色彩検定1級「色彩調和論(応用)」の一問一答
📖 色彩検定1級「色彩調和論(応用)」の全71問と解説(一覧)
色彩検定1級の色彩調和論(応用)に関する一問一答(全71問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。
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問1.色の「同時対照の法則」を唱え、1839年にその法則をまとめた著書を出した人物は誰か。
- ア.オストワルト
- イ.シュヴルール
- ウ.ジャッド
- エ.ムーン&スペンサー
正解:イ.シュヴルール
解説:シュヴルールは、隣り合う2色を同時に見ると実際より違って見える現象を「色の同時対照」と名づけ、1839年の著書で法則としてまとめた。ゴブラン織の染色工場の長として染色を研究したことがきっかけである。オストワルトは白・黒・純色の含有量で色を表す表色系をつくり、調和は秩序に等しいとした人物。ジャッドはそれまでの調和論の共通点を4つの原理にまとめた人物。ムーン&スペンサーは1944年に、配色の美度を数式で求める調和論を発表した。
根拠: M. E. Chevreul『The laws of contrast of colour』(J. Spanton 英訳 1861・Project Gutenberg #76939) Chapter I §8(同時対照の定義と命名)・Chapter II §16(法則) / コトバンク「シュブルール」(日本大百科全書・化学辞典 第2版) 日本大百科全書(ニッポニカ)「シュブルール」(1824年ゴブランの染色工場の主監・1839年の著書) / コトバンク「オストワルト表色系」(日本大百科全書〈佐藤雅子〉) 日本大百科全書「オストワルト表色系」(白色量・黒色量・純色量 W+B+C=1) / artience 色彩コラム 基礎編 #06「配色の調和」(日本カラーデザイン研究所) オストワルトの調和論・ムーン&スペンサーの調和論(1944年に発表・美度の方程式)・ジャッドの調和論
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問2.シュヴルールが研究の契機としたとされる仕事の現場として正しいものはどれか。
- ア.印刷工場の製版部門
- イ.ゴブラン織物工場の染色部門
- ウ.ガラス工場のステンドグラス部門
- エ.陶磁器工場の絵付け部門
正解:イ.ゴブラン織物工場の染色部門
解説:シュヴルールは1824年にゴブラン王立工場の染色部長となった。そこで「青や紫の布の影に使う黒に力がない」という苦情を調べ、国内外の名高い染色工場の黒い毛糸と比べても劣らないことから、原因は黒そのものではなく隣り合う色にあると突き止め、色の対照の研究に進んだ。印刷工場の製版部門、ガラス工場のステンドグラス部門、陶磁器工場の絵付け部門は、シュヴルールが研究のきっかけとした現場ではない。
根拠: M. E. Chevreul『The laws of contrast of colour』(J. Spanton 英訳 1861・Project Gutenberg #76939) Extracts from the Author's Preface(染色工場の黒への苦情と、その原因が隣り合う色にあったこと) / コトバンク「シュブルール」(日本大百科全書・化学辞典 第2版) 化学辞典 第2版「シュブルール」(1824年ゴブラン王立工場の染色部長) / University of Michigan Library「Colorful Neighbors: the Science of Simultaneous Contrasts」 Chevreul とゴブラン織の段落
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問3.シュヴルールの「同時対照の法則」が示す内容として最も適切なものはどれか。
- ア.隣り合う色どうしが、実際より違って見える
- イ.隣り合う色どうしが、実際より似て見える
- ウ.隣り合う色どうしが、混ざって1つの色に見える
- エ.見つめた色から目を離すと、その補色の像が見える
正解:ア.隣り合う色どうしが、実際より違って見える
解説:同時対照は、隣り合う2色を同時に見ると、色みや明るさの違いが実際より大きく見える現象で、シュヴルールは「隣り合う2色を同時に見ると、できるだけ違って見える」と法則にまとめた。隣り合う色が実際より似て見えるのは逆の向きの見え方で、この法則の内容ではない。細かい色が並んで混ざり1つの色に見えるのは並置混色である。見つめた色から目を離すと補色の像が見えるのは、シュヴルールが同時対照と区別した継時対照である。
根拠: M. E. Chevreul『The laws of contrast of colour』(J. Spanton 英訳 1861・Project Gutenberg #76939) Chapter I §8(同時対照の定義と命名)・Chapter II §16(法則)・§77〜79(同時・継時・混合の対照の区別) / シーシーエス株式会社「光と色の話」第18回 混色(その3)中間混色(平均混色) 並置混色(併置混色)の節
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問4.シュヴルールの調和の分類で、隣り合う色相の色を、明度などの調子をそろえて組み合わせる調和が属する種類はどれか。
- ア.対比の調和
- イ.類似の調和
- ウ.支配の調和
- エ.同一の調和
正解:イ.類似の調和
解説:シュヴルールは調和を類似の調和と対比の調和の2種類に分け、それぞれに3つを挙げた。類似の調和は、同じ色相で調子の近い色、隣り合う色相で調子の近い色、色ガラスを通したように一つの色みが全体を支配する色の組み合わせ。対比の調和は、同じ色相で調子の大きく違う色、隣り合う色相で調子の違う色、大きく離れた色相の色の組み合わせである。隣り合う色相でも、調子をそろえれば類似、大きく変えれば対比の調和になる。支配の調和は類似の調和の一つで、種類の名ではない。同一の調和はムーン&スペンサーの区分である。
根拠: M. E. Chevreul『The laws of contrast of colour』(J. Spanton 英訳 1861・Project Gutenberg #76939) §172(類似の調和の3つ)・§173(対比の調和の3つ) / artience 色彩コラム 基礎編 #06「配色の調和」(日本カラーデザイン研究所) シュブルールの調和論(類似の調和1〜3・対比の調和1〜3) / 近田康夫ほか「橋梁景観の色彩調和分析に関する研究」土木学会論文集 No.489/I-27, pp.139-146, 1994 2. ムーン・スペンサーの色彩調和論 (1) 色彩調和の区分(同一調和・類似調和・対比調和)(p.140)
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問5.シュヴルールの調和論で、全体に共通の色味(一枚のフィルターをかけたような状態)を与えることで統一する調和を何と呼ぶか。
- ア.隣接・近似色相による調和
- イ.同一色相の色調による調和
- ウ.一つの主調色による調和
- エ.等価値の色どうしによる調和
正解:ウ.一つの主調色による調和
解説:シュヴルールは、さまざまな色の中で一つの色を優勢にし、薄く色の付いたガラスを通して見たような状態にする調和を、類似の調和の一つに挙げた。色彩検定協会の出題例はこれを「一つの主調色による調和」と呼び、ドミナント配色も当てはまるとしている。隣接・近似色相による調和と、同一色相の色調による調和も類似の調和だが、隣り合う色相や同じ色相で調子の近い色を組み合わせるもので、全体に共通の色味をかける調和ではない。等価値の色どうしによる調和はオストワルトの調和論で、白色量どうし・黒色量どうしがそれぞれ等しい色の調和であり、シュヴルールの分類ではない。
根拠: 公益社団法人色彩検定協会「検定試験出題例 1級1次出題例」 問題1と解答(シュヴルールの「一つの主調色による調和」にはドミナント配色も該当、3種類ある「類似色」の調和の一つ、「隣接・近似」色相による色調類似の調和) / M. E. Chevreul『The laws of contrast of colour』(J. Spanton 英訳 1861・Project Gutenberg #76939) §172 Harmonies of analogy(harmony of scale・harmony of hues・harmony of a dominant coloured light=薄く色の付いたガラスを通して見たような状態)・§173 Harmonies of contrast(contrast of scale・contrast of hues・contrast of colours=大きく離れた色相) / artience 色彩コラム 基礎編 #06「配色の調和」(日本カラーデザイン研究所) オストワルトの調和論(等価値色における調和:白と黒の含有量の等しい色)
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問6.シュヴルールの調和論において、色相環上で大きく離れた色どうしを組み合わせる調和を何と呼ぶか。
- ア.類似色の調和
- イ.対比の調和
- ウ.一つの主調色による調和
- エ.等価値色の調和
正解:イ.対比の調和
解説:シュヴルールは調和を類似の調和と対比の調和の2種類に分け、大きく離れた色相の色を組み合わせる調和を対比の調和の一つに挙げた。類似色の調和は、同じ色相や隣り合う色相で調子の近い色、または一つの主調色による調和で、離れた色相の組み合わせではない。一つの主調色による調和は、類似色の調和の一つである。等価値色の調和はオストワルトの調和論で、白色量どうし・黒色量どうしがそれぞれ等しい色の調和であり、シュヴルールの分類ではない。
根拠: M. E. Chevreul『The laws of contrast of colour』(J. Spanton 英訳 1861・Project Gutenberg #76939) §172 Harmonies of analogy(harmony of scale・harmony of hues・harmony of a dominant coloured light=薄く色の付いたガラスを通して見たような状態)・§173 Harmonies of contrast(contrast of scale・contrast of hues・contrast of colours=大きく離れた色相) / 公益社団法人色彩検定協会「検定試験出題例 1級1次出題例」 問題1と解答(シュヴルールの「一つの主調色による調和」にはドミナント配色も該当、3種類ある「類似色」の調和の一つ、「隣接・近似」色相による色調類似の調和) / artience 色彩コラム 基礎編 #06「配色の調和」(日本カラーデザイン研究所) オストワルトの調和論(等価値色における調和:白と黒の含有量の等しい色)
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問7.シュヴルールは、うまく合わない2色の間に白・黒・灰色を置くとよいとした。このように色と色の間に別の色を挟んで調和を図る配色技法を、現代では何と呼ぶか。
- ア.セパレーション配色
- イ.グラデーション配色
- ウ.ドミナントカラー配色
- エ.トーンオントーン配色
正解:ア.セパレーション配色
解説:シュヴルールは、2色がよく合わないときは白・黒・灰色で分けることに利点があり、灰色には合わない色どうしを互いに分ける働きがあると書いている。接し合う色の間に分離色(セパレーションカラー)を1色入れて調和を図る技法を、セパレーション配色(セパレーション効果)という。グラデーション配色は色を段階的に変化させる配色、ドミナントカラー配色は同一か類似の色相を基調にトーンを変える配色、トーンオントーン配色は同じ色相で明度差を変える配色で、どれも色の間に別の色を挟む技法ではない。
根拠: M. E. Chevreul『The laws of contrast of colour』(J. Spanton 英訳 1861・Project Gutenberg #76939) §245〜247(灰色・白・黒で色を分ける) / All About カラーコーディネート「夏にぴったりの配色とは?」(松本英恵) アクセント効果とセパレーション効果の節 / 愛知県共済「カラーコーディネーターに聞く色の活用術:色で欠点をカバーする方法」 グラデーション配色の囲み / FASHIONSNAP 用語集「ドミナントカラー」(大妻女子大学家政学部被服学科 准教授 中川麻子 監修) 本文 / FASHIONSNAP 用語集「トーンオントーン」(大妻女子大学家政学部被服学科 准教授 中川麻子 監修) 本文
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問8.「色彩調和の4原理」を提唱し、それまでの調和論を整理・統合したアメリカの色彩学者は誰か。
- ア.シュヴルール
- イ.ジャッド
- ウ.オストワルト
- エ.マンセル
正解:イ.ジャッド
解説:ジャッドは過去の多くの調和論を分析し、共通する考え方を秩序・なじみ・類似・明瞭の4原理にまとめた。
根拠: 法則の辞典「ジャッドの四原理」(朝倉書店)/コトバンク 「ジャッドの四原理【Judd's four principles for color matching】」の項
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問9.ジャッドの色彩調和の4原理に含まれないものはどれか。
- ア.美度の原理
- イ.秩序の原理
- ウ.なじみの原理
- エ.明瞭性の原理
正解:ア.美度の原理
解説:ジャッドの4原理は秩序・なじみ(親近性)・類似性(共通性)・明瞭性(非あいまい性)である。美度の原理は含まれない。
根拠: 色彩用語辞典「ジャッドの四原理」(コトバンク) ジャッドの四原理の項(秩序・馴染み・類似・非不明瞭性) / 色彩調和を目的にしたシステム【PCCS】(PLUS COLORS) 「ジャッドの色彩調和論」の4原理の項
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問10.ジャッドの4原理のうち、色立体や色相環など一定の規則に従って選ばれた色は調和するとする原理はどれか。
- ア.秩序の原理
- イ.なじみの原理
- ウ.類似性の原理
- エ.明瞭性の原理
正解:ア.秩序の原理
解説:ジャッドはそれまでの調和論の共通点を4つの原理にまとめた。秩序の原理は、色空間の中で規則に従って組み合わせた配色は調和するというもので、色立体や色相環の上で規則的に選んだ配色が当たる。なじみの原理は、見慣れた、特に自然の中に見られる組み合わせは調和するという原理。類似性の原理は、共通の要素や性質をもつ色の組み合わせは調和するという原理。明瞭性の原理は、あいまいな組み合わせより差異がはっきりした組み合わせのほうが調和するという原理である。
根拠: artience 色彩コラム 基礎編 #06「配色の調和」(日本カラーデザイン研究所) ジャッドの調和論(秩序・なじみ・類似性・明瞭性の原理)
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問11.ジャッドの4原理のうち、自然界で見慣れた色の関係は調和するとする原理はどれか。
- ア.秩序の原理
- イ.明瞭性の原理
- ウ.類似性の原理
- エ.なじみ(親近性)の原理
正解:エ.なじみ(親近性)の原理
解説:なじみ(親近性)の原理は、日常的に見慣れた自然の色の組み合わせは違和感なく調和するという考え方である。
根拠: artience(旧東洋インキグループ)色彩コラム「基礎 #06 配色の調和」 「ジャッドの調和論(アメリカ1900~1972)」の項
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問12.ジャッドの4原理のうち、色相・明度・彩度のいずれかが同じであるなど、同じ要素や性質をもつ色どうしの組み合わせは調和するとする原理はどれか。
- ア.なじみの原理
- イ.類似性の原理
- ウ.明瞭性の原理
- エ.秩序の原理
正解:イ.類似性の原理
解説:類似性の原理(共通性の原理とも呼ぶ)は、色相・明度・彩度のどれかがそろうなど、共通の要素や性質をもつ色どうしは調和するという考え方である。ジャッドはそれまでの調和論の共通部分を4つの原理にまとめた。秩序の原理は色空間の中の規則に沿って選んだ色が調和するという原理、なじみの原理は自然の中などで見慣れた組み合わせが調和するという原理、明瞭性の原理はあいまいでなく差がはっきりした組み合わせが調和するという原理で、どれも「同じ要素をもつこと」を条件にしていない。
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問13.ジャッドの4原理のうち、色の関係があいまいでなくはっきりしている配色は調和するとする原理はどれか。
- ア.なじみの原理
- イ.明瞭性(非あいまい性)の原理
- ウ.秩序の原理
- エ.類似性の原理
正解:イ.明瞭性(非あいまい性)の原理
解説:明瞭性(非あいまい性)の原理は、色どうしの差が明確で関係がはっきりしている配色は調和するという考え方である。
根拠: 色彩調和を目的にしたシステム【PCCS】(PLUS COLORS) 「ジャッドの色彩調和論」の4原理の項 / 法則の辞典「ジャッドの四原理」(コトバンク) ジャッドの四原理の項
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問14.白・黒・純色の混合比によって色立体を構築し、それに基づく独自の調和論を展開したドイツの化学者は誰か。
- ア.シュヴルール
- イ.ジャッド
- ウ.オストワルト
- エ.ムーン&スペンサー
正解:ウ.オストワルト
解説:オストワルトは白・黒・純色の混合比による表色系を構築し、その規則性に基づく色彩調和論を提唱した。ノーベル化学賞受賞者でもある。
根拠: コトバンク「オストワルト表色系」(日本大百科全書〈佐藤雅子〉・百科事典マイペディア) 日本大百科全書「オストワルト表色系」冒頭・百科事典マイペディア / NobelPrize.org「Wilhelm Ostwald – Biographical」 本文(1909年ノーベル化学賞・色彩研究)
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問15.オストワルト表色系で、純色と同じ色みをもつ色を、白色量・黒色量・純色量の割合に従ってすべて並べた図を何と呼ぶか。
- ア.等価値色環
- イ.等色相三角形
- ウ.等白系列
- エ.等黒系列
正解:イ.等色相三角形
解説:等色相三角形(同色相三角形)は、白W・黒B・その色相の純色(完全色)Cを頂点とする三角形で、同じ色相の色をすべて、白色量・黒色量・純色量の割合に従って位置づける。等白系列は三角形の中で白色量が等しい色の並び、等黒系列は黒色量が等しい色の並びで、どちらも三角形の一部をなす系列である。白色量・黒色量・純色量が同じで色相だけが異なる色を色相環に沿って並べたものが等価値色環(アイソバレント系列)である。
根拠: コトバンク「オストワルト表色系」(日本大百科全書(ニッポニカ)) 同色相三角形と色立体(正三角形WBC=同色相三角形・等色相三角形、等黒系列=辺WCに平行、等白系列=辺BCに平行、アイソ・バレント系列=W・B・Cが同一で色相のみ異なる) / JIS Z 8105:2000 色に関する用語(2000年版の本文で確認。現行は2022年改正版) 3026 オストワルト表色系(色相・白色量・黒色量で表面色を表す、白色量・黒色量・純色量の関係)
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問16.オストワルトの調和論で、白色量・黒色量がそれぞれ等しく色相だけが異なる色を、すべての色相にわたって集めたものを何と呼ぶか。
- ア.等白系列
- イ.補色対菱形
- ウ.等価値色環
- エ.等色相三角形
正解:ウ.等価値色環
解説:オストワルト表色系では、白色量・黒色量・純色量が等しく色相だけが異なる色を等価値色といい、色立体を水平に切った円環の上に並ぶ。これを全色相にわたって集めたのが等価値色環で、これらの色どうしは調和するとされる。等白系列は、1つの等色相三角形の中で白色量が等しい色の系列。等色相三角形は、1つの色相の色を白・黒・純色の含有量で並べた三角形。補色対菱形は、補色どうしの2つの色相でできる菱形で、全色相にはわたらない。
根拠: artience 色彩コラム 基礎編 #06「配色の調和」(日本カラーデザイン研究所) オストワルトの調和論(等色相面・等価値色・補色対菱形における調和) / コトバンク「オストワルト表色系」(日本大百科全書〈佐藤雅子〉) 日本大百科全書「オストワルト表色系」(等色相三角形・等黒系列・等白系列・等純系列・アイソ・バレント系列)
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問17.オストワルトの調和論において、等色相三角形の中で白色量が等しい色を結んだ系列を何と呼ぶか。
- ア.等白系列
- イ.等黒系列
- ウ.等純系列
- エ.等価値系列
正解:ア.等白系列
解説:等白系列は、含まれる白色量が一定の色の系列であり、純色側から黒側へ向かう一群として調和するとされる。
根拠: コトバンク「オストワルト表色系」(日本大百科全書〈佐藤雅子〉・百科事典マイペディア) 日本大百科全書「オストワルト表色系」等色相三角形の系列の説明 / artience(旧東洋インキグループ)色彩コラム「基礎 #06 配色の調和」 「オストワルトの調和論(ドイツ1853~1932)」の項
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問18.オストワルトの調和論において、含まれる黒色量が等しい色を結んだ系列を何と呼ぶか。
- ア.等白系列
- イ.等純系列
- ウ.等価値色環
- エ.等黒系列
正解:エ.等黒系列
解説:等黒系列は、黒色量が一定の色の系列で、白側から純色側へ向かう一群を成し、これらは調和するとされる。
根拠: コトバンク「オストワルト表色系」(日本大百科全書〈佐藤雅子〉・百科事典マイペディア) 日本大百科全書「オストワルト表色系」等色相三角形の系列の説明 / artience(旧東洋インキグループ)色彩コラム「基礎 #06 配色の調和」 「オストワルトの調和論(ドイツ1853~1932)」の項
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問19.オストワルトの等色相三角形で、白と黒を結ぶ辺(無彩色の軸)に平行な直線の上に並ぶ色の系列を何と呼ぶか。
- ア.等白系列
- イ.等純系列
- ウ.等黒系列
- エ.等価値色環
正解:イ.等純系列
解説:オストワルトの等色相三角形は、白(W)・黒(B)・純色(C)を頂点とする三角形である。白と黒を結ぶ辺(無彩色の軸)に平行な直線の上に並ぶ色の系列を等純系列と呼ぶ。等純系列の色は、純色量と白色量の比が等しく、明るさだけが違う。純色と白を結ぶ辺に平行な系列は黒色量が等しい等黒系列、純色と黒を結ぶ辺に平行な系列は白色量が等しい等白系列である。等価値色環は、白色量・黒色量・純色量が同じで色相だけが違う色を集めたものである。
根拠: 日本大百科全書(ニッポニカ)「オストワルト表色系」(佐藤雅子・小学館。コトバンク) 同色相三角形と色立体(辺WBに平行(無彩軸に平行)な直線上の有彩色は純色量と白色量の比C/Wが等しく、等純系列(アイソ・クローム系列)と呼ぶ。視感反射率だけが異なる。辺WCに平行=黒色量が等しい等黒系列、辺BCに平行=白色量が等しい等白系列。白色量・黒色量・純色量が同一で色相だけ異なる系列=アイソ・バレント系列) / JIS Z 8105:2000 色に関する用語(2000年版の本文で確認。現行は2022年改正版) 3026 オストワルト表色系(色相・白色量W・黒色量Sで表面色を表す。白色量・黒色量・純色量Vの関係)
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問20.オストワルトの調和論で、調和する色の選び方として最も適切なものはどれか。
- ア.白色量や黒色量の等しい系列など、色立体の規則的な位置から選ぶ
- イ.自然光の下で見える色相ごとの明暗の順序に合わせて選ぶ
- ウ.色差が同一・類似・対比のどれかになり、あいまいな差を避けて選ぶ
- エ.自然の景色などで見慣れている色の組み合わせから選ぶ
正解:ア.白色量や黒色量の等しい系列など、色立体の規則的な位置から選ぶ
解説:オストワルトは「調和は秩序に等しい」と考え、白色量・黒色量・純色量で組み立てた色立体の中で規則的な関係にある色を調和するとした。等色相面で白の量が等しい・黒の量が等しい系列や、白と黒の量がともに等しい色を集めた等価値色環などがその例である。自然光の下で黄に近い色ほど明るく見える明暗の順序に合わせる考えはルード、色差が同一・類似・対比になる関係を調和としあいまいな差を不調和とした考えはムーン&スペンサー、見慣れた自然の組み合わせが調和するという考えはジャッドのなじみの原理で、オストワルトの選び方ではない。
根拠: artience(旧東洋インキグループ)色彩コラム「仕事でつかえる色彩学 基礎編#06 配色の調和」(日本カラーデザイン研究所) 「オストワルトの調和論」「ムーン&スペンサーの調和論」「ジャッドの調和論」の項 / 28th CIE Session Manchester 2015 Abstract Booklet (CIE) 抄録「Feasibility of a universal model for colour harmony」冒頭(Chevreul の similarity と contrast、Ostwald の order、Moon and Spencer の colour-difference-related model、Itten の contrast-based theory) / Ogden N. Rood『Modern Chromatics, with Applications to Art and Industry』(1879)(Internet Archive の原本スキャンの全文テキスト) Chapter XVI On the Small Interval and on Gradation(pp.273-274 Table of Small Intervals:隣り合う色の明暗は自然の見え方に合わせる)
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問21.オストワルト表色系の色相環は、何色を基本(基準)として分割・構成されているか。
- ア.赤・緑・青の3色
- イ.黄・赤・青・緑の4色
- ウ.赤・黄・青の3色
- エ.シアン・マゼンタ・イエローの3色
正解:イ.黄・赤・青・緑の4色
解説:オストワルトの色相環はヘリングの反対色説に基づく黄・赤・青・緑の4原色(心理4原色)を基準に構成されている。
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問22.オストワルト表色系の色相環は全部で何分割されているか。
- ア.20色相
- イ.10色相
- ウ.24色相
- エ.40色相
正解:ウ.24色相
解説:オストワルトの色相環は、ヘリングの反対色説の2対の色である黄・赤・青(ウルトラマリンブルー)・緑(シーグリーン)の4色相を基本にし、その間にオレンジ・紫・青緑(ターコイズ)・黄緑(リーフグリーン)を加えて8色相とし、さらにそれぞれを3つに分けて、合計24色相にしている。色相環で向かい合う色相どうしは補色の関係にある。
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問23.色彩調和論に「あいまいの領域」という概念を導入したのは、次のうち誰か(誰の理論か)。
- ア.ムーン&スペンサー
- イ.シュヴルール
- ウ.オストワルト
- エ.ジャッド
正解:ア.ムーン&スペンサー
解説:ムーン&スペンサーは、調和でも明確な対比でもない中途半端な関係を「あいまいの領域」と呼び、不調和になりやすいとした。
根拠: artience(旧東洋インキグループ)色彩コラム「基礎 #06 配色の調和」 「ムーン&スペンサーの調和論(アメリカ1944年に発表)」の項 / Lara-Alvarez & Reyes「A Geometric Approach to Harmonic Color Palette Design」(arXiv:1709.02252) 2 Related Work(Moon and Spencer の項)・Figure 4
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問24.ムーン&スペンサーの色彩調和論で、調和する領域として挙げられていないものはどれか。
- ア.同一の領域
- イ.類似の領域
- ウ.あいまいの領域
- エ.対比の領域
正解:ウ.あいまいの領域
解説:調和の領域は同一・類似・対比の3つである。あいまいは調和ではなく不調和になりやすい領域として区別される。
根拠: artience(旧東洋インキグループ)色彩コラム「基礎 #06 配色の調和」 「ムーン&スペンサーの調和論(アメリカ1944年に発表)」の項 / Lara-Alvarez & Reyes「A Geometric Approach to Harmonic Color Palette Design」(arXiv:1709.02252) 2 Related Work(Moon and Spencer の項)・Figure 4
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問25.ムーン&スペンサーの理論で、ほとんど同じ色どうしの調和を指す領域はどれか。
- ア.同一の領域
- イ.類似の領域
- ウ.対比の領域
- エ.第1あいまい域
正解:ア.同一の領域
解説:同一の領域は、ごく近い差しかないほぼ同じ色どうしの組み合わせで、安定した調和を生む領域である。
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問26.ムーン&スペンサーの理論で、ほどよく似た色どうしの調和を指す領域はどれか。
- ア.同一の領域
- イ.対比の領域
- ウ.類似の領域
- エ.第2あいまい域
正解:ウ.類似の領域
解説:類似の領域は、適度に共通性をもつ似た色どうしの組み合わせで、穏やかな調和を生む領域である。
根拠: artience(旧東洋インキグループ)色彩コラム「基礎 #06 配色の調和」 「ムーン&スペンサーの調和論(アメリカ1944年に発表)」の項 / Chuang & Ou「Influence of a holistic color interval on color harmony」Color Research & Application 26(1), 2001 Abstract(Moon and Spencer’s model の色差区間)
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問27.ムーン&スペンサーの理論で、差が明確に大きい色どうしの調和を指す領域はどれか。
- ア.類似の領域
- イ.同一の領域
- ウ.第1あいまい域
- エ.対比の領域
正解:エ.対比の領域
解説:対比の領域は、はっきりと差のある色どうしの組み合わせで、明快で力強い調和を生む領域である。
根拠: Lara-Alvarez & Reyes「A Geometric Approach to Harmonic Color Palette Design」(arXiv:1709.02252) 2 Related Work(Moon and Spencer の項)・Figure 4 / Chuang & Ou「Influence of a holistic color interval on color harmony」Color Research & Application 26(1), 2001 Abstract(Moon and Spencer’s model の色差区間)
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問28.ムーン&スペンサーの理論で、同一の領域と類似の領域の間に位置し、不調和になりやすい領域を何と呼ぶか。
- ア.第2あいまい域
- イ.対比の領域
- ウ.同一の領域
- エ.第1あいまい域
正解:エ.第1あいまい域
解説:第1あいまい域は、同一とも類似とも言い切れない中途半端な差の領域で、不調和になりやすいとされる。
根拠: Chuang & Ou「Influence of a holistic color interval on color harmony」Color Research & Application 26(1), 2001 Abstract(Moon and Spencer’s model の色差区間) / Lara-Alvarez & Reyes「A Geometric Approach to Harmonic Color Palette Design」(arXiv:1709.02252) 2 Related Work(Moon and Spencer の項)・Figure 4
-
問29.ムーン&スペンサーの理論で、類似の領域と対比の領域の間に位置し、不調和になりやすい領域を何と呼ぶか。
- ア.第1あいまい域
- イ.第2あいまい域
- ウ.類似の領域
- エ.対比の領域
正解:イ.第2あいまい域
解説:ムーン&スペンサーは、2色の関係を調和(同一・類似・対比)と不調和(第1あいまい域・第2あいまい域・眩輝)に分けた。第2あいまい域は、類似とも対比とも言い切れない、やや違った色どうしの不調和の領域である。第1あいまい域は、同一と類似の間にある、ごく似た色どうしの不調和の領域。類似の領域と対比の領域は不調和ではなく、調和とされる領域である。
根拠: 近田康夫ほか「橋梁景観の色彩調和分析に関する研究」土木学会論文集 No.489/I-27, pp.139-146, 1994 2. ムーン・スペンサーの色彩調和論 (1) 色彩調和の区分(p.140) / Lara-Alvarez & Reyes「A Geometric Approach to Harmonic Color Palette Design」(arXiv:1709.02252) Moon and Spencer の節・図4 / artience 色彩コラム 基礎編 #06「配色の調和」(日本カラーデザイン研究所) ムーン&スペンサーの調和論(同等・類似・対比の調和と、それ以外のあいまいな領域)
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問30.ムーン&スペンサーが、調和の度合いを定量的に評価するために導入した指標を何と呼ぶか。
- ア.色差
- イ.彩度
- ウ.演色性
- エ.美度
正解:エ.美度
解説:美度(aesthetic measure)は、配色の美しさ・調和の度合いを数値で表すために導入された指標である。
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問31.ムーン&スペンサーの式 M=O/C において、Mが表すものはどれか。
- ア.秩序
- イ.複雑さ
- ウ.面積のバランス
- エ.美度
正解:エ.美度
解説:M=O/C は、バークホフが示した美度の公式を、ムーンとスペンサーが色彩調和の計算に取り入れたもので、Mは配色の美しさの度合いを表す美度である。秩序は分子のO、複雑さは分母のCで、Mそのものではない。面積のバランスは、各色のスカラー・モーメントの比から秩序Oの成分を決める要素の一つで、これもMではない。秩序Oが大きく複雑さCが小さいほど、美度Mは高くなる。
根拠: 近田康夫ほか「橋梁景観の色彩調和分析に関する研究」土木学会論文集 No.489/I-27, pp.139-146, 1994 2. ムーン・スペンサーの色彩調和論 (3) 配色の美度(p.141) / 「Web上の大規模データの解析による Moon & Spencer の色彩調和論における「美度」の妥当性の検証」日本色彩学会誌 43巻3号 1.はじめに
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問32.ムーン&スペンサーの美度の式 M=O/C において、Oが表すものはどれか。
- ア.秩序の要素
- イ.複雑さの要素
- ウ.面積の要素
- エ.明度の要素
正解:ア.秩序の要素
解説:Oは秩序の要素で、ムーンとスペンサーは色相・明度・彩度の関係と面積のバランスを見て、調和の種類ごとに美的係数を定め、その和からOを求めた。複雑さは分母のCで、Oではない。面積は、各色のスカラー・モーメントの比による面積のバランスとしてOの一部に入るが、Oそのものではない。明度は、OやCを求めるときに見る色の属性の一つで、これもOそのものではない。Oが大きく、Cが小さいほど美度Mは高くなる。
根拠: 近田康夫ほか「橋梁景観の色彩調和分析に関する研究」土木学会論文集 No.489/I-27, pp.139-146, 1994 2. ムーン・スペンサーの色彩調和論 (3) 配色の美度・計算例(p.141) / 「Web上の大規模データの解析による Moon & Spencer の色彩調和論における「美度」の妥当性の検証」日本色彩学会誌 43巻3号 1.はじめに
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問33.ムーン&スペンサーの美度の式 M=O/C において、Cが表すものはどれか。
- ア.秩序の要素
- イ.複雑さの要素
- ウ.色温度の要素
- エ.彩度の要素
正解:イ.複雑さの要素
解説:Cは複雑さの要素で、C=色数+色相差のある色対の数+明度差のある色対の数+彩度差のある色対の数で求める。使う色や差のある組が増えるほどCは大きくなり、美度Mは下がる。秩序は分子のOで、Cではない。色温度はこの式のどの項にも入らない。彩度は「彩度差のある色対の数」としてCの1項に入るが、Cそのものではない。例えば同じ面積のR5/6とR4/3の配色では、C=2+0+1+1=4となる。
根拠: 近田康夫ほか「橋梁景観の色彩調和分析に関する研究」土木学会論文集 No.489/I-27, pp.139-146, 1994 2. ムーン・スペンサーの色彩調和論 (3) 配色の美度・式(2)と計算例(p.141) / 「Web上の大規模データの解析による Moon & Spencer の色彩調和論における「美度」の妥当性の検証」日本色彩学会誌 43巻3号 1.はじめに
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問34.ムーン&スペンサーの美度の式 M=O/C から導かれる、美度を高める配色の方向性として正しいものはどれか。
- ア.秩序を小さく複雑さを大きくする
- イ.秩序も複雑さも大きくする
- ウ.秩序を大きく複雑さを小さくする
- エ.秩序も複雑さも小さくする
正解:ウ.秩序を大きく複雑さを小さくする
解説:美度 M=O/C は、秩序 O を分子、複雑さ C を分母とする比なので、O が大きく C が小さいほど M は大きくなり、M が大きいほど調和は良いとされる。秩序を小さくして複雑さを大きくすると M は小さくなる。秩序と複雑さを同じ向きに変える(ともに大きく・ともに小さく)だけでは、M が高まるとは言えない。
根拠: 近田康夫ほか「橋梁景観の色彩調和分析に関する研究」土木学会論文集 No.489/I-27(1994) 2.ムーン・スペンサーの色彩調和論 (3)配色の美度(p.141) / 「Web上の大規模データの解析による Moon & Spencer の色彩調和論における「美度」の妥当性の検証」日本色彩学会誌 43巻3号 3.2 配色の美度を表す方程式
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問35.ムーン&スペンサーが色の関係を幾何学的に扱うために設定した、色を立体的に配置した空間を何と呼ぶか。
- ア.オメガ空間
- イ.色域空間
- ウ.等色相空間
- エ.アルファ空間
正解:ア.オメガ空間
解説:オメガ空間は、ムーンとスペンサーが色の三属性について知覚的に等しい間隔をもたせようとした独自の色空間で、マンセル表色系に準拠している。この空間で2色が簡単な幾何学的関係にあるとき調和すると考えた。色域は機器が表したり再現したりできる色の範囲を指す語で、彼らが設定した空間の名ではない。等色相空間・アルファ空間も、ムーンとスペンサーが設定した空間の名ではない。
根拠: 近田康夫ほか「橋梁景観の色彩調和分析に関する研究」土木学会論文集 No.489/I-27, pp.139-146, 1994 2. ムーン・スペンサーの色彩調和論 (1) 色彩調和の区分(p.140) / International Color Consortium「Introduction to the ICC profile format」 3. Rendering intents(device color gamuts の説明)
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問36.ムーン&スペンサーのオメガ空間が基礎としている表色系はどれか。
- ア.オストワルト表色系
- イ.XYZ表色系
- ウ.マンセル表色系
- エ.PCCS
正解:ウ.マンセル表色系
解説:オメガ空間はマンセル表色系を基に色相・明度・彩度を均等な尺度に変換した空間であり、色間の距離評価に用いられる。
根拠: Web上の大規模データの解析によるMoon & Spencerの色彩調和論における「美度」の妥当性の検証(日本色彩学会誌 43巻3+号) 概要(抄録)
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問37.「黄みの色相を明るく、青紫みの色相を暗くした配色は自然に見える」とする考え方の根拠として、自然光の下での色相の明暗の序列を論じたアメリカの物理学者は誰か。
- ア.ルード
- イ.ジャッド
- ウ.ビレン
- エ.マンセル
正解:ア.ルード
解説:ルードは『モダン・クロマティクス』で、自然光の下では黄に近い色相ほど明るく、青紫に近い色相ほど暗く見える序列(色相の自然連鎖)を論じた。これがナチュラルハーモニーの根拠とされる。
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問38.PCCSで、同一トーンの中で色相だけを変化させて配色する技法を何と呼ぶか。
- ア.トーンオントーン配色
- イ.ドミナントカラー配色
- ウ.トーンイントーン配色
- エ.トーナル配色
正解:ウ.トーンイントーン配色
解説:トーンイントーン配色は、トーンをそろえたまま色相を変えることで、色相に変化をもたせつつ全体の調子を統一する技法である。
根拠: FASHIONSNAP 用語集「トーンイントーン」(大妻女子大学家政学部被服学科 准教授 中川麻子 監修) 本文
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問39.PCCSで、同一色相の中で明度差を大きくとり、トーンの差で配色する技法を何と呼ぶか。
- ア.トーンイントーン配色
- イ.トーナル配色
- ウ.カマイユ配色
- エ.トーンオントーン配色
正解:エ.トーンオントーン配色
解説:トーンオントーン配色は、色相をそろえトーン(主に明度)の差を大きくとることで、まとまりと変化を両立させる技法である。
根拠: FASHIONSNAP 用語集「トーンオントーン」(大妻女子大学家政学部被服学科 准教授 中川麻子 監修) 本文
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問40.PCCSで、中明度・中彩度の濁った(ダル)トーンを中心にまとめる、落ち着いた配色技法を何と呼ぶか。
- ア.ビビッド配色
- イ.トーンオントーン配色
- ウ.トーナル配色
- エ.ドミナントカラー配色
正解:ウ.トーナル配色
解説:トーナル配色は、ダルトーンを中心とした中明度・中彩度の濁色でまとめる、穏やかで落ち着いた印象の配色技法である。
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問41.配色全体を一つの色相で支配してまとまりを出すPCCSの技法を何と呼ぶか。
- ア.ドミナントカラー配色
- イ.ドミナントトーン配色
- ウ.トーナル配色
- エ.セパレーション配色
正解:ア.ドミナントカラー配色
解説:ドミナントカラー配色は、全体を一つの色相で支配することで統一感を生む技法で、シュヴルールの支配の調和に対応する。
根拠: FASHIONSNAP 用語集「ドミナントカラー」(大妻女子大学家政学部被服学科 准教授 中川麻子 監修) 本文 / 色彩検定協会「検定出題例1級1次」 問題1[A](選択肢①ドミナント)と解答
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問42.色相は変えながら、明るさと鮮やかさの調子を一つにそろえて配色全体をまとめる技法を何と呼ぶか。
- ア.ドミナントトーン配色
- イ.ドミナントカラー配色
- ウ.トーンオントーン配色
- エ.カマイユ配色
正解:ア.ドミナントトーン配色
解説:ドミナントトーン配色は、明度と彩度を合わせた色の調子であるトーンを一つにそろえ、色相は変えて組み合わせる技法で、トーンのイメージが全体を支配し、色相の違いが活気を与える。ドミナントカラー配色は反対に色相をそろえてトーンを変え、色みで全体を支配する技法である。トーンオントーン配色は同系色の色相で明度の差(濃淡)をつける技法、カマイユ配色は色相もトーンもごく近い色を組み合わせ、遠目には同じ色に見える技法で、いずれも色相を自由に変えてトーンでまとめる配色ではない。
根拠: FASHIONSNAP 用語集「ドミナントトーン」(大妻女子大学家政学部被服学科 准教授 中川麻子 監修) 本文(冒頭の定義) / FASHIONSNAP 用語集「ドミナントカラー」(大妻女子大学家政学部被服学科 准教授 中川麻子 監修) 本文(冒頭の定義) / FASHIONSNAP 用語集「トーンオントーン」(大妻女子大学家政学部被服学科 准教授 中川麻子 監修) 本文(冒頭の定義) / FASHIONSNAP 用語集「カマイユ」(大妻女子大学家政学部被服学科 准教授 中川麻子 監修) 本文(冒頭の定義) / 各務原市 景観色彩の公開資料「第4章 色彩の基礎知識」 (3)PCCS表色系 トーン(明度と彩度の複合的な概念)
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問43.ごく近い色相・トーンの色を組み合わせ、ぼんやりと一色のように見える微妙な配色技法を何と呼ぶか。
- ア.カマイユ配色
- イ.フォカマイユ配色
- ウ.ビコロール配色
- エ.トリコロール配色
正解:ア.カマイユ配色
解説:カマイユ配色は、色相差・トーン差をごく小さくとり、ほとんど一色に見えるあいまいで繊細な配色技法である。
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問44.カマイユ配色よりわずかに色相・トーンの差を大きくした配色技法を何と呼ぶか。
- ア.カマイユ配色
- イ.トーナル配色
- ウ.トリコロール配色
- エ.フォカマイユ配色
正解:エ.フォカマイユ配色
解説:フォカマイユ配色は「偽のカマイユ」の意で、カマイユよりやや差を広げ、わずかな色味の違いを感じさせる配色である。
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問45.明度・色相・彩度を段階的に少しずつ変化させ、連続的な階調をつくる配色技法を何と呼ぶか。
- ア.セパレーション配色
- イ.グラデーション配色
- ウ.ビコロール配色
- エ.アクセントカラー配色
正解:イ.グラデーション配色
解説:グラデーション配色は、色相・明度・彩度などを段階的にリズミカルに変化させる多色配色で、色空間上の規則に従って徐々に変化させるので秩序感が生まれる。セパレーション配色は、接し合う色の間に分離色を1色挟んで調和を図る技法。ビコロール配色は2色を用い、色調や明度を大きく変えてコントラストを強くした配色。アクセントカラー配色は、平凡な配色に少量の対照的な色を加えて全体の調子を高める技法で、どれも段階的な変化をつくる技法ではない。
根拠: 愛知県共済「カラーコーディネーターに聞く色の活用術:色で欠点をカバーする方法」 グラデーション配色の囲み / artience 色彩コラム 基礎編 #06「配色の調和」(日本カラーデザイン研究所) 並べ方・配置(グラデーション) / All About カラーコーディネート「夏にぴったりの配色とは?」(松本英恵) アクセント効果とセパレーション効果の節 / FASHIONSNAP 用語集「バイカラー」(大妻女子大学家政学部被服学科 准教授 中川麻子 監修) 本文(フランス語ではビコロール)
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問46.隣り合う色の境界に無彩色などを挟み、色どうしの干渉を弱めたり引き締めたりする配色技法を何と呼ぶか。
- ア.グラデーション配色
- イ.ドミナントトーン配色
- ウ.トーナル配色
- エ.セパレーション配色
正解:エ.セパレーション配色
解説:セパレーション配色は、接し合う色と色の間にセパレーションカラー(分離色)を1色入れて調和を図る技法で、分離色には白・黒・灰色などの無彩色がよく使われる。似た2色の違いを引き立てたり、強すぎる対比をやわらげたりする。グラデーション配色は色を段階的に変化させる配色、ドミナントトーン配色は同じトーンのまま色相を変える配色、トーナル配色は全体を落ち着いた印象のトーンでまとめる配色で、どれも色の間に別の色を挟む技法ではない。
根拠: All About カラーコーディネート「夏にぴったりの配色とは?」(松本英恵) アクセント効果とセパレーション効果の節・夏の配色1〜3のセパレーション効果の例 / 近田康夫ほか「橋梁景観の色彩調和分析に関する研究」土木学会論文集 No.489/I-27, pp.139-146, 1994 4章 考察(両方の色の間に白か黒をいれる・セパレーション効果)(p.144〜145) / 愛知県共済「カラーコーディネーターに聞く色の活用術:色で欠点をカバーする方法」 グラデーション配色の囲み / FASHIONSNAP 用語集「ドミナントトーン」(大妻女子大学家政学部被服学科 准教授 中川麻子 監修) 本文 / 色彩検定協会「検定出題例2級」 問題2(落ち着いた印象としたいときにはトーナル配色にする)
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問47.全体に対し小面積で目立つ色を加え、配色を引き締める技法を何と呼ぶか。
- ア.セパレーション配色
- イ.アクセントカラー配色
- ウ.ドミナントカラー配色
- エ.カマイユ配色
正解:イ.アクセントカラー配色
解説:アクセントカラー配色は、全体と対照的な色を小面積で加え、単調さを破って配色全体を引き締める技法である。
根拠: 各務原市 公開資料 第4章 色彩の基礎知識 基調色・従属色・強調色の比率の説明 / 色彩検定協会「色彩学園」卒業試験(2022、3級公式テキストの抜粋) 問6と答え6
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問48.色相環上で隣接する3〜4色程度の近い色を組み合わせる配色を一般に何と呼ぶか。
- ア.補色配色
- イ.類似色相配色
- ウ.ダイアード配色
- エ.トライアド配色
正解:イ.類似色相配色
解説:類似色相配色(アナログ配色)は、色相環上で近接する色を組み合わせる配色で、まとまりのある穏やかな調和を生む。
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問49.色相環をほぼ三等分する位置にある3色を組み合わせる配色技法を何と呼ぶか。
- ア.ダイアード配色
- イ.テトラード配色
- ウ.スプリットコンプリメンタリー配色
- エ.トライアド配色
正解:エ.トライアド配色
解説:トライアド配色は、色相環を3等分する位置の3色による配色で、バランスのよい変化に富んだ調和を生む。
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問50.色相環を4等分する位置にある4色を組み合わせる配色技法を何と呼ぶか。
- ア.トライアド配色
- イ.テトラード配色
- ウ.ダイアード配色
- エ.ペンタード配色
正解:イ.テトラード配色
解説:テトラード配色は、色相環を4等分する位置の4色(補色対の2組)による配色で、変化に富んだ華やかな調和を生む。
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問51.色相環で正反対に位置する2色(補色)を組み合わせる配色を何と呼ぶか。
- ア.トライアド配色
- イ.テトラード配色
- ウ.ダイアード配色
- エ.アナロガス配色
正解:ウ.ダイアード配色
解説:ダイアード配色は、色相環で180度離れた補色2色による配色で、強い対比による明快な調和を生む。
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問52.ある色とその補色の両隣の2色を組み合わせる、補色配色をやや和らげた技法を何と呼ぶか。
- ア.ダイアード配色
- イ.トライアド配色
- ウ.スプリットコンプリメンタリー配色
- エ.テトラード配色
正解:ウ.スプリットコンプリメンタリー配色
解説:スプリットコンプリメンタリー配色は、補色そのものではなくその両隣の2色を用い、対比を保ちつつ和らげた配色である。
-
問53.自然界の光の当たり方に倣い、黄み寄りの色を明るく・青紫み寄りの色を暗くした調和を何と呼ぶか。
- ア.コンプレックスハーモニー
- イ.ダイアードハーモニー
- ウ.ナチュラルハーモニー
- エ.セパレーションハーモニー
正解:ウ.ナチュラルハーモニー
解説:ナチュラルハーモニーは、自然の見え方に沿って黄に近い色相ほど明るく、青紫に近い色相ほど暗くした配色で、自然な調和を生む。
-
問54.ナチュラルハーモニーと明暗の関係が逆になり、不自然だが新鮮・複雑な印象を与える調和を何と呼ぶか。
- ア.コンプレックスハーモニー
- イ.ナチュラルハーモニー
- ウ.トーナルハーモニー
- エ.ドミナントハーモニー
正解:ア.コンプレックスハーモニー
解説:コンプレックスハーモニーは、黄み寄りを暗く・青紫み寄りを明るくするなど自然と逆の明暗関係をとり、複雑で新鮮な印象を生む。
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問55.ナチュラルハーモニーで、黄に近い色相の扱い方として正しいものはどれか。
- ア.暗く扱う
- イ.明るく扱う
- ウ.彩度を下げる
- エ.無彩色化する
正解:イ.明るく扱う
解説:ナチュラルハーモニーでは、黄に近い色相を明るく扱う。自然光の下で黄系が明るく見えることに倣った調和である。
-
問56.ナチュラルハーモニーで、青紫に近い色相の扱い方として正しいものはどれか。
- ア.暗く扱う
- イ.明るく扱う
- ウ.彩度を上げる
- エ.白を加える
正解:ア.暗く扱う
解説:ナチュラルハーモニーでは、青紫に近い色相を暗く扱う。自然界で青紫系が暗く見えることに倣った調和である。
-
問57.コンプレックスハーモニーで、黄に近い色相の扱い方として正しいものはどれか。
- ア.暗く扱う
- イ.明るく扱う
- ウ.面積を最大にする
- エ.そのままにする
正解:ア.暗く扱う
解説:コンプレックスハーモニーは自然と逆の明暗関係をとるため、本来明るい黄に近い色相をあえて暗く扱う。
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問58.シュヴルール・ジャッド・オストワルト・ムーン&スペンサーらの調和論に共通して見られる基本的な考え方として最も適切なものはどれか。
- ア.美度を計算し、その数値の大小で調和の程度を判定する
- イ.白色量と黒色量が等しい色どうしを調和の基本とみなす
- ウ.類似や秩序によるまとまりと、対比による明快さを両立させる
- エ.自然光での色相ごとの明暗の序列に合わせて配色する
正解:ウ.類似や秩序によるまとまりと、対比による明快さを両立させる
解説:代表的な調和論は、共通の要素をもつ色や規則に沿って選んだ色によるまとまりと、差のはっきりした対比による明快さの両方を調和の柱にしている。シュヴルールは類似の調和と対比の調和を分け、ムーン&スペンサーは同一・類似・対比を調和、あいまいな関係を不調和とし、ジャッドはこれらを秩序・類似性・明瞭性などの原理にまとめた。美度の計算はムーン&スペンサー、白色量と黒色量の等しい色の調和はオストワルトに特有の考え方で、自然光での明暗の序列に合わせる配色はルードが論じたものであり、4人に共通する考え方ではない。
根拠: artience(旧東洋インキグループ)色彩コラム「仕事でつかえる色彩学 基礎編#06 配色の調和」(日本カラーデザイン研究所) シュブルール・オストワルト・ムーン&スペンサー・ジャッドの各項と「配色のテクニックは、類似と対比の大きく2種類で分けられる」の項 / 28th CIE Session Manchester 2015 Abstract Booklet (CIE) 抄録「Feasibility of a universal model for colour harmony」冒頭(Chevreul の similarity と contrast、Ostwald の order、Moon and Spencer の colour-difference-related model、Itten の contrast-based theory) / Ogden N. Rood『Modern Chromatics, with Applications to Art and Industry』(1879)(Internet Archive の原本スキャンの全文テキスト) Chapter XVI On the Small Interval and on Gradation(pp.273-274 Table of Small Intervals:隣り合う色の明暗は自然の見え方に合わせる)
-
問59.ムーン&スペンサーの理論で美度を計算する際、複雑さCを構成する要素として最も関係が深いものはどれか。
- ア.各色の面積とスカラー・モーメントの比
- イ.色相・明度・彩度の差の大きさの合計
- ウ.配色の色数と、属性に差のある色の対の数
- エ.調和の種類ごとに定めた美的係数の和
正解:ウ.配色の色数と、属性に差のある色の対の数
解説:複雑さCは、C=色数+色相差のある色対の数+明度差のある色対の数+彩度差のある色対の数で求める。つまり配色に使う色の数と、属性に差のある色の組の数で決まり、差の大きさは数えない。スカラー・モーメントの比による面積のバランスと、調和の種類ごとに定めた美的係数は、秩序Oを求めるときに使うもので、Cの要素ではない。例えば同じ面積のR5/6とR4/3の配色では、C=2+0+1+1=4となる。
-
問60.ジャッドが4原理を導いた方法として最も適切なものはどれか。
- ア.多数の被験者に配色を評価させ、その心理実験の結果を集計した
- イ.マンセル表色系の色空間で、色どうしの間隔を幾何学的に定めた
- ウ.古今のさまざまな色彩調和論を比べ、共通する考え方を抽出した
- エ.自然界の植物や風景に見られる配色を観察し、その傾向を一般化した
正解:ウ.古今のさまざまな色彩調和論を比べ、共通する考え方を抽出した
解説:アメリカの色彩学者ジャッドは、それまでに唱えられてきた古今の色彩調和論のなかから普遍的な原則を抽出し、秩序の原理・親近性(なじみ)の原理・共通性(類似性)の原理・明瞭性(明白性)の原理の4つにまとめた。新たに被験者実験を行ったり、色空間の幾何学的な関係を独自に定めたり、自然の配色の観察から一般化したりして導いたものではない。自然の見慣れた配色が調和するという考えは、4原理のうち親近性の原理の内容にあたる。4原理は、実務で配色を考えるときの手がかりとして役立つとされる。
-
問61.オストワルトの調和論が後世に与えた影響として最も適切なものはどれか。
- ア.色の同時対比の研究が、スーラらの点描の画法に取り入れられた
- イ.三属性で色を表す体系が、日本のJISにも取り上げられた
- ウ.黄に近い色相ほど明るく見える観察が、ナチュラルハーモニーに通じた
- エ.規則的な配列で選ぶ調和の考えが、ジャッドの秩序の原理に通じた
正解:エ.規則的な配列で選ぶ調和の考えが、ジャッドの秩序の原理に通じた
解説:オストワルトは「調和は秩序に等しい」とし、色立体の中で規則的な関係にある色を調和するとした。この考えは、それまでの調和論の共通部分をまとめたジャッドの4原理のうち、色空間の規則で選んだ色が調和するという秩序の原理に通じている。色の同時対比の研究が点描の画家スーラに取り入れられたのはシュヴルール、色相・明度・彩度の三属性で色を表す体系が日本のJISにも取り上げられたのはマンセル、黄に近い色相ほど明るく見える自然の明暗の序列を論じ、ナチュラルハーモニーの考えに通じたのはルードである。
根拠: artience(旧東洋インキグループ)色彩コラム「仕事でつかえる色彩学 基礎編#06 配色の調和」(日本カラーデザイン研究所) 「オストワルトの調和論」「ジャッドの調和論」の項 / 28th CIE Session Manchester 2015 Abstract Booklet (CIE) 抄録「Feasibility of a universal model for colour harmony」冒頭(Chevreul の similarity と contrast、Ostwald の order、Moon and Spencer の colour-difference-related model、Itten の contrast-based theory) / 日本大百科全書(ニッポニカ)「シュブルール」・世界大百科事典(旧版)内のシュブルールの言及(コトバンク) ニッポニカ本文(同時対照の法則・新印象派のスーラへの影響)、世界大百科事典【新印象主義】より / 各務原市 景観色彩の公開資料「第4章 色彩の基礎知識」 (1)マンセル表色系(JISで取り上げられていること) / Ogden N. Rood『Modern Chromatics, with Applications to Art and Industry』(1879)(Internet Archive の原本スキャンの全文テキスト) Chapter XVI On the Small Interval and on Gradation(pp.273-274 Table of Small Intervals:隣り合う色の明暗は自然の見え方に合わせる) / ロックペイント株式会社「色の基礎知識」 色の自然な明度比(ナチュラルハーモニー・コンプレックスハーモニー)
-
問62.シュヴルールの調和論が後世に与えた影響として最も適切なものはどれか。
- ア.三属性で色を表す体系が、日本のJISにも取り上げられた
- イ.黄に近い色相ほど明るく見える観察が、ナチュラルハーモニーに通じた
- ウ.色相環を正多角形で分ける考えが、ダイアードやトライアドの配色に通じた
- エ.色の同時対比の研究が、スーラらの点描の画法に取り入れられた
正解:エ.色の同時対比の研究が、スーラらの点描の画法に取り入れられた
解説:シュヴルールはゴブラン織の染色の仕事から、隣り合う色が互いの見え方を変える同時対比を研究し、色の効果は顔料そのものより隣接する色との対比によるところが大きいとした。この研究は、新印象派のスーラが視覚混合と同時対比をもとに点描の画法を体系化する際に取り入れられた。色相・明度・彩度の三属性で色を表す体系が日本のJISにも取り上げられたのはマンセル、黄に近い色相ほど明るくする自然の明暗の序列を論じたのはルード、色相環を正多角形で分けて2色・3色などの調和を示したのはイッテンである。
根拠: 日本大百科全書(ニッポニカ)「シュブルール」・世界大百科事典(旧版)内のシュブルールの言及(コトバンク) ニッポニカ本文(同時対照の法則・新印象派のスーラへの影響)、世界大百科事典【新印象主義】より / 各務原市 景観色彩の公開資料「第4章 色彩の基礎知識」 (1)マンセル表色系(JISで取り上げられていること) / Ogden N. Rood『Modern Chromatics, with Applications to Art and Industry』(1879)(Internet Archive の原本スキャンの全文テキスト) Chapter XVI On the Small Interval and on Gradation(pp.273-274 Table of Small Intervals:隣り合う色の明暗は自然の見え方に合わせる) / ロックペイント株式会社「色の基礎知識」 色の自然な明度比(ナチュラルハーモニー・コンプレックスハーモニー) / artience(旧東洋インキグループ)色彩コラム「仕事でつかえる色彩学 基礎編#06 配色の調和」(日本カラーデザイン研究所) 「ヨハネス・イッテンの調和論」の項
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問63.ムーン&スペンサーの理論で、調和とされる「同一・類似・対比」に共通して言えることとして最も適切なものはどれか。
- ア.必ず補色を含む
- イ.必ず無彩色を含む
- ウ.色数が多いほどよい
- エ.色どうしの関係が明確であいまいでない
正解:エ.色どうしの関係が明確であいまいでない
解説:同一・類似・対比はいずれも色どうしの関係が明確であり、あいまいでないために調和すると説明される。
根拠: 日本大百科全書(ニッポニカ)「色彩心理学」(コトバンク) 色彩の働き・色彩の調和 / artience(旧 東洋インキ)コラム「仕事でつかえる色彩学 #06 配色の調和」 代表的な調和論(シュブルール・オストワルト・ムーン&スペンサー・イッテン・ジャッド)
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問64.バウハウスで色彩教育を行い、12色相環を用いて2色・3色・4色・6色の調和(ダイアード・トライアド・テトラード・ヘキサード)を示した人物は誰か。
- ア.ビレン
- イ.オストワルト
- ウ.イッテン
- エ.ムーン&スペンサー
正解:ウ.イッテン
解説:イッテンはバウハウスの教師で、黄・赤・青を基にした12色相環を作り、色相環上で正多角形の頂点にあたる2・3・4・6色の組み合わせを調和とした。オストワルトの色相環は24色相である。
根拠: 20世紀西洋人名事典「ヨハネス イッテン」(日外アソシエーツ、コトバンク) 解説 / artience(旧 東洋インキ)コラム「仕事でつかえる色彩学 #06 配色の調和」 代表的な調和論(シュブルール・オストワルト・ムーン&スペンサー・イッテン・ジャッド)
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問65.PCCSのペール(p)・ライト(lt)・ブライト(b)のトーンどうしでまとめた配色が与える印象として最も適切なものはどれか。
- ア.軽やかで若々しく、爽やかな印象
- イ.鮮やかで派手な、いきいきした印象
- ウ.落ち着いて渋く、おとなしい印象
- エ.大人っぽく円熟した、丈夫な印象
正解:ア.軽やかで若々しく、爽やかな印象
解説:PCCSのトーンは明度と彩度を合わせた色の調子で、同じトーンの色は色相が違っても感情効果がほぼ共通する。ペールは薄い・軽い・若々しい、ライトは浅い・澄んだ・爽やか、ブライトは明るい・陽気といった印象をもつので、これらのトーンでまとめると、軽やかで若々しく爽やかな、統一感のある配色になる。鮮やかで派手な印象はビビッド、落ち着いて渋くおとなしい印象はライトグレイッシュ、大人っぽく円熟した印象はダークのトーンでまとめたときのものである。
根拠: 各務原市 景観色彩の公開資料「第4章 色彩の基礎知識」 (3)PCCS表色系 トーンの持つイメージ(v・b・lt・dk・p・ltg・dkg)
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問66.色相を共通にしてトーンに差をつけるトーンオントーン配色が生み出す主な効果として正しいものはどれか。
- ア.色相をばらばらにして派手にする
- イ.無彩色のみで構成する
- ウ.彩度を極端に高める
- エ.統一感を保ちつつ明度差で変化を出す
正解:エ.統一感を保ちつつ明度差で変化を出す
解説:トーンオントーンは色相が共通なので統一感があり、トーン(明度)差により変化と立体感のある落ち着いた調和を生む。
根拠: ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「トーン・オン・トーン」(コトバンク) 解説 / 日本大百科全書(ニッポニカ)「配色」(コトバンク) 本文・配色の要点
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問67.ジャッドの「秩序の原理」と最も関係が深い既存の調和論はどれか。
- ア.シュヴルールの同時対比の法則
- イ.オストワルトの等色相三角形の系列
- ウ.ルードの自然な明暗の序列
- エ.ムーン&スペンサーのあいまい域
正解:イ.オストワルトの等色相三角形の系列
解説:ジャッドの秩序の原理は、色空間の中で規則に沿って選んだ色は調和するという原理で、「調和は秩序に等しい」として色立体の中の規則的な関係を調和としたオストワルトの考えに最も近い。等色相三角形で白の量や黒の量が等しい系列、白と黒の量がともに等しい等価値色環がその例である。シュヴルールの同時対比は隣り合う色が互いの見え方を変える現象の法則、ルードの明暗の序列は自然光の下での色の見え方に基づく考えである。ムーン&スペンサーのあいまい域は、似すぎた色差を不調和とみる点で明瞭性の原理と同じ方向の考えである。
根拠: artience(旧東洋インキグループ)色彩コラム「仕事でつかえる色彩学 基礎編#06 配色の調和」(日本カラーデザイン研究所) 「オストワルトの調和論」「ムーン&スペンサーの調和論」「ジャッドの調和論」の項と「差異がある程度以上明瞭である方が調和しやすい」の項 / 28th CIE Session Manchester 2015 Abstract Booklet (CIE) 抄録「Feasibility of a universal model for colour harmony」冒頭(Chevreul の similarity と contrast、Ostwald の order、Moon and Spencer の colour-difference-related model、Itten の contrast-based theory) / 日本大百科全書(ニッポニカ)「シュブルール」・世界大百科事典(旧版)内のシュブルールの言及(コトバンク) ニッポニカ本文(同時対照の法則・新印象派のスーラへの影響)、世界大百科事典【新印象主義】より / Ogden N. Rood『Modern Chromatics, with Applications to Art and Industry』(1879)(Internet Archive の原本スキャンの全文テキスト) Chapter XVI On the Small Interval and on Gradation(pp.273-274 Table of Small Intervals:隣り合う色の明暗は自然の見え方に合わせる)
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問68.ジャッドの「なじみ(親近性)の原理」を最もよく体現する配色の例はどれか。
- ア.彩度を最大にした原色だけの配色
- イ.無作為に選んだ多色配色
- ウ.補色を機械的に並べた配色
- エ.空の青と雲の白などの自然の配色
正解:エ.空の青と雲の白などの自然の配色
解説:なじみの原理は自然界で見慣れた色関係に基づく。空の青と雲の白、木々の緑と土の茶など自然の配色がその例である。
根拠: artience(旧 東洋インキ)コラム「仕事でつかえる色彩学 #06 配色の調和」 代表的な調和論(シュブルール・オストワルト・ムーン&スペンサー・イッテン・ジャッド)
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問69.ムーン&スペンサーの美度 M=O/C について、正しい説明はどれか。
- ア.複雑さCが同じなら、秩序Oが小さいほどMは高い
- イ.秩序Oが同じなら、複雑さCが小さいほどMは低い
- ウ.複雑さCが同じなら、秩序Oが大きいほどMは高い
- エ.Mが0.5以上でも、調和は一般的な水準に達しない
正解:ウ.複雑さCが同じなら、秩序Oが大きいほどMは高い
解説:M=O/C なので、複雑さCが同じなら秩序Oが大きいほど美度Mは高く、Oが小さいほど低い。秩序Oが同じなら、複雑さCが小さいほどMは高くなるので、「Cが小さいほど低い」は逆である。Mの値が大きいほど調和はよいとされ、0.5以上なら調和は一般的な水準に達しているとされる。規則性のある配色を、少ない色数と少ない差の組でつくるほど評価が高くなる。
根拠: 近田康夫ほか「橋梁景観の色彩調和分析に関する研究」土木学会論文集 No.489/I-27, pp.139-146, 1994 2. ムーン・スペンサーの色彩調和論 (3) 配色の美度(p.141)
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問70.色相環で隣り合う近い色相どうしを用いるアナロガス(類似色相)配色の調和は、ジャッドの4原理のうち主にどれに対応するか。
- ア.類似性(共通性)の原理
- イ.明瞭性の原理
- ウ.なじみの原理
- エ.美度の原理
正解:ア.類似性(共通性)の原理
解説:近い色相は色相という属性に共通点をもつため、ジャッドの類似性(共通性)の原理によって調和すると説明できる。
根拠: artience(旧 東洋インキ)コラム「仕事でつかえる色彩学 #06 配色の調和」 代表的な調和論(シュブルール・オストワルト・ムーン&スペンサー・イッテン・ジャッド)
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問71.シュヴルールが「一つの主調色による調和」などの3つを含めて挙げた調和の種類と、オストワルトの「等価値色環」上の色どうしの調和に、共通する考え方として最も適切なものはどれか。
- ア.明暗の自然な序列に合わせて色を並べる
- イ.あいまいな色差を避けて関係を明快にする
- ウ.同じ要素をもつ色どうしを集めてまとめる
- エ.色数を絞って配色の複雑さを小さくする
正解:ウ.同じ要素をもつ色どうしを集めてまとめる
解説:シュヴルールは調和を類似と対比の2種類に分け、類似の調和として、同じ色相で調子の近い色の調和、隣接・近似の色相で調子の似た色の調和、一つの主調色による調和の3つを挙げた。オストワルトの等価値色環は、白色量どうし・黒色量どうしがそれぞれ等しい色を、色相を変えて集めた環である。どちらも、色相・調子や白・黒の量など同じ要素をもつ色を集めてまとめる考え方である。明暗の自然な序列に合わせて色を並べるのはルードの考えである。あいまいな色差を避ける考えと、色数などから求める複雑さを小さくして美度を高める考えはムーン&スペンサーのもので、どちらも2つの調和の共通点ではない。
根拠: 公益社団法人色彩検定協会「検定試験出題例 1級1次出題例」 問題1と解答(3種類ある「類似色」の調和、「一つの主調色による調和」、「隣接・近似」色相による色調類似の調和) / M. E. Chevreul『The laws of contrast of colour』(J. Spanton 英訳 1861・Project Gutenberg #76939) §172 First species—Harmonies of analogy(harmony of scale・harmony of hues・harmony of a dominant coloured light)・§173 Harmonies of contrast / artience(旧東洋インキグループ)色彩コラム「仕事でつかえる色彩学 基礎編#06 配色の調和」(日本カラーデザイン研究所) 「シュブルールの調和論」(類似の調和1〜3・対比の調和1〜3)「オストワルトの調和論」(等価値色における調和:白と黒の含有量の等しい色)「ムーン&スペンサーの調和論」(あいまいな領域、美しく見える面積比を選ぶ計算法)の項 / 28th CIE Session Manchester 2015 Abstract Booklet (CIE) 抄録「Feasibility of a universal model for colour harmony」冒頭(Chevreul の similarity と contrast、Ostwald の order、Moon and Spencer の colour-difference-related model、Itten の contrast-based theory) / Ogden N. Rood『Modern Chromatics, with Applications to Art and Industry』(1879)(Internet Archive の原本スキャンの全文テキスト) Chapter XVI On the Small Interval and on Gradation(pp.273-274 Table of Small Intervals:隣り合う色の明暗は自然の見え方に合わせる) / 近田康夫ほか「橋梁景観の色彩調和分析に関する研究」土木学会論文集 No.489/I-27(1994) 2. ムーン・スペンサーの色彩調和論(不調和=第一不明瞭・第二不明瞭・眩輝、美度 M=O/C、複雑さ C=色数+色対の数)