その両端に線間電圧6 600 Vがかかる。 直列回路全体のリアクタンスは、誘導性と容量性が打ち消し合うので X_C−X_L=X_C−0.06X_C=0.94X_C。 電圧は各素子のリアクタンスに比例して分かれるから、SCの端子電圧は V_C=6 600×X_C/(0.94X_C)=6 600/0.94≒7 021 V。答(5)。 コンデンサの端子電圧が電源電圧より高くなるところが要点である。直列リアクトルが逆向きの電圧を分担するため、その分だけコンデンサに余分な電圧がかかる。だから直列リアクトル付のコンデンサは、電路の電圧より高い定格電圧のものを選ぶ必要がある。 (1)の6 410は 6 600×0.94×… のように、6 %を引く向きに掛けた場合に近い値である(6 600×0.94=6 204)。分母に0.94が来るのであって、掛けるのではない。 リアクトルを6 %にする理由は第5次高調波にある。第5次では誘導性リアクタンスが5倍、容量性リアクタンスが1/5になるので、5X_L=5×0.06X_C=0.3X_C に対して X_C/5=0.2X_C となり、設備全体が誘導性になって系統と共振しない。6 %は「5 %を超えていれば誘導性になる」という条件に余裕を見た値である。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 法規 問12(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  296. 問296.三相3線式の高圧電路に300 kW,遅れ力率0.6の三相負荷が接続されている。この負荷と並列に進相コンデンサ設備を接続して力率改善を行うものとする。進相コンデンサ設備は図に示すように直列リアクトル付三相コンデンサとし,直列リアクトルSRのリアクタンスX_L[Ω]は,三相コンデンサSCのリアクタンスX_C[Ω]の6 %とする。 ただし,高圧電路の線間電圧は6 600 Vとし,無効電力によって電圧は変動しないものとする。次の問に答えよ。 〔小問(b)〕 進相コンデンサ設備を負荷と並列に接続し,力率を遅れ0.6から遅れ0.8に改善した。このとき,この設備の三相コンデンサSCの容量の値[kvar]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 (小問(a)より,三相コンデンサSCの端子電圧は約7 021 Vである。)問296の図

    • 1.170
    • 2.180
    • 3.186
    • 4.192
    • 5.208

    正解:3.186

    解説:まず力率改善に必要な無効電力を求める。有効電力は300 kWで変わらない。 力率0.6のとき:tanθ₁=0.8/0.6 なので Q₁=300×0.8/0.6=400 kvar 力率0.8のとき:tanθ₂=0.6/0.8 なので Q₂=300×0.6/0.8=225 kvar 進相コンデンサ設備が供給すべき無効電力は Q=400−225=175 kvar。 ここで問われているのは設備全体ではなくコンデンサSC単体の容量である。設備全体は直列リアクトルを含むので、両者は一致しない。 設備全体の無効電力は、線間電圧6 600 Vが直列合成リアクタンス0.94X_Cにかかると考えて Q=6 600²/(0.94X_C)=175×10³。 一方コンデンサSCの容量は、その端子電圧7 021 VがX_Cにかかるものとして Q_SC=7 021²/X_C。 二式の比を取ると Q_SC/Q=(7 021²/X_C)÷(6 600²/(0.94X_C))=(7 021/6 600)²×0.94。 7 021/6 600=1/0.94 なので Q_SC/Q=(1/0.94)²×0.94=1/0.94。 したがって Q_SC=175/0.94≒186 kvar。答(3)。 (1)の170や(2)の180は、設備全体の175 kvarをそのまま答としたり、逆に0.94を掛けたりした場合に近い値である。コンデンサの容量は端子電圧で決まるので、電圧が高くなるぶん設備全体より大きくなる。 直列リアクトル付のコンデンサでは、必要な設備容量を0.94で割ったものがコンデンサの定格容量になる、と覚えておくと早い。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 法規 問12(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  297. 問297.図は三相3線式高圧電路に変圧器で結合された変圧器低圧側電路を示したものである。低圧側電路の一端子にはB種接地工事が施されている。この電路の一相当たりの対地静電容量をCとし接地抵抗をR_Bとする。 低圧側電路の線間電圧200 V,周波数50 Hz,対地静電容量Cは0.1 μFとして,次の(a)及び(b)の問に答えよ。 ただし, (ア) 変圧器の高圧電路の1線地絡電流は5 Aとする。 (イ) 高圧側電路と低圧側電路との混触時に低圧電路の対地電圧が150 Vを超えた場合は1.3秒で自動的に高圧電路を遮断する装置が設けられているものとする。 〔小問(a)〕 変圧器に施された,接地抵抗R_Bの抵抗値について「電気設備技術基準の解釈」で許容されている上限の抵抗値[Ω]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。問297の図

    • 1.20
    • 2.30
    • 3.40
    • 4.60
    • 5.100

    正解:4.60

    解説:電気設備技術基準の解釈17条2項は、B種接地工事の接地抵抗値を高圧電路の1線地絡電流I_g[A]から次のように定めている。 ・原則:150/I_g [Ω] ・混触時に低圧電路の対地電圧が150 Vを超えた場合、1秒を超え2秒以内に自動的に高圧電路を遮断する装置があるとき:300/I_g [Ω] ・同じく1秒以内に遮断する装置があるとき:600/I_g [Ω] 遮断が速いほど危険な状態が続く時間が短いので、接地抵抗を大きくしてよい、という考え方である。 設問の遮断時間は1.3秒で、「1秒を超え2秒以内」に当たる。1線地絡電流は5 Aなので R_B=300/5=60 Ω。答(4)。 (1)の20や(2)の30は、分子を150や…と取り違えた場合に近い(150/5=30)。1.3秒という数字を見て「1秒以内ではないから原則の150」としてしまうと(2)の30になる。1秒を超え2秒以内という中間の区分があることを見落とさない。 (5)の100は 600/5×…ではなく別の取り違えで出る値だが、600/5=120 は選択肢に無いので、1秒以内の区分でないことは選択肢からも確かめられる。 150・300・600という三段は、遮断時間が短くなるごとに倍になっている。この並びで覚えると取り出しやすい。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 法規 問13(a)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。

  298. 問298.図は三相3線式高圧電路に変圧器で結合された変圧器低圧側電路を示したものである。低圧側電路の一端子にはB種接地工事が施されている。この電路の一相当たりの対地静電容量をCとし接地抵抗をR_Bとする。 低圧側電路の線間電圧200 V,周波数50 Hz,対地静電容量Cは0.1 μFとして,次の問に答えよ。 ただし, (ア) 変圧器の高圧電路の1線地絡電流は5 Aとする。 (イ) 高圧側電路と低圧側電路との混触時に低圧電路の対地電圧が150 Vを超えた場合は1.3秒で自動的に高圧電路を遮断する装置が設けられているものとする。 〔小問(b)〕 接地抵抗R_Bの抵抗値を10 Ωとしたときに,R_Bに常時流れる電流I_Bの値[mA]として,最も近いものを次の(1)〜(5)のうちから一つ選べ。 ただし,記載以外のインピーダンスは無視するものとする。問298の図

    • 1.11
    • 2.19
    • 3.33
    • 4.65
    • 5.192

    正解:1.11

    解説:接地抵抗R_Bは10 Ωと小さいので、接地された相の対地電圧はほぼ零とみなせる。残る二つの相は、接地された相との間に線間電圧200 Vがかかるので、それぞれ対地電圧200 Vになる。 この二つの相の対地静電容量を通って充電電流が流れ、それが接地線を通って戻ってくる。これがR_Bに常時流れる電流I_Bの正体である。 1相あたりの充電電流は I=2πfCV=2π×50×0.1×10⁻⁶×200 =3.1416×10⁻⁵×200≒6.28×10⁻³ A=6.28 mA。 二つの相の電流はベクトルで、互いに60°の角をなす(共通の接地相から見た二つの線間電圧の位相差が60°になるため)。したがって合成すると I_B=2×6.28×cos30°=2×6.28×0.866≒10.9 mA。 最も近いのは11で答(1)。 √3を使って I_B=√3×6.28≒10.9 mA と書いても同じである。 (2)の19は 3×6.28≒18.8 で、三つの相をそのまま足した場合の値である。接地された相の対地電圧はほぼ零なので、その相の静電容量には電流が流れない。流れるのは残り二つだけである。 (3)の33は二つの電流を単純に足して…ではなく別の取り違えだが、位相を考えずに 2×6.28=12.6 とするよりさらに大きい。ベクトルで合成すると2倍より小さくなる(√3倍=1.73倍)ことを押さえる。 この電流は事故時ではなく常時流れている。低圧電路が長くなるほど対地静電容量が増え、この電流も増える。

    出典:電気技術者試験センター 第三種電気主任技術者試験 令和元年度 法規 問13(b)
    本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。