昆虫検定 全分野の一問一答
📖 昆虫検定「全分野」の全227問と解説(一覧)
昆虫検定の全分野に関する一問一答(全227問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。
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問1.体の長さが世界で最も長いとされる昆虫は、どのなかまか。
- ア.ナナフシのなかま
- イ.カブトムシのなかま
- ウ.チョウのなかま
- エ.トンボのなかま
正解:ア.ナナフシのなかま
解説:細長い体を持つナナフシのなかまには、あしを伸ばした長さが60cmを超える記録がある。「大きさ」は測り方で順位が変わり、体の重さではカブトムシやハナムグリのなかま、はねを広げた幅ではガやチョウのなかまが上位に来る。どの物差しで比べているかを確かめる必要がある。
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問2.日本で最も大きな甲虫とされるヤンバルテナガコガネは、国の天然記念物に指定されている。
正解:○(正しい)
解説:ヤンバルテナガコガネは沖縄島北部のやんばるの森だけにすむ大型の甲虫で、国の天然記念物に指定されている。生息地が限られ個体数も少ないため、捕獲や譲渡は法律で厳しく制限されている。見つけても採らずに観察にとどめる必要がある。
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問3.世界で最も小さい部類の昆虫が含まれるのは、どのなかまか。
- ア.トンボのなかま
- イ.ハチのなかま
- ウ.チョウのなかま
- エ.バッタのなかま
正解:イ.ハチのなかま
解説:他の昆虫の卵に産卵する寄生バチには、体長が1mmを大きく下回り、0.2mm前後という記録を持つものがある。小さい体で飛ぶために、はねが毛の生えた棒のような形に変わっているものもいる。小ささの記録はハチのなかまが占めており、チョウやバッタでは同じ大きさにならない。
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問4.カのなかまは、1秒間に数百回はばたくことがある。
正解:○(正しい)
解説:小さな昆虫ほど速くはばたく傾向があり、カのなかまでは1秒間に数百回に達する。耳ざわりな羽音の高さは、この羽ばたきの速さから生まれている。一方でチョウのような大きなはねを持つ昆虫は1秒間に10回前後とずっとゆっくりで、ひらひらと飛ぶように見える。
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問5.アサギマダラが知られているのは、どのような性質によるか。
- ア.幼虫のまま冬をこして数年生きる
- イ.夜だけ活動して昼は眠る
- ウ.海をこえて長い距離を移動する
- エ.一生を1本の木の上で過ごす
正解:ウ.海をこえて長い距離を移動する
解説:アサギマダラは日本と南西諸島や台湾のあいだを移動するチョウで、はねに印を書いて放すマーキング調査により、1000kmを超えて再発見された例が知られている。小さなチョウがどのように長距離を移動するのかは、いまも調べられている。
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問6.セミの成虫は、地上に出てから1週間で必ず死んでしまう。
正解:×(誤り)
解説:「成虫の寿命は1週間」と言われることが多いが、飼育下の観察では2週間から1か月ほど生きることが確かめられている。野外では鳥に食べられるなどして短くなるため、短命という印象が広まったと考えられている。
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問7.アブラゼミなどのセミが、幼虫として地中で過ごす期間はおよそどれくらいか。
- ア.数日
- イ.数週間
- ウ.数十年
- エ.数年
正解:エ.数年
解説:日本の多くのセミは幼虫として地中で数年を過ごし、木の根から樹液を吸って育つ。一生の大部分を土の中で過ごすことになる。北アメリカには13年または17年という決まった年数でいっせいに現れる周期ゼミが知られており、こちらは数十年ではなく十数年である。
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問8.アサギマダラの長距離移動は、1匹を最後まで目で追い続けて確かめられた。
正解:×(誤り)
解説:長距離移動は、はねに印を書いて放し、別の場所で再び捕まえて照らし合わせるマーキング調査で確かめられてきた。小さなチョウを何百kmも目で追い続けることはできない。各地の多くの参加者が観察と記録を持ち寄ることで成り立つ調べ方である。
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問9.ミツバチの巣について、正しい説明はどれか。
- ア.1つの巣に女王バチは基本的に1匹だけいる
- イ.1つの巣に女王バチが数十匹いる
- ウ.巣にいるハチはすべてオスである
- エ.働きバチが卵をすべて産む
正解:ア.1つの巣に女王バチは基本的に1匹だけいる
解説:ミツバチの巣では女王バチが1匹で、働きバチは数万匹に達することもある。働きバチはすべてメスで、巣作り・育児・えさ集めを分担する。オスバチは繁殖の時期にだけ現れ、数も少ない。新しい女王が育つと、古い女王が働きバチの一部を連れて巣を出る分蜂が起きる。
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問10.はねを広げた幅が世界最大級とされるチョウは、どのなかまか。
- ア.セセリチョウのなかま
- イ.トリバネアゲハのなかま
- ウ.シジミチョウのなかま
- エ.モンシロチョウのなかま
正解:イ.トリバネアゲハのなかま
解説:ニューギニアにすむアレクサンドラトリバネアゲハは、はねを広げた幅が25cmを超えるとされ、チョウでは世界最大級である。シジミチョウやセセリチョウは小型のグループで、この比べ方では上位に来ない。「最大」は測り方で変わるので、はね幅か体長かを確かめる必要がある。
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問11.ヨナグニサンは、日本では南西諸島に分布するガである。
正解:○(正しい)
解説:ヨナグニサンは与那国島など南西諸島に分布するヤママユガのなかまである。はねの先が蛇の頭のような模様になっているのが特徴で、成虫は口が退化していてほとんど食べない。日本では生息地が限られ、保護の対象になっている。
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問12.角を含めた長さで世界最大級とされる甲虫はどれか。
- ア.ゲンジボタル
- イ.ゴマダラカミキリ
- ウ.ヘラクレスオオカブト
- エ.ナナホシテントウ
正解:ウ.ヘラクレスオオカブト
解説:中南米にすむヘラクレスオオカブトは、長い胸角を含めると180mmに達する記録があり、甲虫では世界最大級とされる。ただし角を除いた体だけで比べると順位は変わり、体重ではゴライアスオオツノハナムグリなどが上位に来る。どこまでを長さに含めるかで結果が変わる典型例である。
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問13.日本で見られるトンボの中で、オニヤンマは最も大きい部類に入る。
正解:○(正しい)
解説:オニヤンマは体長が90mmを超えることもあり、日本のトンボでは最大級である。黒地に黄色の横しま模様と、左右がくっついた大きな緑色の複眼が目印になる。幼虫は数年かけて成長し、大きな体になるまで時間がかかることも特徴である。
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問14.日本にすむハチの中で、最も大きい部類に入るのはどれか。
- ア.ミツバチ
- イ.アシナガバチ
- ウ.ジガバチ
- エ.オオスズメバチ
正解:エ.オオスズメバチ
解説:オオスズメバチは働きバチでも体長27〜40mmほど、女王バチは40mmを超え、日本のハチでは最大級である。毒の量も多く、刺されたときの危険が大きい。ミツバチやアシナガバチはこれよりずっと小型で、巣に近づいたときの危険の度合いも違う。
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問15.昆虫の中には、体長が1mmに満たない種がいる。
正解:○(正しい)
解説:他の昆虫の卵に産卵する寄生バチには、体長1mmを大きく下回るものがある。小さすぎて肉眼では点にしか見えず、発見や記載には顕微鏡が必要になる。こうした微小な種はまだ多くが見つかっていないと考えられている。
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問16.シロアリの巣で、最も長生きするのはどれか。
- ア.女王
- イ.働きアリ
- ウ.兵アリ
- エ.羽アリ
正解:ア.女王
解説:シロアリの女王は数十年生きるとされ、昆虫では際立って長い。働きアリや兵アリの寿命はずっと短く、巣の中で入れ替わっていく。羽アリは巣を出て新しい巣を作るために現れる階級で、飛び立ったあとは短命である。
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問17.昆虫の中には、一生のうちに数万個の卵を産むものがいる。
正解:○(正しい)
解説:シロアリやアリの女王は、長い一生のあいだに膨大な数の卵を産み続ける。巣の個体数を保つには絶えず新しい働き手が要るためである。一方でチョウのように一生に数百個という種も多く、産む数は暮らし方によって大きく違う。
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問18.オオカバマダラが知られているのは、どのような行動によるか。
- ア.海の上で生活する
- イ.北アメリカ大陸を世代をまたいで往復する
- ウ.一生を1つの花の上で過ごす
- エ.地中深くに巣を作る
正解:イ.北アメリカ大陸を世代をまたいで往復する
解説:オオカバマダラは北アメリカで、数千kmを移動してメキシコの山地で越冬することが知られている。往復のあいだに世代が入れ替わるため、行き先を知らない個体が同じ場所へたどり着く仕組みが長く研究の対象になってきた。
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問19.トンボは、飛びながら空中で獲物をとらえることができる。
正解:○(正しい)
解説:トンボは4枚のはねを別々に動かせるため、ホバリングや後退を含む細かい飛び方ができる。とげの並んだあしをかごのように使い、飛んでいる小さな虫を空中でとらえる。大きな複眼で獲物の位置を正確につかめることも狩りを支えている。
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問20.北アメリカにすむ周期ゼミが、いっせいに地上へ出てくる周期はどれか。
- ア.25年または30年
- イ.毎年
- ウ.13年または17年
- エ.3年または5年
正解:ウ.13年または17年
解説:周期ゼミは13年または17年という決まった年数を地中で過ごし、その年にいっせいに羽化する。どちらも素数で、天敵の発生周期と重なりにくいことが生き残りに有利だったという説がよく知られている。日本のセミにはこうした厳密な周期性はない。
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問21.古生代の石炭紀にいた大型のトンボのなかまについて、正しい説明はどれか。
- ア.はねを広げた幅が10cmほどあったと考えられている
- イ.はねを広げた幅が30cmほどあったと考えられている
- ウ.はねを広げた幅が2mほどあったと考えられている
- エ.はねを広げた幅が70cmほどあったと考えられている
正解:エ.はねを広げた幅が70cmほどあったと考えられている
解説:石炭紀後期の地層から化石が見つかったメガネウラのなかまは、トンボに似たはねをもつ原始的な大型の昆虫で、はねを広げた幅は65cm以上、70cmに達したとされ、知られている中で最大級の昆虫である。片方のはねの長さが約31cmなので、30cmほどというのははね1枚の長さにあたり、広げた幅ではない。10cmほどや2mほどは、化石から推定される大きさとかけ離れている。
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問22.知られている昆虫の種数は、およそ100万種にのぼる。
正解:○(正しい)
解説:記載されている昆虫はおよそ100万種で、知られている動物の種数の大部分を占める。その中でコウチュウ目が約40万種と突出している。未発見の種はさらに多いと見積もられており、実際の種数はこれを大きく上回ると考えられている。
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問23.日本で記録されている昆虫の種数に最も近いのはどれか。
- ア.約3万種
- イ.約300種
- ウ.約3千種
- エ.約30万種
正解:ア.約3万種
解説:日本から記録されている昆虫はおよそ3万種とされる。南北に長く、島も多いことから、国土の広さに比べて種類が豊かである。今も新種の記載が続いており、この数は増え続けている。
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問24.昆虫の中で種類の数が最も多いのは、チョウ目である。
正解:×(誤り)
解説:最も多いのはコウチュウ目で、既知種はおよそ40万種にのぼる。チョウ目も大きなグループだがこれには及ばない。コウチュウ目にはカブトムシ・テントウムシ・ホタル・ゲンゴロウなど姿も暮らし方も違うものが含まれ、その幅の広さが種数の多さにつながっている。
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問25.日本で見られるチョウの中で、最も大きいのはモンシロチョウである。
正解:×(誤り)
解説:モンシロチョウははねを広げた幅が5cm前後で、大きい部類ではない。日本ではオオゴマダラやナガサキアゲハなどのほうがはるかに大きく、オオゴマダラははねを広げた幅が13cmほどになる。身近でよく見かけることと、大きいことは別である。
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問26.昆虫は、体が大きいものほど速くはばたく。
正解:×(誤り)
解説:関係は逆で、小さい昆虫ほど速くはばたく。はねが小さいと1回の羽ばたきで生む力が小さいため、回数を増やして体を支えることになる。カやハエは1秒間に数百回、チョウは10回前後で、羽音の高さの違いもここから生まれている。
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問27.昆虫の中で最も長生きするのは、セミである。
正解:×(誤り)
解説:セミは幼虫として地中で数年を過ごすが、シロアリやアリの女王はそれをはるかに超えて生きる。シロアリの女王は数十年生きるとされる。「セミは長生き」という印象は幼虫期間の長さから来ているが、一生の長さで比べると上位ではない。
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問28.昆虫の寿命は、どの種類でもおよそ1年である。
正解:×(誤り)
解説:寿命は種によって大きく違う。カゲロウの成虫のように数日で終わるものから、シロアリの女王のように数十年生きるものまで幅がある。オオクワガタのように成虫で越冬して複数年生きる甲虫もいる。一律に語れるものではない。
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問29.一度に最も多くの卵を産むのは、チョウのなかまである。
正解:×(誤り)
解説:チョウが一生に産む卵はおおむね数百個で、アリやシロアリの女王が生涯にわたって産み続ける数には遠く及ばない。巣の個体数を保つために絶えず新しい働き手が要る社会性の昆虫では、女王が産卵に特化して膨大な数を産む。
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問30.世界で最も重い昆虫は、はねを広げた幅が最も大きい昆虫と同じ種である。
正解:×(誤り)
解説:重さで比べたときと、はねを広げた幅で比べたときでは上位に来る種が違う。重さでは甲虫のなかま、はね幅ではガやチョウのなかまが上位に来る。「最大」と言うときは何を測っているのかを確かめる必要がある。
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問31.ヨナグニサンが世界最大級とされるのは、どの比べ方によるか。
- ア.あしの長さ
- イ.はねの面積
- ウ.体重
- エ.体長
正解:イ.はねの面積
解説:ヨナグニサンははねの面積で世界最大級とされるガである。はねを広げた幅で比べるとさらに大きなガも知られており、同じ「最大級」でも面積か幅かで顔ぶれが変わる。体重やあしの長さで比べる習慣はない。
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問32.昆虫が現在ほど大きくなれない理由として考えられているものはどれか。
- ア.寿命が短すぎて成長が間に合わないため
- イ.はねが4枚しか無いため
- ウ.気管で酸素を送る呼吸の仕組みに限界があるため
- エ.骨が体の内側に無いから軽すぎるため
正解:ウ.気管で酸素を送る呼吸の仕組みに限界があるため
解説:気管は体の奥へ空気を届ける管だが、体が大きくなるほど奥まで酸素を行き渡らせるのが難しくなる。古生代の石炭紀は大気中の酸素濃度が今より高く、はねを広げた幅が70cmほどのトンボのなかまがいたと考えられている。外骨格が重くなることも大型化を妨げる要因とされる。
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問33.複眼を構成する個眼の数が特に多いことで知られる昆虫はどれか。
- ア.アリ
- イ.シラミ
- ウ.ノミ
- エ.トンボ
正解:エ.トンボ
解説:トンボの複眼は1個あたり1万個以上の個眼からできているとされ、頭の大部分を占めている。飛びながら小さな獲物を空中でとらえる暮らしに合った目である。地中や体表で暮らすアリ・シラミ・ノミでは個眼の数がずっと少なく、目が退化しているものもいる。
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問34.1つの巣にいるアリの数は、種類にかかわらずだいたい同じである。
正解:×(誤り)
解説:巣の規模は種によって大きく違う。数十匹で暮らす種がある一方で、数十万匹から数百万匹に達する巣を作る種もいる。アルゼンチンアリのように、複数の巣がつながって広い範囲に一つの大きな集団を作るものも知られている。
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問35.セミの一生のうち、最も長い期間を占めるのはどの段階か。
- ア.幼虫
- イ.卵
- ウ.さなぎ
- エ.成虫
正解:ア.幼虫
解説:セミは幼虫として地中で数年を過ごし、これが一生の大半を占める。セミは不完全変態なのでさなぎの段階がそもそも無い。成虫の期間は数週間で、卵の期間も幼虫期間には及ばない。地上で見かける姿は一生のごく一部にすぎない。
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問36.ミツバチの巣にいるハチの数は、多いときには数万匹に達する。
正解:○(正しい)
解説:ミツバチの巣では女王が1匹、働きバチが数万匹に達することもある。働きバチはすべてメスで、巣作り・育児・えさ集めを分担する。これだけの数を保つために女王は産卵を続け、働きバチが次々に入れ替わっていく。
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問37.アサギマダラは、1000kmを超えて移動した記録がある。
正解:○(正しい)
解説:はねに印を書いて放すマーキング調査によって、日本と南西諸島や台湾のあいだで1000kmを超えて再発見された例が知られている。多くの参加者が各地で協力することで積み上がってきた記録である。
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問38.吉村仁らが唱えた説では、北アメリカの周期ゼミで13年・17年という素数の周期が生き残った理由をどう説明しているか。
- ア.素数の周期なので、天敵の発生周期と重なりにくく、食べ尽くされにくいから
- イ.素数の周期なので、ほかの周期の群れと重なりにくく、交雑が起きにくいから
- ウ.素数の周期なので、寄生菌の増える周期と重なりにくく、感染しにくいから
- エ.素数の周期なので、干ばつの年と重なりにくく、幼虫が死ににくいから
正解:イ.素数の周期なので、ほかの周期の群れと重なりにくく、交雑が起きにくいから
解説:吉村仁らは、氷河期に10〜20年ほどの周期をもつ群れが生まれ、周期の違う群れが同じ年に出会うと交雑して子の周期がずれ、数が減って絶滅したが、13年・17年の素数の周期はほかの周期と同時に発生する年が少ないので生き残った、と説明している(北に17年、南に13年の周期ゼミがすむ)。素数の周期を、天敵の発生周期と重なりにくいことで説明する説(グールドなど)もあるが、これは吉村らの説とは別のものである。寄生菌の周期や干ばつの年で説明するものでもない。なお、いっせいに大量発生して捕食者に食べ尽くされにくくする効果も考えられている。
根拠: 静岡大学 サイエンスカフェin静岡 第128話 吉村仁「素数ゼミの謎」講演資料(2018年9月6日) p.4(北で17年、南で13年周期)、p.21・23(氷河期に成長が遅れ、同じ年に出る群れが周期をもつ)、p.25(違う周期のセミが出会うと交雑し子の周期がずれ、仲間が減少して絶滅)、p.26(10〜20年周期のセミが生まれ、17年と13年だけが生き残った。17と13は素数)、p.29〜31(周期どうしの同時発生率) / 伊東啓・吉村仁「周期ゼミの進化―環境変動への適応と生物進化の最適性―」オペレーションズ・リサーチ 67巻1号(2022) 3.1 捕食者回避説(一度に大発生することで捕食者に食べられるリスクを下げる)、3.2 氷河期適応説(吉村が1997年に提唱)、素数周期の進化(異なる周期ゼミ同士の交雑で集団が小さくなり、交雑が起こりにくい13と17だけが生き残った) / Shi Chen, Sheng Bao, Jian-Xiu Chen "A Model Analyzing Life Cycle of Periodical Cicadas"(arXiv:q-bio/0510018、2005年) 1. Introduction(Yoshimura は交雑・近交の回避を主張/Lloyd と Dybas は寄生者を挙げた/Gould は、素数の周期なら2・3・4・6年などの周期の捕食者と重なりにくいと論じた)
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問39.カゲロウの成虫は、長い期間えさを食べて生きる。
正解:×(誤り)
解説:カゲロウの成虫は口が退化していて食べることができない。幼虫として水中で長く過ごしたあと、成虫になってからは交尾と産卵だけを行って短い一生を終える。「はかない」ことのたとえに使われるのはこのためである。
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問40.昆虫の新種は、もうほとんど見つかっていない。
正解:×(誤り)
解説:昆虫の新種は今も毎年数多く記載されている。知られている約100万種に対し、未発見の種はそれを大きく上回ると見積もられている。熱帯の森林や土の中、他の生き物に寄生するグループなど、調べ切れていない場所が残っているためである。
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問41.世界最大級とされる甲虫は、角を除いた体だけで比べても必ず1位になる。
正解:×(誤り)
解説:ヘラクレスオオカブトは長い胸角を含めた長さで世界最大級とされるが、角を除いて比べると順位は変わる。体重で比べればゴライアスオオツノハナムグリなどが上位に来る。「最大」はどこまでを測るかで答えが変わるので、比べ方を確かめないと意味が定まらない。
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問42.昆虫の中で最も小さい部類に入るのは、チョウのなかまである。
正解:×(誤り)
解説:最も小さい部類はハチのなかまで、他の昆虫の卵に産卵する寄生バチには体長0.2mm前後という記録がある。チョウにも小型の種はいるが、この大きさには遠く及ばない。小ささの記録はハチのなかまが占めている。
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問43.はねを広げた幅で比べたとき、世界最大級のチョウは日本にすんでいる。
正解:×(誤り)
解説:はね幅で世界最大級とされるアレクサンドラトリバネアゲハはニューギニアの種で、日本にはいない。日本で大きいチョウはオオゴマダラやナガサキアゲハで、はねを広げた幅は13cmほどである。国内で最大級であることと世界で最大級であることは別である。
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問44.昆虫の体は、頭部・胸部・腹部の3つの部分に分かれている。
正解:○(正しい)
解説:正しい。昆虫の体は頭部・胸部・腹部の3部からなる。頭部には触角・複眼・口があり、胸部にはあしとはねが付き、腹部には呼吸や消化、生殖のはたらきをする器官が収まる。クモの体が頭胸部と腹部の2部に分かれるのと対比すると覚えやすい。
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問45.昆虫のあしは6本で、すべて胸部から出ている。
正解:○(正しい)
解説:あしは3対6本で、前あし・中あし・後ろあしがそれぞれ前胸・中胸・後胸から1対ずつ出る。腹部からあしが出ることはない。チョウの幼虫の腹部にある「腹脚」は胸部のあしとは別のもので、成虫になると無くなる。
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問46.昆虫のはねは、すべて胸部から出ている。
正解:○(正しい)
解説:はねは中胸と後胸から1対ずつ、合わせて2対4枚が基本。前胸からははねが出ない。ハエやカのなかまは後ろのはねが平均棍という小さな器官に変わっていて、飛ぶときのはねは1対2枚しかない。
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問47.昆虫の触角は3本ある。
正解:×(誤り)
解説:触角は1対2本である。触角はにおいや空気の動き、湿度などを感じ取る器官で、種類によって糸状・くし状・こん棒状などさまざまな形をしている。カブトムシの角は頭部の外骨格が伸びたもので、触角とは別のものである。
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問48.昆虫の複眼を説明したものとして、正しいものはどれか。
- ア.小さな目がたくさん集まってできている
- イ.レンズが1枚だけの単純な構造をしている
- ウ.明暗だけを感じ、形は見えない
- エ.頭部に必ず3個ある
正解:ア.小さな目がたくさん集まってできている
解説:複眼は「個眼」と呼ばれる小さな目が多数集まったもので、トンボでは1個の複眼に1万個以上の個眼があるとされる。動くものをとらえるのに向いている。レンズが1枚の単純な目は単眼で、多くの昆虫は複眼とは別に単眼も持つ。単眼は明暗を感じるはたらきが中心で、複眼とは役割が違う。
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問49.昆虫は骨格を体の外側に持っており、これを外骨格という。
正解:○(正しい)
解説:昆虫は背骨を持たず、体の外側を硬いクチクラの層がおおっている。これが外骨格で、体を支えると同時に内部を乾燥や外敵から守っている。外骨格は伸びないので、成長するには脱皮して古い外骨格を脱ぐ必要がある。
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問50.昆虫は肺で呼吸している。
正解:×(誤り)
解説:昆虫に肺は無い。体の側面にある気門から空気を取り入れ、体内に張りめぐらされた気管を通して直接それぞれの組織へ酸素を送る。血液が酸素を運ぶ仕組みではないので、昆虫の体液は赤くないものが多い。
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問51.昆虫が空気を取り入れる入口を何というか。
- ア.肺胞
- イ.気門
- ウ.鼻孔
- エ.えら
正解:イ.気門
解説:気門は胸部と腹部の側面に開いた小さな穴で、ここから入った空気が気管を通って体の各部へ届く。水の中で暮らすヤゴのように、えらに似た器官で水中の酸素を取り込むものもいるが、これは気管えらと呼ばれ気管とつながっている。
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問52.クモは昆虫のなかまである。
正解:×(誤り)
解説:クモは昆虫ではなくクモ綱に属する。あしが8本あること、体が頭胸部と腹部の2部に分かれること、触角が無いことが昆虫との違いである。ただし昆虫もクモも節足動物という大きなくくりの中では同じなかまにあたる。
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問53.次のうち、昆虫ではない生き物はどれか。
- ア.アメンボ
- イ.シロアリ
- ウ.ダンゴムシ
- エ.カマキリ
正解:ウ.ダンゴムシ
解説:ダンゴムシは甲殻類(等脚目)で、あしが7対14本あり昆虫ではない。エビやカニに近いなかまで、えらに似た器官で呼吸するため湿った場所を好む。カマキリ・アメンボ・シロアリはいずれもあしが6本の昆虫である。アメンボは水面にいるがカメムシ目の昆虫で、シロアリはアリではなくゴキブリに近い。
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問54.ムカデは昆虫のなかまである。
正解:×(誤り)
解説:ムカデは多足類(ムカデ綱)で昆虫ではない。胴体が多数の節に分かれ、節ごとに1対のあしが付くため、あしの数は6本をはるかに超える。ヤスデも多足類だが、こちらは1つの節に2対のあしが付く点でムカデと区別できる。
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問55.昆虫の中で、種類の数が最も多いグループはどれか。
- ア.チョウ目
- イ.ハエ目
- ウ.ハチ目
- エ.コウチュウ目
正解:エ.コウチュウ目
解説:コウチュウ目(甲虫)は既知の種数がおよそ40万種にのぼり、昆虫の中でも動物全体の中でも飛び抜けて種類が多い。カブトムシ・クワガタムシ・テントウムシ・ホタル・ゲンゴロウなど、姿も暮らし方も大きく違うものが同じ目に含まれている。前ばねが硬い鞘のようになっているのがこの目の特徴である。
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問56.昆虫は、地球上で知られている動物の種類のうち最も多くを占めている。
正解:○(正しい)
解説:知られている動物のうち、種数のおよそ4分の3を昆虫が占めるとされる。その中でもコウチュウ目が最大の勢力である。未知の種もまだ多く残っていると考えられており、毎年新種が記載され続けている。
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問57.卵から幼虫、さなぎを経て成虫になる育ち方を何というか。
- ア.完全変態
- イ.不完全変態
- ウ.無変態
- エ.過変態
正解:ア.完全変態
解説:卵・幼虫・さなぎ・成虫の4段階をたどるのが完全変態で、チョウ・カブトムシ・ハチ・ハエ・アリなどが当てはまる。さなぎの時期に体のつくりを大きく作り替えるため、幼虫と成虫で姿も食べ物もまったく違うことが多い。
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問58.バッタはさなぎの時期を経て成虫になる。
正解:×(誤り)
解説:バッタはさなぎにならない不完全変態で、卵から出た幼虫が脱皮をくり返してそのまま成虫になる。幼虫は成虫を小さくしたような姿をしていて、脱皮のたびにはねが少しずつ大きくなる。さなぎになるのはチョウやカブトムシなどの完全変態のなかまである。
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問59.次のうち、さなぎの時期がない昆虫はどれか。
- ア.ミツバチ
- イ.セミ
- ウ.カブトムシ
- エ.モンシロチョウ
正解:イ.セミ
解説:セミは不完全変態で、さなぎにならない。地中の幼虫が最後の脱皮で直接成虫になる。この最後の脱皮が羽化で、抜け殻が木や葉に残る。カブトムシ・モンシロチョウ・ミツバチはいずれも完全変態でさなぎの時期がある。
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問60.昆虫が脱皮をするのは、外骨格が伸びないためである。
正解:○(正しい)
解説:外骨格は硬く、いったん固まると大きくならない。そこで内側に新しい外骨格を作ってから古いものを脱ぎ、新しい外骨格が固まる前に体をふくらませて大きくなる。脱皮の直後は体が白くやわらかく、外敵に襲われやすい。
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問61.チョウの幼虫と成虫で、食べ物が変わる例として正しい組合せはどれか。
- ア.幼虫も成虫も花の蜜
- イ.幼虫も成虫も植物の葉
- ウ.幼虫は植物の葉、成虫は花の蜜
- エ.幼虫は花の蜜、成虫は植物の葉
正解:ウ.幼虫は植物の葉、成虫は花の蜜
解説:チョウの幼虫は葉をかみ切って食べる口を持ち、成虫はストロー状の口吻で花の蜜など液体を吸う。完全変態ではさなぎの時期に口の形まで作り替えるため、このように食べ物を変えられる。親子で食べ物が違えば同じ場所で食べ物を奪い合わずに済む利点がある。
-
問62.昆虫が光に向かって集まる性質を何というか。
- ア.正の走化性
- イ.正の走地性
- ウ.正の走流性
- エ.正の走光性
正解:エ.正の走光性
解説:刺激の方向に向かって移動する性質を走性といい、光に対するものが走光性である。光に近づくのが正、遠ざかるのが負にあたる。においに対するものは走化性、重力に対するものは走地性と呼ばれ、何を手がかりにしているかで名前が変わる。
-
問63.昆虫は自分で体温を作り出して一定に保っている。
正解:×(誤り)
解説:昆虫は変温動物で、体温はまわりの温度に大きく左右される。気温が下がると動きが鈍くなり、多くの種は冬のあいだ活動を止める。ただしチョウが日光浴をしたり、ハチが羽ばたきで胸の筋肉を温めたりして、飛ぶ前に体温を上げる行動は知られている。
-
問64.多くの昆虫は、においを主に触角で感じ取っている。
正解:○(正しい)
解説:触角の表面には多数の感覚子があり、においの分子をとらえる。ガのオスが遠くにいるメスの出す性フェロモンを触角で感知できるのはこのためで、オスの触角がくし状に大きく発達している種が多いのもにおいをとらえるための形である。
-
問65.昆虫の口の形と、その食べ方の組合せとして正しいものはどれか。
- ア.セミ … 針のような口を木にさして樹液を吸う
- イ.バッタ … ストロー状の口で花の蜜を吸う
- ウ.チョウ … かむ口で葉を食べる
- エ.カ … かむ口で植物をかじる
正解:ア.セミ … 針のような口を木にさして樹液を吸う
解説:セミはカメムシ目で、細い針のような口を樹木にさし込んで樹液を吸う。バッタは大あごでかみ切って葉を食べ、チョウの成虫はストロー状の口吻で蜜を吸う。カのメスは針状の口で血を吸うが、これは産卵のための栄養をとるためで、ふだんの栄養源はオスもメスも花の蜜などである。
-
問66.昆虫は、恐竜が現れるよりも前から地球にいた。
正解:○(正しい)
解説:昆虫の化石は古生代のデボン紀にさかのぼり、石炭紀にはすでに大きなはねを持つなかまが栄えていた。恐竜が現れたのは中生代の三畳紀なので、昆虫のほうがずっと古くから地球にいたことになる。
-
問67.昆虫は、動物の中で最初に飛ぶ能力を持ったグループである。
正解:○(正しい)
解説:空を飛ぶ動物には昆虫のほかに翼竜・鳥・コウモリがいるが、化石の記録では昆虫が最も早く飛行を獲得している。昆虫のはねは前あしが変化したものではなく、体の背中側から新しく生じた点でも鳥やコウモリの翼と成り立ちが違う。
-
問68.多くの昆虫は、複眼のほかに単眼も持っている。
正解:○(正しい)
解説:成虫の頭部には複眼のほかに単眼があることが多く、ハチやバッタでは3個の単眼が三角形に並ぶ。単眼はレンズが1枚で像を結ばず、主に明るさの変化をとらえていると考えられている。すべての昆虫にあるわけではなく、単眼を持たない種もいる。
-
問69.昆虫の体液は、酸素を全身に運ぶはたらきを担っている。
正解:×(誤り)
解説:昆虫の体液(血リンパ)は栄養や老廃物、免疫にかかわる物質を運ぶが、酸素の運搬は担っていない。酸素は気門から気管を通って直接組織に届くため、ヒトの血液のように酸素を運ぶ色素を持つ必要がない。
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問70.昆虫の血液の流れ方の説明として、正しいものはどれか。
- ア.肺で酸素を受け取ってから全身へ回る
- イ.血管の外に出た体液が、体の中を直接流れる
- ウ.閉じた血管の中だけを循環する
- エ.心臓が無く、体液は動かない
正解:イ.血管の外に出た体液が、体の中を直接流れる
解説:昆虫は開放血管系で、背中側にある管状の心臓から送り出された体液が血管の外へ出て体内のすき間を満たしながら流れ、再び心臓に戻る。ヒトのように血管が閉じた回路になっている閉鎖血管系とは異なる。肺は無く、酸素は気管が直接届けている。
-
問71.昆虫のあしを、体に近いほうから並べた順として正しいものはどれか。
- ア.腿節・基節・脛節・跗節・転節
- イ.基節・腿節・転節・跗節・脛節
- ウ.基節・転節・腿節・脛節・跗節
- エ.跗節・脛節・腿節・転節・基節
正解:ウ.基節・転節・腿節・脛節・跗節
解説:昆虫のあしは体側から基節・転節・腿節・脛節・跗節の順に並び、先端には爪がある。バッタで太くなっているのは跳ぶ力を生む腿節、チョウが着地して味を感じるのは跗節にある感覚器である。どの節が発達しているかで、その昆虫の暮らし方が読み取れる。
-
問72.昆虫の胸部は、前胸・中胸・後胸の3つの節に分かれている。
正解:○(正しい)
解説:胸部は前胸・中胸・後胸の3節からなり、それぞれから1対ずつあしが出る。はねは中胸と後胸だけに付き、前胸には付かない。カマキリの前胸が長く伸びているように、暮らし方に応じてどの節が発達するかが変わる。
-
問73.コウチュウ目の前ばねが変化したものを何というか。
- ア.平均棍
- イ.鱗翅
- ウ.半翅
- エ.鞘翅
正解:エ.鞘翅
解説:コウチュウ目の前ばねは硬い鞘のような鞘翅になっていて、飛ぶときは持ち上げられ、後ろの膜状のはねだけが羽ばたく。鞘翅は体を守るよろいの役目も果たす。平均棍はハエ目の後ろばね、鱗翅はチョウ目のはね、半翅はカメムシ目の前ばねの呼び名である。
-
問74.ノミやシラミには、はねが無い。
正解:○(正しい)
解説:ノミもシラミも他の動物の体表で暮らすうちにはねを失った。ノミは強い後ろあしで跳んで移動し、シラミは毛や衣類にしがみつく。はねを持たない昆虫には、はねを一度も獲得していないシミのようなものと、獲得したあとで失ったものの2通りがある。
-
問75.チョウやガのはねの表面をおおう粉のようなものを、鱗粉という。
正解:○(正しい)
解説:チョウ目のはねは鱗粉と呼ばれる細かいうろこ状の構造でおおわれている。鱗粉には色素による色のほか、光の反射で生じる構造色によるものもあり、モルフォチョウの青い輝きは後者である。手でつかむと落ちてしまうため、扱いには注意が要る。
-
問76.シミのように、幼虫から成虫まで姿がほとんど変わらない育ち方を何というか。
- ア.無変態
- イ.完全変態
- ウ.不完全変態
- エ.過変態
正解:ア.無変態
解説:シミやイシノミのなかまは、はねを持たない原始的なグループで、成長しても姿がほとんど変わらない無変態である。しかも成虫になってからも脱皮を続ける点が、成虫になると脱皮しなくなる他の多くの昆虫と違う。
-
問77.不完全変態の昆虫の幼虫は、成虫と同じような場所で同じようなものを食べることが多い。
正解:○(正しい)
解説:バッタやカマキリのように、不完全変態の幼虫は成虫を小さくしたような姿で、同じ場所で同じえさをとることが多い。ただしトンボやセミのように、幼虫が水中や地中で暮らして成虫とまったく違う生活をする例もある。
-
問78.昆虫が脱皮をくり返すとき、脱皮と脱皮のあいだの段階を数える言い方はどれか。
- ア.節
- イ.齢
- ウ.期
- エ.代
正解:イ.齢
解説:卵からかえった直後が1齢幼虫で、1回脱皮するごとに2齢、3齢と数える。何齢まで進むかは種によってほぼ決まっていて、カブトムシは3齢幼虫でさなぎになる。飼育の記録では齢を書きとめておくと成長の見通しが立てやすい。
-
問79.さなぎの中では、幼虫の体のつくりが大きく作り替えられている。
正解:○(正しい)
解説:さなぎは外から見ると動かないが、内部では幼虫の組織が分解され、あらかじめ用意されていた細胞のかたまりから成虫のはねやあし、口が作られていく。この大がかりな作り替えがあるからこそ、幼虫と成虫でまったく違う姿と暮らし方を持てる。
-
問80.カマキリが冬をこす姿として正しいものはどれか。
- ア.さなぎ
- イ.成虫
- ウ.卵
- エ.幼虫
正解:ウ.卵
解説:カマキリは秋に産んだ卵鞘の中で卵のまま冬をこし、春に幼虫が出てくる。成虫は冬までに死んでしまう。越冬する姿は種によって決まっていて、ナナホシテントウは成虫、カブトムシは幼虫、アゲハはさなぎで冬をこす。
-
問81.昆虫は、種類ごとに卵・幼虫・さなぎ・成虫のどの姿で冬をこすかがほぼ決まっている。
正解:○(正しい)
解説:同じ場所にいる昆虫でも越冬の姿はさまざまで、カマキリは卵、カブトムシは幼虫、アゲハはさなぎ、テントウムシは成虫で冬をこす。どの姿で冬をこすかを知っていると、冬に探すべき場所や春に成虫が現れる順番が見当をつけられる。
-
問82.昆虫が季節に合わせて成長を一時止めることを、休眠という。
正解:○(正しい)
解説:休眠は気温や日の長さの変化を手がかりに、成長や活動を一時的に止めて厳しい季節をやり過ごす仕組みである。寒さで動けなくなっているだけの状態とは違い、条件がそろうまで積極的に止まっている点が特徴である。
-
問83.チョウの中には、あしで植物の味を確かめてから産卵するものがいる。
正解:○(正しい)
解説:チョウの跗節には味を感じる感覚器があり、メスは葉の上であしを打ちつけるようにして幼虫の食草かどうかを確かめてから卵を産む。幼虫は自分で食草を探して長い距離を移動できないので、この見きわめが子の生死を分ける。
-
問84.昆虫が仲間との間でやりとりするために出す化学物質を何というか。
- ア.ホルモン
- イ.酵素
- ウ.色素
- エ.フェロモン
正解:エ.フェロモン
解説:フェロモンは同じ種の他の個体に働きかける物質で、交尾相手を呼ぶ性フェロモン、危険を知らせる警報フェロモン、えさ場までの道しるべとなる道しるべフェロモンなどがある。ホルモンは自分の体の中ではたらく物質で、相手が違う。
-
問85.多くの昆虫は、ヒトには見えない紫外線を見ることができる。
正解:○(正しい)
解説:ミツバチをはじめ多くの昆虫は紫外線を感じ取れる。花には紫外線でしか見えない模様を持つものがあり、蜜のありかへ導く目印になっていると考えられている。ヒトに見える花の色と、昆虫に見えている花の姿は同じではない。
-
問86.コオロギが音を出す仕組みとして正しいものはどれか。
- ア.前ばねをこすり合わせる
- イ.腹部の膜を振動させる
- ウ.口から息を吹き出す
- エ.あしを地面に打ちつける
正解:ア.前ばねをこすり合わせる
解説:コオロギやキリギリスのなかまは、左右の前ばねをこすり合わせて音を出す。セミが腹部の発音膜を振動させるのとは仕組みが違う。バッタのなかまには後ろあしをはねにこすりつけて音を出すものもいて、同じ「鳴く虫」でも体の使い方が分かれている。
-
問87.次のうち、昆虫綱に含まれるものはどれか。
- ア.ヤスデ
- イ.シミ
- ウ.ダンゴムシ
- エ.ザトウムシ
正解:イ.シミ
解説:シミははねを持たない原始的な昆虫で、昆虫綱に含まれる。ダンゴムシは甲殻類、ザトウムシはクモに近いクモ綱、ヤスデは多足類で、いずれも昆虫ではない。あしの数と体の分かれ方を確かめると見分けやすい。
-
問88.昆虫は、節足動物というグループに含まれる。
正解:○(正しい)
解説:節足動物は体が多数の節に分かれ、節のあるあしを持つ動物の大きなまとまりで、昆虫・クモ・甲殻類・多足類が含まれる。昆虫とクモは別の綱だが、節足動物という枠では同じなかまである。
-
問89.学名について、正しい説明はどれか。
- ア.子どもにも分かるように付けられた愛称
- イ.分類が変わっても決して変わらない名前
- ウ.世界共通で使われる、生物1種ごとに決められた名前
- エ.国ごとに違う、その土地の呼び名
正解:ウ.世界共通で使われる、生物1種ごとに決められた名前
解説:学名は属名と種小名を並べた二名法で表され、世界のどこでも同じ名前で通じる。和名は日本での呼び名で、地方名も別にある。研究が進んで分類の位置づけが変われば学名も変わることがあり、「決して変わらない」わけではない。
-
問90.昆虫は、海の中で暮らす種類が最も多い。
正解:×(誤り)
解説:昆虫は陸上と淡水で大きく栄えたが、海で暮らすものはごくわずかである。外洋の水面で生活するウミアメンボのなかまなど、例外は限られている。海の節足動物の主役はカニやエビなどの甲殻類で、昆虫はその場を占めていない。
-
問91.昆虫が非常に大きくなれない理由の一つに、気管で酸素を送る呼吸の仕組みがある。
正解:○(正しい)
解説:気管は体の奥まで空気を届ける管だが、体が大きくなるほど奥へ酸素を行き渡らせるのが難しくなる。古生代の石炭紀には大気中の酸素濃度が今より高く、はねを広げた幅が70cmに達するトンボのなかまが生きていたと考えられている。外骨格が重くなることも大型化を妨げる要因とされる。
-
問92.体を周囲のものに似せて見つかりにくくすることを何というか。
- ア.共生
- イ.寄生
- ウ.変態
- エ.擬態
正解:エ.擬態
解説:擬態は、枝や葉、鳥のふんなどに姿を似せて捕食者から逃れたり、毒を持つ種に似せて避けさせたりする仕組みである。共生は異なる種が互いに関わって暮らすこと、寄生は他の生物から一方的に栄養を得ること、変態は成長にともなう姿の変化で、いずれも別の言葉である。
-
問93.目立つ色や模様で、自分が危険であることを相手に知らせることを警告色という。
正解:○(正しい)
解説:ハチの黄と黒のしま模様のように、毒針やまずい味を持つ昆虫があえて目立つ色をしているのが警告色である。一度ひどい目にあった捕食者が覚えて避けるようになるため、目立つことが身を守ることにつながる。毒を持たない種がこの色をまねる擬態も知られている。
-
問94.昆虫のはねは、前あしが変化してできたものである。
正解:×(誤り)
解説:昆虫のはねは前あしが姿を変えたものではなく、胸の背中側に新たに生じた構造である。どこから生じたかについては胸の側面の張り出しに由来する説などがあり、今も研究が続いている。前あしが変化してできたのはコウモリや鳥の翼で、成り立ちがまったく違う。昆虫はあし6本をすべて残したままはねを持てるので、あしが減っていない点が翼を持つ脊椎動物との大きな違いになる。
-
問95.すべての昆虫は、はねを持っている。
正解:×(誤り)
解説:シミやイシノミのようにもともとはねを獲得していないなかまや、ノミ・シラミ・働きアリのように途中で失ったものがいる。また同じ種でも、女王アリと働きアリのようにはねの有無が分かれることがある。はねの有無は昆虫かどうかの判断には使えない。
-
問96.単眼は、複眼と同じように物の形をはっきり見ることができる。
正解:×(誤り)
解説:単眼はレンズが1枚で像を結ばず、主に明るさの変化をとらえていると考えられている。形や動きをとらえるのは多数の個眼が集まった複眼の役目である。2つの目が同じ仕事をしているのではなく、役割を分けて持っている点が要点になる。
-
問97.脱皮したばかりの昆虫は、すぐに体が硬くなって外敵に強くなる。
正解:×(誤り)
解説:脱皮の直後は新しい外骨格がやわらかく、体の色も白っぽい。固まるまでのあいだは動きも鈍く、外敵に襲われやすい無防備な時間になる。この時期にすばやく体をふくらませて大きさを確保してから硬めるので、脱皮は成長のための手順であると同時に危険な瞬間でもある。
-
問98.昆虫の脱皮は、一生に1回だけ行われる。
正解:×(誤り)
解説:脱皮は成長のたびにくり返される。カブトムシは1齢から3齢まで育つあいだに2回脱皮し、ほかの昆虫でも種によって回数がほぼ決まっている。多くの昆虫は成虫になると脱皮をやめるが、シミのように成虫になっても脱皮を続けるなかまもいる。
-
問99.昆虫はすべて夜に活動する。
正解:×(誤り)
解説:昼に活動する昆虫も多い。モンシロチョウやトンボ、ミツバチは日中に活動し、カブトムシやガの多くは夜に活動する。同じ場所でも時間帯によって見られる種類が入れ替わるので、観察するときは時間を変えて出かけると出会える種類が増える。
-
問100.昆虫の複眼は、頭部に1個だけある。
正解:×(誤り)
解説:複眼は左右に1対、つまり2個ある。トンボのように左右の複眼が頭の上でくっついて1つに見えるものもあるが、もとは2個である。単眼のほうは3個あることが多く、複眼とは数も役割も違う。
-
問101.さなぎの中では、幼虫の体がそのままの形で大きくなっているだけである。
正解:×(誤り)
解説:さなぎの中では幼虫の組織がいったん分解され、あらかじめ用意されていた細胞のかたまりから成虫のはね・あし・口が新しく作られていく。外から見ると動かないが、内部では大がかりな作り替えが進んでいる。
-
問102.昆虫の口の形について、正しい説明はどれか。
- ア.食べ物に合わせてさまざまな形に変化している
- イ.どの昆虫もほぼ同じ形をしている
- ウ.すべての昆虫がストロー状の口を持つ
- エ.幼虫と成虫で必ず同じ形である
正解:ア.食べ物に合わせてさまざまな形に変化している
解説:昆虫の口は、葉をかみ切る大あご、蜜を吸うストロー状の口吻、樹液や血を吸う針状の口、なめ取るスポンジ状の口など、何を食べるかに応じて大きく形を変えている。完全変態のなかまでは幼虫と成虫で口の形そのものが違うことも多い。
-
問103.昆虫の分類で、「目」より一つ上のまとまりはどれか。
- ア.種
- イ.綱
- ウ.科
- エ.属
正解:イ.綱
解説:分類は上から界・門・綱・目・科・属・種の順に細かくなる。昆虫綱の下にコウチュウ目やチョウ目があり、その下に科・属・種と続く。「カブトムシはコウチュウ目コガネムシ科」のような書き方は、このうち目と科を示している。
-
問104.昆虫の触角は、においを感じるためだけの器官である。
正解:×(誤り)
解説:触角はにおいのほかにも、空気の流れ・温度・湿度・接触などを感じ取っている。カのなかまでは触角で音を聞き取り、相手の羽音を手がかりに交尾相手を探すことも知られている。1つの器官が複数の感覚を担っている点が要点になる。
-
問105.完全変態をする昆虫は、幼虫のときからはねを外に持っている。
正解:×(誤り)
解説:完全変態の幼虫にはねは外に出ておらず、さなぎの時期に体の内部で作られて成虫で現れる。外にはねのもとが見えるのは不完全変態のなかまで、脱皮のたびにはねが少しずつ大きくなっていく。この違いは幼虫を見分けるときの手がかりにもなる。
-
問106.昆虫の気門は、頭部に開いている。
正解:×(誤り)
解説:気門が開いているのは胸部と腹部の側面である。ここから取り入れた空気が気管を通って体の各部へ届く。頭部には触角・複眼・単眼・口があり、呼吸のための開口部はない。
-
問107.フェロモンは、種類の違う昆虫に対しても同じように働く。
正解:×(誤り)
解説:フェロモンは同じ種の他の個体に働きかける物質で、種ごとに成分が違う。別の種には基本的に通じないため、近い場所に多くの種が暮らしていても交尾相手を取り違えずに済む。この性質を利用して、特定の害虫だけを誘引する罠が作られている。
-
問108.昆虫の複眼は、色を見分けることができない。
正解:×(誤り)
解説:多くの昆虫は色を見分けられる。ミツバチが花の色を手がかりに蜜のある花を覚えることは古くから知られている。ただし見える色の範囲はヒトと同じではなく、紫外線が見える一方で赤は見えにくい種が多い。「見える色が違う」のであって「見えない」わけではない。
-
問109.外来生物法で特定外来生物に指定されている昆虫はどれか。
- ア.ヒアリ
- イ.オオムラサキ
- ウ.ゲンジボタル
- エ.ミヤマクワガタ
正解:ア.ヒアリ
解説:ヒアリは南アメリカ原産のアリで、外来生物法にもとづく特定外来生物に指定されている。刺されると強い痛みがあり、体質によっては重い症状が出ることがある。オオムラサキ・ゲンジボタル・ミヤマクワガタはいずれも日本にもともといる種で、外来種ではない。
-
問110.セイヨウオオマルハナバチは、農作物の受粉に使うために持ち込まれた外来種である。
正解:○(正しい)
解説:セイヨウオオマルハナバチはトマトなどの受粉に使うため導入されたが、施設の外へ逃げ出して野外に定着し、在来のマルハナバチと巣や花をめぐって競合することが問題になった。現在は特定外来生物に指定されている。
-
問111.もともと日本にいなかった昆虫が野外にすみつくことで起きうる問題として、当てはまらないものはどれか。
- ア.農作物や樹木に被害が出る
- イ.在来種の種数が自動的に増える
- ウ.在来の近縁種と交雑して遺伝的な特徴が失われる
- エ.在来種とえさや住み場所を奪い合う
正解:イ.在来種の種数が自動的に増える
解説:外来種が定着しても在来種が自動的に増えることはなく、むしろ競合や捕食によって減ることが多い。交雑によって在来種のもともとの遺伝的な特徴が失われる問題も知られている。クビアカツヤカミキリのように、サクラやモモの幹を食い荒らして樹木を枯らす被害を出す種もいる。
-
問112.外国から持ち込んだ昆虫は、飼えなくなったら近くの林に放してあげるのがよい。
正解:×(誤り)
解説:飼えなくなった生き物を野外に放すことは、外来種を新たに定着させる原因になる。在来種との競合や交雑、病気の持ち込みにつながるため行ってはならない。特定外来生物であれば野外に放つこと自体が法律で禁じられている。最後まで飼うか、購入先や専門機関に相談するのが正しい対応である。
-
問113.昆虫が生態系の中で果たしている役割として、当てはまらないものはどれか。
- ア.落ち葉や動物の死がいを分解する
- イ.鳥や小動物のえさになる
- ウ.大気中の窒素を直接肥料に変える
- エ.花粉を運んで植物の受粉を助ける
正解:ウ.大気中の窒素を直接肥料に変える
解説:空気中の窒素を植物が使える形に変えるのは根粒菌などの微生物のはたらきで、昆虫の役割ではない。昆虫は送粉者として植物の実りを支え、分解者として落ち葉や死がいを土に返し、さらに食物連鎖の中で多くの動物を養っている。
-
問114.カイコから得られる、衣類などに使われる繊維はどれか。
- ア.綿
- イ.麻
- ウ.羊毛
- エ.絹
正解:エ.絹
解説:カイコの幼虫が作るまゆをほぐして得られる糸が絹(シルク)である。綿はワタの実、麻は植物の茎、羊毛はヒツジの毛から取るもので、いずれも昆虫とは関係がない。日本では養蚕が長く重要な産業で、生糸は明治期の主要な輸出品だった。
-
問115.ミツバチは、はちみつのほかに巣の材料となるろうも作り出す。
正解:○(正しい)
解説:働きバチは腹部から蜜ろうを分泌して巣の六角形の部屋を作る。蜜ろうはろうそくや化粧品の原料としても利用されてきた。はちみつは集めた花の蜜を巣の中で濃縮したもので、ミツバチは1つの巣で両方を生み出している。
-
問116.昆虫を食用にする習慣は、日本には無かった。
正解:×(誤り)
解説:日本でもイナゴの佃煮やハチの子など、昆虫を食べる習慣が各地にある。長野県などでは今も郷土食として親しまれている。近年は世界的にも、家畜に比べて必要な水やえさが少なく環境への負担が小さいたんぱく源として、昆虫食が改めて注目されている。
-
問117.昆虫を観察・採集するときの心がけとして、適切でないものはどれか。
- ア.めずらしい種を見つけたら、できるだけ多く持ち帰る
- イ.必要な数だけ採り、それ以外は放す
- ウ.私有地に入るときは、あらかじめ許可をもらう
- エ.採集が禁じられている場所かどうかを事前に調べる
正解:ア.めずらしい種を見つけたら、できるだけ多く持ち帰る
解説:めずらしい種ほど個体数が少なく、大量に持ち帰るとその場所の集団そのものを失わせてしまう。観察したら写真を撮って放す、必要な数にとどめるといった配慮が要る。場所の決まりを調べ、私有地では許可を得るのは採集の基本である。
-
問118.昆虫採集で使う三角紙は、チョウなどのはねを傷めずに持ち帰るための紙である。
正解:○(正しい)
解説:三角紙は半透明の紙を三角に折ったもので、チョウやトンボを1匹ずつ入れてはねが重ならないようにする。はねの鱗粉が落ちたり、あしや触角が折れたりするのを防げる。標本にする場合も、この状態で持ち帰ってから展翅する。
-
問119.昆虫が花粉を運んで受粉を助けることを何というか。
- ア.自家受粉
- イ.虫媒
- ウ.風媒
- エ.水媒
正解:イ.虫媒
解説:昆虫が花粉を運ぶ受粉を虫媒といい、そうした花を虫媒花と呼ぶ。虫媒花は目立つ花びらや香り、蜜で昆虫を呼び寄せる。風で花粉を運ぶ風媒花は目立つ花びらを持たないものが多く、スギやイネがこれにあたる。
-
問120.果樹や野菜の栽培で、受粉のためにミツバチやマルハナバチを利用することがある。
正解:○(正しい)
解説:イチゴ・メロン・トマトなどの施設栽培では、ミツバチやマルハナバチを放して受粉させる方法が広く使われている。人手で受粉させるより効率がよいためである。ただし外来のハチが施設の外へ逃げ出すと在来種と競合する問題があり、逃亡防止の対策が求められる。
-
問121.害虫を減らすために、その天敵となる生き物を利用する方法を何というか。
- ア.物理的防除
- イ.耕種的防除
- ウ.生物的防除
- エ.化学的防除
正解:ウ.生物的防除
解説:テントウムシにアブラムシを食べさせるように、天敵を使って害虫を抑えるのが生物的防除である。農薬をまくのが化学的防除、ネットや粘着トラップで防ぐのが物理的防除、作付けの時期や品種を工夫するのが耕種的防除にあたる。
-
問122.農薬の使用は、害虫だけでなくミツバチなど有用な昆虫にも影響することがある。
正解:○(正しい)
解説:農薬は対象の害虫以外の昆虫にも作用しうるため、受粉を担うミツバチや、害虫を食べる天敵への影響が問題になってきた。使用する時期や場所を工夫して花に集まる昆虫への影響を減らす取り組みが進められている。
-
問123.カイガラムシから得られる、食品や化粧品に使われる赤い色素はどれか。
- ア.クロロフィル
- イ.カロテン
- ウ.アントシアニン
- エ.コチニール
正解:エ.コチニール
解説:コチニールは中南米のサボテンにつくカイガラムシから取る赤い色素で、古くから染料として使われ、今も食品や化粧品に用いられる。クロロフィルは植物の緑、カロテンはニンジンなどの橙、アントシアニンはブルーベリーなどの紫の色素で、いずれも植物由来である。
-
問124.日本の近代に、生糸は主要な輸出品の一つだった。
正解:○(正しい)
解説:明治から昭和のはじめにかけて、生糸は日本の主要な輸出品だった。養蚕とそれを支えた製糸業は各地に広がり、富岡製糸場のように世界文化遺産に登録された関連施設もある。カイコという昆虫が国の経済を支えた時期があったことになる。
-
問125.ラックカイガラムシの分泌物から作られ、塗料や食品のつや出しに使われるものはどれか。
- ア.シェラック
- イ.ゼラチン
- ウ.パラフィン
- エ.セルロース
正解:ア.シェラック
解説:シェラックはラックカイガラムシの分泌物を精製したもので、木工の塗料や錠剤・菓子のつや出しに使われる。ゼラチンは動物のコラーゲン、パラフィンは石油由来、セルロースは植物の細胞壁の成分で、いずれも昆虫とは関係がない。
-
問126.カが媒介することで知られる病気はどれか。
- ア.ノロウイルス感染症
- イ.デング熱
- ウ.インフルエンザ
- エ.結核
正解:イ.デング熱
解説:デング熱はネッタイシマカやヒトスジシマカが媒介するウイルス性の病気で、マラリアや日本脳炎も同じくカが媒介する。インフルエンザや結核は人から人へ、ノロウイルスは食品や手指を介して広がるもので、カとは関係がない。
-
問127.シロアリは、家屋の木材を食べて被害を出すことがある。
正解:○(正しい)
解説:シロアリは木材のセルロースを栄養にできるため、家の土台や柱を内部から食い荒らすことがある。床下の湿気を減らす、木部を地面に触れさせないといった対策が取られる。一方で自然の中では倒木や落ち葉を分解して土に返す大切なはたらきを担っている。
-
問128.家の中で見かける昆虫は、すべて人にとって害になるものである。
正解:×(誤り)
解説:家に入ってくる虫にはさまざまなものがいて、灯りに寄ってきただけのユスリカやガのように、人に影響のないものが多い。昆虫ではないがアシダカグモのようにゴキブリを捕らえてくれるものもいる。見かけた虫が何かを確かめずに一律に扱うと、役に立っている生き物まで排除してしまうことになる。
-
問129.絶滅のおそれがある生き物をまとめた一覧を何というか。
- ア.ブラックリスト
- イ.グリーンリスト
- ウ.レッドリスト
- エ.ホワイトリスト
正解:ウ.レッドリスト
解説:レッドリストは絶滅のおそれの程度に応じて種を分類した一覧で、環境省や都道府県が公表している。ゲンゴロウやタガメのように、かつて身近だった水生昆虫が掲載されている例もある。掲載自体に法的な規制はないが、保全を考える出発点になる。
-
問130.里山の雑木林や水田は、多くの昆虫のすみかになってきた。
正解:○(正しい)
解説:人が薪をとり、下草を刈り、水を張ってきた里山の環境は、明るい林や浅い水辺を必要とする昆虫のすみかを作ってきた。手入れがされなくなって林が暗くなったり、水田が減ったりすると、そこにいた昆虫も姿を消す。人の手が入ることで保たれてきた自然があるという点が重要である。
-
問131.夜間の照明が昆虫に与える影響として指摘されているものはどれか。
- ア.体が大きくなりすぎる
- イ.完全変態が不完全変態に変わる
- ウ.あしの数が増える
- エ.灯火に集まって本来の行動ができなくなる
正解:エ.灯火に集まって本来の行動ができなくなる
解説:夜の照明に引き寄せられた昆虫が、えさをとる・交尾する・産卵するといった本来の行動をとれなくなることが指摘されている。こうした人工の光による影響を光害という。体のつくりが変わるようなことは起きない。
-
問132.ヒアリを見つけた可能性があるときは、自分で駆除せず自治体や国の窓口に知らせるのがよい。
正解:○(正しい)
解説:ヒアリは刺されると強い痛みがあり、体質によっては重い症状が出ることがある。見つけた可能性があるときは、むやみに触らず自治体や環境省の窓口に連絡するのがよい。早く見つけて対処することが定着を防ぐ鍵になる。
-
問133.日本には、虫の鳴き声を楽しむ文化が古くからある。
正解:○(正しい)
解説:スズムシやマツムシの声を楽しむ習慣は古くからあり、和歌や俳句にも数多く詠まれてきた。虫を飼って鳴き声を聞く「虫聞き」も行われ、虫売りという商いが成り立っていた時期もある。虫の音を言葉として聞き取る文化は世界的には珍しいとも言われる。
-
問134.法隆寺に伝わる「玉虫厨子」の装飾に使われたとされる昆虫はどれか。
- ア.タマムシ
- イ.カブトムシ
- ウ.ホタル
- エ.セミ
正解:ア.タマムシ
解説:タマムシの金属光沢のあるはねが装飾に使われたと伝えられ、そこから玉虫厨子の名がある。タマムシの輝きは色素ではなくはねの微細な構造が光を反射して生む構造色で、長い時間がたっても色あせにくい。
-
問135.チョウのはねに印を書いて放し、別の場所で再び捕まえて移動を調べる方法を何というか。
- ア.個体群解析
- イ.マーキング調査
- ウ.ライトトラップ
- エ.定点観測
正解:イ.マーキング調査
解説:マーキング調査は、はねに日付や場所を書いて放し、再捕獲された地点と照らし合わせて移動を調べる方法である。アサギマダラの長距離移動はこの方法で明らかになってきた。多くの参加者が各地で協力することで成り立つ調査でもある。
-
問136.外来種は、すべて人が意図して持ち込んだものである。
正解:×(誤り)
解説:荷物や木材、輸入品にまぎれて意図せず入ってくるものも多い。ヒアリはコンテナに付いて運ばれたと考えられており、クビアカツヤカミキリも同じように持ち込まれたとみられている。意図的か否かにかかわらず、定着すれば生態系への影響は同じように生じる。
-
問137.特定外来生物は、届け出をすれば誰でも自由に飼うことができる。
正解:×(誤り)
解説:特定外来生物の飼育は原則として禁止で、届け出だけでできるものではない。研究や展示など決められた目的で国の許可を受けた場合にかぎって認められる。運搬・輸入・譲渡・野外に放つことも同じく禁じられている。
-
問138.昆虫は農業にとって害になるだけの存在である。
正解:×(誤り)
解説:作物を食べる害虫がいる一方で、受粉を担うミツバチやマルハナバチ、害虫を食べるテントウムシや寄生バチのように農業を支える昆虫も多い。天敵を利用して害虫を抑える生物的防除は、昆虫の役立つ側面を積極的に使う方法である。
-
問139.日本で養蜂に使われているミツバチは、すべて日本にもともといた種である。
正解:×(誤り)
解説:日本の養蜂で主に使われているのは、明治期に導入されたセイヨウミツバチである。在来のニホンミツバチも飼われているが、はちみつの生産量では前者が中心になっている。身近な生き物でも、いつからいるのかは種によって違う。
-
問140.国立公園の中であれば、どこでも自由に昆虫を採集してよい。
正解:×(誤り)
解説:国立公園の特別保護地区では、自然公園法により動植物の捕獲や採取が許可なしにはできない。天然記念物に指定された種や、都道府県の条例で守られている種もある。出かける前に、その場所とその種にどんな決まりがあるかを調べる必要がある。
-
問141.昆虫標本は、いつどこで採ったかが分からなくても資料としての価値は変わらない。
正解:×(誤り)
解説:ラベルの無い標本は、研究の資料としての価値をほとんど失う。どこにいつ何がいたかという記録こそが、分布や環境の変化を後から読み取る手がかりになるからである。標本そのものより、添えられた情報のほうが重要になる。
-
問142.世界的に昆虫の数が減っているという報告は、まだ一件も出ていない。
正解:×(誤り)
解説:各地の調査で昆虫の個体数や種数の減少が報告されており、原因として生息地の消失、農薬、光害、気候変動などが挙げられている。昆虫は花粉を運び、他の動物のえさにもなるため、減少は生態系全体に影響が及ぶ。
-
問143.外来のカブトムシやクワガタを野外に放しても、日本の自然には影響がない。
正解:×(誤り)
解説:外国産の種が定着すれば、在来種とえさや産卵場所を奪い合うほか、近縁の在来種と交雑して地域の遺伝的な特徴を失わせるおそれがある。病気やダニを持ち込む可能性もある。飼えなくなっても野外に放してはならない。
-
問144.同じ種のホタルであれば、どこの川の個体を放しても問題はない。
正解:×(誤り)
解説:ゲンジボタルは地域によって光る間隔が違うことが知られており、別の川の個体を持ち込むとその土地の集団と交雑して地域ごとの特徴が失われる。同じ種であっても、どこの個体かが問題になる。善意の放流でも慎重さが要る。
-
問145.日本で古くから行われてきた、カイコを飼って糸をとる産業を何というか。
- ア.養殖
- イ.栽培
- ウ.養蚕
- エ.養蜂
正解:ウ.養蚕
解説:カイコを飼って絹の原料となるまゆをとる産業を養蚕という。養蜂はミツバチを飼ってはちみつをとることで、養殖は水産物、栽培は植物を育てることを指す。明治から昭和のはじめにかけて、養蚕とそれを支えた製糸業は日本の主要な産業の一つだった。
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問146.昆虫が食料として注目されている理由として、よく挙げられるものはどれか。
- ア.調理しなくてもそのまま長期保存できる
- イ.味がすべて同じで扱いやすい
- ウ.日本にしか食べる習慣がない
- エ.家畜に比べて必要な水やえさが少ない
正解:エ.家畜に比べて必要な水やえさが少ない
解説:同じ量のたんぱく質を得るのに必要な水やえさ、排出される温室効果ガスが家畜より少ないとされ、環境への負担が小さいたんぱく源として注目されている。日本にもイナゴの佃煮やハチの子など昆虫を食べる習慣が各地にあり、日本にしかないわけでもない。
-
問147.都市部で夜に多くの昆虫が街灯に集まるのは、どのような性質によるか。
- ア.光に向かう走光性
- イ.においに向かう走化性
- ウ.重力に従う走地性
- エ.水流に逆らう走流性
正解:ア.光に向かう走光性
解説:光の方向に移動する性質が走光性で、光に近づくのが正の走光性である。灯火に集まった昆虫が本来の行動をとれなくなることは光害として問題になっている。走化性はにおい、走地性は重力、走流性は水流に対する反応で、手がかりにしているものがそれぞれ違う。
-
問148.生き物のつながりの中で、昆虫が「分解者」として果たす役割はどれか。
- ア.大型動物を捕らえて数を抑える
- イ.落ち葉や動物の死がいを食べて土に返す
- ウ.花粉を運んで受粉を助ける
- エ.光合成をして酸素を作る
正解:イ.落ち葉や動物の死がいを食べて土に返す
解説:シデムシやセンチコガネ、シロアリなどは落ち葉や動物の死がい、ふんを食べて分解し、栄養を土に返す。花粉を運ぶのは送粉者としての役割で、これとは別である。光合成をするのは植物で、昆虫にはできない。
-
問149.ヒアリは、日本にもともとすんでいたアリである。
正解:×(誤り)
解説:ヒアリは南アメリカ原産の外来種で、コンテナなどに付いて運ばれてきたと考えられている。外来生物法にもとづく特定外来生物に指定されている。刺されると強い痛みがあり、見つけた可能性があるときは自分で駆除せず窓口に連絡するのがよい。
-
問150.クビアカツヤカミキリは、サクラやモモの木に被害を出す外来種である。
正解:○(正しい)
解説:クビアカツヤカミキリは幼虫が幹の内部を食い荒らし、サクラやモモ、ウメなどを枯らす被害を各地で出している。特定外来生物に指定されており、幹から出るフラスと呼ばれる木くずが発生の目印になる。
-
問151.アカボシゴマダラは、特定外来生物に指定されている。
正解:○(正しい)
解説:アカボシゴマダラは日本の在来のチョウに姿が似ているが、人為的に持ち込まれたものが関東を中心に広がり、特定外来生物に指定されている。幼虫が食べるエノキは在来のゴマダラチョウやオオムラサキも使うため、競合が心配されている。見た目がなじみ深くても在来種とは限らない例である。
-
問152.里山の雑木林は、手入れをやめればそのぶん昆虫が増える。
正解:×(誤り)
解説:手入れをやめると林が暗くなり、明るい林を必要とする昆虫は姿を消してしまう。薪をとり下草を刈るという人の営みが、結果として多くの昆虫のすみかを作ってきた。人の手が入ることで保たれてきた自然があるという点が要点になる。
-
問153.水のきれいさを知る手がかりとして、水生昆虫が使われるのはなぜか。
- ア.水質によって体の色が変わるため
- イ.数が季節で変わらないため
- ウ.種類によって耐えられる水質が違うため
- エ.すべての種が同じ水質を好むため
正解:ウ.種類によって耐えられる水質が違うため
解説:カワゲラやヒラタカゲロウのようにきれいな水にしかすめない種と、ユスリカの一部のように汚れた水にも耐えられる種がある。どんな種類がいるかを調べることで水質の目安が得られる。こうした生き物を指標生物という。
-
問154.昆虫の写真を撮って記録する方法は、採集の代わりにならない。
正解:×(誤り)
解説:写真での記録は、個体を持ち去らずにいつ・どこで・何がいたかを残せる有効な方法である。採集が禁じられている場所や数の少ない種では特に役立つ。ただし種類の確定には特徴が写るように複数の角度から撮る必要がある。
-
問155.マーキング調査は、多くの人が各地で協力することで成り立っている。
正解:○(正しい)
解説:はねに印を書いて放したチョウが再び見つかるのは、各地で多くの参加者が観察と記録を続けているからである。アサギマダラの長距離移動はこうして明らかになってきた。専門家だけでは集められない範囲の情報が積み上がる、市民が参加する調査の代表例である。
-
問156.虫の鳴き声を楽しむために虫を売り買いする商いが、かつて日本にあった。
正解:○(正しい)
解説:江戸時代には虫売りという商いがあり、スズムシやマツムシなどを飼って鳴き声を楽しむ習慣が広まっていた。和歌や俳句にも虫の音は数多く詠まれている。虫の音を言葉のように聞き取る文化は世界的には珍しいとも言われる。
-
問157.昆虫のすみかを人の手で作り、生き物が暮らせるようにした空間を何というか。
- ア.ハウス
- イ.プランター
- ウ.コロニー
- エ.ビオトープ
正解:エ.ビオトープ
解説:ビオトープは、池や草地などを整えて生き物がすめるようにした空間を指す。学校や公園に作られ、トンボやゲンゴロウが戻ってくる例もある。コロニーはアリやハチの集団そのものを指す言葉で、場所を表すものではない。
-
問158.絶滅のおそれがある種としてレッドリストに載ると、その種の採集が法律で禁止される。
正解:×(誤り)
解説:レッドリストは絶滅のおそれの程度を示す一覧で、掲載そのものに法的な規制はない。採集や譲渡が法律で制限されるのは、種の保存法で指定された場合や、天然記念物、条例で守られている場合である。「載っている」と「規制されている」は別のことである。
-
問159.シロアリは、自然の中では倒木や落ち葉を分解する役目を担っている。
正解:○(正しい)
解説:シロアリは腸内の微生物の助けを借りて木材のセルロースを栄養にできる数少ない動物で、森の中では倒木や落ち葉を分解して土に返している。家屋を食い荒らす害虫として知られる一方で、生態系の中では欠かせない分解者でもある。場所が変われば役割の見え方も変わる。
-
問160.カが媒介する病気には、マラリアや日本脳炎がある。
正解:○(正しい)
解説:マラリアはハマダラカ、日本脳炎はコガタアカイエカが媒介する。デング熱もネッタイシマカやヒトスジシマカが運ぶ。刺されないようにすることがそのまま予防につながるため、発生源となる水たまりを減らす対策が取られる。
-
問161.昆虫がいなくなると起きうることとして、最も当てはまるものはどれか。
- ア.受粉できない植物が実をつけられなくなる
- イ.植物がいっせいに大きく育つ
- ウ.土の栄養が急に増える
- エ.鳥の数が増える
正解:ア.受粉できない植物が実をつけられなくなる
解説:虫媒花は昆虫が花粉を運ばなければ実をつけられない。果樹や野菜の多くがこれにあたるため、食料の生産にも直接影響する。また落ち葉を分解する昆虫が減れば土に栄養が返らなくなり、昆虫を食べる鳥も減ることになる。
-
問162.特定外来生物に指定されるのは、人に直接害を与える種だけである。
正解:×(誤り)
解説:指定の理由は人の生命・身体への被害だけでなく、生態系への被害や農林水産業への被害も含まれる。セイヨウオオマルハナバチは人を襲うわけではないが、在来のマルハナバチと競合するため指定されている。「危険な虫だけが指定される」という理解は正しくない。
-
問163.虫媒花は、目立つ花びらを持たないものが多い。
正解:×(誤り)
解説:虫媒花は昆虫を呼び寄せる必要があるため、目立つ花びらや香り、蜜を備えているものが多い。目立つ花びらを持たないのは風で花粉を運ぶ風媒花で、スギやイネがこれにあたる。花の見た目から、何に花粉を運ばせているかが読み取れる。
-
問164.カブトムシの幼虫は、朽ち木や腐葉土を食べて育つ。
正解:○(正しい)
解説:カブトムシの幼虫は土の中で腐葉土や朽ち木を食べ、1齢から3齢まで育ってさなぎになる。成虫になると口の形が変わり、木の樹液をなめて生きる。幼虫が落ち葉を分解して土に返すはたらきをしている点でも、林の中で役割を持っている。
-
問165.クワガタムシのオスに見られる、角のように大きく目立つ部分は、何が発達したものか。
- ア.大あご
- イ.触角
- ウ.前あし
- エ.口ひげ
正解:ア.大あご
解説:クワガタムシの角のように見える部分は大あごが発達したもので、主にオスで大きくなり、木の上でのけんかや交尾相手をめぐる争いに使われる。カブトムシの角は頭部と胸部の外骨格が突き出たもので、成り立ちが違う。同じ「角のある甲虫」でも、どこが変化したかが異なる。
-
問166.ナナホシテントウは、アブラムシを食べる。
正解:○(正しい)
解説:ナナホシテントウは成虫も幼虫もアブラムシを食べる肉食のテントウムシで、農作物の害虫を減らすため益虫として扱われる。ただしテントウムシにも植物を食べるなかまがいて、ニジュウヤホシテントウはナスやジャガイモの葉を食べる害虫とされる。
-
問167.ゲンジボタルの幼虫が水中で主に食べるものはどれか。
- ア.メダカ
- イ.カワニナ
- ウ.水草
- エ.落ち葉
正解:イ.カワニナ
解説:ゲンジボタルの幼虫は清流にすみ、カワニナという巻き貝を食べて育つ。ヘイケボタルの幼虫はモノアラガイなどを食べ、こちらは水田や池にもすむ。ホタルが見られる場所が限られるのは、幼虫のえさとなる貝がすめるきれいな水辺が必要だからである。
-
問168.ホタルはチョウのなかまである。
正解:×(誤り)
解説:ホタルはコウチュウ目に属する甲虫で、チョウ目ではない。前ばねが硬い鞘のようになっている点は他の甲虫と共通している。腹部の末端にある発光器で光を出し、種によって光り方のリズムが違うため、同じ種どうしが出会う手がかりになっている。
-
問169.ゲンゴロウは水中で暮らすが、呼吸は空気を使って行う。
正解:○(正しい)
解説:ゲンゴロウはコウチュウ目の水生昆虫で、えらを持たない。水面に腹端を出して前ばねと腹部のあいだに空気をため、それを使って水中で呼吸する。ときどき水面へ浮上して空気を入れ替える必要がある。
-
問170.モンシロチョウの幼虫が主に食べる植物はどれか。
- ア.サンショウ以外のセリ科の植物
- イ.クヌギなどブナ科の植物
- ウ.キャベツなどアブラナ科の植物
- エ.ミカンなどミカン科の植物
正解:ウ.キャベツなどアブラナ科の植物
解説:モンシロチョウの幼虫はキャベツ・ダイコン・アブラナなどアブラナ科の葉を食べる。こうした幼虫が食べる植物を食草といい、チョウは種ごとにほぼ決まっている。ミカン科を食べるのはアゲハ、セリ科を食べるのはキアゲハで、メスは産卵の前に葉に触れて食草かどうかを確かめる。
-
問171.チョウとガは、はねを閉じてとまるかどうかで確実に見分けられる。
正解:×(誤り)
解説:とまり方は目安にはなるが確実な区別ではない。はねを開いてとまるチョウもいれば、閉じてとまるガもいる。そもそもチョウとガは分類上いずれもチョウ目で、生物学的にはっきり線を引けるものではない。触角の先がこん棒状にふくらむかどうかもよく使われる目安だが、例外がある。
-
問172.ミツバチが、えさ場の方向と距離を仲間に伝える行動を何というか。
- ア.触角接触
- イ.警戒フェロモン
- ウ.羽音の合図
- エ.8の字ダンス
正解:エ.8の字ダンス
解説:ミツバチは巣の中で8の字を描くように動き、直進する向きで太陽に対する方角を、直進の長さや速さで距離を伝える。この行動はフリッシュによって解明され、ノーベル生理学・医学賞の対象になった。フェロモンは警戒や女王の存在を知らせるのに使われ、方角を伝える手段ではない。
-
問173.アリはハチのなかまである。
正解:○(正しい)
解説:アリはハチ目に属し、ハチと同じなかまである。巣に女王と働きアリがいる社会性、幼虫を世話する習性、働きアリがすべてメスであることなど、社会性のハチとよく似た特徴を持つ。結婚飛行のときに現れる新女王とオスにははねがある。
-
問174.シロアリは、アリと同じハチ目に属する。
正解:×(誤り)
解説:シロアリはハチ目ではなく、ゴキブリに近いなかまである。見た目や社会生活が似ているのは、別々の系統が似た暮らしに適応した結果で、アリとは腰のくびれの有無や触角の形で見分けられる。シロアリの働きアリにはオスもいる点もアリとの違いである。
-
問175.スズメバチの巣で、冬を越して翌年の巣を作るのはどれか。
- ア.新しく生まれた女王バチ
- イ.働きバチ
- ウ.オスバチ
- エ.前年の女王バチ
正解:ア.新しく生まれた女王バチ
解説:スズメバチは秋に新女王とオスが生まれ、交尾のあと新女王だけが越冬する。働きバチ・オスバチ・前年の女王は冬までに死に、巣は再利用されない。春に単独で巣作りを始めた新女王が最初の働きバチを育て、そこから巣が大きくなっていく。
-
問176.トノサマバッタは、育つ環境が混み合うと、はねが長く体色の異なる型になることがある。
正解:○(正しい)
解説:密度が高い状態で育つと、はねが長く飛ぶ力の強い群生相と呼ばれる型が現れる。ゆとりのある環境で育った孤独相とは色や体つきが違い、群生相は集団で長距離を移動する。同じ種でも育つ環境で姿が変わる例としてよく取り上げられる。
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問177.カマキリが卵を産みつけるときに作る、あわ状の固まりを何というか。
- ア.蛹室
- イ.卵鞘
- ウ.まゆ
- エ.虫えい
正解:イ.卵鞘
解説:カマキリは枝や壁にあわ状の分泌物を出し、その中に多数の卵を産む。固まった卵鞘は寒さや乾燥、外敵から卵を守り、春に幼虫が出てくる。まゆは糸で作るもの、虫えいは植物の組織がふくらんだもの、蛹室は土中でさなぎになるための部屋で、いずれも別のものである。
-
問178.ナナフシは、体を枝に似せることで見つかりにくくしている。
正解:○(正しい)
解説:細長い体と褐色や緑色の体色で枝や葉に似せ、風に揺れるようにゆっくり動くことで、鳥などの捕食者から見つかりにくくなっている。このように周囲のものに姿を似せることを擬態という。
-
問179.アメンボは水面に浮くが、カメムシのなかまである。
正解:○(正しい)
解説:アメンボはカメムシ目に属し、針のような口で水面に落ちた虫の体液を吸う。あしの先の細かい毛が水をはじき、表面張力で水面に浮くことができる。つかまえると独特のにおいを出す点もカメムシのなかまらしい特徴である。
-
問180.セミが鳴くのはどれか。
- ア.オスとメスの両方
- イ.幼虫だけ
- ウ.オスだけ
- エ.メスだけ
正解:ウ.オスだけ
解説:セミの鳴き声はオスが腹部の発音器を使って出すもので、メスは鳴かない。鳴くのはメスを呼ぶためで、種類ごとに鳴き声のパターンが違うので、姿が見えなくても声で種類を見分けられることが多い。メスにも音を受け取る器官はあり、オスの声を聞き分けている。
-
問181.アブラムシは、オスと交尾しないでメスだけで子を増やすことがある。
正解:○(正しい)
解説:アブラムシは春から夏にかけて、メスが交尾せずにメスを産む単為生殖で急速に増える。しかも卵ではなく幼虫の形で産むため、増える速さが際立っている。秋になるとオスが現れて交尾し、越冬用の卵を産む種が多い。
-
問182.トンボの幼虫の呼び名はどれか。
- ア.ボウフラ
- イ.アオムシ
- ウ.ウジ
- エ.ヤゴ
正解:エ.ヤゴ
解説:トンボの幼虫はヤゴと呼ばれ、水中で小さな生き物を捕らえて食べる。折りたたまれた下唇を素早く伸ばして獲物を捕らえるのが特徴である。ボウフラはカの幼虫、アオムシはチョウの幼虫、ウジはハエの幼虫の呼び名で、いずれも別の昆虫を指す。
-
問183.トンボはさなぎにならずに成虫になる。
正解:○(正しい)
解説:トンボは不完全変態で、ヤゴが水から出て最後の脱皮をし、そのまま成虫になる。水辺の草や石に残る抜け殻は、この羽化のあとである。幼虫が水中、成虫が陸上とすみかは大きく変わるが、さなぎの時期は無い。
-
問184.カのなかまで、血を吸うのはどれか。
- ア.メスだけ
- イ.オスだけ
- ウ.オスとメスの両方
- エ.幼虫だけ
正解:ア.メスだけ
解説:血を吸うのはメスだけで、卵を作るための栄養をとるための行動である。オスは血を吸わず、ふだんはオスもメスも花の蜜や植物の汁を吸って生きている。幼虫のボウフラは水中で微生物などを食べて育つ。
-
問185.ハエやカのなかまは、後ろのはねが平均棍という器官に変化している。
正解:○(正しい)
解説:ハエ目の昆虫は後ろのはねが小さな棒状の平均棍に変わっていて、飛ぶときに体の傾きを感じ取る役目を果たしている。このため実際に羽ばたくはねは1対2枚しかない。ハエ目を「双翅目」とも呼ぶのはこのためである。
-
問186.ゴキブリは、卵をあわ状ではなく硬い殻のような入れ物に入れて産む。
正解:○(正しい)
解説:ゴキブリは卵鞘という硬い殻状の入れ物の中に卵をまとめて産む。カマキリの卵鞘があわ状に固まるのに対し、ゴキブリの卵鞘は豆のさやのような形で、種によってはメスが孵化までおなかに付けて持ち歩く。
-
問187.カブトムシの成虫は、おもに夜に活動する。
正解:○(正しい)
解説:カブトムシの成虫は夜に樹液に集まる。昼間は落ち葉の下や木の根元にひそんでいることが多く、観察するなら日が暮れてからか早朝が向いている。灯火に集まる性質もあり、街灯の下で見つかることもある。
-
問188.オオクワガタは、成虫のまま冬をこすことができる。
正解:○(正しい)
解説:オオクワガタやコクワガタは成虫で越冬し、複数年にわたって生きることが知られている。一方カブトムシの成虫は夏のあいだだけで、秋までに死んでしまう。同じ樹液に集まる甲虫でも寿命の長さが大きく違う。
-
問189.オサムシのなかまの多くが飛べないのは、どのような理由によるか。
- ア.体が重すぎて浮かないため
- イ.後ろばねが退化しているため
- ウ.前ばねが無いため
- エ.あしが短すぎるため
正解:イ.後ろばねが退化しているため
解説:オサムシの多くは後ろばねが退化し、左右の鞘翅が合わさって開かなくなっているため飛べない。飛べないぶん地域ごとに行き来が少なく、山や川で隔てられた場所ごとに姿の違う集団ができやすい。このため生物地理の研究材料としてよく取り上げられる。
-
問190.カミキリムシの幼虫が主に食べるものはどれか。
- ア.他の昆虫
- イ.動物のふん
- ウ.樹木の材
- エ.花の蜜
正解:ウ.樹木の材
解説:カミキリムシの幼虫は生きた木や枯れ木の内部を食べて育ち、テッポウムシとも呼ばれる。成虫は花や葉、樹皮をかじるものが多い。幼虫が材を食べるため、果樹や街路樹に被害を出す種もいる。
-
問191.ゲンジボタルは、日本にもともとすんでいる種である。
正解:○(正しい)
解説:ゲンジボタルもヘイケボタルも日本の在来種である。ただし別の川の個体を持ち込んで放すと、その土地の集団と交雑して地域ごとの遺伝的な特徴が失われる。光る間隔が地域で違うことも知られており、善意の放流でも慎重さが要る。
-
問192.アリジゴクと呼ばれるすり鉢状の巣を作るのは、どの昆虫の幼虫か。
- ア.アリ
- イ.クサカゲロウ
- ウ.カゲロウ
- エ.ウスバカゲロウ
正解:エ.ウスバカゲロウ
解説:アリジゴクはウスバカゲロウの幼虫で、乾いた砂地にすり鉢状の穴を掘り、落ちてきたアリなどを大あごでとらえる。名前に「アリ」と入るがアリのなかまではない。ウスバカゲロウとカゲロウも別の目に属する別の昆虫である。
-
問193.日本の国蝶とされているのはどれか。
- ア.オオムラサキ
- イ.アゲハチョウ
- ウ.モンシロチョウ
- エ.アサギマダラ
正解:ア.オオムラサキ
解説:オオムラサキは日本昆虫学会が国蝶に選んだタテハチョウのなかまで、オスのはねが紫色に輝く。幼虫はエノキの葉を食べ、落ち葉の下で冬をこす。雑木林の減少にともなって数を減らしており、各地で保全の取り組みが行われている。
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問194.ガの多くは夜に活動するが、昼に活動するガもいる。
正解:○(正しい)
解説:ガの大半は夜行性だが、イカリモンガやホタルガのように昼に飛ぶ種もいる。昼に活動する種は色あざやかなものが多く、チョウとまちがえられることもある。活動する時間帯だけでチョウとガを分けることはできない。
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問195.スズメガのなかまに見られる、花の前で空中に止まったまま蜜を吸う飛び方を何というか。
- ア.ダイビング
- イ.ホバリング
- ウ.グライディング
- エ.ソアリング
正解:イ.ホバリング
解説:スズメガは細長い口吻を伸ばし、空中に止まったまま花の蜜を吸うホバリングを行う。この飛び方はハチドリにも見られ、ホウジャクのなかまが「ハチドリのようだ」と言われるゆえんである。高速で羽ばたく力が要るため、飛ぶ筋肉がよく発達している。
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問196.イラガの幼虫にふれると、とげから毒を受けて痛むことがある。
正解:○(正しい)
解説:イラガの幼虫は体表にとげ状の毛を持ち、ふれると強い痛みを感じる。庭木や果樹の葉についていることが多いので、手袋なしで葉を裏返すときは注意が要る。ドクガのなかまは細かい毒毛が飛散し、触れなくてもかぶれることがある点で危険の質が違う。
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問197.チョウの成虫は、花の蜜だけを食べる。
正解:×(誤り)
解説:チョウの成虫が花の蜜を吸うのは確かだが、それだけではない。オオムラサキやカブトムシと同じ樹液に集まるチョウ、獣のふんや動物の死がい、湿った地面の水分に集まるチョウもいる。塩分やミネラルをとるためと考えられており、オスが水辺に群れる吸水行動はよく観察される。
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問198.ミツバチの働きバチは、成長するにつれて巣の中の仕事から外の仕事へ移っていく。
正解:○(正しい)
解説:働きバチは若いうちは巣の掃除や幼虫の世話、やがて巣作りや貯蔵、最後に外へ出て花の蜜や花粉を集めるようになる。年齢に応じて役割が変わるこの仕組みを齢間分業という。巣の状態によっては順番が前後することも知られている。
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問199.ハキリアリが切り取った葉を巣に運ぶ目的はどれか。
- ア.巣の入口をふさぐため
- イ.幼虫の寝床にするため
- ウ.葉を材料にキノコを育てて食べるため
- エ.葉をそのまま食べるため
正解:ウ.葉を材料にキノコを育てて食べるため
解説:ハキリアリは切り取った葉をかみ砕いて菌を育てる畑を作り、そこに生えたキノコを食べて暮らしている。葉そのものは消化できない。中南米にすむこのアリは、ヒト以外で農耕を行う代表例としてよく取り上げられる。
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問200.アシナガバチは、幼虫のえさとして他の昆虫を狩る。
正解:○(正しい)
解説:アシナガバチは青虫などを狩ってかみ砕き、肉だんごにして幼虫に与える。成虫自身は花の蜜や樹液をなめて生きている。畑の害虫を減らす役に立つ一方、巣に近づくと刺されることがあるため距離を保つ必要がある。
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問201.アリとアブラムシの関係を説明したものとして正しいものはどれか。
- ア.アリはアブラムシを食べ、アブラムシは何も得ない
- イ.アブラムシがアリの巣を掃除する
- ウ.互いにまったく関わりがない
- エ.アリは甘い分泌物をもらい、アブラムシを天敵から守る
正解:エ.アリは甘い分泌物をもらい、アブラムシを天敵から守る
解説:アブラムシは植物の汁を吸い、余った糖分を甘露として出す。アリはこれをもらう代わりに、テントウムシなどの天敵からアブラムシを守る。双方が利益を得るこうした関係を相利共生という。
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問202.スズムシやコオロギが鳴くのはどれか。
- ア.オスだけ
- イ.メスだけ
- ウ.オスとメスの両方
- エ.幼虫も鳴く
正解:ア.オスだけ
解説:鳴くのはオスで、メスを呼び寄せるためである。メスには鳴くための構造が発達していない。前ばねをこすり合わせて音を出すため、はねが十分に育っていない幼虫は鳴けない。
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問203.ケラは、地中を掘るのに適した前あしを持っている。
正解:○(正しい)
解説:ケラはバッタのなかまで、モグラの手のように広がった前あしで土を掘り進む。地中で暮らしながら泳ぐことも飛ぶこともでき、夜には灯火に飛んでくることもある。「オケラ」の呼び名でも知られている。
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問204.カマキリの前あしは、獲物をとらえるのに適した形をしている。
正解:○(正しい)
解説:カマキリの前あしは腿節と脛節にとげが並び、折りたたむと獲物をはさみこむ鎌の形になる。待ち伏せて近づいた虫を素早くとらえる。前あしが捕獲に特化しているため、歩くときは主に中あしと後ろあしを使う。
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問205.タガメは、水中で他の生き物の体液を吸って生きている。
正解:○(正しい)
解説:タガメはカメムシ目の水生昆虫で、前あしで魚やカエルをとらえ、針のような口をさして体液を吸う。水田や池の環境が変わったことなどから各地で数を減らし、保全が必要な昆虫として扱われている。
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問206.セミの抜け殻から分かることとして、正しいものはどれか。
- ア.産卵した卵の数
- イ.最後の脱皮をした場所
- ウ.そのセミが何年生きるか
- エ.そのセミが何回鳴いたか
正解:イ.最後の脱皮をした場所
解説:抜け殻は羽化した場所に残るので、どこで最後の脱皮をしたかが分かる。大きさや形から種類を見分けることもでき、殻の性別の違いから雌雄を判別する調査も行われている。寿命や鳴いた回数は抜け殻からは分からない。
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問207.カメムシが出す独特のにおいは、身を守るためのものである。
正解:○(正しい)
解説:カメムシは胸部にある臭腺から強いにおいの液を出す。捕食者に嫌われることで身を守っており、仲間に危険を知らせるはたらきもあると考えられている。密閉した容器に入れると自分のにおいで弱ってしまうこともある。
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問208.カゲロウのなかまで、水から出てはねを持つ姿になったあと、さらにもう一度脱皮する段階を何というか。
- ア.ナイアド
- イ.幼生
- ウ.亜成虫
- エ.前蛹
正解:ウ.亜成虫
解説:カゲロウのなかまは、水中で育った幼虫が水から出ると、まず成虫によく似た、はねを持つ亜成虫になる。亜成虫は飛ぶ力が弱く、水辺の草などにとまり、短時間ののちにもう一度脱皮して成虫になる。ナイアドはトンボやカワゲラなどの水生の幼期を指す呼び名で、水から出る前の段階である。幼生は動物が成体になる前の、成体と形や暮らし方が大きく違う時期を広く指す語。前蛹は蛹になる前の段階で、蛹の時期がないカゲロウには当たらない。
根拠: コトバンク「亜成虫」 デジタル大辞泉(カゲロウ目の幼虫から成虫になる前の中間的な段階、不完全変態のため蛹にならない、もう一度脱皮して成虫)・日本大百科全書(水面で脱出、飛ぶ力は弱く短時間後にもう一度脱皮) / コトバンク「若虫」 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典(トンボ、カワゲラなどの水生の幼生をナイアドと呼ぶことがある) / コトバンク「幼生」 デジタル大辞泉(動物の個体発生で胚から成体に至る中間の時期にあり、成体と著しく異なる形態・生活様式をとるもの) / コトバンク「前蛹」 世界大百科事典(旧版)「さなぎ」の項(摂食停止から蛹脱皮までを前蛹という)
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問209.トビケラの幼虫には、小石や葉で筒状の巣を作るものがいる。
正解:○(正しい)
解説:トビケラの幼虫は水中で、砂粒や小石、落ち葉のかけらを糸でつづって筒状の巣を作る。何を使ってどんな形に作るかは種によって違い、巣の形から種類の見当をつけられることもある。水のきれいさを知る指標としても使われる。
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問210.ハエのなかまが、あしの先で行えることとして正しいものはどれか。
- ア.音を聞く
- イ.においを出す
- ウ.呼吸する
- エ.味を感じる
正解:エ.味を感じる
解説:ハエは跗節に味を感じる感覚器を持ち、食べ物に止まった瞬間に味を確かめられる。チョウが産卵前にあしで葉を確かめるのと同じ仕組みである。呼吸は気門で行い、あしではしない。
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問211.ユスリカは、名前に「カ」と付くが人の血を吸わない。
正解:○(正しい)
解説:ユスリカはカとは別の科の昆虫で、成虫は口が退化していて血を吸わず、刺すこともない。夕方に群れて飛ぶ蚊柱を作るのはこのなかまであることが多い。幼虫は水中で有機物を食べ、種類によって汚れた水にも耐えられるため水質の目安に使われる。
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問212.シロアリの巣では、働きアリにあたる階級にオスもメスもいる。
正解:○(正しい)
解説:シロアリの働きアリと兵アリにはオスとメスの両方がいる。アリやハチでは働き手がすべてメスなので、ここが大きな違いである。シロアリがゴキブリに近いなかまで、ハチ目のアリとは別の系統で社会性を獲得したことがこの違いに表れている。
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問213.シロアリは、木のセルロースを自分の消化液だけで分解している。
正解:×(誤り)
解説:シロアリは腸の中にすむ微生物の助けを借りてセルロースを分解している。自分の消化液だけで木を栄養にしているわけではない。この微生物は脱皮のたびに失われるため、仲間どうしで受け渡して補っていることが知られている。木を食べられるという性質が、他の生き物との関係に支えられている例である。
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問214.テントウムシは、すべてアブラムシなどを食べる肉食である。
正解:×(誤り)
解説:ナナホシテントウのように肉食のものが目立つが、ニジュウヤホシテントウのようにナスやジャガイモの葉を食べる草食の種もいる。ほかにカビを食べるなかまも知られている。見た目が似ていても食べ物は分かれるので、益虫か害虫かを一律には決められない。
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問215.ミツバチは、何度でもくり返し人を刺すことができる。
正解:×(誤り)
解説:ミツバチの針には返しが付いていて、人の皮膚を刺すと針が抜けなくなり、内臓ごと引きちぎられてそのハチは死んでしまう。一方スズメバチやアシナガバチの針には強い返しがなく、くり返し刺すことができる。危険の度合いが違う理由の一つである。
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問216.スズメバチの巣は、翌年も同じものが使われる。
正解:×(誤り)
解説:スズメバチの巣は1年限りで、冬までに働きバチもオスも前年の女王も死ぬ。越冬した新女王が春に単独で新しい巣を作りはじめる。そのため冬に見つかる巣は空であることが多い。ミツバチは巣を何年も使い続ける点でこれと違う。
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問217.ホタルは、成虫だけが光る。
正解:×(誤り)
解説:ホタルは卵・幼虫・さなぎの段階でも光る種が知られている。ゲンジボタルでは幼虫も光り、水中で明滅する様子が観察される。成虫の光が交尾相手を探すためであるのに対し、幼虫の光は捕食者に対する警告と考えられている。
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問218.ミツバチの女王バチは、自分で花の蜜を集めに巣の外へ出る。
正解:×(誤り)
解説:女王バチの仕事は産卵で、えさ集めは働きバチが担う。女王が巣を出るのは、交尾のための結婚飛行と、新しい女王が育ったときに働きバチを連れて出る分蜂のときだけである。ふだん花で見かけるミツバチは、すべて働きバチということになる。
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問219.トンボの幼虫は、陸上の落ち葉の下で育つ。
正解:×(誤り)
解説:トンボの幼虫であるヤゴは水中で育つ。池や川、水田などにすみ、小さな水生生物を捕らえて食べる。成長すると水から出て、水辺の草や石で最後の脱皮をして成虫になる。成虫が水辺にいることが多いのは、産卵の場が水中だからである。
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問220.ゴキブリはすべて人の家の中でくらしている。
正解:×(誤り)
解説:ゴキブリのなかまの多くは森林などの屋外で暮らし、落ち葉や朽ち木を分解する役目を担っている。家に入ってくるのはごく一部の種にすぎない。ゴキブリという名前から受ける印象と、このなかま全体の実際の姿は大きく違う。
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問221.カイコは、野外で自分でえさを探して生きていける。
正解:×(誤り)
解説:カイコは長い家畜化の中で、幼虫が枝につかまる力も成虫が飛ぶ力も失っている。人がクワの葉を与えなければ育たず、野外では生き延びられない。成虫は口が退化してほとんど食べない点も、人の世話を前提にした姿である。
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問222.アリの巣の中で、はねを持つ個体が現れるのはどのようなときか。
- ア.新しい巣を作るために飛び立つとき
- イ.巣の掃除をするとき
- ウ.えさを運ぶとき
- エ.冬をこすとき
正解:ア.新しい巣を作るために飛び立つとき
解説:繁殖の時期になると、はねのある新女王とオスが現れて結婚飛行に飛び立つ。交尾を終えたメスははねを落とし、新しい巣を作って女王になる。ふだん見かける働きアリにははねが無い。
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問223.ミノムシと呼ばれるのは、どの昆虫の幼虫か。
- ア.ヒトリガ
- イ.ミノガ
- ウ.ハマキガ
- エ.メイガ
正解:イ.ミノガ
解説:ミノムシはミノガのなかまの幼虫で、葉や小枝を糸でつづった巣を身にまとって暮らす。メスは成虫になってもはねが無く、一生をこの巣の中で過ごす種が多い。巣ごと枝にぶら下がった姿が冬の風物として知られている。
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問224.セミの成虫は、口が退化していて何も食べない。
正解:×(誤り)
解説:セミの成虫は針のような口を木にさして樹液を吸う。成虫になると食べなくなるのはカゲロウやカイコのなかまで、セミはこれに当てはまらない。幼虫も地中で木の根から樹液を吸っており、幼虫と成虫で食べるものが大きく変わらない点も特徴である。
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問225.アリの巣にいる働きアリには、オスとメスの両方がいる。
正解:×(誤り)
解説:アリの働きアリはすべてメスである。オスは繁殖の時期にだけ現れ、結婚飛行で交尾したあとは短命に終わる。働き手にオスもメスもいるのはシロアリで、アリとは別の系統で社会性を獲得したことがこの違いに表れている。
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問226.モンシロチョウのメスは、どの植物にも見境なく卵を産む。
正解:×(誤り)
解説:モンシロチョウのメスはキャベツなどアブラナ科の葉を選んで産卵する。幼虫は自分で食草を探して長い距離を移動できないので、メスがあしの感覚器で葉に触れて確かめてから産む。この見きわめが子の生死を分けるため、産卵先はきわめて限られる。
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問227.カマキリは、さなぎになってから成虫になる。
正解:×(誤り)
解説:カマキリは不完全変態で、さなぎの時期が無い。卵鞘から出た幼虫が脱皮をくり返し、そのまま成虫になる。幼虫は最初から鎌のような前あしを持ち、小さいうちから狩りをする。さなぎになるのはチョウやカブトムシなど完全変態のなかまである。