消防設備士甲種1類「鑑別・製図」(実技)出題ポイント解説
消防設備士甲種1類の実技(鑑別・製図)分野を攻略するための解説です。写真から器具の名称・用途を答える鑑別と、水源水量・ポンプ吐出量・全揚程を求める製図の両方について、施行規則13条の6・14条の数値を用いた計算例とともに整理します。
※受験料・試験日程・合格基準・法令の数値は改定される場合があります。最新情報は必ず一般財団法人 消防試験研究センターの公式サイトでご確認ください。
鑑別:器具の名称と用途
鑑別問題は、写真や図を見て機器の名称・機能・用途を答える形式です。水系消火設備で頻出の器具を押さえましょう。
| 器具 | 用途・機能 |
|---|---|
| 呼水槽 | ポンプと吸水管を常に満水に保ち、呼び水を供給して起動時の空転を防ぐ。 |
| フート弁 | 吸水管の先端(水源側)に設ける逆止弁付きの吸込金具。停止時の水の落下を防ぐ。 |
| 圧力チャンバー(起動用水圧開閉装置) | 配管圧力の低下を検知してポンプを自動起動させる。上部に空気室をもつ。 |
| オリフィス | 絞り穴により流量・圧力を調整する部品。末端試験弁の放水口にも用いる。 |
| 連成計/圧力計 | 連成計は正圧・負圧の両方(ポンプ吸込側)、圧力計は正圧(吐出側)を計測する。 |
| 流水検知装置 | 配管内の流水を検知して警報を発する。湿式・乾式・予作動式がある。 |
| 一斉開放弁 | 開放型ヘッド・水噴霧の放射区域に一斉放水させる弁。 |
| 末端試験弁 | 配管末端で放水圧力を確認する試験用の弁。一次側に圧力計、二次側にオリフィス。 |
| 各種SPヘッド | 閉鎖型(標準型・小区画型・側壁型)、開放型。感熱部はヒュージブルリンク型/グラスバルブ型。 |
| 送水口 | 消防ポンプ車から送水するための口。専用・双口形、結合金具は呼称65。 |
| 水噴霧ヘッド | 水を微細な霧状に放射し、冷却・窒息・乳化により消火する。 |
これらの詳細な基準はスプリンクラー設備や水噴霧消火設備・規格で扱っています。写真とセットで名称を暗記しましょう。
製図:水源水量・ポンプ吐出量・全揚程
製図問題では、平面図や系統図から必要な水量やポンプ性能を計算します。スプリンクラー設備の計算式を確認します。
1. 水源水量の計算(施行規則13条の6第1項)
水源水量=規定ヘッド数 × 水源係数で求めます。ヘッド数は種別・階数で決まり、標準型は10階以下=10、11階以上・百貨店等=15です。乾式・予作動式は1.5倍します。
- 標準型・側壁型・開放型:係数1.6㎥
- 小区画型:係数1㎥
計算例(標準型・湿式・10階以下)
規定ヘッド数10 × 1.6㎥ = 16㎥
同じ条件で乾式の場合:ヘッド数10×1.5=15本相当 → 15×1.6=24㎥
規定ヘッド数10 × 1.6㎥ = 16㎥
同じ条件で乾式の場合:ヘッド数10×1.5=15本相当 → 15×1.6=24㎥
2. ポンプ吐出量の計算
ポンプ吐出量=ヘッド数 × 90L/min(小区画型は60L/min)で求めます。
計算例(標準型・10本)
10本 × 90L/min = 900L/min
10本 × 90L/min = 900L/min
3. 全揚程の構成
ポンプの全揚程は、次の各項の合計として構成されます。
- 実揚程(水源からヘッドまでの高低差)
- 配管・弁類・管継手の摩擦損失水頭
- ヘッドの放水圧力に相当する水頭(標準型は0.1MPa以上=約10mに相当)
これらを積み上げて必要全揚程を算定します。放水圧力の上限は1MPa(規則14条1項11号)である点も押さえておきましょう。
実技で狙われるポイント
- 水源係数の取り違え(標準型1.6㎥/小区画型のみ1㎥)。
- 乾式・予作動式の1.5倍割増の付け忘れ。
- 末端試験弁の一次側=圧力計、二次側=オリフィスという配置。
- 送水口は双口形・呼称65、補助散水栓は0.25MPa以上・60L/min以上。
関連情報
器具の基準の裏付けはスプリンクラー設備と水噴霧消火設備・規格で確認できます。体系的な学習計画は勉強法ガイドを、用語の意味は用語集を、過去問対策は過去問の傾向と対策をご覧ください。
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他章の重要論点も併せて押さえると、関連分野の理解が深まり合格率が向上します。各章の頻出パターンを順に確認していきましょう。
- スプリンクラー設備 - 同資格の頻出論点を整理した出題ポイント解説
- 水噴霧消火設備・規格 - 同資格の頻出論点を整理した出題ポイント解説
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