応用情報技術者「ストラテジ系・法務」の一問一答
📖 応用情報技術者「ストラテジ系・法務」の全181問と解説(一覧)
応用情報技術者のストラテジ系・法務に関する一問一答(全181問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。
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問1.SWOT分析では、内部環境を機会・脅威、外部環境を強み・弱みとして整理する。
正解:×(誤り)
解説:誤り。内部「強み・弱み」、外部「機会・脅威」(記述が逆)。
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問2.クロスSWOT(TOWS)分析は、SWOT分析の4要素を掛け合わせ、SO戦略・ST戦略・WO戦略・WT戦略を導出する手法である。
正解:○(正しい)
解説:強みで機会を活かすSO、脅威を回避するST、弱みを機会で補うWO、最悪ケースのWT戦略があります。
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問3.PPMで市場成長率高・市場占有率高の事業は「金のなる木」と分類される。
正解:×(誤り)
解説:誤り。市場成長高・占有率高は「花形」、市場成長低・占有率高が「金のなる木」。
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問4.5フォース分析の5要因は、Political・Economic・Social・Technological・Environmentalである。
正解:×(誤り)
解説:誤り。5フォースは「業界内競合・新規参入・代替品・買い手・売り手」(PESTと混同)。
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問5.ポーターの3つの基本戦略は、リーダー・チャレンジャー・ニッチャーである。
正解:×(誤り)
解説:誤り。3基本戦略は「コストリーダーシップ・差別化・集中」(リーダー等はコトラーの競争地位戦略)。
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問6.バリューチェーンの主活動は、人事・財務・調達・技術開発・全般管理の5つである。
正解:×(誤り)
解説:誤り。主活動は「購買物流・製造・出荷物流・マーケと販売・サービス」(人事等は支援活動)。
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問7.ブルーオーシャン戦略は、既存市場でシェア争いをする戦略である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。ブルーオーシャンは「新しい市場空間を創造」(既存市場シェア争いはレッドオーシャン)。
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問8.アンゾフの成長マトリクスで、既存市場に既存製品を深く浸透させる戦略は「市場開拓戦略」である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。それは「市場浸透戦略」。市場開拓は既存製品×新市場の戦略です。
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問9.BSCは、財務視点と顧客視点の2視点から評価する。
正解:×(誤り)
解説:誤り。BSCは「4視点(財務・顧客・業務プロセス・学習成長)」(2視点ではない)。
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問10.KGIが中間指標、KPIが最終目標達成度を表す。
正解:×(誤り)
解説:誤り。KGI「最終目標達成度」、KPI「中間指標」(記述が逆)。
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問11.OKRは「目標(Objectives)」と「主要な結果(Key Results)」で構成される目標管理フレームワークである。
正解:○(正しい)
解説:Google等で広く採用されている目標管理手法です。
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問12.マーケティングミックスの4Pは、Product、Price、Place、Promotionである。
正解:○(正しい)
解説:4Cとして顧客視点(Customer value、Cost、Convenience、Communication)もあります。
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問13.RFM分析は、顧客を最終購買日(Recency)・購買頻度(Frequency)・購買金額(Monetary)で分類する手法である。
正解:○(正しい)
解説:顧客セグメンテーションやCRMでよく用いられます。
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問14.プロダクトライフサイクルは、導入期・成熟期の2段階で表される。
正解:×(誤り)
解説:誤り。PLCは「導入・成長・成熟・衰退」の4段階(2段階ではない)。
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問15.CRMは、新規顧客獲得を主目的とする戦略である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。CRMは「既存顧客との関係性強化+LTV最大化」(新規獲得主目的ではない)。
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問16.SCM(サプライチェーンマネジメント)は、原材料調達から製品提供・廃棄までの一連の流れを統合管理する。
正解:○(正しい)
解説:近年はグリーンSCMや循環型SCMも重視されています。
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問17.ERPパッケージは、生産管理のみを担うシステムである。
正解:×(誤り)
解説:誤り。ERPは「会計・人事・生産・販売等の基幹業務統合管理」(生産のみではない)。
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問18.ビジネスモデルキャンバスは、5要素で事業を可視化するフレームワークである。
正解:×(誤り)
解説:誤り。ビジネスモデルキャンバスは「9要素」(5要素ではない)。
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問19.DXは、紙の業務をデジタル化することのみを意味する。
正解:×(誤り)
解説:誤り。DXは「デジタル技術活用の事業モデル・組織・文化等の変革」(単なるIT化ではない)。
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問20.IoTのユースケースとして、工場設備の稼働監視・予防保全・在庫最適化などがある。
正解:○(正しい)
解説:インダストリ4.0やスマート工場の中核技術です。
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問21.機械学習の深層学習(ディープラーニング)は、多層ニューラルネットワークによって特徴抽出を自動化する手法である。
正解:○(正しい)
解説:CNN・RNN・Transformerなどが代表的なアーキテクチャです。
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問22.生成AIのLLMは、CNN(畳み込みニューラルネットワーク)を基盤とする。
正解:×(誤り)
解説:誤り。LLMは「Transformer」を基盤(CNNは画像処理向け)。
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問23.生成AIのハルシネーションは、AIが正確に事実を出力することを指す。
正解:×(誤り)
解説:誤り。ハルシネーションは「事実と異なる内容を出力」する現象(正確出力ではない)。
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問24.RPAは、機械学習を主目的とした技術である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。RPAは「PC上の定型業務をソフトウェアロボットで自動化」(機械学習ではなくマクロ的)。
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問25.ブロックチェーンは、分散台帳技術に基づく改ざん耐性のあるデータ構造で、ハッシュチェーン・合意形成・P2Pで構成される。
正解:○(正しい)
解説:ビットコインやイーサリアムの基盤技術です。
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問26.GDPRはEU域内のみで適用され、日本企業には全く影響しない。
正解:×(誤り)
解説:GDPRは「EU居住者の個人データを扱う日本企業も適用対象」(EU域内のみは誤り)。
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問27.改正個人情報保護法(2022年4月施行)では、漏えい等発生時の個人情報保護委員会への報告が義務化された。
正解:○(正しい)
解説:改正個人情報保護法(2022年4月施行): 漏えい等の重大事案発生時、個人情報保護委員会への報告と本人への通知が義務化。1,000人超漏えい等4類型が対象。
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問28.営業秘密の要件は、秘密管理性・公開性・経済性の3つである。
正解:×(誤り)
解説:誤り。営業秘密の要件は「秘密管理性・有用性・非公知性」(公開性・経済性ではない)。
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問29.著作権法におけるプログラムの著作物は、アルゴリズムそのものも保護対象となる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。アルゴリズム・プログラム言語・規約は保護されません。表現(ソースコード)が保護対象です。
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問30.ソフトウェアライセンスのGPLは、派生物もGPLで配布することを要求するコピーレフト型ライセンスである。
正解:○(正しい)
解説:GPL、LGPL、AGPLはコピーレフト型。MIT、BSD、Apacheはパーミッシブ型です。
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問31.労働者派遣法では、派遣労働者への指揮命令権は派遣元にある。
正解:×(誤り)
解説:誤り。派遣の指揮命令は派遣先。雇用関係は派遣元にあります。
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問32.下請法は、下請事業者が発注者を保護するための法律である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。下請法は「発注者から下請事業者を保護」する法律(記述が逆)。なお2026年1月施行で下請法は取適法(中小受託取引適正化法)に改称。
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問33.電子帳簿保存法では、電子取引データを紙で保存することも認められている。
正解:×(誤り)
解説:誤り。2024年1月以降は「電子データのまま保存が義務」(紙保存は不可)。
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問34.ISMAPは、政府が独自開発したクラウドサービスである。
正解:×(誤り)
解説:誤り。ISMAPは「政府向けクラウドサービスのセキュリティ評価制度」(独自開発ではない)。
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問35.DX推進指標は、海外政府が公表する企業評価指標である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。DX推進指標は「経済産業省・IPA」が公表(海外政府ではない)。
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問36.PPMで「市場成長率が高く市場占有率が低い」事業の分類はどれか。
- ア.花形
- イ.金のなる木
- ウ.負け犬
- エ.問題児
正解:エ.問題児
解説:問題児(question mark)は投資判断が必要な事業です。
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問37.アンゾフの成長マトリクスで、新市場×新製品の領域の戦略はどれか。
- ア.多角化
- イ.市場開拓
- ウ.新製品開発
- エ.市場浸透
正解:ア.多角化
解説:新市場×新製品は多角化戦略。最もリスクが高い戦略です。
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問38.マーケティングミックスの4Pに対応する顧客視点の4Cとして正しい組合せはどれか。
- ア.Price-Communication
- イ.Product-Customer value
- ウ.Place-Cost
- エ.Promotion-Convenience
正解:イ.Product-Customer value
解説:4P→4C対応:Product→Customer value、Price→Cost、Place→Convenience、Promotion→Communication。
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問39.顧客関係管理の指標LTV(顧客生涯価値)を最も高める施策として適切なものはどれか。
- ア.新規顧客獲得のみに集中
- イ.最安値販売による薄利多売
- ウ.既存顧客の維持・リピート促進
- エ.一度きりの高額商品販売
正解:ウ.既存顧客の維持・リピート促進
解説:LTVは既存顧客維持と継続取引が核になります。
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問40.データマイニングの手法で、購買データから「AとBを一緒に買う人が多い」ルールを抽出するのはどれか。
- ア.クラスタリング
- イ.決定木分析
- ウ.回帰分析
- エ.アソシエーション分析
正解:エ.アソシエーション分析
解説:アソシエーション分析(相関ルール抽出)。支持度・信頼度・リフト値で評価します。
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問41.機械学習モデルで過学習を防ぐ方法として適切でないものはどれか。
- ア.モデルの複雑度を増やす
- イ.正則化(L1/L2)の適用
- ウ.訓練データを増やす
- エ.ドロップアウトの適用
正解:ア.モデルの複雑度を増やす
解説:モデル複雑度を上げると過学習が悪化します。シンプル化が対策です。
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問42.AIのバイアス問題で、学習に用いた標本の偏りを原因とするものはどれか。
- ア.計算バイアス
- イ.データバイアス
- ウ.統計的バイアス
- エ.ハードウェアバイアス
正解:イ.データバイアス
解説:データバイアスは学習データの偏り(サンプル偏り・ラベル偏り等)に起因します。
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問43.2025年の崖(経済産業省DXレポート)で指摘された問題はどれか。
- ア.量子計算機の実用化による暗号破綻
- イ.半導体供給不足
- ウ.レガシーシステムの老朽化とDX停滞による経済損失
- エ.5G網整備の遅れ
正解:ウ.レガシーシステムの老朽化とDX停滞による経済損失
解説:既存レガシーシステムの刷新が進まない場合、2025年以降最大12兆円/年の経済損失が試算されました。
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問44.不正競争防止法による営業秘密の保護要件に含まれないものはどれか。
- ア.秘密管理性
- イ.有用性
- ウ.非公知性
- エ.創作性
正解:エ.創作性
解説:創作性は著作権法の要件。営業秘密は3要件(秘密管理・有用・非公知)です。
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問45.労働者派遣で「雇用関係は派遣元、指揮命令は派遣先」となる契約形態に関する記述として正しいものはどれか。
- ア.派遣先企業が残業命令を派遣労働者に直接指示できる
- イ.派遣元企業が指揮命令を行う
- ウ.請負契約と同じ仕組みである
- エ.派遣労働者は派遣先と雇用契約を結ぶ
正解:ア.派遣先企業が残業命令を派遣労働者に直接指示できる
解説:派遣では派遣先が業務指揮命令(残業含む)、雇用契約は派遣元との間に成立します。
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問46.OSSライセンスのうち、コピーレフト型(派生物にも同ライセンス強制)に該当するものはどれか。
- ア.MIT
- イ.GPL
- ウ.Apache 2.0
- エ.BSD
正解:イ.GPL
解説:GPL系(GPL、LGPL、AGPL)がコピーレフト型。他はパーミッシブ型です。
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問47.GDPR(EU一般データ保護規則)の主な特徴として適切でないものはどれか。
- ア.域外適用がある
- イ.違反時の高額制裁金
- ウ.EU域内事業者のみ適用
- エ.データポータビリティ権の明記
正解:ウ.EU域内事業者のみ適用
解説:GDPRは域外適用があり、EU域内居住者のデータを扱う日本企業も対象です。
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問48.SWOT分析は、強み・機会の2要素のみで戦略を立案する手法である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。SWOT分析は「強み・弱み・機会・脅威の4要素」(2要素ではない)。
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問49.5フォース分析の5要因は、政治・経済・社会・技術・環境である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。5フォースは「業界内競合・新規参入・代替品・買い手・売り手」(PESTと混同)。
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問50.PPMは、絶対市場シェアと絶対成長率の2軸で分類する。
正解:×(誤り)
解説:誤り。PPMは「市場成長率と相対市場シェア」(絶対値ではない)。
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問51.STP分析は、Sales・Targeting・Promotionの3ステップである。
正解:×(誤り)
解説:誤り。STPは「Segmentation・Targeting・Positioning」(Sales・Promotionではない)。
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問52.4Pは、Product・Process・People・Performanceである。
正解:×(誤り)
解説:誤り。4Pは「Product・Price・Place・Promotion」(Process・People等は7Pの拡張要素)。
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問53.BPRは、現状業務プロセスを微調整する程度の改善手法である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。BPRは「業務プロセスを抜本的に再設計」(微調整ではなく根本改革)。
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問54.EAは、ビジネスとテクノロジーの2観点を統合する手法である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。EAは「ビジネス・データ・アプリケーション・テクノロジー」の4観点を統合。
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問55.SOAは、すべての機能を1つのサービスに統合する設計方針である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。SOAは「業務機能を独立サービスに分割し再利用可能化」(統合ではなく分割)。
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問56.著作権は、特許庁に登録することで発生する権利である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。著作権は「創作と同時に発生(無方式主義)、登録不要」(特許権が登録主義)。
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問57.特許権は、特許庁への出願・審査・登録によって発生する権利である。
正解:○(正しい)
解説:特許権:先願主義、出願→審査請求→審査→登録で権利発生。出願日から20年間保護。
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問58.営業秘密の要件は、誰でも知ることができる公知情報であることである。
正解:×(誤り)
解説:誤り。営業秘密は「非公知性(誰も知らない)」が要件(公知では秘密にならない)。
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問59.個人データの第三者提供は、本人同意なしでも自由にできる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。原則「本人同意必要」(法令例外あり)。自由ではない。
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問60.GDPRは、EU域外には適用されない規則である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。GDPRは「EU域内居住者の個人データ処理」が対象、EU域外企業にも適用あり。
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問61.サイバーセキュリティ基本法は、民間企業の責務のみを定めた法律である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。基本法は「国・地方公共団体・重要社会基盤事業者の責務、戦略本部設置等」(民間のみではない)。
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問62.請負契約では、受注者は仕事過程について責任を負い、完成は不要である。
正解:×(誤り)
解説:請負は「仕事の完成について責任」を負う(完成不要は誤り、完成義務あり)。
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問63.ROIは、投資額を利益で除した指標である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。ROIは「利益÷投資額」(割る順序が逆)。
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問64.NPVは、過去の投資収益を集計する指標である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。NPVは「将来キャッシュフローを現在価値に割引いて評価」(過去集計ではない、未来予測)。
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問65.ITF(情報技術投資)の評価では、定量的指標(ROI・NPV等)と定性的指標(戦略適合性等)の両方を考慮することが重要である。
正解:○(正しい)
解説:IT投資評価:定量・定性の両面。財務指標だけでは戦略的価値を評価できないため、バランススコアカード等の併用が有効。
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問66.BS(貸借対照表)は、ある時点の企業の資産・負債・純資産の状態を表す財務諸表である。
正解:○(正しい)
解説:BS:資産=負債+純資産。「ストック」(時点)情報。PL・CSと並ぶ財務三表。
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問67.ISO/IEC 27001(ISMS)は、情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格である。
正解:○(正しい)
解説:ISO 27001:情報セキュリティの体系的管理。日本では JIPDEC が認証。PDCA サイクルで継続的改善。
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問68.SWOT分析の「強み」と「機会」の組合せから導かれる戦略はどれか。
- ア.積極攻勢戦略
- イ.段階的戦略
- ウ.差別化戦略
- エ.撤退戦略
正解:ア.積極攻勢戦略
解説:クロスSWOT:S×O→積極攻勢、W×O→段階的、S×T→差別化、W×T→専守防衛/撤退。
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問69.PPMで「金のなる木」に該当するのはどれか。
- ア.高成長×高シェア
- イ.低成長×高シェア
- ウ.高成長×低シェア
- エ.低成長×低シェア
正解:イ.低成長×高シェア
解説:PPM:花形(高成長×高シェア)・金のなる木(低成長×高シェア)・問題児(高成長×低シェア)・負け犬(低成長×低シェア)。
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問70.次のうち、知的財産権として正しい組合せはどれか。
- ア.不動産・動産・知識
- イ.株式・債券・特許
- ウ.特許・実用新案・意匠・商標・著作権・営業秘密
- エ.労働法・税法・特許法
正解:ウ.特許・実用新案・意匠・商標・著作権・営業秘密
解説:知的財産権:特許・実用新案・意匠・商標(産業財産権)+著作権+営業秘密等の不正競争防止法上の権利。
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問71.次のうち、請負契約と準委任契約の主な違いとして正しいものはどれか。
- ア.請負は雇用契約と同義
- イ.請負は時間給、準委任は固定報酬
- ウ.両者同じ
- エ.請負は仕事完成義務、準委任は事務処理遂行義務
正解:エ.請負は仕事完成義務、準委任は事務処理遂行義務
解説:請負(民法632条):仕事完成義務・成果物に対する報酬。準委任(656条):善管注意義務での事務処理遂行・労務に対する報酬。
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問72.次のうち、財務三表に含まれないものはどれか。
- ア.株主名簿
- イ.損益計算書(PL)
- ウ.キャッシュフロー計算書(CS)
- エ.貸借対照表(BS)
正解:ア.株主名簿
解説:財務三表:BS・PL・CS。株主名簿は会社法上の備付書類だが財務諸表ではない。
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問73.IaaSは、ソフトウェアアプリケーションをサービスとして提供する形態である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。IaaSは「インフラ(サーバ・ストレージ・ネットワーク)提供」(ソフトはSaaS)。
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問74.PaaSは、サーバ・ストレージのみを提供するクラウドサービスである。
正解:×(誤り)
解説:誤り。PaaSは「アプリケーション開発・実行環境(プラットフォーム)」(インフラのみはIaaS)。
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問75.SaaSは、サーバを物理的に提供する形態である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。SaaSは「ソフトウェアをインターネット経由で提供」(サーバ物理提供ではない)。
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問76.パブリッククラウドは、単一企業のみが利用する専用環境である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。パブリックは「複数利用者で共有」(単一専用はプライベートクラウド)。
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問77.DX(デジタルトランスフォーメーション)は、デジタル技術を活用してビジネスモデル・業務プロセスを変革する取り組みである。
正解:○(正しい)
解説:DX:単なるIT化(業務の電子化)を超え、組織・文化・ビジネスモデルの変革を含む。経産省「DX推進指標」等の評価軸。
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問78.ESG投資は、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)を重視した投資手法である。
正解:○(正しい)
解説:ESG:従来のリスク・リターン以外の非財務情報を重視。SDGs・サステナビリティと連動。
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問79.SDGs(持続可能な開発目標)は、2030年までに達成すべき17の目標を国連が定めた国際社会全体の取り組みである。
正解:○(正しい)
解説:SDGs:2015年国連採択、2030年目標。No Poverty・Zero Hunger等17目標・169ターゲット。
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問80.MOT(技術経営)は、技術と経営を結びつけ、技術革新で持続的競争優位を獲得する経営手法である。
正解:○(正しい)
解説:MOT(Management of Technology):技術ロードマップ・知財戦略・R&D投資配分等を統合的に管理。
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問81.著作権法では、引用は「公表された著作物」「公正な慣行」「正当な範囲」「主従関係」等の要件を満たせば著作権者の許諾なく利用できる。
正解:○(正しい)
解説:著作権法32条1項:引用要件(公表性・公正な慣行・正当な範囲・主従明確・出所明示)。すべて満たせば許諾不要。
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問82.著作権法上、私的使用のための複製は、家庭内等の限られた範囲なら許諾なく認められる(一定の例外あり)。
正解:○(正しい)
解説:著作権法30条:私的複製。ただしDVDコピーガード破り・違法ダウンロード(有償著作物)等の例外で禁止される行為あり。
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問83.著作隣接権は、実演家・レコード製作者・放送事業者・有線放送事業者の権利を保護する。
正解:○(正しい)
解説:著作隣接権:著作物の伝達者の権利。著作権とは別に存在。実演家には著作者人格権類似の権利もある。
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問84.不正競争防止法は、企業間の不正な競争行為を規制する法律で、営業秘密の保護・原産地等誤認表示の禁止等を定める。
正解:○(正しい)
解説:不正競争防止法:営業秘密侵害・周知表示混同惹起・原産地誤認表示・形態模倣等を不正競争行為として規制。
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問85.下請法(下請代金支払遅延等防止法)は、親事業者の下請事業者に対する優越的地位の濫用を防止するための法律である。
正解:○(正しい)
解説:下請法:書面交付義務・支払期日(受領後60日以内)・受領拒否禁止・不当な減額禁止等。違反は公取委の勧告対象。なお2026年1月施行で下請法は取適法(中小受託取引適正化法)に改称(親事業者→委託事業者)。
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問86.労働者派遣と請負の違いは、業務遂行責任の有無で区別される。
正解:×(誤り)
解説:誤り。派遣と請負の違いは「指揮命令関係の所在」(派遣先 or 請負業者)。
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問87.個人情報保護法上の「要配慮個人情報」には、人種・信条・社会的身分・病歴・犯罪歴等が含まれる。
正解:○(正しい)
解説:要配慮個人情報:取得時に本人同意必須(通常の個人情報より厳格)。差別等の不利益を避けるため。
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問88.個人情報保護法上の「匿名加工情報」は、特定個人を識別できないよう加工した情報で、本人同意なしで第三者提供が可能である。
正解:○(正しい)
解説:匿名加工情報:再識別禁止等の規律のもと、本人同意なし提供可。ビッグデータ活用と個人保護のバランス。
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問89.マイナンバー法では、個人番号の利用範囲を社会保障・税・災害対策の3分野に限定している。
正解:○(正しい)
解説:マイナンバー法:番号利用は3分野のみ。事業主は従業員等の個人番号取扱いに対し漏えい防止措置義務。
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問90.EDI(電子データ交換)は、企業間で取引情報を電子的に交換する仕組みで、標準フォーマットで実現される。
正解:○(正しい)
解説:EDI:受発注・請求・支払等の標準化交換。ANSI X.12・EDIFACT・XBRL等の規格。SCM(サプライチェーン管理)の基盤。
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問91.IFRS(国際財務報告基準)は、国際会計基準審議会(IASB)が定める財務報告の国際標準である。
正解:○(正しい)
解説:IFRS:欧州・主要国で採用。日本では任意適用、米国は別基準(US GAAP)。グローバル企業の財務統合に重要。
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問92.ROE(自己資本利益率)は、株主から預かった資本でどれだけの利益を生んだかを示す指標である。
正解:○(正しい)
解説:ROE = 当期純利益/自己資本×100%。株主視点の収益性指標。日本企業のROEはグローバル平均より低めが課題。
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問93.クラウドサービスの形態のうち、利用者がOS以上を管理する責任を持つのはどれか。
- ア.IaaS
- イ.PaaS
- ウ.SaaS
- エ.BPaaS
正解:ア.IaaS
解説:IaaS:利用者がOS以上を管理。PaaSはランタイムまでベンダ管理、SaaSはアプリまでベンダ管理。
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問94.次のうち、要配慮個人情報に該当しないものはどれか。
- ア.人種
- イ.電話番号
- ウ.病歴
- エ.信条
正解:イ.電話番号
解説:要配慮個人情報:人種・信条・社会的身分・病歴・犯罪歴等。電話番号は通常の個人情報(要配慮ではない)。
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問95.下請法における支払期日として正しいものはどれか。
- ア.受領後30日以内
- イ.受領後90日以内
- ウ.受領後60日以内
- エ.請求後60日以内
正解:ウ.受領後60日以内
解説:下請法第2条の2:支払期日は受領後60日以内(できる限り短い期間)。これを過ぎると遅延利息(年14.6%)発生。なお2026年1月施行で下請法は取適法(中小受託取引適正化法)に改称。
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問96.次のうち、著作隣接権の保護対象として誤っているものはどれか。
- ア.実演家
- イ.レコード製作者
- ウ.放送事業者
- エ.純粋なファン
正解:エ.純粋なファン
解説:著作隣接権の保護対象:実演家・レコード製作者・放送事業者・有線放送事業者。「純粋なファン」は対象外。
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問97.次のうち、SDGsの目標として正しいものはどれか。
- ア.No Poverty(貧困をなくそう)
- イ.Maximum Profit
- ウ.Fastest Growth
- エ.Stock Price Target
正解:ア.No Poverty(貧困をなくそう)
解説:SDGs 17目標の1番目「貧困をなくそう(No Poverty)」。SDGsは持続可能な社会の実現を目指す国際目標。
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問98.次のうち、DXの本質として最も近いものはどれか。
- ア.業務のIT化
- イ.デジタル技術によるビジネスモデル・組織変革
- ウ.紙ベースの業務継続
- エ.社内システムの最新化のみ
正解:イ.デジタル技術によるビジネスモデル・組織変革
解説:DXの本質:単なるIT化を超えた、デジタル技術によるビジネスモデル・組織・文化の根本的変革。
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問99.委託元への著作権の移転に関する条項を含むソフトウェア開発委託契約書に,“委託先は著作者人格権を行使しない”という記載があった。これはどのような問題の発生を防ぐためのものか。
- ア.委託先で当該ソフトウェアを開発した開発者が,技術者倫理に関しての責任を負わなくなることを防ぐ。
- イ.委託先で当該ソフトウェアを開発した開発者を,委託元が後で雇用できなくなることを防ぐ。
- ウ.納品されたソフトウェアに不具合が発見された場合に,委託先が金銭的補償を負わなくなることを防ぐ。
- エ.納品されたソフトウェアを委託先の了解なく委託元で修正できなくなること,又は他の会社に修正を依頼できなくなることを防ぐ。
正解:エ.納品されたソフトウェアを委託先の了解なく委託元で修正できなくなること,又は他の会社に修正を依頼できなくなることを防ぐ。
解説:著作権は契約で他人に譲れるが,著作者人格権は創作した本人に残り続け,譲渡できない。この人格権には,意に反して作品を改変されない同一性保持権が含まれる。したがって著作権を委託元へ移しても,委託先が人格権を持ったままだと,委託元が納品物を勝手に直したり別の会社に改修を頼んだりしたときに「意に反する改変だ」と主張されうる。それを避けるために「行使しない」と約束させる(不行使特約)ので,答はエ。アの技術者倫理上の責任やウの契約不適合に対する補償は,人格権とは別の条項で定めるものである。イの雇用の可否は労働の問題であって著作権とは関係がない。人格権にはこのほか公表権と氏名表示権があり,開発者名の表示を求められる場面にも関わる。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問50
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問100.事業目標達成のためのプログラムマネジメントの考え方として,適切なものはどれか。
- ア.活動全体を複数のプロジェクトの結合体と捉え,複数のプロジェクトの連携,統合,相互作用を通じて価値を高め,組織全体の戦略の実現を図る。
- イ.個々のプロジェクト管理を更に細分化することによって,プロジェクトに必要な技術や確保すべき経営資源の明確化を図る。
- ウ.システムの開発に使用するプログラム言語や開発手法を早期に検討することによって,開発リスクを低減し,投資効果の最大化を図る。
- エ.リスクを最小化するように支援する専門組織を設けることによって,組織全体のプロジェクトマネジメントの能力と品質の向上を図る。
正解:ア.活動全体を複数のプロジェクトの結合体と捉え,複数のプロジェクトの連携,統合,相互作用を通じて価値を高め,組織全体の戦略の実現を図る。
解説:プログラムマネジメントの「プログラム」はプログラム言語のことではなく,共通の事業目標に向けた複数のプロジェクトのまとまりを指す。個々のプロジェクトを別々に成功させるだけでは事業目標に届かないことがあるため,プロジェクト間の連携・統合・相互作用まで含めて全体として価値を最大にすることを狙う。よって答はア。イはプロジェクト管理をさらに細かくする話で,1つのプロジェクトの中の管理にとどまる。ウは「プログラム」をプログラム言語と取り違えさせる選択肢で,開発手法の選定は個別プロジェクトの技術的な検討である。エは PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)の説明で,組織のマネジメント能力を底上げする支援組織のことであり,複数プロジェクトを束ねて事業目標を実現する考え方とは別である。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問61
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問101.SOA の説明はどれか。
- ア.会計,人事,製造,購買,在庫管理,販売などの企業の業務プロセスを一元管理することによって,業務の効率化や経営資源の全体最適を図る手法
- イ.企業の業務プロセス,システム化要求などのニーズと,ソフトウェアパッケージの機能性がどれだけ適合し,どれだけかい離しているかを分析する手法
- ウ.業務プロセスの問題点を洗い出して,目標設定,実行,チェック,修正行動のマネジメントサイクルを適用し,継続的な改善を図る手法
- エ.利用者の視点から業務システムの機能を幾つかの独立した部品に分けることによって,業務プロセスとの対応付けや他ソフトウェアとの連携を容易にする手法
正解:エ.利用者の視点から業務システムの機能を幾つかの独立した部品に分けることによって,業務プロセスとの対応付けや他ソフトウェアとの連携を容易にする手法
解説:SOA(Service Oriented Architecture,サービス指向アーキテクチャ)は,システムの機能を業務上の意味のある単位=サービスとして独立させ,それらを組み合わせてシステムを構成する考え方である。部品が業務の単位と対応しているので,業務が変わったときに必要なサービスだけを差し替えればよく,他システムとの連携もしやすい。よって答はエ。アは ERP の説明で,基幹業務を一つの仕組みで一元管理するもの。イはフィットアンドギャップ分析の説明で,パッケージ製品が自社の要求にどれだけ合うか,足りない部分はどこかを洗い出す作業である。ウは BPM(業務プロセス管理)の説明で,PDCA を回して業務プロセスを継続的に改善する手法である。いずれも「業務とシステムをどうつなぐか」という点で近い分野の用語なので,何を独立の単位とするかで区別する。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問62
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問102.データ分析手法の一つである,アソシエーション分析はどれか。
- ア.結果となる数値(目的変数)と要因となる数値(説明変数)との関係性について,最小二乗法を用いて分析する。気温の変化が売行きにどの程度影響するかなどの事象の予測に用いられる。
- イ.商品を購買するときの関連性や同時性などのルールを購買データに基づいて見いだすなど,データ間の統計的なパターンや,意味のある関連性を抽出する。信頼度,支持度及びリフト値によってルールを評価し,有効性を確認する。
- ウ.多数の変数の情報(観測変数)に存在する共通因子を仮定し,モデル化して分析する。共通因子を設けることによってデータの数が増加しても複雑になることを防ぎ,現象を分かりやすく捉えることができる。
- エ.多数の変数の情報(観測変数)をできるだけ少ない指標や次元(合成変数)で要約する。データのもつ情報をできる限り損なわずに全体の傾向を可視化することができる。
正解:イ.商品を購買するときの関連性や同時性などのルールを購買データに基づいて見いだすなど,データ間の統計的なパターンや,意味のある関連性を抽出する。信頼度,支持度及びリフト値によってルールを評価し,有効性を確認する。
解説:アソシエーション分析は,「Aを買った人はBも買う」といった同時に起こりやすい組合せを大量のデータから見つけ出す手法である。買い物かごの中身を調べることからバスケット分析とも呼ばれる。見つけたルールは,そのルールがどれだけ当てはまるかを表す信頼度,全体の中でどれだけ現れるかを表す支持度,偶然より何倍起こりやすいかを表すリフト値で評価する。この3つの指標が挙がっているイが答である。アは回帰分析で,説明変数から目的変数を予測する。ウは因子分析で,観測された多数の変数の背後に共通因子を想定する。エは主成分分析で,多数の変数を少数の合成変数に要約する。ウとエは似ているが,因子分析は「背後にある原因を仮定する」,主成分分析は「情報を損なわずに要約する」という向きの違いがある。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問63
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問103.投資の意思決定手法の一つである PBP 法に関する記述として,適切なものはどれか。
- ア.キャッシュフローの時間的価値が考慮されている。
- イ.投資回収後のキャッシュフローも考慮されている。
- ウ.投資金額の回収期間の長さによって投資を評価する手法である。
- エ.ほかの意思決定手法である NPV 法や IRR 法と同様に割引率を用いる手法である。
正解:ウ.投資金額の回収期間の長さによって投資を評価する手法である。
解説:PBP法(Pay Back Period,回収期間法)は,投資した金額を何年で回収できるかという期間の短さで投資案を比べる手法である。計算が単純で分かりやすいので答はウ。一方で弱点が2つあり,選択肢のア・イ・エはそこを突いている。アとエについては,PBP法は将来のキャッシュフローをそのまま足し合わせるだけで,割引率を使って現在価値に直す処理を行わない。つまりお金の時間的価値を考慮しない。割引率を用いるのは NPV法(正味現在価値法)や IRR法(内部収益率法)である。イについては,回収が終わった後にどれだけ利益が続くかを見ないので,回収は早いが後が続かない案と,回収は遅いが長く稼ぐ案を正しく比べられない。単純さと引き換えにこの2点を捨てている手法だと理解しておくとよい。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問64
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問104.定性的な評価項目を定量化するために評価点を与える方法がある。表に示す4段階評価を用いた場合,重み及び4段階評価の結果から評価されたシステム全体の目標達成度は,評価項目が全て目標どおりだった場合の評価点に対し,何%となるか。

- ア.27
- イ.36
- ウ.43
- エ.52
正解:イ.36
解説:4段階評価点は,目標どおりが3点,ほぼ目標どおりが2点,部分改善が1点,変わらずが0点である。各項目の重みと評価点を掛けて足すと,省力化効果は 5×3=15,期間の短縮は 8×0=0,情報の統合化は 12×1=12 で,実際の評価点の合計は 15+0+12=27 になる。一方,全て目標どおりだった場合は,どの項目も3点なので (5+8+12)×3=25×3=75 である。したがって目標達成度は 27÷75=0.36,すなわち36%となり,答はイ。アの27は実際の評価点の合計そのもので,%に直す前の値である。エの52は,「部分改善」を1点ではなく2点と取り違えた場合の値で,5×3+8×0+12×2=39,39÷75=52%となる。ウの43は,「変わらず」を0点ではなく2点として 5×3+8×2+12×1=43 と計算し,これをそのまま%と読んだ場合に出る値である。重みが最も大きい「情報の統合化」が部分改善(1点)にとどまり,重み8の「期間の短縮」が0点だったことが,達成度を大きく下げている。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問65
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問105.IoT を活用した工場管理システムの開発を行う。システムを構築し,サービスを運営するA社は,B社にボード開発を定額契約で委託した。B社はボードの納入前のネットワーク試験のため,工場の設備を管理するC社と実費償還契約を締結し,工場の一部区画とネットワークを借用した。C社のネットワーク設備に故障はなく,B社の人的リソース不足が原因でネットワーク試験の作業が遅延し,追加の費用が発生したとき,その費用を負担すべき会社はどれか。ここで,各社は契約を正当に履行するものとする。また,定額契約を交わした時点では,開発のスコープは十分明確で,契約以降の変更はないものとする。
- ア.A社
- イ.A社及びB社
- ウ.B社
- エ.B社及びC社
正解:ウ.B社
解説:契約の型ごとに,誰がコスト超過のリスクを負うかが決まっている。A社とB社の間は定額契約なので,スコープが変わらない限り金額は動かず,B社の都合で費用が増えてもA社に請求できない。したがってA社の負担は増えない。B社とC社の間は実費償還契約なので,実際に掛かった分をB社がC社に支払う約束であり,借用期間が延びればその分の費用はB社が払う。C社は設備に故障もなく契約どおり提供しているので負担は生じない。遅延の原因もB社の人的リソース不足である。よって追加費用を負担するのはB社だけで,答はウ。定額契約は受注側がコスト超過のリスクを負い,実費償還契約は発注側が負う,という対応関係を押さえておくと判断できる。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問66
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問106.売手側でのマーケティング要素4P は,買手側での要素4C に対応するという考え方がある。4P の一つであるプロモーションに対応する4C の構成要素はどれか。
- ア.顧客価値(Customer Value)
- イ.顧客コスト(Cost)
- ウ.コミュニケーション(Communication)
- エ.利便性(Convenience)
正解:ウ.コミュニケーション(Communication)
解説:4P は売り手から見た要素で,製品(Product)・価格(Price)・流通(Place)・販売促進(Promotion)から成る。4C はこれを買い手の側から捉え直したもので,顧客価値(Customer Value)・顧客コスト(Cost)・利便性(Convenience)・コミュニケーション(Communication)が対応する。プロモーションは売り手が一方的に情報を送るという発想だが,買い手から見れば売り手とのやり取りそのものなのでコミュニケーションが対応し,答はウ。アの顧客価値は製品に,イの顧客コストは価格に,エの利便性は流通に対応する。価格が顧客コストになるのは,買い手にとっての負担は本体価格だけでなく手間や時間も含むという捉え方の違いを表している。同様に流通が利便性になるのも,どこで売るかではなく買い手がどれだけ手に入れやすいかという視点への転換である。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問67
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問107.バランススコアカードで使われる戦略マップの説明はどれか。
- ア.切り口となる二つの要素をX軸,Y軸として,市場における自社又は自社製品のポジションを表現したもの
- イ.財務,顧客,内部ビジネスプロセス,学習と成長という四つの視点を基に,課題,施策,目標の因果関係を表現したもの
- ウ.市場の魅力度,自社の優位性という二つの軸から成る四象限に自社の製品や事業を分類して表現したもの
- エ.どのような顧客層に対して,どのような経営資源を使用し,どのような製品・サービスを提供するのかを表現したもの
正解:イ.財務,顧客,内部ビジネスプロセス,学習と成長という四つの視点を基に,課題,施策,目標の因果関係を表現したもの
解説:バランススコアカードは,企業を財務・顧客・内部ビジネスプロセス・学習と成長という4つの視点から見て,短期の業績だけに偏らないように評価する枠組みである。戦略マップは,この4視点に並べた課題・施策・目標を矢印でつなぎ,「人材を育てる→業務の質が上がる→顧客満足が高まる→売上が伸びる」といった因果関係を1枚の図で表したものなので,答はイ。アはポジショニングマップの説明で,2つの軸で自社や製品の位置づけを示す図である。ウは,市場の魅力度と自社の優位性で事業を分類するビジネススクリーン(GEマトリックス)の説明である。エはビジネスモデルの記述に近く,誰に何をどう提供するかを表すもので,因果関係を示す図ではない。4つの視点は下から上へ積み上がる関係にある点が戦略マップの要である。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問68
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問108.フィージビリティスタディの説明はどれか。
- ア.企業が新規事業立ち上げや海外進出する際の検証,公共事業の採算性検証,情報システムの導入手段の検証など,実現性を調査・検証する投資前評価のこと
- イ.技術革新,社会変動などに関する未来予測によく用いられ,専門家グループなどがもつ直観的意見や経験的判断を,反復型アンケートを使って組織的に集約・洗練して収束すること
- ウ.集団(小グループ)によるアイディア発想法の一つで,会議の参加メンバー各自が自由奔放にアイディアを出し合い,互いの発想の異質さを利用して,連想を行うことによって,更に多数のアイディアを生み出そうという集団思考法・発想法のこと
- エ.商品が市場に投入されてから,次第に売れなくなり姿を消すまでのプロセスを,導入期,成長期,成熟(市場飽和)期,衰退期の4段階で表現して,その市場における製品の寿命を検討すること
正解:ア.企業が新規事業立ち上げや海外進出する際の検証,公共事業の採算性検証,情報システムの導入手段の検証など,実現性を調査・検証する投資前評価のこと
解説:フィージビリティスタディは実現可能性調査とも呼ばれ,事業や投資に踏み切る前に「そもそも実現できるのか,採算は取れるのか」を技術面・経済面・法規制面などから調べる作業である。投資を決める前に行う評価なので答はア。イはデルファイ法の説明で,専門家に匿名でアンケートを繰り返し,前回の集計結果を見せながら意見を収束させていく未来予測の手法である。ウはブレーンストーミングの説明で,批判をせず自由に発想を出し合って数を稼ぐ会議法である。エはプロダクトライフサイクルの説明で,製品が導入期から衰退期までたどる過程を4段階で捉え,段階に応じた戦略を考えるものである。いずれも企画段階で使う手法だが,フィージビリティスタディだけが「やるかどうかを決めるための実現性の検証」という位置づけである。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問69
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問109.図のアンゾフの成長マトリクスのうち,市場浸透戦略の例として,適切なものはどれか。

- ア.ある商品が高いシェアを確保したため,最近の技術開発の成果を取り入れた上位機種を,既存のユーザー向けに販売する。
- イ.ある地域において特別価格で販売することで,商品の知名度を上げ,その地域の多くの住民に販売する。
- ウ.ある地方で長年販売してきた商品を,今年から他の地方でも販売する。
- エ.販売実績がないある国の商習慣に合う製品を一から開発し,その国で販売する。
正解:イ.ある地域において特別価格で販売することで,商品の知名度を上げ,その地域の多くの住民に販売する。
解説:アンゾフの成長マトリクスは,市場と製品をそれぞれ既存・新規に分けた4つの升目で成長の方向を整理する。市場浸透戦略は「既存市場×既存製品」,つまり今ある商品を今の市場でもっと売る方向である。イは,すでに扱っている商品を,同じ地域の住民により多く買ってもらうために特別価格で知名度を上げるという話なので,市場も製品も既存であり,答はイ。アは既存のユーザー向けに上位機種という新しい製品を出すので「既存市場×新規製品」=新製品開発戦略。ウは長年販売してきた商品を他の地方へ広げるので「新規市場×既存製品」=新市場開拓戦略。エは販売実績のない国に向けて製品を一から開発するので「新規市場×新規製品」=多角化戦略である。4つの選択肢が4つの升目にちょうど一つずつ対応している。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問70
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問110.生産事業所のシステムを,生産計画などの計画層,各指示や工程管理・製造管理などの実行層,機械・機器の制御を行う制御層の三つの層に大きく分けたとき,MES が運用される層はどれか。
- ア.計画層
- イ.実行層
- ウ.制御層
- エ.計画層・実行層・制御層
正解:イ.実行層
解説:MES は Manufacturing Execution System,日本語で製造実行システムと呼ばれる。その名のとおり,計画層で決まった生産計画を受け取り,現場への作業指示,進捗や実績の収集,品質・在庫の管理といった「実行」を担うので,答はイ。アの計画層には,何をいつどれだけ作るかを決める生産管理システムや,全社の資源計画を扱う ERP が位置する。ウの制御層には,機械や装置を直接動かす PLC やセンサー,SCADA などが位置する。エのように3層すべてにまたがるものではなく,MES は計画層と制御層の間をつなぐ中間の層に置かれる。上位の計画と現場の設備をつなぎ,計画どおりに作れているかを実績で見えるようにするのが役割である。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問71
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問111.PLM(Product Lifecycle Management)の目的はどれか。
- ア.NC 工作機械,自動搬送装置,倉庫などを有機的に結合し,コンピュータで集中管理することで多品種少量生産に対応できる生産の自動化を実現する。
- イ.製品開発,製造,販売,保守,リサイクルに至る製造業のプロセスにおいて,製品に関連する情報を一元管理し,商品力向上やコスト低減を図る。
- ウ.製品の生産計画に基づいてその生産に必要な資材の所要量を展開し,これを基準にして資材の需要とその発注時期を算出する。
- エ.部品の供給から製品の販売までの一連のプロセスの情報をリアルタイムで交換することによって,在庫の削減とリードタイムの短縮を実現する。
正解:イ.製品開発,製造,販売,保守,リサイクルに至る製造業のプロセスにおいて,製品に関連する情報を一元管理し,商品力向上やコスト低減を図る。
解説:PLM は,製品が企画・設計されてから,製造・販売・保守を経て廃棄・リサイクルされるまでの一生涯にわたって,設計図・部品構成・変更履歴・不具合情報といった製品に関する情報を一元的に管理する考え方である。設計変更が保守部品や生産にどう影響するかを追えるようになり,商品力の向上とコスト低減につながる。よって答はイ。アは FMS(フレキシブル生産システム)の説明で,工作機械や搬送装置を結合して多品種少量生産に対応する仕組みである。ウは MRP(資材所要量計画)の説明で,生産計画から必要な資材の量と発注時期を求めるもの。エは SCM(サプライチェーンマネジメント)の説明で,調達から販売までの企業間の情報をつないで在庫とリードタイムを減らすものである。管理する範囲が「製品の一生」なのか「資材」なのか「供給網」なのかで区別する。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問72
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問112.IoT で活用されている LPWA の特徴として,適切なものはどれか。
- ア.GHz 帯を使う近距離無線通信であり,4K,8K の映像などの大容量のデータを高速伝送することに適している。
- イ.電力線を通信に使う有線通信技術であり,スマートメーターの自動検針などに適している。
- ウ.一つの基地局で広範囲をカバーできる低消費電力の無線通信技術であり,複数の機器がつながるネットワークに適している。
- エ.有線のシリアル通信であり,同じ基板上の回路及び LSI 間の通信に適している。
正解:ウ.一つの基地局で広範囲をカバーできる低消費電力の無線通信技術であり,複数の機器がつながるネットワークに適している。
解説:LPWA は Low Power Wide Area の略で,その名のとおり低消費電力で広い範囲をカバーする無線通信技術の総称である。通信速度は数kビット/秒程度と遅いが,1つの基地局で数kmから数十kmを覆え,電池1本で数年動かせるものもあるため,各地に散らばったセンサーを大量につなぐ IoT の用途に向いている。よって答はウ。アは WiGig など GHz 帯の近距離高速無線の説明で,速度は出るが距離が短く消費電力も大きい。イは PLC(電力線搬送通信)の説明で,無線ではなく既設の電力線を使う。エは I²C や SPI のような基板上の配線を使うシリアル通信の説明である。LPWA は「速度を捨てて,距離と電池のもちを取る」という割り切りが特徴で,高速大容量を狙う技術とは設計思想が正反対である。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問73
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問113.ある工場で扱っている部品Aは,使用量(需要)が一定であり,定量発注方式を採用して発注されている。この場合の経済的発注量は,グラフの年間の発注費と,年間の保管費が等しくなったときの値を計算することで求めることができる。表の条件の場合の経済的発注量を求めよ。ここで,部品Aに関する安全在庫は考慮しないものとする。

- ア.10
- イ.200
- ウ.500
- エ.1,000
正解:エ.1,000
解説:1回当たりの発注量を Q 個とする。年間需要が100,000個なので発注回数は 100,000÷Q 回で,1回当たりの発注費用が5,000円だから年間の発注費は 100,000÷Q×5,000=500,000,000÷Q 円になる。一方,在庫は発注直後に Q 個あり,使い切って0個になるまで一定の割合で減るので平均在庫は Q÷2 個。1個当たりの年間保管費が1,000円なので年間の保管費は Q÷2×1,000=500Q 円である。この2つが等しくなる点を求めると 500,000,000÷Q=500Q,すなわち Q²=1,000,000 となり Q=1,000個。答はエ。平均在庫が Q ではなく Q÷2 である点が要で,ここを Q のままにすると 500,000,000÷Q=1,000Q から Q≒707 となって選択肢に合わなくなる。グラフでは,右下がりの発注費と右上がりの保管費が交わる点が年間総費用の最小点と一致しており,これが経済的発注量(EOQ)である。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問74
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問114.製品X,Yを1台製造するのに必要な部品数は,表のとおりである。製品1台当たりの利益がX,Yともに1万円のとき,利益は最大何万円になるか。ここで,部品Aは120個,部品Bは60個まで使えるものとする。

- ア.30
- イ.40
- ウ.45
- エ.60
正解:ウ.45
解説:製品Xの台数を x,Yの台数を y とすると,部品Aは1台当たりXが3個・Yが2個で120個まで使えるので 3x+2y≦120,部品Bは1台当たりXが1個・Yが2個で60個までなので x+2y≦60 という制約になる。利益はどちらも1万円なので x+y を最大にすればよい。候補となるのは制約の境目にある点で,Xだけ作る場合は 3x≦120 から x=40(利益40万円),Yだけ作る場合は 2y≦60 から y=30(利益30万円)である。両方の制約が同時に等号になる点は,3x+2y=120 と x+2y=60 を辺々引いて 2x=60,つまり x=30,これを代入して y=15。このとき利益は 30+15=45万円で最大となり,答はウ。両方の部品を使い切る組合せが,どちらか一方だけを作るより有利になるという線形計画法の典型で,エの60は,部品Bの制約を見落として部品Aだけで判断した場合の値である。2y≦120 から y=60 となるが,このときYに必要な部品Bは120個で,使える60個を超えてしまう。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問75
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問115.A社の貸借対照表の構成は図のとおりであった。A社の自己資本比率は何%か。

- ア.10
- イ.20
- ウ.30
- エ.35
正解:エ.35
解説:自己資本比率は,総資本(=総資産)に対する自己資本の割合である。自己資本は返済の必要がない部分,つまり資本金・資本剰余金・利益剰余金の合計で,2,000+1,000+500=3,500百万円になる。総資本は資産の合計と等しく,流動資産6,000+固定資産4,000=10,000百万円である。したがって 3,500÷10,000=0.35,すなわち35%となり答はエ。負債側の合計で確かめても,流動負債4,500+固定負債2,000+自己資本3,500=10,000となり資産側と一致する。ウの30%は資本金と資本剰余金だけを足して利益剰余金を入れ忘れた場合,イの20%は資本金だけを自己資本とみた場合に出る値である。自己資本比率が高いほど借入への依存が小さく,財務が安定していると判断される。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問76
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問116.表のような製品A,Bを製造,販売する場合,考えられる利益は最大で何円になるか。ここで,機械の年間使用可能時間は延べ15,000時間とし,年間の固定費は製品A,Bに関係なく15,000,000円とする。

- ア.3,750,000
- イ.7,500,000
- ウ.16,250,000
- エ.18,750,000
正解:イ.7,500,000
解説:制約になっているのは機械の時間なので,1時間当たりどれだけ稼げるかで比べる。製品Aは販売単価30,000円から変動費18,000円を引いて1個当たりの限界利益が12,000円,製造に8時間かかるので1時間当たり12,000÷8=1,500円。製品Bは25,000−10,000=15,000円で12時間かかるから15,000÷12=1,250円である。1個当たりの限界利益はBの方が大きいが,時間当たりではAの方が有利なので,15,000時間すべてをAに充てるのが最善になる。作れる数は15,000÷8=1,875個で,限界利益の合計は1,875×12,000=22,500,000円。ここから固定費15,000,000円を引いて利益は7,500,000円となり,答はイ。アの3,750,000は,時間当たりの有利さを取り違えてBだけを作った場合の利益で,15,000÷12=1,250個,1,250×15,000-15,000,000=3,750,000円となる。エの18,750,000は,そのBだけを作った場合の限界利益(1,250×15,000)で,固定費を引き忘れた値である。ウの16,250,000は,Bを1,250個作るとして限界利益ではなく販売単価で売上を出し(1,250×25,000=31,250,000),そこから固定費を引いた値で,変動費を引き忘れている。1個当たりの利益ではなく制約資源1単位当たりの利益で比べる点が要である。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問77
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問117.著作権法において,保護の対象となり得ないものはどれか。
- ア.インターネットで公開されたフリーソフトウェア
- イ.ソフトウェアの操作マニュアル
- ウ.データベース
- エ.プログラム言語や規約(プログラム言語の用法についての特別の約束)
正解:エ.プログラム言語や規約(プログラム言語の用法についての特別の約束)
解説:著作権法は,著作物を「思想又は感情を創作的に表現したもの」と定めており,プログラムも著作物に含まれる。ただし同法は,プログラムを作るための道具にあたるものを保護の対象から明確に外している。具体的には,プログラム言語,規約(プロトコルなどの約束事),解法(アルゴリズム)の3つで,これらを独占させると誰もプログラムを書けなくなってしまうからである。よって答はエ。アのフリーソフトウェアは,無償で公開されていても創作的な表現である以上は著作物であり,著作権は放棄されていない。むしろ利用条件はライセンスで定められている。イの操作マニュアルは文章としての著作物である。ウのデータベースは,情報の選択や体系的な構成に創作性があれば著作物として保護される。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問78
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問118.意匠法において,保護の対象となり得るものはどれか。
- ア.独自のGUI
- イ.独自のアルゴリズム
- ウ.独自の通信プロトコル
- エ.独自のビジネスモデル
正解:ア.独自のGUI
解説:意匠法は,物品などの形状・模様・色彩といった見た目のデザインを保護する法律である。2020年に施行された改正で保護の範囲が広がり,機器の操作に用いる画像や,物品に記録されていない画像そのものも意匠として登録できるようになった。これにより独自のGUIのデザインが対象になるので,答はア。イのアルゴリズムは,技術的な思想として要件を満たせば特許法の対象になり得るが,見た目のデザインではないので意匠法では保護されない。ウの通信プロトコルも約束事であって形ではなく,同様に意匠の対象にならない。エのビジネスモデルも,それ自体は意匠ではなく,情報技術を用いた具体的な仕組みとして特許になり得るかという話になる。「見た目のデザインなら意匠,技術的な発明なら特許」と押さえると区別できる。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問79
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問119.労働施策総合推進法に関する記述として,適切なものはどれか。
- ア.いわゆるパワーハラスメントに関し,労働者の相談に応ずることや適切に対応する体制を整備することなどを事業主に義務付けている。
- イ.大学生や高校生が適職を選択して,適切な就職活動を行うために,教育機関が関与すべきインターンシップの理念・原則を定めている。
- ウ.都道府県ごとに時給という形式で金額が決められている最低賃金を労働施策の基礎として位置付け,それを決定する手順を定めている。
- エ.労働組合と使用者との団体交渉が労働条件改善の基本的な方策であると示し,労働組合活動を総合的に推進することを義務付けている。
正解:ア.いわゆるパワーハラスメントに関し,労働者の相談に応ずることや適切に対応する体制を整備することなどを事業主に義務付けている。
解説:労働施策総合推進法は,2019年の改正でいわゆるパワーハラスメント防止のための措置を事業主に義務付けたことから,パワハラ防止法とも呼ばれる。事業主は,方針を明確にして周知することや,相談に応じて適切に対応するための窓口・体制を整えること,相談したことを理由に不利益な取扱いをしないことなどを求められる。大企業は2020年6月から,中小企業も2022年4月から義務の対象になった。よって答はア。イのインターンシップの理念・原則は,この法律ではなく国の指針などで示されるものである。ウの最低賃金の決定手順を定めているのは最低賃金法である。エの団体交渉や労働組合については労働組合法が定めており,そもそも「労働組合活動を推進することを義務付ける」という法律はない。名称が似た労働関係の法律が並ぶので,何を義務付けている法律かで区別する。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問80
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問120.ドキュメンテーションジェネレーターの説明として,適切なものはどれか。
- ア.HTML,CSS などのリソースを読み込んで,画面などに描画又は表示するソフトウェア
- イ.ソースコード中にある,フォーマットに従って記述されたコメント文などから,プログラムのドキュメントを生成するソフトウェア
- ウ.動的に Web ページを生成するために,文書のテンプレートと埋込み入力データを合成して出力するソフトウェア
- エ.文書構造がマーク付けされたテキストファイルを読み込んで,印刷可能なドキュメントを組版するソフトウェア
正解:イ.ソースコード中にある,フォーマットに従って記述されたコメント文などから,プログラムのドキュメントを生成するソフトウェア
解説:ドキュメンテーションジェネレーターは,ソースコードに決められた書式で書いたコメント(Java の Javadoc,Python の docstring,C++ の Doxygen 形式など)を読み取り,クラスや関数の一覧,引数と戻り値の説明,参照関係といった仕様書を自動生成するソフトウェアである。したがって答はイ。コードと文書が同じ場所にあるので,実装を直したときに説明を直し忘れにくく,文書が古びる問題を抑えられるのが利点である。アは,HTML や CSS を解釈して画面に描くレンダリングエンジン(ブラウザの中核部分)の説明である。ウは,テンプレートに動的なデータを流し込んで出力するテンプレートエンジンの説明で,Web アプリケーションで画面を生成する際に使われる。エは,マーク付けされたテキストを読んで印刷用に体裁を整える組版システム(TeX など)の説明である。いずれも「入力から出力を生成する」道具なので混同しやすいが,入力がソースコードのコメントであり,出力がプログラムの仕様書であるという組合せが,ドキュメンテーションジェネレーターを見分ける手掛かりになる。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問50
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問121.エンタープライズアーキテクチャの参照モデルのうち,BRM(Business Reference Model)として提供されるものはどれか。
- ア.アプリケーションサービスを機能的な観点から分類・体系化したサービスコンポーネント
- イ.サービスコンポーネントを実際に活用するためのプラットフォームやテクノロジの標準仕様
- ウ.参照モデルの中で最も業務に近い階層として提供される,業務分類に従った業務体系及びシステム体系と各種業務モデル
- エ.組織間で共有される可能性の高い情報について,名称,定義及び各種属性を総体的に記述したモデル
正解:ウ.参照モデルの中で最も業務に近い階層として提供される,業務分類に従った業務体系及びシステム体系と各種業務モデル
解説:エンタープライズアーキテクチャ(EA)は,組織の構造を業務・データ・アプリケーション・技術の4つの体系で捉える枠組みで,それぞれに対応する参照モデルが用意されている。BRM(Business Reference Model:業務参照モデル)は最も業務に近い階層で,業務をどう分類するかに従って業務体系とシステム体系を整理し,各種の業務モデルを提供する。したがって答はウ。組織が自らの業務を標準の分類に当てはめることで,他組織との比較や重複業務の発見ができるようになる。アは SRM(Service Component Reference Model:サービスコンポーネント参照モデル)の説明で,アプリケーションが提供する機能をサービスの部品として分類・体系化したものである。イは TRM(Technical Reference Model:技術参照モデル)の説明で,サービスコンポーネントを実現するためのプラットフォームや技術の標準仕様を示す。エは DRM(Data Reference Model:データ参照モデル)の説明で,組織間で共有され得る情報について名称・定義・属性を記述する。4つは業務(BRM)→サービス(SRM)→データ(DRM)→技術(TRM)と,業務に近い側から技術に近い側へ並んでいると整理すると覚えやすい。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問61
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問122.“デジタルガバナンス・コード2.0”の説明として,適切なものはどれか。
- ア.企業の自主的な DX 推進を促すために,デジタル技術による社会変革を踏まえた経営ビジョン策定など経営者に求められる対応を,経済産業省がまとめたもの
- イ.教育委員会に対して,教育情報セキュリティポリシーの基本理念や情報セキュリティ対策基準の記述例を,文部科学省がまとめたもの
- ウ.全国どこでも誰もが便利で快適に暮らせる社会を目指し,自治体が重点的に取組むべき事項を,総務省がまとめたもの
- エ.デジタル社会形成のために政府が迅速かつ重点的に実施すべき施策などを,デジタル庁がまとめたもの
正解:ア.企業の自主的な DX 推進を促すために,デジタル技術による社会変革を踏まえた経営ビジョン策定など経営者に求められる対応を,経済産業省がまとめたもの
解説:デジタルガバナンス・コードは,企業が自主的に DX を進めることを促すために経済産業省がまとめた指針である。デジタル技術による社会の変化を踏まえて,経営ビジョンとビジネスモデルの方向性を定めること,戦略とそれを支える体制・人材・IT システムを整えること,成果を測る指標を定めて開示すること,取締役会が実効的に監督することなどを,経営者に求められる対応として整理している。したがって答はア。この指針の項目は DX 認定制度の認定基準と対応しており,満たしていることを国が認定する仕組みにつながっている。2.0 は2022年に改訂された版で,その後さらに改訂が重ねられている。イは文部科学省の「教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」に当たる内容である。ウは総務省の「自治体 DX 推進計画」などに当たる内容で,対象が自治体である点が異なる。エはデジタル庁が所管する「デジタル社会の実現に向けた重点計画」に当たる内容で,こちらは政府自身が実施する施策をまとめたものである。「企業向け」「経済産業省」という2点でアを見分けられる。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問62
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問123.IT 投資案件において,投資効果を PBP(Pay Back Period)で評価する。投資額が500のとき,期待できるキャッシュインの四つのシナリオ a〜d のうち,効果が最も高いものはどれか。 〔シナリオ〕年目 1/2/3/4/5 a キャッシュイン 100/150/200/250/300 b キャッシュイン 100/200/300/200/100 c キャッシュイン 200/150/100/150/200 d キャッシュイン 300/200/100/50/50
- ア.a
- イ.b
- ウ.c
- エ.d
正解:エ.d
解説:PBP(回収期間)は,投資額を累積のキャッシュインで回収し終えるまでの期間で,短いほど投資効果が高いと評価する。各シナリオの累積を計算すると,a は 100,250,450,700 なので4年目で500を超える。b は 100,300,600 なので3年目に到達する。c は 200,350,450,600 なので4年目である。d は 300,500 と2年目でちょうど500に達する。最も短いのは d の2年なので,答はエ。この指標は「早く元が取れるほどよい」という考え方で,回収までの期間が短いほど将来の不確実性にさらされる時間が短く,資金を次の投資に回せる点が評価される。注意したいのは,PBP は回収後のキャッシュインを一切考慮しないという点である。実際に5年間の合計を見ると a が1,000で最も多く,d は700で最も少ない。それでも PBP では d が最良と評価されるので,回収の速さを重視する指標だと理解しておく必要がある。長期の収益性まで見たい場合は,正味現在価値(NPV)や内部収益率(IRR)を併用する。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問64
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問124.EMS(Electronics Manufacturing Services)の説明として,適切なものはどれか。
- ア.相手先ブランドで販売する電子機器の設計だけを受託し,製造は相手先で行う。
- イ.外部から調達した電子機器に付加価値を加えて,自社ブランドで販売する。
- ウ.自社ブランドで販売する電子機器のソフトウェア開発だけを外部に委託し,ハードウェアは自社で設計製造する。
- エ.生産設備をもつ企業が,他社からの委託を受けて電子機器を製造する。
正解:エ.生産設備をもつ企業が,他社からの委託を受けて電子機器を製造する。
解説:EMS は,自社の生産設備を使って他社のブランドの電子機器を受託製造する事業である。設計は委託元が行い,EMS 事業者は部品調達から製造,検査,物流までを引き受けることが多い。複数の委託元の製品をまとめて作るため,部品の大量調達や設備の高い稼働率によって単価を下げられる点が強みで,委託元は工場をもたずに製品を世に出せる。したがって答はエ。アは設計だけを受託して製造は相手先が行うという内容で,これは設計の受託(デザインハウス)に当たり,製造を担う EMS とは逆である。イは外部から調達した機器に付加価値を付けて自社ブランドで売るという内容で,これはファブレスの販売やインテグレーションの形態である。ウはソフトウェア開発だけを外部に委託してハードウェアは自社で作るという内容で,これは開発の一部を外注する通常の分担であって EMS の説明ではない。関連して,工場をもたずに設計と販売に特化する形態をファブレス,半導体の製造だけを請け負う形態をファウンドリと呼び,EMS はその電子機器版に相当する。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問65
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問125.組込み機器のハードウェアの製造を外部に委託する場合のコンティンジェンシープランの記述として,適切なものはどれか。
- ア.実績のある外注先の利用によって,リスクの発生確率を低減する。
- イ.製造品質が担保されていることを確認できるように委託先と契約する。
- ウ.複数の会社の見積りを比較検討して,委託先を選定する。
- エ.部品調達のリスクが顕在化したときに備えて,対処するための計画を策定する。
正解:エ.部品調達のリスクが顕在化したときに備えて,対処するための計画を策定する。
解説:コンティンジェンシープラン(緊急時対応計画)は,リスクが実際に起きてしまった場合に何をするかをあらかじめ決めておく計画である。誰が判断し,どの代替手段に切り替え,どこへ連絡するかといった手順を用意しておくことで,被害の拡大を抑え早く立ち直れるようにする。部品調達のリスクが顕在化したときに備えて対処の計画を作るというエがこれに当たり,答はエ。具体的には,代替部品の事前承認,第二の調達先の確保,安全在庫の設定などが計画に含まれる。アは実績のある外注先を選ぶことで発生確率そのものを下げる対策で,これは事前のリスク軽減にあたる。イは品質が担保されていることを確認できる契約を結ぶという対策で,これも起きる前の予防と,起きたときの責任の明確化に関わるもので,対処の手順を定める計画とは異なる。ウは複数社の見積りを比べて委託先を選ぶ調達の手続で,適切な相手を選ぶという予防の側にある。3つの誤りはいずれも「起きないようにする」対策であり,コンティンジェンシープランは「起きた後にどう動くか」を定めるものだという違いが見分けの要点になる。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問66
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問126.PPM において,投資用の資金源として位置付けられる事業はどれか。
- ア.市場成長率が高く,相対的市場占有率が高い事業
- イ.市場成長率が高く,相対的市場占有率が低い事業
- ウ.市場成長率が低く,相対的市場占有率が高い事業
- エ.市場成長率が低く,相対的市場占有率が低い事業
正解:ウ.市場成長率が低く,相対的市場占有率が高い事業
解説:PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント)は,市場成長率と相対的市場占有率の2軸で事業を4つに分ける。市場成長率が低く占有率が高い区分は「金のなる木」で,市場が成熟しているため設備や販促への追加投資が少なくて済み,高い占有率によって安定した収益が入るので,資金を生み出す源になる。ここで得た資金をほかの区分へ振り向けるのが PPM の考え方の中核であり,答はウ。アの成長率が高く占有率も高い区分は「花形」で,収益は大きいが市場の成長に追随するための投資も大きく,資金の出入りが釣り合いやすいので資金源にはなりにくい。イの成長率が高く占有率が低い区分は「問題児」で,占有率を上げるために資金を投入する対象になる。ここで成功すれば花形へ育ち,やがて金のなる木になるという流れを描く。エの成長率も占有率も低い区分は「負け犬」で,撤退や売却を検討する対象である。したがって資金の流れは「金のなる木 → 問題児・花形」となり,どの区分から取り,どの区分へ入れるかを判断するのがこの手法の役割である。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問67
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問127.企業が属する業界の競争状態と収益構造を,“新規参入の脅威”,“供給者の支配力”,“買い手の交渉力”,“代替製品・サービスの脅威”,“既存競合者同士の敵対関係”の要素に分類して,分析するフレームワークはどれか。
- ア.PEST 分析
- イ.VRIO 分析
- ウ.バリューチェーン分析
- エ.ファイブフォース分析
正解:エ.ファイブフォース分析
解説:ファイブフォース分析は,マイケル・ポーターが提唱した業界構造の分析手法で,設問に挙げられた5つの力(新規参入の脅威,供給者の支配力,買い手の交渉力,代替製品・サービスの脅威,既存競合者同士の敵対関係)によって業界の競争の激しさと収益性が決まると捉える。したがって答はエ。5つの力が強い業界は収益を上げにくく,弱い業界は収益を上げやすいと読み,どこに手を打てば有利になるかを考える枠組みになる。アの PEST 分析は,政治(Politics),経済(Economy),社会(Society),技術(Technology)の4つの側面から外部のマクロ環境を分析する手法で,業界の内側ではなく業界を取り巻く大きな流れを見る。イの VRIO 分析は,自社の経営資源を,経済価値(Value),希少性(Rarity),模倣困難性(Imitability),組織(Organization)の観点から評価して競争優位の源泉を見極める手法で,対象は自社の内部である。ウのバリューチェーン分析は,購買物流から製造,出荷物流,販売,サービスまでの主活動と,それを支える支援活動に分けて,どの活動が価値を生んでいるかを分析する手法で,こちらも自社内が対象になる。外部のマクロ(PEST)→業界(ファイブフォース)→自社(VRIO・バリューチェーン)と,見る範囲で整理できる。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問68
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問128.フィージビリティスタディの説明はどれか。
- ア.企業が新規事業立ち上げや海外進出する際の検証,公共事業の採算性検証,情報システムの導入手段の検証など,実現性を調査・検証する投資前評価のこと
- イ.技術革新,社会変動などに関する未来予測によく用いられ,専門家グループなどがもつ直観的意見や経験的判断を,反復型アンケートを使って組織的に集約・洗練して収束すること
- ウ.集団(小グループ)によるアイディア発想法の一つで,会議の参加メンバー各自が自由奔放にアイディアを出し合い,互いの発想の異質さを利用して,連想を行うことによって,さらに多数のアイディアを生み出そうという集団思考法・発想法のこと
- エ.商品が市場に投入されてから,次第に売れなくなり姿を消すまでのプロセスを,導入期,成長期,成熟(市場飽和)期,衰退期の4段階で表現して,その市場における製品の寿命を検討すること
正解:ア.企業が新規事業立ち上げや海外進出する際の検証,公共事業の採算性検証,情報システムの導入手段の検証など,実現性を調査・検証する投資前評価のこと
解説:フィージビリティスタディ(実現可能性調査)は,事業や投資を実行に移す前に,技術的に実現できるか,採算が合うか,法規制や体制の面で問題がないかを調査・検証して,投資の可否を判断するための評価である。新規事業の立上げ,海外進出,公共事業の採算性,情報システムの導入手段の検討などで行われるので,答はア。投じる前に見極めることで,見込みの薄い案件に資源を注ぎ込む事態を避けられる。イはデルファイ法の説明で,専門家に匿名でアンケートを行い,集計結果を示して再度回答を求めることを繰り返し,意見を収束させて未来予測に用いる手法である。ウはブレーンストーミングの説明で,批判をせずに自由に大量の意見を出し,互いの発想から連想を広げる発散技法である。エはプロダクトライフサイクルの説明で,導入期・成長期・成熟期・衰退期の4段階で製品の寿命を捉え,段階に応じた戦略を立てるための枠組みである。「実行する前に,できるかどうかを確かめる」のがフィージビリティスタディだと押さえると,ほかの3つとは目的が明確に異なることが分かる。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問69
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問129.IoT 活用におけるデジタルツインの説明はどれか。
- ア.インターネットを介して遠隔地に設置した 3D プリンターへ設計データを送り,短時間に製品を製作すること
- イ.システムを正副の二重に用意し,災害や故障時にシステムの稼働の継続を保証すること
- ウ.自宅の家電機器とインターネットでつながり,稼働監視や操作を遠隔で行うことができるウェアラブルデバイスのこと
- エ.デジタル空間に現実世界と同等な世界を,様々なセンサーで収集したデータを用いて構築し,現実世界では実施できないようなシミュレーションを行うこと
正解:エ.デジタル空間に現実世界と同等な世界を,様々なセンサーで収集したデータを用いて構築し,現実世界では実施できないようなシミュレーションを行うこと
解説:デジタルツインは,現実の設備や工場,都市などをデジタル空間に写した「双子」を作り,IoT のセンサーから集めた実際のデータを反映させて,現実と同じように振る舞わせる仕組みである。現実では試せない条件でのシミュレーション,故障の予兆の把握,設計変更の事前評価などができるので,答はエ。単なる 3D モデルと違い,実データで常に最新の状態に更新されるところが特徴である。アは遠隔地の 3D プリンターで製作するという内容で,これはデジタル製造やオンデマンド生産の話であり,模型を作って試すという趣旨ではない。イは正副二重の構成で稼働を継続させるという内容で,これは冗長化による可用性の確保(デュプレックスシステムなど)の説明である。「ツイン(双子)」という語が二重化を思わせるが,デジタルツインの双子は現実とデジタルの対応であって,同じ設備を2つ用意することではない。ウは家電と接続して遠隔監視・操作できるウェアラブルデバイスという内容で,IoT の応用例ではあるが,現実を写した仮想の対象を作ることとは別である。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問70
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問130.IoT を活用したビジネスモデルの事例のうち,マスカスタマイゼーションの事例はどれか。
- ア.建機メーカーが,建設機械にエンジンの稼働状況が分かるセンサーと GPS を搭載して,機械の稼働場所と稼働状況を可視化する。これによって,盗難された機械にキーを入れても,遠隔操作によってエンジンが掛からないようにする。
- イ.航空機メーカーが,エンジンに組み込まれたセンサーから稼働状況に関するデータを収集し,これを分析して,航空会社にエンジンの予防保守情報を提供する。
- ウ.自動車メーカーが,稼働状況を把握するセンサーと,遠隔地からドアロックを解錠できる装置を自動車に搭載して,カーシェアサービスを提供する。
- エ.眼鏡メーカーが,店内で顧客の顔の形状を 3D スキャナーによってデジタル化し,パターンの組み合わせで顧客に合ったフレーム形状を設計する。その後,工場に設計情報を送信し,パーツを組み合わせてフレームを効率的に製造する。
正解:エ.眼鏡メーカーが,店内で顧客の顔の形状を 3D スキャナーによってデジタル化し,パターンの組み合わせで顧客に合ったフレーム形状を設計する。その後,工場に設計情報を送信し,パーツを組み合わせてフレームを効率的に製造する。
解説:マスカスタマイゼーションは,大量生産(マスプロダクション)の効率を保ちながら,一人ひとりの要望に合わせた製品を提供する考え方である。顧客ごとに一から作るのではなく,あらかじめ用意した部品やパターンの組合せで個別の仕様を実現するところが要点で,エの眼鏡メーカーの例がまさにこれに当たる。顔の形状を計測してパターンの組合せで設計し,工場では共通のパーツを組み合わせて作るので,個別対応と効率的な製造が両立する。したがって答はエ。アは盗難対策で,遠隔から機械を無効化する仕組みであり,個別仕様の製品を作る話ではない。イは予防保守情報の提供で,機器の状態を分析して故障の前に手を打つサービス(プレディクティブメンテナンス)に当たる。製品を売って終わりにせず稼働の保証まで提供する点は新しいが,カスタマイズではない。ウはカーシェアサービスで,所有せずに必要なときだけ使えるようにするシェアリングエコノミーの事例である。いずれも IoT を活かした事業だが,「個別仕様を量産の効率で作る」のはエだけである。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問71
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問131.IoT の技術として注目されている,エッジコンピューティングの説明として,最も適切なものはどれか。
- ア.演算処理のリソースをセンサー端末の近傍に置くことによって,アプリケーション処理の低遅延化や通信トラフィックの最適化を行う。
- イ.人体に装着して脈拍センサーなどで人体の状態を計測して解析を行う。
- ウ.ネットワークを介して複数のコンピュータを結ぶことによって,全体として処理能力が高いコンピュータシステムを作る。
- エ.周りの環境から微小なエネルギーを収穫して,電力に変換する。
正解:ア.演算処理のリソースをセンサー端末の近傍に置くことによって,アプリケーション処理の低遅延化や通信トラフィックの最適化を行う。
解説:エッジコンピューティングは,データを生み出すセンサーや機器の近く(ネットワークの周縁=エッジ)に演算する資源を置き,そこで処理を済ませる方式である。クラウドまで往復しないので応答が速く(低遅延),生データを送らずに要約だけを送れるので通信量も抑えられる。したがって答はア。生データを外に出さずに済むため,映像などのプライバシーに関わる情報を扱う場面でも有利になる。イはウェアラブルデバイスの説明で,人体に装着して状態を計測するものである。エッジで処理する機器の一例にはなり得るが,方式そのものの説明ではない。ウは複数のコンピュータをネットワークで結んで全体の処理能力を高めるグリッドコンピューティングやクラスタリングの説明で,資源を「集めて大きくする」方向であり,資源を「現場に配る」エッジコンピューティングとは向きが逆である。エはエナジーハーベスティング(環境発電)の説明で,光・振動・熱・電波などのわずかなエネルギーを電力に変える技術である。電池交換の要らないセンサーを実現する技術としてIoT で注目されているが,演算をどこで行うかという話ではない。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問72
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問132.ゲーム理論における“ナッシュ均衡”の説明はどれか。
- ア.一部プレイヤーの受取が,そのまま残りのプレイヤーの支払となるような,各プレイヤーの利得(正負の支払)の総和がゼロとなる状態
- イ.戦略を決定するに当たって,相手側の各戦略(行動)について,相手の結果が最大利得となる場合同士を比較して,その中で相手の利得を最小化する行動を選択している状態
- ウ.戦略を決定するに当たって,自身の各戦略(行動)について,自身の結果が最小利得となる場合同士を比較して,その中で自身の利得を最大化する行動を選択している状態
- エ.非協力ゲームのモデルであり,相手の行動に対して最適な行動をとる行動原理の中で,どのプレイヤーも自分だけが戦略を変更しても利得を増やせない戦略の組合せ状態
正解:エ.非協力ゲームのモデルであり,相手の行動に対して最適な行動をとる行動原理の中で,どのプレイヤーも自分だけが戦略を変更しても利得を増やせない戦略の組合せ状態
解説:ナッシュ均衡は,非協力ゲームにおいて,各プレイヤーが相手の戦略を所与としたときに自分の最善を選んでおり,その結果としてどのプレイヤーも自分だけが戦略を変えても利得を増やせない状態を指す。相手も同時に最善を尽くしているため誰にも動く動機がなく,均衡として安定する。したがって答はエ。よく知られる例が囚人のジレンマで,双方が黙秘したほうが得なのに,相手の出方を所与とすると自白が最善になるため,双方自白がナッシュ均衡になる。全体として最良でない結果に落ち着くことがあるという点が,この概念の含意である。アはゼロサムゲームの説明で,利得の総和が常に0になるゲームの性質を述べたものであり,均衡の概念とは別である。ウはマキシミン戦略の説明で,各戦略について最悪の結果を想定し,その中で最も良いものを選ぶという慎重な考え方である。イはその裏返しにあたるミニマックスの考え方を,相手の利得の側から述べたものである。マキシミンやミニマックスは1人の意思決定の基準であり,複数のプレイヤーの戦略の組合せが安定するかを問うナッシュ均衡とは着眼点が違う。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問73
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問133.分析対象としている問題に数多くの要因が関係し,それらが相互に絡み合っているとき,原因と結果,目的と手段といった関係を追求していくことによって,因果関係を明らかにし,解決の糸口をつかむための図はどれか。
- ア.アローダイアグラム
- イ.パレート図
- ウ.マトリックス図
- エ.連関図
正解:エ.連関図
解説:連関図は,多くの要因が複雑に絡み合っている問題について,「原因と結果」「目的と手段」の関係を矢印でつなぎながら全体を描き出し,どの要因が中心にあるのかを見えるようにする図である。新 QC 七つ道具の一つで,矢印の集まり方から根本原因や重要な要因を見つけ出し,解決の糸口をつかむのに使うので,答はエ。特性要因図(魚の骨)が要因を大分類から枝分かれさせる木構造で表すのに対し,連関図は要因同士が互いに影響し合う関係も表せる点が違いである。アのアローダイアグラムは,作業の前後関係と所要日数を矢印で結んで日程を計画する図で,クリティカルパスを求めるのに使う。イのパレート図は,項目を件数の多い順に棒で並べ,累積比率を折れ線で重ねた図で,どの項目に手を打てば効果が大きいかを判断する(重点指向)ために使う。ウのマトリックス図は,2つの要素を行と列に配置し,交点に関係の有無や強さを記して対応関係を整理する図である。いずれも問題解決に使う図だが,「絡み合った因果関係を描く」のは連関図である。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問74
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問134.製品 X,Y を1台製造するのに必要な部品数は,表のとおりである。製品1台当たりの利益が X,Y ともに1万円のとき,利益は最大何万円になるか。ここで,部品 A は120個,部品 B は60個まで使えるものとする。 〔表〕単位 個(部品/製品 X/製品 Y) A/3/2 B/1/2
- ア.30
- イ.40
- ウ.45
- エ.60
正解:ウ.45
解説:製品 X を x 台,製品 Y を y 台作るとすると,部品 A の制約は 3x+2y≦120,部品 B の制約は x+2y≦60 で,最大にしたいのは利益 x+y(万円)である。線形計画法の考え方どおり,実行可能な領域の頂点を調べればよい。X だけを作る場合は部品 A の制約から x≦40 で利益は40万円,Y だけを作る場合は部品 B の制約から y≦30 で利益は30万円である。両方の制約が同時に等号になる点は,3x+2y=120 と x+2y=60 を引き算して 2x=60,すなわち x=30,y=15 で,このとき利益は 30+15=45万円になる。したがって最大は45万円で答はウ。検算すると部品 A は 3×30+2×15=120個,部品 B は 30+2×15=60個で,どちらもちょうど上限まで使い切っている。イの40は X だけを40台作った場合,アの30は Y だけを30台作った場合の利益で,どちらか一方に絞ると部品が余ってしまう。エの60は,どちらか一方の制約だけを見て台数を求めた場合に出る値で,たとえば部品 B だけを考えれば x=60 台まで作れるが,部品 A が 3×60=180個必要になり120個の上限を超えてしまう。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問75
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問135.今年度の A 社の販売実績と費用(固定費,変動費)を表に示す。来年度,固定費が5%増加し,販売単価が5%低下すると予測されるとき,今年度と同じ営業利益を確保するためには,最低何台を販売する必要があるか。 〔表〕 販売台数 2,500台 販売単価 200千円 固定費 150,000千円 変動費 100千円/台
- ア.2,575
- イ.2,750
- ウ.2,778
- エ.2,862
正解:エ.2,862
解説:まず今年度の営業利益を求める。売上は 2,500×200=500,000千円,変動費は 2,500×100=250,000千円,固定費は150,000千円なので,営業利益は 500,000-250,000-150,000=100,000千円である。来年度は販売単価が5%低下して 200×0.95=190千円,固定費が5%増加して 150,000×1.05=157,500千円になり,変動費は1台当たり100千円のままである。必要な販売台数を n とすると,190n-100n-157,500=100,000 となり,90n=257,500 から n=2,861.1… が得られる。台数は整数なので最低2,862台であり,答はエ。1台当たりの限界利益が 200-100=100千円から 190-100=90千円へ1割下がったうえに,回収すべき固定費が7,500千円増えたため,必要台数が約14%増えるという構造になっている。アの2,575は 257,500÷100 に一致し,単価の低下を反映せず限界利益を100千円のままにした場合の値である。ウの2,778は 250,000÷90=2,777.7… に一致し,固定費の増加を反映しなかった場合の値になる。イの2,750は,どちらの見落としからも導けない値である。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問76
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問136.損益計算資料から求められる損益分岐点売上高は,何百万円か。 〔損益計算資料〕単位 百万円 売上高 500 材料費(変動費) 200 外注費(変動費) 100 製造固定費 100 総利益 100 販売固定費 80 利益 20
- ア.225
- イ.300
- ウ.450
- エ.480
正解:ウ.450
解説:損益分岐点売上高は「固定費÷限界利益率」で求める。変動費は材料費200と外注費100を合わせて300百万円,固定費は製造固定費100と販売固定費80を合わせて180百万円である。限界利益は 売上高500-変動費300=200百万円で,限界利益率は 200÷500=0.4 になる。したがって損益分岐点売上高は 180÷0.4=450百万円で,答はウ。検算すると,売上高450のときの変動費は 450×0.6=270,限界利益は180で固定費180とちょうど釣り合い,利益0になる。実際の売上高500との差50百万円が余裕(安全余裕)で,安全余裕率は 50÷500=10%である。アの225は 180÷0.8 に一致し,変動費を外注費100だけとみなして限界利益率を 400÷500=0.8 と取った場合の値である。イの300は 180÷0.6 に一致し,変動費率0.6と限界利益率0.4を取り違えた場合の値になる(変動費の合計300と同じ数値だが偶然である)。エの480は 500-20 に一致し,売上高から利益を引いてしまった場合の値である。表の「製造固定費」と「販売固定費」が離れた行にあるため,固定費を合算し損なわないことが要点になる。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問77
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問137.特許法による保護の対象となるものはどれか。
- ア.自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度なもの
- イ.思想又は感情を創作的に表現したもの
- ウ.物品の形状,模様,色彩など,視覚を通じて美感を起こさせるもの
- エ.文字,図形,記号などの標章で,商品や役務について使用するもの
正解:ア.自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度なもの
解説:特許法は第2条第1項で「発明」を「自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のもの」と定義しており,これが保護の対象である。したがって答はア。「自然法則を利用した」という要件があるため,計算の手順そのものや人為的な取決め(ゲームのルールなど)は該当せず,「高度のもの」という要件によって実用新案法の対象となる考案(技術的思想の創作だが高度である必要がない)と区別される。イは著作権法の保護対象で,同法第2条は著作物を「思想又は感情を創作的に表現したものであって,文芸,学術,美術又は音楽の範囲に属するもの」と定義している。表現を守る法律なので,同じ着想を別の表現で書いたものは別の著作物になる。ウは意匠法の保護対象で,物品や建築物,画像の形状・模様・色彩などが視覚を通じて美感を起こさせるデザインを守る。エは商標法の保護対象で,文字・図形・記号などの標章を商品や役務について使うことによって出所を示す目印を守る。4つの法律は「技術(特許)」「表現(著作権)」「デザイン(意匠)」「目印(商標)」を守ると整理すると取り違えにくい。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問78
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問138.不正競争防止法の不正競争行為に該当するものはどれか。
- ア.A 社と競争関係になっていない B 社が,偶然に,A 社の社名に類似のドメイン名を取得した。
- イ.ある地方だけで有名な和菓子に類似した商品名の飲料を,その和菓子が有名ではない地方で販売し,利益を取得した。
- ウ.商標権のない商品名を用いたドメイン名を取得し,当該商品のコピー商品を販売し,利益を取得した。
- エ.他社サービスと類似しているが,自社サービスに適しており,正当な利益を得る目的があると認められるドメインを取得し,それを利用した。
正解:ウ.商標権のない商品名を用いたドメイン名を取得し,当該商品のコピー商品を販売し,利益を取得した。
解説:不正競争防止法は,周知または著名な商品等表示と混同を生じさせる行為,商品の形態を模倣する行為,不正の利益を得る目的でのドメイン名の取得・使用などを不正競争行為として禁じている。ウは,他人の商品名をドメイン名に用いたうえでその商品のコピー商品を販売しており,商標権の登録がなくても,需要者に混同を生じさせて不正の利益を得ているので不正競争行為に該当する。したがって答はウ。商標権がないから自由というわけではない点が要点である。アは,競争関係になく偶然に類似のドメイン名を取得したという事情なので,「不正の利益を得る目的」または「他人に損害を加える目的」という要件を満たさず該当しない。イは,その和菓子が有名ではない地方での販売であり,商品等表示に求められる周知性がその地域に及んでいないため混同のおそれがなく,該当しない。逆にいえば,全国的に著名な表示であれば地域を問わず保護される。エは,類似はしているが正当な利益を得る目的があると認められるので,やはり不正の目的の要件を欠く。判断の鍵は「周知性・著名性があるか」と「不正の目的があるか」の2点である。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問79
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問139.個人情報のうち,個人情報保護法における要配慮個人情報に該当するものはどれか。
- ア.個人情報の取得時に,本人が取扱いの配慮を申告することによって設定される情報
- イ.個人に割り当てられた,運転免許証,クレジットカードなどの番号
- ウ.生存する個人に関する,個人を特定するために用いられる勤務先や住所などの情報
- エ.本人の病歴,犯罪の経歴など不当な差別や不利益を生じさせるおそれのある情報
正解:エ.本人の病歴,犯罪の経歴など不当な差別や不利益を生じさせるおそれのある情報
解説:個人情報保護法は,本人に対する不当な差別や偏見,その他の不利益が生じないように取扱いにとくに配慮を要する情報を「要配慮個人情報」と定めている。具体的には,人種,信条,社会的身分,病歴,犯罪の経歴,犯罪により害を被った事実,身体・知的・精神の障害,健康診断等の結果,医師等による指導・診療・調剤の内容,被疑者・被告人として刑事手続を受けたこと,少年の保護事件の手続を受けたことが列挙されている。したがって答はエ。要配慮個人情報は,取得に際して原則として本人の同意が必要で,第三者提供におけるオプトアウト(本人の求めがあれば停止する方式)が認められないという厳しい扱いになっている。アは,本人が申告すれば要配慮個人情報になるという内容だが,法が列挙した項目で定まるものであり,本人の申告で設定されるものではない。イは運転免許証やクレジットカードの番号で,これらは個人識別符号(または個人情報)に当たるが,要配慮個人情報ではない。ウは勤務先や住所など個人を特定するための情報で,これは個人情報そのものの定義に関する記述である。「差別や不利益につながり得るか」が要配慮個人情報を見分ける基準になる。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問80
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問140.レスポンシブ Web デザインを実現するに当たって,単一の HTML 文書を用いて,Web コンテンツを各種端末のディスプレイの大きさに合わせた形式で表示するために使用する機能はどれか。
- ア.User-Agent
- イ.WebSocket
- ウ.マッシュアップ
- エ.メディアクエリ
正解:エ.メディアクエリ
解説:メディアクエリは CSS の機能で,画面の幅・高さ・向き・解像度などの条件に応じて適用するスタイルを切り替えられる。@media (max-width: 600px) のように書けば,狭い画面のときだけ別のレイアウトを当てられるので,1つの HTML 文書のまま端末ごとに見せ方を変えるレスポンシブ Web デザインが実現できる。したがって答はエ。アの User-Agent は,ブラウザが自分の種類や版を伝える HTTP ヘッダーで,これを見てサーバ側が端末別のページを返す方式もあるが,それは HTML 自体を作り分けるやり方であり「単一の HTML 文書を用いて」という条件から外れる。加えて,未知の端末に対応できないという弱点もある。イの WebSocket は,サーバとブラウザの間に双方向の通信路を保つ仕組みで,チャットや通知のように随時データを送りたい場合に使う。ウのマッシュアップは,複数のサービスが公開する API やデータを組み合わせて新しいサービスを作る手法で,画面の大きさへの対応とは関係がない。あわせて viewport の指定やフレキシブルなグリッド,可変サイズの画像を組み合わせるのが定石である。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問50
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問141.経済産業省が取りまとめた“デジタル経営改革のための評価指標(DX 推進指標)”によれば,DX を実現する上で基盤となる IT システムの構築に関する指標において,“IT システムに求められる要素”について経営者が確認すべき事項はどれか。
- ア.IT システムの全体設計や協働できるベンダーの選定などを行える人材を育成・確保できているか。
- イ.環境変化に迅速に対応し,求められるデリバリースピードに対応できる IT システムとなっているか。
- ウ.データ処理において,リアルタイム性よりも,ビッグデータの蓄積と事後の分析が重視されているか。
- エ.データを迅速に活用するために,全体最適よりも,個別最適を志向した IT システムとなっているか。
正解:イ.環境変化に迅速に対応し,求められるデリバリースピードに対応できる IT システムとなっているか。
解説:DX 推進指標では,DX の基盤となる IT システムに求められる要素として「データをリアルタイムなどで使いたい形で使えるか(データ活用)」「環境変化に迅速に対応でき,求められるデリバリースピードに対応できるか(スピード・アジリティ)」「全社最適の視点で無駄なくつながっているか(全社最適)」の3点を挙げている。イはこのうちのスピード・アジリティに当たるので,答はイ。ウは逆で,リアルタイム性が軽んじられてよいわけではなく,必要なときに必要な形でデータを使えることが求められている。エも逆で,部門ごとに個別最適で作られたシステムが乱立すると連携できずデータも分断されるため,全社最適の視点が求められる。日本企業に多いこうした状態を経済産業省は「レガシーシステムの残存」として問題視し,放置した場合の損失を「2025年の崖」と表現した。アは人材の育成・確保に関する事項で,DX 推進指標の中では別の柱(体制・仕組み,とくに人材)に属する。「ITシステムに求められる要素」は,あくまでシステム自体の性質を問う指標である。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問61
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問142.官民データ活用推進基本法などに基づいて進められているオープンデータバイデザインに関して,行政機関における取組についての記述として,適切なものはどれか。
- ア.行政機関が保有する個人情報を産業振興などの目的でオープン化する場合は,データ公開に先立ち,個人情報保護委員会への届出が義務化されている。
- イ.行政機関において収集・蓄積された既存のデータが公開される場合,営利目的の利用は許されておらず,非営利の用途に限って利用が認められている。
- ウ.行政機関における情報システムの設計において,情報セキュリティを確保する観点から,公開するデータの用途を行政機関同士の相互利用に限定している。
- エ.対象となる行政データを,二次利用や機械判読に適した形態で無償公開することを前提に,情報システムや業務プロセスの企画,整備及び運用を行っている。
正解:エ.対象となる行政データを,二次利用や機械判読に適した形態で無償公開することを前提に,情報システムや業務プロセスの企画,整備及び運用を行っている。
解説:オープンデータバイデザインは,「後から公開できるようにする」のではなく,最初から公開することを前提に情報システムや業務プロセスを企画・整備・運用するという考え方である。公開の要件は,営利・非営利を問わず誰でも二次利用できること,機械判読に適した形式(CSV や JSON など)であること,無償で利用できることの3点で,設問のエがこれに合うので答はエ。あとから公開用に加工する手戻りをなくし,データの質を保つことがねらいである。アは,オープンデータの対象は個人情報や機密情報を除いたデータであり,個人情報をオープン化するという前提自体が成り立たない。イは,オープンデータの定義に「営利目的も含めて二次利用できる」ことが含まれているので誤りである。企業がデータを使って新しいサービスを生むことこそ期待されている。ウは,用途を行政機関同士の相互利用に限定するのは「公開」ではなく行政内部の情報連携であり,オープンデータの趣旨から外れる。政府の取組としては,データカタログサイト(e-Gov データポータル)で横断的に探せるようにする整備も進められている。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問62
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問143.業務改善の4原則としての Eliminate,Combine,Rearrange,Simplify は,業務改善を実現する上での視点を示すものである。次の業務改善例のうち,Rearrange を適用したものはどれか。
- ア.経費精算申請業務において,決裁に不要な人を申請フローから外し,決裁までに要する時間を短縮した。
- イ.商品配送ルートを可視化した結果,移動距離の無駄が発見された。そこで,配送順を入れ替えることで,一日に配送できる件数を向上させた。
- ウ.表計算ソフト上で各項目を手入力していたが,一つの項目を入力すれば他の関連項目が自動計算できるように関数を設定し,作業効率を向上させた。
- エ.複数部門が集まる会議の議事録を,各部門のスタッフが,それぞれ独自に作成していた。各部門での作成をやめ,代表者1名が作成し,部門間で共有した。
正解:イ.商品配送ルートを可視化した結果,移動距離の無駄が発見された。そこで,配送順を入れ替えることで,一日に配送できる件数を向上させた。
解説:業務改善の4原則は ECRS と呼ばれ,Eliminate(なくす),Combine(まとめる),Rearrange(順序や場所を入れ替える),Simplify(簡単にする)の頭文字を並べたものである。この順に検討すると効果が大きいとされる。Rearrange は作業の順序や実施する場所・担当を組み替えて無駄を減らす視点なので,配送順を入れ替えて移動距離の無駄を削り,一日の配送件数を増やしたイが該当する。したがって答はイ。アは決裁に不要な人を申請フローから外しており,工程そのものをなくしているので Eliminate に当たる。ウは手入力していた項目を関数で自動計算させ,作業を単純にしているので Simplify に当たる。エは各部門が別々に作っていた議事録を代表者1名の作成にまとめているので Combine に当たる。4つの視点は「なくせないか→まとめられないか→入れ替えられないか→簡単にできないか」の順で当てはめると考えやすく,まずなくすことを検討するのが効果が大きいという点が ECRS の並び順の意味である。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問63
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問144.BPR によって業務を見直した場合,これまで従業員5人で年間計9,000時間掛かっていた業務が7,000時間で実現可能なことと,その7,000時間のうちの2,000時間分の業務は外部委託が可能なことが分かった。この結果を基に BPR を実施した次のシナリオ a から d のうち,当該部門において,年間当たりの金額面の効果が最も高いものはどれか。なお,いずれのシナリオも年初から実施することとし,条件に記載した時間や費用以外は考慮しないものとする。 〔条件〕 (1) 年間計9,000時間の内訳は従業員1人当たり1,800時間とする。 (2) 従業員1人当たりの年間の人件費は600万円とする。 (3) 外部委託が可能な2,000時間分の業務を,外部委託した場合の年間費用は700万円とする。外部委託の契約は1年単位で年間費用の700万円は固定である。 (4) 従業員の空いた時間は別の付加価値業務が行えるようになり,従業員1人につき100時間当たり20万円の利益を得ることができる。 (5) 従業員4人で当該業務を行う場合は,残り1人は他部門に異動する。当該部門では,1人分の人件費の削減効果だけを考慮する。 (6) BPR 実施後,当該業務に関わらない従業員の人件費は金額面の効果とみなす。 〔シナリオ〕シナリオ/当該業務を行う従業員数/外部委託 a/4人/する b/4人/しない c/5人/する d/5人/しない
- ア.シナリオ a
- イ.シナリオ b
- ウ.シナリオ c
- エ.シナリオ d
正解:イ.シナリオ b
解説:効果は「人件費の削減+空いた時間で得る利益-外部委託費用」で求める。従業員1人の年間稼働は1,800時間である。シナリオ a は4人(稼働7,200時間)で,外部委託によって自社が担う業務は 7,000-2,000=5,000時間になるので空き時間は2,200時間,利益は 2,200÷100×20=440万円。1人異動で人件費600万円が減り,委託費700万円が出るので 600+440-700=340万円である。シナリオ b は4人で外部委託せず7,000時間を担うので空きは 7,200-7,000=200時間,利益は40万円。人件費削減600万円を加えて640万円となる。シナリオ c は5人(稼働9,000時間)で外部委託するので空きは 9,000-5,000=4,000時間,利益は800万円だが,人件費の削減が無く委託費700万円が出るので100万円にとどまる。シナリオ d は5人で外部委託せず空きは 9,000-7,000=2,000時間で利益400万円,これが全額となる。したがって最も高いのは640万円のシナリオ b であり,答はイ。委託費700万円に対して,委託で増える空き時間から得られる利益は 2,000÷100×20=400万円にすぎないため,外部委託するとかえって300万円損をするという構造になっている。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問64
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問145.システムの要件を検討する際に用いる UX デザインの説明として,適切なものはどれか。
- ア.システム設計時に,システム稼働後の個人情報保護などのセキュリティ対策を組み込む設計思想のこと
- イ.システムの個々のアプリケーションを利用者が享受するサービスとして捉え,その組合せでシステムを構築する設計思想のこと
- ウ.システムを利用する際にシステムの機能が利用者にもたらす有効性,操作性などに加え,快適さ,安心感,楽しさなどの体験価値を重視する設計思想のこと
- エ.接続仕様や仕組みが公開されている他社のアプリケーションを活用してシステムを構築することによって,システム開発の生産性を高める設計思想のこと
正解:ウ.システムを利用する際にシステムの機能が利用者にもたらす有効性,操作性などに加え,快適さ,安心感,楽しさなどの体験価値を重視する設計思想のこと
解説:UX(User Experience=利用者体験)デザインは,機能が使えるかどうか,操作しやすいかどうかという範囲を超えて,利用者が触れる前後を含めた一連の体験の質を設計しようとする考え方である。快適さ,安心感,楽しさ,満足感といった主観的な価値まで対象に含める点が特徴で,答はウ。使いやすさに焦点を当てるユーザビリティ(UI の使い勝手)を包み込む,より広い概念として位置づけられる。アはプライバシーバイデザイン(あるいはセキュリティバイデザイン)の説明で,設計の段階から保護の仕組みを組み込む考え方である。イはサービス指向アーキテクチャ(SOA)の説明で,機能をサービスの単位に切り出し,その組合せでシステムを構成する設計思想である。エは他社が公開している API を活用して開発の生産性を高める考え方で,マッシュアップや API エコノミーと呼ばれる。要件を検討する段階で UX デザインを用いる意義は,「何ができるか」ではなく「利用者がどう感じるか」から要件を導けることにある。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問65
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問146.UML の図のうち,業務要件定義において,業務フローを記述する際に使用する,処理の分岐や並行処理,処理の同期などを表現できる図はどれか。
- ア.アクティビティ図
- イ.クラス図
- ウ.状態マシン図
- エ.ユースケース図
正解:ア.アクティビティ図
解説:アクティビティ図は,処理の流れを開始から終了まで順に描く図で,条件によって分かれる分岐(デシジョンノード),複数の流れを同時に進める並行処理(フォーク),それらを合流させる同期(ジョイン)を表現できる。担当者や組織ごとに区切るスイムレーンを併用すれば,誰がどの作業を行うのかまで示せるため,業務要件定義で業務フローを記述するのに適している。したがって答はア。イのクラス図は,クラスの属性・操作と,クラス間の関連・多重度・継承といった静的な構造を表す図で,流れは表せない。ウの状態マシン図は,一つの対象がとる状態と,事象によって状態がどう移り変わるかを表す図で,注文が「受付済→出荷済→完了」と変わる様子などを描く。同じ対象の状態遷移が主題であり,複数の担当者にまたがる作業の流れを描くものではない。エのユースケース図は,利用者(アクター)とシステムが提供する機能(ユースケース)の関係を表す図で,何ができるかの一覧を示すが,処理の順序や分岐は表現しない。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問66
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問147.SCM の目的はどれか。
- ア.顧客情報や購買履歴,クレームなどを一元管理し,きめ細かな顧客対応を行うことによって,良好な顧客関係の構築を目的とする。
- イ.顧客情報や商談スケジュール,進捗状況などの商談状況を一元管理することによって,営業活動の効率向上を目的とする。
- ウ.生産,販売,在庫管理,財務会計,人事管理など基幹業務のあらゆる情報を統合管理することによって,経営効率の向上を目的とする。
- エ.複数の企業や組織にまたがる調達から販売までの業務プロセス全ての情報を統合的に管理することによって,コスト低減や納期短縮などを目的とする。
正解:エ.複数の企業や組織にまたがる調達から販売までの業務プロセス全ての情報を統合的に管理することによって,コスト低減や納期短縮などを目的とする。
解説:SCM(Supply Chain Management=供給連鎖管理)は,原材料の調達から生産,物流,販売に至るまでの流れを,自社だけでなく取引先や物流業者を含めた複数の企業・組織にまたがって一体として捉え,情報を共有して全体を最適化する取組みである。狙いは在庫の削減,コストの低減,納期の短縮であり,答はエ。個々の企業が自社だけを最適化すると,需要の情報が上流へ伝わるほど注文の振れが増幅されるブルウィップ効果が生じるため,鎖全体で情報を共有することに意味がある。アは CRM(顧客関係管理)の説明で,顧客との関係を長期に深めることを目的とする。イは SFA(Sales Force Automation=営業支援システム)の説明で,商談の進捗を可視化して営業活動の効率を上げるものである。ウは ERP(Enterprise Resource Planning=統合基幹業務システム)の説明で,こちらは自社内の基幹業務を統合管理する点が SCM と異なる。「企業の枠を越えるのが SCM,自社内をまとめるのが ERP」と対比して押さえるとよい。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問67
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問148.アンゾフの成長マトリクスを説明したものはどれか。
- ア.外部環境と内部環境の観点から,強み,弱み,機会,脅威という四つの要因について情報を整理し,企業を取り巻く環境を分析する手法である。
- イ.企業のビジョンと戦略を実現するために,財務,顧客,内部ビジネスプロセス,学習と成長という四つの視点から事業活動を検討し,アクションプランまで具体化していくマネジメント手法である。
- ウ.事業戦略を,市場浸透,市場拡大,製品開発,多角化という四つのタイプに分類し,事業の方向性を検討する際に用いる手法である。
- エ.製品ライフサイクルを,導入期,成長期,成熟期,衰退期という四つの段階に分類し,企業にとって最適な戦略を立案する手法である。
正解:ウ.事業戦略を,市場浸透,市場拡大,製品開発,多角化という四つのタイプに分類し,事業の方向性を検討する際に用いる手法である。
解説:アンゾフの成長マトリクスは,縦軸に市場(既存・新規),横軸に製品(既存・新規)を取った4つのマスで成長の方向を整理する枠組みである。既存市場×既存製品が市場浸透,新規市場×既存製品が市場拡大(新市場開拓),既存市場×新規製品が製品開発,新規市場×新規製品が多角化に当たり,どの方向で成長を目指すかを検討するのに使う。したがって答はウ。右上(多角化)に進むほど未知の要素が増えて危険が高いという見立ても含まれている。アは SWOT 分析の説明で,内部の強み・弱みと外部の機会・脅威を並べて環境を整理する手法である。イは BSC(バランススコアカード)の説明で,財務・顧客・内部ビジネスプロセス・学習と成長の4つの視点から目標と指標を定め,実行計画まで落とし込む。エはプロダクトライフサイクル(PLC)の説明で,製品が置かれた段階に応じて価格・広告・流通の打ち手を変える考え方である。どれも4つに分ける枠組みなので,「何を4つに分けているのか」で見分けるのが確実である。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問68
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問149.コ・クリエーション戦略の特徴はどれか。
- ア.企業の営業部門と製造部門が協働し,特定の商品・サービスに限定して,徹底的に自前主義にこだわることによって強みを発揮する。
- イ.顧客が自らのアイデアを商品の仕様に具体的に落とし込み,企業に製品を製造してもらう。
- ウ.顧客や企業ネットワークの力を活用し,商品・サービスだけでなく,顧客の経験までを含めて差別化可能な価値を創造する。
- エ.自社に不足する経営資源を M&A によって強化し,従来にない価値をより素早く創造する。
正解:ウ.顧客や企業ネットワークの力を活用し,商品・サービスだけでなく,顧客の経験までを含めて差別化可能な価値を創造する。
解説:コ・クリエーション(co-creation=共創)は,企業が一方的に価値を作って提供するのではなく,顧客や取引先,他企業など外部の主体と協働して価値を生み出す考え方である。対象は製品そのものにとどまらず,購入前後の体験まで含めて差別化できる価値を作ることに置かれるので,答はウ。顧客コミュニティからの意見を製品改良に取り込む,パートナー企業と共同で新しいサービスを設計するといった形で実践される。アは自前主義にこだわるという内容で,外部との協働を核とするコ・クリエーションとは正反対である。イは顧客が仕様まで決めて企業が作るという形で,これは受注生産やマスカスタマイゼーションに近く,価値を一緒に作り上げるという双方向のやり取りが欠けている。エは M&A による経営資源の獲得で,これは自社に取り込む方法であり,外部と協働したまま価値を生む共創とは異なる。企業の枠を越えて価値を共に作るという点が,コ・クリエーションの核心である。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問69
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問150.企業における研究,開発,事業化,そして産業化へとステージが移行する過程の中で,事業化から産業化に移行するときの,競合製品との競争過程にある障壁を何と呼ぶか。
- ア.キャズム
- イ.死の谷
- ウ.ダーウィンの海
- エ.魔の川
正解:ウ.ダーウィンの海
解説:技術が世に出るまでの道筋には,段階ごとに越えにくい壁があるとされ,それぞれに名前が付いている。研究から開発へ移るときの壁が「魔の川」で,研究成果を製品開発のテーマに結び付けられるかが問われる。開発から事業化へ移るときの壁が「死の谷」で,資金や人材を確保して製品として世に出せるかが問われる。そして事業化から産業化へ移るときの壁が「ダーウィンの海」で,市場に出た後に競合製品との生存競争を勝ち抜いて事業として定着できるかが問われる。設問は事業化から産業化への移行を尋ねているので答はウ。名前の由来は,多数の競争者の中で適応したものだけが生き残るという進化論の考え方である。アのキャズムは,ジェフリー・ムーアが唱えた,新技術が初期採用者層から一般の利用者層へ普及する際に生じる需要の溝を指す言葉で,市場の普及過程に関する概念である。3つの壁は「魔の川→死の谷→ダーウィンの海」の順に並ぶと押さえておけば取り違えない。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問70
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問151.生成 AI のビジネス活用において,独自のデータを学習させることにより基盤モデルを自社の業務やサービスに特化したモデルへとカスタマイズすることを何と呼ぶか。
- ア.アノテーション
- イ.クラスタリング
- ウ.ファインチューニング
- エ.プロンプトエンジニアリング
正解:ウ.ファインチューニング
解説:ファインチューニングは,大量の一般的なデータで事前学習された基盤モデルに,自社が持つ独自のデータを追加で学習させ,重みを調整して特定の業務や分野に適したモデルに作り変えることをいう。一から学習させるのに比べて必要なデータ量も計算資源もはるかに少なく済むのが利点で,答はウ。アのアノテーションは,学習に使うデータに正解のラベルや注釈を付ける作業のことで,教師あり学習の準備工程に当たる。ファインチューニングのためのデータ整備でも行われるが,作業そのものを指す言葉であってカスタマイズの手法ではない。イのクラスタリングは,データを似たもの同士のグループに分ける教師なし学習の手法である。エのプロンプトエンジニアリングは,モデル自体には手を加えず,与える指示文(プロンプト)の書き方を工夫して望む出力を引き出す技術である。モデルを変えないので手軽だが,扱える情報は指示文に入る範囲に限られる。関連して,外部の文書を検索して回答の材料にする RAG(検索拡張生成)もあり,こちらもモデルの重みは変えない。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問71
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問152.製造業の A 社では,NC 工作機械を用いて,四つの仕事 a〜d を行っている。各仕事間の段取り時間は表のとおりである。合計の段取り時間が最小になるように仕事を行った場合の合計段取り時間は何時間か。ここで,仕事はどの順序で行ってもよく,a〜d を一度ずつ行うものとし,FROM から TO への段取り時間で算出する。 〔表〕単位 時間(FROM →TO 仕事a/仕事b/仕事c/仕事d) 仕事a →/2/1/2 仕事b →1//1/2 仕事c →3/2//2 仕事d →4/3/2/
- ア.4
- イ.5
- ウ.6
- エ.7
正解:ア.4
解説:4つの仕事を一度ずつ行うので,段取りは仕事の間の3回だけ発生する。全24通りの並べ方について3回分を足して最小を探す。b→a→c→d の順にすると,b→a が1時間,a→c が1時間,c→d が2時間で合計4時間になり,これが最小である。したがって答はア。ほかの並びを見ると,a→b→c→d は 2+1+2=5時間,c→b→a→d は 2+1+2=5時間,d→c→b→a は 2+2+1=5時間で,5時間止まりの並びは複数ある。表を見ると d を出発点とする段取り(d→a が4,d→b が3)が大きいので,d は最後に回すのが得だと分かる。また a→c が1,b→a が1,b→c が1と小さい値が固まっているので,b と a を早い位置に置き,そこから c を経て d に抜ける流れが有利になる。イの5時間は上に挙げたような二番目に良い並びの値,ウの6時間・エの7時間はさらに条件の悪い並びの値である。この種の問題は,最小の値をもつ辺から組み立て,値の大きい行(ここでは d の行)を出発点に使わないよう並べると素早く見当が付く。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問72
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問153.構成表の製品 A を300個出荷しようとするとき,部品 b の正味所要量は何個か。ここで,A,a,b,c の在庫量は在庫表のとおりとする。また,他の仕掛残,注文残,引当残などはないものとする。 〔構成表〕単位 個(品名/構成部品 a/b/c) A/3/2/0 a//1/2 〔在庫表〕単位 個(品名/在庫量) A/100 a/100 b/300 c/400
- ア.200
- イ.600
- ウ.900
- エ.1,500
正解:イ.600
解説:上の階層から順に,総所要量から在庫を引いて正味所要量を求め,それを下の階層に展開していく。製品 A は300個必要だが在庫が100個あるので,新たに作るのは 300-100=200個である。部品 a は A 1個に3個使うので 200×3=600個必要で,在庫100個を引いて500個を作る。部品 b は,A に直接2個使うので 200×2=400個,さらに a 1個につき1個使うので 500×1=500個が必要になり,総所要量は 400+500=900個である。b の在庫は300個なので,正味所要量は 900-300=600個となり,答はイ。ウの900は在庫を引く前の総所要量に一致する値で,「正味」の計算を忘れた場合に当たる。エの1,500は,製品 A の在庫100個も部品 a の在庫100個も引かずに,A を300個そのまま展開した場合の値である(a が900個必要になり,b は 300×2+900×1=1,500個)。アの200は製品 A の正味所要量そのもので,部品 b の数量ではない。上位の在庫を引いてから下位に展開するという順序が要点で,これを守らないと必要量が大きく膨らむ。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問73
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問154.企業経営において,経営理念,経営戦略,事業戦略は,経営理念を最上位とするピラミッドを形成している。経営理念,経営戦略,事業戦略の関係性で適切なものはどれか。
- ア.経営理念,経営戦略,事業戦略のピラミッドは上位ほど具体的な内容であるのに対して,下位にいくほど抽象的な内容となっている。
- イ.経営理念,経営戦略,事業戦略のピラミッドは上位ほど短期的な視点であるのに対して,下位にいくほど中長期的な視点となっている。
- ウ.経営理念を達成するために経営戦略を策定し,経営戦略という目標を達成するために事業戦略に分解する。
- エ.経営理念を達成するために事業戦略を策定し,事業戦略という目標を達成するために経営戦略に分解する。
正解:ウ.経営理念を達成するために経営戦略を策定し,経営戦略という目標を達成するために事業戦略に分解する。
解説:経営理念は,その企業が何のために存在し何を大切にするのかを示す最も上位の考え方である。それを実現するために全社としての方向を定めるのが経営戦略で,さらに経営戦略を達成するために事業ごとの具体的な打ち手へ分解したものが事業戦略になる。上位を実現する手段として下位を定めるという関係なので,答はウ。エはこの順序が逆で,全社の方針である経営戦略を,個々の事業戦略の下位に置いてしまっている。アは内容の抽象度が逆である。経営理念は「社会に貢献する」のように抽象的で,下位にいくほど「この製品をこの市場で何%のシェアにする」のように具体的になる。イは時間の視点が逆である。経営理念は企業が存続する限り変わらない長期の視点,経営戦略は数年単位の中期,事業戦略は年度単位の短期と,下位にいくほど期間が短くなる。上位から下位へ「抽象→具体」「長期→短期」「目的→手段」と一貫して降りていくと整理でき,3つの誤りはいずれもこの方向を逆にしたものである。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問74
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問155.A 社と B 社がそれぞれ2種類の戦略を採る場合の市場シェアが表のように予想されるとき,ナッシュ均衡,すなわち互いの戦略が相手の戦略に対して最適になっている組合せはどれか。ここで,表の各欄において,左側の数値が A 社のシェア,右側の数値が B 社のシェアとする。 〔表〕単位 %(A 社の戦略/B 社の戦略 b1/戦略 b2) 戦略 a1/40,20/50,30 戦略 a2/30,10/25,25
- ア.A 社が戦略 a1,B 社が戦略 b1 を採る組合せ
- イ.A 社が戦略 a1,B 社が戦略 b2 を採る組合せ
- ウ.A 社が戦略 a2,B 社が戦略 b1 を採る組合せ
- エ.A 社が戦略 a2,B 社が戦略 b2 を採る組合せ
正解:イ.A 社が戦略 a1,B 社が戦略 b2 を採る組合せ
解説:ナッシュ均衡は,相手の戦略を所与としたときに,どちらも自分の戦略を変える動機をもたない組合せである。まず A 社の立場で見ると,B 社が b1 なら A 社のシェアは a1 で40,a2 で30なので a1 が有利,B 社が b2 なら a1 で50,a2 で25なのでやはり a1 が有利である。つまり B 社が何を採っても A 社は a1 を選ぶ。次に B 社の立場で見ると,A 社が a1 なら B 社のシェアは b1 で20,b2 で30なので b2 が有利,A 社が a2 なら b1 で10,b2 で25なのでやはり b2 が有利である。つまり A 社が何を採っても B 社は b2 を選ぶ。よって双方の最適が重なるのは a1 と b2 の組合せで,答はイ。このように相手の出方によらず一方が常に有利な戦略を支配戦略といい,両社に支配戦略があるためこの均衡は1つに定まる。アは B 社が b1 のままだと b2 に変えてシェアを20から30に増やせるので均衡ではない。ウとエは A 社が a2 のままだと a1 に変えてシェアを増やせる(ウでは30→40,エでは25→50)ので,やはり均衡ではない。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問75
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問156.ベイズ統計の説明として,適切なものはどれか。
- ア.経済統計に関する国際条約に基づいて,貿易実態を正確に把握し,国の経済政策や企業の経済活動の資料とすることを目的とした指標を作成する統計手法
- イ.事前分布・事後分布といった確率に関する考え方に基づいて体系化されたものであり,機械学習,迷惑メールフィルターなどに利用されている統計理論
- ウ.収集されたデータの代表値である平均値・中央値・最頻値を求めたり,度数分布表やヒストグラムを作成したりすることによって,データの特徴を捉える統計理論
- エ.ビッグデータの収集・分析に当たり,分析結果の検証可能性を確保し,複数の分析結果を比較可能とするために,対象をオープンデータに限定する統計手法
正解:イ.事前分布・事後分布といった確率に関する考え方に基づいて体系化されたものであり,機械学習,迷惑メールフィルターなどに利用されている統計理論
解説:ベイズ統計は,まだ観測していない段階での確からしさを事前分布として置き,データを得るたびにベイズの定理で更新して事後分布を求めるという考え方に基づく統計理論である。データが少なくても既知の知識を前提として織り込める点,新しいデータで逐次的に更新できる点が特徴で,機械学習の分類器や迷惑メールフィルター(ベイジアンフィルター),医療診断の確率評価などに広く使われている。したがって答はイ。ウは,収集済みのデータの特徴を代表値や度数分布,ヒストグラムでまとめる記述統計の説明である。ベイズ統計はデータの背後にある確率を推し量る推測統計の一分野なので区別される。アは貿易統計のような特定分野の統計指標の作成についての説明で,統計理論の名称ではない。エは分析対象をオープンデータに限定するという内容で,そのような統計手法は存在しない。なお推測統計にはベイズ統計と,母数を定数と見て標本から推定する頻度論の立場があり,「確率を確信の度合いとして扱う」のがベイズ統計の立場だと押さえると違いが分かりやすい。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問76
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問157.A 社と B 社の比較表から分かる,A 社の特徴はどれか。 〔表〕単位 億円(項目/A 社/B 社) 売上高/1,000/1,000 変動費/500/800 固定費/400/100 営業利益/100/100
- ア.売上高の増加が大きな利益に結び付きやすい。
- イ.限界利益率が低い。
- ウ.損益分岐点が低い。
- エ.不況時にも,売上高の減少が大きな損失に結び付かず不況抵抗力は強い。
正解:ア.売上高の増加が大きな利益に結び付きやすい。
解説:両社は売上高も営業利益も同じだが,費用の構成が対照的である。A 社は限界利益が 1,000-500=500億円で限界利益率50%,固定費は400億円なので損益分岐点売上高は 400÷0.5=800億円である。B 社は限界利益が 1,000-800=200億円で限界利益率20%,固定費は100億円なので損益分岐点売上高は 100÷0.2=500億円になる。限界利益率が高い A 社は,売上が増えたときに増える分の半分が利益に乗るので,売上高の増加が大きな利益に結び付きやすい。したがって答はア。イは,A 社の限界利益率50%は B 社の20%より高いので誤りである。ウは,A 社の損益分岐点800億円は B 社の500億円より高いので誤りである。エも誤りで,固定費が大きく限界利益率が高い A 社は,売上が減ったときの利益の落ち込みも大きい。売上が2割減の800億円になると A 社は利益0(損益分岐点)だが,B 社は 800×0.2-100=60億円の利益が残る。固定費型の A 社は好況時に強く不況時に弱く,変動費型の B 社はその逆という構造で,これを表すのが経営レバレッジである。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問77
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問158.著作権法で保護されるものはどれか。
- ア.アルゴリズム
- イ.コンパイラのプログラム
- ウ.プログラム言語
- エ.プロトコル
正解:イ.コンパイラのプログラム
解説:著作権法はプログラムを著作物として保護するが,第10条第3項で「プログラム言語」「規約」「解法」は保護の対象から除くと定めている。プログラム言語は文字や記号とその体系,規約はプロトコルなど約束事,解法はアルゴリズムを指す。これらは表現ではなくアイディアや道具そのものであり,独占されると誰もプログラムを書けなくなってしまうためである。したがってアのアルゴリズム(解法),ウのプログラム言語,エのプロトコル(規約)はいずれも保護されず,具体的に書かれた表現であるイのコンパイラのプログラムが保護される。答はイ。押さえておきたいのは,著作権法が守るのは「どう書いたか」という表現であって「何をどういう手順で実現するか」という着想ではないという点である。アルゴリズムそのものを独占的に使いたい場合は,要件を満たせば特許(ソフトウェア特許)で保護を求めることになる。なお,プログラムの著作物では,同じアルゴリズムを別の書き方で実装したものは別の著作物として扱われ,複製にも当たらない。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問78
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問159.大規模なシステム開発を受注した A 社では,不足する開発要員を派遣事業者である B 社からの労働者派遣によって補うことにした。A 社の行為のうち,労働者派遣法に照らして適切なものはどれか。
- ア.システム開発が長期間となることが予想されるので,開発要員の派遣期間を3年とする契約を結ぶ。
- イ.派遣候補者の履歴書及び業務経歴書の提出を B 社に求め,書類選考を行い,面接対象者を絞り込む。
- ウ.派遣された要員が大きな作業負担を負うことが見込まれるので,B 社に20代男性の派遣を求める。
- エ.派遣労働者が A 社の指揮命令に対して申し立てた苦情に自社で対応せず,その処理を B 社に任せる。
正解:ア.システム開発が長期間となることが予想されるので,開発要員の派遣期間を3年とする契約を結ぶ。
解説:労働者派遣法では,同一の事業所で派遣労働者を受け入れられる期間,および同一の派遣労働者を同一の組織単位で受け入れられる期間の上限がいずれも3年と定められている。したがって派遣期間を3年とする契約自体は上限の範囲内であり,適切である。答はア。イは,派遣先が派遣労働者を特定する目的で履歴書の提出を求めたり書類選考や面接を行ったりすることは,特定を目的とする行為として禁じられている(労働者派遣法第26条第6項)。誰を派遣するかを決めるのは派遣元の権限であり,派遣先が選別すると実質的な採用選考になってしまうためである。ウも同じ規定に反するうえ,年齢や性別を条件にすることは雇用における差別に当たり,男女雇用機会均等法や雇用対策法の趣旨にも反する。エは,派遣先も派遣労働者からの苦情を適切かつ迅速に処理する義務を負っており,自社への指揮命令に関する苦情を派遣元に丸投げすることは認められない。派遣先責任者を選任し,苦情の内容と処理状況を派遣先管理台帳に記録することも求められている。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問79
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問160.デジタル社会形成基本法において掲げられている10項目の基本理念に含まれているものはどれか。
- ア.インターネット上での権利侵害があった場合のサービスプロバイダなどが負う責任範囲を制限し,同時に被害者が発信者情報の開示を請求できる権利を定めること
- イ.広告宣伝を目的とする電子メールの適正化のための措置を定め,電子メールの利用環境の整備を図ることにより,高度情報通信社会の健全な発展に寄与すること
- ウ.全ての国民が情報通信技術の恵みを享受できる社会の実現を目指し,情報通信技術を用いた情報の活用により信頼性のある情報の自由かつ安全な流通の確保を図ること
- エ.通信販売などの取引を公正にし,購入者等が受ける損害の防止を図り,購入者等の利益を保護することにより,国民経済の健全な発展に寄与すること
正解:ウ.全ての国民が情報通信技術の恵みを享受できる社会の実現を目指し,情報通信技術を用いた情報の活用により信頼性のある情報の自由かつ安全な流通の確保を図ること
解説:デジタル社会形成基本法(2021年施行)は,デジタル社会の形成に関する基本理念と施策の基本方針を定めた法律である。基本理念には,すべての国民が情報通信技術の恵みを享受できる社会の実現,情報の円滑な流通の確保と個人・法人の権利利益の保護,デジタル格差の是正,人材の育成,公正な競争の促進,国民の利便性の向上などが並び,ウはこのうち「全ての国民が恵みを享受できる社会」と「信頼性のある情報の自由かつ安全な流通の確保」に当たるので答はウ。この法律は高度情報通信ネットワーク社会形成基本法(IT 基本法)を廃止して置き換えたもので,デジタル庁の設置根拠とも結び付いている。アはプロバイダ責任制限法(2024年に情報流通プラットフォーム対処法へ改正)の目的で,権利侵害があった場合の責任の範囲と発信者情報開示請求を定めている。イは特定電子メール法(迷惑メール防止法)の目的である。エは特定商取引法の目的で,通信販売や訪問販売などの取引の公正を図るものである。いずれも情報社会に関わる法律だが,基本理念を掲げた基本法はデジタル社会形成基本法である。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問80
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問161.スクラムにおいて繰り返し実行するイベントのうち,ステークホルダに作業の結果をプレゼンテーションして,プロダクトゴールに対する進捗について話し合い,必要に応じてスコープを調整するイベントはどれか。
- ア.スプリントプランニング
- イ.スプリントレビュー
- ウ.デイリースクラム
- エ.レトロスペクティブ
正解:イ.スプリントレビュー
解説:スクラムでは,スプリントと呼ぶ短い期間を繰り返し,その中で四つのイベントを行う。スプリントレビューは,スプリントの終わりに開発チームが作り上げた成果(インクリメント)をステークホルダに示し,プロダクトゴールに対してどこまで進んだかを一緒に確認する場である。得られた意見をもとにプロダクトバックログを見直し,必要があれば以後の作業範囲を調整するので,設問の説明に当てはまり答はイ。アのスプリントプランニングは,スプリントの開始時に,そのスプリントで何を達成しどう進めるかを計画する会議である。ウのデイリースクラムは,開発チームが毎日短時間行い,スプリントゴールに向けた進み具合と当日の計画を共有する場で,参加するのは開発者である。エのレトロスペクティブ(スプリントレトロスペクティブ)は,スプリントの最後にチーム自身の進め方を振り返り,次のスプリントでの改善点を決める場である。レビューが「作ったもの」を対象にステークホルダと行うのに対し,レトロスペクティブは「作り方」を対象にチーム内で行う点が異なる。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問50
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問162.DX 認定制度における認定基準に含まれている事項はどれか。
- ア.経営ビジョン及び DX 戦略を策定して対外発信を行うことに加えて,ビジネスモデルの革新などデジタル技術活用の成果目標も既に達成していること
- イ.経営ビジョン及びビジネスモデルの方向性を公表するとともに,策定したビジネスモデルを実現するための方策として,DX 戦略を公表していること
- ウ.申請対象が,中小企業基本法で定められた中小企業であること
- エ.デジタルガバナンス・コード3.0の全項目に対応していること
正解:イ.経営ビジョン及びビジネスモデルの方向性を公表するとともに,策定したビジネスモデルを実現するための方策として,DX 戦略を公表していること
解説:DX 認定制度は,情報処理の促進に関する法律に基づき,デジタル技術による変革に向けて準備が整っている事業者を国が認定する制度である。認定基準は,経営ビジョンやビジネスモデルの方向性を定めて公表していること,それを実現する方策として DX 戦略を定めて公表していること,戦略を推進する体制や指標を定めていること,といった「取組みの体制が整い,対外的に示されていること」を求めるもので,イがこれに当たる。したがって答はイ。アは,成果目標を既に達成していることまでは求められていない。DX 認定は成果を出した企業を表彰する制度ではなく,準備段階にある企業を後押しする制度だからである。ウは,申請できる事業者に規模の制限はなく,中小企業に限られてはいない。エは,認定基準がデジタルガバナンス・コードの考え方に沿って作られていることは確かだが,同コードの全項目への対応を求めるものではない。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問61
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問163.A 社は,ソリューションプロバイダから,顧客に対するワントゥワンマーケティングを実現する統合的なソリューションの提案を受けた。この提案に該当するソリューションとして,適切なものはどれか。
- ア.CRM ソリューション
- イ.HRM ソリューション
- ウ.SCM ソリューション
- エ.財務管理ソリューション
正解:ア.CRM ソリューション
解説:ワントゥワンマーケティングは,顧客を一律に扱わず,一人ひとりの購買履歴や好みに合わせて個別に働きかける手法である。これを実現するには,顧客の属性・取引履歴・問合せ内容などをまとめて管理し,分析結果をもとに営業やサービスの活動につなげる仕組みが要る。その役割を担うのが CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)ソリューションであり,答はア。CRM は顧客との関係を長期にわたって深めることで,離反を防ぎ生涯価値を高めることを狙う。イの HRM(Human Resource Management)ソリューションは,採用・配置・評価・育成など人材の管理を支援するもので,対象は従業員である。ウの SCM(Supply Chain Management)ソリューションは,調達から生産,物流,販売までの供給の流れ全体を最適化するもので,在庫の削減や納期の短縮を狙う。エの財務管理ソリューションは,会計処理や資金繰り,予算管理などを支援するものである。いずれも企業活動を支える仕組みだが,顧客一人ひとりへの働きかけを扱うのは CRM である。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問62
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問164.クラウドサービスなどの提供を迅速に実現するためのプロビジョニングの説明はどれか。
- ア.企業の情報システムの企画,設計,開発,導入,保守などのサービスを,一貫して又は工程の幾つかを部分的に提供する。
- イ.業種や事業内容などで共通する複数の企業や組織が共同でデータセンターを運用して,それぞれがインターネットを通して各種サービスを利用する。
- ウ.自社でハードウェア,ネットワークなどの環境を用意し,業務パッケージなどを導入して利用する運用形態にする。
- エ.利用者の需要を予想し,ネットワーク設備やシステムリソースなどを計画的に調達して強化し,利用者の要求に応じたサービスを提供できるように備える。
正解:エ.利用者の需要を予想し,ネットワーク設備やシステムリソースなどを計画的に調達して強化し,利用者の要求に応じたサービスを提供できるように備える。
解説:プロビジョニングは,利用者からの要求にすぐ応えられるよう,あらかじめ需要を見込んでネットワーク設備やサーバ,ストレージなどの資源を用意し,割り当てられる状態にしておくことをいう。クラウドサービスでは,申込みから利用開始までの時間を短くすることが価値の源泉になるため,資源を先回りして確保し,要求に応じて自動で割り当てる仕組みが重要になる。したがって答はエ。アは,情報システムの企画から保守までを一貫して,あるいは部分的に請け負うシステムインテグレーションの説明である。イは,業種や事業内容が共通する複数の組織が共同で基盤を運用し,それぞれが利用するコミュニティクラウドの説明である。ウは,自社で機器や回線を用意して業務パッケージを導入するオンプレミスの説明で,クラウドサービスを利用する形態とは対になる考え方である。なお需要が読みにくい場合には,実際の利用量に合わせて資源を自動的に増減させるオートスケーリングを組み合わせるのが一般的である。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問63
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問165.製品 X と製品 Y を販売している企業が,見積作成と提案書作成に掛かる業務時間を,それぞれ20%削減できるシステムの構築を検討している。Activity-Based Costing を用いて,次の条件が洗い出された。本システム構築による製品 X の見積作成と製品 X の提案書作成に関する月間総人件費削減効果は幾らか。 〔条件〕 ・製品 X の見積作成に掛かる月間業務時間は,50時間 ・製品 X の提案書作成に掛かる月間業務時間は,50時間 ・製品 Y の見積作成に掛かる月間業務時間は,100時間 ・製品 Y の提案書作成に掛かる月間業務時間は,400時間 ・製品 X と製品 Y の見積作成に掛かる月間総人件費は,60万円 ・製品 X と製品 Y の提案書作成に掛かる月間総人件費は,360万円 ・見積作成と提案書作成は,それぞれ人件費単価が異なる部門が担っている。 ・製品 X と製品 Y の見積作成に掛かる人件費単価は,同じである。 ・製品 X と製品 Y の提案書作成に掛かる人件費単価は,同じである。
- ア.4万円
- イ.8万円
- ウ.12万円
- エ.14万円
正解:ウ.12万円
解説:Activity-Based Costing(活動基準原価計算)は,費用を活動ごとに把握し,その活動をどれだけ使ったかに応じて製品に配賦する考え方である。ここでは見積作成と提案書作成が別々の活動であり,単価も別に求める必要がある。見積作成は製品 X が50時間,製品 Y が100時間で合計150時間,総人件費が60万円なので,単価は 60÷150=0.4万円/時間である。提案書作成は 50+400=450時間に対して360万円なので,単価は 360÷450=0.8万円/時間になる。製品 X の見積作成の人件費は 50×0.4=20万円,提案書作成は 50×0.8=40万円で,それぞれ20%削減できるので効果は 20×0.2=4万円と 40×0.2=8万円,合計12万円となる。答はウ。アの4万円は見積作成の分だけ,イの8万円は提案書作成の分だけを数えた値である。エの14万円は,二つの活動を分けずに全体の平均単価 (60+360)÷(150+450)=0.7万円/時間を用い,製品 X の合計100時間に掛けた70万円の20%として計算した値で,活動ごとに単価が違うという条件を無視した場合に出る。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問64
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問166.システム管理基準(令和5年)によれば,企画プロセスにおけるビジネス分析の達成目標の一つとして,適切なものはどれか。
- ア.あるべきビジネスモデル及び業務プロセスによって生じる問題やメリットが明確にされている。
- イ.関連する情報システム及び情報システムの構成要素間のインタフェースが特定されている。
- ウ.重要な情報システムの遂行能力・性能・稼動率などの実績の測定量が明確にされている。
- エ.優先順位付けされた要望が業務要件として明確にされ,利用者及び関係者と合意されている。
正解:ア.あるべきビジネスモデル及び業務プロセスによって生じる問題やメリットが明確にされている。
解説:システム管理基準の企画プロセスは,情報システムに何を求めるのかを固めていく段階で,ビジネス分析はその入口に当たる。ここでは,現状の業務のどこに問題があるのかを調べ,あるべきビジネスモデルと業務プロセスを描き,その姿に移ることで何が解決し何が得られるのかを明らかにする。したがって「あるべきビジネスモデル及び業務プロセスによって生じる問題やメリットが明確にされている」というアが達成目標に当たる。エは,出てきた要望に優先順位を付けて業務要件としてまとめ,利用者や関係者と合意する内容で,これは要件定義の達成目標である。イは,関連する情報システムや構成要素間のインタフェースの特定で,情報システムの実現方式を検討する段階の内容にあたる。ウは,遂行能力・性能・稼動率といった実績の測定量に関するもので,稼働後の運用や評価の段階で扱う。ビジネス分析が「どうあるべきかを描く」,要件定義が「何を作るかを決める」,開発以降が「どう作り,どう測るか」という順に並ぶことを押さえると区別しやすい。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問65
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問167.ベンダー X 社に対して,表に示すように要件定義フェーズから運用テストフェーズまでを委託したい。X 社との契約に当たって,“情報システム・モデル取引・契約書<第二版>”に照らし,各フェーズの契約形態を整理した。a〜d の契約形態のうち,準委任型が適切であるとされるものはどれか。 〔表〕フェーズ/契約形態 要件定義:a システム外部設計:準委任型又は請負型 システム内部設計:b ソフトウェア設計,プログラミング,ソフトウェアテスト:請負型 システム結合:c システムテスト:準委任型又は請負型 運用テスト:d
- ア.a,b
- イ.a,d
- ウ.b,c
- エ.b,d
正解:イ.a,d
解説:“情報システム・モデル取引・契約書”は,工程ごとに成果物の内容を確定できるかどうかで契約形態を使い分けることを示している。要件定義(a)は,何を作るのかをこれから決める工程であり,発注者の主体的な関与のもとで検討を重ねるため,成果物を事前に確定できない。したがって仕事の完成ではなく業務の遂行を約束する準委任型が適切とされる。運用テスト(d)も,実際の業務の流れの中で使えるかを発注者側が確かめる工程で,主体は発注者にあり,ベンダーは支援する立場になるので準委任型が適切である。よって a と d の組合せであるイが答え。システム内部設計(b)とシステム結合(c)は,要件と外部設計が固まった後の工程で,作るものが明確に定まっており成果物を確定できるため,仕事の完成を約束する請負型が適切とされる。表で請負型が並んでいるソフトウェア設計・プログラミング・ソフトウェアテストと同じ位置付けになる。なお外部設計とシステムテストが「準委任型又は請負型」とされているのは,発注者の関与の度合いによってどちらもあり得るためである。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問66
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問168.市場成長率と相対的市場シェアから,市場と企業との関係を分析し,自社製品や事業についての最適な資源配分方針を求めるための手法はどれか。
- ア.3C
- イ.BSC
- ウ.PPM
- エ.SWOT
正解:ウ.PPM
解説:PPM(Product Portfolio Management)は,縦軸に市場成長率,横軸に相対的市場シェアを取った図に自社の事業や製品を置き,資金をどこに配分するかを判断する手法である。区分は,成長率もシェアも高い「花形」,成長率は低いがシェアが高く資金を生む「金のなる木」,成長率は高いがシェアが低く投資の判断を迫られる「問題児」,どちらも低い「負け犬」の4つで,金のなる木で得た資金を問題児や花形に振り向けるという流れで考える。したがって答はウ。アの3C は,顧客(Customer),競合(Competitor),自社(Company)の三つの視点から事業環境を整理する分析の枠組みである。イの BSC(Balanced Scorecard)は,財務,顧客,業務プロセス,学習と成長の四つの視点から目標と指標を設定し,戦略の実行を管理する手法である。エの SWOT は,強み(Strengths),弱み(Weaknesses),機会(Opportunities),脅威(Threats)を洗い出して戦略の方向を検討する分析手法である。いずれも経営分析の手法だが,二つの軸で資源配分を決めるのは PPM である。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問67
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問169.プライスライニング戦略はどれか。
- ア.消費者が選択しやすいように,複数の価格帯に分けて商品を用意する。
- イ.商品の品質の良さやステータスを訴えるために意図的に価格を高く設定する。
- ウ.商品本体の価格を安く設定し,関連消耗品の販売で利益を得る。
- エ.新商品に高い価格を設定して早い段階で利益を回収する。
正解:ア.消費者が選択しやすいように,複数の価格帯に分けて商品を用意する。
解説:プライスライニング戦略は,商品の価格をいくつかの決まった価格帯にそろえて品ぞろえする方法である。松・竹・梅のように段階を設けることで,消費者は数多くの価格を比べる負担から解放され,予算に合った段階を選ぶだけでよくなる。売り手にとっても在庫や値付けの管理が簡単になる利点がある。したがって答はア。イは,高い価格そのものが品質や地位の証だと受け取られることを狙う名声価格(プレステージ価格)戦略で,宝飾品やブランド品などで用いられる。ウは,本体を安く売って後から消耗品や補充品で利益を得るキャプティブ価格戦略で,プリンタとインク,ひげそりと替刃などが典型例である。エは,新商品に高い価格を付けて,価格に敏感でない層から早期に投資を回収するスキミングプライシング(上澄み吸収価格)戦略である。これと対になるのが,最初から低い価格を付けて一気に市場を広げるペネトレーションプライシング(市場浸透価格)戦略である。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問68
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問170.カーシェアビジネスをビジネスモデルキャンバスに当てはめた。b に該当するものはどれか。なお,ア〜エは a〜d のいずれかに該当する。 〔カーシェアビジネス〕 ・カーディーラーから車両を調達し,維持・メンテナンスしながら,その車両を提携駐車場に保管・準備する。 ・必要なときだけ車両を使いたい人が登録する会員制度を構築し,会員から月会費を徴収する。 ・会員向けの Web サイトで,会員に使いたい車両や利用時間などを予約してもらい,会員に対して車両の時間貸しを行い,利用料を徴収する。

- ア.月会費,利用料
- イ.車両
- ウ.車両の時間貸し
- エ.必要なときだけ車両を使いたい人
正解:ウ.車両の時間貸し
解説:ビジネスモデルキャンバスは9つの枠でビジネスを俯瞰する道具で,図の b は VP(Value Propositions:価値提案)の枠である。価値提案とは,顧客のどんな困りごとをどう解決するかであり,このビジネスでは「必要なときだけ車を使いたい」という需要に対して車両を時間単位で貸し出すことがそれに当たる。したがって答はウ。ほかの枠も見ておくと,a は KR(Key Resources:主要資源)で,事業に欠かせない資源はイの車両である。KP(主要パートナー)にカーディーラーと提携駐車場,KA(主要活動)に維持・メンテナンスが置かれていることとも整合する。c は CS(Customer Segments:顧客セグメント)で,エの「必要なときだけ車両を使いたい人」が該当する。d は R$(Revenue Streams:収益の流れ)で,アの月会費と利用料が入る。左下の C$(コスト構造)に調達・維持・メンテナンス費用と駐車場代が並んでいるのと対をなす。CR(顧客との関係)が会員制度,CH(チャネル)が Web サイトである。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問69
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問171.フリーミアムの特徴はどれか。
- ア.Web サイト内の広告だけを収益源としているので,サービスの維持・拡大が困難である。
- イ.全ての利用者に広く課金するモデルである。
- ウ.有料と無料の境界が明確になっていて,高度な機能や充実した内容など有料のサービスの優位性がはっきりしている。
- エ.利用者ごとに掛かるコストが大きいので,少数の利用者が限定的に使うような場合にだけ,より高い効果が見込める。
正解:ウ.有料と無料の境界が明確になっていて,高度な機能や充実した内容など有料のサービスの優位性がはっきりしている。
解説:フリーミアムは,基本的な機能を無料で提供して利用者を広く集め,その一部に高度な機能や追加の容量などを有料で提供して収益を得る仕組みである。成り立つ条件は,無料でどこまで使えて,有料にすると何が得られるのかという境界がはっきりしていて,しかも有料版に納得できる優位性があることなので,答はウ。境界があいまいだと無料のままでよいと判断され,逆に無料部分が貧弱すぎると利用者が集まらない。アは広告だけを収益源とする広告モデルの説明で,フリーミアムは有料の利用者からの収入を柱にする点が異なる。イは全ての利用者から料金を取るモデルで,無料の層をもつフリーミアムとは正反対である。エは,利用者1人あたりの提供費用が大きい場合の話で,フリーミアムは無料の利用者を大量に抱えることが前提になるため,1人あたりの追加費用がごく小さいデジタルサービスでこそ成立する。実際,ソフトウェアやオンラインサービスで広く採用されている。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問70
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問172.クラウドで学習し,エッジデバイスで推論する機械学習ベースのエッジ AI において,エッジデバイスで行われる推論処理として,適切なものはどれか。
- ア.一定の環境の中で試行錯誤を行い,行動に報酬を与えることで学習するプロセス
- イ.学習したモデルに従い,実際にデータの識別などを行うプロセス
- ウ.識別などを行うためのモデルを,正解のラベルを付けたデータによって作成するプロセス
- エ.識別などを行うためのモデルを,正解のラベルを付けないデータによって作成するプロセス
正解:イ.学習したモデルに従い,実際にデータの識別などを行うプロセス
解説:機械学習は,大量のデータからモデルを作る「学習」と,出来上がったモデルに新しいデータを与えて判断させる「推論」の二つに分かれる。学習は計算量が大きく強力な計算資源を必要とするのでクラウド側で行い,推論は比較的軽い処理なので現場のエッジデバイスで行う,という役割分担がエッジ AI である。したがってエッジデバイスで行われる推論処理は,学習済みのモデルに従って実際にデータの識別などを行うイに当たる。現場で推論を完結させれば,通信の遅れを避けて即座に応答でき,映像などの生データを外に出さずに済むので通信量とプライバシーの面でも利点がある。ウは正解のラベルを付けたデータからモデルを作る教師あり学習の説明,エはラベルを付けないデータから構造を見つけ出す教師なし学習の説明で,どちらも学習の側である。アは試行錯誤の結果に報酬を与えて方策を改善していく強化学習の説明で,これも学習の側にあたる。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問71
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問173.スマートファクトリーで使用される AI を用いたマシンビジョンの目的として,適切なものはどれか。
- ア.クラウドに蓄積した入出荷データを用いて AI が需要予測し,生産数を最適化する。
- イ.作業者が装着した VR ゴーグルに AI が作業状況に応じたガイドを表示することによって,作業効率を向上させる。
- ウ.設計変更内容を AI によって整理し,製造現場に正確に伝達する。
- エ.人間の目視検査を AI が代替し,検査効率を向上させる。
正解:エ.人間の目視検査を AI が代替し,検査効率を向上させる。
解説:マシンビジョンは,カメラで撮影した画像をコンピュータが解析し,人の目の代わりに対象を判別する技術である。製造現場では,傷や欠け,異物の混入,寸法のずれ,部品の取付け間違いなどを画像から判定する外観検査に用いられ,AI(とくに深層学習)を組み合わせることで,従来は言葉で規則にしにくかった微妙な良否の判断もこなせるようになった。人の目視検査は,速度に限りがあり,疲労や個人差で判定がぶれるうえ,24時間の連続稼働にも向かない。これを機械が代替することで検査の効率と安定性が上がるので,答はエ。アは需要予測による生産計画の最適化で,扱うのは画像ではなく入出荷の数値データである。イは VR ゴーグルへの作業ガイド表示で,作業支援や教育のための拡張現実の応用にあたる。ウは設計変更内容の整理と伝達で,設計情報の管理や文書処理の領域である。いずれもスマートファクトリーで使われる技術ではあるが,「画像を見て判断する」というマシンビジョンの定義に当てはまるのはエだけである。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問72
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問174.コンピテンシーモデルの説明はどれか。
- ア.権限行使と命令統制による労務管理を批判し,目標管理制度や経営参加制度などによる動機付けが有効であるとしたもの
- イ.最適なリーダーシップの唯一のスタイルは存在せず,望ましいリーダーシップのスタイルは,状況に応じて異なるとしたもの
- ウ.人材の評価や育成の基準とするために,恒常的に成果に結び付けることができる個人の行動や思考特性を定義したもの
- エ.人間の基本的欲求を低次から,生理的欲求,安全の欲求,所属と愛の欲求,承認の欲求,自己実現の欲求としたもの
正解:ウ.人材の評価や育成の基準とするために,恒常的に成果に結び付けることができる個人の行動や思考特性を定義したもの
解説:コンピテンシーとは,高い成果を安定して上げている人に共通して見られる行動の仕方や考え方の特性をいう。これを職種や階層ごとに整理して記述したものがコンピテンシーモデルで,採用の判断基準,人事評価の物差し,育成計画の目標として使われる。知識や資格の有無ではなく,実際にどう行動しているかで捉える点に特徴があるので,答はウ。アは,命令と統制による管理を批判し,人は本来進んで働くものだとして目標管理や経営参加による動機付けを説いたマグレガーの Y 理論の考え方である。イは,唯一最適なリーダーシップの型はなく,部下の成熟度や課題の性質といった状況によって望ましい型が変わるとする状況適合理論(コンティンジェンシー理論,SL 理論)の説明である。エは,人間の欲求を生理的欲求から自己実現の欲求まで5段階に整理し,低次の欲求が満たされると高次の欲求が現れるとしたマズローの欲求段階説である。いずれも人的資源管理でよく取り上げられる理論だが,行動特性を基準として定義したものはコンピテンシーモデルである。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問73
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問175.様々な需要予測モデルのもととなっている時系列モデルに関する記述として,適切なものはどれか。
- ア.移動平均法では,平均する期間を長くするほど,短期的な需要の変化の影響が大きくなる。
- イ.移動平均法は,長期的な需要のトレンドを把握するのには向かないが,直近の需要の変化を把握するのには向いている。
- ウ.指数平滑法では,平滑化定数の値が0%に近いほど直前の実績値を重視し,100%に近いほど過去の実績値を重視する。
- エ.指数平滑法は,過去の実績値よりも直近の実績値を用いるほど予測の精度が向上すると考えられる場合に有効な手法である。
正解:エ.指数平滑法は,過去の実績値よりも直近の実績値を用いるほど予測の精度が向上すると考えられる場合に有効な手法である。
解説:指数平滑法は,次期の予測値を「平滑化定数×直前の実績値+(1-平滑化定数)×直前の予測値」で求める方法である。過去の実績値の重みは古くなるほど指数関数的に小さくなるので,直近の動きほど強く反映される。平滑化定数を大きくするほど直前の実績への追随が速くなり,直近の値が予測に効くと考えられる場合に有効なので,エが正しい。ウは,平滑化定数が100%に近いほど直前の実績値を重視し,0%に近いほど過去の予測値(すなわち過去の実績の蓄積)を重視するので,記述の向きが逆である。アは,移動平均法で平均する期間を長くするほど,1つの値が平均に占める割合が小さくなるため,短期的な変動の影響はかえって小さくなる。したがって記述の向きが逆である。イは,移動平均法は短期的な変動をならして長期的な傾向を見るための手法なので,これも向きが逆で,直近の変化を捉えたい場合は期間を短くするか指数平滑法を用いる。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問74
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問176.引き出された多くの事実やアイディアを,類似するものでグルーピングしていく収束技法はどれか。
- ア.NM 法
- イ.ゴードン法
- ウ.親和図法
- エ.ブレーンストーミング
正解:ウ.親和図法
解説:親和図法は,集めた事実や意見を1件ずつカードに書き出し,内容の近いものを寄せ集めて小さな束を作り,束に見出しを付けながら段階的にまとめ上げていく手法である。混沌とした情報を整理して問題の構造を浮かび上がらせる収束技法にあたり,答はウ。新 QC 七つ道具の一つに数えられ,川喜田二郎が考案した KJ 法として知られる手法とほぼ同じものである。エのブレーンストーミングは,批判をせず自由に大量の意見を出し合う発散技法で,親和図法はその後の整理に使われる関係にある。イのゴードン法は,司会者だけが本当のテーマを知り,参加者にはより抽象的な題目だけを示して発想させる方法で,先入観を避けて着想を広げる発散技法である。アの NM 法は,中山正和が考案した発想法で,テーマから類比(アナロジー)となる事象を探し,その背景にある仕組みを取り出して元のテーマに当てはめることで新しい着想を得る発散技法である。三つとも案を生み出す側の技法であり,まとめる側の技法は親和図法である。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問75
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問177.表から,卸売業 A 社と小売業 B 社の財務指標を比較したとき,卸売業 A 社について適切な記述はどれか。 〔表〕単位 百万円 売上高:卸売業 A 社 800/小売業 B 社 1,000 営業利益:卸売業 A 社 20/小売業 B 社 90 総資産:卸売業 A 社 100/小売業 B 社 900
- ア.売上高,総資産の額がともに低く,総資産回転率も低い。
- イ.売上高営業利益率が高く,総資産営業利益率も高い。
- ウ.営業利益,総資産の額がともに低く,総資産営業利益率も低い。
- エ.総資産回転率が高く,総資産営業利益率も高い。
正解:エ.総資産回転率が高く,総資産営業利益率も高い。
解説:三つの指標を両社について計算する。総資産回転率は売上高÷総資産で,A 社は 800÷100=8回,B 社は 1,000÷900≒1.11回である。総資産営業利益率は営業利益÷総資産で,A 社は 20÷100=20%,B 社は 90÷900=10%になる。売上高営業利益率は営業利益÷売上高で,A 社は 20÷800=2.5%,B 社は 90÷1,000=9%である。したがって A 社は総資産回転率も総資産営業利益率も B 社より高く,エが正しい。少ない資産を何度も回転させて稼ぐという卸売業の姿がよく表れており,商品を仕入れて短期間で売り渡すため在庫や設備が軽く済む一方,1件あたりの利ざやは薄い。イは売上高営業利益率が 2.5%と B 社の 9%より低いので誤り。ウは営業利益と総資産の額が低いことは正しいが,総資産営業利益率は20%で B 社の10%より高いので誤り。アも売上高と総資産の額が低いことは正しいが,総資産回転率は8回と B 社の約1.11回より大幅に高いので誤りである。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問76
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問178.売上高が7,000万円のとき,200万円の損失,売上高が9,000万円のとき,600万円の利益と予想された。売上高が8,000万円のときの変動費は何万円か。ここで,売上高が変わっても変動費率は変わらないものとする。
- ア.3,200
- イ.4,000
- ウ.4,800
- エ.5,600
正解:ウ.4,800
解説:利益は「売上高×(1-変動費率)-固定費」で表せる。固定費は売上高が変わっても一定なので,2点の差を取れば固定費が消える。売上高の差は 9,000-7,000=2,000万円,利益の差は 600-(-200)=800万円だから,2,000×(1-変動費率)=800 となり,1-変動費率=0.4,すなわち変動費率は0.6と求まる。したがって売上高8,000万円のときの変動費は 8,000×0.6=4,800万円で,答はウ。検算のため固定費を求めると,7,000×0.4-固定費=-200 から固定費は3,000万円で,9,000×0.4-3,000=600 と条件に合う。売上高8,000万円のときは限界利益が3,200万円,そこから固定費3,000万円を引いて利益200万円となり,損益分岐点売上高は 3,000÷0.4=7,500万円である。アの3,200は 8,000×0.4 に一致し,限界利益率0.4を変動費率と取り違えた場合の値で,実際にはこれは限界利益の額である。イの4,000は 8,000×0.5,エの5,600は 8,000×0.7 に当たり,2点から求めた変動費率0.6と合わない。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問77
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問179.著作権法及び関連法令によれば,生成 AI を利用して画像を生成する行為又はその生成物の利用が著作権侵害にあたるか否かに関して,適切な記述はどれか。
- ア.AI が既存の著作権で保護されている画像をデータセットとして学習している場合は,その AI を利用して画像を生成すると,いかなる場合も著作権侵害になる。
- イ.AI を利用して生成した画像が著作権で保護された既存の画像と類似しており,それを公開した場合,著作権侵害となる可能性がある。
- ウ.AI を利用して生成した画像は,AI が自動的に創作したものであるため,いかなる状況でも著作権の対象外となり,著作権侵害の懸念は生じない。
- エ.AI を利用して生成した画像は,生成した本人の私的使用に限って,利用が認められており,商業利用を行った場合は,いかなる場合も著作権侵害となる。
正解:イ.AI を利用して生成した画像が著作権で保護された既存の画像と類似しており,それを公開した場合,著作権侵害となる可能性がある。
解説:著作権侵害の成否は,生成の道具が何であったかではなく,出来上がったものが既存の著作物と類似しているか(類似性),およびそれに依拠して作られたか(依拠性)で判断される。生成 AI を使った場合も同じで,生成された画像が既存の著作物とよく似ており,それを公開・配布すれば侵害となる可能性がある。したがって答はイ。アは,学習の段階については著作権法30条の4により,著作物に表現された思想又は感情を享受することを目的としない利用として原則許容されている。学習に著作物を使ったこと自体が,生成物を直ちに侵害にするわけではない。ウは,AI を道具として使い,人の創作的な関与があれば生成物が著作物と認められる場合があり,また侵害の判断は生成物と既存著作物との関係で決まるので,一律に対象外とはならない。エは,商業利用が直ちに侵害になるわけではなく,既存の著作物と類似していなければ侵害にはならない。逆に,私的使用の範囲を超えて公開すれば,類似する場合には利用の目的にかかわらず問題になり得る。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問78
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問180.資金決済法における暗号資産に関する記述として,適切なものはどれか。
- ア.暗号資産交換業者は,情報の安全管理や広告・勧誘規制などの行為規制は受けるが,資本金額や純資産額などの財務的規制は受けない。
- イ.暗号資産は,不特定の者に対して使用でき,電子的に記録され,移転できるものであり,法定通貨又は法定通貨建ての資産ではないが,法定通貨と相互に交換できる。
- ウ.暗号資産は,ブロックチェーン技術を用いて集中管理されており,法定通貨と同様,銀行などの金融機関で入手・交換できる。
- エ.利用者の保有する暗号資産の残高や取引は,発行者によって利用者ごとに管理されているので,利用者は保有している暗号資産を発行者の指定する加盟店だけで使用できる。
正解:イ.暗号資産は,不特定の者に対して使用でき,電子的に記録され,移転できるものであり,法定通貨又は法定通貨建ての資産ではないが,法定通貨と相互に交換できる。
解説:資金決済法は暗号資産を,不特定の者に対して代金の支払に使用でき,かつ不特定の者との間で購入・売却ができること,電子的に記録され移転できること,法定通貨や法定通貨建ての資産(プリペイドカードなど)ではないこと,という要件で定義している。法定通貨と相互に交換できる点も定義に含まれるので,イが正しい。アは,暗号資産交換業者には登録制が採られ,行為規制だけでなく,資本金の額や純資産額に関する財務的な要件も課されているので誤りである。利用者から預かった金銭や暗号資産を自己の資産と分別して管理する義務もある。ウは,暗号資産はブロックチェーンによって参加者が共同で記録を保持する分散管理が特徴であり,「集中管理」という記述が誤りである。入手や交換は登録を受けた暗号資産交換業者を通じて行うのが基本で,銀行が担うものでもない。エは,発行者が利用者ごとに残高を管理し,指定した加盟店でのみ使えるものは前払式支払手段(プリペイド)の性質であり,不特定の者に対して使用できるという暗号資産の要件を満たさない。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問79
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問181.欧州へ電子部品を輸出するには,RoHS 指令への対応が必要である。この RoHS 指令の目的として,適切なものはどれか。
- ア.家電製品から有用な部品や材料をリサイクルし,廃棄物を減量するとともに,資源の有効利用を推進する。
- イ.機器が発生する電磁妨害が,無線通信機器及びその他の機器の正常な動作を妨げるレベルを超えないようにする。
- ウ.大量破壊兵器の開発及び拡散,通常兵器の過剰備蓄に関わるおそれがある場合など,国際社会の平和と安全を脅かす輸出行為を防止する。
- エ.電気電子製品の生産から処分までの全ての段階で,有害物質が環境及び人の健康に及ぼす危険を最小化する。
正解:エ.電気電子製品の生産から処分までの全ての段階で,有害物質が環境及び人の健康に及ぼす危険を最小化する。
解説:RoHS 指令(Restriction of the use of certain Hazardous Substances)は,欧州連合が定めた,電気電子機器における特定有害物質の使用を制限する規則である。鉛,水銀,カドミウム,六価クロム,特定の臭素系難燃剤(PBB,PBDE),および追加された4種類のフタル酸エステル類について含有量の上限を定め,これを超える製品は域内で販売できない。ねらいは,製造から使用,廃棄・処分に至る全ての段階で有害物質が環境と人の健康に及ぼす危険を小さくすることにあり,答はエ。アは,使用済み製品の回収とリサイクルによる資源の有効利用を目的とするもので,欧州の WEEE 指令や日本の家電リサイクル法に当たる。RoHS が「入口で有害物質を減らす」規制であるのに対し,こちらは「出口で資源を回収する」規制で,対になって機能している。イは,機器が発する電磁妨害を一定のレベル以下に抑える EMC 指令の目的である。ウは,大量破壊兵器などにつながるおそれのある貨物や技術の輸出を規制する安全保障輸出管理の考え方で,日本では外国為替及び外国貿易法がこれを担っている。
出典:出典: 情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問80