メンタルヘルス・マネジメント検定III種「メンタルヘルスケアの意義」の一問一答
📖 メンタルヘルス・マネジメント検定III種「メンタルヘルスケアの意義」の全52問と解説(一覧)
メンタルヘルス・マネジメント検定III種のメンタルヘルスケアの意義に関する一問一答(全52問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。
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問1.メンタルヘルスマネジメント検定III種が主たる対象とするのは、次のうちどれか。
- ア.人事労務管理スタッフ・経営幹部
- イ.管理監督者(管理職)
- ウ.一般社員
- エ.産業医・保健師
正解:ウ.一般社員
解説:III種「セルフケアコース」は一般社員を主な対象とし、自らのストレスに気づき対処する知識・方法を習得することを目的としている。II種は管理監督者、I種は人事労務管理スタッフ・経営幹部が対象。
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問2.セルフケアの基本的な考え方として、最も適切なものはどれか。
- ア.労働者自身がストレスに気づき対処すること
- イ.上司が部下の不調を早期に発見し対処すること
- ウ.産業医が健康診断結果を管理すること
- エ.事業場外の専門機関に相談を委ねること
正解:ア.労働者自身がストレスに気づき対処すること
解説:セルフケアは、労働者自身が自らのストレスに気づき、これに適切に対処するための知識・方法を身につけ、それを実施することが基本である。
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問3.現代の労働者を取り巻く状況について、近年の傾向として最も適切なものはどれか。
- ア.仕事による強いストレスを感じる労働者は1割に満たない
- イ.強いストレスを感じる労働者はごく少数で、対策の必要性は低い
- ウ.仕事や職業生活に関して強い不安・悩み・ストレスを感じる労働者は、半数を超える高い割合で推移している
- エ.ストレスを感じる労働者は若年層に限られている
正解:ウ.仕事や職業生活に関して強い不安・悩み・ストレスを感じる労働者は、半数を超える高い割合で推移している
解説:厚生労働省の労働安全衛生調査(実態調査)では、仕事や職業生活に関して強い不安・悩み・ストレスと感じる事柄がある労働者の割合が長年半数を超えて推移しており、令和7年調査では67.5%(令和6年調査は68.3%)であった。このためメンタルヘルス対策の重要性が高まっている。
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問4.労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度が施行されたのはいつか。
- ア.2006年12月
- イ.2010年12月
- ウ.2015年12月
- エ.2020年12月
正解:ウ.2015年12月
解説:ストレスチェック制度は2014年の労働安全衛生法改正により導入され、2015年12月に施行された。労働者のメンタルヘルス不調の未然防止(一次予防)を主な目的とする。
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問5.「労働者の心の健康の保持増進のための指針」が策定されたのは何年か。
- ア.2000年
- イ.2012年
- ウ.2018年
- エ.2006年
正解:エ.2006年
解説:「労働者の心の健康の保持増進のための指針」(メンタルヘルス指針)は2006年に策定され、4つのケアの推進などを示している。事業場におけるメンタルヘルスケアの基本的な枠組みを定めたものである。
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問6.「労働者の心の健康の保持増進のための指針」が示す4つのケアに含まれないものはどれか。
- ア.セルフケア
- イ.ラインによるケア
- ウ.家族によるケア
- エ.事業場外資源によるケア
正解:ウ.家族によるケア
解説:4つのケアは「セルフケア」「ラインによるケア」「事業場内産業保健スタッフ等によるケア」「事業場外資源によるケア」である。「家族によるケア」は4つのケアには含まれない。
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問7.「ラインによるケア」の担い手として最も適切なものはどれか。
- ア.管理監督者(上司)
- イ.労働者本人
- ウ.産業医
- エ.外部の相談機関
正解:ア.管理監督者(上司)
解説:ラインによるケアは、職場の管理監督者(上司)が職場環境等の把握と改善、部下からの相談対応などを行うケアである。
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問8.「事業場内産業保健スタッフ等によるケア」の担い手に該当しないものはどれか。
- ア.産業医
- イ.保健師
- ウ.衛生管理者
- エ.地域産業保健センター
正解:エ.地域産業保健センター
解説:事業場内産業保健スタッフ等には産業医、保健師、衛生管理者、人事労務管理スタッフなどが含まれる。社外の地域産業保健センターは「事業場外資源によるケア」に該当する。
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問9.「事業場外資源によるケア」に該当する例として最も適切なものはどれか。
- ア.上司による部下の相談対応
- イ.産業医による面接指導
- ウ.外部EAP機関による相談対応
- エ.労働者自身によるストレス対処
正解:ウ.外部EAP機関による相談対応
解説:事業場外資源によるケアは、事業場外の専門機関や専門家(EAP機関、医療機関、地域産業保健センターなど)を活用して行うケアである。
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問10.事業者の「安全配慮義務」を明文化している法律はどれか。
- ア.労働基準法
- イ.労働組合法
- ウ.男女雇用機会均等法
- エ.労働契約法
正解:エ.労働契約法
解説:労働契約法第5条は「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする」と定め、安全配慮義務を明文化している。
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問11.安全配慮義務に関する記述として最も適切なものはどれか。
- ア.身体の安全のみを対象とし心の健康は含まれない
- イ.正社員のみを対象とし非正規社員は含まれない
- ウ.心の健康も対象に含まれる
- エ.労働者が請求した場合のみ発生する
正解:ウ.心の健康も対象に含まれる
解説:安全配慮義務は、労働者の生命・身体等の安全(健康を含む)を確保するために必要な配慮を使用者が行う義務であり、心の健康(メンタルヘルス)もその対象に含まれると解されている。
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問12.ストレスの概念において「ストレッサー」とは何を指すか。
- ア.心身に負担となる外部からの刺激・要因
- イ.ストレスによって生じる心身の反応
- ウ.ストレスに対処する個人の能力
- エ.ストレスを和らげる周囲の支援
正解:ア.心身に負担となる外部からの刺激・要因
解説:ストレッサーとは、心身に負担となる外部からの刺激・要因のことである。これに対して、ストレッサーによって引き起こされる心身の反応をストレス反応という。
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問13.ストレスの概念において「ストレス反応」とは何を指すか。
- ア.心身に負担を与える外部の刺激
- イ.ストレスを生み出す職場環境
- ウ.ストレスへの対処行動そのもの
- エ.ストレッサーによって生じる心身の反応
正解:エ.ストレッサーによって生じる心身の反応
解説:ストレス反応とは、ストレッサーによって引き起こされる心身のさまざまな反応(身体面・心理面・行動面の反応)を指す。
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問14.次のうち、職場におけるストレッサー(ストレス要因)の例として最も適切なものはどれか。
- ア.不眠
- イ.動悸
- ウ.過大な仕事の量的負担
- エ.気分の落ち込み
正解:ウ.過大な仕事の量的負担
解説:仕事の量的・質的負担、人間関係、役割の不明確さなどは職場の代表的なストレッサーである。動悸や不眠は、ストレッサーへの反応(ストレス反応)であってストレッサーそのものではない。
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問15.ストレス反応のうち、心理面(精神面)の反応の例として最も適切なものはどれか。
- ア.頭痛
- イ.飲酒量の増加
- ウ.血圧の上昇
- エ.不安・イライラ
正解:エ.不安・イライラ
解説:不安・イライラ・抑うつ気分などは心理面のストレス反応である。頭痛や肩こりは身体面、飲酒量の増加は行動面の反応に分類される。
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問16.ストレス反応のうち、行動面の反応の例として最も適切なものはどれか。
- ア.胃痛
- イ.抑うつ気分
- ウ.遅刻・欠勤の増加
- エ.倦怠感
正解:ウ.遅刻・欠勤の増加
解説:遅刻・欠勤の増加、飲酒量や喫煙量の増加、仕事上のミスの増加などは行動面のストレス反応である。胃痛は身体面、抑うつは心理面の反応である。
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問17.メンタルヘルス不調を未然に防ぐ「一次予防」に該当する取り組みはどれか。
- ア.ストレスチェックを活用した職場環境の改善
- イ.不調者の早期発見と産業医等による適切な対応
- ウ.休職者の円滑な職場復帰に向けた支援
- エ.復職者の再発防止のためのフォローアップ
正解:ア.ストレスチェックを活用した職場環境の改善
解説:一次予防はメンタルヘルス不調を未然に防ぐ取組で、ストレスチェック制度の活用や職場環境等の改善を通じて行う。ストレスチェックの集団ごとの分析結果は職場のストレス要因の把握・評価に使われ、職場環境の改善につながる。不調者を早期に発見して適切な措置を行うのは二次予防、休業した労働者の職場復帰の支援や、復帰後のフォローアップによる再発の確認などは三次予防である。
根拠: 厚生労働省「労働者の心の健康の保持増進のための指針」(平成18年公示第3号、平成27年改正) p1「1 趣旨」(一次予防・二次予防・三次予防)、p8〜9「5(2)職場環境等の把握と改善」 / 厚生労働省・労働者健康安全機構「改訂 心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」 p8「試し出勤制度」、p13・p18 第5ステップ(職場復帰後のフォローアップ)、p21(3)試し出勤制度等 ①模擬出勤 ②通勤訓練 ③試し出勤、p21〜22(4)職場復帰後における就業上の配慮等(「まずは元の職場への復帰」の原則・残業・深夜業務の禁止)
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問18.メンタルヘルス不調者の「早期発見と適切な対応」を主眼とする予防段階はどれか。
- ア.一次予防
- イ.二次予防
- ウ.三次予防
- エ.四次予防
正解:イ.二次予防
解説:二次予防は、メンタルヘルス不調を早期に発見し、適切な対応・治療につなげることを目的とする予防段階である。
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問19.メンタルヘルス不調により休職した労働者の「職場復帰支援・再発防止」を主眼とする予防段階はどれか。
- ア.一次予防
- イ.二次予防
- ウ.三次予防
- エ.ゼロ次予防
正解:ウ.三次予防
解説:三次予防は、メンタルヘルス不調により休職した労働者の職場復帰支援や、再発防止を目的とする予防段階である。
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問20.メンタルヘルス不調が企業・職場に与える影響として最も適切でないものはどれか。
- ア.生産性の低下
- イ.休職・離職の増加
- ウ.労働災害のリスク増加
- エ.人件費が自動的に削減される効果
正解:エ.人件費が自動的に削減される効果
解説:メンタルヘルス不調は、生産性の低下、労働災害のリスク、休職・離職の増加などのマイナスの影響をもたらす。「人件費の自動的な削減」は適切な影響とはいえない。
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問21.出勤はしているものの心身の不調により仕事のパフォーマンスが低下している状態を表す概念はどれか。
- ア.アブセンティーズム
- イ.ワークエンゲイジメント
- ウ.プレゼンティーズム
- エ.バーンアウト
正解:ウ.プレゼンティーズム
解説:プレゼンティーズム(presenteeism)は、出勤はしているが健康問題により本来の力を発揮できず生産性が低下している状態を指す。欠勤による損失はアブセンティーズムという。
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問22.病気や体調不良による欠勤・休業によって生じる損失を表す概念はどれか。
- ア.プレゼンティーズム
- イ.ワーカホリズム
- ウ.アブセンティーズム
- エ.ワークライフバランス
正解:ウ.アブセンティーズム
解説:アブセンティーズム(absenteeism)は、健康問題による欠勤・休業で業務に就けない状態とそれによる損失を指す。出勤しつつ能率が低下する状態はプレゼンティーズムである。
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問23.「ワークエンゲイジメント」の説明として最も適切なものはどれか。
- ア.仕事に過度にのめり込み心身を消耗した状態
- イ.仕事への意欲を完全に失った状態
- ウ.仕事に活力・熱意・没頭を感じる前向きな心理状態
- エ.仕事と私生活の境界がなくなった状態
正解:ウ.仕事に活力・熱意・没頭を感じる前向きな心理状態
解説:ワークエンゲイジメントは、仕事に対して活力・熱意・没頭を感じている、健康的でポジティブな心理状態を指す。燃え尽き(バーンアウト)とは対極の概念とされる。
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問24.ワークエンゲイジメントを構成する3つの要素として正しい組み合わせはどれか。
- ア.活力・熱意・没頭
- イ.不安・抑うつ・怒り
- ウ.成果・効率・速度
- エ.知識・技能・態度
正解:ア.活力・熱意・没頭
解説:ワークエンゲイジメントは「活力(vigor)」「熱意(dedication)」「没頭(absorption)」の3つの要素から構成される。
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問25.「健康いきいき職場づくり」が目指す方向性として最も適切なものはどれか。
- ア.不調者を職場から排除すること
- イ.従業員がいきいきと働ける活力ある職場の実現
- ウ.労働時間を一律に短縮すること
- エ.成果主義を徹底すること
正解:イ.従業員がいきいきと働ける活力ある職場の実現
解説:健康いきいき職場づくりは、メンタルヘルス不調の予防にとどまらず、従業員がいきいきと働ける活力ある職場を実現し、組織の活性化・生産性向上を目指す積極的な取り組みである。
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問26.「心の健康づくり計画」に関する記述として最も適切なものはどれか。
- ア.国が一律に内容を定め全事業場で同一とする
- イ.労働者個人が作成するセルフケア計画である
- ウ.策定後は一切変更してはならない
- エ.事業場ごとに実情に応じて策定する
正解:エ.事業場ごとに実情に応じて策定する
解説:心の健康づくり計画は、事業場におけるメンタルヘルスケアを中長期的・継続的に推進するための基本計画であり、衛生委員会等での調査審議を経て策定し、事業場の実情に応じて作成することが望ましいとされる。
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問27.長時間労働(過重労働)が健康に与える影響として、特に関連が指摘されているものはどれか。
- ア.消化器疾患や皮膚疾患のリスク増加
- イ.視覚障害や聴覚障害のリスク増加
- ウ.脳・心臓疾患やメンタルヘルス不調のリスク増加
- エ.感染症やアレルギー疾患のリスク増加
正解:ウ.脳・心臓疾患やメンタルヘルス不調のリスク増加
解説:長時間にわたる過重な労働は疲労の蓄積をもたらす最も重要な要因と考えられ、脳・心臓疾患の発症との関連性が強いという医学的知見が得られている。また過労死等防止対策推進法は「過労死等」を、業務における過重な負荷による脳血管疾患・心臓疾患や、強い心理的負荷による精神障害、これらを原因とする死亡・自殺と定めている。消化器・皮膚の疾患、視覚・聴覚の障害、感染症・アレルギー疾患は、この定義や国の過重労働対策で特に関連が指摘されているものには含まれていない。
根拠: 過労死等防止対策推進法 第2条 / 厚生労働省「過重労働による健康障害防止のための総合対策について」(基発0901第3号・雇均発0901第3号 令和8年9月1日改正) 前文(長時間にわたる過重な労働は疲労の蓄積をもたらす最も重要な要因で、脳・心臓疾患の発症との関連性が強いという医学的知見) (出典: e-Gov法令検索)
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問28.「過労死」に関する説明として最も適切なものはどれか。
- ア.加齢による自然死
- イ.過重な労働による脳・心臓疾患などでの死亡
- ウ.通勤中の事故による死亡
- エ.持病の悪化による死亡全般
正解:イ.過重な労働による脳・心臓疾患などでの死亡
解説:過労死は、過重な労働による脳・心臓疾患などで死亡することを指す。これに対し、過重労働等によるうつ病などを背景とした自殺は過労自殺と呼ばれる。
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問29.過重労働による健康障害を防止するため、一定の要件に該当する労働者に対して事業者が行うべき措置はどれか。
- ア.賃金の自動増額
- イ.強制的な配置転換
- ウ.退職勧奨
- エ.医師による面接指導
正解:エ.医師による面接指導
解説:長時間労働で疲労の蓄積が認められ申出を行った労働者などに対して、事業者は医師による面接指導を行わなければならない。これは過重労働対策の重要な仕組みである。
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問30.メンタルヘルス不調(心の健康問題)に対する正しい理解として、最も適切なものはどれか。
- ア.心の弱い特別な人だけがなる問題である
- イ.誰にでも起こりうるもので適切な対処で回復可能である
- ウ.本人の気の持ちようだけで解決できる
- エ.一度発症すると決して回復しない
正解:イ.誰にでも起こりうるもので適切な対処で回復可能である
解説:メンタルヘルス不調は、特別な人だけの問題ではなく、誰にでも起こりうるものである。適切な対処や治療によって回復が可能であり、本人の気の持ちようだけの問題ではない。
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問31.業務による心理的負荷で発病した精神障害の労災認定について、厚生労働省の認定基準で業務による強い心理的負荷を評価する対象期間はどれか。
- ア.発病前おおむね1年間
- イ.発病前おおむね6か月の間
- ウ.発病前おおむね3年間
- エ.発病後おおむね6か月の間
正解:イ.発病前おおむね6か月の間
解説:「心理的負荷による精神障害の認定基準」(令和5年9月1日 基発0901第2号)の認定要件は、①対象疾病を発病していること、②発病前おおむね6か月の間に業務による強い心理的負荷が認められること、③業務以外の心理的負荷及び個体側要因により発病したとは認められないこと、の3つである。
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問32.「労働者の心の健康の保持増進のための指針」で、事業者がセルフケアの対象者として含めるものとされているのはどれか。
- ア.管理監督者を含む全ての労働者
- イ.管理監督者を除く一般の労働者
- ウ.ストレスチェックで高ストレスと判定された労働者
- エ.正社員として雇用されている労働者
正解:ア.管理監督者を含む全ての労働者
解説:指針5(1)は、管理監督者にとってもセルフケアは重要であり、事業者はセルフケアの対象者として管理監督者も含めるものとしている。また6(1)アは、セルフケアを促進するため管理監督者を含む全ての労働者に対して教育研修・情報提供を行うとしている。
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問33.セルフケアを進めるうえで、労働者がまず行うべきこととして最も適切なものはどれか。
- ア.自分のストレスや心身の変化に気づくこと
- イ.ただちに転職を検討すること
- ウ.同僚のストレスを管理すること
- エ.通院をできるだけ避けること
正解:ア.自分のストレスや心身の変化に気づくこと
解説:セルフケアの出発点は、自分のストレスやその兆候(心身の変化)に気づくことである。気づきがあって初めて適切な対処や相談につなげることができる。
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問34.メンタルヘルス不調の予防・対応において「早期発見・早期対応」が重要とされる理由として最も適切なものはどれか。
- ア.早期に対応するほど重症化・長期化を防ぎやすいため
- イ.早期であれば本人に知らせずに済むため
- ウ.早期に対応すれば医療機関が不要になるため
- エ.早期発見は管理職の評価を上げるため
正解:ア.早期に対応するほど重症化・長期化を防ぎやすいため
解説:メンタルヘルス不調は早期に気づき対応するほど回復しやすく、重症化や長期化を防ぎやすい。放置すると症状が悪化し、休職の長期化や再発につながるおそれがある。
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問35.事業場におけるメンタルヘルスケアの推進にあたり、調査審議の場として活用されるものはどれか。
- ア.株主総会
- イ.取締役会
- ウ.労働組合大会のみ
- エ.衛生委員会(安全衛生委員会)
正解:エ.衛生委員会(安全衛生委員会)
解説:事業場のメンタルヘルスケアは、安全衛生委員会(衛生委員会)などの場で調査審議し、労使が協力して進めることが求められる。心の健康づくり計画もここで審議される。
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問36.メンタルヘルスケアにおいて、労働者の個人情報(健康情報)の取扱いに関する記述として最も適切なものはどれか。
- ア.本人の同意なく自由に共有してよい
- イ.本人の同意を得て適切に保護・管理する
- ウ.一切記録してはならない
- エ.人事評価に積極的に利用してよい
正解:イ.本人の同意を得て適切に保護・管理する
解説:メンタルヘルスに関する個人情報は機微な情報であり、本人の同意を得て、適切に保護・管理することが求められる。本人の不利益にならないよう配慮が必要である。
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問37.労働安全衛生法に関する記述として最も適切なものはどれか。
- ア.賃金の最低基準のみを定める法律である
- イ.労働者の安全と健康の確保を目的とする法律である
- ウ.労働組合の結成手続きを定める法律である
- エ.解雇手続きのみを定める法律である
正解:イ.労働者の安全と健康の確保を目的とする法律である
解説:労働安全衛生法は、職場における労働者の安全と健康の確保、快適な職場環境の形成促進を目的とする法律である。メンタルヘルス対策(ストレスチェック制度など)もこの法律に位置づけられている。
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問38.メンタルヘルス対策に取り組むことが事業者にとって持つ意義として、最も適切でないものはどれか。
- ア.安全配慮義務の履行とリスク低減
- イ.生産性の維持・向上
- ウ.人材の確保・定着
- エ.労働時間規制の撤廃
正解:エ.労働時間規制の撤廃
解説:メンタルヘルス対策は、安全配慮義務の履行(法的リスクの低減)、生産性の維持・向上、人材確保・定着、企業イメージの向上などの意義がある。「労働時間規制の撤廃」は意義として適切でない。
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問39.近年、企業がメンタルヘルス対策を含めて従業員の健康を経営課題として捉え、戦略的に取り組む考え方を何というか。
- ア.成果主義
- イ.年功序列
- ウ.健康経営
- エ.終身雇用
正解:ウ.健康経営
解説:健康経営は、従業員の健康保持・増進を経営的な視点で捉え、戦略的に取り組む考え方である。生産性向上や企業価値の向上につながるとされ、メンタルヘルス対策もその一環に位置づけられる。
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問40.ストレスチェック制度の主たる目的として最も適切なものはどれか。
- ア.不調者を選別して解雇するため
- イ.メンタルヘルス不調の未然防止(一次予防)のため
- ウ.労働者の能力を序列化するため
- エ.残業時間を算定するため
正解:イ.メンタルヘルス不調の未然防止(一次予防)のため
解説:ストレスチェック制度は、労働者自身のストレスへの気づきを促し、職場環境の改善につなげることで、メンタルヘルス不調を未然に防ぐ(一次予防)ことを主な目的としている。
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問41.ストレスチェックの結果の取扱いについて、最も適切なものはどれか。
- ア.結果は本人より先に事業者へ通知される
- イ.本人の同意なく事業者へ結果を提供してはならない
- ウ.結果は全社に公開される
- エ.結果は人事評価に直接反映される
正解:イ.本人の同意なく事業者へ結果を提供してはならない
解説:ストレスチェックの個人結果は、原則として本人に直接通知され、本人の同意なく事業者に提供してはならない。本人のプライバシー保護が重視されている。
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問42.ストレスチェックの結果、高ストレスと判定された労働者が申し出た場合に受けられるものはどれか。
- ア.賞与の増額
- イ.医師による面接指導
- ウ.自動的な配置転換
- エ.有給休暇の付与義務
正解:イ.医師による面接指導
解説:ストレスチェックで高ストレスと判定され、本人が希望(申出)した場合、医師による面接指導を受けることができる。これは制度の重要な要素である。
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問43.メンタルヘルス不調を抱える労働者への周囲の対応として、最も適切なものはどれか。
- ア.気合いで乗り切るよう強く励ます
- イ.話に耳を傾け必要に応じて専門家につなぐ
- ウ.本人に触れず放置する
- エ.周囲に病状を広く知らせる
正解:イ.話に耳を傾け必要に応じて専門家につなぐ
解説:メンタルヘルス不調者には、偏見を持たず、本人の話に耳を傾け、必要に応じて専門家や相談窓口につなぐ対応が望ましい。叱咤激励や安易な励ましはかえって負担になることがある。
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問44.メンタルヘルスケアを効果的に進めるうえで、4つのケアに関する記述として最も適切なものはどれか。
- ア.セルフケアだけで十分である
- イ.4つのケアが相互に連携して行われることが望ましい
- ウ.事業場外資源によるケアのみを優先すべきである
- エ.管理監督者のケアは不要である
正解:イ.4つのケアが相互に連携して行われることが望ましい
解説:4つのケアは、いずれか一つだけでなく、相互に連携し継続的・計画的に行われることが効果的とされる。セルフケアだけ、あるいはラインによるケアだけで完結するものではない。
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問45.セルフケアを支援するために事業者(会社)が行う取り組みとして適切なものはどれか。
- ア.セルフケアは個人の責任なので一切関与しない
- イ.ストレスに関する教育研修や情報提供を行う
- ウ.ストレスを感じる労働者を異動させる
- エ.相談を一切受け付けない
正解:イ.ストレスに関する教育研修や情報提供を行う
解説:事業者は、労働者がセルフケアを行えるよう、ストレスやメンタルヘルスに関する教育研修・情報提供、相談しやすい環境づくりなどの支援を行うことが望ましいとされる。
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問46.メンタルヘルス不調に関連する用語「メンタルヘルス」の意味として最も適切なものはどれか。
- ア.身体の健康のみを指す
- イ.心の健康(精神面の健康)を指す
- ウ.経済的な豊かさを指す
- エ.職場の人間関係のみを指す
正解:イ.心の健康(精神面の健康)を指す
解説:メンタルヘルスは「心の健康」を意味する。WHOの健康の定義にもあるように、健康は身体面だけでなく精神面・社会面を含む良好な状態を指す。
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問47.「労働者の心の健康の保持増進のための指針」で、「精神および行動の障害に分類される精神障害や自殺のみならず、ストレスや強い悩み、不安など、労働者の心身の健康、社会生活および生活の質に影響を与える可能性のある精神的および行動上の問題を幅広く含むもの」と定義されている用語はどれか。
- ア.心の健康問題
- イ.ストレス反応
- ウ.メンタルヘルス不調
- エ.心理的な負担の程度
正解:ウ.メンタルヘルス不調
解説:指針10⑧は、この内容を「メンタルヘルス不調」の定義としている。精神障害と診断されたものに限らず、ストレスや強い悩み、不安なども含む広い概念である。
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問48.メンタルヘルス不調が労働災害につながりうる例として、最も適切なものはどれか。
- ア.集中力低下による作業中の事故
- イ.通勤手当の増額
- ウ.残業時間の自動短縮
- エ.賃金の上昇
正解:ア.集中力低下による作業中の事故
解説:メンタルヘルス不調による集中力・注意力の低下は、作業中のミスや事故を招き、労働災害のリスクを高めることがある。心の健康は安全とも密接に関わる。
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問49.心の健康問題で休業した労働者が円滑に職場に戻れるよう、事業者があらかじめ定めておくこととして指針が示しているものはどれか。
- ア.主治医の診断書だけで職場復帰の可否を決める社内ルール
- イ.休業から通常業務への復帰までの流れを定めた職場復帰支援プログラム
- ウ.療養に専念させるため、休業中は職場からの情報提供を控える連絡体制
- エ.正式な職場復帰の決定後に限って行う試し出勤制度
正解:イ.休業から通常業務への復帰までの流れを定めた職場復帰支援プログラム
解説:指針は、休業した労働者が円滑に職場復帰できるよう、衛生委員会等で調査審議し、休業の開始から通常業務への復帰までの流れや手順・関係者の役割を定めた職場復帰支援プログラムを策定することを求めている(三次予防)。主治医の診断は日常生活の回復程度で判断されることが多いため、診断書だけで復帰を決めず産業医等が精査する。休業中も傷病手当金や相談先などの情報提供を行い、試し出勤は正式な職場復帰の決定の前に行う制度である。
根拠: 厚生労働省「労働者の心の健康の保持増進のための指針」(平成18年公示・平成27年改正) 2 基本的考え方(一次・二次・三次予防)、6(4) 職場復帰における支援 ①「職場復帰支援プログラムを策定すること。…休業の開始から通常業務への復帰に至るまでの一連の標準的な流れを明らかにするとともに、それに対応する職場復帰支援の手順、内容及び関係者の役割等について定めること」②体制や規程の整備(PDF 1〜2・10ページ) / 厚生労働省・労働者健康安全機構「改訂 心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」 第1ステップ:休業中の情報提供等の支援(傷病手当金、相談先など)、第2ステップ:主治医による診断は日常生活における病状の回復程度で判断していることが多く…産業医等が精査(PDF 4ページ)、試し出勤制度「正式な職場復帰決定の前に」(PDF 8ページ)
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問50.厚生労働省の「労働者の心の健康の保持増進のための指針」における「セルフケア」の扱いとして、最も適切なものはどれか。
- ア.ストレスへの気付きを促すセルフチェックは、ストレスチェックと同じ時期に年1回行うものとする
- イ.管理監督者もセルフケアの対象者に含め、教育研修や情報提供を行うものとする
- ウ.セルフケアの教育研修は、ストレスチェックで高ストレスとされた労働者に限って行うものとする
- エ.セルフケアのための相談体制は、事業場外の相談機関に一本化して整備するものとする
正解:イ.管理監督者もセルフケアの対象者に含め、教育研修や情報提供を行うものとする
解説:セルフケアは、労働者自身がストレスや心の健康について理解し、自らのストレスを予防・軽減し、これに対処するもの。指針は管理監督者もセルフケアの対象者に含めるとし、事業者は管理監督者を含む全ての労働者に教育研修・情報提供を行う。高ストレスとされた人に限るものではない。ストレスへの気付きのためには、ストレスチェックとは別に、随時セルフチェックを行う機会を提供することも効果的とされる。相談体制は、労働者が管理監督者や事業場内産業保健スタッフ等に自発的に相談しやすいよう整えるもので、事業場外の機関に一本化するものではない。
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問51.2026年10月1日から、職場におけるカスタマーハラスメントを防止するための雇用管理上の措置を事業主に義務づけた法律はどれか。
- ア.労働施策総合推進法
- イ.労働安全衛生法
- ウ.男女雇用機会均等法
- エ.労働契約法
正解:ア.労働施策総合推進法
解説:令和7年法律第63号による改正で労働施策総合推進法33条が設けられ、2026年10月1日から、顧客等の言動であって社会通念上許容される範囲を超えたものにより労働者の就業環境が害されないよう、相談体制の整備や抑止のための措置などの雇用管理上必要な措置を講ずることが事業主の義務となった。同じ改正で、男女雇用機会均等法には求職者等に対するセクシュアルハラスメントの防止措置(同法13条)が加えられている。
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問52.労働施策総合推進法34条は、カスタマーハラスメントに起因する問題について、国・事業主・労働者・顧客等のそれぞれの責務を定めている。このうち、労働者の責務にだけ含まれ、ほかの者の責務には含まれないものはどれか。
- ア.事業主が講ずる相談体制の整備などの雇用管理上の措置に協力するよう努めること
- イ.国が講ずる広報活動・啓発活動その他の措置に協力するよう努めること
- ウ.顧客等の言動に起因する問題に対する関心と理解を深めるよう努めること
- エ.他の事業主が雇用する労働者に対する言動に必要な注意を払うよう努めること
正解:ア.事業主が講ずる相談体制の整備などの雇用管理上の措置に協力するよう努めること
解説:34条4項は、労働者は、顧客等言動問題への関心と理解を深め、他の事業主が雇用する労働者に対する言動に必要な注意を払うとともに、事業主の講ずる33条1項の措置(相談体制の整備・抑止のための措置など)に協力するように努めなければならないとしており、このうち事業主の措置への協力は労働者の責務にしかない。関心と理解を深めることは事業主(法人の場合は役員・3項)と顧客等(5項)にも、他の事業主が雇用する労働者に対する言動への注意は事業主(法人の場合は役員・3項)にも課されている。国の講ずる措置への協力は、事業主の責務(2項)である(他の事業主からの措置への協力の求めに応ずる努力義務は33条3項の別の定め)。