測量士の勉強法とおすすめ参考書【独学合格ガイド】
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測量士は、公共測量の計画立案・実施を担う責任者として配置される国家資格で、土地家屋調査士の午前免除・建設業の技術者要件にもつながる上位資格です。試験は午前択一式28問(700点満点・450点以上必須)と午後の記述式(必須1題+選択2題)で構成され、午前午後合計910点以上で合格となります。合格率は令和8年24.2%(令和4〜8年は10.3〜40.2%)と難関ですが、午前の択一対策と午後記述式の答案練習を両輪で進めれば独学合格も狙えます。本記事では500〜700時間の学習計画と参考書を解説します。
※受験料・試験日程・合格基準等は改定される場合があります。最新情報は必ず国土地理院の公式情報でご確認ください。
測量士試験の基本情報
- 受験料: 4,250円(収入印紙)/4,200円(電子申請)
- 試験形式: 午前 択一式28問(マークシート)/午後 記述式(必須1題+選択2題/4題)
- 合格基準: 午前450点以上+午前午後合計910点以上(満点1,400点)
- 合格率: 24.2%(令和8年。令和4〜8年は10.3〜40.2%で年度変動が大きい)
- 試験日: 年1回(5月第3日曜日)
- 実施機関: 国土地理院(国土交通省)
令和8年(2026年)試験の時間割と合格発表
| 試験日 | 令和8年5月17日(日) |
|---|---|
| 午前 | 10時00分〜12時30分(150分):択一式28問(1問25点) |
| 休憩 | 12時30分〜13時30分 |
| 午後 | 13時30分〜16時00分(150分):記述式。必須問題1題(設問4問・300点)と、選択問題4題(基準点測量、地形・写真測量、地図編集、応用測量。各設問3問・各200点)のうち2題を選んで解答 |
| 電卓 | 国土地理院が用意する電卓(四則演算と√キー。sin・cos・tanは無し)だけを使えます。持参した電卓・関数電卓は使えません |
| 合格発表 | 令和8年7月9日(木)午前9時。国土地理院のホームページに合格者の受験番号を1か月間掲載し、合格者には合格証書を送付(不合格者には成績を通知) |
出典:国土地理院「令和8年 測量士・測量士補試験 受験案内」(試験日時・試験問題の形式及び出題数・合格基準及び配点・電卓の使用について・合格発表)。午前・午後の時間は、測量士試験の「午前10時から午後4時まで(午後0時30分から午後1時30分まで休憩)」を休憩で区切ったものです。
受験資格(誰でも受験できる)
測量士試験には受験資格が一切ありません。学歴・実務経験・年齢を問わず誰でも受験でき、合格すれば実務経験要件なしでそのまま測量士として登録できます。これは測量士補からの実務経験ルートと並ぶ大きな利点で、最短ルートで責任者資格を取得したい方には試験合格が有力な選択肢になります。
測量士補との違い(ステップアップの王道)
測量士補は測量士の作成した計画に従って作業を行う「補助者」であるのに対し、測量士は公共測量の計画作製・実施の責任者として作業機関に配置される技術者です。試験範囲は重なる部分が多いものの、測量士は午後に記述式試験が課される点が決定的に異なります。測量士補に合格してから測量士に挑戦するのが王道ルートで、午前択一の基礎力を測量士補で固めてから記述対策に集中する方が多く見られます。
出題範囲:5分野
- 測量に関する法規及びこれに関連する国際条約: 測量法・公共測量作業規程・測量士制度など、測量行政の枠組みに関する知識
- 測地測量: 従来の多角測量・汎地球測位システム(GNSS)測量・水準測量を置き換えた科目。トラバース測量・GNSS測量・水準測量・誤差論など、基準点を決定するための測量
- 測図測量、地理情報システム: 測図測量は従来の地形測量・写真測量・地図編集を置き換えた科目。地形測量・空中写真測量・数値地形モデル、地図投影法・地理空間情報の編集など、地形を捉えて地図を作る技術
- 三次元点群測量: UAV測量やレーザ測量などで取得する三次元点群データを扱う測量
- 応用測量: 路線測量・河川測量・用地測量・地殻変動測量など、実務に直結する応用分野
試験科目名は、令和6年の測量法改正(令和7年4月1日施行)で上の名称に変わりました。一方、午後の選択問題4題は令和8年試験でも「基準点測量、地形・写真測量、地図編集、応用測量」の名称です。このため下のロードマップと当サイトの一問一答は、この4分野に測量法規を加えた5つの区分で進めます。
出典:国土地理院「測量士・測量士補試験科目」、国土地理院「令和8年 測量士・測量士補試験 受験案内」(試験科目・試験問題の形式及び出題数)
独学合格までのロードマップ(500〜700時間)
Step 1: 測量法規を固める(1ヶ月)
測量法・公共測量作業規程・測量士制度といった測量法規の出題ポイントを整理。午前択一の頻出論点であると同時に、午後記述式でも「なぜその手順か」を法令・規程で説明する場面が多いため、最初に押さえることで全体の理解が深まります。
Step 2: 基準点測量を徹底攻略(2ヶ月)
トラバース測量・GNSS測量・水準測量・誤差論をまとめた基準点測量の出題ポイントを学習。最小二乗法・標準偏差・観測値の重みなど誤差論は計算量が多く、午前午後ともに最重要分野です。公式の暗記だけでなく、観測式から正規方程式を立てる流れを手を動かして身につけてください。
Step 3: 地形写真測量(1.5ヶ月)
地形測量・空中写真測量・UAV測量・数値写真測量を扱う地形写真測量の出題ポイントを学習。写真縮尺・撮影基準面・モデル数・対地高度の計算は毎年出題されます。近年はUAV・MMS(モバイルマッピングシステム)など新技術の出題が増えているため、最新の作業規程改定も追っておきましょう。
Step 4: 地図編集(1ヶ月)
地図投影法・地理空間情報・地形図の編集に関する地図編集の出題ポイントを整理。UTM図法・平面直角座標系・地形図記号など暗記中心の分野ですが、午後の選択問題で得点源にしやすい論点です。
Step 5: 応用測量(1.5ヶ月)
路線測量(単曲線・クロソイド曲線)・河川測量・用地測量・地殻変動測量をまとめた応用測量の出題ポイントを学習。曲線設置計算・体積計算は午後の選択問題でも頻出で、実務経験者なら得点を稼ぎやすい分野です。
Step 6: 一問一答で論点定着(1〜1.5ヶ月)
当サイトの測量士 一問一答で5章の問題を繰り返し演習。○×・四択両方で論点を固め、午前択一で安定して450点(28問中18問正解)以上を取れる状態を目指します。
Step 7: 午後記述式の答案練習(2〜3ヶ月・最重要)
午前択一が安定したら午後記述式の対策に最低2〜3ヶ月を確保してください。必須1題+選択2題で、計算過程を答案用紙に手書きで書く力が問われます。過去問10年分の解答例を写経して答案構成を体に染み込ませ、選択分野は基準点測量+応用測量など得意2分野に絞って深掘りするのが定石です。「答えが合うこと」より計算過程・前提条件の明示で部分点を確実に積み上げる答案を書けるかが合否を分けます。
おすすめ参考書
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合格までの目安学習時間
- 測量士補保有・実務経験者: 500〜600時間(8〜10ヶ月)
- 測量系学科出身・建設業実務経験者: 600〜700時間(10〜12ヶ月)
- 測量知識ゼロ・文系出身の初学者: 700〜900時間(12〜18ヶ月)
測量士試験は計算問題が中心で、必要な数学レベルは高校〜大学初級程度(三角関数・対数・行列の基礎)です。午前択一は過去問演習で論点を絞り込みやすい一方、午後記述式は答案構成力が問われるため、学習時間の半分以上を午後対策に充てる配分が現実的です。
合格後のステップ:資格を活かす
測量士に合格すると、測量士補と異なり実務経験要件なしでそのまま測量士登録が可能です。登録後は公共測量の計画作製・実施の責任者として作業機関に配置でき、建設コンサルタント・測量会社・地方公共団体での技術者要件にも該当します。土地家屋調査士試験の午前試験免除も測量士補と同様に受けられるため、土地家屋調査士へのステップとしても有効です。
次のステップ:相性のよい関連資格
測量士の取得後、または並行して組み合わせると効果的な関連資格を紹介します。
- 測量士補 - 測量士の下位資格。先に取得して午前択一の基礎を固める王道ルート。土地家屋調査士の午前免除も得られる
- 1級土木施工管理技士 - 公共土木工事の施工管理を担う国家資格。測量は土木工事の根幹であり、技術者としての価値が大幅に高まる
- 2級土木施工管理技士(第一次検定) - 土木工事の施工管理を担う国家資格。測量士と組み合わせることで現場の技術者要件を広くカバーできる
- 1級建築施工管理技士 - 建築工事の施工管理を担う国家資格。敷地測量・出来形測量の知識がそのまま活きる
- 二級建築士 - 建築の設計・工事監理を担う国家資格。測量士は二級建築士の受験資格となるため、建築方面への展開もしやすい
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