第二種電気主任技術者(一次)「理論」の一問一答
📖 第二種電気主任技術者(一次)「理論」の全75問と解説(一覧)
第二種電気主任技術者(一次)の理論に関する一問一答(全75問)の正解と解説の一覧です。上の一問一答で実際に解いてから、ここで復習・確認できます。
-
問1.オームの法則により、抵抗Rに電流Iが流れているとき、両端の電圧VはV=IRで表される。
正解:○(正しい)
解説:オームの法則はV=IRで表され、電圧Vは電流Iと抵抗Rの積に等しい。これは線形抵抗素子で成立する基本法則であり、直流・交流ともに瞬時値で適用できる。電験二種でも回路解析の出発点となる。
-
問2.キルヒホッフの電流則(KCL)は、回路網内の任意の閉路における電圧の代数和がゼロであることを表す法則である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。KCLは任意の節点に流入する電流の代数和がゼロという法則。閉路の電圧代数和がゼロというのはキルヒホッフの電圧則(KVL)。電流則は電荷保存則、電圧則はエネルギー保存則に基づく。
-
問3.テブナンの定理を用いると、線形回路網は1つの等価電圧源と等価インピーダンスの直列回路に置き換えることができる。
正解:○(正しい)
解説:テブナンの定理によれば、任意の線形回路網は端子間の開放電圧Voと内部インピーダンスZoを直列接続した等価回路で表現できる。これによって複雑な回路の解析を簡略化でき、負荷変動の評価に有用である。
-
問4.重ね合わせの理は、複数の独立電源を含む非線形回路においても適用可能である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。重ね合わせの理は線形回路でのみ成立する。非線形素子(ダイオード等)を含む回路では電圧・電流の関係が比例しないため適用できない。各電源を単独で考え個別の応答を加算する手法である。
-
問5.正弦波交流電圧v=Vm sin(ωt)の実効値はVm/2で与えられる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。正弦波の実効値は最大値の1/√2倍(Vm/√2≒0.707Vm)であり、Vm/2ではない。これは瞬時値の二乗平均平方根(RMS)に基づき、同等電力を直流で供給する等価値である。Vm/2は半波整流平均値と混同しやすい。
-
問6.RLC直列共振回路では、共振時に回路全体のインピーダンスが最大となる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。RLC直列共振では誘導性リアクタンスと容量性リアクタンスが等しくなり打ち消し合うため、インピーダンスは抵抗Rのみで最小となる。並列共振の場合はインピーダンスが最大となる点と混同しないこと。
-
問7.対称三相交流回路において、線間電圧と相電圧の比は星形(Y)結線で√3、三角(Δ)結線で1である。
正解:○(正しい)
解説:Y結線では線間電圧=√3×相電圧、Δ結線では線間電圧=相電圧の関係。一方、線電流と相電流ではΔ結線で√3倍の関係になる。三相電力計算P=√3VL IL cosθの導出根拠でもある。
-
問8.Δ-Y変換において、対称三相負荷ではΔ結線のインピーダンスZΔはY結線のインピーダンスZYの√3倍となる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。対称三相負荷のΔ-Y等価変換ではZΔ=3ZY(3倍)の関係である。√3倍ではない。同じ三相負荷を表現する際、Δ結線のインピーダンスはY結線の3倍必要となる。線間電圧/相電圧比の√3と混同しやすい。
-
問9.クーロンの法則によれば、2つの点電荷間の力は両電荷の積に比例し、距離の3乗に反比例する。
正解:×(誤り)
解説:誤り。クーロンの法則では力Fは距離rの2乗に反比例する(F=Q1Q2/4πε r²)。3乗ではない。万有引力の法則と同じ逆二乗則であり、電界も逆二乗則に従って減衰する。
-
問10.平行平板コンデンサの静電容量Cは、電極面積Sに比例し、極板間隔dに反比例する。
正解:○(正しい)
解説:C=εS/dで表され、面積に比例・間隔に反比例する。誘電率εが大きい媒質を挟むと容量は増大する。電解コンデンサで大容量が得られるのは実効的なdが小さくεrが大きいためである。
-
問11.ファラデーの電磁誘導の法則によれば、誘導起電力の大きさは鎖交磁束の時間変化率に比例する。
正解:○(正しい)
解説:e=-dΦ/dtで表される。鎖交磁束の時間変化率に比例し、向きはレンツの法則により磁束変化を妨げる方向となる。発電機・変圧器・誘導電動機など電気機器の動作原理の根幹となる。
-
問12.自己インダクタンスLの単位はファラド(F)である。
正解:×(誤り)
解説:誤り。自己インダクタンスの単位はヘンリー(H)であり、1H=1V·s/A。ファラド(F)は静電容量の単位である。Lはコイルの磁気的特性を表し、e=-L dI/dtで誘導起電力を生む。
-
問13.磁気回路において、起磁力FはF=N/I(Nは巻数、Iは電流)で表される。
正解:×(誤り)
解説:誤り。磁気回路の起磁力はアンペアターン(AT)で表され、F=NI(積)である。N/I(商)ではない。これは電気回路における起電力に相当し、磁束Φ=F/Rm(Rmは磁気抵抗)の関係が電気回路のオームの法則と類似する。
-
問14.真性半導体ではフェルミ準位が伝導帯の底に位置する。
正解:×(誤り)
解説:誤り。真性半導体ではフェルミ準位は禁制帯のほぼ中央に位置する。N型では伝導帯側、P型では価電子帯側に偏る。フェルミ準位は電子の存在確率が1/2となるエネルギー準位である。
-
問15.PN接合ダイオードの順方向特性では、しきい値電圧を超えると電流が指数関数的に増加する。
正解:○(正しい)
解説:ショックレーのダイオード方程式I=Is(exp(qV/nkT)-1)に従い、順方向電圧が熱電圧(kT/q≒26mV)を超えると電流は指数関数的に急増する。シリコンダイオードのしきい値はおよそ0.6〜0.7Vである。
-
問16.バイポーラトランジスタのhFE(直流電流増幅率)は、コレクタ電流とエミッタ電流の比で定義される。
正解:×(誤り)
解説:誤り。hFEはコレクタ電流とベース電流の比(IC/IB)で定義される。コレクタ電流とエミッタ電流の比はα(=IC/IE)でhFB相当。両者の関係はβ=α/(1-α)で結ばれる。
-
問17.FET(電界効果トランジスタ)は電圧制御素子であり、ゲート電圧でドレイン電流を制御する。
正解:○(正しい)
解説:FETはゲート電圧でチャネルの導電状態を変化させ、ドレイン電流を制御する電圧制御素子である。入力インピーダンスが極めて高い特徴があり、バイポーラ(電流制御)と対比される。
-
問18.理想オペアンプの入力インピーダンスは無限大、出力インピーダンスはゼロである。
正解:○(正しい)
解説:理想オペアンプは入力インピーダンス∞・出力インピーダンス0・開ループ利得∞・帯域幅∞・オフセット電圧0などの仮定で扱う。これにより負帰還回路の解析で仮想短絡・仮想接地が成立する。
-
問19.反転増幅回路の電圧利得は、入力抵抗Rinと帰還抵抗Rfの比で表され、Av=Rf/Rinとなる(極性は正)。
正解:×(誤り)
解説:誤り。反転増幅回路の電圧利得はAv=-Rf/Rinであり、極性は負(反転)。入力信号に対し出力が180度反転する。非反転増幅回路ならAv=1+Rf/Rinで極性は正。
-
問20.RC直列回路に直流電圧Eを印加したとき、時定数τはCRで与えられる。
正解:○(正しい)
解説:RC回路の時定数はτ=CRで、コンデンサ電圧が最終値の約63.2%に達する時間を示す。5τ経過で約99.3%に達し、実用上充電完了とみなされる。過渡現象解析の基本パラメータである。
-
問21.RL直列回路の過渡応答における時定数τはRLで与えられる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。RL回路の時定数はτ=L/Rで与えられる(積ではなく商)。インダクタンスLが大きいほど、また抵抗Rが小さいほど時定数は大きくなり、電流の立ち上がりが緩やかになる。
-
問22.電圧計を測定対象に接続する場合は、測定対象と直列に接続する。
正解:×(誤り)
解説:誤り。電圧計は内部抵抗が非常に大きく、被測定回路と並列に接続して両端電圧を測る。直列接続では測定電流を制限してしまい正確な電圧を得られない。直列に接続するのは電流計の方である。
-
問23.ホイートストンブリッジで未知抵抗を測定する際、検流計の指示がゼロのとき4つの抵抗値は平衡条件R1R3=R2R4を満たす。
正解:○(正しい)
解説:ブリッジが平衡状態(検流計指示ゼロ)のとき、対角に位置する抵抗の積が等しくなる。一般にR1/R2=R4/R3すなわちR1R3=R2R4の関係。電源の電圧や内部抵抗の影響を受けない高精度測定が可能である。
-
問24.三相3線式の電力測定において、二電力計法(2つの単相電力計)で力率1〜0までの全範囲の電力を測定できる。
正解:○(正しい)
解説:二電力計法(ブロンデルの定理)は対称三相のみならず不平衡三相にも適用でき、線電流と線間電圧から有効電力の合計P=W1+W2を得られる。力率は cosθ=(W1+W2)/√3/√(W1²+W2²-W1W2)の関係から算出可能。
-
問25.電力計の指示値が負になる場合、その電力計を逆接続して読みを正の値として加算すればよい。
正解:×(誤り)
解説:誤り。二電力計法で1つの計器が負を示す場合、その計器を逆接続して得た値は『減算』する必要がある。総電力P=W1-W2となる。低力率時に発生し、力率0.5以下で一方の電力計が逆振れする。
-
問26.オシロスコープのリサジュー図形を用いて、2つの正弦波信号の周波数比や位相差を測定できる。
正解:○(正しい)
解説:X-Y入力に2信号を加えたとき得られる図形(リサジュー図形)から、両信号の周波数比は接点の比、位相差は楕円の形から求められる。同一周波数で位相差90度では円、0度では直線となる。
-
問27.ノートンの定理を用いると、線形回路網は1つの等価電流源と等価アドミタンスの並列回路に置き換えることができる。
正解:○(正しい)
解説:ノートンの定理は短絡電流Isと内部アドミタンスYoの並列回路に等価変換する手法。テブナンの定理(電圧源直列)と双対関係にあり、Vo=Is/YoかつZo=1/Yoで相互変換可能である。
-
問28.コンデンサに蓄えられるエネルギーWは、W=CV²で表される。
正解:×(誤り)
解説:誤り。コンデンサの蓄積エネルギーはW=(1/2)CV²(または(1/2)Q²/C)であり、係数1/2を欠かしてはならない。0からVまで充電する過程でd(W)=v·dq=v·C·dvを積分した結果として導かれる。インダクタのW=(1/2)LI²と双対関係にある。
-
問29.ガウスの法則によれば、閉曲面を貫く電気力線の総数は、その閉曲面内に含まれる全電荷量に比例する。
正解:○(正しい)
解説:ガウスの法則∮E·dS=Q/εは、閉曲面を貫く電束(電気力線数)が内部の全電荷量Qに等しいことを示す。マクスウェル方程式の1つで、対称性の高い電界分布の算出に用いられる。
-
問30.強磁性体の磁化曲線(B-H曲線)は線形であり、ヒステリシスを示さない。
正解:×(誤り)
解説:誤り。強磁性体(鉄・ニッケル等)は非線形なB-H特性を示し、磁化と消磁の経路が異なるヒステリシスループを描く。これに伴う鉄損(ヒステリシス損)は変圧器・電動機の効率低下の主因となる。
-
問31.アンペアの周回積分の法則では、閉曲線に沿った磁界Hの線積分が、その閉曲線を貫く全電流に等しいとされる。
正解:○(正しい)
解説:∮H·dl=I(鎖交電流)で表され、磁界と電流の関係を与える基本法則。マクスウェルにより変位電流項∂D/∂tが追加され、電磁波の存在予言につながった。ソレノイドや無限長導線の磁界算出に有用。
-
問32.ツェナーダイオードは順方向特性を利用して定電圧素子として用いられる。
正解:×(誤り)
解説:誤り。ツェナーダイオードは逆方向のブレークダウン領域(降伏電圧)でほぼ一定電圧を保つ性質を利用する。順方向特性は通常のダイオードと同じであり、定電圧素子としては機能しない。
-
問33.差動増幅回路の同相信号除去比(CMRR)が大きいほど、ノイズなど同相成分を効果的に除去できる。
正解:○(正しい)
解説:CMRR=差動利得Ad/同相利得Acmで定義され、dB表示される。値が大きいほど共通モード(同相)信号を抑制し、差動信号のみを増幅する。計測アンプ・オペアンプの重要指標である。
-
問34.電流計のシャント抵抗(分流器)は電流計と直列に接続して測定範囲を拡大する。
正解:×(誤り)
解説:誤り。シャント抵抗は電流計と並列に接続する。これにより電流の一部をバイパスして電流計の測定範囲を拡大できる。電圧計の場合は逆に直列に倍率器抵抗を接続して測定範囲を拡大する。
-
問35.皮相電力S、有効電力P、無効電力Qの関係はS²=P²+Q²で表される。
正解:○(正しい)
解説:電力の三角関係でS=√(P²+Q²)。皮相電力S[VA]は電圧×電流の積、有効電力P[W]=Scosθ、無効電力Q[var]=Ssinθであり、力率cosθ=P/Sとなる。電力計算の基本である。
-
問36.LC直列共振回路の共振周波数f0は、f0=1/(2π√LC)で与えられる。
正解:○(正しい)
解説:共振条件はωL=1/ωCすなわちω²=1/LCから導かれ、f0=1/(2π√LC)となる。直列共振では共振周波数でインピーダンスが最小(R)、並列共振では最大となる。フィルタ・同調回路の基礎式。
-
問37.ノートンの定理とテブナンの定理は互いに等価変換可能であり、Vo=Is·Zoの関係がある。
正解:○(正しい)
解説:テブナン等価回路(Vo、Zo直列)とノートン等価回路(Is、Zo並列)はVo=Is·Zoで変換できる。Zoは両者で共通の内部インピーダンス。回路解析で計算しやすい方を選んで適用する。
-
問38.対称三相電力P=√3VL IL cosθの式で、VLは相電圧、ILは相電流を表す。
正解:×(誤り)
解説:誤り。この式のVLは線間電圧、ILは線電流である。相電圧・相電流を使う場合はP=3Vp Ip cosθとなる。三相電力の表現では『線』量と『相』量を厳格に区別する必要がある。
-
問39.起電力10V、内部抵抗1Ωの電池に5Ωの負荷抵抗を接続したとき、負荷に流れる電流はいくらか。
- ア.約1.67A
- イ.約2.00A
- ウ.約2.50A
- エ.約10.0A
正解:ア.約1.67A
解説:回路全体の抵抗はR=1+5=6Ω。オームの法則によりI=E/R=10/6≒1.67A。電池の内部抵抗を含めた閉回路で電流計算を行うのが基本である。
-
問40.抵抗R=10Ω、インダクタンスL=20mHの直列回路に周波数50Hzの交流電圧を印加したとき、合成インピーダンスの大きさはおよそいくらか。
- ア.約10.0Ω
- イ.約11.8Ω
- ウ.約16.3Ω
- エ.約20.0Ω
正解:イ.約11.8Ω
解説:誘導性リアクタンスXL=2πfL=2π×50×0.02≒6.28Ω。インピーダンスZ=√(R²+XL²)=√(100+39.5)=√139.5≒11.8Ω。直列RL回路の合成インピーダンス算出の基本問題である。
-
問41.対称三相回路でΔ結線の相インピーダンスが30Ωのとき、これを等価Y結線に変換した場合の相インピーダンスはいくらか。
- ア.30Ω
- イ.約3.3Ω
- ウ.10Ω
- エ.90Ω
正解:ウ.10Ω
解説:ZY=ZΔ/3の関係から、30/3=10Ω。逆にY→Δ変換では3倍となる。対称三相負荷では各相同一インピーダンスのためこの単純式が成立し、解析時に頻繁に用いる関係式である。
-
問42.RLC直列共振回路でR=10Ω、L=10mH、C=10μFのとき、共振周波数f0はおよそいくらか。
- ア.約50Hz
- イ.約160Hz
- ウ.約1.6kHz
- エ.約503Hz
正解:エ.約503Hz
解説:f0=1/(2π√LC)=1/(2π√(10e-3×10e-6))=1/(2π√(1e-7))=1/(2π×3.16e-4)≒503Hz。共振周波数は抵抗Rに無関係でLとCのみで決まる点が重要である。
-
問43.面積100cm²、極板間隔1mm、比誘電率4の誘電体を挟む平行平板コンデンサの静電容量はおよそいくらか(ε0=8.85×10⁻¹²F/m)。
- ア.約354pF
- イ.約35pF
- ウ.約3.5nF
- エ.約35nF
正解:ア.約354pF
解説:C=ε0εr S/d=8.85e-12×4×100e-4/1e-3=8.85e-12×4×10=3.54e-10F≒354pF。単位換算(cm²→m²、mm→m)を確実に行うこと。誘電体挿入で容量はεr倍になる。
-
問44.巻数1000回のコイルに鎖交する磁束が0.01秒間に0.005Wbから0.025Wbに増加したとき、誘導起電力の大きさはいくらか。
- ア.20V
- イ.2000V
- ウ.200V
- エ.20000V
正解:イ.2000V
解説:e=N|dΦ/dt|=1000×(0.025-0.005)/0.01=1000×0.02/0.01=1000×2=2000V。ファラデーの法則の数値計算問題で、ΔΦ/Δtを正確に評価することが重要。
-
問45.シリコンPN接合ダイオードの順方向電圧降下はおよそいくらか。
- ア.約1.4V
- イ.約0.2V
- ウ.約0.7V
- エ.約3.0V
正解:ウ.約0.7V
解説:シリコンダイオードの順方向電圧降下は概ね0.6〜0.7V。ゲルマニウムは0.2〜0.3V、ショットキーバリアは0.2〜0.4V、発光ダイオードは色により1.5〜3.5V。材料により電圧降下が異なる。
-
問46.バイポーラトランジスタでベース電流が20μA、コレクタ電流が4mAのとき、直流電流増幅率hFEはいくらか。
- ア.20
- イ.100
- ウ.400
- エ.200
正解:エ.200
解説:hFE=IC/IB=4e-3/20e-6=4000/20=200。一般的なトランジスタの増幅率は数十〜数百程度。設計時にはhFEのばらつき(個体差・温度依存性)を考慮し、バイアス回路は安定化を図る。
-
問47.反転増幅回路で入力抵抗Rin=10kΩ、帰還抵抗Rf=100kΩのとき、電圧利得はいくらか。
- ア.-10
- イ.-100
- ウ.-1
- エ.+10
正解:ア.-10
解説:反転増幅器の利得Av=-Rf/Rin=-100k/10k=-10。極性は反転(負)で大きさは10倍。入力信号と180度逆位相の出力が得られ、抵抗比で容易に利得を調整できる点が特長である。
-
問48.非反転増幅回路で入力抵抗R1=1kΩ、帰還抵抗Rf=9kΩのとき、電圧利得はいくらか。
- ア.+9
- イ.+10
- ウ.-10
- エ.+11
正解:イ.+10
解説:非反転増幅器の利得Av=1+Rf/R1=1+9k/1k=10。極性は正(同相)で大きさ10倍。反転型と異なり入力インピーダンスがオペアンプ並みに高く、ボルテージフォロワ(Rf=0)の場合は利得1となる。
-
問49.R=1kΩ、C=10μFのRC直列回路に直流5Vを印加した。時定数τはいくらか。
- ア.1ms
- イ.100ms
- ウ.10ms
- エ.1s
正解:ウ.10ms
解説:τ=CR=10e-6×1e3=10e-3=10ms。コンデンサ電圧はτ後に最終値の約63.2%(3.16V)、5τ後にほぼ完了。RC積で求まる時定数は過渡応答評価の基本パラメータである。
-
問50.L=100mH、R=10ΩのRL直列回路の時定数はいくらか。
- ア.1s
- イ.100ms
- ウ.1ms
- エ.10ms
正解:エ.10ms
解説:RL回路の時定数τ=L/R=0.1/10=0.01s=10ms。電流iはi=(E/R)(1-exp(-t/τ))で立ち上がる。L大・R小ほど時定数は大きくなり立ち上がりが緩やかになる。
-
問51.電流計(内部抵抗1Ω、最大目盛100mA)の測定範囲を10Aまで拡大したい。並列に接続するシャント抵抗の値はおよそいくらか。
- ア.約10mΩ
- イ.約100mΩ
- ウ.約1Ω
- エ.約10Ω
正解:ア.約10mΩ
解説:倍率n=10/0.1=100。シャント抵抗Rs=Ra/(n-1)=1/99≒0.0101Ω≒10.1mΩ。シャント抵抗を流れる電流は9.9Aで、電流計には100mAだけ流れる関係になる。
-
問52.三相3線式回路で線間電圧200V、線電流20A、力率0.8のとき、有効電力Pはおよそいくらか。
- ア.約3.2kW
- イ.約5.54kW
- ウ.約4.0kW
- エ.約8.0kW
正解:イ.約5.54kW
解説:P=√3VL IL cosθ=√3×200×20×0.8=1.732×200×20×0.8≒5543W≒5.54kW。三相電力の基本計算式で√3が含まれる点に注意。皮相電力はS=√3VI≒6.93kVAとなる。
-
問53.100V、60Wの白熱電球の抵抗値はおよそいくらか(定格動作時)。
- ア.約16.7Ω
- イ.約60Ω
- ウ.約167Ω
- エ.約100Ω
正解:ウ.約167Ω
解説:P=V²/Rの関係からR=V²/P=100²/60=10000/60≒166.7Ω。電球は温度上昇で抵抗が増加するため、冷時抵抗は約1/10程度になる。突入電流が大きい原因でもある。
-
問54.10mHのインダクタに2Aの電流を流したとき、蓄えられる磁気エネルギーはいくらか。
- ア.10mJ
- イ.40mJ
- ウ.80mJ
- エ.20mJ
正解:エ.20mJ
解説:W=(1/2)LI²=0.5×0.01×4=0.02J=20mJ。インダクタの蓄積エネルギーは電流の2乗に比例。電源遮断時にはこのエネルギーが放出されサージ電圧の原因となるため、フリーホイールダイオードで保護する。
-
問55.10μFのコンデンサを200Vに充電したとき、蓄えられるエネルギーはいくらか。
- ア.約200mJ
- イ.約20mJ
- ウ.約2mJ
- エ.約2J
正解:ア.約200mJ
解説:W=(1/2)CV²=0.5×10e-6×200²=0.5×10e-6×40000=0.2J=200mJ。コンデンサの蓄積エネルギーは電圧の2乗に比例し、急速放電すれば瞬時に大電力が得られる(フラッシュ等の応用)。
-
問56.真空中で2つの点電荷+1μCと+2μCが距離10cm離れているとき、両電荷間に働く力の大きさはおよそいくらか(k=9×10⁹)。
- ア.約0.18N
- イ.約1.8N
- ウ.約180N
- エ.約18N
正解:イ.約1.8N
解説:F=kQ1Q2/r²=9e9×1e-6×2e-6/(0.1)²=9e9×2e-12/0.01=1.8e-2/0.01=1.8N。クーロンの法則の数値計算で、単位換算と逆二乗則を確実に適用する。
-
問57.正弦波交流電圧の最大値が141Vであるとき、実効値はおよそいくらか。
- ア.約70V
- イ.約141V
- ウ.約100V
- エ.約200V
正解:ウ.約100V
解説:実効値=最大値/√2=141/1.414≒100V。日本の商用電源100Vの実効値は141Vの最大値に対応する。電力計算では実効値を用いるため、最大値と区別して扱う必要がある。
-
問58.ある回路の力率が0.6(遅れ)、有効電力が600Wのとき、無効電力はおよそいくらか。
- ア.約360var
- イ.約500var
- ウ.約1000var
- エ.約800var
正解:エ.約800var
解説:cosθ=0.6→sinθ=0.8(遅れ)。皮相電力S=P/cosθ=600/0.6=1000VA。無効電力Q=S sinθ=1000×0.8=800var(遅れ)。または直接tanθ=sinθ/cosθ=4/3からQ=P tanθ=600×4/3=800var。
-
問59.10Vの直流電源にR=2Ω、L=4Hの直列回路を接続した。時定数経過時の電流値はおよそいくらか。
- ア.約3.16A
- イ.約1.84A
- ウ.約4.32A
- エ.約5.00A
正解:ア.約3.16A
解説:最終電流I∞=E/R=10/2=5A。時定数τ=L/R=4/2=2s。i(τ)=I∞(1-1/e)=5×0.632≒3.16A。τ経過で最終値の約63.2%という基本則を確認する問題である。
-
問60.電圧計(内部抵抗1kΩ、最大目盛10V)の測定範囲を100Vに拡大するには倍率器抵抗をいくら直列に挿入すればよいか。
- ア.1kΩ
- イ.9kΩ
- ウ.10kΩ
- エ.100kΩ
正解:イ.9kΩ
解説:倍率n=100/10=10。倍率器抵抗Rm=Rv(n-1)=1k×9=9kΩ。倍率器に電圧の(n-1)/n=9/10が分担され、計器には1/10=10Vが印加される関係になる。電圧計拡張の基本問題。
-
問61.二電力計法で電力計の指示がW1=600W、W2=400Wのとき、三相回路の総有効電力はいくらか(両計器が正方向の場合)。
- ア.200W
- イ.1414W
- ウ.1000W
- エ.1732W
正解:ウ.1000W
解説:ブロンデルの定理により、三相3線式の総電力P=W1+W2=600+400=1000W。両計器が正値を示すなら単純加算。一方が逆振れする場合は減算する点に注意する。
-
問62.上問の二電力計法で力率cosθはおよそいくらか。
- ア.約0.5
- イ.約0.7
- ウ.約0.866
- エ.約0.945
正解:エ.約0.945
解説:cosθ=(W1+W2)/√(W1²+W2²-W1W2)/√3でなく、tanθ=√3(W1-W2)/(W1+W2)=√3×200/1000=0.346→θ≒19.1°→cosθ≒0.945。二電力計法で力率算出する標準公式。
-
問63.次のうち、ホール効果に関する記述として正しいものはどれか。
- ア.電流方向と磁界方向に垂直な電位差が生じる
- イ.コイルに逆起電力を生じる現象である
- ウ.磁性体のヒステリシス特性を表す
- エ.PN接合に逆電圧を加えたときの降伏現象
正解:ア.電流方向と磁界方向に垂直な電位差が生じる
解説:ホール効果は電流が流れる導体・半導体に磁界を加えると、電流と磁界の両方に垂直な方向に電位差(ホール電圧)が生じる現象。磁界センサや半導体のキャリア種別判定に応用される。電圧降下や逆起電力とは無関係。
-
問64.理想変圧器の一次巻数N1=1000、二次巻数N2=100で、一次に200Vを印加したとき二次電圧はいくらか。
- ア.2V
- イ.20V
- ウ.200V
- エ.2000V
正解:イ.20V
解説:巻数比a=N1/N2=10より、二次電圧V2=V1/a=200/10=20V。変圧器は巻数比でV1:V2=N1:N2、I1:I2=N2:N1、インピーダンス変換はa²倍となる基本関係を理解しておく。
-
問65.次のうち、共振回路の選択度Q(クォリティファクタ)に関する正しい記述はどれか。
- ア.Qは共振周波数とは無関係である
- イ.Qは抵抗Rが大きいほど大きくなる
- ウ.Qが大きいほど共振の帯域幅は狭くなる
- エ.Qが小さいほど選択性が高い
正解:ウ.Qが大きいほど共振の帯域幅は狭くなる
解説:直列共振回路のQはQ=ωL/R=1/(ωCR)で、共振周波数を帯域幅で割った値(f0/Δf)に等しい。Qが大きいほど共振の鋭さ(選択性)が高く、帯域は狭くなる。LCの大小だけでは決まらない。
-
問66.電気計測における誤差のうち、計器の零点ずれや感度誤差により発生するものをなんというか。
- ア.偶然誤差
- イ.過失誤差
- ウ.量子化誤差
- エ.系統誤差
正解:エ.系統誤差
解説:系統誤差は計器固有の特性(零点・感度・経年変化)や測定方法に起因し、一定の傾向を持つ。校正で除去可能。偶然誤差はランダムで統計処理で評価、過失誤差は人為的ミスである。
-
問67.JFETにおいて、ピンチオフ電圧VPの説明として正しいものはどれか。
- ア.ドレイン電流がゼロになるゲート電圧
- イ.ドレイン電流が最大になるゲート電圧
- ウ.ドレイン電圧の上限値
- エ.ゲート電流が最大になる電圧
正解:ア.ドレイン電流がゼロになるゲート電圧
解説:ピンチオフ電圧VPは、ドレイン電流が遮断(ゼロ)に至るゲート-ソース間電圧。NチャネルJFETではVP<0であり、|VGS|=|VP|でチャネルが完全に閉じる。これより浅いゲート電圧で動作させる。
-
問68.電圧降下から内部抵抗を求める実験で、開放電圧10V、5Ω負荷接続時の端子電圧が8Vであった。電源の内部抵抗はいくらか。
- ア.0.25Ω
- イ.1.25Ω
- ウ.2.50Ω
- エ.5.00Ω
正解:イ.1.25Ω
解説:負荷電流I=8/5=1.6A。内部抵抗による電圧降下E-V=10-8=2V。よってr=2/1.6=1.25Ω。電源モデル(理想電圧源+内部抵抗直列)の基本実験。最大電力供給はr=Rのとき。
-
問69.並列共振回路でL=1mH、C=1μFのとき共振周波数f0はおよそいくらか。
- ア.約500Hz
- イ.約50kHz
- ウ.約5kHz
- エ.約500kHz
正解:ウ.約5kHz
解説:f0=1/(2π√LC)=1/(2π√(1e-3×1e-6))=1/(2π√1e-9)=1/(2π×3.162e-5)≒5033Hz≒5.03kHz。並列共振でも共振周波数の式は直列と同じである。共振時のインピーダンスは最大となる。
-
問70.次のうち、抵抗器の色帯(4本帯)で「茶・黒・赤・金」が示す抵抗値はいくらか。
- ア.100Ω
- イ.100kΩ
- ウ.10kΩ
- エ.1kΩ
正解:エ.1kΩ
解説:茶=1、黒=0、赤=10²(乗数)、金=±5%(許容差)。よって10×100=1000Ω=1kΩ±5%。抵抗カラーコードは実務で頻出する基本知識。順序は1桁目-2桁目-乗数-許容差。
-
問71.理想電圧源の内部インピーダンスと理想電流源の内部インピーダンスの組合せとして正しいものはどれか。
- ア.電圧源:0、電流源:∞
- イ.電圧源:∞、電流源:0
- ウ.電圧源:R、電流源:1/R
- エ.電圧源:0、電流源:0
正解:ア.電圧源:0、電流源:∞
解説:理想電圧源は内部インピーダンス0(短絡)で電圧一定。理想電流源は内部インピーダンス∞(開放)で電流一定。実際の電源はテブナン/ノートン等価回路で内部抵抗を持つ非理想電源として扱う。
-
問72.ダイオードを用いた半波整流回路で交流入力電圧の実効値が100Vのとき、出力直流電圧の平均値はおよそいくらか(ダイオードは理想とする)。
- ア.約32V
- イ.約45V
- ウ.約64V
- エ.約90V
正解:イ.約45V
解説:正弦波最大値Vm=100√2≒141V。半波整流の平均値Vdc=Vm/π=141/π≒45V。全波整流ならVdc=2Vm/π≒90V。整流回路の基本数値関係で、出力平滑後はほぼVmに近づく。
-
問73.次のうち、変位電流(マクスウェルの第4法則)を生じる物理現象として正しいものはどれか。
- ア.導体内の自由電子の移動
- イ.磁性体内の磁化ベクトルの変化
- ウ.コンデンサ間の電束密度の時間変化
- エ.電池内部のイオンの拡散
正解:ウ.コンデンサ間の電束密度の時間変化
解説:変位電流はコンデンサ極板間など、電束密度Dが時間変化する場所に流れる仮想電流J_d=∂D/∂t。これにより電磁波の伝播が理論的に説明され、マクスウェルが電磁気学を統一する鍵となった。
-
問74.Y結線対称三相負荷の相電圧が100Vのとき、線間電圧はおよそいくらか。
- ア.57.7V
- イ.100V
- ウ.141V
- エ.173V
正解:エ.173V
解説:Y結線では線間電圧=√3×相電圧=√3×100=173.2V。Δ結線なら線間電圧=相電圧。三相回路解析では結線方式により電圧・電流の関係が異なるため明確に区別する必要がある。
-
問75.MOSFETのうち、ゲート-ソース電圧VGS=0で既にチャネルが形成されている形式はどれか。
- ア.デプレッション形NMOS
- イ.エンハンスメント形PMOS
- ウ.エンハンスメント形NMOS
- エ.JFETのNチャネル形のみ
正解:ア.デプレッション形NMOS
解説:デプレッション形MOSFETはVGS=0で既にチャネルが形成され、負(Nチャネル)または正(Pチャネル)のVGSでチャネルを狭める。エンハンスメント形はVGS=0でチャネル無し、しきい値以上で形成される。