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2025年度下期(令和7年度下期) 第一種電気工事士 学科試験
50問 ・ 目安 正答率60% ・ 2025年10月5日実施
第一種電気工事士の2025年度下期(令和7年度下期) 学科試験で実際に出題された全50問を、1問ずつその場で答え合わせしながら演習できます。2025年10月5日実施・合否の目安は正答率60%(演習の目安)。各問に正解と、なぜその選択肢になるのかの解説を付けています。
本試験の合格基準:学科試験の合格基準点は60点(第一種電気工事士試験委員会が決定。各回の結果公表は「60点以上」)。
この回:令和7年度下期:合格基準(60点以上)。
出典:令和7年度第一種電気工事士下期学科試験の結果について。このページの「目安 正答率60%」は演習の目安で、本試験の採点方法とは異なります。
この回は 一般財団法人 電気技術者試験センター が公開する本試験問題を、当サイトがその場で答え合わせできる一問一答形式に再編し、公式には付いていない「正解の根拠・各選択肢の解き方」の解説を追記したものです。原題の出典は各問に明記しています。
過去問の解答結果は学習記録・段位には反映されません。過去問は出題当時の法令・制度にもとづく問題を含むため、段位は継続して最新化している一問一答・模擬試験だけで判定しています。過去問を解かなくても段位で不利になることはありませんので、実力試しとして気軽にお使いください。
問 1
図のような平行平板キャパシタにおいて、電極間に100Vの電圧を加えたとき、電極間に何も挟んでいない(空気)キャパシタ内の電界の強さE[V/m]は。
ただし、電極間の距離d=1×10⁻³m、平行平板間の電界は平等電界とする。
正解:ニ
平等電界では、電界の強さは電位差を距離で割って E=V/d で求められる。V=100V、d=1×10⁻³m を代入すると E=100/(1×10⁻³)=1×10⁵V/m となる。電極間に何を挟んでいるか(空気か誘電体か)は電界の強さそのものには影響せず、影響するのは静電容量と蓄えられる電荷である点に注意する。ハの1×10⁴は距離を1×10⁻²mと読み違えた場合の値で、指数の扱いを誤ると1桁ずれる。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問1
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 2
図のような直流回路において、スイッチSが開いているとき、抵抗Rの両端の電圧は36Vであった。スイッチSを閉じたときの抵抗Rの両端の電圧[V]は。
正解:ニ
まずSが開いた状態でRの値を求める。60Vが2ΩとRで分圧され、Rに36Vかかるので2Ωには24V。電流は24/2=12Aで、R=36/12=3Ωとわかる。次にSを閉じると6ΩがRと並列になり、合成抵抗は6×3/(6+3)=2Ω。回路全体は2+2=4Ωで、電流は60/4=15A。したがってRの両端の電圧は15×2=30Vとなる。ハの24Vは2Ωの両端の電圧をそのまま答えた場合の誤り。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問2
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 3
図のように、角周波数がω=500rad/s、電圧100Vの交流電源に、抵抗R=3ΩとインダクタンスL=8mHが接続されている。回路に流れる電流Iの値[A]は。
正解:ハ
誘導性リアクタンスは X_L=ωL=500×8×10⁻³=4Ω。RL直列回路のインピーダンスは Z=√(R²+X_L²)=√(3²+4²)=5Ω となる。よって電流は I=V/Z=100/5=20A。ニの33Aは Z を R と X_L の単純な差(3Ω)とした場合、ロの14Aは Z を R+X_L=7Ωと足し算した場合の値で、交流回路では抵抗とリアクタンスをベクトル的に合成する(三平方の定理)ことを忘れると生じる誤り。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問3
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 4
図のような交流回路において、10Ωの抵抗の消費電力[W]は。
ただし、ダイオードの電圧降下や電力損失は無視する。
正解:ハ
ダイオードが直列に入っているので半波整流となり、電流が流れるのは正の半周期だけになる。半波整流波形の実効値はもとの正弦波の実効値の1/√2なので、抵抗に加わる実効電圧は 100/√2≒70.7V。消費電力は P=V²/R=70.7²/10≒500W となる。これは全波の場合(100²/10=1000W)のちょうど半分で、ニの1000Wはダイオードの存在を無視した値。電力は「1周期のうち半分の時間だけ供給される」と考えても同じ結果になる。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問4
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 5
図のような三相交流回路において、電源電圧はV[V]、抵抗R=5Ω、誘導性リアクタンスX_L=3Ωである。回路の全消費電力[W]を示す式は。
正解:イ
電力を消費するのは抵抗だけで、リアクタンスは無効電力をやりとりするだけで有効電力を消費しない。この回路は抵抗3個がΔ(三角)結線されているので、各抵抗には線間電圧Vがそのまま加わる。1個当たりの消費電力は V²/R=V²/5 で、3個分では 3V²/5[W] となる。ハのV²/5は1相分だけを答えたもの。リアクタンスは別にY結線されているが、有効電力には寄与しないので計算に含めない。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問5
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 6
図のような単相3線式電路において、スイッチA及びスイッチBを閉じているとき、図中の電圧Vは102Vであった。スイッチAは閉じたままで、スイッチBを開いた場合、電圧Vはどのように変化するか。
ただし、電源電圧は104V一定で、電線1線当たりの抵抗は0.2Ωであり、負荷抵抗は10.2Ω一定であるとする。
正解:イ
A・Bとも閉じているときは上下の負荷が等しい平衡状態で、中性線に電流が流れない。したがって電圧降下は外側の電線1本分だけで、V=104×10.2/(0.2+10.2)=102Vとなり設問の値と一致する。Bを開くと下側の負荷が外れて不平衡になり、電流は「外側線→負荷→中性線」と流れるため電線抵抗が2本分(0.2+0.2=0.4Ω)効いてくる。V=104×10.2/(0.4+10.2)≒100Vとなり、102Vから約2V下がる。単相3線式は平衡していれば中性線に電流が流れないという性質が要点である。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問6
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 7
図のような単相3線式配電線路において、負荷A、負荷Bともに消費電力800W、力率0.8(遅れ)である。負荷電圧がともに100Vであるとき、この配電線路の電力損失[W]は。
ただし、電線1線当たりの抵抗は0.4Ωとし、配電線路のリアクタンスは無視する。
正解:ハ
各負荷の電流は I=P/(V·cosθ)=800/(100×0.8)=10A。負荷A・Bが等しい平衡負荷なので中性線には電流が流れず、損失を生じるのは外側の2線だけである。したがって電力損失は 2×I²R=2×10²×0.4=80W となる。ニの120Wは中性線にも10A流れると誤って3線分で計算した値、イの40Wは1線分だけの値。なお力率0.8を掛け忘れて電流を8Aとすると損失は51Wとなり選択肢に合わない。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問7
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 8
図のような配電線路において、抵抗負荷R₁に50A、抵抗負荷R₂には70Aの電流が流れている。変圧器の一次側に流れる電流I[A]の値は。
ただし、変圧器と配電線路の損失及び変圧器の励磁電流は無視するものとする。
正解:ロ
損失を無視すれば一次側の電力と二次側の電力は等しい。二次側は100Vの回路が2つあり、消費電力は 100×50+100×70=12 000W。一次電圧は6 000Vなので、一次電流は I=12 000/6 000=2A となる。抵抗負荷なので力率は1として計算してよい。二次側の電流50Aと70Aを単純に足して120Aとし、これを巻数比で割る解き方でも、巻数比が6 000/100=60なので 120/60=2A と同じ結果になる。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問8
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 9
図のような、低圧屋内幹線からの分岐回路において、分岐点から配線用遮断器までの分岐回路を600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル丸形(VVR)で配線する。この電線の長さaと太さbの組合せとして、不適切なものは。
ただし、幹線を保護する配線用遮断器の定格電流は100Aとし、VVRの太さと許容電流は表のとおりとする。
正解:ロ
電技解釈149条により、分岐点から分岐回路用の遮断器までの電線に必要な許容電流は長さによって決まる。3m以下なら制限なし、3mを超え8m以下なら幹線の遮断器定格の35%以上、8mを超えるなら55%以上である。幹線の定格は100Aなので、しきい値は35Aと55A。ロは長さ5m(3m超8m以下)で35A以上必要だが、5.5mm²の許容電流は34Aしかなく不足するため不適切。イは2mで長さ制限がかからず、ハは7mで42A≧35A、ニは10mで61A≧55Aといずれも条件を満たす。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問9
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 10
定格出力22kW、極数4の三相誘導電動機が電源周波数60Hz、滑り5%で運転されている。このときの1分間当たりの回転数は。
正解:ロ
同期速度は N_s=120f/p=120×60/4=1 800min⁻¹。実際の回転数は滑りの分だけ同期速度より遅くなるので、N=N_s(1−s)=1 800×(1−0.05)=1 710min⁻¹ となる。ハの1 800は同期速度そのもので、滑りを考慮していない。ニの1 890は滑りを足してしまった値で、誘導電動機は必ず同期速度より遅く回る(そうでないと回転磁界との速度差がなくなりトルクが発生しない)という原理から、同期速度を超える答えは誤りと判断できる。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問10
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 11
変圧器の鉄損に関する記述として、正しいものは。
正解:ロ
鉄損はヒステリシス損とうず電流損の合計である。一次電圧が高くなると鉄心中の磁束密度Bが大きくなり、ヒステリシス損(ほぼB²に比例)もうず電流損(B²f²に比例)も増えるため、鉄損は増加する。ロが正しい。イは誤りで、ヒステリシス損は周波数に比例、うず電流損は周波数の2乗に比例するため周波数が変われば鉄損も変わる。ハとニは、鉄損が両者の合計である以上、その一部分より小さくなることはないので誤り。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問11
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 12
LEDランプの記述として、誤っているものは。
正解:ロ
LEDチップの順方向電圧は材料によるが数V程度で、白色LEDに使われる青色LEDでも約3Vにすぎない。直流100V以上というロは2桁ちがいで誤り。100Vの電源で点灯させるのは、ランプ内部の点灯回路が電圧を下げて定電流を供給しているためである。イのpn接合への順方向電圧による発光、ハのエレクトロルミネセンス(電界発光)という原理、ニの青色LED+黄色蛍光体で白色を得る方式は、いずれも正しい記述である。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問12
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 13
浮動充電方式の直流電源装置の構成図として、正しいものは。
正解:ニ
浮動充電(フロート充電)方式は、整流器の出力に蓄電池と負荷を並列に接続する方式である。通常は整流器が負荷へ電力を供給しながら蓄電池の自己放電分だけを補う電流を流し続け、停電したときは蓄電池がただちに負荷へ給電する。したがって整流器・蓄電池・負荷が並列になっているニが正しい。イは蓄電池と負荷が直列、ロは整流器より前に負荷がある構成、ハは蓄電池が整流器より電源側にあり、いずれも交流を直流に変換してから並列接続するという浮動充電の構成になっていない。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問13
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 14
写真の照明器具には矢印で示すような表示マークが付されている。この器具の用途として、適切なものは。
正解:イ
写真のマークは日本照明工業会の「S形適合品」表示で、断熱材が施工された天井に埋込み形照明器具(ダウンライト)を取り付けてよいことを示す。SBは天井裏に断熱材をブローイング(吹込み)した場合、SGIとSGはマット状の断熱材を敷き詰めた場合に対応する区分である。断熱材で覆われると器具の熱がこもるため、対応していない器具を使うと過熱して火災の原因になる。ロの非常用照明は別の適合表示、ハの屋外用は防雨形の表示、ニのライティングダクト用は専用のプラグ付き器具であり、いずれもこのマークが示す用途ではない。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問14
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 15
写真に示す、主に屋外に設置され、機器内で二酸化炭素を利用する機器の名称は。
正解:イ
写真はヒートポンプユニット(室外機)と貯湯タンクの2台構成で、冷媒に二酸化炭素(CO₂)を用いる自然冷媒ヒートポンプ給湯器(いわゆるエコキュート)である。CO₂はオゾン層破壊係数がゼロで温室効果もフロン系冷媒に比べて小さく、高温の湯を作りやすいという特長がある。ロのパワーコンディショナは太陽電池の直流を交流に変換する装置で貯湯タンクを伴わない。ハの家庭用燃料電池は都市ガスから取り出した水素で発電するもので、二酸化炭素は排出する側であって利用する冷媒ではない。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問15
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 16
図は、ボイラの水の循環方式のうち、自然循環ボイラの構成図である。図中の①、②及び③の組合せとして、正しいものは。
正解:ニ
水と蒸気は、給水ポンプ→③節炭器(エコノマイザ。煙突へ向かう低温の燃焼ガスで給水を予熱する)→ドラム→①蒸発管(火炉側で燃焼ガスの熱を受け水を蒸発させる)→ドラム→②過熱器(飽和蒸気をさらに加熱してタービンへ送る)の順に流れる。図でも③に給水ポンプと「水」の矢印がつながり、②の先に「タービンへ」の矢印がある。自然循環ボイラは蒸発管内の気水混合物と降水管内の水の密度差だけで循環するため循環ポンプを持たない点が、強制循環ボイラとの違いである。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問16
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 17
全揚程がH[m]、揚水量がQ[m³/s]である揚水ポンプの電動機の入力[kW]を示す式は。
ただし、電動機の効率をη_m、ポンプの効率をη_pとする。
正解:イ
水に与えるべき理論上の動力(水動力)は、水の密度1 000kg/m³と重力加速度9.8m/s²から P=9.8QH[kW](Qはm³/s、Hはm)で表される。実際にはポンプで損失が生じ、さらに電動機でも損失が生じるので、必要な電動機入力はこの理論値を両方の効率で割って 9.8QH/(η_p·η_m) となる。効率は1より小さいので、割れば入力は理論値より大きくなる。ニのように効率を掛けると入力が理論値より小さくなってしまい、損失があるという事実と矛盾する。ロとハは分母分子が入れ替わっており次元も合わない。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問17
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 18
架空送電線の雷害対策として、適切なものは。
正解:イ
アークホーンはがいし連の両端に設ける金属電極で、雷サージによるフラッシオーバをがいし表面ではなくホーン間の空間で起こさせる。これによりアークの熱からがいしの破損と電線の溶断を防ぐので、雷害対策として適切である。ロのがいし洗浄装置とニのシリコンコンパウンド塗布は、塩分や粉じんの付着による汚損(塩害)対策。ハのダンパは、微風によって電線に生じる振動を吸収して素線切れを防ぐための対策で、いずれも雷とは関係がない。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問18
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 19
同一容量の単相変圧器を並行運転するための条件として、必要でないものは。
正解:ニ
並行運転の条件は、①極性が一致していること(違うと大きな循環電流が流れる)②変圧比(巻数比)が等しいこと(違うと二次側に電位差が生じ循環電流が流れる)③百分率インピーダンス(インピーダンス電圧)が等しいこと(違うと負荷の分担が容量比どおりにならない)④内部抵抗とリアクタンスの比が等しいこと、である。効率は損失の大小を表す指標にすぎず、等しくなくても並行運転そのものは成立するため、ニが「必要でないもの」にあたる。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問19
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 20
高圧受電設備の短絡保護装置として、適切な組合せは。
正解:ニ
短絡保護は、短絡による過大な電流を「検出する継電器」と、それを「遮断する装置」の組合せで成り立つ。検出は過電流継電器(OCR)、遮断は短絡電流を切れる高圧真空遮断器(VCB)が担うので、ニが適切。イとハの高圧柱上気中開閉器(PAS)は負荷開閉器であって短絡電流を遮断する能力がなく、短絡時は開閉器をロックして配電用変電所の遮断を待つ。ロとハの地絡継電器・地絡方向継電器は地絡(漏電)を検出するもので、短絡の検出には使えない。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問20
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 21
キュービクル式高圧受電設備の主遮断装置として、不適切なものは。
正解:ロ
高圧受電設備規程では、キュービクル式高圧受電設備の主遮断装置にPF·S形(限流ヒューズ付高圧交流負荷開閉器)を用いてよいのは受電設備容量300kV·A以下と定められている。400kV·AのロはこれをこえるためCB形(高圧交流遮断器)としなければならず、不適切である。CB形には容量の上限がないので、イの500kV·Aもハの300kV·Aも適切。ニは200kV·AでPF·S形の適用範囲内である。PF·S形が容量を制限されるのは、ヒューズによる短絡保護では大容量設備の保護協調がとりにくいためである。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問21
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 22
写真に示す機器の用途は。
正解:ロ
写真は高圧の直列リアクトル(SR)である。上面に3相の入口・出口用として計6個のブッシングが並び、側面に放熱板を持つ点が特徴で、高圧進相コンデンサと直列に接続して使う。役割は、コンデンサに流れ込む高調波電流を抑制して波形のひずみが拡大するのを防ぐことと、投入時の突入電流を抑えることである。容量性リアクタンスの6%程度の誘導性リアクタンスとするのが一般的。ハの力率改善はコンデンサ本体の役割、イは変流器、ニは計器用変圧器や変圧器の役割で、外観も端子数も異なる。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問22
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 23
写真に示す過電流蓄勢トリップ付地絡トリップ形(SOG)の地絡継電装置付高圧交流負荷開閉器(GR付PAS)を設置する場合の記述として、誤っているものは。
正解:ニ
GR付PASは負荷開閉器であり、短絡電流を遮断する能力を持たない。そのため短絡事故のときは過電流蓄勢トリップ(Sの機能)が働いて開閉器を一旦ロックし、配電用変電所の遮断器が動作して無電圧になってから自動的に開放する。つまり配電線は一時的に停止するので、「停止させることなく自動遮断する」とするニが誤り。同じ内容を正しく述べたのがハである。ロの地絡のときは自ら直ちに開放できるため配電線を止めずに切り離せる。イの波及事故防止はこの装置を設ける目的そのものである。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問23
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 24
低圧屋内配線の金属可とう電線管工事に使用する電線管に関する記述として、誤っているものは。
正解:イ
2種金属製可とう電線管(プリカチューブ)は、鋼帯の内側にファイバなどを挟んで二重巻きにした構造で、機械的強度も耐水性も1種より優れている。したがって「1種のほうが耐水性に優れている」とするイは逆で誤り。電技解釈160条でも、湿気の多い場所・水気のある場所や露出場所などでは原則として2種を使うこととされている。ロの電気用品安全法の適用、ハの1種の厚さ0.8mm以上、ニの手で自由に曲げられるという可とう性は、いずれも正しい。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問24
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 25
写真に示す材料のうち、電線の接続に使用しないものは。
正解:イ
イはコンクリートに打ち込んで機器や支持金具を固定するための打込み用アンカーで、電線どうしをつなぐ材料ではない。ロは電線を締め付けてつなぐボルト形コネクタ(分岐接続に使う)、ハは電線を差し込んで圧縮工具でかしめる裸圧着スリーブ、ニは電線を差し込むだけで接続できる差込形コネクタで、いずれも電線の接続に用いる材料である。電線接続用の材料はいずれも導体どうしを電気的・機械的に確実につなぐ構造を持つ点が共通している。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問25
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 26
写真に示す工具の名称は。
正解:ニ
写真はワイヤロープとラチェット機構、両端のつかみ金具からなる張線器(シメラー)である。架空線やちょう架用線を引き締めて、たるみを調整しながら支持点に固定するときに使う。イのトルクレンチはボルトを規定の締付けトルクで締める工具で目盛りとハンドルを持つ形状、ロの呼び線挿入器は電線管に通線するための細いスチール線をリールに巻いたもの、ハのケーブルジャッキはケーブルドラムを持ち上げて回転できるようにする台状の器具で、いずれも写真の形状と一致しない。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問26
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 27
バスダクト工事の記述として、誤っているものは。
正解:ロ
電技解釈163条により、バスダクトの支持点間の距離は3m以下としなければならない(取扱者以外の者が出入りできない場所において垂直に取り付ける場合に限り6m以下)。水平方向で5mとするロは規定を超えるため誤り。イのダクト相互・電線相互の確実な接続、ハの終端部の閉そく(換気型を除く。じんあいや小動物の侵入を防ぐ)、ニの300V以下でのD種接地工事(300Vを超える場合はC種)は、いずれも規定どおりの施工である。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問27
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 28
金属管工事の施工方法に関する記述として、適切なものは。
正解:ニ
電技解釈159条では、300Vを超える低圧の金属管にはC種接地工事を施すのが原則だが、接触防護措置を施す場合はD種接地工事に緩和してよいとされている。したがってニが適切。イの屋外用ビニル絶縁電線(OW)は屋内配線には使用できない。ロの高圧屋内配線は、がいし引き工事(乾燥した展開した場所に限る)かケーブル工事によるものとされており、金属管工事では施設できない。ハは、点検できない管内で接続すると断線や過熱の発見ができないため、管内に接続点を設けてはならないと定められている。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問28
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 29
地中電線路の施設に関する記述として、不適切なものは。
正解:ロ
電技解釈120条により、地中電線路に使用する電線はケーブルでなければならない。土中は水分や外傷の影響を受けるため、絶縁電線をそのまま埋設することは認められておらず、ロが不適切。イは同条の規定で、需要場所に施設する長さ15m以下の高圧地中電線路であれば表示を省略できるが、15mを超える場合は物件の名称・管理者名・電圧を表示する必要があり、正しい施工である。ハの金属製電線接続箱へのD種接地、ニの暗きょ式での難燃措置も規定どおりである。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問29
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 30
①に示す地絡継電装置付高圧交流負荷開閉器(UGS)に関する記述として、不適切なものは。
正解:ハ
UGS(地中線用の地絡継電装置付高圧交流負荷開閉器)は名称のとおり負荷開閉器であって、短絡電流を遮断する能力は持たない。短絡時は過電流蓄勢トリップ機能で開閉器をロックし、配電用変電所の遮断器が動作して無電圧になってから開放するという動作になるので、ハが不適切。そのかわり短絡電流が流れても機器が壊れないよう、ニのとおり定格短時間耐電流は受電点の短絡電流以上のものを選ぶ必要がある。イの一般送配電事業者側との動作協調と、ロの地絡遮断機能の内蔵は、いずれも正しい。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問30
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 31
②に示す構内の高圧地中引込線を施設する場合の施工方法として、不適切なものは。
正解:ロ
電技解釈120条により、需要場所に施設する高圧地中電線路で表示を省略できるのは、その長さが15m以下の場合に限られる。長さ20mであれば物件の名称・管理者名・電圧の表示が必要なので、省略したとするロが不適切。イの波付硬質合成樹脂管(FEP)は地中埋設の防護管として一般に使われる。ハは、管路式で金属製の管路を使う場合に管路の接地を省略できる規定にあたる。ニは車両その他の重量物の圧力を受けるおそれがある場所での埋設深さ1.2m以上という規定を満たしている。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問31
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 32
③に示す電路及び接地工事の施工として、不適切なものは。
正解:ロ
地中から建物内へケーブルを引き込む貫通部には防水鋳鉄管を用い、管とケーブルのすき間を確実に止水する防水装置(防水処理)を施さなければならない。水抜きを設けたからといって防水装置を省略してよいわけではなく、地下水が受電室へ浸入すると高圧設備の絶縁破壊や冠水事故につながるため、ロが不適切。イのJIS C 8380の合成樹脂被覆鋼管による防護、ハの接地線立上りへの硬質ポリ塩化ビニル電線管(金属管だと接地線を囲んで渦電流やインピーダンス増加の問題が生じうる)、ニの樹脂製クリートによる支持は、いずれも適切な施工である。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問32
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 33
④に示すケーブルラックの施工に関する記述として、不適切なものは。
正解:ニ
ケーブルラックは金属製の支持物なので、使用電圧300V以下の低圧配線を布設する場合はD種接地工事を施さなければならない。乾燥した場所であることや長さを理由に省略できる規定はなく(金属管工事で4m以下のとき省略できるといった規定とは別物)、ニが不適切。イの区画貫通部の防火措置は建築基準法・消防法上も必要。ロは、電灯幹線と動力幹線がいずれも低圧であればセパレータは必須ではない。ハの重量に耐える構造と堅固な吊り施工も適切である。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問33
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 34
⑤に示す高圧受電設備の絶縁耐力試験に関する記述として、不適切なものは。
正解:ハ
電技解釈15条により、ケーブルの絶縁耐力試験を直流で行う場合の試験電圧は、交流の場合の2倍と定められている。1.5倍とするハが不適切。ニのとおり交流での試験電圧は最大使用電圧の1.5倍を10分間連続印加する(6 600V回路では最大使用電圧6 900Vの1.5倍=10 350V)。ケーブルが長いと充電電流が大きくなり大容量の試験電源が必要になるため、イのように補償リアクトルを並列に入れて電流を打ち消す方法をとる。ロの試験前後の絶縁抵抗測定と安全確認(残留電荷の放電を含む)も必要な手順である。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問34
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問 35
自家用電気工作物として施設する電路又は機器について、D種接地工事を施さなければならない箇所は。
正解:ハ
電技解釈28条により、高圧計器用変成器(VT・CT)の二次側電路にはD種接地工事を施す。一次と二次が混触したときに二次側へ高電圧が現れるのを防ぐためである。イの高圧電路に施設する外箱のない変圧器の鉄心は高圧用の機器なのでA種、ロの400V電動機の鉄台は300Vを超える低圧なのでC種、ニの高圧と低圧を結合する変圧器の低圧側中性点はB種接地工事となる。A種=高圧・特別高圧、B種=高低圧混触防止、C種=300V超の低圧、D種=300V以下の低圧と計器用変成器二次側、と整理して覚えるとよい。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問35
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問 36
需要家の月間などの1期間における平均力率を求めるのに必要な計器の組合せは。
正解:ロ
1期間の平均力率は、その期間に積算された有効電力量Wと無効電力量Qから、cosθ=W/√(W²+Q²) として求める。したがって必要なのは電力量計(有効電力量)と無効電力量計の組合せで、ロが正しい。イ・ニの電力計やハ・ニの最大需要電力計は、ある瞬間や期間中の最大値を示す計器であって、期間全体にわたる積算値を与えないため平均力率の算出には使えない。電力会社の力率割引も、この2つの計器の指示値から算出される。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問36
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問 37
「電気設備の技術基準の解釈」において、停電が困難なため低圧屋内配線の絶縁性能を、使用電圧が加わった状態における漏えい電流を測定して判定する場合、使用電圧が100Vの電路の漏えい電流の上限値[mA]として、適切なものは。
正解:ハ
電技解釈14条により、絶縁抵抗測定が困難な場合は、使用電圧が加わった状態での漏えい電流が1mA以下であればよいとされている。使用電圧の区分(100Vでも200Vでも)に関係なく1mAである点が要点で、ハが正しい。ちなみに絶縁抵抗値で判定する場合は、対地電圧150V以下で0.1MΩ以上、150V超300V以下で0.2MΩ以上、300V超で0.4MΩ以上と定められており、イの0.1やロの0.2はこの絶縁抵抗値(MΩ)の数値と取り違えたときに選びやすい。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問37
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問 38
「電気工事士法」において、自家用電気工作物(最大電力500kW未満の需要設備)に係る電気工事のうち「ネオン工事」又は「非常用予備発電装置工事」に従事することのできる者は。
正解:イ
ネオン工事と非常用予備発電装置工事は「特殊電気工事」と位置づけられ、経済産業大臣が交付する特種電気工事資格者認定証を受けた者でなければ従事できない(電気工事士法3条3項)。第一種電気工事士の免状を持っていても、この2つの工事には別途認定証が必要である。ロの認定電気工事従事者が従事できるのは、自家用電気工作物のうち低圧部分の「簡易電気工事」に限られる。ニの電気主任技術者は電気工作物の保安監督を行う資格であって、工事の作業に従事するための資格ではない。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問38
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問 39
「電気用品安全法」において、交流の電路に使用する定格電圧100V以上300V以下の機械器具であって、特定電気用品は。
正解:イ
特定電気用品は、構造や使用方法から危険や障害の発生するおそれが特に多いものとして政令で定められたもので、配線用遮断器は定格電流100A以下のものが該当する。定格60Aのイが特定電気用品である。ロの単相電動機とハの進相コンデンサは電気用品ではあるが特定電気用品以外に区分される。ニについては、特定電気用品の表示は〈PS〉E(ひし形)であり、(PS)E(丸形)は特定電気用品以外の電気用品に付ける表示なので、丸形が付いている時点で特定電気用品ではない。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問39
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問 40
「電気設備に関する技術基準を定める省令」において、「高圧又は特別高圧の電路と低圧の電路とを結合する変圧器は、高圧又は特別高圧の電圧の侵入による低圧側の電気設備の損傷、感電又は火災のおそれがないよう、当該変圧器における適切な箇所に 」と規定されている。
上記の空欄にあてはまるものとして、正しいものは。
正解:イ
電気設備技術基準12条(混触による危険防止施設)の条文で、空欄には「接地を施さなければならない」が入る。高圧巻線と低圧巻線が絶縁破壊で混触すると低圧側に高電圧が侵入するため、低圧側の中性点(中性点がない場合は1端子)に接地を施し、電位の上昇を抑えるという趣旨である。これを具体化したのが電技解釈24条のB種接地工事で、接地抵抗値は変圧器の高圧側電路の1線地絡電流と、遮断時間に応じた150V/300V/600Vの値から算出する。ロ・ハ・ニの開閉装置は電路の開閉や遮断を行うもので、混触時の電位上昇そのものは抑えられない。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問40
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問 41
①で示す機器の動作特性試験に用いるものは。
正解:ロ
①は地絡方向継電器(DGR)で、零相電流の大きさだけでなく、零相電圧との位相関係から地絡が構内側か構外側かを判別する。したがって動作特性試験には、零相電圧と零相電流を加えたうえで両者の位相差φを任意に設定できる装置が必要になる。ロの装置はV(電圧)・A(電流)・φ(位相)の3つの計器と位相調整つまみを備えており、これに該当する。ハは電流と印加電圧をmA・kVで表示する高圧絶縁耐力試験装置、ニは11kV 5kVAと記された試験用変圧器と電圧調整器で、いずれも絶縁耐力試験に使うもの。イは電圧・電流と動作時間を測る継電器試験器だが位相を加えられない。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問41
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問 42
②で示す部分の施工で使用しないものは。
正解:ロ
②は屋外から屋内へ入る高圧引込ケーブルの終端接続部(ケーブルヘッド)で、高圧ケーブルを切断し、シースをむいて端末処理を行い、機器の端子にボルトで締め付ける作業を伴う。ニの電動ケーブルカッタでケーブルを切断し、ハのヒートガンで熱収縮チューブを収縮させ、イのラチェットレンチで端子ボルトを締め付ける。ロは柄が黄色い手動圧着工具で、これは低圧のリングスリーブ(JIS C 2806)を圧着する専用工具(JIS C 9711で黄色と規定)であり、高圧ケーブルの端末処理には使用しない。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問42
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問 43
③で示す(a),(b),(c)の機器において、この高圧受電設備を点検時に停電させるための開路手順として、最も不適切なものは。
正解:イ
(a)は引込口の高圧交流負荷開閉器、(b)は断路器(DS)、(c)は真空遮断器(VCB)である。断路器は消弧装置を持たず電流を遮断できないため、必ず遮断器や負荷開閉器を先に開いて無負荷・無電流にしてから操作しなければならない。イは負荷電流が流れている状態でいきなり断路器(b)を開く手順であり、アークが継続して短絡・地絡事故や作業者の火傷につながるため最も不適切。ロの(c)→(b)→(a)が正規の手順で、ニも遮断器を最初に開いているので断路器の操作時には無電流になっている。ハも(a)で先に電源を切り離してから(b)を開くので、断路器に電流は流れない。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問43
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問 44
④で示す装置を使用する主な目的は。
正解:ニ
④は計器用変圧器(VT)の一次側に直列に入れる限流ヒューズである。VTの内部で巻線の短絡(レアショート)が起きると、主回路から大きな短絡電流が流れ込んで受電全体を停電させる波及事故になりかねない。限流ヒューズはこの短絡電流を波高値に達する前に溶断・限流して、事故をVTの中だけに閉じ込める。ロの過負荷防止が目的ではなく(VTの二次側はほぼ無負荷で使う)、ハの雷サージ保護は避雷器の役割、イの欠相防止という機能はヒューズにはない。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問44
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問 45
⑤で示す図記号の器具の名称は。
正解:ニ
⑤は計器用変圧器(VT)の二次回路、すなわち電圧計へ向かう配線の途中に設けられており、電圧を扱う回路に入っている試験用端子(電圧端子)である。保護継電器や計器の試験のときに、この端子で外部の試験装置を接続したり回路を切り離したりする。同じ図記号でも変流器(CT)の二次側に入っていれば電流端子となるので、どの回路に置かれているかで判断する。イ・ロの切換スイッチは複数の相や計器を選択するための器具で、単線結線図では別の記号(VSやAS)で表され、この図でも電圧計・電流計の直前に「VS」「AS」として描かれている。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問45
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問 46
⑥に設置する機器として、一般的に使用されるものの図記号は。
正解:ニ
⑥は主遮断装置の電源側の母線から分岐した位置にあり、ここに設けるのは避雷器(LA)である。避雷器は点検や絶縁抵抗測定のときに電路から切り離せるよう、直列に断路器(DS)を組み合わせて設置するのが一般的で、断路器と避雷器を組み合わせたニが正しい。イは高圧交流負荷開閉器、ロは×印のある遮断器、ハは接地開閉器を伴う記号と、それぞれ上部の開閉装置が異なる。サージ電流が流れる避雷器の回路にヒューズや負荷開閉器を用いると不要動作のおそれがあるため、断路器を使う点が要点である。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問46
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問 47
⑦で示す機器の役割は。
正解:ハ
⑦は変流器(CT)である。図でも過電流継電器(I>)と電流計(A)へ配線されており、高圧電路に流れる大きな電流を計器や継電器が扱える小さな電流(一般に定格5A)に変成するのが役割である。イの地絡電流の検出は零相変流器(ZCT)、ロの高電圧を低電圧に変成するのは計器用変圧器(VT)、ニの過電圧の抑制は避雷器(LA)の役割で、いずれもこの位置の機器の機能ではない。なお変流器は二次側を開放すると高電圧が発生して危険なため、点検時は必ず二次側を短絡してから作業する。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問47
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問 48
⑧で示す機器の名称は。
正解:ニ
⑧の図記号は、負荷電流を開閉できる高圧交流負荷開閉器(LBS)に限流ヒューズを組み合わせたもので、図中にも「LBS」と記されている。変圧器やコンデンサの一次側に設け、通常は負荷電流の開閉を、短絡時は限流ヒューズによる遮断を担う。イの断路器は負荷電流を開閉できず記号も異なる。ロの高圧カットアウト(PC)は磁器製のふたを引き外して開閉する別の機器で、300kV·A以下の変圧器などに使う。ハの遮断器(CB)は自ら短絡電流を遮断できるためヒューズを組み合わせる必要がなく、記号にも×印が付く。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問48
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問 49
⑨で示す部分に使用するCVTケーブルとして、適切なものは。
正解:ロ
⑨は変圧器の二次側(低圧側)から動力制御盤へ至る部分なので、必要なのは低圧用のCVTケーブルである。低圧のCVTは、導体→架橋ポリエチレン絶縁体→ビニルシースという構成の単心ケーブル3本をより合わせたもので、ロがこれにあたる。ハは同じより合わせ形だが内部半導電層・外部半導電層・銅シールドを持つ高圧用のCVTで、低圧回路には過剰な仕様となる。イは高圧用の層構成を3心一括のシースに収めたもの、ニはビニル絶縁のVVRで、いずれもより合わせ形(トリプレックス)ではない。半導電層と銅シールドは高圧で生じる電界集中を緩和するためのもので、低圧では不要という点が判断の決め手になる。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問49
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問 50
⑩で示す動力制御盤内から電動機に至る配線で、必要とする電線本数(心線数)は。
正解:ニ
動力制御盤内に描かれているのはスターデルタ始動器の図記号である。スターデルタ始動では、始動時に電動機の3つの相巻線をY結線にして各巻線にかかる電圧を1/√3に下げ、加速後にΔ結線へ切り換える。この切換えを制御盤側で行うため、各相巻線の両端すべてを盤へ引き出す必要があり、3相×2=6本の電線が必要になる。イの3本は全電圧始動(直入れ)の場合の本数。なお電動機の接地線はこの心線数には含めない。
出典:令和7年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問50
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