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2024年度下期(令和6年度下期) 第一種電気工事士 学科試験

50問 ・ 目安 正答率60% ・ 2024年10月6日実施

第一種電気工事士の2024年度下期(令和6年度下期) 学科試験で実際に出題された全50問を、1問ずつその場で答え合わせしながら演習できます。2024年10月6日実施・合否の目安は正答率60%(演習の目安)。各問に正解と、なぜその選択肢になるのかの解説を付けています。

本試験の合格基準:学科試験の合格基準点は60点(第一種電気工事士試験委員会が決定。各回の結果公表は「60点以上」)。

この回:令和6年度下期:合格基準(60点以上)。

出典:令和6年度第一種電気工事士下期学科試験の結果について。このページの「目安 正答率60%」は演習の目安で、本試験の採点方法とは異なります。

この回は 一般財団法人 電気技術者試験センター が公開する本試験問題を、当サイトがその場で答え合わせできる一問一答形式に再編し、公式には付いていない「正解の根拠・各選択肢の解き方」の解説を追記したものです。原題の出典は各問に明記しています。

過去問の解答結果は学習記録・段位には反映されません。過去問は出題当時の法令・制度にもとづく問題を含むため、段位は継続して最新化している一問一答・模擬試験だけで判定しています。過去問を解かなくても段位で不利になることはありませんので、実力試しとして気軽にお使いください。

問 1
図のように、巻数nのコイルに周波数fの交流電圧Vを加え、電流Iを流す場合に、電流Iに関する説明として、誤っているものは。
問1の図
正解:ハ
コイルに流れる電流は I=V/X_L で、誘導性リアクタンス X_L=2πfL によって決まる。インダクタンスLは巻数nの2乗に比例し、鉄心を入れると透磁率が大きくなって増加するので、いずれもX_Lが増えて電流Iは減少する(イ・ロは正しい)。周波数fを高くするとX_L=2πfLも大きくなるため電流Iは減少するので、「増加する」とするハが誤り。ニは、電圧Vを上げれば I=V/X_L より電流は増加するので正しい。コイル(インダクタ)は周波数が高いほど電流を通しにくくなる、という性質が要点である。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問1
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 2
図のような直流回路において、電源から流れる電流は20Aである。図中の抵抗Rに流れる電流I_R[A]は。
問2の図
正解:イ
まず負荷にかかる端子電圧を求める。電源電流20Aが直列の2Ωを流れるので電圧降下は 20×2=40V。72Vの電源から40Vを引いて、並列部(2Ω・10Ω・R)の端子電圧は 72−40=32V。各抵抗に流れる電流は、2Ωに 32/2=16A、10Ωに 32/10=3.2A。残りがRに流れるので I_R=20−16−3.2=0.8A となる。ニの16Aは2Ωに流れる電流、ハの3.2Aは10Ωに流れる電流で、これらを取り違えないよう、並列部の合計が20Aになることを確認するとよい。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問2
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 3
図のような正弦波交流電圧がある。波形の周期が20ms(周波数50Hz)であるとき、角速度ω[rad/s]の値は。
問3の図
正解:ハ
角速度は1周期で2πrad進むことから ω=2π/T=2πf。T=20ms=0.02s、f=50Hzを代入すると ω=2π/0.02=2π×50≒314rad/s。イの50は周波数の値そのもの、ロの100は2fの値、ニの628は2周期分(4πf)に相当し、いずれも角速度ではない。角速度〔rad/s〕は瞬時値の式 v=V_m sin(ωt) の係数として現れ、正弦波の1周期=2πラジアンという関係から導かれる。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問3
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 4
図のような交流回路の力率[%]は。
問4の図
正解:ニ
RLC直列回路では誘導性と容量性のリアクタンスが打ち消し合うので、合成リアクタンスは X=X_L−X_C=6−3=3Ω。インピーダンスは Z=√(R²+X²)=√(4²+3²)=5Ω。力率は cosθ=R/Z=4/5=0.8=80% となる。X_LとX_Cを引かずに足して9Ωとすると Z=√(16+81)≒9.8Ω、力率41%となって選択肢に合わない。直列回路のリアクタンスは必ず差をとることに注意する。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問4
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 5
図のような三相交流回路において、電流Iの値[A]は。
問5の図
正解:ロ
負荷は、各相に直列の抵抗4Ωと、Δ結線された誘導性リアクタンス9Ωで構成されている。まずΔ結線のリアクタンス9ΩをY結線に変換すると、各相は 9/3=3Ω(リアクタンス)になる。すると1相分は抵抗4Ωとリアクタンス3Ωの直列となり、そのインピーダンスは Z=√(4²+3²)=5Ω。線間電圧200Vに対する相電圧は 200/√3 なので、線電流は I=(200/√3)/5=40/√3≒23.1A となる。抵抗とリアクタンスは大きさをそのまま足すのではなく、三平方の定理でインピーダンスを求める点が要点で、Δ→Y変換(1/3にする)と合わせて押さえておきたい。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問5
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 6
図は単相2線式の配電線路の単線結線図である。電線1線当たりの抵抗は、A-B間で0.1Ω、B-C間で0.2Ωである。A点の線間電圧が210Vで、B点、C点にそれぞれ負荷電流10Aの抵抗負荷があるとき、C点の線間電圧[V]は。 ただし、線路リアクタンスは無視する。
問6の図
正解:ロ
単相2線式なので、電圧降下は往復2線分で計算する。A-B間にはB・C両方の負荷電流20Aが流れるので、この区間の電圧降下は 20×0.1×2=4V。よってB点の線間電圧は 210−4=206V。B-C間にはC点の負荷電流10Aだけが流れるので、電圧降下は 10×0.2×2=4V。したがってC点の線間電圧は 206−4=202V となる。区間ごとに「その先にある負荷電流の合計」が流れることと、単相2線式では往復2本分の抵抗が効くことが要点である。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問6
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 7
ある変圧器の負荷は、有効電力90kW、無効電力120kvar、力率は60%(遅れ)である。いま、ここに有効電力70kW、力率100%の負荷を増設した場合、この変圧器にかかる負荷の容量[kV·A]は。
問7の図
正解:ハ
有効電力と無効電力はそれぞれ別々に合計してから、皮相電力(容量)を求める。増設する負荷は力率100%なので無効電力は0kvar。合計の有効電力は 90+70=160kW、合計の無効電力は 120+0=120kvar。皮相電力は S=√(有効²+無効²)=√(160²+120²)=√(25600+14400)=√40000=200kV·A となる。ニの280kV·Aは有効と無効を単純に足した値(160+120)で、ベクトル的に合成していない誤り。皮相電力は有効電力と無効電力を直角三角形の2辺として斜辺を求める、という関係が要点である。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問7
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 8
定格一次電圧がV_n[V]、定格容量がS[V·A]、一次側に換算した変圧器の内部インピーダンスがZ[Ω](1相分)の三相変圧器がある。この変圧器の百分率インピーダンス%Z[%](基準容量S[V·A])を示す式は。 ただし、図は1相分の等価回路を示す。
問8の図
正解:ハ
百分率インピーダンスは、定格電流を流したときに内部インピーダンスに生じる電圧降下が、相電圧に占める割合である。1相分で考えると、相電圧は V_n/√3、相当たりの容量は S/3 なので、定格相電流は I=(S/3)/(V_n/√3)=S/(√3·V_n)。内部インピーダンスの電圧降下は ZI=ZS/(√3·V_n)。これを相電圧 V_n/√3 で割って100倍すると、%Z={ZS/(√3·V_n)}/(V_n/√3)×100=ZS/V_n²×100 となる。√3どうしが約分され、分母がV_nの2乗になる点が要点である。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問8
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 9
図のような電路において、変圧器(6 600/210V)の二次側の1線がB種接地工事されている。このB種接地工事の接地抵抗値が10Ω、負荷の金属製外箱のD種接地工事の接地抵抗値が40Ωであった。金属製外箱のA点で完全地絡を生じたとき、A点の対地電圧[V]の値は。 ただし、金属製外箱、配線及び変圧器のインピーダンスは無視する。
問9の図
正解:ロ
地絡が生じると、地絡電流は「変圧器二次巻線→電路→金属製外箱→D種接地(40Ω)→大地→B種接地(10Ω)→変圧器」という経路を流れる。この回路は電源210Vに対しB種10ΩとD種40Ωが直列につながった形なので、地絡電流は I_g=210/(10+40)=4.2A。A点(金属製外箱)の対地電圧は、この電流がD種接地抵抗に生じさせる電圧降下に等しく、V=I_g×40=4.2×40=168V となる。ハの210Vは電源電圧そのもの、イの32VはB種側の電圧で、外箱の対地電圧はD種抵抗の分担分であることが要点である。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問9
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 10
かご形誘導電動機のY-Δ始動法に関する記述として、誤っているものは。
正解:ロ
Y-Δ始動では、始動時にY結線とすることで各相巻線にかかる電圧が定格の1/√3になる(ニは正しい)。トルクは電圧の2乗に比例するので、始動トルクはΔ直入れ(全電圧始動)の場合の(1/√3)²=1/3に低下する。したがって「Δ結線で全電圧始動した場合と同じ」とするロが誤り。ハの線電流が1/3になるのも正しく、始動電流もトルクもともに1/3になるのがこの方式の特徴である。イはY→Δへの切換えというこの方式の基本動作の説明で正しい。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問10
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 11
トップランナー方式で製造されていない三相誘導電動機について、ファン等の負荷機器はそのままで、電動機のみ同容量のトップランナー方式のものに更新する場合における留意点の記述として、誤っているものは。
正解:ハ
トップランナー方式の高効率電動機は、損失を減らすために鉄心や巻線の設計が変わり、始動電流はむしろ従来機より大きくなる傾向がある。したがって「始動電流が小さくなる」とするハが誤りで、実際には始動電流の増加を見込んで配線用遮断器や電磁開閉器の定格を見直す必要がある。イの外形寸法が大きくなる場合があること、ロの効率向上で滑りが減り回転速度がわずかに増すこと、ニの発生トルクの増加による機械強度の検討は、いずれも更新時の留意点として正しい。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問11
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 12
LEDランプの記述として、誤っているものは。
正解:ニ
LED(発光ダイオード)は、半導体のpn接合に順方向電圧を加えると電子と正孔が再結合して発光する現象を利用したもので、この電界による発光をエレクトロルミネセンス(電界発光)という。ホトルミネセンスは蛍光灯のように紫外線などの光で蛍光体を光らせる現象であって、LEDそのものの発光原理ではないので、ニが誤り。イのLEDを用いた光源であること、ロの青色LED+黄色蛍光体で白色を得る方式、ハの白熱灯より発光効率が高いことは、いずれも正しい。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問12
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 13
蓄電池に関する記述として、正しいものは。
正解:イ
鉛蓄電池は正極が二酸化鉛、負極が鉛、電解液が希硫酸で、放電すると硫酸が消費されて比重が下がるため、比重で充電状態を推定できる。したがってイが正しい。ロについて、アルカリ蓄電池は放電しても電解液(水酸化カリウム水溶液)の比重がほとんど変化しないため、比重測定では放電程度を判定できないので誤り。ハのアルカリ蓄電池は過放電に強く充電不能にはなりにくい。ニの1セルの起電力は鉛蓄電池が約2.0V、アルカリ蓄電池が約1.2Vで鉛蓄電池の方が高く、逆なので誤りである。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問13
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 14
写真に示すものの名称は。
問14の図
正解:ロ
写真は、金属製のケースの中に絶縁物で支持した帯状の導体(ブスバー)を収めたバスダクトで、吊りボルトで造営材から支持する構造になっている。大電流の幹線をコンパクトに配線できるのが特長。イの金属ダクトは絶縁電線を収める箱形のダクトで導体を内蔵しない。ハのトロリーバスダクトは移動する機器へ集電子を介して給電するもので、集電子が走る開口部を備える。ニの銅帯は導体そのもので、外箱や絶縁支持物を持たない。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問14
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 15
写真の三相誘導電動機の構造において矢印で示す部分の名称は。
問15の図
正解:ロ
矢印が指しているのは、中央で回転する円筒状の部分=回転子(ロータ)の鉄心である。かご形誘導電動機の回転子は、積層した鉄心の溝に導体(かご形の二次導体)を収めた構造になっている。イの固定子巻線は外側の枠(固定子)の内周に納められたコイル、ハの回転軸は回転子の中心を貫く軸、ニのブラケットは軸受を保持して両端をふさぐ蓋状の部品で、いずれも矢印の位置とは異なる。固定子(外側・静止)と回転子(内側・回転)の区別が判別の要点である。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問15
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 16
図は汽力発電所の再熱サイクルを表したものである。図中の(A)、(B)、(C)、(D)の組合せとして、正しいものは。
問16の図
正解:ハ
再熱サイクルの流れは、(A)ボイラで水を蒸気にし、(B)過熱器で高温の蒸気にして高圧タービンへ送る。高圧タービンで仕事をした蒸気を(C)再熱器へ戻して再び加熱し、低圧タービンへ送る。低圧タービンを出た蒸気は(D)復水器で冷却されて水に戻り、給水ポンプでボイラへ戻る。したがってハの組合せが正しい。再熱サイクルは、高圧タービンの排気を再熱器で加熱し直すことで熱効率を高め、低圧タービン最終段の蒸気の湿り(水滴)を減らして翼の腐食を防ぐのが目的である。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問16
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 17
高圧電力系統に連系する太陽電池発電設備の太陽電池モジュールから電力系統へ至る機器の接続順序として、正しいものは。 ただし、当設備にはマイクロインバータを使用していないものとする。
正解:ロ
太陽電池モジュールが発電した直流は、まず接続箱で複数の回路をまとめ、パワーコンディショナ(パワコン)で直流から交流に変換する。その交流を高圧の系統に合わせて変圧器で昇圧し、電力系統へ連系する。したがって「モジュール→接続箱→パワーコンディショナ→変圧器→電力系統」の順となるロが正しい。パワコンは直流を交流に変える装置なので変圧器(交流を扱う)より前に置かれ、接続箱はモジュール直後で直流をまとめる位置に入る、という順序関係が要点である。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問17
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 18
長距離送電線路のフェランチ効果とは。
正解:イ
フェランチ効果は、受電端電圧が送電端電圧より高くなる現象である。長距離送電線や地中ケーブルでは線路の対地静電容量が大きく、軽負荷や無負荷のときにこの静電容量に進み電流(充電電流)が流れる。進み電流は線路のリアクタンスによって受電端の電圧を押し上げるため、受電端の方が電圧が高くなる。したがってイが正しい。重負荷時は遅れ電流による電圧降下で受電端の方が低くなるのが普通で、フェランチ効果は軽負荷・無負荷時に問題となる。対策として分路リアクトルを設けて進み電流を打ち消す。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問18
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 19
送電用変圧器の中性点接地方式に関する記述として、誤っているものは。
正解:ハ
電磁誘導障害の大きさは地絡電流の大きさに比例する。抵抗接地方式は中性点と大地の間に抵抗を入れて地絡電流を抑える方式なので、地絡電流が大きい直接接地方式に比べて誘導障害は小さい。したがって「大きい」とするハが誤り。イの非接地方式は地絡電流が小さい反面、間欠アーク地絡などで異常電圧を生じやすい。ロの直接接地方式は電位上昇を抑えられる代わりに地絡電流が大きい。ニの消弧リアクトル接地は対地静電容量と並列共振させて地絡電流を打ち消す方式で、いずれも正しい。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問19
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 20
次の機器のうち、高頻度開閉を目的に使用されるものは。
正解:ハ
高圧交流真空電磁接触器(VMC)は、真空バルブ内で電流を開閉し、電磁石で高速に投入・開放できるため、電動機やコンデンサの頻繁な入り切りに用いられる。開閉寿命が長く高頻度開閉に適しているので、ハが正しい。イの断路器は無負荷でしか開閉できず、ロの負荷開閉器は日常の開閉には使うが高頻度用ではない。ニの遮断器は短絡電流の遮断を主目的とし、機構が大形で頻繁な開閉には向かない。用途に応じて「区分・切離しは断路器、短絡遮断は遮断器、頻繁な負荷開閉は電磁接触器」と役割を分けて覚えるとよい。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問20
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 21
高調波の発生源とならない機器は。
正解:ハ
高調波は、電流波形を正弦波からゆがませる機器から発生する。イの交流アーク炉はアークの不規則な変動で、ロの半波整流器は片側の半周期しか通さないことで、ニのインバータは半導体スイッチングで、いずれも波形をひずませて高調波を発生させる。進相コンデンサ自身は高調波の発生源ではないので、ハが正解。ただしコンデンサは高調波電流が流れ込むと共振して過熱するおそれがあるため、直列リアクトルを設けて高調波の拡大を防ぐ。「発生源」と「拡大させる要素」を区別する点が要点である。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問21
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 22
写真に示す機器の用途は。
問22の図
正解:イ
写真はモールド型の計器用変圧器(VT)を2台組み合わせたもので、高圧の電圧を計器や継電器が扱える低電圧(通常110V)に変成するのが用途である。したがってイが正しい。ロの大電流を小電流に変成するのは変流器(CT)の役割、ハの零相電圧の検出は零相電圧検出装置(ZPD)や接地形計器用変圧器(EVT)、ニの突入電流の抑制は直列リアクトルの役割で、いずれも別の機器が担う。VTは一次側の巻数が多く、電圧の変成に用いる点が判別のポイントである。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問22
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 23
写真に示す過電流蓄勢トリップ付地絡トリップ形(SOG)の地絡継電装置付高圧交流負荷開閉器(GR付PAS)を設置する場合の記述として、誤っているものは。
問23の図
正解:ニ
GR付PASは負荷開閉器であり、短絡電流を遮断する能力を持たない。そのため短絡事故のときは過電流蓄勢トリップ(Sの機能)で開閉器を一旦ロックし、配電用変電所の遮断器が動作して無電圧になってから自動的に開放する。つまり配電線は一時的に停止するので、「停止させることなく自動遮断する」とするニが誤り。同じ短絡時の動作を正しく述べたのがハである。ロの地絡のときは自ら直ちに開放できるため配電線を止めずに切り離せる。イの波及事故防止はこの装置を設ける目的そのものである。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問23
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 24
600V以下で使用される電線又はケーブルの記号に関する記述として、誤っているものは。
正解:ハ
VVFは平形(Flat)のビニル絶縁ビニルシースケーブルで、屋内の固定配線に広く使われるもので、移動用機器の電源回路には用いない。移動用機器に使うのはビニルキャブタイヤケーブル(VCTなど)なので、VVFの説明としてハは誤り。イのIV(600Vビニル絶縁電線)、ロのDV(引込用ビニル絶縁電線)、ニのCV(架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル)の説明はいずれも正しい。VVFの「F」は平形(フラット)、VVRの「R」は丸形(ラウンド)を表し、キャブタイヤケーブルとは別物である点が要点である。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問24
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 25
爆燃性粉じんのある危険場所での金属管工事において、施工する場合に使用できない材料は。
正解:ロ
爆燃性粉じんのある危険場所では、電技解釈176条により、金属管とボックスその他の附属品は粉じんが内部に侵入しない耐圧防爆構造・粉じん防爆構造のものを用い、管相互・管とボックスは5山以上ねじ込んで接続しなければならない。イの防爆型エルボ、ハの防爆型ユニオンカップリング、ニの脚付きの防爆型ボックスは、いずれもパッキンやねじ込み構造で防爆に対応している。ロは一般用のアウトレットボディ(コンジットレット)で、点検フタから粉じんが侵入するおそれがあり防爆構造ではないため、この場所には使用できない。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問25
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 26
写真に示す工具の名称は。
問26の図
正解:ロ
写真は、柄の先に管を通す湾曲した溝を持つヘッドを備えた手動のパイプベンダ(ヒッキー)で、金属管を規定の角度に曲げるのに使う。したがってロが正しい。イのケーブルジャッキはケーブルドラムを持ち上げて回転させる台状の器具、ハの延線ローラはケーブルを引き込む際に通路に並べて摩擦を減らすローラ、ニのワイヤストリッパは電線の絶縁被覆をはぎ取る工具で、いずれも形状が異なる。金属管を曲げるときは、管をつぶさないよう少しずつ角度を分けて曲げるのがこつである。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問26
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 27
使用電圧300V以下のケーブル工事による低圧屋内配線において、不適切なものは。
正解:ロ
電技解釈164条により、ケーブルを造営材の下面または側面に沿って取り付ける場合、支持点間の距離は2m以下(接触防護措置を施した場所で垂直に取り付ける場合は6m以下)としなければならない。造営材の側面に沿って3mとするロは規定を超えるため不適切。イのケーブルとガス管の離隔、ハの乾燥した場所で長さ4m以下の金属製防護管のD種接地省略、ニの点検できる隠ぺい場所でのビニルキャブタイヤケーブルの使用は、いずれも規定に適合する。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問27
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 28
小規模発電設備である太陽電池発電設備の記述として、誤っているものは。
正解:ハ
C種接地工事の接地抵抗値は10Ω以下(低圧電路に地絡が生じたとき0.5秒以内に自動的に電路を遮断する装置を設ける場合は500Ω以下)と定められている。使用電圧450Vの直流電路の機械器具(300Vを超える低圧なのでC種)の接地を「C種接地工事とし120Ω」とするハは、C種の10Ωを大きく超えているため誤り。イのケーブル工事、ロの逆接続可能型漏電遮断器(太陽電池側からも電圧がかかるため)、ニの負荷側の接続点近くへの開閉器の設置は、いずれも適切である。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問28
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 29
地中電線路の施設に関する記述として、不適切なものは。
正解:ロ
電技解釈120条により、地中電線路に使用する電線はケーブルでなければならない。土中は水分や外傷の影響を受けるため、絶縁電線をそのまま埋設することは認められておらず、ロが不適切。イは、需要場所に施設する長さ15m以下の高圧地中電線路であれば表示を省略できるが、15mを超える場合は物件の名称・管理者名・電圧を表示する必要があり正しい。ハの金属製電線接続箱へのD種接地、ニの暗きょ式での難燃性の管への収納も、いずれも規定どおりである。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問29
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 30
①に示す地絡継電装置付高圧交流負荷開閉器(GR付PAS)に関する記述として、不適切なものは。
問30の図
正解:ニ
需要家内のケーブルが長く対地静電容量が大きい場合、他の需要家の地絡事故で自分側の地絡継電器が誤って動作(もらい事故)することがある。これを防ぐには、地絡電流の向き(構内側か構外側か)を判別できる地絡方向継電器(DGR)を用いるのが適切で、地絡過電圧継電器ではないため、ニが不適切。イの責任分界点の区分開閉器という用途、ロの一般送配電事業者との保護協調、ハの短絡遮断能力がないため過電流ロック機能が必要であることは、いずれも正しい。DGR(方向判別できる)とGR(大きさだけ)の違いが要点である。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問30
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 31
②に示す引込柱及び高圧引込ケーブルの施工に関する記述として、不適切なものは。
問31の図
正解:ロ
高圧の配線と低圧の配線(外灯の配線)を接近して施設する場合、電技解釈168条・111条により両者の離隔距離は0.15m以上(低圧をケーブルとするなど条件により緩和)必要である。0.1mとするロは規定に足りないため不適切。イの接地線を保護する合成樹脂管の範囲(地表上2m・地表下0.75m)、ハの高圧ケーブルを垂直に取り付ける場合の支持点間6m以下、ニの屋上ケーブルをトラフに収めて施錠構造の鉄製ふたを設けることは、いずれも規定に適合する施工である。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問31
報告ありがとうございました。内容を確認します。
問 32
③に示す地中にケーブルを施設する場合、使用する材料と埋設深さの組合せとして、不適切なものは。 ただし、材料はJIS規格に適合するものとする。
問32の図
正解:イ
この③は車道(舗装)を横断する箇所で、車両その他の重量物の圧力を受けるおそれがある場所にあたる。電技解釈120条により、そのような場所の地中電線路(管路式・直接埋設式)の埋設深さは1.2m以上、その他の場所でも0.6m以上必要である。舗装下面から0.2mとするイは浅すぎて不適切。ロの0.3mも一見浅いが、硬質ポリ塩化ビニル電線管などの堅ろうな管に収める管路式では所定の防護があるものとして扱われ、ハ・ニと合わせて車道下の防護・深さの条件を満たす想定になっている。重量物の圧力を受ける場所では十分な深さと堅ろうな防護が要点である。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問32
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問 33
④に示すPF・S形の主遮断装置として、必要でないものは。
問33の図
正解:イ
PF・S形の主遮断装置は、限流ヒューズ(PF)と高圧交流負荷開閉器(S=LBS)を組み合わせたもので、短絡電流はヒューズが溶断して遮断する。ヒューズが電流を検出して溶断する方式のため、過電流継電器(OCR)は必要ない。したがってイが「必要でないもの」。過電流継電器はCB形(遮断器)の主遮断装置で用いる。ロのストライカ引外し装置(ヒューズ溶断時に開閉器を三相一括開放する)、ハの相間・側面の絶縁バリヤ、ニの高圧限流ヒューズは、いずれもPF・S形に必要な構成部品である。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問33
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問 34
⑤に示す高圧キュービクル内に設置した機器の接地工事に使用する軟銅線の太さに関する記述として、適切なものは。
問34の図
正解:ニ
高圧計器用変成器(VT・CT)の二次側電路に施すのはD種接地工事で、接地線は直径1.6mm(断面積2mm²相当)以上の軟銅線でよいので、3.5mm²を使ったニは適切。イ・ロ・ハは、高圧機器の金属製外箱・金属製部分に施すA種接地工事にあたる。A種接地工事の接地線は引張りに耐えるよう直径2.6mm(断面積5.5mm²)以上の軟銅線が必要なので、直径2.0mmや3.5mm²では細く不適切である。高圧機器の外箱はA種で太い接地線、計器用変成器の二次側はD種で細い接地線、という区分が要点である。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問34
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問 35
人が触れるおそれがある場所に施設する機械器具の金属製外箱等の接地工事について、「電気設備の技術基準の解釈」に適合するものは。 ただし、絶縁台は設けないものとする。
正解:ニ
電技解釈29条は、機械器具の区分に応じて300V以下の低圧用はD種、300Vを超える低圧用はC種、高圧用・特別高圧用はA種接地工事と定めている。ニは高圧(6kV)の機器なのでA種で適合する。イの200V電動機は300V以下なのでD種であり、B種は高圧と低圧を結合する変圧器の低圧側に施すもので誤り。ロの6kV変圧器はA種であるべきでC種は誤り。ハの400V電動機は300Vを超える低圧なのでC種であるべきで、D種は誤りである。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問35
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問 36
高圧受電設備に使用されている地絡方向継電器(DGR)の保護装置試験として、行わないものは。
正解:ハ
地絡方向継電器(DGR)は、零相電流の大きさと、零相電圧との位相関係から地絡の方向を判別して動作する。そのため試験では、イの動作電流値(零相電流をどの値で動作するか)、ロの動作電圧値(零相電圧の整定値)、ニの位相特性(電流と電圧の位相差に対する動作範囲)を確認する。周波数は系統で一定に保たれており動作判定の要素ではないので、ハの動作周波数試験は行わない。DGRが「大きさ+方向(位相)」で判定する継電器であることが、位相特性試験を行い周波数試験を行わない理由である。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問36
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問 37
受電電圧6 600Vの受電設備が完成した時の自主検査で、一般に行わないものは。
正解:ハ
変圧器の温度上昇試験は、定格負荷を長時間かけて巻線や油の温度上昇が規定内かを確認する試験で、製造工場で行う形式試験・受入試験にあたる。現地で受電設備が完成したときの自主検査では一般に行わないため、ハが正解。イの高圧電路の絶縁耐力試験(規定電圧を10分間印加)、ロの高圧機器の接地抵抗測定、ニの地絡継電器の動作試験は、いずれも受電前の完成時自主検査として実施する項目である。完成検査では「設備が規定どおり施工され、保護装置が正しく働くか」を確認するのが目的である。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問37
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問 38
「電気工事士法」において、第一種電気工事士免状の交付を受けている者でなければ従事できない作業は。
正解:ハ
第一種電気工事士でなければできないのは、自家用電気工作物(最大電力500kW未満の需要設備)の電気工事の作業である。ハは最大電力400kW(500kW未満)の自家用電気工作物なので、第一種電気工事士が必要でこれが正解。イの最大電力800kWは500kW以上の需要設備で、電気工事士法の対象外(電気主任技術者の保安監督下で行う)。ロの発電所やニの配電用変電所は電気事業用の電気工作物で、いずれも電気工事士法の適用を受けない。500kWという境目と、発電所・変電所は対象外という点が判別の要点である。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問38
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問 39
小規模発電設備のうち、一般用電気工作物に含まれないものは。
正解:ロ
2023年(令和5年)3月の法改正で、風力発電設備は出力にかかわらず「小規模事業用電気工作物」に区分され、一般用電気工作物からは外れた。したがって「風力発電設備であって出力10kW未満のもの」を一般用電気工作物とするロが誤り(含まれない)。イの太陽電池発電設備10kW未満、ハの内燃力火力発電設備10kW未満、ニの水力発電設備(最大使用水量毎秒1m³未満・ダムを伴わない・出力20kW未満)は、いずれも小出力発電設備として一般用電気工作物に含まれる。太陽光は10kW以上50kW未満、風力は全出力が小規模事業用電気工作物となった改正点に注意する。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問39
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問 40
「電気工事業の業務の適正化に関する法律」において、主任電気工事士に関する記述として、誤っているものは。
正解:ロ
電気工事業法により、主任電気工事士になれるのは、第一種電気工事士、または第二種電気工事士免状の取得後3年以上の実務経験を有する者である。したがって「2年の実務経験があれば」とするロが誤り(正しくは3年)。イの第一種電気工事士は実務経験を要さず主任電気工事士になれること、ハの作業者は主任電気工事士の指示に従う義務、ニの主任電気工事士の作業管理の職務は、いずれも正しい。主任電気工事士は、一般用電気工作物の工事を行う登録電気工事業者が営業所ごとに置く技術管理者である。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問40
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問 41
①で示す図記号の機器に関する記述として、正しいものは。
問41の図
正解:ロ
①は接地形計器用変圧器(EVT/ZPD)で、三相の各相電圧を合成して零相電圧を取り出す機器である。地絡が生じると三相電圧のバランスが崩れて零相電圧が現れるので、これを検出して地絡方向継電器(DGR)の電圧入力とし、地絡の方向判別に用いる。図でも一次側が接地され、地絡方向継電器(I⊥>の記号)へ配線されている。イの零相電流の検出は零相変流器(ZCT)、ニの短絡電流の検出は変流器(CT)と過電流継電器(OCR)の役割で、いずれも①の機能ではない。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問41
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問 42
②で示す部分に使用するCVTケーブルとして、適切なものは。
問42の図
正解:イ
②は屋外から引き込む高圧引込ケーブルの部分で、高圧用のCVTケーブルを用いる。高圧CVTは、単心のCVケーブル3本をより合わせたトリプレックス形で、1心ごとに導体→内部半導電層→架橋ポリエチレン絶縁体→外部半導電層→銅シールド→ビニルシースという構成をとる。半導電層は導体と絶縁体の境界の電界集中を緩和し、銅シールドは遮へいと地絡電流の帰路の役割を果たす。イがこの構成を満たす。ロは銅シールドの位置が正しくなく、ハは半導電層・銅シールドのない低圧のCVケーブル、ニはビニル絶縁で、いずれも高圧引込には使用できない。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問42
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問 43
③で示す機器の名称と文字記号(略号)の組合せとして、正しいものは。
問43の図
正解:ロ
③は計器用変圧器(VT)と変流器(CT)を1つの箱に収めた電力需給用計器用変成器で、文字記号はVCT(Voltage and Current Transformer)である。図でも電力量計(Wh)へ配線されており、取引用の電力量計量に用いる位置にあることから判断できる。したがってロが正しい。イのEVTは接地形計器用変圧器の記号で名称と一致しない。ハ・ニの零相計器用変圧器という名称は一般に用いられず、ZCTは零相変流器の記号である。VCTは需要家の電力量を計るための機器という点が要点である。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問43
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問 44
④に設置する機器は。
問44の図
正解:ロ
④は図記号がブレード(断路刃)と刃受で表される断路器(DS)である。断路器は、機器や母線を点検するときに電源から確実に切り離すための機器で、写真では磁器がいしにブレードを取り付けた形状のロがこれにあたる。イは高圧カットアウト(PC)、ハは箱形の継電器・試験装置、ニは避雷器(LA)で、いずれも断路器とは外観が異なる。断路器は消弧装置を持たないため、必ず遮断器を開いて無負荷・無電流にしてから操作する点も併せて押さえておきたい。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問44
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問 45
⑤の部分に施設する機器と使用する本数として、適切なものは。
問45の図
正解:ロ
⑤は計器用変圧器(VT)の一次側で、図の「V2V」の表示のとおりVTはV結線で2台使われている。各VTの一次側の2線それぞれに高圧限流ヒューズを入れて内部短絡から保護するため、2台×2本=4本が必要になる。形状は、VTの小容量の回路に用いる円筒形の高圧限流ヒューズなので、円筒形ヒューズを4本としたロが適切。イは同じ円筒形だが2本で足りず、ハ・ニの端子が板状のヒューズは変圧器やコンデンサの回路に用いる大電流用で、VTの一次側には使わない。V結線で4本という本数が要点である。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問45
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問 46
⑥に設置する機器として、正しいものは。
問46の図
正解:ニ
⑥は電圧計(V)や電圧計切換スイッチ(VS)へ向かう電圧回路の途中に設けられており、電圧回路の試験用端子(VTT)である。保護継電器や計器の試験のときに、この端子で外部の試験装置を接続したり回路を切り離したりする。写真のうち銘板に「VTT」と表示されたニが電圧試験用端子である。イは零相変流器(ZCT)、ロは避雷器や変流器などの別機器、ハは「CTT」と表示された電流試験用端子で、⑥が電圧回路にあることから電圧用のVTTを選ぶのが要点である。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問46
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問 47
⑦で示す部分に設置する機器の図記号と制御器具番号の組合せとして、正しいものは。
問47の図
正解:ハ
⑦は非常用予備発電装置と常用電源の切換え部(MC-DT)の手前にあり、停電を検出して非常用電源へ切り換える引金となる不足電圧継電器(UVR)である。図記号は電圧が整定値より下がったことを示す「U<」で、制御器具番号は27(不足電圧継電器)なので、この組合せのハが正しい。イの「U⊥>」(64・地絡過電圧)は地絡検出、ロの「U⊥<」も接地系の記号、ニの「U>」(59・過電圧継電器)は電圧が上がりすぎたときに動作するもので、停電(電圧低下)の検出には不足電圧継電器27を用いる点が要点である。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問47
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問 48
⑧で示す部分に設置する機器の図記号として、適切なものは。
問48の図
正解:ハ
⑧は500kV·Aの変圧器の一次側に設ける開閉装置である。高圧カットアウト(PC)が使えるのは300kV·A以下の変圧器(コンデンサは50kvar以下)に限られるため、500kV·Aでは限流ヒューズ付高圧交流負荷開閉器(LBS)を用いる。負荷開閉器の記号にヒューズを組み合わせたハが適切。イは断路器で負荷電流を開閉できず、ロはヒューズのない高圧交流負荷開閉器で短絡保護ができない。ニは高圧カットアウトの記号で、容量の制限から500kV·Aの変圧器には使用できない。変圧器容量300kV·Aの境目が判断の決め手である。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問48
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問 49
⑨で示す機器の役割として、誤っているものは。
問49の図
正解:ニ
⑨は高圧進相コンデンサ(SC)と直列に接続する直列リアクトル(SR)である。直列リアクトルは、イの投入時の突入電流の抑制、ロの高調波電流を抑えて電圧波形のひずみを改善すること、ハの第5調波などに対して回路を誘導性に保ち高調波障害の拡大を防止することが役割である。一方、ニのコンデンサの残留電荷を放電するのは放電コイル(または放電抵抗)の役割であって、直列リアクトルの機能ではないため、ニが誤り。直列リアクトルはコンデンサリアクタンスの6%を標準とし、高調波対策と突入電流抑制を担う点が要点である。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問49
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問 50
⑩で示す部分の図記号で、正しいものは。
問50の図
正解:イ
⑩は500kV·A変圧器の高圧側(一次側)に施す接地である。電技解釈29条により、高圧用の機械器具および高圧の電路に施す接地はA種接地工事となるので、図記号はE_A(イ)が正しい。ロのB種接地工事は高圧と低圧を結合する変圧器の低圧側に施し、混触時に低圧側の電位上昇を抑えるためのもの。ハのC種は300Vを超える低圧用、ニのD種は300V以下の低圧用の機器に施す接地で、いずれも高圧側には用いない。接地記号の添字(A・B・C・D)が接地工事の種別を表す点を押さえておく。
出典:令和6年度下期 第一種電気工事士 学科試験 問50
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