基本情報技術者「データベース・ネットワーク」の出題ポイント解説
基本情報技術者試験(FE)のデータベース・ネットワーク・情報セキュリティはテクノロジ系の応用分野。科目Aで確実に得点したい領域であり、科目Bの情報セキュリティ4問も重要です。本記事ではDB・NW・セキュリティの頻出論点を整理します。
この章の重要度
科目A60問のうち、データベース5問前後・ネットワーク5問前後・情報セキュリティ8〜10問と合計20問程度(33%)を占める重要分野。科目Bでも情報セキュリティ4問が出題されるため、特にセキュリティは重点対策が必要です。
頻出トピック一覧
1. 関係データベースとSQL
関係データベース:表(テーブル)・行(レコード)・列(フィールド)、主キー・外部キー・候補キー。SQL基本:SELECT・FROM・WHERE・GROUP BY・HAVING・ORDER BY。JOIN:INNER JOIN(内部結合)・LEFT/RIGHT OUTER JOIN(外部結合)・CROSS JOIN。集合演算:UNION・INTERSECT・EXCEPT。副問合せ(サブクエリ)。
2. 正規化とE-R図
正規化:第1正規形(繰返し排除)・第2正規形(部分関数従属の排除)・第3正規形(推移関数従属の排除)。正規化の目的:データの冗長性排除・更新異常防止。E-R図:エンティティ・属性・リレーションシップ(1対1・1対多・多対多)。
3. トランザクション・ACID特性
ACID:原子性(Atomicity)・一貫性(Consistency)・独立性(Isolation)・永続性(Durability)。同時実行制御:ロック(共有ロック・排他ロック)・2相ロック。デッドロック:循環待ち。分離レベル:READ UNCOMMITTED / READ COMMITTED / REPEATABLE READ / SERIALIZABLE。バックアップ・ロールバック・ロールフォワード。
4. ネットワーク基礎(OSI参照モデル)
OSI 7層:物理・データリンク・ネットワーク・トランスポート・セッション・プレゼンテーション・アプリケーション。TCP/IP 4層:ネットワークインタフェース・インターネット・トランスポート・アプリケーション。各層の代表プロトコル(TCP/UDP/IP/HTTP/FTP/DNS/SMTP等)。
5. IPアドレスとサブネット
IPv4:32ビット、クラスA/B/C、サブネットマスクでネットワーク部と ホスト部を分離、CIDR表記(/24等)。サブネット計算:ホスト数=2^(ホスト部ビット数)−2。IPv6:128ビット、グローバルユニキャスト。プライベートIP:10.x.x.x、172.16-31.x.x、192.168.x.x。
6. ルーティング・LAN
ルーティング:静的ルーティング・動的ルーティング(RIP・OSPF・BGP)、デフォルトゲートウェイ、ルーティングテーブル。LAN:イーサネット(CSMA/CD)・Wi-Fi(CSMA/CA)、スイッチ(MACアドレス学習)・ルータ(IPアドレスでルーティング)、VLAN。
7. 暗号化・認証
共通鍵暗号:AES・DES、高速、鍵配送問題。公開鍵暗号:RSA・楕円曲線、鍵配送不要、低速。ハッシュ関数:MD5・SHA-256、一方向性・衝突困難性。電子署名:送信者の秘密鍵で署名・受信者が公開鍵で検証。SSL/TLS:共通鍵+公開鍵のハイブリッド。認証:パスワード・生体・多要素認証(MFA)。
8. 情報セキュリティ(攻撃・対策)
攻撃手法:SQLインジェクション(SQL文注入)・XSS(クロスサイトスクリプティング)・CSRF・DDoS・標的型攻撃・フィッシング・ゼロデイ攻撃・ランサムウェア。対策:ファイアウォール・IDS/IPS・WAF・入力値検証・プリペアドステートメント・最小権限の原則。ISMS(ISO/IEC 27001)・リスクアセスメント・情報セキュリティポリシー。
覚え方のコツ
データベースは「SQL+正規化+ACID」の3本柱で対策。SQLは実際に手を動かしてクエリを書く練習が最強。JOINはベン図でINNER/LEFT/RIGHT/FULLの違いを視覚化。正規化は「第1=繰返しを排除、第2=部分従属を排除、第3=推移従属を排除」の定義を丸暗記。ネットワークはOSI 7層とTCP/IP 4層の対応表と各層の代表プロトコルを暗記。IPアドレスはサブネット計算(/24なら256個、/25なら128個)を電卓なしで即答できるよう練習。暗号化は「速度×鍵配送×用途」で共通鍵・公開鍵・ハッシュの特徴を整理。情報セキュリティは攻撃手法ごとに「原理+被害+対策」のセットで暗記。SQLインジェクションなら「ユーザ入力にSQL文を埋め込み→DB改竄/情報窃取→プリペアドステートメント」のように1行で言えるようにします。
よくあるひっかけ
DB・NW・セキュリティの頻出ひっかけ。①主キーと候補キー:候補キーは一意識別可能な属性集合、主キーはその中から選ばれた1つ。②外部結合:LEFT OUTER JOINはLEFT側の行を全て残す、対応なしはNULL。③第3正規形の推移従属:A→B→C で、AからCへの直接従属がある場合、Bを別表に分離。④2相ロック:成長相(ロック取得)と縮退相(ロック解放)、デッドロック完全防止ではない。⑤TCPとUDP:TCPは信頼性(3ウェイハンドシェイク・再送)、UDPは高速(信頼性なし)、DNS/DHCPはUDP、HTTP/FTPはTCP。⑥サブネットマスク:/24(255.255.255.0)、ホスト数は2^8−2=254、ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスを除く。⑦公開鍵暗号の用途:暗号化は受信者の公開鍵で暗号化・秘密鍵で復号、電子署名は送信者の秘密鍵で署名・公開鍵で検証(方向が逆)。⑧ハッシュの衝突:異なる入力から同じハッシュ値が得られる現象、MD5は脆弱で非推奨、SHA-256推奨。⑨ファイアウォールとWAF:ファイアウォールはパケットレベル(IP/ポート)、WAFはアプリケーション層(HTTP)、SQLインジェクション等はWAFで防御。
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