秘書検定準1級「技能」の出題ポイント解説
秘書検定準1級は一次筆記に加え二次面接があります。本ページでは一次筆記の選択問題で問われる知識を中心に解説します。記述・面接対策は公式テキストや面接対策での併用を推奨します。準1級の「技能」では、秘書が実務で扱う会議・改まった社交文書・文書取扱いと郵便・情報資料管理・グラフ・印章の知識が、2級より細かく問われます。一括上程やキャスティングボートなどの会議用語、頭語結語と時候の挨拶、会社四季報・官報・白書などの資料、契印・割印・捨印などの印章を正確に対応づけることがポイントです。
※出題範囲・内容は改定される場合があります。最新情報は必ず公益財団法人 実務技能検定協会(秘書検定) 公式情報でご確認ください。
会議の用語・運営
準1級では、会議に関する用語が2級より専門的に問われます。意味を取り違えやすいので整理しておきましょう。
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 定足数 | 会議が成立するために必要な最低出席人数 |
| 一括上程 | 関連する複数の議案を、まとめて議題として提出すること |
| 継続審議 | その会議で結論が出ず、次回以降に審議を持ち越すこと |
| キャスティングボート | 賛否同数のとき、議長が持つ決定権 |
| 委任状 | 会議に出席できない人が、議決権の行使などを他者に委ねる文書 |
| 動議 | 会議中に出席者から提出される、議題に関する提案 |
会議の運営・配席も問われます。議長(座長)は出入口から遠い中央や正面に座り、来賓・上位者を上座に、記録係(書記)は出入口近くなど動きやすい位置に配置するのが基本です。
改まった社交文書(頭語・結語・時候)
社外文書では、書き出しの頭語と結びの結語を正しく対応させます。準1級では、よりあらたまった組み合わせも問われます。
| 頭語 | 結語 | 用い方 |
|---|---|---|
| 拝啓 | 敬具 | 一般的な往信(こちらから出す手紙) |
| 謹啓 | 謹言(敬白) | よりあらたまった往信 |
| 前略 | 草々 | 前文(時候の挨拶)を省略する場合 |
| 拝復 | 敬具 | 返信のとき(相手の手紙に答える) |
頭語のあとには季節に応じた時候の挨拶を続けます。準1級では月ごとの代表的な時候の語が問われます。
| 時期 | 時候の挨拶の例 |
|---|---|
| 1月 | 初春の候・厳寒の候 |
| 4月 | 陽春の候・春暖の候 |
| 7月 | 盛夏の候・酷暑の候 |
| 10月 | 秋冷の候・紅葉の候 |
前略を使う場合はこの前文をはぶきます。あて名の敬称は、個人なら「様」、組織なら「御中」を用います。お祝い状・お礼状・見舞い状などの社交文書は、形式よりも相手を気づかう気持ちを込め、できるだけ早く出すのが基本です。
文書の取扱い・郵便の種類
郵便の種類と用途を正しく対応づける問題が頻出です。代表的なものを覚えましょう。
| 種類・表示 | 用途 |
|---|---|
| 親展 | あて名本人に開封してほしい文書に表示する |
| 書留 | 引き受けから配達までの記録が残り、万一のとき賠償される。重要書類向き |
| 簡易書留 | 書留より手軽で、賠償額の範囲が限られる |
| 現金書留 | 現金を送るための専用書留(専用封筒を使う) |
| 速達 | 通常より早く届けたいときに利用する |
| 料金別納・料金後納 | 同種の郵便を多数出すとき、料金をまとめて支払う方法 |
秘扱い(機密文書)の取扱いも問われます。秘文書は封筒に「親展」と表示し、中身が透けない封筒を用いる、コピーは必要部数だけ取り部数を管理する、不要になったらシュレッダーなどで確実に処分する、といった配慮が求められます。
情報・資料の管理(会社四季報・官報・白書)
準1級では、調べものに使う資料・情報源の名称と内容も問われます。何を調べるときに使うかをセットで覚えましょう。
| 資料 | 内容 |
|---|---|
| 会社四季報 | 上場企業の業績・財務・株価などをまとめた季刊の資料 |
| 官報 | 国が発行し、法令の公布・公告などを掲載する公的な刊行物 |
| 白書 | 官公庁が発行する、特定分野の現状・施策をまとめた報告書 |
| 職員録 | 官公庁・企業などの役職者を確認する資料 |
| 紳士録 | 各界の主要人物の経歴などを収録した人名資料 |
文書を整理・保管するファイリングでは、相手先別・主題別・標題別・日付別など、目的に応じた分類方法を選びます。
グラフの使い分け
データの種類に応じて適切なグラフを選びます。用途の対応が問われます。
| グラフ | 適した用途 |
|---|---|
| 棒グラフ | 数量の大小を比較する |
| 折れ線グラフ | 時間の経過による変化(推移)を示す |
| 円グラフ | 全体に占める割合(構成比)を示す |
| 帯グラフ | 複数の構成比を並べて比較する |
印章(印の種類・使い分け)
文書に押す印の種類と意味も問われます。準1級では似た印の区別が頻出です。用途とあわせて覚えましょう。
| 印章 | 意味・用途 |
|---|---|
| 契印 | 複数ページの書類が一連であることを示すため、ページのつなぎ目に押す |
| 割印 | 2枚の書類(正本と控えなど)の関連を示すため、両方にまたいで押す |
| 訂正印 | 文書を訂正した箇所に押し、訂正したことを示す |
| 捨印 | あとの訂正に備え、欄外にあらかじめ押しておく印 |
| 消印 | 収入印紙などと書類にまたいで押し、再使用を防ぐ |
| 封印(緘) | 封筒の封じ目に押し、開封されていないことを示す |
この章を覚えるコツ
- 会議用語は場面で区別:一括上程=まとめて提出、継続審議=持ち越し、キャスティングボート=同数時の議長の決定権、と整理しましょう。
- 頭語と結語はセット・グラフは目的で選ぶ:「拝啓→敬具」「謹啓→謹言」、「比較=棒」「推移=折れ線」「割合=円」と対で暗記します。
- 契印・割印を区別:契印は同一書類のつなぎ目、割印は別々の書類どうし、と覚えると間違えません。
用語があいまいなときは用語集で確認し、学習全体の進め方は勉強法ガイドも参考にしてください。最初の必要とされる資質の章に戻って復習するのもおすすめです。
→ この章の一問一答75問に挑戦