資格道場
学習状況 お問い合わせ ログイン 無料登録

登録日本語教員(日本語教員試験)「教授法・評価・実践研修の発展問題」の一問一答

1 / -- 正解: 0
📖 登録日本語教員(日本語教員試験)「教授法・評価・実践研修の発展問題」の全75問と解説(一覧)

登録日本語教員(日本語教員試験)の教授法・評価・実践研修の発展問題に関する一問一答(全75問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。

  1. 問1.文法訳読法(GTM)は、目標言語の文法規則を母語で説明し、文を翻訳させることを中心とする教授法である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。文法訳読法は文法規則の解説と翻訳を中心とし、読解力育成を重視した。会話運用力の育成には弱いとされる。古典語教育に由来し、読み書き偏重で会話運用力の育成に課題があると指摘される。

  2. 問2.直接法は、学習者の母語を介在させずに目標言語のみで指導し、実物・絵・動作で意味を伝える教授法である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。直接法(ダイレクトメソッド)は母語を排し、目標言語で直接意味理解を図る点が文法訳読法と対照的である。古典語教育に由来し、読み書き偏重で会話運用力の育成に課題があると指摘される。

  3. 問3.オーディオリンガル・メソッドは、認知主義心理学とチョムスキーの生成文法を理論的基盤として成立した。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。オーディオリンガル法は行動主義心理学と構造言語学を基盤とする。生成文法・認知主義はその批判から生まれた。対比的言語学に基づき母語の干渉を誤りの主因とみなした点も特徴である。

  4. 問4.オーディオリンガル法では、ミムメム練習やパターン・プラクティスによる反復練習で習慣形成を図る。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。模倣記憶(ミムメム)と文型練習(パターン・プラクティス)で正しい言語習慣を形成すると考えた行動主義的手法である。十分な練習を経て、最終的に自由度の高い応用活動へと無理なく移行させていく。

  5. 問5.コミュニカティブ・アプローチ(CLT)の理論的支柱は、ハイムズが提唱したコミュニケーション能力の概念である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。HymesのコミュニケーションコンピテンスがCLTの中核で、文法的正確さだけでなく社会的適切さも重視する。日本語教員試験では教授法・評価・第二言語習得の基礎概念として頻出する重要事項である。

  6. 問6.TBLT(タスク中心の教授法)では、文法項目の順序に沿って配列されたシラバスを厳密に守ることが最優先される。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。TBLTは意味のあるタスク遂行を中心に据え、文法は必要に応じて扱う。文法シラバス厳守を最優先とはしない。タスク前・タスク中・タスク後の段階を設け、運用を通じた言語習得を重視する。

  7. 問7.サイレント・ウェイは、教師ができるだけ多く発話し、学習者の沈黙を保たせることを特徴とする教授法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。サイレント・ウェイは教師の発話を最小限にし、学習者の主体的な気づきと自己修正を促す。教師が多く発話するのではない。学習者の自律と発見を促す点で、人間主義的アプローチに位置づけられる。

  8. 問8.サジェストペディアは、文法訳読を徹底反復することで暗示的に語彙を定着させる行動主義系の教授法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。サジェストペディアはロザノフが提唱し、音楽やリラックスした環境で暗示の力を活用する。行動主義系ではない。学習者の心理的障壁を下げることで潜在的な学習能力を引き出そうとする立場である。

  9. 問9.コミュニティ・ランゲージ・ラーニング(CLL)は、カウンセリングの考え方を取り入れ、学習者の不安軽減を重視する。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。CLLはCurranがカウンセリング理論を応用したもので、教師がカウンセラー役となり学習者の情意面を支える。学習者の主体性を尊重し、信頼関係に基づく学習共同体の形成を重視する点が特徴である。

  10. 問10.ニーズ分析とは、学習者が言語をどのような場面で何のために使うかという目標ニーズを把握する作業である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。ニーズ分析は学習者の目標ニーズと学習ニーズを把握し、コースの目標・内容を決める基礎資料となる。学習者の現状と目標との差を把握し、コース設計全体の出発点となる重要な手続きである。

  11. 問11.レディネス調査は、学習者の既習事項・学習環境・適性など学習開始時の準備状態を把握する調査である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。レディネス調査は学習者の現有能力や学習条件を把握し、コースの出発点を適切に設定するために行う。学習開始時の準備状態を多面的に把握し、無理のないコース計画づくりに役立てる。

  12. 問12.構造シラバスは、文型や文法項目ではなく、依頼・許可などの言語機能を配列の基準とするシラバスである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。構造シラバスは文型・文法項目を配列基準とする。依頼・許可などの言語機能を基準とするのは機能シラバスである。体系性に優れる一方、実際のコミュニケーション場面との結びつきが弱い面もある。

  13. 問13.場面シラバスは、文法項目の体系性を最優先に配列し、コミュニケーション場面は考慮しないシラバスである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。場面シラバスは「空港で」「買い物で」など使用場面を基準に配列する。文法体系を最優先とするのは構造シラバスである。体系性に優れる一方、実際のコミュニケーション場面との結びつきが弱い面もある。

  14. 問14.先行シラバスは授業開始前に学習項目を確定するのに対し、後行シラバスは授業後に実際に扱った項目を整理する。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。先行(プロセス前)シラバスと後行シラバスの区別で、後行は実際の授業を踏まえて事後的に記述する点が特徴である。学習過程を踏まえて柔軟に項目を見直す観点として、評価や改善にも活用される。

  15. 問15.教案における「導入」は、学習者が習った文型を実際の場面で自由に運用する最終段階を指す。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。導入は新出文型・語彙の意味と用法を理解させる段階である。習った項目を自由に運用させるのは応用(活用)段階である。学習者の負担を抑えつつ、新項目を文脈の中で自然に理解させる工夫が求められる。

  16. 問16.授業構成の「練習」段階では、機械的練習から意味を伴う練習へと、統制度を徐々に高めていくのが一般的である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。練習は機械的(統制的)練習から意味を伴う有意味練習へと、統制度を徐々に下げていく流れが一般的である。十分な練習を経て、最終的に自由度の高い応用活動へと無理なく移行させていく。

  17. 問17.「応用(活用)」段階は、学習項目を実際のコミュニケーション場面に近い形で自由に使わせる段階である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。応用段階はロールプレイやタスクなどで、習った項目を実際の運用に近い自由度の高い活動で使わせる。実際のコミュニケーションに近い活動を通じて、運用力の定着と転移を図る段階である。

  18. 問18.生教材(生の素材)とは、日本語学習者向けに難易度を調整して作成された加工教材のことを指す。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。生教材(オーセンティック教材)は母語話者向けの実際の素材を指す。学習者向け加工教材は生教材とは呼ばない。難易度調整がない分、課題設定や支援の工夫によって学習者の負担を軽減する必要がある。

  19. 問19.形成的評価は学習途中で行い指導改善や学習者へのフィードバックに用い、総括的評価は学習終了時の到達度判定に用いる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。形成的評価は指導と学習の改善のため学習過程で行い、総括的評価は一定期間の学習成果を最終的に判定する。評価結果を指導と学習の双方の改善に生かすフィードバック機能が重視される。

  20. 問20.妥当性とは、テストが測定しようとしている能力を実際に測れているかという、測定内容の的確さに関する概念である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。妥当性はテストが測ろうとする構成概念や内容を的確に測れているかを示し、内容妥当性・構成概念妥当性などがある。内容妥当性・基準関連妥当性・構成概念妥当性など複数の側面から検討される概念である。

  21. 問21.信頼性とは、テストが測ろうとする能力を内容的に的確に測れているかという測定内容の適切さを指す。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。信頼性は測定結果の一貫性・安定性を指す。測ろうとする能力を的確に測れているかという内容の適切さは妥当性の概念である。内容妥当性・基準関連妥当性・構成概念妥当性など複数の側面から検討される概念である。

  22. 問22.真正性(オーセンティシティ)の高い評価とは、現実の言語使用場面とかけ離れた純粋な文法操作のみを問う評価である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。真正性の高い評価は現実の言語使用に近い課題を用いる。文法操作のみを問う評価は真正性が低いとされる。現実の言語使用に近い課題ほど真正性が高く、運用力の把握に適すると考えられる。

  23. 問23.ルーブリックは、評価の観点と到達度の段階を表形式で示し、評価基準を明示化する採点指針である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。ルーブリックは評価観点ごとに段階的な到達基準を記述し、評価の客観性・透明性を高める採点ツールである。評価者間のぶれを抑え、学習者にも到達目標を事前に共有できる利点がある。

  24. 問24.ポートフォリオ評価は、一回の筆記試験の点数のみで学習成果を総合的に判断する評価方法である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ポートフォリオ評価は学習過程の作品や記録を蓄積し継続的・多面的に評価する。一回の試験点数のみで判断しない。学習過程と成果の両面を可視化し、学習者の自己評価や振り返りの基盤となる。

  25. 問25.自己評価やピア評価は、学習者の自律性やメタ認知を育てる観点から有効な評価方法として位置づけられる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。自己評価・ピア評価は学習者が自らの学びを振り返るメタ認知を促し、自律的学習者の育成に寄与する。学習者が自らの到達状況を把握し、次の学習目標を設定する自律性の育成につながる。

  26. 問26.逆向き効果(ウォッシュバック効果)とは、テストの存在やその内容が教授・学習に与える影響のことである。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。ウォッシュバック(波及効果)はテストが教育内容や学習行動に与える影響で、正にも負にも働きうる。望ましい学習を促す正の波及効果を高めるテスト設計が重要だと指摘される。

  27. 問27.到達度テスト(アチーブメントテスト)は、特定のコースで学んだ内容の習得度を測ることを目的とする。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。到達度テストは学習した範囲の達成度を測るもので、コースの教育目標に準拠して作成される。授業で扱った範囲に準拠するため、教育目標との対応関係を明確にして作成する。

  28. 問28.熟達度テスト(プロフィシエンシーテスト)は、特定のコースの学習内容に限定して習得度を測るテストである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。熟達度テストは特定コースに依存せず、一般的な言語運用能力の現在の水準を測る。コース内容限定は到達度テストである。授業で扱った範囲に準拠するため、教育目標との対応関係を明確にして作成する。

  29. 問29.項目分析における項目困難度とは、能力の高い受験者と低い受験者をどの程度区別できるかを示す指標である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。能力差を区別する程度を示すのは識別力(弁別力)である。項目困難度は問題の易しさ・難しさ(正答率)を示す指標である。難易度が偏らないよう配慮し、識別力と併せて項目の質を総合的に判断する。

  30. 問30.項目困難度が極端に高い(ほぼ全員正答)問題は、識別力が高く良問とされ積極的に採用すべきである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。ほぼ全員が正答する易しすぎる項目は識別力が低くなりやすい。識別力の観点からは見直しが必要な場合が多い。値が低い項目は内容や選択肢の見直しが必要となり、項目の改善に活用される。

  31. 問31.クラッシェンのインプット仮説では、現在の能力よりわずかに高い理解可能なインプット(i+1)が習得を促すとされる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。インプット仮説は理解可能なインプット(i+1)の受容が習得の鍵だとする。アウトプットは習得の必要条件とはしない。学習者が文脈の助けを借りて理解できる範囲のインプットが重要だと考えられている。

  32. 問32.スウェインのアウトプット仮説は、産出をいっさい行わず理解可能なインプットのみで習得が完結すると主張する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。アウトプット仮説は産出が言語形式への気づきを促し習得に寄与するとする。インプットのみで完結すると主張するのはインプット仮説寄りの立場である。産出時の言語的処理を通じて、自分の表現の不足に気づく機会が生まれるとされる。

  33. 問33.セリンカーの中間言語とは、学習者が習得過程で形成する、母語とも目標言語とも異なる独自の言語体系である。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。中間言語(interlanguage)は学習者独自の体系で、化石化や言語転移などの現象を説明する概念である。学習段階に応じて変化する動的な体系であり、誤りも習得過程の自然な現れとみなされる。

  34. 問34.シュミットの気づき仮説では、インプット中の言語項目に意識的に注意を向ける「気づき」が習得に重要とされる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。気づき(noticing)仮説は、インプットを意味処理するだけでなく形式に気づくことが習得に必要だとする立場である。インプットを意味理解だけで終わらせず、言語形式へ注意を向ける指導が有効とされる。

  35. 問35.化石化(フォシリゼーション)とは、学習者の発音が母語話者とまったく同一の水準まで必ず到達する現象を指す。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。化石化は誤りを含む中間言語の特徴がそれ以上発達せず固定化してしまう現象である。母語話者水準への必達を指すのではない。学習段階に応じて変化する動的な体系であり、誤りも習得過程の自然な現れとみなされる。

  36. 問36.ガードナーらの統合的動機づけは、就職や昇進など実利的な目的のために言語を学ぶ志向に基づく動機づけである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。実利的目的に基づくのは道具的動機づけである。統合的動機づけは目標言語の文化や話者集団に近づきたいという統合志向に基づく。道具的動機づけとともに、学習の継続や成果に影響する要因として重視される。

  37. 問37.外国語不安(言語不安)は常に学習を促進する要因であり、不安が高いほど習得が速く進むとされる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。外国語不安は多くの場合学習を阻害する要因とされ、不安が高いほど習得が速まるとは限らない。情意フィルターを高める。教師は安心して発話できる雰囲気づくりにより、不安の軽減を図ることが望ましい。

  38. 問38.学習ストラテジーには、記憶・認知などの直接ストラテジーと、メタ認知・社会的などの間接ストラテジーがある。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。Oxfordの分類では直接ストラテジー(記憶・認知・補償)と間接ストラテジー(メタ認知・情意・社会的)に大別される。学習者が自らの学習を計画・調整・評価する力の育成にもつながる方略である。

  39. 問39.文法規則を母語で解説し翻訳を中心に読解力を養う、19世紀ヨーロッパで主流だった教授法はどれか。

    • ア.文法訳読法(GTM)
    • イ.オーディオリンガル・メソッド
    • ウ.TBLT

    正解:ア.文法訳読法(GTM)

    解説:正解は文法訳読法。19世紀ヨーロッパで古典語教育を起源とし、文法解説と翻訳による読解力育成を中心とした伝統的教授法である。古典語教育に由来し、読み書き偏重で会話運用力の育成に課題があると指摘される。

  40. 問40.行動主義心理学と構造言語学を基盤とし、文型練習と反復で言語習慣を形成しようとする教授法はどれか。

    • ア.オーディオリンガル・メソッド
    • イ.サイレント・ウェイ
    • ウ.サジェストペディア

    正解:ア.オーディオリンガル・メソッド

    解説:正解はオーディオリンガル・メソッド。行動主義と構造言語学を基盤に、ミムメム練習やパターン・プラクティスで習慣形成を図った。対比的言語学に基づき母語の干渉を誤りの主因とみなした点も特徴である。

  41. 問41.コミュニケーション能力(communicative competence)の概念を提唱し、CLTの理論的支柱となった人物は誰か。

    • ア.ハイムズ(Hymes)
    • イ.チョムスキー(Chomsky)
    • ウ.スキナー(Skinner)

    正解:ア.ハイムズ(Hymes)

    解説:正解はハイムズ。社会言語学的観点からコミュニケーション能力概念を提唱し、文法能力に偏らないCLTの理論的基盤となった。文法能力に加え社会言語能力・談話能力・方略的能力を含む統合的な能力観を導いた。

  42. 問42.学習者が言語をどの場面で何のために使うかという目標ニーズを把握する、コースデザイン初期の作業はどれか。

    • ア.ニーズ分析
    • イ.項目分析
    • ウ.リフレクション

    正解:ア.ニーズ分析

    解説:正解はニーズ分析。学習者の目標ニーズと学習ニーズを把握し、コースの目標・内容・方法を決定する基礎資料を得る作業である。学習者の現状と目標との差を把握し、コース設計全体の出発点となる重要な手続きである。

  43. 問43.文型や文法項目の難易度・体系に沿って学習項目を配列するシラバスはどれか。

    • ア.構造シラバス
    • イ.場面シラバス
    • ウ.話題シラバス

    正解:ア.構造シラバス

    解説:正解は構造シラバス。文法項目を体系的に配列する伝統的シラバスで、運用面を基準とする場面・機能シラバスと対比される。体系性に優れる一方、実際のコミュニケーション場面との結びつきが弱い面もある。

  44. 問44.学習途中で実施し、指導の改善や学習者へのフィードバックを目的とする評価はどれか。

    • ア.形成的評価
    • イ.総括的評価
    • ウ.熟達度評価

    正解:ア.形成的評価

    解説:正解は形成的評価。学習過程で行い、指導と学習の改善を目的とする。学習終了時の到達判定を行う総括的評価とは区別される。評価結果を指導と学習の双方の改善に生かすフィードバック機能が重視される。

  45. 問45.評価の観点と到達段階を表形式で示し、採点基準を明確化する評価ツールはどれか。

    • ア.ルーブリック
    • イ.ポートフォリオ
    • ウ.チェックリストの逆向き効果

    正解:ア.ルーブリック

    解説:正解はルーブリック。評価観点ごとに段階的到達基準を記述する採点指針で、評価の客観性と透明性を高める役割を持つ。評価者間のぶれを抑え、学習者にも到達目標を事前に共有できる利点がある。

  46. 問46.特定コースで学んだ内容の習得度を、その教育目標に準拠して測るテストはどれか。

    • ア.到達度テスト
    • イ.熟達度テスト
    • ウ.適性テスト

    正解:ア.到達度テスト

    解説:正解は到達度テスト(アチーブメントテスト)。学習範囲の達成度を測り、コースの教育目標に基づいて作成される点が特徴である。授業で扱った範囲に準拠するため、教育目標との対応関係を明確にして作成する。

  47. 問47.クラッシェンが提唱した、現在の能力よりわずかに高い理解可能なインプットを表す概念はどれか。

    • ア.i+1
    • イ.i+0
    • ウ.プッシュト・アウトプット

    正解:ア.i+1

    解説:正解はi+1。インプット仮説の中核概念で、理解可能でありながら現状をわずかに超えるインプットが習得を促進するとされる。学習者が文脈の助けを借りて理解できる範囲のインプットが重要だと考えられている。

  48. 問48.学習者が習得過程で形成する、母語とも目標言語とも異なる独自の言語体系を指す概念はどれか。

    • ア.中間言語
    • イ.ピジン
    • ウ.コードスイッチング

    正解:ア.中間言語

    解説:正解は中間言語(interlanguage)。セリンカーが提唱し、化石化や言語転移などの学習者言語の現象を説明する枠組みである。学習段階に応じて変化する動的な体系であり、誤りも習得過程の自然な現れとみなされる。

  49. 問49.教師の発話を最小限にし、色チャートやロッドを用いて学習者の自発的発見を促す教授法はどれか。

    • ア.サイレント・ウェイ
    • イ.サジェストペディア
    • ウ.全身反応教授法(TPR)

    正解:ア.サイレント・ウェイ

    解説:正解はサイレント・ウェイ。Gattegnoが考案し、教師の沈黙と教具により学習者の主体的な気づきと自己修正を引き出す手法である。学習者の自律と発見を促す点で、人間主義的アプローチに位置づけられる。

  50. 問50.授業の「応用(活用)」段階で行う活動として最も適切なものはどれか。

    • ア.ロールプレイやタスクによる自由度の高い運用活動
    • イ.新出文型の意味を場面で提示する活動
    • ウ.代入練習や変換練習などの機械的練習

    正解:ア.ロールプレイやタスクによる自由度の高い運用活動

    解説:正解はロールプレイやタスク。応用段階では習った項目を実際の運用に近い自由な活動で使わせ、コミュニケーション能力を育てる。実際のコミュニケーションに近い活動を通じて、運用力の定着と転移を図る段階である。

  51. 問51.反転授業(フリップド・ラーニング)の説明として最も適切なものはどれか。

    • ア.知識のインプットを事前に行い、教室では応用・協働活動に時間を使う
    • イ.授業を全て教師の講義のみで進める
    • ウ.評価を学習開始前に行い指導を省略する

    正解:ア.知識のインプットを事前に行い、教室では応用・協働活動に時間を使う

    解説:正解は事前インプット・教室で応用。反転授業は講義動画等で予習し、対面では演習や協働など高次の活動に時間を充てる形態である。事前学習の質を担保する仕組みと、対面活動の設計が成否を左右するとされる。

  52. 問52.学習者の母語を介在させず、目標言語のみで実物や動作を使って意味を伝える教授法はどれか。

    • ア.文法訳読法(GTM)
    • イ.直接法(ダイレクトメソッド)
    • ウ.コミュニティ・ランゲージ・ラーニング

    正解:イ.直接法(ダイレクトメソッド)

    解説:正解は直接法。母語を排し目標言語だけで指導し、絵・実物・動作で意味を直接理解させる点が文法訳読法と対照的である。古典語教育に由来し、読み書き偏重で会話運用力の育成に課題があると指摘される。

  53. 問53.意味のあるタスクの遂行を中心に授業を組み立て、文法は必要に応じて扱う教授法はどれか。

    • ア.オーディオリンガル法
    • イ.TBLT(タスク中心の教授法)
    • ウ.文法訳読法

    正解:イ.TBLT(タスク中心の教授法)

    解説:正解はTBLT。タスク遂行を通じて言語を使いながら学ぶことを重視し、文法項目の厳密な配列順守を最優先とはしない。タスク前・タスク中・タスク後の段階を設け、運用を通じた言語習得を重視する。

  54. 問54.学習開始時の既習事項・学習環境・適性など、学習者の準備状態を把握する調査はどれか。

    • ア.ニーズ分析
    • イ.レディネス調査
    • ウ.項目分析

    正解:イ.レディネス調査

    解説:正解はレディネス調査。学習者の現有能力や学習条件を把握し、コースの出発点を適切に設定するために実施する調査である。学習開始時の準備状態を多面的に把握し、無理のないコース計画づくりに役立てる。

  55. 問55.「空港で」「買い物で」など、言語を使用する場面を基準に学習項目を配列するシラバスはどれか。

    • ア.構造シラバス
    • イ.場面シラバス
    • ウ.技能シラバス

    正解:イ.場面シラバス

    解説:正解は場面シラバス。使用場面ごとに必要な表現を配列するもので、文法体系を基準とする構造シラバスとは配列原理が異なる。体系性に優れる一方、実際のコミュニケーション場面との結びつきが弱い面もある。

  56. 問56.テストが測定しようとする能力を実際に的確に測れているかに関する概念はどれか。

    • ア.信頼性
    • イ.妥当性
    • ウ.実用性

    正解:イ.妥当性

    解説:正解は妥当性。測定内容の的確さを示す概念で、内容妥当性や構成概念妥当性などがある。結果の安定性は信頼性が扱う。内容妥当性・基準関連妥当性・構成概念妥当性など複数の側面から検討される概念である。

  57. 問57.現実の言語使用場面に近い課題を用いて評価する、評価の真正性に関わる方法はどれか。

    • ア.多肢選択式の文法穴埋めテスト
    • イ.パフォーマンス評価(実演課題)
    • ウ.選択肢の暗記テスト

    正解:イ.パフォーマンス評価(実演課題)

    解説:正解はパフォーマンス評価。実際の言語使用に近い課題で運用力を見るため真正性が高い。文法穴埋めは真正性が相対的に低い。実演や産出物を通して総合的な運用力を見るため、ルーブリックとの併用が有効である。

  58. 問58.学習者の作品や学習記録を継続的に蓄積し、多面的に学習成果を評価する方法はどれか。

    • ア.客観テスト
    • イ.ポートフォリオ評価
    • ウ.識別力分析

    正解:イ.ポートフォリオ評価

    解説:正解はポートフォリオ評価。学習過程の成果物を蓄積し継続的・多面的に評価するもので、自律性やメタ認知の育成にも資する。学習過程と成果の両面を可視化し、学習者の自己評価や振り返りの基盤となる。

  59. 問59.特定コースの内容に依存せず、現在の一般的な言語運用能力の水準を測るテストはどれか。

    • ア.到達度テスト
    • イ.熟達度テスト
    • ウ.診断テスト

    正解:イ.熟達度テスト

    解説:正解は熟達度テスト(プロフィシエンシーテスト)。特定の学習範囲に縛られず、現時点の総合的な言語運用能力を測定する。特定の学習歴に依存せず、現時点での総合的な運用能力の水準を判定する点が特徴である。

  60. 問60.産出の際に言語上の不足に気づき、形式への注意を促すことで習得に寄与すると主張する仮説はどれか。

    • ア.インプット仮説
    • イ.アウトプット仮説
    • ウ.情意フィルター仮説

    正解:イ.アウトプット仮説

    解説:正解はアウトプット仮説。スウェインが提唱し、産出を通じて自分の言語の不足に気づき形式に注意を向ける機能を重視する。産出時の言語的処理を通じて、自分の表現の不足に気づく機会が生まれるとされる。

  61. 問61.インプット中の言語項目に意識的に注意を向けることが習得に重要だとする仮説はどれか。

    • ア.モニター仮説
    • イ.気づき仮説(noticing)
    • ウ.自然順序仮説

    正解:イ.気づき仮説(noticing)

    解説:正解は気づき仮説。シュミットが提唱し、意味処理だけでなく言語形式への気づきが習得を進める鍵だとする立場である。インプットを意味理解だけで終わらせず、言語形式へ注意を向ける指導が有効とされる。

  62. 問62.目標言語の文化や話者集団に近づきたいという志向に基づく動機づけはどれか。

    • ア.道具的動機づけ
    • イ.統合的動機づけ
    • ウ.外発的動機づけのみ

    正解:イ.統合的動機づけ

    解説:正解は統合的動機づけ。ガードナーらの分類で、目標言語社会への統合志向に基づく。実利目的の道具的動機づけと対比される。道具的動機づけとともに、学習の継続や成果に影響する要因として重視される。

  63. 問63.授業後にリフレクション(省察)を行う主な目的として最も適切なものはどれか。

    • ア.学習者の成績を最終的に序列化するため
    • イ.自らの授業実践を振り返り改善点を見いだすため
    • ウ.教材の販売価格を決定するため

    正解:イ.自らの授業実践を振り返り改善点を見いだすため

    解説:正解は実践の振り返り。リフレクションは自身の授業を省察して課題と改善点を明らかにし、専門性の向上につなげる活動である。記録や同僚との協議を通じて省察を深めることで、継続的な授業改善につながる。

  64. 問64.ロザノフが提唱し、音楽やリラックスした環境で暗示の力を活用しようとする教授法はどれか。

    • ア.全身反応教授法(TPR)
    • イ.直接法
    • ウ.サジェストペディア

    正解:ウ.サジェストペディア

    解説:正解はサジェストペディア。ロザノフが考案し、音楽やリラックス状態を用いた暗示によって学習効率を高めようとする手法である。学習者の心理的障壁を下げることで潜在的な学習能力を引き出そうとする立場である。

  65. 問65.カウンセリングの考え方を取り入れ、学習者の不安軽減を重視する教授法はどれか。

    • ア.オーディオリンガル法
    • イ.TBLT
    • ウ.コミュニティ・ランゲージ・ラーニング(CLL)

    正解:ウ.コミュニティ・ランゲージ・ラーニング(CLL)

    解説:正解はCLL。Curranがカウンセリング理論を応用し、教師がカウンセラー役として学習者の情意面を支え不安を軽減する手法である。学習者の主体性を尊重し、信頼関係に基づく学習共同体の形成を重視する点が特徴である。

  66. 問66.授業の「導入」段階の主な目的として最も適切なものはどれか。

    • ア.習った文型を自由に使わせる
    • イ.機械的な反復練習を行う
    • ウ.新出文型・語彙の意味と用法を理解させる

    正解:ウ.新出文型・語彙の意味と用法を理解させる

    解説:正解は新項目の意味と用法の理解。導入は場面づけや視覚教材を用いて新出項目を自然に提示し、その意味と用法を理解させる段階である。学習者の負担を抑えつつ、新項目を文脈の中で自然に理解させる工夫が求められる。

  67. 問67.母語話者向けに作られた実際の素材を、加工せずに教材として用いるものを何と呼ぶか。

    • ア.パターン教材
    • イ.加工教材
    • ウ.生教材(オーセンティック教材)

    正解:ウ.生教材(オーセンティック教材)

    解説:正解は生教材。母語話者向けの実素材を指し、現実的な言語使用に触れられる利点がある。学習者向けに作った教材とは区別される。難易度調整がない分、課題設定や支援の工夫によって学習者の負担を軽減する必要がある。

  68. 問68.テストを同じ条件で繰り返したときに結果が安定して一貫するかという測定の性質はどれか。

    • ア.妥当性
    • イ.真正性
    • ウ.信頼性

    正解:ウ.信頼性

    解説:正解は信頼性。測定結果の一貫性・安定性を示し、測定誤差が小さいほど高い。測れている内容の的確さは妥当性が扱う概念である。内容妥当性・基準関連妥当性・構成概念妥当性など複数の側面から検討される概念である。

  69. 問69.テストの存在や内容が教授・学習に与える影響を指す用語はどれか。

    • ア.項目困難度
    • イ.識別力
    • ウ.ウォッシュバック効果(波及効果)

    正解:ウ.ウォッシュバック効果(波及効果)

    解説:正解はウォッシュバック効果。テストが教育内容や学習行動に与える影響で、良い方向にも悪い方向にも作用しうる現象である。望ましい学習を促す正の波及効果を高めるテスト設計が重要だと指摘される。

  70. 問70.項目分析で、得点上位群と下位群の正答率差などにより、項目が能力差をどの程度区別するかを示す指標はどれか。

    • ア.項目困難度
    • イ.通過率
    • ウ.識別力(弁別力)

    正解:ウ.識別力(弁別力)

    解説:正解は識別力。能力の高い受験者と低い受験者を区別する程度を示す指標で、上位群と下位群の正答率差などで算出される。値が低い項目は内容や選択肢の見直しが必要となり、項目の改善に活用される。

  71. 問71.学習者が自らの学びを振り返り、メタ認知を働かせる点で有効とされる評価はどれか。

    • ア.教師による一方的な減点法
    • イ.標準化された熟達度テストのみ
    • ウ.自己評価・ピア評価

    正解:ウ.自己評価・ピア評価

    解説:正解は自己評価・ピア評価。学習者自身が学びを省察するメタ認知を促し、自律的な学習者の育成に寄与する評価方法である。学習者が自らの到達状況を把握し、次の学習目標を設定する自律性の育成につながる。

  72. 問72.外国語不安が学習に与える影響として一般に指摘されるものはどれか。

    • ア.不安が高いほど常に習得が速まる
    • イ.学習にまったく影響しない
    • ウ.情意フィルターを高め、習得を阻害しうる

    正解:ウ.情意フィルターを高め、習得を阻害しうる

    解説:正解は習得を阻害しうる。外国語不安は情意フィルターを高めインプットの取り込みを妨げる要因とされ、学習の阻害要因となりうる。教師は安心して発話できる雰囲気づくりにより、不安の軽減を図ることが望ましい。

  73. 問73.eラーニングや遠隔授業など、ICTを活用した日本語教育の利点として最も適切なものはどれか。

    • ア.対面でしか学べないため学習機会が限定される
    • イ.教師の役割が完全に不要になる
    • ウ.時間・場所の制約を超えて学習機会を提供できる

    正解:ウ.時間・場所の制約を超えて学習機会を提供できる

    解説:正解は時間・場所の制約超越。ICT活用は遠隔地や多忙な学習者にも学習機会を広げる利点があり、教師の役割がなくなるわけではない。教師には対面とオンラインの利点を組み合わせて活用する設計力が一層求められる。

  74. 問74.教育実習や授業観察において、観察者が果たすべき役割として最も適切なものはどれか。

    • ア.授業中に随時割り込んで指導を交代する
    • イ.私語をして雰囲気を和ませる
    • ウ.事前に観点を定めて記録し、事後に建設的に協議する

    正解:ウ.事前に観点を定めて記録し、事後に建設的に協議する

    解説:正解は観点を定めた記録と事後協議。授業観察は観察観点を明確にして客観的に記録し、リフレクションを通じ建設的に改善へつなげる。記録や同僚との協議を通じて省察を深めることで、継続的な授業改善につながる。

  75. 問75.学習者の適性(言語学習適性)に関する説明として最も適切なものはどれか。

    • ア.全ての学習者で完全に均一である
    • イ.学習成果とは無関係である
    • ウ.音韻認識力や言語分析力などの個人差を含む

    正解:ウ.音韻認識力や言語分析力などの個人差を含む

    解説:正解は音韻認識力や言語分析力などの個人差。言語学習適性は音声認識・記憶・言語分析などの能力差を含み、習得速度に関わるとされる。適性は固定的なものではなく、指導法や学習経験によって補える側面もあるとされる。