潜水士「関係法令」の出題ポイント解説
潜水士試験の関係法令は、労働安全衛生法・高気圧作業安全衛生規則(高圧則)を中心とした法規分野です。全40問中10問出題され、作業時間制限・設備基準・健康診断・就業制限など、潜水業務の安全を法で担保する仕組みを問われます。数字暗記が多い分野です。
この章の重要度
法令分野は数字暗記で確実に得点できるコスパ最高の分野。10問中4問の足切りを満たすのは比較的容易で、8問以上取れる受験者も多い。合格戦略上、ここで稼いで理論系の失点を補うのが王道です。
頻出トピック一覧
1. 労働安全衛生法における潜水業務
潜水業務は就業制限業務(免許等が必要)で、潜水士免許を受けた者でなければ従事不可。特別教育ではなく免許制である点が頻出。無資格就業させた事業者は処罰対象となります。
2. 高気圧業務健康診断
雇入時・配置替え時・6ヶ月以内ごとに1回実施。耳鼻咽喉科疾患、肺・呼吸器疾患、循環器疾患などの項目をチェック。結果は5年間保存が義務。健診で異常があれば就業制限を検討します。
3. 作業時間の制限(潜水時間)
1日の作業時間は減圧表に基づく範囲内で、繰り返し潜水の制限あり。連続潜水後の水上休息時間、週の作業時間制限など労働時間管理が法定されています。
4. 送気設備の基準
送気式潜水では予備空気槽の設置義務。予備空気槽の圧力は最高使用圧力以上、容量は「(作業水深における送気量×60L以上)÷予備空気槽内圧力」で算出される所要量以上が必要。
5. 送気量と送気の清浄度
ヘルメット式毎分60L以上、全面マスク式毎分40L以上(作業水深における値)。送気の清浄度:CO10ppm以下、CO₂1000ppm以下、粉塵・油煙の混入禁止。コンプレッサーの定期点検・空気質検査が必須。
6. 再圧室(再圧タンク)の設置義務
作業水深が10m以上または減圧を必要とする潜水を行う場合、再圧室を設置するか、速やかに使用できる体制を確保。再圧室の構造・容量・加圧能力の基準も定められています。
7. 連絡体制と信号索
潜水者と水上との連絡員の配置義務、信号索による意思疎通、通話装置の整備。万一の事故に備えた監視体制・緊急連絡網の整備が法定事項です。
8. 報告・届出・記録保存
高圧則に基づく作業計画の策定、潜水作業記録の作成・5年間保存、事故発生時の労働基準監督署への報告義務など、書類管理も頻出です。
覚え方のコツ
法令分野攻略の鉄則は「数字を徹底的に語呂合わせで暗記する」ことです。キー数値:健診6ヶ月・記録5年・送気量60(ヘルメット)と40(全面マスク)・CO10ppm・CO₂1000ppm。これらは毎年ほぼ必ず出題されます。制度の全体像は「免許制(潜水士)→健診→作業時間管理→設備基準→再圧室→記録保存」という安全管理のフローで捉えると、各条文の位置づけが見えてきます。予備空気槽の容量計算は公式「(送気量×60秒)÷予備槽圧力」を覚え、水深別の絶対圧を代入すれば対応可能。法令は制度の趣旨とセットで記憶すると、数字を丸暗記するより定着が良く、初見問題にも応用が効きます。
よくあるひっかけ
法令で頻出のひっかけ。①健診周期:6ヶ月以内ごとが正しく、「1年ごと」は誤り。②記録保存期間:5年間で、「3年」「7年」は誤り。③送気量:ヘルメット60L・全面マスク40Lを逆転する選択肢。④CO濃度基準:10ppm以下で、100ppmは10倍の誤り。⑤再圧室設置水深:10m以上または減圧必要潜水で、「20m以上」は誤り。⑥就業資格:免許(国家試験合格)が必要で、特別教育では就業不可。⑦予備空気槽の圧力:最高使用圧力「以上」で、「未満」ではない。⑧連絡員:配置義務がある(省略不可)。⑨作業記録保存義務者:事業者に保存義務があり、潜水士個人ではない。⑩健診項目:耳鼻咽喉科・呼吸器・循環器が必須で、肝機能は必須ではない(任意追加)。
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