応用情報技術者「ネットワーク」の一問一答
📖 応用情報技術者「ネットワーク」の全42問と解説(一覧)
応用情報技術者のネットワークに関する一問一答(全42問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。
-
問1.OSI参照モデルの第4層(トランスポート層)の主な役割は、経路制御とパケット転送である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。経路制御は第3層(ネットワーク層)の役割。第4層は端点間通信の信頼性・順序制御等です。
-
問2.サブネットマスク/24のネットワークでは、ホスト数は無制限である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。/24はホスト部8ビット、有効ホスト数「254」(2^8-2、無制限ではない)。
-
問3.NAT(ネットワークアドレス変換)は、プライベートアドレスとグローバルアドレスを変換する技術である。
正解:○(正しい)
解説:正しい。NAT は、プライベートアドレスを使う内部ネットワークと、グローバルアドレスを使う外部ネットワークをつなぐために、アドレスを変換する仕組みである。NAPT はアドレスに加えてポート番号も変換し、複数のアドレスを1つのアドレスにまとめる多対1の変換を行う。
根拠: RFC 3022 Traditional IP Network Address Translator (Traditional NAT) Abstract
-
問4.IPv6アドレスは64ビットで、ドット区切りの10進数で表記される。
正解:×(誤り)
解説:IPv6は「128ビット、コロン区切り16進数」(64ビット・ドット10進数は誤り、それはIPv4)。
-
問5.DHCPサーバはIPアドレス・サブネットマスク・デフォルトゲートウェイ・DNSサーバ等をクライアントに自動配布する。
正解:○(正しい)
解説:DORA(Discover-Offer-Request-Ack)手順で動作します。
-
問6.BGPは、組織内のルーティングに用いられるIGPである。
正解:×(誤り)
解説:誤り。BGPは「AS間(外部)のEGP」(組織内IGPはOSPF・RIP等)。
-
問7.SDN(Software Defined Network)は、制御プレーンとデータプレーンを分離してソフトウェアで柔軟にネットワークを制御する技術である。
正解:○(正しい)
解説:OpenFlow等が代表プロトコルです。
-
問8.TCPの輻輳制御アルゴリズムで、パケット損失ではなく、ボトルネック帯域と最小RTTの推定値に基づいて送信レートを決めるものはどれか。
- ア.スロースタート
- イ.BBR
- ウ.CUBIC
- エ.Reno
正解:イ.BBR
解説:BBRはGoogleが開発した方式で、ボトルネック帯域と往復遅延の最小値を推定して送信量を決める。Reno・CUBICはパケット損失を輻輳の合図にする方式で、スロースタートは送信開始時にウィンドウを急速に広げる手順。
-
問9.IPv4サブネット/26で、1サブネットあたりの有効ホスト数はどれか。
- ア.30
- イ.126
- ウ.62
- エ.254
正解:ウ.62
解説:/26はホスト部6ビット。2⁶-2=62ホスト。
-
問10.TCP/IPの経路制御で、最短経路ベクトル情報を交換するルーティングプロトコルはどれか。
- ア.IS-IS
- イ.OSPF
- ウ.BGP
- エ.RIP
正解:エ.RIP
解説:RIPは距離ベクトル型。OSPFやIS-ISはリンクステート型です。
-
問11.OSI参照モデルは、5層構成のネットワークモデルである。
正解:×(誤り)
解説:誤り。OSI参照モデルは「7層」(物理・データリンク・ネットワーク・トランスポート・セッション・プレゼンテーション・アプリケーション)。
-
問12.TCP/IPモデルは、7階層で構成される。
正解:×(誤り)
解説:誤り。TCP/IPは「4階層」(リンク・インターネット・トランスポート・アプリケーション)。
-
問13.IPv4は128ビット、IPv6は32ビットのアドレスである。
正解:×(誤り)
解説:誤り。IPv4「32ビット」、IPv6「128ビット」(記述が逆)。
-
問14.TCPはコネクションレスで信頼性は低く、UDPはコネクション型で信頼性が高い。
正解:×(誤り)
解説:誤り。TCP「コネクション型・信頼性高」、UDP「コネクションレス・高速・信頼性低」(記述が逆)。
-
問15.DNSは、IPアドレスをドメイン名に変換するサービスである。
正解:×(誤り)
解説:誤り。DNSは「ドメイン名→IPアドレス」変換(逆引きもあるが基本は順方向)。記述が逆。
-
問16.次のうち、TCP/IPモデルとOSI参照モデルの対応として正しいものはどれか。
- ア.TCP→ネットワーク層
- イ.IP→ネットワーク層
- ウ.IP→トランスポート層
- エ.HTTP→セッション層
正解:イ.IP→ネットワーク層
解説:IP(インターネット層)はOSIのネットワーク層相当。TCPはトランスポート層、HTTPはアプリケーション層。
-
問17.次のうち、HTTPSが使用するポート番号として正しいものはどれか。
- ア.80
- イ.22
- ウ.443
- エ.53
正解:ウ.443
解説:HTTPS:443番。HTTP:80、SSH:22、DNS:53。
-
問18.ARPは、通信相手のMACアドレスを基に、そのIPアドレスを求めるためのプロトコルである。
正解:×(誤り)
解説:誤り。ARPはIPアドレスから、同じネットワーク上の通信相手のMACアドレスを求めるプロトコルである(RFC 826)。向きが逆。
-
問19.5Gの3つのユースケースとして誤っているものはどれか。
- ア.eMBB(高速大容量)
- イ.eSIM(仮想SIM)
- ウ.mMTC(多接続)
- エ.URLLC(低遅延高信頼)
正解:イ.eSIM(仮想SIM)
解説:5Gユースケース:eMBB・URLLC・mMTC。eSIMは別概念(プラスチックSIMの代替で物理形態の話)。
-
問20.100M ビット/秒の LAN と1G ビット/秒の LAN がある。ヘッダーを含めて 1,250 バイトのパケットを N 個送信するときに,100M ビット/秒の LAN の送信時間が1G ビット/秒の LAN より9ミリ秒多く掛かった。N は幾らか。ここで,いずれの LAN においても,パケットの送信間隔(パケットの送信が完了してから次のパケットを送信開始するまでの時間)は1ミリ秒であり,パケット送信間隔も送信時間に含める。
- ア.10
- イ.80
- ウ.100
- エ.800
正解:ウ.100
解説:まずパケットの大きさをビットに直すと 1,250バイト×8=10,000ビットである。100M ビット/秒では1パケットの送信に 10,000÷100,000,000=0.0001秒=0.1ミリ秒かかり,送信間隔1ミリ秒を加えて1パケットあたり1.1ミリ秒。1G ビット/秒では 10,000÷1,000,000,000=0.00001秒=0.01ミリ秒で,間隔を加えて1.01ミリ秒である。1パケットあたりの差は 1.1−1.01=0.09ミリ秒なので,N 個での差は 0.09×N ミリ秒。これが9ミリ秒に等しいから N=9÷0.09=100 となり,答はウ。ここで間隔の1ミリ秒は両方に共通なので差では打ち消し合う点が要である。エの800は,1,250をバイトからビットに直さずそのまま扱った場合の値で,1パケットあたりの差が0.01125ミリ秒になり 9÷0.01125=800 となる。アの10は差を0.9ミリ秒と見積もった場合の値,イの80も同様に桁の扱いを誤った場合に出る値である。
出典:情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問30
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問21.リバースプロキシの説明として,適切なものはどれか。
- ア.インターネットから内部ネットワークの公開 Web サーバへの通信を,中継するために利用される。
- イ.インターネットと内部ネットワークとの通信を監視し,インターネットからの攻撃を検知するための技術である。
- ウ.仮想的な専用ネットワークを確立するための技術である。
- エ.内部ネットワークの PC からインターネットへの通信を,中継するために利用される。
正解:ア.インターネットから内部ネットワークの公開 Web サーバへの通信を,中継するために利用される。
解説:プロキシは通信を中継するサーバだが,どちら向きの通信を代理するかで呼び方が変わる。リバースプロキシは,外部の利用者から見てWebサーバの代わりに要求を受け取り,背後にある本当のサーバへ取り次ぐもので,答はア。Webサーバを直接インターネットにさらさずに済み,複数台への負荷分散や暗号化処理の肩代わり,コンテンツのキャッシュもできる。エは内部のPCから外へ出る通信を中継するもので,こちらが通常のプロキシ(フォワードプロキシ)である。向きが逆なので「リバース」と呼ばれる。イは通信を監視して攻撃を見つける IDS の説明。ウは VPN の説明である。
出典:情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問31
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問22.IPv4 のアドレス割当てを行う際に,クラスA〜Cといった区分にとらわれずに,ネットワークアドレス部とホストアドレス部を任意のブロック単位に区切り,IP アドレスを無駄なく効率的に割り当てる方式はどれか。
- ア.CIDR
- イ.DHCP
- ウ.DNS
- エ.NAPT
正解:ア.CIDR
解説:CIDR(Classless Inter-Domain Routing)は,クラスA・B・Cという固定の区切りをやめ,ネットワーク部の長さをビット単位で自由に決められるようにした方式である。「192.168.0.0/26」のようにプレフィックス長で表記し,必要な台数に合った大きさのブロックを割り当てられるのでアドレスのむだが減る。よって答はア。イの DHCP は,起動したホストにIPアドレスなどの設定を自動で配る仕組みで,アドレス空間の区切り方の話ではない。ウの DNS はドメイン名とIPアドレスを対応づける仕組み。エの NAPT は,1つのグローバルアドレスを複数の内部ホストでポート番号を使い分けて共有する仕組みで,アドレスの節約という目的は似ているが,割当ての区切り方を変える方式ではない。
出典:情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問32
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問23.UDP のヘッダーフィールドにはないが,TCP のヘッダーフィールドには含まれる情報はどれか。
- ア.宛先ポート番号
- イ.シーケンス番号
- ウ.送信元ポート番号
- エ.チェックサム
正解:イ.シーケンス番号
解説:UDP のヘッダーは,送信元ポート番号・宛先ポート番号・データ長・チェックサムの4つだけで構成される非常に単純なものである。一方 TCP は,届いたデータを正しい順序に並べ直し,欠けた分を再送するために,各バイトに通し番号を付ける必要がある。これがシーケンス番号で,UDP には存在しない。よって答はイ。ア・ウのポート番号は,どちらのプロトコルもアプリケーションを識別するために必要なので両方にある。エのチェックサムも両方にあり,UDP でも誤り検出だけは行う。ただし UDP は誤りを見つけても再送はせず,そのまま捨てる。TCP にはこのほか確認応答番号やウィンドウサイズもあり,信頼性と流量制御のためにヘッダーが大きくなっている。
出典:情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問33
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問24.複数台のレイヤー2スイッチで構成されるネットワークが複数の経路をもつ場合に,イーサネットフレームのループが発生することがある。そのループの発生を防ぐための TCP/IP ネットワークインタフェース層のプロトコルはどれか。
- ア.IGMP
- イ.RIP
- ウ.SIP
- エ.スパニングツリープロトコル
正解:エ.スパニングツリープロトコル
解説:レイヤー2スイッチだけで環状の経路ができると,宛先の分からないフレームが延々と回り続けてネットワークを埋め尽くすブロードキャストストームが起きる。スパニングツリープロトコルは,スイッチ同士で情報をやり取りして論理的な木構造を作り,余分な経路のポートを通信させない状態にしてループを断つ。障害時にはそのポートを使い始めるので冗長経路としても機能する。よって答はエ。アの IGMP はマルチキャストのグループ管理を行うプロトコル。イの RIP はルーターが経路情報を交換する経路制御プロトコルで,動く層が違う。ウの SIP は音声通話などのセッションを確立・切断するためのプロトコルである。
出典:情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問34
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問25.ビット誤り率が0.0001%の回線を使って,1,500バイトのパケットを10,000個送信するとき,誤りが含まれるパケットの個数の期待値はおよそ幾らか。
- ア.10
- イ.15
- ウ.80
- エ.120
正解:エ.120
解説:まず単位をそろえる。ビット誤り率0.0001%は 0.000001=10⁻⁶ である。1パケットは 1,500バイト×8=12,000ビットなので,1パケットの中で誤りが起きるビット数の期待値は 12,000×10⁻⁶=0.012 個。誤り率が十分小さいので,1パケットが誤りを含む確率もおよそ0.012とみてよい(厳密には 1−(1−10⁻⁶)¹²⁰⁰⁰≒0.0119)。これを10,000パケット分にすると 0.012×10,000=120 個となり,答はエ。イの15は,1,500をビットに直さずバイトのまま扱った場合の値で,1,500×10⁻⁶×10,000=15 となる。ウの80は,1パケットを8,000ビットとして計算した場合の値(8,000×10⁻⁶×10,000=80)。アの10は,さらに桁を落とした場合に出る値である。%を小数に直すときに100で割るのを忘れないことが要点になる。
出典:情報処理推進機構「令和7年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問35
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問26.CSMA/CD 方式の LAN に接続されたノードの送信動作として,適切なものはどれか。
- ア.各ノードに論理的な順位付けを行い,送信権を順次受け渡し,これを受け取ったノードだけが送信を行う。
- イ.各ノードは伝送媒体が使用中かどうかを調べ,使用中でなければ送信を行う。衝突を検出したらランダムな時間の経過後に再度送信を行う。
- ウ.各ノードを環状に接続して,送信権を制御するための特殊なフレームを巡回させ,これを受け取ったノードだけが送信を行う。
- エ.タイムスロットを割り当てられたノードだけが送信を行う。
正解:イ.各ノードは伝送媒体が使用中かどうかを調べ,使用中でなければ送信を行う。衝突を検出したらランダムな時間の経過後に再度送信を行う。
解説:CSMA/CD は Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection の略で,名前がそのまま動作を表している。Carrier Sense は伝送媒体が使用中かを調べること,Multiple Access は複数のノードが同じ媒体を共有すること,Collision Detection は衝突の検出である。空いていれば送信し,同時に送信して衝突が起きたら双方が送信を止め,それぞれランダムな時間だけ待ってから再送する。ランダムにするのは,同じ時間だけ待つと再び衝突してしまうためである。したがって答はイ。イーサネットで長く使われた方式だが,スイッチによる全二重通信が一般化した現在は衝突自体が起きなくなり,実質的に使われていない。アはトークンバス方式,ウはトークンリング方式の説明で,どちらも送信権を表すトークンを受け取ったノードだけが送信するため衝突が起きない。エは時分割多重(TDMA)の考え方で,あらかじめ割り当てられた時間帯にだけ送信する方式である。なお無線 LAN では衝突の検出が難しいため,送信前に一定時間待って回避する CSMA/CA が使われる。
出典:情報処理推進機構「令和6年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問30
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問27.IP アドレス 208.77.188.166 は,どのアドレスに該当するか。
- ア.グローバルアドレス
- イ.プライベートアドレス
- ウ.ブロードキャストアドレス
- エ.マルチキャストアドレス
正解:ア.グローバルアドレス
解説:IPv4 で特別な用途に予約されている範囲を順に確かめる。プライベートアドレスは 10.0.0.0〜10.255.255.255,172.16.0.0〜172.31.255.255,192.168.0.0〜192.168.255.255 の3つの範囲で,208.77.188.166 はどれにも入らない。マルチキャストアドレスは先頭が1110で始まるクラス D,すなわち 224.0.0.0〜239.255.255.255 なので,第1オクテットが208 のこのアドレスは該当しない。ブロードキャストアドレスは,あるネットワークのホスト部がすべて1のアドレス(または全体が1の 255.255.255.255)で,第4オクテットが166 では該当しない。いずれの予約範囲にも入らないので,インターネット上で一意に割り当てられるグローバルアドレスであり,答はア。第1オクテットの208はクラス C の範囲(192〜223)にあるが,クラスの区分とグローバル・プライベートの区分は別の話であり,クラス C の中にプライベートの 192.168.0.0/16 が含まれているという関係になっている。判定は「予約されている範囲に入るかどうか」を1つずつ消していくのが確実である。
出典:情報処理推進機構「令和6年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問31
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問28.ルータを冗長化するために用いられるプロトコルはどれか。
- ア.PPP
- イ.RARP
- ウ.SNMP
- エ.VRRP
正解:エ.VRRP
解説:VRRP(Virtual Router Redundancy Protocol)は,複数の物理ルータをまとめて1台の仮想ルータとして見せる仕組みである。仮想の IP アドレスと MAC アドレスを共有し,通常は優先度の高いルータ(マスタ)が転送を担い,マスタが停止すると別のルータ(バックアップ)が仮想アドレスを引き継ぐ。端末側はデフォルトゲートウェイとして仮想 IP アドレスを設定しておけばよく,切替えの際に設定を変える必要がない。したがって答はエ。アの PPP(Point-to-Point Protocol)は,2点間を1対1で接続してデータリンクを確立するプロトコルで,認証やアドレス割当ての機能をもち,かつてのダイヤルアップ接続や PPPoE の土台になっている。イの RARP(Reverse ARP)は,MAC アドレスから自分の IP アドレスを得るためのプロトコルで,ディスクをもたない端末の起動時に使われた。ウの SNMP(Simple Network Management Protocol)は,ネットワーク機器の状態を監視し設定を管理するためのプロトコルである。冗長化の役割をもつのは VRRP だけで,機器の状態を「見る」SNMP と「引き継ぐ」VRRP の違いを押さえておきたい。
出典:情報処理推進機構「令和6年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問32
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問29.OpenFlow を使った SDN(Software-Defined Networking)の説明として,適切なものはどれか。
- ア.単一の物理サーバ内の仮想サーバ同士が,外部のネットワーク機器を経由せずに,物理サーバ内部のソフトウェアで実現された仮想スイッチを経由して,通信する方式
- イ.データを転送するネットワーク機器とは分離したソフトウェアによって,ネットワーク機器を集中的に制御,管理するアーキテクチャ
- ウ.プロトコルの文法を形式言語を使って厳密に定義する,ISO で標準化された通信プロトコルの規格
- エ.ルータやスイッチの機器内部で動作するソフトウェアを,オープンソースソフトウェア(OSS)で実現する方式
正解:イ.データを転送するネットワーク機器とは分離したソフトウェアによって,ネットワーク機器を集中的に制御,管理するアーキテクチャ
解説:SDN は,ネットワーク機器が担っていた役割を,実際にパケットを転送する部分(データプレーン)と,どう転送するかを決める部分(コントロールプレーン)に分け,後者を機器から切り離して外部のソフトウェア(コントローラ)に集約する考え方である。OpenFlow はコントローラとスイッチの間でフローテーブルを操作するための代表的なプロトコルで,これによって機器を1台ずつ設定するのではなく,ネットワーク全体を集中的に制御・管理できる。したがって答はイ。構成の変更を設定ファイルやプログラムで行えるため,仮想化やクラウドの環境で柔軟に経路を組み替えられる。アは仮想スイッチ(vSwitch)の説明で,同じ物理サーバ内の仮想マシン同士の通信をソフトウェアのスイッチで行う方式であり,SDN の構成要素になることはあるがSDN そのものの定義ではない。ウは形式言語によるプロトコル記述の話で,SDN とは関係がない。エは機器内部のソフトウェアを OSS で実現するという内容で,ホワイトボックススイッチの考え方に近いが,制御と転送を分離するという SDN の核心には触れていない。
出典:情報処理推進機構「令和6年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問34
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問30.3D セキュア2.0(EMV 3-D セキュア)は,オンラインショッピングにおけるクレジットカード決済時に,不正取引を防止するための本人認証サービスである。3D セキュア2.0 で利用される本人認証の特徴はどれか。
- ア.利用者がカード会社による本人認証に用いるパスワードを忘れた場合でも,安全にパスワードを再発行することができる。
- イ.利用者の過去の取引履歴や決済に用いているデバイスの情報から不正利用や高リスクと判断される場合に,カード会社が追加の本人認証を行う。
- ウ.利用者の過去の取引履歴や決済に用いているデバイスの情報にかかわらず,カード会社がパスワードと生体認証を併用した本人認証を行う。
- エ.利用者の過去の取引履歴や決済に用いているデバイスの情報に加えて,操作しているのが人間であることを確認した上で,カード会社が追加の本人認証を行う。
正解:イ.利用者の過去の取引履歴や決済に用いているデバイスの情報から不正利用や高リスクと判断される場合に,カード会社が追加の本人認証を行う。
解説:3D セキュア2.0 の特徴はリスクベース認証を採り入れたことである。加盟店から送られる取引の情報(過去の取引履歴,利用している端末や OS,IP アドレス,購入金額など)をカード会社が分析し,普段と変わらない取引と判断すれば追加の認証を求めずにそのまま通し,不正利用の疑いや高リスクと判断した場合にだけワンタイムパスワードや生体認証などの追加認証を求める。利用者の手間を減らしながら安全性を保つ設計であり,答はイ。旧版(3D セキュア1.0)はすべての取引で固定のパスワード入力を求めたため,入力の手間や忘却によって購入を途中でやめてしまう問題があり,これを解消するために改められた。ウは,取引の情報にかかわらず常に認証を行うという内容で,これは旧版に近い考え方であり,リスクに応じて出し分けるという2.0 の特徴とは逆である。アはパスワードの再発行の仕組みの話で,本人認証の方式の特徴ではない。エは追加認証の前に人間であることを確認するという内容だが,これは CAPTCHA などボット対策の話であり,3D セキュア2.0 の仕様に含まれるものではない。
出典:情報処理推進機構「令和6年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問35
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問31.“成績”表に対して,SQL 文1と同一の結果を得るために,SQL 文2の a に入れる字句はどれか。 〔成績〕学生番号/実施回/得点 S01/1/70 S01/7/80 S02/2/85 S02/5/82 S03/3/83 S03/9/78 S03/12/90 S04/6/100 〔SQL 文1〕 SELECT R1.学生番号, R1.実施回, R1.得点 FROM 成績 R1 INNER JOIN (SELECT 学生番号, MIN(実施回) AS 初回 FROM 成績 GROUP BY 学生番号) R2 ON R1.学生番号 = R2.学生番号 AND R1.実施回 = R2.初回 〔SQL 文2〕 SELECT 学生番号, 実施回, 得点 FROM (SELECT 学生番号, 実施回, 得点, ROW_NUMBER() OVER ([ a ]) AS 番号 FROM 成績) R1 WHERE R1.番号 = 1
- ア.ORDER BY 学生番号, 実施回
- イ.PARTITION BY 学生番号 ORDER BY 実施回
- ウ.PARTITION BY 学生番号 ORDER BY 得点 ASC
- エ.PARTITION BY 学生番号 ORDER BY 得点 DESC
正解:イ.PARTITION BY 学生番号 ORDER BY 実施回
解説:SQL 文1は,学生番号ごとに実施回の最小値(初回)を求め,その学生・その実施回に一致する行を取り出している。つまり「各学生の一番早い実施回の行」を選ぶ処理である。SQL 文2はこれを窓関数で書き換えたもので,ROW_NUMBER() が振る番号が1の行だけを残す。同じ結果を得るには,学生番号ごとに区切って(PARTITION BY 学生番号),実施回の昇順で番号を振る(ORDER BY 実施回)必要があるので,答はイ。実際この指定だと S01 は実施回1の行が1番,S02 は実施回2の行,S03 は実施回3の行,S04 は実施回6の行にそれぞれ1が付き,SQL 文1と同じ4行が得られる。アは PARTITION BY が無いため表全体に通し番号が振られ,番号1の行は S01 の1行だけになってしまう。ウは並べ替えの基準が得点の昇順なので,各学生の最低得点の行が選ばれる(S03 なら実施回9の78点)。エは得点の降順なので各学生の最高得点の行が選ばれる(S03 なら実施回12の90点)。区切る基準と並べ替える基準の両方を合わせる必要がある。
出典:情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問30
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問32.DBMS のチェックポイントに関する記述として,適切なものはどれか。
- ア.制約のチェックを行う時点を指し,データ操作ごとに即時にチェックを行うか,トランザクションのコミット時までチェックを遅延させるかの指定ができる。
- イ.データベースバッファの内容を二次記憶に書き出した時点を指し,障害回復処理の際に,その時点までにコミットされたトランザクションの回復作業を不要にできる。
- ウ.一つのトランザクションの途中に任意に設定できる時点を指し,プログラムによってその時点まで明示的にロールバックできる。
- エ.分散トランザクションの調停者が,全参加者からコミット可否を受け取り,コミットかロールバックかの判定を行う時点を指し,その後に全参加者にコミット又はロールバックの実行要求を発行することによって,分散トランザクションの原子性,一貫性が保証できる。
正解:イ.データベースバッファの内容を二次記憶に書き出した時点を指し,障害回復処理の際に,その時点までにコミットされたトランザクションの回復作業を不要にできる。
解説:DBMS は更新をいったんメモリ上のデータベースバッファに溜め,適当な時点でまとめて二次記憶(ディスク)へ書き出す。この書き出しを行った時点をチェックポイントという。障害が起きたときは,チェックポイント以前にコミットされた更新はすでにディスクに反映されているので回復作業が要らず,そこから後の分だけをログで復元(ロールフォワード)すればよい。したがって答はイ。チェックポイントを頻繁に取れば回復は速くなるが,書き出しの負荷で通常処理が遅くなるという釣り合いがある。アは制約検査のタイミングの指定(SQL の SET CONSTRAINTS における IMMEDIATE と DEFERRED)の説明である。ウはセーブポイントの説明で,長いトランザクションの途中に目印を置き,そこまで部分的に取り消せる仕組みである。エは2相コミットにおける調停者の判定(コミット決定)の説明で,複数のデータベースにまたがる更新をまとめて確定または取消しするための手順である。どれもトランザクション処理に関わる用語だが,「バッファをディスクへ書き出した時点」を指すのはチェックポイントだけである。
出典:情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問31
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問33.1Mバイトのデータの送信を5秒以内に行うための,最低速度の回線サービスはどれか。ここで,伝送制御のための情報は考慮しないこととし,回線の伝送効率は60%とする。
- ア.1Mビット/秒の回線サービス
- イ.2Mビット/秒の回線サービス
- ウ.4Mビット/秒の回線サービス
- エ.10Mビット/秒の回線サービス
正解:ウ.4Mビット/秒の回線サービス
解説:まず単位をそろえる。1Mバイトは 1×8=8Mビットである。これを5秒以内に送るには,実際に流れる速度が 8÷5=1.6Mビット/秒以上必要になる。回線の伝送効率が60%なので,回線の公称速度のうち実際にデータに使えるのは0.6倍である。したがって必要な公称速度は 1.6÷0.6=2.67Mビット/秒以上となり,選択肢の中でこれを満たす最低速度は4Mビット/秒である。答はウ。検算すると,4Mビット/秒の回線の実効速度は 4×0.6=2.4Mビット/秒で,8÷2.4=3.33秒となり5秒以内に収まる。イの2Mビット/秒では実効1.2Mビット/秒で 8÷1.2=6.67秒かかり間に合わない。アの1Mビット/秒では実効0.6Mビット/秒で 8÷0.6=13.3秒かかる。エの10Mビット/秒は実効6Mビット/秒で 8÷6=1.33秒となり条件は満たすが,「最低速度」を問われているので選べない。バイトとビットの換算,そして効率で割る(掛けるのではない)という2点が要点になる。
出典:情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問32
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問34.DNS に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- ア.DNS サーバのホスト名を登録するレコードを MX レコードという。
- イ.DNS サーバに問い合わせを行うソフトウェアをレゾリューションという。
- ウ.IP アドレスに対応するホスト名を調べることを逆引きという。
- エ.ホスト名に対し別名を登録するレコードを NS レコードという。
正解:ウ.IP アドレスに対応するホスト名を調べることを逆引きという。
解説:DNS では,ホスト名から IP アドレスを求めることを正引き,逆に IP アドレスからホスト名を求めることを逆引きという。逆引きには in-addr.arpa というドメインの下に IP アドレスを逆順に並べた名前を作り,PTR レコードを引く仕組みが使われる。したがって答はウ。逆引きは,アクセスログにホスト名を表示する用途や,メールサーバが送信元の正当性を確かめる用途に使われる。アは,MX レコードはそのドメインのメールを受け取るサーバを指定するレコードで,DNS サーバのホスト名を登録するのは NS レコードである。イは,DNS サーバに問い合わせを行うソフトウェアはリゾルバと呼ぶ。レゾリューション(名前解決)は問い合わせて答えを得るという処理そのものを指す言葉で,ソフトウェアの名前ではない。エは,ホスト名に別名を与えるレコードは CNAME レコードで,NS レコードはそのゾーンを管理する DNS サーバを示すものである。主なレコードは,A(IPv4アドレス),AAAA(IPv6アドレス),CNAME(別名),MX(メールサーバ),NS(ネームサーバ),PTR(逆引き),SOA(ゾーンの管理情報),TXT(任意の文字列)と整理して覚えるとよい。
出典:情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問33
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問35.IPv4 ネットワークにおける ICMP の機能として,適切なものはどれか。
- ア.MAC アドレスだけが分かっているときに IP アドレスの解決を可能にする。
- イ.グローバル IP アドレスとプライベート IP アドレスとを相互に変換する。
- ウ.送信元ホストへ,IP パケットの送信エラー報告などの制御メッセージを通知する。
- エ.ネットワーク内の IP アドレスを一元管理し,クライアントに動的に割り当てる。
正解:ウ.送信元ホストへ,IP パケットの送信エラー報告などの制御メッセージを通知する。
解説:ICMP(Internet Control Message Protocol)は,IP の通信で起きた異常や状態を伝えるための制御用プロトコルである。宛先に到達できない(Destination Unreachable),生存時間が尽きた(Time Exceeded),経路を変えるべき(Redirect)といったメッセージを送信元へ返し,通信の診断や制御に使われる。ping はエコー要求・エコー応答,traceroute は生存時間切れのメッセージを利用して経路をたどる仕組みで,どちらも ICMP を使う。したがって答はウ。アは,MAC アドレスから IP アドレスを求める RARP(逆に IP アドレスから MAC アドレスを求めるのが ARP)の説明である。イは,グローバル IP アドレスとプライベート IP アドレスを相互に変換する NAT(ポート番号まで含めて変換するのは NAPT)の説明である。エは,IP アドレスを一元管理してクライアントに動的に貸し出す DHCP の説明である。なお ICMP は IP と同じネットワーク層で働き,TCP や UDP のようなポート番号をもたない点も特徴である。
出典:情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問34
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問36.クラス D の IPv4 アドレスを使用するのはどの場合か。
- ア.端末数が250台程度までの比較的小規模なネットワークのホストアドレスを割り振る。
- イ.端末数が65,000台程度の中規模なネットワークのホストアドレスを割り振る。
- ウ.プライベートアドレスを割り振り,ユニキャスト通信を行う。
- エ.マルチキャストアドレスを割り振り,マルチキャスト通信を行う。
正解:エ.マルチキャストアドレスを割り振り,マルチキャスト通信を行う。
解説:IPv4 アドレスは先頭のビットの並びでクラスに分けられる。クラス A(先頭0)はネットワーク部8ビットで約1,677万台,クラス B(先頭10)はネットワーク部16ビットで約6万5千台,クラス C(先頭110)はネットワーク部24ビットで254台までを収容する。クラス D(先頭1110・224.0.0.0〜239.255.255.255)はホストに割り当てるためのものではなく,特定のグループへ同時に送るマルチキャスト通信用に予約されている。したがって答はエ。動画配信やルーティングプロトコルの制御メッセージ(OSPF の 224.0.0.5 など)で使われる。なおクラス E(先頭1111・240.0.0.0以降)は実験・将来用に予約されている。アはクラス C,イはクラス B の用途である。ウのプライベートアドレスは 10.0.0.0/8,172.16.0.0/12,192.168.0.0/16 の3つの範囲で,それぞれクラス A・B・C の中に取られているものなので,クラス D とは無関係である。クラス D はグループを表すアドレスであって,個々のホストを指す宛先ではないという点が本質である。
出典:情報処理推進機構「令和6年度秋期 応用情報技術者試験 午前問題」問35
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問37.MTU(Maximum Transmission Unit)が1,500バイトに設定された IPv4 ネットワークで,2,000バイトのデータを TCP を用いて送信するときに,二つ目に送信されるパケットに含まれるデータは何バイトか。ここで,TCP ヘッダー長は20バイト,IP ヘッダー長は20バイト,イーサネットのヘッダー長とトレーラー長は,それぞれ14バイトと4バイトとする。また,データを複数パケットに分割して送信するときは,先に送信するパケットに格納できる上限までデータを含めて送信するものとする。
- ア.500
- イ.540
- ウ.580
- エ.598
正解:イ.540
解説:MTU は「1つのフレームで運べる IP パケットの最大長」であり,イーサネットのヘッダーとトレーラーは MTU の外側に付くので数に入れない。したがって1つのパケットに入れられるデータの上限は 1,500-20(IP ヘッダー)-20(TCP ヘッダー)=1,460バイトになる。1つ目のパケットに上限いっぱいの1,460バイトを詰めるので,残りは 2,000-1,460=540バイトとなり,これが二つ目のパケットに含まれるデータである。答はイ。ウの580は 540+20+20 に一致する値で,データ長ではなく二つ目の IP パケット全体の長さを答えた場合に当たる。エの598は,その580にイーサネットのヘッダー14バイトとトレーラー4バイトを加えた 580+18 に一致し,フレーム全体の長さを答えた場合になる。アの500は 2,000-1,500 に一致し,ヘッダーを一切差し引かずに MTU の1,500バイトまでデータを詰められると考えた場合の値である。
出典:情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問30
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問38.次のルーティングテーブルをもつルータが宛先 IP アドレス 192.168.1.1 のパケットを受信したとき,選択されるネクストホップはどれか。ここで,宛先 IP アドレスの条件を満たす宛先ネットワークが複数あるときは,それらのうちで,サブネットマスクが最も長い宛先ネットワークのネクストホップを選択する。 〔ルーティングテーブル〕宛先ネットワーク/ネクストホップ 0.0.0.0/0 / 10.1.0.1 192.168.0.0/16 / 10.1.0.2 192.168.1.0/24 / 10.1.0.3 192.168.1.0/26 / 10.1.0.4
- ア.10.1.0.1
- イ.10.1.0.2
- ウ.10.1.0.3
- エ.10.1.0.4
正解:エ.10.1.0.4
解説:ルータは宛先 IP アドレスに合致する経路のうち,プレフィックス長(サブネットマスクの1が並ぶ長さ)が最も長いものを選ぶ。これをロンゲストマッチという。宛先 192.168.1.1 を4つの経路と照合すると,0.0.0.0/0 はすべてのアドレスに合致するデフォルト経路,192.168.0.0/16 は 192.168.0.0〜192.168.255.255 に合致,192.168.1.0/24 は 192.168.1.0〜192.168.1.255 に合致する。192.168.1.0/26 はマスクが 255.255.255.192 で範囲は 192.168.1.0〜192.168.1.63 であり,192.168.1.1 はこの中に入るので合致する。4つとも条件を満たすが,プレフィックス長は 0,16,24,26 なので最も長い /26 が選ばれ,ネクストホップは 10.1.0.4 となる。したがって答はエ。ウの10.1.0.3(/24)は,仮に宛先が 192.168.1.100 であれば /26 の範囲(0〜63)を外れるので選ばれる。イの10.1.0.2(/16)は 192.168.2.5 のように第3オクテットが異なる場合に,アの10.1.0.1(/0)はどの経路にも当てはまらない宛先の場合に使われる。
出典:情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問31
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問39.あるサブネットでは,ルータやスイッチなどのネットワーク機器に IP アドレスを割り当てる際,割当て可能なアドレスの末尾から降順に使用するルールを採用している。このサブネットのネットワークアドレスを 10.16.32.64/26 とするとき,10番目に割り当てられるネットワーク機器のアドレスはどれか。ここで,ネットワーク機器1台に対して,このサブネット内のアドレス1個を割り当てるものとする。
- ア.10.16.32.54
- イ.10.16.32.55
- ウ.10.16.32.117
- エ.10.16.32.118
正解:ウ.10.16.32.117
解説:/26 はホスト部が6ビットなので,1つのサブネットは 2⁶=64個のアドレスを含む。ネットワークアドレスが 10.16.32.64 だから,このサブネットの範囲は 10.16.32.64〜10.16.32.127 である。このうち先頭の 10.16.32.64 はネットワークアドレス,末尾の 10.16.32.127 はブロードキャストアドレスで機器には割り当てられないので,割当て可能なのは 10.16.32.65〜10.16.32.126 の62個になる。末尾から降順に使うルールなので,1番目が .126,2番目が .125 と1ずつ下がり,10番目は 126-9=117 で 10.16.32.117 となる。答はウ。エの118は 127-9 に一致し,割り当てられないブロードキャストアドレスから数え始めた場合の値である。イの55は 64-9 に一致し,ネットワークアドレスを末尾と取り違えた場合。アの54は 63-9 に一致し,一つ手前のサブネット 10.16.32.0/26 のブロードキャストアドレスから数え始めた場合の値である。
出典:情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問32
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問40.TCP/IP ネットワークで,データ転送用と制御用とに異なるウェルノウンポート番号が割り当てられているプロトコルはどれか。
- ア.FTP
- イ.POP3
- ウ.SMTP
- エ.SNMP
正解:ア.FTP
解説:FTP(File Transfer Protocol)は,コマンドや応答をやり取りする制御用のコネクションと,ファイルの中身を運ぶデータ転送用のコネクションを分けて使う点に特徴があり,ウェルノウンポートとして制御用に21番,データ転送用に20番が割り当てられている。したがって答はア。制御とデータを分けているため,転送中でも制御側で中断の指示を送れる。なおデータ側のポートの使い方には,サーバの20番から接続するアクティブモードと,クライアントから接続するパッシブモードがあり,ファイアウォールの内側から使う場合は後者が用いられる。イの POP3 はメールを受信するプロトコルで110番だけを使う。ウの SMTP はメールを送信・転送するプロトコルで25番(メール投稿用には587番)を使うが,いずれも1つのコネクションでコマンドと本文の両方をやり取りする。エの SNMP はネットワーク機器の監視・管理を行うプロトコルで,管理側からの問合せに161番,機器側からの通知(トラップ)に162番を使う。番号は2つあるが,これは要求と通知という向きの違いによるもので,データ転送用と制御用の分担ではない。
出典:情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問33
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問41.30kバイトの JPEG ファイルを電子メールに添付するとき,実際の転送データはおよそ何kバイトになるか。ここで,添付ファイルは MIME base64 を用いてエンコーディングされるものとする。
- ア.20
- イ.30
- ウ.40
- エ.60
正解:ウ.40
解説:base64 は,任意のバイト列を英数字など64種類の文字だけで表す方式で,元のデータを6ビットずつに区切り,1つの区切りを1文字(1バイト)で表す。8ビットのデータ3バイトが6ビット×4文字に置き換わるので,符号化後の大きさは元の4/3倍になる。30kバイトのファイルであれば 30×4/3=40kバイトとなり,答はウ。base64 が使われるのは,電子メールの本文が本来7ビットの文字しか通せない仕組みであるため,画像のような任意のバイト列をそのまま載せられないからで,MIME の規定に従って文字列に変換してから送る。イの30は,符号化しても大きさが変わらないと考えた場合の値である。エの60は 30×2 に一致し,1バイトを2文字で表す16進数表記(各4ビットを1文字にする方式)と取り違えた場合に当たる。アの20は 30×2/3 に一致し,比率を逆に取って小さくなると考えた場合の値だが,base64 は圧縮ではないのでデータが減ることはない。なお実際には76文字ごとの改行やメールヘッダーが加わるため,転送量は40kバイトよりわずかに多くなる。
出典:情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問34
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。 -
問42.デジタル庁,総務省及び経済産業省が策定した“電子政府における調達のために参照すべき暗号のリスト(CRYPTREC 暗号リスト)”を構成する暗号リストの説明のうち,適切なものはどれか。
- ア.推奨候補暗号リストとは,CRYPTREC によって安全性及び実装性能が確認された暗号技術のうち,市場における利用実績が十分であるか今後の普及が見込まれると判断され,当該技術の利用を推奨するもののリストである。
- イ.推奨候補暗号リストとは,候補段階に格下げされ,互換性維持目的で利用する暗号技術のリストである。
- ウ.電子政府推奨暗号リストとは,CRYPTREC によって安全性及び実装性能が確認された暗号技術のうち,市場における利用実績が十分であるか今後の普及が見込まれると判断され,当該技術の利用を推奨するもののリストである。
- エ.電子政府推奨暗号リストとは,推奨段階に格下げされ,互換性維持目的で利用する暗号技術のリストである。
正解:ウ.電子政府推奨暗号リストとは,CRYPTREC によって安全性及び実装性能が確認された暗号技術のうち,市場における利用実績が十分であるか今後の普及が見込まれると判断され,当該技術の利用を推奨するもののリストである。
解説:CRYPTREC 暗号リストは3つのリストで構成されている。第1は電子政府推奨暗号リストで,CRYPTREC が安全性と実装性能を確認した暗号技術のうち,市場での利用実績が十分であるか今後の普及が見込まれると判断されたものを並べ,利用を推奨する。第2は推奨候補暗号リストで,安全性と実装性能は確認されているが利用実績がまだ十分でなく,今後電子政府推奨暗号リストに掲載される可能性があるものを並べる。第3は運用監視暗号リストで,かつて推奨されていたが安全性の低下などにより新規の利用は推奨できなくなった暗号技術を,互換性を保つ目的に限って利用を認めるものである。したがって,設問の説明に当てはまるのは電子政府推奨暗号リストであり,答はウ。アは同じ説明を推奨候補暗号リストに当てており,2つのリストの位置付けを取り違えている。イとエの「格下げされ,互換性維持目的で利用する」という説明は運用監視暗号リストのもので,それぞれ推奨候補暗号リスト,電子政府推奨暗号リストの説明としては誤りである。
出典:情報処理推進機構「令和7年度春期 応用情報技術者試験 午前問題」問35
本試験の問題です。出題当時の法令・制度にもとづいているため、その後の改正で現在の扱いと異なる場合があります。