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危険物取扱者 乙種6類(乙6)「第6類危険物 発展問題」の一問一答

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📖 危険物取扱者 乙種6類(乙6)「第6類危険物 発展問題」の全75問と解説(一覧)

危険物取扱者 乙種6類(乙6)の第6類危険物 発展問題に関する一問一答(全75問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。

  1. 問1.運搬容器の外部に表示する危険等級について、第6類の危険物の区分として正しいものはどれか。

    • ア.過塩素酸のみ危険等級Ⅰで、その他は危険等級Ⅱ
    • イ.すべて危険等級Ⅱ
    • ウ.すべて危険等級Ⅰ
    • エ.すべて危険等級Ⅲ

    正解:ウ.すべて危険等級Ⅰ

    解説:危険物の規制に関する規則39条の2第2項5号により、第6類の危険物はすべて危険等級Ⅰである。運搬容器の外部には、品名・危険等級・化学名・数量・注意事項(第6類は「可燃物接触注意」)を表示する(同規則44条1項)。

  2. 問2.第1類(酸化性固体)と第6類(酸化性液体)はいずれもそれ自体が不燃性であり、可燃物・有機物との接触で激しい燃焼や爆発を起こす危険性を持つ。

    正解:○(正しい)

    解説:両類は状態(固体/液体)が異なるが、酸素供給源として可燃物の燃焼を著しく促進する強酸化剤である点で共通する。可燃物との隔離が共通の貯蔵原則となる。

  3. 問3.製造所等で生じた危険物のくず・かす等は、1週間に1回以上、危険物の性質に応じて安全な場所で廃棄その他適当な処置をすればよい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。危険物のくず・かす等は、1日に1回以上、当該危険物の性質に応じて安全な場所で廃棄その他適当な処置をする(危険物の規制に関する政令24条1項5号)。

  4. 問4.屋内貯蔵所では、第1類の危険物と第6類の危険物は、類ごとに取りまとめて相互に1m以上の間隔を置いても、同一の貯蔵所に貯蔵することはできない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。類を異にする危険物は同一の貯蔵所に貯蔵しないのが原則だが(危険物の規制に関する政令26条1項1号の2)、第1類と第6類は、類ごとに取りまとめて相互に1m以上の間隔を置けば同一の屋内貯蔵所に貯蔵できる(危険物の規制に関する規則39条1号ロ)。

  5. 問5.濃硝酸は鉄・アルミニウム・クロムを不動態化させるため、これらの金属製容器での貯蔵・輸送が可能である。

    正解:○(正しい)

    解説:濃硝酸(おおむね60%以上)は鉄・Al・Crの表面に緻密な酸化皮膜(不動態)を形成し、内部腐食が進行しない。このためステンレス・アルミタンクで輸送される。希硝酸では不動態化せず激しく腐食。

  6. 問6.液体の危険物の移動貯蔵タンクに備える注入ホースの結合金具のうち、真鍮など摩擦等で火花を発しにくい材料で造ることが求められていないものはどれか。

    • ア.第4類の危険物の移動貯蔵タンクのもの
    • イ.第6類の危険物の移動貯蔵タンクのもの
    • ウ.第5類の危険物の移動貯蔵タンクのもの
    • エ.第3類の危険物の移動貯蔵タンクのもの

    正解:イ.第6類の危険物の移動貯蔵タンクのもの

    解説:危険物の規制に関する政令15条1項15号により、液体の危険物の移動貯蔵タンクには結合金具を備えた注入ホースを設け、その結合金具は真鍮その他摩擦等によって火花を発しにくい材料で造る。ただし、第6類の危険物の移動貯蔵タンクに係るものは除かれている。

  7. 問7.硝酸の指定数量は300kgであり、過酸化水素・ハロゲン間化合物も同じ300kgの指定数量が定められている。

    正解:○(正しい)

    解説:第6類危険物の指定数量は全品目一律300kg(危政令別表第3)。第1種から第3種までの細分化はない。重量基準で運用される点が他類と異なる特徴。

  8. 問8.硝酸200kgと過酸化水素100kgを同一事業所で貯蔵する場合の指定数量の倍数を計算した値として正しいものはどれか。

    • ア.0.5倍
    • イ.2.0倍
    • ウ.1.5倍
    • エ.1.0倍

    正解:エ.1.0倍

    解説:第6類は全品目指定数量300kg。硝酸200/300=2/3、過酸化水素100/300=1/3、合計=1.0倍。1倍以上で消防法上の危険物施設(少量危険物の上限を超え本格規制対象)となる。

  9. 問9.過酸化水素の水溶液が第6類の危険物に当たるかどうかは、法令に定められた濃度の数値ではなく、酸化性液体の試験の結果によって判定する。

    正解:○(正しい)

    解説:消防法・危政令・危規則・試験性状省令に過酸化水素の濃度による線引きはなく、硝酸の90%水溶液を標準とする燃焼時間の比較試験で判定する(危政令1条の8)。参考書では「36%以上が危険物」と書かれることがあるが、これは旧法時代の通知(昭和40年)に由来する数値で、現行の法令の基準ではない。

  10. 問10.硝酸は濃度に関わらずすべての水溶液が第6類危険物に該当する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。第6類に当たるのは、硝酸の90%水溶液を標準とする燃焼時間の比較試験で酸化性液体の性状を示すもの(消防法2条7項、危政令1条の8)。すべての水溶液が該当するわけではない。参考書では「比重1.49以上」と書かれることがあるが、現行の法令に比重・濃度の基準はない。

  11. 問11.発煙硝酸は濃硝酸に二酸化窒素を加圧溶解させたもので、空気中で赤褐色の有毒蒸気を発生する。

    正解:○(正しい)

    解説:発煙硝酸は濃硝酸に二酸化窒素を溶かし込んだもので、空気中で有毒な赤褐色の二酸化窒素を発生する。強い酸化剤で、ロケット推進剤の酸化剤にも用いられる。

  12. 問12.硝酸を取り扱うときの注意として、最も適切なものはどれか。

    • ア.加熱すると分解して有毒な窒素酸化物を生じるため、換気をよくし蒸気を吸入しない
    • イ.蒸気は空気より軽く天井付近にたまるため、換気口は天井付近に設ける
    • ウ.蒸気は引火しやすいため、火気を遠ざけることを最も重視する
    • エ.強い刺激臭があるため、においを感じなければ蒸気の濃度は安全と判断できる

    正解:ア.加熱すると分解して有毒な窒素酸化物を生じるため、換気をよくし蒸気を吸入しない

    解説:硝酸は加温すると分解し、窒素酸化物などの有毒で刺激性のガスを生じる。蒸気は眼や気道に腐食性を示し、高濃度を吸入すると肺水腫を起こすことがあり、その症状は数時間たってから現れることが多い。そのため換気や局所排気を行い、吸入を避ける。蒸気は空気より重い(相対蒸気密度2.2)。硝酸自体は不燃性で引火しないが、ほかの物質の燃焼を助長する。また、許容濃度を超えても臭気として十分に感じないことがあるので、においで安全を判断してはならない。

    根拠: 国際化学物質安全性カード ICSC 0183 硝酸(> 70%)日本語版(ILO・WHO、国立医薬品食品衛生研究所訳) 一次災害(不燃性・燃焼助長)、吸入の予防(換気・局所排気・呼吸用保護具)、化学的危険性(加温で分解し窒素酸化物などの有毒なガス)、相対蒸気密度2.2、短期曝露の影響(肺水腫)、注(肺水腫の症状は2〜3時間経過するまで現れない場合が多い・許容濃度を超えても臭気として十分に感じない)

  13. 問13.60%過酸化水素水溶液100Lを希釈して6%水溶液を作るのに必要な水の量(同温・体積で近似計算)として最も近い値はどれか。

    • ア.約400L
    • イ.約900L
    • ウ.約600L
    • エ.約1500L

    正解:イ.約900L

    解説:C1V1=C2V2より60×100=6×V2、V2=1000L。元の100Lに対し加水量は1000-100=900L。希釈で6%となれば消防法上の危険物から外れる(規制対象外)扱いとなる。

  14. 問14.第6類危険物の運搬容器外部に表示する注意事項として最も適切なものはどれか。

    • ア.火気厳禁
    • イ.衝撃注意
    • ウ.可燃物接触注意
    • エ.水濡れ厳禁

    正解:ウ.可燃物接触注意

    解説:第6類運搬容器には「可燃物接触注意」の表示が必要(危規則第44条)。第6類自体は不燃だが可燃物との接触で激しい燃焼を促進するため。火気厳禁は第4類等、衝撃注意は第5類等。

  15. 問15.車両で第6類危険物を指定数量以上運搬する際に掲げる標識は、地が黒・文字が黄色の反射塗料で「危」と表示した一辺0.3mの正方形である。

    正解:○(正しい)

    解説:危険物の規制に関する規則47条により、車両に掲げる標識は「0.3メートル平方」(一辺0.3mの正方形)で、地が黒色の板に黄色の反射塗料その他反射性を有する材料で「危」と表示したものとする。大きさは0.3m平方の一択で、範囲では定められていない。車両の前後の見やすい箇所に掲げる。第6類だけでなく全類共通の運搬標識の規定。

    根拠: 危険物の規制に関する規則 第47条 (出典: e-Gov法令検索)

  16. 問16.過酸化水素の水溶液は、強い塩基性を示す。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。過酸化水素の水溶液は弱い酸性を示す。強い酸化剤であり、金属粉や有機物と接触すると分解して酸素を出すので、可燃物・分解を促す物品から離して冷暗所に貯蔵する。

  17. 問17.ハロゲン間化合物の運搬・貯蔵容器にはガラス容器が最適である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはハロゲン間化合物(特にBrF3・BrF5)はガラス(SiO2)と反応してフッ化ケイ素を生成するため使用不可。ニッケル・モネル・テフロン等のフッ素耐性容器を用いる。

  18. 問18.第6類危険物の火災に対する消火方法として一般的に適しないものはどれか。

    • ア.大量の水による希釈・冷却(ハロゲン間化合物を除く)
    • イ.乾燥砂による被覆
    • ウ.りん酸塩類の粉末消火剤
    • エ.二酸化炭素消火剤

    正解:エ.二酸化炭素消火剤

    解説:危険物の規制に関する政令別表第5では、第6類に二酸化炭素・ハロゲン化物・炭酸水素塩類等の粉末は適応しない。水(棒状・霧状)・強化液・泡・りん酸塩類等の粉末・乾燥砂は適応する。ただしハロゲン間化合物は水と激しく反応するので注水は避ける。

  19. 問19.過酸化水素水の火災では強アルカリ性の消火薬剤を多量に放射するのが最も効果的である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは過酸化水素はアルカリ性で分解が著しく促進されるため、強アルカリ薬剤は危険。大量の水(霧状注水)で希釈冷却するのが原則。リン酸塩系は安定化に寄与し有効。

  20. 問20.硝酸が皮膚に付着した場合の応急処置として、患部を中和するため濃いアンモニア水を直接かけるのが正しい。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは硝酸付着時は中和ではなく多量の流水で15分以上洗浄が原則。中和剤の直接使用は反応熱で二次的な熱傷を生む。流水洗浄後に医療機関へ。

  21. 問21.硝酸とアルミニウムが反応する条件として最も適切なものはどれか。

    • ア.希硝酸には溶けるが、濃硝酸には不動態をつくり溶けにくい
    • イ.濃硝酸には溶けるが、希硝酸には不動態をつくり溶けにくい
    • ウ.希硝酸にも濃硝酸にも不動態をつくらず、よく溶ける
    • エ.希硝酸にも濃硝酸にも不動態をつくり、溶けにくい

    正解:ア.希硝酸には溶けるが、濃硝酸には不動態をつくり溶けにくい

    解説:アルミニウムは希硝酸には溶けるが、濃硝酸に入れると表面に不動態をつくり、それ以上は溶けにくくなる。鉄やクロムも濃硝酸で同じように不動態をつくる。硝酸の濃度によって反応のしかたが変わるので、濃度に関係なくよく溶ける、または溶けないとする説明は誤り。濃硝酸には溶けて希硝酸には溶けにくいとするのは、濃度との関係が逆である。

    根拠: コトバンク「硝酸」 改訂新版 世界大百科事典(アルミニウム、鉄、クロムなどでは表面に不働態をつくって反応しないが希硝酸には溶ける)・日本大百科全書(鉄、クロム、アルミニウムなどは不動態をつくって侵されない)

  22. 問22.第6類の危険物を運搬するときは、日光の直射を避けるため、遮光性の被覆で覆わなければならない。

    正解:○(正しい)

    解説:第1類の危険物、自然発火性物品、第4類の特殊引火物、第5類の危険物、第6類の危険物は、運搬時に日光の直射を避けるため遮光性の被覆で覆わなければならない(危険物の規制に関する規則45条1項)。

  23. 問23.第6類の危険物の試験で、試験物品と比較する標準物質として用いられるのは、過酸化水素の36%水溶液である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。標準物質は硝酸の90%水溶液で、これと木粉の混合物の燃焼時間を、試験物品と木粉の混合物の燃焼時間と比べる(危政令1条の8第1項、試験性状省令 別表第十四)。参考書では「過酸化水素は36%以上が危険物」と書かれることがあるが、現行の法令に濃度の基準はなく、試験(燃焼時間の比較試験)で判定する。

  24. 問24.三フッ化臭素(BrF3)の性質として最も適切なものはどれか。

    • ア.無色透明で常温で気体である
    • イ.淡黄色の液体で水・有機物と激しく反応する
    • ウ.黒色固体で安定性が高い
    • エ.可燃性で着火しやすい

    正解:イ.淡黄色の液体で水・有機物と激しく反応する

    解説:三フッ化臭素は淡黄色〜麦わら色の発煙性液体(比重約2.8)。水・有機物・金属酸化物と激しく反応し、強力なフッ素化剤として作用する。ガラスとも反応するため取扱い容器の選定が重要。

  25. 問25.第6類危険物を取り扱う製造所等には「禁水」の掲示板を設けることが消防法令で義務付けられている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。製造所等の注意事項の掲示板(危険物の規制に関する規則18条1項4号)は、「禁水」が第1類のアルカリ金属の過酸化物等と禁水性物品、「火気注意」が第2類(引火性固体を除く)、「火気厳禁」が第2類の引火性固体・自然発火性物品・第4類・第5類で、第6類には注意事項の掲示板の定めがない。「可燃物接触注意」は第1類・第6類の運搬容器の外部に表示する注意事項である(同規則44条1項3号)。

  26. 問26.甲種危険物取扱者の受験資格として「乙種危険物取扱者免状を有する者で、取り扱える危険物が『第1類または第6類』『第2類または第4類』『第3類』『第5類』の4区分すべてに及ぶ者」がある。乙6取得は甲種受験資格の一部となりうる。

    正解:○(正しい)

    解説:甲種の受験資格は消防法13条の3第4項が定め、その1号の「総務省令で定める者」が危険物の規制に関する規則53条の3第1項5号で具体化されている。そこでの乙種要件は単に4種類持てばよいのではなく、取り扱える危険物の種類が「第1類または第6類」「第2類または第4類」「第3類」「第5類」の4区分すべてを満たすこと。例えば乙1・乙6・乙2・乙4の4種類では第3類と第5類が欠けるため受験できない。第6類は「第1類または第6類」の区分を埋めるので、乙6は組合せの一つとして意味を持つ。

    根拠: 危険物の規制に関する規則 第53条の3 / 消防法 第13条の3 (出典: e-Gov法令検索)

  27. 問27.危険物を運搬するとき、運搬容器の外部に品名などとあわせて「水溶性」と表示しなければならないとされているものはどれか。

    • ア.第6類の危険物のうち、水溶性の性状を有するもの
    • イ.第4類の危険物のうち、水溶性の性状を有するもの
    • ウ.第1類の危険物のうち、水溶性の性状を有するもの
    • エ.第5類の危険物のうち、水溶性の性状を有するもの

    正解:イ.第4類の危険物のうち、水溶性の性状を有するもの

    解説:危険物の規制に関する規則第44条第1項第1号により、運搬容器の外部には危険物の品名・危険等級・化学名を表示し、第4類の危険物のうち水溶性の性状を有するものには「水溶性」と表示する。水に溶ける第1類・第5類・第6類の危険物には、この表示の定めはない。

  28. 問28.過酸化水素60%水溶液の密度を約1.24g/cm3とすると、1Lに含まれる過酸化水素のモル数として最も近い値はどれか(H2O2分子量34)。

    • ア.約11mol
    • イ.約44mol
    • ウ.約33mol
    • エ.約22mol

    正解:エ.約22mol

    解説:1Lの質量=1000×1.24=1240g、うちH2O2は1240×0.60=744g、モル数=744/34≒21.9mol≒22mol。高濃度過酸化水素は単位体積あたり酸素供給量が大きく激しい酸化剤として作用。

  29. 問29.濃塩酸と濃硝酸を体積比3対1で混ぜた王水は、硝酸単独では溶けない金や白金も溶かす。

    正解:○(正しい)

    解説:王水は濃塩酸と濃硝酸を体積比3:1で混合したもので、硝酸単独では溶かせない金・白金も溶かす。硝酸は強い酸化力で銅・銀・水銀なども溶かすが、金・白金は溶かさない。

  30. 問30.硝酸と銅の反応では、濃硝酸では水素ガスが、希硝酸では二酸化窒素ガスが発生する。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは濃硝酸+Cu→赤褐色のNO2、希硝酸+Cu→無色のNOが発生する(空気中で赤褐色に変化)。硝酸は強酸化剤として作用するため通常の酸金属反応のH2は発生しない。

  31. 問31.次の過酸化水素の分解事故事例の説明として最も適切なものはどれか。

    • ア.金属粉や塵埃の混入・容器の汚染・温度上昇で急激に分解し容器破裂
    • イ.屋外日陰の冷暗所通気栓付き容器でゆっくり分解が進む
    • ウ.純度の高いガラス容器では絶対に分解しない
    • エ.アルカリ性条件で分解が抑制される

    正解:ア.金属粉や塵埃の混入・容器の汚染・温度上昇で急激に分解し容器破裂

    解説:過酸化水素の事故は金属イオン・有機物混入による触媒分解の暴走・密閉容器内圧上昇による破裂が典型。アルカリ性では逆に分解が促進される。冷暗所・通気栓・安定剤添加が原則。

  32. 問32.第6類危険物の屋内貯蔵所では、可燃物と同一の貯蔵室内に集中管理することで監視を容易にすべきである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは第6類は可燃物(特に有機物・木材・紙等)と完全に分離して貯蔵する。混在貯蔵は接触時の激しい燃焼を招く。隔壁・別室・距離による隔離が原則。

  33. 問33.硝酸タンクから硝酸が漏洩した場合の応急処置として、消石灰・ソーダ灰等で中和してから流水で洗い流すのが原則である。

    正解:○(正しい)

    解説:硝酸漏洩時は乾燥砂で拡大防止後、消石灰Ca(OH)2やソーダ灰Na2CO3で徐々に中和。発生NOxガスは防毒マスクで対応。下水・河川への直接流出は厳禁(環境汚染・他物質との反応)。

  34. 問34.過酸化水素水の貯蔵容器に通気栓(ベント)を設ける主目的として最も適切なものはどれか。

    • ア.湿気を吸収して水分量を一定に保つため
    • イ.分解で発生する酸素を逃がし内圧上昇による破裂を防ぐため
    • ウ.外気の二酸化炭素を取り込んで安定化させるため
    • エ.塵埃を流入させて分解を促進するため

    正解:イ.分解で発生する酸素を逃がし内圧上昇による破裂を防ぐため

    解説:過酸化水素は徐々に分解し酸素を放出する。密閉容器では酸素蓄積で内圧が上昇し破裂事故を起こすため、通気栓で酸素を逃がす設計が必須。完全密閉は厳禁。

  35. 問35.硝酸とエタノール・グリセリン等の有機物が接触すると、酸化反応で発熱し発火・爆発する危険性がある。

    正解:○(正しい)

    解説:硝酸は強酸化剤としてエタノール・グリセリン・木屑・紙等の有機物と接触すると激しい酸化反応で発熱し発火に至る。実験室事故の典型例。可燃物との混触厳禁。

  36. 問36.ハロゲン間化合物は硫黄・りん・木炭等の可燃物と接触しても発火することはない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくはハロゲン間化合物は極めて強力なフッ素化剤・酸化剤で、硫黄・りん・木炭・有機物すべてと接触で発火する。アスベスト・乾燥砂等の不活性材料でしか取扱えない。

  37. 問37.次のうち第6類危険物に該当しないものはどれか。

    • ア.硝酸
    • イ.過酸化水素
    • ウ.メチルアルコール
    • エ.三フッ化臭素

    正解:ウ.メチルアルコール

    解説:メチルアルコールは第4類のアルコール類。第6類の品名は過塩素酸・過酸化水素・硝酸・ハロゲン間化合物(三フッ化臭素など)とこれらを含有するもの(消防法別表第一、危政令1条4項)。参考書では「過酸化水素は36%以上」「硝酸は比重1.49以上」が危険物と書かれることがあるが、現行の法令に濃度・比重の基準はなく、試験(燃焼時間の比較試験、危政令1条の8)で判定する。

  38. 問38.三フッ化臭素は融点が約9℃で、気温が低いと固化することがある。

    正解:○(正しい)

    解説:三フッ化臭素(BrF3)は常温で液体だが、融点が約9℃(沸点は約126℃)なので、低温では固化する。水と激しく反応してフッ化水素を生じ、ガラスを侵すので、ガラス容器は使えない。

  39. 問39.過塩素酸を蒸留・濃縮する作業は通常の実験室で常温・密閉条件下で安全に実施できる。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは過塩素酸の濃縮は減圧蒸留かつ低温で行い、密閉や有機物混入は爆発を招く。72%を超える濃度の濃過塩素酸は極めて不安定で実験室事故の典型物質。

  40. 問40.第6類危険物と他の類の危険物のように、指定数量の異なる2以上の危険物を同一の場所で貯蔵する場合、指定数量の倍数の求め方として正しいものはどれか。

    • ア.品目ごとに貯蔵量を指定数量で除し、その値を平均する
    • イ.全品目の貯蔵量の合計を、各品目の指定数量の合計で除す
    • ウ.全品目の貯蔵量の合計を、最も小さい指定数量で除す
    • エ.品目ごとに貯蔵量を指定数量で除し、その値を合計する

    正解:エ.品目ごとに貯蔵量を指定数量で除し、その値を合計する

    解説:品名又は指定数量を異にする2以上の危険物を同一の場所で貯蔵・取り扱う場合は、それぞれの危険物の数量をその危険物の指定数量で除し、その商の和を求める(消防法10条2項)。和が1以上なら、指定数量以上の危険物を貯蔵・取り扱っているものとみなされる。第6類は全品目の指定数量が300kgで同じだが、他の類と一緒に貯蔵するときもこの方法で計算する。商を平均すると品目数で割ることになり、倍数が小さくなる。貯蔵量の合計を指定数量の合計や最も小さい指定数量で除す方法も、指定数量が異なる品目では商の和と一致しない。

    根拠: 消防法 第10条 / 危険物の規制に関する政令 第別表第三 (出典: e-Gov法令検索)

  41. 問41.化学プラントで濃硝酸を移送するための配管材質として、銅・黄銅(真鍮)は耐食性が高く最適である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは銅・黄銅は硝酸で激しく腐食しNO/NO2を発生する。濃硝酸用配管はステンレス(SUS304L以上)・アルミニウム合金・四フッ化エチレン(PTFE)ライニングが用いられる。

  42. 問42.硝酸の蒸気は空気より重く、低所に滞留しやすい性質を持つ。

    正解:○(正しい)

    解説:硝酸蒸気(NO2を含む)は分子量46程度で空気(平均約29)より重く、漏洩時はピット・地下室・床面付近に滞留する。換気は床面付近からの排気が必須となる。

  43. 問43.過酸化水素は水と任意の割合で混合する。これは水素結合性の極性分子であるためである。

    正解:○(正しい)

    解説:H2O2はH2Oと類似した極性分子で水素結合により水と任意割合で混和する。エーテル・アルコールにも溶けるが、ベンゼン等の非極性溶媒には溶けにくい性質を持つ。

  44. 問44.硝酸を貯蔵するタンクの保護設備として誤っているものはどれか。

    • ア.可燃物(木製パレット等)の周囲集積による緩衝
    • イ.万一の漏洩に備えた防液堤設置
    • ウ.蒸気吸収のためのスクラバー設置
    • エ.金属容器のステンレス製選定

    正解:ア.可燃物(木製パレット等)の周囲集積による緩衝

    解説:可燃物の周囲集積は接触時の発火・延焼リスクを高め厳禁。第6類タンクは可燃物との隔離・防液堤・腐食対策ステンレス・蒸気スクラバーが基本設備。木製パレットの使用も避ける。

  45. 問45.第6類危険物の運搬では、容器を積み重ねる場合の高さは原則3m以下に制限されている。

    正解:○(正しい)

    解説:危規則第46条で運搬容器の積み重ね高さは原則3m以下と定められる。崩落による破損・漏洩防止のため。第6類のみならず全類共通の運搬基準の一つ。

  46. 問46.ハロゲン間化合物の輸送時に厳守すべき事項として最も適切なものはどれか。

    • ア.水と一緒に積載し冷却効果を期待する
    • イ.可燃物・水分・有機物との完全分離と専用容器使用
    • ウ.他類の酸化剤と混載して効率化する
    • エ.高温下で気化させて圧送する

    正解:イ.可燃物・水分・有機物との完全分離と専用容器使用

    解説:ハロゲン間化合物は水・有機物・可燃物すべてと激しく反応するため、専用のフッ素耐性容器(モネル・ニッケル・PTFE)に密閉し他物質との完全分離が必須。輸送事故事例も実在。

  47. 問47.過塩素酸は水とよく混ざり、水と混ざるときに多量の熱を発生する。

    正解:○(正しい)

    解説:過塩素酸は水と任意の割合で混ざり、そのときに多量の熱を発生する。薄めるときは、水に過塩素酸を少しずつ加える。水と接触するだけで爆発するわけではない。

  48. 問48.次のうち過酸化水素の安定剤として一般に添加される物質はどれか。

    • ア.塩化第二鉄・硫酸銅
    • イ.水酸化ナトリウム・炭酸ナトリウム
    • ウ.リン酸・尿素・ピロリン酸ナトリウム
    • エ.二酸化マンガン・酸化銀

    正解:ウ.リン酸・尿素・ピロリン酸ナトリウム

    解説:過酸化水素の安定剤としてリン酸・尿素・ピロリン酸塩・スズ酸塩等の弱酸性物質や金属イオン捕捉剤が用いられる。アルカリは分解促進、Fe・Cu・Mn・Agは触媒分解の原因となる。

  49. 問49.第6類危険物施設の位置・構造・設備基準において、保安距離・保有空地の規定は適用されない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは第6類も他類同様に製造所等の区分に応じて保安距離・保有空地の規定が適用される(危政令第9条等)。指定数量の倍数で必要空地幅が決定される。

  50. 問50.比重1.49の濃硝酸のおおむねの濃度として最も近いものはどれか。

    • ア.約30%
    • イ.約50%
    • ウ.約70%
    • エ.約90%

    正解:エ.約90%

    解説:硝酸水溶液の比重は濃度とともに大きくなり、比重1.49はおおむね濃度90%にあたる(65%で約1.39)。参考書では「比重1.49以上の硝酸が危険物」と書かれることがあるが、現行の法令に比重・濃度の基準はなく、第6類に当たるかは燃焼時間の比較試験で判定する(危政令1条の8)。

  51. 問51.実験室で第6類危険物を使用する際の保護具として、ゴム手袋(耐酸性)・保護メガネ・防毒マスク・耐薬品エプロンの着用が推奨される。

    正解:○(正しい)

    解説:硝酸・過酸化水素は皮膚・粘膜への腐食性が強く、蒸気も有毒。耐酸ゴム手袋・ゴーグル・防毒マスク(酸性ガス用吸収缶)・耐薬品エプロンの完全装備が必須。素手取扱いは禁止。

  52. 問52.第6類危険物の貯蔵タンクの通気管に引火防止網(金網)を設置するのは、内部の引火性蒸気の外部火源への引火を防ぐためである。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは第6類は不燃性で引火性蒸気を発生しないため引火防止網の主目的は適用しにくい。引火防止網は第4類引火性液体タンクの規定。第6類は可燃物接触防止が主眼。

  53. 問53.硝酸とニトログリセリン製造工程の関係について最も適切なものはどれか。

    • ア.濃硝酸と濃硫酸の混酸でグリセリンをニトロ化してニトログリセリンを生成する
    • イ.硝酸はニトロ化反応の触媒として作用するのみで反応には消費されない
    • ウ.希硝酸を加熱するだけでグリセリンから自動生成される
    • エ.硝酸とニトログリセリンは無関係な物質である

    正解:ア.濃硝酸と濃硫酸の混酸でグリセリンをニトロ化してニトログリセリンを生成する

    解説:ニトログリセリン(第5類硝酸エステル類)は濃硝酸+濃硫酸の混酸でグリセリンをニトロ化して製造。硝酸は第6類だが、第5類爆薬の重要原料として化学工業上重要な関係を持つ。

  54. 問54.第6類危険物施設で発生した火災通報時、消防隊への重要情報として「物質名・濃度・貯蔵量・水使用可否」を伝達することが望ましい。

    正解:○(正しい)

    解説:特にハロゲン間化合物は水系消火不可・有毒ガス発生のため、第一報での物質特定が消防活動を左右する。MSDS・容器ラベル情報の即時伝達体制を施設の自衛消防計画に組み込む。

  55. 問55.硝酸などの液体の危険物を運搬容器に収納するときの基準として、正しいものはどれか。

    • ア.内容積の95%以下の収納率で、55℃において漏れない空間容積をとる
    • イ.内容積の98%以下の収納率で、40℃において漏れない空間容積をとる
    • ウ.内容積の98%以下の収納率で、55℃において漏れない空間容積をとる
    • エ.内容積の90%以下の収納率で、40℃において漏れない空間容積をとる

    正解:ウ.内容積の98%以下の収納率で、55℃において漏れない空間容積をとる

    解説:液体の危険物は、運搬容器の内容積の98%以下の収納率で、かつ55℃の温度において漏れないように十分な空間容積を有して収納する(危険物の規制に関する規則43条の3第1項4号)。固体の危険物は95%以下である(同項3号)。

  56. 問56.第6類危険物の屋外貯蔵所での貯蔵は、すべての品目について消防法令上認められている。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。第6類危険物はいずれも屋外貯蔵所に貯蔵できない(危険物の規制に関する政令2条7号の屋外貯蔵所の定義に第6類の記載がなく、貯蔵可能なのは第2類の硫黄・引火性固体〔引火点0℃以上〕と第4類の一部のみ)。過酸化水素・硝酸・過塩素酸等も含め全品目が屋外貯蔵所では貯蔵できない。

    根拠: 危険物の規制に関する政令 第2条 (出典: e-Gov法令検索)

  57. 問57.硝酸の貯蔵タンクと過酸化水素のタンクは、同一防油堤内に隣接設置しても問題ない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは異なる第6類同士でも漏洩時に混合すると激しい酸化還元反応や分解促進を起こすため、別防液堤・離隔距離をとるのが原則。同類でも品目別管理が安全。

  58. 問58.危険物の規制に関する政令別表第五で、第6類の危険物の消火に適応しないとされている消火器はどれか。

    • ア.泡を放射する消火器
    • イ.ハロゲン化物を放射する消火器
    • ウ.霧状の強化液を放射する消火器
    • エ.りん酸塩類等の消火粉末を放射する消火器

    正解:イ.ハロゲン化物を放射する消火器

    解説:政令別表第五では、第6類の危険物に水(棒状・霧状)・強化液(棒状・霧状)・泡・りん酸塩類等の消火粉末を放射する消火器や乾燥砂が適応し、二酸化炭素・ハロゲン化物・炭酸水素塩類等の消火粉末を放射する消火器は適応しない。ただしハロゲン間化合物は水と激しく反応するので、水系の消火剤は避ける。

  59. 問59.硝酸製造工程(オストワルト法)では、アンモニアの触媒酸化により一酸化窒素を生成し、これを酸化・吸収して硝酸を得る。

    正解:○(正しい)

    解説:オストワルト法:4NH3+5O2→4NO+6H2O(Pt-Rh触媒)、2NO+O2→2NO2、3NO2+H2O→2HNO3+NO。現代の工業的硝酸製造の主流プロセス。乙6取扱物の原料工程として理解必要。

  60. 問60.丙種危険物取扱者に関する記述として、正しいものはどれか。

    • ア.第4類のすべての危険物を取り扱うことができ、危険物取扱者以外の者の取扱作業への立会いもできる
    • イ.第4類のすべての危険物を取り扱うことができ、危険物取扱者以外の者の取扱作業への立会いはできない
    • ウ.第4類の一部の危険物を取り扱うことができ、危険物取扱者以外の者の取扱作業への立会いもできる
    • エ.第4類の一部の危険物を取り扱うことができ、危険物取扱者以外の者の取扱作業への立会いはできない

    正解:エ.第4類の一部の危険物を取り扱うことができ、危険物取扱者以外の者の取扱作業への立会いはできない

    解説:丙種危険物取扱者が取り扱えるのは第4類のうち、ガソリン・灯油・軽油・第3石油類(重油・潤滑油・引火点130℃以上のもの)・第4石油類・動植物油類に限られ、特殊引火物やアルコール類などは取り扱えない。また、危険物取扱者以外の者が危険物を取り扱うときに立ち会えるのは甲種と乙種だけで、丙種は立ち会うことができない。甲種はすべての類、乙種は免状に指定された類の危険物について、取扱いと立会いができる。

    根拠: 危険物の規制に関する規則 第49条 / 消防法 第13条 (出典: e-Gov法令検索)

  61. 問61.次の第6類危険物の貯蔵・取扱いに関する記述のうち誤っているものはどれか。

    • ア.湿気を遮断するため完全密閉容器に保管する
    • イ.容器は耐酸性・耐酸化性材質を選定する
    • ウ.通風換気を良くし蒸気の滞留を防ぐ
    • エ.可燃物・有機物・還元剤との接触を避ける

    正解:ア.湿気を遮断するため完全密閉容器に保管する

    解説:誤りは「完全密閉」。過酸化水素は徐々に分解して酸素を出し内圧が上がるため、容器に通気のための穴のある栓を用いる。硝酸・過塩素酸・ハロゲン間化合物は密栓して貯蔵するので、第6類を一律に完全密閉とするのは誤り。

  62. 問62.硝酸の物理的性質として、純粋な無水硝酸の融点は約-42℃、沸点は約83℃である。

    正解:○(正しい)

    解説:無水硝酸(100%HNO3)の融点-42℃・沸点83℃・比重1.50(20℃)。常温では分解しながら蒸気を発生する。市販品は68%(共沸組成)の濃硝酸が一般的で、沸点120℃。

  63. 問63.第6類の危険物を貯蔵する製造所等には、「火気厳禁」の注意事項を表示した掲示板を設けなければならない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。注意事項の掲示板は、第1類のアルカリ金属の過酸化物・禁水性物品に「禁水」、第2類(引火性固体を除く)に「火気注意」、引火性固体・自然発火性物品・第4類・第5類に「火気厳禁」と定められていて(危険物の規制に関する規則18条1項4号)、第6類についての定めはない。運搬容器に表示する「可燃物接触注意」(同規則44条1項3号)とは別の規定である。

  64. 問64.製造所等に設ける、危険物の類・品名・貯蔵最大数量などを表示した掲示板の色として、正しいものはどれか。

    • ア.地が赤色、文字が白色
    • イ.地が青色、文字が白色
    • ウ.地が黒色、文字が黄色(反射塗料)
    • エ.地が白色、文字が黒色

    正解:エ.地が白色、文字が黒色

    解説:危険物の類・品名・最大数量・指定数量の倍数などを表示する掲示板は、地を白色、文字を黒色とする(危険物の規制に関する規則18条1項2号・3号)。「火気厳禁」「火気注意」は赤地に白文字、「禁水」は青地に白文字である(同項5号)。黒地に黄色の反射塗料で「危」と表示するのは、危険物を運搬する車両の標識である(同規則47条)。

  65. 問65.第6類危険物取扱施設の自動火災報知設備の設置基準は、危険物の数量・施設形態に関わらず一律に省略可能である。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは指定数量の倍数や施設区分(製造所・屋内貯蔵所等)に応じて自動火災報知設備の設置義務がある(危規則第38条)。第6類でも他類同様の警報設備基準が適用される。

  66. 問66.硝酸タンク車(タンクローリー)の積載タンクには、内圧上昇に備えた安全弁・破裂板の設置が義務付けられている。

    正解:○(正しい)

    解説:硝酸の分解で発生するNO2等のガスによる内圧上昇に備え、移動タンク貯蔵所には安全装置(安全弁・破裂板)・防波板等の設置が義務付けられる(危政令第15条・危規則第24条等)。

  67. 問67.第6類危険物の事故事例における共通の教訓として最も適切なものはどれか。

    • ア.金属容器の選定ミスは事故に直結しない
    • イ.電気火花による引火が最も多い
    • ウ.可燃物との混在・水分管理不備・通気不足が三大原因
    • エ.希釈濃度では事故は発生しない

    正解:ウ.可燃物との混在・水分管理不備・通気不足が三大原因

    解説:第6類事故の典型は可燃物混入による発火、ハロゲン間化合物への水侵入、過酸化水素の通気不足による破裂。引火性ではなく酸化性ゆえの事故パターンを理解することが対策の核心。

  68. 問68.過酸化水素水のモル濃度を求める計算で、35%(密度1.13g/cm3)水溶液1Lの過酸化水素モル数として最も近い値はどれか(分子量34)。

    • ア.約8mol
    • イ.約23mol
    • ウ.約17mol
    • エ.約12mol

    正解:エ.約12mol

    解説:1L=1130g、H2O2質量=1130×0.35=395.5g、モル数=395.5/34≒11.6≒12mol。半導体洗浄液(31〜35%)の典型計算で、化学プラントの保管量管理に直結する重要計算。

  69. 問69.第6類危険物は引火性蒸気を発生しないため、第4類危険物施設と同一区画で貯蔵しても消防法上の問題はない。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは第6類(酸化剤)と第4類(可燃性液体)の混在は接触時の激しい燃焼を招き厳禁。運搬の混載も禁止(危規則別表第4)。同一区画貯蔵は事故拡大要因となる。

  70. 問70.第6類危険物を貯蔵する屋内貯蔵所の床は、危険物の浸透しない構造とし、適当な傾斜と貯留設備(ためます)を設けることが規定されている。

    正解:○(正しい)

    解説:危政令第10条で液状危険物の屋内貯蔵所床は浸透性のない構造・傾斜・ためます設置が義務。漏洩時の拡散防止・回収容易化のため。第6類はすべて液体のため当該規定の対象。

  71. 問71.ハロゲン間化合物の火災で乾燥砂のほかに有効な消火剤として最も適切なものはどれか。

    • ア.炭酸水素塩類の粉末消火剤
    • イ.りん酸塩類の粉末消火剤
    • ウ.二酸化炭素消火剤
    • エ.ハロゲン化物消火剤

    正解:イ.りん酸塩類の粉末消火剤

    解説:危険物の規制に関する政令別表第5では、第6類に適応する粉末はりん酸塩類等を使用するもので、炭酸水素塩類等の粉末・二酸化炭素・ハロゲン化物は適応しない。ハロゲン間化合物は水と激しく反応するため、乾燥砂やりん酸塩類の粉末で消火する。

  72. 問72.消防法上の酸化性液体とは、液体であって、酸化力の潜在的な危険性を判断するための政令で定める試験において、政令で定める性状を示すものをいう。

    正解:○(正しい)

    解説:消防法別表第一 備考第二十号の定義。試験は硝酸の90%水溶液を標準とする燃焼時間の比較試験である(危政令1条の8)。参考書では「過酸化水素は36%以上」「硝酸は比重1.49以上」が危険物と書かれることがあるが、現行の法令に濃度・比重の基準はなく、試験(燃焼時間の比較試験)で判定する。

  73. 問73.実験室の硝酸試薬瓶を冷蔵庫で4℃保管することは、揮発防止と分解抑制の観点から有効な保管方法である。

    正解:○(正しい)

    解説:低温保管は分解速度低下・蒸気圧低減・劣化抑制に有効。ただし他試薬との隔離(可燃物・有機物との分離・他類危険物との別保管)が前提。専用冷蔵庫(耐酸性)が望ましい。

  74. 問74.次のうち、指定数量が第6類の危険物と同じ300kgであるものはどれか。

    • ア.第2類の硫化りん
    • イ.第5類の第二種自己反応性物質
    • ウ.第1類の第二種酸化性固体
    • エ.第3類の黄りん

    正解:ウ.第1類の第二種酸化性固体

    解説:危険物の規制に関する政令別表第三で、第6類の危険物の指定数量は300kg、第1類の第二種酸化性固体も300kgである。第2類の硫化りんと第5類の第二種自己反応性物質は100kg、第3類の黄りんは20kgである。

  75. 問75.第6類危険物取扱者乙種の免状を取得した後も、危険物取扱者は10年に1度の保安講習の受講義務がある(危険物取扱作業に従事する場合)。

    正解:×(誤り)

    解説:誤り。正しくは保安講習は危険物取扱作業従事者に対し従事開始後1年以内・以後3年以内ごと(消防法第13条の23)。非従事者は受講義務なし。免状更新は10年だが保安講習とは別制度。

    根拠: 消防法 第13条の23 (出典: e-Gov法令検索)