日本語検定5級「文法」の出題ポイント
日本語検定5級の文法は、むずかしい文法用語を覚えることよりも、文のしくみをやさしく理解できるかが大切です。主語と述語、かざる言葉(修飾語)、「これ・それ・あれ・どれ」のこそあど言葉、「だから・しかし」などのつなぎ言葉、「は・が・を・に」などの助詞、そしてかんたんな言葉の形のかわり方が中心です。身近な文で考えながら整理しましょう。
※出題範囲は変わる場合があります。最新情報は必ず日本語検定委員会 公式情報でご確認ください。
1. 主語と述語
文の中心は「主語」と「述語」です。主語は「だれが・なにが」、述語は「どうする・どんなだ・なんだ」をあらわします。
- 犬が(主語) 走る(述語)。
- 空が(主語) 青い(述語)。
- 父は(主語) 先生だ(述語)。
主語と述語は、形がきちんと合っていないといけません。たとえば「ぼくの夢は、サッカー選手になりたいです」は、主語「夢は」と述語「なりたいです」が合っていません。「ぼくの夢は、サッカー選手になることです」が正しい言いかたです。これを文の「ねじれ」といい、5級でも気をつけたいところです。
2. かざる言葉(修飾語)
ほかの言葉をくわしく説明する言葉を「修飾語(しゅうしょくご)」、説明される言葉を「被修飾語(ひしゅうしょくご)」といいます。むずかしく言うと大変なので、「どんな」「どのように」をあらわす言葉と覚えれば十分です。
| 例文 | かざる言葉 | かざられる言葉 |
|---|---|---|
| 赤い花がさく | 赤い | 花 |
| ゆっくり歩く | ゆっくり | 歩く |
| 大きな声で読む | 大きな声で | 読む |
かざる言葉は、ふつうすぐ近くに置くと意味がはっきりします。「白い犬の家」と「犬の白い家」では、白いのが「犬」か「家」かで意味が変わります。言葉の置く場所で意味がちがってくることを知っておきましょう。
3. こそあど言葉
物や場所、方向などを指し示す言葉を「こそあど言葉」(指示語)といいます。頭の音をとって「こ・そ・あ・ど」とまとめます。
| こ(近い) | そ(少し遠い) | あ(とても遠い) | ど(わからない) | |
|---|---|---|---|---|
| 物 | これ | それ | あれ | どれ |
| 場所 | ここ | そこ | あそこ | どこ |
| 方向 | こちら | そちら | あちら | どちら |
| ようす | こんな | そんな | あんな | どんな |
「それ」「あれ」が文章の中で何を指しているかを答える問題もよく出ます。指している言葉は、たいていその前に出てきます。「公園で犬を見た。それはとても大きかった。」の「それ」は「犬」を指しています。
4. つなぎ言葉(接続語)
文と文をつなぐ言葉を「つなぎ言葉」(接続語)といいます。前と後ろがどんな関係かで使う言葉が変わります。
| はたらき | つなぎ言葉 | 例 |
|---|---|---|
| 順当な理由・結果 | だから・それで | 雨がふった。だから外で遊べない。 |
| 反対・ぎゃく | しかし・でも・けれども | 雨がふった。でも出かけた。 |
| つけ加える | そして・それに | 本を読んだ。そして絵もかいた。 |
| えらぶ | または・それとも | お茶、または水を飲む。 |
とくに「だから」と「しかし」のちがいは大切です。前のことから素直につながるなら「だから」、ぎゃくのことが来るなら「しかし」を使います。
5. 助詞(じょし)の基本
言葉のあとについて、文の中での役わりを決める小さな言葉を「助詞」といいます。「は・が・を・に・へ・と・の」などです。ひとつちがうだけで意味が変わるので、ていねいに見ましょう。
- を…「ごはんを食べる」(〜を、の動作のあいて)
- に…「学校に行く」「九時に起きる」(場所・時)
- へ…「東京へ行く」(方向)
- と…「友だちと遊ぶ」(いっしょに)
- の…「ぼくの本」(〜の、もちもの・つながり)
「は」と「が」のちがいもよく問われます。「ぼくは走る」と「ぼくが走る」は、どちらも正しい文ですが、「は」は話題をしめし、「が」は「ほかでもなくぼく」という気もちを強めます。むずかしければ、まず文がしぜんに読めるかどうかで考えてよいです。
6. やさしい言葉の形のかわり方(活用)
「歩く」「歩かない」「歩きます」「歩いた」のように、あとに続く言葉によって形がかわることを「活用(かつよう)」といいます。5級では、形がしぜんにつながっているかどうかが分かれば十分です。
- 「食べる」→「食べない」「食べます」「食べた」
- 「赤い」→「赤くない」「赤かった」
「食べれます」「見れる」のような「ら抜き言葉」は、本来は「食べられます」「見られる」が正しい形です。正しい言いかたを知っておきましょう。
例題で考え方を確認
問 つぎの文の( )に合うつなぎ言葉はどれ?「一生けんめい練習した。( )試合に勝てた。」
- しかし
- だから
- または
考え方 前の「練習した」から、後ろの「勝てた」へ素直につながっています。ぎゃくではないので「しかし」ではなく、理由・結果をしめす「だから」が合います。正解は2。前と後ろがどんな関係かを見るのがコツです。
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