基本情報技術者「マネジメント・ストラテジ」の出題ポイント解説
基本情報技術者試験(FE)のマネジメント・ストラテジはテクノロジ系ではない分野で、暗記中心で得点源化しやすい領域。プロジェクト管理・サービスマネジメント・経営戦略・法務など幅広いビジネス知識が問われます。本記事ではマネジメント・ストラテジの頻出論点を整理します。
この章の重要度
科目A60問のうちマネジメント系・ストラテジ系で合計約20問(33%)の配点。暗記中心の分野なので、過去問を解けば得点しやすい「ボーナスゾーン」とも言えます。ITパスポートと重なる論点も多いです。
頻出トピック一覧
1. プロジェクトマネジメント(PMBOK)
PMBOKの10の知識エリア(統合・スコープ・スケジュール・コスト・品質・資源・コミュニケーション・リスク・調達・ステークホルダ)。WBS(Work Breakdown Structure:作業分解)。アローダイアグラム・クリティカルパス:最長経路がプロジェクト全体の所要期間。ガントチャート・PERT図。
2. プロジェクト管理手法
EVM(アーンドバリューマネジメント):PV(計画値)・EV(出来高)・AC(実績コスト)、CPI・SPI。リスクマネジメント:リスク特定・分析・対応(回避・転嫁・軽減・受容)。要員管理・品質管理(ファンクションポイント法)。
3. サービスマネジメント(ITIL)
ITIL v3/v4:サービスストラテジ・デザイン・トランジション・オペレーション・継続的改善。SLA(サービスレベル合意書)、インシデント管理・問題管理・変更管理・リリース管理・構成管理。サービスデスク。
4. システム監査・内部統制
システム監査基準・システム管理基準(経産省)。監査プロセス:予備調査・本調査・監査報告書。内部統制:COSOフレームワーク(統制環境・リスク評価・統制活動・情報と伝達・モニタリング)、IT全般統制・IT業務処理統制、ITガバナンス(COBIT)。
5. 経営戦略とマーケティング
SWOT分析(強み・弱み・機会・脅威)。PPM(プロダクトポートフォリオマネジメント:花形・金のなる木・問題児・負け犬)。3C分析(Customer・Competitor・Company)。4P(Product・Price・Place・Promotion)。ファイブフォース分析・バリューチェーン・コアコンピタンス・M&A。
6. 経営情報システム
ERP(統合基幹業務:SAP等)、SCM(サプライチェーン)、CRM(顧客関係管理)、SFA(営業支援)、BI(ビジネスインテリジェンス)、BPR(業務プロセス再構築)、DX(デジタルトランスフォーメーション)。IoT・AI・ビッグデータ・ブロックチェーン。
7. システム企画・要件定義
システム化計画・要件定義・外部設計・内部設計・プログラム設計・製造・テスト・運用のライフサイクル。調達:RFI(情報提供依頼)・RFP(提案依頼書)・RFQ(見積依頼)、ベンダー選定。ファンクションポイント法でシステム規模見積。
8. 法務・標準化
知的財産権:著作権(プログラムの著作物)・特許権・商標権・不正競争防止法(営業秘密)。労働法:労働者派遣法・請負契約との違い(偽装請負)・フレックスタイム・裁量労働制。個人情報保護法:個人情報取扱事業者の義務、要配慮個人情報。ISO標準:ISO 9001(品質)・ISO 14001(環境)・ISO/IEC 27001(情報セキュリティ:ISMS)・ISO 20000(ITサービス)。
覚え方のコツ
マネジメント・ストラテジは「3文字略語の海」を攻略するのが対策の核心。ERP・SCM・CRM・SFA・BI・EAI・EC・BPR・DX・RPA・MVC・MVP…と山ほどある略語を意味とセットで暗記します。学習時は1枚のシートに「略語/日本語/概要」の3列表を作り、毎日復習。プロジェクトマネジメントはPMBOK 10知識エリアとアローダイアグラムの計算問題を重点対策。クリティカルパス計算は過去問で必ず1問は出るので確実に得点。経営戦略のフレームワーク(SWOT・PPM・3C・4P・5フォース)は図で覚えるのが最効率。著作権・個人情報保護法は毎回出題されるので条文レベルで押さえます。ITILのプロセスは「インシデント対応→問題管理→変更管理→リリース」の流れをストーリーで記憶。
よくあるひっかけ
マネジメント・ストラテジの頻出ひっかけ。①WBSの目的:作業を小さな単位に分解して工数見積・進捗管理しやすくする、階層構造で表現。②クリティカルパス:最長経路、この経路に余裕日数(スラック)がなく、遅延は即プロジェクト遅延。③EVMのSPIとCPI:SPI=EV/PV(進捗効率)、CPI=EV/AC(コスト効率)、1以上なら良好、1未満なら要注意。④SLAとOLA:SLAは顧客との合意、OLAは内部組織間の合意、役割が異なる。⑤PPMの花形と金のなる木:花形=高成長高シェア(投資継続)、金のなる木=低成長高シェア(利益源)、混同注意。⑥3Cと4P:3Cは市場分析(Customer/Competitor/Company)、4Pはマーケティングミックス、目的が違う。⑦RFPとRFI:RFIは情報収集段階、RFPは提案依頼(要件詳細+価格)、発注前の段階。⑧偽装請負:請負契約の形式でも実態が指揮命令を伴えば労働者派遣に該当、違法の可能性。⑨著作権とプログラム:プログラムは著作物として保護、ただしアイデア・アルゴリズムは保護対象外、特許で対応。⑩ISMSの認証規格:ISO/IEC 27001はISMSの要求事項、27002はベストプラクティス集。
基本情報技術者 マネジメント・ストラテジ 章別クイズ →