中小企業診断士 1次試験「経営法務」の一問一答
📖 中小企業診断士 1次試験「経営法務」の全67問と解説(一覧)
中小企業診断士 1次試験の経営法務に関する一問一答(全67問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。
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問1.公開会社は譲渡制限なしの株式会社で、取締役会設置が義務である。
正解:○(正しい)
解説:公開会社とは発行株式の全部または一部に譲渡制限がない会社をいい、株主が広く分散して個々の株主による監督が期待しにくいため、取締役会という合議体による意思決定と相互監督が義務づけられる(会社法327条1項1号)。全株式譲渡制限会社では取締役会は任意設置となる。
根拠:会社法 第327条 (出典: e-Gov法令検索)
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問2.株主総会の特別決議は議決権の3分の2以上の賛成で可決される。
正解:○(正しい)
解説:会社法309条2項。議決権の過半数を持つ株主が出席し、出席株主の議決権の3分の2以上の賛成が必要。定款変更・組織再編・解散など株主の利害に重大な影響を与える事項に要求され、過半数で決する普通決議より要件が加重されている。
根拠:会社法 第309条 (出典: e-Gov法令検索)
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問3.取締役の任期は原則2年で、非公開会社では定款で最長10年に延長可能。
正解:○(正しい)
解説:会社法332条。選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結時までが原則で、全株式譲渡制限会社に限り定款で最長10年まで伸長できる。株主が定期的に信任を問える仕組みと、地位の安定とのバランスを取っている。
根拠:会社法 第332条 (出典: e-Gov法令検索)
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問4.特許権の存続期間は出願日から原則20年である。
正解:○(正しい)
解説:特許法67条。起算点が登録日ではなく出願日である点が重要で、審査に時間がかかるほど実際に権利を行使できる期間は短くなる。医薬品・農薬のように行政上の承認を待つ間実施できないものは、最大5年の延長登録が認められる。
根拠:特許法 第67条 (出典: e-Gov法令検索)
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問5.著作権は無方式主義で創作と同時に発生し、保護期間は著作者の死後70年である。
正解:○(正しい)
解説:著作権は創作した時点で手続なしに発生し(無方式主義)、保護期間は著作者の死後70年(著作権法51条)。2018年のTPP11発効に伴う改正で50年から70年に延長された。登録を要する特許・意匠・商標との最大の違いが無方式主義にある。
根拠:著作権法 第51条 (出典: e-Gov法令検索)
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問6.商標権は登録から10年で更新可能(半永久的保護可)。
正解:○(正しい)
解説:商標法19条。設定登録から10年だが、更新登録の申請により何度でも10年ずつ延長でき、事実上半永久的に保護できる。商標が保護するのは創作ではなく蓄積された業務上の信用なので、期間を区切って消滅させる必要がないためである。
根拠:商標法 第19条 (出典: e-Gov法令検索)
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問7.不正競争防止法は事業者間の不正競争行為を禁止する法律である。
正解:○(正しい)
解説:登録された権利がなくても、周知・著名な表示の冒用、商品形態の模倣、営業秘密の侵害、原産地等の誤認表示、競争者の信用を害する虚偽事実の告知といった行為を不正競争として差止め・損害賠償の対象とする。登録を前提とする産業財産権を補完する役割を担う。
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問8.営業秘密の3要件は秘密管理性・有用性・非公知性である。
正解:○(正しい)
解説:営業秘密3要件(不競法2条6項):①秘密管理性②有用性③非公知性。3要件すべてを満たす情報が法的保護対象。
根拠:不正競争防止法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)
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問9.民法上の契約は申込みと承諾の意思表示の合致により成立する。
正解:○(正しい)
解説:民法522条1項。契約は申込みに対して相手方が承諾したときに成立し、原則として書面などの方式は不要(同条2項=方式の自由)。ただし保証契約(446条2項)のように、慎重な判断を求めるため例外的に書面を要求する契約もある。
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問10.債権の消滅時効は知った時から5年または権利行使可能時から10年のいずれか早い方(2020年改正後)。
正解:○(正しい)
解説:民法改正(2020年4月施行)で消滅時効を「権利行使可能を知った時から5年または権利行使可能から10年」に統一。
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問11.会社法は1990年に施行された。
正解:×(誤り)
解説:誤り。会社法は2005年に成立し2006年5月に施行された。それまで商法第2編・有限会社法などに分かれていた規律を統合したもので、最低資本金制度の廃止や機関設計の柔軟化もこのとき実現した。
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問12.大会社の定義は資本金1億円以上である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。大会社は資本金5億円以上または負債総額200億円以上(会社法2条6号)。1億円は法人税法上の中小法人の区分などで使われる数字であって、会社法の大会社の基準ではない。
根拠:会社法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)
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問13.株主総会の特別決議は議決権の過半数で可決される。
正解:×(誤り)
解説:誤り。特別決議は出席した株主の議決権の3分の2以上が必要(会社法309条2項)。過半数で足りるのは普通決議で、定款変更や組織再編のように重大な事項ほど要件が加重される。
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問14.特許権の存続期間は10年である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。特許権の存続期間は出願日から20年(特許法67条)。10年は実用新案権の期間で、無審査で早期に登録される代わりに保護期間が短く設定されている。
根拠:特許法 第67条 (出典: e-Gov法令検索)
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問15.著作権は登録手続きにより発生する。
正解:×(誤り)
解説:誤り。著作権は無方式主義により創作した時点で自動的に発生し、登録は権利発生の要件ではない。文化庁の登録制度はあるが、これは譲渡の対抗要件や公表日の推定などのための制度である。
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問16.著作権の保護期間は死後30年である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。著作権の保護期間は著作者の死後70年(著作権法51条)。2018年のTPP11対応の改正で50年から70年に延長された。団体名義の著作物は公表後70年となる。
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問17.商標権は更新不可で10年で消滅する。
正解:×(誤り)
解説:誤り。商標権は設定登録から10年だが、更新登録の申請により何度でも延長でき、事実上半永久的に保護できる。産業財産権のうち更新できるのは商標だけである。
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問18.不正競争防止法は事業者と消費者間の紛争を対象とする。
正解:×(誤り)
解説:誤り。不正競争防止法が規律するのは事業者間の競争秩序であり、目的も事業者間の公正な競争の確保にある。事業者と消費者の間の紛争は、消費者契約法や特定商取引法、景品表示法などが対応する。
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問19.営業秘密の3要件には公知性が含まれる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。営業秘密3要件は『秘密管理性・有用性・非公知性』。公知性は逆(公開されているもの)。
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問20.民法上の契約は書面がなければ成立しない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。契約は申込みと承諾の意思表示が合致すれば成立し、書面は原則として不要(民法522条)。保証契約(446条2項)のように、慎重さを求めて例外的に書面を要求する契約があるにとどまる。
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問21.債権の消滅時効は2020年改正後も30年である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。2020年施行の改正民法166条1項により、債権は「権利を行使できることを知った時から5年」または「権利を行使できる時から10年」のいずれか早い方で時効消滅する。30年という期間は定められていない。
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問22.特許権の出願から審査請求の期限は1年以内である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。審査請求の期限は出願日から3年以内(特許法48条の3)。期限を過ぎると出願は取り下げたものとみなされ、以後その出願で権利を得ることはできない。出願公開の1年6月と混同しやすい。
根拠:特許法 第48条の3 (出典: e-Gov法令検索)
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問23.公開会社では取締役会の設置は任意である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。公開会社では取締役会の設置が義務づけられる(会社法327条1項1号)。株式に譲渡制限がなく株主が広く分散するため、合議体による意思決定と相互監督が必要になるからである。任意設置なのは全株式譲渡制限会社のほう。
根拠:会社法 第327条 (出典: e-Gov法令検索)
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問24.会社法上の大会社の定義として正しいのはどれか。
- ア.資本金1億円以上
- イ.資本金3億円以上
- ウ.資本金5億円以上または負債200億円以上
- エ.資本金10億円以上
正解:ウ.資本金5億円以上または負債200億円以上
解説:会社法2条6号。最終事業年度の貸借対照表上、資本金5億円以上または負債総額200億円以上のいずれかに該当すれば大会社となる。どちらか一方を満たせば該当し、会計監査人の設置義務など重い規制が課される。
根拠:会社法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)
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問25.株主総会の特別決議の要件として正しいのはどれか。
- ア.過半数
- イ.全員一致
- ウ.4分の3以上
- エ.3分の2以上
正解:エ.3分の2以上
解説:会社法309条2項の特別決議は、議決権の過半数を持つ株主が出席し、出席株主の議決権の3分の2以上の賛成が必要。過半数は普通決議、全員一致や頭数要件を伴う要件は特殊決議で、それぞれ対象となる事項の重大性に応じて使い分けられている。
根拠:会社法 第309条 (出典: e-Gov法令検索)
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問26.特許権の存続期間として正しいのはどれか。
- ア.20年
- イ.15年
- ウ.10年
- エ.25年
正解:ア.20年
解説:特許法67条により出願日から20年。登録日起算ではないため、審査が長引くほど実際に権利行使できる期間は短くなる。10年は実用新案権、25年は意匠権(2020年改正後)の存続期間なので、まとめて整理して覚える。
根拠:特許法 第67条 (出典: e-Gov法令検索)
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問27.著作権の保護期間として正しいのはどれか(2018年改正後)。
- ア.死後30年
- イ.死後70年
- ウ.死後50年
- エ.永久
正解:イ.死後70年
解説:著作権法51条により著作者の死後70年。2018年のTPP11発効に伴う改正で50年から70年に延長された。団体名義の著作物や映画の著作物は著作者の死亡を基準にできないため、公表後70年という別の規定が置かれている。
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問28.商標権の特徴として正しいのはどれか。
- ア.更新不可
- イ.永久権
- ウ.10年ごとに更新可能
- エ.20年で消滅
正解:ウ.10年ごとに更新可能
解説:商標法19条により設定登録から10年だが、更新登録の申請によって何度でも10年ずつ延長でき、事実上半永久的に保護できる。産業財産権のうち更新できるのは商標だけで、これは商標が創作ではなく業務上の信用を保護する権利だからである。
根拠:商標法 第19条 (出典: e-Gov法令検索)
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問29.営業秘密の3要件として正しい組合せはどれか。
- ア.公知性・有用性・新規性
- イ.新規性・進歩性・産業利用可能性
- ウ.識別力・登録性・有用性
- エ.秘密管理性・有用性・非公知性
正解:エ.秘密管理性・有用性・非公知性
解説:不競法2条6項。秘密として管理されていること(秘密管理性)、事業活動に有用な技術上・営業上の情報であること(有用性)、公然と知られていないこと(非公知性)の3つをすべて満たす必要がある。新規性・進歩性は特許、識別力は商標の要件であって営業秘密には求められない。
根拠:不正競争防止法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)
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問30.民法上の契約成立要件として正しいのはどれか。
- ア.申込みと承諾の意思表示の合致
- イ.承諾のみ
- ウ.申込みのみ
- エ.書面契約
正解:ア.申込みと承諾の意思表示の合致
解説:民法522条1項により、申込みに対して相手方が承諾したときに成立する。同条2項は方式の自由を定めており、書面は原則として不要。申込みだけ、あるいは承諾だけでは意思表示が合致していないので成立しない。
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問31.債権の消滅時効(2020年改正後)として正しいのはどれか。
- ア.1年
- イ.5年または10年のいずれか早い方
- ウ.30年
- エ.永久に時効なし
正解:イ.5年または10年のいずれか早い方
解説:2020年改正:知った時から5年または権利行使可能時から10年のいずれか早い方。
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問32.信用保証協会は中小企業の借入を保証する公的機関である。
正解:○(正しい)
解説:信用力や担保が乏しい中小企業が民間金融機関から借り入れる際に、公的機関である信用保証協会が保証を付けて借入を可能にする仕組み(信用補完制度)。全国の都道府県と一部の市に設置されている。万一返済できなくなった場合は協会が代位弁済し、その後企業に求償する。
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問33.セーフティネット保証制度は経営困難な中小企業を信用補完で支援する制度である。
正解:○(正しい)
解説:取引先の倒産、災害、景気の悪化による特定業種の不振など、自らの努力だけでは避けられない事情で経営が悪化した中小企業に対し、通常の保証枠とは別枠で信用保証を付ける制度。市区町村長の認定を受けたうえで利用する。危機時の資金繰りを支える安全網として機能する。
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問34.信用保証協会は民間銀行である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。信用保証協会は信用保証協会法に基づく公的機関で、民間銀行ではない。中小企業の借入に保証を付けて信用を補完する役割を担い、融資そのものは民間金融機関が行う。
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問35.セーフティネット保証制度は健全企業向けの優遇制度である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。セーフティネット保証は、取引先の倒産・災害・業況悪化など自らの責めによらない事情で経営が困難になった中小企業を支援する制度。健全企業を優遇するものではなく、危機時の資金繰りを支える安全網である。
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問36.信用保証協会の特徴として正しいのはどれか。
- ア.民間銀行
- イ.証券会社
- ウ.公的機関(信用補完)
- エ.政府部局
正解:ウ.公的機関(信用補完)
解説:信用保証協会は信用保証協会法に基づく公的機関で、全国の都道府県と一部の市に設置されている。中小企業の借入に保証を付けて信用を補完するのが役割であり、自ら融資する銀行でも、証券会社でも、行政組織そのものでもない。
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問37.セーフティネット保証制度の対象として正しいのはどれか。
- ア.経営困難な中小企業(信用補完)
- イ.健全な中小企業
- ウ.大企業
- エ.個人
正解:ア.経営困難な中小企業(信用補完)
解説:セーフティネット保証=経営困難な中小企業を信用補完で支援。景気悪化・災害時等に活用。
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問38.指名委員会等設置会社では取締役会の中に指名・監査・報酬の3委員会を置き、業務執行は執行役が担う。
正解:○(正しい)
解説:会社法2条12号・418条。社外取締役過半数の3委員会と執行役による業務執行分離が特徴。
根拠:会社法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)
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問39.監査等委員会設置会社は監査等委員である取締役が監査を担い、3名以上・過半数は社外取締役でなければならない。
正解:○(正しい)
解説:会社法331条6項。2015年改正導入。社外取締役活用と機関設計簡素化の両立を狙う。
根拠:会社法 第331条 (出典: e-Gov法令検索)
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問40.取締役は会社に対して善管注意義務(民法644条準用)と忠実義務(会社法355条)を負う。
正解:○(正しい)
解説:会社と取締役の関係は委任に関する規定に従うため(会社法330条)民法644条の善管注意義務を負い、あわせて355条が忠実義務を定める。両者は実質的に同じ内容とするのが通説。なお、十分な情報に基づき合理的な過程を経た判断であれば結果的に失敗しても責任を負わないとする経営判断原則がある。
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問41.取締役の競業避止義務違反による取引は、取締役会または株主総会の承認を得れば適法に行える。
正解:○(正しい)
解説:取締役が会社の事業の部類に属する取引を自己または第三者のために行うと、会社の顧客や事業機会を奪う危険があるため、重要な事実を開示して承認を得る必要がある(会社法356条1項1号、取締役会設置会社では365条1項により取締役会)。承認なく行えば任務懈怠として損害賠償責任を問われうる。
根拠:会社法 第356条 (出典: e-Gov法令検索)
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問42.株主代表訴訟は6か月以上保有株主が、まず会社に提訴請求し60日以内に提訴しない場合に提起できる。
正解:○(正しい)
解説:会社法847条。取締役の責任を会社が追及しないとき、株主が会社に代わって提訴できる制度。まず会社に対し提訴を請求し、60日以内に会社が訴えを提起しない場合に株主自身が提起できる。公開会社では6か月以上の継続保有が必要だが、非公開会社にはこの保有期間要件がない。
根拠:会社法 第847条 (出典: e-Gov法令検索)
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問43.吸収合併の対価は存続会社の株式に限らず、金銭・社債・親会社株式等を柔軟に交付できる(対価柔軟化)。
正解:○(正しい)
解説:2005年会社法で対価柔軟化。三角合併(親会社株式交付)も可能となり買収手法が多様化。
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問44.株式交付は2019年改正で導入された、他社を子会社化するために自社株式を対価とする組織再編行為である。
正解:○(正しい)
解説:会社法774条の2以下。株式交換と異なり完全子会社化までは不要で部分的子会社化が可能。
根拠:会社法 第774条の2 (出典: e-Gov法令検索)
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問45.拒否権付株式(黄金株)は株主総会等の特定決議事項について拒否権を行使できる種類株式である。
正解:○(正しい)
解説:会社法108条1項8号。事業承継や買収防衛に活用されるが公開会社では原則発行不可。
根拠:会社法 第108条 (出典: e-Gov法令検索)
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問46.剰余金の配当には分配可能額の規制があり、純資産額300万円未満の場合は配当できない。
正解:○(正しい)
解説:会社法458条。配当は分配可能額の範囲内でしか行えず、加えて純資産額が300万円を下回る場合は分配可能額があっても配当できない。最低資本金制度が廃止された代わりに、債権者保護のための最低限の歯止めとして置かれた規制である。
根拠:会社法 第458条 (出典: e-Gov法令検索)
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問47.職務発明について、契約・勤務規則等で予め使用者帰属を定めた場合、特許を受ける権利は発生時から使用者に帰属する。
正解:○(正しい)
解説:特許法35条3項。特許を受ける権利は原則として発明した従業者に帰属するが、契約・勤務規則等であらかじめ定めておけば発生した時から使用者に帰属させることができる(2015年改正)。この場合、従業者は相当の利益を受ける権利を持つ(同条4項)。定めがなければ従業者帰属のままである点に注意。
根拠:特許法 第35条 (出典: e-Gov法令検索)
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問48.地域団体商標は事業協同組合・農協等が地域名+商品名の商標を出願できる制度で、識別力要件が緩和される。
正解:○(正しい)
解説:商標法7条の2。「地域名+商品名」は本来は産地表示にすぎず識別力がないため登録できないが、地域ブランドを保護する必要から、事業協同組合・農協・商工会などの団体に限り、一定の周知性を条件に登録を認める。個人や一般の株式会社は出願できない。
根拠:商標法 第7条の2 (出典: e-Gov法令検索)
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問49.著作物の引用は公正な慣行に合致し、報道・批評・研究等の正当な範囲内なら著作権者の許諾なく可能である。
正解:○(正しい)
解説:著作権法32条1項。公表された著作物であること、引用部分が明瞭に区別されていること、自分の記述が主で引用が従であること、目的上正当な範囲内であること、公正な慣行に合致することが要件で、あわせて48条により出所の明示が必要になる。
根拠:著作権法 第32条 (出典: e-Gov法令検索)
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問50.定型約款は2020年民法改正で導入された概念で、相手方が個別条項を認識していなくても合意したものとみなされる。
正解:○(正しい)
解説:民法548条の2。不特定多数を相手とする定型的な取引では個別条項を逐一確認させることが現実的でないため、定型約款を契約の内容とする旨の表示等があれば個別条項にも合意したとみなす。ただし相手方の権利を制限し利益を一方的に害する不当な条項は、合意しなかったものとみなされ組み入れられない。
根拠:民法 第548条の2 (出典: e-Gov法令検索)
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問51.監査等委員会設置会社の監査等委員は2名以上で全員が社内取締役でなければならない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。監査等委員である取締役は3名以上で、その過半数は社外取締役でなければならない(会社法331条6項)。取締役会の中に監査を担う委員を置くことで、監査役会設置会社より社外役員の人数負担を抑えつつ監督機能を確保する仕組みである。
根拠:会社法 第331条 (出典: e-Gov法令検索)
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問52.株主総会の普通決議は議決権の3分の2以上の賛成が必要である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。普通決議は、議決権の過半数を持つ株主が出席し、出席株主の議決権の過半数の賛成で成立する。3分の2以上を要するのは特別決議であり、定款変更や組織再編など重大な事項に限られる。
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問53.取締役の利益相反取引は取締役会または株主総会の事前承認なしに当然に行える。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは事前承認が必要(会社法356条1項2号・3号)。違反時は任務懈怠責任。
根拠:会社法 第356条 (出典: e-Gov法令検索)
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問54.株主代表訴訟は提訴株主が会社の損害賠償金を直接受け取る制度である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。株主代表訴訟で勝訴しても賠償金は会社に支払われ、提訴株主が直接受け取ることはできない。株主は会社の損害を回復させるために会社に代わって訴えを提起する立場だからである。株主は勝訴した場合に必要な費用や弁護士報酬の相当額を会社に請求できるにとどまる。
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問55.株式交付制度は2005年会社法制定時に導入された制度である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは2019年改正で導入(2021年施行)。株式交換に比べ柔軟な子会社化手段。
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問56.剰余金の配当は純資産額に関係なく自由に行うことができる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは分配可能額の範囲内かつ純資産300万円以上が必要(会社法458条)。
根拠:会社法 第458条 (出典: e-Gov法令検索)
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問57.職務発明の特許を受ける権利は契約等で定めても発明者個人に帰属し続ける。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは契約・勤務規則等で予め使用者帰属とする定めがあれば、発生時から使用者帰属(特許法35条3項)。
根拠:特許法 第35条 (出典: e-Gov法令検索)
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問58.著作物の引用には著作権者の事前許諾が必ず必要である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは著作権法32条の要件(公正な慣行・正当な範囲・出所明示等)を満たせば許諾不要。
根拠:著作権法 第32条 (出典: e-Gov法令検索)
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問59.民法上の定型約款はどんな条項であっても無条件に契約内容となる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正しくは相手方の権利を制限し義務を加重する不当条項は組入れが否定される(民法548条の2第2項)。
根拠:民法 第548条の2 (出典: e-Gov法令検索)
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問60.消費者契約法に基づき不当条項とされた条項は契約全体を無効にする。
正解:×(誤り)
解説:誤り。消費者契約法が定めるのは不当条項の効力を否定することであり、無効になるのはその条項だけで契約全体は有効に存続する(一部無効)。契約全体を無効にしてしまうと、かえって消費者が受け取るはずの給付まで失われかねないためである。
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問61.指名委員会等設置会社における各委員会の構成として正しいのはどれか。
- ア.委員3名以上、過半数が社外取締役
- イ.委員5名固定、社外不要
- ウ.委員2名、全員が社外取締役
- エ.委員3名以上、全員が社内取締役
正解:ア.委員3名以上、過半数が社外取締役
解説:会社法400条。指名委員会・監査委員会・報酬委員会はいずれも取締役3名以上で構成し、その過半数は社外取締役でなければならない。社外者が多数を占めることで、業務執行を担う執行役から独立した監督を実現する狙いがある。
根拠:会社法 第400条 (出典: e-Gov法令検索)
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問62.公開会社における取締役の任期として正しいのはどれか。
- ア.選任後1年以内の最終事業年度の定時総会終結時まで
- イ.選任後2年以内の最終事業年度の定時総会終結時まで
- ウ.選任後5年以内の定時総会終結時まで
- エ.選任後10年以内の定時総会終結時まで
正解:イ.選任後2年以内の最終事業年度の定時総会終結時まで
解説:会社法332条1項により、選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までが原則。10年まで伸長できるのは全株式譲渡制限会社に限られるため、公開会社では原則どおり2年となる。
根拠:会社法 第332条 (出典: e-Gov法令検索)
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問63.種類株式のうち会社が一定事由発生時に取得する権利を持つものはどれか。
- ア.拒否権付株式
- イ.取得請求権付株式
- ウ.取得条項付株式
- エ.議決権制限株式
正解:ウ.取得条項付株式
解説:会社法108条1項6号・107条1項3号。会社が一定の事由の発生を条件として株式を取得できるのは『取得条項付株式』。なお『取得請求権付株式』は株主の側から会社へ取得を請求できる株式で、取得の主導権が逆になる。
根拠:会社法 第108条 (出典: e-Gov法令検索)
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問64.募集株式の発行で、特定の第三者に有利発行する場合に必要な株主総会決議はどれか。
- ア.決議不要
- イ.普通決議
- ウ.特殊決議
- エ.特別決議
正解:エ.特別決議
解説:払込金額が特に有利な第三者割当ては、既存株主の持分価値を希薄化させるため、公開会社であっても株主総会の特別決議が必要になる(会社法199条2項・201条1項、309条2項5号)。取締役はその総会で有利発行を必要とする理由を説明しなければならない。
根拠:会社法 第199条 (出典: e-Gov法令検索)
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問65.特許出願後、審査請求できる期間として正しいのはどれか。
- ア.出願日から3年以内
- イ.出願日から5年以内
- ウ.出願日から1年以内
- エ.いつでも可
正解:ア.出願日から3年以内
解説:特許法48条の3により出願日から3年以内。日本は審査請求主義を採るため、この期間内に請求しなければ出願は取り下げたものとみなされ権利化できない。全出願を審査する負担を避け、事業上必要なものだけを審査に乗せる仕組みである。
根拠:特許法 第48条の3 (出典: e-Gov法令検索)
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問66.不正競争防止法の周知表示混同惹起行為の要件として誤っているのはどれか。
- ア.他人の周知な商品等表示と同一・類似
- イ.全国的に著名であること
- ウ.需要者間で混同を生じさせるおそれ
- エ.他人の商品・営業との誤認混同
正解:イ.全国的に著名であること
解説:周知性は地域限定でも可。全国著名が必要なのは著名表示冒用行為(不競法2条1項2号)。
根拠:不正競争防止法 第2条 (出典: e-Gov法令検索)
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問67.国際売買契約に関するインコタームズで売主の負担が最大となる条件はどれか。
- ア.EXW(工場渡し)
- イ.FOB(本船渡し)
- ウ.DDP(関税込み持込渡し)
- エ.CIF(運賃保険料込み)
正解:ウ.DDP(関税込み持込渡し)
解説:インコタームズは費用と危険の分岐点を定める国際的な取引条件。DDPは輸出入の通関手続と関税まで売主が負担して買主の指定場所に持ち込むため売主負担が最大となり、逆に自社の工場や倉庫で引き渡すEXWが最小になる。FOBは本船積込みまで、CIFはそれに運賃と保険料を加えた条件である。