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管理業務主任者「民法・区分所有法 発展問題」の一問一答

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📖 管理業務主任者「民法・区分所有法 発展問題」の全75問と解説(一覧)

管理業務主任者の民法・区分所有法 発展問題に関する一問一答(全75問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。

  1. 問1.委任契約において、受任者は委任の本旨に従い、自己の財産に対するのと同一の注意をもって委任事務を処理すれば足りる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。受任者は「善良な管理者の注意」をもって事務処理(民法644条)。正しくは善管注意義務であり、自己財産同一注意ではない。

    根拠: 民法 第644条 (出典: e-Gov法令検索)

  2. 問2.委任契約は、相手方に重大な義務違反がある場合に限り解除でき、当事者の任意解除権は民法上認められていない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。委任は民法651条により各当事者がいつでも任意解除可能。正しくは任意解除権あり(不利な時期はやむを得ない事由なき限り損害賠償要)。

    根拠: 民法 第651条 (出典: e-Gov法令検索)

  3. 問3.民法上の委任契約は、特約の有無にかかわらず常に有償であり、受任者は当然に報酬請求権を有する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。民法上の委任は原則無償で、特約がなければ報酬請求不可(民法648条1項)。正しくは無償原則・特約あれば有償。

    根拠: 民法 第648条 (出典: e-Gov法令検索)

  4. 問4.請負契約において、請負人は注文者の指図に従い事務処理を行う義務のみを負い、仕事の完成までは責任を負わない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。請負人は仕事の完成義務を負う結果債務(民法632条)。事務処理のみの債務(手段債務)は委任。正しくは完成義務あり。

    根拠: 民法 第632条 (出典: e-Gov法令検索)

  5. 問5.2020年4月施行の改正民法により、請負契約における契約不適合責任の権利行使期間は、引渡しの日から1年以内に裁判上の請求を要するとされた。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。改正民法637条1項により「不適合を知った時から1年以内の通知」で足りる。正しくは知った時起算で通知のみ(裁判上請求不要)。

    根拠: 民法 第637条 (出典: e-Gov法令検索)

  6. 問6.賃貸借契約終了時の敷金返還義務と賃借人の明渡義務は同時履行関係にあり、賃借人は敷金返還まで明渡しを拒める。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。改正民法622条の2により敷金返還は「明渡し後」が原則で同時履行関係なし。正しくは明渡し先履行・敷金返還は後行。

    根拠: 民法 第622条の2 (出典: e-Gov法令検索)

  7. 問7.賃貸借契約における転貸借は、賃借人の自由な権利として認められており、賃貸人の承諾なく自由に転貸することができる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。民法612条により無断転貸は賃貸人の解除事由。正しくは賃貸人の承諾が必要で、無断転貸は信頼関係破壊で解除可。

    根拠: 民法 第612条 (出典: e-Gov法令検索)

  8. 問8.管理費債権は性質上一身専属的であり、管理組合が第三者に譲渡することは民法上一切認められていない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。管理費債権は一身専属的な債権ではなく、通常の金銭債権なので譲り渡すことができる(民法466条1項)。譲渡を債務者(区分所有者)に対抗するには、譲渡人である管理組合から債務者への通知か、債務者の承諾が必要で、債務者以外の第三者に対抗するには、その通知または承諾を確定日付のある証書で行う必要がある(同467条)。

    根拠: 民法(明治二十九年法律第八十九号) 第466条 / 民法(明治二十九年法律第八十九号) 第467条 (出典: e-Gov法令検索)

  9. 問9.区分所有法上の管理組合法人は、区分所有者および議決権の各過半数の集会決議と登記により成立する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。管理組合法人の成立要件は特別決議と登記です(区分所有法47条1項)。★2026年4月1日施行の改正で、この決議は区分所有者・議決権の各過半数の出席のもと、出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上で行う形になりました。過半数では足りません。

    根拠: 建物の区分所有等に関する法律 第47条 (出典: e-Gov法令検索)

  10. 問10.区分所有法上、建替え決議は、区分所有者および議決権の各3分の2以上の多数によることとされている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。建替え決議は原則として区分所有者及び議決権の各5分の4以上の多数による(区分所有法62条1項)。2026年4月1日施行の改正で、耐震性不足等の事由(同条2項各号)がある建物は各4分の3以上に緩和されたが、各3分の2で足りるとする規定はない。

    根拠: 建物の区分所有等に関する法律 第62条 (出典: e-Gov法令検索)

  11. 問11.管理組合法人の理事は、規約に別段の定めがない限り、その任期は3年である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。管理組合法人の理事の任期は「2年」(区分所有法49条6項)。正しくは2年で、規約で3年以内に伸長可。

    根拠: 建物の区分所有等に関する法律 第49条 (出典: e-Gov法令検索)

  12. 問12.区分所有法(2026年4月1日施行の改正後)上、管理不全専有部分管理命令により選任された管理不全専有部分管理人は、対象の専有部分について集会における議決権を行使することができる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。区分所有法46条の9第2項により、管理不全専有部分管理人は、集会において議決権を行使することができない。保存行為等の範囲を超える行為には裁判所の許可が必要で、専有部分の処分の許可には区分所有者の同意が必要である(同条3項・4項)。

    根拠: マンションの管理の適正化の推進に関する法律施行規則 第62条 (出典: e-Gov法令検索)

  13. 問13.マンション管理業者は、管理事務の委託を受ける際の重要事項説明を、管理業務主任者以外の従業員に行わせることができる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。適正化法72条により、重要事項説明は「管理業務主任者をして」行わせる義務がある。正しくは管理業務主任者が説明者。

    根拠: マンションの管理の適正化の推進に関する法律 第72条 (出典: e-Gov法令検索)

  14. 問14.標準管理委託契約書では、管理事務の再委託は、管理組合の事前承諾なくマンション管理業者が自由に行うことができるとされている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。標準管理委託契約書4条では、事務管理業務の一部、並びに管理員業務・清掃業務・建物設備管理業務の全部又は一部は、別紙に従い管理組合の事前承諾を要さずに第三者へ再委託できる(管理業者が適正な処理の責任を負う)。ただし基幹事務の全部を再委託することは禁止されており(適正化法74条)、『事前承諾なく自由に(全部)行える』とはいえないため本問は誤り。

    根拠: マンションの管理の適正化の推進に関する法律 第74条 (出典: e-Gov法令検索)

  15. 問15.マンション管理業者は、管理事務の対象となる財産の収納口座と保管口座を分別し、収納口座の名義人は必ず管理業者本人でなければならない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。適正化法施行規則87条のイ・ロ・ハ方式では、保管口座の名義人は「管理組合等」と定められる。正しくは保管口座は管理組合名義。

    根拠: マンションの管理の適正化の推進に関する法律施行規則 第87条 (出典: e-Gov法令検索)

  16. 問16.委任契約の法定終了事由として、委任者の後見開始の審判は、民法653条により終了事由とされている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。民法653条の終了事由は委任者側は「死亡・破産」のみで後見開始は不含。正しくは委任者の後見開始は終了事由ではない(受任者側のみ)。

    根拠: 民法 第653条 (出典: e-Gov法令検索)

  17. 問17.民法上の債務不履行による損害賠償請求には、改正民法上も債権者側で債務者の帰責事由を主張立証する責任がある。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。改正民法415条1項但書により、債務者側が帰責事由なきことを主張立証(債務者の免責事由化)。正しくは債務者側立証責任。

    根拠: 民法 第415条 (出典: e-Gov法令検索)

  18. 問18.管理組合の規約変更は、区分所有者及び議決権の各過半数の出席のもと、出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上の特別決議で決し、一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすときはその者の承諾が必要である(区分所有法31条)。

    正解:○(正しい)

    解説:区分所有法31条1項。★2026年4月1日施行の改正で、特別決議は「定足数(区分所有者・議決権の各過半数の出席)+出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上」という形になりました。共用部分の重大変更(17条)と違い、規約でこの4分の3を引き下げることはできません。特別の影響を受ける者の承諾が要る点も独自の要件です。

  19. 問19.団地内の建物の建替えを団地全体で承認する決議は、議決権の過半数を有する団地建物所有者が出席し、その出席者の議決権の4分の3以上の多数による(区分所有法69条)。

    正解:○(正しい)

    解説:団地内建物の建替え承認決議(区分所有法69条)。2026年4月1日施行の改正で、議決権の過半数を有する者の出席を定足数とし、出席者の議決権の4分の3以上で承認する方式となった(対象建物が耐震性不足等の客観的事由に該当する場合は3分の2に緩和)。個々の建物の建替え決議(原則5分の4)との二段階構成。

    根拠: 建物の区分所有等に関する法律 第69条 (出典: e-Gov法令検索)

  20. 問20.マンション標準管理規約(単棟型)のコメントが示す外部専門家の活用パターンのうち「外部管理者・理事会監督型」では、外部専門家を区分所有法上の管理者として選任し、理事会は監事的立場となって外部管理者を監視する。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。標準管理規約コメント(全般関係)は、(1)理事・監事外部専門家型又は理事長外部専門家型、(2)外部管理者・理事会監督型、(3)外部管理者・総会監督型(理事会は設けない)の3つを基本的なパターンとして示している。

  21. 問21.標準管理委託契約書では、マンション管理業者は、災害または事故等の発生により、緊急に行う必要がある業務で、管理組合の承認を受ける時間的余裕がないものは、承認なしに実施できる。

    正解:○(正しい)

    解説:緊急時応急措置(標準管理委託契約書9条)。実施後速やかに書面で報告義務あり。

  22. 問22.適正化法上、マンション管理業者の登録の有効期間は5年であり、更新を受けなければ期間満了で失効する(適正化法44条2項)。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。マンション管理適正化法44条2項・3項による。更新の登録を受けようとする者は、有効期間満了の日の90日前から30日前までの間に登録申請書を提出しなければならない(同法施行規則50条)。

  23. 問23.標準管理規約では、敷地および共用部分等の管理について、管理組合がその責任と負担においてこれを行うこととされ、専有部分である設備のうち共用部分と構造上一体となった部分の管理も管理組合が行うことができる。

    正解:○(正しい)

    解説:標準管理規約21条2項。配管・配線等の共用部分一体部分は管理組合が一体管理可能。

  24. 問24.民法上、保証契約は書面または電磁的記録でしなければその効力を生じない(民法446条2項・3項)。

    正解:○(正しい)

    解説:保証契約の要式性。口頭の保証契約は無効。連帯保証も同様。

  25. 問25.民法上、消滅時効の援用は、当事者(保証人・物上保証人・第三取得者等を含む)が行うことができ、援用しなければ裁判所は時効消滅を認めない(民法145条)。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。「援用」とは、時効の完成によって利益を受ける者が「時効が完成したので、その利益を受ける」と相手方に主張する意思表示のことをいう。民法145条は消滅時効について、援用できる「当事者」に保証人・物上保証人・第三取得者その他「権利の消滅について正当な利益を有する者」を含むと明記している。したがって、主たる債務者が援用しなくても、保証人が自ら援用して保証債務を免れることができる。重要なのは、時効期間が満了しても権利が当然に消滅するのではなく、援用があってはじめて援用した者との関係で消滅するという相対的な構成をとっている点である。援用せずに弁済することも本人の自由であり、禁じられているのは時効の利益をあらかじめ放棄することだけである(146条)。

  26. 問26.区分所有法上、建物価格の2分の1を超える部分が滅失した場合の復旧決議は、区分所有者及び議決権の各過半数の出席のもと、出席した区分所有者及びその議決権の各3分の2以上の多数で決する(区分所有法61条5項)。

    正解:○(正しい)

    解説:大規模滅失時の復旧決議。★2026年4月1日施行の改正で、「定足数(区分所有者・議決権の各過半数の出席)+出席した区分所有者及びその議決権の各3分の2以上」に緩和されました(旧法は総数の各4分の3以上)。決議に賛成しなかった者には買取請求権があります(同条7項)。小規模滅失(価格の2分の1以下)は各自で復旧できます(同条1項)。

  27. 問27.標準管理規約では、暴力団員等の反社会的勢力の排除条項が定められ、専有部分の貸与に際しても賃借人が暴力団員等でないことを確約する書面を提出させることとされている。

    正解:○(正しい)

    解説:2016年改正で標準管理規約に暴排条項。賃貸借契約解除の代位行使権(19条の2)も整備。

  28. 問28.委任契約における受任者の善管注意義務は、報酬の有無にかかわらず課され、無償委任であっても自己の財産に対するのと同一の注意義務に軽減されることはない。

    正解:○(正しい)

    解説:委任は有償・無償問わず善管注意義務。寄託の無償受寄者(自己の財産と同一の注意)と異なる点が頻出。

  29. 問29.請負契約の注文者は、請負人が仕事を完成しない間は、いつでも損害を賠償して契約を解除することができる(民法641条)。

    正解:○(正しい)

    解説:注文者の任意解除権。請負人保護のため損害賠償は必要。請負人側からは原則解除不可。

  30. 問30.標準管理委託契約書では、管理組合又は管理業者は、相手方が本契約に定められた義務の履行を怠った場合、相当の期間を定めて履行を催告し、その期間内に履行がないときは、本契約を解除することができる。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。標準管理委託契約書20条1項による(あわせて損害賠償も請求できる)。銀行取引停止、破産手続開始の申立て、解散、登録取消し等があったときの無催告解除は同条2項で、21条は少なくとも3か月前に書面で行う解約の申入れの定めである。

  31. 問31.管理業務主任者は、マンション管理業者の事務所において重要事項の説明を行う際、相手方に対し管理業務主任者証を提示しなければならない(適正化法72条4項)。

    正解:○(正しい)

    解説:主任者証の提示義務。提示なき重要事項説明は法定義務違反。違反は監督処分対象。

  32. 問32.標準管理委託契約書では、マンション管理業者の従業員は、正当な理由なく管理事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならず、契約終了後も同様とされている。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。標準管理委託契約書17条は、管理業者及びその使用人等が正当な理由なく管理事務に関して知り得た秘密を漏らすことなどを禁じ、29条(存続条項)により契約終了後も効力が存続する。マンション管理適正化法でも、管理業者(80条)と使用人その他の従業者(87条)に秘密保持義務がある。

    根拠: マンションの管理の適正化の推進に関する法律 第87条 (出典: e-Gov法令検索)

  33. 問33.マンション管理適正化法上、管理組合に管理者等が置かれ、かつマンション管理業者自身はその管理者等でない場合、マンション管理業者は、管理業務主任者をして、当該管理者等に対し、管理事務に関する報告をさせなければならない。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。適正化法77条1項により、管理組合に管理者等が置かれているときは、管理業務主任者をして管理者等に報告させる。事業年度終了後遅滞なく管理事務報告書を作成し、交付して説明させる(規則88条1項)。管理者等が置かれていないとき、又は管理業者自身が管理者等であるとき(2026年4月1日施行の改正で追加)は、説明会を開催して区分所有者等に報告させる(法77条2項・規則89条1項)。説明の際は管理業務主任者証を提示する(法77条3項)。

    根拠: マンションの管理の適正化の推進に関する法律 第77条 / マンションの管理の適正化の推進に関する法律施行規則 第88条 (出典: e-Gov法令検索)

  34. 問34.区分所有法上、占有者は、建物の使用に関し区分所有者が規約・集会決議に基づき負う義務と同一の義務を負う(区分所有法46条2項)。

    正解:○(正しい)

    解説:占有者の義務承継。使用方法に関しては規約・決議の効力が占有者に及ぶ。議決権はないが意見陳述権あり。

  35. 問35.標準管理規約のコメントでは、長期修繕計画は定期的に見直すことが必要とされ、その作成又は変更及び修繕工事の実施の前提として、劣化診断(建物診断)を管理組合として併せて行う必要があるとされている。

    正解:○(正しい)

    解説:標準管理規約32条関係コメント②は長期修繕計画の定期的な見直しを必要とし、③は計画の作成・変更と修繕工事の実施の前提として劣化診断(建物診断)を管理組合として併せて行う必要があるとする。計画期間は30年以上で、かつ大規模修繕工事が2回含まれる期間以上とされ(同②)、旧来のコメントにあった「25年程度以上」という目安は改められている。

  36. 問36.適正化法上、マンション管理業者は、管理組合から委託を受けた管理事務のうち、基幹事務(管理組合の会計の収入・支出の調定、出納、マンションの維持・修繕の企画・実施の調整)の全部を他人に再委託してはならない。

    正解:○(正しい)

    解説:適正化法74条。基幹事務全部の再委託は登録制の趣旨に反するため禁止。一部再委託は可。

    根拠: マンションの管理の適正化の推進に関する法律 第74条 (出典: e-Gov法令検索)

  37. 問37.標準管理規約では、専有部分である設備のうち共用部分と構造上一体となった部分の工事は、区分所有者が自己の費用と責任で実施することが原則であり、管理組合は一切関与できない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。標準管理規約21条2項により、共用部分一体部分は管理組合が一体管理できる。正しくは管理組合が管理可能。

  38. 問38.標準管理委託契約書では、マンション管理業者は管理組合の専有部分への立入権を常に有しており、区分所有者の同意なく立ち入ることができる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。標準管理委託契約書14条により、専有部分立入は災害・事故等の緊急時を除き、区分所有者の事前承諾が必要。正しくは原則同意必要。

  39. 問39.民法上の連帯債務において、債権者は、連帯債務者の一人に対し、または同時もしくは順次に全ての連帯債務者に対し、全部または一部の履行を請求することができる(民法436条)。

    正解:○(正しい)

    解説:連帯債務の請求自由原則。一人への請求は他の連帯債務者に効果及ばず(改正民法で相対効原則化)。

  40. 問40.民法上、相殺は、二人が互いに同種の目的を有する債務を負担する場合に、双方の債務が弁済期にあるとき、各債務者は対当額について相殺により債務を免れることができる(民法505条)。

    正解:○(正しい)

    解説:相殺の要件(相殺適状)。同種目的・双方弁済期・性質上許容・禁止特約なしの4要件。

  41. 問41.マンション管理業者は、管理事務の委託契約を締結したときは、管理組合の管理者等に対し、遅滞なく契約成立時の書面を交付しなければならない(適正化法73条)。

    正解:○(正しい)

    解説:契約成立時書面交付義務。重要事項説明書(72条)と契約成立時書面(73条)の2書面が必要。

  42. 問42.標準管理規約では、専有部分の修繕等で共用部分または他の専有部分に影響を与えるおそれがあるものを行う場合、区分所有者は、あらかじめ理事長にその旨を申請し、書面による承認を受けなければならない。

    正解:○(正しい)

    解説:標準管理規約17条。理事長承認+必要に応じ専門家調査。承認なき工事は原状回復請求対象。

  43. 問43.区分所有法上、管理組合法人は、その事務所の所在地において登記をすることによって成立する(区分所有法47条1項・組合等登記令)。

    正解:○(正しい)

    解説:正しい。管理組合法人は、特別決議で法人となる旨・名称・事務所を定め、主たる事務所の所在地で登記をすることによって成立する(区分所有法47条1項)。設立の登記は、設立に必要な手続が終了した日から2週間以内にしなければならない(組合等登記令2条1項)。

  44. 問44.マンション管理適正化法施行規則上、マンション管理業者がイ方式で修繕積立金等金銭を管理する場合、収納口座と保管口座は別の金融機関に開設しなければならない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。規則87条は、収納口座と保管口座を別の口座とすることは求めているが、別の金融機関に開設することまでは求めていない。なお、収納・保管口座に預け入れてその口座で管理するのはハ方式である(同条2項1号ハ)。

  45. 問45.区分所有法上、共用部分の管理に要した費用は、規約に別段の定めがない限り、各区分所有者がその持分に応じて負担する(区分所有法19条)。

    正解:○(正しい)

    解説:共用部分費用負担。原則持分割合、規約で別段定め可。管理費・修繕積立金算出の根拠条文。

  46. 問46.標準管理委託契約書では、宅地建物取引業者が宅建業法上の重要事項説明を行うために管理規約・修繕計画等の写しを求めた場合、マンション管理業者は管理組合の承諾なく無条件で交付しなければならない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。標準管理委託契約書15条1項は、宅地建物取引業者が媒介等の業務のために理由を付した書面(又は電磁的方法)を提出して求めてきたときに、管理業者が管理組合に代わって管理規約等の写しを提供し、別表第5の事項を開示するとしている。理由を付した書面の提出が前提で、費用は相手方から受領できる(同条2項)ため、「無条件で」交付するものではない。

  47. 問47.民法上、賃貸借の存続期間は、改正民法により上限が20年から50年に変更された(民法604条1項)。

    正解:○(正しい)

    解説:改正民法604条で50年に延長。借地借家法適用建物賃貸借は別途規定(期間制限なし)。

    根拠: 民法 第604条 (出典: e-Gov法令検索)

  48. 問48.民法上、債権者は、自己の債権を保全するため必要があるときは、債務者の一身に専属する権利及び差押えを禁じられた権利を除き、債務者に属する権利を行使することができる(民法423条1項)。

    正解:○(正しい)

    解説:民法423条1項により、債権者は自己の債権を保全するため必要があるときは、債務者に属する権利(被代位権利)を行使できる。ただし一身専属権・差押禁止の権利は除かれ、被保全債権の期限が到来していないときは保存行為を除き行使できない(同条2項)。

  49. 問49.マンション管理適正化法施行規則上、マンション管理業者は、管理受託契約について記載する帳簿を各事業年度の末日をもって閉鎖し、閉鎖後3年間保存しなければならない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。規則86条3項により、帳簿は各事業年度の末日をもって閉鎖し、閉鎖後5年間保存しなければならない。3年は、業務状況調書等を事務所に備え置く期間(規則90条4項)である。

    根拠: マンションの管理の適正化の推進に関する法律施行規則 第86条 (出典: e-Gov法令検索)

  50. 問50.区分所有法上、復旧決議または建替え決議に賛成しなかった区分所有者は、賛成者全員から区分所有権および敷地利用権の買取請求を受けることができる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。大規模滅失の復旧決議では、決議に賛成しなかった区分所有者の側が決議賛成者に対して建物及びその敷地に関する権利の買取りを請求する(区分所有法61条7項)。建替え決議では、建替えに参加しない旨を回答した区分所有者が、賛成者等(買受指定者を含む)から区分所有権及び敷地利用権の売渡請求を受ける(63条5項)。いずれも「賛成しなかった者が賛成者全員から買取請求を受ける」制度ではない。

    根拠: 建物の区分所有等に関する法律 第63条 (出典: e-Gov法令検索)

  51. 問51.特約がない場合の、民法上の委任契約における受任者の義務に関する記述として、正しいものはどれか。

    • ア.受任者は、自己の財産に対するのと同一の注意をもって委任事務を処理すれば足りる
    • イ.受任者は、やむを得ない事由がなくても、委任者の許諾を得ずに復受任者を選任することができる
    • ウ.受任者は、報酬の有無にかかわらず、善良な管理者の注意をもって委任事務を処理する義務を負う
    • エ.受任者は、委任者の請求の有無にかかわらず、委任事務の処理の状況を定期的に報告する義務を負う

    正解:ウ.受任者は、報酬の有無にかかわらず、善良な管理者の注意をもって委任事務を処理する義務を負う

    解説:受任者は、報酬の有無にかかわらず、委任の本旨に従い、善良な管理者の注意をもって委任事務を処理する義務を負う(民法644条)。自己の財産に対するのと同一の注意で足りるのは無報酬の受寄者の場合で(659条)、委任には当てはまらない。受任者は、委任者の許諾を得たとき、又はやむを得ない事由があるときでなければ、復受任者を選任することができない(644条の2第1項)。委任事務の処理の状況は委任者の請求があるときにいつでも報告し、委任が終了した後は遅滞なくその経過と結果を報告する(645条)もので、定期的な報告を義務づける定めはない。

  52. 問52.請負契約における契約不適合責任の権利行使期間として、改正民法上正しいものはどれか。

    • ア.引渡しの時から1年以内に裁判上の請求をする必要がある
    • イ.引渡しの時から1年以内にその旨を通知すれば足りる
    • ウ.不適合を知った時から1年以内に裁判上の請求をする必要がある
    • エ.不適合を知った時から1年以内にその旨を通知すれば足りる

    正解:エ.不適合を知った時から1年以内にその旨を通知すれば足りる

    解説:注文者は、仕事の目的物の種類又は品質の不適合を知った時から1年以内にその旨を請負人に通知しないと、その不適合を理由とする履行の追完・報酬の減額・損害賠償の請求や契約の解除ができなくなる。起算点は引渡しの時ではなく不適合を知った時で、期間内に必要なのは通知であって、裁判上の請求までは要らない。ただし、引渡しの時に請負人が不適合を知り、又は重大な過失によって知らなかったときは、この期間の制限はない。通知した後の権利も、一般の消滅時効(知った時から5年・行使できる時から10年)にかかる。

    根拠: 民法 第637条 / 民法 第166条 (出典: e-Gov法令検索)

  53. 問53.区分所有法上、建替え決議に原則として必要な要件として正しいものはどれか。

    • ア.区分所有者および議決権の各5分の4以上
    • イ.区分所有者および議決権の各3分の2以上
    • ウ.区分所有者および議決権の各4分の3以上
    • エ.区分所有者全員の合意

    正解:ア.区分所有者および議決権の各5分の4以上

    解説:建替え決議は原則として区分所有者及び議決権の各5分の4以上が必要です(区分所有法62条1項)。2026年4月1日施行の改正により、耐震性不足等の一定の客観的事由がある場合は各4分の3以上に緩和されます(同条2項)。集会通知は2か月前・説明会は1か月前。

    根拠: 建物の区分所有等に関する法律 第62条 (出典: e-Gov法令検索)

  54. 問54.区分所有法上の管理組合法人の理事の任期として、規約に別段の定めなき場合の原則はどれか。

    • ア.1年
    • イ.2年
    • ウ.3年
    • エ.任期の定めなし

    正解:イ.2年

    解説:区分所有法49条6項により、管理組合法人の理事の任期は2年で、規約で3年以内において別段の期間を定めたときはその期間となる。なお、標準管理規約36条1項の役員の任期は「○年」と空欄で、コメントは組合の実情に応じて1〜2年で設定するとしている。

    根拠: 建物の区分所有等に関する法律 第49条 (出典: e-Gov法令検索)

  55. 問55.区分所有法(2026年4月1日施行の改正後)上、所在等不明区分所有者以外の区分所有者による集会の決議をすることができる旨の裁判があった場合に関する記述として、正しいものはどれか。

    • ア.所在等不明区分所有者とされた者は、議決権を有しない
    • イ.所在等不明区分所有者の議決権は、管理者が代わって行使する
    • ウ.所在等不明区分所有者の議決権は、賛成したものとみなされる
    • エ.所在等不明区分所有者の議決権は、反対したものとみなされる

    正解:ア.所在等不明区分所有者とされた者は、議決権を有しない

    解説:区分所有法38条の2第2項により、同条1項の裁判で所在等不明区分所有者とされた者は、集会における議決権を有しない。裁判は、それ以外の区分所有者又は管理者の請求により裁判所が行い、区分所有者の請求による場合は遅滞なく管理者に通知する(同条1項・3項)。

    根拠: マンションの管理の適正化の推進に関する法律 第44条 (出典: e-Gov法令検索)

  56. 問56.マンション管理適正化法施行規則上、マンション管理業者の事務所における管理業務主任者の設置基準は、管理事務委託組合50組合に1人以上である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。マンション管理適正化法56条1項・同法施行規則61条により、事務所ごとに置く成年者である専任の管理業務主任者の数は、委託を受けた管理組合の数を30で除したもの(1未満の端数は切り上げ)以上である。

    根拠: マンションの管理の適正化の推進に関する法律施行規則 第62条 (出典: e-Gov法令検索)

  57. 問57.標準管理委託契約書における再委託の取扱いとして、正しいものはどれか。

    • ア.事務管理業務は全部でも、その他の管理事務は一部に限り再委託でき、管理業者は再委託した事務の処理に責任を負う
    • イ.事務管理業務は全部でも、その他の管理事務は全部でも再委託でき、管理業者は再委託した事務の処理に責任を負わない
    • ウ.事務管理業務は一部に限り、その他の管理事務は一部に限り再委託でき、管理業者は再委託した事務の処理に責任を負わない
    • エ.事務管理業務は一部に限り、その他の管理事務は全部でも再委託でき、管理業者は再委託した事務の処理に責任を負う

    正解:エ.事務管理業務は一部に限り、その他の管理事務は全部でも再委託でき、管理業者は再委託した事務の処理に責任を負う

    解説:標準管理委託契約書では、管理業者は、事務管理業務についてはその一部を、管理員業務・清掃業務・建物・設備等管理業務(その他の管理事務)についてはその全部又は一部を、別紙1に従って第三者に再委託できる。再委託した場合も、管理業者は再委託した管理事務の適正な処理について管理組合に責任を負う。事務管理業務の全部を再委託できるとする記述、その他の管理事務を一部に限る記述、管理業者が責任を負わないとする記述は誤り。なお、基幹事務を一括して他人に委託することはマンション管理適正化法74条で禁止されている。

    根拠: 国土交通省 マンション標準管理委託契約書(令和5年9月改訂)本文 第3条(管理事務の内容)・第4条第1項・第2項(第三者への再委託) / マンションの管理の適正化の推進に関する法律 第74条 (出典: e-Gov法令検索)

  58. 問58.マンション管理適正化法上の財産分別管理方式における保管口座の名義人は、マンション管理業者本人とすることが原則である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。保管口座は、管理組合等(管理組合又はその管理者等)を名義人とする口座である(マンション管理適正化法施行規則87条6項2号・3項1号)。管理業者が管理組合の管理者等であるときに保管口座の印鑑等を保管するには、口座を管理組合に帰属することが一見して明らかな者の名義とすることなど、同条4項2号イ〜ホの要件をすべて満たす必要がある。

    根拠: マンションの管理の適正化の推進に関する法律施行規則 第87条 (出典: e-Gov法令検索)

  59. 問59.区分所有法上の大規模滅失(建物価格の2分の1超滅失)の復旧決議の要件として、正しいものはどれか。

    • ア.出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上
    • イ.出席した区分所有者及びその議決権の各3分の2以上
    • ウ.出席した区分所有者及びその議決権の各過半数
    • エ.区分所有者及び議決権の各5分の4以上

    正解:イ.出席した区分所有者及びその議決権の各3分の2以上

    解説:区分所有法61条5項。★2026年4月1日施行の改正で、大規模滅失の復旧決議は「定足数(区分所有者・議決権の各過半数の出席)+出席した区分所有者及びその議決権の各3分の2以上」に緩和されました(旧法は総数の各4分の3以上)。小規模滅失は各自で復旧でき(同条1項)、建替えは各5分の4以上です(62条1項)。

    根拠: 建物の区分所有等に関する法律 第61条 (出典: e-Gov法令検索)

  60. 問60.標準管理規約コメントにおける長期修繕計画の対象期間の目安は、既存マンションで10年程度以上とされている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。標準管理規約32条関係コメント②では、計画期間は新築・既存を問わず30年以上で、かつ大規模修繕工事が2回含まれる期間以上とされる。

  61. 問61.マンション管理適正化法上、人の居住の用に供する独立部分が6以上あるマンションの管理組合と管理受託契約を締結しようとする場合に、重要事項の説明を行うべき者として、正しいものはどれか。

    • ア.マンション管理士
    • イ.管理業務主任者
    • ウ.マンション管理業者の代表者
    • エ.管理組合の理事長

    正解:イ.管理業務主任者

    解説:マンション管理適正化法72条1項により、重要事項の説明は管理業務主任者をして行わせなければならず、説明の際は管理業務主任者証を提示する(同条4項)。居住用の独立部分が5以下のマンションの管理組合に係る管理事務に限り、事務所を代表する者等に代わりに行わせることができる(同法78条・56条1項ただし書・同法施行規則62条)。

    根拠: マンションの管理の適正化の推進に関する法律 第72条 (出典: e-Gov法令検索)

  62. 問62.区分所有法上の規約変更の決議要件として、正しいものはどれか。

    • ア.出席した区分所有者及びその議決権の各過半数
    • イ.出席した区分所有者及びその議決権の各3分の2以上
    • ウ.出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上
    • エ.区分所有者及び議決権の各5分の4以上

    正解:ウ.出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上

    解説:区分所有法31条1項。★2026年4月1日施行の改正で、規約の設定・変更・廃止は「定足数(区分所有者・議決権の各過半数の出席)+出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上」となりました。共用部分の重大変更(17条)と違い、規約でこの4分の3を引き下げることはできず、特別の影響を受ける者の承諾も必要です。

    根拠: 建物の区分所有等に関する法律 第31条 (出典: e-Gov法令検索)

  63. 問63.標準管理規約(単棟型)とそのコメントが想定している管理組合の運営の方式として、適切でないものはどれか。

    • ア.理事会を設け、理事長にマンション管理士などの外部専門家を選任する方式
    • イ.外部専門家を区分所有法上の管理者に選任し、理事会が監視する方式
    • ウ.マンション管理業者に管理事務を委託し、理事会を設けて運営する方式
    • エ.マンション管理業者を区分所有法上の管理者に選任して運営する方式

    正解:エ.マンション管理業者を区分所有法上の管理者に選任して運営する方式

    解説:標準管理規約コメント(全般関係③)は、外部の専門家の活用のパターンとして、(1)理事・監事外部専門家型又は理事長外部専門家型、(2)外部管理者・理事会監督型、(3)外部管理者・総会監督型を示している。管理事務をマンション管理業者に委託すること(33条)も想定されている。一方、マンション管理業者が管理者に選任される方式は、この標準管理規約では想定しておらず、「マンションにおける外部管理者方式に関するガイドライン」を参考とするとされている。

  64. 問64.民法上の委任の終了事由として、規定されていないものはどれか。

    • ア.委任者の後見開始の審判
    • イ.受任者の破産手続開始決定
    • ウ.委任者の死亡
    • エ.受任者の死亡

    正解:ア.委任者の後見開始の審判

    解説:民法653条。委任者側は後見開始は終了事由でない(死亡・破産は終了)。受任者側は死亡・破産・後見開始すべて終了事由。

    根拠: 民法 第653条 (出典: e-Gov法令検索)

  65. 問65.マンション標準管理委託契約書における、管理業者の専有部分等への立入りについて正しいものはどれか。

    • ア.管理事務のため必要と判断すれば、組合員等の承諾がなくても立ち入ることができる
    • イ.災害や事故等で緊急に立ち入る必要が生じれば、組合員等の承諾がなくても立ち入ることができる
    • ウ.組合員等が長期間不在で連絡がとれなければ、組合員等の承諾がなくても立ち入ることができる
    • エ.管理業務主任者証を提示すれば、組合員等の承諾がなくても立ち入ることができる

    正解:イ.災害や事故等で緊急に立ち入る必要が生じれば、組合員等の承諾がなくても立ち入ることができる

    解説:マンション標準管理委託契約書では、管理業者は管理事務を行うため必要があるときでも、組合員等に専有部分等への立入りを請求できるにとどまり、組合員等が拒否したときはその旨を管理組合に通知しなければならない。ただし、災害や事故等で管理組合のために緊急に行う必要がある場合は、組合員等の承諾がなくても立ち入ることができ、事後速やかに管理組合と当該組合員等に報告する。組合員等が長く不在であることや、管理業務主任者証の提示によって立ち入れるという定めは無い。

    根拠: マンション標準管理委託契約書(国土交通省) 第14条第1項(立入りを請求することができる)・第2項(拒否したときは甲に通知)・第3項(災害又は事故等の事由により甲のために緊急に行う必要がある場合は立ち入ることができる・事後速やかに報告)(PDF p.5)

  66. 問66.マンション管理適正化法上、マンション管理業者の帳簿の保存期間は、事業年度終了後2年間とされている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。適正化法施行規則86条により事業年度末から「5年間」保存義務。正しくは5年間で2年間ではない。

    根拠: マンションの管理の適正化の推進に関する法律施行規則 第86条 (出典: e-Gov法令検索)

  67. 問67.区分所有法上の団地管理組合における団地共用部分に関する事項の議決要件として、正しいものはどれか(規約に別段の定めなき場合)。

    • ア.出席した団地建物所有者及びその議決権の各4分の3以上
    • イ.出席した団地建物所有者及びその議決権の各3分の2以上
    • ウ.出席した団地建物所有者及びその議決権の各過半数
    • エ.団地建物所有者全員の同意

    正解:ウ.出席した団地建物所有者及びその議決権の各過半数

    解説:区分所有法66条による17条・39条の準用。団地共用部分の管理は原則として普通決議です。★2026年4月1日施行の改正で、普通決議は「出席した者及びその議決権の各過半数」で決する形になりました。重大変更は特別決議(定足数+出席者の各4分の3以上)です。

    根拠: 建物の区分所有等に関する法律 第66条 (出典: e-Gov法令検索)

  68. 問68.標準管理委託契約書において、管理組合が催告をしないで契約を解除できる、管理業者についての事由として、正しくないものはどれか。

    • ア.管理業者が銀行の取引を停止されたとき
    • イ.管理業者がマンション管理業の登録の取消しの処分を受けたとき
    • ウ.管理業者が合併その他の事由により解散したとき
    • エ.管理業者が事務管理業務の一部を第三者に再委託したとき

    正解:エ.管理業者が事務管理業務の一部を第三者に再委託したとき

    解説:標準管理委託契約書20条2項は、管理業者が銀行の取引を停止されたとき、破産手続開始等の申立てがあったとき、合併等により解散したとき、マンション管理業の登録の取消しの処分を受けたとき、反社会的勢力でないこと等の確約に反する事実が判明したときに、催告なしで契約を解除できると定める。事務管理業務の一部の第三者への再委託は4条で認められており、解除事由ではない。義務の不履行は、相当の期間を定めた催告による解除の問題である(20条1項)。

  69. 問69.民法上の連帯保証人の権利として、認められないものはどれか。

    • ア.催告の抗弁権
    • イ.弁済による代位
    • ウ.債権者から請求された場合の弁済
    • エ.弁済による求償権

    正解:ア.催告の抗弁権

    解説:民法454条。連帯保証人は催告・検索の抗弁権・分別の利益なし。求償権・代位は通常の保証人と同じく有する。

    根拠: 民法 第454条 (出典: e-Gov法令検索)

  70. 問70.区分所有法(2026年4月1日施行の改正後)上、共用部分の設置又は保存に瑕疵があることによって他人の権利又は法律上保護される利益が侵害されるおそれがある場合に、その瑕疵の除去に関して必要となる共用部分の変更(形状又は効用の著しい変更を伴うもの)の決議要件として、正しいものはどれか(規約に別段の定めはないものとする)。

    • ア.出席した区分所有者及びその議決権の各過半数
    • イ.出席した区分所有者及びその議決権の各3分の2以上
    • ウ.出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上
    • エ.出席した区分所有者及びその議決権の各5分の4以上

    正解:イ.出席した区分所有者及びその議決権の各3分の2以上

    解説:区分所有法17条5項により、共用部分の瑕疵の除去に関して必要となる共用部分の変更(バリアフリー化に必要な変更も同じ)は、同条1項の「4分の3」が「3分の2」に読み替えられ、区分所有者・議決権の各過半数の出席のもと、出席者及びその議決権の各3分の2以上で決する。

    根拠: 建物の区分所有等に関する法律 第17条 (出典: e-Gov法令検索)

  71. 問71.民法上の請負契約と委任契約の違いとして、正しいものはどれか。

    • ア.請負は終了事由が委任より多い
    • イ.請負は無償が原則、委任は有償が原則である
    • ウ.請負は結果債務、委任は手段債務である
    • エ.請負は書面が必要、委任は口頭でも可能

    正解:ウ.請負は結果債務、委任は手段債務である

    解説:請負は仕事の完成を目的とする結果債務(民法632条)、委任は事務の処理を目的とする手段債務(同法643条)である。請負は報酬の支払を約する有償契約であるのに対し、委任は特約がなければ報酬を請求できない(同法648条1項)。

  72. 問72.標準管理規約における管理費の使途として、認められないものはどれか。

    • ア.管理員人件費
    • イ.共用設備の保守維持費および運転費
    • ウ.敷地および共用部分等に係る火災保険料
    • エ.計画修繕積立金への充当

    正解:エ.計画修繕積立金への充当

    解説:標準管理規約27条の管理費は経常的支出。計画修繕は修繕積立金(28条)の使途で、区分経理が原則。

  73. 問73.区分所有法上、敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合、規約に別段の定めなき限り、専有部分と敷地利用権の分離処分の制限について、正しいものはどれか。

    • ア.規約に別段の定めなき限り分離処分はできない
    • イ.区分所有者の過半数の承諾があれば自由に分離処分できる
    • ウ.5年経過後は分離処分が自由に可能となる
    • エ.全く分離処分の制限はない

    正解:ア.規約に別段の定めなき限り分離処分はできない

    解説:区分所有法22条1項。一体性の原則。規約で別段の定めなき限り、専有部分と敷地利用権は一体処分。

    根拠: 建物の区分所有等に関する法律 第22条 (出典: e-Gov法令検索)

  74. 問74.マンション管理適正化法上、マンション管理業者が管理組合から管理事務の委託を受ける契約を締結したときに、契約成立時の書面を交付すべき相手方として、正しいものはどれか。ただし、当該マンション管理業者が当該管理組合の管理者等であるものとする。

    • ア.当該管理組合を担当する管理業務主任者
    • イ.当該管理組合を構成する区分所有者等全員
    • ウ.当該管理組合の管理者等
    • エ.当該マンションを管轄する都道府県知事

    正解:イ.当該管理組合を構成する区分所有者等全員

    解説:マンション管理業者は、管理組合から管理事務の委託を受ける契約などを締結したときは、遅滞なく、契約内容を記載した書面を交付しなければなりません(マンション管理適正化法73条)。交付の相手方は原則として管理組合の管理者等ですが、管理業者自身が管理者等である場合や、管理者等が置かれていない場合は、管理組合を構成する区分所有者等全員です。本問は管理業者自身が管理者等なので、区分所有者等全員に交付します。管理業務主任者は書面に記名する者で交付の相手方ではなく、都道府県知事への交付も定められていません。

    根拠: マンションの管理の適正化の推進に関する法律 第73条 (出典: e-Gov法令検索)

  75. 問75.民法上、管理組合が滞納管理費の債権について行った次の行為又は生じた事由のうち、時効の更新(新たに時効が進行を始めること)の効力が生じるものはどれか。

    • ア.滞納者に内容証明郵便で支払を催告した
    • イ.滞納者が滞納額を認める書面を差し入れた
    • ウ.滞納者と協議を行う旨を書面で合意した
    • エ.滞納者の財産に仮差押えをした

    正解:イ.滞納者が滞納額を認める書面を差し入れた

    解説:民法152条1項により、時効は権利の承認があったときはその時から新たに進行を始める(更新)。催告(150条)、協議を行う旨の書面による合意(151条)、仮差押え(149条)は時効の完成猶予の事由であり、それだけでは更新の効力は生じない。

    根拠: 民法 第166条 (出典: e-Gov法令検索)