一級ボイラー技士の重要用語集【試験頻出80語】
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一級ボイラー技士試験で頻出する重要用語を構造・取扱・燃料燃焼・法令の4科目別にまとめました。二級と比較して大型・高圧ボイラー固有の用語が大幅に増えます。
- 4科目を横断し関連用語をまとめて記憶
- 異常現象と対処法をセットで暗記
- 試験前日の総チェックに最適
目次
1. ボイラー構造・種類
- 丸ボイラー
- 円筒形の胴を主体とした構造の総称。立てボイラー・炉筒煙管ボイラー等が含まれます。
- 炉筒煙管ボイラー
- 炉筒と煙管を組合せた構造。中容量の産業用ボイラーとして広く使用されます。
- 水管ボイラー
- 水管内に水を通し外側で加熱する構造。高圧・大容量に対応する一級の主要対象。
- 自然循環式水管ボイラー
- 水と蒸気の比重差を利用して水を循環させる方式。
- 強制循環式水管ボイラー
- 循環ポンプで水を強制循環させる方式。高圧化に有利。
- 貫流ボイラー
- 長い1本の管で給水から蒸気化まで行う方式。応答が速く起動時間が短い。
- 鋳鉄製ボイラー
- セクショナル構造で組立が容易。低圧の暖房・温水用途に使用。
- 煙管
- 燃焼ガスを通し外側のボイラー水へ熱を伝える管。
- 水管
- 水を通し外側の燃焼ガスから熱を受ける管。
- 蒸気ドラム
- 水管ボイラーで水と蒸気を分離する胴。
- 水ドラム
- 下部にあり水管に水を分配する胴。
- 伝熱面積
- ボイラー水と燃焼ガスが熱交換する面の面積。規制区分の基準。
- 蒸発量
- 単位時間当たりに発生する蒸気量(kg/h)。能力指標。
- 蒸発率
- 伝熱面積1m²あたりの蒸発量。
- 最高使用圧力
- ボイラー構造上使用できる最高蒸気圧力。設計上の上限値。
- 飽和蒸気
- その圧力における沸点に相当する温度の蒸気。
- 過熱蒸気
- 飽和温度以上に加熱された蒸気。乾燥度100%以上。
- 過熱器
- 飽和蒸気を過熱蒸気に加熱する装置。
- 再熱器
- タービン中段から戻った蒸気を再加熱する装置。
- エコノマイザ(節炭器)
- 排ガス余熱で給水を予熱する装置。効率改善に寄与。
- 空気予熱器
- 排ガスで燃焼用空気を予熱する装置。
2. 附属装置・通風装置
- 安全弁
- 蒸気圧力が最高使用圧力を超えたとき自動で蒸気を放出する装置。原則2個以上設置。
- 圧力計
- ボイラー蒸気圧力を示す計器。最高使用圧力の1.5〜3倍の目盛が必要。
- 水面計
- ボイラー水の水位を目視する計器。2個以上設置が原則。
- 水高計
- 温水ボイラーの水圧を示す計器。
- 給水弁・逆止弁
- 給水系統に設けられ逆流を防止する弁類。
- 吹出し弁(ブロー弁)
- ボイラー水を排出する弁。定期ブロー・連続ブローに使用。
- 主蒸気弁
- ボイラーと蒸気使用設備の間に設置する弁。
- 低水位燃焼遮断装置
- 水位が規定以下に下がると燃焼を自動停止する安全装置。
- 通風(ドラフト)
- 燃焼に必要な空気を炉内に送り排ガスを煙突へ導く気流。
- 自然通風
- 煙突の通風力だけで行う通風。
- 押込通風
- 送風機で炉内に空気を押し込む強制通風方式。
- 誘引通風
- 誘引送風機で排ガスを引き込み煙突に導く方式。
- 平衡通風
- 押込と誘引を組合せて炉内圧を大気圧近くに保つ方式。
- 送風機
- 燃焼用空気を供給する装置。多翼形・後向き形等がある。
- 煙道
- 燃焼ガスを煙突へ導く通路。
3. 取扱・水処理
- ボイラー効率
- 投入熱量に対する発生蒸気の熱量の比率。現代ボイラーは80〜95%。
- プライミング
- 負荷急変等でボイラー水が蒸気と共に飛び出す現象。
- フォーミング
- ボイラー水成分により水面に泡立ちが起こる現象。
- キャリオーバ
- 蒸気中に水分・不純物が運ばれる現象全般。配管腐食の原因。
- 逆火(バックファイア)
- 炉内の未燃ガスに点火し炎が逆方向へ吹き出す危険現象。
- 二次燃焼
- 炉外の煙道等で未燃ガスが再燃焼する現象。煙道破損の原因。
- ブローダウン
- ボイラー水を排出し不純物濃度を下げる操作。
- スケール
- ボイラー内面に付着する硬い結晶。伝熱を妨げ過熱原因。
- スラッジ
- ボイラー水中の軟質析出物。底部に沈殿。
- 軟化
- 水中の硬度成分(Ca・Mg)を除去する水処理。
- 脱気
- ボイラー水中の溶存酸素を除去する処理。腐食防止。
- 清缶剤
- ボイラー水処理薬剤。pH調整・スケール防止・脱酸素等。
- pH調整剤
- ボイラー水のpHを適正範囲に保つ薬剤。
- イオン交換樹脂
- 軟化装置で硬度成分を除去する樹脂。
- プレパージ
- 点火前に炉内の未燃ガスを排出する操作。
- ポストパージ
- 消火後に炉内換気を行う操作。
- 点火
- 燃焼開始の操作。プレパージ後に確実に着火させる。
4. 燃料・燃焼
- 重油A
- 低粘度・低硫黄。小中型ボイラー向け。常温で使用可。
- 重油B
- 中粘度。中型ボイラー向け。軽い加熱が必要。
- 重油C
- 高粘度・高硫黄。大型ボイラー向け。加熱して使用。
- 灯油・軽油
- 小型ボイラーで使用される液体燃料。
- LNG(液化天然ガス)
- 主成分メタンの気体燃料。環境負荷が小さい。
- LPG(液化石油ガス)
- プロパン・ブタン主体の気体燃料。
- 都市ガス
- 主にLNG由来の気体燃料。配管供給。
- 発熱量
- 燃料1kgまたは1m³あたりの燃焼熱。高位・低位発熱量で区分。
- 高位発熱量
- 燃焼で生じる水蒸気の凝縮潜熱を含む発熱量。
- 低位発熱量
- 水蒸気の潜熱を除いた発熱量。実用上の指標。
- 理論空気量
- 燃料を完全燃焼させるのに必要な理論上の空気量。
- 空気比
- 実際空気量と理論空気量の比。1より大きいほど過剰空気。
- 完全燃焼
- 燃料中の可燃成分がCO₂・H₂Oまで酸化される燃焼。
- 不完全燃焼
- COやスス等が発生する燃焼。効率低下・公害原因。
- NOx(窒素酸化物)
- 大気汚染物質。高温燃焼で生成。低NOxバーナ等で対策。
- SOx(硫黄酸化物)
- 燃料中硫黄分由来の汚染物質。脱硫装置で対策。
- ばいじん
- 燃焼に伴い発生する固体粒子。集じん装置で除去。
- バーナ
- 燃料を噴霧・混合して燃焼させる装置。圧力噴霧式・回転式等。
5. 法令・検査
- 労働安全衛生法
- ボイラー取扱の根拠法。
- ボイラー及び圧力容器安全規則
- ボイラー取扱の具体的規則。作業主任者選任等を規定。
- ボイラー技士
- 特級・一級・二級の3区分。取扱可能なボイラー規模が異なる。
- ボイラー取扱作業主任者
- 事業者が選任する作業主任者。伝熱面積に応じて資格区分が決まる。
- 小型ボイラー
- 規制区分のひとつ。ボイラー技士免許不要で取扱可能。
- 簡易ボイラー
- さらに小規模のボイラー。規制対象外。
- 製造許可
- ボイラー製造時の都道府県労働局長の許可。
- 構造検査
- 製造中のボイラーが構造基準に適合するか検査する手続。
- 使用検査
- 輸入品等の使用前に行う検査。
- 落成検査
- 設置完了後に事業場で受ける検査。
- 性能検査
- 1年ごとの定期検査。運転継続の可否を確認。
- 変更検査
- ボイラーの部分変更時に実施する検査。
- 定期自主検査
- 事業者が1ヶ月以内ごとに実施する自主点検。
- ボイラー検査証
- 検査合格ボイラーに交付される証書。有効期間原則1年。
- ボイラー室
- ボイラーを設置する区画。出入口・距離等の基準あり。
まとめ
一級ボイラー技士試験では二級の知識をベースに、水管・貫流など大型ボイラー固有の構造、過熱器・再熱器、複雑な水処理、通風装置、大規模燃焼設備の知識が問われます。異常現象(プライミング・フォーミング・キャリオーバ・逆火)と安全装置・水処理は頻出ですので、関連付けて覚えましょう。
用語集の活用法・関連学習リソース
用語の意味を確認したら、実際の問題演習で定着させましょう。以下の関連ページもご活用ください。
よくある質問
Q. 一級ボイラー技士で問われる用語の難易度は?
二級と比較して水管ボイラー・貫流ボイラー・大規模な水処理・通風装置といった大型設備固有の用語が増えます。構造原理を図解と合わせて理解する必要があります。
Q. プライミングとキャリオーバの違いは?
プライミングは負荷急変等でボイラー水が蒸気と共に飛び出す現象、キャリオーバは蒸気中に水分や不純物が運ばれる現象全般を指し、プライミングやフォーミングが原因となります。
Q. エコノマイザと空気予熱器の違いは?
エコノマイザ(節炭器)は排ガス余熱で給水を予熱、空気予熱器は排ガス余熱で燃焼用空気を予熱する装置です。どちらも排ガス回収によりボイラー効率を改善します。
Q. 重油A・B・Cの違いは?
主に粘度の違いで区分されます。A重油は最も粘度が低く硫黄分も少なめで小中型ボイラーに、C重油は粘度が高く、加熱して粘度を下げてから大型ボイラーなどで使われます。
Q. 性能検査の周期は?
ボイラー検査証の有効期間は原則1年で、更新を受けるには登録性能検査機関の性能検査を受けます。検査の結果により、有効期間を1年未満や、1年を超え2年以内とすることもあります。
一級ボイラー技士 一問一答 →
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