第二種電気工事士の難易度と合格率【他の資格と比較】
第二種電気工事士は、電気工事業界はもちろん、ビルメンテナンスやDIYなど幅広い分野で活躍できる人気の国家資格です。この記事では、第二種電気工事士の難易度や合格率の推移を詳しく解説し、関連する他の資格との比較も行います。
- 第二種電気工事士の試験概要と難易度
- 筆記試験・技能試験それぞれの合格率推移
- 他の設備系資格との難易度比較
- 合格するための学習ポイント
第二種電気工事士とは?
第二種電気工事士は、電気工事士法に基づく国家資格です。この資格があると、一般住宅や小規模店舗など600V以下で受電する設備の電気工事を行うことができます。コンセントの増設、照明器具の交換、分電盤の工事など、日常生活に密着した電気工事が対象です。
電気工事は無資格で行うと法律違反(電気工事士法違反)となるため、電気工事業に従事するには必須の資格です。また、ビル管理4点セットの1つとしても知られ、ビルメンテナンス業界への就職にも有利です。
| 試験名 | 第二種電気工事士試験 |
|---|---|
| 試験方式 | 筆記試験(四肢択一・50問)+技能試験(実技・40分) |
| 試験回数 | 年2回(上期:5〜7月、下期:10〜12月) |
| 合格基準 | 筆記:60点以上(100点満点)/技能:欠陥なし |
| 受験料 | 9,300円(インターネット申込) |
| 受験資格 | なし(誰でも受験可能) |
| 免状交付 | 筆記・技能の両方合格後、都道府県に申請 |
近年、筆記試験はCBT(コンピュータ方式)でも受験できるようになりました。試験期間中に都合の良い日時・会場を選べるため、スケジュール調整がしやすくなっています。
第二種電気工事士の合格率の推移
第二種電気工事士の合格率は、筆記試験が約60%、技能試験が約70%で安定して推移しています。以下は過去5年間の合格率データです。
筆記試験の合格率
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 2024年 | 約95,000人 | 約57,000人 | 60.0% |
| 2023年 | 約98,000人 | 約59,000人 | 60.2% |
| 2022年 | 約100,000人 | 約58,000人 | 58.0% |
| 2021年 | 約105,000人 | 約63,000人 | 60.0% |
| 2020年 | 約93,000人 | 約56,000人 | 60.2% |
技能試験の合格率
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 2024年 | 約55,000人 | 約39,000人 | 70.9% |
| 2023年 | 約57,000人 | 約41,000人 | 71.9% |
| 2022年 | 約56,000人 | 約40,000人 | 71.4% |
| 2021年 | 約60,000人 | 約43,000人 | 71.7% |
| 2020年 | 約53,000人 | 約38,000人 | 71.7% |
筆記・技能ともに合格率は高水準で安定しており、しっかり準備すれば合格できる試験です。なお、筆記試験に合格して技能試験に不合格だった場合、次回の試験で筆記免除を受けられるため、再チャレンジしやすい仕組みになっています。
技能試験は点数制ではなく、完成した作品に1つでも欠陥があると不合格になります。電線の接続不良、被覆の剥きすぎ、器具への取付け不備など、細かいミスに注意が必要です。
難易度を他の資格と比較
第二種電気工事士の難易度を、関連する設備系・技術系の資格と比較してみましょう。
| 資格名 | 合格率 | 難易度 | 勉強時間の目安 |
|---|---|---|---|
| 第二種電気工事士 | 筆記60%/技能70% | 普通 | 2〜3ヶ月 |
| 第一種電気工事士 | 筆記50%/技能60% | やや難 | 3〜6ヶ月 |
| 危険物取扱者乙種4類 | 30〜40% | やや易〜普通 | 1〜2ヶ月 |
| 二級ボイラー技士 | 50〜55% | 普通 | 1〜1.5ヶ月 |
| 第三種冷凍機械責任者 | 30〜40% | やや難 | 2〜3ヶ月 |
| 第三種電気主任技術者 | 8〜12% | 難 | 6ヶ月〜1年以上 |
| 消防設備士乙種6類 | 35〜40% | 普通 | 1〜2ヶ月 |
第二種電気工事士は、技能試験があるぶん学習期間はやや長めですが、筆記・技能ともに合格率が高く、難易度としては「普通」に分類されます。
第一種電気工事士との比較
第一種電気工事士は、500kW未満の自家用電気工作物の工事も行えるため、出題範囲がより広くなります。高圧受電設備の知識も求められ、技能試験の候補問題も難度が上がります。まずは第二種を取得してから第一種にステップアップするのが一般的です。
第三種電気主任技術者(電験三種)との比較
電験三種は合格率8〜12%と極めて低く、電気系資格の中では最難関クラスです。数学的な計算問題が多く、4科目すべてに合格する必要があるため、学習期間も半年〜1年以上かかります。第二種電気工事士とは大きく難易度が異なります。
危険物乙4・二級ボイラー技士との比較
ビル管理4点セットの中で比較すると、第二種電気工事士は技能試験がある分、準備の負担はやや大きいですが、筆記試験自体の難易度は同程度です。ビルメン4点セットを目指す方は、まず危険物乙4か二級ボイラー技士から始めて、自信をつけてから電気工事士に挑戦する方も多いです。
合格するためのポイント
1. 筆記試験は過去問の反復が最重要
筆記試験は過去問からの類似出題が非常に多い試験です。過去10回分程度の過去問を3周以上解けば、合格ラインの60点は十分超えられます。電気理論の計算問題が苦手な方は、配線図や法令などの暗記問題で確実に得点し、計算問題は基本レベルだけ押さえる戦略も有効です。
2. 技能試験は候補問題の練習を繰り返す
技能試験は事前に13問の候補問題が公表されます。そのうち1問が当日出題されるため、すべての候補問題を最低2〜3回は練習しましょう。制限時間40分以内に欠陥なく完成させる必要があるため、時間配分の感覚を練習でつかむことが大切です。
3. 工具と材料は早めに準備する
技能試験には指定工具(ペンチ、ドライバー、電工ナイフまたはストリッパーなど)を持参する必要があります。練習用の電線や器具も含めて、筆記試験の合格発表前から準備を始めると余裕を持って技能対策ができます。
4. 複線図を確実に描けるようにする
技能試験では、単線図から複線図を描く能力が必要不可欠です。複線図が正確に描ければ、結線ミスを防げます。最初は時間がかかりますが、繰り返し練習すれば5分以内で描けるようになります。
第二種電気工事士 の問題を解く →
まとめ
第二種電気工事士は、電気工事の実務に直結する非常に実用的な国家資格です。難易度と合格のポイントをまとめると以下の通りです。
- 筆記試験の合格率は約60%、技能試験の合格率は約70%と比較的高い
- 筆記+技能の二段階試験だが、筆記免除制度があり再チャレンジしやすい
- 難易度は「普通」で、2〜3ヶ月の学習で合格を目指せる
- 筆記は過去問の反復、技能は候補問題の練習が合格への近道
- 年2回(上期・下期)受験機会があり、CBT方式も選択可能
- 電気工事業だけでなく、ビルメンテナンス・不動産管理・DIYなど幅広い分野で活躍できる
まずは一問一答形式の問題演習から始めて、筆記試験の出題傾向をつかみましょう。
第二種電気工事士 一問一答 →