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令和4年 二酸化炭素消火設備の保安強化(閉止弁義務化)を解説【甲種3類の頻出】

令和4年に行われた二酸化炭素消火設備の保安強化は、消防設備士甲種3類で最も注目される時事論点です。相次いだ二酸化炭素の誤放出による死亡事故を背景に、閉止弁の義務化・標識・表示灯といった人命保護のための対策が消防法施行規則19条で強化されました。本記事では改正の背景から、閉止弁・表示灯・標識の具体的な要件、二酸化炭素の充てん比まで、確定した条番号と数値を添えて甲種3類の試験対策として整理します。

※受験料・試験日程・合格基準・法令の数値は改定される場合があります。最新情報は必ず一般財団法人 消防試験研究センターの公式サイトでご確認ください。

なぜ改正されたのか(背景)

二酸化炭素消火設備は、水を使わず酸素濃度を下げて消火する窒息作用を利用した設備で、電気室・通信機器室・ボイラー室・駐車場など水損を嫌う場所に広く設置されてきました。しかしその消火原理は、裏を返せば放出された空間の人が酸欠に陥る危険性を意味します。二酸化炭素は無色無臭で、高濃度になると短時間で人体に重篤な影響を及ぼします。

実際に、工事中や点検中の作業員が意図しない放出(誤放出)に巻き込まれる死亡事故が相次いだことを受け、令和4年に安全対策が強化されました。単なる技術的な数値変更ではなく、人命を守るための保安強化である点が、この改正が試験で重視される理由です。誰が・どの作業で危険にさらされたのかという背景まで押さえると、各要件の意味が理解しやすくなります。

改正の3本柱

強化された内容は、大きく分けて「閉止弁」「表示灯」「標識」の3つに整理できます。いずれも消防法施行規則19条で定められています。

対策目的要点
閉止弁の義務化工事・点検時の誤放出防止貯蔵容器と選択弁の間、又は操作管に設置
表示灯放出をその場で知らせる防護区画の出入口等に設置
標識危険の事前警告一辺0.3m以上で危害・立入禁止を表示

1. 閉止弁の義務化

今回の改正の核心が閉止弁です。閉止弁とは、配管の流路を人為的に閉じておくことで、工事・整備・点検の作業中に消火剤が不意に流れ出さないようにする弁です。作業に入る前に閉止弁を「閉」にしておけば、万一起動信号が誤って発せられても二酸化炭素が放出区画へ流れ込まず、作業員の安全が確保されます。

消防法施行規則19条により、閉止弁は次のいずれかの位置に設けることとされています。

さらに、この閉止弁は消防庁長官が定める基準に適合するものでなければなりません。試験では「どの区間に設けるのか」「どんな基準に適合させるのか」が問われやすいため、上記2つの位置と『貯蔵容器と選択弁の間/操作管』というキーワードをセットで覚えます。閉止弁は鑑別(実技)でも器具として問われる可能性があるため、名称・用途を写真で識別できるようにしておくと安心です。

2. 表示灯

誤放出が起きた際に周囲へ即座に知らせるため、防護区画の出入口等の見やすい箇所に、消火剤が放出された旨を表示する表示灯を設けることとされました(消防法施行規則19条)。放出が起きた区画にこれから人が入ろうとするのを防ぎ、二次被害を避けるための対策です。「どこに設けるのか=防護区画の出入口等」「何を表示するのか=消火剤が放出された旨」を押さえます。

3. 標識

危険をあらかじめ知らせる標識の要件も強化されました。二酸化炭素の貯蔵容器を設ける場所、及び防護区画の出入口等の見やすい箇所に、一辺0.3m以上の大きさで次の内容を表示した標識を設けます(消防法施行規則19条)。

試験では標識の大きさ「一辺0.3m以上」という数値と、表示すべき2つの内容がよく問われます。数値は正確に、内容は「危害のおそれ」「放射時は立入禁止」という2点を押さえましょう。

あわせて押さえたい:二酸化炭素の充てん比

二酸化炭素消火設備の貯蔵方式には高圧式と低圧式があり、消防法施行規則19条で次のように定められています。改正論点と一緒に問われやすいため、数値を確実に覚えます。

方式貯蔵の要点
高圧式充てん比 1.5以上1.9以下(常温で貯蔵)
低圧式二酸化炭素を零下18度以下の温度で容器に貯蔵

「高圧式=充てん比1.5〜1.9」「低圧式=-18℃以下」は数値そのものが出題されるため、桁や範囲を取り違えないように注意します。

試験対策のポイント

これらは筆記(構造・機能・整備、法令)だけでなく、鑑別・製図でも関連づけて問われることがあります。閉止弁・選択弁・起動用ガス容器といった器具の位置関係を系統図で整理しておくと、改正論点と実技対策を同時に固められます。

まとめ

関連情報

出題傾向の全体像は過去問対策を、学習計画は勉強法ガイドを、合格率・難易度は難易度ページをご覧ください。

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